JP2014088663A - 鉄筋コンクリート構造物の補強構造 - Google Patents

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【課題】段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物の補強構造において、コストを低減でき、さらに、鉄筋コンクリート構造物の補強後に地震等によって当該鉄筋コンクリート構造物が損傷した場合において、当該損傷した鉄筋コンクリート構造物の損傷部の位置や損傷の程度を外部から容易に確認することができ、補強後に損傷した場合の補強対策を容易かつ的確に行えるようにする。
【解決手段】段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物1の段落としされている部分51の外表面2と段落としされていない部分50の外表面2とを跨ぐように複数の補強板3;3…が間隔を隔てて互いに隣り合うように配置され、これら複数の補強板の板面と鉄筋コンクリート構造物の外表面とが対向するように、各補強板3が、段落としされている部分51と段落としされていない部分50とに固定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物の補強構造に関する。
従来のコンクリート構造物設計においては、段落とし構造が採用されていた。
段落とし構造とは、鉄筋コンクリート構造物の柱部分や壁部分等の縦構造体と鉄筋コンクリート構造物の下部構造体との接合部に応力が集中し、縦構造体の高さ方向の中間部分には上記接合部に比べて応力が集中しにくいとの考え方に基づいた従来の鉄筋コンクリート構造物設計手法による構造であって、鉄筋コンクリート構造物中の主鉄筋の量が、縦構造体と下部構造体との接合部分を含む下部構造体から縦構造体の所定の高さ位置までと、当該所定の高さ位置よりも高い位置にある部分とで異なるように構成されている。
即ち、段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物とは、鉄筋コンクリート構造物の縦構造体と下部構造体との接合部分を含む下部構造体から縦構造体の所定の高さ位置までに配筋された主鉄筋の量よりも、当該所定の高さ位置よりも高い位置にある部分に配筋された主鉄筋の量を減らした構造を備えた鉄筋コンクリート構造物のことを言う。尚、当該所定の高さ位置は、カットオフ位置(段落とし位置)と呼ばれ、当該カットオフ位置は、鉄筋コンクリート構造物毎の構造計算により決められる。
ここで、主鉄筋の量が減らされていない下部構造体から縦構造体の所定のカットオフ位置までの部分を「段落としされていない部分」と言い、当該「段落としされていない部分」である縦構造体のカットオフ位置までの部分と比べて主鉄筋の量が減らされているカットオフ位置よりも高い位置にある縦構造体の上方部分を「段落としされている部分」と言う。
このような段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物では、地震力を受けて、段落としされている部分が爆裂圧潰したり破断折損するような破壊被害が生じている。
そこで、段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物を補強することが必要となっている。
当該段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物において、鉄筋コンクリート構造物の外表面を形成する外周を鋼板で巻き立てたり(特許文献1等参照)、鉄筋コンクリート構造物の外表面を形成する外周を筒状の鋼板で覆う(特許文献2等参照)ようにして補強する補強構造が知られている。
特開2000−336617号公報 特開2000−96521号公報
しかしながら、上述した段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物の補強構造では、鉄筋コンクリート構造物の外表面を形成する外周を補強材としての鋼板で巻き立てたり、鉄筋コンクリート構造物の外表面を形成する外周を補強材としての筒状の鋼板で覆うようにしているので、補強材の使用量が多くなり、コストが高くなるという課題がある。さらに、鉄筋コンクリート構造物の外表面が補強材で覆われてしまうので、補強後に地震等によって鉄筋コンクリート構造物が損傷した場合、当該損傷した鉄筋コンクリート構造物の損傷部の位置や損傷の程度を外部から確認することが困難となるので、補強が必要な場合に適切な対応ができないという課題があった。
