JP2014088247A - 物体の落下衝撃緩和装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の落下物が連続して落下してきた場合に、落下物の衝撃力を緩和すると共に、落下物同士の衝突を抑制できる落下衝撃緩和方法または装置を得ること。
【解決手段】自由落下した物体の落下衝撃を緩和する落下衝撃緩和方法であって、物体よりも重量の小さい多数の粒子に対して下部からガス流を吹きつけて各粒子が個別に浮遊している流動層を形成し、この流動層の上方から物体を落下させて、物体と粒子とを繰り返し衝突させ、物体の落下速度を段階的に減速させる。そのため、物体が割れやすい物体でも、落下衝撃による割れや欠けを防止できると共に、後続の物体との衝突頻度を下げることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自由落下した物体(例えばチップ部品や造粒物など)の落下衝撃を緩和し、物体が破損又は変形するのを抑制しつつ受け止める落下衝撃緩和装置に関する。本発明における物体とは、所定値以上の落下衝撃によって割れや欠け、又は変形が発生し得る固形物体のことであり、その素材や用途は限定されない。
従来より、積層セラミックコンデンサのような小型チップ部品を製造工程の中で搬送する場合、ある高さの搬送ラインから、それより高さの低い別の搬送ラインへチップ部品を移送する必要が生じることがある。その場合、従来ではシュータのような滑り台に沿ってチップ部品を滑らせて搬送する方法が用いられているが、所定以上の高さを滑らせるには、シュータ自体が大型になると共に、水平方向にも大きなスペースを必要とする。
そこで、従来では図5に示すように、複数の搬送ベルト101、102、103を上下に多段階に配置し、最上段の搬送ベルト101上を搬送したチップ部品Cを、次段のベルト102上に落下させ、順次チップ部品Cを下段のベルト上へ落下させるようにして、1段当りのチップ部品Cの落下衝撃を緩和しつつ搬送する方法がある。積層セラミックコンデンサのようなチップ部品は、落下衝撃によって割れや欠けが発生しやすいため、1段当りのチップ部品の落下高さHを許容落下距離以下に管理する必要がある。
例えば、0.5×0.5×1.0mmの直方体形状の積層セラミックコンデンサを1mの高さから自由落下させると、落下速度は約3m/sまで加速される。この速度でチップ部品を剛体プレート(例えばセラミックプレート)に衝突させると、30%以上の確率で割れや欠けといったダメージを受けることを実験により確認した。一方、落下高さを50〜150mmとすると、割れや欠けはほぼゼロであり、許容落下距離は50〜150mmであることが確認されている。よって、150mmを超える高さから落下した場合は、何らかの落下衝撃緩和対策が必要である。
ウレタンやスポンジなどのやわらかい弾性マット上にチップ部品を落下させると、そのマットが衝撃を吸収し、チップ部品の破壊や損傷の回避が可能となる。しかし、マット上に多数のチップ部品を連続的に落下させると、先に落下したチップ部品と後続のチップ部品とが衝突し、その衝撃によっても割れや欠けが発生する。
上述のベルトを用いた搬送装置では、先に落下したチップ部品の上に後から落下したチップ部品が衝突しないように、ベルトの搬送速度を調節する必要がある。そのため、複数のベルトを常に駆動し続けなければならず、動力エネルギーも大きくなる。また、一気に多数のチップ部品を落下させると、たとえベルトの搬送速度を上げても対応できない可能性がある。
特許文献1には、落下衝撃の緩和を目的としたコンベアのシュート装置が開示されている。このシュート装置は、高さ方向に複数段並べて配置される搬送路を備え、上下に隣り合う各搬送路のうち、下側に位置する搬送路の上流側端部を、その上側に位置する搬送路の下流側端部に回動自在に接続し、自由状態では各搬送路を上流側から下流側へかけて下方へ傾斜させた落下速度減少手段と、最下段の搬送路に設けられ、この搬送路を上昇又は下降させ、落下速度減少手段の高さ調整を行うワイヤーとを有するものである。
しかしながら、特許文献1に記載されたシュート装置の場合、
(1)十分に落下衝撃の緩和を図るためにはかなりの長さの搬送路が必要であること、
