JP2014087841A - 圧延順決定装置及び圧延順決定方法 - Google Patents

圧延順決定装置及び圧延順決定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】連続圧延時の圧延順の決定において、被圧延材の破断を回避すること。
【解決手段】被圧延材を対になったロールで挟み込むことにより圧延する圧延機において連続圧延の圧延順番を決定するプロセスコンピュータ20であって、連続圧延における被圧延材の材料の種類、寸法、圧延による目標の厚さ及び予め定められた複数種類の圧延処理の順番を示す情報を含む製造情報を取得する入力データ取得部21と、製造情報に基づき、複数種類の圧延処理夫々について対になったロール間の間隔の制御に関する値を求め、予め定められた複数種類の圧延処理の順番において連続している2つの圧延処理について、求められたロール間の間隔の制御に関する値の差が許容範囲を超えている場合に、2つの圧延処理のいずれか一方の順番を変更することを決定する圧延順修正部22とを含むことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、圧延順決定装置及び圧延順決定方法に関し、特に、被圧延材の破断リスクを低減するための圧延順の決定に関する。
鉄板をロールで挟むことによって圧延する圧延機においては、生産性を向上するため、被圧延材の板厚や圧延後の目標板厚の異なる圧延操業を連続して行う連続圧延が行われる場合がある。このような連続圧延では、製品の歩留まりや生産効率の観点から、圧延操業の順番を好適に設定することが知られている。
例えば、上述した連続圧延においては、種類の異なる被圧延材を連続して圧延する場合、2種類の被圧延材を溶接することにより連結して圧延機に通し、連続した圧延を可能とする。この際、溶接点が圧延機を通過する際に被圧延材にかかる張力が変化し、場合によっては被圧延材が破断して圧延機の一旦停止や、ロールの交換が必要となる。
また、圧延された製品の形状不良が生じないように鋼板の圧延順を決定する方法として、圧延操業を繰り返すことにより圧延機のロールに生じる摩耗分布を予測計算し、その計算結果に基づいて圧延順を決定する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−264505号公報
特許文献1に開示された発明は、上述したように製品である被圧延材の品質の向上を目的としており、被圧延材の板幅方向のプロフィル変化に主に注目して圧延順を決定する。これに対して、生産性が大きく低下する原因となる被圧延材の破断は、被圧延材に加わる圧延荷重や対となったロール間のギャップによって定まる被圧延材の圧下位置の急峻な変化が主な原因となる。特に、連続圧延においては、被圧延材の搬送及びロールの回転を止めることなく目標板厚を変更する“走間板厚変更”と呼ばれる制御が行われるが、この走間板厚変更において圧延荷重や圧下位置の急峻な変化が起こりやすい。
また、圧延荷重や圧下位置の変化は、溶接点前後の板幅、板厚等のサイズが同じであっても、鋼種が変化すれば生じ得るため、単純な予測が困難である。
本発明は上記課題に対応したものであり、連続圧延時の圧延順の決定において、被圧延材の破断を回避することを目的とする。
本発明の一態様は、連続圧延における圧延順番を決定する圧延順決定装置であって、前記複数種類の圧延処理について、前記被圧延材の材料の種類、寸法、圧延による目標の厚さ及び予め定められた前記複数種類の圧延処理の順番を示す情報を含む圧延条件情報を取得する圧延条件情報取得部と、取得された前記圧延条件情報に基づき、前記複数種類の圧延処理夫々について前記対になったロール間の間隔の制御に関する値を求めるロール間隔制御値取得部と、前記予め定められた複数種類の圧延処理の順番において連続している2つの圧延処理について、求められた前記ロール間の間隔の制御に関する値の差が許容範囲を超えている場合に、前記2つの圧延処理のいずれか一方の順番を変更することを決定する圧延順変更処理部とを含むことを特徴とする。
また、本発明の他の態様は、連続圧延の圧延順番を決定する圧延順決定方法であって、前記複数種類の圧延処理について、前記被圧延材の材料の種類、寸法、圧延による目標の厚さ及び予め定められた前記複数種類の圧延処理の順番を示す情報を含む圧延条件情報を取得し、取得された前記圧延条件情報に基づき、前記複数種類の圧延処理夫々について前記対になったロール間の間隔の制御に関する値を求め、前記予め定められた複数種類の圧延処理の順番において連続している2つの圧延処理について、求められた前記ロール間の間隔の制御に関する値の差が許容範囲を超えている場合に、前記2つの圧延処理のいずれか一方の順番を変更することを特徴とする。
本発明によれば、連続圧延時の圧延順の決定において、被圧延材の破断を回避することができる。
