JP2014083871A - 非空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】非空気入りタイヤ1は、車軸に取り付けられる取り付け体11と、該取り付け体11をタイヤ径方向の外側から囲繞する外筒体13と、取り付け体11と外筒体13とを変位自在に連結する連結部材15と、を備え、連結部材15のうち、外筒体13に連結される一端部15aのタイヤ幅方向Hに沿った大きさH1は、取り付け体11に連結される他端部15bのタイヤ幅方向Hに沿った大きさH2よりも大きい。
【選択図】図5
Description
また、連結部材の一端部のタイヤ幅方向に沿った大きさが、連結部材の他端部のタイヤ幅方向に沿った大きさよりも大きいので、取り付け体をタイヤ幅方向に大きくすることを抑えつつ、外筒体をタイヤ幅方向に大きくすることができる。これにより、非空気入りタイヤの重量の増大を抑えつつ、ブレーキ性能を向上させることができる。
また、連結部材のタイヤ幅方向に沿った大きさが、連結部材の一端部から他端部に向かうに従い、漸次小さくなっているので、連結部材のタイヤ幅方向の外側の端縁上に応力集中箇所を発生させ難くして連結部材の耐久性を向上させることができるとともに、連結部材を容易に形成し易くすることが可能で、かつ連結部材の重量をさらに低減することもできる。
また、内筒体のタイヤ幅方向に沿った大きさが、外筒体のタイヤ幅方向に沿った大きさよりも小さいので、内筒体の軽量化を図ることが可能になり、この非空気入りタイヤの重量の増大を抑えることができる。
以下、本発明に係る非空気入りタイヤの第1実施形態を図1から図5を参照しながら説明する。
この非空気入りタイヤ1は、図示されない車軸に取り付けられる取り付け体11と、取り付け体11に外装される内筒体12、および内筒体12をタイヤ径方向の外側から囲繞する外筒体13を備えるリング部材14と、内筒体12と外筒体13との間にタイヤ周方向に沿って複数配設されるとともに、これらの両筒体12、13同士を相対的に弾性変位自在に連結する連結部材15と、外筒体13の外周面側にその全周にわたって配設されたトレッド部材16と、を備えている。
装着筒部17、外リング部18、およびリブ19は例えばアルミニウム合金等の金属材料で一体に形成されている。装着筒部17および外リング部18はそれぞれ、円筒状に形成され前記軸線Oと同軸に配設されている。複数のリブ19は、前記軸線Oを基準とする点対称に配置されている。
なお、キー溝部18aを画成する壁面のうち、タイヤ周方向で互いに対向する一対の側壁面と底壁面とは直角をなしている。また、突条部12aの外表面のうち、内筒体12の内周面から立ち上がる一対の側壁面と、タイヤ径方向の内側を向く頂壁面と、は直角をなしている。突条部12aおよびキー溝部18aのタイヤ周方向の大きさは互いに同等になっている。
なお、外リング部18において、タイヤ周方向で隣り合うキー溝部18a同士の間に位置する部分には、タイヤ径方向に貫通する肉抜き孔がタイヤ幅方向Hに間隔をあけて複数配置されてなる孔列18cが、タイヤ周方向に間隔をあけて複数形成されている。また、リブ19にも、タイヤ幅方向Hに貫通する肉抜き孔19aが形成されている。
連結部材15は、第1弾性連結板21が一のタイヤ幅方向Hの位置にタイヤ周方向に沿って複数配置され、かつ第2弾性連結板22が前記一のタイヤ幅方向Hの位置とは異なる他のタイヤ幅方向Hの位置にタイヤ周方向に沿って複数配置されるように、タイヤ周方向に沿って複数(図示の例では60個)設けられている。
すなわち、複数の第1弾性連結板21は、タイヤ幅方向Hにおける同一の位置にタイヤ周方向に沿って複数配置されるとともに、複数の第2弾性連結板22は、第1弾性連結板21からタイヤ幅方向Hに離れた同一のタイヤ幅方向Hの位置にタイヤ周方向に沿って複数配置されている。第1弾性連結板21および第2弾性連結板22は、タイヤ幅方向Hの位置を互いに異ならせて配置され、第1弾性連結板21は、前述したタイヤ幅方向Hの一方側に位置し、第2弾性連結板22は、タイヤ幅方向Hの他方側に位置している。
