JP2014091438A - ハイブリッド車両の変速制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気走行モードでの減速後における再加速時に、無段変速機が確実にロー側変速比にされているようにし、これにより再加速性能の悪化を回避可能にする。
【解決手段】S11でコースティング走行と判定する時、S12で、フューエルカット制御のフューエルリカバーを禁止する。S13でVSP<VSPsの低車速域と判定し、S14で制動中と判定するとき、回生制動を許可する。S16で無段変速機の変速比Ratioが設定変速比Ratios未満のハイ側変速比であると判定するとき、再加速性能が悪いことから、S18でクラッチ圧P_CLを目標クラッチ圧P_CLsとなし、クラッチのスリップ締結により無段変速機を車輪により逆駆動して変速可能となす。S19では、セカンダリプーリ圧P_Secを過渡目標値tP_Secとなし、プライマリプーリ圧P_Priを過渡目標値tP_Priとなして、無段変速機を再加速性能の悪化を回避可能なロー側変速比へと変速させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、エンジンおよび電動モータを動力源として搭載され、電動モータのみにより走行する電気走行モード(EVモード)と、電動モータおよびエンジンにより走行するハイブリッド走行モード(HEVモード)とを選択可能なハイブリッド車両の変速制御装置に関し、特にEVモードでの減速中における変速制御技術の改良提案に係わるものである。
このようなハイブリッド車両としては従来、例えば特許文献1に記載のようなものが知られている。
このハイブリッド車両は、一方の動力源であるエンジンが無段変速機およびクラッチを順次介して車輪に切り離し可能に駆動結合され、他方の動力源である電動モータが当該車輪に常時結合された型式のものである。
かかるハイブリッド車両は、エンジンを運転停止すると共に上記のクラッチを解放することで電動モータのみによるEVモードでの電気走行(EV走行)が可能であり、エンジンを始動させると共に当該クラッチを締結することにより電動モータおよびエンジンによるHEVモードでのハイブリッド走行(HEV走行)が可能である。
なお、EV走行中にクラッチを上記のごとく解放することで、運転停止状態のエンジンが(変速機が存在している場合は変速機も)車輪から切り離されていることとなり、当該エンジン(変速機)をEV走行中に連れ回す(引き摺る)ことがなく、その分のエネルギー損失を回避し得てエネルギー効率を高めることができる。
特開2000−199442号公報
上記ハイブリッド車両にあっては、HEV走行中にアクセルペダルを釈放してコースティング(惰性)走行へ移行した場合、エンジンを運転停止すると共にクラッチを解放してHEV走行モードからEV走行モードに切り替わり、EV走行中にアクセルペダルを踏み込む再加速操作(発進を含む)が行われた場合、エンジンを再始動すると共にクラッチを締結してEV走行モードからHEV走行モードに切り替わる。
ところで上記の発進を含む再加速時は、大きな車輪駆動力(トルク)が必要であることから、無段変速機が変速比をできるだけロー側変速比にされている必要がある。
しかし特許文献1所載のハイブリッド車両は、エンジンを運転停止すると共にクラッチを解放させて行うHEV→EVモード切り替え時における無段変速機の変速制御について何ら考慮しておらず、無段変速機の変速はハードウエアの成り行きに任せて行われると考えるのが妥当である。
ここで、HEV→EVモード切り替え時における無段変速機の成り行き変速について考察する。
当該モード切り替えはエンジンを運転停止すると共にクラッチを解放させることによって遂行するため、HEV→EVモード切り替え時に無段変速機はエンジン側からも車輪側からも回転を入力されないことから回転停止状態にされる。
ところで無段変速機は、回転伝動状態でないと変速を行うことができず、回転停止状態となるHEV→EVモード切り替え時より無段変速機は変速不能となり、当該モード切り替え時の変速比のままにされる。
よって従来のハイブリッド車両は、HEV→EVモード切り替え後の発進を含む再加速時に無段変速機がロー側変速比選択状態であることがほとんどなく、ハイ側変速比での再加速を余儀なくされて、駆動力不足により再加速(再発進)性能が悪くなるという問題を生ずる虞があった。
本発明は、HEV→EVモード切り替え時に解放される上記のクラッチをスリップ締結させれば、このクラッチを介して無段変速機を車輪により逆駆動させ得て、燃費の悪化を避けられないエンジン始動に頼ることなく無段変速機を変速可能状態にし得るとの観点から、この着想を具体化して上記再加速(再発進)性能の悪化に関する問題を回避し得るようにしたハイブリッド車両の変速制御装置を提案することを目的とする。
この目的のため、本発明によるハイブリッド車両の変速制御装置は、これを以下のごとくに構成する。
先ず本発明の前提となるハイブリッド車両を説明するに、これは、