本発明の実施形態に係るシステムの全体構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るプロセスコンピュータの機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る製造情報の例を示す図である。 本発明の実施形態に係るプロセスコンピュータの動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るプロセスコンピュータの画面表示の例を示す図である。 本発明の実施形態に係る圧延順並べ替え処理の動作を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形携帯に係る製造情報の例を示す図である。 本発明の実施形態に係るプロセスコンピュータのハードウェア構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態においては、連続圧延における複数種類の圧延操業について、夫々の圧延条件に関する情報に基づいて複数種類の圧延操業の圧延順を決定する圧延順決定装置を含む圧延システムについて説明する。図1は、本実施形態に係る圧延システムの全体構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係る圧延システムは、上位系コンピュータ10、プロセスコンピュータ20、圧延制御コントローラ30及び圧延機40を含む。上位系コンピュータ10は、圧延操業についての情報(以降、「製造情報」とする)をプロセスコンピュータ20に入力する。この製造情報とは、被圧延材の基本情報や圧延によって生成するべき目標の板厚等の情報を含む。また、被圧延材の基本情報は、被圧延材である原料の鋼種、原料板幅、原料板厚等の情報を含む。更に、本実施形態に係る製造情報は、所定のルールに従って予め設定された圧延順の情報を含む。
プロセスコンピュータ20は、本実施形態の要旨に係る構成であり、上位系コンピュータ10から入力された製造情報に基づき、製造情報に含まれる夫々の圧延操業の順序を修正、決定する。圧延制御コントローラ30は、実際に被圧延材を圧延する圧延機40を制御する制御装置であり、圧延機40に含まれる各種のセンサの検知結果や、プロセスコンピュータから供給される圧延操業の情報に基づき、フィードバック制御やフィードフォワード制御により圧延ロールのロール速度、ロールギャップ等を制御して所望の圧延操業を実現する。
圧延機40は、実際に被圧延材を圧延する生産機械であり、被圧延材を挟み込むように対になっている圧延ロールや、被圧延材の板厚、搬送速度、張力等を検知する各種のセンサを含む。
図2は、本実施形態に係るプロセスコンピュータ20の機能構成を示すブロック図である。図2に示すように、本実施形態に係るプロセスコンピュータ20は、入力データ取得部21、圧延順修正部22及び計算結果表示処理部23を含む。入力データ取得部21は、上位系コンピュータ10から入力される製造情報を取得する。図3は、入力データ取得部21が上位系コンピュータ10から取得する製造情報の例を示す図である。
図3に示すように、本実施形態に係る製造情報は、1つの種類の圧延操業を1つのレコードとして、“原料コイルNo.”、“鋼種”、“原料幅”、“原料厚”、“目標厚”が互いに関連付けられた情報である。また、本実施形態に係る製造情報においては、夫々の圧延操業について、予め設定された“圧延順”が設定されている。本実施形態における製造情報の“圧延順”は、上位系コンピュータ10のオペレータによって手動で設定されたものである。
圧延順修正部22は、入力データ取得部21が取得した製造情報に基づき、図3に示すように予め設定されている“圧延順”を修正する。この圧延順修正部22による処理が、本実施形態の要旨に係る処理である。計算結果表示処理部23は、圧延順修正部22による計算結果をプロセスコンピュータ20に接続された表示装置に表示させ、プロセスコンピュータ20のオペレータに確認させる。このようにして表示装置に表示された計算結果に対するオペレータの操作によって、圧延順の修正処理が確定する。
次に、本実施形態に係る圧延順の修正処理の動作について、図4を参照して説明する。図4に示すように、先ずは、入力データ取得部21が上位系コンピュータ10から製造情報を受信する(S401)。入力データ取得部21による製造情報の受信を受けて、圧延順修正部22は、夫々の圧延操業、即ち、図3に示す各レコードn毎に、圧下位置Pの計算を行う(S402)。尚、“n”は、図3に示す各レコードを示す変数である。
ここで、S402における処理の詳細について説明する。S402において、圧延順修正部22は、まず各レコード毎に圧延荷重Pを下記の式(1)を用いて計算する。
Figure 2014087841
