JP2014084988A - 緩衝器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 緩衝器の改良に関し、複数種類の減衰力を調整可能にしても、構造の複雑化を抑制する。
【解決手段】 ベースロッド4の外周に保持されて液溜室L3と圧側室L2とを区画するベース部材5と、ベースロッド4の基端部に連結されるキャップ部材7とを備える緩衝器D1において、液溜室L3と連通する一方側開口40と、圧側室L2と連通する他方側開口41と、一方側開口40に連なりベースロッド4の内部を通る一方側軸部材内流路42と、他方側開口41に連なりベースロッド4の内部を通る他方側軸部材内流路43と、キャップ部材7の内部に形成されて一方側軸部材内流路42と他方側軸部材内流路43とをつなぐ第一支持部材内流路70とを備えて構成される第二バイパス流路B2と、第二バイパス流路B2に設けられるバルブ(第二伸側減衰弁V6)とを備え、このバルブがキャップ部材7に収容されている。
【選択図】 図1

Description

緩衝器の改良に関する。
一般的に、緩衝器は、車両、機器、構造物等に作用する振動を減衰させるものである。例えば、特許文献1には、図8に示すように、二輪車や三輪車等の鞍乗型車両において、前輪を懸架するフロントフォーク用の緩衝器D3が開示されている。
そして、上記緩衝器D3は、車体側に連結されるアウターチューブT1と、車輪側に連結されるインナーチューブT2とからなる緩衝器本体Tを備えており、インナーチューブT2がアウターチューブT1内に出没することで伸縮する。
さらに、上記緩衝器D3は、緩衝器本体Tの車体側開口を塞ぐキャップ部材(支持部材)7と、このキャップ部材7に支持されてインナーチューブT2内に出没可能に挿入されるピストンロッド(軸部材)2と、このピストンロッド2の先端部外周に保持されてインナーチューブT2の内周面に摺接する環状のピストン(隔壁体)3と、このピストン3で区画され作動流体が収容される伸側室(一方室)L1及び圧側室(他方室)L2とを備えている。
さらに、上記緩衝器D3において、伸側室L1と圧側室L2は、ピストン(隔壁体)3に形成される伸側のピストン流路(図示せず)及び圧側のピストン流路31と、ピストンロッド(軸部材)2に形成されるバイパス流路B7の三種類の流路で連通されており、流路ごとにバルブ(伸側減衰弁V13、圧側減衰弁V14、絞り弁V15)が設けられている。
そして、上記伸側のピストン流路(図示せず)に設けられるバルブは、伸側減衰弁V13であり、作動流体が伸側のピストン流路を通過して伸側室L1から圧側室L2へ移動することのみを許容するとともに、伸側のピストン流路を通過する作動流体に所定の抵抗を与える。
また、上記圧側のピストン流路31に設けられるバルブは、圧側減衰弁V14であり、作動流体が圧側のピストン流路31を通過して圧側室L2から伸側室L1へ移動することのみを許容するとともに、圧側のピストン流路31を通過する作動流体に所定の抵抗を与える。さらに、この圧側減衰弁V14は、ピストン3の伸側室側(図8中上側)に形成される座面に外周部が離着座する環板状の弁体V14aと、この弁体V14aを閉じ方向(ピストン側)に附勢する附勢ばねV14bと、この附勢ばねV14bのばね力を調整するアジャスタV14cとを備えている。
また、ピストンロッド2に形成される上記バイパス流路B7に設けられるバルブは、絞り弁V15であり、バイパス流路B7内に尖端部を挿入しバイパス流路B7を絞ってオリフィスを形成するニードル状の弁体V15aと、この弁体15aを駆動してバイパス流路B7の流路面積を変更するアジャスタV15bとを備えている。
上記構成を備えることにより、緩衝器D3の伸縮時において、ピストン速度が低速領域にある場合、ピストン3で加圧された伸側室L1若しくは圧側室L2の一方の作動流体が絞り弁V15で形成されたオリフィスを通り、バイパス流路B7を通過して伸側室L1若しくは圧側室L2の他方に移動するため、緩衝器D3は、上記絞り弁V15の抵抗に起因する減衰力を発生することができる。そして、この減衰力は、絞り弁V15のアジャスタV15bで調整することができる。
また、緩衝器D3の伸長時において、ピストン速度が中高速領域に達すると、ピストン3で加圧された伸側室L1の作動流体が伸側減衰弁V13を開き、伸側のピストン流路(図示せず)を通過して圧側室L2に移動するため、緩衝器D3は、伸側減衰弁V13の抵抗に起因する伸側減衰力を発生することができる。
他方、緩衝器D3の圧縮時において、ピストン速度が中高速領域に達すると、ピストン3で加圧された圧側室L2の作動流体が圧側減衰弁V14を開き、圧側のピストン流路31を通過して伸側室L1に移動するため、緩衝器D3は、圧側減衰弁V14の抵抗に起因する圧側減衰力を発生することができる。そして、この圧側減衰力は、圧側減衰弁V14のアジャスタV14cで調整することができる。
特開2007−225066号公報
ここで、上記従来の緩衝器D3において、ピストンロッド(軸部材)2が筒状に形成されており、このピストンロッド2の内側に、筒状のプッシュロッド24が緩衝器D3の軸心線に沿って移動可能で、且つ、緩衝器D3の軸心線を中心に回転可能に挿入されている。
そして、プッシュロッド24の先端(図8中下端)が附勢ばねV14bの上端を支持するばねシート25に当接し、ばねシート25を附勢ばねV14bとプッシュロッド24とで挟んでいる。また、圧側減衰弁V14のアジャスタV14cは、プッシュロッド24を軸方向に移動させることができるように設定されている。このため、圧側減衰弁V14のアジャスタV14cを操作してプッシュロッド24を軸方向に移動させると、附勢ばねV14bの圧縮量が変更されて開弁圧が変わり、ピストン速度が中高速領域にある場合の緩衝器D3の圧側減衰力を調整することができる。
また、プッシュロッド24の先端部(図8中下部)の内側には、弁体V15aの基端側に連なる係入部26が出没可能に挿入されている。さらに、プッシュロッド24の内周及び係入部26の外周の断面が非円形状に形成されて、プッシュロッド24と弁体V15aが供回り可能となっている。また、絞り弁V15において、弁体V15aは、ピストンロッド(軸部材)2の内周に螺合しており、アジャスタV15bは、プッシュロッド24を回転させることができるように設定されている。このため、絞り弁V15のアジャスタV15bを操作してプッシュロッド24を回転させると、弁体V15aが軸方向に駆動されてバイパス流路B7の流路面積を変更し、ピストン速度が低速領域にある場合の緩衝器D3の減衰力を調整することができる。
つまり、プッシュロッド24を利用して減衰力調整をする上記従来の緩衝器D3においては、ピストン速度が低速領域にある場合の伸側及び圧側減衰力と、ピストン速度が中高速領域にある場合の圧側減衰力の二種類の減衰力調整をするために、圧側減衰弁V14と絞り弁V15の二つのバルブでプッシュロッド24を共有し、プッシュロッド24の直線運動を利用して圧側減衰弁V14を調整し、プッシュロッド24の回転運動を利用して絞り弁V15を調整している。
しかしながら、この場合、プッシュロッド24の回転運動を絞り弁V15の弁体V15aの直線運動に変換しなおしたり、プッシュロッド24と弁体V15aが供回りできるようにするとともに、プッシュロッド24と弁体V15aが軸方向に相対移動できるようにしたりする必要があり、緩衝器D3の構造が複雑化する。
そこで、本発明の目的は、複数種類の減衰力調整を可能にしたとしても、構造の複雑化を抑制することが可能な緩衝器を提供することである。
上記課題を解決するための手段は、作動流体が収容される一方室及び他方室と、上記一方室から上記他方室にかけて挿入される軸部材と、この軸部材の外周に保持されて上記一方室と上記他方室とを区画する環状の隔壁体と、上記軸部材の基端部に連結されて上記軸部材を支持する支持部材と、上記一方室と上記他方室とを連通する一または複数種類の流路と、この流路ごとに設けられる一または複数のバルブとを備える緩衝器において、上記流路のうち少なくとも一本は、上記軸部材の上記一方室内に配置される部分に形成されて上記一方室と連通する一方側開口と、上記軸部材の上記他方室内に配置される部分に形成されて上記他方室と連通する他方側開口と、上記一方側開口に連なり上記軸部材の内部を通る一方側軸部材内流路と、上記他方側開口に連なり上記軸部材の内部を通る他方側軸部材内流路と、上記支持部材の内部に形成されて上記一方側軸部材内流路と上記他方側軸部材内流路とをつなぐ支持部材内流路とを備えて構成されるバイパス流路であり、上記バイパス流路に設けられる上記バルブが上記支持部材に収容されていることである。
