JP2014088247A - 物体の落下衝撃緩和装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】自由落下した物体の落下衝撃を緩和する落下衝撃緩和方法であって、物体よりも重量の小さい多数の粒子に対して下部からガス流を吹きつけて各粒子が個別に浮遊している流動層を形成し、この流動層の上方から物体を落下させて、物体と粒子とを繰り返し衝突させ、物体の落下速度を段階的に減速させる。そのため、物体が割れやすい物体でも、落下衝撃による割れや欠けを防止できると共に、後続の物体との衝突頻度を下げることができる。
【選択図】 図1
Description
(1)十分に落下衝撃の緩和を図るためにはかなりの長さの搬送路が必要であること、
(2)ジグザグ状に移動させながら落下させるため、移動に多大な時間がかかること、
(3)複数の搬送路をヒンジ軸を介して回動可能に連結する必要があるため、装置が大型かつ複雑になること、などの課題がある。
S=V/(M/m+1) (1)
S≦Vp
となるように、物体と粒子との重量比(M/m)が設定されている場合には、物体に割れや欠けを発生させずに回収可能である。
図1は本発明に係る落下衝撃緩和装置の第1実施例を示す。この装置1は、例えば、0.5×0.5×1.0mmサイズの直方体形状の積層セラミックコンデンサのようなチップ部品(物体)Cの落下衝撃緩和に使用される。なお、図1は理解を容易にするために図示したものであり、チップ部品Cと各部材との寸法関係は実際とは異なる。
S=mV/(M+m) (2)
ここで、M:チップ部品の重量、
m:粒子の重量、
V:チップ部品の衝突時の速度、
S:衝撃相当落下速度(チップ部品の受ける衝撃力が、剛体上に落下した際に受ける衝撃力と同等となる落下速度)である。
S=V/(M/m+1) (3)
S≦Vp
となる場合、チップ部品の割れ欠け等を防止できることになる。つまり、衝撃相当落下速度Sが許容衝撃落下速度Vp以下になるように、チップ重量Mとビーズ粒子重量mとの比(M/m)を決定すればよい。
なお、Vおよびvは衝突前のチップ及びビーズ粒子の速度、V’は衝突後のチップ速度である。eは跳ね返り係数であり、完全弾性衝突の場合はe=1、完全非弾性衝突の場合はe=0である。
直径0.2mmのジルコニアビーズ粒子G(比重6g/cm3)を直径50mmのガイド筒2内に厚み200mm充填し、下部よりガスを吹き込んで流動層状態にした。この流動層状態の粒子群に、上部より0.5×0.5×1.0mmのセラミックコンデンサチップC(比重7g/cm3)を1mの高さから落下させた。流動層に達したチップCは、個々に浮遊する粒子Gと段階的に衝突を繰り返しながら減速し、流動層内部に沈み込んだ。回収したチップ100個を観察したところ、割れ欠けの発生は認められなかった。
図2は本発明にかかる落下衝撃緩和装置の第2実施例を示す。この実施例の落下衝撃緩和装置10では、チップ部品Cの落下ガイドを行う直立したガイド筒11を設置し、その下端部にメッシュ13が配置されている。メッシュ13は、通気性があり且つチップ部品C及び粒子Gが通りぬけない目開きを持ち、水平に支持されている。このメッシュ13上に多数のビーズ粒子Gが載置されている。メッシュ13の下側には、流動ガス供給手段14が配置されている。流動ガス供給手段14は、送風機15と、送風管16とを備え、送風管16の内部には整流用フィルタ17が設けられている。送風機15により発生した局部的なガス流(空気流)は、フィルタ17によって整流されてほぼ均一なガス流となり、メッシュ13に対して吹きつけられる。メッシュ13の下方から供給されたガス流はメッシュ13を通過し、メッシュ13上の粒子Gを流動状態にし、ガイド筒11内で流動層を形成する。
150mm角のガイド筒10の下端部に線径0.08mm、目開き0.132mmの金属メッシュ13を張り、その上に、粒子Gとして直径0.3mmのジルコニアビーズを厚み5mmで充填した。メッシュ13の裏側から内径50mmの送風管16によって上昇流を与え、径約50mmΦの領域にて流動層状態を作り出した。次に、流動層状態となっているビーズ粒子群の上部1mの高さから、0.5×0.5×1.0mmのチップCを落下させ、ビーズ粒子Gと衝突させた。衝突時の速度は3m/sであり、チップCの許容衝撃落下速度1m/s(50mm落下相当)を超えているが、回収したチップCに割れ欠け等の欠陥は認められなかった。
図3は本発明にかかる落下衝撃緩和装置の第3実施例を示す。この実施例の落下衝撃緩和装置20では、チップ部品Cの落下ガイドを行うガイド筒21を設置し、その下部にメッシュベルト23とプーリ24−26とを用いた支持手段22を隙間を開けて配置してある。メッシュベルト23は、通気性があり且つチップ部品C及び粒子Gが通りぬけない目開きを持ち、複数のプーリ24−26によって矢印方向に周回駆動される。メッシュベルト23の水平方向に移動する水平部23a上に、多数のビーズ粒子Gが載置されている。メッシュベルト23の水平部23aの下方には、第2実施例と同様な流動ガス供給手段14が設けられている。
