JP2014080634A - 高圧水電解システム及びその運転方法 - Google Patents

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大輔 倉品
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淳 武内
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Abstract

【課題】減圧弁の耐久性を向上させるとともに、システム停止時に気液分離装置を満水に維持し、廃棄水素の削減を図ってシステム効率を向上させることを可能にする。
【解決手段】高圧水電解システム10を構成する制御装置16は、システム停止時に上限水位閾値に到達するまで電解処理を継続させる停止時電解継続部82と、前記電解処理の継続時に水素貯留タンク72に水素を貯留させる水素貯留処理部84と、前記上限水位閾値に到達した際にカソード側の脱圧を行わせる脱圧処理部86と、システム起動時に前記高圧気液分離装置14から排水を行わせる排水処理部88とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高圧水電解装置により酸素と高圧水素を発生させ、気液分離装置により前記高圧水素から液状水を除去する高圧水電解システム及びその運転方法に関する。
一般的に、燃料電池の発電反応に使用される燃料ガスとして、水素が使用されている。この水素は、例えば、水電解装置により製造されている。水電解装置は、水を分解して水素(及び酸素)を発生させるため、固体高分子電解質膜(イオン交換膜)を用いている。固体高分子電解質膜の両面には、電極触媒層が設けられて電解質膜・電極構造体が構成されるとともに、前記電解質膜・電極構造体の両側には、給電体を配設して単位セルが構成されている。
そこで、複数の単位セルが積層されたセルユニットには、積層方向両端に電圧が付与されるとともに、アノード側の給電体に水が供給される。このため、電解質膜・電極構造体のアノード側では、水が分解されて水素イオン(プロトン)が生成され、この水素イオンが固体高分子電解質膜を透過してカソード側に移動し、電子と結合して水素が製造される。一方、アノード側では、水素と共に生成された酸素が、余剰の水を伴ってセルユニットから排出される。
この種の水電解システムでは、アノード側において、水及び生成酸素を常圧に維持するとともに、カソード側において、生成水素を前記酸素よりも高圧に維持する差圧生成方式の高圧水電解システムが採用されている。
この高圧水電解システムでは、システム停止時に、水電解装置(電解セル)内の高圧水素ラインを常圧(大気圧)に戻す必要がある。固体高分子電解質膜に、常時、圧力差が付与されていると、この固体高分子電解質膜が損傷し易いからである。
そこで、例えば、特許文献1に開示されている水電解システムは、直流電源からの通電により水を電気分解し、水素と酸素とを発生させる水電解装置と、前記水電解装置から常圧よりも高圧な高圧水素を排出する水素排出口の下流に接続され、排出された前記高圧水素を精製する高圧水素処理装置とを備えている。そして、水電解システムは、高圧水素処理装置の入口側及び出口側に設けられる入口側弁及び出口側弁と、水素排出口と前記入口側弁との間に配設され、水電解装置の圧力を前記高圧水素処理装置とは分離して開放させる圧力開放装置とを備えている。
これにより、比較的多量の高圧水素が収容されている高圧水素処理装置を脱圧する必要がなく、無駄に廃棄される高圧水素量を可及的に削減することができ、効率的且つ経済的な水電解処理が遂行可能になる、としている。
特開2010−189728号公報
ところで、圧力開放装置は、水電解装置と気液分離装置とを接続する水素導出路から分岐する圧抜き経路を備えている。この圧抜き経路には、圧力開放速度を調整する調整機構、例えば、減圧弁と、開閉弁、例えば、電磁弁とが配設されている。