動力源としてエンジンのほかに電動モータを具え、前記エンジンが無段変速機を介して車輪に駆動結合されると共に、該無段変速機内のクラッチまたは該無段変速機の後段に設けたクラッチで車輪に対し切り離し可能にされ、該クラッチを解放すると共に前記エンジンを運転停止させることにより前記電動モータのみにより走行される電気走行モードを選択可能であるほか、前記エンジンを始動させると共に前記クラッチを締結することにより前記電動モータおよびエンジンにより走行されるハイブリッド走行モードを選択可能な車両である。
本発明の変速制御装置は、かかる車両に対し、以下のごときクラッチスリップ締結手段、無段変速手段およびクラッチ解放手段を設けた構成に特徴づけられる。
クラッチスリップ締結手段は、前記電気走行モードでの減速中、前記クラッチを解放状態からスリップ締結状態となして前記無段変速機を逆駆動状態となすことにより該無段変速機を変速可能となすものである。
無段変速手段は、該クラッチスリップ締結手段による前記クラッチのスリップ締結で逆駆動状態にされた無段変速機をロー側の所望変速比に変速させるものである。
クラッチ解放手段は、該無段変速手段により無段変速機が前記所望変速比にされたとき前記クラッチを解放するものである。
本発明によるハイブリッド車両の変速制御装置にあっては、
電気走行モードでの減速中、当該モードへの切り替え時に解放されたクラッチをスリップ締結状態となして無段変速機を車輪側から逆駆動することにより無段変速機を変速可能となし、この逆駆動状態で無段変速機をロー側の所望変速比に変速させ、当該所望変速比の達成時にクラッチを解放するため、
ハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替え後の発進を含む再加速時に無段変速機がロー側変速比選択状態にされていることとなり、当該発進を含む再加速がロー側変速比選択状態で開始され、駆動力不足により再加速(再発進)性能が悪くなるという前記の問題を解消することができる。
本発明の一実施例になる変速制御装置を具えたハイブリッド車両の駆動系およびその全体制御システムを示す概略系統図である。 本発明の変速制御装置を適用可能な他の型式のハイブリッド車両を示し、 (a)は、当該ハイブリッド車両の駆動系およびその全体制御システムを示す概略系統図であり、 (b)は、当該ハイブリッド車両の駆動系におけるVベルト式無段変速機に内蔵された副変速機内における変速摩擦要素の締結論理図である。 図1における変速機コントローラが実行するハイブリッド車両のEV減速時無段変速制御プログラムを示すフローチャートである。 図3のEV減速時無段変速制御を開始すべき領域を示す制御入り領域説明用の線図である。 図3のEV減速時無段変速制御時にスリップ締結させるべきクラッチの目標クラッチ圧を求める要領を示すブロック線図である。 図3のEV減速時無段変速制御時における到達目標変速比と、セカンダリプーリ圧過渡目標値およびプライマリプーリ圧過渡目標値の演算要領を説明するためのブロック線図である。 図3に示すEV減速時無段変速制御プログラムの動作タイムチャートである。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
<第1実施例の構成>
図1は、本発明の第1実施例になる変速制御装置を具えたハイブリッド車両の駆動系およびその全体制御システムを示す概略系統図である。
図1のハイブリッド車両は、エンジン1および電動モータ2を動力源として搭載され、エンジン1は、スタータモータ3により始動する。
エンジン1は、Vベルト式無段変速機4を介して駆動車輪5に適宜切り離し可能に駆動結合し、Vベルト式無段変速機4は、概略を以下に説明するようなものとする。
Vベルト式無段変速機4は、プライマリプーリ6と、セカンダリプーリ7と、これらプーリ6,7間に掛け渡したVベルト8とからなる無段変速機構CVTを主たる構成要素とする。
プライマリプーリ6はトルクコンバータT/Cを介してエンジン1のクランクシャフトに結合し、セカンダリプーリ7はクラッチCLおよびファイナルギヤ組9を順次介して駆動車輪5に結合する。
かくしてクラッチCLの締結状態で、エンジン1からの動力はトルクコンバータT/Cを経てプライマリプーリ6へ入力され、その後Vベルト8、セカンダリプーリ7、クラッチCLおよびファイナルギヤ組9を順次経て駆動車輪5に達し、ハイブリッド車両の走行に供される。
かかるエンジン動力伝達中、プライマリプーリ6のプーリV溝幅を小さくしつつ、セカンダリプーリ7のプーリV溝幅を大きくすることで、Vベルト8がプライマリプーリ6との巻き掛け円弧径を大きくされると同時にセカンダリプーリ7との巻き掛け円弧径を小さくされ、Vベルト式無段変速機4はハイ側プーリ比(ハイ側変速比)へのアップシフトを行うことができる。
逆にプライマリプーリ6のプーリV溝幅を大きくしつつ、セカンダリプーリ7のプーリV溝幅を小さくすることで、Vベルト8がプライマリプーリ6との巻き掛け円弧径を小さくされると同時にセカンダリプーリ7との巻き掛け円弧径を大きくされ、Vベルト式無段変速機4はロー側プーリ比(ロー側変速比)へのダウンシフトを行うことができる。
電動モータ2はファイナルギヤ組11を介して駆動車輪5に常時結合し、この電動モータ2は、バッテリ12の電力によりインバータ13を介して駆動する。
