JP2014088752A - 引上げ式フラップインゲート - Google Patents

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Abstract

【課題】扉体が水路を閉鎖した状態で損傷等を受けても開閉に支障が生じない引上げ式ゲートを提供する。
【解決手段】引上げ式フラップインゲート10は、扉体20と、扉体20を上下に昇降するためのロッド30が所定の距離α分摺動可能に扉体20を吊下げる構造で取り付けられている。ロッド30は図示しない駆動手段によって上下に昇降する構成となっている。扉体20の下方には開口部22が設けてあり、その開口部22を開閉するためのフラップ弁40が回転軸42により回動可能に軸支されている。フラップ弁40とロッド30は、ロッド30に設けられたラック51と回転軸42に設けられたピニオン52から構成される開閉機構50によって連結されており、ロッド30が所定の距離分摺動すると、開閉機構50がロッド30の摺動に連動して動作し、開閉機構50に連結されたフラップ弁40が操作されて回動し、開口部22を開閉することとなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、主に海岸や河川、水路に設置される逆流防止の引上げ式ゲートに関する。
従来より、津波や洪水等からの被害を防止するために、河川や水路では樋門や水門を設け、河口部には防潮水門を設けたり、海岸には防潮堤が築かれて樋門が設けられている。
平常時は樋門や水門は開放されていて、津波や逆流などの緊急時に閉じられることとなる。
樋門や水門には、ローラゲートやスライドゲートのような引上げ式ゲートやフラップゲートが用いられることが多い。水門の規模が大きい場合は引上げ式ゲートが多く、小規模の場合はフラップゲートを設置することがある。
フラップゲートには特許文献1のように、海水などの水位がフラップゲートの設置箇所よりも高い場合に、波の動きなどに伴うフラップゲートの揺動を防止し、海水の水路内への侵入やフラップゲートの損傷を防止する開閉装置が開示されている。
また、特許文献2のオートゲートのように、水路を常時閉塞ないし僅かに開放する扉体により一応閉塞するが、流水路側からの少量の流水の流出を可能にする外、当該流水路側の流量が増大した場合には前記扉体を大きく開放して無理なく流出させ、しかも、本川側水位の異常上昇に基づく水圧の異常上昇により、前記扉体を本川側から前記枠体(樋管ボックス)の流出口側に押圧して前記流出口を閉塞し、本川側水位の異常上昇流水の支川側への逆流を阻止する装置が開示されている。
実用新案登録第3011165号 特開2000−120049号公報
しかしながら、従来のローラゲート等の引上げ式ゲートは、ゲートの面積が非常に大きく津波や逆流時の水圧等によりゲートの扉体等が損傷し開閉に支障が生じることがある。
津波を防いだとしてもゲートを開放しなければ河川の排水ができなくなるため、河川の決壊等の二次災害を引き起こす可能性もある。
また、特許文献1や特許文献2のようなフラップゲートは排水樋門のような小規模な水門には適しているが、河川の河口部のような大規模な水門にはその構造上適用することはコストや強度等困難である。
さらに、特許文献2のオートゲートは、ゴミなどの夾雑物を挟み込むことをある程度防ぐことができるが、夾雑物の量や大きさによっては挟み込みを完全に防止することができない可能性があり、その点で課題があった。
本発明の課題は、引上げ式ゲートにおいて、扉体が水路を閉鎖した状態で損傷等を受けて開閉に支障が生じても排水機能を確保しうる引上げ式ゲートを提供することにある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、請求項1に記載の引上げ式フラップインゲートの発明は、水路を開閉する引上げ式ゲートにおいて、扉体を昇降するためのロッドが所定の距離分摺動可能に前記扉体に固定され、前記扉体に開口部が設けられ、前記開口部の上方部の扉体壁面に軸受が設けられ、前記軸受にフラップ弁が回転軸を介して回動可能に設けられ、前記フラップ弁と前記ロッドが開閉機構により連結され、前記ロッドが所定の距離分摺動すると該ロッドに連結された前記開閉機構によって前記フラップ弁が前記開口部を開閉し、扉体を開閉するためのロッドの昇降動作に連動してフラップ弁が前記開口部を開閉可能とすることを特徴としている。