従って、運転停止に伴って水電解装置のカソード側を脱圧する際、開放弁が開放されるため、水電解装置内の残存水素が、減圧弁により減圧されて排出されている。その際、圧抜き経路には、カソード側の透過水を含んだ水素が流通しており、気液混合流が減圧弁を流れるため、前記減圧弁が損傷するおそれがある。
本発明は、この種の問題を解決するものであり、減圧弁の耐久性を向上させるとともに、システム停止時に気液分離装置を満水に維持し、廃棄水素の削減を図ってシステム効率を向上させることが可能な高圧水電解システム及びその運転方法を提供することを目的とする。
本発明は、供給される水を電気分解し、アノード側に酸素を発生させ且つカソード側に前記酸素よりも高圧な水素を発生させる高圧水電解装置と、前記高圧水電解装置から導出される前記水素に含まれる液状水を除去する気液分離装置と、制御装置と、前記高圧水電解装置と前記気液分離装置とを接続する第1配管と、前記液状水が除去された前記水素を、前記気液分離装置から導出させて水素貯蔵装置に供給する第2配管と、前記第2配管から分岐するとともに、前記カソード側を脱圧する際に用いられる減圧弁及び第1開閉弁が配設される第3配管と、前記第3配管とは個別に前記第2配管から分岐するとともに、第2開閉弁及び前記水素貯蔵装置とは異なる水素貯留タンクが配設される第4配管と、前記気液分離装置の貯水部に接続されるとともに、排水用の第3開閉弁が配設される第5配管と、を備える高圧水電解システム及びその運転方法に関するものである。
この高圧水電解システムでは、制御装置は、システム停止時に、気液分離装置内の水位が上限水位閾値に到達するまで高圧水電解装置による電解処理を継続させる停止時電解継続部と、前記停止時電解継続部による電解処理の継続時に、第2開閉弁を開弁させて水素貯留タンクに水素を貯留させる水素貯留処理部と、前記気液分離装置内の水位が前記上限水位閾値に到達した際に、第1開閉弁を開弁させてカソード側の脱圧を行わせる脱圧処理部と、システム起動時に、第2開閉弁及び第3開閉弁を開弁させ、前記水素貯留タンクから前記気液分離装置内に前記水素を供給するとともに、該気液分離装置内の水位が下限水位閾値に低下するまで排水を行わせる排水処理部と、を有している。
また、この高圧水電解システムでは、第2配管には、第3配管及び第4配管の分岐部位よりも下流側に、気液分離後の水素中の水分を吸着する吸着装置が配設されることが好ましい。
さらに、この高圧水電解システムでは、第2配管には、第3配管及び第4配管の分岐部位よりも上流側に除湿装置が配設されることが好ましい。
さらにまた、この高圧水電解システムでは、水素貯留タンクの容量は、気液分離装置の下限水位閾値から上限水位閾値までの容量に設定されることが好ましい。
また、この高圧水電解システムの運転方法は、システム停止時に、気液分離装置内の水位が上限水位閾値に到達するまで高圧水電解装置による電解処理を継続させる工程と、前記電解処理の継続時に、第2開閉弁を開弁させて水素貯留タンクに水素を貯留させる工程と、前記気液分離装置内の水位が前記上限水位閾値に到達した際に、第1開閉弁を開弁させて前記カソード側の脱圧を行わせる工程と、システム起動時に、前記第2開閉弁及び第3開閉弁を開弁させ、前記水素貯留タンクから前記気液分離装置内に前記水素を供給するとともに、該気液分離装置内の水位が下限水位閾値に低下するまで排水を行わせる工程と、を有している。
本発明によれば、高圧水素脱圧ラインである第3配管は、気液分離装置から液状水が除去された水素を導出させる第2配管に設けられている。そして、第3配管には、カソード側を脱圧する際に用いられる減圧弁及び第1開閉弁が配設されている。このため、減圧弁には、水素と液状水との気液混合流が流通することがなく、前記減圧弁の耐久性が良好に向上する。
