JP2014080334A - 基板分断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 設備の省力化とコンパクト化を図ることのできる搬送機構を備えた脆性材料基板の分断装置を提供する。
【解決手段】 スクライブ装置Dとブレイク装置Fとを備え、基板Wを載置するブレイク装置Fのテーブル15が、基板Wの主経路となる第1の方向とは異なる第2の方向に沿って移動するように構成された基板分断装置であって、スクライブラインS形成後の基板Wを反転させてブレイク装置Fのテーブル15上に載置するとともに、分断された基板Wをブレイク装置Fのテーブル15から吸着して除材する吸着反転機構Gと、吸着した基板Wをスクライブ装置Dのテーブル5上に載置する動作、および、スクライブラインS形成後の基板Wを、スクライブ装置Dのテーブル5から吸着して吸着反転機構Gに受け渡す動作を行う吸着搬送機構Eとを備えるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス基板等の脆性材料基板の基板分断装置に関する。特に本発明は、基板上にスクライブラインを形成し、このスクライブラインに沿ってブレイクする基板分断装置に関する。
従来より、テーブル上に載置した大面積のマザー基板に対し、カッターホイール(スクライビングホイールともいう)を所定のスクライブ圧を加えた状態で転動させたり、レーザビームの照射による熱歪を利用したりして、互いに直交する複数条の平行なスクライブラインを形成し、その後に、マザー基板を基板反転機構により表裏反転し、当該スクライブラインを設けた面とは反対側の面からブレイクバーを押し当てて基板を撓ませることにより基板を分断し、単位製品を取り出す方法が、例えば特許文献1等で開示されている。
また、2枚のガラス基板を貼り合わせたマザー基板を分断する場合、スクライブ装置のテーブル上に載置されたマザー基板に対して、カッターホイールを転動させることにより基板の一方の面であるA面にスクライブラインを形成する。次いで、基板吸着装置で基板を吸着して反転させた後、ブレイク装置のテーブル上に載置し、基板A面の裏面となる基板B面をブレイクバー等で押圧して基板A面を分断する。次いで、上記と同様に、基板B面にスクライブラインを形成し、基板を反転させた後、基板A面をブレイクバー等で押圧して基板B面を分断する。この後、分断された基板をブレイク装置から除材して次の工程へ移行する方法が、例えば特許文献2(図45)等で開示されている。
特開平11−116260号公報 国際公開WO2002/057192号公報
一般的に、スクライブ装置やブレイク装置は、加工すべき基板を載置するテーブルが、スクライブヘッドやブレイクバーを保持するビーム(左右の支柱によって門型に支えられた横梁)をくぐるようにして移動するように形成されている。そのためにスクライブ装置やブレイク装置は、平面視においてテーブルの移動方向を長くした長方形の設置スペースが必要となっている。
このような平面視長方形のスクライブ装置やブレイク装置を、その長尺方向を直列に配置して基板分断装置の加工ラインを構成すると、加工ライン全体の長さが長くなって装置全体が長尺化する。
したがって、装置の長尺化を抑えてコンパクトな加工ラインにするためには、例えば上記特許文献1(図3)にも示されているように、基板が順次搬送される加工ライン方向に対し、スクライブ装置やブレイク装置の長尺方向が異なる方向、例えば直交する方向に向けて配置されることが好ましい。
しかし、上記特許文献1に記載の従来技術では、スクライブ装置とブレイク装置との間には基板を吸着して反転する反転機構や置き台が配置され、また、ブレイク装置の後段には基板を吸着して次工程に移行させる除材機構が配置されており、それぞれが別々の装置として配置されている。そのため、加工ラインを構成するための装置部材が多くなってコンパクト化の妨げになるとともに、設備費が高くなるといった問題点があった。
