JP2014094390A - めっき鋼板のレーザー溶接方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】レーザー溶接方法は、プレス加工により、側壁1a2を有する窪み部1aが形成された鋼板1を用い、窪み部1aの外側の領域で互いに面接触するように、めっき鋼板からなる2つの鋼板1・2を重ね合わせる工程と、重ね合わせた2つの鋼板1・2を、窪み部1aの空間部Sを介してレーザー溶接する工程とを有する。2つの鋼板1・2の接触面に平行な面内で互いに垂直な2方向を、それぞれX方向およびY方向とする。窪み部1aが形成された鋼板1において、鋼板2と面接触する領域は、窪み部1aに対してX方向の両側の2つの領域と、窪み部1aに対してY方向の両側の2つの領域との計4つの領域のうち、少なくとも2つの領域を含む。
【選択図】図2
Description
図1は、本実施形態のレーザー溶接方法におけるレーザー溶接の概要を示す説明図である。本実施形態では、2つの鋼板1・2のレーザー溶接に、ファイバーレーザー溶接機を用いる。レーザーは発振機からファイバーを通して溶接ヘッド10に供給され、溶接ヘッド10から鋼板1・2の溶接部に照射される。発振機としては、レーザーの発振波長が1070〜1080nmであり、連続発振のものを用いているが、これに限定されるわけではない。溶接ヘッド10は、光学倍率4倍、ワーキングディスタンスWD=500mmのものであり、多軸ロボットに取り付けられている。
以下、本実施形態のレーザー溶接方法の詳細について説明する。図2および図3は、レーザー溶接を行う前後での、2つの鋼板の断面図および平面図である。なお、平面図では、便宜上、上側(溶接ヘッド10側)に位置する鋼板の図示を省略している(他の図面でも同様とする)。
次に、鋼板1・2の重ね合わせ時の面接触の詳細について説明する。本実施形態では、鋼板1において、鋼板2と重ね合わせたときに面接触する領域は、図2に示すように、窪み部1aに対してY方向の両側で、X方向に沿って位置する第1の領域R1と、窪み部1aに対してX方向の両側で、Y方向に沿って位置する第2の領域R2とを含む。特に、図2のように、鋼板1の中央に窪み部1aが形成されている場合、第1の領域R1および第2の領域R2は、窪み部1aの周囲を囲むように位置して連続している(交互につながっている)と言える。
2つの鋼板をレーザー溶接する場合、溶接時の熱によって鋼板に歪みが生じやすくなるが、上記したレーザー溶接方法によれば、鋼板の曲げ剛性の向上により、レーザー溶接時の歪みを抑えることができる。この点は、以下の実施例1および比較例1を参照することでより明らかとなる。
実施例1では、図4に示すように、厚さが0.4mmで、図2で示したものと同じ材質および形状の鋼板1・2を用意し、これらを窪み部1aの外側で面接触するように重ね合わせ、溶接部から離れた位置において、ボルト15およびナット16によって仮固定した。このとき、溶接の際の熱歪みが仮固定しているボルト15およびナット16によって抑制されないようにするため、ボルト15(ネジの頭部)と鋼板1との間にバネ17を配置して、1N程度の最低限の固定とした。そして、図5に示すように、空間部Sを介して鋼板1側からレーザーを照射して2つの鋼板1・2を溶接し、溶接ビード3を形成した後、ボルト15およびナット16を外した。なお、窪み部1aの深さの設計値は0.1mmである。
比較例1では、図4に示すように、鋼板1・2と同じ材質、同じ厚さで窪み部の無い平板状の鋼板1’・2’を用意し、溶接部から離れた位置に厚さ0.05mmのシム14(スペーサ)を配置し、そのシム14を挟むように鋼板1’・2’を配置して、ボルト15およびナット16によって仮固定した。このとき、実施例1と同様に、ボルト15と鋼板1’との間にバネ17を配置して、1N程度の最低限の固定とした。そして、図5に示すように、シム14の厚さに相当する隙間を介して鋼板1’側からレーザーを照射して2つの鋼板1’・2’を溶接し、溶接ビード3’を形成した後、ボルト15およびナット16を外した。
実施例1および比較例1ともに上記の処理を3回行い、サンプルを3つずつ得た。そして、表面形状測定装置(Ambios社製 XP−200)を用い、図5に示す歪み計測範囲にて、溶接に伴う歪みおよび歪み角度をそれぞれ計測した。
図12は、他のレーザー溶接方法によって溶接された2つの鋼板1・2の断面図および平面図であって、窪み部1aの他の形状を示すものである。鋼板1に形成される窪み部1aの平面形状は、略円形(例えば楕円形)であってもよい。この場合、鋼板1において、鋼板2と面接触する領域は、窪み部1aに対してY方向の両側で、X方向に沿って位置する第1の領域R1と、窪み部1aに対してX方向の両側で、Y方向に沿って位置する第2の領域R2と、窪み部1aの開口部の縁と第1の領域R1と第2の領域R2とで囲まれた第3の領域R3とを含むことになる。
1a 窪み部
1a2 側壁
2 鋼板(めっき鋼板)
