JP2014093458A - 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法 Download PDF

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Abstract

【目的】ミラー処理や回転処理によって変更されるチップに関するパラメータを算出するためのデータ処理時間を低減することが可能な描画装置を提供する。
【構成】描画装置100は、複数の図形パターンを有するチップを含む領域がメッシュ状の複数のメッシュ領域に仮想分割されたメッシュ領域毎に当該チップに関するパラメータを定義したマップを作成するショット数マップ作成部40と、チップのチップ中心、又は上述した領域の領域中心を軸にして当該チップのチップデータの反転と回転の少なくとも1つのデータ処理を行う場合に、マップのメッシュ領域毎に定義されたパラメータ同士をデータ処理後の図形パターンの位置に対応させて入れ替える入れ替え部50と、荷電粒子ビームを用いて、反転と回転の少なくとも1つのデータ処理が行われたチップ内の図形パターンを試料に描画する描画部150と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法に係り、例えば、描画時間を予測するためのショット数や照射量の補正計算に用いる面積密度を見積もる描画装置および方法に関する。
半導体デバイスの微細化の進展を担うリソグラフィ技術は半導体製造プロセスのなかでも唯一パターンを生成する極めて重要なプロセスである。近年、LSIの高集積化に伴い、半導体デバイスに要求される回路線幅は年々微細化されてきている。これらの半導体デバイスへ所望の回路パターンを形成するためには、高精度の原画パターン(レチクル或いはマスクともいう。)が必要となる。ここで、電子ビーム(EB:Electron beam)描画技術は本質的に優れた解像性を有しており、高精度の原画パターンの生産に用いられる。
図9は、可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
可変成形型電子線描画装置は、以下のように動作する。第1のアパーチャ410には、電子線330を成形するための矩形例えば長方形の開口411が形成されている。また、第2のアパーチャ420には、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330を所望の矩形形状に成形するための可変成形開口421が形成されている。荷電粒子ソース430から照射され、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330は、偏向器により偏向され、第2のアパーチャ420の可変成形開口421の一部を通過して、所定の一方向(例えば、X方向とする)に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340に照射される。すなわち、第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過できる矩形形状が、X方向に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340の描画領域に描画される。第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過させ、任意形状を作成する方式を可変成形方式(VSB方式)という。
描画装置では、チップパターンを描画する際の描画時間を予測し、ユーザに提供している(例えば、特許文献1参照)。そのために、かかるチップパターンを描画するためのショット数を見積もる必要がある。一方、描画装置内では、チップに対して、ミラー処理(反転処理)や回転処理を行う場合がある。かかる場合、チップ内のすべてのセルや図形パターンのデータに対して配置座標や図形コード等を変更する必要が生じる。
図10は、チップ内のセルおよび図形パターンをミラー処理する場合の概念図である。昨今のパターンの微細化に伴い、チップ510内のセル512の数は、一般に膨大な数に及ぶ。また、セル512内には多数の図形パターン514が配置されるので図形パターン数はさらに膨大な数に及ぶ。ミラー処理(反転処理)や回転処理の際、かかるすべてのセルデータやすべての図形パターンデータに対して、それぞれ配置座標や図形コード等を変更するには膨大な処理時間がかかってしまう。その結果、例えばショット数等を見積もる処理についてもミラー処理(反転処理)や回転処理のためのセルデータやすべての図形パターンデータの変更を待たねばならず、同様に、膨大な処理時間がかかってしまうといった問題があった。その結果、例えば、描画前に描画時間を予測する際にも、処理時間が大幅に長くなってしまう。
特開2009−088213号公報
そこで、本発明は、上述した問題点を克服し、ミラー処理や回転処理によって変更されるチップに関するパラメータを算出するためのデータ処理時間を低減することが可能な描画装置および方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画装置は、