請求項2記載の発明は、前記開閉機構は、前記ロッドにラックが設けられ、前記回転軸に前記ラックに噛合したピニオンが設けられ、前記ロッドが所定の距離分摺動することによって、前記ラックの直線運動が前記ピニオンによって回動運動に変換され、前記回転軸に設けられた前記フラップ弁が回動し、前記ロッドが所定の距離分摺動して上昇すると前記フラップ弁が前記開口部を閉鎖したのち、さらに該ロッドが上昇するとロッドに固定された扉体も上昇して水路を開放し、前記ロッドが下降するとロッドに固定されている扉体も下降して水路を閉鎖したのち、さらに該ロッドが所定の距離分摺動して下降すると該フラップ弁が該開口部を開放することを特徴とする請求項1記載の引上げ式フラップインゲートである。
請求項3記載の発明は、前記開閉機構は、前記回転軸にトルクアームが一端を該回転軸に固定されて設けられ、前記トルクアームの他端と前記ロッドを連結するためのリンク機構が設けられ、前記ロッドが直線運動すると、前記トルクアームが前記リンク機構を介して前記回転軸を中心に回動することによって前記フラップ弁が回動し、前記ロッドが所定の距離分摺動して上昇すると前記フラップ弁が前記開口部を閉鎖したのち、さらに該ロッドが上昇するとロッドに固定された扉体も上昇して水路を開放し、前記ロッドが下降するとロッドに固定されている扉体も下降して水路を閉鎖したのち、さらに該ロッドが所定の距離分摺動して下降すると該フラップ弁が該開口部を開放することを特徴とする請求項1記載の引上げ式フラップインゲートである。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の引上げ式フラップインゲートにおいて、前記開閉機構にクラッチ機構が設けられ、前記クラッチ機構により前記フラップ弁が水流の圧力を受けて前記回転軸を中心に揺動可能となっていることを特徴とする引上げ式フラップインゲートである。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の引上げ式フラップインゲートにおいて、前記ロッドが上下に摺動する距離のうち下端より所定の距離上部の位置に対応する前記扉体に弾性部材が設けられ、該ロッドが自重降下するとともに該扉体も自重降下して水路を閉鎖した際に、該ロッドが該弾性部材に当接して該ロッドの自重降下が停止し、該ロッドがさらに該弾性部材を収縮させながら所定の距離分摺動して下降すると、該ロッドに連結された前記開閉機構によって前記フラップ弁が前記開口部を開放することを特徴とする引上げ式フラップインゲートである。
本発明の引上げ式フラップインゲートによれば、ロッドが所定の距離分摺動すると該ロッドに連結された開閉機構によってフラップ弁が開口部を開閉し、扉体を開閉するためのロッドの昇降動作に連動してフラップ弁が開口部を開閉可能とすることにより、例えば、扉体が津波等で閉鎖した際に大きな水圧を受けて損傷した場合でも、フラップ弁の面積は十分小さいので損傷する可能性は極めて低く、水路の排水が必要な場合となっても損傷して上昇できない扉体を動かすことなくフラップ弁を開放して排水作業を行うことができるため、水路開放不全による水路の決壊等の二次災害を防ぐことができる。
また、ロッドの昇降に連動してフラップ弁を開閉することができるので、フラップ弁を開閉するための他の動力源を必要としないので、ゲートの構成がコンパクトとなり、製造コストやランニングコストの削減に貢献することができる。
また、請求項2や請求項3のように、開閉機構がラックピニオン機構や、リンク機構を用いてロッドとフラップ弁を連結することにより、ロッドの昇降動作が簡便にフラップ弁の回転運動に変換することができる。
また、請求項4のように、開閉機構にクラッチ機構が設けられることにより、フラップ弁が水圧により揺動可能となるので、水路の排水と逆流の防止をより簡便に行うことができる。
また、請求項5のように、ロッドが上下に摺動する距離のうち下端より所定の距離上部の位置に対応する扉体に弾性部材が設けられ、ロッドが自重降下するとともに扉体も自重降下して水路を閉鎖した際に、ロッドが弾性部材に当接してロッドの自重降下が停止し、ロッドがさらに弾性部材を収縮させながら所定の距離分摺動して下降すると、ロッドに連結された開閉機構によってフラップ弁が開口部を開放する引上げ式フラップインゲートとすると、水路を閉鎖する際、ロッド及び扉体の自重を利用して降下させて閉鎖することも可能であり、この場合、ロッド及び扉体を自重降下させて扉体が水路を閉鎖した際に、ロッドは摺動可能となっているのでロッドのみ自重降下が継続され、ロッドに連結された開閉機構が作動し意図せずフラップ弁が開口部を開放してしまう可能性があるが、請求項5の発明では扉体が水路を閉鎖した際に、扉体に設けられた弾性部材にロッドが当接してロッドの自重降下を停止させることができるので、フラップ弁の閉鎖状態を維持することができ、緊急時に動力を使用せずにゲートの自重のみで緊急閉鎖することができる利点がある。また、ロッドの停止状態からさらに弾性部材を収縮させながら所定の距離分摺動して下降させればフラップ弁が開口部を開放することができる。