インバータ13は、バッテリ12の直流電力を交流電力に変換して電動モータ2へ供給すると共に、電動モータ2への供給電力を加減することにより、電動モータ2を駆動力制御および回転方向制御する。
なお電動モータ2は、上記のモータ駆動のほかに発電機としても機能し、後で詳述する回生制動の用にも供する。
この回生制動時はインバータ13が、電動モータ2に回生制動力分の発電負荷をかけることにより、電動モータ2を発電機として作用させ、電動モータ2の発電電力をバッテリ12に蓄電する。
図1につき上記した駆動系を具えるハイブリッド車両は、クラッチCLを解放すると共にエンジン1を運転停止させた状態で、電動モータ2を駆動すると、電動モータ2の動力のみがファイナルギヤ組11を経て駆動車輪5に達し、ハイブリッド車両は電動モータ2のみによる電気走行モード(EVモード)で走行を行うことができる。
この間、クラッチCLを解放していることで、運転停止状態のエンジン1を連れ回すことがなく、EV走行中の無駄な電力消費を抑制することができる。
上記のEV走行状態においてエンジン1をスタータモータ3により始動させると共にクラッチCLを締結させると、エンジン1からの動力がトルクコンバータT/C、プライマリプーリ6、Vベルト8、セカンダリプーリ7、クラッチCLおよびファイナルギヤ組9を順次経て駆動車輪5に達するようになり、ハイブリッド車両はエンジン1および電動モータ2によるハイブリッド走行モード(HEVモード)で走行を行うことができる。
ハイブリッド車両を上記の走行状態から停車させたり、この停車状態に保つに際しては、駆動車輪5と共に回転するブレーキディスク14をキャリパ15により挟圧して制動することで目的を達する。
キャリパ15は、運転者が踏み込むブレーキペダル16の踏力に応動して負圧式ブレーキブースタ17による倍力下でブレーキペダル踏力対応のブレーキ液圧を出力するマスターシリンダ18に接続し、このブレーキ液圧でキャリパ15を作動させてブレーキディスク14の制動を行う。
ハイブリッド車両はEVモードおよびHEVモードのいずれにおいても、運転者がアクセルペダル19を踏み込んで指令する駆動力指令に応じたトルクで車輪5を駆動され、運転者の要求に応じた駆動力をもって走行される。
ハイブリッド車両の走行モード選択と、エンジン1の出力制御と、電動モータ2の回転方向制御および出力制御と、無段変速機4の変速制御およびクラッチCLの締結、解放制御と、バッテリ12の充放電制御はそれぞれ、ハイブリッドコントローラ21が、対応するエンジンコントローラ22、モータコントローラ23、変速機コントローラ24、およびバッテリコントローラ25を介してこれら制御を行うものとする。
そのためハイブリッドコントローラ21には、ブレーキペダル16を踏み込む制動時にOFFからONに切り替わる常開スイッチであるブレーキスイッチ26からの信号と、アクセルペダル踏み込み量(アクセル開度)APOを検出するアクセル開度センサ27からの信号とを入力する。
ハイブリッドコントローラ21は更に、エンジンコントローラ22、モータコントローラ23、変速機コントローラ24、およびバッテリコントローラ25との間で、内部情報のやり取りを行う。
エンジンコントローラ22は、ハイブリッドコントローラ21からの指令に応答して、エンジン1を出力制御し、
モータコントローラ23は、ハイブリッドコントローラ21からの指令に応答してインバータ13を介し電動モータ2の回転方向制御および出力制御を行う。
変速機コントローラ24は、ハイブリッドコントローラ21からの指令に応答し、エンジン駆動されるオイルポンプO/Pからのオイルを媒体として、無段変速機4(Vベルト式無段変速機構CVT)の変速制御およびクラッチCLの締結、解放制御を行う。
バッテリコントローラ25は、ハイブリッドコントローラ21からの指令に応答し、バッテリ12の充放電制御を行う。
なお図1では、Vベルト式無段変速機構CVT(セカンダリプーリ7)と駆動車輪5との間を切り離し可能に結合するため、無段変速機4に専用のクラッチCLを設けたが、
図2(a)に例示するごとく無段変速機4が、Vベルト式無段変速機構CVT(セカンダリプーリ7)と駆動車輪5との間に副変速機31を内蔵している場合は、副変速機31の変速を司る摩擦要素(クラッチや、ブレーキなど)を流用して、Vベルト式無段変速機構CVT(セカンダリプーリ7)と駆動車輪5との間を切り離し可能に結合することができる。
この場合、Vベルト式無段変速機構CVT(セカンダリプーリ7)と駆動車輪5との間を切り離し可能に結合する専用のクラッチを追設する必要がなくてコスト上有利である。
図2(a)の副変速機31は、複合サンギヤ31s-1および31s-2と、インナピニオン31pinと、アウタピニオン31poutと、リングギヤ31rと、ピニオン31pin, 31poutを回転自在に支持したキャリア31cとからなるラビニョオ型プラネタリギヤセットで構成する。
複合サンギヤ31s-1および31s-2のうち、サンギヤ31s-1は入力回転メンバとして作用するようセカンダリプーリ7に結合し、サンギヤ31s-2はセカンダリプーリ7に対し同軸に配置するが自由に回転し得るようにする。