複数の図形パターンを有するチップを含む領域がメッシュ状の複数のメッシュ領域に仮想分割されたメッシュ領域毎に当該チップに関するパラメータを定義したマップを作成するマップ作成部と、
チップのチップ中心、又は上述した領域の領域中心を軸にして当該チップのチップデータの反転と回転の少なくとも1つのデータ処理を行う場合に、マップのメッシュ領域毎に定義されたパラメータ同士をデータ処理後の図形パターンの位置に対応させて入れ替える入れ替え部と、
荷電粒子ビームを用いて、反転と回転の少なくとも1つのデータ処理が行われたチップ内の図形パターンを試料に描画する描画部と、
を備えたことを特徴とする。
また、パラメータとして、各メッシュ領域内を描画する際の荷電粒子ビームのショット数と、各メッシュ領域内のパターン面積密度と、ドーズ変調率毎の各メッシュ領域内のパターン面積密度と、各メッシュ領域内の最大ドーズ変調率と、のうちのいずれかが用いられると好適である。
また、領域中心を軸にして当該チップのチップデータの反転と回転の少なくとも1つのデータ処理を行った場合に、チップ中心がデータ処理前の位置に対してずれないようにチップ位置をオフセットするオフセット処理部をさらに備え、
入れ替え部は、チップ位置がオフセットされた状態で、前記マップのメッシュ領域毎に定義されたパラメータ同士をデータ処理後の図形パターンの位置に対応させて入れ替えると好適である。
また、領域中心を軸にして当該チップのチップデータの反転と回転の少なくとも1つのデータ処理を行った場合に、データ処理前後のチップの原点位置同士間の差分が許容値内かどうかを判定する判定部をさらに備え、
オフセット処理部は、データ処理前後のチップの原点位置同士間の差分が許容値を超える場合に、チップ位置をオフセットすると好適である。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画方法は、
複数の図形パターンを有するチップを含む領域がメッシュ状の複数のメッシュ領域に仮想分割されたメッシュ領域毎に当該チップに関するパラメータを定義したマップを作成する工程と、
チップのチップ中心、又は上述した領域の領域中心を軸にして当該チップのチップデータの反転と回転の少なくとも1つのデータ処理を行う場合に、マップのメッシュ領域毎に定義されたパラメータ同士をデータ処理後の図形パターンの位置に対応させて入れ替える工程と、
荷電粒子ビームを用いて、反転と回転の少なくとも1つのデータ処理が行われたチップ内の図形パターンを試料に描画する工程と、
を備えたことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、ミラー処理や回転処理によって変更されるチップに関するパラメータを算出するためのデータ処理時間を低減できる。その結果、描画時間を短縮できる。
実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。 実施の形態1における荷電粒子ビーム描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。 実施の形態1におけるチップとメッシュ領域の一例とミラー処理を行う手法とを説明するための概念図である。 実施の形態1におけるチップとメッシュ領域の他の一例とミラー処理を行う手法とを説明するための概念図である。 実施の形態2におけるチップとメッシュ領域の一例とミラー処理を行う手法とを説明するための概念図である。 実施の形態2における荷電粒子ビーム描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。 実施の形態2におけるオフセット処理を説明するための概念図である。 各実施の形態におけるミラー処理と回転処理との一例を示す図である。 可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。 チップ内のセルおよび図形パターンをミラー処理する場合の概念図である。
以下、実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の荷電粒子を用いたビームでも構わない。また、荷電粒子ビーム装置の一例として、可変成形型の描画装置について説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。図1において、描画装置100は、描画部150と制御部160を備えている。描画装置100は、荷電粒子ビーム描画装置の一例である。特に、可変成形型の描画装置の一例である。描画部150は、電子鏡筒102と描画室103を備えている。電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、第1のアパーチャ203、投影レンズ204、偏向器205、第2のアパーチャ206、対物レンズ207、主偏向器208及び副偏向器209が配置されている。描画室103内には、XYステージ105が配置される。XYステージ105上には、描画時には描画対象となるマスク等の試料101が配置される。試料101には、半導体装置を製造する際の露光用マスクが含まれる。また、試料101には、レジストが塗布された、まだ何も描画されていないマスクブランクスが含まれる。
