以下、図面を参照して本発明の印刷システムの一実施形態について詳細に説明する。本実施形態の印刷システムは、印刷用紙のジャムの報知方法に特徴を有するものであるが、まずは、その全体の概略構成について説明する。図1は、本実施形態の印刷システム1の全体の概略構成図である。
本実施形態の印刷システム1は、図1に示すように、印刷用紙に印刷処理を施す印刷装置20と、印刷装置20に対して印刷用紙の搬送方向上流側に接続され、印刷装置20に印刷用紙を送り出す大量給紙装置10と、印刷装置20に対して印刷用紙の搬送方向下流側に接続され、印刷装置20から排紙された印刷用紙に対してオフセットを付けて積載するオフセット排紙装置40とを備えている。
印刷装置20は、印刷用紙に対してインクを吐出するインクヘッド部21を備えている。インクヘッド部21は、入力された画像データに基づいて、印刷用紙に対してインクを吐出することによって印刷処理を施すものである。本実施形態のインクヘッド部21は、ブラックK、シアンC、マゼンダM、イエローYの各色のインクを吐出する複数のライン型のインクヘッドを備えるものである。
また、印刷装置20は、大量給紙装置10から送り出されて印刷装置20内に受け入れられた印刷用紙を搬送する循環搬送路22を備えている。循環搬送路22は、大量給紙装置10から給紙された印刷用紙をインクヘッド部21の上流側から下流側に向けて搬送するものである。
また、循環搬送路22は、片面印刷の際には、インクヘッド部21において印刷処理の施された印刷用紙をそのまま連絡搬送路23に受け渡すものであり、両面印刷の際には、片面の印刷処理が終了した印刷用紙を反転部22aまで搬送し、反転部22aにおいて表裏反転された片面印刷済印刷用紙を再びインクヘッド部21の上流側から下流側へ搬送し、その後、インクヘッド部21において再び印刷処理の施された両面印刷済印刷用紙を連絡搬送路23に受け渡すものである。連絡搬送路23によって受け入れられた印刷済印刷用紙は、オフセット排紙装置40に送り出される。
また、印刷装置20の循環搬送路22および連絡搬送路23(請求項における用紙搬送路に相当する)の搬送経路上には、印刷用紙を検出するレジストセンサ24、搬送路用紙検出センサ25〜29および出口用紙検出センサ30が設けられている。これらのセンサは、たとえば光学的なセンサから構成されるものであるが、その他の公知のセンサを用いるようにしてもよい。
レジストセンサ24は、印刷装置20の印刷用紙の受け入れ口近傍に設けられており、大量給紙装置10から送り出されて印刷装置内20に受け入れられた印刷用紙を最初に検出するものである。そして、レジストセンサ24は、大量給紙装置10から送り出された印刷用紙が印刷装置20の循環搬送路22に未達であることを検出したり、印刷用紙の受け入れ口近傍における印刷用紙のジャムを検出するために用いられるとともに、印刷用紙のインクヘッド部21への給紙タイミングを制御するためにも用いられるものである。
搬送路用紙検出センサ25〜29は、循環搬送路22の搬送経路上の予め設定された位置にそれぞれ配置されるものであり、その配置された位置における印刷用紙の存在の有無を検出するものである。搬送路用紙検出センサ25〜29は、各搬送路用紙検出センサ25〜29の位置における印刷用紙のジャムを検出したり、また、搬送路用紙検出センサ25〜29の隣接するセンサ間におけるジャムなどの検出を行うために用いられるものである。また、搬送路用紙検出センサ25〜29は、印刷用紙の搬送速度を制御するためなどにも用いられる。
出口用紙検出センサ30は、印刷装置20の印刷用紙の出口近傍に設けられており、印刷装置20から印刷済みの印刷用紙が正常に送り出されたか否かを検出したり、印刷装置20の印刷用紙の出口近傍における印刷用紙のジャムを検出するために用いられるものである。
また、印刷装置20は、印刷用紙のジャム発生要因やジャム検出位置などの種々の情報を表示したり、種々の設定入力を受け付けるタッチパネル31を備えている。そして、本実施形態におけるタッチパネル31は、図1に示すような印刷システム1の概略構成を示す模式図を表示するものであり、その印刷システム1の模式図上に、図1に示すようなジャム検出位置を示すマーク「A」、「B」、「N」および「R」を表示するものである。マーク「A」、「B」、「N」および「R」の表示は、後述するジャム検出位置表示制御部54によって制御されるものであるが、その具体的な表示制御方法については、後で詳述する。
大量給紙装置10は、印刷装置20内に設けられている給紙トレイ(図示省略)よりも大量の印刷用紙を積載、供給することが可能な前処理装置である。そして、大量給紙装置10の積載台11に積載された印刷用紙がピックアップローラなどによって順次繰り出されて印刷装置20に送り出される。
また、大量給紙装置10内には、印刷用紙を検出する用紙検出センサ12および出口用紙検出センサ13が設けられている。
用紙検出センサ12は、積載台11の近傍に設けられており、積載台11近傍における印刷用紙のジャムを検出するために用いられるとともに、印刷用紙の印刷装置20への給紙タイミングを制御するためにも用いられるものである。
