JP2014093156A - 全固体型リチウムイオン電池用電極、全固体型リチウムイオン電池および全固体型リチウムイオン電池用電極の製造方法 - Google Patents

全固体型リチウムイオン電池用電極、全固体型リチウムイオン電池および全固体型リチウムイオン電池用電極の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】放電容量密度およびサイクル特性などの充放電特性が改善された全固体型リチウムイオン電池を得ることが可能な全固体型リチウムイオン電池用電極を提供する。
【解決手段】本発明の全固体型リチウムイオン電池用電極100は、全固体型リチウムイオン電池の正極層または負極層に用いられるシート状の電極であり、微粒子状の電極活物質を含む電極活物質層101と、導電性樹脂層102と、集電体層103と、がこの順番で積層されてなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、全固体型リチウムイオン電池用電極、全固体型リチウムイオン電池および全固体型リチウムイオン電池用電極の製造方法に関する。
リチウムイオン電池は、一般的に、携帯電話やノートパソコンなどの小型携帯機器の電源として使用されている。また、最近では小型携帯機器以外に、電気自動車や電力貯蔵などの電源としてもリチウムイオン電池は使用され始めている。
現在市販されているリチウムイオン電池は、可燃性の有機溶媒を含む電解液が使用されている。一方、電解液を固体電解質に変えて、電池を全固体化したリチウムイオン電池(以下、全固体型リチウムイオン電池とも呼ぶ。)は、電池内に可燃性の有機溶媒を用いないので、安全装置の簡素化が図れ、製造コストや生産性に優れると考えられている(例えば、特許文献1、2)。
特開2011−175904号公報 特開2011−175905号公報
ところが、全固体型リチウムイオン電池は、電解液を用いる従来のリチウムイオン電池に比べたら、例えば、放電容量密度やサイクル特性などの充放電特性が劣り、リチウムイオン電池としてはまだまだ満足するものではなかった。
そこで、本発明では、放電容量密度およびサイクル特性などの充放電特性が改善された全固体型リチウムイオン電池を得ることが可能な全固体型リチウムイオン電池用電極を提供することを課題とする。
本発明者らは、充放電特性が改善された全固体型リチウムイオン電池を提供するため、全固体型リチウムイオン電池の構成部材である電極の構造について鋭意検討した。その結果、微粒子状の電極活物質を導電性樹脂層に付着することにより電極活物質層を形成した電極を用いると、充放電特性が改善された全固体型リチウムイオン電池が得られることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明によれば、
全固体型リチウムイオン電池の正極層または負極層に用いられるシート状の電極であって、
微粒子状の電極活物質を含む電極活物質層と、
導電性樹脂層と、
集電体層と、
がこの順番で積層された、全固体型リチウムイオン電池用電極が提供される。
さらに、本発明によれば、
正極層と、固体電解質層と、負極層とがこの順番で積層された全固体型リチウムイオン電池であって、
上記正極層および上記負極層のうち少なくとも一方が、上記全固体型リチウムイオン電池用電極である、全固体型リチウムイオン電池が提供される。
さらに、本発明によれば、
上記全固体型リチウムイオン電池用電極を製造するための製造方法であって、
上記導電性樹脂層に、微粒子状の上記電極活物質を付着することにより、上記電極活物質層を形成する工程を含む、全固体型リチウムイオン電池用電極の製造方法が提供される。
本発明によれば、放電容量密度およびサイクル特性などの充放電特性が改善された全固体型リチウムイオン電池を得ることが可能な全固体型リチウムイオン電池用電極を提供することができる。
本発明に係る実施形態の全固体型リチウムイオン電池用電極の構造の一例を示す断面図である。 本発明に係る実施形態の全固体型リチウムイオン電池の構造の一例を示す断面図である。
以下に、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には共通の符号を付し、適宜説明を省略する。また、図は概略図であり、実際の寸法比率とは必ずしも一致していない。なお、「〜」は特に断りがなければ、以上から以下を表す。
[全固体型リチウムイオン電池用電極]
まず、本実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池用電極100について説明する。図1は、本発明に係る実施形態の全固体型リチウムイオン電池用電極100の構造の一例を示す断面図である。
本実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池用電極100は、全固体型リチウムイオン電池の正極層または負極層に用いられるシート状の電極である。
本実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池用電極100は、微粒子状の電極活物質を含む電極活物質層101と、導電性樹脂層102と、集電体層103と、がこの順番で積層されてなる。
本実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池用電極100は、電極活物質層101と集電体層103との間に導電性樹脂層102を有することにより、得られる全固体型リチウムイオン電池の放電容量密度やサイクル特性などの充放電特性を改善することができる。この理由については必ずしも明らかではないが、本実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池用電極100は、電極活物質層101と集電体層103との間に導電性樹脂層102を有することにより、充放電に伴う電極活物質の体積変化に対する応力の緩和能に優れるからだと推察される。
従来の全固体型リチウムイオン電池用電極は、電極活物質と導電助剤とを含む電極活物質層を高圧でプレス成型した後、このプレス成型体と集電体層とを高圧でプレスすることにより作製していた。しかし、本発明者らの検討によれば、このような方法で作製された電極は、充放電に伴う電極活物質の体積変化により、電極活物質と電極活物質との間や電極活物質と導電助剤との間などの粒子間、あるいは電極活物質層と集電体層と層間が離れ、その結果として、電極全体の電子伝導性やイオン伝導性が低下してしまうことが明らかになった。当然、電極全体の電子伝導性やイオン伝導性が低下してしまうと、全固体型リチウムイオン電池の充放電特性は低下してしまうことになる。つまり、従来の電極は、ひとたび粒子間や層間が離れると、再び接触するのが難しかった。
一方、本実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池用電極100は、電極活物質層101が、導電性樹脂層102を介して集電体層103上に固定されている。そのため、充放電に伴う電極活物質の体積変化が起きたとしても、電極活物質層101と集電体層103との層間は、導電性樹脂層102を介して接着されているため、層間は離れ難いと考えられる。さらに、電極活物質層101に含まれる電極活物質や導電助剤などの粒子が、導電性樹脂層102に固定されているため、充放電に伴う電極活物質の体積変化が起きたとしても粒子間は離れ難いと考えられる。
