JP2014090150A - 電磁波シールド性カバーレイフィルム、フレキシブルプリント配線板の製造方法、及びフレキシブルプリント配線板 - Google Patents

電磁波シールド性カバーレイフィルム、フレキシブルプリント配線板の製造方法、及びフレキシブルプリント配線板 Download PDF

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豪 阪口
Yuji Nishiyama
祐司 西山
Tsutomu Hayasaka
努 早坂
Masakatsu Takahashi
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Abstract

【課題】本発明の目的は、電磁波シールド性カバーレイフィルムの絶縁性接着剤層にアクリル樹脂を用いることで、フレキシブルプリント配線板用配線回路の配線回路面に対する接着性の不足を改善したフレキシブルプリント配線板を提供することである。
【解決手段】前記課題は、絶縁性樹脂層(A)と、導電層(B)と、アクリル樹脂とを含むことを特徴とする絶縁性接着剤層(C)とが順次積層されてなる電磁波シールド性カバーレイフィルムによって解決される。
【選択図】なし

Description

本発明は、繰り返し屈曲を受けるフレキシブルプリント配線板に用いられ、電気回路から発生する電磁ノイズを遮蔽する用途に好適に用いられる電磁波シールド性カバーレイフィルム、及びフレキシブルプリント配線板の製造方法に関する。
ベースフィルム基材上に信号配線とグラウンド配線を形成し、前記配線面にカバーレイフィルムを積層してなるフレキシブルプリント配線板は、屈曲性を有することから、近年のOA機器、通信機器、携帯電話などの更なる高性能化、小型化の要請に応えるべく、その狭く複雑な構造からなる筐体内部に電子回路を組み込むために多用されている。そうした電子回路のダウンサイズ化・高周波化に伴い、そこから発生する不要な電磁ノイズに対する対策がますます重要になってきている。そこで、フレキシブルプリント配線板に、電子回路から発生する電磁ノイズを遮蔽する電磁波シールド性接着フィルムを貼着することが従来よりおこなわれている。
この電磁波シールド性接着フィルム自体には、電磁波シールド性に加えて、貼り合わせたフレキシブルプリント配線板全体の耐屈曲性を損なわないよう、薄さと優れた耐屈曲性が要求される。そのため、電磁波シールド性接着フィルムとしては、厚さの薄い基材フィルム上に導電層を設けてなる基本的構造を有するものが広く知られている。従来の電磁波シールド性接着フィルムとしては、カバーフィルムの片面に、導電性接着剤層及び必要に応じて金属薄膜層からなるシールド層を有し、他方の面に接着剤層と離型性補強フィルムとが順次積層されてなる補強シールドフィルムが知られている(特許文献1参照) 。
また、導電性接着剤層及び/または金属薄膜を有するシールド層と芳香族ポリアミド樹脂からなるベースフィルムを有するシールドフィルムが知られている(特許文献2参照)。
また、セパレートフィルムの片面に樹脂をコーティングしてカバーフィルムを形成し、前記カバーフィルムの表面に金属薄膜層と接着剤層とで構成されるシールド層を設けてなるシールド性接着フィルムが知られている(特許文献3参照) 。これらの、従来の電磁波シールド性接着フィルムは、カバーレイが圧着されたフレキシブルプリント配線板の片面、または両面に別途積層されるものである。したがって、前記電磁波シールド性接着フィルムを積層した分、フレキシブルプリント配線板が厚くなり、近年、特に携帯電話用のフレキシブルプリント配線板に求められる薄膜化・高屈曲化の要求に応えられなくなった。更に、電磁波シールド性接着フィルムを積層する工程が別途必要なため、製造工程が増え、結果としてフレキシブルプリント配線板の製造コストが増加してしまう問題が生じた。
これらの問題を解決する手段として、ポリイミドに代表されるエンジニアリングプラスチックに、導電層、接着剤層を順次積層したカバーレイフィルムが提案されている(特許文献4参照) 。しかし、上記エンジニアリングプラスチックでは、近年、益々厳しくなっている耐屈曲性の要求に応えることができない。また、硬化樹脂層と導電層、絶縁フィルム層、接着剤層を順次積層したカバーレイフィルムが提案されている(特許文献5参照)。このフィルムはアクリル樹脂を硬化樹脂層および接着剤層に好適に配合することで耐屈曲性の要求に応えることができるが、4層構成となり薄膜化や工程短縮の要望に十分に応えることはできない。
特開2003−298285号公報 特開2004−273577号公報 特開2004−95566号公報 特開2002−361770号公報 特開2012−49368号公報
本発明は、電磁波シールド性接着シートとカバーレイフィルムを一体化した電磁波シールド性カバーレイフィルムにおいて、電磁波シールド性カバーレイフィルムの絶縁性接着剤層にアクリル樹脂を用いることで、フレキシブルプリント配線板用配線回路の配線回路面に対する接着性の不足を改善したフレキシブルプリント配線板を提供することにある。さらには、薄膜で屈曲性に優れたフレキシブルプリント配線板を低コストで製造できる電磁波シールド性カバーレイフィルムの製造方法を提供することにある。
本発明者らは前記課題を解決するため、鋭意検討の結果、本発明を完成させるに至った。すなわち本発明は、絶縁性樹脂層(A)と、導電層(B)と、アクリル樹脂とを含むことを特徴とする絶縁性接着剤層(C)とが順次積層されてなる電磁波シールド性カバーレイフィルムに関する。
また、本発明は、絶縁性樹脂層(A)が、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エステル樹脂、エポキシ樹脂、アミド樹脂およびイミド樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種以上を含むことを特徴とする前記電磁波シールド性カバーレイフィルムに関する。
また、本発明は、導電層(B) が、金属箔、金属蒸着膜、金属スパッタ膜及び導電性フィラーからなる群から選ばれる1 種以上の導電性物質を含むことを特徴とする前記電磁波シールド性カバーレイフィルムに関する。
また、本発明は、前記電磁波シールド性カバーレイフィルムに貫通穴を形成し、その絶縁性接着剤層(C)面をフレキシブルプリント配線板用配線回路の配線回路面へ重ね合わせ、加熱して絶縁性樹脂層(A)、導電層(B)及び絶縁性接着剤層(C)を硬化し、さらに前記貫通穴の内部において、導電層(B) と配線回路とを電気的に接続することを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方法に関する。
また、本発明は、前記電磁波シールド性カバーレイフィルムの絶縁性接着剤層(C)面をフレキシブルプリント配線板用配線回路の配線回路面へ重ね合わせ、加熱して絶縁性樹脂層(A)、導電層(B)及び絶縁性接着剤層(C)を硬化し、前記電磁波シールド性カバーレイフィルムを積層したフレキシブルプリント配線板に貫通穴を形成し、さらに前記貫通穴の内部において、導電層(B) と配線回路とを電気的に接続することを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方法に関する。
また、本発明は、導電層(B) と配線回路とを、導電性ペースト、導電性バンプ及びメッキ処理からなる群より選択されるいずれかを用いて電気的に接続することを特徴とする前記フレキシブルプリント配線板の製造方法に関する。
さらに、本発明は、前記フレキシブルプリント配線板の製造方法により製造されてなるフレキシブルプリント配線板に関する。
本発明の電磁波シールド性カバーレイフィルムは、絶縁性樹脂層と導電層と絶縁性接着剤層を一体として有している。これを用いて製造したフレキシブルプリント配線板は薄膜化と製造コストの低減が可能となり、更に、絶縁性接着剤層(C)にアクリル樹脂を使用することで優れた屈曲性、絶縁信頼性、接着性を得ることができた。
本発明の電磁波シールド性カバーレイフィルムは、絶縁性樹脂層(A) と導電層(B)と絶縁性接着剤層(C) とが順次積層されてなるものである。そして、絶縁性樹脂層(A) 、絶縁性接着剤層(C) 、および導電層(B)は、層中に硬化成分が未反応状態で存在する、いわゆる半硬化状態にある。そして電磁波シールド性カバーレイフィルムをフレキシブルプリント配線板用配線回路の配線回路面へ重ね合わせた後に、各層の硬化成分が加熱により硬化することでフレキシブルプリント配線板を製造できる。
<絶縁性樹脂層(A)>
まず、本発明の絶縁性樹脂層(A)について説明する。
絶縁性樹脂層(A)は、導電層(B) の絶縁被覆に加えて、物理的、化学的なストレスからフレキシブルプリント配線板を保護する役割を担うものであり、優れた屈曲性が必要である。この様な観点から、絶縁性樹脂層(A) を構成する材料としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エステル樹脂、エポキシ樹脂、アミド樹脂、イミド樹脂等が挙げられる。