また、出口用紙検出センサ13は、大量給紙装置10の印刷用紙の出口近傍に設けられており、大量給紙装置10から印刷用紙が正常に送り出されたか否かを検出したり、大量給紙装置10の印刷用紙の出口近傍における印刷用紙のジャムを検出するために用いられるものである。
オフセット排紙装置40は、印刷装置20から排紙された印刷済みの印刷用紙Pを受け入れて、その受け入れた印刷用紙Pに対してオフセットを付けて積載するものである。オフセット排紙装置40は、印刷済みの印刷用紙Pを積載する排紙台41と、排紙台41上を印刷用紙の搬送方向に移動するオフセットガイド板42およびエンドフェンス板43を備えている。
排紙台41は、印刷済みの印刷用紙Pの積載量に応じて上下方向に移動するものであり、この排紙台41の下方への移動とともに、オフセットガイド板42およびエンドフェンス板43が印刷用紙の搬送方向に移動することによって、オフセットが付加された印刷用紙が排紙台41に落下して積載されることになる。
また、オフセット排紙装置40には、印刷済みの印刷用紙Pを検出する用紙検出センサ44と搬送路用紙検出センサ45が設けられている。用紙検出センサ44は、オフセット排紙装置40の印刷用紙の受け入れ口近傍に設けられており、印刷装置20から送り出されてオフセット排紙装置40内に受け入れられた印刷用紙を最初に検出するものである。用紙検出センサ34は、印刷装置20から送り出された印刷用紙がオフセット排紙装置40の搬送経路に未達であることを検出したり、印刷用紙の受け入れ口近傍における印刷用紙のジャムを検出するために用いられるものである。
搬送路用紙検出センサ45は、オフセット排紙装置40内における印刷用紙の搬送経路上の予め設定された位置に配置されるものであり、その配置された位置における印刷用紙の存在の有無を検出するものである。搬送路用紙検出センサ45は、搬送路用紙検出センサ45の位置における印刷用紙のジャムを検出したり、用紙検出センサ44と搬送路用紙検出センサ45との間における印刷用紙のジャムなどの検出を行うために用いられるものである。
以上が、本実施形態の印刷システム1の全体の概略構成の説明である。
次に、本実施形態の印刷システム1の制御系について、図2を参照しながら説明する。なお、本実施形態の印刷システム1は、上述したように印刷用紙のジャムの報知方法に特徴を有するものであるため、これに関連する制御系を中心に説明する。
印刷装置20は、図2に示すように、印刷装置20全体を制御する制御部50を備えている。そして、この制御部50は、ジャム検出部51、用紙未達検出部52、ジャム解除検出部53およびジャム検出位置表示制御部54(請求項における報知部に相当する)を備えている。
ジャム検出部51は、印刷装置20内に設けられたレジストセンサ24、搬送路用紙検出センサ25〜29および出口用紙検出センサ30による印刷用紙の検出信号に基づいて、印刷装置20内における印刷用紙のジャムの発生を検出し、そのジャム発生の位置情報をジャム検出位置表示制御部54に出力するものである。
具体的には、ジャム検出部51は、たとえば印刷装置20のレジストセンサ24、搬送路用紙検出センサ25〜29、出口用紙検出センサ30によって印刷用紙Pが所定の経過時間以上検出されている場合や、搬送路用紙検出センサ25〜29および出口用紙検出センサ30の各センサによって所定時間内に印刷用紙Pが未達であることが検出された場合に、印刷装置20内の循環搬送路22の搬送経路上で印刷用紙Pのジャムが発生したものとして、図1に示すマーク「B」のジャム検出情報をジャム検出位置表示制御部54に出力するものである。
このジャム検出情報には、ジャムの発生位置が印刷装置20であることを表す情報と、そのジャムの発生要因を表す情報とが含まれている。ジャムの発生要因を表す情報としては、具体的には、上述したように各センサによって印刷用紙Pが所定の経過時間以上検出されている場合には、その各センサの位置で印刷用紙Pのジャムが発生していることを示す情報となり、搬送路用紙検出センサ25〜29および出口用紙検出センサ30の各センサによって印刷用紙Pの未達が検出されている場合には、搬送経路上の隣接するセンサ間においてジャムが発生していることを示す情報となる。そして、ジャム検出位置表示制御部54は、上述したジャム検出情報に基づいて図1に示すマーク「B」をタッチパネル31に表示させるものである。
用紙未達検出部52は、大量給紙装置10から印刷用紙Pの給紙が開始されてからレジストセンサ24によって印刷用紙Pが検出されるまでの経過時間を計測し、この経過時間が予め設定された閾値よりも大きくなった場合に、給紙された印刷用紙Pがジャムを発生して印刷装置20に未達であるとしてレジスト用紙未達ジャムを検出するものである。用紙未達検出部52は、レジスト用紙未達ジャムを検出した場合には、レジスト用紙未達検出情報をジャム検出位置表示制御部54に出力する。ジャム検出位置表示制御部54は、レジスト未達検出情報に基づいて、図1に示すマーク「R」をタッチパネル31に表示させるものである。
