JP2014084128A - 蓋材およびそれを用いた密封容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】カップ麺などの即席食品を収納する密封容器の蓋材であって、ピール時に全開封しないストップ機能を備えた蓋材を提供することにある。
【解決手段】容器本体の開口部とほぼ同じ外形を有し、外周縁に開封用タブを設けた蓋材であって、
前記蓋材が、少なくとも紙基材層と中間層とシーラント層が順次積層された積層体からなり、前記蓋材の中央部分に、開封方向と直交する方向に、該蓋材の一方の外周縁から対峙する他方の外周縁まで、全開封防止用のハーフカット線が、一列または複数列形成されてなることを特徴とする蓋材である。
【選択図】図2

Description

本発明は、カップ麺などの即席食品の密封容器に使用する蓋材に関するものである。さらに詳しくは、カップ麺などの即席食品を食する際、蓋材を全開封しないように、ストッパー機能を備えた蓋材に関するものである。
従来、熱湯を注いで調理するカップ麺などの即席食品を収納する容器として、紙にポリエチレンフィルムをラミネートした積層材料による成形容器、発砲ポリスチレン成形容器、ポリプロピレン成形容器などが使用されている。容器の形状は、カップ状、あるいはどんぶり状が主である。
例えば、即席麺を食する場合、先ず容器本体から蓋材のタブを摘んで、約半分ぐらいまで開封させて開口部を形成し、該開口部から、一旦液体スープの素や具の入った袋を取り出し、中身だけを該容器内に戻した後、熱湯を注ぎ、開封された蓋材を該容器本体の開口部に再封し、蒸らし調理を行い、所定時間経過後、食するのが一般的である。蓋材には、容易に開封および再封できる機能が必要であり、一般的に紙基材を主体として、デッドホールド性(成形保持性)を有する蓋材が用いられている。例えば、紙基材層とアルミニウム箔層とシーラント層が順次積層してなる積層体からなっているものが多い。
また、前述のような食する際の作業は、次のようになる。図11は、従来の蓋材を用いた密封容器の一例を示す断面説明図ある。例えば、タブ8を摘んで蓋材40を容器本体20のフランジ21から開封方向にピール(開封)していき、図12で示すように中央部分で止めるのが一般的である。しかし、作業表示が不明確な場合や、老人、子供などが食する場合、図13に示すように、誤って蓋材40を容器本体20から全開封してしまうことがある。このような状態になると、熱湯を注ぐ際、熱湯が内容物に当たるなどして飛び跳ねることで、火傷をする恐れがあり、安全に作業することが困難になる。また、蒸らし調理するために、開封した蓋材を容器本体の開口部に再度載置したり、あるいは別材料を載置したりするなど、手間が掛かる問題や熱湯に触れて火傷する問題などがある。
このような問題を解決するために、蓋材が全開封されないように、途中で蓋材のピールを止めるように工夫した提案がある。
これは、蓋材をフランジにシールする際に、蓋材のピールを止める部位のシール形状を部分的に変更し、ピール強度を強くして、使用者がピール強度の差を感じるようにしたものである。
この提案は、物理的にピールを止める機構ではなく、ピール強度の差により、ピール時の違和感(強度が大きくなったこと)を感じさせ、ピールを止める意識を促す効果を発するものである。使用者は、ピール強度の違和感をもつことにより、自ら開封を止める効果を期待させるものである。
しかし、この提案は、容器本体のフランジ幅が10mm以上と比較的広く、部分的にシール形状の変更がし易いものであれば、容易に展開ができるが、フランジ幅が10mm未満と狭ければ、シール形状の変更がし難く、ピール強度の差が出難いため、誤って蓋材を全開封してしまう場合がある。
また別の提案で、紙材料層と遮光層と樹脂フィルム層とイージーピール層とを積層して
なる蓋材で、蓋材の中央部分の紙材料層に開封方向に直交する剥離部分を、二列の切れ目線を区画して設け、加えて蓋材の中央部分の紙材料層の、この開封方向に直交する剥離部分の内面側に、剥離層を設けたものである(特許文献1)。
この提案は、二列の切れ目線を引き裂き、紙材料層の剥離部分を取り除いて、蓋材にデッドホールド性を付与させた提案であり、問題を解決する趣旨とは異なる。しかし、この提案は、全開封防止効果を有する。しかし、蓋材を作成するのに、複雑な工程が必要になり、生産コストが高くなる問題がある。
よって、ピール時に全開封しないストッパー機能を備えた蓋材が要望されている。
