JP2014082077A - 触媒の製造方法及び触媒 - Google Patents

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Abstract

【課題】触媒の触媒金属粒子を燃料電池反応により効率的に活用できるようにする。
【解決手段】触媒の表面と電解質との間に親水性の領域を形成するPFF構造では、電解質の層の内側に水が閉じ込められるので、担体の表面を酸性官能基、特にスルホン酸基で修飾しておくことにより、この酸性官能基は常に水に接触しているのでこれからプロトンが水中へ供給される。したがって、触媒の微細孔内など電解質が回り込めない環境においても、酸性官能基からのプロトンが微細孔周面に存在する触媒金属粒子へ供給され、当該触媒金属粒子は燃料電池反応に寄与する。
【選択図】 なし

Description

この発明はPFF構造を有する燃料電池の反応層用の触媒の製造方法及びこの製造方法により得られる触媒に関する。
燃料電池に用いられる膜電極接合体は固体高分子電解質膜を水素極と空気極とで挟んだ構成であり、水素極及び空気極はそれぞれ固体高分子電解質膜側から反応層と拡散層とを順次積層してなる。
反応層は触媒と電解質との混合物からなり、電子及びプロトンの導電性と通気性が求められる。ここにプロトンは水を伴ってHのかたちで移動するので、反応層を湿潤状態に維持する必要がある。勿論、反応層に水分が過剰に存在すると通気性を阻害するので(いわゆるフラッディング現象)、反応層の水分は常に適当量に維持されなければならない。ここに触媒はカーボン等の導電性担体表面に白金等の触媒金属粒子を分散させたものである。
なお、本件発明に関連する技術を開示する文献として特許文献3及び非特許文献1〜3を参照されたい。
特開2006−140061号公報 特開2006−140062号公報 特開2009−104905号公報
Journal of Electrochemical Society 2005, vol.152,No.5,PP.A970-A977 MAKHARIA Rohit ; MATHIAS Mark F. ; BAKER Daniel R. " Measurement of catalyst layer electrolyte resistance in PEFCs using electrochemicalimpedance spectroscopy " Journal of Electroanalytical Chemistry 475, 107-123(1999) M.Eikerling and A.A.kornyshev " electrochemical impedance of Cathode Catalyst Layer of Polymer Electrolyte Fuel Cells " 「電気化学インピーダンス法」(丸善 板垣 昌幸) 8 分布定数型等価回路を用いた電気化学インピーダンス解析(pp133〜146)
燃料電池反応を起こさせるためには、触媒の触媒金属粒子に電子、プロトン及び酸素が供給される必要があるが、多孔質カーボン等からなる触媒の担体では一般的に数nm以下の微細孔内まで電解質が回り込めないので、当該微細孔内にはプロトンが供給されない。従って、微細孔の内周面に担持された触媒金属粒子は燃料電池反応に寄与できない。
同様に、触媒が多次粒子を構成する場合、触媒粒子同士の間に形成される微小な隙間にも電解質は回り込めないので、当該隙間に表出する触媒金属粒子は燃料電池反応に寄与し得ない。
そこでこの発明は、触媒の触媒金属粒子を燃料電池反応により効率的に活用できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねてきたところ、触媒の表面と電解質との間に親水性の領域を形成するPFF構造では、電解質の層の内側に水が閉じ込められるので、担体の表面を酸性官能基で修飾しておけば、この酸性官能基は常に水に接触しているのでこれからプロトンが触媒金属粒子へ付与され、当該触媒金属粒子が燃料電池反応に寄与することになるのではないかと考えた。
酸性官能基として、ヒドキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、スルホン酸基、ニトロ基、硝酸基、亜硝酸基、リン酸基を挙げることができる。
即ち、この発明の第1の局面は次のように規定される。
導電性の担体に触媒金属粒子が担持された燃料電池用の触媒であって、
前記担体表面が酸性官能基で修飾されており、前記酸性官能基は、ヒドキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、スルホン酸基、ニトロ基、硝酸基、亜硝酸基、リン酸基の1種又は2種以上であることを特徴とする燃料電池用触媒。
この発明の第2の局面は次のように規定される。即ち、
第1の局面で規定の燃料電池用触媒であって、そのハメット酸度関数が−3以下である。
本発明者らの検討によれば、触媒の担体を酸性官能基で修飾するときそのハメット酸度関数を−3以下とすることにより、かかる触媒を用いた燃料電池に高いI−V特性が得られることがわかった。
この発明の第3の局面は次のように規定される。即ち、第2の局面で規定の燃料電池用触媒において、前記酸性官能基はスルホン酸基である。