以上から、本実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池用電極100は、充放電に伴う電極活物質の体積変化に対する応力の緩和能に優れるため、得られる全固体型リチウムイオン電池の放電容量密度やサイクル特性などの充放電特性を向上させることができると考えられる。
以下、本実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池用電極100の各構成部材について説明する。
<導電性樹脂層>
本実施形態に係る導電性樹脂層102は特に限定されないが、例えば、樹脂および導電性微粒子を含み、導電性微粒子が導電性樹脂層102中に分散している構造が好ましい。
本実施形態に係る導電性樹脂層102の厚みは、導電性微粒子の平均粒径や粘着剤などの特性を考慮して適宜決定されるが、通常は5μm以上60μm以下であり、好ましくは10μm以上40μm以下である。
導電性樹脂層102の厚みが上記範囲内であると、電極活物質層101と集電体層103との接着性と、導電性樹脂層102の導電性とのバランスが優れる。
(導電性微粒子)
本実施形態に係る導電性樹脂層102に含まれる導電性微粒子としては導電性を有する微粒子であれば特に限定はされないが、例えば、金、銀、白金、ニッケル、銅、コバルト、モリブデン、アンチモン、鉄、クロムなどの金属粒子;アルミニウム・マグネシウム合金、アルミニウム・ニッケル合金などの合金粒子、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物粒子;ニッケルなどの金属粒子に金、銀、白金などの貴金属類を被覆した粒子;ガラス、セラミック、プラスチックなどの非導電性粒子に金、銀、白金などの貴金属類を被覆した粒子;カーボン粒子などが挙げられる。
本実施形態に係る導電性微粒子のレーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量基準粒度分布における平均粒子径d50は、好ましくは0.5μm以上50μm以下であり、より好ましくは5μm以上30μm以下である。平均粒子径d50を上記範囲内とすることにより、導電性微粒子の良好なハンドリング性を維持すると共に、導電性樹脂層102の導電性を向上させることができる。
導電性樹脂層102に含まれる導電性微粒子の含有量は、導電性樹脂層102の全体を100重量%としたとき、好ましくは0.05重量%以上20重量%以下であり、より好ましくは0.1重量%以上10重量%以下である。導電性微粒子の含有量が上記範囲内であると、電極活物質層101と集電体層103との接着性と、導電性樹脂層102の導電性とのバランスが優れる。
(樹脂)
本実施形態に係る導電性樹脂層102に含まれる樹脂としては導電性微粒子を分散することができ、かつ、粘着性を示す粘着剤が好ましい。例えば、(メタ)アクリル系熱可塑性樹脂などが挙げられる。ここで、本実施形態では、「(メタ)アクリル」とは、アクリルおよびメタクリルを総称する表現として用いることとする。
本実施形態において、(メタ)アクリル系熱可塑性樹脂とは、(メタ)アクリル酸エステル単位を含有する熱可塑性樹脂であり、例えば、(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体、2種以上の(メタ)アクリル酸エステルの共重合体、(メタ)アクリル酸エステルおよびこれと共重合可能な不飽和結合を有するビニルモノマーとの共重合体などが挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸5−ヒドロキシペンチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−3−メチルブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、2−〔(メタ)アクリロイルオキシ〕エチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、2−〔(メタ)アクリロイルオキシ〕エチル−2−ヒドロキシプロピルフタル酸などが挙げられる。
また、上記(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な不飽和結合を有するビニルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、マレイミド誘導体、(メタ)アクリロニトリル、N−ビニルピロリドン、N−アクリロイルモルフォリン、N−ビニルカプロラクトン、N−ビニルピペリジン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、スチレン、インデン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、p−クロロメチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−tert−ブトキシスチレン、ジビニルベンゼン、ブタジエン、イソプレン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、安息香酸ビニル、珪皮酸ビニルおよびその誘導体などが挙げられる。上記(メタ)アクリル酸エステルおよび(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な不飽和結合を有するビニルモノマーは、単独で用いてもよく、複数種併用してもよい。
(メタ)アクリル系熱可塑性樹脂に含まれる(メタ)アクリル酸エステル単位の含有量は、導電性微粒子の分散性が良くなる点から、(メタ)アクリル系熱可塑性樹脂の全体を100重量%としたとき、好ましくは20重量%以上100重量%以下であり、より好ましくは50重量%以上100重量%以下であり、より好ましくは80重量%以上100重量%以下である。
本実施形態に係る導電性樹脂層102に含まれる(メタ)アクリル系熱可塑性樹脂の含有量は、導電性樹脂層102の全体を100重量%としたとき、好ましくは80重量%以上99.5重量%以下であり、より好ましくは90重量%以上99.9重量%以下である。(メタ)アクリル系熱可塑性樹脂の含有量が上記範囲内であると、電極活物質層101と集電体層103との接着性と、導電性樹脂層102の導電性とのバランスが優れる。
本実施形態に係る導電性樹脂層102は、必要に応じて、イソシアネート化合物、酸無水物、アミン化合物、エポキシ化合物、金属キレート類、アジリジン化合物、メラミン化合物などの架橋剤;ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、石油樹脂、クマロン−インデン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン樹脂、スチレン系樹脂などの粘着付与樹脂;シランカップリング剤;後述する固体電解質などをさらに含有していてもよい。