サンギヤ31s-1にインナピニオン31pinを噛合させ、このインナピニオン31pinおよびサンギヤ31s-2をそれぞれアウタピニオン31poutに噛合させる。
アウタピニオン31poutはリングギヤ31rの内周に噛合させ、キャリア31cを出力回転メンバとして作用するようファイナルギヤ組9に結合する。
キャリア31cとリングギヤ31rとをハイクラッチH/Cにより適宜結合可能となし、リングギヤ31rをリバースブレーキR/Bにより適宜固定可能となし、サンギヤ31s-2をローブレーキL/Bにより適宜固定可能となす。
副変速機31は、変速摩擦要素であるハイクラッチH/C、リバースブレーキR/BおよびローブレーキL/Bを、図2(b)に○印により示す組み合わせで締結させ、それ以外を図2(b)に×印で示すように解放させることにより前進第1速、第2速、後退の変速段を選択することができる。
ハイクラッチH/C、リバースブレーキR/BおよびローブレーキL/Bを全て解放すると、副変速機31は動力伝達を行わない中立状態であり、
この状態でローブレーキL/Bを締結すると、副変速機31は前進第1速選択(減速)状態となり、
ハイクラッチH/Cを締結すると、副変速機31は前進第2速選択(直結)状態となり、
リバースブレーキR/Bを締結すると、副変速機31は後退選択(逆転)状態となる。
図2(a)の無段変速機4は、全ての変速摩擦要素H/C, R/B, L/Bを解放して副変速機31を中立状態にすることで、Vベルト式無段変速機構CVT(セカンダリプーリ7)と駆動車輪5との間を切り離すことができる。
従って図2(a)の無段変速機4は、副変速機31の変速摩擦要素H/C, R/B, L/Bが図1におけるクラッチCLの用をなし、図1におけるようにクラッチCLを追設することなく、Vベルト式無段変速機構CVT(セカンダリプーリ7)と駆動車輪5との間を切り離し可能に結合することができる。
図2(a)の無段変速機4は、エンジン駆動されるオイルポンプO/Pからのオイルを作動媒体として、またエンジン1の運転停止中に作動媒体が必要な場合は電動ポンプE/Pからのオイルを作動媒体として制御されるもので、
変速機コントローラ24がライン圧ソレノイド35、ロックアップソレノイド36、プライマリプーリ圧ソレノイド37、ローブレーキ圧ソレノイド38、ハイクラッチ圧&リバースブレーキ圧ソレノイド39およびスイッチバルブ41を介し、無段変速機4の当該制御を以下のように行う。
なお変速機コントローラ24には、図1につき前述した信号に加えて、車速VSPを検出する車速センサ32からの信号、車両加減速度Gを検出する加速度センサ33からの信号、および路面勾配θを検出する勾配センサ34からの信号を入力する。
ライン圧ソレノイド35は、変速機コントローラ24からの指令に応動し、エンジン1の運転中はオイルポンプO/Pからのオイルを車両要求駆動力対応のライン圧PLに調圧し、このライン圧PLを常時セカンダリプーリ7へセカンダリプーリ圧P_Secとして供給することにより、セカンダリプーリ7がライン圧PLに応じた推力でVベルト8をスリップしないよう挟圧するようになす。
しかしエンジン1の運転停止中は、変速機コントローラ24が電動ポンプE/Pを駆動し、ライン圧ソレノイド35は、変速機コントローラ24からの指令に応動して、電動ポンプE/Pからのオイルを後述のEV減速時変速制御が行われるような所定圧に対応したライン圧PLに調圧し、このライン圧PL(電動ポンプ圧)を常時セカンダリプーリ7へセカンダリプーリ圧P_Secとして供給することにより、セカンダリプーリ7がライン圧PL(電動ポンプ圧)に応じた推力でVベルト8を挟圧するようになす。
ロックアップソレノイド36は、変速機コントローラ24からのロックアップ指令に応動し、ライン圧PLを適宜トルクコンバータT/Cに向かわせることで、トルクコンバータT/Cを所要に応じて入出力要素間が直結されたロックアップ状態にする。
プライマリプーリ圧ソレノイド37は、変速機コントローラ24からのCVT変速比指令に応動してライン圧PLをプライマリプーリ圧P_Priに調圧し、これをプライマリプーリ6へ供給することにより、プライマリプーリ6のV溝幅と、ライン圧PLを供給されているセカンダリプーリ7のV溝幅とを、CVT変速比が変速機コントローラ24からの指令に一致するよう制御して変速機コントローラ24からのCVT変速比指令を実現する。
ローブレーキ圧ソレノイド38は、変速機コントローラ24が副変速機31の第1速選択指令を発しているとき、ライン圧PLをローブレーキ圧としてローブレーキL/Bに供給することによりこれを締結させ、第1速選択指令を実現する。
ハイクラッチ圧&リバースブレーキ圧ソレノイド39は、変速機コントローラ24が副変速機31の第2速選択指令または後退選択指令を発しているとき、ライン圧PLをハイクラッチ圧&リバースブレーキ圧としてスイッチバルブ41に供給する。
第2速選択指令時はスイッチバルブ41が、ソレノイド39からのライン圧PLをハイクラッチ圧としてハイクラッチH/Cに向かわせ、これを締結することで副変速機31の第2速選択指令を実現する。