そして、タイヤ周方向で隣り合う第1弾性連結板21同士は互いに非接触とされ、タイヤ周方向で隣り合う第2弾性連結板22同士も互いに非接触となっている。さらに、タイヤ幅方向Hで隣り合う第1弾性連結板21および第2弾性連結板22同士も互いに非接触となっている。
また、1つの連結部材15における第1弾性連結板21および第2弾性連結板22の各一端部21a、22aは、外筒体13の内周面において、タイヤ幅方向Hの位置を互いに異ならせて、タイヤ周方向における同一の位置に連結されている。
第2弾性連結板22に形成された複数の湾曲部22d〜22fは、タイヤ周方向の一方側に向けて突となるように湾曲した第1湾曲部22dと、第1湾曲部22dと一端部22aとの間に位置しかつタイヤ周方向の他方側に向けて突となるように湾曲した第2湾曲部22eと、第1湾曲部22dと他端部22bとの間に位置しかつタイヤ周方向の他方側に向けて突となるように湾曲した第3湾曲部22fと、を有している。
図示の例では、第1湾曲部21d、22dは、第2湾曲部21e、22eおよび第3湾曲部21f、22fよりも、前記タイヤ側面視の曲率半径が大きくなっている。なお、第1湾曲部21d、22dは、第1弾性連結板21および第2弾性連結板22の前記延びる方向における中央部に配置されている。
また、両弾性連結板21、22それぞれにおいて、前述した延びる方向の中央部から前記一端部21a、22aにわたる一端側部分は、該中央部から前記他端部21b、22bにわたる他端側部分よりも厚さが大きくなっている。これにより、連結部材15の重量の増大を抑えたり、連結部材15の柔軟性を確保したりしながら、第1、第2弾性連結板21、22において大きな負荷がかかり易い一端側部分の強度を高めることができる。なお、これらの一端側部分と他端側部分とは段差なく滑らかに連なっている。なお、第1弾性連結板21および第2弾性連結板22それぞれの厚さも互いに同等になっている。
さらに本実施形態では、リング部材14は、図1に示されるように、タイヤ幅方向Hの一方側に位置する一方側分割リング部材23と、タイヤ幅方向Hの他方側に位置する他方側分割リング部材24と、に分割されている。なお図示の例では、リング部材14はタイヤ幅方向Hの中央部で分割されている。
さらに本実施形態では、一方側分割リング部材23および第1弾性連結板21、並びに他方側分割リング部材24および第2弾性連結板22はそれぞれ、鋳造若しくは射出成形により一体に形成されている。
以下、一方側分割リング部材23および第1弾性連結板21が一体に形成されたものを第1分割ケース体31といい、他方側分割リング部材24および第2弾性連結板22が一体に形成されたものを第2分割ケース体32という。
また、第1、第2分割ケース体31、32それぞれにおいて、一方側、他方側分割リング部材23、24と、第1、第2弾性連結板21、22と、は、互いに異なる材質で形成してもよいし、同一の材質で形成してもよい。なお、この材質としては、金属材料や樹脂材料等が挙げられるが、軽量化の観点から樹脂材料、特に熱可塑性樹脂が好ましい。
なお、第1、第2分割ケース体31、32それぞれの全体を各別に同時に射出成形する場合には、内筒体12に形成された複数の突条部12aをゲート部分としてもよい。
そして、一方側分割リング部材23の外筒体13、および他方側分割リング部材24の外筒体13それぞれのタイヤ幅方向Hの内側の端縁同士が、例えば溶着、融着若しくは接着等により連結されている。なおこれらのうち、溶着の場合には例えば熱板溶着等を採用してもよい。
また、一方側分割リング部材23の内筒体12、および他方側分割リング部材24の内筒体12それぞれのタイヤ幅方向Hの内側の端縁同士は、タイヤ幅方向Hに離れている。これにより、取り付け体11に外嵌される内筒体12の内周面にバリが生ずることが防止されている。