スルホン酸基は触媒の担体に対して強固に共有結合し、他の酸性官能基に比べて脱離し難い。温度や湿度の激しい環境変化に曝される燃料電池用の触媒においてその担体に強固に結合するスルホン酸基を採用することにより、触媒性能が安定し、かつその耐久性が向上する。
この発明の第4の局面は次のように規定される。
燃料電池の反応層用の触媒の製造方法であって、
ハメット酸度関数が−3以下となるように、担体をスルホン酸基で修飾する、燃料電池用触媒の製造方法。
このように規定される第3の局面で規定の製造方法によれば、第3の局面で規定の燃料電池用触媒が製造できる。
この発明の第5の局面は次のように規定される。
第3の局面で規定の製造方法において、前記担体を弱酸性官能基で修飾し、その後、前記弱酸性官能基を前記スルホン酸基で置換する。
このように規定される第5の局面の燃料電池用触媒の製造方法によれば、二段階にわけて酸性官能基で修飾することにより、触媒の担体へ大きなストレスを与えることなく、換言すれば担体の特性を維持しつつ、スルホン酸基で担体を修飾できる。
図1は触媒に対する酸性官能基の結合力の評価結果を示すグラフである。 図2はハメット酸度関数と燃料電池のIV特性との関係を示すグラフである。 図3は図4(B)に対応したPFF構造を説明する模式図である。 図4は電解質溶液中の電解質の形態を示す模式図であり、電解質溶液の水分濃度が高い場合(A)と低い場合(B)を示す。 図5は図4(A)に対応したPFF構造を説明する模式図である。 図6(A)はプレペーストと電解質溶液との撹拌時間と粘度との関係を示し、図6(B)は同じく撹拌時間と反応層抵抗の関係を示す。 図7は触媒ペーストの製造装置の模式図を示す。 この発明の実施例の触媒を用いた燃料電池のI−V特性を示すグラフである。
この発明では、燃料電池用触媒の担体へ酸性官能基を共有結合させ、もってこれを修飾している。これにより、担体の微細孔内周面や触媒粒子間の隙間に表出する面も酸性官能基で修飾される。特にPFF構造では触媒を被覆する電解質膜の内側は生成水で満たされるので、担体の微細孔や触媒粒子間の隙間も水で満たされる。したがって、当該微細孔内や隙間へ電解質が回り込めなくても、酸性官能基からプロトンが水に放出されるため、微細孔内周面や隙間に表出する触媒金属粒子が燃料電池反応に寄与できるようになる。
酸性官能基として、ヒドキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、スルホン酸基、ニトロ基、硝酸基、亜硝酸基、リン酸基の1種又は2種以上を挙げることができる。これら酸性官能基が担体に修飾されると、これからプロトンが放出されて、触媒の微細孔内周面や隙間に表出する触媒金属粒子を活性化する。
環境変化の激しい燃料電池用触媒に用いるため、その安定性や耐久性を確保する見地から、担体との結合力の強いスルホン酸基を採用することが好ましい。
(スルホン酸基の結合力評価)
スルホン酸基で修飾したカーボン担体に白金を40%担持した触媒Aと、硝酸基及び亜硝酸基で修飾したカーボン担体に白金を40%担持した触媒Bとそれぞれ120℃、10時間熱水抽出した。抽出処理前後の触媒中に含まれる硫黄、及び窒素を定量分析し、それぞれの官能基の残留比率を求めた。
結果を図1に示す。
図1の結果から、触媒Aはスルホン酸基が脱離しないが、触媒Bの残留率は67%であり33%の硝酸基(または亜硝酸基)が熱水中に溶出し、担体から脱離してしまうことがわかった。
なお、実施例の触媒Aは次のように調整した。
(スルホン酸基で修飾された触媒担体の調製)
次のステップ(1)〜(8)を実行してスルホン酸基で触媒担体を修飾した。
(1) 前処理:担体カーボン1gに35%過酸化水素水100mLを加え、ビーズミルにて30min湿式粉砕し、その後、スラリーに35%過酸化水素水100mLを加え、 48h室温で撹拌する。
(2) 撹拌後スラリーをろ過し、新たに35%過酸化水素を150ml加え、48h室温で撹拌する。
(3) 再度スラリーをろ過し、新たに35%過酸化水素を150ml加え、48h室温で撹拌する。
(4) ろ過後、120℃12h真空乾燥する。
(5) (4)のカーボン担体を20%発煙硫酸200mL中で60℃に加温し、10h撹拌する。
(6) ろ過・80℃熱水1L洗浄後、 120℃12h真空乾燥する。
(7) ソックスレー抽出8hにより、余分な酸を除去する。
(8) 120℃12h真空乾燥する。
(白金触媒微粒子の担持)
スルホン酸基で修飾された触媒担体へ次のステップ(A)〜(F)を実行して白金触媒微粒子を担持させる。
(A) エチレングリコール600ccに10%塩化白金酸水溶液を13mL、20%KOH水溶液を10mL加え24h撹拌する。
(B) スルホン酸基で修飾された触媒担体1gを加え24h撹拌する。
(C) (B)のスラリーをマイクロ波1000Wで5分加熱後、氷水で冷却する。
(D) (C)のスラリーをろ過し、アセトンで洗浄する。
(E) 残さの触媒を純水で洗浄する。
(F) (E)を120℃12h真空乾燥する。
これにより、触媒Aが調製される。
比較例の触媒Bは、次のようにして調製される。
(硝酸基又は亜硝酸基で修飾された触媒担体の調製)
次のステップ(1)〜(9)を実行してスルホン酸基で触媒担体を修飾した。
(1) 前処理:担体カーボン1gに35%過酸化水素水100mLを加え、ビーズミルにて30min湿式粉砕し、その後、スラリーに35%過酸化水素水100mLを加え、 48h室温で撹拌する。
