JP2014082960A - ポリフェノール含有飲料の苦渋味マスキング剤及び該飲料の苦渋味のマスキング方法 - Google Patents

ポリフェノール含有飲料の苦渋味マスキング剤及び該飲料の苦渋味のマスキング方法 Download PDF

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拓士 村川
Kazuhito Kawamura
一仁 川村
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良彦 瀬古
Kohei Sano
公平 佐野
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Abstract

【課題】本発明は、渋味や収斂味を呈するポリフェノールを高濃度で含有させても、これら物質に由来する渋味や収斂味を呈しにくいポリフェノール含飲料を提供する。
【解決手段】ポリフェノールを含有する飲料に、羅漢果抽出物を、苦渋味マスキング剤として用い、飲料に甘味を感じない濃度で配合することにより、茶の風味を損なうことなく、苦渋味を抑制でき、特に、フルーツ系フレーバー、嗜好飲料系フレーバー及びシュガーフレーバーとの併用によりマスキング効果が向上する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリフェノール含有飲料の苦渋味マスキング剤、及び該マスキング剤を配合したポリフェノール含有飲料並びにポリフェノール含有飲料における苦渋味のマスキング方法に関する。
日常摂取する茶は、苦味、渋味を強く感じないが、市販の茶飲料の中には、苦味、渋味、あと味のひきなどをかなり強く感じるものもある。緑茶、烏龍茶、紅茶等に含まれる苦味の成分は、タンニン、カテキン等のポリフェノールである。そのために、苦味を出すポリフェノールと、茶の旨みを出すアミノ酸のバランスが悪く、本来の茶の味を損なっている場合がある。
また、カテキン類に代表されるポリフェノールは、強い抗酸化力や抗菌効果に加えて、コレステロール上昇抑制作用、血圧上昇抑制作用、血糖上昇抑制作用、体脂肪抑制作用等の生活習慣病予防に関連した生理活性効果が知られており、近年、ポリフェノールを高濃度に配合した茶飲料によって、ポリフェノールを簡便に摂取することが行われている。
しかしながら、ポリフェノールを高濃度に含有する茶飲料による摂取は最も簡便ではあるものの、ポリフェノールに特有の苦渋味が口腔内で拡散、残留し易いため、この風味が苦手である場合には飲用による摂取は非常に困難となる。
そこで、ポリフェノールを高濃度で配合した飲料の風味改善として、各種のマスキング剤を添加して、苦味、渋味、雑味等を抑制することが検討されている。
例えば、特許文献1には、サイクロデキストリンを添加することによって包接し、苦味、渋味などをマスキングすることが提案されている。
しかしながら、サイクロデキストリンは、苦味、渋味の抑制効果が充分に得られず、カテキン類を高濃度に含有する飲料に多量に添加すると、サイクロデキストリンの包接作用などで、飲料自体の風味が損なわれるという問題がある。
また、苦味を抑制できたとしても、有用成分であるカテキン類を取り込んでいることが考えられ、効能低下の可能性もある。
また、特許文献2には、ステビア、スクラロース又はアスパルテーム等の高甘味度甘味剤を甘味の閾値以下の量で添加することが提案されている。
しかしながら、一般的に、緑茶、烏龍茶、紅茶等の茶飲料は天然系飲料として好まれているものであり、これらの飲料に、スクラロース又はアスパルテーム等の人工の高甘味度甘味剤の添加は好ましくない。
また、ステビアはキク科の多年生植物であるが、ステビアの甘み成分の1つであるステビオサイド及びステビア抽出物は強い苦味及び渋味を有するため、酵素処理を施す、又はサイクロデキストリンを有機酸塩と併用してマスキングする等の工夫が必要である(特許文献3)。
特開平10−4919号公報 特開平10−248501号公報 特公平5−981号公報 特開2001−211854号公報