3 溶接ビード
R1 第1の領域
R2 第2の領域
S 空間部
Claims (16)
- めっき鋼板からなる2つの鋼板をレーザーで溶接する、めっき鋼板のレーザー溶接方法であって、
前記2つの鋼板の少なくとも一方として、プレス加工により、側壁を有する窪み部が形成された鋼板を用い、前記窪み部の外側の領域で互いに面接触するように、前記2つの鋼板を重ね合わせる工程と、
重ね合わせた前記2つの鋼板を、前記窪み部の内側の空間部を介してレーザー溶接する工程とを有し、
前記2つの鋼板の接触面に平行な面内で互いに垂直な2方向を、それぞれ第1の方向および第2の方向とすると、
前記窪み部が形成された一方の鋼板において、他方の鋼板と面接触する領域は、前記窪み部に対して前記第1の方向の両側の2つの領域と、前記窪み部に対して前記第2の方向の両側の2つの領域との計4つの領域のうち、少なくとも2つの領域を含むことを特徴とするめっき鋼板のレーザー溶接方法。 - 前記窪み部が形成された一方の鋼板において、他方の鋼板と面接触する領域は、前記窪み部に対して前記第2の方向の少なくとも片側で、前記第1の方向に沿って位置する第1の領域と、前記窪み部に対して前記第1の方向の少なくとも片側で、前記第2の方向に沿って位置する第2の領域とを含むことを特徴とする請求項1に記載のめっき鋼板のレーザー溶接方法。
- 前記第1の領域は、前記窪み部に対して前記第2の方向の両側で前記第1の方向に沿って位置しており、
前記第2の領域は、前記窪み部に対して前記第1の方向の両側で前記第2の方向に沿って位置していることを特徴とする請求項2に記載のめっき鋼板のレーザー溶接方法。 - 前記第1の領域および前記第2の領域は、前記窪み部の周囲を囲むように連続していることを特徴とする請求項3に記載のめっき鋼板のレーザー溶接方法。
- 前記窪み部の深さは、前記窪み部が形成される鋼板の厚さの1/30以上であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のめっき鋼板のレーザー溶接方法。
- 前記窪み部の平面形状は、略円形であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のめっき鋼板のレーザー溶接方法。
- 前記レーザー溶接により、前記第2の方向よりも前記第1の方向に長く溶接ビードが形成される場合において、
前記窪み部の前記第1の方向の幅は、前記溶接ビードの前記第1の方向の長さよりも大きいことを特徴とする請求項6に記載のめっき鋼板のレーザー溶接方法。 - 前記窪み部の平面形状は、矩形であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のめっき鋼板のレーザー溶接方法。
- 前記レーザー溶接により、前記第2の方向よりも前記第1の方向に長く溶接ビードが形成される場合において、
前記窪み部の前記第2の方向の幅は、前記溶接ビードの前記第2の方向の幅よりも大きいことを特徴とする請求項8に記載のめっき鋼板のレーザー溶接方法。 - 前記窪み部の長辺方向は、前記第1の方向と平行であることを特徴とする請求項8または9に記載のめっき鋼板のレーザー溶接方法。
- 前記2つの鋼板を重ね合わせた状態で、前記窪み部を有する鋼板側からレーザーを照射して溶接を行うことを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のめっき鋼板のレーザー溶接方法。
- 前記2つの鋼板のうち、一方の鋼板にのみ前記窪み部が形成されており、
前記2つの鋼板を重ね合わせた状態で、前記窪み部を有する鋼板とは別の鋼板側からレーザーを照射して溶接を行うことを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のめっき鋼板のレーザー溶接方法。 - 前記窪み部は、前記第1の方向の一端側および前記第2の方向の一端側の少なくとも一方が露出していることを特徴とする請求項1または2に記載のめっき鋼板のレーザー溶接方法。
- 前記窪み部は、少なくとも一方の鋼板に対するプレス加工により、前記鋼板のプレス側とは反対側の面が突出することによって形成されていることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載のめっき鋼板のレーザー溶接方法。
- 前記窪み部は、少なくとも一方の鋼板に対するプレス加工により、前記鋼板の一部のみ厚さが薄くなることによって形成されていることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載のめっき鋼板のレーザー溶接方法。
- 前記2つの鋼板の少なくとも一方の複数箇所に、前記窪み部が形成されていることを特徴とする請求項1から15のいずれかに記載のめっき鋼板のレーザー溶接方法。
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