(2) 撹拌後スラリーをろ過し、新たに35%過酸化水素を150ml加え、48h室温で撹拌する。
(3) ろ過後、120℃12h真空乾燥する。
(4) (3)のカーボン担体1gに対し水12gを加え、ハイブリッドミキサーで4min遠心攪拌する。
(5) 水を88g追加し、超音波ホモジナイザーで10min処理する。
(6) ヘキサヒドロキソPt酸硝酸溶液(Pt10wt%、硝酸濃度50wt%)を純水で300倍に希釈し、(5)を加える。
(7) スターラーで4時間撹拌する。
(8) ろ過・純水洗浄後、60℃3h真空乾燥する。
(9) 150℃N2フロー中で加熱する。
なお、白金触媒微粒子の担持方法は既述の実施例の触媒Aと同様である。
(ハメット酸度関数の評価)
ハメット酸度関数(表1)の異なるスルホン酸基修飾触媒を用いて触媒層を作製し、それをカソードに用いたMEAの低加湿条件(温度:80℃、湿度:40%RH、圧力:大気圧)で発電評価を行った。
Figure 2014082077
ハメット酸度関数の調整は、触媒担体をスルホン酸基で修飾する際に(1)〜(3)のステップを制御して行った。
具体的には、既述の(1)〜(8)のステップを実行して触媒A−1を得る。(3)のステップを省略すると触媒A−2となる。(2)及び(3)のステップを省略すると触媒A−3が得られる。触媒A−4は(1)のステップを40℃で実効し、かつステップ(2)、(3)を省略する。
結果を図2に示す。
図2に示す様に、ハメット酸度関数が負に大きいほどI-V性能が良好であった。また、0.1〜0.8A/cm2の発電性能において、A-1、A-2は、A-3、A-4より高性能であった。これは、アイオノマコーティングされていない触媒も、担体上に存在するスルホン酸基によりプロトン導電性が充分確保され、低湿度条件においても発電が継続可能となり、生成水により湿潤が保たれるためと考えられる。
さらに、スルホン酸基自体が親水性であるため、水との親和力が強く、生成水の蒸発を抑制する作用もあると考えられる。
上記において、ハメット酸度関数とは、固体酸、高濃度溶液、混合溶媒系、超酸等、水素イオン指数(pH)が適用できない場合に用いられる酸の強度を表す尺度である。スルホン化多孔性カーボンは固体酸であるため、酸としての強さをハメット酸度関数によって表すことが適切であり、酸触媒として評価する場合の有用な尺度となる。
この例では、松橋らの手法(H.Matsuhashi et al.,J.Phys.Chem.B.105,9669(2001))に基づき、アルゴン吸着熱を測定し、経験式を用いてハメット酸度関数へ変換した。
なお、図2の結果を得る際の触媒層は次のように調製している。
次の(ア)〜(カ)のステップを実行して触媒ペーストを作成する。
(ア) 触媒(Pt:50wt%)0.5gに対し水6gを加え、ハイブリッドミキサーで4min遠心攪拌する。
(イ) 水を90g追加し、超音波ホモジナイザーで10min処理する。
(ウ) 1時間以上静置して触媒を沈殿させ、上澄みを除去する。
(エ) 上記プレペーストの触媒:水比率が1:12になるように上澄みを除去する。
(オ) 高分子電解質溶液(DE2020)の溶媒を加温して除去し、IPA:TBA=1:1溶液に高分子を再度溶解、5%溶液とする。
(カ) (エ)の触媒+水ペーストに対し、5gの(オ)高分子電解質溶液を加え、ハイブリッドミキサーで4min混合攪拌する。
上記ステップを事項して得られた触媒ペーストをGDLにスクリーン印刷で塗布し、熱風乾燥する。
このようにして得られた電極と電解質膜とを140℃、40kgf/cmで熱圧着する。
以下、PFF構造について説明する。
ここに、PFF(出願人の登録商標)構造とは高分子電解質の側鎖の親水性官能基が、触媒上に親水層を形成すべく、触媒側に配向している構造をいう。
例えば高分子電解質として汎用されるパーフルオロスルホン酸(ナフィオン等;デュポン社登録商標)においては、疎水性の主鎖E1に対して親水性官能基としてのスルホン酸基(−SO )が側鎖E2として結合されており、図3に示す通り、この親水性官能基が触媒C側に配向することで、触媒Cと電解質層Eとの間に連続した親水領域Wが形成される。凝集した触媒Cにおいて、各触媒粒子表面の当該親水領域Wは相互に連通している。PFF構造の親水領域Wにおいてプロトン(H+)及び水(HO)は円滑に移動可能であり、その結果、燃料電池の電気化学反応が促進される。
また、PFF構造によれば、水が触媒Cの周囲に集合しているので、少ない水であってもその大部分が効率的に電気化学反応に寄与し、低加湿状態においても燃料電池の発電能力の低下を防止できる。他方、連続した親水領域Wは過剰な水の排水パスとして機能し、もって高加湿状態においてもフラッディング現象を予防できる。
上記において触媒Cは導電性を備えた担体C1に触媒金属粒子C2を担持させたものをいう。担体C1には導電性と通気性が求められ、多孔質のカーボンブラック粒子を採用することができるが、酸化スズ、チタン酸化合物等を使用することもできる。触媒金属粒子C2は燃料電池反応の活性点を提供できる金属微粒子からなり、白金、コバルト、ルテニウム等の貴金属及び当該貴金属の合金を用いることができる。
担体C1へ触媒金属粒子C2を担持させる方法は両者の材質や触媒の用途に応じて含浸法、コロイド法及び析出沈殿法等の周知の方法のなかから適宜選択できる。