本発明に係る引上げ式フラップインゲートの実施形態の正面図を示す。 本発明に係る引上げ式フラップインゲートの実施形態の側面断面図を示す。 本発明に係る引上げ式フラップインゲートの開閉機構の一例を示す。 本発明に係る引上げ式フラップインゲートの開閉機構の他の実施例を示す図である。 本発明に係る引上げ式フラップインゲートの開閉機構の他の実施例を示す図 本発明に係る引上げ式フラップインゲートの実施形態の動作状態を示す図で、完全閉鎖時の状態を示す。 本発明に係る引上げ式フラップインゲートの実施形態の動作状態を示す図で、ゲート開放時の動作状態を示す。 本発明に係る引上げ式フラップインゲートの実施形態の動作状態を示す図で、フラップ弁開放時の動作状態を示す。である。 本発明に係る引上げ式フラップインゲートのクラッチ機構の一例を示す図である。 本発明に係る引上げ式フラップインゲートのクラッチ機構の他の実施例を示す図である。 本発明に係る引上げ式フラップインゲートに弾性部材を設けた実施形態の側面断面図を示す。 本発明に係る引上げ式フラップインゲートに弾性部材を設けた実施形態の側面拡大図を示す。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態の一例について、さらに詳しく説明する。図1は本発明に係る引上げ式フラップインゲートの実施形態の正面図、図2は側面断面図を示す。
引上げ式フラップインゲート10は、河川の河口部や水路等に設けられて逆流の防止や津波による逆流を防止するための引上げ式のゲートである。
引上げ式フラップインゲート10は、扉体20と、扉体20を上下に昇降するためのロッド30が所定の距離α分摺動可能に扉体20を吊下げる構造で取り付けられている。ロッド30は図示しない駆動手段によって上下に昇降する構成となっている。扉体20の下方には開口部22が設けてあり、その開口部22を開閉するためのフラップ弁40が回動可能に設けられている。フラップ弁40とロッド30は開閉機構50によって連結されており、ロッド30が所定の距離分摺動すると、開閉機構50がロッド30の摺動に連動して動作し、開閉機構50に連結されたフラップ弁40が操作されて回動し、開口部22を開閉することとなる。
扉体20は、水路2を開閉する開閉部材である。扉体20は、広い板状の扉で上下に昇降する。扉体20の上部には扉体吊金具21が設けられている。また、扉体20の両側面にはローラ23が備えられている。
扉体20の下部中央には開口部22が設けられていて、開口部22にはフラップ弁40が回動可能に設けられる。開口部22は扉体20が閉鎖していても、この開口部22を開放することによって水路の排水を行うことができる。
扉体吊金具21は円筒形状となっており、ここにロッド30が距離分摺動可能に挿通して取り付けられる。
ロッド30には挿通された扉体吊金具21の上部と下部にフラップ上限ストッパー31とフラップ下限ストッパー32が取り付けられていて、この上下のストッパーによってロッドの所定の摺動距離αを決定している。
扉体20が上下に昇降する際には、フラップ下限ストッパー32の上端と扉体20又は扉体吊金具21が接触し、ロッド30の昇降動作が扉体20の昇降動作となり水路を開閉することとなる。
ローラ23は、自動車のタイヤのように樋門の胸壁と転がり接触し、扉体20のスムーズな開閉を補助する役目がある。
開口部22を開閉するためのフラップ弁40は、板状の部材で開口部を塞ぐ形状となっており、フラップ弁40の上部には一対の吊金具43が設けられている。そしてこの吊金具43にはフラップ弁40を回動させるための回転軸42が設けられている。
回転軸42は、扉体20の開口部22の下流側上部に設けられた一対の軸受41に水平に軸支され、この回転軸42を軸中心にフラップ弁40が回動することによって扉体20に設けられた開口部22を開閉することとなる。
フラップ弁40は開閉機構50によって開閉される。開閉機構50は、ロッド30に連結されていて、ロッド30の上下の摺動動作を変換してフラップ弁40の開閉動作とするためのものである。
