JP2014087234A - Dc−dcコンバータ - Google Patents

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達久 志村
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Abstract

【課題】大電力を安定的に供給可能なDC−DCコンバータを提供する。
【解決手段】互いに独立に通電制御される3つ以上のコイル(21)を備えたDC−DCコンバータであって、各コイル(21)が空心コイルであり、各コイル(21)が空間的に対称に配置されている。
【選択図】図8

Description

本発明は、DC−DCコンバータに関し、特に、インダクタを並列接続して大電力を供給可能にしたDC−DCコンバータに関する。
DC−DCコンバータは、電動機などを駆動するインバータに安定した直流電力を供給する電源装置として広く用いられる。典型的なDC−DCコンバータは、インダクタ、スイッチ素子、整流素子、平滑コンデンサ、およびスイッチ素子をスイッチング制御するコントローラドライバから構成される。コントローラドライバがスイッチ素子をスイッチング制御することでインダクタへの電気エネルギーの蓄積および放出が繰り返され、インダクタから放出された電気エネルギーは整流素子によって所定方向に流れる直流電流として整流され、平滑コンデンサによって当該直流電流が平滑化されて昇圧または降圧された安定的な直流電圧が生成される。
インバータが高負荷を駆動する場合、DC−DCコンバータは非常に大きな直流電流を供給する必要がある。しかし、DC−DCコンバータにおけるスイッチ素子はトランジスタなどの半導体素子で構成され、定格電流が決まっており、それを越える電流を通電するとスイッチ素子が破壊されるおそれがある。そこで、インダクタ、スイッチ素子、および整流素子からなる回路部分を複数個並列接続して、コントローラドライバが各スイッチ素子を相異なる位相でスイッチング制御する、すなわち、各回路部分をインターリーブ駆動することでDC−DCコンバータ全体としての電流供給能力を高めている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−92662号公報
一般に、DC−DCコンバータにおけるインダクタとしてトロイダルコイルが用いられる。トロイダルコイルは、磁気コアの磁路が空隙なく閉じているため漏れ磁束が非常に少ないという特徴を有する。このような特徴を有するトロイダルコイルは小型で高インダクタンス値を得ることができるため、DC−DCコンバータにおけるインダクタとして好適である。
しかし、トロイダルコイルに大電流を流すと、磁気コアが磁気飽和してトロイダルコイルがインダクタとして機能しなくなることがあり、また、磁気コアの鉄損あるいはヒステリシス損によって発熱して効率が低下することがある。したがって、上記のように複数のインダクタを並列接続したDC−DCコンバータにおいても、例えば10kWを越えるような大電力が必要なアプリケーションでは各インダクタに大電流が流れて磁気飽和および発熱が生じるおそれがある。この問題を解消するにはトロイダルコイルの磁気コアを大型化すればよく、そうすることで、磁気コアの断面積が増大して磁気飽和が回避され、また、磁気コア全体の熱容量が増大して発熱を抑制することができる。しかし、トロイダルコイルの磁気コアを大型化することはコスト上昇に繋がるため好ましくない。
上記問題に鑑み、本発明は、大電力を安定的に供給可能なDC−DCコンバータを提供することを課題とする。
本発明の一局面に従ったDC−DCコンバータは、互いに独立に通電制御される3つ以上のコイルを備えたDC−DCコンバータであって、各コイルが空心コイルであり、各コイルが空間的に対称に配置されている。
これによると、互いに独立に通電制御される3つ以上のコイルを備えたDC−DCコンバータにおいて、各コイルを空心コイルで構成することにより、磁気飽和や異常発熱が生じることなく、DC−DCコンバータ全体として大電力を安定的に供給可能となる。また、各コイルを空間的に対称に配置することにより、磁束漏れが非常に大きい空心コイルが互いに電磁結合しないようにして各コイルの独立駆動性を確保することができる。
具体的には、各コイルのコイル面が互いに離反するように各コイルが配置されている。あるいは、各コイルのコイル面が互いに対面するように各コイルが配置されている。