制御部160は、制御計算機110,120、メモリ112、制御回路130、及び磁気ディスク装置等の記憶装置140,142,144,146を有している。制御計算機110,120、メモリ112、制御回路130、及び記憶装置140,142,144,146は、図示しないバスを介して互いに接続されている。
制御計算機110内には、ショット数演算部30、面積密度演算部32、ショット数マップ作成部40、面積密度マップ作成部42,44、最大ドーズ変調率マップ作成部46、入れ替え部50、オフセット処理部52、判定部54、及び描画時間予測部56が配置される。ショット数演算部30、面積密度演算部32、ショット数マップ作成部40、面積密度マップ作成部42,44、最大ドーズ変調率マップ作成部46、入れ替え部50、オフセット処理部52、判定部54、及び描画時間予測部56といった機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。ショット数演算部30、面積密度演算部32、ショット数マップ作成部40、面積密度マップ作成部42,44、最大ドーズ変調率マップ作成部46、入れ替え部50、オフセット処理部52、判定部54、及び描画時間予測部56に入出力される情報および演算中の情報はメモリ112にその都度格納される。
制御計算機120内には、ショットデータ生成部40、照射量演算部42、及び描画処理部44が配置される。ショットデータ生成部40、照射量演算部42、及び描画処理部44といった機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。ショットデータ生成部40、照射量演算部42、及び描画処理部44に入出力される情報および演算中の情報は図示しないメモリにその都度格納される。
ここで、図1では、実施の形態1を説明する上で必要な構成を記載している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成を備えていても構わない。例えば、位置偏向用には、主偏向器208と副偏向器209の主副2段の多段偏向器を用いているが、1段の偏向器或いは3段以上の多段偏向器によって位置偏向を行なう場合であってもよい。
記憶装置140(記憶部)には、少なくとも1つの図形パターンから構成される複数のセルを有するチップのチップデータが外部より入力され、格納されている。チップデータには、各図形パターンの形状、配置座標、およびサイズを示す各図形パターンデータが定義される。言い換えれば、チップデータには、複数の図形パターンを有するチップの各図形パターンの形状、配置座標、およびサイズを示す各図形パターンデータが定義される。
記憶装置142(記憶部)には、外部で設定されたドーズ変調率データが外部より入力され、格納されている。
描画装置100で図形パターンを描画するためには、1回のビームのショットで照射できるサイズにチップデータに定義された各図形パターンを分割する必要がある。そこで、まず、制御計算機110にて、かかるチップを描画する場合のショット数を演算により見積もる。そして、演算されたショット数を用いてかかるチップを描画する際にかかる描画時間を予測する。一方、制御計算機110にて、所定のサイズの領域におけるパターン面積密度ρを演算により求めておく。かかるパターン面積密度ρは、描画を行う際の照射量の補正に使用されると好適である。その他、制御計算機110にて、ドーズ変調率毎の各メッシュ領域内のパターン面積密度ρ’を演算により求めておくと好適である。また、制御計算機110にて、各メッシュ領域内の最大ドーズ変調率を演算により求めておくと好適である。かかるショット数、パターン面積密度ρ、ドーズ変調率毎の各メッシュ領域内のパターン面積密度ρ’、及び最大ドーズ変調率は、描画対象となるチップに関するパラメータの一例となる。
図2は、実施の形態1における荷電粒子ビーム描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。図2では、上述した各パラメータのうち、一例として、ショット数と面積密度ρに関するフローチャート図を示している。
ショット数演算工程(S102)として、ショット数演算部30は、複数の図形パターンを有するチップを含む領域がメッシュ状の複数のメッシュ領域に仮想分割されたメッシュ領域毎に当該チップに関するショット数を演算する。チップ内は、複数のセルにより構成され、各セルは、少なくとも1つ以上の図形パターンにより構成される。そこで、まず、チップデータ内の各図形パターンデータを入力し、図形パターン毎に、電子ビーム200による1回のショットで照射可能なサイズで図形パターンを複数のショット図形に分割する。これにより、当該図形パターンのショット数が算出される。そして、セル毎に、配置される図形パターンのショット数をまとめて、セル毎のショット数が算出される。さらに、チップを所定のサイズのメッシュ領域に分割したメッシュ領域毎に、配置されるセルのショット数をまとめることで、各メッシュ領域のショット数を算出すればよい。
ショット数マップ作成工程(S104)として、ショット数マップ作成部40は、上述したチップを含む領域がメッシュ状の複数のメッシュ領域に仮想分割されたメッシュ領域毎に当該チップに関するパラメータを定義したマップを作成する。ここでは、一例としてメッシュ領域毎にショット数を定義したマップを作成する。ショット数マップ作成部40は、マップ作成部の一例である。
