JP2014094001A - 乳酸菌増殖促進剤及びこれを含有するヨーグルト - Google Patents

乳酸菌増殖促進剤及びこれを含有するヨーグルト Download PDF

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Abstract

【課題】乳酸菌の増殖を顕著に促進させ、かつヒトが摂取することでプレバイオティクスとしての効果も発揮する乳酸菌増殖促進剤及びこれを含有するヨーグルトを提供する。
【解決手段】重量平均分子量が10000〜300000であり、かつ還元糖量が0.12〜2.0に調整された寒天を含有することを特徴とする乳酸菌増殖促進剤である。寒天の分子量分布(Mw/Mn)が15以下であることが好ましい。あるいは、寒天の1.5重量%溶液のpHが4.0〜5.8であることが好ましい。さらに、本発明は、上記のいずれかに記載の乳酸菌増殖促進剤と乳酸菌とを含有するヨーグルトであって、寒天の含有量が0.05〜2.0重量%であることを特徴とするヨーグルトである。
【選択図】なし

Description

本発明は、乳酸菌増殖促進剤及びこれを含有するヨーグルトに関する。
ブルガリア菌・アシドフィラス菌・サーモフィラス菌・ビフィズス菌などの乳酸菌を用いて発酵させたヨーグルトには、1mlあたり乳酸菌が1000万個以上含まれており、ヒトが摂取することで多くの効果を有することが知られている。具体的には、乳酸菌を摂取することで、腸内に存在する善玉菌に餌となる成分を与え、善玉菌を増やすことで悪玉菌を減少させて腸内環境を整え、血圧や血清コレステロールの低下や花粉症などのアレルギー症状の軽減など、プロバイオティクスとしての効果を発揮する。
ヨーグルトの食形態としては、原料乳として牛乳を用いて何も添加せずに発酵させたプレーンヨーグルトや、ゼラチン、寒天などの凝固剤を加えたハードヨーグルト、発酵後にヨーグルトの固まりを壊して半流動状でフルーツプレパレーションを加えたソフトヨーグルト、飲用可能な液体状のドリンクヨーグルト、凍らせた状態のフローズンヨーグルトなどがある。ハードヨーグルトとしては、寒天はヨーグルトの流通過程での壊れを防ぐこと、食感を整える目的で使用されている。一方で、近年は発酵技術の向上により、ヨーグルトのカード形成が向上したため、寒天等の凝固剤を加えないヨーグルトも増えている。
従来、寒天を使用したヨーグルトとして、寒天成分の分子が短く切断された低強度寒天を含有するもの(特許文献1)、低強度寒天を添加した豆乳を乳酸菌発酵したもの(特許文献2)、低強度寒天をゲル化剤としてカードを破砕して製造したもの(特許文献3)などが知られている。
ところで、ヒトの胃内は酸性が強く、日本薬局方に規定されている人工胃液のpHは1.2程度である。これにより、経口から生体内に進入する微生物の多くが殺菌される。乳酸菌は整腸作用や免疫賦活作用などヒトにとって有用であることが知られており、乳酸菌製品を食した時に大半が生きたまま腸に到達することが理想であるが、胃液により乳酸菌も例外ではなく大半が死滅してしまう。
これに対して、乳酸菌を腸溶解性のカブセルに充填したり錠剤に成形したりするなどの方法はあるが、日常的な食品として食することには向いていない。また、ヨーグルトやチーズなどのように発酵時に生産される生体に有効な乳酸菌の生産物を得ることができない。
そこで、特許文献4〜6などにはプロバイオティクスとして耐酸性を有する乳酸菌の開発が示されている。しかし、これらは特定の1菌種について限定されたものであり、すべての乳酸菌に適用されない。
また、特許文献7には、ヨーグルトに多孔質の乾燥おからを混ぜることにより、空隙部分に乳酸菌が繁殖し、結果的に胃液で乳酸菌が死滅しにくいことが記載されている。しかしながら、おから(大豆細胞壁)の構成成分であるヘミセルロースは不溶性であるため、酸性乳などに応用した場合、沈殿してしまったり食感に違和感のあるものになってしまったりする不都合がある。
特開平6−38691号公報(請求項1、請求項8) 特開2003−284520号公報(請求項1、請求項4) 特開2009−82023号公報(請求項1、請求項2) 特表2009−539372号公報 特開2003−210105号公報 特開2011−41499号公報 特開2011−120号公報
従来のヨーグルトに含まれる乳酸菌は、製造時に生菌として1mlあたり1000万個以上含まれているにもかかわらず、ヒトの生体内で胃酸により死滅し、腸内にはほとんど死菌して到達することになる。このため、従来のヨーグルトでは、乳酸菌のプロバイオティクスとしての効果が十分発揮されないという問題があった。したがって、乳酸菌を顕著に増殖させて胃酸等により死滅しにくくすることができ、かつヨーグルトに添加できる乳酸菌増殖促進剤の開発が求められていた。
一方で、寒天には単に凝固補助の機能だけでなく、食物繊維である寒天がプロバイオティクスである乳酸菌の働きを助ける、いわゆるプレバイオティクスとして働くことが推定される。このため、寒天を乳酸菌とともに摂取すれば、両者によるシンバイオティクスの効果が期待できると考えられる。しかしながら具体的に寒天のプレバイオティクスを示す文献は見当たらない。加えて用途としても従来のヨーグルトに添加される寒天は、単に凝固補助として添加されており、プレバイオティクスとしての効果を期待されたものではなかった。
そこで、本発明は、乳酸菌の増殖を顕著に促進させ、かつヒトが摂取することでプレバイオティクスとしての効果も発揮する乳酸菌増殖促進剤及びこれを含有するヨーグルトを提供することを目的とする。
以上の目的を達成するため、本発明者らは、寒天とヨーグルトの組み合わせについて、従来の知見の常識にとらわれないで鋭意研究した結果、ある種の寒天をヨーグルトの発酵過程で併用することにより、乳酸菌の増殖効果を高めることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、重量平均分子量が10000〜300000であり、かつ還元糖量が0.12〜2.0に調整された寒天を含有することを特徴とする乳酸菌増殖促進剤である。
また、前記寒天の分子量分布(Mw/Mn)が15以下であることが好ましい。さらに前記寒天の1.5重量%溶液のpHが4.0〜5.8であることが好ましい。さらにまた、乳酸菌の胃液条件下における耐酸性を向上させることが好ましい。