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであって、ポリフェノールを含有する飲料において、素材の本来の風味、美味しさを損ねることなく、ポリフェノールの苦味、渋味、雑味などを抑制できる苦渋味マスキング剤及びマスキング方法並びにそれを用いた飲料を提供することを目的とするものである。
本発明者等は、上記目的を達成すべく、鋭意検討を重ねた結果、羅漢果抽出物を、ポリフェノールを含有する飲料の苦味、渋味、雑味などのマスキング剤(以下、単に「苦渋味マスキング剤」ということもある。)として用いることを検討した結果、ポリフェノールを含有する飲料に、甘味を感じない濃度で配合することにより、飲料の本来の味を損なうことなく、苦渋味を抑制できるという知見を得た。
本発明は、これらの知見に基づいて完成に至ったものであり、以下のとおりのものである。
[1]羅漢果抽出物を有効成分とする、ポリフェノール含有飲料の苦渋味マスキング剤。
[2]前記羅漢果抽出物が、生の果実から抽出されたものであることを特徴とする[1]に記載のポリフェノール含有飲料の苦渋味マスキング剤。
[3]羅漢果抽出物を配合してポリフェノールの苦渋味を抑制したことを特徴とするポリフェノール含有飲料。
[4]前記羅漢果抽出物が、生の果実から抽出されたものであることを特徴とする[3]に記載のポリフェノール含有飲料。
[5]ポリフェノール含有飲料に、羅漢果抽出物を0.001〜0.04質量%配合することを特徴とする、ポリフェノール含有飲料の苦渋味のマスキング方法。
[6]前記羅漢果抽出物にフレーバーを添加して、羅漢果抽出物の苦渋味抑制効果を向上させたことを特徴とする[1]又は[2]に記載のポリフェノール含有飲料の苦渋味のマスキング剤。
[7]前記フレーバーが、フルーツ系フレーバー、嗜好飲料系フレーバー及びシュガーフレーバーであることを特徴とする[6]に記載のポリフェノール含有飲料のマスキング剤。
[8][6]又は[7]に記載の苦渋味マスキング剤を配合したことを特徴とするポリフェノール含有飲料。
本発明によれば、植物由来の天然の羅漢果抽出物を用いることにより、素材の本来の風味、美味しさを損ねることなく、ポリフェノールを含有する飲料における苦味、渋味、雑味などを抑制することが可能となる。また、本発明によれば、苦渋味などのマスキングのみならず、羅漢果抽出物が有するフリーラジカル消去作用および抗酸化作用という効果を付与した飲料を提供することができる。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明は、ポリフェノール含有飲料に、甘味を感じない濃度の羅漢果抽出物を配合することにより、飲料の本来の風味を損なうことなく、苦渋味を抑制できる、という知見に基づくものである。
本発明において、ポリフェノールの苦渋味マスキング剤として用いる羅漢果(ラカンカ)(学名:Siraitia grosvenori、→シノニム:Momordica grosvenori)は、中国広西チワン族自治区を原産地とするウリ科ラカンカ属の多年生つる植物であって、古代より中国の民間薬として広く利用されており、現在では中国広西省チアン族自治区の桂林周辺の高冷地で栽培される特産品の一つである。
羅漢果の薬効については、中国で以前から、のどの荒れおよび痛みの緩和、咳止め、去痰、気管支炎の緩和、扁桃腺炎の緩和、解熱、胃腸の機能促進、ストレス解消、利尿、便秘解消など多数が知られており、そのほかに高血圧症、糖尿病などを防止する作用、老化防止作用などの作用も有することも知られている。さらに近年では、羅漢果には、フリーラジカル消去作用および抗酸化効果を有する成分が含まれていることが明らかになっている。
この羅漢果は、上記特許文献4に記載されているように、甘味成分を含んでおり、乾燥させ砕いたものを煎じて羅漢果茶として飲んだり、料理の甘味料として使われる。羅漢果の甘味成分は、多くはブドウ糖と果糖であるが、特有の強い甘みをもつ成分としてモグロサイド(あるいはモグロシド)と呼ばれるトリテルペン配糖体を含む。
本発明で用いる羅漢果抽出物は、乾燥した羅漢果又は未乾燥羅漢果を、水やエタノールなどで抽出したものであり、モグロサイドV、モグロサイドIV、11−オキソ−モグロサイドVおよびシアメノサイドIからなる群より選ばれる少なくとも1種以上のトリテルペン配糖体を含有するものである。