特開2002−59961号公報
カップ麺などの即席食品を収納する密封容器の蓋材であって、ピール時に全開封しないストッパー機能を備えた蓋材を提供することにある。
上記の課題を解決するために、発明者らは鋭意検討を行い、本発明を完成した。
本発明の請求項1に係る発明は、容器本体の開口部とほぼ同じ外形を有し、外周縁に開封用タブを設けた蓋材であって、
前記蓋材が、少なくとも紙基材層と中間層とシーラント層が順次積層された積層体からなり、
前記蓋材の中央部分に、開封方向と直交する方向に、該蓋材の一方の外周縁から対峙する他方の外周縁まで、全開封防止用のハーフカット線が、一列または複数列形成されてなることを特徴とする蓋材である。
本発明の請求項2に係る発明は、前記ハーフカット線が、前記蓋材の中央部分の外周縁の両端近傍のみに形成されてなることを特徴とする請求項1記載の蓋材である。
本発明の請求項3に係る発明は、前記ハーフカット線が、前記紙基材層の表面から中間層の表面まで形成されてなることを特徴とする請求項1または2記載の蓋材である。
本発明の請求項4に係る発明は、前記ハーフカット線が、前記紙基材層の表面から前記シーラント層の表面まで形成されてなることを特徴とする請求項1または2記載の蓋材である。
本発明の請求項5に係る発明は、前記ハーフカット線が、連続する線状のハーフカット線もしくはミシン目状のハーフカット線のいずれかからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の蓋材である。
本発明の請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の蓋材を用いたことを特徴とする密封容器である。
本発明の蓋材は、中央部分に、開封方向と直交する方向に、蓋材の一方の外周縁から対
峙する他方の外周縁まで、全開封防止用のハーフカット線が、一列または複数列形成されてなることにより、蓋材の全開封を防止することができる。ハーフカット線の部位で、蓋材の剛性が低下することにより、ピール力に対する反発力が低下するために、使用者に違和感を持たせることができる。また蓋材には、ピール力が持続されているために、ハーフカット線を境にして折れ曲がり、上方向に反りが大きくなり、開封を止め易くさせる効果を有している。ストッパー機能を備えたものである。また、本発明の蓋材は、容器本体のフランジ幅が10mm未満と比較的狭く、シール形状を部分的に変更することが困難な場合でも、ストッパー機能を発現することができる。特にシール幅が6mm以下のものでも好適に使用できる。
本発明の請求項1によれば、蓋材の中央部分に、開封方向と直交する方向に、蓋材の一方の外周縁から対峙する他方の外周縁まで、全開封防止用のハーフカット線が、一列または複数列形成されてなることにより、該ハーフカット線の部位で蓋材の剛性を低下させることができ、ピール時に違和感を持たせることができる。またピール力が持続されているために、ピール時の違和感と同時にハーフカット線の部位を境にして蓋材がピール方向に折り曲げられるために、ストッパー機能を発現させることができる。ハーフカット線は、紙基材層側またはシーラント層側から形成してもよい。ハーフカット線は、一列または複数列でもよい。
本発明の請求項2によれば、ハーフカット線が、前記蓋材の中央部分の外周縁の両端近傍のみに形成されてなることにより、該ハーフカット線の部位で蓋材の剛性を低下させることができ、ピール時に違和感を持たせることができ、ストッパー機能を発現させることができる。
本発明の請求項3によれば、ハーフカット線が、紙基材層の表面から中間層の表面まで形成されていることにより、紙基材層の紙力強度を低下させて剛性を低下させることができる。よってピール時にハーフカット線の部位で違和感を持たせることができる。ピール時の違和感と同時にハーフカット線の部位を境にして蓋材がピール方向に折り曲げられるために、ストッパー機能を発現させることができる。
本発明の請求項4によれば、ハーフカット線が、紙基材層の表面から前記シーラント層の表面まで形成されてなることにより、紙基材層および中間層の剛性を低下させることができる。よって、ピール時にハーフカット線の部位で違和感を一層明確に持たせることができる。またピール時の違和感と同時にハーフカット線を境にして蓋材がピール方向に折り曲げられるために、ストッパー機能を一層発現させることができる。