後退選択指令時はスイッチバルブ41が、ソレノイド39からのライン圧PLをリバースブレーキ圧としてリバースブレーキR/Bに向かわせ、これを締結することで副変速機31の後退選択指令を実現する。
<モード切り替え制御>
上記ハイブリッド車両のモード切り替え動制御を、車両の駆動系が図1に示すようなものである場合につき以下に説明する。
HEV走行中にアクセルペダル19を釈放してコースティング(惰性)走行へ移行した場合や、その後ブレーキペダル16を踏み込んで車両を制動する場合、電動モータ2による回生制動によって車両の運動エネルギーを電力に変換し、これをバッテリ12に蓄電しておくことでエネルギー効率の向上を図る。
ところでHEV走行のままの回生制動(HEV回生)は、クラッチCLが締結状態であるため、エンジン1の逆駆動力(エンジンブレーキ)分および無段変速機4のフリクション分だけ回生制動エネルギーの低下を招くこととなり、エネルギー回生効率が悪い。
そのため、HEV走行中に回生制動が開始されたら、クラッチCLの解放によりエンジン1および無段変速機4を駆動車輪5から切り離してEV走行へと移行することでEV回生状態となし、これによりエンジン1および無段変速機4の連れ回しをなくすことで、その分だけエネルギー回生量を稼げるようにする。
一方、上記のEV走行中にアクセルペダル19を踏み込む再加速操作(発進を含む)が行われた場合、エンジン1を再始動すると共にクラッチCLを締結してEV走行モードからHEV走行モードに切り替え、エンジン1および電動モータ2によるハイブリッド走行を行う。
ところで上記の発進を含む再加速時は、大きな車輪駆動力(トルク)が必要であることから、無段変速機4が変速比をできるだけロー側変速比にされている必要がある。
しかし従来は、ハイブリッド車両のHEV→EVモード切り替え時における無段変速制御について考察がなされておらず、変速機の無段変速がハードウエアの成り行きに任せて行われていた。
ここで図1につき、HEV→EVモード切り替え時における無段変速機4の成り行き変速を考察する。
当該モード切り替えはエンジン1を運転停止すると共にクラッチCLを解放させることによって遂行するため、HEV→EVモード切り替え時に無段変速機構CVTはエンジン1の側からも車輪5の側からも回転を入力されなくて、回転停止状態となる。
しかし無段変速機構CVTは、回転伝動状態でないと変速を行うことができず、回転停止状態となるHEV→EVモード切り替え時より無段変速機構CVTは変速不能となり、当該モード切り替え時の変速比のままにされる。
よって従来は、HEV→EVモード切り替え後の発進を含む再加速時に無段変速機4がロー側変速比選択状態であることがほとんどなく、ハイ側変速比での再加速を余儀なくされて、駆動力不足により再加速(再発進)性能が悪くなるという問題を生ずる虞があった。
そこで本実施例においてはEVモードでの減速中、HEV→EVモード切り替え時に解放されたクラッチCLをスリップ締結させ、これによりクラッチCLを介して無段変速機4が車輪により逆駆動される状態となし、燃費の悪化を伴うエンジン始動に頼ることなく無段変速機4を変速可能として、EVモードでの減速中に無段変速機4をロー側変速比へ変速させることにより、上記再加速(再発進)性能の悪化に関する問題を回避可能にする。
<EVモード減速時の変速制御>
そのために本実施例では、図1に示す駆動系を持ったハイブリッド車両のEVモード減速時における無段変速機4の変速制御を、変速機コントローラ24が図3の制御プログラムに沿って以下のごとくに遂行する。
図3のステップS11においては、アクセル開度APOからアクセルペダル19が釈放されているコースティング走行(APO=0)か否かをチェックする。
コースティング走行(APO=0)でなければ、本実施例が狙いとする図3に示したEVモード減速時の変速制御が不要であるから、制御をそのまま終了するが、コースティング走行(APO=0)であれば、本実施例が狙いとするEVモード減速時変速のために制御をステップS12以降へ進める。
ステップS12は、コースティング走行時に通常通りに行われるフューエルカット(エンジン燃料噴射の中止)制御のフューエルリカバーを禁止する。
フューエルカット制御は、エンジン1への燃料噴射を中止して自立運転を停止(運転停止)させることを主旨とするが、エンジン回転数が所定回転数未満になるとき、燃料噴射を再開させるフューエルリカバーによりエンジン1の自立運転を再開させて、エンジンが停止状態になることのないようにする制御である。
よって、ステップS12でのフューエルカット制御のフューエルリカバーを禁止するということは、クラッチCLの解放によりエンジン1が車輪5からの回転を入力されなくなった(逆駆動されなくなった)時、エンジン1が停止されることを意味する。
次のステップS13においては車速VSPが、図3のEVモード減速時変速制御に入ってもよい設定車速VSPs未満の低車速領域(制御入り領域)であるか否かをチェックする。
本実施例においては、設定車速VSPsを図4に例示するごとく例えば50km/hに定め、この設定車速VSPs未満の低車速であって、且つ無段変速機4の変速比Ratioが設定変速比Ratios未満のハイ側変速比である領域を、図3のEVモード減速時変速制御に入ってもよい制御入り領域とする。