さらに、本発明は、上記のいずれかに記載の乳酸菌増殖促進剤と乳酸菌とを含有するヨーグルトであって、前記寒天の含有量が0.05〜2.0重量%であることを特徴とするヨーグルトである。
本発明によれば、乳酸菌の増殖を顕著に促進させ、かつヒトが摂取することでプレバイオティクスとしての効果も発揮する乳酸菌増殖促進剤及びこれを含有するヨーグルトを提供することを目的とすることが可能となる。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は以下に説明する部材や材料、配置等によって限定されず、これらの部材等は本発明の趣旨に沿って適宜改変することができる。
1.乳酸菌増殖促進剤
本発明の乳酸菌増殖促進剤は、重量平均分子量が10000〜300000であり、かつ還元糖量が0.12〜2.0に調整された寒天を含有する点を特徴とする。重量平均分子量と還元糖量が上記の範囲を外れると、乳酸菌の増殖促進効果が顕著に低下するばかりか、寒天を添加せずに培養した場合と比較して乳酸菌の増殖が抑制される。寒天の重量平均分子量は、上述したように10000〜300000の範囲内であり、15000〜290000の範囲内がより好ましい。また、寒天の還元糖量は、上述したように0.12〜2.0の範囲内であり、0.14〜1.9の範囲内がより好ましい。なお、本発明における重量平均分子量及び還元糖量は、後述する実施例における測定方法で測定した値として定義することができる。
また、本発明の乳酸菌増殖促進剤は、寒天の分子量分布(Mw/Mn)が15以下であることが好ましく、12以下であることがより好ましく、10以下であることがさらに好ましい。分子量分布が15を超えると、乳酸菌の増殖促進効果が低下しやすくなる。さらに本発明の乳酸菌増殖促進剤は、寒天の1.5重量%溶液におけるpHが4.0〜5.8の範囲内であることが好ましい。ここでいうpHとは、後述する脱水・乾燥後の寒天を使用して測定したpHである。このpHが上記範囲を外れると、乳酸菌の増殖促進効果が低下しやすくなる。以下、本発明に使用する寒天について説明する。
(1)寒天
本発明に係る寒天は、テングサ属、オゴノリ属及びオバクサ属のうち少なくとも1以上の海藻を原料とすることができる。テングサ属、オゴノリ属及びオバクサ属の海藻は、一般に用いられているものを制限なく用いることができる。
(2)寒天の製造方法
本発明に係る寒天は、テングサ属、オゴノリ属及びオバクサ属のうち少なくとも1以上の海藻を原料とし、アルカリ処理後水洗し、それを必要に応じて緩衝剤を含む熱水で抽出してろ過した後、ろ液を冷却してゲル化させ、そのゲル化物を必要に応じて水に浸漬し、脱水及び乾燥させることにより得ることができる。この寒天の製造方法では、酸処理を行わずに寒天分子を切断するため、切断された分子末端の還元糖量を多くしすぎることがなく、本発明の0.12〜2.0の範囲内とすることができる。以下、寒天の製造方法について詳述する。
(a)アルカリ処理工程
まず、原料である海藻をアルカリ処理する。具体的には、原料である海藻を0.5〜20重量%のNaOHやKOHなどの強アルカリ水溶液中に温度20〜100℃にて0.5〜48時間浸漬する。その後、アルカリ処理により原料である海藻に付着や浸透したアルカリを、水を用いて洗浄処理し、アルカリを除去する。なお、寒天の重量平均分子量は、アルカリ処理時間により調整することが可能であり、アルカリ処理時間を長くすることで重量平均分子量を大きくしたり、アルカリ処理時間を短くすることで重量平均分子量を小さくしたりすることができる。
(b)熱水抽出工程
次に、アルカリ処理後の寒天成分を熱水抽出する。具体的には、pH4.0〜7.0、温度70〜120℃に調整した熱水を用いて、1〜3時間熱水抽出して寒天成分を抽出する。なお、寒天の重量平均分子量は、熱水抽出時のpHにより調整することが可能であり、pHを高くすることで重量平均分子量を大きくしたり、pHを低くすることで重量平均分子量を小さくしたりすることができる。
また、pH変動を小さくする目的で熱水に緩衝剤を添加することが好ましい。このような緩衝剤としては、弱酸性と強アルカリ性の塩、弱アルカリ性の塩、及びそれらの組合せ、並びに弱アルカリ性の塩と弱酸性の塩との組合せなどが挙げられ、具体的には、第二リン酸ナトリウム、第二リン酸カリウム、リン酸二カリウム、ポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸カリウム、第三リン酸ナトリウム、第三リン酸カリウム、第一リンナトリウム、第一リン酸カリウム、メタリン酸ナトリウム、メタリン酸カリウム、ピロリン酸四ナトリウム、ピロリン酸四カリウム、ピロリン酸水素ナトリウム、ピロリン酸水素カリウム、ピロリン酸二水素ナトリウム及びクエン酸ナトリウムなどを挙げることができる。緩衝剤は、熱水のpHが変動しないようにできる程度の量を添加すればよい。
(c)ろ過工程
次に、上記で抽出した抽出物をろ過する。ろ過は、例えば、フィルタープレス等で加圧することなどにより行うことができる。ろ過工程は、寒天がゲル化しないように寒天の凝固点以上の高温で行うことが好ましく、具体的には70〜120℃で行うことができる。
(d)ゲル化工程
次に、上記で得られたろ液を冷却してゲル化する。ゲル化前にはpHを調整することが好ましい。ゲル化前のpHは、ほぼそのまま最終のpHとなるため、上述したように最終的に得られる寒天の1.5重量%溶液におけるpHを4.0〜5.8の範囲内とするためには、ゲル化前のpHも4.0〜5.8の範囲内とすることが好ましい。pHの調整には、酢酸、塩酸、リン酸などの酸や水酸化ナトリウムなどのアルカリを使用することができる。ゲル化の際の冷却温度は、寒天の凝固点以下であり、通常は38℃以下、好ましくは約33℃以下とすることができる。
(e)水漬け工程
