JP2014085444A - コネクタ及び操作部材、並びに当該コネクタの挿抜方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】コネクタの係合解除を容易に行うことができる簡易な構成を備えたコネクタを提供する。
【解決手段】光コネクタ1は、内蔵ファイバ10aを保持するフェルール部材10と、フェルール部材10の先端10bが一端12aから突出するようにフェルール部材10を収容するプラグハウジング12と、プラグハウジング12の一端12a側に基端16aが固定されると共にその他端12c側に向かってプラグハウジング12から離れるように光コネクタ1の軸方向に対して斜めに延在し、弾性を有するラッチレバー16と、を備えている。ラッチレバー16は、延在方向の中央に光アダプタ30に係合するための係合突起16cを有すると共に、先端16bに、係合突起16cによる係合を解除するための操作部材18を回動可能に連結させる連結用貫通孔16dおよび当該貫通孔16dを形成する壁部16eを有している。
【選択図】図1
【解決手段】光コネクタ1は、内蔵ファイバ10aを保持するフェルール部材10と、フェルール部材10の先端10bが一端12aから突出するようにフェルール部材10を収容するプラグハウジング12と、プラグハウジング12の一端12a側に基端16aが固定されると共にその他端12c側に向かってプラグハウジング12から離れるように光コネクタ1の軸方向に対して斜めに延在し、弾性を有するラッチレバー16と、を備えている。ラッチレバー16は、延在方向の中央に光アダプタ30に係合するための係合突起16cを有すると共に、先端16bに、係合突起16cによる係合を解除するための操作部材18を回動可能に連結させる連結用貫通孔16dおよび当該貫通孔16dを形成する壁部16eを有している。
【選択図】図1
Description
本発明は、コネクタ及び操作部材、並びに当該コネクタの挿抜方法に関する。特に、本発明は、光ファイバを接続するために用いられ、アダプタとの係合及びその解除に用いられるラッチレバーを備えた光コネクタ及び操作部材、並びに当該光コネクタの挿抜方法に関する。
例えば、特許文献1に記載のように、アダプタとの係合を解除するための解除レバーを備えた光コネクタが知られている。特許文献1に記載の光コネクタは、アダプタとの係合及びその解除を直接的に行う解除レバーと、後方に移動することで解除レバーを下方に押し下げるスライダと、このスライダに装着されて当該スライダを後方に移動させるタグとを備えており、これら解除レバー等から構成される解除機構により、アダプタとの係合解除を行うようになっている。
ところで、特許文献1に記載の光コネクタでは、解除レバー、スライダ及びタグから構成される解除機構により、光コネクタとアダプタとの係合解除を行うようになっており、係合解除を行うことはできるものの、部品点数が多くなってしまうといった問題があった。また、スライダがコネクタ本体を覆うようになっているため、光コネクタの小型化が図りにくいといった問題があった。
そこで、本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、コネクタの係合解除を容易に行うことができる簡易な構成を備えたコネクタ及び操作部材、並びに、当該コネクタの挿抜方法を提供することを目的とする。
本発明に係るコネクタは、他の部材に対して挿抜可能なコネクタであって、所定の信号を伝送する伝送路を収容するハウジングと、ハウジングの一端側に基端が固定されると共にハウジングの他端側に向かってハウジングから離れるようにコネクタの軸方向に対して斜めに延在し、弾性を有するラッチレバーと、を備えている。このコネクタでは、ラッチレバーは、その延在方向の途中に他の部材に係合するための係合部を有すると共に、その先端に、係合部による係合を解除するための操作部材を回動可能に連結させる第1の連結部を有することを特徴としている。
このコネクタでは、弾性を有するラッチレバーの先端に、係合部による係合を解除するための操作部材を回動可能に連結させる第1の連結部を形成している。この場合、第1の連結部に操作部材を回動可能に連結するといった簡易な構成によって、その操作部材を引っ張ることでコネクタの係合を容易に解除することができる。つまり、本発明に係るコネクタによれば、コネクタの係合解除を容易に行うことができる簡易な構成を備えたコネクタを提供することが可能となる。このように簡易な構成のコネクタであるので、本発明に係るコネクタによれば、コネクタの部品点数の削減や小型化を図ることができる。なお、コネクタは、伝送路が光伝送路である光コネクタであってもよい。
