JP2014092044A - 圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性を向上させる。
【解決手段】ピストン40は、環状のローラ本体44およびローラ本体44の内周部に配置された軸受メタル47を有するローラ41と、ローラ41の外周面から延在するブレードとを有している。そして、ピストン40に、ローラ本体44と軸受メタル47との間に設けられた油通路48と、ローラ41の内周面に開口し且つ油通路48に向けて潤滑油Lが流入する流入部48bと、ローラ41の上端面に開口し且つ油通路48からの潤滑油Lが流出する流出部48cとを形成する。
【選択図】図7

Description

本発明は、冷媒を圧縮するための圧縮機に関するものである。
従来、ロータリ圧縮機においてシリンダに形成された圧縮室の内側に配置されるローラは、シャフトに装着されている。そして、シャフトが回転することで、ローラが圧縮室の内周壁に沿って移動する。かかる圧縮機においては、ローラの軸受部が焼付くのを防ぐために、ローラの軸受とシャフトとの間に潤滑油が供給されるようになっている。
上述のような圧縮機において、油面が低下して油切れになった際には、ローラの軸受部が焼付く。そこで、特許文献1には、環状のローラ本体の内周部に軸受メタルが圧入されたローラが開示されている。かかる圧縮機においては、油面が低下して油切れになった際に、ローラの軸受部が焼付くのを抑制できる。
特開2004−278540号公報(段落0033)
軸受メタルの材料として、比較的耐熱性の低い樹脂系材料を用いた場合や比較的耐熱性が高い金属材料を用いた場合のいずれにおいても、軸受とシャフトとの摺動が激しいときには、焼付きが生じる虞がある。また、軸受メタルの材料として、樹脂系材料を用いた場合には、軸受とシャフトとの摺動が激しくなるような条件で圧縮機が運転されたとき、軸受の温度が局所的に高くなることで、軸受表面が損傷する。軸受表面に損傷を受けると、その部分での摩擦抵抗が大きくなり機械効率が低下する。
そこで、本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、信頼性を向上させることができる圧縮機を提供することを目的とする。
第1の発明に係る圧縮機は、圧縮室を有するシリンダと、前記シリンダの軸方向両端に配置される第1端板部材および第2端板部材と、前記圧縮室の内側に配置されるローラと、前記圧縮室の周壁面に沿って移動する前記ローラと共に前記圧縮室を高圧室と低圧室とに区画するブレードとを備えている。前記ローラは、環状のローラ本体と、前記ローラ本体の内周部に配置された軸受部材とを有しており、前記ローラ本体と前記軸受部材との間に設けられた油通路と、前記ローラの内周面または軸方向端面に開口し且つ前記油通路に向けて油が流入する流入部と、前記ローラの端面に開口し且つ前記油通路からの油が流出する流出部とが形成されている。
なお、本発明においては、流入部の開口における圧力が流出部の開口における圧力よりも高い。
この圧縮機では、ローラの軸受部に供給される油が、ローラ本体と軸受メタルとの間に設けられた油通路内を流入部側から流出部側に向けて流れる。よって、軸受部材が焼付くほどの高温(軸受部に供給される油より高い温度)になった場合でも、油通路を流れる油により、軸受部材を冷却することができる。これにより、ローラの軸受部が焼付くのを防ぐことができる。また、軸受部材の材料として、比較的耐熱性が低い材料を用いた場合でも、軸受表面が損傷して機械効率が低下するのを防ぐことができる。したがって、信頼性を向上させることができる。
第2の発明に係る圧縮機は、第1の発明に係る圧縮機において、前記油通路が前記ローラ本体に形成された溝部で構成されている。
この圧縮機では、油通路を軸受部材に形成された溝部で構成した場合のように軸受部材の強度が低下することなく、軸受部材の強度を維持できる。
第3の発明に係る圧縮機は、第1または第2の発明に係る圧縮機において、前記油通路が複数形成されている。
この圧縮機では、複数の油通路により、効率的に軸受部材を冷却できる。
第4の発明に係る圧縮機は、第1〜第3のいずれかの発明に係る圧縮機において、前記流入部から前記流出部に向かう方向は、前記ローラの軸方向と平行でない。
この圧縮機では、流入部から流出部に向かう方向がローラの軸方向と平行である場合に比べて、油通路を長くすることができる。よって、高い冷却効果を得ることができる。また、圧縮機運転中に、油通路を形成した部分に対応するローラの軸受表面が弾性変形する場合であっても、この軸受表面の変形が、ローラの周方向の特定箇所に集中しない。したがって、軸受表面の変形による軸受損傷のリスクを小さくできる。
第5の発明に係る圧縮機は、第1〜第4のいずれかの発明に係る圧縮機において、前記ローラの軸方向端面における前記ローラ本体と前記軸受部材との間に端面溝が形成されており、前記流出部が、前記端面溝に開口している。
この圧縮機では、ローラの軸方向端面に形成された端面溝により、油通路から流出した油を、端板部材とローラの軸方向端面との間の隙間での潤滑に活用できる。また、端面溝においても流出部から流出した油によって軸受部材を冷却できるので、軸受部材の冷却効果をさらに高めることができる。
第6の発明に係る圧縮機は、第1〜第5のいずれかの発明に係る圧縮機において、前記流入部は、前記軸受部材に形成された流入孔である。
この圧縮機では、ローラ本体の端面と軸受部材の端面とを面一にできるので、端板部材とローラの軸方向端面との間の隙間のシール長を長くできる。
第7の発明に係る圧縮機は、第1〜第6のいずれかの発明に係る圧縮機において、前記ローラ本体の軸方向端部に前記軸受部材の軸方向端面の少なくとも一部を覆う凸部が形成されている。
この圧縮機では、ローラの軸方向端面の仕上げ加工を行う際に、ローラ本体の軸方向端面のみを加工すればよいので、仕上げ加工を容易にできる。また、凸部によって、端板部材とローラの軸方向端面との間のシール長を長くできる。したがって、端板部材とローラの軸方向端面間の隙間からの冷媒や潤滑油の漏れを低減でき、容積効率や図示効率の低下を抑制することができる。
第8の発明に係る圧縮機は、第7の発明に係る圧縮機において、前記第1端板部材に、前記圧縮室において圧縮された冷媒を吐出する吐出孔が形成されており、前記凸部は、前記ローラ本体の軸方向両端部のうち少なくとも前記第1端板部材側の端部の前記吐出孔と対向可能な位置に形成されている。
この圧縮機では、凸部によって、ローラが圧縮室内で回転する際に、ローラ端面の内周側空間が吐出孔と対向するのを防ぐことができる。したがって、圧縮冷媒がローラ内周側に漏れたり高圧の潤滑油が吐出孔から吐出されたりするのを防ぎ、容積効率の低下を防止できる。
第9の発明に係る圧縮機は、第7または第8の発明に係る圧縮機において、前記凸部は、前記ローラ本体の軸方向両端部のうち前記流出部が開口する端面側の端部に形成されており、前記流出部は、前記ローラ本体に形成されており、前記油通路と前記ローラの端面とを連通する流出孔である。
この圧縮機では、ローラ本体の軸方向両端のうち流出部が開口する端面側の端部に、軸受部材の端面を覆う凸部が形成された場合でも、確実に流出部を形成できる。
第10の発明に係る圧縮機は、第1〜第9のいずれかの発明に係る圧縮機において、前記シリンダは、前記圧縮室に連通したブレード収容部が形成されており、前記ブレードは、前記ローラの外周面から延在していると共に前記ブレード収容室に対して進退可能に配置されている。
この圧縮機では、ローラとブレードとが一体に形成された圧縮機においても、ローラの軸受部の焼付きや軸受表面の損傷を防ぎ、信頼性を向上させることができる。
第11の発明に係る圧縮機は、第10の発明に係る圧縮機において、前記油通路は、前記ローラの高圧側部分に設けられている。
なお、「高圧側部分」とは、ローラが下死点にあるときに、高圧室を画定する部分を意味する。
この圧縮機では、高低圧差によって大きな負荷が加わり軸受部材が高温となるローラの高圧側部分を冷却できる。
第12の発明に係る圧縮機は、第11の発明に係る圧縮機において、前記流入部は、前記ローラの低圧側部分における内周面に開口している。
なお、「低圧側部分」とは、ローラが下死点にあるときに、低圧室を画定する部分を意味する。
この圧縮機では、高低圧差によって大きな負荷が加わる高圧側部分に流入部が開口している場合に比べて、流入部の開口の寸法分だけの軸受容量の低下の影響を少なくできる。
第13の発明に係る圧縮機は、第1〜第12のいずれかの発明に係る圧縮機において、前記流入部は、前記流出部に比べて前記ローラの移動方向下流側に位置している。
この圧縮機では、流入部の開口が高圧室側に位置すると共に流出部の開口が低圧室側に位置する状態にすることができる。よって、流入部と流出部との圧力差をより安定して得ることができる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1の発明では、ローラの軸受部に供給される油が、ローラ本体と軸受メタルとの間に設けられた油通路内を流入部側から流出部側に向けて流れる。よって、軸受部材が焼付くほどの高温(軸受部に供給される油より高い温度)になった場合でも、油通路を流れる油により、軸受部材を冷却することができる。これにより、ローラの軸受部が焼付くのを防ぐことができる。また、軸受部材の材料として、比較的耐熱性が低い材料を用いた場合でも、軸受表面が損傷して機械効率が低下するのを防ぐことができる。したがって、信頼性を向上させることができる。
第2の発明では、油通路を軸受部材に形成された溝部で構成した場合のように軸受部材の強度が低下することなく、軸受部材の強度を維持できる。
第3の発明では、複数の油通路により、効率的に軸受部材を冷却できる。