本発明におけるアクリル樹脂とは、後ほど詳細に説明するが、アクリル酸エステル、または/及びメタアクリル酸エステルの共重合体を主骨格に有する樹脂を指す。また、本発明におけるウレタン樹脂とは、水酸基を有するモノマーまたはオリゴマーと、ジイソシアネート化合物を反応させて得られる共重合体を主骨格にする樹脂を指す。
更に、本発明におけるエステル樹脂とは、多価カルボン酸とポリアルコールを重縮合反応させエステル基を形成することにより高分子量化した縮合型エステル樹脂、または/及び多価カルボン酸とジエポキシ化合物を重付加反応させエステル基を形成することにより高分子量化した付加型エステル樹脂を指す。
更に、本発明におけるエポキシ樹脂とは、ジオール化合物とエピクロロヒドリンの共重合体からなるエポキシ基を有する化合物であり、前記化合物とアミンや酸無水物に代表される硬化剤を混合・加熱硬化し、高分子量化した樹脂も含まれる。
更に、本発明におけるアミド樹脂とは、多価カルボン酸とジアミン化合物を重縮合反応させアミド基を形成することにより高分子量化したアミド樹脂を指す。
続いて、本発明におけるイミド樹脂とは、多塩基酸無水物とジアミン化合物から得られるポリアミック酸を脱水閉環して得られるポリイミド樹脂、または/及び多塩基酸無水物とジイソシアネート化合物から脱炭酸閉環して得られるポリイミド樹脂を指す。
これらの中でも、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エステル樹脂は、モノマーの設計自由度が高く、電磁波シールド性カバーレイフィルムに求められる屈曲性、絶縁信頼性を満足させるのに適している。これらは目的に応じて選択することができ、単独又は複数を併用してもよい。
<導電層(B)>
次に、本発明の導電層(B) について説明する。
導電層(B) は、金属箔、金属蒸着膜、金属スパッタ膜及び導電性フィラーからなる群から選択される1 種以上の導電性物質を含むことが好ましい。導電層(B)は、フレキシブルプリント配線板の信号配線から発生する電磁ノイズをシールドする役割を担い、一般的に、導電性が高いほど電磁波シールド機能が優れる。
導電層(B)を構成する金属箔とは、電気分解等により製造される電解金属や金属を圧延して薄い板状にすることにより製造できる。本発明において金属箔としては、アルミニウム箔、銅箔、銀箔、金箔などが挙げられる。
また、導電層(B)を構成する金属蒸着膜とは、真空条件下で金属を加熱し、気化あるは昇華させ、目的となる基材表面に形成された金属薄膜である。金属蒸着法として物理蒸着・化学蒸着のどちらも含まれる。本発明において金属蒸着膜としては、アルミニウム蒸着膜、銅蒸着膜、銀蒸着膜、金蒸着膜などが挙げられる。
更に、導電層(B)を構成する金属スパッタ膜とは、真空条件下で金属に、高電圧でイオン化した希ガス元素や窒素元素を衝突させ金属原子を発生させ、発生した金属原子が目的となる基材表面に形成する金属薄膜である。本発明において金属スパッタ膜としては、アルミニウムスパッタ膜、銅スパッタ膜、銀スパッタ膜、金スパッタ膜などが挙げられる。
続いて、導電層(B)を構成する導電性フィラーとは、金属フィラー、カーボンフィラー及びそれらの混合物が挙げられる。本発明において金属フィラーとしては、銀、銅、ニッケル等の金属粉、ハンダ等の合金粉、銀メッキされた銅粉、金属メッキされたガラス繊維やカーボンフィラーなどが挙げられる。これら導電性フィラーは、バインダー樹脂に分散させた状態で塗布・乾燥して用いられる。更に、前記導電性フィラーには、粒子径が0.001μ〜0.5μの金属微粒子も含まれる。これらの金属微粒子は、分散液として基材フィルムに上に塗布・乾燥させた後、比較的低温で焼結し金属薄膜を形成することが出来る。電磁波シールド機能、耐屈曲性、製造コストの面から、銀蒸着膜、銀フィラー、銀微粒子などが特に好適に用いられる。
<絶縁性接着剤層(C)>
次に本発明の絶縁性接着剤層(C)について説明する。絶縁性接着剤層(C)は、本発明の電磁波シールド性カバーレイフィルムを、配線が形成された配線基板に接着する役割を担うとともに、導電層(B)と配線基板の配線を絶縁保護する役割を担う。本発明の最大の特徴は、絶縁性接着剤層(C)にアクリル樹脂を使用することであり、これにより優れた接着性と絶縁信頼性、屈曲性を両立することができる。
本発明の絶縁性接着剤層(C)で使用されるアクリル樹脂は、(メタ)アクリル酸エステルモノマーを含むエチレン性不飽和モノマーの重合体である。なお、本発明において、(メタ)アクリル酸エステルモノマーとは、アクリル酸エステルモノマー及びメタクリル酸エステルモノマーの両方を意味する。本発明のアクリル樹脂は、架橋点となる官能基を有さないエチレン性不飽和モノマーと、架橋点となる官能基を有するエチレン性不飽和モノマーとを共重合させた樹脂を用いることが好ましい。
架橋点となる官能基を有さないエチレン性不飽和モノマーとしては特に制限はなく、例えば、エステル部分のアルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーおよびビニル基含有モノマーを挙げることができる。
エステル部分のアルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸エステルモノマーの例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸へキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどが挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。これらの化合物のうち、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチルが、適度な接着性能を得やすいという点と、重量平均分子量100000以上の高分子量アクリル樹脂を容易に製造できる点で好ましい。
架橋点となる官能基を有するエチレン性不飽和モノマーとしては、カルボキシル基含有エチレン性不飽和モノマー、ヒドロキシル基含有エチレン性不飽和モノマー、エポキシ基含有エチレン性不飽和モノマー、アミノ基含有エチレン性不飽和モノマーなどを使用することができる。これら、架橋点となる官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの使用量は、エチレン性不飽和モノマーの合計100重量部中、10重量部以下で使用することが好ましい。10重量部以下で使用することにより、凝集力と接着性を両立しやすくなる。
カルボキシル基含有エチレン性不飽和モノマーは、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2−カルボキシエチル、(メタ)アクリル酸2−カルボキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−カルボキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−カルボキシブチル、(メタ)アクリル酸ダイマー、マレイン酸、フマル酸、モノメチルマレイン酸、モノメチルフマル酸、アコニチン酸、ソルビン酸、ケイ皮酸、α−クロロソルビン酸、グルタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、チグリン酸、アンゲリカ酸、セネシオ酸、クロトン酸、イソククロトン酸、ムコブロム酸、ムコクロル酸、ソルビン酸、ムコン酸、アコニット酸、ペニシル酸、ゲラン酸、シトロネル酸、4−アクリルアミドブタン酸、6−アクリルアミドヘキサン酸、あるいはω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等のラクトン環の開環付加により末端にカルボキシル基を有するポリラクトン系(メタ)アクリル酸エステル、あるいはエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの繰り返し付加した末端にカルボキシル基を有するアルキレンオキサイド付加系コハク酸(メタ)アクリレート等のカルボキシル基含有の脂肪族系のエチレン性不飽和カルボン酸類;、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシブチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシオクチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシデシルフタレート、2−ビニル安息香酸、3−ビニル安息香酸、4−ビニル安息香酸、4−イソプロペニルベンゼンカルボン酸、桂皮酸、7−アミノ−3−ビニル−3−セフェム−4−カルボン酸等のカルボキシル基含有の脂環や芳香環を有するエチレン性不飽和カルボン酸類等が挙げられる。
