JP2014084916A - コネクティングロッド - Google Patents

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隆浩 餅原
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Abstract

【課題】コネクティングボルトの応力振幅を低減することが可能なコネクティングロッドを提供する。
【解決手段】このコンロッド(コネクティングロッド)1は、クランクシャフト4に取り付けられるコンロッド本体11及びコンロッドキャップ12と、コンロッド本体11とコンロッドキャップ12とを締結するコネクティングボルト13とを備える。また、コンロッドキャップ12には、コネクティングボルト13を挿入するボルト挿入孔12aが形成されている。コンロッドキャップ12のボルト挿入孔12aに対してクランクシャフト4とは反対側の表面には、凹部12cが形成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、コネクティングロッドに関し、特に、コネクティングロッド本体とコネクティングロッドキャップとを締結するコネクティングボルトとを備えるコネクティングロッドに関する。
従来、内燃機関においては、ピストンの往復運動をクランクシャフトに伝達して回転運動に変換するためにコネクティングロッドが使用されている(例えば、特許文献1参照)。このコネクティングロッドは、アーム部(コネクティングロッド本体)と、アーム部と係合される大端部半体(コネクティングロッドキャップ)とから構成されている。
アーム部の一方端部には、ピストンに取り付けられる小端部が形成されており、他方端部には、クランクシャフトに取り付けられるアーム側大端部半体が形成されている。また、アーム側大端部半体と大端部半体とは、ボルト(コネクティングボルト)により締結されることによって、クランクシャフトに取り付けられている。
また、上記特許文献1に記載のコネクティングロッドは、軽量化のためにアルミニウム合金により形成されている。アルミニウム合金製のコネクティングロッドは、クランクシャフトにかかる慣性負荷(動荷重)を低減し、内燃機関の回転数の向上が期待される。また、アルミニウム合金材は、鋼材に比較して強度(剛性)が低いため、表面にニッケル−リンメッキを施すことにより、強度が確保されている。
特開平5−71525号公報
しかしながら、上記のようにコネクティングロッドの強度を確保することを考慮して、表面加工などにより剛性を増加させた場合には、アーム部(コネクティングロッド本体)のアーム側大端部半体と大端部半体(コネクティングロッドキャップ)との合わせ面周辺のボルトに対する外側の部分(クランクシャフトが配置される側とは反対側の部分)の剛性が増加する。このため、アーム側大端部半体と大端部半体との合わせ面周辺のボルトに対する外側の部分と内側の部分(クランクシャフトが配置される側の部分)との剛性差が大きくなる。その結果、ボルトの締結時に、アーム側大端部半体と大端部半体との合わせ面周辺がボルトとともに剛性の低い(軟らかい)側(クランクシャフト側)に向かって凹形状を有するように曲げ変形が生じるという不都合がある。
その結果、ボルトの締結時における曲げ変形に起因して、エンジンが駆動して動荷重が付加される際に、ボルトの応力振幅の悪化(増加)を招くという問題点がある。なお、応力振幅とは、ボルトに加わる最大応力と最小応力との差の半分の値であり、この値が比較的大きくなる場合にはボルト自体が破断(破損)するおそれがある。また、アーム側大端部及び大端部半体の内側の部分は、クランクシャフトが配置されるなどの制約が多いため補強しにくいという不都合もある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、コネクティングボルトの応力振幅を低減することが可能なコネクティングロッドを提供することを目的としている。