第4の発明では、流入部から流出部に向かう方向がローラの軸方向と平行である場合に比べて、油通路を長くすることができる。よって、高い冷却効果を得ることができる。また、圧縮機運転中に、油通路を形成した部分に対応するローラの軸受表面が弾性変形する場合であっても、この軸受表面の変形が、ローラの周方向の特定箇所に集中しない。したがって、軸受表面の変形による軸受損傷のリスクを小さくできる。
第5の発明では、ローラの軸方向端面に形成された端面溝により、油通路から流出した油を、端板部材とローラの軸方向端面との間の隙間での潤滑に活用できる。また、端面溝においても流出部から流出した油によって軸受部材を冷却できるので、軸受部材の冷却効果をさらに高めることができる。
第6の発明では、ローラ本体の端面と軸受部材の端面とを面一にできるので、端板部材とローラの軸方向端面との間の隙間のシール長を長くできる。
第7の発明では、ローラの軸方向端面の仕上げ加工を行う際に、ローラ本体の軸方向端面のみを加工すればよいので、仕上げ加工を容易にできる。また、凸部によって、端板部材とローラの軸方向端面との間のシール長を長くできる。したがって、端板部材とローラの軸方向端面間の隙間からの冷媒や潤滑油の漏れを低減でき、容積効率や図示効率の低下を抑制することができる。
第8の発明では、凸部によって、ローラが圧縮室内で回転する際に、ローラ端面の内周側空間が吐出孔と対向するのを防ぐことができる。したがって、圧縮冷媒がローラ内周側に漏れたり高圧の潤滑油が吐出孔から吐出されたりするのを防ぎ、容積効率の低下を防止できる。
第9の発明では、ローラ本体の軸方向両端のうち流出部が開口する端面側の端部に、軸受部材の端面を覆う凸部が形成された場合でも、確実に流出部を形成できる。
第10の発明では、ローラとブレードとが一体に形成された圧縮機においても、ローラの軸受部の焼付きや軸受表面の損傷を防ぎ、信頼性を向上させることができる。
第11の発明では、高低圧差によって大きな負荷が加わり軸受部材が高温となるローラの高圧側部分を冷却できる。
第12の発明では、高低圧差によって大きな負荷が加わる高圧側部分に流入部が開口している場合に比べて、流入部の開口の寸法分だけの軸受容量の低下の影響を少なくできる。
第13の発明では、流入部の開口が高圧室側に位置すると共に流出部の開口が低圧室側に位置する状態にすることができる。よって、流入部と流出部との圧力差をより安定して得ることができる。
本発明の第1実施形態に係る圧縮機の概略断面図である。 図1のA−A線に沿った概略断面図であって、シリンダ内でのピストンの動作を示す図である。 図1の圧縮機のフロントヘッドを図中の下方から見た図である。 図1の圧縮機のピストンを示す図であり、(a)は斜め上方からの斜視図、(b)は斜め下方からの斜視図である。 図4のピストンを示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)のC−C線に沿う断面図である。 図4のピストンを構成するピストン基材を示す図であり、(a)は斜め上方からの斜視図、(b)は上面図、(c)は(b)のB−B線に沿った断面図である。 図1の部分拡大図を模式的に示した図である。 本発明の第2実施形態に係る圧縮機の概略断面図である。 図8のD−D線に沿った断面図である。 本発明の第3実施形態に係る圧縮機における、シリンダ内でのローラおよびベーンの動作を示す図である。 図10のローラを示す図であり、(a)は斜め上方からの斜視図、(b)は斜め下方からの斜視図である。 (a)は図11のローラの上面図であり、(b)は(a)のF−F線に沿った断面図である。 第1実施形態の第1変形例に係る圧縮機のピストンを構成するピストン基材を示す図であり、(a)は斜め上方からの斜視図、(b)は上面図、(c)は(b)のG−G線に沿った断面図である。 第1実施形態の第1変形例に係る圧縮機のピストンを示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)のH−H線に沿った断面図である。 図14に示すピストンがシリンダ内に配置された状態を示す図である。 第1実施形態の第2変形例に係る圧縮機のピストンを構成するピストン基材を示す図であり、(a)は斜め上方からの斜視図、(b)は上面図、(c)は(b)のI−I線に沿った断面図である。 第1実施形態の第2変形例に係る圧縮機のピストンを示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)のJ−J線に沿った断面図である。 第1実施形態の第3変形例に係る圧縮機のピストンを構成するピストン基材を示す図であり、(a)は斜め上方からの斜視図、(b)は上面図、(c)は(b)のK−K線に沿った断面図である。 第1実施形態の第3変形例に係る圧縮機のピストンを示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)のL−L線に沿った断面図である。 第1実施形態の第4変形例に係る圧縮機のピストンを構成するピストン基材を示す図であり、(a)は斜め上方からの斜視図、(b)斜め下方からの斜視図である。 第1実施形態の第4変形例に係る圧縮機のピストンを示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)のM−M線に沿った断面図である。 第1実施形態の第5変形例に係る圧縮機のピストンを構成するピストン基材を示す図であり、(a)は斜め上方からの斜視図、(b)斜め下方からの斜視図である。 第1実施形態の第5変形例に係る圧縮機のピストンを示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)のN−N線に沿った断面図である。 第1実施形態の第6変形例に係る圧縮機のピストンを構成するピストン基材を示す図であり、(a)は斜め上方からの斜視図、(b)は上面図、(c)は(b)のO−O線に沿った断面図である。 第1実施形態の第6変形例に係る圧縮機のピストンを示す図であり、(a)は斜め上方からの斜視図、(b)は上面図、(c)は(b)のP−P線に沿った断面図である。 第1実施形態の第7変形例に係る圧縮機のピストンを構成するピストン基材を示す図であり、(a)は斜め上方からの斜視図、(b)斜め下方からの斜視図である。 第1実施形態の第7変形例に係る圧縮機のピストンを示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)のQ−Q線に沿った断面図である。 第1実施形態の第8変形例に係る圧縮機のピストンを構成するピストン基材を示す図であり、(a)は斜め上方からの斜視図、(b)は上面図、(c)は(b)のR−R線に沿った断面図である。 第1実施形態の第8変形例に係る圧縮機のピストンを示す図であり、(a)は斜め下方からの斜視図、(b)は上面図、(c)は(b)のS−S線に沿った断面図である。 第1実施形態の第9変形例に係る圧縮機の圧縮機構の部分拡大図を模式的に示した図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態について説明する。
本実施形態は、1シリンダ型のロータリ圧縮機に本発明を適用した一例である。
図1に示すように、本実施形態の圧縮機1は、密閉ケーシング2と、密閉ケーシング2内に配置される圧縮機構10および駆動機構6を備えている。なお、図1は、駆動機構6の断面を示すハッチングを省略して表示している。この圧縮機1は、例えば、空調装置などの冷凍サイクルに組み込まれて使用され、後述する吸入管3から導入された冷媒(本実施形態では、CO2)を圧縮して排出管4から排出する。図1の上下方向を単に上下方向として、圧縮機1について以下説明する。
密閉ケーシング2は、両端が塞がれた円筒状の容器であり、その上部には、圧縮された冷媒を排出するための排出管4と、駆動機構6の後述する固定子7bのコイルに電流を供給するためのターミナル端子5が設けられている。なお、図1では、コイルとターミナル端子5とを接続する配線は省略して表示している。また。密閉ケーシング2の側部には、圧縮機1に冷媒を導入するための吸入管3が設けられている。また、密閉ケーシング2内の下部には、圧縮機構10の摺動部の動作を滑らかにするための潤滑油Lが貯留されている。密閉ケーシング2の内部には、駆動機構6と、圧縮機構10とが上下に並んで配置されている。
駆動機構6は、圧縮機構10を駆動するために設けられており、駆動源となるモータ7と、このモータ7に取り付けられたシャフト8とから構成されている。
モータ7は、密閉ケーシング2の内周面に固定されている略円環状の固定子7bと、この固定子7bの径方向内側にエアギャップを介して配置される回転子7aとを備えている。回転子7aは磁石(図示省略)を有し、固定子7bはコイルを有している。モータ7は、コイルに電流を流すことによって発生する電磁力によって、回転子7aを回転させる。また、固定子7bの外周面は、全周で密閉ケーシング2の内周面に密着しているわけではなく、固定子7bの外周面には、上下方向に沿っていると共にモータ7の上下の空間を連通させる複数の凹部(図示省略)が、周方向に並んで形成されている。
シャフト8は、モータ7の駆動力を圧縮機構10に伝達するために設けられており、回転子7aの内周面に固定されて、回転子7aと一体的に回転する。また、シャフト8は、後述する圧縮室31内となる位置に、偏心部8aを有している。偏心部8aは、円柱状に形成されており、その軸心がシャフト8の回転中心から偏心している。この偏心部8aには、圧縮機構10の後述するローラ41が装着されている。