そして、前述のように連結するに際し、各連結部材15が前記タイヤ側面視で前述のように線対称となるように、第1分割ケース体31および第2分割ケース体32それぞれのタイヤ周方向の位置を合わせつつ、これらの両分割ケース体31、32のタイヤ幅方向Hの向きを互いに逆向きにした状態で、第1分割ケース体31および第2分割ケース体32の各外筒体13のタイヤ幅方向Hの端縁同士を突き合わせて連結することにより、非空気入りタイヤ1が得られる。
また、連結部材15の一端部15aのタイヤ幅方向Hに沿った大きさH1が、連結部材15の他端部15bのタイヤ幅方向Hに沿った大きさH2よりも大きいので、取り付け体11をタイヤ幅方向Hに大きくすることを抑えつつ、外筒体13をタイヤ幅方向Hに大きくすることができる。これにより、非空気入りタイヤ1の重量の増大を抑えつつ、ブレーキ性能を向上させることができる。
また、連結部材15のタイヤ幅方向Hに沿った大きさが、連結部材15の一端部15aから他端部15bに向かうに従い、漸次小さくなっているので、連結部材15のタイヤ幅方向Hの外側の端縁15c上に応力集中箇所を発生させ難くして連結部材15の耐久性を向上させることができるとともに、連結部材15を容易に形成し易くすることが可能で、かつ連結部材15の重量をさらに低減することもできる。
また、内筒体12のタイヤ幅方向Hに沿った大きさが、外筒体13のタイヤ幅方向Hに沿った大きさよりも小さいので、内筒体12の軽量化を図ることが可能になり、この非空気入りタイヤ1の重量の増大を抑えることができる。
さらに、第1弾性連結板21が、一のタイヤ幅方向Hの位置にタイヤ周方向に沿って複数配置されるとともに、第2弾性連結板22が、他のタイヤ幅方向Hの位置にタイヤ周方向に沿って複数配置されているので、タイヤ周方向で隣り合う連結部材15同士が干渉し合うのを抑えることが可能になり、その配設個数に制限が生ずるのを抑制することができる。
しかも、前述のように、各分割ケース体31、32において、外筒体13と内筒体12との間には、両弾性連結板21、22のうちの一方だけが配設されていることから、各分割ケース体31、32を鋳造若しくは射出成形により一体に形成するに際し、溶湯や溶融樹脂を、型の内部の隅々にまで確実に到達させ易くすることが可能になるとともに、型の構造が複雑になるのを抑えることも可能になり、この非空気入りタイヤ1をより一層容易かつ確実に形成することができる。
次に、本発明に係る第2実施形態の非空気入りタイヤを、図6を参照して説明する。
なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
また、連結部材15の他端部15bのタイヤ幅方向Hに沿った大きさH2が、取り付け体11のタイヤ幅方向Hに沿った大きさと同等となっているので、連結部材15の他端部15bに、取り付け体11からの負荷を確実に受け止めさせることができる。
次に、本発明に係る第3実施形態の非空気入りタイヤを、図7を参照して説明する。
なお、この第3実施形態においては、第2実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
また、連結部材15の他端部15bのタイヤ幅方向Hに沿った大きさH2が、取り付け体11のタイヤ幅方向Hに沿った大きさと同等となっているので、連結部材15の他端部15bに、取り付け体11からの負荷を確実に受け止めさせることができる。
次に、本発明に係る第4実施形態の非空気入りタイヤを、図8を参照して説明する。
なお、この第4実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
また、連結部材15の他端部15bのタイヤ幅方向Hに沿った大きさH2が、取り付け体11のタイヤ幅方向Hに沿った大きさと同等となっているので、連結部材15の他端部15bに、取り付け体11からの負荷を確実に受け止めさせることができる。