上述の課題を解決するために、本願発明者が鋭意検討した結果、クランクシャフトに取り付けられるコネクティングロッド本体及びコネクティングロッドキャップと、前記コネクティングロッド本体と前記コネクティングロッドキャップとを締結するコネクティングボルトとを備え、前記コネクティングロッドキャップに前記コネクティングボルトを挿入するボルト挿入部を形成し、前記コネクティングロッドキャップの前記ボルト挿入部に対して前記クランクシャフトとは反対側の表面に凹部を形成することによって、コネクティングボルトの応力振幅を低減することが可能であることを見い出した。なお、コネクティングボルトの応力振幅を低減することが可能であるという効果は、後述する発明者が行った解析結果により確認済みである。
すなわち、本発明によるコネクティングロッドは、クランクシャフトに取り付けられるコネクティングロッド本体及びコネクティングロッドキャップと、前記コネクティングロッド本体と前記コネクティングロッドキャップとを締結するコネクティングボルトとを備える構成を前提とするものである。また、本発明によるコネクティングロッドキャップには、前記コネクティングボルトを挿入するボルト挿入部が形成されており、前記コネクティングロッドキャップの前記ボルト挿入部に対して前記クランクシャフトとは反対側の表面には、凹部が形成されていることを特徴とするものである。
かかる構成を備えるコネクティングロッドによれば、コネクティングロッドキャップのボルト挿入部に対してクランクシャフトとは反対側の部分の剛性を低くすることができる。これにより、コネクティングロッドキャップのボルト挿入部に対するクランクシャフトとは反対側の部分と、クランクシャフト側の部分との剛性差を低減する(小さくする)ことができる。その結果、コネクティングボルトの締結時におけるコネクティングロッド本体、コネクティングロッドキャップ及びコネクティングボルトの曲げ変形が抑制されるので、動荷重が付加される際のコネクティングボルトの応力振幅を低減することができる。
本発明の具体的な構成として、以下の複数のものが挙げられる。
本発明によるコネクティングロッドにおいて、好ましくは、前記コネクティングロッドキャップの凹部は、前記クランクシャフトの軸方向から見て、半円形状を有していることを特徴とする。このように構成すれば、凹部に応力が集中するのを抑制することができるので、凹部が形成されたコネクティングロッドキャップが破損するのを抑制しながら、コネクティングボルトの応力振幅を低減することができる。
また、本発明によるコネクティングロッドにおいて、好ましくは、前記コネクティングロッドキャップは、前記クランクシャフトの外形形状に沿って形成され、前記コネクティングロッドキャップの前記ボルト挿入部は、前記コネクティングロッドキャップの一方端部に形成された第1ボルト挿入部と、他方端部に形成された第2ボルト挿入部とを含み、前記コネクティングロッドキャップの前記第1ボルト挿入部に対して前記クランクシャフトとは反対側の表面には、第1凹部が形成され、前記コネクティングロッドキャップの前記第2ボルト挿入部に対して前記クランクシャフトとは反対側の表面には、第2凹部が形成されていることを特徴とする。このように構成すれば、コネクティングロッドキャップの一方端部または他方端部のいずれか一方に凹部が形成されている場合と異なり、コネクティングロッドキャップの両端部において、コネクティングロッドキャップのボルト挿入部に対するクランクシャフトとは反対側の部分と、クランクシャフト側の部分との剛性差を低減する(小さくする)ことができる。その結果、効果的にコネクティングボルトの応力振幅を低減することができる。
この場合、好ましくは、前記コネクティングロッドキャップの前記第1凹部及び前記第2凹部は、前記クランクシャフトの軸方向から見て、前記コネクティングロッド本体の延びる方向に対して線対称となる位置に形成されていることを特徴とする。このように構成すれば、コネクティングロッドキャップの重量バランスを保ちながら、コネクティングボルトの応力振幅を低減することができる。
上記のように、本発明によるコネクティングロッドによれば、コネクティングボルトの応力振幅を低減することができる。