上記式(1)において、Bは被圧延材の板幅、Hは入側板厚、Hは出側板厚であり、図3に示す製造情報に含まれている。尚、Hは“原料厚”、Hは“目標厚”に夫々対応する。また、Kは変形抵抗、Tは張力影響項、Dは摩擦影響項、R´は偏平ロール径であり、図3に示す“鋼種”、“原料厚”、“目標厚”等の圧延条件に関する情報によって求まる値である。
上記式(1)により夫々のレコード毎に圧延荷重Pを計算すると、次に圧延順修正部22は、各レコード毎に圧下位置Sを下記の式(2)を用いて計算する。
Figure 2014087841
上記式(2)において、Hndは、レコード1の目標厚、Pnはレコードnについての上記式(1)の計算結果、Knは、レコード1のミル剛性、Sは、ロールの基準位置であある。このような計算により、圧延順修正部22は、S402において各レコード、即ち圧延条件の異なる夫々の圧延操業毎に圧下位置を計算する。このように計算された圧下位置Sは、図3に示す製造情報の夫々のレコードに関連付けられて格納される。
S402により、夫々のレコードについて圧下位置を計算すると、圧延順修正部22は、“圧延順”が連続している2つのレコード、即ち、“圧延順”「n」のレコードと「n−1」のレコードの全ての組み合わせについて、S402の計算結果である圧下位置Sを比較することにより圧延順の正当性をチェックする(S403)。
S403において、圧延順修正部22は、まず以下の式(3)を用いて圧下位置変動変動量ΔSを計算する。
Figure 2014087841
上記式(3)を用いて計算された圧下位置変動量ΔSは、圧下位置Sと同様に、図3に示す製造情報の夫々のレコードに関連付けられて格納される。尚、n=1の場合、n−1は存在しないため、n=1のレコードの場合ΔSはNull値となる。圧下位置変動量ΔSを計算すると、圧延順修正部22は、以下の式(4)により、算出したΔSが所望の許容範囲内か否かを確認することにより、圧延順の正当性をチェックする。
Figure 2014087841
上記式(4)における“許容値”は、圧下位置変動量ΔSに対する閾値であり、式(4)に示すように、圧延順修正部22は、ΔSの絶対値が閾値以内であるか否かを判断する。そして、ΔSの絶対値が閾値を超えていた場合、圧延順修正部22は、nによって示されるレコードについては、圧延順の並べ替えが必要であると判断する。
即ち、本実施形態においては、連続する圧延操業における圧下位置の変動量に着目し、圧下位置の変動量が所定の閾値を超える場合には、被圧延材の破断の危険性が高いとして圧延順の修正を行う。尚、上記式(4)において説明した閾値は、予め定められた定数を用いる他、評価対象であるレコードnの“目標厚”に基づいて変動する値を用いることも可能である。
例えば、圧下位置の変動量が同じであったとしても、圧延後の板厚が厚い場合と薄い場合とでは破断のリスクに違いがある。即ち、同一の変動量であっても、板圧が厚い場合には破断のリスクが低く、板厚が薄い場合には破断のリスクが高い。従って、圧延順修正部22は、予め定められた閾値を用いる他、“目標厚”の10%、“目標厚”の20%のように、“目標厚”に応じて定まる値を閾値として用いることにより、より実際の破断リスクに応じた判断を行うことが可能となる。
圧延順修正部22は、上述したような圧下位置変動量の確認処理を、製造情報に含まれる全てのレコードについて実行し、圧延順の並べ替えが必要であると判断されたレコードが1つでもあった場合(S404/YES)、圧延順修正部22は圧延順の並べ替え処理を実行する(S405)。
圧延順修正部22が圧延順の並べ替え処理を完了すると、計算結果表示処理部23が、図5に示すような圧延順評価結果の画面をプロセスコンピュータ20に接続された表示装置に表示させる(S406)。図5に示すように、圧延順評価結果の画面においては、並べ替えが必要であると判断されたレコードが“対象”の項目において明示されると共に、S405において実行された並べ替え処理の結果が矢印によって示される。
図5に示すような画面において、プロセスコンピュータ20のオペレータが“圧延順修正”のボタンを押下することによって確認操作を行うことにより、圧延順修正部22が図3に示す“圧延順”を修正して並べ替え処理を確定し、図4の動作が完了する。このような処理により、本実施形態に係る圧延順の修正動作が完了する。このようにして“圧延順”が修正されると共に、圧下位置S及び圧下位置変動量ΔSが格納された製造情報は、プロセスコンピュータ20によって圧延制御コントローラ30に入力される。これにより、圧延制御コントローラ30は、修正された製造情報に従って圧延制御を行う。
次に、図4のS405の処理の詳細について説明する。図6は、図4のS405の処理の詳細を示すフローチャートである。図5に示すように、圧延順修正部22は、まず圧延順の並べ替えが必要であると判断したレコード(以降、「対象レコード」とする)の圧下位置Sの計算結果を参照し(S601)、圧下位置の計算結果が最も近いレコードを抽出する(S602)。