本実施形態に係る導電性樹脂層102に粘着付与樹脂を含有させると、初期タック、接着力の調節が容易となる。
(導電性樹脂層の製造方法)
本実施形態に係る導電性樹脂層102の製造方法は特に限定されないが、例えば、次のような方法で製造することができる。
まず、上記(メタ)アクリル系熱可塑性樹脂などの粘着剤、必要に応じて、上記架橋剤、上記粘着付与樹脂、上記シランカップリング剤、上記固体電解質を適量配合した混合物を加熱溶融させる。次いで、この熱溶融物に上記導電性微粒子を加えて混合して均一に分散させる。
得られた樹脂組成物を後述する集電体層103上に塗布後、常温まで放冷などによって冷却することにより、集電体層103上に導電性樹脂層102を形成する。加熱溶融による混合は、例えばニーダールーダー、押出機、ミキシングロ−ル、バンバリーミキサー、その他既知の混練装置を用いて、通常100℃〜250℃の温度範囲で行うことができる。
<電極活物質層>
本実施形態に係る電極活物質層101は、微粒子状の電極活物質を必須成分として含み、必要に応じて、導電助剤、固体電解質などを含んでいる。
また、本実施形態に係る電極活物質層101は、電極活物質層101の全体を100重量%としたとき、粘着剤および結着剤(バインダーとも呼ぶ。)の含有量が、通常は5重量%以下であり、好ましくは3重量%以下である。本実施形態に係る電極活物質層101は、粘着剤および結着剤を実質的に含まないことが特に好ましい。ここで、「粘着剤および結着剤を実質的に含まない」とは、電極活物質層101と導電性樹脂層102との界面近傍に存在する導電性樹脂層102由来の粘着剤以外は含まないという意味である。
なお、上記結着剤とは、リチウムイオン電池に通常使用される結着剤のことをいい、例えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース、ポリテトラフルオロエチレン微粒子、スチレン・ブタジエン系ゴム微粒子などの水系バインダー;ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリイミドなどの溶剤系バインダーなどである。
本実施形態に係る電極活物質層101は、導電性樹脂層102を介して集電体層103と接着している。よって、本実施形態に係る電極活物質層101は、粘着剤および結着剤の含有量が上記上限値以下であっても、集電体層103との接着を維持することができる。
また、本実施形態に係る電極活物質層101は、絶縁性である粘着剤および結着剤を上記上限値以下とすることができるため、得られる全固体型リチウムイオン電池の内部抵抗を低減することができる。その結果、得られる全固体型リチウムイオン電池の放電容量密度やサイクル特性などの充放電特性をより一層向上させることができる。
(正極層)
本実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池用電極100が正極層に用いられるとき、本実施形態に係る電極活物質層101は、微粒子状の電極活物質として正極活物質を含み、必要に応じて、導電助剤、固体電解質などを含んでいる。
本実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池用電極100が正極層に用いられるとき、本実施形態に係る電極活物質層101の厚みは、好ましくは2μm以上60μm以下であり、より好ましくは5μm以上40μm以下である。本実施形態に係る電極活物質層101の厚みが上記範囲内であると、充放電に伴う正極活物質の体積変化に対する応力緩和能が特に優れるため、得られる全固体型リチウムイオン電池の放電容量密度やサイクル特性などの充放電特性をより一層向上させることができる。
本実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池用電極100が正極層に用いられるとき、本実施形態に係る電極活物質層101に含まれる正極活物質の単位面積あたりの重量が、好ましくは1.5g/m以上65.0g/m以下であり、より好ましくは4.5g/m以上32.5g/m以下である。正極活物質の単位面積あたりの重量が上記範囲内であると、充放電に伴う正極活物質の体積変化に対する応力緩和能が特に優れるため、得られる全固体型リチウムイオン電池の放電容量密度やサイクル特性などの充放電特性をより一層向上させることができる。
本実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池用電極100が正極層に用いられるとき、本実施形態に係る電極活物質層101の密度が、好ましくは1.3g/cm以上3.3g/cm以下であり、より好ましくは2.5g/cm以上3.3g/cm以下である。本実施形態に係る電極活物質層101の密度が、上記範囲内であると、充放電に伴う正極活物質の体積変化に対する応力緩和能が特に優れるため、得られる全固体型リチウムイオン電池の放電容量密度やサイクル特性などの充放電特性をより一層向上させることができる。
「正極活物質」
本実施形態に係る正極活物質としては特に限定されず一般的に公知のものを使用することができる。例えば、リチウムコバルト酸化物(LiCoO)、リチウムニッケル酸化物(LiNiO)、リチウムマンガン酸化物(LiMn)などの複合酸化物;ポリアニリン、ポリピロールなどの導電性高分子;LiS、Li、Li、Liなどの硫化リチウム、硫化リチウム銅などの硫化物;硫黄などを用いることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。リチウムコバルト酸化物(LiCoO)、リチウムニッケル酸化物(LiNiO)、リチウムマンガン酸化物(LiMn)などの複合酸化物では、固体電解質との界面抵抗を低減させるため、LiNbOやLiTi12などによる被覆、またはLiNbOやLiTi12などの微粒子を複合酸化物表面に付着させたものも使用できる。
これらの中でも、硫化リチウム、硫化リチウム銅などの硫化物は、充放電に伴う体積変化が大きいため、これらの正極活物質を用いたときに、特に本発明の効果を得ることができる。
ここで、硫化リチウム銅とは、構成元素として、Li、S、およびCuを含んでおり、LiSとCuS1−X(0.0≦X≦0.5)とを含む混合物を加熱することにより得ることができる。ここで、CuS1−X(0.0≦X≦0.5)としては、公知の物質としてCuS、Cu1.97S、Cu1.96S、Cu1.95S、Cu3116、Cu1.81S、Cu1.8S、Cu、Cu7.2、Cu1.78S、Cu1.765S、Cu、CuSなどがあり原料として使用することができる。また、LiSとCuS1−X(0.0≦X≦0.5)とを混合する方法としてはLiSとCuS1−X(0.0≦X≦0.5)とを均一に混合できる混合方法であれば特に限定されないが、例えば、非活性雰囲気下で撹拌またはメカノケミカル処理によりおこなうことができる。