本発明の一実施形態によるコンロッドを備えるエンジンを示す概略斜視図である。 本実施形態によるコンロッド、ピストン及びクランクシャフト等を示す正面図である。 本実施形態によるコンロッド及びコンロッドキャップの組み付け状態を示す拡大図である。 本実施形態によるコンロッド及びコンロッドキャップの組み付け状態を示す拡大断面図である。 本実施形態によるコネクティングボルトの雄ネジ部における応力振幅を示す図である。 第1比較例によるコンロッド及びコンロッドキャップの組み付け状態を示す拡大図である。 第1比較例によるコネクティングボルトの雄ネジ部における応力振幅を示す図である。 第2比較例によるコネクティングボルトの雄ネジ部における応力振幅を示す図である。 本実施形態、第1比較例、第2比較例、第3比較例及び第4比較例によるコネクティングボルトの応力安全率を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
まず、図1〜図4を参照して、本実施形態によるコネクティングロッド1(以下、コンロッド1という)及びこれを備えるエンジン2の構成について説明する。
図1に示すように、コンロッド1を備えるエンジン2は、ピストン3とクランクシャフト4とがコンロッド1によって連結されており、ピストン3の往復運動がコンロッド1によってクランクシャフト4の回転運動へと変換される。ピストン3の上側の燃焼室5内において混合ガスが点火されて燃焼することにより、同ガスの燃焼エネルギーによってピストン3が往復運動してクランクシャフト4が回転する。
図2及び図3に示すように、コンロッド1は、直線状に延びるコネクティングロッド本体11(以下、コンロッド本体11という)と、コンロッド本体11の下方に配置されたコネクティングロッドキャップ12(以下、コンロッドキャップ12という)と、2本のコネクティングボルト13とを備えている。
また、コンロッド1の上端に形成された小端部1aには、ピストンピン14によってピストン3が連結されている。また、コンロッド1の下端に形成された大端部1bには、クランクシャフト4のクランクピン4aに結合される軸孔1cが形成されている。この軸孔1cは、コンロッド本体11の下端に形成された半円部111と、コンロッドキャップ12の半円部121とによって形成される。
コンロッドキャップ12は、コンロッド本体11の半円部111側(ピストン3とは反対側)の部分に締結されている。コンロッドキャップ12は、クランクシャフト4の軸方向から見て、略C字形状を有している。
また、図4に示すように、コンロッドキャップ12の大端部1bの両端部には、それぞれコネクティングボルト13を下方から挿入するボルト挿入孔12aが形成されている。このコンロッドキャップ12のボルト挿入孔12aは、コンロッドキャップ12を貫通して形成されている。また、コンロッド本体11の大端部1bの両端部には、それぞれコネクティングボルト13を下方から挿入するボルト挿入孔11aが形成されている。
すなわち、コネクティングボルト13がコンロッドキャップ12のボルト挿入孔12a及びコンロッド本体11のボルト挿入孔11aに挿通されることにより、コンロッドキャップ12とコンロッド本体11とが2箇所で締結される。なお、ボルト挿入孔12aは、本発明の「第1ボルト挿入部」及び「第2ボルト挿入部」の一例である。
コネクティングボルト13は、軸部131の途中位置より(合わせ面11c及び12bに対して)先端側に雄ネジ部132と、ヘッド部134側に雄ネジ部133とを有している。また、コンロッド本体11のボルト挿入孔11aには、雌ネジ部11bが形成されている。また、ボルト挿入孔11aには、雌ネジ部11bから合わせ面11cに亘って直線部11dが形成されている。
ここで、本実施形態では、図2〜図4に示すように、コンロッドキャップ12の外周面のうちのボルト挿入孔12aの外側の表面(クランクシャフト4とは反対側の表面)には、凹部12cが形成されている。なお、凹部12cは、本発明の「第1凹部」及び「第2凹部」の一例である。図2に示すように、2つの凹部12cは、クランクシャフト4(クランクピン4a)の中心部に対して下方(ピストン3とは反対側)に位置するように形成されている。また、2つの凹部12cは、クランクシャフト4(クランクピン4a)の軸方向から見て、コンロッド本体11の延びる方向に対して線対称となる位置に形成されている。