ステップS13でVSP≧VSPsの高車速と判定する場合は、制御入り領域でないことから、制御をそのまま終了するが、VSP<VSPsの低車速と判定する場合は、制御入り領域であることから、制御をステップS14に進めてブレーキスイッチ26がONの制動状態か否かをチェックする。
本実施例では、アクセル開度APO=0のコースティング走行中にブレーキペダル16を踏み込んで車両を制動したことを回生制動条件とし、これらの条件が揃ったときに回生制動を行うと共に図3のEVモード減速時変速制御を行うこととするため、ステップS14でブレーキスイッチ26がONの制動状態でないと判定する場合は、制御をそのまま終了する。
ステップS14でブレーキスイッチ26がONの制動状態と判定するとき、ステップS11でのコースティング走行判定と相俟って制御をステップS15に進め、回生制動を許可する。
次のステップS16においては、無段変速機4の変速比Ratioが設定変速比Ratios(図4参照)未満のハイ側変速比であるか否かをチェックする。
ステップS16でRatio≧Ratiosのロー側変速比と判定する場合は、図4の制御入り領域でないことから、制御をそのまま終了する。
ステップS16でRatio<Ratiosのハイ側変速比と判定する場合は、ステップS13での車速VSP<VSPs判定と相俟って、図4の制御入り領域であることから、制御をステップS17以降に進めて以下のごとくに、本実施例が狙いとするEVモード減速時変速制御を行う。
ステップS17においては、電動ポンプE/Pを駆動してこれからのオイルで無段変速機4を変速可能にする。
無段変速機4の当該EVモード減速時変速制御に当たっては、先ずステップS18においてクラッチCLの締結圧P_CLを目標クラッチ圧P_CLsとなす。
この目標クラッチ圧P_CLsは、クラッチCLをスリップ締結させて無段変速機4(無段変速機構CVT)を、車両減速度Gごとの要求変速速度で変速可能な回転速度まで車輪5により逆駆動するのに必要な最低のクラッチ圧とする。
よってステップS18は、本発明におけるクラッチスリップ締結手段に相当する。
そのため目標クラッチ圧P_CLsは、例えば図5に示すごとく予定のマップを基に車両減速度Gから求めることとし、この車両減速度Gが大きいほど目標クラッチ圧P_CLsを高くして無段変速機4(無段変速機構CVT)が高速で変速されるようにする。
次のステップS19においては、セカンダリプーリ圧P_Secを過渡目標値tP_Secとなし、プライマリプーリ圧P_Priを過渡目標値tP_Priとなして、無段変速機4(無段変速機構CVT)の変速を生起させる。
従ってステップS19は、本発明における無段変速手段に相当する。
過渡目標セカンダリプーリ圧tP_Secおよび過渡目標プライマリプーリ圧tP_Priはそれぞれ図6に示すごとくに求める。
図6の到達目標変速比演算部41は、到達目標変速比DRatio(所望変速比)を求めるもので、この到達目標変速比DRatioは路面勾配θが急な登坂路であるほどロー側の変速比とし、これにより再加速時に要求される駆動力を出力可能な変速比に定める。
図6の変速比偏差演算部42では、現在の実変速比Ratioと到達目標変速比DRatioとの間における変速比偏差ΔRatioを求める。
過渡目標プーリ圧演算部43においては、車両減速度Gに応じた過渡応答で変速比偏差ΔRatioを0にするのに必要な、つまり当該過渡応答で実変速比Ratioを到達目標変速比DRatioに一致させるのに必要な過渡目標セカンダリプーリ圧tP_Secおよび過渡目標プライマリプーリ圧tP_Priを求める。
ここで車両減速度Gに応じた過渡応答を説明するに、車両減速度Gが大きいときは減速時間が短いことから実変速比Ratioを速やかに到達目標変速比DRatioに一致させる必要があり、従って車両減速度Gが大きいほど上記の過渡応答を速くなるよう定める。
次のステップS21においては、ステップS18およびステップS19での操作により変速される無段変速機4(無段変速機構CVT)の実変速比Ratioが到達目標変速比DRatioに達した(Ratio≧DRatioになった)か否かをチェックする。
Ratio≧DRatioになるまでは、制御をステップS18に戻して無段変速機4(無段変速機構CVT)を更に変速させ、Ratio≧DRatioになったとき制御をステップS23に進める。
このステップS23は本発明におけるクラッチ解放手段に相当し、クラッチCLをクラッチ圧P_CL=0により解放させて、無段変速機構CVTを車輪5から切り離す。
これにより無段変速機構CVTは、車輪5により逆駆動されなくなって回転を停止し、無段変速機4の変速比RatioがステップS21での「Yes」判定時の変速比、つまり到達目標変速比DRatioに保持される。
以上により、本実施例が主旨とする無段変速機4のEVモード減速時変速制御が終了し、電動ポンプE/Pからのオイルが必要でなくなったことから、次のステップS24において電動ポンプE/Pを停止させる。
<作用・効果>