本発明の請求項5によれば、ハーフカット線が、連続する線状のハーフカット線もしくはミシン目状のハーフカット線のいずれかからなることより、蓋材の剛性の低下をさせることができる。ストッパー機能を発現させることができる。
本発明の請求項6によれば、請求項1〜5のいずれか1項に記載の蓋材を用いたことを特徴とする密封容器である。本発明の蓋材は、全開封を防止するストッパー機能を備えているために、作業表示が不明確な場合や、老人、子供でも安心して食することができる。熱湯を注ぎ調理する密封容器には好適である。利便性を有する密封容器である。
例えば、容器本体のフランジにシールされた蓋材を開封する際、蓋材を摘みながらシール部をピールしていく。ハーフカット線に達すると、蓋材の剛性が低下する。またピール力は持続されるために、蓋材はピール方向に折れ曲がり、上方向への反りが大きくなる。容器本体の開口部を広くすることができる。液体スープの素や具の入った袋の取り出し作業、スープの素や具を入れる作業、熱湯を注ぐ作業、ピールされた蓋材を容器本体の開口
部に載置する作業などをし易くする効果を有している。また熱湯などによる火傷などの問題がなく安全に作業できる密封容器である。
本発明の蓋材の一例を示す平面説明図である。 図1の蓋材を用いた密封容器の一例を示す平面説明図である。 図1の蓋材を用いた密封容器の一例を示す断面説明図である。 図3の密封容器の蓋材を開封している状態の一例を示す断面説明図である。 本発明の蓋材の別の一例を示す平面説明図である。 図5の蓋材を用いた密封容器の一例を示す断面説明図である。 図6の密封容器の蓋材を開封している状態の一例を示す断面説明図である。 本発明の蓋材の別の一例を示す平面説明図である。 本発明の蓋材の別の一例を示す平面説明図である。 本発明の蓋材の層構成の一例を示す断面説明図である。 従来の蓋材を用いた密封容器の一例を示す断面説明図である。 図11の密封容器の蓋材を開封している状態の一例を示す断面説明図である。 図11の密封容器の蓋材を誤って全開封した状態の一例を示す断面説明図である。
以下に、本発明を実施するための形態について具体的に説明する。
図1は、本発明の蓋材の一例を示す平面説明図である。容器本体の開口部とほぼ同じ外形を有し、外周縁には、蓋材1を摘むためのタブ8が形成されている。蓋材1の表面には、中央部分に、開封方向と直交する方向に、蓋材の一方の外周縁から対峙する他方の外周縁まで、一列のハーフカット線7が設けられている。
図2は、図1の蓋材を用いた密封容器の一例を示す平面説明図である。密封容器30は、蓋材1を容器本体のフランジ21にシールして形成されている。斜線部はシール部22を示している。蓋材1の外周縁の摘み部8が形成されている。蓋材を開封する方向と直交する方向にハーフカット線7が形成されている。
図3は、図1の蓋材を用いた密封容器の一例を示す断面説明図である。蓋材1が、容器本体20のフランジ21にシールされた断面説明図である。ハーフカット線7は、蓋材中央部分で開封方向と直交する方向に形成されている。ハーフカット線7は、蓋材1の紙基材層2側からシーラント層4の表面まで形成されているものである。
図4、図3の密封容器の蓋材を開封している状態の一例を示す断面説明図である。図3に示すタブ8を摘み、フランジ21から蓋材1をピールしながら開封していく。Aは、開封方向(ピール方向)を示している。紙基材層2および中間層3には、ハーフカット線7が形成されているために、ハーフカット線7の部位で剛性が低下し違和感を生じさせる。またピールする力は持続されるために、蓋材1が開封方向(ピール方向)Aに折れ曲がり、明確な違和感が発現される。ハーフカット線有無の差が明確に生じる。よってストッパー機能を備えることができる。また蓋材が開封された後には、広い開口部23が形成される。
図5は、本発明の蓋材の別の一例を示す平面説明図である。蓋材1の中央部分には、二列のハーフカット線7,7が形成されている一例を示している。
図6は、図5の蓋材を用いた密封容器の一例を示す断面説明図である。容器本体20の
フランジ21に蓋材がシールされて密封容器30を形成している。蓋材1の中央部分には二列のハーフカット線が形成されている。このハーフカット線は、紙基材層からシーラント層の表面まで形成されている。
図7は、図6の密封容器の蓋材を開封している状態の一例を示す断面説明図である。図6に示すタブ8を摘み、フランジ21から蓋材1をピールしていく。蓋材をピールしていくと、一列目のハーフカット線7で大きく蓋材の剛性が低下し、蓋材が折れ曲がり、次いで二列目のハーフカット線7の部位になると更に剛性が低下し、蓋材が更に折れ曲がる状態を示している。ストッパー機能を発現している。蓋材が開封された後には、広い開口部23が形成される。