(触媒の処理)
通常触媒は触媒メーカから提供される。燃料電池に求められる特性等に応じてこの触媒を物理的に及び/又は化学的に処理することが好ましい。
(触媒の物理的処理)
触媒の物理的処理として粉砕処理と脱泡処理とがある。
−粉砕処理−
一般的に触媒はその担体どうしが凝集して、2次粒子、3次粒子を形成している。そこで、触媒の表面積を向上させるために、凝集体を粉砕して微粉末化することが好ましい。そのためには、触媒の凝集体を媒体へ分散させて湿式粉砕することが好ましい。
湿式粉砕を採用することにより、乾式粉砕に比べて、触媒の凝集体へより高いエネルギーを加えてこれをより細かく粉砕可能となる。また、乾式粉砕に比べて、触媒の再結合を効果的に防止できる。湿式粉砕の方法として、ホモジナイザ−、湿式ジェットミル、ボールミル又はビーズミルを採用することができる。
湿式粉砕を採用することにより触媒の担体に付着した不純物を取り除く効果も得られる。媒体には通常水が採用されるが、不純物の特性に応じて、他の媒体(有機溶剤等)を採用してもよい。最初に水を媒体として湿式粉砕を実行し、その後有機溶剤等で触媒から不純物を除去することもできる。
湿式粉砕した触媒を乾燥させるには、昇華により媒体を除去することが好ましい。これにより、触媒の再凝集を防止できる。媒体を昇華させる方法として真空乾燥法が挙げられる。これに対し、加熱乾燥法を採用すると加熱による媒体の移動の際、あるいは、媒体が蒸発する際に、毛管収縮現象が生じて触媒どうしが再結合し、湿式乾燥で得られた高分散状態を維持できなくなる。
湿式粉砕及び必要に応じて不純物除去を、触媒の担体に対して実行し、担体が媒体(例えば水等)に分散した状態でその担体へ触媒金属粒子を担持させることもできる。この場合においても、乾燥工程としては触媒を分散させている媒体を昇華により除去することが好ましい。
−脱泡処理−
触媒を水に混合分散させた状態で触媒周囲から気泡を除去(脱泡処理)することが好ましい。触媒と電解質層との間に親水領域を形成する際に当該気泡が妨げとなるからである。
この脱泡処理はハイブリッドミキサー(自転/公転式遠心撹拌機)により遠心撹拌法を用いることにより行なうことができる。
勿論、当該遠心撹拌法に限定されるものではなく、その他の撹拌法(ボールミル法、スターラ法、ビーズミル法、ロールミル法等)を用いることもできる。
また、湿式粉砕時に、触媒周囲から気泡を除去できる場合もあり、その場合は独立した脱泡処理は不要である。
(触媒の化学的処理)
触媒を化学的処理して、その担体の表面を特定の親水基で修飾する。
担体の表面を親水基で修飾することにより、担体の周囲の親水性が向上し、触媒Cと電解質層Eとの間の親水領域Wの親水性が高まる。
ここに修飾とは担体表面に当該修飾基が存在し、通常の製造工程を経ても当該修飾基が担体表面から分離しないことを意味する。
親水基としてニトロ基、硝酸基、亜硝酸基、アミノ基、スルホン酸基、リン酸基、水酸基及びハロゲン基から選ばれる少なくとも1種を挙げることができる。更に好ましくは親水基としてニトロ基、及びスルホン酸基から選ばれる少なくとも1種を挙げることができる。
これらの親水基が担体の周囲に存在することにより、担体の周囲に親水領域が形成されやすくなる。触媒金属粒子は担体に均等に分散されているので、結果として触媒の表面の親水領域が形成されやすくなり、また形成後はそれが安定する。
触媒金属粒子へ上記の親水基を修飾する方法としてこの発明では触媒金属粒子と同一若しくは同種の金属(貴金属)の錯体であって前記修飾基を含むものを前記触媒金属粒子へ結合する。錯体の利用により触媒の構造へ何らストレスを与えることなく触媒金属粒子へ親水基を修飾できる。
触媒金属粒子として白金若しくは白金合金を採用したときは、下記の白金錯体溶液で修飾を行なうことが好ましい。かかる白金錯体溶液として、塩化白金(IV)酸水和物水溶液(H2PtCl6・nH2O/H2O sol.)、塩化白金(IV)酸塩酸溶液(H2PtCl6/HCl sol.)、塩化白金(IV)酸アンモニウム水溶液((NH42PtCl6/H2O sol.)、ジニトロジアミン白金(II)水溶液(cis−[Pt(NH32(NO22]/H2O sol.)、ジニトロジアミン白金(II)硝酸溶液(cis−[Pt(NH32(NO22]/HNO3 sol.)、ジニトロジアミン白金(II)硫酸溶液(cis−[Pt(NH32(NO22]/H2SO4 sol.)、テトラクロロ白金(II)酸カリウム水溶液(K2PtCl4)/H2O sol.)、塩化第1白金(II)水溶液(PtCl2/H2O sol.)、塩化第2白金(IV)水溶液(PtCl4/H2O sol.)、テトラアンミン白金(II)ジクロライド水和物水溶液([Pt(NH34]Cl2・H2O/H2O sol.)、テトラアンミン白金(II)水酸化物水溶液([Pt(NH34](OH)2/H2O sol.)、ヘキサアンミン白金(IV)ジクロライド水溶液([Pt(NH36]Cl2/H2O sol.)、ヘキサアンミン白金(IV)水酸化物水溶液([Pt(NH36](OH)2/H2O sol.)、ヘキサヒドロキソ白金(IV)酸水溶液(H2[Pt(OH)6]/H2O sol.)、ヘキサヒドロキソ白金(IV)酸硝酸溶液(H2[Pt(OH)6]/HNO3 sol.)、ヘキサヒドロキソ白金(IV)酸硫酸溶液(H2[Pt(OH)6]/H2SO4 sol.)、エタノールアミン白金溶液(H2[Pt(OH)6]/H2NCH2CH2OH sol.)等を採用することができると考える。