(2)ジグザグ状に移動させながら落下させるため、移動に多大な時間がかかること、
(3)複数の搬送路をヒンジ軸を介して回動可能に連結する必要があるため、装置が大型かつ複雑になること、などの課題がある。
特開2007−153576号公報
そこで、本発明の目的は、個々の落下物の衝撃緩和と共に、複数の落下物が連続して落下してきた場合でも落下物同士の衝突を抑制できる落下衝撃緩和方法および装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明の第1の実施形態は、自由落下した物体の落下衝撃を緩和する落下衝撃緩和方法において、前記物体よりも重量の小さい多数の粒子に対して下部からガス流を吹きつけて各粒子が個別に浮遊している流動層を形成し、この流動層の上方から前記物体を落下させて、前記物体と前記粒子とを繰り返し衝突させ、前記物体の落下速度を段階的に減速させることを特徴とする落下衝撃緩和方法を提供する。ガス流には空気流も含まれる。粒子とは、物体よりも重量の小さいものであればよく、物体より密度(比重)が大きくても小さくてもよい。粒子の形状も任意であり、球体や円柱形状などの中実形状に限らず、中空形状でもよい。
粒子群の下部よりガスを吹き込むことで、粒子群の流動層を形成可能である。この流動層は、粒子群が互いに運動状態となりうる疑似液化状態となり、粒子群でありながら液体に近い性質として振る舞う。流動層状態の粒子は、互いに固着することなく、個々に空間に浮遊している状態となり、上部より落下してきた物体と基本的には一対一の衝突を繰り返すことになる。ここで、粒子と物体との重量比は1未満であり、しかも粒子が衝撃を吸収しうる程度に瞬時に移動できるので、物体は個々の粒子との衝突により段階的にその速度を減じることができる。1回当りの衝突による衝撃を分散緩和し、粒子との衝突の際の衝撃力を減じることにより、落下物体の衝撃許容量以下の衝撃にて物体を回収することが可能となる。落下し且つ減速した物体は、流動層の最表面部より深部へすみやかに移動するので、後から落下してきた物体との衝突が避けられる。この落下衝撃緩和方法を、高さの異なる搬送ラインに適用すれば、1回の落下で十分な高さ(例えば1m以上)を稼ぐことができ、平面方向のスペースを小さくできると共に、物体を連続的に落下させることができ、処理効率が向上する。
Mを物体の重量、mを粒子の重量、Vを物体の衝突時の速度、Sを衝撃相当落下速度(チップ部品の受ける衝撃力が剛体上に落下した際に受ける衝撃力と同等となる落下速度)、Vpを物体の許容衝撃落下速度(剛体上に落下しても割れ欠けの出ない落下速度の最大値)としたとき、
S=V/(M/m+1) (1)
S≦Vp
となるように、物体と粒子との重量比(M/m)が設定されている場合には、物体に割れや欠けを発生させずに回収可能である。
本発明は、自由落下した物体の落下衝撃を緩和する落下衝撃緩和装置において、物体よりも重量の小さい多数の粒子を貯留又は支持する支持手段と、多数の粒子の下部からガス流を吹きつけて各粒子が個別に浮遊している流動層を形成する流動ガス供給手段と、を備え、流動層の上方から物体を落下させて、物体と粒子とを繰り返し衝突させ、物体の落下速度を段階的に減速させるものがよい。
多数の粒子を貯留又は支持する支持手段として、通気性があり且つ粒子が通りぬけない目開きで、水平に支持されたメッシュを備え、流動ガス供給手段はメッシュの下方に配置され、メッシュの上に多数の粒子を配置した状態で、流動ガス供給手段により物体の落下位置にあたるメッシュの下方からメッシュを通過するガス流を供給し、メッシュ上の粒子を流動層状態にするものがよい。この場合には、メッシュが粒子を支持する支持手段としての機能と、流動ガスを供給するガス供給部としての機能とを有するので、構造が簡単になると共に、多数の粒子に対して直上方へガス流を吹きつけることができるので、粒子が偏りなく均一に流動することができる。