上記のコネクタでは、ラッチレバーの係合部は、その後端が切り欠かれた形状であることが好ましい。この場合、ラッチレバーの係合部による引っ掛かりを少なくすることができ、抜出に必要な引き抜き力を低減し、操作部材による係合解除の作業をより容易に行うことができる。
上記のコネクタでは、第1の連結部は、ラッチレバーの傾動方向に交差する方向に伸びる孔であることが好ましい。この場合、第1の連結部の構成をより簡易なものとすることができる。
上記のコネクタでは、第1の連結部は、孔を形成する壁部の一部が切り欠かれていてもよい。この場合、第1の連結部へ操作部材を連結する作業が行いやすくなる。
上記のコネクタは、ラッチレバーによる他の部材への係合を解除するための操作部材を更に備え、操作部材は、第1の連結部に操作部材を回動可能に連結させるための第2の連結部を一端側に有することが好ましい。この場合、第1の連結部に操作部材の第2の連結部を回動可能に連結するといった簡易な構成によって、その操作部材を引っ張ることでコネクタの係合を容易に解除することができる。
上記のコネクタでは、操作部材は、プレート状の把持部を有し、把持部は、操作部材の延出軸に対して傾斜していることが好ましい。この場合、把持部を使用者が指で掴もうとした際に掴みやすくなるため、操作性を向上させることができる。また、コネクタが高密度で実装される場合には、傾斜した把持部とすることで、傾斜していない把持部に比べて把持部の領域が邪魔になりにくくなり、また、把持部の領域を大きめにとることもできる。
上記のコネクタでは、操作部材にコネクタを識別するための識別情報が付与されていてもよい。この場合、高密度に実装された場合でも、各コネクタの識別をより確実に行うことが可能となる。
上記のコネクタでは、第2の連結部は、基部と基部から延在する一対の腕部と一対の腕部それぞれからその対向方向に突出するピンとを有し、第2の連結部のピンの外径は、第1の連結部を構成する孔の内径よりも小さくなっていてもよい。また、第2の連結部の一対の腕部間の距離は、第1の連結部の外寸幅よりも広くなっていてもよい。これらの場合、連結が外れない程度にラッチレバーと操作部材との間に遊びを持たせて幅方向や左右方向に動かすことができようになり、これにより、微小な部品であるラッチレバーや操作部材等の破損を防止することが可能となる。また、他のコネクタを抜く際の邪魔にならないようにすることもできる。
また、本発明に係る操作部材は、上記のコネクタにおいてラッチレバーによる係合を解除するための操作部材であって、ラッチレバーの第1の連結部に回動可能に連結される第2の連結部と、プレート状の把持部とを備えることを特徴としている。この場合、第1の連結部に操作部材を回動可能に連結するといった簡易な構成によって、操作部材を引っ張ることでコネクタの係合を容易に解除することができる。
上記の操作部材では、把持部は、操作部材の延出軸に対して傾斜していることが好ましい。この場合、把持部を使用者が指で掴もうとした際に掴みやすくなり、操作性を向上させることができる。また、コネクタが高密度で実装される場合には、傾斜した把持部とすることで、傾斜していない把持部に比べて把持部の領域が邪魔になりにくくなり、また、把持部の領域を大きめにとることもできる。
上記の操作部材では、第2の連結部は、基部と基部から延在する一対の腕部と一対の腕部それぞれからその対向方向に突出するピンとを有し、第2の連結部のピンの外径は、第1の連結部を構成する孔の内径よりも小さくなっていてもよい。また、第2の連結部の一対の腕部間の距離は、第1の連結部の外寸幅よりも広くなっていてもよい。これらの場合、連結が外れない程度にラッチレバーと操作部材との間に遊びを持たせて幅方向や左右方向に動かすことができるようになり、これにより、微小な部品であるラッチレバーや操作部材等の破損を防止することが可能となる。また、他のコネクタを抜く際の邪魔にならないようにすることもできる。
上記の操作部材には、コネクタを識別するための識別情報が付与されていてもよい。この場合、高密度に実装された場合であっても、各コネクタの識別をより確実に行うことが可能である。