圧下位置の計算結果が最も近いレコードを抽出すると、圧延順修正部22は、抽出したレコード(以降、「抽出レコード」とする)及びその前後のレコードの“原料幅”と、対象レコードの“原料幅”とを比較する(S603)。被圧延材をロールによって圧延することにより、被圧延材の板幅に対応するロール表面と、被圧延材の板幅よりも外側のロール表面とでは摩耗状態が異なってしまい、摩耗状態の異なる部分が被圧延材に接触してしまうと、製品品質に影響する。そのため、連続圧延においては、板幅の広い被圧延材から、板幅の狭い圧延材の順に圧延順を設定することが原則である。
従って、圧延順修正部22は、S603において、抽出レコード及びその前後のレコードの“原料幅”と、対象レコードの“原料幅”とを比較し、板幅の狭い圧延材から板幅の広い圧延材の順に圧延操業を行うことにならないかを確認する。S603の確認の結果、対象レコードの挿入が、抽出レコードの前段にのみ許される場合、即ち、対象レコードの“原料幅”が、抽出レコードの“原料幅”よりも広い場合(S603/NO)、圧延順修正部22は、対象レコードを抽出レコードの前段に挿入するように決定し(S605)、処理を終了する。
他方、S603の判断の結果、対象レコードの挿入が、抽出レコードの前後段両方に許される場合(S603/YES)、圧延順修正部22は、次に圧下位置の変動量をチェックする(S604)。S604において、圧延順修正部22は、対象レコードを抽出レコードの前段に挿入した場合、後段に挿入した場合の圧下位置の変動量を夫々計算し、圧下位置の変動量を比較することにより、前段、後段のうち、変動量がより少なくなる方を判断する。そして、圧延順修正部22は、S604において判断した結果に基づき、抽出レコードの前段、後段のいずれかに対象レコードを挿入することを決定し(S605)、処理を終了する。このような処理により、図4のS405における処理が終了する。
尚、S603の処理において、抽出レコードの前後段のいずれに挿入しても板幅の狭い圧延材から板幅の広い圧延材の順に圧延操業を行うことになってしまう場合、即ち、抽出レコードの更に前段のレコードにおける“原料幅”が対象レコードの“原料幅”よりも狭い場合、圧延順集西部22は、圧下位置が次に近いレコードを抽出し、S603の処理をやり直すことが好ましい。
このような処理により、板幅の狭い圧延材から板幅の広い圧延材の順に圧延操業を行うような状態を回避しながら、圧下位置の変動量が許容範囲内となる圧延順を設定することが可能となる。尚、S602における処理において、予め“原料幅”に基づいて絞り込んだ情報を検索するようにしても良い。
以上説明したように、本実施形態に係るプロセスコンピュータ20を含む圧延システムにおいては、連続圧延における各圧延操業の圧下位置に着目し、連続する圧延操業間の圧下位置変動量が閾値を超える場合には、被圧延材の破断リスクが高いとして圧延順の修正を行う。従って、連続圧延時の圧延順の決定において、被圧延材の破断を回避することができる。
尚、上記実施形態においては、図3に示すように、“目標厚”が1つだけ定められている場合を例として説明した。しかしながら、圧延機においては、複数のロールで段階的に被圧延材を圧延することによって最終的な目標板厚を実現するタンデム式圧延機もある。そして、タンデム式圧延機においては、図7に示すように、“目標厚#1”、“目標厚#2”、“目標厚#3”のように、各ロール毎に目標厚が定められている場合もあり得る。
このような場合、圧延順修正部22は、図4のS402において、夫々のロール毎に圧下位置を計算し、S403において夫々のロール毎に圧下位置変動量をチェックすることが好ましい。これにより、被圧延材の破断リスクをより低減することが可能となる。
また、タンデム圧延機の場合においては、夫々のロール毎に圧下位置変動量をチェックする場合の他、1つのレコードにおける各ロールについての圧下位置変動量の合計や平均値によって判断することも可能である。タンデム圧延機の場合、1つのロールにおいて圧下位置変動量が閾値を超えていても破断のリスクは少ないが、2つ以上のロールにおいて圧下位置変動量が閾値を超えていると破断のリスクが高くなるということもあり得る。各ロールにおける圧下位置変動量の合計や平均を用いて判断することにより、そのような課題に対応することが可能となる。
このように、各ロールにおける圧下位置変動量の合計や平均を用いて判断する場合、圧延順修正部22は、圧下位置変動量の合計や平均に対して設定された閾値を用いることにより、上記と同様に圧延順の並べ替え要否を判断することが可能である。また、この場合であっても、上述したように、目標厚に対するパーセンテージで閾値を設定することも可能であり、各ロールにおける目標圧の合計値に対するパーセンテージで閾値を設定することができる。