支持手段として、通気性があり且つ粒子が通りぬけない目開きで、水平方向に移動可能な部分を持つメッシュベルトと、メッシュベルトを周回駆動する駆動装置とを備え、流動ガス供給手段はメッシュベルトの水平部の下方に配置され、メッシュベルトの水平部上に粒子を配置した状態で、流動ガス供給手段により物体の落下位置にあたるメッシュベルトの下方からメッシュベルトを通過するガス流を供給し、メッシュベルト上の粒子を流動層状態にするものが望ましい。この場合には、粒子を支持しているメッシュベルトの下方から流動ガスを供給するので、物体の落下位置において効率的かつ安定な粒子流動層を形成できる。しかも、メッシュベルト上に落下した物体は、メッシュベルトの搬送により別の場所に運ばれるので、後から落下してくる物体との衝突を回避できる。
メッシュベルトの下流側に、メッシュベルト上を搬送される粒子と物体との混合物を受け、粒子又は物体の一方だけを通過させる篩と、篩を通過した粒子又は物体の一方を受ける回収部と、を有する回収装置を備えるのが望ましい。メッシュベルト上には粒子と物体との混合物が残るので、この中から粒子および物体を分別回収する必要がある。そこで、篩を使用し、物体と粒子とを分別することができる。なお、物体を回収した後に残る粒子は、再利用することができるので、効率的である。
物体及び粒子の一方が磁性体で、他方が非磁性体からなる場合、支持手段上に支持された粒子と物体との混合物から、物体又は粒子の一方だけを磁力を利用して取り出す回収装置を備えてもよい。この場合は、磁力を利用して物体と粒子とを分別できるので、物体を損傷なく回収することができる。
以上のように、本発明によれば、物体より軽量な多数の粒子群に対して下部よりガスを吹き込むことで粒子群の流動層を形成し、その上部から物体を落下させるので、物体と衝突した粒子が衝撃を吸収しうる程度に瞬時に退避し、物体は複数の粒子との衝突により段階的にその速度を減じることができる。そのため、1回当りの衝突による衝撃を分散緩和でき、物体を破損することなく回収することができる。落下した物体は、流動層の表面部から深部へすみやかに移動するので、後続の落下物との衝突を回避できるという優れた効果を奏する。
本発明に係る落下衝撃緩和装置の第1実施例の概略断面図である。 本発明に係る落下衝撃緩和装置の第2実施例の全体断面図である。 本発明に係る落下衝撃緩和装置の第3実施例の全体断面図である。 本発明に係る回収装置の他の実施例の概略図である。 従来の搬送装置の一例の概略図である。
−実施例1−
図1は本発明に係る落下衝撃緩和装置の第1実施例を示す。この装置1は、例えば、0.5×0.5×1.0mmサイズの直方体形状の積層セラミックコンデンサのようなチップ部品(物体)Cの落下衝撃緩和に使用される。なお、図1は理解を容易にするために図示したものであり、チップ部品Cと各部材との寸法関係は実際とは異なる。
本衝撃緩和装置1は、直立支持されたガイド筒2を備えており、このガイド筒2の上部開口部から多数のチップ部品Cを投入可能となっている。ガイド筒2の下方には、所定の排出口4をあけて底蓋3が設けられている。なお、底蓋3の中央部には、落下してくるチップ部品Cを左右に振り分けて排出口4へと導く振分け部5が設けられている。ガイド筒2内には多数個の粒子(ビーズ粒子)Gが収容され、ガイド筒2の下端部近傍には、ガス導入口6が設けられている。図1では、ビーズ粒子Gとして球形の粒子を使用したが、チップ部品Cより軽量であれば、形状は任意である。このガス導入口6からガス流を吹き込むことにより、粒子(ビーズ粒子)Gに下方からガス流が吹きつけられ、各粒子Gが個別に浮遊している流動層が形成される。この流動層は、粒子群が互いに自由な運動状態となりうる疑似液化状態となり、粒子群でありながら液体に近い性質として振る舞う。この実施例では、粒子Gとして、セラミックビーズを使用した。なお、図1ではガス導入口6をガイド筒2の側部に設けた例を示したが、ガス導入口6を底蓋3に設けて、直上向きのガス流を発生させてもよい。
ここで、流動層状態のビーズ粒子Gは、互いに接触することなく、個々に空間に浮遊している状態となり、ガイド筒2の上部開口部からチップ部品Cを投入すると、上部より落下してきたチップ部品と流動層状態のビーズ粒子Gとが基本的には一対一の衝突を繰り返す。ここで、ビーズ粒子Gとチップ部品Cとの重量比が例えば1/4以下である場合、チップ部品Cは複数回の粒子Gとの衝突により、段階的にその速度を減じることができる。1回あたりの衝突による衝撃を分散緩和し、粒子Gとの衝突の際の衝撃力を減じることにより、チップ部品Cの衝撃許容量以下の衝撃にて回収することが可能となる。先に落下したチップ部品Cは、流動層最表面部より深部へ速やかに移動するので、後から落下してきたチップ部品Cとの衝突が避けられる。流動層の最低部に沈み込んだチップ部品Cは、排出口4から取り出すことができる。