本発明によれば、上記バイパス流路を備えているため、一方室若しくは他方室の一方の作動流体が軸部材内を通過して支持部材内を通り、再び軸部材内を通過して一方室若しくは他方室の他方に移動することができる。
これにより、バイパス流路に設けられるバルブを支持部材に収容することができ、このバルブを調整式にして複数種類の減衰力調整を可能にしたとしても、緩衝器の構造の複雑化を抑制することが可能となる。
本発明の一実施の形態に係る緩衝器の主要部を示した縦断面図である。また、図1に示すキャップ部材の断面は、図3(a)中x3−x0−x4線断面である。 本発明の一実施の形態に係る緩衝器を部分的に切欠いて示した正面図である。 (a)は、本発明の一実施の形態に係る緩衝器のキャップ部材を示した平面図である。(b)は、(a)のx1−x0−x2線断面図である。 図1を部分的に拡大して示した図である。 本発明の他の実施の形態に係る緩衝器を部分的に切欠いて示した正面図である。 図5の主要部を拡大して示した図である。 本発明の各実施の形態に係る緩衝器の変形例であり、変形した部分を拡大して示した縦断面図である。 従来の緩衝器の主要部を部分的に切欠いて示した正面図である。
以下に本発明の一実施の形態に係る緩衝器について、図面を参照しながら説明する。いくつかの図面を通して付された同じ符号は、同じ部品か対応する部品を示す。
図1に示すように、本実施の形態に係る緩衝器D1は、作動流体が収容される液溜室(一方室)L3及び圧側室(他方室)L2と、上記液溜室L3から上記圧側室L2にかけて挿入されるベースロッド(軸部材)4と、このベースロッド4の外周に保持されて上記液溜室L3と上記圧側室L2とを区画する環状のベース部材(隔壁体)5と、上記ベースロッド4の基端部(図1中上端部)に連結されて上記ベースロッド4を支持するキャップ部材(支持部材)7と、上記液溜室L3と上記圧側室L2とを連通する四種類の流路(伸側のベース部材流路50、圧側のベース部材流路51、第二バイパス流路B2、第三バイパス流路B3)と、この流路ごとに設けられる一または複数のバルブ(伸側逆止弁V3、圧側減衰弁V4、第二伸側減衰弁V6、第二圧側逆止弁V7、第二絞り弁V8)とを備えている。
さらに、上記流路のうちの一本は、上記ベースロッド(軸部材)4の上記液溜室(一方室)L3内に配置される部分に形成されて上記液溜室L3と連通する一方側開口40と、上記ベースロッド4の上記圧側室(他方室)L2内に配置される部分に形成されて上記圧側室L2と連通する他方側開口41と、上記一方側開口40に連なり上記ベースロッド4の内部を通る一方側軸部材内流路42と、上記他方側開口41に連なり上記ベースロッド4の内部を通る他方側軸部材内流路43と、上記キャップ部材(支持部材)7の内部に形成されて上記一方側軸部材内流路42と上記他方側軸部材内流路43とをつなぐ第一支持部材内流路(支持部材内流路)70とを備えて構成される第二バイパス流路(バイパス流路)B2である。
また、上記流路のうちの他の一本は、上記ベースロッド(軸部材)4の上記液溜室(一方室)L3内に配置される部分に形成されて上記液溜室L3と連通する一方側開口40と、上記ベースロッド4の上記圧側室(他方室)L2内に配置される部分に形成されて上記圧側室L2と連通する他方側開口41と、上記一方側開口40に連なり上記ベースロッド4の内部を通る一方側軸部材内流路42と、上記他方側開口41に連なり上記ベースロッド4の内部を通る他方側軸部材内流路43と、上記キャップ部材(支持部材)7の内部に形成されて上記一方側軸部材内流路42と上記他方側軸部材内流路43とをつなぐ第二支持部材内流路(支持部材内流路)71とを備えて構成される第三バイパス流路(バイパス流路)B3である。
そして、上記第二バイパス流路B2に設けられる第二伸側減衰弁(バルブ)V6と、上記第三バイパス流路B3に設けられる第二圧側逆止弁(バルブ)V7及び第二絞り弁(バルブ)V8がキャップ部材(支持部材)7に収容されている。
以下に詳細に説明すると、本実施の形態に係る緩衝器D1は、二輪車や三輪車等の鞍乗型車両において前輪を懸架するフロントフォーク用の緩衝器である。そして、上記フロントフォークは、図示しないが、前輪の両側に緩衝器を起立させており、前輪を両側から支持している。尚、各緩衝器は、共通の構成を備えるとしても異なる構成を備えるとしてもよく、少なくとも一方の緩衝器が上記構成を備える緩衝器D1であればよい。
上記緩衝器D1は、図2に示すように、車体側に連結されるアウターチューブT1と、車輪側に連結されてアウターチューブT1内に出没可能に挿入されるインナーチューブT2とからなる緩衝器本体Tを備えている。さらに、上記緩衝器D1は、アウターチューブT1に取り付けられて緩衝器本体Tの車体側(図2中上側)開口を塞ぐキャップ部材7と、インナーチューブT2に取り付けられて緩衝器本体Tの車輪側(図2中下側)開口を塞ぐボトム部材8と、アウターチューブT1の車輪側(図2中下側)端部内周に取り付けられてインナーチューブT2の外周面に摺接する環状のオイルシールo1及び環状のダストシールo2とを備えている。このため、緩衝器本体T内が外気側と区画され、緩衝器本体T内に収容される液体や気体が外気側に流出することを防ぐことができる。
また、上記緩衝器D1は、インナーチューブT2がアウターチューブT1内に出没することにより伸縮することができ、緩衝器本体Tの軸心部に起立するシリンダ1と、緩衝器D1の伸縮に伴いシリンダ1内に出没するピストンロッド2と、このピストンロッド2の先端部に保持されてシリンダ1の内周面に摺接するピストン3と、シリンダ1の反ピストンロッド側(図2中上側)の軸心部に起立するベースロッド4と、このベースロッド4の先端部に保持されるベース部材5と、シリンダ1の内周面及びベースロッド4の外周面に摺接するフリーピストン6とを備えている。
そして、上記シリンダ1は、筒状のケース10を介してキャップ部材7に保持されており、反キャップ部材側(図2中下側)の開口を環状のロッドガイド11で塞がれている。そして、シリンダ1の内部には、油、水、水溶液等の液体からなる作動流体が収容されてシリンダ内液室C1が形成されている。また、シリンダ1のキャップ部材側(図2中上側)には、気体が収容されてシリンダ内気室C2が形成されており、シリンダ内液室C1とシリンダ内気室C2が上記フリーピストン6で区画されている。尚、本実施の形態の緩衝器D1は、作動流体として液体を利用する液圧緩衝器であるが、作動流体として気体を利用する空圧緩衝器であってもよい。
また、上記シリンダ1と緩衝器本体Tとの間には、リザーバRが形成されており、このリザーバRには、作動流体が貯留されてリザーバ内液室R1が形成されるとともに、その液面を介して上側に気体が収容されてリザーバ内気室R2が形成されている。そして、このリザーバ内気室R2は、ケース10に形成される孔10aを介してシリンダ内気室C2と連通し、シリンダ内気室C2とともにエア室Eを構成している。さらに、このエア室E内には、気体が圧縮されながら封入されて懸架ばね(エアばね)として機能しており、緩衝器D1を常に伸長方向に附勢して車体を弾性支持している。そして、この懸架ばね(エアばね)の反力は、キャップ部材7に取り付けられるエアバルブEV(図3)を介して調整することができる。
もどって、図2に示すように、上記シリンダ1内に形成されるシリンダ内液室C1は、ピストン3及びベース部材5で軸方向に区画されており、ロッドガイド11とピストン3との間に形成される伸側室L1と、ピストン3とベース部材5との間に形成される圧側室L2と、ベース部材5とフリーピストン6との間に形成される液溜室L3とからなる。
つづいて、伸側室L1と圧側室L2とを区画するピストン3は、環状に形成されてピストンロッド2の外周に保持されており、ピストン3には、伸側室L1と圧側室L2とを連通する伸側と圧側の二種類のピストン流路30,31が形成されている。
そして、伸側のピストン流路30には、伸側減衰弁V1が設けられており、この伸側減衰弁V1は、作動流体が伸側のピストン流路30を通過して伸側室L1から圧側室L2へ移動することのみを許容するとともに、伸側のピストン流路30を通過する作動流体に大きな抵抗を与えられるように設定されている。他方、圧側のピストン流路31には、圧側逆止弁V2が設けられており、この圧側逆止弁V2は、作動流体が圧側のピストン流路31を通過して圧側室L2から伸側室L1へ移動することのみを許容するとともに、圧側のピストン流路31を通過する作動流体に小さい抵抗しか与えないように設定されている。