ヒドロキシル基含有エチレン性不飽和モノマーは、その構造中に水酸基を有するものであれば、特に制限はなく、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル〔アクリル酸2−ヒドロキシエチルとメタクリル酸2−ヒドロキシエチルとを併せて「(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル」と表記する。以下同様。〕、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(メタ)アクリル酸エチル−α−(ヒドロキシメチル)、単官能(メタ)アクリル酸グリセロール、あるいは(メタ)アクリル酸グリシジルラウリン酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジルオレイン酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジルステアリン酸エステル等の脂肪酸エステル系(メタ)アクリル酸エステル、あるいはラクトン環の開環付加により末端に水酸基を有するポリラクトン系(メタ)アクリル酸エステル、あるいはエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの繰り返し付加した末端に水酸基を有するアルキレンオキサイド付加系(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルホスフェート等の水酸基含有の脂肪族(メタ)アクリル酸エステル類;
(メタ)アクリル酸1,2−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸1,3−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸1,4−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸フェニルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシメチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシデシル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシオクタデシル、(メタ)アクリル酸モノヒドロキシエチルフタレート、(メタ)アクリル酸2−(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシフェノキシ)エチル、ジ(メタ)アクリル酸1,4−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼン、ジ(メタ)アクリル酸1,3−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼン等の水酸基含有の脂環あるいは芳香族(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール〔2−(2’−ヒドロキシ−5’−アクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールと2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールとを併せて「2−(2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール」と表記する。以下同様。〕、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール等の水酸基含有ベンゾトリアゾール系(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}ブトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシ−4’−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾフェノン等の水酸基含有ベンゾフェノン系(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、2,4−ジフェニル−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、24−ビス(2−メチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−メトキシフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−エチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−エトキシフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジエトキシルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジエチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ})]−S−トリアジン等の水酸基含有トリアジン系(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸グリコシルメチル、(メタ)アクリル酸グリコシルエチル、(メタ)アクリル酸グリコシルプロピル、(メタ)アクリル酸グリコシルブチル等のグルコース環系(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、2−ヒドロキシスチレン、3−ヒドロキシスチレン、4−ヒドロキシスチレン、2−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、3−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、4−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、2−メチル−3−ヒドロキシスチレン、4−メチル−3−ヒドロキシスチレン、5−メチル−3−ヒドロキシスチレン、2−メチル−4−ヒドロキシスチレン、3−メチル−4−ヒドロキシスチレン、3,4−ジヒドロキシスチレン、2,4,6−トリヒドロキシスチレン、2−ヒドロキシ−6−ビニルナフタレン等の水酸基含有の芳香族ビニル化合物類;
例えば、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド〔N−ヒドロキシエチルアクリルアミドとN−ヒドロキシエチルメタクリルアミドとを併せて「N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド」と表記する。以下同様。〕、N−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリルアミド等の水酸基含有の(メタ)アクリルアミド類;
例えば、ヒドロキシスチレン、ビニルアルコール等の水酸基とアルケニル基を有する単量体類等が挙げられる。
エポキシ基含有エチレン性不飽和モノマーは、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジル、(メタ)アクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸6−メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルメチルなどが挙げられる。
アミノ基含有エチレン性不飽和モノマーとしては、その構造中にアミノ基を有するものであれば、特に制限はなく、例えば、(メタ)アクリル酸モノメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸モノエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸モノメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸モノエチルアミノプロピルなどが挙げられる。
これらの架橋点となる官能基を有するエチレン性不飽和モノマーは、1種または2種以上使用することができる。
ビニル基含有モノマーは、エチレン性不飽和モノマーと共重合可能なモノマーであれば良い。例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、酢酸ビニル、クロトン酸ビニル、(メタ)アクリロニトリルなどが好ましい。
本発明において、アクリル樹脂は、公知の方法により合成できる。例えば、溶液重合、懸濁重合、塊状重合、高圧ラジカル重合、乳化重合などが好ましく、溶液重合がより好ましい。この溶液重合には重合開始剤を使用するのが一般的である
重合開始剤は、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリルや2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン1−カルボニトリル)や2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)やジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)や2,2’−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]などのアゾ系化合物が挙げられる。