このように、各コイルのコイル面が互いに離反あるいは対面するように各コイルを配置することで、各コイルの電磁結合を極力小さくして各コイルの独立駆動性を確保することができる。
さらに、コイルの個数が3個であり、DC−DCコンバータは、コイルの集合体を覆う三角柱状の電磁シールド体を備えていてもよい。
これによると、DC−DCコンバータの内部および外部の誘導加熱および電磁障害を回避することができる。また、コイルの集合体を空間的に効率的に電磁シールド体で覆うことができる。
また、具体的には、各コイルがマグネットワイヤを螺旋状に巻いた円筒状の空心コイルである。さらに、各コイルの磁束中心が一致するように入れ子状に各コイルが配置されていてもよい。
これによると、限られた空間に複数のコイルを効率的に配置することができる。
さらに、DC−DCコンバータは、コイルの集合体を覆う円柱状の電磁シールド体を備えていてもよい。
これによると、DC−DCコンバータの内部および外部の誘導加熱および電磁障害を回避することができる。また、コイルの集合体を空間的により効率的に電磁シールド体で覆うことができる。
あるいは、DC−DCコンバータは、前記コイルの集合体を覆う球状の電磁シールド体を備えていてもよい。
これによると、DC−DCコンバータの内部および外部の誘導加熱および電磁障害を回避することができる。また、コイルの集合体を空間的に最も効率的に電磁シールド体で覆うことができる。
本発明によると、DC−DCコンバータが大電力を安定的に供給できるようになる。
本発明の一実施形態に係るDC−DCコンバータを含む電力変換装置の回路構成図 一例に係るコイルの構造を示す図 別例に係るコイルの構造を示す図 図2および図3のコイルの半径断面図 第1のコイル配置例を示す図 第2のコイル配置例を示す図 第3のコイル配置例を示す図 第4のコイル配置例を示す図 図5のコイル配置例に係る各コイル間の電磁結合度を示すグラフ 図6および図7のコイル配置例に係る各コイル間の電磁結合度を示すグラフ 図8のコイル配置例に係る各コイル間の電磁結合度を示すグラフ コイルが4個の場合のコイル配置例を示す図 図5〜図8のコイル配置例に係るコイル集合体の電磁シールド体の一例を示す図 図5〜図7のコイル配置例に係るコイル集合体の電磁シールド体の別例を示す図 図8のコイル配置例に係るコイル集合体の電磁シールド体の別例を示す図 図8のコイル配置例に係るコイル集合体の電磁シールド体のさらに別例を示す図
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態について説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
≪DC−DCコンバータの回路構成例≫
図1は、本発明の一実施形態に係るDC−DCコンバータを含む電力変換装置の回路構成を示す。当該電力変換装置は、電源装置10、DC−DCコンバータ20、およびインバータ30を備えている。
電源装置10は、例えば、3相交流電流を整流して直流電圧・直流電流を生成するAC−DCコンバータまたは整流器で構成することができる。DC−DCコンバータ20は、例えば、電源装置10によって生成された直流電圧を昇圧する昇圧コンバータで構成することができる。インバータ30は、DC−DCコンバータ20から出力される直流電圧を受け、例えば3相交流電流を生成する。このように、当該電力変換装置において、電源装置10から供給される直流電圧はDC−DCコンバータ20で電圧変換され、さらにインバータ30で交流電流に変換される。これにより、インバータ30から安定した交流電流が供給される。
本実施形態に係るDC−DCコンバータ20は、3個のコイル(インダクタ)21、3個の整流素子22、3個のスイッチ素子23、平滑コンデンサ24、コントローラドライバ25を備えている。DC−DCコンバータ20において、1個のコイル21、1個の整流素子22、および1個のスイッチ素子23から1個のコンバータ基本回路が構成される。DC−DCコンバータ20は、そのようなコンバータ基本回路を3個並列に接続したものである。