また、図3及び図4に示すように、凹部12cは、クランクシャフト4(クランクピン4a)の軸方向から見て、クランクシャフト4(クランクピン4a)側に向かって窪むように半円形状に形成されている。また、図4に示すように、凹部12cは、コネクティングボルト13の軸方向に対して略直交する方向に窪んで形成されている。すなわち、凹部12cのコネクティングボルト13側の部分は、凹部12cの周辺の部分と比べてコネクティングボルト13側に近づいた形状とされている。
ここで、一般的なコンロッドでは、コンロッド本体及びコンロッドキャップのコネクティングボルトに対する外側(クランクシャフトとは反対側)の部分は、その形状(構造)からコンロッド本体及びコンロッドキャップのコネクティングボルトに対する内側(クランクシャフト側)の部分と比べて剛性が大きくなる傾向がある。このため、コンロッド本体とコンロッドキャップとがコネクティングボルトによって締結される際には、これらの締結部分が内側に凹形状となるように変形(湾曲)する。すなわち、コンロッド本体、コンロッドキャップ及びコネクティングボルトは、剛性の小さい側(軟らかい側)へ撓むように変形する。
その一方で、本実施形態では、上記のように、コンロッドキャップ12のコネクティングボルト13(ボルト挿入孔12a)に対する外側の部分に凹部12cを形成することによって、コンロッドキャップ12のコネクティングボルト13(ボルト挿入孔12a)に対する外側の部分の剛性を低下させて、コンロッドキャップ12のコネクティングボルト13に対する外側の部分と内側の部分との剛性差を小さくして(近づけて)いる。
これにより、本実施形態では、一般的なコンロッドに比べて、コンロッド本体11とコンロッドキャップ12とをコネクティングボルト13によって締結する際におけるこれらの締結部分の変形量が抑制される。その結果、エンジン2が駆動される際のコネクティングボルト13における応力振幅(最大応力と最小応力との差の半分の値)を低減することが可能となる。以下に、コネクティングボルト13の応力振幅を低減することが可能であるという効果について、発明者が行った解析結果に基づいて説明する。
まず、図5を参照して、本実施形態によるコンロッド1に取り付けられるコネクティングボルト13の応力振幅について説明する。
図5は、コネクティングボルト13の雄ネジ部132と、コンロッド本体11の雌ネジ部11bとの係合部分における応力振幅の分布を示す図である。なお、図5では、コネクティングボルト13の雄ネジ部132についての応力振幅を示しており、コンロッド本体11の雌ネジ部11bについては図示を省略している。
本実施形態では、コネクティングボルト13の応力振幅の解析方法として、コネクティングボルト13の雄ネジ部132のコンロッド本体11の雌ネジ部11bとの係合部分を複数の要素に分割して応力振幅を算出する有限要素法(FEM:Finite Element Method)を用いて解析を行った。また、図5に示す領域A1、A2、A3、A4、A5、A6及びA7は、それぞれ、応力振幅の大きさを示しており、領域A1は応力振幅が最も大きいことを示しており、領域A2から領域A6の順に応力振幅が低下していき、領域A7は応力振幅が最も小さいことを示している。
図5に示す解析結果から、雄ネジ部132の山と雄ネジ部132の山との間(領域X)において、応力振幅が最も大きいことが判明した。また、雄ネジ部132の山と雄ネジ部132の山との間(領域X)から雄ネジ部132のネジ山に亘って応力振幅が低下していることが判明した。
そして、領域X(雄ネジ部132のネジ山とネジ山との間の領域)において、応力振幅の大きい領域(領域A1〜A3)が集中していることが判明した。
次に、図6を参照して、第1比較例によるコンロッド101に取り付けられるコネクティングボルト13の応力振幅について説明する。
図6に示すように、第1比較例によるコンロッド101では、本実施形態とは異なり、コンロッドキャップ120には、凹部が形成されていない。すなわち、第1比較例によるコンロッド101では、コンロッドキャップ120のコネクティングボルト13(ボルト挿入孔12a)に対する外側の部分は、コンロッドキャップ120のコネクティングボルト13(ボルト挿入孔12a)に対する内側の部分よりも大きいものとする。すなわち、コンロッドキャップ120の外側の部分と、コンロッドキャップ120の内側の部分との剛性差が本実施形態と比べて大きくなっている。