また、過酸化ベンゾイル、tert−ブチルパーベンゾエート、クメンヒドロパーオキシドやジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネートやジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシネオデカノエートやtert−ブチルパーオキシビバレート、(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシドやジプロピオニルパーオキシド、ジアセチルパーオキシドなどの有機過酸化物が挙げられる。
また合成時には、ラウリルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類、α−メチルスチレンダイマー、リモネン等の連鎖移動剤を使用しても良い。
重合開始剤は、エチレン性不飽和モノマー100重量部に対し、0.01〜10重量部が好ましく、0.1〜2重量部がより好ましい。
<エポキシ基含有化合物、イソシアネート基含有化合物、およびブロック化イソシアネート基含有化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種である化合物:硬化剤>
本発明では、絶縁性樹脂層(A) と絶縁性接着剤層(C) 、および導電層(B) を硬化反応させる目的で、エポキシ基含有化合物、イソシアネート基含有化合物、およびブロック化イソシアネート基含有化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種である化合物を硬化剤として使用することができる。特に、絶縁性樹脂層(A) と絶縁性接着剤層(C)に、上記硬化剤を使用することが好ましい。
本発明において、エポキシ基含有化合物は、分子内にエポキシ基を含有する化合物であればよく、特に限定されるものではない。
エポキシ基を分子内に2個含有する化合物としては、具体的には、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオ−ルジグリシジルエーテル、ビスフェノールA・エピクロロヒドリン型エポキシ樹脂、ビスフェノールF・エピクロロヒドリン型エポキシ樹脂、ビフェノール・エピクロロヒドリン型エポキシ樹脂、グリセリン・エピクロロヒドリン付加物のポリグリシジルエーテル、レゾルシノ−ルジグリシジルエーテル、ポリブタジエンジグリシジルエーテル、ヒドロキノンジグリシジルエーテル、ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、水添ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ジフェニルスルホンジグリシジルエーテル、ジヒドロキシベンゾフェノンジグリシジルエーテル、ビフェノールジグリシジルエーテル、ジフェニルメタンジグリシジルエーテル、ビスフェノールフルオレンジグリシジルエーテル、ビスクレゾ−ルフルオレンジグリシジルエーテル、ビスフェノキシエタノ−ルフルオレンジグリシジルエーテル、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトルイジン、特開2004−156024号公報、特開2004−315595号公報、特開2004−323777号公報に開示されている柔軟性に優れたエポキシ化合物が挙げられる。
エポキシ基を分子内に3個以上含有する化合物としては、トリスヒドロキシエチルイソシアヌレ−トトリグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレ−ト、三菱化学株式会社製「エピコ−ト1031S」、「エピコ−ト1032H60」、「エピコ−ト604」、「エピコ−ト630」の他、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾ−ルノボラック型エポキシ樹脂、特開2001−240654号公報に開示されているジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、エチレングリコール・エピクロルヒドリン付加物のポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリト−ルポリグリシジルエーテル、トリメチロ−ルプロパンポリグリシジルエーテル、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、等が挙げられる。また、エポキシ基以外の他の熱硬化性基を併有する化合物も使用できる。例えば、特開2001−59011号公報や、2003−48953号公報に開示されているシラン変性エポキシ樹脂が挙げられる。
特に、トリスヒドロキシエチルイソシアヌレ−トトリグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレ−ト等のイソシアヌレ−ト環含有エポキシ化合物は、本発明に使用した場合、ポリイミドや銅に対して接着性が向上する傾向があり、好ましい。また、三菱化学株式会社製「エピコ−ト1031S」、「エピコ−ト1032H60」、「エピコ−ト604」、「エピコ−ト630」は、多官能であり、かつ、耐熱性に優れるため、本発明において非常に好ましく、また、脂肪族系のエポキシ化合物や、特開2004−156024号公報、特開2004−315595号公報、特開2004−323777号公報記載のエポキシ化合物は、硬化塗膜の柔軟性に優れるため、好ましい。また、特開2001−240654号公報記載のジシクロペンタジエン型エポキシ化合物や、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾ−ルノボラック型エポキシ樹脂、ビフェノール・エピクロロヒドリン型エポキシ樹脂、などは、本発明において、熱硬化性および吸湿性や耐熱性をはじめとする硬化塗膜の耐久性の面で優れており好ましい。
本発明では硬化物の架橋密度を調整する目的で、分子内にエポキシ基を1個有する化合物を併用しても良い。具体的には、例えば、N−グリシジルフタルイミド、グリシド−ル、グリシジル(メタ)アクリレ−ト等の化合物が挙げられる。
本発明において、イソシアネート基含有化合物は、イソシアネート基を分子内に有する化合物であればよく、特に限定されるものではない。ジイソシアネート化合物としては、例えば、炭素数4〜50の芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、芳香脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート等が挙げられる。
芳香族ジイソシアネートは、例えば、1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、ジアニシジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族ジイソシアネートは、例えば、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
芳香脂肪族ジイソシアネートは、例えばω,ω’−ジイソシアネート−1,3−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,3−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
脂環族ジイソシアネートは、例えば3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート[別名:イソホロンジイソシアネート]、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等が挙げられる。
分子中にイソシアネート基を1個または3個以上有するイソシアネート基含有化合は、具体的には、1分子中に1個のイソシアネート基を有する単官能イソシアネートとして、(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、1,1−ビス[(メタ)アクリロイルオキシメチル]エチルイソシアネート、ビニルイソシアネート、アリルイソシアネート、(メタ)アクリロイルイソシアネート、イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート等が挙げられる。また、1,6−ジイソシアナトヘキサン、ジイソシアン酸イソホロン、ジイソシアン酸4,4’−ジフェニルメタン、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、2,4−ジイソシアン酸トリレン、ジイソシアン酸トルエン、2,4−ジイソシアン酸トルエン、ジイソシアン酸ヘキサメチレン、ジイソシアン酸4−メチル−m−フェニレン、ナフチレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、p−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等のジイソシアン酸エステル化合物と水酸基、カルボキシル基、アミド基含有ビニルモノマーとを等モルで反応せしめた化合物もイソシアン酸エステル化合物として使用することができる。