ここで、本発明に係る落下衝撃緩和装置1がチップ部品Cの衝撃力を緩和できる理由を説明する。重量Mのチップ部品が重量mのビーズ粒子Gと衝突した場合に受ける衝撃力は、衝突時間を一定と仮定すれば、力積の式から、失った運動量に比例する。この場合、ビーズ粒子との衝突で受けた衝撃力を剛体上に落下させた場合の衝撃力と同等と見なした場合の落下速度に換算すると(以下、衝撃相当落下速度と呼ぶ)、その速度は(2)式で示すようになる。
S=mV/(M+m) (2)
ここで、M:チップ部品の重量、
m:粒子の重量、
V:チップ部品の衝突時の速度、
S:衝撃相当落下速度(チップ部品の受ける衝撃力が、剛体上に落下した際に受ける衝撃力と同等となる落下速度)である。
(2)式を変形すると、次式となる。
S=V/(M/m+1) (3)
Vpをチップ部品の許容衝撃落下速度(剛体上に落下しても割れ欠けの出ない落下速度の最大値)とすると、衝撃相当落下速度Sが許容衝撃落下速度Vp以下になる場合、すなわち、
S≦Vp
となる場合、チップ部品の割れ欠け等を防止できることになる。つまり、衝撃相当落下速度Sが許容衝撃落下速度Vp以下になるように、チップ重量Mとビーズ粒子重量mとの比(M/m)を決定すればよい。
例えば、実施例1の落下速度3m/sの場合、M/mが3/1では、衝撃相当落下速度は0.75m/sとなり、許容衝撃落下速度1m/sを下回ることになる。例えばチップ及びビーズ粒子の密度が同等の場合、0.5×0.5×1.0mmの直方体チップと球形ビーズ粒子との衝突における衝撃相当落下速度が1m/sとなるビーズ粒子径は0.49mmΦであり、この粒子径よりも小さいビーズ粒子を用いることで、落下するチップのダメージレス回収が可能となる。
さて、物体間の衝突前後の速度変化は、(4)式で表される。
Figure 2014088247
なお、Vおよびvは衝突前のチップ及びビーズ粒子の速度、V’は衝突後のチップ速度である。eは跳ね返り係数であり、完全弾性衝突の場合はe=1、完全非弾性衝突の場合はe=0である。
ここで、完全弾性衝突と仮定すると、0.5×0.5×1.0mmのチップと密度の等しい0.49mmΦのビーズ粒子との一回目の衝突により、初速3m/sから1m/sに減速し、1回の衝突にて、許容衝撃落下速度以下に減速することができる。
ビーズ粒子の径、重量を小さくすれば、衝突の際の衝撃力をより小さくできるが、より多くの衝突回数が必要となる。例えば、M/m=4/1の場合では、ビーズ粒子径は0.39mmΦであり、初速3m/sのチップが衝突した際の衝撃相当落下速度は0.6m/s、衝突後の速度は1.8m/sとなる。この速度は許容衝撃落下速度を超えており、2回目の衝突での衝撃相当落下速度は0.36m/s、衝突後の速度は1.08m/s、3回目の衝突にて衝撃相当落下速度0.22m/s、衝突後の速度は0.65m/sとなり、3回の衝突を経て許容衝撃落下速度の1m/s以下に減速できる。
−実験結果−
直径0.2mmのジルコニアビーズ粒子G(比重6g/cm3)を直径50mmのガイド筒2内に厚み200mm充填し、下部よりガスを吹き込んで流動層状態にした。この流動層状態の粒子群に、上部より0.5×0.5×1.0mmのセラミックコンデンサチップC(比重7g/cm3)を1mの高さから落下させた。流動層に達したチップCは、個々に浮遊する粒子Gと段階的に衝突を繰り返しながら減速し、流動層内部に沈み込んだ。回収したチップ100個を観察したところ、割れ欠けの発生は認められなかった。
−第2実施例−
図2は本発明にかかる落下衝撃緩和装置の第2実施例を示す。この実施例の落下衝撃緩和装置10では、チップ部品Cの落下ガイドを行う直立したガイド筒11を設置し、その下端部にメッシュ13が配置されている。メッシュ13は、通気性があり且つチップ部品C及び粒子Gが通りぬけない目開きを持ち、水平に支持されている。このメッシュ13上に多数のビーズ粒子Gが載置されている。メッシュ13の下側には、流動ガス供給手段14が配置されている。流動ガス供給手段14は、送風機15と、送風管16とを備え、送風管16の内部には整流用フィルタ17が設けられている。送風機15により発生した局部的なガス流(空気流)は、フィルタ17によって整流されてほぼ均一なガス流となり、メッシュ13に対して吹きつけられる。メッシュ13の下方から供給されたガス流はメッシュ13を通過し、メッシュ13上の粒子Gを流動状態にし、ガイド筒11内で流動層を形成する。