このため、コンロッドキャップ120とコンロッド本体11とをコネクティングボルト13によって締結する際のコンロッドキャップ120、コンロッド本体11及びコネクティングボルト13の変形量は本実施形態と比べて大きくなるため、エンジン2が駆動される際のコネクティングボルト13に対する応力振幅が増加する。
次に、図7を参照して、第1比較例によるコンロッド101のコネクティングボルト13の応力振幅が増加するという点について、発明者が行った解析結果に基づいて説明する。
図7は、第1比較例によるコンロッド101のコネクティングボルト13の雄ネジ部132のコンロッド本体11の雌ネジ部11bとの係合部分の応力振幅の分布を示す図である。
また、図7に示す領域B1、B2、B3、B4、B5、B6、B7及びB8は、それぞれ、応力振幅の大きさを示しており、領域B1は応力振幅が最も大きいことを示しており、領域B2から領域B7の順に応力振幅が低下していき、領域B8は応力振幅が最も小さいことを示している。
そして、図7に示す解析結果から、雄ネジ部132の山と雄ネジ部132の山との間(領域Y)において、応力振幅が最も大きいことが判明した。また、雄ネジ部132の山と雄ネジ部132の山との間(領域Y)から雄ネジ部132のネジ山に亘って応力振幅が低下していることが判明した。
そして、領域Y(雄ネジ部132のネジ山とネジ山との間の領域)において、応力振幅の大きい領域(領域B1〜B4)が集中していることが判明した。すなわち、第1比較例によるコンロッド101のコネクティングボルト13における応力振幅は、本実施形態によるコンロッド1のコネクティングボルト13における応力振幅に比べて大きいことが判明した。
次に、図8を参照して、第2比較例によるコンロッド102のコネクティングボルト13の応力振幅について説明する。
第2比較例によるコンロッド102では、第1比較例によるコンロッド101の構成に加えてコンロッドキャップ120のコネクティングボルト13に対して外側(クランクシャフト4とは反対側)の部分をパッチ等により補強して剛性を増加させた場合を想定して解析した場合について説明する。
この場合、上記第1比較例によるコンロッド101に比べて、コンロッドキャップ120の外側の部分の剛性は、コンロッドキャップ120の内側(クランクシャフト4側)の部分の剛性よりもより大きいものとなる。すなわち、コンロッドキャップ120の外側の部分と、コンロッドキャップ120の内側の部分との剛性差が上記第1比較例と比べてより大きくなる。
このため、コンロッドキャップ120とコンロッド本体11とをコネクティングボルト13によって締結する際のコンロッドキャップ120、コンロッド本体11及びコネクティングボルト13の変形量は、上記第1比較例と比べてより大きくなるため、エンジン2が駆動される際のコネクティングボルト13における応力振幅がより増加する。
図8を参照して、第2比較例によるコンロッド102のコネクティングボルト13の応力振幅が増加するという点について、発明者が行った解析結果に基づいて説明する。
図8は、第2比較例によるコンロッド102における、コネクティングボルト13の雄ネジ部132のコンロッド本体11の雌ネジ部11bとの係合部分の応力振幅の分布を示す図である。
また、図8に示す領域C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7及びC8は、それぞれ、応力振幅の大きさを示しており、領域C1は応力振幅が最も大きいことを示しており、領域C2から領域C7の順に応力振幅が低下していき、領域C8は応力振幅が最も小さいことを示している。
図8に示す解析結果から、雄ネジ部132の山と雄ネジ部132の山との間(領域Z)において、応力振幅が最も大きいことが判明した。また、雄ネジ部132の山と雄ネジ部132の山との間(領域Z)から雄ネジ部132のネジ山に亘って応力振幅が低下していることが判明した。
そして、領域Z(雄ネジ部132のネジ山とネジ山との間の領域)において、応力振幅の大きい領域(領域C1〜C4)が集中していることが判明した。また、解析結果より、第2比較例によるコンロッド102のコネクティングボルト13における応力振幅は、上記本実施形態によるコンロッド1及び上記第1比較例によるコンロッド101のコネクティングボルト13における応力振幅と比べて最も大きいことが判明した。