ここで、上述したように、描画装置100内では、チップに対して、ミラー処理(反転処理)や回転処理を行う場合がある。かかる場合、チップ内のすべてのセルや図形パターンのデータに対して配置座標や図形コード等を変更する必要が生じる。ミラー処理(反転処理)や回転処理の際、かかるすべてのセルデータやすべての図形パターンデータに対して、それぞれ配置座標や図形コード等を変更するには膨大な処理時間がかかってしまう。よって、ミラー処理(反転処理)や回転処理後のショット数マップを作成する場合、チップ内のすべてのセルや図形パターンのデータに対して配置座標や図形コード等を変更するまで待っていたのでは、膨大な処理時間がかかってしまう。そこで、実施の形態1では、ミラー処理(反転処理)や回転処理後のショット数マップを作成する場合、上述したメッシュ領域に定義されたショット数をメッシュ領域単位で入れ替える。これにより、大幅に処理時間を短縮できる。具体的には、以下のように実施する。
入れ替え工程(S108)において、入れ替え部50は、マップのメッシュ領域毎に定義されたパラメータ同士をミラー処理(反転処理)や回転処理といったデータ処理後の図形パターンの位置に対応させて入れ替える。
図3は、実施の形態1におけるチップとメッシュ領域の一例とミラー処理を行う手法とを説明するための概念図である。図3(a)では、例えば、1つのチップを描画する場合を示している。かかる場合、メッシュ領域は、当該チップの基準位置(例えば、左下角)を原点Oにして、チップ領域10をメッシュ状の複数のメッシュ領域22に仮想分割すればよい。そして、例えば、チップ中心A或いはメッシュ中心Bを軸に左右のデータについてミラー処理を行う際には、図3(b)に示すように、複数のメッシュ領域22の中心線(メッシュ中心B:領域中心の一例)を軸に左右のメッシュ領域22に定義されたショット数同士をメッシュ領域22単位で入れ替える。ここでは、チップ中心Aとメッシュ中心Bが同じである場合を一例として示している。チップ中心Aとメッシュ中心Bとの間にずれが存在する場合でも、メッシュ領域22の中心線(メッシュ中心B)を軸に左右のメッシュ領域22に定義されたショット数同士をメッシュ領域22単位で入れ替えるとよい。ここでは、縦の列毎にメッシュ値を入れ替えればよい。但し、その場合には、誤差が生じ得ることになる。また、ショット数を定義する際のメッシュ領域のサイズは、例えば、数十μm程度が好適である。例えば、20〜30μm程度がより好適である。
図4は、実施の形態1におけるチップとメッシュ領域の他の一例とミラー処理を行う手法とを説明するための概念図である。図4(a)では、例えば、複数のチップを描画する場合を示している。かかる場合、複数のチップをマージ処理して、複数のチップの外接矩形を当該チップ10を含む領域20の基準位置(例えば、左下角)を原点にして、かかる領域20をメッシュ状の複数のメッシュ領域22に仮想分割すればよい。そして、例えば、チップ中心A或いはメッシュ中心Bを軸に左右のデータについてミラー処理を行う際には、図4(b)に示すように、当該チップ10の一部でも重なる複数のメッシュ領域22の中心線(メッシュ中心B)を軸に左右のメッシュ領域22に定義されたショット数同士をメッシュ領域22単位で入れ替える。かかる場合、通常、チップ中心Aとメッシュ中心Bとの間にずれが存在する。かかる場合でも、当該チップ10の一部でも重なる複数のメッシュ領域22の中心線(メッシュ中心B)を軸に左右のメッシュ領域22に定義されたショット数同士をメッシュ領域22単位で入れ替えるとよい。ここでは、縦の列毎にメッシュ値を入れ替えればよい。但し、その場合には、誤差が生じ得ることになる。
ここで、例えば、ミラー処理後のショット数マップとミラー処理無のショット数マップの両方を作成する場合の処理時間を比較する。
(A1)実際にチップデータに対して、ミラー処理を実施する場合
データ処理時間=ミラー処理無のマップ作成時間a+チップデータをミラー処理する時間b+ミラー処理後のマップ作成時間a’で定義できる。
(B1)実施の形態1の場合
データ処理時間=ミラー処理無のマップ作成時間a+メッシュ値入れ替え時間cで定義できる。
また、例えば、ミラー処理後のショット数マップのみを作成する場合の処理時間を比較する。
(A2)実際にチップデータに対して、ミラー処理を実施する場合
データ処理時間=チップデータをミラー処理する時間b+ミラー処理後のマップ作成時間a’で定義できる。
(B2)実施の形態1の場合
データ処理時間=ミラー処理無のマップ作成時間a+メッシュ値入れ替え時間cで定義できる。
チップデータをミラー処理する時間bと、メッシュ値入れ替え時間cと、を比較すると、メッシュ値入れ替え時間cの方が大幅に短い時間で処理が可能である。例えば、100μm角のチップに、0.35μm幅のショット図形が面積密度50%で配置されていた場合、図形数は40470個となる。メッシュ領域数を100個とすれば、40470/100≒400となり、実施の形態1によれば、約1/400の処理時間に短縮できる。ミラー処理後のショット数マップとミラー処理無のショット数マップの両方を作成する場合、さらに、実施の形態1によれば、ミラー処理後のマップ作成時間a’も短縮できる。