また、シャフト8の下側略半分の内部には、上下方向に沿う給油路8bが形成されている。この給油路8bの下端部には、シャフト8の回転に伴って潤滑油Lを給油路8b内に吸い上げるための螺旋羽根形状のポンプ部材(図示省略)が挿入されている。さらに、シャフト8には、給油路8b内の潤滑油Lをシャフト8の外側に排出するための複数の排出孔8cが形成されている。
圧縮機構10は、密閉ケーシング2の内周面に固定されるフロントヘッド(第1端板部材)20と、フロントヘッド20の上側に配置されるマフラー11と、フロントヘッド20の下側に配置されるシリンダ30と、シリンダ30の内部に配置されるピストン40と、シリンダ30の下側に配置されるリアヘッド(第2端板部材)50とを備えている。詳細は後述するが、図2に示すように、シリンダ30は、略円環状の部材であって、その中央部に圧縮室31が形成されている。シリンダ30は、リアヘッド50と共に、フロントヘッド20の下側にボルトにより固定されている。なお、図2は、シリンダ30に形成されているボルト孔は省略して表示している。
図1および図3に示すように、フロントヘッド20は、略円環状の部材であって、その中央部に、シャフト8が回転可能に挿通される軸受け孔21が形成されている。フロントヘッド20の外周面は、密閉ケーシング2の内周面にスポット溶接などによって固定されている。フロントヘッド20の下面は、シリンダ30の圧縮室31の上端を閉塞している。フロントヘッド20には、圧縮室31において圧縮された冷媒を吐出するための吐出孔22(図2参照)が形成されている。吐出孔22は、上下方向から視て、シリンダ30の後述するブレード収容部33の近傍に形成されている。図示は省略するが、フロントヘッド20の上面には、圧縮室31内の圧力に応じて吐出孔22を開閉する弁機構が取り付けられている。また、フロントヘッド20のシリンダ30よりも径方向外側の部分には、複数の油戻し孔23が周方向に並んで形成されている。
リアヘッド50は、略円環状の部材であって、その中央部にシャフト8が回転可能に挿通される軸受け孔51が形成されている。リアヘッド50は、シリンダ30の圧縮室31の下端を閉塞している。
マフラー11は、フロントヘッド20の吐出孔22から冷媒が吐出される際の騒音を低減するために設けられている。マフラー11は、フロントヘッド20の上面にボルトによって取り付けられ、フロントヘッド20との間にマフラー空間Mを形成している。また、図示は省略するが、マフラー11には、マフラー空間M内の冷媒を排出するためのマフラー吐出孔が形成されている。
図1および図2に示すように、シリンダ30には、上述した圧縮室31と、圧縮室31内に冷媒を導入するための吸入孔32と、ブレード収容部33とが形成されている。なお、図2は、図1のA−A線断面図であって、フロントヘッド20の吐出孔22は本来表れないが、説明の便宜上表示している。
吸入孔32は、シリンダ30の径方向に沿って形成されている。吸入孔32の一端は、圧縮室31の周壁面に開口している。また、吸入孔32の圧縮室31側とは反対側の端部には、吸入管3の先端が内嵌されている。
ブレード収容部33は、シリンダ30を上下方向に貫通しており、圧縮室31と連通している。ブレード収容部33は、圧縮室31の径方向に沿って形成されている。ブレード収容部33は、上下方向から視て、吸入孔32とフロントヘッド20の吐出孔22との間の位置に形成されている。このブレード収容部33内には、一対のブッシュ34が配置されている。一対のブッシュ34は、略円柱状の部材を半分割した形状に形成されている。この一対のブッシュ34の間にブレード42が配置されている。一対のブッシュ34は、その間にブレード42が配置された状態で、ブレード収容部33内において周方向に揺動可能となっている。
図5に示すように、ピストン40は、円環状のローラ41と、このローラ41の外周面から径方向外側に延在するブレード42とから構成されている。図2に示すように、ローラ41は、偏心部8aの外周面に相対回転可能に装着されて、圧縮室31内に配置されている。ブレード42は、ブレード収容部33に配置された一対のブッシュ34の間に進退可能に配置されている。
なお、ピストン40の上下方向長さは、圧縮室31の上下方向長さよりも僅かに小さい。そして、ピストン40の上端面とフロントヘッド20との間、および、ピストン40の下端面とリアヘッド50との間の微小な隙間(ピストン端面隙間)には、シャフト8の排出孔8cから排出された潤滑油Lが存在する。
ここで、圧縮機構10の動作について、図2(a)〜図2(d)を参照して説明する。
図2(a)は、ピストン40が上死点にある状態を示しており、図2(b)〜図2(d)は、図2(a)の状態から、それぞれ、シャフト8が、90°、180°(下死点)、270°回転した状態を示している。
吸入管3から吸入孔32を介して圧縮室31に冷媒を供給しつつ、モータ7の駆動によりシャフト8を回転させると、図2(a)〜図2(d)に示すように、偏心部8aに装着されたローラ41は、圧縮室31の周壁面に沿って移動する。これにより、圧縮室31内で冷媒が圧縮される。冷媒が圧縮される工程について、以下、詳細に説明する。
図2(a)の状態から偏心部8aが図中の矢印方向に回転すると、図2(b)に示すように、ローラ41の外周面と圧縮室31の周壁面とによって形成される空間が、低圧室31aと高圧室31bとに区画される。その後、さらに偏心部8aが回転すると、図2(c)、図2(d)に示すように、低圧室31aの容積が大きくなるため、吸入管3から吸入孔32を介して低圧室31a内に冷媒が吸い込まれていく。同時に、高圧室31bの容積が小さくなるため、高圧室31bにおいて冷媒が圧縮される。
そして、高圧室31b内の圧力が所定の圧力以上になった時点で、フロントヘッド20に設けられた弁機構が開弁して、高圧室31b内の冷媒が吐出孔22を介してマフラー空間Mに吐出される。その後、図2(a)の状態に戻り、高圧室31bからの冷媒の吐出が完了する。この工程を繰り返すことにより、吸入管3から圧縮室31に供給された冷媒が連続的に圧縮されて排出される。マフラー空間Mに吐出された冷媒は、マフラー11のマフラー吐出孔(図示省略)から圧縮機構10の外に吐出される。
上述のような圧縮機構10から吐出された冷媒は、固定子7bと回転子7aとの間のエアギャップなどを通過した後、最終的に、排出管4から密閉ケーシング2の外に排出される。このとき、シャフト8の排出孔8cから圧縮室31内に供給された潤滑油Lの一部は、冷媒と共に吐出孔22からマフラー空間Mに吐出された後、マフラー11のマフラー吐出孔(図示省略)から圧縮機構10の外に吐出される。圧縮機構10の外に吐出された潤滑油Lの一部は、フロントヘッド20の油戻し孔23を通って密閉ケーシング2の下部の貯留部に戻される。また、圧縮機構10の外に吐出された潤滑油Lの他の一部は、冷媒と共に固定子7bと回転子7aとの間のエアギャップを通過した後、固定子7bの外周面に形成された凹部(図示省略)と密閉ケーシング2の内周面との間と、フロントヘッド20の油戻し孔23とを通って、密閉ケーシング2の下部の貯留部に戻される。
なお、以下の説明では、ローラ41において、図2(c)に示すように、シャフト8が180°回転してピストン40が下死点にある際に低圧室31aを画定する部分(図中右側部分)を「低圧室側部分」と称する。また、ピストン40が下死点にある際に高圧室31bを画定する部分(図中左側部分)を「高圧室側部分」と称する。
ここで、図4〜図7を参照しつつ、本実施形態のピストン40の構成についてより詳細に説明する。なお、図4においては、軸受メタル47を網掛けで示している。ピストン40は、図4、5に示すように、ピストン基材43と軸受メタル47との2つの部材で構成されている。図6に示すように、ピストン基材43は、円環状のローラ本体44と、ローラ本体44の外周面から径方向外側に延在するブレード42とを有している。そして、軸受メタル47は、ローラ本体44の内周部に配置されている。すなわち、ローラ41は、ローラ本体44と軸受メタル47とで構成されている。軸受メタル47は、略筒状の部材であり、裏金上にカーボン系、PTFE系、またはアルミニウム合金や銅合金等の金属系のライニングを接合することで形成されている。軸受メタル47は、その周方向の1箇所で切断されており、ローラ本体44に圧入されることで閉じた状態となっている。
図6に示すように、ローラ本体44の内周面には、上下方向に沿う(すなわち、ローラ41の軸方向と平行な)複数の溝部48aが形成されている。よって、軸受メタル47をローラ本体44に圧入した場合に、溝部48aにより、ローラ本体44と軸受メタル47との間に油通路48が形成される。溝部48aは、ローラ本体44の上端から下端まで続いている。本実施形態においては、6本の油通路48がローラ41の周方向に等間隔で形成されている。なお、油通路48を形成することにより、圧縮機運転中の油膜圧力によって、軸受メタル47の軸受表面が弾性変形する虞がある。軸受表面が変形すると、軸受隙間が場所により不均一となる。これにより、油膜形成が不完全となり、軸受損傷の原因となる。よって、上述のような変形を小さくする観点から、溝部48aの幅は小さいことが好ましい。本実施の形態においては、溝部48aの幅は1mm程度である。
ローラ本体44の軸方向に沿う長さH1は、軸受メタル47の軸方向に沿う長さH2よりも長い。そして、軸受メタル47は、その上端面がローラ本体44の上端面とほぼ面一となるように配置されている。なお、軸受メタル47およびローラ本体44の上端面は平坦であるので、ローラ41の上端面は略平坦となっている。軸受メタル47の下端面は、ローラ本体44の下端面からH1−H2だけ引っ込んでいる。
図7に示すように、油通路48の下端は、ローラ41の内周面に開口した流入部48bに連通しており、流入部48bは、軸受メタル47の下面とリアヘッド50との間に設けられる。そして、油通路48の上端部は、流出部48cに連通しており、流出部48cは、ローラ41の上端面に開口している。流入部48bから流出部48cに向かう方向(油通路48の長手方向)は、ローラ41の軸方向と平行になっている。