また、本実施形態に係る硫化リチウム銅は、上記Cuの含有量に対する上記Liの含有量のモル比(Li/Cu)が好ましくは2.1以上6.0以下であり、より好ましくは2.4以上4.3以下である。また、上記Cuの含有量に対する上記Sの含有量のモル比(S/Cu)が、好ましくは1.5以上3.5以下であり、より好ましくは1.6以上2.7以下である。Li/Cuの比およびS/Cuの比を上記範囲内とすることにより、初期放電容量をより一層向上させることができる。
ここで、本実施形態に係る硫化リチウム銅中のLi、S、およびCuの含有量は、例えば、ICP発光分光分析により求めることができる。
本実施形態に係る正極活物質は特に限定されないが、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量基準粒度分布における平均粒子径d50が、好ましくは1μm以上10μm以下であり、より好ましくは1μm以上6μm以下である。
正極活物質の平均粒子径d50を上記範囲内とすることにより、良好なハンドリング性を維持すると共に、より一層高密度の正極を作製することができる。
本実施形態に係る正極活物質は特に限定されないが、窒素吸着におけるBET3点法による比表面積が、好ましくは0.1m/g以上3.0m/g以下であり、より好ましくは0.1m/g以上1.1m/g以下である。
窒素吸着におけるBET3点法による比表面積が上記上限値以下であることにより、正極活物質と固体電解質との不可逆的な反応を抑制することができる。
また、窒素吸着におけるBET3点法による比表面積を上記下限値以上であることにより、固体電解質の正極活物質への浸透性を向上させることができる。
「導電助剤」
本実施形態に係る電極活物質層101は、正極層の導電性を向上させる観点から、導電助剤を含むのが好ましい。本実施形態に係る導電助剤としては、リチウムイオン電池に使用可能な通常の導電助剤であれば特に限定されないが、例えば、アセチレンブラック、ケチェンブラックなどのカーボンブラック、気相法炭素繊維などの炭素材料が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
「固体電解質」
本実施形態に係る電極活物質層101は、正極層のイオン伝導性を向上させる観点から、固体電解質を含んでいるのが好ましい。本実施形態に係る固体電解質としては、イオン伝導性を有するものであれば特に限定されないが、一般的に全固体型リチウムイオン電池に用いられるものを用いることができる。例えば、硫化物固体電解質材料、酸化物固体電解質材料などを挙げることができる。これらの中でも、硫化物固体電解質材料が好ましい。これにより、得られる全固体型リチウムイオン電池の出力特性を向上させることができる。
本実施形態に係る硫化物固体電解質材料としては、例えば、LiPS、Li11などのLiS−P材料;LiS−SiS材料;LiS−SiS−LiPO材料;LiS−GeS材料;LiS−Al材料;Li10GeP12、Li3.25Ge0.250.75などのLiS−GeS−P材料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、リチウムイオン伝導性が優れ、かつ広い電圧範囲で分解等を起こさない安定性を有する点から、LiS−P材料が好ましい。
「各種材料の配合割合」
本実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池用電極100が正極層に用いられるとき、本実施形態に係る電極活物質層101の各種材料の配合割合は、電池の使用用途などに応じて、適宜決定されるため特に限定されず、一般的に公知の情報に準じて設定することができる。
「正極層の製造方法」
つぎに、本実施形態に係る正極層の製造方法について説明する。
本実施形態に係る正極層は特に限定されないが、例えば、導電性樹脂層102に、微粒子状の上記正極活物質を付着することにより、電極活物質層101を形成することができる。例えば、次のような方法で製造することができる。
まず、正極活物質、必要に応じて、導電助剤、固体電解質などを混合機により混合する。各材料の混合比は、電池の使用用途などに応じて適宜決定される。
混合機としては、ボールミル、プラネタリーミキサーなど公知のものが使用でき、特に限定されない。混合方法も特に限定されず、公知の方法に準じておこなうことができる。
つづいて、得られた正極活物質を含む混合物を、集電体層103上に形成された導電性樹脂層102上に所定の厚みになるように付着させることにより、電極活物質層101を形成する。こうすることにより、本実施形態に係る正極層を得ることができる。
また、導電性樹脂層102に完全に付着していない正極活物質などを除去する工程をさらにおこなってもよい。また、正極活物質などを付着させた面をプレスすることにより、電極活物質層101の付着力を高めることで、正極活物質などの脱離を抑制したり、正極活物質などが付着した面の平滑性を向上させたりしてもよい。また、正極活物質などを付着させた面をプレスすることにより、電極活物質層101の厚みや密度を調整してもよい。プレスの方法としては、一般的に公知の方法を用いることができる。
導電性樹脂層102上に正極活物質を含む混合物を付着させる方法としては特に限定されないが、空気中または不活性雰囲気中で導電性樹脂層102に正極活物質を含む混合物を直接供給する方法や、分散液に正極活物質を含む混合物を分散させてスラリー状態にし、そのスラリーを導電性樹脂層102上に供給する方法などがある。
空気中または不活性雰囲気中で導電性樹脂層102に正極活物質を含む混合物を直接供給する方法としては、導電性樹脂層102上に正極活物質を含む混合物を落下させる方法、正極活物質を含む混合物を導電性樹脂層102上に噴霧する方法などが挙げられる。
導電性樹脂層102上で正極活物質を含む混合物を均一な厚さに揃えるために、所定の高さのガイドを置き、ガイドの開口部を埋めるように正極活物質を含む混合物を充填することも可能である。ガイドとしては、金属製または合成樹脂製で大きな開口部を有する構造体であれば良く、例えば入手し易いものとしては金属製または樹脂製の多孔質板、織布、不織布などが挙げられる。
正極活物質を含む混合物は導電性樹脂層102の粘着性によって、導電性樹脂層102上に付着される。
(負極層)
本実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池用電極100が負極層に用いられるとき、本実施形態に係る電極活物質層101は、微粒子状の電極活物質として負極活物質を含み、必要に応じて、導電助剤、固体電解質などを含んでいる。
本実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池用電極100が負極層に用いられるとき、本実施形態に係る電極活物質層101の厚みは、好ましくは2μm以上60μm以下であり、より好ましくは3μm以上35μm以下である。本実施形態に係る電極活物質層101の厚みが上記範囲内であると、充放電に伴う負極活物質の体積変化に対する応力緩和能が特に優れるため、得られる全固体型リチウムイオン電池の放電容量密度やサイクル特性などの充放電特性をより一層向上させることができる。