また、本発明に係るコネクタの挿抜方法は、上記のコネクタを他の部材に対して挿抜する挿抜方法であって、コネクタをコネクタの軸方向に沿って他の部材に挿入し、ラッチレバーの係合部を他の部材の係合受け部に係合させるステップと、コネクタの第1の連結部に、操作部材を連結させるステップと、コネクタの軸方向に沿って他の部材から抜出する方向へ操作部材を引っ張ることにより係合部と係合受け部との係合を解除させるステップと、を備えることを特徴としている。この場合、操作部材を引っ張ることでコネクタの係合を容易に解除することができる。
また、本発明に係るコネクタの挿抜方法は、上記のコネクタを他の部材に対して挿抜する挿抜方法であって、コネクタをコネクタの軸方向に沿って他の部材に挿入し、ラッチレバーの係合部を他の部材の係合受け部に係合させるステップと、コネクタの軸方向に沿って他の部材から抜出する方向へ操作部材を引っ張ることにより係合部と係合受け部との係合を解除させるステップと、を備えることを特徴としている。この場合、操作部材を引っ張ることでコネクタの係合を容易に解除することができる。
本発明によれば、コネクタの係合解除を容易に行うことができる簡易な構成を備えたコネクタ及び操作部材、並びに、当該コネクタの挿抜方法を提供することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において、同一又は同等の要素には、同一符号を付し、重複する説明を省略する。
まず、図1及び図2を参照しながら、本実施形態に係る光コネクタ1について説明する。光コネクタ1は、例えば光ファイバ7(又は光コード)が組み付けられるLCコネクタである。光ファイバ7は、所定の光信号を伝送する光伝送路であり、光ファイバ心線及びその光ファイバ心線を被覆する外被を含んで構成される。光コネクタ1は、図2に示される光アダプタ30(他の光部材)に係合されることにより、他の光コネクタと光結合されるようになっている。光アダプタ30は、例えば光コネクタ1のハウジング12,14と同様に樹脂で形成されており、光コネクタ1が挿入されるアダプタ部32と、他のコネクタが挿入されるアダプタ部34とを備えている。
光コネクタ1は、フェルール部材10、フェルール部材10を収容するプラグハウジング12、プラグハウジング12の後側に配置されると共にプラグハウジング12に連結されるリアハウジング14、プラグハウジング12に固着されるラッチレバー16、ラッチレバー16に回動可能に連結される操作部材18、及び、リアハウジング14に取り付けられるブーツ20を備えている。ブーツ20内には光ファイバ7が包含されている。
フェルール部材10は、その先端10bがプラグハウジング12の一端12aから突出するようにプラグハウジング12及びリアハウジング14によって位置決めされ、プラグハウジング12及びリアハウジング14内に収容されている。フェルール部材10は、光ファイバ7の光ファイバ心線10aを保持する。
プラグハウジング12は、図1〜図3に示されるように、外形が略直方体形状を呈しており、一端12a側に断面円形の開口部12bを有すると共に、他端12c側に断面正方形の開口部12dを有している。プラグハウジング12は、中空形状であり、フェルール部材10、及び、フェルール部材10を内部で固定するためのバネ(不図示)などが、その内部に収容されている。
リアハウジング14は、プラグハウジング12の他端12c側の開口部12dを閉じるように構成されたハウジングであり、プラグハウジング12のロック用孔12eに嵌合する一対の爪14aを対向側面に有しており、この一対の爪14aがプラグハウジング12のロック用孔12eに嵌合することで、両ハウジング12,14が互いに固定接続される。
ラッチレバー16は、光コネクタ1を光アダプタ30に挿入した際に光コネクタ1を光アダプタ30に係合させるための部材である。ラッチレバー16は、その基端16aがプラグハウジング12の一端12a側の上面12fに固定されており、プラグハウジング12の他端12c側に向かってプラグハウジング12の上面12fから離れるように光コネクタ1の軸方向に対して斜めとなるようにプラグハウジング12の他端12c側に延在している。光コネクタ1の軸方向とは、光コネクタ1の長手方向に沿った中心軸である。
ラッチレバー16は、例えばプラグハウジング12と同様の樹脂で一体に形成されており、また、このように長手方向に伸びる形状となっていることから、プラグハウジング12に固定されている基端16aを起点として、先端16b等が上下に傾動するような弾性を有している。