流入部48bの隙間H3は、1mm程度である。本実施形態においては、流入部48bの隙間H3では、潤滑油Lの流れが、潤滑油粘度の影響をほとんど受けない程度に十分大きい。一方、フロントヘッド20とローラ41の上端面との間の隙間H4は、1〜5μm程度である。本実施形態においては、フロントヘッド20とローラ41の上端面との間の隙間H4では、潤滑油Lの流れが、潤滑油粘度の影響を受ける程に十分小さい。
ここで、圧縮室31内の圧力は、ローラ41の回転にともなって変化するが、ローラ41の内周面側の圧力が、ローラ41の外周面側の圧力に比べて高い場合について考える。このとき、図7に示すA点の圧力(流入部48bの開口における圧力)、および、図7に示すD点の圧力(フロントヘッド20とローラ41の上端面との間の隙間の径方向内側の端部における圧力)は、図7に示すF点の圧力(フロントヘッド20とローラ41の上端面との間の隙間の径方向外側の端部における圧力)に比べて高圧である。
上述のように、流入部48bにおいては、潤滑油Lの流れが、潤滑油粘度の影響をほとんど受けないので、図7に示すB点の圧力(流入部48bの開口側とは軸受メタルの径方向で反対側の端部における圧力)は、A点での圧力とほぼ同じの高圧である。さらに、図7で示すC点の圧力(流出部48cにおける圧力)は、B点での圧力とほぼ同じの高圧である。ただし、油通路48における管摩擦による圧力損失の影響により、B点での圧力より若干低い。また、上述のように、フロントヘッド20とローラ41の上端面との間の隙間においては、潤滑油Lの流れが、潤滑油粘度の影響を受けるので、高圧のD点から低圧のF点に向けて圧力は徐々に低下する。よって、図7に示すE点の圧力(流出部48cが開口している部分における圧力)は、D点での圧力とF点での圧力との間の圧力となる。
よって、ローラ41の内周面側の潤滑油Lは、開口における圧力が高圧である流入部48bから油通路48に流れ込み、開口における圧力が高圧と低圧との間の圧力である流出部48cから流出する。流出部48cから、フロントヘッド20とローラ41の上端面との間の隙間に流れ出た潤滑油Lは、低圧となるローラ41の外周面側に向けて流れる。すなわち、図7に示すように、A点から、B点、C点、E点、F点へと向かう油の流れができる。なお、リアヘッド50とローラ本体44の下端面との間の隙間は、油通路48の幅に比べて十分に狭く、潤滑油Lの流れが、潤滑油粘度の影響を受けるほどに十分小さいく、潤滑油は、流入部48bから流入し、リアヘッド50とローラ本体44の下端面との間の隙間を介してローラ41の外周面側に向けて、徐々に圧力を減じながら流れる。
本実施形態のように、密閉ケーシング2内が圧縮機構6から吐出された高圧の冷媒に満たされていれば、ローラ41の内周面側の圧力がローラ41の外周面側の圧力よりも高くなり、上述のように、ローラ41の内周面側の潤滑油Lが、油通路48を介してローラ41の外周面側に流れる。
以上のように、本実施形態の圧縮機1では、ピストン40は、環状のローラ本体44およびローラ本体44の内周部に配置された軸受メタル47を有するローラ41と、ローラ41の外周面から延在するブレード42とを有している。そして、ローラ41には、ローラ本体44と軸受メタル47との間に設けられた油通路48と、ローラ41の内周面に開口し且つ油通路48に向けて潤滑油Lが流入する流入部48bと、ローラ41の上端面に開口し且つ油通路48からの潤滑油Lが流出する流出部48cとが形成されている。
したがって、油通路48内を流入部48b側から流出部48c側に向けて潤滑油Lが流れる。よって、軸受メタル47が焼付くほどの高温になった場合でも、ローラ本体44と軸受メタル47との間の油通路48に油を流すことで、軸受メタル47を冷却することができる。これにより、ローラ41の軸受表面が高温になるのを防ぐことができる。なお、圧縮機運転中の潤滑油Lは比較的高温であるが、軸受メタル47を焼付きが生じない程度の温度にまで冷却することはできる。
また、本実施形態の圧縮機1では、油通路48は、ローラ本体44の内周面に形成された溝部48aによって構成されている。したがって、油通路48を軸受メタル47に形成する場合と比べて、軸受メタル47の強度を維持できる。
また、本実施形態の圧縮機1では、6本の油通路48が形成されている。したがって、複数の油通路48により、効率的に軸受メタル47を冷却できる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態は、2シリンダ型のロータリ圧縮機に本発明を適用した一例である。
図8に示すように、本実施形態の圧縮機101は、シャフト108および圧縮機構110の構成が上記第1実施形態と異なっている。また、本実施形態の圧縮機101では、2本の吸入管3が、密閉ケーシング2の側部に上下に並んで設けられている。その他の構成は上記第1実施形態と同様であるため、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。
シャフト108は、2つの偏心部108a、108dを有している。2つの偏心部108a、108dの軸心は、シャフト108の回転軸を中心として180°ずれている。また、シャフト108は、上記第1実施形態のシャフト8と同じく、給油路108bと、複数の排出孔108cを有している。
圧縮機構110は、シャフト108の軸方向に沿って上から下に向かって順に、フロントマフラー111と、フロントヘッド120と、シリンダ130およびピストン140と、ミドルプレート150と、シリンダ160およびピストン170と、リアヘッド180と、リアマフラー112とを有する。なお、フロントヘッド120およびミドルプレート150は、ピストン140の上下端に配置されており、それぞれ本発明の第1端板部材および第2端板部材に相当する。また、ミドルプレート150およびリアヘッド180は、ピストン170の上下端に配置されており、それぞれ本発明の第2端板部材および第1端板部材に相当する。
フロントマフラー111は、上記第1実施形態のマフラー11と同様の構成を有し、フロントヘッド120との間にマフラー空間M1を形成している。
フロントヘッド120には、軸受け孔121と、吐出孔122(図9参照)と、油戻し孔123とが形成されている。さらに、フロントヘッド120は、上下方向に貫通する貫通孔(図示省略)が形成されている。この貫通孔は、リアヘッド180とリアマフラー112とによって形成されるマフラー空間M2内の冷媒を、マフラー空間M1に排出するための流路の一部を構成している。フロントヘッド120は、この貫通孔を有する点以外、第1実施形態のフロントヘッド20と同様の構成である。
図9に示すように、シリンダ130には、圧縮室131と、吸入孔132と、ブレード収容部133とが形成されている。さらに、シリンダ130には、圧縮室131の外周側部分に、後述するマフラー空間M2内の冷媒をマフラー空間M1に排出するための貫通孔135が形成されている。シリンダ130は、この貫通孔135を有する点以外、第1実施形態のシリンダ30と同様の構成である。
ピストン140は、上記第1実施形態のピストン40と同様の構成であって、ローラ41と、ブレード42とから構成されている。ピストン140のローラ41は、偏心部108aの外周面に回転可能に装着されており、ブレード42は、シリンダ130のブレード収容部133に配置された一対のブッシュ34の間に進退可能に配置されている。また、ピストン140のローラ41は、上記第1実施形態のローラ41と同じく、円環状のローラ本体44と、ローラ本体44の内周部に配置された軸受メタル47とで構成されており、ローラ本体44と軸受メタル47との間に設けられた油通路48と、油通路48に向けて潤滑油Lが流入する流入部48bと、油通路48からの潤滑油Lが流出する流出部48cとが形成されている。
ミドルプレート150は、円環状の板部材であって、シリンダ130とシリンダ160との間に配置され、シリンダ130の圧縮室131の下端を閉塞すると共に、シリンダ160の圧縮室161の上端を閉塞している。また、ミドルプレート150には、後述するマフラー空間M2内の冷媒をマフラー空間M1に排出するための貫通孔(図示省略)が形成されている。
シリンダ160は、上述したシリンダ130と同様の構成であって、圧縮室161と、吸入孔162と、一対のブッシュ34が配置されたブレード収容部(図示省略)と、貫通孔(図示省略)とを有する。
ピストン170は、上記第1実施形態のピストン40と同様の構成であって、ローラ41と、ブレード42とから構成されている。ピストン170のローラ41は、偏心部108dの外周面に回転可能に装着されており、ブレード42は、シリンダ160のブレード収容部(図示省略)に配置された一対のブッシュ34の間に進退可能に配置されている。また、ピストン170のローラ41は、上記第1実施形態のピストン40と同じく、円環状のローラ本体44と、ローラ本体44の内周部に配置された軸受メタル47とで構成されており、ローラ本体44と軸受メタル47との間に設けられた油通路48と、油通路48に向けて潤滑油Lが流入する流入部48bと、油通路48からの潤滑油Lが流出する流出部48cとが形成されている。
リアヘッド180は、シリンダ160の下側に配置され、シリンダ160の圧縮室161の下端を閉塞している。リアヘッド180は、略円環状の部材であって、その中央部に、シャフト108が回転可能に挿通される軸受け孔181が形成されている。また、リアヘッド180には、シリンダ160の圧縮室161において圧縮された冷媒を、リアヘッド180とリアマフラー112との間に形成されるマフラー空間M2に吐出するための吐出孔(図示省略)が形成されている。さらに、リアヘッド180には、マフラー空間M2内の冷媒をマフラー空間M1に排出するための貫通孔(図示省略)が形成されている。また、リアヘッド180の下面には、圧縮室161内の圧力に応じて吐出孔を開閉する弁機構(図示省略)が取り付けられている。