また、上記ピストン3を保持するピストンロッド2は、基端部(図2中下端部)が保持部材80を介してボトム部材8に連結される筒状のロッド本体2aと、このロッド本体2aの先端部(図2中上端部)内周に螺合されるとともに外周にピストン3が取り付けられるセンターロッド2bとを備えている。さらに、ロッド本体2aがロッドガイド11を貫通し、ロッドガイド11で軸方向に移動自在に軸支されていることから、ピストンロッド2がシリンダ1内に円滑に出没することができる。また、センターロッド2bには、伸側室L1と圧側室L2とを連通する第一バイパス流路B1が形成されている。
そして、上記第一バイパス流路B1には、第一絞り弁V5が設けられており、この第一絞り弁V5は、バイパス流路B1内に尖端部を挿入し第一バイパス流路B1の流路面積を絞ってオリフィスを形成するニードル状の弁体V5aと、ロッド本体2a内に挿入されて弁体V5aの背面に当接するプッシュロッドV5bと、保持部材80に取り付けられるとともにプッシュロッドV5bを介して弁体V5aを駆動するアジャスタV5cとを備えており、このアジャスタV5cを操作して第一バイパス流路B1の流路面積を調整することができる。
つまり、本実施の形態において、伸側室L1と圧側室L2は、伸側のピストン流路30、圧側のピストン流路31及び第一バイパス流路B1の三種類の流路で連通されている。そして、各流路(伸側、圧側のピストン流路30,31、第一バイパス流路B1)には、各流路を通過する作動流体の流れ方を制御するバルブ(伸側減衰弁V1、圧側逆止弁V2、第一絞り弁V5)が設けられている。尚、各流路に設けられるバルブの種類及び構成は、上記の限りではなく、適宜選択することができる。
つづいて、液溜室L3と圧側室L2とを区画するベース部材5は、環状に形成されてベースロッド4の外周に保持されており、ベース部材5には、液溜室L3と圧側室L2とを連通する伸側と圧側の二種類のベース部材流路50,51が形成されている。
そして、伸側のベース部材流路50には、伸側逆止弁V3が設けられており、この伸側逆止弁V3は、作動流体が伸側のベース部材流路50を通過して液溜室L3から圧側室L2へ移動することのみを許容するとともに、伸側のベース部材流路50を通過する作動流体に小さい抵抗しか与えないように設定されている。他方、圧側のベース部材流路51には、圧側減衰弁V4が設けられており、この圧側減衰弁V4は、作動流体が圧側のベース部材流路51を通過して圧側室L2から液溜室L3へ移動することのみを許容するとともに、圧側のベース部材流路51を通過する作動流体に大きな抵抗を与えられるように設定されている。
また、上記ベース部材5を保持するベースロッド4は、基端部(図2中上端部)がキャップ部材7に螺合される筒状の外筒4aと、外筒4aの先端部(図2中下端部)内周に螺合される環状のセンターロッド4bと、外筒4aからセンターロッド4bにかけて挿入されて基端部(図2中上端部)が外筒4aから突出する筒状の内筒4cとを備えて二重管構造となっている。
そして、図1に示すように、外筒4aと内筒4cとの間に筒状の一方側軸部材内流路42が形成されるとともに、内筒4cの内側に他方側軸部材内流路43が形成されている。また、外筒4aから図1中上側に突出する内筒4cの基端部(図1中上端部)は、有天筒状に形成されるロッドキャップ9で覆われている。さらに、上記内筒4cの基端部とロッドキャップ9との間、及び上記内筒4cの先端部(図1中下端部)とセンターロッド4bとの間には、それぞれ環状のシールo3,o4が取り付けられており、内筒4cにおける基端側のシールo3で一方側軸部材内流路42のキャップ部材側(図1中上側)開口を塞ぐとともに、内筒4cにおける先端側のシールo4で一方側軸部材内流路42のベース部材側(図1中下側)開口を塞ぎ、各シールo3,o4で一方側軸部材内流路42と他方側軸部材内流路43とが直接連通することを防いでいる。
また、上記センターロッド4bは、外筒4aの先端部(図1中下端部)内周に螺合する連結部44と、この連結部44の反外筒側(図1中下側)に同軸に連なる大外径部45と、この大外径部45の反外筒側に同軸に連なる取り付け部46と、この取り付け部46の反外筒側に同軸に連なり外周に螺子溝が形成される螺子部47とを備えている。そして、大外径部45の外径が取り付け部46の外径よりも大きく形成されて、大外径部45と取り付け部46との境界に環状の段差面48が形成されている。このため、環状に形成されるベース部材5の軸心部に取り付け部46を挿通し、螺子部47にナットN1を螺合することにより、ナットN1と段差面48とでベース部材5を挟持して、ベースロッド4の外周にベース部材5を保持させることができる。
さらに、上記センターロッド4bにおいて、連結部44及び大外径部45が液溜室L3内に配置されるとともに、螺子部47が圧側室L2内に配置されている。そして、連結部44と大外径部45の境界部分に液溜室L3と一方側軸部材内流路42とを連通する一方側開口40が形成され、螺子部47に圧側室L2と他方側軸部材内流路43とを連通する他方側開口41が形成されている。
また、有天筒状に形成される上記ロッドキャップ9は、筒部90と、この筒部90の基端側(図1中上側)開口を塞ぐ天部91とを備えており、キャップ部材7に収容されている。そして、上記筒部90の先端(図1中下端)が上記外筒4aの基端(図1中上端)に当接しており、筒部90には、筒部90の肉厚を貫通して一方側軸部材内流路42に連なる一方側連通孔92が形成されている。他方、上記天部91には、天部91を軸方向に貫通して他方側軸部材内流路43に連なる軸孔93と、天部91を径方向に貫通して軸孔93に連なる他方側連通孔94とが形成されている。
ところで、上記キャップ部材7は、ベースロッド4を支持する支持部材であるとともに、緩衝器本体Tの車体側開口を塞ぐ封止部材である。さらに、図4に示すように、キャップ部材7は、環状に形成されて内周に螺子溝を有し緩衝器本体T内に突出するロッド保持部72と、このロッド保持部72の外気側(図4中上側)に連なる環状のケース部73と、最も外気側に配置されるハウジング部74とを備えており、上記ロッド保持部72の内周に外筒4aの基端部が螺合され、上記ケース部73の内側にロッドキャップ9が収容されている。
そして、上記ハウジング部74には、第一、第二、第三の取り付け孔75,76,77が形成されており、取り付け孔75,76,77ごとにバルブ(第二伸側減衰弁V6、第二圧側逆止弁V7、第二絞り弁V8)が収容されている。さらに、上記ハウジング部74には、図3に示すように、上記エアバルブEVを取り付けるためのエアバルブ用の取り付け孔78も形成されている。そして、第二の取り付け孔76は、キャップ部材7の中心に垂直に配置されているが、第一、第三、エアバルブ用の取り付け孔75,77,78は、第二の取り付け孔76の周りに並べて配置されるとともに、内側端(図3,4中下端)がキャップ部材7の中心線に接近するよう傾斜して放射状に配置されている。
また、図4に示すように、上記ケース部73の内周面には、ロッドキャップ9の一方側連通孔92と対向する位置に環状の一方側環状溝73aが形成されており、この一方側環状溝73aは、ロッドキャップ9の外周面との間に一方側連通孔92と連通する環状の一方側環状通路73bを形成している。さらに、上記ケース部73の内周面には、ロッドキャップ9の他方側連通孔94と対向する位置に他方側環状溝73cが形成されており、この他方側環状溝73cは、ロッドキャップ9の外周面との間に他方側連通孔94と連通する環状の他方側環状通路73dを形成している。
また、キャップ部材7とロッドキャップ9との間には、環状のシールo5が取り付けられており、一方側環状通路73bと他方側環状通路73dが直接連通することを防いでいる。さらに、キャップ部材7と外筒4aとの間にも、環状のシールo6が取り付けられており、一方側環状通路73b内の作動流体がシリンダ内気室C2に漏れることを防いでいる。
もどって、上記第一の取り付け孔75は、キャップ部材7に形成される第一通孔73eを介して上記一方側環状通路73bと連通するとともに、他方側環状通路73dと直接連通しており、一方側環状通路73b、第一通孔73e、第一の取り付け孔75及び他方側環状通路73dで第一支持部材内流路70を構成している。
また、上記第二の取り付け孔76は、ロッドキャップ9の軸孔93と直接連通するとともに、キャップ部材7に形成される第二通孔73fを介して第三の取り付け孔77と連通している。さらに、この第三の取り付け孔77は、キャップ部材7に形成される第三通孔73gを介して一方側環状通路73bと連通しており、第二の取り付け孔76、第二通孔73f、第三の取り付け孔77、第三通孔73g及び一方側環状通路73bで第二支持部材内流路71を構成している。