具体的には、DC−DCコンバータ20において、3個のコイル21のそれぞれの一端は電源装置10の正出力端に共通に接続され、他端は3個の整流素子22のそれぞれのアノードに接続されている。3個の整流素子22のそれぞれのカソードは平滑コンデンサ24の一端に共通に接続されている。整流素子22は、例えばダイオードで構成することができる。整流素子22は、各コイル21から平滑コンデンサ24への方向に電流を流し、平滑コンデンサ24から各コイル21への方向に電流が逆流することを防ぐ役割をする。
平滑コンデンサ24の他端は電源装置10の負出力端に接続されている。平滑コンデンサ24の両端電圧がDC−DCコンバータ20の直流出力電圧となる。平滑コンデンサ24は、例えば複数の電解コンデンサ群で構成することができる。平滑コンデンサ24は、出力電流リップルを軽減させて当該直流出力電圧を平滑化する役割をする。
各コイル21と各整流素子22との接続点と電源装置10の負出力端との間に各スイッチ素子23が接続されている。スイッチ素子23は、例えば、IGBTなどのトランジスタで構成することができる。
コントローラドライバ25は、DC−DCコンバータ20の直流出力電圧が一定となるように各スイッチ素子23をスイッチング制御する。DC−DCコンバータ20の直流出力電圧は、当該スイッチング制御のデューティ比を適宜変更することで調整することができる。
また、コントローラドライバ25は、3個のコンバータ基本回路をインターリーブ駆動する。すなわち、コントローラドライバ25は、3個のスイッチ素子23を相異なる位相でスイッチング制御する。これにより、並列接続された各コイル21が互いに独立に通電制御される。本実施形態に係るDC−DCコンバータ20は3個のコンバータ基本回路を備えているため、コントローラドライバ25は、電気角120°(=360°/3)ずつずれた位相で3個のスイッチ素子23のそれぞれをスイッチング制御する。
このように、本実施形態に係るDC−DCコンバータ20は、3個のスイッチ素子23を相異なる位相でスイッチング制御することによりスイッチ素子23の定格電流以上の大電流を出力することができる。
なお、上記コンバータ基本回路の構成を適宜変更することでDC−DCコンバータ20を降圧コンバータあるいは昇圧・降圧コンバータに変形することができる。
また、電源装置10として、太陽電池モジュールや燃料電池モジュールなどの直流電流を供給する電源を用いてもよい。
≪コイルの構造例≫
次に、コイル21の構造について説明する。各コイル21は、空心コイルで構成されている。特許文献1にはインダクタ(リアクトル)として空心コイルを用いることができる旨が記載されているが、それは理論的な可能性を言及したに過ぎず、低インダクタンス値で磁束漏れが大きく、また、トロイダルコイルに比べて外形寸法が大きい空心コイルをDC−DCコンバータのインダクタとして用いることは通常あまりないことである。これに対して、本実施形態では、DC−DCコンバータに通常用いられることのない空心コイルを敢えて採用している。
図2は、一例に係るコイル21の構造を示す。図2(a)は、コイルの平面図であり、図2(b)は、同斜視図である。例えば、コイル21として、マグネットワイヤを渦巻状に巻いた円盤状の空心コイルを用いることができる。
図3は、別例に係るコイル21の構造を示す。図3(a)は、コイルの平面図であり、図3(b)は、同斜視図である。例えば、コイル21として、マグネットワイヤを螺旋状に巻いた円筒状の空心コイル(ソレノイドコイル)を用いることができる。
図2および図3に示した各コイルにおいてマグネットワイヤが何層にも重ねて巻かれていてもよい。すなわち、図2のコイル21については円盤の厚み方向に、図3のコイル21については円筒の円周部分の厚み方向に、マグネットワイヤが積層されていてもよい。
図4(a)および図4(b)は、図2および図3のコイル21の半径断面を示す。当該断面は、直径数mmの円形断面のマグネットワイヤ210でコイル21を構成したときのものである。図4(a)および図4(b)に示した断面の長手方向および短手方向は、図2に示した円盤状のコイル21では円盤の径方向および厚み方向、図3に示した円筒状のコイル21では円周面の幅方向および円周部分の厚み方向にそれぞれ該当する。
例えば、図4(a)に示したようにマグネットワイヤ210の断面が互いに直交して配置されるようにマグネットワイヤ210を重ねて巻いてもよい。あるいは、図4(b)に示したようにマグネットワイヤ210の断面が千鳥状に配置されるようにマグネットワイヤ210を重ねて巻いてもよい。後者の場合、前者と比べて同じ巻数でもマグネットワイヤ210を高密度に巻くことができるため、コイル21の全体的な大きさをコンパクトにすることができる。