これらの羅漢果抽出物中に含まれるトリテルペン配糖体の構造式を以下に示す。(日本食品化学工業会誌 53,10,530,2006参照)
Figure 2014082960


Figure 2014082960
中でも、モグロサイドVは、羅漢果に含まれるトリテルペン配糖体系の主要な甘味成分であり、新鮮な羅漢果の果実には、モグロサイドVが、約0.2〜0.3%含まれている。
羅漢果抽出物は、羅漢果の果実を破砕し、水または50%エタノールで加温抽出し、遠心分離、プレスフィルタ、限外ろ過、分画、精製、噴霧乾燥又は凍結乾燥して得られる。
特に、精製を繰り返すことにより、特有のにおいや雑味を低減させ、モグロサイドVなどの配糖体の含有量を高めたものが好ましい(上記特許文献4参照)。
また、本発明においては、好ましくは、羅漢果の果実を収穫後、乾燥することなく、生の果実から上記配糖体を抽出することが好ましい。
以下に、その抽出工程の1例を示す。
羅漢果の未乾燥果実→洗浄→粉砕→水抽出→濾過→遠心分離→精密濾過→イオン交換樹脂処理→濃縮→殺菌→凍結乾燥→粉砕→篩い→金属検出→除去→原粉末
本発明において、ポリフェノールを含有する飲料は、緑茶、焙じ茶、烏龍茶、紅茶等の茶飲料をはじめ、カテキン類を高濃度に配合した茶飲料及び非茶系飲料等が挙げられる。
本発明において、羅漢果抽出物により、苦味、渋味、雑味などがマスキングされた飲料を得るためには、結果的に最終製品に羅漢果抽出物が含有されていればよく、羅漢果抽出物の添加の時期や順序等を問わない。
また、羅漢果抽出物の添加方法も特に制限されず、粉末や顆粒状等といった固体状の羅漢果抽出物であっても、或いは、溶液状態にした羅漢果抽出物であってもよい。
本発明において、羅漢果抽出物の添加量は、ポリフェノール含有飲料の苦渋味をマスキングする有効量であれば特に制限されず、飲料に応じて適宜選択設定できるが、素材の本来の風味、美味しさを損ねることなく、飲料の苦味、渋味などを低減させるために、甘さを感じない濃度であることが必要である。
ところで、本発明に用いる羅漢果抽出物は、その抽出物方法等により、それぞれに含有されるモグロサイドVの濃度により異なるため、その添加量を一概にきめることができない。また、甘さは、一般にショ糖に換算した甘味度が用いられている。なお、甘味度とは、純ショ糖溶液と比較した値で表わされ、この評価は、パネラー(被験者)による官能検査により甘味を感じる最小の濃度の比較、または一定濃度のショ糖溶液と同じ甘味の強さを示す被験甘味料の濃度の比較で行われるものである。
そこで、本発明においては、羅漢果抽出物の添加量を、ショ糖に換算した値で表すこととする。
すなわち、本発明に用いる羅漢果抽出物中のモグロサイドVの濃度は、その抽出方法により異なるが、例えば、本明細書に記載する実施例で用いた粉末ラ・カンカ D−17(ダーミン社製)では、17質量%である。
したがって、例えば、粉末ラ・カンカ D−17の場合、ポリフェノール含有飲料に、0.01質量%添加すると、飲料中の、ショ糖換算量は、0.01×0.17×400=0.68質量%となる。
本発明において、羅漢果抽出物の添加量の下限値は、苦渋味をマスキングするために飲料に添加される最小量であり、一方、羅漢果抽出物の添加量の上限値は、甘味を感じさせない量の上限値である。
すなわち、甘さは、添加される飲料によっても異なるが、ポリフェノール含有飲料中の羅漢果抽出物の濃度が多すぎると、甘みが明瞭に感じられてくるため、茶飲料自体の風味を損なう。
後述する実施例から明らかなように、カテキンのみを含有する水溶液に、羅漢果抽出物(ラ・カンカD−17)を添加した場合、0.001〜0.03質量%(ショ糖換算:0.0068〜2.04質量%)で、好ましくは0.002〜0.03質量%(ショ糖換算:0.136〜2.04質量%)で、さらに好ましくは0.005〜0.02質量%(ショ糖換算:0.34〜1.36質量%)で、甘みを感じさせず、苦渋味をマスキングする効果があった(実験3参照)。