描画時間予測工程(S110)として、描画時間予測部56は、各メッシュ領域22のショット数に基づいて、当該チップを描画するための描画時間を予測する。描画時間予測部24は、例えば、以下の式(1)を用いて、試料101にチップを描画するための総描画時間Tesを算出する。
(1) Tes=α・Ntotal+β
ここで、係数αは、1ショットあたりに必要な時間(ショットサイクル)を示す。例えば、必要なドーズDを得るための時間tと電子ビーム200を偏向させるための時間t(セトリングタイム)の和で示すことができる。また、電流密度をJとすると、例えば、t=D/Jで示すことができる。また、係数βは、1つのストライプ領域を描画した後に、次のストライプ領域の描画開始位置にXYステージ105が移動する際に必要な時間の総和を示す。これらの係数α,βは、予めパラメータとして設定しておけばよい。
次に、パターン面積密度について以下説明する。
パターン面積密度演算工程(S202)として、面積密度演算部32は、複数の図形パターンを有するチップを含む領域がメッシュ状の複数のメッシュ領域に仮想分割されたメッシュ領域毎に当該チップに関するパターン面積密度ρを演算する。上述したようにチップ内は、複数のセルにより構成され、各セルは、少なくとも1つ以上の図形パターンにより構成される。そこで、例えば、セルをメッシュ状に分割したセル分割領域(メッシュ領域)毎に、セル分割領域に割り当てられるショット図形の面積を合計して、当該セル分割領域のパターン面積密度ρを演算する。さらに、チップを所定のサイズのメッシュ領域に分割したメッシュ領域毎に、配置されるセルのパターン面積密度ρをまとめることで、各メッシュ領域のパターン面積密度ρを算出すればよい。また、パターン面積密度ρを定義する際のメッシュ領域のサイズは、例えば、十μm程度が好適である。例えば、10〜20μm程度がより好適である。
パターン面積密度マップ作成工程(S204)として、面積密度マップ作成部42は、上述したチップを含む領域がメッシュ状の複数のメッシュ領域に仮想分割されたメッシュ領域毎に当該チップに関するパラメータを定義したマップを作成する。ここでは、一例としてメッシュ領域毎にパターン面積密度ρを定義したマップを作成する。面積密度マップ作成部42は、マップ作成部の一例である。面積密度マップは、記憶装置144に格納される。
ここで、上述したように、描画装置100内では、チップに対して、ミラー処理(反転処理)や回転処理を行う場合がある。かかる場合、上述したように、かかるすべてのセルデータやすべての図形パターンデータに対して、それぞれ配置座標や図形コード等を変更するには膨大な処理時間がかかってしまう。よって、ミラー処理(反転処理)や回転処理後の面積密度マップを作成する場合、チップ内のすべてのセルや図形パターンのデータに対して配置座標や図形コード等を変更するまで待っていたのでは、膨大な処理時間がかかってしまう。そこで、実施の形態1では、ミラー処理(反転処理)や回転処理後の面積密度マップを作成する場合、ショット数マップと同様、上述したメッシュ領域に定義されたパターン面積密度ρをメッシュ領域単位で入れ替える。これにより、ショット数マップの場合と同様、大幅に処理時間を短縮できる。
入れ替え工程(S208)において、入れ替え部50は、マップのメッシュ領域毎に定義されたパラメータ同士(パターン面積密度ρ同士)をミラー処理(反転処理)や回転処理といったデータ処理後の図形パターンの位置に対応させて入れ替える。入れ替え処理の内容は、ショット数マップの場合と同様である。
また、ドーズ変調率毎のパターン面積密度ρ’については、面積密度マップ作成部44が、ドーズ変調率を記憶装置142から読み出し、ドーズ変調率毎のパターン面積密度ρ’マップを作成する。作成手法は、パターン面積密度マップ作成工程(S204)と同様でよい。また、最大ドーズ変調率については、最大ドーズ変調率マップ作成部46が、ドーズ変調率を記憶装置142から読み出し、チップを含む領域がメッシュ状の複数のメッシュ領域に仮想分割されたメッシュ領域毎に最大ドーズ変調率を選択して、メッシュ領域毎に定義すればよい。これにより、最大ドーズ変調率マップを作成すればよい。作成されたドーズ変調率毎のパターン面積密度ρ’マップや最大ドーズ変調率マップは、記憶装置144に格納される。また、ドーズ変調率毎のパターン面積密度ρ’マップや最大ドーズ変調率マップ等のミラー処理(反転処理)や回転処理といったデータ処理についても、その手法は上述したショット数マップの場合と同様である。これにより、ショット数マップの場合と同様、大幅に処理時間を短縮できる。