次に、還元糖量と分子量分布を調整するため、得られたゲル化物を水に浸漬(以下、水漬けという場合がある。)する。浸漬時間は、目的とする還元糖量や分子量分布にもよるが、12〜48時間であることが好ましい。水は適当な時間に入れ替えてもよい。ゲル化物を水に浸漬することにより、熱水抽出で生じた低分子量成分を水相に溶出させ、ゲル化物から除去することができる。これにより、低分子量の寒天は除去され、還元糖量が小さく分子量分布の狭い寒天を得ることができる。水漬けの際のゲル化物の濃度は、0.2〜2.0重量%であることが好ましく、0.4〜1.2重量%であることがさらに好ましい。0.2重量%より低いと水漬けにおいてゲルを維持することが難しく、2.0重量%を超えると低分子量成分が抜け難くなる。水漬けの際のゲル化物の濃度は、例えば、熱水抽出後に水を加える等によって調整することができる。
(f)脱水・乾燥工程
次に、上記で得られたゲル化物を脱水及び乾燥する。脱水する方法としては、ゲル化物を冷凍・解凍して脱水する方法、及びゲル化物を圧搾することにより脱水する方法などが挙げられる。乾燥する方法としては、一般的な乾燥方法が挙げられる。ゲル化物中の水分は、乾燥により、寒天が粉末として安定する平衡水分値(22重量%以下)まで蒸発させることが好ましい。
以上のようにして、本発明に乳酸菌増殖促進剤に含まれる寒天を得ることができる。得られた寒天は、粉砕機等を使用して粉末状やフレーク状に調整してもよい。
2.ヨーグルト
本発明の乳酸菌増殖促進剤は、乳酸菌含有食品、特にヨーグルトに好適に使用することができる。以下、本発明のヨーグルトについて説明する。
ヨーグルトは、原料乳と上記の乳酸菌増殖促進剤とを混合し、これに乳酸菌を添加して乳酸菌発酵を行うことで製造することができる。原料乳としては、牛乳・山羊乳等の生乳、脱脂粉乳、全脂粉乳、及び生クリーム、並びにこれらから選択される2種類以上の混合物などを挙げることができる。
乳酸菌としては、通常のヨーグルトに使用されるものであれば特に限定されず、例えばラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・プランタラム、ラクトバチルス・ヘルベティカス、ラクトバチルス・ブルガリカス、ラクトバチルス・ガッセリ、ラクトバチルス・アシドフィルス、ラクトバチルス・サリバリウス・サリバリウス、ラクトバチルス・ガリナラム、ラクトバチルス・アミロボラス、ラクトバチルス・ブレビス・ブレビス、ラクトバチルス・ファーメンタム、ラクトバチルス・マリ、ラクトバチルス・デルブルッキィ等のラクトバチルス属、ストレプトコッカス・サーモフィルス、ストレプトコッカス・ラクチス等のストレプトコッカス属、ラクトコッカス・ラクチス・ラクチス、ラクトコッカス・ラクチス・クレモリス等のラクトコッカス属、ロイコノストック・メセンテロイデス・クレモリス、ロイコノストック・ラクチス等のロイコノストック属、ビフィドバクテリウム・ブレーベ、ビフィドバクテリウム・ビフィダム、ビフィドバクテリウム・ロンガム等のビフィドバクテリウム属等の公知の乳酸菌株を用いることができる。またこれらの乳酸菌は単独又は2種類以上の組み合わせでも任意に使用することできる。
乳酸菌増殖促進剤に含まれる寒天の含有量は、最終製品であるヨーグルトの全量に対して0.05〜2.0重量%であることが好ましく、0.1〜1.5重量%であることがより好ましい。寒天の含有量が0.05重量%を下回ると、ヨーグルトに含まれる乳酸菌の増殖促進効果が低下しやすくなるほか、ヨーグルトの保形性も悪化しやすくなる。また、寒天の含有量が2.0重量%を上回ると、固形分が多くなりすぎるためヨーグルトの食感が悪くなりやすくなる。
発酵の際には、バルクスターターを作って添加してもよく、凍結濃縮菌や凍結乾燥濃縮菌を原料乳に直接添加することもできる。乳酸菌の添加量は、発酵温度、発酵時間に応じて適宜調整することができる。発酵温度としては通常20〜50℃、好ましくは25〜45℃で、発酵時間としては通常3〜48時間、好ましくは4〜24時間である。発酵完了後は、10℃以下の冷暗所にて保存することが好ましい。
本発明のヨーグルトには、増殖促進効果を阻害しない範囲内で、他の成分を添加することができる。このような他の成分として、例えば、ゼラチン、変性蛋白球状物、各種糖質や乳化剤、増粘剤、甘味料、酸味料、果汁等の食品素材を適宜添加することも可能である。具体的には、ショ糖、異性化糖、グルコース、フルクトース、パラチノース、トレハロース、ラクトース、キシロース、アスパルテーム等の糖類、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、ラクチトール、パラチニット、還元水飴、還元麦芽糖水飴等の糖アルコール類、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、レシチン等の乳化剤、クエン酸、乳酸、リンゴ酸等の酸味料、レモン果汁、オレンジ果汁、ベリー系果汁等の果汁類等が挙げられる。この他にも、ビタミンA、ビタミンB類、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE等のビタミン類やカルシウム、鉄、マンガン、亜鉛等のミネラル類等を挙げることができる。これら他の成分は、原料乳に添加してもよく、発酵後に添加してもよい。
本発明の乳酸菌増殖促進剤を使用することで、乳酸菌を顕著に増殖させることができる効果を発揮する。具体的には、後述する実施例にも示すように、本発明の乳酸菌増殖促進剤である寒天を添加して乳酸菌を培養した場合、寒天を添加しなかった場合と比較して24時間経過後の乳酸菌の数が2〜100倍程度多くなる。一方、同じ寒天でも本発明の数値範囲外の寒天を添加した場合、寒天を添加せずに培養した場合と比較して、24時間経過後の乳酸菌の数がより少なくなる。すなわち、本発明の数値範囲に含まれる寒天を使用することで、その数値範囲外の寒天を使用した場合と比較して、乳酸菌の増殖促進効果が顕著に向上する。
本発明の乳酸菌増殖促進剤を使用することで、乳酸菌を顕著に増殖させることができる。寒天は、水や乳に溶解して3次元のマトリックスを形成して乳を固定化することができるが、このことが、乳酸菌の増殖促進効果の要因の1つである。すなわち、寒天によるマトリックス形成により、以下のメカニズムによって乳酸菌の増殖が促進される。
(1)乳酸菌増殖時の足場ができて増殖しやすくなる。この足場は乳成分を固定化するが、寒天の重量平均分子量を本発明の範囲内とすることで、3次元マトリックスの孔が適度な大きさとなるため乳成分の拡散が適度にあり、乳酸菌には十分な栄養が供給される。これに対し本発明よりも重量平均分子量が低い寒天は、マトリックスが脆弱であり足場となりにくい。また、本発明よりも重量平均分子量が高い寒天は、マトリックスが強固になりすぎ乳成分の拡散が極端に悪くなり乳酸菌に充分な栄養が供給されにくくなるため増殖が悪くなりやすい。