そこで本発明は、上記した従来課題に鑑み、設備の省力化とコンパクト化を図ることのできる搬送機構を備えた脆性材料基板の基板分断装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明では次のような技術的手段を講じた。すなわち、本発明の基板分断装置は、基板を順次搬送する主経路を第1の方向とし、前記主経路の途中に、基板表面にスクライブラインを形成するスクライブ装置と、スクライブラインが形成された基板を前記スクライブラインに沿ってブレイクするブレイク装置とが配置された基板分断装置であって、基板を吸着する下向きの吸着板を有し、かつ、前記基板を吸着して前記スクライブ装置のテーブル上に載置する動作、および、スクライブライン形成後の基板を前記スクライブ装置のテーブルから吸着して後記吸着反転機構に受け渡す動作を行う吸着搬送機構と、上下反転可能な吸着板を有し、かつ、前記吸着搬送機構から受け取ったスクライブライン形成後の基板を反転させて前記ブレイク装置のテーブル上に載置する動作、および、ブレイク後の基板を前記ブレイク装置のテーブルから吸着して除材する動作を行う吸着反転機構とを備え、前記ブレイク装置のテーブルは、前記主経路上の受け渡し位置で前記吸着反転機構から基板を受け取った後に前記第1の方向とは異なる方向に沿って基板のブレイク位置まで移動し、ブレイク完了後は前記受け渡し位置まで復帰する構成とした。
また上記発明において、前記スクライブ装置のテーブルも前記ブレイク装置のテーブルと同じように、前記主経路上の受け渡し位置で前記吸着搬送機構から基板を受け取った後に前記第1の方向とは異なる方向に沿って基板のスクライブライン形成位置まで移動し、スクライブライン形成完了後は前記受け渡し位置まで復帰するように構成するのがよい。
本発明の基板分断装置では、スクライブ装置からブレイク装置のテーブルに基板を移送する際に必要となる基板を反転して搬送する作業と、ブレイク装置のテーブルからブレイク後の基板を除材する除材作業とを、吸着板で基板を吸着する動作が共通していることを利用して、一つの吸着反転機構によって行うようにした。これにより、除材のための機構を省略することができて分断装置を簡素化し、コンパクトに構成することが可能となる。
また、ブレイク装置で最初の基板にブレイク作業が行われている間に、スクライブ装置でスクライブされた基板を吸着搬送機構で吸着して次の受け渡しのために待機させておくことができる。これにより、流れ作業で連続的に基板を分断することが可能となる。
また、少なくともブレイク装置のテーブルが、前記主経路の受け渡し位置から前記第1の方向とは異なる方向に移動してブレイク加工を施すようにしたので、主経路方向に加工ラインが長くなることを抑えることができる。
本発明に係る基板分断装置の全体構成を示す概略的な斜視図。 図1の基板分断装置の概略的な平面図。 図1の基板分断装置における吸着搬送機構の側面図。 図1の基板分断装置におけるスクライブ装置の斜視図。 図1の基板分断装置におけるブレイク装置の斜視図。 図1の基板分断装置における吸着反転機構の斜視図。 図6の吸着反転機構の側面図。 図6の吸着反転機構の一部断面平面図。 本発明の基板分断装置による分断工程の第1段階を示す概略的な平面図。 基板分断工程の第2段階を示す概略的な平面図。 基板分断工程の第3段階を示す概略的な平面図。 基板分断工程の第4段階を示す概略的な平面図。 基板分断工程の第5段階を示す概略的な平面図。 基板分断工程の第6段階を示す概略的な平面図。
以下、本発明に係る基板分断装置の詳細を図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る基板分断装置の全体構成を示す概略的な斜視図であり、図2はその概略的な平面図を示すものである。
本発明の基板分断装置は、図1並びに図2に示すように、マザー基板Wを給材する搬入用コンベアCと、給材された基板Wを吸着してスクライブ装置Dのテーブル5上に載置する吸着搬送機構Eと、基板Wの表面にスクライブラインを形成するスクライブ装置Dと、スクライブされた基板Wを受け取って表裏反転させ、ブレイク装置Fのテーブル15上に載置するとともに、ブレイク装置Fで分断された基板Wを吸着して排出用コンベアHに除材する吸着反転機構Gと、基板Wをスクライブラインに沿ってブレイクするブレイク装置Fとから構成される。
加工される基板Wは、搬入用コンベアCからスクライブ装置D、ブレイク装置Fを経て排出用コンベアHまで、第1の方向に延びる直線Lに沿って順次移行されるようになっており、第1の方向は、図面上ではX方向として表示される。この第1の方向に沿った基板の送り経路は加工ラインであり、本発明では「基板の主経路」という。また、第1の方向とは異なる方向、好ましくは直交する方向を第2の方向とする。