図8は、本発明の蓋材の別の一例を示す平面説明図である。ハーフカット線7が、蓋材の中央部分の外周縁の両端近傍のみに形成された一例である。ハーフカット線7は、外周縁の両端近傍から中央部に向かって短い直線形成されている。
図9は、本発明の蓋材の別の一例を示す平面説明図である。ハーフカット線7が、蓋材の中央部分の外周縁の両端近傍のみに形成された一例である。ハーフカット線7は、外周縁の両端近傍から中央部に向かって短い曲線で形成されている。曲線の形状は、円弧状や波形などでよく、特に限定はされない。
図10は、本発明の蓋材の層構成の一例を示す断面説明図である。蓋材1は、紙基材層2と中間層3とシーラント層4が接着層5を介して順次積層された積層体9からなっている。図10−1は、この積層体9に、ハーフカット線7が紙基材層2側から中間層3の表面まで形成されている状態の一例を示している。図10−2のは、ハーフカット線7が、紙基材層2側からシーラント層4の表面まで形成されている状態の一例を示している。ハーフカット線の深さは、どちらでもでも構わない。
本発明の実施する形態をさらに詳しく説明する。
紙基材層2としては、アート紙、コート紙、上質紙、晒クラフト紙などが主に挙げられるが、特に限定されるものではない。また紙の坪量についても限定はないが、40〜270g/mの範囲が好ましく、50〜130g/mの範囲がより好ましい。また、紙の表面に絵柄を印刷して使用することができる。また、紙基材層の表面の耐水性、耐湿性を向上させるためにポリエチレンなどのフィルムをラミネートしてもよい。
中間層3としては、蓋材のガスバリア性や剛性を向上させるために使用する。またアルミニウムなどの金属箔を用いれば、蓋材にデッドホールド性を付与することもできる。例えば、アルミニウム箔では7mμ以上の厚みが使用される。アルミニウム箔は防湿性、遮光性、ガスバリア性、保香性に優れ、かつデッドホールドにも優れている。
またポリエステル系フィルム(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のフィルム)、ポリアミド系フィルム(ナイロン−6、ナイロン−66等などのフィルム)、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリイミドフィルムなどのフィルムも使用できる。厚みについて特に規定はないが、9〜100μmの範囲のものが好ましく、9〜25μmの範囲がより好ましい。またこれらフィルムに酸素ガス、水蒸気などのガスバリア性を付与し、ガスバリア性を向上させることもできる。
例えば、ガスバリアフィルムとしては、無機酸化物を蒸着したポリエチレンテレフタレートフィルムが使用できる。無機酸化物としては、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムなどが使用できる。無機酸化物の厚さとしては、20〜100nm程度の範囲が好ましく、30〜60nmの範囲がより好ましい。
シーラント層4としては、容器本体とシールされ密封し、かつ安定してイージーピールができるものが好ましい。
シーラント層のイージーピール性については、剥離特性が重要である。シーラント層の剥離タイプは、特に限定されず、凝集剥離タイプ、層間剥離タイプ、界面剥離タイプのいずれを用いてもよい。
凝集剥離タイプは、シーラント層自体が凝集破壊するタイプで、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンなどの樹脂を混合した樹脂を用いて、フィルム化して使用することができる。またこれらの混合樹脂を塗布液にして塗布して形成してもよい。
層間剥離タイプは、共押出し法にて三層フィルムを形成し、三層フィルムの中間から剥離するものである。
界面剥離タイプは、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂の酢酸ビニルの混合比率を上げた樹脂を用いてフィルム化したものである。
シーラント層の材質としては、例えば、容器本体がポリエチレン樹脂の場合は、ベース樹脂/ブレンド用の熱可塑性樹脂の混合組合せとしては、ポリエチレン樹脂/エチレン−メタクリル酸共重合体、ポリエチレン樹脂/エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン樹脂/エチレン−アクリル酸共重合体、ポリエチレン樹脂/エチレン−アクリル酸エチル共重合体の組合せが好ましい。