この実施例では、メッシュ13が粒子Gを支持する支持手段としての機能と、ガス流を送り込む送風手段としての機能とを有するので、粒子Gに対して直上方向にガス流を送り込むことができ、適切な流動層を形成することができる。
−実験結果−
150mm角のガイド筒10の下端部に線径0.08mm、目開き0.132mmの金属メッシュ13を張り、その上に、粒子Gとして直径0.3mmのジルコニアビーズを厚み5mmで充填した。メッシュ13の裏側から内径50mmの送風管16によって上昇流を与え、径約50mmΦの領域にて流動層状態を作り出した。次に、流動層状態となっているビーズ粒子群の上部1mの高さから、0.5×0.5×1.0mmのチップCを落下させ、ビーズ粒子Gと衝突させた。衝突時の速度は3m/sであり、チップCの許容衝撃落下速度1m/s(50mm落下相当)を超えているが、回収したチップCに割れ欠け等の欠陥は認められなかった。
−第3実施例−
図3は本発明にかかる落下衝撃緩和装置の第3実施例を示す。この実施例の落下衝撃緩和装置20では、チップ部品Cの落下ガイドを行うガイド筒21を設置し、その下部にメッシュベルト23とプーリ24−26とを用いた支持手段22を隙間を開けて配置してある。メッシュベルト23は、通気性があり且つチップ部品C及び粒子Gが通りぬけない目開きを持ち、複数のプーリ24−26によって矢印方向に周回駆動される。メッシュベルト23の水平方向に移動する水平部23a上に、多数のビーズ粒子Gが載置されている。メッシュベルト23の水平部23aの下方には、第2実施例と同様な流動ガス供給手段14が設けられている。
メッシュベルト23の水平部23a上に粒子Gを配置した状態で、流動ガス供給手段14により、チップ部品Cの落下位置にあたるメッシュベルト23の下方からメッシュベルト23を通過するガス流を供給し、メッシュベルト23上の粒子を流動層状態にする。この場合は、チップ部品Cの落下位置であるガイド筒21内部のみが流動層状態を維持できることになる。しかも、メッシュベルト23上に落下したチップ部品Cは、メッシュベルト23の移動によりガイド筒21の外部へに運ばれるので、後から落下してくるチップ部品Cとの衝突を回避できる。
メッシュベルト23の水平部23aの下流端の下方には、回収装置30が設けられている。回収装置30は、メッシュベルト23上を搬送される粒子Gとチップ部品Cとの混合物を受け、粒子Gだけを通過させる篩31と、篩31を通過した粒子Gを受ける回収ボックス32とを有する。この場合には、篩31によってチップ部品Cを簡単に回収できると共に、分別された粒子Gを再利用することができる。例えば、メッシュベルト23の水平部23aの上流端側に粒子Gの補給手段33を設け、回収ボックス32で回収された粒子Gを補給手段33を介してメッシュベルト23へ補給するようにすれば、チップ部品Cを連続的に落下させた場合でも、粒子Gを循環使用でき、チップ部品Cを効率よく回収することができる。
−第4実施例−
図4は本発明にかかる回収装置の他の実施例を示す。この回収装置40は、粒子Gおよびチップ部品Cの一方が磁性体で、他方が非磁性体である場合に適用できる。回収装置40は、載置された粒子Gとチップ部品Cとの混合物を載置したメッシュ等の支持体(非磁性体)41と、その上方から近接する磁石42とを備える。磁石42を近づけて磁性体である粒子G又はチップ部品Cの一方だけ吸着することで、チップ部品Cを簡単に分別回収できる。この場合は、チップ部品Cに負荷をかけずに回収できるという利点がある。この回収装置40は、第1実施例(図1)〜第3実施例(図3)のいずれにも適用できる。