すなわち、本実施形態のジャム検出位置表示制御部54は、レジスト用紙未達ジャムの場合には、印刷装置20側のジャム位置表示を行うことなく、大量給紙装置10側のジャム位置表示を行う。ただし、このときレジスト用紙未達ジャム以外の印刷用紙Pのジャムが印刷装置20側で発生している場合には、ジャム検出位置表示制御部54は、印刷装置20側のジャム位置表示も行うものである。
ジャム解除検出部53は、レジストセンサ24、搬送路用紙検出センサ25〜29および出口用紙検出センサ30の用紙検出信号に基づいて、印刷装置20内における印刷用紙のジャムが解除されたことを検出するものである。具体的には、ジャム解除検出部53は、レジストセンサ24、搬送路用紙検出センサ25〜29および出口用紙検出センサ30によって印刷用紙の存在が検出されていないことを確認することによって、図1に示すマーク「B」の位置のジャムが解除されたことを検出し、そのジャム解除情報をジャム検出位置表示制御部54に出力する。なお、このジャム解除情報には、位置を表す情報とその位置のジャムが解除されたことを示す情報とが含まれている。そして、ジャム検出位置表示制御部54は、そのジャム解除情報に応じてタッチパネル31に表示されたマーク「B」を非表示とするものである。
また、ジャム解除検出部53は、印刷装置20の筐体に設けられたカバー扉(図示省略)が開閉されたことを検出することによって、印刷用紙Pのジャムが解除されたことを検出するものである。
たとえば、印刷装置20の循環搬送路22の搬送経路上における隣接するセンサ間において印刷用紙Pのジャムが発生している場合などにおいては、センサによる印刷用紙Pの存在の有無の検出信号に基づいてジャム解除することができない。このような場合、ジャム解除検出部53は、印刷装置20のカバー扉の開閉を検出することによってジャム解除を検出する。そして、ジャム解除検出部53は、ジャムが解除された場合にはそのジャム解除情報をジャム検出位置表示制御部54に出力する。ジャム検出位置表示制御部54は、入力されたジャム解除情報に応じてタッチパネル31に表示されたマーク「B」を非表示とするものである。なお、用紙未達検出部52の検出信号に基づいて、大量給紙装置10のジャム位置がタッチパネル31に表示されている場合には、ジャム検出位置表示制御部54は、大量給紙装置10のジャム解除検出部16のジャム解除情報に応じてタッチパネル31に表示されたマーク「R」を非表示とするものである。
ジャム検出位置表示制御部54は、上述したように印刷装置20におけるジャム検出位置の表示、非表示を制御するものであるとともに、大量給紙装置10およびオフセット排紙装置40におけるジャム検出位置の表示、非表示を制御するものでもある。
具体的には、ジャム検出位置表示制御部54は、大量給紙装置10の後述するジャム検出部15から出力されたジャム検出情報に基づいて、図1に示すマーク「N」や「R」をタッチパネル31に表示させるものである。また、ジャム検出位置表示制御部54は、大量給紙装置10のジャム解除検出部16から出力されたジャム解除情報に基づいて、タッチパネル31に表示されたマーク「N」や「R」を非表示とするものである。
また、ジャム検出位置表示制御部54は、オフセット排紙装置40の後述するジャム検出部61から出力されたジャム検出情報に基づいて、図1に示すマーク「A」をタッチパネル31に表示させるものである。また、ジャム検出位置表示制御部54は、オフセット排紙装置40のジャム解除検出部63から出力されたジャム解除情報に基づいて、タッチパネル31に表示されたマーク「A」を非表示とするものである。
次に、大量給紙装置10の制御系について説明する。大量給紙装置10は、図2に示すように、大量給紙装置10全体を制御する制御部14を備えている。そして、この制御部14は、ジャム検出部15(請求項における上流側ジャム検出部に相当する)およびジャム解除検出部16を備えている
ジャム検出部15は、大量給紙装置10内に設けられた用紙検出センサ12および出口用紙検出センサ13の印刷用紙Pの検出信号に基づいて、大量給紙装置10内における印刷用紙のジャムの発生を検出し、そのジャム発生の位置情報を印刷装置20のジャム検出位置表示制御部54に出力するものである。具体的には、ジャム検出部15は、たとえば大量給紙装置10の用紙検出センサ12によって所定の経過時間以上、印刷用紙Pが検出されている場合には、用紙検出センサ12近傍でジャムが発生したものとして、図1に示すマーク「N」のジャム検出情報をジャム検出位置表示制御部54に出力する。そして、このときジャム検出位置表示制御部54は、図1に示すマーク「N」をタッチパネル31に表示させる。
また、ジャム検出部15は、たとえば大量給紙装置10の出口用紙検出センサ13によって所定の経過時間以上、印刷用紙Pが検出されている場合には、出口用紙検出センサ13近傍でジャムが発生したものとして、図1に示すマーク「R」のジャム検出情報をジャム検出位置表示制御部54に出力する。そして、このときジャム検出位置表示制御部54は、図1に示すマーク「R」をタッチパネル31に表示させる。