本発明は、段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物の補強構造において、コストを低減でき、さらに、鉄筋コンクリート構造物の補強後に地震等によって当該鉄筋コンクリート構造物が損傷した場合において、当該損傷した鉄筋コンクリート構造物の損傷部の位置や損傷の程度を外部から容易に確認することができ、補強後に損傷した場合の補強対策を容易かつ的確に行える鉄筋コンクリート構造物の補強構造を提供する。
本発明に係る鉄筋コンクリート構造物の補強構造は、段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物の段落としされている部分の外表面と段落としされていない部分の外表面とを跨ぐように複数の補強板が間隔を隔てて互いに隣り合うように配置され、これら複数の補強板の板面と鉄筋コンクリート構造物の外表面とが対向するように、各補強板が、段落としされている部分と段落としされていない部分とに固定されていることを特徴とするので、補強板の使用量を少なくできて、段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物を補強できる安価な補強構造を提供できるとともに、鉄筋コンクリート構造物の補強後に地震等によって当該鉄筋コンクリート構造物が損傷した場合において、当該損傷した鉄筋コンクリート構造物の損傷部の位置や損傷の程度を外部から容易に確認することができ、補強後に損傷した場合の補強対策を容易かつ的確に行える。
補強板が、鉄筋コンクリート構造物を貫通しないように鉄筋コンクリート構造物に取付けられた棒材の鉄筋コンクリート構造物の外表面より突出する端部に連結固定されて鉄筋コンクリート構造物の外表面に取付けられたことにより、鉄筋コンクリート構造物に固定されているので、補強板を鉄筋コンクリート構造物の外表面に簡単に取付けることができ、容易に施工できる。
鉄筋コンクリート構造物を挟んで互いに対向するように配置された一対の補強板が、鉄筋コンクリート構造物を貫通するように設けられた棒材の両方の端部に連結固定されて鉄筋コンクリート構造物の外表面に取付けられたことにより、鉄筋コンクリート構造物に固定されているので、鉄筋コンクリート構造物を貫通するように設けられた棒材により鉄筋コンクリート構造物の曲げ補強効果が向上する。
段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物の補強構造を示す正面図。 段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物の補強構造を示す断面図。 補強材を示す斜視図。 補強材の他例を示す斜視図。 段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物の補強構造を示す正面図。
実施形態1
実施形態1に係る段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物の補強構造は、図1に示すように、段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物1(以下、特に必要のない限り単に鉄筋コンクリート構造物1という)の外表面2に補強板3を間隔を隔てて複数個取付けた構成である。
補強板3は、例えば、帯板状に形成された鋼板により形成される。
複数の補強板3;3…は、例えば鉄筋コンクリート構造物1の外周面を形成する外表面2に外周面の周方向に沿って間隔を隔てて互いに隣り合うように配置されて取付けられることで鉄筋コンクリート構造物1に固定される。
各補強板3は、補強板3の帯状の長手方向(帯の延長方向)が鉄筋コンクリート構造物1の主鉄筋55の延長方向に沿った方向に延長して、前述した段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物1の段落としされていない部分50の外表面2と段落としされている部分51(段落としされていない部分50よりも主鉄筋55の量が減らされている部分)の外表面2とを跨ぐように配置される。そして、各補強板3の板面と鉄筋コンクリート構造物1の外表面2とを対向させた状態で、少なくとも補強板3の帯状の長手方向の両方の端部4;4が、段落としされている部分51の外表面2と段落としされていない部分50の外表面2とに取付けられることで、各補強板3が、鉄筋コンクリート構造物1の段落としされていない部分50と段落としされている部分51とに固定される。