そして、図1に示すように、一方側開口40、一方側軸部材内流路42、一方側連通孔92、第一支持部材内流路70、他方側連通孔94、軸孔93、他方側軸部材内流路43及び他方側開口41で第二バイパス流路B2を構成し、他方側開口41、他方側軸部材内流路43、軸孔93、第二支持部材内流路71、一方側連通孔92、一方側軸部材内流路42及び一方側開口40で第三バイパス流路B3を構成している。つまり、本実施の形態において、一方側開口40、他方側開口41、一方側軸部材内流路42及び他方側軸部材内流路43は、第二、第三バイパス流路B2,B3で共有される構成であるが、第一支持部材内流路70は、第二バイパス流路B2専用の構成であり、第二支持部材内流路71は、第三バイパス流路B3専用の構成である。
もどって、図4に示すように、上記第二バイパス流路B2を構成する第一の取り付け孔75に取り付けられるバルブは、第二伸側減衰弁V6であり、第一通孔73eに対向して配置され第一通孔73eの出口を開閉可能に塞ぐ球状の弁体V6aと、この弁体V6aを閉じ方向(第一通孔側)に附勢する附勢ばねV6bと、第一の取り付け孔75の外気側開口を塞ぐとともに上記附勢ばねV6bの附勢力を変更するアジャスタV6cとを備えている。そして、第二伸側減衰弁V6は、作動流体が第二バイパス流路B2を通過して液溜室L3から圧側室L2へ移動することのみを許容するとともに、第二バイパス流路B2を通過する作動流体に比較的大きな抵抗を与えられるように設定されている。
また、上記第三バイパス流路B3を構成する第二の取り付け孔76に取り付けられるバルブは、第二圧側逆止弁V7であり、軸孔93に対向して配置され軸孔93の出口を開閉可能に塞ぐ球状の弁体V7aと、この弁体V7aを閉じ方向(軸孔側)に附勢する附勢ばねV7bと、第二の取り付け孔76の外気側開口を塞ぐとともに附勢ばねV7bの附勢力を変更するアジャスタV7cとを備えている。
また、上記第二の取り付け孔76と同じく第三バイパス流路B3を構成する第三の取り付け孔77に取り付けられるバルブは、第二絞り弁V8であり、第三通孔73g内に尖端部を挿入し第三バイパス流路B3を絞ってオリフィスを形成するニードル状の弁体V8aと、この弁体V8aの外気側に連なり第三の取り付け孔77の外気側開口を塞ぐアジャスタV8bとを備えており、このアジャスタV8bを操作して第三バイパス流路B3の流路面積を調整することができる。
つまり、本実施の形態において、液溜室L3と圧側室L2は、伸側のベース部材流路50、圧側のベース部材流路51及び第二、第三バイパス流路B2,B3の四種類の流路で連通されている。そして、各流路(伸側、圧側のベース部材流路50,51、第二、第三バイパス流路B2,B3)には、各流路を通過する作動流体の流れ方を制御するバルブ(伸側逆止弁V3、圧側減衰弁V4、第二伸側減衰弁V6、第二圧側逆止弁V7、第二絞り弁V8)が設けられている。尚、各流路に設けられるバルブの種類及び構成は、上記の限りではなく、適宜選択することができる。
次に、本実施の形態に係る緩衝器D1の作動について説明する。インナーチューブT2がアウターチューブT1から退出し、ピストンロッド2がシリンダ1から退出する緩衝器D1の伸長時において、ピストン速度が低速領域にある場合、ピストン3で加圧された伸側室L1の作動流体が第一絞り弁V5で形成されたオリフィスを通り、第一バイパス流路B1を通過して圧側室L2に移動する。そして、シリンダ1から退出したピストンロッド体積分の作動流体が伸側逆止弁V3を開き、伸側のベース部材流路50を通過して液溜室L3から圧側室L2に移動するため、フリーピストン6が図1中下側に移動する。
このとき、緩衝器D1は、第一バイパス流路B1及び伸側のベース部材流路50を作動流体が通過する際の抵抗に起因する伸側減衰力を発生するが、上記したように、伸側逆止弁V3による抵抗が小さくなるように設定されているため、主に第一バイパス流路B1に設けられる第一絞り弁V5によって形成されるオリフィスの抵抗に起因する伸側減衰力を発生する。また、この伸側減衰力は、第一絞り弁V5のアジャスタV5cを操作することにより調整することができる。
つづいて、緩衝器D1の伸長時においてピストン速度が高くなり、低速領域を脱して中高速領域に達すると、ピストン3で加圧された伸側室L1の作動流体が伸側減衰弁V1を開き、伸側のピストン流路30を通過して圧側室L2に移動する。そして、シリンダ1から退出したピストンロッド体積分の作動流体側が伸側逆止弁V3を開き、伸側のベース部材流路50を通過して液溜室L3から圧側室L2に移動するとともに、第二伸側減衰弁V6を開き、第二バイパス流路B2を一方側開口40、一方側軸部材内流路42、第一支持部材内流路70、他方側軸部材内流路43、他方側開口41の順に通過して、液溜室L3から他方室L2に移動する。このため、同じくフリーピストン6が図1中下側に移動する。
このとき、緩衝器D1は、伸側のピストン流路30、伸側のベース部材流路50及び第二バイパス流路B2を作動流体が通過する際の抵抗に起因する伸側減衰力を発生するが、上記したように、伸側逆止弁V3による抵抗が小さくなるように設定されているため、主に伸側のピストン流路30に設けられる伸側減衰弁V1と、第二バイパス流路B2に設けられる第二伸側減衰弁V6の抵抗に起因する伸側減衰力を発生する。また、この伸側減衰力は、第二伸側減衰弁V6のアジャスタV6cを操作することにより調整することができる。
つづいて、インナーチューブT2がアウターチューブT1内に進入し、ピストンロッド2がシリンダ1内に進入する緩衝器D1の圧縮時において、ピストン速度が低速領域にある場合、ピストン3で加圧された圧側室L2の作動流体が第一バイパス流路B1を通過して伸側室L1に移動するとともに、圧側逆止弁V2を開き、圧側のピストン流路31を通過して伸側室L1に移動する。そして、シリンダ1内に進入したピストンロッド体積分の作動流体が第二圧側逆止弁V7を開くとともに第二絞り弁V8で形成されたオリフィスを通り、第三バイパス流路B3を他方側開口41、他方側軸部材内流路43、第二支持部材内流路71、一方側軸部材内流路42、一方側開口40の順に通過して、圧側室L2から液溜室L3に移動する。このため、フリーピストン6が図1中上側に移動する。
このとき、緩衝器D1は、圧側のピストン流路31、第一バイパス流路B1及び第三バイパス流路B3を作動流体が通過する際の抵抗に起因する圧側減衰力を発生するが、上記したように、圧側逆止弁V2及び第二圧側逆止弁V7による抵抗が小さくなるように設定されているため、主に第三バイパス流路B3に設けられる第二絞り弁V8によって形成されるオリフィスの抵抗に起因する圧側減衰力を発生する。また、この圧側減衰力は、第二絞り弁V8のアジャスタV8cを操作することにより調整することができる。
つづいて、緩衝器D1の圧縮時において、ピストン速度が高くなり、低速領域を脱して中高速領域に達すると、ピストン3で加圧された圧側室L2の作動流体が圧側逆止弁V2を開き、圧側のピストン流路31を通過して伸側室L1に移動する。そして、シリンダ1内に進入したピストンロッド体積分の作動流体が圧側減衰弁V4を開き、圧側のベース部材流路51を通過して圧側室L2から液溜室L3に移動するため、同じくフリーピストン6が図1中上側に移動する。
このとき、緩衝器D1は、圧側のピストン流路31及び圧側のベース部材流路51を作動流体が通過する際の抵抗に起因する圧側減衰力を発生するが、上記したように、圧側逆止弁V2による抵抗が小さくなるように設定されているため、主に圧側減衰弁V4の抵抗に起因する圧側減衰力を発生する。
次に、本実施の形態に係る緩衝器D1の作用効果について説明する。本実施の形態に係る緩衝器D1は、作動流体が収容される液溜室(一方室)L3及び圧側室(他方室)L2と、上記液溜室L3から上記圧側室L2にかけて挿入されるベースロッド(軸部材)4と、このベースロッド4の外周に保持されて上記液溜室L3と上記圧側室L2とを区画する環状のベース部材(隔壁体)5と、上記ベースロッド4の基端部に連結されて上記ベースロッド4を支持するキャップ部材(支持部材)7と、上記液溜室L3と上記圧側室L2とを連通する四種類の流路(伸側、圧側のベース部材流路50,51、第二、第三バイパス流路B2,B3)と、この流路ごとに設けられる一または複数のバルブ(伸側逆止弁V3、圧側減衰弁V4、第二伸側減衰弁V6、第二圧側逆止弁V7、第二絞り弁V8)とを備えている。
さらに、上記流路のうちの一本は、上記ベースロッド(軸部材)4の上記液溜室(一方室)L3内に配置される部分に形成されて上記液溜室L3と連通する一方側開口40と、上記ベースロッド4の上記圧側室(他方室)L2内に配置される部分に形成されて上記圧側室L2と連通する他方側開口41と、上記一方側開口40に連なり上記ベースロッド4の内部を通る一方側軸部材内流路42と、上記他方側開口41に連なり上記ベースロッド4の内部を通る他方側軸部材内流路43と、上記キャップ部材(支持部材)7の内部に形成されて上記一方側軸部材内流路42と上記他方側軸部材内流路43とをつなぐ第一支持部材内流路(支持部材内流路)70とを備えて構成される第二バイパス流路(バイパス流路)B2である。