なお、角形のマグネットワイヤで図2および図3のコイル21を構成してもよい。角形のマグネットワイヤを用いると隣接線間の隙間がなくなるため、同じ巻数でもワイヤの断面積が増える。これにより電気抵抗が小さくなり、損失が少なく効率のよいコイルを構成することができる。
また、コイル21として、上記以外にいわゆるスパイダーコイルなどを用いることもできる。
≪コイルの配置例≫
次に、コイル21の配置について説明する。各コイル21は空心コイルで構成されているため漏れ磁束が非常に大きい。このため、漏れ磁束によって各コイル21が電磁結合して各コイル21の独立駆動性が低下することが懸念される。そこで、各コイル21間の電磁結合を最小限にすべく、本実施形態に係るDC−DCコンバータ20では、各コイル21が空間的に対称に配置されている。
図5から図8は、コイル21のさまざまな配置例を示す。なお、各図はコイル21の配置を理解するための模式図であり、各図においてコイル21は概略形状で表し、その寸法比率は正確ではない。図中の各矢印は、各コイル21のコイル面211に対して垂直な磁束中心軸上の磁束を表し、当該矢印の起点が磁束中心である。破線は隠線を表している。図中の“γ”は、隣り合うコイル21のコイル面211どうしのなす角度を表す。
図5は、第1のコイル配置例を示す。図5(a)は、3個のコイル21からなるコイル集合体200の平面図であり、図5(b)は、同斜視図である。当該コイル配置例は、各コイル21のコイル面211が互いに離反するように各コイル21を配置したものである。すなわち、3個のコイル21は、平面視で各コイル21の側面がY形あるいは星形をなすように配置されている。隣り合うコイル21のコイル面211どうしがなす角度γは120°である。
図6は、第2のコイル配置例を示す。図6(a)は、3個のコイル21からなるコイル集合体200の平面図であり、図6(b)は、同斜視図である。当該コイル配置例は、各コイル21のコイル面211が互いに対面するように各コイル21を配置したものである。すなわち、3個のコイル21は、平面視で各コイル21の側面がΔ形あるいは三角形をなすように配置されている。隣り合うコイル21のコイル面211どうしがなす角度γは60°である。
図7は、第3のコイル配置例を示す。図7(a)は、3個のコイル21からなるコイル集合体200の平面図であり、図7(b)は、同斜視図である。当該コイル配置例は、各コイル21のコイル面211が同一平面上に配置されるように各コイル21を配置したものである。すなわち、当該コイル配置例は、図6のコイル配置から各コイル21を平面視で外側に開いたコイル配置である。当該コイル配置例では、隣り合うコイル21のコイル面211どうしがなす角度γは180°である。
図8は、第4のコイル配置例を示す。図8(a)は、3個のコイル21からなるコイル集合体200の平面図であり、図8(b)は、同斜視図である。当該コイル配置例は、図3に示した円筒状のコイル21に限って実現し得る配置例であり、各コイル21の磁束中心が一致するように入れ子状に各コイル21を配置したものである。すなわち、3個のコイル21は、平面視で各コイル21の側面が交差し合って*形あるいはアスタリスク形をなすように配置されている。隣り合うコイル21のコイル面211どうしがなす角度γは120°である。
特に図3に示した円筒状のコイル21は、直径10〜12cm、幅5〜6cmの大きさになることがある。そのような比較的大きいコイル21を図5〜図7に示したように配置するとコイル集合体200を配置するための非常に大きな配置空間が必要になる。一方、図3に示した円筒状のコイル21を図8に示したように配置することで、コイル集合体200の全体的な大きさが小さくなり、比較的小さな配置空間にコイル集合体200を配置することができる点で有利である。
図9は、図5のコイル配置例に係る各コイル21間の電磁結合度を示すグラフである。角度γが0°から増大するにつれて各コイル21間の電磁結合度が低下し、γ=120°のときの電磁結合度は1%未満である。したがって、3個のコイル21を図5に示したように配置することで、各コイル21間の電磁結合をほぼなくして、各コイル21の独立駆動性を十分に確保することができる。