上記実施例のEVモード減速時変速制御による作用・効果を、図7の動作タイムチャートに基づき以下に説明する。
図7は、アクセル開度APO=0によるコースティング走行中(ステップS11)であって、エンジン1がフューエルリカバーを禁止されたフューエルカット中(ステップS12)である間、瞬時t1以降ブレーキ操作によって車両が制動される場合のEVモード減速時変速制御を示す。
瞬時t1に制動開始が検知されたとき(ステップS14)、車速VSPが図7に示すごとく設定車速VSPs(50km/h)未満であり(ステップS13)、且つ、実変速比Ratioが図7の最下段に示すごとく制御入り変速比Ratios(図4参照)未満のハイ側変速比であることから(ステップS16)、以下のようにEV減速時変速制御が開始される。
かかるEV減速時変速制御を説明する前に、このEV減速時変速制御が行われない従来の動作を説明するに、従来は瞬時t1以降も無段変速機4の変速をハードウエアの成り行きに任せているため、クラッチ圧P_CLが図7にクラッチ圧P_CL(従来)の破線で示すごとく瞬時t1に0となり、クラッチCLが瞬時t1に解放される。
かかるクラッチCLの解放により、セカンダリプーリ回転数Nsecが図7にセカンダリプーリ回転数Nsec(従来)の破線で示すごとく0にされ、無段変速機4(無段変速機構CVT)が回転停止状態となる。
クラッチCLの解放は他方で、エンジン1がフューエルリカバーを禁止されたフューエルカット中であることからエンジン1を運転停止させ、エンジン回転数Neも瞬時t1に0となって、無段変速機4(無段変速機構CVT)にエンジン回転が入力されることもない。
上記の通り無段変速機4(無段変速機構CVT)が瞬時t1以降は回転停止状態であるため、無段変速機4(無段変速機構CVT)は当該瞬時t1以降、図7にRatio(従来)の破線で示すごとく瞬時t1でのハイ側変速比に保持される。
よって従来は、瞬時t1の後における発進を含む再加速時にハイ側変速比での再加速を余儀なくされて、駆動力不足により再加速(再発進)性能が悪くなる。
ところで本実施例においては瞬時t1以降、クラッチCLの締結圧P_CLを目標クラッチ圧P_CLsとなし(ステップS18)、これによりクラッチCLをスリップ締結させる。
よって瞬時t1以降、当該クラッチCLを介し無段変速機4(無段変速機構CVT)が車輪5により逆駆動され、無段変速機4(無段変速機構CVT)は変速可能となる。
瞬時t1以降は同時に、セカンダリプーリ圧P_Secを過渡目標値tP_Secとなし、プライマリプーリ圧P_Priを過渡目標値tP_Pri(図7では0)となすことで(ステップS19)、無段変速機4(無段変速機構CVT)を図7の最下段にRatio(実施例)の一点鎖線で示すごとくロー側の到達目標変速比DRatio(図7では最ロー変速比)に向け変速させる。
瞬時t1以降の上記したEV減速時変速制御により、無段変速機4(無段変速機構CVT)を、現在の変速比Ratioからロー側の到達目標変速比DRatioへと変速させることができ、瞬時t1の後における再加速(再発進)を大きなトルクで行い得ることとなって再加速(再発進)性能の悪化に関する問題を回避可能である。
なお上記の変速によりRatio=DRatioとなる瞬時t2に(ステップS21)、クラッチ圧P_CLを0となし(ステップS23)、これによりクラッチCLを解放させると共に、電動ポンプE/Pを停止して、図3のEV減速時変速制御を終了する。
なお上記したと同様なEV減速時変速制御は、クラッチCLのスリップ締結(ステップS18)に代え、エンジン1を始動させて無段変速機4(無段変速機構CVT)を回転させ(変速可能状態となし)、同様なプーリ圧P_Sec,P_Priの制御によっても、無段変速機4(無段変速機構CVT)を現在の変速比Ratioからロー側の到達目標変速比DRatioへと変速させることができる。
しかしこの場合、エンジン1の始動が必要であるため燃費が悪化するが、本実施例においては、かかる燃費の悪化を伴うエンジン1の始動に頼ることなく、クラッチCLのスリップ締結(ステップS18)によって上記の効果が得られるため、燃費の悪化を回避しつつ上記の効果を得ることができる。
また本実施例では、ステップS18における目標クラッチ圧P_CLsを、図5につき前述したごとく、車両減速度Gが大きいほど高いクラッチ圧としたため、
このクラッチ圧によるクラッチCLのスリップ締結が、無段変速機4(無段変速機構CVT)を、車両減速度Gごとの要求変速速度で変速可能な回転速度にて逆駆動し得ることとなり、減速時間の短い急減速時においても停車までに無段変速機4(無段変速機構CVT)を確実に到達目標変速比DRatioへと変速させることができる。
更に本実施例では、EV減速時変速制御の到達目標変速比DRatioを図6につき前述した通り、路面勾配θが急な登坂路であるほどロー側の変速比として、再加速時に要求される駆動力を出力可能な変速比に定めるため、
再加速(再発進)性能の悪化に関する問題を回避可能であるという前記の効果を、如何なる勾配の登坂路においても達成することができる。