例えば、図1;図2に示すように、鉄筋コンクリート構造物1が、縦構造体としての橋脚1Aと下部構造体としてのフーチング1Bとを備えた構造物である場合、橋脚1Aとフーチング1Bとの接合部分を含むフーチング1Bから橋脚1Aの所定の高さ位置であるカットオフ位置(段落とし位置)52までに配筋された主鉄筋55の量よりも、橋脚1Aのカットオフ位置52よりも高い位置にある部分に配筋された主鉄筋55の量を減らした構造を備える。そして、補強板3が、主鉄筋55の量が減らされていないフーチング1Bから橋脚1Aのカットオフ位置52までの部分である段落としされていない部分50の外表面2と主鉄筋55の量が減らされているカットオフ位置52よりも高い位置にある橋脚1Aの上方部分である段落としされている部分51の外表面2とに跨るように配置されて、補強板3の一方の端部4が段落としされていない部分50に固定され、補強板3の他方の端部4が段落としされている部分51に固定されている。
尚、図中、56はせん断補強筋である。
帯板状の補強板3の長手方向の両方の端部4;4は、例えば、補強板3の長手方向の中央部5よりも幅広に形成され、当該端部4には、棒材7の端部8を通して当該端部8を固定するための固定孔9が形成されている。当該端部4は、例えば、図1;図3に示すように、幅方向に固定孔9を複数個並べて形成できるような幅寸法に形成することで、鉄筋コンクリート構造物1の外表面2に対する端部4の取付箇所を増やすことができ、端部4を鉄筋コンクリート構造物1の外表面2に強固に取付けることが可能となる。
補強板3は、鉄筋コンクリート構造物1の外表面2の互いに向かい合う面にそれぞれ固定される。例えば、図1;図2に示すように、鉄筋コンクリート構造物1が断面長方形状の橋脚1Aとフーチング1Bとを備えた構造物であって、複数の補強板3が、当該橋脚1Aの外周面を形成する四つの外側面のうちの、互いに向かい合う面積の大きい方の一対の外側面において互いに隣り合うように配置される場合においては、一対の外側面にそれぞれ取付けられる補強板3:3の端部4の固定孔9に対応するように当該橋脚1Aを貫通する棒材通し用の貫通孔10(図2参照)を形成する。そして、この貫通孔10に上記棒材7を貫通させて、この貫通孔10から突出する棒材7の両方の端部8;8を外表面2;2にそれぞれ配置された補強板3:3の端部4の固定孔9に通して棒材7の端部8;8に形成されているねじ部11にナット12を挿入し、当該ナット12を締結する。以上により、補強板3の板面と鉄筋コンクリート構造物1の外表面2とが圧接状態となって補強板3が棒材7の端部8に連結固定され、当該橋脚1Aの互いに向かい合う面積の大きい方の一対の外側面にそれぞれ補強板3;3が固定される。
即ち、鉄筋コンクリート構造物1を挟んで互いに対向するように配置された一対の補強板3;3が、鉄筋コンクリート構造物1を貫通するように設けられた棒材7の両方の端部8;8に連結固定されたことで、当該一対の補強板3;3が、鉄筋コンクリート構造物1の外表面2を形成する互いに向かい合う一対の外側面にそれぞれ取付けられて当該鉄筋コンクリート構造物1に固定される。
具体的には、図1に示すように、例えば「I」形状の帯状の補強板3を用い、当該補強板3の長手方向の中心点を鉄筋コンクリート構造物1の段落としされていない部分50の外表面2と段落としされている部分51の外表面2との境界であるカットオフ位置(段落とし位置)52に一致させて、一方の端部4を段落としされていない部分50に固定し、他方の端部4を段落としされている部分51に固定することにより、補強板3が、段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物1の段落としされていない部分50の外表面2と段落としされている部分51の外表面2とを跨ぐように鉄筋コンクリート構造物1に固定される。
また、鉄筋コンクリート構造物1に固定された補強板3の下端位置を縦構造体と下部構造体との境界位置よりも上方に位置させた。例えば、図1に示すように、鉄筋コンクリート構造物1に固定された補強板3の下端位置を橋脚1Aとフーチング1Bとの境界位置よりも上方に位置させた。このように構成された補強構造によって補強された鉄筋コンクリート構造物1に地震時の垂直衝撃応力が加わった場合に、縦構造体と下部構造体との境界位置と補強板3の下端位置との間の部分である基部に損傷が生じるようにした。このように構成して、基部に損傷が生じるようにしたことにより、損傷部の補修作業を容易にできるようになる。即ち、実施形態1の補強構造によって補強されていない段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物1に地震時の垂直衝撃応力が加わった場合、例えば、段落としされていない部分50から段落としされている部分51に移行する部分(段落とし部分)で破壊被害が生じるが、当該部分は、基部よりもかなり離れた上方位置であり、かつ、段落としされている部分51であるので損傷の程度が激しくなる。よって、この場合の補修作業は、上方位置での作業になるため作業性が悪く、また、損傷の程度も大きいので補修も困難となる。一方、実施形態1の補強構造によって補強された段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物1に地震時の垂直衝撃応力が加わった場合、基部に損傷が集中するので、この場合の補修作業は、下方位置での作業になるため作業性が良く、また、段落としされていない部分50である基部に生じる損傷なので損傷の程度も小さくなるので補修も容易となる。