リアマフラー112は、リアヘッド180の吐出孔(図示省略)から冷媒が吐出される際の騒音を低減するために設けられている。リアマフラー112は、リアヘッド180の下面にボルトによって取り付けられ、リアヘッド180との間にマフラー空間M2を形成している。マフラー空間M2は、リアヘッド180、シリンダ160、ミドルプレート150、シリンダ130およびフロントヘッド120にそれぞれ形成された貫通孔を介して、マフラー空間M1と連通している。
本実施形態の圧縮機101の動作について説明する。
吸入孔132、162から圧縮室131、161に冷媒を供給しつつ、モータ7の駆動によりシャフト108を回転させると、偏心部108aに装着されたピストン140のローラ141は圧縮室131の周壁面に沿って移動する。これにより、圧縮室131内で冷媒が圧縮される。これと並行して、偏心部108dに装着されたピストン170のローラ171は圧縮室161の周壁面に沿って移動する。これにより、圧縮室161内で冷媒が圧縮される。
圧縮室131内の圧力が所定の圧力以上になった時点で、フロントヘッド120に設けられた弁機構が開弁して、圧縮室131内の冷媒がフロントヘッド120の吐出孔22からマフラー空間M1に吐出される。また、圧縮室161内の圧力が所定の圧力以上になった時点で、リアヘッド180に設けられた弁機構が開弁して、圧縮室161内の冷媒がリアヘッド180の吐出孔(図示省略)からマフラー空間M2に吐出される。マフラー空間M2に吐出された冷媒は、リアヘッド180、シリンダ160、ミドルプレート150、シリンダ130およびフロントヘッド120にそれぞれ形成された貫通孔を介して、マフラー空間M1に吐出される。
マフラー空間M1に吐出された冷媒は、フロントマフラー111のマフラー吐出孔(図示省略)から圧縮機構110の外に吐出されて、その後、固定子7bと回転子7aとの間のエアギャップを通過した後、最終的に、排出管4から密閉ケーシング2の外に排出される。
本実施形態では、上記第1実施形態と同じく、ピストン140、170のローラ41は、ローラ本体44と軸受メタル47との間に設けられた油通路48と、油通路48に向けて潤滑油Lが流入する流入部48bと、油通路48からの潤滑油Lが流出する流出部48cとが形成されている。したがって、第1実施形態と同様に、ローラ41の軸受表面が高温になるのを防ぐことができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
本実施形態の圧縮機は、圧縮機構210の構成が上記第1実施形態と異なっている。その他の構成は上記第1実施形態と同様であるため、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。
図10に示すように、圧縮機構210は、シリンダ230とシリンダ230の内部に配置される部材の構成が異なっており、その他の構成は上記第1実施形態と同様である。
シリンダ230は、圧縮室231と、圧縮室231の周壁面に開口した吸入孔232とを備えている。また、シリンダ230は、第1実施形態のブレード収容部33に代えて、ベーン収容部233を有しており、その他の構成は、上記第1実施形態のシリンダ30と同様である。ベーン収容部233は、シリンダ230を上下方向に貫通しており、圧縮室231に連通している。また、ベーン収容部233は、圧縮室231の径方向に沿って形成されている。
圧縮室231の内側には、円環状のローラ241が配置されている。ローラ241は、偏心部8aの外周面に相対回転可能に装着された状態で、圧縮室231内に配置されている。ベーン収容部233の内側には、ベーン242が配置されている。ベーン242は、平板状の部材であって、その上下方向長さは、ローラ241の上下方向長さと同じである。ベーン242の圧縮室231の中心側の先端部(図10中の下側の先端部)は、上方から視て先細り状に形成されている。また、ベーン242は、ベーン収容部233内に設けられた付勢バネ249によって付勢されており、圧縮室231側の先端部が、ローラ241の外周面に押し付けられている。そのため、図10(a)〜図10(d)に示すように、シャフト8の回転に伴ってローラ241が圧縮室231の周壁面に沿って移動すると、ベーン242は、ベーン収容部233内で、圧縮室231の径方向に沿って進退移動する。また、図10(b)〜図10(d)に示すように、ベーン242が、ベーン収容部233から圧縮室231側に出ている状態では、ローラ241の外周面と圧縮室231の周壁面との間に形成される空間は、ベーン242によって低圧室231aと高圧室231bとに区画される。
ここで、図11、12を参照しつつ、本実施形態のローラ241の構成についてより詳細に説明する。なお、図11においては、軸受メタル247を網掛けで示している。図11および図12に示すように、ローラ241は、円環状のローラ本体244と、ローラ本体244の内周部に配置された軸受メタル247とで構成されている。軸受メタル247は、第1実施形態の軸受メタル47と同様の構成を有する略筒状の部材であり、ローラ本体244に圧入されている。
図11(a)、図12(b)に示すように、軸受メタル247の上端面は、ローラ本体244の上端面とほぼ面一になっている。また、図11(b)、図12(b)に示すように、軸受メタル247の下端面はローラ本体244の下端面から引っ込んでいる。そして、第1実施形態のローラ41と同様に、ローラ本体244と軸受メタル247との間に設けられた油通路248(図12(a)参照)と、ローラ241の内周面に開口し且つ油通路248に向けて潤滑油Lが流入する流入部248b(図11(b)参照)と、ローラ241の上端面に開口し且つ油通路248からの潤滑油Lが流出する流出部248c(図11(a)参照)とが形成されている。
次に、本実施形態の圧縮機の動作について説明する。
図10(a)は、ローラ241が上死点にある状態を示しており、図10(b)〜図10(d)は、図10(a)の状態から、それぞれ、シャフト8が、90°、180°(下死点)、270°回転した状態を示している。
吸入管3から吸入孔232を介して圧縮室231に冷媒を供給しつつ、モータ7の駆動によりシャフト8を回転させると、図10(a)〜図10(d)に示すように、偏心部8aに装着されたローラ241は、圧縮室231の周壁面に沿って移動する。これにより、圧縮室231内で冷媒が圧縮される。冷媒が圧縮される工程について、以下、詳細に説明する。
図10(a)の状態から偏心部8aが図中の矢印方向に回転すると、図10(b)に示すように、ローラ241の外周面と圧縮室231の周壁面とによって形成される空間が、低圧室231aと高圧室231bとに区画される。その後、さらに偏心部8aが回転すると、図10(c)、図10(d)に示すように、低圧室231aの容積が大きくなるため、吸入管3から吸入孔232を介して低圧室231a内に冷媒が吸い込まれていく。同時に、高圧室231bの容積が小さくなるため、高圧室231bにおいて冷媒が圧縮される。
そして、高圧室231b内の圧力が所定の圧力以上になった時点で、フロントヘッド120に設けられた弁機構が開弁して、高圧室231b内の冷媒が吐出孔22を介してマフラー空間Mに吐出される。マフラー空間Mに吐出された冷媒は、第1実施形態の圧縮機1と同様の経路を通り、最終的に、排出管4から密閉ケーシング2の外に排出される。
本実施形態では、ローラ241は円環状である。そして、ローラ241は、円環状のローラ本体244と、ローラ本体244の内周部に配置された軸受メタル247とで構成されている。ローラ241には、ローラ本体244と軸受メタル247との間に設けられた油通路248と、油通路248に向けて潤滑油Lが流入する流入部248bと、油通路248からの潤滑油Lが流出する流出部248cとが形成されている。したがって、第1実施形態と同様に、ローラ241の軸受表面が高温になるのを防ぐことができる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上述の第1実施形態では、流入部48bから流出部48cに向かう方向(油通路48の長手方向)が、ローラ41の軸方向と平行になっている場合について説明したが、これには限定されない。ここで、図13に、第1実施形態の第1変形例にかかるピストン340を構成するピストン基材343を示し、図14に、第1実施形態の第1変形例にかかるピストン340を示す。なお、図13(a)はピストン基材343を斜め上方から見た図であり、図13(b)はピストン基材343の上面図である。また、図14(a)は、ピストン340の上面図である。
図13(a)に示すように、本変形例においては、ローラ本体344の内周面に形成された溝部348aは、その下端が上端よりもローラ341の移動方向(図中矢印で示す方向)下流側に位置している。
図14(a)に示すように、上述の溝部348aによりローラ本体344と軸受メタル347との間に形成される油通路348は、その下端部に連通する流入部348bが、その上端部に連通する流出部348cよりもローラ341の移動方向(図中矢印で示す方向)下流側に位置する。つまり、本変形例においては、流入部348bから流出部348cに向かう方向(油通路348の長手方向)が、ローラ341の軸方向と平行になっていない。なお、いずれの油通路348についても、ブレード342が連設されている部分を跨いで形成されていない。また、油通路348は、ローラ本体344に周方向に等間隔で4本形成されている。各油通路348は、上下方向に関して重なり合わない位置に設けられている。