一方、市販のカテキン含有飲料において、素材の本来の風味、美味しさを損ねることなく、ポリフェノールの苦味、渋味、雑味などを低減させるためには、0.002〜0.05質量%(ショ糖換算:0.136〜3.4質量%)、好ましくは0.005〜0.05質量%(ショ糖換算:0.34〜3.4質量%)、さらに好ましくは、0.01〜0.04質量%(ショ糖換算:0.68〜2.72質量%)の添加が必要であった(実験1、6参照)。
これは、市販のカテキン含有飲料では、マスキングに必要な羅漢果抽出物の量が多くなるが、これは、市販のカテキン含有飲料に、カテキン以外に、種々の添加物が用いられており、それらの作用により、羅漢果抽出物のマスキング効果が薄らぐものと考えられる。
本発明の羅漢果抽出物からなる苦渋味マスキング剤は、ポリフェノール含有飲料に添加させるものであるが、具体的には、飲料に副原料と羅漢果抽出物を入れて充分混合して用いる。なお、飲料に混合される羅漢果抽出物は、粉末状であっても、或いは、液体状であってもよい。
本発明においては、飲料に添加させる各種のフレーバー中に羅漢果抽出物を含有させておき、羅漢果抽出物を含有するフレーバーとして、飲料に混合することもできる。
このようなフレーバーとしては、飲料に用いることができるものであれば、特に限定されることはないが、中でも、特定のフレーバーを添加した場合、前記のマスキングに必要な羅漢果抽出物の添加量を大きく低減させる効果があること、すなわち、マスキング効果を向上させる効果があることを見いだした。
すなわち、後述する実施例に示すように、ある種のフレーバーにおいては、フレーバーのみを添加しても苦渋味及び甘みに影響しないが(実験5参照)、該フレーバー中に羅漢果抽出物を配合させることにより、羅漢果抽出物の添加量は、フレーバーを併用せずに羅漢果抽出物のみを用いた場合と比較して1/10〜1/50程度でマスキング効果を向上させることができる(実験2、4参照)。
飲料などに添加する各種フレーバーの量は、通常、0.1質量%以上であることを考慮すると、本発明における、フレーバーと羅漢果抽出物との併用は、フレーバーとしての使用ではなく、羅漢果抽出物からなる苦渋味のマスキング剤の一種のアクチベーターとしての作用しているものといえる。
このようなフレーバーとしては、アップル、バナナ、グレープ、ピーチ、マンゴー、アセロラ、パッションフルーツ、アプリコット、ブルーベリー、ビワ、カシス、チェリー、クランベリー、グァバ、イチジク、カキ、キウイ、ライチ、マンゴスチン、メロン、スイカ、パイナップル、ナシ、ラズベリー、ストロベリー、ザクロ、ラフランスなどのフルーツ系フレーバー、及びコーヒー、ココア、紅茶、ウーロン茶、緑茶、麦茶、ほうじ茶、抹茶、マテ茶、ジャスミンティ、ハーブティ、ココアなどの嗜好飲料系フレーバー、クロミツ、ブラウンシュガーなどのシュガーフレーバーがあげられる。
さらに、本発明の羅漢果抽出物の配合による苦渋味マスキング効果、及び該マスキング効果を向上させるフレーバーとの併用については、ポリフェノール含有飲料のみならず、例えば、コーヒー飲料、ココア飲料などの他の苦味や渋味を有する飲料にも適用できるものである。
以下、本発明について、実証実験及び実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実証実験]
羅漢果抽出物である、粉末ラ・カンカ D−17(モグロサイドVを17質量%含有)(ダーミン社製)を添加して、苦味と渋味の後味の低減効果を、10名のパネラーで評価した。無添加品に対する添加効果は、以下のとおりとした。
(1)10人中3人:効果有り
(2)10人中6人:過半数
(3)10人中9人:有意水準5%で差あり
(実験1)
市販品のヘルシア緑茶(花王製 茶カテキン含有量350mlあたり540mg)に、ラ・カンカD−17を添加して、苦渋味及び甘味評価を行った結果を、表1に示す。
Figure 2014082960
その結果、ヘルシア緑茶へのラ・カンカD−17の添加量(質量%)は
0.002〜0.05(ショ糖換算:0.136〜3.4)で(1)の効果、
0.005〜0.05(ショ糖換算:0.34〜3.4)で(2)の効果、
0.01〜0.04(ショ糖換算:0.68〜2.72)で(3)の効果、
があることが分かった。
(実験2)