(2)ビフィズス菌などは菌自体が増殖因子を出すが、寒天の3次元マトリックスによりその増殖因子の拡散が阻害されるため、菌に対して増殖因子が有効に作用しやすくなる。
(3)寒天の3次元マトリックスにより乳の対流が通常より起こりにくくなるため、乳酸菌などの嫌気性菌は、嫌気性の度合いが増して増殖しやすくなる。
還元糖量は、低分子寒天量の指標となるものである。つまり、寒天が低分子化すると寒天分子末端に還元糖が生成する。低分子寒天(寒天オリゴ糖)には静菌力があり、還元糖が多いと乳酸菌の増殖を阻害してしまうと考えられる。逆に、還元糖が少ない寒天は、寒天分子が長く、ゲル強度が高くなりすぎるため乳酸菌の増殖促進効果が低くなると考えられる。
また、上述したように、寒天の分子量分布(Mw/Mn)は15以下が好ましい。分子量分布が広いと還元糖量が多くなり、また、形成された寒天ゲルマトリックスは高分子と低分子が混在するためゲルマトリックスが均一でなく乳酸菌増殖作用の少ない部分ができてしまう。
また、本発明の乳酸菌増殖促進剤は、ヒトの胃内環境で胃酸による乳酸菌に対する悪影響を緩和する効果も発揮する。さらに、本発明の乳酸菌増殖促進剤を添加して冷蔵保存した場合、無添加の場合よりも長期にわたって生菌数を多く保つことができる。これは、通常であれば長期間冷蔵保存するとヨーグルトの発酵が進み、乳酸によりpHが低下して菌の至適環境から外れて生菌が減少することになるが、本発明の乳酸菌増殖促進剤を添加することで菌の至適pHの環境を広げ、その結果、生菌数を多く保つことができるのではないかと推定される。
さらに、プレバイオティクスとして本発明の乳酸菌増殖促進剤に含まれる寒天と、プロバイオティクスとしての乳酸菌とを組み合わせることで、寒天を加えていないヨーグルトに比べてシンバイオティクスによりヒトの腸内環境をより健全にすることが可能となる。すなわち、本発明の乳酸菌増殖促進剤は、プレバイオティクスとして善玉菌である乳酸菌を増殖させることで、この増殖した乳酸菌がプロバイオティクスとして腸内環境を改善する効果がある。また、食物繊維である寒天は難消化性高分子化合物であり、それ自体で整腸作用を発揮するほか、腸内における脂肪吸収を抑制するなどの効果も有する。したがって、これらの相乗効果により、本発明のヨーグルトは、従来のヨーグルトと比較してヒトの腸内環境をより健全な状態に改善し、これにより便秘や下痢の解消、便臭や体臭の低減、肌荒れ防止、肥満防止、免疫力向上などの効果が期待できる。
ヨーグルトの固さにおいて本発明の乳酸菌増殖促進剤に含まれる寒天が耐胃酸効果を発揮する理由については、以下のように推測される。まず、重量平均分子量が10000以下の寒天を使用した場合は、寒天を構成する多糖の分子鎖が短いためゲルを形成する3次元の網目構造が強固でなく容易にゲルが破壊されやすい。また、網目構造中に部分的に大きな孔ができているため胃酸のゲル中への浸透が激しく、そのため胃酸に接触して死滅する乳酸菌が多くなる。寒天の使用濃度を上げると、ゲルが強固になりすぎて腸内においてもゲルが壊れず乳酸菌が増殖しにくい。重量平均分子得量300000以上の寒天を使用した場合は、分子鎖が長いためゲルが強固であり網目構造はしっかりしている。そのためヨーグルト程度の固さを出すためには、寒天の使用濃度を低くしなければならなく、網目全体としては孔の大きなものになり胃酸のゲル中への浸透が激しくなってしまう。孔を小さくするために寒天の使用濃度を上げるとゲルが強固になりすぎて腸内においてもゲルが壊れず乳酸菌が増殖しにくくなる。
また、分子量分布(Mw/Mn)は15以下であるほうが、網目中に部分的にできる大きな孔ができにくく(網目構造中の孔の大きさが均一である)、胃酸の浸透が遅くなる。つまり、本発明の乳酸菌増殖促進剤に含まれる寒天を使用することにより、寒天の均一な3次元マトリックス(均一な網目構造)により胃酸の浸透が抑えられ、かつ腸内ではゲルが蠕動運動により破壊され乳酸菌が放出され増殖可能となるのである。
さらに本発明の乳酸菌増殖促進剤に含まれる寒天を使用して製造されたヨーグルト中の乳酸菌は、胃を通過し腸内(人工腸液)に到達した時、寒天を使用しないものに比べ増殖が良いことが判明した。これは、同じ生菌でも寒天を使用しないものは胃液によるダメージが大きく瀕死状態であるのに対し、寒天を使用したものは上記理由から胃液によるダメージが小さく増殖が良いためである。なお、本発明において、「胃液条件下における耐酸性を向上」とは、寒天を添加していないときに比べ、寒天を添加したときのほうがpH1.2の人工胃液で120分培養後の菌の生存が良いことを意味する。
以下に実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
1.乳酸菌増殖促進剤(寒天)の作製(実施例1〜6、比較例1〜14)
(1)実施例1:寒天1(還元糖少(分子量28万)、pH5.5、分子量分布狭い)
乾燥されたオゴノリ(チリ産)1kgを90℃の5%NaOH溶液20kgに2時間浸漬した。NaOH溶液を除去し、水にて充分洗浄しアルカリを除去した。このオゴノリを水20kgに入れ、さらにそこに緩衝剤として第二リン酸ナトリウムを6gと酢酸溶液を添加してpHを6.3に調整した後、97℃にて2時間の抽出を行った。この溶液をろ過し、pHを5.5に調製したろ液を冷却してゲル化を行った。得られたゲル化物(寒天濃度は0.8%)に対し同質量の水を添加し、18時間放置することで水漬け処理した。その後、ゲル化物を取り出し、圧搾脱水を行った後、90℃にて乾燥し、粉砕して寒天(寒天1)を得た。この寒天の1.5%重量%溶液の80℃におけるpHは5.74であった。
(2)実施例2:寒天2(還元糖少(分子量28万)、pH7.2、分子量分布狭い)
抽出後にろ液のpHを7.2に調製したこと以外は、寒天1と同様にして寒天2を得た。この寒天の1.5%重量%溶液の80℃におけるpHは7.22であった。
(3)実施例3:寒天3(還元糖中(分子量15万)、pH5.5、分子量分布狭い)