図14(b)に示すように、第1実施形態と同様に、軸受メタル347の上端面はローラ本体344の上端面とほぼ面一になっており、軸受メタル347の下端面は、ローラ本体344の下端面から引っ込んでいる。そして、ローラ341の内周面側と外周面側との圧力差により、軸受メタル347の下端面とリアヘッド50との間に設けられた流入部348bから油通路348内に潤滑油Lが流入し、ローラ341の上端面に開口した流出部348cから油通路348内の潤滑油Lが流出する。
本変形例においては、流入部348bから流出部348cに向かう方向が、ローラ341の軸方向と平行になっていない。したがって、第1実施形態のように、流入部48bから流出部48cに向かう方向がローラ41の軸方向と平行である場合に比べて、油通路348を長くすることができる。よって、高い冷却効果を得ることができる。また、第1実施形態のように、流入部48bから流出部48cに向かう方向がローラ41の軸方向と平行である場合には、ローラ41の周方向の特定箇所に、油通路48が形成された部分に対応するローラ41の軸受表面の変形が生じる。一方、本変形例のローラ341においては、この軸受表面の変形が、ローラ341の周方向の特定箇所に集中することがない。したがって、軸受表面の変形による軸受損傷のリスクを小さくできる。
さらに、本変形例においては、流入部348bの開口が流出部348cの開口よりもローラ341の移動方向下流側に位置している。したがって、例えば、図15に示すように、ピストン340が上死点にある状態からのシャフト8の回転角度が225°であるとき、4つの油通路348のうちの1つは、その下端部に連通する流入部348bの開口が高圧室31bを画定する部分に位置し、その上端部に連通する流出部348cの開口が低圧室31aを画定する部分に位置する。このような場合には、ローラ341の内周面側と外周面側との圧力差に、高圧室31bと低圧室31aとの圧力差が加わり、流入部348bと流出部348cとの圧力差をより安定して得ることができる。
なお、本変形例は、上述の第2実施形態および第3実施形態に適用してもよい。
また、上述の第1実施形態では、油通路48が複数設けられている場合について説明したが、これには限定されない。ここで、図16に、第1実施形態の第2変形例にかかるピストン440を構成するピストン基材443を示し、図17に、第1実施形態の第2変形例にかかるピストン440を示す。なお、図16(a)はピストン基材443を斜め上方から見た図であり、図16(b)はピストン基材443の上面図である。また、図17(a)は、ピストン440の上面図である。図16に示すように、ローラ本体444の内周面には、その下端が上端よりもローラ441の移動方向(図16(a)において矢印で示す方向)下流側に位置している溝部448aが1本形成されている。すなわち、この溝部448aによりローラ本体444と軸受メタル447との間には、1本の油通路448が形成される。
図17(a)に示すように、油通路448の下端部に連通する流入部448bは、ローラ441の移動方向(図中矢印で示す方向)に関してブレード442が連設される部分よりも上流側であって、ブレード442の連設部分の近傍に位置している。一方、油通路448の上端部に連通する流出部448cは、ブレード442の連設部分とは反対側に位置している。そして、油通路448は、ローラ441の高圧側部分(ピストン440が下死点にあるときに高圧室31bを画定する部分)に位置している。
本変形例においては、高低圧差によって大きな負荷が加わり軸受メタル447が高温となるローラ441の高圧側部分を油通路448により冷却できる。
なお、本変形例は、上述の第2実施形態に適用してもよい。また、ローラの軸方向と平行な方向に沿う1本または複数の油通路を、ローラの高圧側部分に設けるようにしてもよい。
さらに、図18に、第1実施形態の第3変形例にかかるピストン540を構成するピストン基材543を示し、図19に、第1実施形態の第3変形例にかかるピストン540を示す。図18に示すように、ローラ本体544の内周面には、ローラ本体544の上端に位置する一端からローラ本体544の下端に位置する他端まで続く螺旋状の溝部548aが形成されている。本変形例においては、螺旋状の溝部548aは、ローラ本体544の内周面を2回転している。この溝部548aにより、ローラ本体544と軸受メタル547との間に、螺旋状の油通路548が形成されている。
本変形例においては、油通路548を螺旋状にすることにより、油通路548の長さをより長くすることができる。よって、軸受メタル547の冷却効果をより高めることができる。
なお、本変形例においては、図19(a)に示すように、油通路548の下端部に連通する流入部548bおよび油通路548の上端部に連通する流出部548cは、いずれもローラ541の高圧側部分(ピストン540が下死点にあるときに高圧室31bを画定する部分)に位置しており、ローラ541の周方向に関して同一の位置に形成されている。流出部548cと流入部548bとの圧力差をより大きくする観点からは、流出部548cの開口を吸入孔32の近傍に設けたり、流入部548bの開口をローラ541の移動方向(図19(a)において矢印で示す方向)に関して流出部548cの開口よりも下流側に設けたりすることが好ましい。
なお、本変形例は、上述の第2実施形態および第3実施形態に適用してもよい。
また、上述の第1実施形態では、ローラ本体44の上端面と軸受メタル47の上端面とがほぼ面一になっている場合について説明した。このような場合には、ピストン40の上端面を仕上げ加工する際に、別の部材で構成されているローラ本体44と軸受メタル47とを同時に加工することとなり、加工精度を出すことが困難である。よって、仕上げ加工をしやすくするために、軸受メタル47の上端面をローラ本体44の上端面から引っ込ませることが考えられる。このような場合には、軸受径が等しく且つ軸受メタル47を備えないローラに比べて、ローラ41の上端面の内縁が径方向外側に配置される。これにより、フロントヘッド20とローラ41の上端面との間の隙間のシール長が短くなり、この隙間から冷媒や潤滑油Lが漏れて、容積効率や図示効率が低下するという問題が生じる。また、ローラ41の上端面の内縁が径方向外側に配置されることで、ローラ41の上端面の内周側空間が吐出孔22と対向する虞が生じる。ローラ41の上端面の内周側空間が吐出孔22と対向すると、圧縮冷媒がローラ41の内周側に漏れたり高圧の潤滑油Lが吐出孔22から吐出されたりし、容積効率が低下するという問題が生じる。
ここで、図20に、第1実施形態の第4変形例にかかるピストン640を構成するピストン基材643を示し、図21に、第1実施形態の第4変形例にかかるピストン640を示す。なお、図21(a)においては、軸受メタル647の外周縁を破線で示している。本変形例においては、ローラ本体644の上端部には、軸受メタル647の上端面を覆う凸部644aが全周に形成されている。凸部644aは、フロントヘッド20に形成された吐出孔22と対向可能である。ローラ本体644の上端面(凸部644aの上端面を含む)は、段差のない平坦面となっている。ローラ本体644の凸部644aの先端縁が、ローラ641の上端面の内縁となる。そして、凸部644aの先端縁の内側の空間が、ローラ641の上端面の内側空間となる。本変形例においては、ローラ641の径方向に関する凸部644aの先端の位置は、軸受メタル647の内周面とほぼ一致している。
図21(b)に示すように、ローラ本体644の凸部644aを除いた部分の軸方向に沿う長さH5は、軸受メタル647の軸方向に沿う長さH6よりも長い。ここで、軸受メタル647は、その上端面が凸部644aに当接するようにローラ本体644の内周部に圧入されている。したがって、軸受メタル647の下端面は、ローラ本体644の下端面からH5−H6だけ引っ込んでいる。
ローラ本体644の内周面には、第1実施形態と同様に、上下方向に沿う溝部648aが6本形成されている。溝部648aは、ローラ本体644の上端部における凸部644aの連設部を一端とし、ローラ本体644の下端まで続いている。そして、この溝部648aにより、ローラ本体644と軸受メタル647との間に油通路648が形成されている。本変形例の流入部648bは、第1実施形態と同様に、ローラ641の内周面に開口しており、油通路648の下端部に連通している。ローラ本体644の上端部における油通路648と対向する部分には、油通路648の上端部に連通しており、ローラ641の上端面に開口した流出孔が形成されている。本変形例においては、この流出孔が、油通路648からの潤滑油Lが流出する流出部648cとなる。
本変形例においては、ローラ本体644の上端部に軸受メタル647の上端面を覆う凸部644aが形成されているので、ピストン640の上端面を仕上げ加工する際に、ローラ本体644の上端面のみを加工すればよい。したがって、仕上げ加工を容易にできる。
また、凸部644aによって、フロントヘッド20とローラ641の上端面との間の隙間のシール長を全周にわたって長くできる。よって、フロントヘッド20とローラ641の上端面との間の隙間からの冷媒や潤滑油Lの漏れを低減でき、容積効率や図示効率の低下を抑制することができる。
さらに、フロントヘッド20に形成された吐出孔22と対向可能な凸部644aが、ローラ本体644の上端部に形成されていることで、ローラ641が圧縮室31内で回転する際に、ローラ641の軸方向端面の内周側空間が吐出孔22と対向するのを防ぐことができる。よって、圧縮冷媒がローラ641の内周側に漏れたり高圧の潤滑油Lが吐出孔22から吐出されたりするのを防ぎ、容積効率の低下を防止できる。