また、上記流路のうちの他の一本は、上記ベースロッド(軸部材)4の上記液溜室(一方室)L3内に配置される部分に形成されて上記液溜室L3と連通する一方側開口40と、上記ベースロッド4の上記圧側室(他方室)L2内に配置される部分に形成されて上記圧側室L2と連通する他方側開口41と、上記一方側開口40に連なり上記ベースロッド4の内部を通る一方側軸部材内流路42と、上記他方側開口41に連なり上記ベースロッド4の内部を通る他方側軸部材内流路43と、上記キャップ部材(支持部材)7の内部に形成されて上記一方側軸部材内流路42と上記他方側軸部材内流路43とをつなぐ第二支持部材内流路(支持部材内流路)71とを備えて構成される第三バイパス流路(バイパス流路)B3である。
そして、上記第二バイパス流路B2に設けられる第二伸側減衰弁(バルブ)V6と、上記第三バイパス流路B3に設けられる第二圧側逆止弁(バルブ)V7及び第二絞り弁(バルブ)V8がキャップ部材(支持部材)7に収容されている。
つまり、本実施の形態においては、第二、第三バイパス流路(バイパス流路)B2,B3を備えているため、液溜室(一方室)L3若しくは圧側室(他方室)L2の一方の作動流体がベースロッド(軸部材)4内を通過してキャップ部材(支持部材)7内を通り、再びベースロッド4内を通過して液溜室L3若しくは圧側室L2の他方に移動することができる。
これにより、第二、第三バイパス流路(バイパス流路)B2,B3を通過する作動流体の流れ方を制御するバルブ、即ち、第二伸側減衰弁V6、第二圧側逆止弁V7及び第二絞り弁V8をキャップ部材(支持部材)7に収容することができる。つまり、第二伸側減衰弁V6、第二圧側逆止弁V7及び第二絞り弁V8の弁体V6a,V7a,V8aも、キャップ部材(支持部材)7内に配置することができることから、操作部となるアジャスタV6c,V7c,V8bと弁体V6a,V7a,V8aとの距離を短くして、従来の緩衝器D3のようにプッシュロッド24を利用することなく各バルブを調整式にすることができる。
したがって、本実施の形態のように、第二伸側減衰弁V6、第二圧側逆止弁V7及び第二絞り弁V8をそれぞれ調整式にして、ピストン速度が中高速領域にある場合の伸側減衰力と、ピストン速度が低速領域にある場合の圧側減衰力の二種類の減衰力調整を可能にしても、緩衝器D1の構造の複雑化を抑制することが可能となる。
また、本実施の形態において、液溜室(一方室)L3と圧側室(他方室)L2とを連通するバイパス流路は、第二バイパス流路B2と、第三バイパス流路B3の二本あり、一方側開口40、他方側開口41、一方側軸部材内流路42及び他方側軸部材内流路43は、第二、第三バイパス流路B2,B3で共有されている。
したがって、緩衝器D1が液溜室(一方室)L3と圧側室(他方室)L2とを連通する複数のバイパス流路を備えていたとしても、バイパス流路ごとに専用の支持部材内流路を設ければよく、バイパス流路の増加に伴う緩衝器D1の構造の複雑化を抑制することができる。さらに、本実施の形態のように、第三バイパス流路B3に第二圧側逆止弁V7と第二絞り弁V8の二つのバルブを直列に設けたとしても、緩衝器D1の構造が著しく複雑化することがない。
また、本実施の形態において、ベースロッド(軸部材)4が外筒4aと内筒4cとを備えて二重管構造とされており、一方側軸部材内流路42が外筒4aと内筒4cとの間に形成されるとともに、他方側軸部材内流路43が上記内筒4cの内側に形成されている。
したがって、ベースロッド(軸部材)4に一方側軸部材内流路42と、他方側軸部材内流路43の両方の軸部材内流路を容易に形成することができ、ベースロッド4の加工の複雑化を抑制することが可能になる。
また、本実施の形態において、緩衝器D1は、アウターチューブT1とこのアウターチューブT1内に出没可能に挿入されるインナーチューブT2とからなる緩衝器本体Tを備えており、液溜室(一方室)L3及び圧側室(他方室)L3が上記緩衝器本体T内に形成されるとともに、ベースロッド(軸部材)4を支持する支持部材が上記緩衝器本体Tの車体側開口を塞ぐキャップ部材7である。
つまり、液溜室(一方室)L3と圧側室(他方室)L2とを連通する第二、第三バイパス流路(バイパス流路)B2,B3に設けられる各種バルブ(第二伸側減衰弁V6、第二圧側逆止弁V7、第二絞り弁V8)も車体側に配置される。したがって、各バルブの交換作業や、調整作業が容易になる。また、キャップ部材7の交換も容易であることから、異なる支持部材内流路が形成されるキャップ部材に取り換えることで、バイパス流路の数や種類を変更することが容易に可能となる。
次に、本発明の他の実施の形態に係る緩衝器D2について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態に係る緩衝器D2は、図5に示すように、上記一実施の形態に係る緩衝器D1と同様に、車体側に連結されるアウターチューブT1と、車輪側に連結されるインナーチューブT2とからなる緩衝器本体Tを備えている。また、緩衝器本体Tには、一実施の形態と同様に、キャップ部材7、ボトム部材8、オイルシールo1及びダストシールo2が取り付けられており、緩衝器本体T内が外気側と区画され、緩衝器本体T内に収容される液体や気体が外気側に流出しないようになっている。
また、緩衝器D2は、一実施の形態と同様に、緩衝器本体Tの軸心部に起立するシリンダ1と、緩衝器D2の伸縮に伴いシリンダ1内に出没するピストンロッド2と、ピストンロッド2の先端部に保持されてシリンダ1の内周面に摺接するピストン3と、シリンダ1の反ピストンロッド側(図5中下側)の軸心部に起立するベースロッド4と、このベースロッド4の先端部に保持されるベース部材5とを備えている。
そして、上記シリンダ1は、ボトム部材8に保持されており、反ボトム部材側(図5中上側)の開口を環状のロッドガイド11で塞がれている。そして、シリンダ1の内部には、油、水、水溶液等の液体からなる作動流体が充填されてシリンダ内液室C1が形成されている。つまり、本実施の形態においても緩衝器D2は、一実施の形態と同様に、作動流体として液体を利用する液圧緩衝器であるが、作動流体として気体を利用する空圧緩衝器であってもよい。
さらに、上記シリンダ1と緩衝器本体Tとの間には、リザーバRが形成されており、このリザーバRには、作動流体が貯留されてリザーバ内液室R1が形成されるとともに、その液面を介して上側に気体が収容されてリザーバ内気室R2が形成されている。また、このリザーバ内気室R2内には、気体が圧縮されながら封入されて懸架ばね(エアばね)として機能しており、緩衝器D2を常に伸長方向に附勢して車体を弾性支持している。そして、この懸架ばね(エアばね)の反力は、キャップ部材7に取り付けられる図示しないエアバルブを介して調整することができる。
もどって、上記シリンダ1内に形成されるシリンダ内液室C1は、ピストン3及びベース部材5で軸方向に区画されており、ロッドガイド11とピストン3との間に形成される伸側室L1と、ピストン3とベース部材5との間に形成される圧側室L2と、ベース部材5のボトム部材側(図5中下側)に形成される液溜室L3とからなる。そして、液溜室L3は、シリンダ1に形成される孔1aを介して、常にリザーバ内液室R1と連通している。
つづいて、伸側室L1と圧側室L2とを区画するピストン3は、一実施の形態のピストン3と同様に、環状に形成されてピストンロッド2の外周に保持されており、ピストン3には、伸側室L1と圧側室L2とを連通する伸側と圧側の二種類のピストン流路(圧側のピストン流路31のみを図示し、伸側のピストン流路は図示せず)が形成されている。そして、図示しない伸側のピストン流路には、一実施の形態と同様の伸側減衰弁V1が設けられるとともに、圧側のピストン流路31には、一実施の形態と同様の圧側逆止弁V2が設けられている。
また、液溜室L3と圧側室L2とを区画するベース部材5も、一実施の形態のベース部材5と同様に、環状に形成されてベースロッド4の外周に保持されており、ベース部材5には、液溜室L3と圧側室L2とを連通する伸側と圧側の二種類のベース部材流路(伸側のベース部材流路50のみを図示し、圧側のベース部材流路は図示せず)が形成されている。そして、伸側のベース部材流路50には、一実施の形態と同様の伸側逆止弁V3が設けられるとともに、図示しない圧側のベース部材流路には、一実施の形態と同様の圧側減衰弁V4が設けられている。