鉄筋コンクリート構造物1を貫通するように形成された棒材通し用の貫通孔10と貫通孔10内を貫通するように設置された棒材7との間にはモルタル等の充填材(グラウト)58が充填される。これにより、貫通孔10の内壁と棒材7との結合力が高まり、鉄筋コンクリート構造物1と補強板3との一体性が高まるので、補強効果が向上する。
鉄筋コンクリート構造物1の外表面2に不陸があって、互いに対向する鉄筋コンクリート構造物1の外表面2と補強板3の板面との間に隙間が生じる場合には、当該隙間にモルタル等の図外の充填材(グラウト)を充填する。これにより、外表面2に補強板3との結合力が高まり、鉄筋コンクリート構造物1と補強板3との一体性が高まるので、補強効果が向上する。
実施形態1によれば、複数の補強板3;3…が鉄筋コンクリート構造物1の外表面2に間隔を隔てて配置されるとともに、各補強板3;3が、それぞれ、段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物1の段落としされていない部分50の外表面2と段落としされている部分51の外表面2と段落としされていない部分50の外表面2とを跨ぐように配置され、補強板3の板面と鉄筋コンクリート構造物1の外表面とを対向させた状態で、各補強板3の長手方向の両方の端部4;4が鉄筋コンクリート構造物1の段落としされている部分51と段落としされていない部分50とに固定されたので、補強板3の使用量を少なくできて、段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物1を補強できる安価な補強構造を提供できる。
また、複数の補強板3;3…が鉄筋コンクリート構造物1の外表面2に間隔を隔てて配置された構成としたので、鉄筋コンクリート構造物1の外表面2に補強板3と補強板3との間の外表面2を外部から容易に確認できるようになり、鉄筋コンクリート構造物1の補強後に地震等によって当該鉄筋コンクリート構造物1が損傷した場合において、当該損傷した鉄筋コンクリート構造物1の損傷部の位置や損傷の程度を外部から容易に確認することができ、補強後に損傷した場合の補強対策を容易かつ的確に行えるようになる。尚、鉄筋コンクリート構造物1の外表面2に取付けられる互いに隣り合う補強板3と補強板3との間の間隔は、鉄筋コンクリート構造物1の補強後に地震等によって損傷した鉄筋コンクリート構造物1の損傷部の位置や損傷の程度を外部から容易に確認することができる程度の寸法に設定すればよい。
また、鉄筋コンクリート構造物1を挟んで互いに対向するように配置された一対の補強板3;3が、鉄筋コンクリート構造物1を貫通するように設けられた棒材7の両端部8;8に連結固定されて鉄筋コンクリート構造物1の外表面2に取付けられたことにより、鉄筋コンクリート構造物1に固定されているので、鉄筋コンクリート構造物1を貫通するように設けられた棒材7により鉄筋コンクリート構造物1の曲げ補強効果が向上する。
また、実施形態1の補強構造が施された鉄筋コンクリート構造物1によれば、当該鉄筋コンクリート構造物1に地震時の垂直衝撃応力が加わった場合、鉄筋コンクリート構造物1に固定された各補強板3;3…の下端よりも下方に位置する段落としされていない部分50に損傷が生じるように構成されたので、損傷した段落としされていない部分50の補修作業を容易に行えるようになる。
棒材7としてPC鋼棒を用い、当該PC鋼棒を緊張させて貫通孔10に設置することでプレストレスを導入すれば、曲げ補強効果がより向上するので、好ましい。尚、棒材7として、炭素繊維で強化された棒材や鉄筋棒等を用いてもよい。
実施形態2
実施形態1では、鉄筋コンクリート構造物1を挟んで互いに対向するように配置された一対の補強板3;3が、鉄筋コンクリート構造物1を貫通する貫通孔10に通された棒材7の両方の端部8;8に連結固定されたことで、鉄筋コンクリート構造物1に固定された構造を示したが、補強板3が、鉄筋コンクリート構造物1を貫通しないように鉄筋コンクリート構造物1に取付けられた図外の棒材の鉄筋コンクリート構造物1の外表面2より突出する端部に連結固定されて鉄筋コンクリート構造物1の外表面2に取付けられたことにより、鉄筋コンクリート構造物1に固定された構造としてもよい。