乾燥されたオゴノリ(チリ産)1kgを90℃の5%NaOH溶液20kgに1時間浸漬した。NaOH溶液を除去し、水にて充分洗浄しアルカリを除去した。このオゴノリを水20kgに入れ、さらにそこに緩衝剤として第二リン酸ナトリウムを6gと酢酸溶液を添加してpHを6.0に調整した後、97℃にて2時間の抽出を行った。この溶液をろ過し、pHを5.5に調製したろ液を冷却してゲル化を行った。得られたゲル化物(寒天濃度は0.8%)に対し同質量の水を添加し、18時間放置することで水漬け処理した。その後、ゲル化物を取り出し、圧搾脱水を行った後、90℃にて乾燥し、粉砕して寒天(寒天3)を得た。この寒天の1.5%重量%溶液の80℃におけるpHは5.65であった。
(4)実施例4:寒天4(還元糖中(分子量15万)、pH7.2、分子量分布狭い)
抽出後にろ液のpHを7.2に調製したこと以外は、寒天3と同様にして寒天4を得た。この寒天の1.5%重量%溶液の80℃におけるpHは7.15であった。
(5)実施例5:寒天5(還元糖多(分子量1万5千)、pH5.5、分子量分布狭い)
乾燥されたオゴノリ(チリ産)1kgを90℃の5%NaOH溶液20kgに1時間浸漬した。NaOH溶液を除去し、水にて充分洗浄しアルカリを除去した。このオゴノリを水20kgに入れ、さらにそこに緩衝剤として第二リン酸ナトリウムを6gと酢酸溶液を添加してpHを4.3に調整した後、97℃にて2時間の抽出を行った。この溶液をろ過し、pHを5.5に調製した後、80%エタノール中に入れゲル化を行った。得られたゲル化物に対し水500gを添加し、18時間放置することで水漬け処理した。その後、沈殿物を取り出し、圧搾脱水を行った後、90℃にて乾燥し、粉砕して寒天(寒天5)を得た。この寒天の1.5%重量%溶液の80℃におけるpHは5.61であった。
(6)実施例6:寒天6(還元糖多(分子量1万5千)、pH7.2、分子量分布狭い)
抽出後にろ液のpHを7.2に調製したこと以外は、寒天5と同様にして寒天6を得た。この寒天の1.5%重量%溶液の80℃におけるpHは6.90であった。
(7)比較例1:寒天7(還元糖極少(分子量38万)、pH5.5、分子量分布狭い)
乾燥されたオゴノリ(チリ産)1kgを90℃の5%NaOH溶液20kgに3時間浸漬した。NaOH溶液を除去し、水にて充分洗浄しアルカリを除去した。このオゴノリを水20kgに入れ、さらにそこに緩衝剤として第二リン酸ナトリウムを6gと酢酸溶液を添加してpHを7.0に調整した後、97℃にて2時間の抽出を行った。この溶液をろ過し、pHを5.5に調製したろ液を冷却してゲル化を行った。得られたゲル化物(寒天濃度は0.8%)に対し同質量の水を添加し、18時間放置することで水漬け処理した。その後、ゲル化物を取り出し、圧搾脱水を行った後、90℃にて乾燥し、粉砕して寒天(寒天7)を得た。この寒天の1.5%重量%溶液の80℃におけるpHは5.64であった。
(8)比較例2:寒天8(還元糖極少(分子量38万)、pH7.2、分子量分布狭い)
抽出後にろ液のpHを7.2に調製したこと以外は、寒天7と同様にして寒天8を得た。この寒天の1.5%重量%溶液の80℃におけるpHは7.05であった。
(9)比較例3:寒天9(還元糖極少(分子量38万)、pH5.5、分子量分布広い)
緩衝剤を加えず抽出を行い、ゲル化物に対して水漬け処理を行わなかったこと以外は、寒天7と同様にして寒天9を得た。この寒天の1.5%重量%溶液の80℃におけるpHは5.60であった。
(10)比較例4:寒天10(還元糖極少(分子量38万)、pH7.2、分子量分布広い)
緩衝剤を加えず抽出を行い、抽出後にろ液のpHを7.2に調製し、かつゲル化物に対して水漬け処理を行わなかったこと以外は、寒天7と同様にして寒天10を得た。この寒天の1.5%重量%溶液の80℃におけるpHは7.00であった。
(11)比較例5:寒天11(還元糖多(分子量28万)、pH5.5、分子量分布広い)
緩衝剤を加えず抽出を行い、ゲル化物に対して水漬け処理を行わなかったこと以外は、寒天1と同様にして寒天11を得た。この寒天の1.5%重量%溶液の80℃におけるpHは5.65であった。
(12)比較例6:寒天12(還元糖多(分子量28万)、pH7.2、分子量分布広い)
緩衝剤を加えず抽出を行い、抽出後にろ液のpHを7.2に調製し、かつゲル化物に対して水漬け処理を行わなかったこと以外は、寒天1と同様にして寒天12を得た。この寒天の1.5%重量%溶液の80℃におけるpHは7.10であった。
(13)比較例7:寒天13(還元糖多(分子量15万)、pH5.5、分子量分布広い)
緩衝剤を加えず抽出を行い、ゲル化物に対して水漬け処理を行わなかったこと以外は、寒天3と同様にして寒天13を得た。この寒天の1.5%重量%溶液の80℃におけるpHは5.60であった。
(14)比較例8:寒天14(還元糖多(分子量15万)、pH7.2、分子量分布広い)
緩衝剤を加えず抽出を行い、抽出後にろ液のpHを7.2に調製し、かつゲル化物に対して水漬け処理を行わなかったこと以外は、寒天3と同様にして寒天14を得た。この寒天の1.5%重量%溶液の80℃におけるpHは7.10であった。
(15)比較例9:寒天15(還元糖多(分子量1万5千)、pH5.5、分子量分布広い)
緩衝剤を加えず抽出を行い、ゲル化物に対して水漬け処理を行わなかったこと以外は、寒天5と同様にして寒天15を得た。この寒天の1.5%重量%溶液の80℃におけるpHは5.57であった。
(16)比較例10:寒天16(還元糖多(分子量1万5千)、pH7.2、分子量分布広い)
緩衝剤を加えず抽出を行い、抽出後にろ液のpHを7.2に調製し、かつゲル化物に対して水漬け処理を行わなかったこと以外は、寒天5と同様にして寒天16を得た。この寒天の1.5%重量%溶液の80℃におけるpHは6.85であった。
(17)比較例11:寒天17(還元糖極多(分子量5千)、pH5.5、分子量分布狭い)
乾燥されたオゴノリ(チリ産)1kgを90℃の5%NaOH溶液20kgに1時間浸漬した。NaOH溶液を除去し、水にて充分洗浄しアルカリを除去した。このオゴノリを水20kgに入れ、さらにそこに緩衝剤として第二リン酸ナトリウムを6gと酢酸溶液を添加してpHを4.0に調整した後、97℃にて2時間の抽出を行った。この溶液をろ過し、pHを5.5に調製した後、80%エタノール中に入れゲル化を行った。得られたゲル化物に対し水500gを添加し、18時間放置することで水漬け処理した。その後、沈殿物を取り出し、圧搾脱水を行った後、90℃にて乾燥し、粉砕して寒天(寒天17)を得た。この寒天の1.5%重量%溶液の80℃におけるpHは5.56であった。