図10は、図6および図7のコイル配置例に係る各コイル21間の電磁結合度を示すグラフである。なお、図6および図7のコイル配置例では各コイル21が互いに磁束を打ち消し合うため、電磁結合度は負値となっている。γ=60°が図6のコイル配置例に相当し、γ=180°が図7のコイル配置例に相当し、いずれの場合も電磁結合度の絶対値は2%未満である。したがって、3個のコイル21を図5または図7に示したように配置することで、各コイル21間の電磁結合をほぼなくして、各コイル21の独立駆動性を十分に確保することができる。
図11は、図8のコイル配置例に係る各コイル21間の電磁結合度を示すグラフである。当該グラフは、図3に示した円筒状のコイル21を2個重ね合わせた状態(γ=0°)から一方のコイル21を、直径を軸として1回転(γ=360°)させたときのものである。コイル21が3個の場合、コイル配置の対称性から角度γは60°または120°となる。γ=60°の場合、各コイル21が互いに磁束を強め合うコイル配置となり、電磁結合度はおよそ10%である。一方、γ=120°の場合、各コイル21が互いに磁束を打ち消し合うコイル配置となり、電磁結合度はおよそ−10%である。このように、図8のコイル配置例では、図6および図7のコイル配置例よりも各コイル21の電磁結合度が高いが、それでもなお各コイル21の独立駆動性を十分に確保することができる。
上記のさまざまなコイル配置例はコイル21が3個の場合の例であるが、コイル21が4個以上であっても各コイル21を空間的に対称に配置することで各コイル21間の電磁結合をほぼなくして各コイル21の独立駆動性を十分に確保することができる。
図12は、コイル21が4個の場合のさまざまなコイル配置例を示す。図12(a)は、4個のコイル21からなるコイル集合体200の平面図である。当該コイル配置例は、図5のコイル配置例に対応するものである。当該コイル配置例では、4個のコイル21は、平面視で各コイル21の側面がX形あるいは星形をなすように配置されている。隣り合うコイル21のコイル面211どうしがなす角度γは90°である。
図12(b)は、4個のコイル21からなるコイル集合体200の平面図である。当該コイル配置例は、図6のコイル配置例に対応するものである。当該コイル配置例では、4個のコイル21は、平面視で各コイル21の側面が□形あるいは四角形をなすように配置されている。隣り合うコイル21のコイル面211どうしがなす角度γは90°である。
図12(c)は、4個のコイル21からなるコイル集合体200の平面図である。当該コイル配置例は、図7のコイル配置例に対応するものである。当該コイル配置例は、各コイル21のコイル面211が同じ向きになるように各コイル21を配置したものである。当該コイル配置例では、隣り合うコイル21のコイル面211どうしがなす角度γは180°である。
また、図示しないが、4個のコイル21を、各コイル21のコイル面211が正四面体の各面に一致するように配置してもよい。
以上のように、本実施形態によると、DC−DCコンバータ20のコイル21として磁気コアを有しない空心コイルを用いているため、トロイダルコイルの場合のような磁気コアの磁気飽和が発生しない。また、高価な磁気コアを使用することがないため、DC−DCコンバータ20の製造コストを低減することができる。また、空心コイルには磁束漏れが大きいという欠点があるが、コイル21を空間的に対称に配置することで、コイル21が互いに電磁結合しにくくなっている。これにより、各コイル21を同一の駆動条件で駆動することができるようになり、DC−DCコンバータ20の電流供給能力および効率を向上することができる。
≪電磁シールド体の例≫
次に、コイル集合体200の電磁シールド体について説明する。上述したように、各コイル21は空心コイルで構成されているため漏れ磁束が非常に大きい。このため、漏れ磁束によって当該電力変換装置に局所的な誘導加熱が生じるおそれがある。また、漏れ磁束によるコントローラドライバ25や当該電力変換装置における図示しない他の電子回路への電磁障害が懸念される。そこで、コイル集合体200に電磁シールドを施す必要がある。