本実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池用電極100が負極層に用いられるとき、本実施形態に係る電極活物質層101に含まれる負極活物質の単位面積あたりの重量が、好ましくは1.5g/m以上65.0g/m以下であり、より好ましくは2.0g/m以上50.0g/m以下である。負極活物質の単位面積あたりの重量が上記範囲内であると、充放電に伴う負極活物質の体積変化に対する応力緩和能が特に優れるため、得られる全固体型リチウムイオン電池の放電容量密度やサイクル特性などの充放電特性をより一層向上させることができる。
本実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池用電極100が負極層に用いられるとき、本実施形態に係る電極活物質層101の密度が、好ましくは0.065g/cm以上4.2g/cm以下であり、より好ましくは0.65g/cm以上4.0g/cm以下である。本実施形態に係る電極活物質層101の密度が、上記範囲内であると、充放電に伴う負極活物質の体積変化に対する応力緩和能が特に優れるため、得られる全固体型リチウムイオン電池の放電容量密度やサイクル特性などの充放電特性をより一層向上させることができる。
「負極活物質」
本実施形態に係る負極活物質としてはリチウムイオン電池の負極層に使用可能な通常の負極活物質であれば特に限定されないが、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、樹脂炭、炭素繊維、活性炭、ハードカーボン、ソフトカーボンなどの炭素質材料;シリコン、スズ、ガリウム、インジウムなどを主体とした合金系材料;ポリアセン、ポリアセチレン、ポリピロールなどの導電性ポリマー;金属リチウム;リチウムチタン複合酸化物(例えばLi4Ti512)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
合金系材料としては、スズ、スズ合金、シリコン、シリコン合金、ガリウム、ガリウム合金、インジウム、インジウム合金が挙げられる。
これらの中でも、スズ、スズ合金、シリコン、シリコン合金およびガリウム合金などの合金系材料の微粒子は、充放電に伴う体積変化が大きいため、これらの負極活物質を用いたときに、特に本発明の効果を得ることができる。
本実施形態に係る負極活物質は特に限定されないが、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量基準粒度分布における平均粒子径d50が、好ましくは1μm以上50μm以下であり、より好ましくは5μm以上30μm以下である。
負極活物質の平均粒子径d50を上記範囲内とすることにより、良好なハンドリング性を維持すると共に、より一層高密度の負極を作製することができる。
本実施形態に係る負極活物質は特に限定されないが、窒素吸着におけるBET3点法による比表面積が、好ましくは0.1m/g以上15.0m/g以下であり、より好ましくは1.0m/g以上10.0m/g以下である。
窒素吸着におけるBET3点法による比表面積が上記上限値以下であることにより、負極活物質と固体電解質との不可逆的な反応を抑制することができる。
また、窒素吸着におけるBET3点法による比表面積を上記下限値以上であることにより、固体電解質の負極活物質への浸透性を向上させることができる。
「導電助剤」
本実施形態に係る電極活物質層101は、負極層の導電性を向上させる観点から、導電助剤を含むのが好ましい。本実施形態に係る導電助剤としては、前述した正極層に用いられるものと同様のものを挙げることができる。
「固体電解質」
本実施形態に係る電極活物質層101は、負極層のイオン伝導性を向上させる観点から、固体電解質を含んでいるのが好ましい。本実施形態に係る固体電解質としては、前述した正極層に用いられるものと同様のものを挙げることができる。
「各種材料の配合割合」
本実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池用電極100が負極層に用いられるとき、本実施形態に係る電極活物質層101の各種材料の配合割合は、電池の使用用途などに応じて、適宜決定されるため特に限定されず、一般的に公知の情報に準じて設定することができる。
「負極層の製造方法」
本実施形態に係る負極層の製造方法について説明する。
本実施形態に係る負極層は特に限定されないが、例えば、導電性樹脂層102に、微粒子状の上記負極活物質を付着することにより、電極活物質層101を形成することにより得ることができる。例えば、次のような方法で製造することができる。
まず、負極活物質、必要に応じて、導電助剤、固体電解質などを混合機により混合する各材料の混合比は、電池の使用用途などに応じて適宜決定される。
混合機としては、前述した正極層の製造方法に用いられるものと同様のものを挙げることができる。
つづいて、得られた負極活物質を含む混合物を、集電体層103上に形成された導電性樹脂層102上に所定の厚みになるように付着させることにより、電極活物質層101を形成する。こうすることにより、本実施形態に係る負極層を得ることができる。
また、導電性樹脂層102に完全に付着していない負極活物質などを除去する工程をさらにおこなってもよい。また、負極活物質などを付着させた面をプレスすることにより、電極活物質層101の付着力を高めることで、負極活物質の脱離を抑制したり、負極活物質が付着した面の平滑性を向上させたりしてもよい。また、負極活物質などを付着させた面をプレスすることにより、電極活物質層101の厚みや密度を調整してもよい。プレスの方法としては、一般的に公知の方法を用いることができる。
導電性樹脂層102上に負極活物質を含む混合物を付着させる方法としては特に限定されないが、空気中または不活性雰囲気中で導電性樹脂層102に負極活物質を含む混合物を直接供給する方法や、分散液に負極活物質を含む混合物を分散させてスラリー状態にし、そのスラリーを導電性樹脂層102上に供給する方法などがある。
空気中または不活性雰囲気中で導電性樹脂層102に負極活物質を含む混合物を直接供給する方法としては、導電性樹脂層102上に負極活物質を含む混合物を落下させる方法、負極活物質を含む混合物を導電性樹脂層102上に噴霧する方法などが挙げられる。
導電性樹脂層102上で負極活物質を含む混合物を均一な厚さに揃えるために、所定の高さのガイドを置き、ガイドの開口部を埋めるように負極活物質を含む混合物を充填することも可能である。ガイドとしては、金属製または合成樹脂製で大きな開口部を有する構造体であれば良く、例えば入手し易いものとしては金属製または樹脂製の多孔質板、織布、不織布などが挙げられる。
負極活物質を含む混合物は導電性樹脂層102の粘着性によって、導電性樹脂層102上に付着される。
<集電体層>