加えて、本変形例のように、ローラ本体644の軸方向両端のうち流出部648cが開口する側の端部である上端部に、軸受メタル647の端面を覆う凸部644aが形成された場合でも、ローラ本体644に流出孔を形成することで、流出部648cを形成することができる。
なお、本変形例は、上述の第2実施形態および第3実施形態に適用してもよい。また、本変形例の油通路648の長手方向を、ローラの軸方向と平行とならないように変更してもよい。
さらに、図22に、第1実施形態の第5変形例にかかるピストン740を構成するピストン基材743を示し、図23に、第1実施形態の第5変形例にかかるピストン740を示す。なお、図23(a)においては、軸受メタル747の外周縁を破線で示している。本変形例においては、ローラ本体744は、その上端部に軸受メタル747の上端面を覆う第1凸部744aが形成されており、下端部に軸受メタル747の下端面を覆う第2凸部744bが形成されている。第1凸部744aおよび第2凸部744bは、いずれもローラ本体744の端部の全周に形成されており、その先端の径方向位置は軸受メタル747の内周面とほぼ同じである。また、第1凸部744aは、フロントヘッド20に形成された吐出孔22と対向可能である。
図23(b)に示すように、ローラ本体744の第1凸部744aおよび第2凸部744bを除いた部分の軸方向に沿う長さH7は、軸受メタル747の軸方向に沿う長さH8よりも長い。ここで、軸受メタル747は、その上端面が第1凸部744aに当接するようにローラ本体744の内周部に圧入されている。したがって、軸受メタル747の下端面は、ローラ本体644の下端部に設けられた第2凸部744bの上面からH7−H8だけ引っ込んでいる。
ローラ本体744の内周面には、第1実施形態と同様に、上下方向に沿う溝部748aが6本形成されている。溝部748aは、ローラ本体744の上端部における第1凸部744aの連設部を一端とし、ローラ本体744の下端部における第2凸部744bの連設部まで続いている。そして、この溝部748aにより、ローラ本体744と軸受メタル747との間に油通路748が形成されている。本変形においては、軸受メタル747の下端面と第2凸部744bとの間の隙間が、油通路748に向けて潤滑油Lが流れ込む流入部748bとなっている。また、ローラ本体744の上端部における油通路748と対向する部分には、油通路748の上端部に連通しており、ローラ741の上端面に開口した流出孔が形成されている。本変形例においては、この流出孔が、油通路748からの潤滑油Lが流出する流出部748cとなる。
本変形例のピストン基材743は、その軸方向のほぼ中心位置において上下に2分割されており、上方に位置する第1部材745と下方に位置する第2部材746とで構成されている。すなわち、ピストン基材743は、第1部材745と第2部材746とを軸方向に積層することで形成されている。そして、第1部材745のローラ本体744に対応する部分の上端部には第1凸部744aが形成されており、第2部材746のローラ本体744に対応する部分の下端部には第2凸部744bが形成されている。なお、ピストン基材743は、軸方向に3つ以上の部材を積層することで構成されていてもよいし、1つの部材で構成されていてもよい。
本変形例においては、ローラ741の軸方向両端面において、形成される隙間(フロントヘッド20とローラ741の上端面との間の隙間およびリアヘッド50とローラ741の下端面との間の隙間)のシール長を長くでき、これら隙間からの冷媒や潤滑油Lが漏れを低減でき、容積効率や図示効率の低下を抑制することができる。
なお、本変形例は、上述の第2実施形態および第3実施形態に適用してもよい。また、本変形例の油通路748の長手方向を、ローラの軸方向と平行とならないように変更してもよい。
また、上述の第1実施形態では、油通路48の上端部に連通する流出部48cが、ローラ41の平坦な上端面に開口している場合について説明したが、これには限定されない。ここで、図24に、第1実施形態の第6変形例にかかるピストン840を構成するピストン基材843を示し、図25に、第1実施形態の第6変形例にかかるピストン840を示す。図24に示すように、ローラ本体844の内周面の上端部の全周に、切欠844aが形成されている。図25(a)に示すように、この切欠844aにより、ローラ841の上端面におけるローラ本体844と軸受メタル847との間に、環状の端面溝841aが形成されている。
図24(a)に示すように、ローラ本体844の内周面には、第1実施形態と同様に、上下方向に沿う溝部848aが6本形成されている。そして、この溝部848aにより、ローラ本体844と軸受メタル847との間に油通路848が形成されている。本変形例の流入部848bは、第1実施形態と同様に、ローラ841の内周面に開口しており、油通路848の下端部に連通している。また、流出部848cは、ローラ841の上端面に形成された端面溝841aの底面に開口している。したがって、油通路848から流出した潤滑油Lは、端面溝841aに流れ込む。
本変形例においては、ローラ841の上端面に形成された端面溝841aにより、油通路848から流出した潤滑油Lをフロントヘッド20とローラ841の上端面との間の隙間での潤滑に活用できる。また、端面溝841aにおいても流出部848cから流出した潤滑油Lによって軸受メタル847を冷却できるので、軸受メタル847の冷却効果をさらに高めることができる。
なお、本変形例は、上述の第2実施形態および第3実施形態に適用してもよい。また、本変形例の油通路848の長手方向を、ローラの軸方向と平行とならないように変更してもよい。
さらに、図26に、第1実施形態の第7変形例にかかるピストン940を構成するピストン基材943を示し、図27に、第1実施形態の第7変形例にかかるピストン940を示す。なお、図27においては、軸受メタル947の外周縁を破線で示している。本変形例においては、ローラ本体944の上端部には、軸受メタル947の上端面を覆う凸部944aが全周に形成されている。そして、軸受メタル947の下端面は、ローラ本体944の下端面から引っ込んでいる。図26(a)、図27(a)、(b)に示すように、ローラ本体944の上端面には、環状の端面溝941aが形成されている。
また、第1実施形態と同様に、ローラ本体944の内周面に形成された上下方向に沿う溝部948aにより、ローラ本体944と軸受メタル947との間に6本の油通路948が形成されている。本変形例の流入部948bは、第1実施形態と同様に、ローラ941の内周面に開口しており、油通路948の下端部に連通している。一方、流出部948cは、ローラ本体944の上端部に形成された流出孔であって、ローラ941の上端面に形成された端面溝941aの底面に開口している。したがって、油通路948から流出した潤滑油Lは、端面溝941aに流れ込む。
本変形例においては、ローラ941の上端面に形成された端面溝941aにより、油通路948から流出した潤滑油Lをフロントヘッド20とローラ941の上端面との間の隙間での潤滑に活用できる。
なお、本変形例は、上述の第2実施形態および第3実施形態に適用してもよい。また、本変形例の油通路948の長手方向を、ローラの軸方向と平行とならないように変更してもよい。
さらに、上述の第1実施形態では、ローラ本体44の軸方向に沿う長さH1が、軸受メタル47の軸方向に沿う長さH2よりも長い場合について説明したが、これには限定されない。ここで、図28に、第1実施形態の第8変形例にかかるピストン1040を構成するピストン基材1043を示し、図29に、第1実施形態の第8変形例にかかるピストン1040を示す。なお、図29(a)は、ピストン1040を斜め下方から見た図である。図29(c)に示すように、本変形例においては、ローラ本体1044の軸方向に沿う長さと軸受メタル1047の軸方向に沿う長さとはほぼ同じである。そして、軸受メタル1047は、その上端面および下端面がローラ本体1044の上端面および下端面とそれぞれほぼ面一となるように配置されている。
図28(a)に示すように、ローラ本体1044の内周面には、第1実施形態と同様に、上下方向に沿う溝部1048aが6本形成されている。そして、この溝部1048aにより、ローラ本体1044と軸受メタル1047との間に油通路1048が形成されている。また、ローラ本体1044の内周面における軸方向中央部分には、環状の連通溝1045が形成されている。連通溝1045は、ピストン基材1043の上端面および下端面と平行になっている。この連通溝1045により、6本の油通路1048は互いに連通している。さらに、軸受メタル1047には、その内周面に開口していると共に連通溝1045に繋がった1つの流入孔1047aが形成されている。図29(b)に示すように、流入孔1047aは、ローラ1041の低圧側部分(ピストン1040が下死点にあるときに低圧室31aを画定する部分)に位置している。
軸受メタル1047に形成された流入孔1047aと、ローラ本体1044の内周面に形成された連通溝1045とが、油通路1048に向けて潤滑油Lが流入する流入部1048bとなっている。また、油通路1048の上端部および下端部が、流出部1048cとなっている。すなわち、流出部1048cは、ローラ1041の上端面および下端面の両方に開口している。
本変形例においては、流入部1048bの開口部分が、軸受メタル1047に形成された流入孔1047aで構成されている。そして、軸受メタル1047は、その上端面および下端面がローラ本体1044の上端面および下端面とそれぞれほぼ面一となっているので、長い軸受長を確保できる。したがって、大きな軸受容量を確保することができる。また、第1実施形態のように、軸受メタル47の下端面がローラ本体44の下端面から引っ込んでいる場合に比べて、リアヘッド50とローラ1041の下端面との間の隙間のシール長を長くできる。