次に、図9を参照して、本実施形態、第1比較例、第2比較例、第3比較例及び第4比較例によるコネクティングボルトの応力安全率について説明する。
図9に示すグラフは、横軸にコネクティングボルト13における平均応力[MPa]を示しており、図中左方向側が比較的平均応力が小さいことを示し、図中右方向側が比較的平均応力が大きいことを示している。また、縦軸にコネクティングボルト13における応力振幅[MPa]を示しており、図中下方向側が比較的応力振幅が小さいことを示し、図中上方向側が比較的応力振幅が大きいことを示している。グラフ中の縦軸及び横軸に対する傾斜した直線は、コネクティングボルトの材質によって決定される応力振幅の限界点である疲労限度線を示している。
なお、図9では、本実施形態及び各比較例によるコンロッドのコネクティングボルトの応力安全率を算出して比較検討を行った。また、応力安全率は、解析結果から得られた応力振幅[MPa]及び平均応力[MPa]の値から、その平均応力[MPa]における疲労限度(応力振幅)を算出し、これらの結果から、応力安全率(=疲労限度(応力振幅)/解析結果から得られた応力振幅)として算出される。
まず、本実施形態によるコンロッド1のコネクティングボルト13では、解析結果から得られた応力振幅[MPa]及び平均応力[MPa]から、応力安全率は、約1.10であることが判明した。
第1比較例によるコンロッド101のコネクティングボルト13では、解析結果から得られた応力振幅[MPa]及び平均応力[MPa]から、応力安全率は、約1.03であることが判明した。
第2比較例によるコンロッド102のコネクティングボルト13では、解析結果から得られた応力振幅[MPa]及び平均応力[MPa]から、応力安全率は、約0.99であることが判明した。
以上の結果から、本実施形態によるコンロッド1のコネクティングボルト13の安全率は、第1比較例及び第2比較例と比べて高いということが判明した。
次に、上記第1比較例及び第2比較例に加えて、第3比較例及び第4比較例によるコンロッドのコネクティングボルトの応力安全率について説明する。なお、第3比較例及び第4比較例については、上記した図5及び図7に示すような解析結果を示していないが、上記第1比較例及び第2比較例と同様に、コンロッドキャップの外側の部分を内側の部分よりも剛性を増加させた構造を用いて解析を行った。
第3比較例によるコンロッドのコネクティングボルトでは、解析結果から得られた応力振幅[MPa]及び平均応力[MPa]から、応力安全率は、約1.05であることが判明した。
第4比較例によるコンロッドのコネクティングボルトでは、解析結果から得られた応力振幅[MPa]及び平均応力[MPa]から、応力安全率は、約1.03であることが判明した。
以上の結果から、本実施形態によるコンロッド1のコネクティングボルト13の安全率は、第1比較例及び第2比較例と比べて高いことが判明したのに加えて、第3比較例及び第4比較例と比べて高いことも判明した。
以上説明したように、本実施形態によるコンロッド1によれば、以下に列記するような効果が得られる。
本実施形態では、上記のように、コンロッドキャップ12のボルト挿入孔12aに対してクランクシャフト4とは反対側の表面に、凹部12cを形成する。これにより、コンロッドキャップ12のボルト挿入孔12aに対してクランクシャフト4とは反対側の部分の剛性を低くすることができる。その結果、コンロッドキャップ12のボルト挿入孔12aに対するクランクシャフト4とは反対側の部分と、クランクシャフト4側の部分との剛性差を低減する(小さくする)ことができる。これにより、コネクティングボルト13の締結時におけるコンロッド本体11、コンロッドキャップ12及びコネクティングボルト13の曲げ変形が抑制されるので、動荷重が付加される際のコネクティングボルト13の応力振幅を低減することができる。
また、本実施形態では、上記のように、コンロッドキャップ12の凹部12cを、クランクシャフト4の軸方向から見て、半円形状に形成する。これにより、凹部12cに応力が集中するのを抑制することができるので、凹部12cが形成されたコンロッドキャップ12が破損するのを抑制しながら、コネクティングボルト13の応力振幅を低減することができる。