発明者の知見によれば、白金若しくは白金合金からなる触媒金属粒子を修飾する親水基としてニトロ基を選択することが好ましい。そのための白金錯体溶液としては、NO3 -を親水性イオンとするジニトロジアミン白金(II)硝酸溶液(cis−[Pt(NH32(NO22]/HNO3 sol.)、ヘキサヒドロキソ白金(IV)酸硝酸溶液((H2Pt(OH)6)/HNO3 sol.)、SO4 2-を親水性イオンとするヘキサヒドロキソ白金(IV)酸硫酸溶液((H2Pt(OH)6)/H2SO4 sol.)、NH4 +を親水性イオンとするテトラアンミン白金(II)水酸化物水溶液([Pt(NH34(OH)2]/H2O sln.)等を採用することができる。
触媒金属粒子へ親水基を修飾する方法は、触媒金属粒子や親水基の特性に応じて適宜選択可能であるが、例えば触媒金属粒子が白金製若しくは白金合金製の場合は、触媒を白金錯体溶液に混合し、必要に応じ撹拌すればよい。ニトロ基を選択したときは、ジニトロジアミン白金(錯体)の硝酸水溶液へ原料触媒を投入し、撹拌することで原料触媒の触媒白金粒子へ白金錯体(ジニトロジアミン白金)が吸着する。また、原料触媒を水に分散させた状態でジニトロジアミン白金(錯体)の硝酸水溶液を添加撹拌してもよい。ここで撹拌は羽根やスターラを用いた機械的な撹拌に限定されず、1つの管路へ2つの溶液を流通させることで実行することも可能である。
なお、親水基と触媒金属粒子との結合を安定するために、加熱処理することが好ましい。
触媒金属粒子として白金粒子を用いる場合は、これに吸着した硝酸イオン(NO )を還元してニトロ基(−NO2)とすることが好ましい。還元の方法は特に限定するものではないが、硝酸イオンを吸着させた触媒白金粒子を有する触媒を不活性雰囲気下で加熱すればよい。かかる安定化処理を施した触媒は、後にホモジナイザ−等の物理的処理により強い力が掛けられても、親水基が触媒金属から離脱しない。
(触媒に対する物理的処理及び化学的処理の順序)
触媒における触媒金属粒子を効率良く親水基で修飾するには、化学的処理に先立ち物理的処理を実行しておくことが好ましい。触媒を物理的処理しておくことにより、触媒粒子の凝集がほぐされて、より多くの触媒金属粒子が親水基を含む処理液へ接触できるようになるからである。更には、物理的処理により空気が脱泡されて、即ち、触媒表面を覆っていた空気層が除去されて、この点からもより多くの触媒金属粒子が親水基を含む処理液へ接触できるようになる。
なお、化学的処理により、触媒が再凝集するおそれがあるときは、化学的処理を行なった後に再度物理的処理を行なうことが好ましい。
勿論、触媒に対する化学的処理を最初に実行し、その後に物理的処理を実行してもよい。
(プレペーストの調製)
触媒を水に分散してなるプレペーストにおいて水分量を調整する。
触媒の表面へ電解質の親水基を対向させて電解質と触媒との間に親水性領域を得るため、触媒と水とを混合し触媒の表面へ水の層を予め形成しておく(触媒の親水化工程)。
本発明者の検討によれば、触媒と水との混合比は触媒の種類(特に触媒の担体の種類、粒度)に応じて適宜選択されるべきものであるが、触媒と水との混合物(プレペースト)がキャピラリ状態(触媒粒子の全周囲に水が存在するも流動性なし)からスラリー状態(触媒粒子の全周囲に水が存在して流動性あり)に変化する水分状態(流動性限界)及びその近傍の水分状態とすることが好ましい。かかる水分量は、触媒の表面を親水化しつつ、触媒と電解質との間に連続する親水性領域を形成できる最適な量となる。
ここに、流動限界とは、混合物がキャピラリ状態からスラリー状態へと変化し、流動し始める水分含量の限界をいう。
プレペーストのせん断速度と粘度との関係において、粘度をせん断速度に対して両対数でプロットしたときの近似直線を求めたとき、流動限界は近似直線の傾きが−1となるペースト状態であり、スラリー状態は近似直線の傾きが−0.8となるペースト状態である。
せん断速度に対する粘度の関係における近似直線の傾きが−1以上、すなわち、傾きが緩やかになるとともに流動性の高いスラリー状態になる。過剰な水分を含んだ状態はMEAの性能の低下を招くため、ペーストが流動限界からスラリー状態になる、すなわち、傾き−1〜−0.8の範囲となる水添加量が最適量となる。これにより理想的なプレペーストを得ることができる。プレペーストではこの近似直線の傾きにより必要最小限の水分添加量を規定することが重要である。一方、傾きが−1未満(傾きがきつくなる)のキャピラリ状態では混合物の流動性がなくなるため、混合時におけるエネルギーがより必要となり、水と触媒との攪拌が不十分となり易く、好適なプレペーストが得られる条件として適さない。
上記最適量より多い水分量においても触媒の周囲には水が存在するので、触媒表面を親水化できる。しかしながら、かかる過剰な水分は、プレペーストを電解質溶液(プレ溶液)と混合する際に、PFF構造構築の妨げとなるおそれがある。過剰な水は触媒を離れ、触媒から離れた領域において電解質の親水基を引き寄せる。従って、触媒に対向する電解質の親水基が減少し、その結果、触媒と電解質との間に形成すべき親水性の領域が狭くなったり、分断されたり、また、当該領域における親水機能の低下(水分の保持力の低下)が生じたりする。