(18)比較例12:寒天18(還元糖極多(分子量5千)、pH7.2、分子量分布狭い)
抽出後にろ液のpHを7.2に調製したこと以外は、寒天17と同様にして寒天18を得た。この寒天の1.5%重量%溶液の80℃におけるpHは6.85であった。
(19)比較例13:寒天19(還元糖極多(分子量5千)、pH5.5、分子量分布広い)
緩衝剤を加えず抽出を行い、ゲル化物に対して水漬け処理を行わなかったこと以外は、寒天17と同様にして寒天19を得た。この寒天の1.5%重量%溶液の80℃におけるpHは5.52であった。
(20)比較例14:寒天20(還元糖極多(分子量5千)、pH7.2、分子量分布広い)
緩衝剤を加えず抽出を行い、抽出後にろ液のpHを7.2に調製し、かつゲル化物に対して水漬け処理を行わなかったこと以外は、寒天17と同様にして寒天20を得た。この寒天の1.5%重量%溶液の80℃におけるpHは6.80であった。
(21)脱水・乾燥後の寒天の物性値等の測定
(a)重量平均分子量(Mw);
HPLCによるGPC法に従って測定した。具体的には、寒天0.3gを200mLの蒸留水に溶解(97℃,3分)し、カラム(TOSOH TSK−GEL for HPLC, TSK−GEL GMPWXL)を使用して測定した。
(b)還元糖量(%);
寒天0.01gを水100gに分散させ、110℃で5分間加温し、寒天を溶解させた溶解液についてPark−Johnson法により還元糖量を測定した。なお、検量線はガラクトースを使用して作製した。
(c)pH;
寒天1.5gをイオン交換水100gに分散させ、110℃で5分間加温溶解した。この溶解液(最終寒天濃度1.5重量%になるようにイオン交換水で補正)についての80℃にてpHを測定した。
(d)分子量分布(Mw/Mn);
重量平均分子量/数平均分子量により求めた。(1に近いほど分子量分布が狭い)なお、MnもMwと同様にHPLC法により求めた。
(e)水漬け時の溶出率(%);
得られたゲル化物に対し同質量の水(水漬けの水)を添加した際の水100gを、ゲル化物に浸漬した後に取り出し、蒸発乾固しゲル化物から溶出した固形分を測定した。またこれとは別に、得られた水漬け前のゲル化物100gを100℃にて乾燥し水分を除去することによりゲル中の寒天量を測定した。下記式により溶出率を求めた。
水漬け時の溶出率(%)=(蒸発乾固した固形分重量/水漬け前のゲル100g中の寒天量)×100
Figure 2014094001
以上より、抽出時に緩衝剤を添加し、得られたゲル化物に対し水漬けの水を添加することにより低分子量成分を除去したものは、比較的還元糖量が低く、分子量分布が狭いことがわかる。
2.ヨーグルトの調製及び乳酸菌増殖効果の確認
使用した乳酸菌は、JAPAN COLLECTION OF MICROORGANISM (JCM)及びBIOLOGICAL RESOURCE CENTER, NITE (NBRC)から入手した。
(1)ヨーグルトの調製1
上記で作製した寒天(寒天1〜20)0.5gを95℃の沸騰水21.8gで5分間溶解した後、グラニュー糖10g、牛乳65g及び脱脂粉乳2.7gを加えてさらに1分間沸騰加熱溶解し、45℃に冷却した後にLactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus JCM 1002株を140000000cfu添加して混合し、37℃で12時間及び24時間静置した(実施例1−1〜6−1、比較例1−1〜14−1)。また、寒天無添加の系(比較例15−1)では、95℃の沸騰水22.3gにグラニュー糖10g、牛乳65g及び脱脂粉乳2.7gを加えてさらに1分間沸騰加熱溶解し、45℃に冷却した後にLactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus JCM 1002株を140000000cfu添加して混合し、37℃で12時間及び24時間静置した。
培養後のヨーグルトをリン酸緩衝液(pH7.2)に懸濁・希釈し、無菌シャーレ上に調整したBCP加プレートカウントアガール(日水製薬、東京)に播種し、好気性下で37℃にて72時間静置後、形成されたコロニー数を計測して菌数を測定した。その結果を表2に示す。
Figure 2014094001
表2の結果から、重量平均分子量及び還元糖量が異なりpHや分子量分布がほぼ同様の寒天(例えば、寒天1,3,5)を比較すると、重量平均分子量が小さく還元糖量が大きくなるほど菌数が増加することがわかる。しかしながら、重量平均分子量が大きく還元糖量が小さな寒天7や、重量平均分子量が小さく還元糖量が大きな寒天17では、無添加の場合よりも菌数が減少することがわかる。
さらに、重量平均分子量と還元糖量がほぼ同じ寒天どうし(例えば、寒天1,2)を比較すると、寒天のpHが弱酸性で、分子量分布がより狭い寒天を添加して調製したヨーグルトのほうが、著しく菌数を増加させることがわかった。
以上より、重量平均分子量が10000〜300000であり、かつ還元糖量が0.12〜2.0に調整された寒天1〜6では、寒天の物性値が上記範囲外のもの(寒天7〜20)や寒天無添加のものに比べて菌数が顕著に増加すること、さらには、重量平均分子量が小さく還元糖量が大きくなるほど増殖効果が高くなることがわかった。また、寒天の1.5重量%溶液のpHが4.0〜5.8であるほど、あるいは、分子量分布(Mw/Mn)が15以下の分子量分布が狭い寒天ほど、乳酸菌の増殖効果が高いことがわかった。
(2)ヨーグルトの調製2
スターターとしてStreptococcus thermophilus JCM17834株を140000000cfu添加して混合した以外は、上記の「(1)ヨーグルトの調製1」と同様にしてヨーグルトを調製した後、菌数を測定した。その結果を表3に示す。
Figure 2014094001