容器本体がポリスチレン樹脂の場合は、ベース樹脂/ブレンド用の熱可塑性樹脂の混合組合せとしては、エチレン−酢酸ビニル共重合体/ポリブテン樹脂、ポリエチレン樹脂とエラストマーと石油樹脂の混合樹脂/ポリブテン樹脂の組合せが好ましい。
容器本体がポリプロピレン樹脂の場合は、ベース樹脂/ブレンド用の熱可塑性樹脂の混合組合せとしては、ポリプロピレン樹脂/ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂/ポリエチレン樹脂の組合せが好ましい。
シーラント層の厚さは、シール強度、イージーピール性、加工性を考慮すると、15〜100μmの範囲であることが好ましく、20〜60μmの範囲がより好ましい。
また接着層5としては、紙基材層と中間層、中間層とシーラント層のそれぞれを接着させるために用いる。接着層としては、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリブテン等のオレフィン系の樹脂をフィルム化して使用することができる。
接着層を形成する方法としては、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリブテン等のオレフィン系の樹脂を用いたエクストルージョンラミネーション方法が好ましく、中でもポリエチレンが最も加工しやすい。その際、ハーフカットの加工精度を考慮すると、厚みは10〜50μmの範囲が好ましく、15〜30μmの範囲がより好ましい。
例えば、ポリエチレンの押出し温度としては、280℃〜340℃が適しており、280℃より低い場合は製膜性が劣るだけでなく、ポリエチレン自身の表面酸化が不足し、ラミネート強度の低下を引き起こしてしまう。また、340℃よりも高い温度では樹脂の分解がすすんでしまうため、均一な加工ができないだけでなく、接着強度の低下を引き起こしてしまう。
また接着層には、接着剤を用いた接着方法も可能である。例えば、ウエットラミネーション方法、ドライラミネーション方法、ノンソルベントラミネーション方法、ホットメルトラミネーション方法が挙げられる。接着剤には、一例としてウレタン系接着剤などが使用できる。
ハーフカット線の加工方法は、金属刃を用いたトムソン抜き型、ロータリーダイ、またレーザーなどの公知の方法で可能である。積層体の紙基材層側から所定の部位にハーフカット線を加工し、その後、外形抜きを行い、蓋材を作成することができる。
ハーフカット線を形成する部位は、蓋材をピールしてスープの素や具を取り出し易く、また熱湯を注ぎ易い開口部を設けることができる中央部分が好ましい。また開封方向と直交する方向に、蓋材の一方の外周縁から対峙する他方の外周縁まで形成されるのが好ましい。
また外形抜き加工は、同様に金属刃を用いたムソン抜き型、ロータリーダイ、またレーザーなどの公知の方法で可能である。さらに、蓋材の外形抜きに際に、外周縁にタブを設けることにより、蓋材を摘み易くすることができる。
ハーフカット線7は、連続する線状のハーフカット線もしくはミシン目状のハーフカット線のいずれでもよく、蓋材の剛性を低下させるハーフカット線であればよい。またハーフカット線は、開封方向と直交する方向に、蓋材の一方の外周縁から対峙する他方の外周縁まで形成されるのが好ましい。また一列または複数列形成されるのが好ましい。
ハーフカット線が、蓋材の剛性を低下させ、ハーフカット線の部位で折り曲げることが可能であれば、例えば、図8に示すような、外周縁から中央部に向かって形成された短い直線や、図9に示すような、両周縁から中央部に向かって形成された曲線などでも構わない。また蓋材の積層体の層構成により、ハーフカット線を内側のシーラント層から紙基材層の裏面まで加工しても構わない。密封容器の密封性が保持されればよい。
以下に、本発明の具体的実施例について説明する。
坪量が79.1g/mの紙(片アート紙)と、アルミニウム箔7μmを低密度ポリエチレンを押出し、該低密度ポリエチレンフィルム15μを介して貼り合わせた。
次にポリエチレン樹脂とエチレン−メタクリル酸共重合体を混合したポリエチレン系シーラント層(フィルム)45μmを、上記アルミニウム箔面にウレタン系接着剤を介して貼り合わせた。
次にこの積層体を、金属刃を用いトムソン抜き型にて外形抜きを行い、蓋材を作成した。