ラッチレバー16は、図3に示すように、延在方向の中央付近の側部に、光コネクタ1を光アダプタ30に係合するための一対の係合突起16c(係合部)を有している。係合突起16cは、光コネクタ1を光アダプタ30に挿入した際に光アダプタ30内の受け溝(係合受け部)に係合するように構成されている。係合突起16cは、図5及び図6に示すように、光コネクタ1を光アダプタ30に挿入する方向に対して後端となる側が切り欠かれた形状となっている。一般的なLCコネクタでは、係合突起が図6の2点鎖線Pで示される部分を含んでいるが、本実施形態に係る光コネクタ1では、係る部分を切り欠いた係合突起16cとすることで光コネクタ1の光アダプタ30に対する係合をより容易に解除できるようになっている。
また、ラッチレバー16は、係合突起16cによる光アダプタ30への係合を解除するための操作部材18を回動可能に連結させるための連結部(第1の連結部)をその先端16bに有している。この連結部は、連結用貫通孔16dと連結用貫通孔16dを形成する壁部16eとを含んで構成される。連結用貫通孔16dは、ラッチレバー16の傾動方向に対して直交する方向に孔が伸びている。連結用貫通孔16dを形成する壁部16eは、図3に示されるように、その下方の一部が切り欠かれた構成となっている。
ラッチレバー16は、基端16aから係合突起16cまでの基端側部分16fと、係合突起16cから先端16bまでの先端側部分16gとを有している。本実施形態では、ラッチレバー16の基端側部分16fよりも先端側部分16gの方がその幅が狭くなっているが、両部分16f,16gの幅が同じであってももちろんよい。
操作部材18は、ラッチレバー16による光アダプタ30への係合を解除する操作を行うための部材であり、ラッチレバー16の連結部(連結用貫通孔16d等)に操作部材18を回動可能に連結するための連結部18a(第2の連結部)、操作部材18を操作する操作者が把持する把持部18b、連結部18aと把持部18bとを繋ぐ丸棒部分18c、及び、識別情報を表示するための表示部18dを有している。
連結部18aは、図3及び図4に示すように、基部18e、基部18eから延在する一対の腕部18f、及び、一対の腕部18fそれぞれから内側に突出する連結ピン18gを含んでいる。連結ピン18gがラッチレバー16の連結用貫通孔16dに嵌め込まれることにより、操作部材18は、ラッチレバー16に対して回動可能に連結される。連結ピン18gの外径は、ラッチレバー16の連結用貫通孔16dの内径よりも小さくなっており、また、図4に示すように、一対の腕部18f間の距離は、連結用貫通孔16dの孔長さ(外寸幅)よりも広くなっており、これにより、両部材が外れない程度の遊びがその間に形成される。この遊びにより、操作部材18をラッチレバー16に対して上下左右に動かすことができる。
把持部18bは、操作者が引き抜き操作をする際に把持する部分であり、プレート形状を呈している。把持部18bは、操作部材18の延出軸に対して、その面方向が傾斜するように構成されている。具体的には、操作部材18の水平方向に対して、把持部の面が、例えば40〜50度ほど傾くように構成されている。
表示部18dは、各光コネクタ1の識別情報を記載して表示する部分であり、本実施形態では、把持部18bのプレート部分に形成されている。つまり、表示部18dは、把持部18bとその一部を共有している。なお、表示部18dを別体として設けてももちろんよい。この場合、表示部18dを後から把持部18b等に取り付けることができる。このような構成を有する操作部材18は、操作部材18を除く光コネクタ1を光アダプタ30に挿入して係合させた後にラッチレバー16に取り付けるようにしてもよいし、最初からラッチレバー16に取り付けておいて、光コネクタ1を光アダプタ30に挿入して係合させてもよい。すなわち、操作部材18は、ラッチレバー16に対して着脱可能である。
続いて、上述した構成を備えた光コネクタ1を光アダプタ30に対して挿抜する挿抜方法及びその際の光コネクタ1における形状変形について説明する。
まず、図2に示されるように、光ファイバ7が接続された光コネクタ1と、光コネクタ1を係合させるための光アダプタ30とを用意する。
続いて、用意された光コネクタ1を光コネクタ1の軸方向に沿って光アダプタ30のアダプタ部32に挿入し、光コネクタ1のラッチレバー16の係合突起16cを、光アダプタ30の受け溝に係合させる(係合させるステップ)。なお、光アダプタ30の別のアダプタ部34には、同様の手法で別の光コネクタを係合させる。これにより、光コネクタ1は、他の光コネクタと光結合される。