電子ビームで描画する際、チップ領域は、例えばy方向に向かって所定の幅で短冊状の複数のストライプ領域に分割される。そして、ストライプ領域単位で描画処理が進められる。そして、試料101に描画する場合には、XYステージ105を例えばX方向に連続移動させながら、描画(露光)面を電子ビーム200が偏向可能な短冊状の複数のストライプ領域に仮想分割された試料101の1つのストライプ領域上を電子ビーム200が照射する。XYステージ105のX方向の移動は、連続移動とし、同時に電子ビーム200のショット位置もステージ移動に追従させる。連続移動させることで描画時間を短縮させることができる。そして、1つのストライプ領域を描画し終わったら、XYステージ105をY方向にステップ送りしてX方向(今度は逆向き)に次のストライプ領域の描画開始位置まで戻る。そして、そこから次のストライプ領域の描画動作を行なう。このように、フォワード(Fwd)−フォワード(Fwd)移動で描画動作を行なっていく。フォワード(Fwd)−フォワード(Fwd)で進めることでステージ系の行きと戻りの間で生じ得る位置ずれを回避することができる。ただし、1つのストライプ領域を描画し終わったら、XYステージ105をY方向にステップ送りしてX方向(今度は逆向き)に次のストライプ領域の描画動作を行なうフォワード(Fwd)−バックフォワード(Bwd)移動でも構わない。この場合には、各ストライプ領域の描画動作を蛇行させるように進めることでXYステージ105の移動時間を短縮することができる。
以上のように高精度なショット数で描画時間を予測することで、より高精度な描画時間を予測することができる。予測された描画時間は出力される。例えば、図示しないモニタ、プリンタ、記憶装置、或いは外部に出力され、ユーザに認識させることができる。
そして、かかる描画時間予測を行った後、かかるチップについて実際に描画処理を進めていく。
ショットデータ生成工程として、ショットデータ生成部40は、記憶装置140からチップデータを読み出し、複数段のデータ変換処理を行って、装置固有のショットデータを生成する。上述したように、描画装置100で図形パターンを描画するためには、1回のビームのショットで照射できるサイズに描画データに定義された各図形パターンを分割する必要がある。そこで、ショットデータ生成部40は、実際に描画するために、各図形パターンを1回のビームのショットで照射できるサイズに分割してショット図形を生成する。そして、ショット図形毎にショットデータを生成する。ショットデータには、例えば、図形種、図形サイズ、及び照射位置といった図形データが定義される。生成されたショットデータは、記憶装置146に記憶される。
また、一方で、照射量演算工程として、照射量演算部42は、所定のサイズのメッシュ領域毎の照射量を演算する。照射量は、基準照射量Dbaseに補正係数を乗じた値で演算できる。補正係数として、例えば、かぶり効果の補正を行うためのかぶり効果補正照射係数Df(ρ)を用いると好適である。かぶり効果補正照射係数Df(ρ)は、かぶり用メッシュのパターン面積密度ρに依存する関数である。かぶり効果は、その影響半径が、数mmに及ぶため、補正演算を行なうには、かぶり用メッシュのサイズを影響半径の1/10程度、例えば、1mmにすると好適である。そして、かかるかぶり用メッシュのパターン面積密度ρは、上述したパターン面積密度を利用すればよい。その他、照射量は、近接効果補正用の補正係数やローディング補正用の補正係数等で補正しても好適である。これらの補正においてもそれぞれの計算用のメッシュ領域におけるパターン面積密度が利用される。これらのパターン面積密度についても上述したパターン密度を利用しても構わない。そして、照射量演算部42は、演算された各照射量を領域毎に定義した照射量マップを作成する。以上のように、実施の形態1では、照射量補正を行う際のパターン面積密度ρについても、高精度なパターン面積密度ρが得られるので、より高精度に補正された照射量を演算することができる。生成された照射量マップは、記憶装置146に記憶される。
描画処理工程(S300)として、描画処理部44は、制御回路130に描画処理を行うように制御信号を出力する。制御回路130は、記憶装置146からショットデータと照射量マップを入力し、描画処理部44から制御信号に従って描画部150を制御し、描画部150は、電子ビーム200を用いて、反転と回転の少なくとも1つのデータ処理が行われたチップ内の図形パターンを試料101に描画する。具体的には、以下のように動作する。
電子銃201(放出部)から放出された電子ビーム200は、照明レンズ202により矩形例えば長方形の穴を持つ第1のアパーチャ203全体を照明する。ここで、電子ビーム200をまず矩形例えば長方形に成形する。そして、第1のアパーチャ203を通過した第1のアパーチャ像の電子ビーム200は、投影レンズ204により第2のアパーチャ206上に投影される。偏向器205によって、かかる第2のアパーチャ206上での第1のアパーチャ像は偏向制御され、ビーム形状と寸法を変化させる(可変成形させる)ことができる。そして、第2のアパーチャ206を通過した第2のアパーチャ像の電子ビーム200は、対物レンズ207により焦点を合わせ、主偏向器208及び副偏向器209によって偏向され、連続的に移動するXYステージ105に配置された試料101の所望する位置に照射される。図1では、位置偏向に、主副2段の多段偏向を用いた場合を示している。かかる場合には、主偏向器208でストライプ領域をさらに仮想分割したサブフィールド(SF)の基準位置にステージ移動に追従しながら該当ショットの電子ビーム200を偏向し、副偏向器209でSF内の各照射位置にかかる該当ショットのビームを偏向すればよい。
実施の形態1によれば、ミラー処理や回転処理によって変更されるチップに関するパラメータを算出するためのデータ処理時間を低減できる。その結果、描画時間を短縮できる。
実施の形態2.