しかも、第2配管から分岐して第4配管が設けられるとともに、前記第4配管には、第2開閉弁及び水素貯留タンクが配設されている。ここで、システム停止時には、水素貯留タンクに水素を貯留しながら、気液分離装置が満水(上限水位閾値)に至るまで、電解運転が継続されている。従って、高圧水電解システムが停止した際には、気液分離装置が満水状態に維持されており、廃棄される水素量が良好に削減される。その上、第2配管に接続される水素貯蔵装置として、大容量の貯蔵タンクを使用する必要がなく、さらに前記貯蔵タンクを不要にして燃料電池電気自動車の水素タンクに、直接、水素を充填することもできる。
一方、システム起動時には、第3開閉弁が開弁されて気液分離装置から排水されるとともに、第2開閉弁が開弁されて水素貯留タンクから貯留水素が放出されている。これにより、放出された水素は、気液分離装置内に供給され、前記気液分離装置内の貯留水を押圧して第5配管に確実に排出させることができる。さらに、高圧水電解装置内に導入された水素は、カソード側から固体高分子電解質膜をアノード給電体に押圧する。このため、起動初期の電解性能を確保することが可能になる。
本発明の実施形態に係る高圧水電解システムの概略構成説明図である。 本発明の運転方法において、脱圧処理を説明するフローチャートである。 前記運転方法において、水位上昇処理の説明図である。 前記運転方法において、起動処理を説明するフローチャートである。 前記運転方法において、排水処理の説明図である。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る高圧水電解システム10は、水(純水)を電気分解することによってアノード側に酸素及びカソード側に高圧水素(常圧である酸素圧力よりも高圧、例えば、1MPa〜70MPaの水素)を製造する高圧水電解装置(差圧式水電解装置)12と、前記高圧水電解装置12から導出される前記水素に含まれる液状水を除去する高圧気液分離装置14と、制御装置16とを備える。
高圧水電解システム10は、さらに高圧水電解装置12と高圧気液分離装置14とを接続する第1配管18と、液状水が除去された水素を、前記高圧気液分離装置14から導出させて水素貯蔵装置(図示せず)に供給する第2配管20と、前記第2配管20から分岐する第3配管22と、前記第3配管22とは個別に前記第2配管20から分岐する第4配管24と、前記高圧気液分離装置14に接続される第5配管26とを備える。
高圧水電解装置12は、複数の水分解セル30が積層されており、前記水分解セル30の積層方向両端には、エンドプレート32a、32bが配設される。高圧水電解装置12には、直流電源である電解電源34が接続される。
エンドプレート32aには、水供給配管36aが接続されるとともに、エンドプレート32bには、水排出配管36b及び水素導出配管36cが接続される。水供給配管36aには、循環配管38が接続される。循環配管38は、循環ポンプ40を配置してタンク部42の底部に接続される。
タンク部42の上部には、ブロア44及び戻り配管46の一端部が連通するとともに、前記戻り配管46の他端は、高圧水電解装置12の水排出配管36bに連通する。タンク部42には、純水製造装置48に接続された純水供給配管50と、前記タンク部42で純水から分離された酸素を排出するための酸素排気配管52とが連結される。
高圧水電解装置12の水素導出配管36cには、第1配管18の一端が接続される。第1配管18の途上には、圧力センサ54が配設されるとともに、前記第1配管18の他端が、高圧気液分離装置14を構成する貯水部(タンク)56の上部側に接続される。貯水部56には、内部の水位を検出するための水位センサ58が配置される。
第2配管20には、第3配管22及び第4配管24の分岐部位よりも上流側に除湿装置60が配設される。第2配管20には、第3配管22及び第4配管24の分岐部位よりも下流側に、逆止弁(逆流防止弁)62及び気液分離後の水素中の水分を吸着する水吸着装置64が配設される。
水吸着装置64は、水素に含まれる水蒸気(水分)を物理的吸着作用で吸着するとともに、水分を外部に放出して再生される水分吸着材を充填した吸着筒(図示せず)を備える。水吸着装置64の下流には、図示しないが、製造された製品水素を一旦貯蔵する貯蔵タンク(水素貯蔵装置)、又は、燃料電池電気自動車(図示せず)に搭載され、第2配管20から前記製品水素が直接供給される水素タンク(水素貯蔵装置)が設けられる。