また、流入孔1047aが低圧側部分(ピストン40が下死点にある際に低圧室31aを画定する部分)に形成されているので、高低圧差によって大きな負荷が加わる高圧側部分に流入孔1047aが開口している場合に比べて、流入孔1047aの開口の寸法分だけの軸受容量の低下の影響を少なくできる。
なお、本変形例は、上述の第2実施形態および第3実施形態に適用してもよい。また、本変形例の油通路1048の長手方向を、ローラの軸方向と平行とならないように変更してもよい。さらに、本変形例の連通溝1045を、ピストン基材1043の上端面および下端面と平行とならないように変更してもよい。
加えて、上述の第1実施形態では、流入部48bがローラ41の内周面に開口している場合について説明したが、これには限定されない。ここで、図30に、第1実施形態の第9変形例にかかる圧縮機構の部分拡大模式図を示す。本変形例においては、軸受メタル1147の上端面および下端面が、ローラ本体1144の上端面および下端面とそれぞれほぼ面一となっている。また、ローラ本体1144の内周面には、ローラ本体1144の上端部近傍から下端部近傍まで続く溝部1148aが形成されており、この溝部1148aによって、ローラ本体1144と軸受メタル1147との間に油通路1148が形成されている。
さらに、ローラ本体1144には、ローラ本体1144の下端面に開口すると共に、油通路1148の下端部に連通しており、油通路1148に向けて潤滑油Lが流入する流入部1148bとなる流入孔が形成されている。また、ローラ本体1144には、ローラ本体1144の上端面に開口すると共に、油通路1148の上端部に連通しており、油通路1148からの潤滑油Lが流出する流出部1148cとなる流出孔が形成されている。ローラ1141の下端面における流入部1148bの開口位置は、ローラ1141の上端面における流出部1148cの開口位置に比べて、ローラ1141の径方向内側に位置している。これにより、リアヘッド50とローラ1141の下端面との間の隙間における流入部1148bが開口している部分の圧力は、フロントヘッド20とローラ1141の上端面との間の隙間における流出部1148cが開口している部分の圧力よりも高くなり、流入部1148bから油通路1148に向けて潤滑油Lが流入し、流出部1148cから油通路1148内の油が流出する。
なお、本変形例は、上述の第2実施形態および第3実施形態に適用してもよい。また、本変形例の油通路1148の長手方向を、ローラの軸方向と平行とならないように変更してもよい。
また、上述の第1実施形態では、油通路48がローラ本体44に形成された溝部48aで構成されている場合について説明したが、これには限定されない。油通路48を構成する溝部は、軸受メタル47に形成されていてもよい。これは、上述の第2及び第3実施形態、および第1実施形態の各変形例でも同様である。
加えて、上述の第1実施形態においては、流入部48bがローラ41の下端部に設けられていると共に、流出部48cがローラ41の上端面に開口しており、油通路48内を下方から上方に向かって潤滑油Lが流れる場合について説明したが、これには限定されない。
すなわち、流入部48bをローラ41の上端部に設けると共に、流出部48cをローラ41の下端面に開口させ、油通路48内を上方から下方に向かって潤滑油Lが流れるようにしてもよい。
これは、上述の第2及び第3実施形態、ならびに第1実施形態の第1〜第7変形例、および第9変形例でも同様である。
かかる構成は、第1〜第3実施形態、および第1実施形態の第1〜第7変形例においては、ローラ上端の一部に、潤滑油Lの影響をほとんど受けない程度の十分大きい隙間を有する流入部を設けるように構成を変更することで、第9変形例においては、ローラの上端面における、ローラの下端面に開口する流出部の開口位置に比べてローラの径方向内側に、流入部を開口させるように構成を変更することで実現可能である。
また、上述の第1〜第3実施形態では、圧縮機構は、フロントヘッド20、120の外周部が密閉ケーシング2の内周面に固定されることで支持されているが、シリンダ30、130、160、ミドルプレート150、またはリアヘッド50、180の外周部が密閉ケーシング2の内周面に固定されることで支持される構成であってもよい。
さらに、上述の第3実施形態では、ローラ241とベーン242とを備える圧縮機構を、1シリンダ型のロータリ圧縮機に適用しているが、2シリンダ型のロータリ圧縮機に適用してもよい。
本発明を利用すれば、信頼性を向上させることができる。
1、101 圧縮機
20、120 フロントヘッド(第1端板部材)
22、122 吐出孔
30、130、160、230 シリンダ
31、131、161、231 圧縮室
31a、231a 低圧室
31b、231b 高圧室
33、133 ブレード収容部
41、141、171、241、341、441、541、641、741、841、941、1041、1141 ローラ
42、342、442 ブレード
44、244、344、444、544、644、744、844、944、1044、1144 ローラ本体
47、247、347、447、547、647、747、847、947、1047、1147 軸受メタル(軸受部材)
48、248、348、448、548、648、748、848、948、1048、1148 油通路
48a、348a、448a、548a、648a、748a、848a、948a、1048a、1148a 溝部
48b、348b、448b、548b、648b、748b、848b、948b、1048b、1148b 流入部
48c、248c、348c、448c、548c、648c、748c、848c、948c、1048c、1148c 流出部
50、180 リアヘッド(第2端板部材)
244 ベーン(ブレード)
644a、944a 凸部
744a 第1凸部(凸部)
744b 第2凸部(凸部)
841a、941a 端面溝
1047a 流入孔

Claims (13)

  1. 圧縮室を有するシリンダと、
    前記シリンダの軸方向両端に配置される第1端板部材および第2端板部材と、
    前記圧縮室の内側に配置されるローラと、
    前記圧縮室の周壁面に沿って移動する前記ローラと共に前記圧縮室を高圧室と低圧室とに区画するブレードとを備え、
    前記ローラは、環状のローラ本体と、前記ローラ本体の内周部に配置された軸受部材とを有しており、
    前記ローラ本体と前記軸受部材との間に設けられた油通路と、前記ローラの内周面または軸方向端面に開口し且つ前記油通路に向けて油が流入する流入部と、前記ローラの端面に開口し且つ前記油通路からの油が流出する流出部とが形成されていることを特徴とする圧縮機。
  2. 前記油通路が前記ローラ本体に形成された溝部で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
  3. 前記油通路が複数形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の圧縮機。
  4. 前記流入部から前記流出部に向かう方向は、前記ローラの軸方向と平行でないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の圧縮機。
  5. 前記ローラの軸方向端面における前記ローラ本体と前記軸受部材との間に端面溝が形成されており、
    前記流出部が、前記端面溝に開口していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の圧縮機。
  6. 前記流入部は、前記軸受部材に形成された流入孔であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の圧縮機。
  7. 前記ローラ本体の軸方向端部に前記軸受部材の軸方向端面の少なくとも一部を覆う凸部が形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の圧縮機。
  8. 前記第1端板部材に、前記圧縮室において圧縮された冷媒を吐出する吐出孔が形成されており、
    前記凸部は、前記ローラ本体の軸方向両端部のうち少なくとも前記第1端板部材側の端部の前記吐出孔と対向可能な位置に形成されていることを特徴とする請求項7に記載の圧縮機。
  9. 前記凸部は、前記ローラ本体の軸方向両端部のうち前記流出部が開口する端面側の端部に形成されており、
    前記流出部は、前記ローラ本体に形成されており、前記油通路と前記ローラの端面とを連通する流出孔であることを特徴とする請求項7または8に記載の圧縮機。
  10. 前記シリンダは、前記圧縮室に連通したブレード収容部が形成されており、
    前記ブレードは、前記ローラの外周面から延在していると共に前記ブレード収容室に対して進退可能に配置されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の圧縮機。
  11. 前記油通路は、前記ローラの高圧側部分に設けられていることを特徴とする請求項10に記載の圧縮機。
  12. 前記流入部は、前記ローラの低圧側部分における内周面に開口していることを特徴とする請求項11に記載の圧縮機。
  13. 前記流入部の開口は、前記流出部の開口に比べて前記ローラの移動方向下流側に位置していることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の圧縮機。
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