ミラー処理自体がチップ中心Aで行う際、ショット数マップのデータ入れ替えをメッシュ中心Bで行う場合、実施の形態1で説明したように、ずれが生じる。実施の形態2では、かかるずれを補正する手法について説明する。実施の形態2における装置構成は図1と同様である。また、以下、特に説明する点以外の内容は実施の形態1と同様である。
図5は、実施の形態2におけるチップとメッシュ領域の一例とミラー処理を行う手法とを説明するための概念図である。図5(a)では、領域20に当該チップ10が配置され、チップ中心Aとメッシュ中心Bとの間にずれが存在する場合を示している。かかる構成で、メッシュ中心Bを軸にミラー処理を行った場合、図5(b)に示すように、ミラー処理後のチップ11のチップ中心A’とチップ中心Aを軸にミラー処理を行った場合のチップ12のチップ中心Aとの間で、ずれが生じる。よって、メッシュ中心Bを軸にメッシュ値の入れ替えを行うミラー処理を行ったままでは、高精度なマップにはならない。そこで、実施の形態2では、かかるずれを補正する。
図6は、実施の形態2における荷電粒子ビーム描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。図6では、ショット数マップ作成工程(S104)と入れ替え工程(S108)の間に、判定工程(S105)とオフセット処理工程(S106)を追加した点と、面積密度マップ作成工程(S204)と入れ替え工程(S208)の間に、判定工程(S205)とオフセット処理工程(S206)を追加した点以外は、図2と同様である。
判定工程(S105)として、判定部54は、メッシュ中心B(領域中心)を軸にして当該チップ10のチップデータの反転と回転の少なくとも1つのデータ処理を行った場合に、データ処理前後のチップの原点位置O,O’同士間の差分Δが許容値L内かどうかを判定する。差分Δが許容値L以内の場合、入れ替え工程(S108)に進む。差分Δが許容値L以内でない場合、オフセット処理工程(S106)に進む。かかる判定工程により、誤差が許容値以内の場合にはオフセット処理時間を短縮できる。
オフセット処理工程(S106)として、オフセット処理部52は、メッシュ中心B(領域中心)を軸にして当該チップ10のチップデータの反転と回転の少なくとも1つのデータ処理を行った場合に、チップ中心Aがデータ処理前の位置に対してずれないようにチップ位置をオフセットする。オフセット処理部52は、反転と回転といったデータ処理前後のチップの原点位置同士間の差分Δが許容値Lを超える場合に、チップ位置をオフセットする。
図7は、実施の形態2におけるオフセット処理を説明するための概念図である。図7(a)では、例えばミラー処理前の状態での領域20と領域20内のチップ10位置とメッシュ領域22との配置関係を示している。図7(a)に示す状態でメッシュ中心B(領域中心)を軸にして反転させてしまうと、図5(b)に示したように、ミラー処理後のチップ11のチップ中心A’とチップ中心Aを軸にミラー処理を行った場合のチップ12のチップ中心Aとの間で、ずれが生じる。そこで、図7(b)に示すように、ミラー処理後のチップ中心Aがデータ処理前の位置に対してずれないように予めチップ位置をオフセットする。オフセット量は、データ処理前後のチップの原点位置O,O’同士間の差分Δだけ、ミラー処理前のチップ10の位置をチップ14の位置にオフセットする。
入れ替え工程(S108)として、上述したように、メッシュ中心B(領域中心)を軸にして当該チップ10のチップデータの反転と回転の少なくとも1つのデータ処理を行えば、図7(c)に示すように、チップ中心Aの位置がデータ処理前後で一致させることができる。これにより、実施の形態1よりも高精度なデータ変換処理ができる。面積密度マップについても、ショット数マップと同様にオフセット処理を行えばよい。よって、面積密度マップについては説明を省略する。
実施の形態2によれば、ミラー処理や回転処理によって変更されるチップに関するパラメータを算出するためのデータ処理時間を低減できる。その際、実施の形態1よりも高精度にデータ変換処理を行うことができる。
以上、説明した各実施の形態では、データ処理として、左右に反転するミラー処理を行う場合について示したが、これに限るものではない。
図8は、各実施の形態におけるミラー処理と回転処理との一例を示す図である。図8(a)では、基となるチップ10とチップ10を含む領域20と領域20を分割したメッシュ領域22とを示している。メッシュ領域22内の1〜16で示す番号は、各メッシュ領域22を識別する番号である。図8(a)では、下段側の左から右に向かって各メッシュ領域22の番号を定義している。図8(b)では、右回りに90°回転処理させた場合を示している。回転処理は、6,7,10,11で示す各メッシュ領域22が共通するメッシュ中心を軸にして右回りに90°回転処理する場合を示している。各メッシュ値も同様に、メッシュ中心を軸にして右回りに90°回転した位置に入れ替えればよい。図8(c)では、180°回転処理させた場合を示している。図8(d)では、右回りに270°回転処理させた場合を示している。図8(e)では、左右のメッシュ中心を軸にして左右に反転処理させた場合を示している。図8(f)では、上下のメッシュ中心を軸にして上下に反転処理させた場合を示している。図8(g)では、左右のメッシュ中心を軸にして左右に反転処理させると共に、右回りに90°回転処理させた場合を示している。図8(h)では、上下のメッシュ中心を軸にして上下に反転処理させると共に、右回りに90°回転処理させた場合を示している。いずれの場合でも、マップのメッシュ領域22毎に定義されたパラメータ同士をデータ処理後の図形パターンの位置に対応させて入れ替えればよい。