実施形態2の補強構造に使用する上記棒材としては、例えば、あと施工アンカーを用い、鉄筋コンクリート構造物1に取付けられた当該あと施工アンカーの鉄筋コンクリート構造物1の外表面2より突出する端部に補強板3の固定孔9を通して当該端部に形成された図外のねじ部にナットを締結することで補強板3を当該端部に連結固定する。
実施形態2の場合、補強板3を鉄筋コンクリート構造物1の外表面2に簡単に取付けることができ、容易に施工できる。また、鉄筋コンクリート構造物1を貫通する貫通孔10を形成しないので、施工手間が削減される。
尚、補強板3としては、両端部4;4が幅広に形成されていないものを用いてもよく、補強板3の形状は特に限定されるものではない。例えば、図4に示すように、全長に渡って幅寸法の等しい帯状の補強板3を用いてもよい。
また、補強板3としては、図1;図3に示すように、中央部5にも固定孔9が形成されて中央部5も棒材に連結固定されて鉄筋コンクリート構造物1の外表面2に取付けられる構成のものを用いてもよいし、図4に示すように、両端部4;4のみに固定孔9が形成されて当該両端部4;4のみが棒材に連結固定されて鉄筋コンクリート構造物1の外表面2に取付けられる構成のものを用いてもよい。
また、上記補強板3として、炭素繊維で強化された板や鋼板以外の金属板等を用いてもよい。
また、図5に示すように、断面角形状の鉄筋コンクリート構造物1の場合、当該鉄筋コンクリート構造物1の外周面を形成する複数の外表面2;2…のそれぞれに補強板3を1つずつ固定するようにして、段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物の段落としされている部分の外表面と段落としされていない部分の外表面とを跨ぐように複数の補強板3が間隔を隔てて互いに隣り合うように配置され、これら複数の補強板3;3…の板面と鉄筋コンクリート構造物1の外表面とが対向するように、各補強板が、段落としされている部分と段落としされていない部分とに固定されている構造としてもよい。
本発明による補強構造は、新設の鉄筋コンクリート構造物1を補強する場合の補強構造、又は、地震等で損傷した損傷後の鉄筋コンクリート構造物1を修復する場合の補強構造に適用できる。
また、本発明による補強構造は、例えば、段落とし構造を備えた円柱形状又は角柱形状の橋脚、段落とし構造を備えた橋台、段落とし構造を備えたトンネル壁、その他の段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物の補強に使用できる。
1 段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物、2 外表面、3 補強板、
7 棒材、8 棒材の端部、50 段落としされていない部分、
51 段落としされている部分。

Claims (3)

  1. 段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物の段落としされている部分の外表面と段落としされていない部分の外表面とを跨ぐように複数の補強板が間隔を隔てて互いに隣り合うように配置され、これら複数の補強板の板面と鉄筋コンクリート構造物の外表面とが対向するように、各補強板が、段落としされている部分と段落としされていない部分とに固定されていることを特徴とする段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物の補強構造。
  2. 補強板が、鉄筋コンクリート構造物を貫通しないように鉄筋コンクリート構造物に取付けられた棒材の鉄筋コンクリート構造物の外表面より突出する端部に連結固定されて鉄筋コンクリート構造物の外表面に取付けられたことにより、鉄筋コンクリート構造物に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物の補強構造。
  3. 鉄筋コンクリート構造物を挟んで互いに対向するように配置された一対の補強板が、鉄筋コンクリート構造物を貫通するように設けられた棒材の両方の端部に連結固定されて鉄筋コンクリート構造物の外表面に取付けられたことにより、鉄筋コンクリート構造物に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の段落とし構造を備えた鉄筋コンクリート構造物の補強構造。
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