第3配管22には、カソード側(高圧水素側)を脱圧する際に用いられる減圧弁66及び第1電磁弁(開閉弁)68が配設される。第4配管24には、第2電磁弁(開閉弁)70及び水素貯蔵装置とは異なる水素貯留タンク72が配設される。第2電磁弁70と水素貯留タンク72との間には、背圧弁74が配置されるとともに、前記背圧弁74に並列して逆止弁76が配置される。水素貯留タンク72には、内圧を検出するための圧力センサ77が設けられる。
水素貯留タンク72の容量は、高圧気液分離装置14の下限水位閾値から上限水位閾値までの容量に設定される。ここで、高圧水電解装置12による水素製造時において、電流値A、圧力PT1に対し発生するカソード側透過水量Qを算出し、水位センサ58による下限水位閾値Lowから上限水位閾値Full(満タン)までの体積Vとする。そして、V=Qとなるまでの時間に製造される水素量を貯蔵できる容量に、水素貯留タンク72の容量が設定される。
第5配管26は、貯水部56の底部に接続される。第5配管26には、排水用の減圧弁78及び第3電磁弁(開閉弁)80が配設される。第5配管26は、排水ラインを構成する。
制御装置16は、システム停止時に、高圧気液分離装置14内の水位が上限水位閾値Fullに到達するまで高圧水電解装置12による電解処理を継続させる停止時電解継続部82と、前記停止時電解継続部82による電解処理の継続時に、第2電磁弁70を開弁させて水素貯留タンク72に水素を貯留させる水素貯留処理部84と、前記高圧気液分離装置14内の水位が前記上限水位閾値Fullに到達した際に、第1電磁弁68を開弁させてカソード側の脱圧を行わせる脱圧処理部86と、システム起動時に、前記第2電磁弁70及び第3電磁弁80を開弁させ、前記水素貯留タンク72から前記高圧気液分離装置14内に前記水素を供給するとともに、該高圧気液分離装置14内の水位が下限水位閾値Lowに低下するまで排水を行わせる排水処理部88とを有する。
このように構成される高圧水電解システム10の動作について、以下に説明する。
循環ポンプ40の作用下に、タンク部42内の純水が循環配管38を介して高圧水電解装置12の水供給配管36aに供給される。一方、高圧水電解装置12には、電気的に接続されている電解電源34を介して電圧が付与される。
このため、各水分解セル30では、純水が電気により分解され、水素イオン、電子及び酸素が生成される。従って、カソード側では、水素イオンが電子と結合して水素が得られ、この水素は、水素導出配管36cから第1配管18に取り出される。
一方、アノード側では、反応により生成した酸素と未反応の水とが流動しており、これらの混合流体が水排出配管36bから戻り配管46に排出される。この未反応ガスの水及び酸素は、タンク部42に導入されて分離された後、水は、循環ポンプ40を介して循環配管38を通って水供給配管36aに導入される。水から分離された酸素は、酸素排気配管52から外部に排出される。
高圧水電解装置12内に生成された水素は、第1配管18を介して高圧気液分離装置14に送られる。この高圧気液分離装置14では、水素に含まれる液状水が、この水素から分離されて貯水部56に貯留される。一方、水素は、第2配管20に導出され、除湿装置60により除湿された後、水吸着装置64に供給される。
水吸着装置64では、水素に含まれる水蒸気が吸着されて乾燥状態の水素(ドライ水素)が得られ、このドライ水素は、図示しない水素貯蔵装置に貯蔵される。この水素貯蔵装置に貯蔵されたドライ水素は、燃料電池電気自動車(図示せず)に充填される。なお、ドライ水素は、燃料電池電気自動車(図示せず)に直接充填されてもよい。
次いで、高圧水電解システム10の停止時の処理について、図2に示すフローチャートに沿って以下に説明する。