本発明が対象とする物体としては、チップ部品に限らず、造粒体や、成形品、焼結体、金属体などであってもよい。造粒体の場合、チップ部品と同様に落下衝撃により割れや欠けが発生しやすいので、本発明が有効である。焼結体や金属体の場合も、落下衝撃により変形や歪みが発生するので、本発明が有効である。物体の形状は、直方体に限らず、円盤形や錠剤のような形状でもよい。特に、角(エッジ)を有する物体の場合に効果的である。一方、粒子の形状は、球形に限らず、中空球体や円筒形などの中空形状でもよい。比重は物体より大きくてもよいが、小さい方がよい。
C 物体(チップ部品)
G 粒子(ビ―ズ粒子)
1 衝撃緩和装置
2 ガイド筒
3 底蓋
4 排出口
6 ガス導入口
10 衝撃緩和装置
11 ガイド筒
13 メッシュ
14 流動ガス供給手段
15 送風機
16 送風管
17 整流用フィルタ
20 衝撃緩和装置
21 ガ゛イド筒
22 支持手段
23 メッシュベルト
23a 水平部
24−26 プーリ
30 回収装置
31 篩
32 回収ボックス
40 回収装置
41 支持体(非磁性体)
42 磁石

Claims (7)

  1. 自由落下した物体の落下衝撃を緩和する落下衝撃緩和方法において、
    前記物体よりも重量の小さい多数の粒子に対して下部からガス流を吹きつけて各粒子が個別に浮遊している流動層を形成し、この流動層の上方から前記物体を落下させて、前記物体と前記粒子とを繰り返し衝突させ、前記物体の落下速度を段階的に減速させることを特徴とする落下衝撃緩和方法。
  2. Mを物体の重量、mを粒子の重量、Vを物体の衝突時の速度、Sを衝撃相当落下速度(チップ部品の受ける衝撃力が剛体上に落下した際に受ける衝撃力と同等となる落下速度)、Vpを物体の許容衝撃落下速度(剛体上に落下しても割れ欠けの出ない落下速度の最大値)としたとき、
    S=V/(M/m+1) (1)
    S≦Vp
    となるように、物体と粒子との重量比(M/m)が設定されている、請求項1に記載の落下衝撃緩和方法。
  3. 自由落下した物体の落下衝撃を緩和する落下衝撃緩和装置において、
    前記物体よりも重量の小さい多数の粒子を貯留又は支持する支持手段と、
    前記多数の粒子の下部からガス流を吹きつけて各粒子が個別に浮遊している流動層を形成する流動ガス供給手段と、を備え、
    前記流動層の上方から前記物体を落下させて、前記物体と前記粒子とを繰り返し衝突させ、前記物体の落下速度を段階的に減速させることを特徴とする落下衝撃緩和装置。
  4. 前記支持手段は、通気性があり且つ前記粒子が通りぬけない目開きで、水平に支持されたメッシュを備え、
    前記流動ガス供給手段は前記メッシュの下方に配置され、
    前記メッシュの上に多数の前記粒子を配置した状態で、前記流動ガス供給手段により前記物体の落下位置にあたる前記メッシュの下方から前記メッシュを通過するガス流を供給し、前記メッシュ上の粒子を流動層状態にすることを特徴とする請求項3に記載の落下衝撃緩和装置。
  5. 前記支持手段は、通気性があり且つ前記粒子が通りぬけない目開きで、水平方向に移動可能な部分を持つメッシュベルトと、前記メッシュベルトを周回駆動する駆動装置とを備え、
    前記流動ガス供給手段は前記メッシュベルトの水平部の下方に配置され、
    前記メッシュベルトの水平部上に多数の前記粒子を配置した状態で、前記流動ガス供給手段により前記物体の落下位置にあたる前記メッシュベルトの下方から前記メッシュベルトを通過するガス流を供給し、前記メッシュベルト上の粒子を流動層状態にすることを特徴とする請求項3に記載の落下衝撃緩和装置。
  6. 前記メッシュベルトの搬送方向下流側に、前記メッシュベルト上を搬送される前記粒子と物体との混合物を受け、前記粒子又は物体の一方だけを通過させる篩と、
    前記篩を通過した前記粒子又は物体の一方を受ける回収部と、を有する回収装置を備えたことを特徴とする請求項5に記載の落下衝撃緩和装置。
  7. 前記物体及び前記粒子の一方は磁性体で、他方は非磁性体からなり、
    前記支持手段上に支持された前記粒子と物体との混合物から、前記物体又は粒子の一方だけを磁力を利用して取り出す回収装置を備えたことを特徴とする、請求項3乃至6のいずれか1項に記載の落下衝撃緩和装置。
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