本実施形態に係る集電体層103としては、鉄、銅、アルミニウム、ニッケル、ステンレス、チタンなどの金属製のものであれば特に限定されない。価格や入手容易性、電気化学的安定性などの観点から、正極用としてはアルミニウム、負極用としては銅が好ましい。また、集電体層103の形状についても特に限定されないが、厚さが0.001〜0.5mmの範囲でシート状のものを用いることが好ましい。シート状のものとしては、金属製の箔、不織布または織布、さらに金属やカーボンを合成樹脂製のフィルム、不織布または織布、あるいは紙にコーティングしたものが含まれる。
[全固体型リチウムイオン電池]
つぎに、本実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池200について説明する。図2は、本発明に係る実施形態の全固体型リチウムイオン電池の構造の一例を示す断面図である。
本実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池200は、正極層210と、固体電解質層220と、負極層230とがこの順番で積層されてなる。そして、正極層210および負極層230のうち少なくとも一方が、本実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池用電極100である。
すなわち、正極層210が本実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池用電極100からなる場合、正極層210は正極活物質層203(101)と、導電性樹脂層202(102)と、正極集電体層201(103)と、がこの順番で積層されてなる。また、負極層230が本実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池用電極100からなる場合、負極層230は負極活物質層205(101)と、導電性樹脂層207(102)と、負極集電体層209(103)と、がこの順番で積層されてなる。
本実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池200は、一般的に公知の方法に準じて製造される。例えば、正極層210と、固体電解質層220と、負極層230とを重ねたものを、円筒型、コイン型、角型、フィルム型その他任意の形状に形成することにより作製される。
(固体電解質層)
本実施形態に係る固体電解質層220は、正極層210および負極層230の間に形成される層であり、固体電解質により形成される層である。固体電解質層220に含まれる固体電解質は、リチウムイオン伝導性を有するものであれば特に限定されず、一般的に公知のものを用いることができる。例えば、上述した電極活物質層101に含ませる固体電解質と同様のものを用いることができる。
本実施形態に係る固体電解質層220における固体電解質の含有量は、所望の絶縁性が得られる割合であれば特に限定されるものではないが、例えば、10体積%以上100体積%以下の範囲内、中でも、50体積%以上100体積%以下の範囲内であることが好ましい。
また、本実施形態に係る固体電解質層220は、バインダーを含有していてもよい。バインダーを含有することにより、可撓性を有する固体電解質層220を得ることができる。バインダーとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなどのフッ素含有結着材を挙げることができる。固体電解質層220の厚さは、例えば、0.1μm以上1000μm以下の範囲内、好ましくは0.1μm以上300μm以下の範囲内である。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれるものである。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例および比較例では、「mAh/g」は電極活物質1gあたりの放電容量密度を示す。
[1]測定方法
はじめに、以下の実施例、比較例における測定方法を説明する。
(1)粒度分布
レーザー回折散乱式粒度分布測定装置(マルバーン社製、マスターサイザー3000)を用いて、レーザー回折法により、実施例および比較例で使用した正極活物質および負極活物質の粒度分布を測定した。測定結果から、各正極活物質および負極活物質について、重量基準の累積分布における50%累積時の粒径(D50、平均粒子径)をそれぞれ求めた。
[2]正極活物質の製造
(LiSとCuSとを混合する工程)
アルゴン雰囲気下で、Al製ポットに、LiS(Aldrich社製、500mg、10.9mmol、平均粒子径:7μm)と、CuS(Alfa Aesar社製、500mg、5.2mmol、平均粒子径:10μm)を秤量して加え、さらにZrOボールを入れ、Al製ポットを密閉した。
次いで、Al製ポットを、遊星ボールミル(フリッチュ社製、P−7)にセットして、400rpmで、1時間処理を行い、混合物を得た。
(混合物を加熱する工程)
次いで、管状炉を用いて、アルゴン雰囲気下で、得られた混合物を400℃、12時間加熱した。その後、室温まで冷却し、正極活物質800mgを得た。
得られた正極活物質は乳鉢により粉砕し、目開き45μmの篩により分級して、平均粒子径d50が3μmの正極活物質1を得た。
(物性)
正極活物質1のICP発光分光分析を行ったところ、Liが16.6重量%、Cuが35.9重量%、Sが47.5重量%であった。
<実施例1>
正極活物質1を100mgと、導電助剤であるアセチレンブラックを100mgと、固体電解質であるLiPSを200mgとを混合した。次いで、その混合物を導電性アルミ箔粘着テープ(寺岡製作所社製、No8303、φ14mm、導電性樹脂層の厚み:35μm)の粘着面に付着させて正極層1を得た(直径φ=14mm、正極活物質層の厚み:10μm、正極活物質1の単位面積あたりの重量:6.5g/m、正極活物質層の密度:2.6g/cm)。ここで、導電性アルミ箔粘着テープは、厚み0.050mmのアルミ箔上に導電性アクリル系粘着剤を塗布して形成したものである。
つづいて、プレス治具を用いて、固体電解質(LiPS、120mg)を83MPaにて予備プレスを行った。その後、正極層1に乗せてさらに250MPa、10分間プレス成型をおこない、正極層1上に固体電解質層1を形成した。
また、上記方法で得られた正極層1、固体電解質層1、負極であるインジウム箔(φ=14mm、t=0.5mm)をこの順で積層させて全固体型リチウムイオン電池を作製した。次いで、得られた全固体型リチウムイオン電池について、電流密度65μA/cmの条件で充電終止電位3.0Vまで充電した後、電流密度65μA/cmの条件で、放電終止電位0.4Vまで放電させる条件で充放電を3回行った。正極活物質に対する放電容量密度と充放電効率について得られた結果を表1に示す。
<実施例2>
実施例1の正極活物質1、アセチレンブラックおよびLiPSの混合物を導電性アルミ箔粘着テープ(寺岡製作所社製、No8303、φ14mm、導電性樹脂層の厚み:35μm)の粘着面に付着させて正極層2を得た(直径φ=14mm、正極活物質層の厚み:50μm、正極活物質1の単位面積あたりの重量:39.0g/m、正極活物質層の密度:3.1g/cm)。ここで、導電性アルミ箔粘着テープは、厚み0.050mmのアルミ箔上に導電性アクリル系粘着剤を塗布して形成したものである。