続いて、図7の(a)に示すように、光コネクタ1の操作部材18の把持部18bを操作者が掴み、図示矢印Aの方向に操作部材18を引っ張る。すなわち、光コネクタ1の軸方向に沿って光アダプタ30から光コネクタ1が抜出する方向へ操作部材18を引っ張る。この動作により、図7の(b)に示すように、傾斜状に伸びて弾性を有するラッチレバー16は、より水平に近い状態に変形されることになり、ラッチレバー16の係合突起16cが下方に移動することになる。そして、ラッチレバー16の係合突起16cが下方に移動すると共にラッチレバー16が抜出方向に引っ張られることにより、ラッチレバー16と光アダプタ30の受け溝との係合が解除される(解除させるステップ)。
上述した例では、光コネクタ1を光アダプタ30へ挿入する前に操作部材18をラッチレバー16に連結した例を説明したが、操作部材18を除く光コネクタ1を光アダプタ30に係合した後に、光コネクタ1のラッチレバー16の連結部(連結用貫通孔16d等)に操作部材18を連結させて、抜出するようにしてもよい(連結させるステップ)。
以上説明したように、光コネクタ1では、弾性を有するラッチレバー16の先端16bに、係合突起16cによる係合を解除するための操作部材18を回動可能に連結させるための連結部(連結用貫通孔16d等)を形成している。このため、連結用貫通孔16d等に操作部材18を回動可能に連結するといった簡易な構成によって、その操作部材18を引っ張ることで光コネクタ1の係合を容易に解除することができるようになっている。つまり、光コネクタ1によれば、光コネクタ1の係合解除を容易に行うことができる簡易な構成を備えた光コネクタを提供することが可能となる。このように簡易な構成の光コネクタであるので、光コネクタ1によれば、光コネクタの部品点数の削減や小型化を図ることもできる。
光コネクタ1では、ラッチレバー16の係合突起16cは、その後端が切り欠かれた形状である。このため、ラッチレバー16の係合突起16cによる引っ掛かりを少なくすることができ、抜出に必要な引き抜き力を低減し、操作部材18による係合解除の作業をより容易に行うことができる。
光コネクタ1では、連結用貫通孔16dは、ラッチレバー16の傾動方向に直交する方向に伸びる孔である。このため、連結部の構成を簡易なものとすることができる。
光コネクタ1では、連結用貫通孔16dを形成する壁部の一部が切り欠かれている。このため、ラッチレバー16の連結部へ操作部材18を連結する作業が行いやすくなっている。
光コネクタ1では、ラッチレバー16による光アダプタ30への係合を解除するための操作部材18が、ラッチレバー16の連結部に操作部材18を回動可能に連結させるための連結部18aを一端側に有している。このため、ラッチレバー16の連結部に操作部材18の連結部18aを回動可能に連結するといった簡易な構成によって、操作部材18を引っ張ることで光コネクタ1の係合を容易に解除することができる。
光コネクタ1では、操作部材18は、プレート状の把持部18bを有し、把持部18bは、操作部材18の延出軸に対して傾斜している。このため、把持部18bを使用者が指で掴もうとした際に掴みやすくなり、操作性が向上する。また、光コネクタ1が高密度で実装される場合には、傾斜した把持部18bとすることで、傾斜していない把持部に比べて把持部の領域が邪魔になりにくくなり、また、把持部の領域を大きめにとることもできる。
光コネクタ1では、操作部材18は、光コネクタ1を識別するための識別情報を表示する表示部18dを有している。このため、高密度に実装された場合でも、各光コネクタ1の識別をより確実に行うことが可能である。
光コネクタ1では、操作部材18の連結部18aは、基部18eと基部18eから延在する一対の腕部18fと一対の腕部18fそれぞれからその対向方向に突出するピン18gとを有し、ピン18gの外径は、連結用貫通孔16dの内径よりも小さくなっている。また、一対の腕部18f間の距離は、ラッチレバー16の連結部の外寸幅よりも広くなっている。このため、連結が外れない程度にラッチレバー16と操作部材18との間に遊びを持たせて幅方向や左右方向に動かすことができ、これにより、微小な部品であるラッチレバー16や操作部材18等の破損を防止することが可能となる。また、他の光コネクタを抜く際の邪魔にならないようにすることもできる。