また、上記ピストン3を保持するピストンロッド2は、基端部(図5中上端部)がキャップ部材7に螺合される筒状の外筒2cと、外筒2cの先端部(図5中下端部)内周に螺合する環状のセンターロッド2dと、外筒2cからセンターロッド2dにかけて挿入されて基端部(図5中上端部)が外筒2cから突出する筒状の内筒2eとを備えて二重管構造となっている。
そして、図6に示すように、外筒2cと内筒2eとの間に筒状の一方側軸部材内流路22が形成されるとともに、内筒2eの内側に他方側軸部材内流路23が形成されている。さらに、上記外筒2cにおいて、伸側室L1内に配置される先端部(図5中下端部)には、伸側室L1と一方側軸部材内流路22とを連通する一方側開口20が形成されている。また、上記センターロッド2dにおいて、ピストン3から圧側室L2内に突出する先端部(図5中下端部)には、圧側室L2と他方側軸部材内流路23とを連通する他方側開口21が形成されている。
ところで、上記キャップ部材7は、ピストンロッド2を支持する支持部材であるとともに、緩衝器本体Tの車体側開口を塞ぐ封止部材である。さらに、図6に示すように、キャップ部材7は、環状に形成されて内周に螺子溝を有し外筒2cの基端部(図6中上端部)が螺合するロッド保持部72と、環状に形成されてロッド保持部72の外気側に連なり内側に内筒2eの基端部(図6中上端部)が挿入されるケース部73と、最も外気側に配置されるハウジング部74とを備えている。
そして、上記ハウジング部74には、第一、第二の取り付け孔75A,76Aが形成されており、取り付け孔75A,76Aごとにバルブ(第一絞り弁V9、第二伸側減衰弁V10)が収容されている。また、上記ケース部73の内周面と内筒2eの基端部(図6中上端部)外周面との間には、環状隙間73hが形成されており、この環状隙間73hは、一方側軸部材内流路22と連通している。さらに、キャップ部材7において、内筒2eの基端(図6中上端)と対向する部分に軸穴73iが形成されており、この軸穴73iは、他方側軸部材内流路23と連通している。また、キャップ部材7と内筒2eの基端部(図6中上端部)との間、及びセンターロッド2dと内筒2eの先端部(図5中下端部)との間には、それぞれ環状のシールo7,o8が取り付けられており、内筒2eにおける基端側のシールo7で環状隙間73hと軸穴73iが直接連通することを防ぎ、内筒2eにおける先端側のシールo8で一方側軸部材内流路22と他方側軸部材内流路23が直接連通することを防いでいる。
つづいて、上記第一の取り付け孔75Aは、キャップ部材7に形成される第一通孔73jを介して環状隙間73hに連通するとともに、同じくキャップ部材7に形成される第二通孔73kを介して軸穴73iに連通しており、環状隙間73h、第一通孔73j、第一の取り付け孔75A、第二通孔73k及び軸穴73iで第一支持部材内流路70Aを構成している。
また、上記第二の取り付け孔76Aは、キャップ部材7に形成される第三通孔73lを介して環状隙間73hに連通するとともに、同じくキャップ部材7に形成される第四通孔73mを介して軸穴73iに連通しており、環状隙間73h、第三通孔73l、第二の取り付け孔76A、第四通孔73m及び軸穴73iで第二支持部材内流路71Aを構成している。
そして、一方側開口20(図5)、一方側軸部材内流路22、第一支持部材内流路70A、他方側軸部材内流路23及び他方側開口21(図5)で第一バイパス流路B4を構成し、一方側開口20(図5)、一方側軸部材内流路22、第二支持部材内流路71A、他方側軸部材内流路23及び他方側開口21(図5)で第二バイパス流路B5を構成している。つまり、本実施の形態において、一方側開口20、他方側開口21、一方側軸部材内流路22及び他方側軸部材内流路23は、第一、第二のバイパス流路B4,B5で共有される構成であるが、第一支持部材内流路70Aは、第一バイパス流路B4専用の構成であり、第二支持部材内流路71Aは、第二バイパス流路B5専用の構成である。
もどって、図6に示すように、上記第一バイパス流路B4を構成する第一の取り付け孔75Aに取り付けられるバルブは、第一絞り弁V9であり、第一通孔73j内に尖端部を挿入し第一バイパス流路B4を絞ってオリフィスを形成するニードル状の弁体V9aと、この弁体V9aの外気側に連なり第一の取り付け孔75Aの外気側開口を塞ぐアジャスタV9bとを備えており、このアジャスタV9bを操作して第一バイパス流路B4の流路面積を調整することができる。
また、上記第二バイパス流路B5を構成する第二の取り付け孔76Aに取り付けられるバルブは、第二伸側減衰弁V10であり、第三通孔73lに対向して配置され第三通孔73lの出口を開閉可能に塞ぐ球状の弁体V10aと、この弁体V10aを閉じ方向(第三通孔側)に附勢する附勢ばねV10bと、第二の取り付け孔76Aの外気側開口を塞ぐとともに上記附勢ばねV10bの附勢力を変更するアジャスタV10cとを備えている。そして、第二伸側減衰弁V10は、作動流体が第二バイパス流路B5を通過して伸側室L1から圧側室L2へ移動することのみを許容するとともに、第二バイパス流路B5を通過する作動流体に大きな抵抗を与えられるように設定されている。
つまり、本実施の形態において、伸側室L1と圧側室L2は、伸側のピストン流路(図示せず)、圧側のピストン流路31及び第一、第二バイパス流路B4,B5の四種類の流路で連通されている。そして、各流路(伸側のピストン流路、圧側のピストン流路31、第一、第二バイパス流路B4,B5)には、各流路を通過する作動流体の流れ方を制御するバルブ(伸側減衰弁V1、圧側逆止弁V2、第一絞り弁V9、第二伸側減衰弁V10)が設けられている。尚、各流路に設けられるバルブの種類及び構成は、上記の限りではなく、適宜選択することができる。
つづいて、ベース部材5を保持するベースロッド4は、図5に示すように、ボトム部材8に連結される環状の基端部4dと、この基端部4dから緩衝器本体Tの内側に向けて起立する筒状のロッド本体4eとを備えている。さらに、上記ベースロッド4の基端部4dには、この基端部4dの内側と液溜室L3とを連通する孔49が形成されており、この孔49、基端部4dの内側及びロッド本体4eの内側で液溜室L3と圧側室L2とを連通する第三バイパス流路B6を構成している。
そして、上記第三バイパス流路B6には、第二絞り弁V11と第二圧側逆止弁V12が直列に設けられている。上記第二絞り弁V11は、第三バイパス流路B6内に尖端部を挿入し第三バイパス流路B6の流路面積を絞ってオリフィスを形成するニードル状の弁体V11aと、この弁体V11aの外気側に連なりボトム部材8に連結されるアジャスタV11bとを備えており、このアジャスタV11bを操作して第三バイパス流路B6の流路面積を変更することができる。他方、上記第二圧側逆止弁V12は、作動流体が第三バイパス流路B6を通過して圧側室L2から液溜室L3へ移動することのみを許容するとともに、第三バイパス流路V6を通過する作動流体に小さい抵抗しか与えないように設定されている。
つまり、本実施の形態において、液溜室L3と圧側室L2は、伸側のベース部材流路50、圧側のベース部材流路(図示せず)及び第三バイパス流路B6の三種類の流路で連通されている。そして、各流路(伸側のベース部材流路、圧側のベース部材流路50、第三バイパス流路B6)には、各流路を通過する作動流体の流れ方を制御するバルブ(伸側逆止弁V3、圧側減衰弁V4、第二絞り弁V11、第二圧側逆止弁V12)が設けられている。尚、各流路に設けられるバルブの種類及び構成は、上記の限りではなく、適宜選択することができる。
次に、本実施の形態に係る緩衝器D2の作動について説明する。インナーチューブT2がアウターチューブT1から退出し、ピストンロッド2がシリンダ1から退出する緩衝器D2の伸長時において、ピストン速度が低速領域にある場合、ピストン3で加圧された伸側室L1の作動流体が第一絞り弁V9で形成されたオリフィスを通り、第一バイパス流路B4を一方室側開口20、一方側軸部材内流路22、第一の支持部材内流路70A、他方側軸部材内流路23、他方側開口21の順に通過して圧側室L2に移動する。そして、シリンダ1から退出したピストンロッド体積分の作動流体が伸側逆止弁V3を開き、伸側のベース部材流路50を通過して液溜室L3から圧側室L2に移動する。
このとき、緩衝器D2は、第一バイパス流路B4及び伸側のベース部材流路50を作動流体が通過する際の抵抗に起因する伸側減衰力を発生するが、上記したように、伸側逆止弁V3による抵抗が小さくなるように設定されているため、主に第一バイパス流路B4に設けられる第一絞り弁V9によって形成されるオリフィスの抵抗に起因する伸側減衰力を発生する。また、この伸側減衰力は、第一絞り弁V9のアジャスタV9bを操作することにより調整することができる。