ジャム解除検出部16は、用紙検出センサ12および出口用紙検出センサ13の用紙検出信号に基づいて、大量給紙装置10内における印刷用紙のジャムが解除されたことを検出するものである。具体的には、ジャム解除検出部16は、用紙検出センサ12によって印刷用紙が検出されていないことを確認することによって、図1に示すマーク「N」の位置のジャムが解除されたことを検出し、そのジャム解除情報をジャム検出位置表示制御部54に出力する。そして、ジャム検出位置表示制御部54は、そのジャム解除情報に応じてタッチパネル31に表示されたマーク「N」を非表示とするものである。
また、ジャム解除検出部16は、出口用紙検出センサ13によって印刷用紙が検出されていないことを確認することによって、図1に示すマーク「R」の位置のジャムが解除されたことを検出し、そのジャム解除情報をジャム検出位置表示制御部54に出力する。そして、ジャム検出位置表示制御部54は、そのジャム解除情報に応じてタッチパネル31に表示されたマーク「R」を非表示とするものである。
また、ジャム解除検出部16は、大量給紙装置10の筐体に設けられたカバー扉(図示省略)が開閉されたことを検出することによって、印刷用紙Pのジャムが解除されたことを検出するものである。具体的には、たとえば、大量給紙装置10から印刷用紙Pが排紙された後、印刷装置20に到達する前に印刷用紙Pのジャムが発生し、これにより印刷装置20における用紙未達検出部52の検出信号に基づいて、大量給紙装置10のジャム位置がタッチパネル31に表示されている場合には、上述したようなカバーの開閉によってジャム解除検出部16によってジャムの解除が検出され、ジャム検出位置表示制御部54は、このジャム解除情報に応じてタッチパネル31に表示されたマーク「R」を非表示とするものである。
次に、オフセット排紙装置40の制御系について説明する。オフセット排紙装置40は、図2に示すように、オフセット排紙装置40全体を制御する制御部60を備えている。そして、この制御部60は、ジャム検出部61、用紙未達検出部62およびジャム解除検出部63を備えている
ジャム検出部61は、オフセット排紙装置40内に設けられた用紙検出センサ44および搬送路用紙検出センサ45の印刷用紙の検出信号に基づいて、オフセット排紙装置40内における印刷用紙のジャムの発生を検出し、そのジャム発生の検出位置情報を印刷装置20のジャム検出位置表示制御部54に出力するものである。
具体的には、ジャム検出部61は、たとえばオフセット排紙装置40の用紙検出センサ44または搬送路用紙検出センサ45によって所定の経過時間以上、印刷用紙Pが検出されている場合や、搬送路用紙検出センサ45によって所定時間内に印刷用紙Pが未達であることが検出された場合に、オフセット排紙装置40内の搬送経路上で印刷用紙Pのジャムが発生したものとして、図1に示すマーク「A」の検出情報をジャム検出位置表示制御部54に出力するものである。
このジャム検出情報には、ジャムの発生位置がオフセット排紙装置40であることを表す情報と、そのジャムの発生要因を表す情報とが含まれている。ジャムの発生要因を表す情報としては、具体的には、上述したように各センサによって印刷用紙Pが所定の経過時間以上検出されている場合には、その各センサの位置で印刷用紙Pのジャムが発生していることを示す情報となり、搬送路用紙検出センサ45によって印刷用紙Pの未達が検出されている場合には、用紙検出センサ44と搬送路用紙検出センサ45との間においてジャムが発生していることを示す情報となる。そして、ジャム検出位置表示制御部54は、上述したジャム検出情報に基づいて図1に示すマーク「B」をタッチパネル31に表示させるものである。
用紙未達検出部62は、大量給紙装置10から印刷用紙Pが給紙されてから用紙検出センサ44によって印刷用紙Pが検出されるまでの経過時間を計測し、この経過時間が予め設定された閾値よりも大きくなった場合には、給紙された印刷用紙Pがジャムを発生してオフセット排紙装置40に未達であるとして入口用紙未達ジャムを検出するものである。用紙未達検出部62は、入口用紙未達ジャムを検出した場合には、入口用紙未達検出情報をジャム検出位置表示制御部54に出力する。ジャム検出位置表示制御部54は、入口用紙未達検出情報に基づいて、図1に示すマーク「B」をタッチパネル31に表示させるものである。
すなわち、本実施形態のジャム検出位置表示制御部54は、入口用紙未達ジャムの場合には、オフセット排紙装置40側のジャム位置表示を行うことなく、印刷装置20側のジャム位置表示を行う。ただし、このとき入口用紙未達ジャム以外の印刷用紙Pのジャムがオフセット排紙装置40側で発生している場合には、ジャム検出位置表示制御部54は、オフセット排紙装置40側のジャム位置表示も行うものである。
ジャム解除検出部63は、用紙検出センサ44および搬送路用紙検出センサ45の用紙検出信号に基づいて、オフセット排紙装置40内における印刷用紙のジャムが解除されたことを検出するものである。具体的には、ジャム解除検出部63は、用紙検出センサ44および搬送路用紙検出センサ45によって印刷用紙の存在が検出されていないことを確認することによって、図1に示すマーク「A」の位置のジャムが解除されたことを検出し、そのジャム解除情報をジャム検出位置表示制御部54に出力する。そして、ジャム検出位置表示制御部54は、入力されたジャム解除情報に応じてタッチパネル31に表示されたマーク「A」を非表示とするものである。