また、本実施形態では、上記のように、コンロッドキャップ12の両端部におけるボルト挿入孔12aに対してクランクシャフト4とは反対側の表面に、凹部12cをそれぞれ形成する。これにより、コンロッドキャップ12の一方端部または他方端部のいずれか一方に凹部12cが形成されている場合と異なり、コンロッドキャップ12の両端部において、コンロッドキャップ12のボルト挿入孔12aに対するクランクシャフト4とは反対側の部分と、クランクシャフト4側の部分との剛性差を低減する(小さくする)ことができる。その結果、効果的にコネクティングボルト13の応力振幅を低減することができる。
また、本実施形態では、上記のように、コンロッドキャップ12の2つの凹部12cを、クランクシャフト4の軸方向から見て、コネクティングロッド本体11の延びる方向に対して線対称となる位置に形成する。これにより、コンロッドキャップ12の重量バランスを保ちながら、コネクティングボルト13の応力振幅を低減することができる。
−他の実施形態−
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、コンロッドキャップに半円形状の凹部を形成する例を示したが、本発明はこれに限られない。例えば、矩形形状やV字形状などの半円形状以外の凹部でもよい。
また、上記実施形態では、コンロッドキャップの両端部に凹部を1つずつ形成する例を示したが、本発明はこれに限られない。例えば、コンロッドキャップの一方端部又は他方端部に凹部を1つのみ形成してもよいし、コンロッドキャップの一方端部又は他方端部に2つ以上の凹部を形成してもよい。
本発明は、コネクティングロッドに利用することができ、特に、コネクティングロッド本体とコネクティングロッドキャップとを締結するコネクティングボルトとを備えるコネクティングロッドに利用することができる。
1 コンロッド(コネクティングロッド)
4 クランクシャフト
4a クランクピン
11 コンロッド本体(コネクティングロッド本体)
12 コンロッドキャップ(コネクティングロッドキャップ)
12a ボルト挿入孔(第1ボルト挿入部)(第2ボルト挿入部)
12c 凹部(第1凹部)(第2凹部)
13 コネクティングボルト

Claims (4)

  1. クランクシャフトに取り付けられるコネクティングロッド本体及びコネクティングロッドキャップと、
    前記コネクティングロッド本体と前記コネクティングロッドキャップとを締結するコネクティングボルトとを備えるコネクティングロッドにおいて、
    前記コネクティングロッドキャップには、前記コネクティングボルトを挿入するボルト挿入部が形成されており、
    前記コネクティングロッドキャップの前記ボルト挿入部に対して前記クランクシャフトとは反対側の表面には、凹部が形成されていることを特徴とするコネクティングロッド。
  2. 請求項1に記載のコネクティングロッドにおいて、
    前記コネクティングロッドキャップの凹部は、前記クランクシャフトの軸方向から見て、半円形状を有していることを特徴とするコネクティングロッド。
  3. 請求項1または2に記載のコネクティングロッドにおいて、
    前記コネクティングロッドキャップは、前記クランクシャフトの外形形状に沿って形成され、
    前記コネクティングロッドキャップの前記ボルト挿入部は、前記コネクティングロッドキャップの一方端部に形成された第1ボルト挿入部と、他方端部に形成された第2ボルト挿入部とを含み、
    前記コネクティングロッドキャップの前記第1ボルト挿入部に対して前記クランクシャフトとは反対側の表面には、第1凹部が形成され、
    前記コネクティングロッドキャップの前記第2ボルト挿入部に対して前記クランクシャフトとは反対側の表面には、第2凹部が形成されていることを特徴とするコネクティングロッド。
  4. 請求項3に記載のコネクティングロッドにおいて、
    前記コネクティングロッドキャップの前記第1凹部及び前記第2凹部は、前記クランクシャフトの軸方向から見て、前記コネクティングロッド本体の延びる方向に対して線対称となる位置に形成されていることを特徴とするコネクティングロッド。
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