つづいて、緩衝器D2の伸長時においてピストン速度が高くなり、低速領域を脱して中高速領域に達すると、ピストン3で加圧された伸側室L1の作動流体が伸側減衰弁V1を開き、伸側のピストン流路(図示せず)を通過して伸側室L1から圧側室L2に移動するとともに、第二伸側減衰弁V10を開き、第二バイパス流路B5を一方室側開口20、一方側軸部材内流路22、第二支持部材内流路71A、他方側軸部材内流路23、他方側開口21の順に通過して、圧側室L2に移動する。そして、シリンダ1から退出したピストンロッド体積分の作動流体が伸側逆止弁V3を開き、伸側のベース部材流路50を通過して液溜室L3から圧側室L2に移動する。
このとき、緩衝器D2は、伸側のピストン流路(図示せず)、第二バイパス流路B5及び伸側のベース部材流路50を作動流体が通過する際の抵抗に起因する伸側減衰力を発生するが、上記したように、伸側逆止弁V3による抵抗が小さくなるように設定されているため、主に伸側のピストン流路に設けられる伸側減衰弁V1と、第二バイパス流路B5に設けられる第二伸側減衰弁V10の抵抗に起因する伸側減衰力を発生する。また、この伸側減衰力は、第二伸側減衰弁V10のアジャスタV10cを操作することにより調整することができる。
つづいて、インナーチューブT2がアウターチューブT1内に進入し、ピストンロッド2がシリンダ1内に進入する緩衝器D2の圧縮時において、ピストン速度が低速領域にある場合、ピストン3で加圧された圧側室L2の作動流体が第一絞り弁V9で形成されたオリフィスを通り、第一バイパス流路B4を他方側開口21、他方側軸部材内流路23、第一支持部材内流路70A、一方側軸部材内流路22、一方側開口20の順に通過して伸側室L1に移動するとともに、圧側逆止弁V2を開き、圧側のピストン流路31を通過して伸側室L1に移動する。そして、シリンダ1内に進入したピストンロッド体積分の作動流体が第二絞り弁V11で形成されたオリフィスを通るとともに第二圧側逆止弁V12を開き、第三バイパス流路V6を通過して圧側室L2から液溜室L3に移動する。
このとき、緩衝器D2は、第一バイパス流路B4、圧側のピストン流路31及び第三バイパス流路B6を作動流体が通過する際の抵抗に起因する減衰力を発生するが、上記したように、圧側逆止弁V2及び第二圧側逆止弁V12による抵抗が小さくなるように設定されているため、主に第三バイパス流路B6に設けられる第二絞り弁V11によって形成されるオリフィスの抵抗に起因する圧側減衰力を発生する。また、この圧側減衰力は、第二絞り弁V11のアジャスタV11bを操作することにより調整することができる。
つづいて、緩衝器D2の圧縮時において、ピストン速度が高くなり、低速領域を脱して中高速領域に達すると、ピストン3で加圧された圧側室L2の作動流体が圧側逆止弁V2を開き、圧側のピストン流路31を通過して伸側室L1に移動する。そして、シリンダ1内に進入したピストンロッド体積分の作動流体が圧側減衰弁V4を開き、圧側のベース部材流路(図示せず)を通過して他方室L2から液溜室L3に移動する。
このとき、緩衝器D2は、圧側のピストン流路31及び圧側のベース部材流路(図示せず)を作動流体が通過する際の抵抗に起因する圧側減衰力を発生するが、上記したように、圧側逆止弁V2による抵抗が小さくなるように設定されているため、主に圧側減衰弁V4の抵抗に起因する圧側減衰力を発生する。
次に、本実施の形態に係る緩衝器D2の作用効果について説明する。本実施の形態に係る緩衝器D2は、作動流体が収容される伸側室(一方室)L1及び圧側室(他方室)L2と、上記伸側室L1から上記圧側室L2にかけて挿入されるピストンロッド(軸部材)2と、このピストンロッド2の外周に保持されて上記伸側室L1と上記圧側室L2とを区画する環状のピストン(隔壁体)3と、上記ピストンロッド2の基端部に連結されて上記ピストンロッド2を支持するキャップ部材(支持部材)7と、上記伸側室L1と上記圧側室L2とを連通する四種類の流路(伸側のピストン流路、圧側のピストン流路31、第一、第二バイパス流路B4,B5)と、この流路ごとに設けられるバルブ(伸側減衰弁V1、圧側逆止弁V2、第一絞り弁V9、第二伸側減衰弁V10)とを備えている。
さらに、上記流路のうちの一本が、上記ピストンロッド(軸部材)2の上記伸側室(一方室)L1内に配置される部分に形成されて上記伸側室L1と連通する一方側開口20と、上記ピストンロッド2の上記圧側室(他方室)L2内に配置される部分に形成されて上記圧側室L2と連通する他方側開口21と、上記一方側開口20に連なり上記ピストンロッド2の内部を通る一方側軸部材内流路22と、上記他方側開口21に連なり上記ピストンロッド2の内部を通る他方側軸部材内流路23と、上記キャップ部材(支持部材)7の内部に形成されて上記一方側軸部材内流路22と上記他方側軸部材内流路23とをつなぐ第一支持部材内流路(支持部材内流路)70Aとを備えて構成される第一バイパス流路(バイパス流路)B4である。
また、上記流路のうちの他の一本が、上記ピストンロッド(軸部材)2の上記伸側室(一方室)L1内に配置される部分に形成されて上記伸側室L1と連通する一方側開口20と、上記ピストンロッド2の上記圧側室(他方室)L2内に配置される部分に形成されて上記圧側室L2と連通する他方側開口21と、上記一方側開口20に連なり上記ピストンロッド2の内部を通る一方側軸部材内流路22と、上記他方側開口21に連なり上記ピストンロッド2の内部を通る他方側軸部材内流路23と、上記キャップ部材(支持部材)7の内部に形成されて上記一方側軸部材内流路22と上記他方側軸部材内流路23とをつなぐ第二支持部材内流路(支持部材内流路)71Aとを備えて構成される第二バイパス流路(バイパス流路)B5である。
そして、第一バイパス流路B4に設けられる第一絞り弁(バルブ)V9と、第二バイパス流路B5に設けられる第二伸側減衰弁(バルブ)V10がキャップ部材(支持部材)7に収容されている。
つまり、本実施の形態においては、第一、第二バイパス流路(バイパス流路)B4,B5を備えているため、伸側室(一方室)L1若しくは圧側室(他方室)L2の一方の作動流体がピストンロッド(軸部材)2内を通過してキャップ部材(支持部材)7内を通り、再びピストンロッド2内を通過して伸側室L1若しくは圧側室L2の他方に移動することができる。
これにより、第一、第二バイパス流路(バイパス流路)B4,B5を通過する作動流体の流れ方を制御するバルブ、即ち、第一絞り弁V9及び第二伸側減衰弁V10をキャップ部材(支持部材)7に収容することができる。つまり、第一絞り弁V9及び第二伸側減衰弁V10の弁体V9a,V10aも、キャップ部材(支持部材)7内に配置することができることから、操作部となるアジャスタV9b,V10cと弁体V9a,V10aとの距離を短くして、従来の緩衝器D3のようにプッシュロッド24を利用することなく各バルブを調整式にすることができる。
したがって、本実施の形態のように、第一絞り弁V9及び第二伸側減衰弁V10をそれぞれ調整式にして、ピストン速度が低速領域にある場合の伸側減衰力と、ピストン速度が中高速領域にある場合の伸側減衰力の二種類の減衰力調整を可能にしても、緩衝器D2の構造の複雑化を抑制することが可能となる。
また、本実施の形態においては、伸側室(一方室)L1と圧側室(他方室)L2とを連通するバイパス流路は、第一バイパス流路B4と、第二バイパス流路B5の二本あり、一方側開口20、他方側開口21、一方側軸部材内流路22及び他方側軸部材内流路23は、第一、第二バイパス流路B4,B5で共有されている。
したがって、緩衝器D2が伸側室(一方室)L1と圧側室(他方室)L2とを連通する複数のバイパス流路を備えていたとしても、バイパス流路ごとに専用の支持部材内流路を設ければよく、バイパス流路の増加に伴う緩衝器D2の構造の複雑化を抑制することができる。
また、本実施の形態においては、ピストンロッド(軸部材)2が外筒2cと内筒2eとを備えて二重管構造とされており、一方側軸部材内流路22が外筒2cと内筒2eとの間に形成されるとともに、他方側軸部材内流路23が上記内筒2eの内側に形成されている。
したがって、ピストンロッド(軸部材)2に一方側軸部材内流路22と、他方側軸部材内流路23の両方の軸部材内流路を容易に形成することができ、ピストンロッド2の加工の複雑化を抑制することが可能になる。
また、本実施の形態において緩衝器D1は、アウターチューブT1とこのアウターチューブT1内に出没可能に挿入されるインナーチューブT2とからなる緩衝器本体Tを備えており、伸側室(一方室)L1及び圧側室(他方室)L2が上記緩衝器本体T内に形成されるとともに、ピストンロッド(軸部材)2を支持する支持部材が上記緩衝器本体Tの車体側開口を塞ぐキャップ部材7である。