また、ジャム解除検出部63は、オフセット排紙装置40の筐体に設けられたカバー扉(図示省略)が開閉されたことを検出することによって、印刷用紙Pのジャムが解除されたことを検出するものである。
たとえば、用紙検出センサ44と搬送路用紙検出センサ45と間において印刷用紙Pのジャムが発生している場合などにおいては、センサによる印刷用紙Pの存在の有無の検出信号に基づいてジャム解除することができない。このような場合、ジャム解除検出部63は、オフセット排紙装置40のカバー扉の開閉を検出することによってジャム解除を検出する。そして、ジャム解除検出部63は、ジャムが解除された場合にはそのジャム解除情報をジャム検出位置表示制御部54に出力する。ジャム検出位置表示制御部54は、入力されたジャム解除情報に応じてタッチパネル31に表示されたマーク「A」を非表示とするものである。なお、用紙未達検出部62の検出信号に基づいて、印刷装置20のジャム位置がタッチパネル31に表示されている場合には、ジャム検出位置表示制御部54は、印刷装置20のジャム解除検出部53のジャム解除情報に応じてタッチパネル31に表示されたマーク「B」を非表示とするものである。具体的には、たとえば、印刷装置20から印刷用紙Pが排紙された後、オフセット排紙装置40に到達する前に印刷用紙Pのジャムが発生し、これによりオフセット排紙装置40における用紙未達検出部62の検出信号に基づいて、印刷装置20のジャム位置がタッチパネル31に表示されている場合には、印刷装置20のカバーの開閉によって印刷装置20のジャム解除検出部53によってジャムの解除が検出され、ジャム検出位置表示制御部54は、このジャム解除情報に応じてタッチパネル31に表示されたマーク「B」を非表示とするものである。
次に、本実施形態の印刷システム1の作用について、図3に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、本実施形態の印刷システム1は、上述したようにジャムの報知方法に特徴を有するものであるため、以下、その点を中心に説明する。また、説明を分かり易くするため、まず、大量給紙装置10および印刷装置20の2つの装置に関連するジャム検出とその位置の報知方法について説明する。なお、ここでは、大量給紙装置10が請求項でいう上流側装置に相当し、印刷装置20が請求項でいう下流側装置に相当する。
まず、大量給紙装置10から印刷用紙Pの給紙が開始された後、大量給紙装置10のジャム検出部15または印刷装置20のジャム検出部51もしくは用紙未達検出部52によって、何らかの印刷用紙Pのジャムが検出された場合(S10)、大量給紙装置10の制御部14と印刷装置20の制御部50は、印刷処理に関連する動作を停止させる(S12)。
そして、このときジャム検出位置表示制御部54は、まず、大量給紙装置10のジャム検出部15からジャム検出情報が出力されているか否かを確認する(S14)。そして、大量給紙装置10のジャム検出部15からジャム検出情報が出力されている場合には(S14,YES)、ジャム検出位置表示制御部54は、印刷装置20のジャム検出部51から、印刷装置20の各センサの位置でジャムが発生していることを示すジャム位置情報が出力されているか否かを確認する(S16)。すなわち、ジャム検出位置表示制御部54は、印刷装置20におけるいずれかのセンサによって印刷用紙Pの存在が検出されているか否かを確認する。
そして、ジャム検出位置表示制御部54は、ジャム検出部51から各センサの位置でジャムが発生していることを示すジャム検出情報が出力されていない場合には(S16,YES)、現在発生しているジャムが、1枚目の印刷用紙Pのジャムであるか否かを確認する。このとき、ジャム検出位置表示制御部54は、1枚目の印刷用紙Pのジャムであることを確認した場合には(S18,YES)、大量給紙装置10側のジャム発生として処理する(S24)。すなわち、この場合、印刷装置20内には、印刷用紙Pは滞留していないことになるので、ジャム検出位置表示制御部54は、大量給紙装置10側のジャム発生としてジャム処理を行う。なお、大量給紙装置10のジャム処理については、後で詳述する。
一方、S18において、ジャム検出位置表示制御部54が、2枚目以降の印刷用紙Pのジャムであることを確認した場合には(S18,NO)、ジャム検出位置表示制御部54は、印刷装置20において、別のエラーが検出されているか否かを確認する。具体的には、ジャム検出部51から搬送経路上の隣接するセンサ間においてジャムが発生していることを示すジャム検出情報が出力されているか否かと、用紙未達検出部52からレジスト未達検出情報が出力されているか否かとを確認する(S20)。ジャム検出位置表示制御部54は、印刷装置20において別のエラー検出が行われなかった場合には(S20,NO)、現在のジャム発生要因は大量給紙装置10側にあるものとして大量給紙装置10側のジャム処理を行う。
一方、ジャム検出位置表示制御部54は、印刷装置20において別のエラーが検出されている場合には、そのエラー検出が、レジスト未達検出情報であるか否かを確認し、レジスト未達検出情報である場合には(S22,YES)、大量給紙装置10側のジャム処理を行う(S24)。