開閉機構50は図3のように、ラックピニオン機構により開閉したり、図4のようにラックピニオンとチェーン駆動を組み合わせたり、図5のようにリンク機構により開閉する機構とすることができる。
図3の開閉機構50は、ロッド30の先端部に設けられたラック51と、回転軸42に固定された円盤状のピニオン52が噛合した構成となっており、ロッド30が摺動距離αを上下運動するとラックピニオン機構により回転軸42が連動して回動しフラップ弁40が開閉する構成となっている。
図4の開閉機構50は、図3の開閉機構の変形で、ラックピニオン機構とチェーン駆動を組み合わせた構成となっている。フラップ弁40に設けられた回転軸42とは別にピニオン52を設けてロッド30の先端部に設けられたラック51と噛合し、さらに、ピニオン52に取り付けられたチェーンスプロケット54と回転軸42に取り付けられたチェーンスプロケット55をチェーン53で連結した構成となっている。
ロッド30が上下運動するとラックピニオン機構によりピニオン52が回動し、チェーン53の伝動により回転軸42が回動し、結果フラップ弁40が開口部22を開閉することとなる。
図5の開閉機構50は、トルクアーム56、中間リンク57、リンクピン58、リンクピン59により構成されたリンク機構を用いてロッド30の上下運動をフラップ弁40の回動運動に変換する機構となっている。図5(a)は、フラップ弁40の回転軸42に下流側(図では左側)に張り出した形状のトルクアーム56が設けられ、ロッド30とトルクアーム56が中間リンク57とリンクピン58、リンクピン59で回動可能に連結された構成となっている。
ロッド30が上下運動するとリンク機構により中間リンク57を介してトルクアーム56が回動し、トルクアーム56が取り付けられた回転軸42が回動し、結果フラップ弁40が開口部22を開閉することとなる。
なお、扉体20の形状等によってはトルクアーム56を図5(b)のように水路側に仕舞い込むような形状(図では右側)で取り付けられていても良い。
次に、本発明の引上げ式フラップインゲート10の扉体20の開閉動作と、ロッド30によって連動して開閉するフラップ弁40の開閉動作の関係を図6〜図8で説明する。図6〜図8での開閉機構はロッド30の先端部に設けられたラック51と、回転軸42に設けられたピニオン52が噛合したラックピニオン機構を一例として説明する。
図6は扉体20とフラップ弁40の両方とも閉鎖された状態の図である。ロッド30は摺動距離α分上昇して下部ストッパー32が扉体20に接している状態で、ロッド30つまりラック51が最大上昇している状態でもある。このとき噛合されたピニオン52は左回転し取り付けられているフラップ弁40の左回転の力が加わり、扉体20の開口部22に押しつけられて閉鎖している。
図7は扉体20は開放、フラップ弁40は閉鎖した状態の図である、図6の状態からロッド30をさらに上昇させると、ロッド30は下部ストッパー32が扉体20と扉体吊金具21に接触しているので摺動はせず、そのまま扉体20ごと上昇することとなる。これによって水路が大きく開放されることとなる。
図8は扉体20は閉鎖、フラップ弁40は開放した状態の図である、図6の状態からロッド30をさらに下降させると、ロッド30が扉体吊金具21内部を摺動していき、上部ストッパー31の下端が扉体吊金具21に接触して停止する。この間、ロッド30に設けられたラック51も同期して下降し、噛合されたピニオン52はラックピニオン機構により右回転する。ピニオン52が取り付けられた回転軸42も連動して右回転し、結果フラップ弁40が開口部22を開放することとなる。
これによって扉体20を昇降しなくともフラップ弁40により開口部22を開放して水路から河川への排水を行うことができる。
例えば、扉体20が津波等で閉鎖した際に大きな水圧を受けて損傷した場合でも、フラップ弁40の面積は十分小さいので損傷する可能性は極めて低く、水路の排水が必要な場合となっても損傷して上昇できない扉体20を動かすことなくフラップ弁40を開放して排水作業を行うことができるため、水路開放不全による水路の決壊等の2次災害を防ぐことができる。
また、図9、図10のように引上げ式フラップインゲート10にクラッチ機構60を設けてフラップ弁40を所定の角度揺動可能とすることで、水路2と下流側との水位差や圧力差でフラップ弁40が揺動して開口部22を開閉することも可能となる。