つづいて、プレス治具を用いて、固体電解質(LiPS、120mg)を83MPaにて予備プレスを行った後、正極層2に乗せてさらに250MPa、10分間プレス成型をおこない、正極層2上に固体電解質層2を形成した。
また、上記方法で得られた正極層2、固体電解質層2、負極であるインジウム箔(φ=14mm、t=0.5mm)をこの順で積層させて全固体型リチウムイオン電池を作製した。次いで、得られた全固体型リチウムイオン電池について、電流密度65μA/cmの条件で充電終止電位3.0Vまで充電した後、電流密度65μA/cmの条件で、放電終止電位0.4Vまで放電させる条件で充放電を3回行い、放電容量密度(mAh/g)および充放電効率(%)を算出した。得られた結果を表1に示す。
<比較例1>
実施例1の正極活物質1、アセチレンブラックおよびLiPSの混合物をアルミ箔(東洋アルミニウム社製、厚さ50μm、φ14mm)の表面に250MPaの圧力でプレス成型し、正極層3を得た(直径φ=14mm、正極活物質層の厚み:40μm、正極活物質1の単位面積あたりの重量:32.5g/m、正極活物質層の密度:3.25g/cm)。
つづいて、プレス治具を用いて、固体電解質(LiPS、120mg)を83MPaにて予備プレスを行った後、正極層3に乗せてさらに250MPa、10分間プレス成型をおこない、正極層3上に固体電解質層3を形成した。
また、上記方法で得られた正極層3、固体電解質層3、負極であるインジウム箔(φ=14mm、t=0.5mm)をこの順で積層させて全固体型リチウムイオン電池を作製した。次いで、得られた全固体型リチウムイオン電池について、電流密度65μA/cmの条件で充電終止電位3.0Vまで充電した後、電流密度65μA/cmの条件で、放電終止電位0.4Vまで放電させる条件で充放電を3回行い、放電容量密度(mAh/g)および充放電効率(%)を算出した。得られた結果を表1に示す。
(充放電試験結果)
実施例1、2および比較例1の充放電試験結果を表1に示す。
Figure 2014093156
<実施例3>
LiS(Aldrich社製)を150mgと、導電助剤であるアセチレンブラックを150mgと、固体電解質であるLiPSを300mgとを混合した。次いで、その混合物をアルミ箔(東洋アルミニウム社製、厚さ50μm、φ14mm)の表面に250MPaの圧力でプレス成型し、正極層4を得た(直径φ=14mm、正極活物質層の厚み:200μm、正極活物質1の単位面積あたりの重量:65.0g/m、正極活物質層の密度:1.30g/cm)。
つづいて、プレス治具を用いて、固体電解質(LiPS、150mg)を83MPaにて予備プレスを行った。その後、正極層4に乗せてさらに250MPa、10分間プレス成型をおこない、正極層4上に固体電解質層4を形成した。
つぎに、負極活物質1(古河電子社製、シリコン、純度99.999%、平均粒子径2μm)を333mgと、導電助剤であるアセチレンブラックを333mgと、固体電解質であるLiPSを333mgとを混合した。次いで、その混合物を導電性アルミ箔粘着テープ(寺岡製作所社製、No8303、φ14mm、導電性樹脂層の厚み:35μm)の粘着面に付着させて負極層1を得た(直径φ=14mm、負極活物質層の厚み:3μm、負極活物質1の単位面積あたりの重量:2.1g/m、負極活物質層の密度:2.1g/cm)。ここで、導電性アルミ箔粘着テープは、厚み0.050mmのアルミ箔上に導電性アクリル系粘着剤を塗布して形成したものである。
次いで、上記方法で得られた正極層4、固体電解質層4、負極層1をこの順で積層させて全固体型リチウムイオン電池を作製した。次いで、得られた全固体型リチウムイオン電池について、電流密度65μA/cmの条件で充電終止電位3.4Vまで充電した後、電流密度65μA/cmの条件で、放電終止電位0.6Vまで放電させる条件で充放電を3回行った。負極活物質に対する放電容量密度および充放電効率について得られた結果を表2に示す。
<実施例4>
負極活物質2(アルドリッチ社製、スズ、純度99%、平均粒子径<10μm)を200mgと、導電助剤であるアセチレンブラックを200mgと、固体電解質であるLiPSを200mgとを混合した。次いで、その混合物を導電性アルミ箔粘着テープ(寺岡製作所社製、No8303、φ14mm、導電性樹脂層の厚み:35μm)の粘着面に付着させて負極層2を得た(直径φ=14mm、負極活物質層の厚み:15μm、負極活物質1の単位面積あたりの重量:10.8g/m、負極活物質層の密度:0.72g/cm)。ここで、導電性アルミ箔粘着テープは、厚み0.050mmのアルミ箔上に導電性アクリル系粘着剤を塗布して形成したものである。
次いで、上記方法で得られた正極層4、固体電解質層4、負極層2をこの順で積層させて全固体型リチウムイオン電池を作製した。次いで、得られた全固体型リチウムイオン電池について、電流密度65μA/cmの条件で充電終止電位3.4Vまで充電した後、電流密度65μA/cmの条件で、放電終止電位0.6Vまで放電させる条件で充放電を3回行った。得られた結果を表2に示す。
<実施例5>
(GaLi合金を作製する工程)
アルゴン雰囲気下で、カーボンルツボに、ガリウム(DOWAエレクトロニクス社製、99.9999%、432mg、6.2mmol)と、Li箔(本城金属社製、厚さ:0.5mm、99.5%以上、43mg、6.2mmol)を秤量して入れ、電気炉で200℃、30分加熱した。生成物をAl製ポットに入れ、さらにZrOボールを入れ、Al製ポットを密閉した。
次いで、Al製ポットを、ボールミル台に置き、95rpmで、24時間処理を行い、均質化した合金粉末を得た。粉末X線回折の結果、合金粉末はGaLiであることを確認した。
得られた負極活物質3(GaLi、平均粒子径2μm)を250mgと、導電助剤であるアセチレンブラックを250mgと、固体電解質であるLiPSを250mgとを混合した。次いで、その混合物を導電性アルミ箔粘着テープ(寺岡製作所社製、No8303、φ14mm、導電性樹脂層の厚み:35μm)の粘着面に付着させて負極層3を得た(直径φ=14mm、負極活物質層の厚み:35μm、負極活物質1の単位面積あたりの重量:44.6g/m、負極活物質層の密度:3.82g/cm)。ここで、導電性アルミ箔粘着テープは、厚み0.050mmのアルミ箔上に導電性アクリル系粘着剤を塗布して形成したものである。
次いで、上記方法で得られた正極層4、固体電解質層4、負極層3をこの順で積層させて全固体型リチウムイオン電池を作製した。次いで、得られた全固体型リチウムイオン電池について、電流密度65μA/cmの条件で充電終止電位3.0Vまで充電した後、電流密度65μA/cmの条件で、放電終止電位0.4Vまで放電させる条件で充放電を3回行った。得られた結果を表2に示す。
<比較例2>
負極活物質1(古河電子社製、シリコン、純度99.999%、平均粒子径2μm)を5mgと、導電助剤であるアセチレンブラックを5mgと、固体電解質であるLiPSを5mgとを混合した。次いで、その混合物をアルミ箔(東洋アルミニウム社製、厚さ50μm、φ14mm)の表面に250MPaの圧力でプレス成型し、負極層4を得た(直径φ=14mm、負極活物質層の厚み:200μm、負極活物質1の単位面積あたりの重量:260g/m、負極活物質層の密度:1.3g/cm)。