また、S22において、ジャム検出位置表示制御部54が、レジスト未達検出情報ではなく、搬送経路上の隣接するセンサ間においてジャムが発生していることを示すジャム検出情報などを確認した場合には(S22,NO)、ジャム検出位置表示制御部54は、大量給紙装置10側のジャム処理だけでなく、印刷装置20側のジャム処理も行う(S26)。なお、大量給紙装置10と印刷装置20との両方のジャム処理についても、後で詳述する。
本実施形態の印刷システム1によれば、上述したように大量給紙装置10のジャム検出部15において印刷用紙Pのジャムが検出された際、印刷装置20内の循環搬送路22に滞留した印刷用紙Pが存在しない場合には、大量給紙装置10内における印刷用紙Pのジャムのみを報知し、印刷装置20内における印刷用紙Pのジャムを報知しないようにしたので、従来のように印刷装置20側における用紙未達ジャムの検出によってユーザに無駄なジャム解除処理を強いることなく、適切なジャム位置の報知を行うことができる。
また、S16において、ジャム検出位置表示制御部54が、印刷装置20のジャム検出部51から各センサの位置でジャムが発生していることを示すジャム検出情報が出力されていることを確認した場合には、大量給紙装置10と印刷装置20との両方でジャムが発生しているので、ジャム検出位置表示制御部54は、大量給紙装置10と印刷装置20との両方のジャム処理を行う(S26)。
また、S14において、ジャム検出位置表示制御部54によって大量給紙装置10のジャム検出部15からのジャム検出情報の出力が確認されなかった場合には、ジャム検出位置表示制御部54は、現在発生しているジャムは、印刷装置20側に発生要因があるとして印刷装置20のジャム処理を行う(S28)。なお、印刷装置20のジャム処理については、後で詳述する。
次に、上述した大量給紙装置10のジャム処理を行う場合(図3におけるS24)について、図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。
大量給紙装置10のジャム処理を行う場合には、ジャム検出位置表示制御部54は、現在発生しているジャムが、大量給紙装置10側の発生要因ジャムであることを示す情報とそのジャム位置を示す情報、すなわちマーク「N」およびマーク「R」の少なくとも一方をタッチパネル31に表示させる(S30)。
次に、タッチパネル31の表示を見たユーザによって、ジャムを発生している印刷用紙Pが大量給紙装置10から除去され、これにより大量給紙装置10のジャム解除検出部16によってジャム解除が検出され、そのジャム解除情報がジャム検出位置表示制御部54に出力される(S32)。
そして、ジャム検出位置表示制御部54は、入力されたジャム解除情報に応じて、タッチパネル31に表示されたマーク「N」,「R」などの情報を非表示としてジャム解除する(S34)。
次に、上述した大量給紙装置10と印刷装置20の両方のジャム処理を行う場合(図3におけるS26)について、図5に示すフローチャートを参照しながら説明する。
大量給紙装置10と印刷装置20の両方のジャム処理を行う場合には、ジャム検出位置表示制御部54は、まず、現在発生しているジャムが大量給紙装置10側の発生要因ジャムであることを示す情報と、大量給紙装置10および印刷装置20のジャム位置を示す情報、すなわちマーク「N」およびマーク「R」の少なくとも一方とマーク「B」とをタッチパネル31に表示させる(S40)。
次に、タッチパネル31の表示を見たユーザによって、まず、ジャムを発生している印刷用紙Pが大量給紙装置10から除去され、これにより大量給紙装置10のジャム解除検出部16によってジャム解除が検出され、そのジャム解除情報がジャム検出位置表示制御部54に出力される(S42)。
そして、ジャム検出位置表示制御部54は、入力されたジャム解除情報に応じて、タッチパネル31に表示されたマーク「N」,「R」などの情報を非表示としてジャム解除する(S44)。
次に、ジャム検出位置表示制御部54は、現在発生しているジャムが印刷装置20側の発生要因ジャムであることを示す情報をタッチパネル31に表示させる(S46)。
そして、タッチパネル31の表示を見たユーザによって、印刷装置20からジャムを発生している印刷用紙Pが除去され、これにより印刷装置20のジャム解除検出部53によってジャム解除が検出され、そのジャム解除情報がジャム検出位置表示制御部54に出力される(S48)。
そして、ジャム検出位置表示制御部54は、入力されたジャム解除情報に応じて、タッチパネル31に表示されたマーク「B」などの情報を非表示としてジャム解除する(S50)。
次に、上述した印刷装置20のジャム処理を行う場合(図3におけるS28)について、図6に示すフローチャートを参照しながら説明する。
印刷装置20のジャム処理を行う場合には、ジャム検出位置表示制御部54は、現在発生しているジャムが、印刷装置20側の発生要因ジャムであることを示す情報とそのジャム位置を示す情報、すなわちマーク「B」をタッチパネル31に表示させる(S60)。