尚、夫々のロール毎に圧下位置変動量をチェックする態様であっても、1つのレコードにおいて圧下位置変動量が閾値を超えたロールの数を判断することにより、上述したような課題に対応することは可能である。
また、図1に示すような上位系コンピュータ10、プロセスコンピュータ20、圧延制御コントローラ30は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって実現される。ここで、本実施形態に係る上位系コンピュータ10、プロセスコンピュータ20、圧延制御コントローラ30等の情報処理装置の各機能を実現するためのハードウェアについて、図8を参照して説明する。図8は、本実施形態に係るプロセスコンピュータ20を構成する情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図であるが、上位系コンピュータ10や圧延制御コントローラ30も同様である。図8に示すように、本実施形態に係るプロセスコンピュータ20は、一般的なサーバやPC(Personal Computer)等の情報処理端末と同様の構成を有する。
即ち、本実施形態に係るプロセスコンピュータ20は、CPU(Central Processing Unit)101、RAM(Random Access Memory)102、ROM(Read Only Memory)103、HDD(Hard Disk Drive)104およびI/F105がバス108を介して接続されている。また、I/F105にはLCD(Liquid Crystal Display)106および操作部107が接続されている。
CPU101は演算手段であり、プロセスコンピュータ20全体の動作を制御する。RAM102は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU101が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM103は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。
HDD104は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納されている。I/F105は、バス108と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。また、I/F105は、夫々の装置が情報をやり取りし、若しくは圧延機に対して情報を入力するためのインタフェースとしても用いられる。
LCD106は、オペレータがプロセスコンピュータ20の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。操作部107は、キーボードやマウス等、オペレータがプロセスコンピュータ20に情報を入力するためのユーザインタフェースである。このようなハードウェア構成において、ROM103やHDD104若しくは図示しない光学ディスク等の記録媒体に格納されたプログラムがRAM102に読み出され、CPU101がそのプログラムに従って演算を行うことにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係るプロセスコンピュータ20の機能が実現される。
尚、上記実施形態においては、図3に示す各機能がプロセスコンピュータ20に全て含まれている場合を例として説明した。このように全ての機能を1つの情報処理装置において実現しても良いし、より多くの情報処理装置に各機能を分散して実現しても良い。
また、上述したような圧延順の変更処理を行っても、製造情報に含まれる夫々の圧延操業の条件によっては、圧下位置変動量が規定の許容範囲内に収まる圧延順が組み立てられない場合があり得る。そのような場合、圧延順修正部22は、圧下位置の変動量が可能な限り小さくなるような圧延順を設定すると共に、圧下位置の変動量が規定の許容範囲内に収まらない圧延操業の境界においては、被圧延材の搬送を一旦止めるように制御することが好ましい。
このような制御は、プロセスコンピュータ側において、搬送停止を示す識別子を製造情報に付加して圧延制御コントローラ30に入力するようにしても良いし、圧延制御コントローラ30において、圧下位置の変動量が許容範囲を超えている圧延操業の境界を判断して被圧延材の搬送を一旦停止するように制御しても良い。
被圧延材の搬送を一旦停止し、圧延順序の後段側の被圧延材をオペレータが手動でセットした上で圧延操業を再開するために要する時間と、無理に走間板圧変更を行うことにより破断が発生してロスする時間とでは、前者の方が格段に短い。また、被圧延材の破断によってロールが損傷してしまうことも回避することができる。従って、このような処理により、圧延機による生産性の低下を最低限に抑えることができる。