以上より、Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus JCM 1002株を添加して調製したヨーグルトの場合と同様に、Streptococcus thermophilus JCM17834株を添加して調製した場合においても、重量平均分子量が10000〜300000であり、かつ還元糖量が0.12〜2.0に調整された寒天1〜6では、寒天の物性値が上記範囲外のものや寒天無添加のものに比べて菌数が顕著に増加すること、さらには、重量平均分子量が小さく還元糖量が大きくなるほど増殖効果が高くなることがわかった。また、寒天の1.5重量%溶液のpHが4.0〜5.8でああるほど、あるいは、分子量分布(Mw/Mn)が15以下の分子量分布が狭い寒天ほど、乳酸菌の増殖効果が高いことがわかった。
(3)ヨーグルトの調製3
スターターとしてBifodobacterium longum subsp. longum JCM1217株を15000000cfu添加して混合した以外は、上記「(1)ヨーグルトの調製1」と同様にしてヨーグルトを調製した。培養後のヨーグルトをリン酸緩衝液(pH 7.2)に懸濁・希釈し、無菌シャーレ上に調整したTOSプロピオン酸寒天培地(ヤクルト薬品工業、東京)に播種して嫌気性下で37℃で72時間静置後、形成されたコロニー数を計測して菌数を測定した。その結果を表4に示す。
Figure 2014094001
以上より、Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus JCM 1002株及びStreptococcus thermophilus JCM17834株を添加して調製したヨーグルトの場合と同様に、Bifodobacterium longum subsp. longum JCM1217株を添加して調製した場合においても、重量平均分子量が10000〜300000であり、かつ還元糖量が0.12〜2.0に調整された寒天1〜6では、寒天の物性値が上記範囲外のものや寒天無添加のものに比べて菌数が顕著に増加すること、さらには、重量平均分子量が小さく還元糖量が大きくなるほど増殖効果が高くなることがわかった。また、寒天の1.5重量%溶液のpHが4.0〜5.8であるほど、あるいは、分子量分布(Mw/Mn)が15以下の分子量分布が狭い寒天ほど、乳酸菌の増殖効果が高いことがわかった。
3.保存試験
上記「(3)ヨーグルトの調製3」で調製し、24時間培養したヨーグルトを4℃で3日間及び7日間静置した。静置後のヨーグルトをリン酸緩衝液(pH 7.2)に懸濁・希釈し、無菌シャーレ上に調整したTOSプロピオン酸寒天培地(ヤクルト薬品工業、東京)に播種して嫌気性下で37℃、72時間静置後、形成されたコロニー数を計測して菌数を測定した。その結果を表5に示す。
Figure 2014094001
表5の結果から、重量平均分子量及び還元糖量が異なりpHや分子量分布がほぼ同様の寒天(例えば、寒天1,3,5)を比較すると、重量平均分子量が小さく還元糖量が大きくなるほど4℃で長期保存後の残存乳酸菌数が多いことがわかる。また、重量平均分子量及び還元糖量がほぼ同じ寒天(例えば、寒天1,2)を比較すると、pHが弱酸性で、より分子量分布が狭い寒天のほうが、4℃で長期保存した場合の残存乳酸菌数が多いことがわかる。
以上より、重量平均分子量が10000〜300000であり、かつ還元糖量が0.12〜2.0に調整された寒天1〜6では、寒天無添加のものに比べて4℃で長期保存した場合における残存生菌数が多いこと、さらには、重量平均分子量が小さく還元糖量が大きくなるほど保存効果が高くなることがわかった。また、寒天の1.5重量%溶液のpHが4.0〜5.8であるほど、あるいは、分子量分布(Mw/Mn)が15以下の分子量分布が狭い寒天ほど、乳酸菌の保存効果が高いことがわかった。
4.腸内想定試験
上記「(3)ヨーグルトの調製3」で調製したヨーグルトに、等量の局方崩壊試験第2液を加え、37℃で6時間、12時間及び24時間静置した。静置後のヨーグルトをリン酸緩衝液(pH 7.2)に懸濁・希釈し、無菌シャーレ上に調整したTOSプロピオン酸寒天培地(ヤクルト薬品工業、東京)に播種して嫌気性下で37℃、72時間静置後、形成されたコロニー数を計測して菌数を測定した。その結果を表6に示す。
Figure 2014094001
表6の結果から、重量平均分子量及び還元糖量が異なりpHや分子量分布がほぼ同様の寒天(例えば、寒天1,3,5)を比較すると、重量平均分子量が小さく還元糖量が大きくなるほど局方崩壊試験第2液中で保存した場合の菌数が多いことがわかる。また、重量平均分子量及び還元糖量がほぼ同じ寒天(例えば、寒天1,2)を比較すると、pHが弱酸性で、より分子量分布が狭い寒天のほうが、局方崩壊試験第2液中で保存した場合の菌数が多いことがわかる。
すなわち、重量平均分子量が10000〜300000であり、かつ還元糖量が0.12〜2.0に調整された寒天1〜6では、寒天無添加のものに比べて腸内想定環境下での乳酸菌の増殖効果が高いこと、さらには、重量平均分子量が小さく還元糖量が大きくなるほど増殖効果が高くなることがわかった。また、寒天の1.5重量%溶液のpHが4.0〜5.8であるほど、あるいは、分子量分布(Mw/Mn)が15以下の分子量分布が狭い寒天ほど、乳酸菌の腸内想定環境下での乳酸菌の増殖効果が高いことがわかった。
5.人工胃液処理試験
寒天1〜6(それぞれ実施例1〜6)、及び寒天7,11,17(それぞれ比較例1,5,11)を使用して、上記の「ヨーグルトの調整1」、「ヨーグルトの調整2」、「ヨーグルトの調整3」にて作製したヨーグルト(24時間培養)で耐酸性試験を行った。試験方法は、作製したヨーグルト200gを5mm角に均一にカットし、日局第1液(人工胃液、pH1.2)250gにカットしたヨーグルトを投入し、溶出試験機(日局、パドル法、50rpm、37℃)にて撹拌を行った。撹拌時間0分、30分、60分、90分、120分でサンプリングを行い、菌数を測定した。結果を表7〜9に示した。
Figure 2014094001
表7は、「ヨーグルトの調整1」で作製したヨーグルト(Lactobacillus delbrueckii subsp.bulgaricus JCM1002)の人工胃液処理時間と乳酸菌数の変化を示している。この表の結果から、実施例1−6〜6−6のヨーグルトは耐酸性があることがわかった。