次に、タッチパネル31の表示を見たユーザによって、ジャムを発生している印刷用紙Pが印刷装置20から除去され、これにより印刷装置20のジャム解除検出部53によってジャム解除が検出され、そのジャム解除情報がジャム検出位置表示制御部54に出力される(S62)。
そして、ジャム検出位置表示制御部54は、入力されたジャム解除情報に応じて、タッチパネル31に表示されたマーク「B」などの情報を非表示としてジャム解除する(S64)。
以上が、大量給紙装置10および印刷装置20の2つの装置に関連するジャム検出とその位置の報知方法に関する説明である。
次に、印刷装置20およびオフセット排紙装置40の2つの装置に関連するジャム検出とその位置の報知方法について、図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、ここでは、印刷装置20が請求項でいう上流側装置に相当し、オフセット排紙装置40が請求項でいう下流側装置に相当する。
まず、印刷装置20に印刷用紙Pが受け入れられた後、印刷装置20のジャム検出部51またはオフセット排紙装置40のジャム検出部61もしくは用紙未達検出部62によって何らかの印刷用紙Pのジャムが検出された場合(S70)、印刷装置20の制御部50とオフセット排紙装置40の制御部60は、印刷処理に関連する動作を停止させる(S72)。
そして、このときジャム検出位置表示制御部54は、まず、印刷装置20のジャム検出部51からジャム検出情報が出力されているか否かを確認する(S74)。そして、印刷装置20のジャム検出部51からジャム検出情報が出力されている場合には(S74,YES)、ジャム検出位置表示制御部54は、オフセット排紙装置40のジャム検出部61から、オフセット排紙装置40の各センサの位置でジャムが発生していることを示すジャム検出情報が出力されているか否かを確認する(S76)。すなわち、ジャム検出位置表示制御部54は、オフセット排紙装置40におけるいずれかのセンサによって印刷用紙Pの存在が検出されているか否かを確認する。
そして、ジャム検出位置表示制御部54は、ジャム検出部61から各センサの位置でジャムが発生していることを示すジャム検出情報が出力されていない場合には(S76,YES)、現在発生しているジャムが、印刷装置20からオフセット排紙装置40へ1枚目の印刷用紙Pが排紙されるまでに発生したジャムであるか否かを確認する。このとき、ジャム検出位置表示制御部54は、1枚目の印刷用紙Pが排紙されるまでに発生したジャムであることを確認した場合には(S78,YES)、印刷装置20側のジャム発生として処理する(S84)。すなわち、この場合、オフセット排紙装置40内には、印刷用紙Pは滞留していないことになるので、ジャム検出位置表示制御部54は、印刷装置20側のジャム発生としてジャム処理を行う。
一方、S78において、ジャム検出位置表示制御部54が、2枚目以降の印刷用紙Pが印刷装置20からオフセット排紙装置40に排紙された時点からのジャムであることを確認した場合には(S78,NO)、ジャム検出位置表示制御部54は、オフセット排紙装置40において、別のエラーが検出されているか否かを確認する。具体的には、用紙検出センサ44と搬送路用紙検出センサ45との間においてジャムが発生していることを示す情報がジャム検出部61から出力されているか否かと、用紙未達検出部62から入口用紙未達検出情報が出力されているか否かとを確認する(S80)。ジャム検出位置表示制御部54は、オフセット排紙装置40において別のエラー検出が行われなかった場合には(S80,NO)、現在のジャム発生要因は印刷装置10側にあるものとして印刷装置10側のジャム処理を行う。なお、印刷装置20のジャム処理については、図6で示したフローチャートと同様である。
一方、ジャム検出位置表示制御部54は、オフセット排紙装置40において別のエラーが検出されている場合には、そのエラー検出が、入口用紙未達検出情報であるか否かを確認し、入口用紙未達検出情報である場合には(S82,YES)、印刷装置20側のジャム処理を行う(S84)。
また、S82において、ジャム検出位置表示制御部54が、入口用紙未達検出情報ではなく、用紙検出センサ44と搬送路用紙検出センサ45との間においてジャムが発生していることを示すジャム検出情報などを確認した場合には(S82,NO)、ジャム検出位置表示制御部54は、印刷装置20側のジャム処理だけでなく、オフセット排紙装置40側のジャム処理も行う(S86)。なお、印刷装置20とオフセット排紙装置40との両方のジャム処理については、後で詳述する。
本実施形態の印刷システム1によれば、印刷装置20のジャム検出部51において印刷用紙Pのジャムが検出された際、オフセット排紙装置40内の搬送経路上に滞留した印刷用紙Pが存在しない場合には、印刷装置20内における印刷用紙Pのジャムのみを報知し、オフセット排紙装置40内における印刷用紙Pのジャムを報知しないようにしたので、オフセット排紙装置40側における用紙未達ジャムの検出によってユーザに無駄なジャム解除処理を強いることなく、適切なジャム位置の報知を行うことができる。