また、1分子中に3個以上のイソシアネート基を有する多官能イソシアネートは、例えば、芳香族ポリイソシアネート、リジントリイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート等が挙げられ、前述したジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、水と反応したビュウレット体、イソシアヌレート環を有する3量体が挙げられる。
ブロック化イソシアネート基含有化合物としては、イソシアネート基がε−カプロラクタムやMEKオキシム等で保護されたイソシアネート基含有化合物であればよく、特に限定されるものではない。具体的には、上記イソシアネート基含有化合物のイソシアネート基を、ε−カプロラクタム、MEKオキシム、シクロヘキサノンオキシム、ピラゾール、フェノール等でブロックしたものなどが挙げられる。
本発明において、硬化剤は、一種または複数を併用できる。硬化剤の使用量は、本発明の電磁波シールド性カバーレイフィルムの用途等を考慮して決定すればよく、特に限定されるものではないが、硬化剤を含有させる層に含まれる樹脂の合計を100重量部とした場合、0.5重量部〜100重量部の割合で加えることが好ましく、1重量部〜80重量部の割合で加えることがより好ましい。硬化剤を使用することにより、本発明の電磁波シールド性カバーレイフィルムの架橋密度を適度な値に調節することができるので、硬化後の塗膜の各種物性をより一層向上させることができる。硬化剤の使用量が0.5重量部以上にすることで、硬化物の架橋密度を十分に高くすることができ、接着性や耐熱性を両立することができる。一方、使用量を100重量部以下にすることで、硬化物の架橋密度が過剰になりすぎることを抑えることができ、接着性を高く保持することができる。
<熱硬化助剤>
さらに、本発明では上記硬化剤以外にも、硬化反応に直接寄与する化合物、あるいは触媒的に寄与する熱硬化助剤を用いることができる。例えば、硬化反応に直接寄与する熱硬化助剤としては、ジシアンジアミド、カルボン酸ヒドラジド、酸無水物、β−ヒドロキシアルキルアミド基含有化合物等を挙げられる。また、触媒的に寄与する熱硬化助剤としては、3級アミン化合物、ホスフィン化合物、イミダゾール化合物等が挙げられる。
硬化反応に直接寄与する熱硬化助剤として、カルボン酸ヒドラジドでは、コハク酸ヒドラジド、アジピン酸ヒドラジド等が挙げられる。また、酸無水物では、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水トリメリット酸等が挙げられる。β−ヒドロキシアルキルアミド基含有化合物としては、N,N,N’,N’−テトラキス(ヒドロキシエチル)アジパミド(エムスケミー社製Primid XL−552)をはじめとする種々の化合物を挙げることができる。
硬化反応に触媒的に寄与する熱硬化助剤として、3級アミン化合物では、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセンー7、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)ノネン−5等が挙げられる。またホスフィン化合物では、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等が挙げられる。また、イミダゾール化合物では、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール化合物、およびこれらイミダゾール化合物とエポキシ樹脂を反応させて溶剤に不溶化したタイプ、またはイミダゾール化合物をマイクロカプセルに封入したタイプ等の保存安定性を改良した潜在性硬化促進剤が好ましい。
これらの熱硬化助剤は、2種類以上を併用してもよく、その添加量は、熱硬化助剤を含有させる層に含まれる樹脂の合計を100重量部とした場合、0.1〜30重量部の範囲が好ましい。
<添加剤>
本発明の電磁波シールド性カバーレイフィルムを構成する、絶縁性樹脂層(A) 、絶縁性接着剤層(C) 、および導電層(B) は、必要に応じて更に溶剤、シランカップリング剤、染料、顔料、難燃剤、酸化防止剤、重合禁止剤、消泡剤、レベリング剤、イオン捕集剤、保湿剤、粘度調整剤、防腐剤、抗菌剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、充填剤等を添加することができる。特に、耐熱性、接着剤の流動性制御の目的で充填剤を添加することが好ましい。
充填剤は、例えばシリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、タルク、モンモロリナイト、カオリン、ベントナイト等の無機充填剤、アルミニウム、金、銀、銅、ニッケル等の金属充填剤が挙げられる。これらの中でも、分散性の点から、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウムが好ましい。特に、シリカ表面のシラノール基をハロゲン化シランで修飾した疎水性シリカは、吸水率を低減でき、耐熱性を向上できるため、本発明の熱硬化性接着組成物に好適に用いられる。充填剤の配合量は、絶縁性樹脂層(A) 、絶縁性接着剤層(C) 、および導電層(B) に含まれる樹脂の合計を100重量部とした場合、0.1〜100重量部であることが好ましく、0.2〜50重量部であることがより好ましい。
<電磁波シールド性カバーレイフィルムの製造>
次に、本発明の電磁波シールド性カバーレイフィルムの製造方法について説明するが、製造方法はこれに限定されるものではない。
電磁波シールド性カバーレイフィルムの製造方法の第1の例としては、剥離性フィルム1の片面に樹脂組成物を塗布・乾燥し絶縁性樹脂層(A)を形成する工程、前記絶縁性樹脂層(A)上に導電層(B)を金属蒸着や金属スパッタにより形成する工程、前記導電層(B)上に絶縁性接着剤を塗布・乾燥し絶縁性接着剤層(C)を形成する工程、前記絶縁性接着剤層(C)上に剥離性フィルム2 を重ね合わせる工程である。
電磁波シールド性カバーレイフィルムの製造方法の第2の例としては、剥離性フィルム1の片面に樹脂組成物を塗布・乾燥し絶縁性樹脂層(A)を形成する工程、前記絶縁性樹脂層(A)上に導電層(B)を金属蒸着や金属スパッタにより形成する工程、剥離性フィルム2の片面に絶縁性接着剤を塗布・乾燥することによって絶縁性接着剤層(C)を形成する工程、前記導電層(B)と絶縁性接着剤層(C)を重ね合わせる工程である。
電磁波シールド性カバーレイフィルムの製造方法の第3の例としては、剥離性フィルム1の片面に樹脂組成物を塗布・乾燥し絶縁性樹脂層(A)を形成する工程、剥離フィルム2の片面に絶縁性接着剤を塗布・乾燥し絶縁性接着剤層(C)を形成する工程、前記絶縁性接着剤層(C)上に導電層(B)を金属蒸着や金属スパッタにより形成する工程、絶縁性樹脂層(A)と導電層(B)を重ね合わせる工程である。
電磁波シールド性カバーレイフィルムの製造方法の第4の例としては、剥離性フィルム2の片面に絶縁性接着剤を塗布・乾燥し絶縁性接着剤層(C)を形成する工程、前記絶縁性接着剤層(C)上に導電層(B)を金属蒸着や金属スパッタにより形成する工程、前記導電層(B)上に樹脂組成物を塗布・乾燥することにより絶縁性樹脂層(A)を形成する工程、前記絶縁性樹脂層(A)上に剥離性フィルム1を重ね合わせる工程である。
電磁波シールド性カバーレイフィルムの製造方法の第5の例としては、剥離性フィルム1の片面に樹脂組成物を塗布・乾燥し絶縁性樹脂層(A)を形成する工程、前記絶縁性樹脂層(A)上に導電性フィラーを含有した樹脂組成物を塗布・乾燥し導電層(B)を形成する工程、前記導電層(B)上に絶縁性接着剤塗布・乾燥し絶縁性接着剤層(C)を形成する工程、前記絶縁性接着剤層(C)上に剥離性フィルム2を重ね合わせる工程である。
電磁波シールド性カバーレイフィルムの製造方法の第6の例としては、剥離性フィルム1の片面に樹脂組成物を塗布・乾燥し絶縁性樹脂層(A)を形成する工程、前記絶縁性樹脂層(A)上に導電性フィラーを含有した樹脂組成物を塗布・乾燥し導電層(B)を形成する工程、剥離性フィルム2の片面に絶縁性接着剤を塗布・乾燥し絶縁性接着剤層(C)を形成する工程、前記導電層(B)と絶縁性接着剤層(C)を重ね合わせる工程である。
電磁波シールド性カバーレイフィルムの製造方法の第7の例としては、剥離性フィルム1の片面に樹脂組成物を塗布・乾燥し絶縁性樹脂層(A)を形成する工程、剥離フィルム2 の片面に絶縁性接着剤を塗布・乾燥し絶縁性接着剤層(C)を形成する工程、前記絶縁性接着剤層(C)上に導電性フィラーを含有した樹脂組成物を塗布・乾燥し導電層(B)を形成する工程、前記絶縁性樹脂層(A)と導電層(B)を重ね合わせる工程である。