また、本実施形態に係る光コネクタ1の挿抜方法は、光コネクタ1を光アダプタ30に対して挿抜する挿抜方法であって、光コネクタ1を光コネクタ1の軸方向に沿って光アダプタ30に挿入し、ラッチレバー16の係合突起16cを光アダプタ30の受け溝に係合させるステップと、光コネクタ1の軸方向に沿って光アダプタ30から抜出する方向へ操作部材18を引っ張ることにより係合突起16cと光アダプタ30の受け溝との係合を解除させるステップと、を備えている。このため、本実施形態に係る挿抜方法によれば、操作部材18を引っ張ることで光コネクタ1の係合を容易に解除することができる。なお、光コネクタ1を光アダプタ30に挿入した後に、ラッチレバー16の連結部に操作部材18を連結させるようにしてもよく、この場合でも光コネクタ1の係合を容易に解除することができる。
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
例えば、本実施形態では、操作部材18の把持部18bを傾斜させるようにしたが、図8に示すように、操作部材18の把持部18bを、その面方向が水平になるようにした光コネクタ1aでもよい。また、図8に示される例では、上述した実施形態と逆に、ラッチレバー16の先端16bに位置する連結部が一対の連結ピン16hから形成されており、他方、操作部材18の連結部18aが孔部18hから構成されており、これにより、操作部材18がラッチレバー16に対して回動可能に連結されている。このような構成であっても、上記の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、上述した実施形態では、操作部材18の把持部18bはプレート形状を呈していたが、図9に示されるように、略球形の把持部18bを有する光コネクタ1bでもよい。この場合でも、操作部材18の把持部18bを引っ張ることで光コネクタ1の係合を容易に解除することができる。また、図9に示される例では、丸棒部分18cに識別情報を表示するための表示部を設けるようにしてもよい。なお、操作部材18は、上述した例に限られることなく、例えば、繊維やプラスチックなどからなる紐状の部材でもよく、紐をラッチレバー16の連結用貫通孔16dなどに通すことで、上記の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。なお、上記では、操作部材18に表示部18dを設けることで識別情報を付与しているが、識別情報を付与する方法として、操作部材18を識別するための識別情報が書き込み可能な(又は書き込まれた)ICチップを上記何れかの操作部材18に埋め込み可能とするようにしてもよい。ICチップを埋め込むタイプの場合、製造工程等においてコネクタそのものが不良とされても、ICチップをコネクタとは別の操作部材に設けることになるので、廃棄ロス等を減らすことができる。
また、上述した実施形態では、ラッチレバー16と操作部材18とを別々の部材として説明したが、上記と同様の動作をするような構成であれば、ラッチレバーと操作部材とが一体物となって自己ヒンジのようになっている部材を用いてももちろんよい。
また、上述した実施形態では、LC型のコネクタを例にとって本発明を説明したが、本発明は、これに限定される訳ではなく、図10及び図11に示されるような、プッシュプル方式で挿抜されるSC型のコネクタ110に本発明を適用してもよい。このタイプのコネクタでは、光アダプタ130側にある爪部132が、光コネクタ110側のハウジング側面にある凹部112と嵌合することで両者が固定される。そして、このコネクタ110では、ハウジングの外側に前後に可動するつまみ部があり、そのつまみ部を引っ張ることで、爪部132と凹部112との間につまみ部が入り込み、その結果、爪部132が広がり、嵌合を解除することができる。このようなタイプのコネクタ110にも、操作部材120を設けて挿抜を行い、操作部材120にその識別を示す識別表示部124等を設けるようにしてもよい。このタイプのコネクタの場合、操作部材は、抜去だけでなく挿入にも使用することができる。
また、上述した実施形態では、光コネクタを例にとって説明したが、LAN用のメタルコネクタ(RJ45など)など光コネクタ以外のコネクタに本発明を適用してももちろんよい。
1,1a,1b…光コネクタ、10…フェルール、10a…内蔵ファイバ、12…プラグハウジング、16…ラッチレバー、16a…基端、16b…先端、16c…係合突起、16d…連結用貫通孔、16e…壁部、18…操作部材、18a…連結部、18b…把持部、18f…腕部、18g…連結ピン、30…光アダプタ。
Claims (17)
- 他の部材に対して挿抜可能なコネクタであって、
所定の信号を伝送する伝送路を収容するハウジングと、