Figure 2014094001
表8は、「ヨーグルトの調整2」で作製したヨーグルト(Streptococcus thermophilus JCM17834株)の人工胃液処理時間と乳酸菌数の変化を示している。この表の結果からも、実施例1−7〜6−7のヨーグルトは耐酸性があることがわかった。
Figure 2014094001
表9は、「ヨーグルトの調整3」で作製したヨーグルト(Bifidobacterium longum subsp. longum JCM1217株)の人工胃液処理時間と乳酸菌数の変化を示している。この表の結果からも、実施例1−8〜6−8のヨーグルトは耐酸性があることがわかった。
6.追加乳酸菌による人工胃液処理試験
寒天1〜6(それぞれ実施例1〜6)、及び寒天7,11,17(それぞれ比較例1,5,11)を使用して、次に示した乳酸菌を使用した以外は上記「2.ヨーグルトの調製及び乳酸菌増殖効果の確認」と同様にしてヨーグルトを作製し、上記「5.人工胃液処理試験」と同様に人工胃液での試験と、人工腸液での試験を行った。結果を10〜16に示した。
・追加乳酸菌1:Lactobacillus delbrueckii subsp.bulgaricus NBRC 13953
・追加乳酸菌2:Lactobacillus casei NBRC 15883
・追加乳酸菌3:Lactobacillus acidophilus NBRC 13951
・追加乳酸菌4:Lactobacillus lactis subsp.lactis NBRC 100933
・追加乳酸菌5:Streptococcus thermophilus NBRC 13957
・追加乳酸菌6:Bifidobacterium bifidum NBRC 100015
Figure 2014094001
表10は、ヨーグルト(Lactobacillus delbrueckii subsp.bulgaricus NBRC 13953)の人工胃液処理時間と乳酸菌数の変化を示している。この表の結果から、実施例1−9〜6−9のヨーグルトは耐酸性があることがわかった。
Figure 2014094001
表11は、ヨーグルト(Lactobacillus casei NBRC 15883)の人工胃液処理時間と乳酸菌数の変化を示している。この表の結果から、実施例1−10〜6−10のヨーグルトは耐酸性があることがわかった。
Figure 2014094001
表12は、ヨーグルト(Lactobacillus acidophilus NBRC 13951)の人工胃液処理時間と乳酸菌数の変化を示している。この表の結果から、実施例1−11〜6−11のヨーグルトは耐酸性があることがわかった。
Figure 2014094001
表13は、ヨーグルト(Lactobacillus lactis subsp.lactis NBRC 100933)の人工胃液処理時間と乳酸菌数の変化を示している。この表の結果から、実施例1−12〜6−12のヨーグルトは耐酸性があることがわかった。
Figure 2014094001
表14は、ヨーグルト(Streptococcus thermophilus NBRC 13957)の人工胃液処理時間と乳酸菌数の変化を示している。この表の結果から、実施例1−13〜6−1のヨーグルトは耐酸性があることがわかった。
Figure 2014094001
表15は、ヨーグルト(Bifidobacterium bifidum NBRC 100015)の人工胃液処理時間と乳酸菌数の変化を示している。この表の結果から、実施例1−14〜6−14のヨーグルトは耐酸性があることがわかった。以上のように、どの追加乳酸菌1〜6を使用したヨーグルトも耐酸性があった。
7.人工腸液処理試験
上記の「5.人工胃液処理試験」において人工胃液で120分処理したヨーグルトについて、生菌数が1.0×10個になるようにヨーグルトをサンプリングし、5重量%の脱脂粉乳を含む日局第2液(人工腸液、pH6.8)500mLに添加し、37℃で12時間放置し培養を行った。この培養液について生菌数を測定した。その結果を表16〜18に示した。
Figure 2014094001
表16は、ヨーグルト(Lactobacillus delbrueckii subsp.bulgaricus JCM1002)の人工腸液処理時間と乳酸菌数の変化を示している。この表の結果から、実施例1−15〜6−15のヨーグルトは耐酸性があり、人工腸液での増殖が早いことがわかった。
Figure 2014094001
表17は、ヨーグルト(Streptococcus thermophilus JCM17834株)の人工腸液処理時間と乳酸菌数の変化を示している。この表の結果から、実施例1−16〜6−16のヨーグルトは耐酸性があり、人工腸液での増殖が早いことがわかった。
Figure 2014094001
表18は、ヨーグルト(Bifidobacterium longum subsp. longum JCM1217株)の人工腸液処理時間と乳酸菌数の変化を示している。この表の結果から、実施例1−17〜6−17のヨーグルトは耐酸性があり、人工腸液での増殖が早いことがわかった。

Claims (5)

  1. 重量平均分子量が10000〜300000であり、かつ還元糖量が0.12〜2.0に調整された寒天を含有することを特徴とする乳酸菌増殖促進剤。
  2. 前記寒天の分子量分布(Mw/Mn)が15以下であることを特徴とする請求項1記載の乳酸菌増殖促進剤。
  3. 前記寒天の1.5重量%溶液のpHが4.0〜5.8であることを特徴とする請求項1又は2記載の乳酸菌増殖促進剤。
  4. 乳酸菌の胃液条件下における耐酸性を向上させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の乳酸菌増殖促進剤。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の乳酸菌増殖促進剤と乳酸菌とを含有するヨーグルトであって、前記寒天の含有量が0.05〜2.0重量%であることを特徴とするヨーグルト。
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