電磁波シールド性カバーレイフィルムの製造方法の第8の例としては、剥離性フィルム2の片面に絶縁性接着剤を塗布・乾燥し絶縁性接着剤層(C)を形成する工程、前記絶縁性接着剤層(C)上に導電性フィラーを含有した樹脂組成物を塗布・乾燥し導電層(B)を形成する工程、前記導電層(B)上に樹脂組成物からなる絶縁性樹脂層(A)を形成する工程、前記絶縁性樹脂層(A)上に剥離性フィルム1を重ね合わせる工程である。
本発明における剥離性フィルムとは、片面あるいは両面に離型処理をしたフィルムや、片面あるいは両面に粘着剤を塗布したフィルムである。剥離性フィルムは、前記電磁波シールド性カバーレイフィルムの絶縁性樹脂層(A)や絶縁性接着剤層(C)の、導電層(B)に触れていない片面に積層され、異物の付着や汚染を防ぎ、且つ、非常に薄い電磁波シールド性カバーレイフィルムの取り扱い性向上、及び外形加工時の台紙などの役割を担う。
剥離性フィルムの基材としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、硬質ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ナイロン、ポリイミド、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリル、ポリブテン、軟質ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル等のプラスチックシート等、グラシン紙、上質紙、クラフト紙、コート紙等の紙類、各種の不織布、合成紙、金属箔や、これらを組み合わせた複合フィルムなどが挙げられる。
離型処理方法としては、離型剤をフィルムの片面あるいは両面に塗布したり、物理的にマット化処理する方法がある。離型剤としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等の炭化水素系樹脂、高級脂肪酸及びその金属塩、高級脂肪酸石鹸、ワックス、動植物油脂、マイカ、タルク、シリコーン系界面活性剤、シリコーンオイル、シリコーン樹脂、フッ素系界面活性剤、フッ素樹脂、フッ素含有シリコーン樹脂などが用いられる。
離型剤の塗布方法としては、従来公知の方式、例えば、グラビアコート方式、キスコート方式、ダイコート方式、リップコート方式、コンマコート方式、ブレードコート方式、ロールコート方式、ナイフコート方式、スプレーコート方式、バーコート方式、スピンコート方式、ディップコート方式等により行うことができる。
本発明の電磁波シールド性カバーレイフィルムに使用される絶縁性樹脂層(A)、導電層(B)、絶縁性接着剤層(C)を構成する樹脂組成物を塗布・乾燥して形成する場合に用いられる塗布方法としては、従来公知の方式、例えば、グラビアコート方式、キスコート方式、ダイコート方式、リップコート方式、コンマコート方式、ブレードコート方式、ロールコート方式、ナイフコート方式、スプレーコート方式、バーコート方式、スピンコート方式、ディップコート方式等により行うことができる。
本発明の電磁波シールド性カバーレイフィルムは、前記電磁波シールド性カバーレイフィルムに形成した貫通穴内を、導電性ペースト、導電性バンプ及びメッキ処理からなる群より選択されるいずれかを用いて導電層(B)とグラウンド配線とを電気的に接続させることで、フレキシブルプリント配線板に電磁波シールド機能を付与する。
本発明において導電性ペーストとは、導電性フィラーをバインダー樹脂に分散したものを指す。前記導電性フィラーとは、金属フィラー、カーボンフィラー及びそれらの混合物が好ましい。前記金属フィラーとしては、銀、銅、ニッケル等の金属粉、ハンダ等の合金粉、銀メッキされた銅粉、金属メッキされたガラス繊維やカーボンフィラーなどが挙げられる。前記バインダー樹脂としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、及びこれらの混合物などが挙げられる。
また、本発明で好適に用いられる導電性バンプとは、円錐状や円錐台状の金属である。導電性バンプを形成する金属としては、アルミニウム、銅、銀、金などやこれらの合金が挙げられる。これら導電性バンプの製造方法の例としては、金属箔をエッチングする方法、剥離可能なベース基材上にメッキ法によりバンプを形成する方法などが挙げられる。
更に、本発明で好適に用いられるメッキ処理とは、金属イオンを溶かした溶液を用いて、化学反応、または、電気分解により層状に金属を析出させることを指す。本発明で用いられるメッキ処理に好適に用いられる金属としては、銅、銀、金、錫、ニッケル、鉛などやこれらの合金が挙げられる。
<フレキシブルプリント配線板の製造>
最後に本発明の電磁波シールド性カバーレイフィルムを使用したフレキシブルプリント配線板の製造方法について具体的態様を説明する。
本発明の電磁波シール性カバーレイフィルムを使用したフレキシブルプリント配線板の第1の態様としては、ポリイミドフィルムに代表されるベース基材フィルムの片面に、銅箔が積層されてなる銅張り積層板の銅箔をエッチングすることで、ベース基材フィルム上に信号配線とグラウンド配線を形成する。次に、電磁波シールド性カバーレイフィルムに貫通穴を形成し、絶縁性接着剤層(C)側に積層された剥離性フィルムを剥がし、絶縁性接着剤層(C)を露出させる。続いて前記絶縁性接着剤層(C)面を前記グラウンド配線上に貫通穴が重なる様に重ね合わせ、加熱圧着し、絶縁性樹脂層(A)、導電層(B)、及び絶縁性接着剤層(C)を加熱硬化させる。最後に、前記貫通穴内部に導電性ペーストを充填・加熱硬化させ、電磁波シールド性カバーレイフィルムの導電層(B)とグラウンド配線を電気的に接続させ、フレキシブルプリント配線板を製造することができる。
本発明の電磁波シールド性カバーレイフィルムを使用したフレキシブルプリント配線板の第2 の態様としては、ポリイミドフィルムに代表されるベース基材フィルムの片面に、銅箔が積層されてなる銅張り積層板の銅箔をエッチングすることで、ベース基材フィルム上に信号配線とグラウンド配線を形成する。次に、電磁波シールド性カバーレイフィルムに貫通穴を形成し、絶縁性接着剤層(C)側に積層された剥離性フィルムを剥がし、絶縁性接着剤層(C)を露出させる。続いて、前記絶縁性接着剤層(C)面を前記グラウンド配線上に貫通穴が重なる様に重ね合わせ、加熱圧着し、絶縁性樹脂層(A)、導電層(B)、及び絶縁性接着剤層(C)を加熱硬化させる。最後に電解メッキ法により、前記貫通穴内部に金メッキを施し、電磁波シールド性カバーレイフィルムとグラウンド配線を電気的に接続させ、フレキシブルプリント配線板を製造することができる。
本発明の電磁波シールド性カバーレイフィルムを使用したフレキシブルプリント配線板の第3の態様としては、ポリイミドフィルムに代表されるベース基材フィルムの片面に、銅箔が積層されてなる銅張り積層板の銅箔をエッチングすることで、ベース基材フィルム上に信号配線とグラウンド配線を形成する。次に、電磁波シールド性カバーレイフィルムに貫通穴を形成し、絶縁性接着剤層(C)側に積層された剥離性フィルムを剥がし、絶縁性接着剤層(C)を露出させる。続いて、前記絶縁性接着剤層(C)面を前記グラウンド配線上に貫通穴が重なる様に重ね合わせ、加熱圧着し、絶縁性樹脂層(A)、導電層(B)、及び絶縁性接着剤層(C)を加熱硬化させる。最後に、ポリエステルフィルムの片面に、銅バンプを、前記貫通穴に重なる様に圧着させ、電磁波シールド性カバーレイフィルムとグラウンド配線を電気的に接続させ、フレキシブルプリント配線板を製造することができる。
本発明の電磁波シールド性カバーレイフィルムを使用したフレキシブルプリント配線板の第4 の態様としては、ポリイミドフィルムに代表されるベース基材フィルムの片面に、銅箔が積層されてなる銅張り積層板の銅箔をエッチングすることで、ベース基材フィルム上に信号配線とグラウンド配線を形成する。次に、電磁波シールド性カバーレイフィルムの絶縁性接着剤層(C)側に積層された剥離性フィルムを剥がし、絶縁性接着剤層(C)を露出させ、前記ベース基材フィルム上の配線面と絶縁性接着剤層(C)面を重ね合わせ、加熱圧着し、絶縁性樹脂層(A)、導電層(B)、及び絶縁性接着剤層(C)を加熱硬化させる。続いて、グラウンド配線部分にドリルで貫通穴を形成する。最後に、前記貫通穴内部に導電性ペーストを充填・加熱硬化させ、電磁波シールド性カバーレイフィルムの導電層(B)とグラウンド配線を電気的に接続させ、フレキシブルプリント配線板を製造することができる。
本発明の電磁波シールド性カバーレイフィルムを使用したフレキシブルプリント配線板の第5の態様としては、ポリイミドフィルムに代表されるベース基材フィルムの片面に、銅箔が積層されてなる銅張り積層板の銅箔をエッチングすることで、ベース基材フィルム上に信号配線とグラウンド配線を形成する。次に、電磁波シールド性カバーレイフィルムの絶縁性接着剤層(C)側に積層された剥離性フィルムを剥がし、絶縁性接着剤層(C)を露出させ、前記ベース基材フィルム上の配線面と絶縁性接着剤層(C)面を重ね合わせ、加熱圧着し、絶縁性樹脂層(A)、導電層(B)、及び絶縁性接着剤層(C)を加熱硬化させる。続いて、グラウンド配線部分にドリルで貫通穴を形成する。最後に、電界メッキ法により、前記貫通穴内部に金メッキを施し、電磁波シールド性カバーレイフィルムとグラウンド配線を電気的に接続させ、フレキシブルプリント配線板を製造することができる。