また、前記実施形態では、連結部材15として第1弾性連結板21および第2弾性連結板22をそれぞれ1つずつ備えた構成を示したが、これに代えて、1つの連結部材15に第1弾性連結板21および第2弾性連結板22がそれぞれ複数ずつ、互いのタイヤ幅方向Hの位置を異ならせて備えられた構成を採用してもよい。この場合、連結部材のタイヤ幅方向の外側の端縁は、複数の弾性連結板のうち、最もタイヤ幅方向の一方側に位置するものの一方側の端縁と、最もタイヤ幅方向の他方側に位置するものの他方側の端縁と、により構成される。
さらに、1つの連結部材が、1つの弾性連結板により構成されていてもよい。
また、前記実施形態に代えて、両連結板21、22の各一端部21a、22aを、外筒体13の内周面にタイヤ周方向位置を互いに異ならせて連結してもよい。
また、リング部材14をタイヤ幅方向Hに3個以上分割してもよいし、分割しなくてもよい。
さらに、第1、第2分割ケース体31、32は、前記実施形態に限らず例えば、切削加工等で形成してもよい。
さらにまた、リング部材14および複数の連結部材15が、一体に形成されていなくてもよい。
また、内筒体12がタイヤ幅方向Hの隙間をあけて分割されている一方、外筒体13が分割されていない構成を採用してもよい。
またリング部材14および連結部材15は、前記実施形態に示したものに限られない。例えば内筒体が備えられておらず、外筒体と取り付け体とが連結部材を介して相対的に弾性変位自在に直結されていてもよい。
実施例1として、図1から図5で示した非空気入りタイヤ1を、実施例2として、図6で示した非空気入りタイヤ40を、実施例3として、図7で示した非空気入りタイヤ50を、実施例4として、図8で示した非空気入りタイヤ60をそれぞれ採用した。
比較例として、図9で示す非空気入りタイヤ100を採用した。図9で示す非空気入りタイヤ100では、連結部材15のタイヤ幅方向Hに沿った大きさは、連結部材15の一端部15aから他端部15bに至るまでの全長にわたって同等とされている。連結部材15、外筒体13、内筒体12および取り付け体11それぞれのタイヤ幅方向Hに沿った大きさは、互いに同等である。
なお各タイヤでは、外筒体のタイヤ幅方向の大きさを異ならせ、実施例2から実施例4に係る非空気入りタイヤでは、実施例1および比較例に係る非空気入りタイヤよりも、外筒体のタイヤ幅方向の大きさを大きくした。
結果を表1に示す。
Claims (5)
- 車軸に取り付けられる取り付け体と、
該取り付け体をタイヤ径方向の外側から囲繞する外筒体と、
前記取り付け体と前記外筒体とを変位自在に連結する連結部材と、を備える非空気入りタイヤであって、
前記連結部材のうち、前記外筒体に連結される一端部のタイヤ幅方向に沿った大きさは、前記取り付け体に連結される他端部のタイヤ幅方向に沿った大きさよりも大きいことを特徴とする非空気入りタイヤ。 - 請求項1記載の非空気入りタイヤであって、
前記連結部材のタイヤ幅方向に沿った大きさは、前記一端部から前記他端部に向かうに従い、漸次小さくなっていることを特徴とする非空気入りタイヤ。 - 請求項1または2に記載の非空気入りタイヤであって、
前記連結部材は、タイヤ幅方向の位置を互いに異ならせて配置された第1弾性連結板および第2弾性連結板を備え、
これらの両弾性連結板同士のうち、タイヤ幅方向の内側の端縁同士は、タイヤ幅方向に離間していることを特徴とする非空気入りタイヤ。 - 請求項3記載の非空気入りタイヤであって、
前記両弾性連結板同士のうち、タイヤ幅方向の内側の端縁同士のタイヤ幅方向の間隔は、前記一端部から前記他端部に向かうに従い、漸次小さくなっていることを特徴とする非空気入りタイヤ。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の非空気入りタイヤであって、
前記取り付け体には、前記外筒体に前記連結部材を介して連結された内筒体が外装され、
前記内筒体のタイヤ幅方向に沿った大きさは、前記外筒体のタイヤ幅方向に沿った大きさよりも小さいことを特徴とする非空気入りタイヤ。
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