なお、触媒を水中で湿式粉砕する際には、多量の水に触媒を分散させる。ここに水の量は、触媒に対する重量比で5〜100培とすることが好ましい。その後、水分を除去し、プレペーストとして好適な水分量とする。水分除去には湯煎等の方法を採用できる。
(電解質溶液の調製)
電解質には既述のパーフルオロスルホン酸が一般的に用いられる。この電解質は水と有機溶媒との混合溶媒に溶解され、既述のプレペーストと混合される。
有機溶剤は電解質の特性に応じて適宜選択するものであるが、本発明者の検討によれば、有機溶媒は、第2級アルコール及び第3級アルコールの少なくとも1種であることが好ましい。メタノールやエタノールのような第1級アルコールでは、水分濃度を減らしても電解質溶液の粘度が高くならない。イソプロピルアルコール(IPA)のような第2級アルコールやターシャリーブチルアルコール(TBA)のような第3級アルコールが混合されれば、電解質溶液中における電解質の固形分はより解れた状態になる。また、発明者の検討によれば、第2級アルコール及び第3級アルコールが混合されれば、電解質溶液中における電解質の固形分はさらに解れた状態になる。
本発明者は、既述のPFF構造に用いる電解質溶液の最適化を検討した結果、電解質溶液に含まれるべき最適な水分量が、電解質溶液の10重量%以下、更に好ましくは5重量%以下であることに気がついた。
電解質と水分量との間には次の関係がある。
電解質溶液中の水分の濃度を低減させると、電解質溶液における電解質の濃度が同じ場合においても電解質溶液の粘度が高くなり、逆に水分の濃度を高くすると電解質溶液の粘度が低くなることを見出した。その理由は次のように推定される。
即ち、電解質溶液の水分の濃度が高い場合、図4の(A)に示す通り、電解質の側鎖E2に水が吸着し電解質溶液中で電解質の主鎖E1が縮んで、電解質が分離した状態となり、電解質溶液の粘度が低下すると推察した。また、電解質溶液の水分濃度がやや低くなれば、電解質溶液に含有されている有機溶媒の作用によって、図4の(B)に示すように、電解質溶液中で電解質の主鎖E1が開き、相互に絡み易くなるため電解質溶液の粘度が上昇する。
電解質(図4のA)の状態で電解質溶液を混合して反応層を形成した場合、この反応層では、図5に示すような状態となっていると考えられる。すなわち、電解質の主鎖が縮んで電解質どうしが分離していることから、これとプレペーストとを混合すると、親水領域Wが分散して形成される可能性が高くなる。
換言すれば、電解質の親水性の側鎖E2を触媒へ対向させて両者の間に親水性の領域を確実に形成するためには、電解質溶液中において電解質は図4の(B)の状態にすることが好ましい。そのためには、既述のとおり、電解質溶液に含まれる水分量を電解質溶液の10重量%以下とする。
図4の(B)の状態の電解質を用いたときのカソード触媒層は図3の状態になると考えられる。
電解質の側鎖E2は一方向に延びた状態にあり、このため、触媒ペースト、すなわち燃料電池用反応層では、親水性のイオン交換基(スルホン酸基、(スルホ基ともいう))がプレペースト中の水を吸着することとなる。このため、図3に示すように、この反応層では、触媒Cの表面に電解質の親水基E2が対向した状態となり、電解質層Eと触媒Cとの間に親水領域Wが形成される。そして、上記のようにスルホン酸基がプレペースト中の水と吸着することで、触媒C周りに親水領域Wが連続して形成され、かつ互いに連通した状態で形成されると考えられる。このため、この触媒ペーストを用いた反応層では、図3に示すように、プロトン及び水が移動し易く、電気化学的反応が円滑に進行される。かかる反応層を有する燃料電池は低加湿状態及び過加湿状態のいずれであっても、発電能力を高くすること可能となる。
電解質溶液における水分量は、例えば湯煎により電解質溶液から水を蒸発させ、その後、水を適宜添加することにより行なう。
電解質溶液から水を蒸発させる際、電解質溶液に含まれる有機溶剤も揮発する。従って、有機溶剤も必要に応じて添加する。
(プレペーストと電解質溶液との混合)
プレペーストと電解質溶液とを混合して触媒ペーストを得る。
上記のようにして準備されるプレペーストは流動性限界の近傍にあるので高い粘度を有する。また、上記電解質溶液もそこに含まれる水の量が少ないほど粘度が高くなる。
いずれも粘度を高くする条件下で得られたプレペーストと電解質溶液とを混合し撹拌すると、図6(A)に示すように、混合物の粘度が時間とともに低下し、その後一定の値で安定する。
本発明者はプレペーストと電解質溶液との混合物を撹拌したときの混合物の粘度のかかる挙動に着目した。
図6(B)は撹拌時間(=粘度)と反応層抵抗との関係を示す。
撹拌時間(=粘度)を変化させて得た触媒ペーストを用いて燃料電池を構成し、その反応層のインピーダンスを測定した。
図6(A)及び(B)より、撹拌にともない粘度が低下すると、それに反比例するように、反応層のインピーダンスが高くなることがわかる。インピーダンスが高くなることは反応層中におけるプロトンの移動低下を意味する。
以上より、プレペーストと電解質溶液とを混合して触媒ペーストを作成する際には、撹拌を手早く行なって、混合物の粘度が低下安定する前までに両者の均一混合を完了することが好ましいことがわかる。換言すれば、プレペーストと電解質溶液とを撹拌する際に両者の混合物の粘度をモニタし、その粘度が低位安定する前までに撹拌を止める。