図13(a)〜(d)は、それぞれ、図5〜図8のコイル配置例に係るコイル集合体200の電磁シールド体の一例を示す。当該電力変換装置におけるコントローラドライバ25およびその他の電子回路は筐体100に収容されており、複数のコイル21からなるコイル集合体200は筐体100の外部に設けられている。当該電力変換装置本体とコイル集合体200とは電磁シールド体110で仕切られている。電磁シールド体110として、アルミニウムなどの非磁性かつ電気伝導性の金属板、あるいはフェライトなどの磁性体の板を用いることができる。また、電磁シールド体110として、例えば、パーマロイ、ミューメタルなどの合金やアモルファス金属など、高透磁率の材料を用いると効果的である。
各コイル21の漏れ磁束による当該電力変換装置の外部への誘導加熱および電磁障害も懸念される。したがって、場合によってはコイル集合体200を電磁シールド体110で覆う必要がある。例えば、箱状の電磁シールド体110を用いてコイル集合体200の全体を覆うとよい。
あるいは、電磁シールド体110をコイル集合体200の立体的形状に合った形状にしてもよい。図14(a)〜(c)は、それぞれ、図5〜図7のコイル配置例に係るコイル集合体200の電磁シールド体の別例を示す。3個のコイル21からなるコイル集合体200の形状的特徴から、例えば三角柱状の電磁シールド体110を用いてコイル集合体200を空間的に効率よく覆うことができる。すなわち、電磁シールド体110を三角柱状にすることにより、箱形のときよりも電磁シールド体110の容積を小さくすることができる。
図15は、図8のコイル配置例に係るコイル集合体200の電磁シールド体の別例を示す。図8のコイル配置例に係るコイル集合体200については、その形状的特徴から、円柱状の電磁シールド体110を用いることで、三角柱状のときよりも、コイル集合体200を空間的により効率よく覆うことができる。すなわち、電磁シールド体110を円柱状にすることにより、電磁シールド体110の容積をより小さくすることができる。
図16は、図8のコイル配置例に係るコイル集合体200の電磁シールド体のさらに別例を示す。図8のコイル配置例に係るコイル集合体200については、球状の電磁シールド体110を用いることで、円柱状のときよりも、コイル集合体200を空間的に最も効率よく覆うことができる。すなわち、電磁シールド体110を球状にすることにより、電磁シールド体110の容積を最小にすることができる。
特に、コイル集合体200およびそれを覆う電磁シールド体110の配置空間が限られている場合、球状の電磁シールド体110を用いることが有利である。また、電磁シールド体110を球状にすることにより、電磁シールド体110の表面積を最小にすることができるため、高価な材料を用いて電磁シールド体110を構成する場合においてコスト的に有利である。
本発明に係るDC−DCコンバータは、大電力を安定的に供給可能であるため、高負荷の電動機を有する空調機や電気自動車などの大電力が必要なアプリケーションに有用である。
20 DC−DCコンバータ
21 コイル
210 マグネットワイヤ
200 コイル集合体
211 コイル面
102 電磁シールド体

Claims (8)

  1. 互いに独立に通電制御される3つ以上のコイルを備えたDC−DCコンバータであって、
    前記各コイルが空心コイルであり、
    前記各コイルが空間的に対称に配置されている
    ことを特徴とするDC−DCコンバータ。
  2. 前記各コイルがマグネットワイヤを螺旋状に巻いた円筒状の空心コイルである、請求項1に記載のDC−DCコンバータ。
  3. 前記各コイルの磁束中心が一致するように入れ子状に前記各コイルが配置されている、請求項2に記載のDC−DCコンバータ。
  4. 前記コイルの集合体を覆う円柱状の電磁シールド体を備えている、請求項3に記載のDC−DCコンバータ。
  5. 前記コイルの集合体を覆う球状の電磁シールド体を備えている、請求項3に記載のDC−DCコンバータ。
  6. 前記各コイルのコイル面が互いに離反するように前記各コイルが配置されている、請求項1に記載のDC−DCコンバータ。
  7. 前記各コイルのコイル面が互いに対面するように前記各コイルが配置されている、請求項1に記載のDC−DCコンバータ。
  8. 前記コイルの個数が3個であり、
    前記コイルの集合体を覆う三角柱状の電磁シールド体を備えている、請求項6および7のいずれか一つに記載のDC−DCコンバータ。
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