市販品のヘルシア緑茶に、フレーバー(FL)(クロミツフレーバー)に、ラ・カンカD−17を1.9質量%となるように混合した混合物を用いて、苦渋味及び甘味評価を行った結果を、表2に示す。
Figure 2014082960
その結果、ヘルシア緑茶へのラ・カンカD−17の添加量(質量%)は、
0.005〜0.08(ショ糖換算:0.00646〜0.10336)で(1)の効果
0.01〜0.08(ショ糖換算:0.01292〜0.10336)で(2)の効果
0.02〜0.06(ショ糖換算:0.02584〜0.07752)で(3)の効果
があることが分かった。
(実験3)
カテキン含有飲料(カテキン30G(白井松新薬(株))を、350ml中に540mg配合)に、ラ・カンカD−17を添加して、苦渋味及び甘味評価を行った結果を、表3に示す。
Figure 2014082960
その結果、カテキン含有飲料へのラ・カンカD−17の添加量(質量%)は
0.001〜0.03(ショ糖換算:0.0068〜2.04)で(1)の効果
0.002〜0.03(ショ糖換算:0.136〜2.04)で(2)の効果
0.005〜0.02(ショ糖換算:0.34〜1.36)で(3)の効果
があることが分かった。
(実験4)
上記のカテキン含有飲料に、フレーバー(FL)(ブラウンシュガーフレーバー)に、ラ・カンカD−17を1.9質量%となるように混合した混合物を用いて、苦渋味及び甘味評価を行った結果を、表4に示す。
Figure 2014082960
その結果、カテキン含有飲料へのラ・カンカD−17の添加量(質量%)は
0.002〜0.05(ショ糖換算:0.002584〜0.0646で(1)の効果
0.005〜0.05(ショ糖換算:0.00646〜0.0646)で(2)の効果
0.01〜0.04(ショ糖換算:0.01291〜0.05168)で(3)の効果
があることが分かった。
(実験5)
市販品のヘルシア緑茶に、フレーバー(FL)(ブラウンシュガーフレーバー)のみを0.1質量%添加して、苦渋味及び甘味評価を行った結果を、表5に示す。
Figure 2014082960
表に示すとおり、苦渋味および甘味に影響がないことが分かった。
(実験6)
ブレンド茶飲料(十六茶(アサヒ))に、ラ・カンカD−17を添加して、苦渋味及び甘味評価を行った結果を、表6に示す。
Figure 2014082960
この結果、ブレンド茶飲料へのラ・カンカD−17の添加量(質量%)は
0.002〜0.05(ショ糖換算:0.136〜3.4)で(1)の効果
0.005〜0.05(ショ糖換算:0.34〜3.4)で(2)の効果
0.01〜0.04(ショ糖換算:0.68〜2.72)で(3)の効果
があることが分かった。
以下、ラ・カンカ D−17を配合した、各種飲料の配合例(質量%)を示す。
なお、「*」を付したフレーバーは、ラ・カンカ D−17を1.9%配合した、本発明におけるマスキング効果のフレーバーの例であり、単に「香料」とあるのは、風味付けの用途で含まれているもので、本発明におけるマスキング効果のアクチベーターではない。
(濃縮緑茶)
濃縮緑茶(通常の3倍程度) 99.39%
アスコルビン酸 0.60%
ラ・カンカ D−17 0.01%
(カテキン含有飲料)
カテキン30G(白井松新薬(株)) 0.154%
ラ・カンカ D−17 0.005%
水 99.841%
(無糖コーヒー)
コーヒー抽出物 37.040%
炭酸水素ナトリウム 0.075%
ラ・カンカ D−17 0.020%
水 62.865%
(コーヒー飲料)
コーヒー抽出物 18.66%
炭酸水素ナトリウム 0.05%
グラニュー糖 5.70%
乳化剤(シュガーエステル) 0.06%
牛乳 20.00%
ラ・カンカ D−17 0.02%
水 55.51%
(低果汁飲料)
マンゴーピューレ 10.500%
果糖ブドウ糖液糖 11.700%
無水クエン酸 0.170%
アスコルビン酸 0.013%
ペクチン 0.100%
香料 0.100%
ラ・カンカ D−17 0.010%
水 77.407%
(高果汁飲料)
濃縮果汁 10.00%
ペクチン 0.05%
結晶クエン酸 0.50%
香料 0.10%
ラ・カンカ D−17 0.01%