搬入用コンベアCから基板Wを吸着してスクライブ装置Dのテーブル5上に載置する吸着搬送機構Eは、図3に示すように、第1の方向、すなわち、X方向の直線Lに沿って配置されたガイドレール1と、このガイドレール1に沿って移動するスライド部材2と、スライド部材2に水平な姿勢で昇降可能に取り付けられた吸着板3とからなる。吸着板3は下面に多数の吸着孔を備え、真空ポンプを用いた減圧装置と吸気用の配管(図示外)で接続されており、減圧装置による吸引エアによって基板Wを吸着して搬送できるように形成されている。ガイドレール1はスクライブ装置Dや吸着反転機構Gの動作を妨げないように、基板分断装置の上方に配置されている。
スクライブ装置Dは、図4に示すように、前記した基板の主経路の方向(すなわち、X方向)と平面上で直交する第2の方向(Y方向)に延設されたレール4に沿って移動するテーブル5を備えており、モータ6によって回転するネジ軸7により駆動される。さらに、テーブル5は、モータを内蔵する回転駆動部8により水平面内で回動できるようになっている。また、左右一対の支柱9、9と、これら支柱9、9に橋架されたX方向に延びるガイド10を備えたビーム11とによって門型の支持体が形成される。ガイド10にはカッターホイール12を有するスクライブヘッド13がガイド10に沿ってX方向に移動できるように取り付けられている。
ブレイク装置Fは、図5に示すように、基板の主経路の方向(X方向)と平面上で直交する第2の方向(Y方向)に延設されたレール14に沿って移動するテーブル15を備えており、モータ16によって回転するネジ軸17により駆動される。さらに、テーブル15はモータを内蔵する回転駆動部18により水平面内で回動できるようになっている。また、左右一対の支柱19、19と、これら支柱19、19に橋架されたX方向に延びる横枠20を備えたビーム21とによって門型の支持体が形成される。横枠20には、X方向に延びるブレイクバー22がシリンダ23により昇降できるように取り付けられている。
吸着反転機構Gは、図6〜8に示すように、X方向に延びるガイドレール24に沿って移動可能に配置された移動台25と、移動台25に固定され上下方向に延びる四角柱の支柱26と、支柱26に沿って上下動可能に取り付けられた可動子27と、可動子27に水平な軸28の周りで回転可能に取り付けられ、かつ、先端部に吸着板29を備えた支持アーム30とからなる。これにより、吸着板29は支柱26に対して片持ち方式で保持されている。支持アーム30は、内部に組み込まれた回転機構35によって回転する。
また、吸着板29はその一面に多数の吸着孔を有する吸着面29aを備え、真空ポンプを用いた減圧装置に吸気用の配管(図示外)を介して接続されており、減圧装置による吸引エアによって基板Wを吸着して搬送できるように形成されている。移動台25はコンベア34を用いた移動機構によりガイドレール24に沿ってX方向に移動される。また、可動子27は内部に組み込まれた電動の昇降機構(図示外)により昇降される。
支柱26には、図8で示す両側面26a、26aに補強プレート31、31が取り付けられている。また、支柱26の、吸着板29とは反対側の背面26bには後部補強プレート32、32が設けられている。これら補強プレート31および後部補強プレート32により、支柱26を補強している。また、可動子27は、支柱26の前面26cに面接するスライド面27aを備えており、かつ、補強プレート31の吸着板29とは反対側の後端面31aにスライド可能に係合する係合部33、33を有している。このようにして可動子27は、スライド面27aと係合部33とによって支柱26を前後から挟むようにして支柱26に取り付けられており、これにより、可動子27並びに支柱26が荷重により変形するのを防止している。特に、片持ち方式にあっては、吸着板29、支持アーム30、回転機構35の自重に加えて、基板を吸着した際の重量も加わって、吸着板29部分が下方に下がろうとする曲げモーメントが発生するが、可動子27の後端に設けられた係合部33が補強プレート31の後端面31aに係合することによって、当該曲げモーメントを受けることができる。これにより、片持ち方式のメリット、すなわち、一つの支柱によるコンパクトな構成を維持しながら、可動子27および支柱26の歪みや変形の発生を防止することができる。
次に、上記した基板分断装置によるマザー基板Wの分断工程を、図9〜14を用いて順を追って説明する。
搬入用コンベアCにより給材された基板Wは、図9に示すように、吸着搬送機構Eによってスクライブ装置Dの受け渡し位置にあるテーブル5上に載置される。次いで図10に示すように、テーブル5をスクライブヘッド13の位置まで移動させて、カッターホイール(図4参照)により互いに交差するX−Y方向のスクライブラインSを形成した後、テーブル5が図9の元位置(受け渡し位置)に戻される。この後、図11に示すように、基板Wは吸着搬送機構Eによって吸着されてブレイク装置Fとの間に搬送され、吸着反転機構Gの吸着板29上に載置される。この際、吸着板29は、その吸着面を図1に示すように上向きにした状態で待機させておく。