先ず、製品水素の充填が停止され、又は、操作者による停止操作がなされると(ステップS1)、ステップS2に進んで、水素貯留処理部84により第2電磁弁70が開弁される。一方、第1電磁弁68及び第3電磁弁80は、閉弁されている(図3参照)。これにより、高圧水電解装置12から導出される高圧な水素は、高圧気液分離装置14で液状水が除去された後、除湿装置60により除湿され、第4配管24を通って水素貯留タンク72に供給される。
その際、高圧気液分離装置14では、貯水部56内の水位が上昇する。停止時電解継続部82は、水位センサ58により検出された水位が上限水位閾値Fullに到達するまで、高圧水電解装置12による電解処理を継続させる。
この場合、水素貯留タンク72の容量は、高圧気液分離装置14の下限水位閾値Lowから上限水位閾値Fullまでの容量に設定されている。このため、例えば、高圧気液分離装置14が下限水位閾値Lowの水位で充填停止がなされても、前記下限水位閾値Lowから上限水位閾値Fullに到達するまでに生成される水素は、水素貯留タンク72に確実に充填され、廃棄される水素量を可及的に抑制することができる。
そして、高圧気液分離装置14内の水位が、上限水位閾値Fullに到達したと判断されると(ステップS3中、YES)、ステップS4に進んで、高圧水電解装置12による電解運転が停止される。
次に、ステップS5に進んで、脱圧処理部86により第2電磁弁70が閉弁されるとともに、第1電磁弁68が開弁される。従って、高圧水電解装置12のカソード側から第1配管18を介して連通する高圧気液分離装置14内に残存する高圧の水素は、第2配管20及び第3配管22を介して排出される。第3配管22には、減圧弁66が配設されており、高圧の水素は、所定の圧力(例えば、常圧)に減圧された後、排出される。
脱圧処理部86では、圧力センサ54を介して高圧水電解装置12のカソード側の圧力を検出している。圧力センサ54による検出圧力が、予め設定された脱圧完了圧力Pminまで低下したと判断されると(ステップS6中、YES)、ステップS7に進んで、第1電磁弁68が閉弁される。これにより、高圧水電解システム10の運転停止に伴う脱圧処理が完了する。
また、高圧水電解システム10の起動方法について、図4に示すフローチャートに沿って、以下に説明する。
先ず、高圧水電解システム10は、アイドリング運転(起動に必要な最小限の運転)を行っており(ステップS101)、前記高圧水電解システム10の起動開始が判断されると(ステップS102中、YES)、ステップS103に進む。ステップS103では、排水処理部88により第2電磁弁70及び第3電磁弁80が開弁される(図5参照)。
このため、水素貯留タンク72に貯留されている高圧の水素は、第4配管24から第2配管20に供給され、高圧気液分離装置14の貯水部56に導入される。従って、貯水部56内の満水状態の水の表面には、高圧の水素が吹き付けられるため、前記水は、排水ラインである第5配管26に強制的に排出される。
これにより、貯水部56内の水位が低下し、水位センサ58により検出される水位が下限水位閾値Lowに低下したか否かが判断される(ステップS104)。そして、検出水位が下限水位閾値Lowに低下したと判断されると(ステップS104中、YES)、ステップS105に進んで、第3電磁弁80が閉弁される。このため、排水処理が完了し、ステップS106に進んで、製品水素の充填処理が開始される。
一方、水素貯留タンク72に貯留されている高圧の水素は、高圧気液分離装置14に供給されるとともに、第1配管18を通って高圧水電解装置12の各水分解セル30のカソード側に供給される。
この場合、本実施形態では、高圧水素脱圧ラインである第3配管22は、高圧気液分離装置14から液状水が除去された水素を導出させる第2配管20に設けられている。そして、第3配管22には、カソード側を脱圧する際に用いられる減圧弁66及び第1電磁弁68が配設されている。このため、減圧弁66には、水素と液状水との気液混合流が流通することがなく、前記減圧弁66の耐久性が良好に向上するという効果が得られる。