また、S76において、ジャム検出位置表示制御部54が、オフセット排紙装置40のジャム検出部61から各センサの位置でジャムが発生していることを示すジャム検出情報が出力されていることを確認した場合には、印刷装置20とオフセット排紙装置40との両方でジャムが発生しているので、ジャム検出位置表示制御部54は、印刷装置20とオフセット排紙装置40との両方のジャム処理を行う(S86)。
また、S74において、ジャム検出位置表示制御部54によって印刷装置20のジャム検出部51からのジャム検出情報の出力が確認されなかった場合には、ジャム検出位置表示制御部54は、現在発生しているジャムは、オフセット排紙装置40側に発生要因があるとしてオフセット排紙装置40のジャム処理を行う(S88)。
次に、上述した印刷装置20とオフセット排紙装置40の両方のジャム処理を行う場合(図7におけるS86)について、図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。
印刷装置20とオフセット排紙装置40の両方のジャム処理を行う場合には、ジャム検出位置表示制御部54は、まず、現在発生しているジャムが印刷装置20側の発生要因ジャムであることを示す情報と、印刷装置20およびオフセット排紙装置40のジャム位置を示す情報、すなわちマーク「B」とマーク「A」をタッチパネル31に表示させる(S90)。
次に、タッチパネル31の表示を見たユーザによって、まず、ジャムを発生している印刷用紙Pが印刷装置20から除去され、これにより印刷装置20のジャム解除検出部53によってジャム解除が検出され、そのジャム解除情報がジャム検出位置表示制御部54に出力される(S92)。
そして、ジャム検出位置表示制御部54は、入力されたジャム解除情報に応じて、タッチパネル31に表示されたマーク「B」などの情報を非表示としてジャム解除する(S494)。
次に、ジャム検出位置表示制御部54は、現在発生しているジャムがオフセット排紙装置40側の発生要因ジャムであることを示す情報をタッチパネル31に表示させる(S96)。
そして、タッチパネル31の表示を見たユーザによって、オフセット排紙装置40からジャムを発生している印刷用紙Pが除去され、これによりオフセット排紙装置40のジャム解除検出部63によってジャム解除が検出され、そのジャム解除情報がジャム検出位置表示制御部54に出力される(S98)。
そして、ジャム検出位置表示制御部54は、入力されたジャム解除情報に応じて、タッチパネル31に表示されたマーク「A」などの情報を非表示としてジャム解除する(S100)。
次に、上述したオフセット排紙装置40のジャム処理を行う場合(図3におけるS88)について、図9に示すフローチャートを参照しながら説明する。
オフセット排紙装置40のジャム処理を行う場合には、ジャム検出位置表示制御部54は、現在発生しているジャムが、オフセット排紙装置40側の発生要因ジャムであることを示す情報とそのジャム位置を示す情報、すなわちマーク「A」をタッチパネル31に表示させる(S102)。
次に、タッチパネル31の表示を見たユーザによって、ジャムを発生している印刷用紙Pがオフセット排紙装置40から除去され、これによりオフセット排紙装置40のジャム解除検出部63によってジャム解除が検出され、そのジャム解除情報がジャム検出位置表示制御部54に出力される(S104)。
そして、ジャム検出位置表示制御部54は、入力されたジャム解除情報に応じて、タッチパネル31に表示されたマーク「A」などの情報を非表示としてジャム解除する(S106)。
以上が、印刷装置20およびオフセット排紙装置40の2つの装置に関連するジャム検出とその位置の報知方法に関する説明である。
なお、上記実施形態の説明では、大量給紙装置10および印刷装置20の2つの装置に関連するジャム検出およびその位置の報知と、印刷装置20およびオフセット排紙装置40の2つの装置に関連するジャム検出およびその位置の報知とを別々に説明したが、これらのいずれか一方を行うようにしてもよいし、これらの両方を行うようにしてもよい。
また、上記実施形態の説明では、ジャム位置をタッチパネル31に表示することによってユーザに報知するようにしたが、ユーザへの報知方法としては、このようなタッチパネル31の表示に限らず、ランプの点灯や音声などによってユーザへジャム位置やジャム発生要因を報知するようにしてもよい。
また、上記実施形態の説明においては、タッチパネル31において、マーク「A」、「B」、「N」および「R」の表示と非表示とを切り替えることによって、ジャム検出およびジャム解除の表示を切り替えるようにしたが、必ずしもこのような表示態様でなくてもよく、たとえばジャム検出位置とジャム解除位置とでマークの色や明るさや形状などを変更するようにしてもよい。
また、上記実施形態の説明においては、印刷装置20の上流側に接続される前処理装置として大量給紙装置10を用いるようにしたが、前処理装置としてはこれに限らず、その他の公知な装置を用いるようにしてもよい。また、印刷装置20の下流側に接続される後処理装置としてオフセット排紙装置40を用いるようにしたが、後処理装置としてはこれに限らず、ステープル装置や製本装置や封入封緘装置など、その他の公知な装置を用いるようにしてもよい。