次いで、図12に示すように、基板Wを吸着した吸着板29を反転させ、表裏反転された基板Wをブレイク装置Fの受け渡し位置にあるテーブル15上に載置する。ブレイク装置Fでは、図13に示すように、基板Wが載置されたテーブル15をブレイクバー22の下方まで移動させて、ブレイクバー22によりスクライブラインSに沿って基板Wを分断した後、テーブル15は図12の元位置(受け渡し位置)に戻される。この後、図14に示すように、分断された基板Wは、再び吸着反転機構Gによってテーブル15から吸着されて排出用コンベアHに除材される。
以上、1枚のマザー基板Wの分断工程について順を追って説明したが、連続して基板Wを分断する場合は、最初の基板Wのブレイク作業がブレイク装置Fで行われている間に、上記した図9、10の工程を経てスクライブされた基板Wを吸着搬送機構Eで吸着待機させておく。そして、吸着反転機構Gで最初の基板Wを排出用コンベアHに除材した後、吸着搬送機構Eから次の基板Wを受け取って図11〜14の工程を行うことにより、流れ作業で連続的に基板Wを分断することができる。
上記実施例では、単板の基板Wを分断する場合について記載したが、2枚のガラス基板を貼り合わせた貼り合わせ基板を分断する場合は、ブレイク装置Fで基板Wの一方の面(A面)のブレイクが完了した後、吸着搬送機構Eで基板Wを吸着反転機構Gの吸着板29上に載置し、基板Wを反転させて再びスクライブ装置Dのテーブル5上に載置する。この後、前記図10〜14で示した工程と同じ工程を経て基板Wの他方の面(B面)をブレイクした後、吸着反転機構Gでブレイク装置Fのテーブル15上から基板Wを除材する。
上述したように、本発明の分断装置では、基板Wを反転させて次工程のブレイク装置Fのテーブル15上に載置する反転搬送作業と、分断された基板Wをブレイク装置Fのテーブル15から除材する除材作業とを一つの吸着反転機構Gによって行うようにしているので、分断装置を簡素化してコンパクトに構成することが可能となる。
以上本発明の代表的な実施例について説明したが、本発明は必ずしも上記の実施形態に特定されるものではなく、本発明の目的を達成し、請求の範囲を逸脱しない範囲内で適宜修正、変更することが可能である。
本発明は、基板上にスクライブラインを形成してこのスクライブラインに沿ってブレイクする基板分断装置に利用される。
C 搬入用コンベア
D スクライブ装置
E 吸着搬送機構
F ブレイク装置
G 吸着反転機構
H 排出用コンベア
S スクライブライン
W マザー基板(脆性材料基板)
5 スクライブ装置のテーブル
15 ブレイク装置のテーブル
29 吸着反転機構の吸着板

Claims (2)

  1. 基板を順次搬送する主経路を第1の方向とし、前記主経路の途中に、基板表面にスクライブラインを形成するスクライブ装置と、スクライブラインが形成された基板を前記スクライブラインに沿ってブレイクするブレイク装置とが配置された基板分断装置であって、
    基板を吸着する下向きの吸着板を有し、かつ、前記基板を吸着して前記スクライブ装置のテーブル上に載置する動作、および、スクライブライン形成後の基板を前記スクライブ装置のテーブルから吸着して後記吸着反転機構に受け渡す動作を行う吸着搬送機構と、
    上下反転可能な吸着板を有し、かつ、前記吸着搬送機構から受け取ったスクライブライン形成後の基板を反転させて前記ブレイク装置のテーブル上に載置する動作、および、ブレイク後の基板を前記ブレイク装置のテーブルから吸着して除材する動作を行う吸着反転機構とを備え、
    前記ブレイク装置のテーブルは、前記主経路上の受け渡し位置で前記吸着反転機構から基板を受け取った後に前記第1の方向とは異なる方向に沿って基板のブレイク位置まで移動し、ブレイク完了後は前記受け渡し位置まで復帰するよう構成されている基板分断装置。
  2. 前記スクライブ装置のテーブルは、前記主経路上の受け渡し位置で前記吸着搬送機構から基板を受け取った後に前記第1の方向とは異なる方向に沿って基板のスクライブライン形成位置まで移動し、スクライブライン形成完了後は前記受け渡し位置まで復帰するよう構成されている請求項1に記載の基板分断装置。
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