本発明の電磁波シールド性カバーレイフィルムを使用したフレキシブルプリント配線板の第6の態様としては、ポリイミドフィルムに代表されるベース基材フィルムの片面に、銅箔が積層されている銅張り積層板の銅箔をエッチングすることで、ベース基材フィルム上に信号配線とグラウンド配線を形成する。次に、電磁波シールド性カバーレイフィルムの絶縁性接着剤層(C)側に積層された剥離性フィルムを剥がし、絶縁性接着剤層(C)を露出させ、前記ベース基材フィルム上の配線面と絶縁性接着剤層(C)面を重ね合わせ、加熱圧着し、絶縁性樹脂層(A)、導電層(B)、及び絶縁性接着剤層(C)を加熱硬化させる。続いて、グラウンド配線部分にドリルで貫通穴を形成する。最後に、ポリエステルフィルムの片面に、無電界メッキ法により形成した銅バンプを、前記貫通穴に重なる様に圧着させ、電磁波シールド性カバーレイフィルムとグラウンド配線を電気的に接続させ、フレキシブルプリント配線板を製造することができる。
本発明の電磁波シールド性カバーレイフィルムは、上述の片面フレキシブルプリント配線板以外に、両面フレキシブルプリント配線板、リジッドプリント配線板にも適用できる。
以下、実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。なお、実施例における、「部」および「%」は、それぞれ「重量部」および「重量%」を表し、Mwは重量平均分子量を意味する。
<重量平均分子量(Mw)の測定>
Mwの測定は東ソ−株式会社製GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)「HPC−8020」を用いた。GPCは溶媒(THF;テトラヒドロフラン)に溶解した物質をその分子サイズの差によって分離定量する液体クロマトグラフィ−である。本発明における測定は、カラムに「LF−604」(昭和電工株式会社製:迅速分析用GPCカラム:6mmID×150mmサイズ)を直列に2本接続して用い、流量0.6ml/min、カラム温度40℃の条件で行い、重量平均分子量(Mw)の決定はポリスチレン換算で行った。
<アクリル樹脂の合成>
[アクリル樹脂の合成例1]
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、導入管、温度計を備えた4口フラスコに、アクリル酸2-エチルヘキシル98部、アクリル酸2部、アセトン350部を仕込んだ。このフラスコを80℃に加熱し、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.05部を添加し、2時間反応させた。更に、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.05部を添加し、その後5時間反応させた。反応終了後、冷却し酢酸エチル100部を加え、重量平均分子量が150万のアクリル樹脂溶液を得た。
[アクリル樹脂の合成例2〜6]
アクリル樹脂の合成例1の原料を表1に記載した原料に代えた以外は、合成例1と同様の方法でアクリル樹脂を合成した。合成したアクリル樹脂溶液の重量平均分子量の結果を表1に示す。
Figure 2014090150
2EHA:アクリル酸2-エチルヘキシル
BA:アクリル酸ブチル
AA:アクリル酸
MAA:メタクリル酸
HEA:2-ヒドロキシエチルアクリレート
GMA:グリシジルメタクリレート
<ウレタン樹脂の合成>
[ウレタン樹脂の合成例1]
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、導入管、温度計を備えた4口フラスコに、アジピン酸と3−メチルー1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールから得られるMw=2000のポリエステルジオール313部、ジメチロールブタン酸11部、イソホロンジイソシアネート51部、トルエン300部を仕込み、窒素気流下、撹拌しながら60℃まで昇温し、均一に溶解させた。続いて、これに触媒としてジブチル錫ジラウレート0.16部を投入し、100℃で3時間反応させ、Mw=20万、酸価12mgKOH/gのポリウレタン樹脂溶液を得た。
[ウレタン樹脂の合成例2]
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、導入管、温度計を備えた4口フラスコに、3−メチルー1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールから得られるMw=2000のポリカーボネートジオール270部、イソホロンジイソシアネート51部、トルエン220部を仕込み、窒素気流下、撹拌しながら60℃まで昇温し、均一に溶解させた。続いて、これに触媒としてジブチル錫ジラウレート0.16部を投入し、100℃で3時間反応させ、末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを得た。次に、シクロヘキサノン380部、無水ピロメリット酸29部を投入し、90℃で1時間撹拌後、触媒としてジメチルベンジルアミン3.5部を添加して135℃に昇温し、4時間反応させ、Mw=10万、酸価30mgKOH/gのポリウレタンイミド樹脂溶液を得た。
<エステル樹脂の合成>
[エステル樹脂の合成例1]
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、導入管、温度計を備えた4口フラスコに、セパシン酸40部、イソフタル酸50部、1,4-ブタンジオール15部、1,6-ヘキサンジオール13部、ネオペンチルグリコール23部、2-ヒドロキシブタン二酸7.5部を仕込み、窒素気流下、撹拌しながら100℃に昇オンした。100℃で1時間保持した後、約8時間掛けて240℃に徐々に上げて脱水反応を行った。酸価が15以下になったら触媒としてテトラブチルチタネート0.02部を加えて、徐々に減圧し1〜3トール、260℃で5時間反応を行い、Mw10万、酸価0.5mgKOH/g、水酸基価10.2mgKOH/gのポリエステル樹脂溶液を得た。
[エステル樹脂の合成例2]
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、導入管、温度計を備えた4口フラスコに、ジメチルテレフタル酸263部、エチレングリコール91部、ネオペンチルグリコール92部、2−メチル−1,3−プロパンジオール53部 及び酢酸亜鉛0.035部を仕込み、窒素気流下、熱溶融して撹拌できるようになったら撹拌を開始して、留出するメタノールを常圧下に系外に除きながら 170℃から220℃まで3時間かけて徐々に昇温し、220℃で1時間保持した。170℃まで徐々に冷却し、イソフタル酸136部、1,4−シク ロヘキサンジカルボン酸66部を加え、留出する水を常圧下に系外に除きながら3時間かけて240℃まで昇温し、さらに240℃で保持して、酸価が 14.6になるまで反応を続けた。次いで、テトラブチルチタネート0.056部を加え、1時間かけて10mmHgまで減圧初期重合を行い、その後、 5mmHg以下に減圧して8時間重合を続け、末端に水酸基を有するポリエステル樹脂を得た。次いで無水ピロメリット酸を18部、触媒としてテトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド)を3.5部加え、100℃で6時間反応を続け、Mw6万、酸価13mgKOH/gのポリエステル樹脂溶液を得た。
(実施例1)
厚み50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に剥離処理を施した剥離性フィルム1(以下、単に剥離性フィルム1という)の剥離処理面に、合成例1で得られたアクリル樹脂溶液の樹脂分100部に対して、エポキシ樹脂(三菱化学製「EP1031S」、以下1031Sという)20部を加えて得たアクリル樹脂組成物を塗布・乾燥し、乾燥膜厚10μmの絶縁性樹脂層(A)を得た。次いで、前記絶縁性樹脂層(A)上に、厚さ0.1μmの銀薄膜を真空蒸着により形成し、絶縁性基材層(A)と導電層(B)の積層物を得た。続いて、合成例1で得られたアクリル樹脂溶液の樹脂分100部に対して、1031Sを20部加えて得た接着剤を塗布・乾燥し、乾燥膜厚25μmの絶縁性接着剤層(C)を得た。次いで、前記絶縁性接着剤層(C)上に、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に剥離処理を施した剥離性フィルム( 以下、単に剥離性フィルム2という)の剥離処理面を重ね合わせ電磁波シールド性カバーレイフィルムを作製した。
(実施例2〜4)(比較例1,2)
絶縁性樹脂層(A)、絶縁性接着剤層(C)の組成物を表2に記載した原料に代えた以外は、実施例1と同様の方法で電磁波シールド性カバーレイフィルムを作成した。
(実施例5)