前記ハウジングの一端側に基端が固定されると共に前記ハウジングの他端側に向かって前記ハウジングから離れるように前記コネクタの軸方向に対して斜めに延在し、弾性を有するラッチレバーと、を備え、
前記ラッチレバーは、その延在方向の途中に前記他の部材に係合するための係合部を有すると共に、その先端に、前記係合部による係合を解除するための操作部材を回動可能に連結させる第1の連結部を有することを特徴とするコネクタ。 - 前記ラッチレバーの前記係合部は、その後端が切り欠かれた形状であることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
- 前記第1の連結部は、前記ラッチレバーの傾動方向に交差する方向に伸びる孔であることを特徴とする請求項1又は2に記載のコネクタ。
- 前記第1の連結部は、前記孔を形成する壁部の一部が切り欠かれていることを特徴とする請求項3に記載のコネクタ。
- 前記ラッチレバーによる前記他の部材への係合を解除するための前記操作部材を更に備え、
前記操作部材は、前記第1の連結部に前記操作部材を回動可能に連結させるための第2の連結部を一端側に有することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のコネクタ。 - 前記操作部材は、プレート状の把持部を有し、前記把持部は、前記操作部材の延出軸に対して傾斜していることを特徴とする請求項5に記載のコネクタ。
- 前記操作部材には、前記コネクタを識別するための識別情報が付与されていることを特徴とする請求項5又は6に記載のコネクタ。
- 前記第2の連結部は、基部と前記基部から延在する一対の腕部と前記一対の腕部それぞれからその対向方向に突出するピンとを有し、
前記第2の連結部の前記ピンの外径は、前記第1の連結部を構成する孔の内径よりも小さいことを特徴とする請求項5〜7の何れか一項に記載のコネクタ。 - 前記第2の連結部の前記一対の腕部間の距離は、前記第1の連結部の外寸幅よりも広いことを特徴とする請求項8に記載のコネクタ。
- 前記伝送路が光伝送路である光コネクタであることを特徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載のコネクタ。
- 請求項1〜4の何れか一項に記載のコネクタにおいて前記ラッチレバーによる係合を解除するための操作部材であって、
前記ラッチレバーの前記第1の連結部に回動可能に連結される第2の連結部と、プレート状の把持部とを備えることを特徴とする操作部材。 - 前記把持部は、前記操作部材の延出軸に対して傾斜していることを特徴とする請求項11に記載の操作部材。
- 前記第2の連結部は、基部と前記基部から延在する一対の腕部と前記一対の腕部それぞれからその対向方向に突出するピンとを有し、
前記第2の連結部のピンの外径は、前記第1の連結部を構成する孔の内径よりも小さいことを特徴とする請求項11又は12に記載の操作部材。 - 前記第2の連結部の前記一対の腕部間の距離は、前記第1の連結部の外寸幅よりも広いことを特徴とする請求項13に記載の操作部材。
- 前記コネクタを識別するための識別情報が付与されていることを特徴とする請求項11〜14の何れか一項に記載の操作部材。
- 請求項1〜4の何れか一項に記載のコネクタを前記他の部材に対して挿抜する挿抜方法であって、
前記コネクタを前記コネクタの軸方向に沿って前記他の部材に挿入し、前記ラッチレバーの係合部を前記他の部材の係合受け部に係合させるステップと、
前記コネクタの前記第1の連結部に、請求項11〜15の何れか一項に記載の操作部材を連結させるステップと、
前記コネクタの軸方向に沿って前記他の部材から抜出する方向へ前記操作部材を引っ張ることにより前記係合部と前記係合受け部との係合を解除させるステップと、
を備えることを特徴とするコネクタの挿抜方法。 - 請求項5〜9の何れか一項に記載のコネクタを前記他の部材に対して挿抜する挿抜方法であって、
前記コネクタを前記コネクタの軸方向に沿って前記他の部材に挿入し、前記ラッチレバーの係合部を前記他の部材の係合受け部に係合させるステップと、
前記コネクタの軸方向に沿って前記他の部材から抜出する方向へ前記操作部材を引っ張ることにより前記係合部と前記係合受け部との係合を解除させるステップと、
を備えることを特徴とするコネクタの挿抜方法。
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