また、上記実施形態においては、SとSn−1とを比較し、圧延順の変更が必要な場合にはnのレコードの圧延順を変更する場合を例として説明した。これに限らず、n−1のレコードを変更対象としても良いし、nのレコード及びn−1のレコードの双方を変更候補として、図6において説明した処理を実行しても良い。
10 上位系コンピュータ
20 プロセスコンピュータ
21 入力データ取得部
22 圧延順修正部
23 計算結果表示処理部
30 圧延制御コントローラ
40 圧延機
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 HDD
105 I/F
106 LCD
107 操作部

Claims (7)

  1. 被圧延材を対になったロールで挟み込むことにより圧延する圧延機において条件の異なる複数種類の圧延処理を連続して行う場合の順番を決定する圧延順決定装置であって、
    前記複数種類の圧延処理について、前記被圧延材の材料の種類、寸法、圧延による目標の厚さ及び予め定められた前記複数種類の圧延処理の順番を示す情報を含む圧延条件情報を取得する圧延条件情報取得部と、
    取得された前記圧延条件情報に基づき、前記複数種類の圧延処理夫々について前記対になったロール間の間隔の制御に関する値を求めるロール間隔制御値取得部と、
    前記予め定められた複数種類の圧延処理の順番において連続している2つの圧延処理について、求められた前記ロール間の間隔の制御に関する値の差が許容範囲を超えている場合に、前記2つの圧延処理のいずれか一方の順番を変更することを決定する圧延順変更処理部とを含むことを特徴とする圧延順決定装置。
  2. 前記圧延順変更処理部は、順番を変更する対象の前記圧延処理について求められた前記ロール間の間隔の制御に関する値と、前記複数種類の圧延処理夫々について求められた前記ロール間の間隔の制御に関する値との差に基づき、前記順番を変更する対象の圧延処理の変更後の順番を決定することを特徴とする請求項1に記載の圧延順決定装置。
  3. 前記圧延順変更処理部は、前記ロール間の間隔の制御に関する値を比較する対象の前記圧延処理における前記目標の厚さに応じて決定される値に基づき、前記許容範囲を決定することを特徴とする請求項1に記載の圧延順決定装置。
  4. 前記圧延順変更処理部は、前記圧延条件情報に含まれる前記寸法の情報のうち、前記被圧延材の板面と平行な方向であって、前記被圧延材を前記ロールに対して搬送する搬送方向と直行する方向の前記被圧延材の幅の情報に基づき、前記被圧延材の幅が狭い圧延処理よりも前記被圧延材の幅が狭い圧延処理の方が先に実行されるように、前記順番を変更する対象の圧延処理の変更後の順番を決定することを特徴とする請求項1に記載の圧延順決定装置。
  5. 前記圧延機は、前記被圧延材を複数のロールで圧延するタンデム圧延機であり、
    前記圧延条件情報は、前記複数のロール夫々における前記目標の厚さの情報を含み、
    前記ロール間隔制御値取得部は、前記複数のロール夫々について前記対になったロール間の間隔の制御に関する値を求め、
    前記圧延順変更処理部は、圧延処理の順番において連続している2つの圧延処理について、前記複数のロール夫々について求められた前記ロール間の間隔の制御に関する値の差を、対応するロール毎に求めて前記許容範囲内か否かの判断を行うことを特徴とする請求項1に記載の圧延順決定装置。
  6. 前記圧延順変更処理部は、前記対応するロール毎に求めた前記ロール間の間隔の制御に関する値の差の合計値が、許容範囲を超えている場合に、前記2つの圧延処理のいずれか一方の順番を変更することを決定する圧延順変更処理部とを含むことを特徴とする請求項5に記載の圧延順決定装置。
  7. 被圧延材を対になったロールで挟み込むことにより圧延する圧延機において条件の異なる複数種類の圧延処理を連続して行う場合の順番を決定する圧延順決定方法であって、
    前記複数種類の圧延処理について、前記被圧延材の材料の種類、寸法、圧延による目標の厚さ及び予め定められた前記複数種類の圧延処理の順番を示す情報を含む圧延条件情報を取得し、
    取得された前記圧延条件情報に基づき、前記複数種類の圧延処理夫々について前記対になったロール間の間隔の制御に関する値を求め、
    前記予め定められた複数種類の圧延処理の順番において連続している2つの圧延処理について、求められた前記ロール間の間隔の制御に関する値の差が許容範囲を超えている場合に、前記2つの圧延処理のいずれか一方の順番を変更することを決定する圧延順決定方法。
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