剥離性フィルム1の剥離処理面に、合成例1で得られたアクリル樹脂溶液の樹脂分100部に対して、1031Sを20部加えて得たアクリル樹脂組成物を塗布・乾燥し、乾燥膜厚10μmの絶縁性樹脂層(A)を得た。次いで、前記絶縁性樹脂層(A)上に、合成例1で得られたアクリル樹脂溶液の樹脂分100部に対して、銀フィラー(福田金属工業社製「ナノメルトAG−XF301」、以下AG−XF301という)150部、1031Sを10部加えて得た樹脂組成物を塗布・乾燥し、乾燥膜厚5μmの導電層(B)を得た。続いて、次いで、剥離性フィルム2の剥離処理面上に、合成例4で得られたアクリル樹脂100部に、1031Sを15部、ブロック化イソシアネート化合物(住化バイエルウレタン株式会社製「BL3175」)を5部加えて得た接着剤を塗布・乾燥し、乾燥膜厚25μmの絶縁性接着剤層(C)を得た。次いで、前記導電層(B)と絶縁性接着剤層(C)を重ね合わせ電磁波シールド性カバーレイフィルムを作製した。
(実施例6〜10)(比較例3,4)
絶縁性樹脂層(A)、導電層(B)、絶縁性接着剤層(C)の組成物を表2に記載した原料に代えた以外は、実施例5と同様の方法で電磁波シールド性カバーレイフィルムを作成した。
Figure 2014090150
各実施例、及び各比較例で得られた電磁波シールド性カバーレイフィルムについて、電磁波シールド性、耐屈曲性、絶縁信頼性を以下の方法で評価した。結果を表2に示す。
<評価>
(電磁波シールド性の評価)
実施例および比較例から得られた、150mm角のカバーレイフィルムの四辺の端から10mmの位置に3mmφの貫通穴を、各辺に10個ずつ均等に形成した後、前記カバーレイフィルムから剥離性フィルム2を剥がし、露出した絶縁性接着剤層(C)を、厚み25μmのポリイミドフィルム上に、厚み12μmの銅箔が積層された銅張り積層板の銅箔面上に、150℃、1MPa、60minの条件で圧着し、絶縁性樹脂層(A)、導電層(B)、及び絶縁性接着剤層(C)を硬化させた。次に、前記貫通穴内部に、銀ペースト(アサヒ化学研究所製「LS−411MK」)を充填し、剥離フィルム1を除去した後、150℃、30min乾燥した。
上記方法により作製した試料を用いて、スペクトラムアナライザーを備えた電磁波シールド性測定機(ADVANTEST製「TR17301」)により、1GHz時の電磁波シールド性を評価した。評価基準は以下の通りである。
◎:50dB以上
○:40dB以上50dB未満
△:30dB以上40dB未満
×:30dB未満
(屈曲性の評価)
実施例および比較例から得られた、幅60mm、長さ120mmのカバーレイフィルムから剥離性フィルム2を剥がし、露出した絶縁性接着剤層(C)を、厚み25μmのポリイミドフィルム上に、厚み12μmの銅箔からなる配線パターン(ライン/スペース=1mm/1mm) が形成された配線板の配線面に、150℃、1MPa、60minの条件で圧着し、絶縁性樹脂層(A)、導電層(B)、及び絶縁性接着剤層(C)を硬化させた。
剥離フィルム1を除去し、曲率半径1.14mm、荷重500g、速度180回/minの条件でMIT屈曲試験機にかけ、回路パターンが断線するまでの回数により耐屈曲性を評価した。評価基準は以下の通りである。
◎: 50000回以上
○: 30000回以上500000回未満
△: 10000回以上30000回未満
×: 10000回未満
(絶縁信頼性の評価)
実施例および比較例から得られた、幅20mm、長さ40mmのカバーレイフィルムから剥離性フィルム2を剥がし、露出した絶縁性接着剤層(C)を、厚み25μmのポリイミドフィルム上に、厚み12μmの銅箔からなる櫛型配線パターン(ライン/スペース= 0.1mm/ 0.1mm)が形成された配線板の配線面に、150℃、1MPa、60minの条件で圧着し、絶縁性樹脂層(A)、導電層(B)、及び絶縁性接着剤層(C)を硬化させた。
剥離フィルム1を除去した後、マイグレーション測定機(IMV製「MIG8600B」)を用いて、前記配線板に電圧50Vを印加し、85℃85%RH環境下、1000時間の櫛型配線パターンの抵抗値を連続的に測定し、リークタッチの回数、及び1000時間後の抵抗値により絶縁信頼性を評価した。評価基準は以下の通りである。
◎:リークタッチなし、及び1000時間後の抵抗値が108Ω以上
○:リークタッチなし、1000時間後の抵抗値が107Ω以上108Ω未満
△:リークタッチ1回以下、1000時間後の抵抗値が107Ω以上108Ω未満
×:リークタッチ2回以上、1000時間後の抵抗値が107Ω未満
(接着性の評価)
実施例および比較例から得られた、幅60mm、長さ120mmのカバーレイフィルムから剥離性フィルム2を剥がし、露出した絶縁性接着剤層(C)を、厚み50μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン(株)製「カプトン200EN」)上に、100℃で熱ラミネートした。続いて剥離フィルム1を除去した後、露出した絶縁性樹脂層(A)を、同じく厚み50μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン(株)製「カプトン200EN」)上に、100℃で熱ラミネートし、続いて150℃、1.0MPa、2分間の条件で圧着処理をした後、160℃の電気オーブンで120分間加熱処理した。
こうして得られた「カプトン200EN/電磁波シールド性カバーレイフィルム/カプトン200EN」の構成物について、23℃相対湿度50%の雰囲気下で、引っ張り速度50mm/minでTピール剥離試験をおこない、その中心値を接着強度(N/cm)とした。
◎:接着強度が15N/cm以上
○:接着強度が8以上15N/cm未満
△:接着強度が5以上8N/cm未満
×:接着強度が5N/cm未満
Figure 2014090150
表3に示すように、絶縁性樹脂層(A)と、導電層(B)と、絶縁性接着剤層(C)とを積層した実施例1〜実施例10の電磁波シールド性カバーレイフィルムは、絶縁性接着剤層(C)にアクリル樹脂を使用することで優れた屈曲性、接着性及び絶縁信頼性を示した。一方、比較例1〜4は、絶縁性接着剤層(C)にウレタン樹脂やエステル樹脂といったアクリル樹脂以外を使用したことで屈曲性、接着性が不良となり、全てが良好となるものは得られなかった。以上により、本発明の電磁波シールド性カバーレイフィルムを用いてフレキシブルプリント配線板を製造することで、薄膜化と工程簡略化による製造コストの低減が可能となると同時に、優れた屈曲性、接着性、絶縁信頼性を得ることができた。

Claims (7)

  1. 絶縁性樹脂層(A)と、導電層(B)と、アクリル樹脂とを含むことを特徴とする絶縁性接着剤層(C)とが順次積層されてなる電磁波シールド性カバーレイフィルム。
  2. 絶縁性樹脂層(A)が、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エステル樹脂、エポキシ樹脂、アミド樹脂およびイミド樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種以上を含むことを特徴とする請求項1記載の電磁波シールド性カバーレイフィルム。
  3. 導電層(B) が、金属箔、金属蒸着膜、金属スパッタ膜及び導電性フィラーからなる群から選ばれる1 種以上の導電性物質を含むことを特徴とする請求項1または2記載の電磁波シールド性カバーレイフィルム。
  4. 請求項1〜3いずれか記載の電磁波シールド性カバーレイフィルムに貫通穴を形成し、その絶縁性接着剤層(C)面をフレキシブルプリント配線板用配線回路の配線回路面へ重ね合わせ、加熱して絶縁性樹脂層(A)、導電層(B)及び絶縁性接着剤層(C)を硬化し、さらに前記貫通穴の内部において、導電層(B) と配線回路とを電気的に接続することを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方法。
  5. 請求項1〜3いずれか記載の電磁波シールド性カバーレイフィルムの絶縁性接着剤層(C)面をフレキシブルプリント配線板用配線回路の配線回路面へ重ね合わせ、加熱して絶縁性樹脂層(A)、導電層(B)及び絶縁性接着剤層(C)を硬化し、前記電磁波シールド性カバーレイフィルムを積層したフレキシブルプリント配線板に貫通穴を形成し、さらに前記貫通穴の内部において、導電層(B) と配線回路とを電気的に接続することを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方法。
  6. 導電層(B) と配線回路とを、導電性ペースト、導電性バンプ及びメッキ処理からなる群より選択されるいずれかを用いて電気的に接続することを特徴とする請求項4または5記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法。
  7. 請求項4〜6いずれか記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法により製造されてなるフレキシブルプリント配線板。
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