この蓋材の直径は96.5mm、タブ10mmの長さを設けた。この際、ハーフカット線も同時に形成した。ハーフカット線は、タブと隣接するシール部から中央方向に60mmの位置に、開封方向と直交する方向に、蓋材の一方の外周縁から対峙する他方の外周縁まで、一列のハーフカット線を形成した。ミシン目状のハーフカット線を形成した。
また容器本体は、紙の両面にポリエチレンフィルムを貼り合わせた紙材料を用い、紙カップを作成した。紙カップの形状は、容器外径96.5mm、フランジ幅4mmのものを作成した。
この容器本体のフランジに上記蓋材をシール幅4mmにシールして密封容器を作成した。
ハーフカット線を、タブと隣接するシール部から中央方向に60mmの位置に、開封方向と直交する方向に、一方の外周縁および対峙する他方の外周縁から、それぞれ10mmの長さで形成した以外は、実施例1と同様に行い、密封容器を作成した。
以下に、本発明の比較例について説明する。
<比較例1>
ハーフカット線を形成しない以外は、実施例1と同様に行い密封容器を作成した。
<比較例2>
紙カップの形状が、容器外径96.5mm、フランジ幅10mmのものを作成し、シール幅4mmにて容器本体にシールし、タブと隣接するシール部から中央方向に60mm位置における一方の外周縁および対峙する他方の外周縁のシール幅を10mmとした以外は、比較例1と同様に行った。
<評価方法>
モニター人数30名にて、密封容器の蓋材のピール状態を確認した。
・ピール時にハーフカット線の部位で違和感がある:○、違和感がない:×、とした。
・ピール時にハーフカット線の部位で止めることができた:○、止めることができず位置がズレた:×、とした。
<評価結果>
表1に示す。
Figure 2014084128
実施例1または2では、ピール時にハーフカット線の部位で違和感があり、ハーフカット線の部位で止めた人が30名全員であった。フランジ幅が4mmでも止める位置がズレなかった。比較例1のハーフカット線を設けないものは、違和感がなく、ピールを止めるべき位置からズレた人が2名みられた。また比較例2では、シール幅を10mmにしたものは、ピール時に違和感があり、シール部の部位で止めた人が30名全員であった。以上から、フランジ幅が4mmと比較的狭い場合でも、ハーフカット線を設けることにより、全開封しないストッパー機能を備えていることが判った。
本発明の蓋材は、カップ麺、焼きそば、スープ、味噌汁など即席食品、スナックなどの菓子類を収納する密封容器の蓋材に使用することができる。本発明の蓋材を用いた密封容器は、蓋材が全開封しないようにストッパー機能を備えているために、安全に内容物を調理することができる。利便性を有する密封容器である。
1 本発明の蓋材
2 紙基材層
3 中間層
4 シーラント層
5 接着層
7 ハーフカット線
8 タブ
9 積層体
20 容器本体
21 フランジ
22 シール部
23 開口部
30 本発明の密封容器
40 従来の蓋材
50 従来の密封容器
A 開封方向(ピール方向)

Claims (6)

  1. 容器本体の開口部とほぼ同じ外形を有し、外周縁に開封用タブを設けた蓋材であって、前記蓋材が、少なくとも紙基材層と中間層とシーラント層が順次積層された積層体からなり、
    前記蓋材の中央部分に、開封方向と直交する方向に、該蓋材の一方の外周縁から対峙する他方の外周縁まで、全開封防止用のハーフカット線が、一列または複数列形成されてなることを特徴とする蓋材。
  2. 前記ハーフカット線が、前記蓋材の中央部分の外周縁の両端近傍のみに形成されてなることを特徴とする請求項1記載の蓋材。
  3. 前記ハーフカット線が、前記紙基材層の表面から中間層の表面まで形成されてなることを特徴とする請求項1または2記載の蓋材。
  4. 前記ハーフカット線が、前記紙基材層の表面から前記シーラント層の表面まで形成されてなることを特徴とする請求項1または2記載の蓋材。
  5. 前記ハーフカット線が、連続する線状のハーフカット線もしくはミシン目状のハーフカット線のいずれかからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の蓋材。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の蓋材を用いたことを特徴とする密封容器。
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