また本実施例においては、図6の過渡目標プーリ圧演算部43につき前述した通り、変速比偏差ΔRatioを0にして実変速比Ratioを到達目標変速比DRatioに一致させるEV減速時変速の変速速度を、車両減速度Gが大きいほど速い変速とするため、
車両減速度Gが大きくて減速時間が短い場合においても、停車までに無段変速機4(無段変速機構CVT)を確実に到達目標変速比DRatioへと変速させることができ、再加速(再発進)性能の悪化に関する問題を回避可能であるという前記の効果を、如何なる車両減速度Gのもとでも達成することができる。
<その他の実施例>
なお上記実施例においては、エンジン1の始動に際し、エンジン1をスタータモータ3によりクランキングさせることとしたが、これに代えて以下のようにエンジン1をクランキングさせるようにしてもよい。
つまり、昨今のハイブリッド車両やアイドルストップ車両にあっては、エンジンクランクシャフトに駆動結合して実装される通常のオルタネータ(発電機)を、力行も可能となるようモータ/ジェネレータに置き換え、アイドルストップ後にエンジンを再始動するときや、エンジン運転中に必要に応じて該エンジンをトルクアシストするとき、モータ/ジェネレータを力行させて目的を達するよう構成することがある。
このようなハイブリッド車両の場合、エンジン1の始動に際し、エンジン1をスタータモータ3によりクランキングさせる代わりに、上記モータ/ジェネレータの力行によりエンジン1をクランキングさせるようにしてもよい。
また、図3のステップS14において制動中を判定するに際し、ブレーキスイッチ26のONをもって当該判定を行うこととしたが、制動中の判定はこれに限られるものではなく、ブレーキ操作に応じて変化する物理量である例えばブレーキペダルストローク量や、ブレーキ液圧のセンサ検出値が制動判定値に達した時をもって制動中と判定してもよい。
1 エンジン(動力源)
2 電動モータ(動力源)
3 スタータモータ
4 Vベルト式無段変速機
5 駆動車輪
6 プライマリプーリ
7 セカンダリプーリ
8 Vベルト
CVT 無段変速機構
T/C トルクコンバータ
CL クラッチ
9,11 ファイナルギヤ組
12 バッテリ
13 インバータ
14 ブレーキディスク
15 キャリパ
16 ブレーキペダル
17 負圧式ブレーキブースタ
18 マスターシリンダ
19 アクセルペダル
21 ハイブリッドコントローラ
22 エンジンコントローラ
23 モータコントローラ
24 変速機コントローラ
25 バッテリコントローラ
26 ブレーキスイッチ
27 アクセル開度センサ
O/P オイルポンプ
E/P 電動ポンプ
31 副変速機
H/C ハイクラッチ
R/B リバースブレーキ
L/B ローブレーキ
32 車速センサ
33 車両加速度センサ
34 勾配センサ
35 ライン圧ソレノイド
36 ロックアップソレノイド
37 プライマリプーリ圧ソレノイド
38 ローブレーキ圧ソレノイド
39 ハイクラッチ圧&リバースブレーキ圧ソレノイド
41 スイッチバルブ

Claims (4)

  1. 動力源としてエンジンのほかに電動モータを具え、前記エンジンが無段変速機を介して車輪に駆動結合されると共に、該無段変速機内のクラッチまたは該無段変速機の後段に設けたクラッチで車輪に対し切り離し可能にされ、該クラッチを解放すると共に前記エンジンを運転停止させることにより前記電動モータのみにより走行される電気走行モードを選択可能であるほか、前記エンジンを始動させると共に前記クラッチを締結することにより前記電動モータおよびエンジンにより走行されるハイブリッド走行モードを選択可能なハイブリッド車両の変速制御装置において、
    前記電気走行モードでの減速中、前記クラッチを解放状態からスリップ締結状態となして前記無段変速機を逆駆動状態となすことにより該無段変速機を変速可能となすクラッチスリップ締結手段と、
    該手段による前記クラッチのスリップ締結で逆駆動状態にされた前記無段変速機をロー側の所望変速比に変速させる無段変速手段と、
    該手段により無段変速機が前記所望変速比にされたとき前記クラッチを解放するクラッチ解放手段とから成ることを特徴とするハイブリッド車両の変速制御装置。
  2. 請求項1に記載された、ハイブリッド車両の変速制御装置において、
    前記クラッチスリップ締結手段は、前記クラッチをスリップ締結状態にする時のクラッチ締結力を、車両減速度が大きいほど大きな締結力とするものであることを特徴とするハイブリッド車両の変速制御装置。
  3. 請求項1または2に記載された、ハイブリッド車両の変速制御装置において、
    前記無段変速手段は、前記所望変速比を路面勾配に応じ、再加速時の要求駆動力を出力可能な変速比に定めるものであることを特徴とするハイブリッド車両の変速制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載された、ハイブリッド車両の変速制御装置において、
    前記無段変速手段は、無段変速機を前記所望変速比に変速させるときの変速速度を、車両減速度が大きいほど速くするものであることを特徴とするハイブリッド車両の変速制御装置。
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