つまり、伸側室(一方室)L1と圧側室(他方室)L2とを連通する第一、第二バイパス流路(バイパス流路)B4,B5に設けられる各種バルブ(第一絞り弁V9、第二伸側減衰弁V10)も車体側に配置される。したがって、各バルブの交換作業や、調整作業が容易になる。また、キャップ部材7の交換も容易であることから、異なる支持部材内流路が形成されるキャップ部材に取り換えることで、バイパス流路の数や種類を変更することが容易に可能となる。
以上、本発明の好ましい実施の形態を詳細に説明したが、特許請求の範囲から逸脱することなく改造、変形及び変更を行うことができることは理解すべきである。
例えば、上記各実施の形態においては、緩衝器D1,D2が二輪車や三輪車等の鞍乗型車両において前輪を懸架するフロントフォーク用の緩衝器であるが、鞍乗型車両において後輪を懸架するリアクションユニット用の緩衝器であるとしても、自動車等他の車両用の緩衝器であるとしてもよい。
また、上記各実施の形態においては、アウターチューブT1が車体側に連結されるとともに、インナーチューブT2が車輪側に連結されており、緩衝器D1,D2が倒立型に設定されている。しかし、図示しないが、アウターチューブT1が車輪側に連結されるとともに、インナーチューブT2が車体側に連結されて、緩衝器D1,D2が正立型に設定されていてもよい。
また、上記各実施の形態においては、ピストン速度を低速領域と、中高速領域に分けているが、各領域の閾値は任意に設定することが可能である。
また、上記一実施の形態において、液溜室(一方室)L3と圧側室(他方室)L2とを連通するバイパス流路は、第二バイパス流路B2と第三バイパス流路B3の二本あり、上記他の実施の形態において、伸側室(一方室)L1と圧側室(他方室)L2とを連通するバイパス流路は、第一バイパス流路B4と第二バイパス流路B5の二本ある。しかし、一方室と他方室とを連通するバイパス流路の本数は、一本であっても、三本以上であってもよく、適宜増減させることが可能である。
また、一実施の形態の第二、第三バイパス流路B2,B3及び他の実施の形態の第一、第二バイパス流路B4,B5に設けられるバルブ(第二伸側減衰弁V6、第二圧側逆止弁V7、第二絞り弁V8、第一絞り弁V9、第二伸側減衰弁V10)は、全て調整式となっているが、一部または全てのバルブが調整式となっていなくてもよい。
また、上記各実施の形態においてキャップ部材(支持部材)7には、第一、第二支持部材内流路70,70A,71,71Aがそれぞれ形成されており、支持部材内流路の本数を変更することで、一方室と他方室とを連通するバイパス流路の種類を増減させることが容易にできるが、各バイパス流路で専用の一方側開口、他方側開口、一方側軸部材内流路及び他方側軸部材内流路を備えるとしてもよい。
また、上記各実施の形態において、軸部材となるベースロッド4及びピストンロッド2は、外筒4a,2cと内筒4c,2eとを備えて二重管構造とされており、一方側軸部材内流路42,22が外筒4a,2cと内筒4c,2eとの間に形成されるとともに、他方側軸部材内流路43,23が内筒4c,2eの内側に形成されている。しかし、一方側軸部材内流路42,22及び他方側軸部材内流路43,23の形成方法は上記の限りではなく、適宜選択することができる。
また、上記各実施の形態において、軸部材となる一実施の形態のベースロッド4及び他の実施の形態のピストンロッド2は、外筒4a,2c、内筒4c,2e及びセンターロッド4b,2dを備えており、このセンターロッド4b,2dの外周に隔壁体となるベース部材5及びピストン3を保持させている。しかし、図7に示すように、一実施の形態のベースロッド4や他の実施の形態のピストンロッド2の内筒4c,2eの先端部(図7中下端部)を外筒4a,2cから突出させるとともに、この突出部を一実施の形態のベース部材5や他の実施の形態のピストン3の軸心部に挿通し、先端にナットN1を螺合して、ナットN1と外筒4a,2aの先端(図2中下端)とで隔壁体を挟持するとしてもよい。
また、上記各実施の形態において、軸部材となるベースロッド4及びピストンロッド2を支持する支持部材は、キャップ部材7であるが、ボトム部材8であるとしてもよい。
B2 第二バイパス流路(一実施の形態において一方室と他方室とを連通する流路のうちのバイパス流路)
B3 第三バイパス流路(一実施の形態において一方室と他方室とを連通する流路のうちのバイパス流路)
B4 第一バイパス流路(他の実施の形態において一方室と他方室とを連通する流路のうちのバイパス流路)
B5 第二バイパス流路(他の実施の形態において一方室と他方室とを連通する流路のうちのバイパス流路)
L1 伸側室(他の実施の形態における一方室)
L2 圧側室(各実施の形態における他方室)
L3 液溜室(一実施の形態における一方室)
T 緩衝器本体
T1 アウターチューブ
T2 インナーチューブ
V1 伸側減衰弁(他の実施の形態において一方室と他方室とを連通する流路に設けられるバルブ)
V2 圧側逆止弁(他の実施の形態において一方室と他方室とを連通する流路に設けられるバルブ)
V3 伸側逆止弁(一実施の形態において一方室と他方室とを連通する流路に設けられるバルブ)
V4 圧側減衰弁(一実施の形態において一方室と他方室とを連通する流路に設けられるバルブ)
V6 第二伸側減衰弁(一実施の形態において一方室と他方室とを連通するバイパス流路に設けられるバルブ)
V7 第二圧側逆止弁(一実施の形態において一方室と他方室とを連通するバイパス流路に設けられるバルブ)
V8 第二絞り弁(一実施の形態において一方室と他方室とを連通するバイパス流路に設けられるバルブ)
V9 第一絞り弁(他の実施の形態において一方室と他方室とを連通するバイパス流路に設けられるバルブ)
V10 第二伸側減衰弁(他の実施の形態において一方室と他方室とを連通するバイパス流路に設けられるバルブ)
1 シリンダ
2 ピストンロッド(他の実施の形態における軸部材)
2c 外筒
2e 内筒
3 ピストン(他の実施の形態における隔壁体)
4 ベースロッド(一実施の形態における軸部材)
4a 外筒
4c 内筒
5 ベース部材(一実施の形態における隔壁体)
7 キャップ部材(各実施の形態における支持部材)
20,40 一方側開口
21,41 他方側開口
22,42 一方側軸部材内流路
23,43 他方側軸部材内流路
30,31 ピストン流路(他の実施の形態において一方室と他方室とを連通する流路)
50,51 ベース部材流路(一実施の形態において一方室と他方室とを連通する流路)

Claims (4)

  1. 作動流体が収容される一方室及び他方室と、上記一方室から上記他方室にかけて挿入される軸部材と、この軸部材の外周に保持されて上記一方室と上記他方室とを区画する環状の隔壁体と、上記軸部材の基端部に連結されて上記軸部材を支持する支持部材と、上記一方室と上記他方室とを連通する一または複数種類の流路と、この流路ごとに設けられる一または複数のバルブとを備える緩衝器において、
    上記流路のうち少なくとも一本は、上記軸部材の上記一方室内に配置される部分に形成されて上記一方室と連通する一方側開口と、上記軸部材の上記他方室内に配置される部分に形成されて上記他方室と連通する他方側開口と、上記一方側開口に連なり上記軸部材の内部を通る一方側軸部材内流路と、上記他方側開口に連なり上記軸部材の内部を通る他方側軸部材内流路と、上記支持部材の内部に形成されて上記一方側軸部材内流路と上記他方側軸部材内流路とをつなぐ支持部材内流路とを備えて構成されるバイパス流路であり、
    上記バイパス流路に設けられる上記バルブが上記支持部材に収容されていることを特徴とする緩衝器。
  2. 上記バイパス流路は、二本以上あり、
    上記一方側開口、上記他方側開口、上記一方側軸部材内流路及び上記他方側軸部材内流路が上記各バイパス流路で共有されていることを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
  3. 上記軸部材は、外筒と内筒とを備えて二重管構造とされており、
    上記一方側軸部材内流路が上記外筒と上記内筒との間に形成されるとともに、上記他方側軸部材内流路が上記内筒の内側に形成されていることを備えていることを特徴とする請求項2に記載の緩衝器。
  4. 上記緩衝器は、アウターチューブとこのアウターチューブ内に出没可能に挿入されるインナーチューブとからなる緩衝器本体を備えており、
    上記一方室及び上記他方室が上記緩衝器本体内に形成されるとともに、
    上記支持部材が上記緩衝器本体の車体側開口を塞ぐキャップ部材であることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の緩衝器。
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