プレペーストと電解質溶液の混合物を撹拌すると、プレペーストの触媒の周囲が電解質で覆われる。このとき、図4(B)のように開いた状態の電解質はその親水基を触媒に対向させて配向しPFF構造を構築する。しかしながら、PFF構造が構築された後にも撹拌を行なうと(以下、「過撹拌」ということがある)、触媒に対向した電解質が触媒から分離され、そのとき触媒表面の水を奪い、触媒表面から離脱する。触媒表面から離脱した電解質には触媒表面の水が付随するので、電解質は図4(A)の形を取りやすくなる。そのため、触媒ペーストにおける電解質溶液成分の粘度が低下し、これが触媒ペースト自体の粘度の低下を引き起こすと考えられる。また、触媒表面から電解質が離脱することによりPFF構造が脆弱となり、触媒と電解質との間に形成される親水性領域の機能が低下する。これが、反応層抵抗を上昇させる原因と予想される。
そこで、プレペーストと電解質溶液との混合物の粘度を所定の粘度に調製する。これにより、両者の過撹拌を防止することができる。即ち、過撹拌された混合物は既述のようにその粘度を低下させるので、混合物の粘度が所定の挙動を示したときに撹拌を停止することにより、混合物の過撹拌を防止できる。過撹拌を防止することにより常に安定したPFF構造を構築可能となる。
プレペーストと電解質溶液との混合撹拌には自転/公転式遠心撹拌機を用いることが好ましいが、混合撹拌機能を有する一般的なボールミル、ビーズミル、スターラー、ホモジナイザ−等を採用することもできる。
プレペーストと電解質溶液との混合物の粘度は、それぞれの材料や配合比、更には環境温度等によって変化する。従って、混合物の粘度をモニタしてその挙動(粘度の絶対値にあらず)を検出して評価することとなる。
混合物の粘度の挙動とは、混合物の粘度が低位安定する前までの粘度の時間変化を指す。例えば、単位時間あたりの粘度の低下率や初期粘度に対する粘度の低下率などを採用することができる。
図6(A)から明らかなように、混合物の撹拌が一定時間(図6(A)の例では4分)を超えると時間当たりの粘度の低下割合が大きくなる。そこで、撹拌にともなう混合物の粘度の低下割合が所定値を超えた時点で撹拌を停止することができる。
触媒ペーストを製造する工程において粘度管理をしていくうえでは、ハイブリッドミキサーの回転速度を一定に保つことが好ましい。更には、撹拌を一定温度下で行うことが好ましい。
より正確に粘度管理を行うために、攪拌時にリアルタイムで混合物の粘度計測を行うこともできる。例えば、ローター回転制御式粘度計を用いて、プレペーストと電解質溶液の混合と粘度計測を同時に行うこともできる。また、プレペーストと電解質溶液の混合にビーズミルやホモジナイザー等を用い、ペースト循環ラインに音叉型振動式粘度計などリアルタイム計測可能な粘度計を組み込む方法も適用可能である。
いずれの方法も、一定温度下で攪拌及び粘度計測を行うことが好ましい。
(反応層の形成)
上記のようにして得られた触媒ペーストをガス拡散基材に塗布し、反応層とする。ガス拡散基材としてカーボンクロス、カーボンペーパー、カーボンフェルト等を採用できる。ガス拡散基材の表面(反応層側の面)に撥水層を形成することが好ましい。この撥水層は例えばPTFEで撥水処理したカーボンブラックから形成することができる。触媒ペーストの塗布方法には、スクリーン印刷、スプレー、インクジェット等の任意の方法を採用できる。
上記において、粘度の低い触媒ペーストを用いた反応層を、電極のフラッディングし易い部分、例えば、空気出口近傍、水素出口近傍、電極外周部、冷却板近傍等に設けることができる。これにより、高湿度雰囲気でも安定して高性能を示す。
また、粘度の高い触媒ペーストを用いた反応層を、電極の乾燥し易い部分、例えば、空気入口近傍、水素入口近傍、電極中央部分、冷却板から離れた部位等に設けてもよい。これにより、低加湿雰囲気でも安定して高性能を示す。
ガス拡散基材への触媒ペーストの塗布及び乾燥を所定の回数繰返すことで、空気極(ガス拡散基材+反応層)及び水素極(ガス拡散基材+反応層)が形成される。これら空気極と水素極とで固体高分子電解質膜を挟み、ホットプレス等によりこれらを接合して膜電極接合体(MEA)を得る。この膜電極積層体をセパレータで挟んで最小発電単位である燃料電池が構成される。
以上、専ら触媒ペーストの製造方法及び製造に用いる材料について説明してきた。
図7は触媒ペーストを製造するための装置を示すブロック図である。
触媒ペーストの原料となる触媒、水、貴金属錯体及び電解質はそれぞれ、触媒収容部1001、水収容部1021、貴金属錯体溶液収容部1025及び電解質溶液収容部1041に準備される。なお、触媒から有機物を洗浄するための有機溶剤が有機溶剤収容部1023に準備される。各収容部として収容対象に応じた容量及び材質で形成されたタンクを利用できる。
触媒処理部1003は物理的処理部1005及び化学的処理部1007を備える。物理的処理部1005は湿式粉砕部1009及び脱泡部1011を備える。湿式粉砕部1009としてホモジナイザ−や湿式ジェットミル等を用いることができる。脱泡部1011にはハイブリットミキサ等を用いることができる。化学的処理部1007は撹拌羽根を備えた汎用的な撹拌装置を適用できる。金属触媒粒子に対する反応性が高い貴金属錯体を採用したときは、触媒スラリーを流通させる管路へ当該貴金属錯体溶液を注入すること化学的反応を完成させることも可能である。