しかも、第2配管20から分岐して第4配管24が設けられるとともに、前記第4配管24には、第2電磁弁70及び水素貯留タンク72が配設されている。ここで、システム停止時には、水素貯留タンク72に高圧の水素を貯留しながら、高圧気液分離装置14が満水(上限水位閾値Full)に至るまで、電解運転が継続されている。従って、高圧水電解システム10が停止した際には、高圧気液分離装置14が満水状態に維持されており、廃棄される水素量が良好に削減される。
一方、システム起動時には、第5配管26に配設されている第3電磁弁80が開弁され、高圧気液分離装置14から前記第5配管26に排水させるとともに、第4配管24に配設されている第2電磁弁70が開弁され、水素貯留タンク72から貯留水素が放出されている。これにより、放出された水素は、高圧気液分離装置14内に供給され、前記高圧気液分離装置14内の貯留水を押圧して第5配管26に確実に排出させることができる。
その際、水素貯留タンク72の容量は、高圧気液分離装置14の下限水位閾値Lowから上限水位閾値Fullまでの容量に設定されている。このため、高圧気液分離装置14内の貯留水を確実に排出させることが可能になるとともに、水素貯留タンク72自体をコンパクト且つ軽量に構成することができる。従って、高圧水電解システム10の小型軽量化が容易に遂行される。
また、水素貯留タンク72は、高圧気液分離装置14の排水処理時に、排水促進用の水素を前記高圧気液分離装置14に供給しており、前記高圧気液分離装置14内が下限水位閾値Lowに低下した際、前記水素貯留タンク72内を空にする必要がある。充填停止後に、高圧気液分離装置14を満水にできないおそれがあるからである。
ここで、水素貯留タンク72の容量は、高圧気液分離装置14の下限水位閾値Lowから上限水位閾値Fullまでの容量に設定されている。これにより、高圧気液分離装置14の排水処理が完了した際、水素貯留タンク72内をほぼ空にすることができる。なお、排水完了時に、圧力センサ77を介して水素貯留タンク72内に残圧が検出された際には、第1電磁弁68を開弁させて前記残圧を外部に開放させることが好ましい。
さらにまた、高圧気液分離装置14に供給された水素は、第1配管18を通って高圧水電解装置12の各水分解セル30に供給される。このため、各水分解セル30では、図示しないが、水素によりカソード側から固体高分子電解質膜が給電体に押圧されている。従って、各水分解セル30は、起動初期の電解性能を確保することが可能になる。
なお、高圧水電解システム10において、充填停止信号が入力された際(ステップS1)、高圧気液分離装置14が満水となっている場合がある。その際、高圧水電解システム10では、例えば、35MPa(又は70MPa)の高圧状態で運転している。これにより、ステップS2で第2電磁弁70が開弁されると、高圧気液分離装置14側から低圧側である水素貯留タンク72内に水素が強制的に流入する。このため、水素貯留タンク72内には、一定量(高圧)の水素が貯留されており、システム起動時の排水促進機能及び固体高分子電解質膜の押圧機能を確保することが可能になる。
10…高圧水電解システム 12…高圧水電解装置
14…高圧気液分離装置 16…制御装置
18、20、22、24、26…配管 54、77…圧力センサ
56…貯水部 58…水位センサ
60…除湿装置 62、76…逆止弁
64…水吸着装置 66、78…減圧弁
68、70、80…電磁弁 72…水素貯留タンク
74…背圧弁 82…停止時電解継続部
84…水素貯留処理部 86…脱圧処理部
88…排水処理部

Claims (5)

  1. 供給される水を電気分解し、アノード側に酸素を発生させ且つカソード側に前記酸素よりも高圧な水素を発生させる高圧水電解装置と、
    前記高圧水電解装置から導出される前記水素に含まれる液状水を除去する気液分離装置と、
    制御装置と、
    前記高圧水電解装置と前記気液分離装置とを接続する第1配管と、