水 89.34%
(豆乳飲料)
豆乳パウダー 10.00%
食物繊維(セルロース) 0.20%
ゲル化剤(カラギーナン) 0.03%
乳化剤(シュガーエステル) 0.06%
食塩 0.02%
果糖ブドウ糖液糖 4.00%
ラ・カンカ D−17 0.03%
水 85.66%
(ココア飲料)
生乳 20.00%
脱脂粉乳 1.70%
グラニュー糖 6.50%
果糖ブドウ糖液糖 2.80%
粉飴 0.80%
ココアパウダー 1.20%
食塩 0.04%
ゲル化剤(カラギーナン) 0.03%
ラ・カンカ D−17 0.02%
水 66.91%
(果汁入清涼飲料水)
緑茶 35.800%
アスコルビン酸 0.005%
果糖液 4.000%
濃縮レモン果汁 0.300%
無水クエン酸 0.055%
クエン酸ナトリウム 0.024%
香料 0.100%
ラ・カンカ D−17 0.030%
水 59.686%
(果汁入清涼飲料水)
混合茶抽出液 40.00%
(セイロン茶、ウーロン茶、キーマン茶、カモミール、レモングラス、リンデン)
果糖液 4.00%
濃縮レモン果汁 0.30%
クエン酸ナトリウム 0.04%
香料 0.10%
ラ・カンカ D−17 0.01%
水 55.55%
(濃縮緑茶)

濃縮緑茶(通常の3倍程度) 99.36000%
アスコルビン酸 0.60000%
シュガーフレーバー* 0.03924%
ラ・カンカ D−17 0.00076%
(コーヒー飲料)
コーヒー抽出物 18.66000%
炭酸水素ナトリウム 0.05000%
グラニュー糖 5.70000%
乳化剤(シュガーエステル) 0.06000%
牛乳 20.00000%
コーヒーフレーバー* 0.04905%
ラ・カンカ D−17 0.00095%
水 55.48000%
(低果汁飲料)
マンゴーピューレ 10.50000%
果糖ブドウ糖液糖 11.70000%
無水クエン酸 0.17000%
アスコルビン酸 0.01300%
ペクチン 0.10000%
香料 0.10000%
マンゴーフレーバー* 0.02943%
ラ・カンカ D−17 0.00057%
水 77.38700%
(高果汁飲料)
濃縮果汁 10.00000%
ペクチン 0.05000%
結晶クエン酸 0.50000%
香料 0.10000%
アップルフレーバー* 0.01962%
ラ・カンカ D−17 0.00038%
水 89.33000%
(果汁入清涼飲料水)
緑茶 35.80000%
アスコルビン酸 0.00500%
果糖液 4.00000%
濃縮レモン果汁 0.30000%
無水クエン酸 0.05500%
クエン酸ナトリウム 0.02400%
香料 0.10000%
リョクチャフレーバー* 0.03924%
ラ・カンカ D−17 0.00076%
水 59.67600%

Claims (8)

  1. 羅漢果抽出物を有効成分とする、ポリフェノール含有飲料の苦渋味マスキング剤。
  2. 前記羅漢果抽出物が、生の果実から抽出されたものであることを特徴とする請求項1に記載のポリフェノール含有飲料の苦渋味マスキング剤。
  3. 羅漢果抽出物を配合してポリフェノールの苦渋味を抑制したことを特徴とするポリフェノール含有飲料。
  4. 前記羅漢果抽出物が、生の果実から抽出されたものであることを特徴とする請求項3に記載のポリフェノール含有飲料。
  5. ポリフェノール含有飲料に、羅漢果抽出物を0.001〜0.04質量%配合することを特徴とする、ポリフェノール含有飲料の苦渋味のマスキング方法。
  6. 前記羅漢果抽出物にフレーバーを添加して、羅漢果抽出物の苦渋味抑制効果を向上させたことを特徴とする請求項1又は2に記載のポリフェノール含有料の苦渋味のマスキング剤。
  7. 前記フレーバーが、フルーツ系フレーバー、嗜好飲料系フレーバー又はシュガーフレーバーであることを特徴とする請求項6に記載のポリフェノール含有飲料のマスキング剤。
  8. 請求項6又は7に記載の苦渋味マスキング剤を配合したことを特徴とするポリフェノール含有飲料。
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