触媒処理部において触媒は多量の水に分散されスラリー状のプレペーストとなっているので、水分量調整部1031においてプレペーストの水分量を調整する。
この場合、スラリー状のプレペーストから水分を除去することとなるので、周知の濃縮方法(例えば、加熱蒸発装置、濾過装置、遠心分離装置)等を用いることができる。また、水分量はプレペーストの比重から特定可能であるので、水分量調整部は比重測定装置を備えることが好ましい。また、プレペーストの水分量が過少となった場合を想定して、水分補給装置を備えることが好ましい。
電解質溶液の水分調整部1043は加熱蒸発装置及び水分補給装置を備えることが好ましい。水分量は比重から特定可能であるので更に比重測定装置を備えることが好ましい。
混合撹拌部1051はそれぞれ水分量の調節されたプレペーストと電解質溶液を混合撹拌し、例えばハイブリッドミキサーを用いることができるが、これに限定されるものではない。なお、過撹拌を避けるために、混合撹拌部1051には粘度計1061を付設することが好ましい。
この発明では、上記PFFの製造工程において触媒処理、特に化学的処理を改良したものである。
即ち、触媒の担体の表面を酸性官能基で修飾する。
ここに、酸性官能基にはヒドキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、スルホン酸基、ニトロ基、硝酸基、亜硝酸基、リン酸基の1種又は2種以上を用いることができる。
これら酸性官能基は触媒の担体の表面全体を修飾する。その結果、微細孔集面にも酸性官能基が修飾されることとなる。
酸性官能基を触媒へ修飾する方法は、溶媒に溶解された酸性官能基及び担体の特性に応じて任意に選択可能であるが、基本的には両者を接触させることにより行う。この修飾により、酸性官能基は触媒の担体と共有結合する。
酸性官能基で修飾する際に、担体には触媒金属粒子が担持されていないものを採用することが好ましいが、もちろん触媒金属粒子を担持した担体(即ち触媒)へ酸性官能基を接触させてもよい。
PFF構造では触媒を被覆する電解質膜の内側は生成水で満たされるので、担体の微細孔や触媒粒子間の隙間も水で満たされる。したがって、微細孔や触媒粒子間の隙間において、これを構成する触媒の担体の表面に酸性官能基が存在すれば、この酸性官能基からプロトンが水へ供給される。よって、微細孔や触媒粒子間の隙間へ電解質が十分に回りこめなくても、このプロトンが触媒金属粒子上での燃料電池反応に寄与できるようになる。
これにより、白金等の高価な貴金属からなる触媒金属粒子の利用効率が向上し、ひいては燃料電池反応の効率向上を実現できる。
本発明は、上記発明の実施の形態及び実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様も本発明に含まれる。
以下、次の事項を開示する。
(1) PFF構造を有する燃料電池の反応層用の触媒の製造方法であって、
触媒の担体を酸性官能基で修飾する酸性官能基修飾ステップを含む、
触媒の製造方法。
(2) 前記酸性官能基修飾ステップは、前記担体を弱酸性の酸性官能基で修飾する第1の付与ステップと、該第1の修飾ステップに続き強酸性の酸性官能基で修飾する第2の付与ステップとを含む、ことを特徴とする(1)に記載の触媒の製造方法。
(3) 前記第1のステップは前記担体と過酸化水素水とを接触させることにより行ない、
前記第2のステップは前記担体と硝酸水溶液、硫酸水溶液若しくはそれらの混合水溶液とを接触させることにより行なう、ことを特徴とする(2)に記載の触媒の製造方法。
(4) 触媒金属粒子を担持していない担体へ(1)〜(3)のいずれかに記載の酸性官能基修飾ステップを適用し、その後、該担体へ触媒金属粒子を担持させる、ことを特徴とする触媒の製造方法。
(4) 多孔質の担体と、該担体に担持される触媒金属粒子とを備えてなり、PFF構造を有する燃料電池の反応層用の触媒であって、
前記担体の細孔の内周面が酸性官能基で修飾されている、ことを特徴とする触媒。
C 触媒
C1 担体
C2 触媒金属粒子
E 電解質層
W 新水領域

Claims (5)

  1. 導電性の担体に触媒金属粒子が担持された燃料電池用の触媒であって、
    前記担体表面が酸性官能基で修飾されており、前記酸性官能基は、ヒドキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、スルホン酸基、ニトロ基、硝酸基、亜硝酸基、リン酸基の1種又は2種以上であることを特徴とする燃料電池用触媒。
  2. 前記酸性官能基は、ハメット酸度関数が−3以下である、請求項1記載の燃料電池用触媒。
  3. 前記酸性官能基は、スルホン酸基である請求項2に記載の燃料電池用触媒。
  4. 導電性の担体に触媒金属粒子が担持された触媒の製造方法であって、
    ハメット酸度関数が−3以下となるように、前記担体をスルホン酸基で修飾する、燃料電池用触媒の製造方法。
  5. 前記担体を弱酸性官能基で修飾し、その後、前記弱酸性官能基を前記スルホン酸基で置換する、請求項4に記載の製造方法。
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