図4は本発明にかかる回収装置の他の実施例を示す。この回収装置40は、粒子Gおよびチップ部品Cの一方が磁性体で、他方が非磁性体である場合に適用できる。回収装置40は、載置された粒子Gとチップ部品Cとの混合物を載置したメッシュ等の支持体(非磁性体)41と、その上方から近接する磁石42とを備える。磁石42を近づけて磁性体である粒子G又はチップ部品Cの一方だけ吸着することで、チップ部品Cを簡単に分別回収できる。この場合は、チップ部品Cに負荷をかけずに回収できるという利点がある。この回収装置40は、第1実施例(図1)〜第3実施例(図3)のいずれにも適用できる。
G 粒子(ビ―ズ粒子)
1 衝撃緩和装置
2 ガイド筒
3 底蓋
4 排出口
6 ガス導入口
10 衝撃緩和装置
11 ガイド筒
13 メッシュ
14 流動ガス供給手段
15 送風機
16 送風管
17 整流用フィルタ
20 衝撃緩和装置
21 ガ゛イド筒
22 支持手段
23 メッシュベルト
23a 水平部
24−26 プーリ
30 回収装置
31 篩
32 回収ボックス
40 回収装置
41 支持体(非磁性体)
42 磁石
Claims (7)
- 自由落下した物体の落下衝撃を緩和する落下衝撃緩和方法において、
前記物体よりも重量の小さい多数の粒子に対して下部からガス流を吹きつけて各粒子が個別に浮遊している流動層を形成し、この流動層の上方から前記物体を落下させて、前記物体と前記粒子とを繰り返し衝突させ、前記物体の落下速度を段階的に減速させることを特徴とする落下衝撃緩和方法。 - Mを物体の重量、mを粒子の重量、Vを物体の衝突時の速度、Sを衝撃相当落下速度(チップ部品の受ける衝撃力が剛体上に落下した際に受ける衝撃力と同等となる落下速度)、Vpを物体の許容衝撃落下速度(剛体上に落下しても割れ欠けの出ない落下速度の最大値)としたとき、
S=V/(M/m+1) (1)
S≦Vp
となるように、物体と粒子との重量比(M/m)が設定されている、請求項1に記載の落下衝撃緩和方法。 - 自由落下した物体の落下衝撃を緩和する落下衝撃緩和装置において、
前記物体よりも重量の小さい多数の粒子を貯留又は支持する支持手段と、
前記多数の粒子の下部からガス流を吹きつけて各粒子が個別に浮遊している流動層を形成する流動ガス供給手段と、を備え、
前記流動層の上方から前記物体を落下させて、前記物体と前記粒子とを繰り返し衝突させ、前記物体の落下速度を段階的に減速させることを特徴とする落下衝撃緩和装置。 - 前記支持手段は、通気性があり且つ前記粒子が通りぬけない目開きで、水平に支持されたメッシュを備え、
前記流動ガス供給手段は前記メッシュの下方に配置され、
前記メッシュの上に多数の前記粒子を配置した状態で、前記流動ガス供給手段により前記物体の落下位置にあたる前記メッシュの下方から前記メッシュを通過するガス流を供給し、前記メッシュ上の粒子を流動層状態にすることを特徴とする請求項3に記載の落下衝撃緩和装置。 - 前記支持手段は、通気性があり且つ前記粒子が通りぬけない目開きで、水平方向に移動可能な部分を持つメッシュベルトと、前記メッシュベルトを周回駆動する駆動装置とを備え、
前記流動ガス供給手段は前記メッシュベルトの水平部の下方に配置され、
前記メッシュベルトの水平部上に多数の前記粒子を配置した状態で、前記流動ガス供給手段により前記物体の落下位置にあたる前記メッシュベルトの下方から前記メッシュベルトを通過するガス流を供給し、前記メッシュベルト上の粒子を流動層状態にすることを特徴とする請求項3に記載の落下衝撃緩和装置。 - 前記メッシュベルトの搬送方向下流側に、前記メッシュベルト上を搬送される前記粒子と物体との混合物を受け、前記粒子又は物体の一方だけを通過させる篩と、
前記篩を通過した前記粒子又は物体の一方を受ける回収部と、を有する回収装置を備えたことを特徴とする請求項5に記載の落下衝撃緩和装置。 - 前記物体及び前記粒子の一方は磁性体で、他方は非磁性体からなり、
前記支持手段上に支持された前記粒子と物体との混合物から、前記物体又は粒子の一方だけを磁力を利用して取り出す回収装置を備えたことを特徴とする、請求項3乃至6のいずれか1項に記載の落下衝撃緩和装置。
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JP2015110221A (ja) * | 2013-11-04 | 2015-06-18 | ペトローヴァル | 細くて垂直な容器に粒状物質を詰めるプロセス |
JP2021014341A (ja) * | 2019-07-11 | 2021-02-12 | Tdk株式会社 | ワーク搬送装置および部品移動装置 |
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