図9は開閉機構50がラックピニオン機構の場合のクラッチ機構60の一例であり、クラッチ機構60はピニオン52内部に扇形の開口部61を備え、また回転軸42の対応する位置に突起部材62を形成し、ピニオン52が回転軸42の突起部材62部分ににクリアランスをもって遊嵌された構成となっている。
揺動の動作は、水路2からの圧力が下流側より高い場合、フラップ弁40はクラッチ機構60により右回転していき開口部22を開放していく。開放する角度は、ピニオン52内部の扇形の開口部61の形状によって決定される。反対に、下流側からの圧力が水路2より高い場合、フラップ弁40はクラッチ機構60により左回転していき開口部22を閉鎖していく。
そして、フラップ弁40を強制開閉したい場合は、ロッド30を昇降すれば開閉機構50によりフラップ弁40を回動させて開口部22を開閉することが可能である。
図10は開閉機構50がリンク機構の場合のクラッチ機構60の一例であり、クラッチ機構60はフラップ弁吊金具43に円弧状長穴63と、円弧状長穴63の端部に略垂直方向の縦長穴64が組み合わされてが構成されており、このクラッチ機構60に開閉機構50の構成部材である中間リンク57をリンクピン59を介して移動可能に取り付けてある。なお、本実施例ではクラッチ機構60をフラップ弁吊金具43に設けた構成となっているが、図5のトルクアーム56にクラッチ機構を設けても良い。
クラッチ機構60の動作は図10(b)〜(d)に示す。図10(b)はフラップ弁40を強制閉鎖した状態であり、中間リンク57に連結されたロッド30に連結されたリンクピン59がクラッチ機構60の円弧状長穴63にセットされた場合の位置よりもさらに下降すると、リンクピン59がクラッチ機構60の縦長穴64の下端に移動し、ロッド30がさらに下降しようとすると縦長穴64の下端が作用点となってフラップ弁40が回転軸42中心に左回転し、開口部22を閉鎖することとなる。
図10(c)はフラップ弁40が揺動状態であり、リンクピン59がクラッチ機構60の円弧状長穴63にセットされた状態となると、フラップ弁40は揺動可能状態となり、揺動の動作は、水路2からの圧力が下流側より高い場合、フラップ弁40はクラッチ機構60により右回転していき開口部22を開放していく。開放する角度は、円弧状長穴63の形状によって決定される。反対に、下流側からの逆流の圧力が水路2より高い場合、フラップ弁40はクラッチ機構60により左回転していき開口部22を閉鎖していく。
図10(d)はフラップ弁40が強制開放した状態であり、中間リンク57に連結されたロッド30に連結されたリンクピン59がクラッチ機構60の円弧状長穴63にセットされた場合の位置よりもさらに上昇すると、リンクピン59がクラッチ機構60の縦長穴64の上端に移動し、ロッド30がさらに上昇しようとすると縦長穴64の上端が作用点となってフラップ弁40が回転軸42中心に右回転し、開口部22を開放することとなる。
本発明の引上げ式フラップインゲート10は、緊急時の水路2の閉鎖方法のひとつとしてゲートを自重降下させて閉鎖する方法もある。しかし、自重降下させる場合、図11(a)、(b)のように、ロッド30及び扉体20を自重降下させて扉体20が水路2を閉鎖した際に、ロッド30は摺動可能となっているのでロッドのみ自重降下が継続され、図11(b)のようにロッド30に連結された開閉機構50が作動し意図せずフラップ弁40が開口部22を開放してしまう可能性がある。
そこで、図11(c)のように、扉体20が水路2を閉鎖した際、ロッド30に設けられた下部ストッパー32の下面に当接するように弾性部材70が扉体に設けられているとロッド30の自重降下を停止させることができる。
弾性部材70の構成詳細及びその動作図を図12に示す。弾性部材70はショックダンパ又はスプリングが好適であるがそれに限らず弾性を有した部材を使用すればよい。図12(a)は図11(c)の拡大図に相当し、扉体20が水路2を閉鎖した際の図である。下部ストッパー32の下面に当接するように弾性部材70が扉体20に取り付けられていて、ロッド30も自重降下を停止している。開閉機構50はフラップ弁40の全閉位置で停止しているので開口部22を確実に閉鎖することができる。
そして、図12(b)のように、図示しない開閉機によってロッド30とそれに取り付けられた下部ストッパー32がさらに下降すると、下部ストッパー32に当接している弾性部材70も収縮していき、ロッド30に連結された開閉機構50がフラップ弁40を強制開放することとなる。