    前記液状水が除去された前記水素を、前記気液分離装置から導出させて水素貯蔵装置に供給する第2配管と、
    前記第2配管から分岐するとともに、前記カソード側を脱圧する際に用いられる減圧弁及び第1開閉弁が配設される第3配管と、
    前記第3配管とは個別に前記第2配管から分岐するとともに、第2開閉弁及び前記水素貯蔵装置とは異なる水素貯留タンクが配設される第4配管と、
    前記気液分離装置の貯水部に接続されるとともに、排水用の第3開閉弁が配設される第5配管と、
    を備える高圧水電解システムであって、
    前記制御装置は、システム停止時に、前記気液分離装置内の水位が上限水位閾値に到達するまで前記高圧水電解装置による電解処理を継続させる停止時電解継続部と、
    前記停止時電解継続部による電解処理の継続時に、前記第2開閉弁を開弁させて前記水素貯留タンクに水素を貯留させる水素貯留処理部と、
    前記気液分離装置内の水位が前記上限水位閾値に到達した際に、前記第1開閉弁を開弁させて前記カソード側の脱圧を行わせる脱圧処理部と、
    システム起動時に、前記第2開閉弁及び前記第3開閉弁を開弁させ、前記水素貯留タンクから前記気液分離装置内に前記水素を供給するとともに、該気液分離装置内の水位が下限水位閾値に低下するまで排水を行わせる排水処理部と、
    を有することを特徴とする高圧水電解システム。
  2. 請求項1記載の高圧水電解システムにおいて、前記第2配管には、前記第3配管及び前記第4配管の分岐部位よりも下流側に、気液分離後の前記水素中の水分を吸着する吸着装置が配設されることを特徴とする高圧水電解システム。
  3. 請求項1又は2記載の高圧水電解システムにおいて、前記第2配管には、前記第3配管及び前記第4配管の分岐部位よりも上流側に除湿装置が配設されることを特徴とする高圧水電解システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の高圧水電解システムにおいて、前記水素貯留タンクの容量は、前記気液分離装置の前記下限水位閾値から前記上限水位閾値までの容量に設定されることを特徴とする高圧水電解システム。
  5. 供給される水を電気分解し、アノード側に酸素を発生させ且つカソード側に前記酸素よりも高圧な水素を発生させる高圧水電解装置と、
    前記高圧水電解装置から導出される前記水素に含まれる液状水を除去する気液分離装置と、
    制御装置と、
    前記高圧水電解装置と前記気液分離装置とを接続する第1配管と、
    前記液状水が除去された前記水素を、前記気液分離装置から導出させて水素貯蔵装置に供給する第2配管と、
    前記第2配管から分岐するとともに、前記カソード側を脱圧する際に用いられる減圧弁及び第1開閉弁が配設される第3配管と、
    前記第3配管とは個別に前記第2配管から分岐するとともに、第2開閉弁及び前記水素貯蔵装置とは異なる水素貯留タンクが配設される第4配管と、
    前記気液分離装置の貯水部に接続されるとともに、排水用の第3開閉弁が配設される第5配管と、
    を備える高圧水電解システムの運転方法であって、
    システム停止時に、前記気液分離装置内の水位が上限水位閾値に到達するまで前記高圧水電解装置による電解処理を継続させる工程と、
    前記電解処理の継続時に、前記第2開閉弁を開弁させて前記水素貯留タンクに水素を貯留させる工程と、
    前記気液分離装置内の水位が前記上限水位閾値に到達した際に、前記第1開閉弁を開弁させて前記カソード側の脱圧を行わせる工程と、
    システム起動時に、前記第2開閉弁及び前記第3開閉弁を開弁させ、前記水素貯留タンクから前記気液分離装置内に前記水素を供給するとともに、該気液分離装置内の水位が下限水位閾値に低下するまで排水を行わせる工程と、
    を有することを特徴とする高圧水電解システムの運転方法。
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