次いで、上記方法で得られた正極層4、固体電解質層4、負極層4をこの順で積層させて全固体型リチウムイオン電池を作製した。次いで、得られた全固体型リチウムイオン電池について、電流密度65μA/cmの条件で充電終止電位3.0Vまで充電した後、電流密度65μA/cmの条件で、放電終止電位0.4Vまで放電させる条件で充放電を3回行った。得られた結果を表2に示す。
(充放電試験結果)
実施例3〜5および比較例2の充放電試験結果を表2に示す。
Figure 2014093156
100 全固体型リチウムイオン電池用電極
101 電極活物質層
102 導電性樹脂層
103 集電体層
200 全固体型リチウムイオン電池
201 正極集電体層
202 導電性樹脂層
203 正極活物質層
205 負極活物質層
207 導電性樹脂層
209 負極集電体層
210 正極層
220 固体電解質層
230 負極層

Claims (20)

  1. 全固体型リチウムイオン電池の正極層または負極層に用いられるシート状の電極であって、
    微粒子状の電極活物質を含む電極活物質層と、
    導電性樹脂層と、
    集電体層と、
    がこの順番で積層された、全固体型リチウムイオン電池用電極。
  2. 請求項1に記載の全固体型リチウムイオン電池用電極において、
    前記導電性樹脂層は、樹脂および導電性微粒子を含み、
    前記導電性微粒子は前記導電性樹脂層中に分散している、全固体型リチウムイオン電池用電極。
  3. 請求項2に記載の全固体型リチウムイオン電池用電極において、
    前記導電性微粒子のレーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量基準粒度分布における平均粒子径d50が0.5μm以上50μm以下である、全固体型リチウムイオン電池用電極。
  4. 請求項1乃至3いずれか一項に記載の全固体型リチウムイオン電池用電極において、
    前記導電性樹脂層の厚みが、5μm以上60μm以下である、全固体型リチウムイオン電池用電極。
  5. 請求項1乃至4いずれか一項に記載の全固体型リチウムイオン電池用電極において、
    前記電極活物質層の全体を100重量%としたとき、前記電極活物質層に含まれる粘着剤および結着剤の含有量が5重量%以下である、全固体型リチウムイオン電池用電極。
  6. 請求項1乃至5いずれか一項に記載の全固体型リチウムイオン電池用電極において、
    前記導電性樹脂層は、粘着剤および導電性微粒子を含む樹脂組成物により形成されたものである、全固体型リチウムイオン電池用電極。
  7. 請求項1乃至6いずれか一項に記載の全固体型リチウムイオン電池用電極において、
    前記電極活物質層および前記導電性樹脂層のうち少なくとも一方は、固体電解質を含む、全固体型リチウムイオン電池用電極。
  8. 請求項1乃至7いずれか一項に記載の全固体型リチウムイオン電池用電極において、
    前記電極活物質層は、導電助剤をさらに含む、全固体型リチウムイオン電池用電極。
  9. 請求項1乃至8いずれか一項に記載の全固体型リチウムイオン電池用電極において、
    当該全固体型リチウムイオン電池用電極は前記正極層に用いられるものであり、
    前記電極活物質層に含まれる微粒子状の前記電極活物質は正極活物質であり、
    前記正極活物質は、硫化リチウムおよび硫化リチウム銅からなる群から選ばれる少なくとも一種を含む、全固体型リチウムイオン電池用電極。
  10. 請求項9に記載の全固体型リチウムイオン電池用電極において、
    前記正極活物質のレーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量基準粒度分布における平均粒子径d50が1μm以上10μm以下である、全固体型リチウムイオン電池用電極。
  11. 請求項9または10に記載の全固体型リチウムイオン電池用電極において、
    前記正極活物質を含む前記電極活物質層の厚みが2μm以上60μm以下である、全固体型リチウムイオン電池用電極。
  12. 請求項9乃至11いずれか一項に記載の全固体型リチウムイオン電池用電極において、
    前記電極活物質層に含まれる前記正極活物質の単位面積あたりの重量が1.5g/m以上65.0g/m以下である、全固体型リチウムイオン電池用電極。
  13. 請求項1乃至8いずれか一項に記載の全固体型リチウムイオン電池用電極において、
    当該全固体型リチウムイオン電池用電極は前記負極層に用いられるものであり、
    前記電極活物質層に含まれる微粒子状の前記電極活物質は負極活物質であり、
    前記負極活物質はスズ、スズ合金、シリコン、シリコン合金およびガリウム合金からなる群から選ばれる少なくとも一種を含む、全固体型リチウムイオン電池用電極。
  14. 請求項13に記載の全固体型リチウムイオン電池用電極において、
    前記負極活物質のレーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量基準粒度分布における平均粒子径d50が1μm以上50μm以下である、全固体型リチウムイオン電池用電極。
  15. 請求項13または14に記載の全固体型リチウムイオン電池用電極において、
    前記負極活物質を含む前記電極活物質層の厚みが2μm以上60μm以下である、全固体型リチウムイオン電池用電極。
  16. 請求項13乃至15いずれか一項に記載の全固体型リチウムイオン電池用電極において、
    前記電極活物質層に含まれる前記負極活物質の単位面積あたりの重量が、1.5g/m以上65.0g/m以下である、全固体型リチウムイオン電池用電極。
  17. 正極層と、固体電解質層と、負極層とがこの順番で積層された全固体型リチウムイオン電池であって、
    前記正極層および前記負極層のうち少なくとも一方が、請求項1乃至8いずれか一項に記載の全固体型リチウムイオン電池用電極である、全固体型リチウムイオン電池。
  18. 正極層と、固体電解質層と、負極層とがこの順番で積層された全固体型リチウムイオン電池であって、
    前記正極層が、請求項9乃至12いずれか一項に記載の全固体型リチウムイオン電池用電極である、全固体型リチウムイオン電池。
  19. 正極層と、固体電解質層と、負極層とがこの順番で積層された全固体型リチウムイオン電池であって、
    前記負極層が、請求項13乃至16いずれか一項に記載の全固体型リチウムイオン電池用電極である、全固体型リチウムイオン電池。
  20. 請求項1乃至16いずれか一項に記載の全固体型リチウムイオン電池用電極を製造するための製造方法であって、
    前記導電性樹脂層に、微粒子状の前記電極活物質を付着することにより、前記電極活物質層を形成する工程を含む、全固体型リチウムイオン電池用電極の製造方法。
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