また図12(c)のように、クラッチ機構60を設けることもできる。扉体20が自重降下して水路2を閉鎖したのち、ロッド30は所定の距離自重降下を継続し、下部ストッパー32の下面が扉体20に取り付けられた弾性部材70に当接して自重降下を停止させる。この位置をクラッチ機構60の揺動可能位置となるように弾性部材70を取り付けるとよい。
本発明の引上げ式フラップインゲートは、水路の排水樋門を一例として説明したが、これに限らず用水路や取水ゲート、防潮堤の開閉装置としても適用することができる。
2 水路
10 引上げ式フラップインゲート
20 扉体
21 扉体吊金具
22 開口部
23 ローラ
30 ロッド
31 上部ストッパー
32 下部ストッパー
40 フラップ弁
41 軸受
42 回転軸
43 フラップ弁吊金具
50 開閉機構
51 ラック
52 ピニオン
53 チェーン
54 チェーンスプロケット
55 チェーンスプロケット
56 トルクアーム
57 中間リンク
58 リンクピン
59 リンクピン
60 クラッチ機構
61 開口部
62 突起部材
63 円弧状長穴
64 縦長穴
70 弾性部材

Claims (5)

  1. 水路を開閉する引上げ式ゲートにおいて、
    扉体を昇降するためのロッドが所定の距離分摺動可能に前記扉体に固定され、
    前記扉体に開口部が設けられ、
    前記開口部の上方部の扉体壁面に軸受が設けられ、
    前記軸受にフラップ弁が回転軸を介して回動可能に設けられ、
    前記フラップ弁と前記ロッドが開閉機構により連結され、
    前記ロッドが所定の距離分摺動すると該ロッドに連結された前記開閉機構によって前記フラップ弁が前記開口部を開閉し、扉体を開閉するためのロッドの昇降動作に連動してフラップ弁が前記開口部を開閉可能とすること
    を特徴とする引上げ式フラップインゲート。
  2. 前記開閉機構は、
    前記ロッドにラックが設けられ、
    前記回転軸に前記ラックに噛合したピニオンが設けられ、
    前記ロッドが所定の距離分摺動することによって、前記ラックの直線運動が前記ピニオンによって回動運動に変換され、前記回転軸に設けられた前記フラップ弁が回動し、
    前記ロッドが所定の距離分摺動して上昇すると前記フラップ弁が前記開口部を閉鎖したのち、さらに該ロッドが上昇するとロッドに固定された扉体も上昇して水路を開放し、
    前記ロッドが下降するとロッドに固定されている扉体も下降して水路を閉鎖したのち、さらに該ロッドが所定の距離分摺動して下降すると該フラップ弁が該開口部を開放すること
    を特徴とする請求項1記載の引上げ式フラップインゲート。
  3. 前記開閉機構は、
    前記回転軸にトルクアームが一端を該回転軸に固定されて設けられ、
    前記トルクアームの他端と前記ロッドを連結するためのリンク機構が設けられ、
    前記ロッドが直線運動すると、前記トルクアームが前記リンク機構を介して前記回転軸を中心に回動することによって前記フラップ弁が回動し、
    前記ロッドが所定の距離分摺動して上昇すると前記フラップ弁が前記開口部を閉鎖したのち、さらに該ロッドが上昇するとロッドに固定された扉体も上昇して水路を開放し、
    前記ロッドが下降するとロッドに固定されている扉体も下降して水路を閉鎖したのち、さらに該ロッドが所定の距離分摺動して下降すると該フラップ弁が該開口部を開放すること
    を特徴とする請求項1記載の引上げ式フラップインゲート。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の引上げ式フラップインゲートにおいて、
    前記開閉機構にクラッチ機構が設けられ、
    前記クラッチ機構により前記フラップ弁が水流の圧力を受けて前記回転軸を中心に揺動可能となっていることを特徴とする引上げ式フラップインゲート。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の引上げ式フラップインゲートにおいて、
    前記ロッドが上下に摺動する距離のうち下端より所定の距離上部の位置に対応する前記扉体に弾性部材が設けられ、
    該ロッドが自重降下するとともに該扉体も自重降下して水路を閉鎖した際に、該ロッドが該弾性部材に当接して該ロッドの自重降下が停止し、
    該ロッドがさらに該弾性部材を収縮させながら所定の距離分摺動して下降すると、該ロッドに連結された前記開閉機構によって前記フラップ弁が前記開口部を開放することを特徴とする引上げ式フラップインゲート。
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