以上のように、ミラー処理と回転処理の少なくとも1つを行うデータ処理に対して、処理時間を大幅に短縮できる。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、描画装置100を制御する制御部構成については、記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての荷電粒子ビーム描画装置及び方法は、本発明の範囲に包含される。
30 ショット数演算部
32 面積密度演算部
40 ショット数マップ作成部
42,44 面積密度マップ作成部
46 最大ドーズ変調率マップ作成部
50 入れ替え部
52 オフセット処理部
54 判定部
56 描画時間予測部
100 描画装置
101,340 試料
102 電子鏡筒
103 描画室
105 XYステージ
110,120 制御計算機
112 メモリ
130 制御回路
140,142,144,146 記憶装置
150 描画部
160 制御部
200 電子ビーム
201 電子銃
202 照明レンズ
203,410 第1のアパーチャ
204 投影レンズ
205 偏向器
206,420 第2のアパーチャ
207 対物レンズ
208 主偏向器
209 副偏向器
330 電子線
411 開口
421 可変成形開口
430 荷電粒子ソース
510 チップ
512 セル
514 図形パターン

Claims (5)

  1. 複数の図形パターンを有するチップを含む領域がメッシュ状の複数のメッシュ領域に仮想分割されたメッシュ領域毎に当該チップに関するパラメータを定義したマップを作成するマップ作成部と、
    前記チップのチップ中心、又は前記領域の領域中心を軸にして当該チップのチップデータの反転と回転の少なくとも1つのデータ処理を行う場合に、前記マップのメッシュ領域毎に定義されたパラメータ同士を前記データ処理後の図形パターンの位置に対応させて入れ替える入れ替え部と、
    荷電粒子ビームを用いて、前記反転と回転の少なくとも1つのデータ処理が行われたチップ内の図形パターンを試料に描画する描画部と、
    を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
  2. 前記パラメータとして、各メッシュ領域内を描画する際の荷電粒子ビームのショット数と、各メッシュ領域内のパターン面積密度と、ドーズ変調率毎の各メッシュ領域内のパターン面積密度と、各メッシュ領域内の最大ドーズ変調率と、のうちのいずれかが用いられることを特徴とする請求項1記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  3. 前記領域中心を軸にして当該チップのチップデータの反転と回転の少なくとも1つのデータ処理を行った場合に、前記チップ中心がデータ処理前の位置に対してずれないようにチップ位置をオフセットするオフセット処理部をさらに備え、
    前記入れ替え部は、前記チップ位置がオフセットされた状態で、前記マップのメッシュ領域毎に定義されたパラメータ同士を前記データ処理後の図形パターンの位置に対応させて入れ替えることを特徴とする請求項1又は2記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  4. 前記領域中心を軸にして当該チップのチップデータの反転と回転の少なくとも1つのデータ処理を行った場合に、データ処理前後の前記チップの原点位置同士間の差分が許容値内かどうかを判定する判定部をさらに備え、
    前記オフセット処理部は、データ処理前後の前記チップの原点位置同士間の差分が許容値を超える場合に、前記チップ位置をオフセットすることを特徴とする請求項3記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  5. 複数の図形パターンを有するチップを含む領域がメッシュ状の複数のメッシュ領域に仮想分割されたメッシュ領域毎に当該チップに関するパラメータを定義したマップを作成する工程と、
    前記チップのチップ中心、又は前記領域の領域中心を軸にして当該チップのチップデータの反転と回転の少なくとも1つのデータ処理を行う場合に、前記マップのメッシュ領域毎に定義されたパラメータ同士を前記データ処理後の図形パターンの位置に対応させて入れ替える工程と、
    荷電粒子ビームを用いて、前記反転と回転の少なくとも1つのデータ処理が行われたチップ内の図形パターンを試料に描画する工程と、
    を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法。
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