JP2014079757A - 車両用空気圧縮供給装置、車両用空気圧縮供給システム、及び、車両用空気圧縮供給装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両に搭載する空気圧縮機を備え、該空気圧縮機から吐出した圧縮空気を車両の負荷に供給する車両用圧縮空気供給装置において、前記空気圧縮機の吐出ラインに設けられ、前記圧縮空気に含まれる水分等の異物を除去するエアードライヤーと、前記エアードライヤーにおける乾燥剤を所定の再生条件で再生させる再生手段と、前記乾燥剤の下流に設けられる湿度検知センサーと、を備え、前記湿度検知センサーの検知結果に基づいて、前記再生条件が最適化されることを特徴とする車両用圧縮空気供給装置を提供する。
【選択図】図1
Description
そこで本発明は、空気圧縮機から吐出された圧縮空気の水分を除去するための乾燥剤の現実の状態を検知し、乾燥剤の再生を適正に行うことを目的とする。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明を適用した第1の実施の形態に係る圧縮空気供給システム1の構成を示す図である。
図1に示す圧縮空気供給システム1(車両用圧縮空気供給装置)は、コンプレッサー4(空気圧縮機)と、コンプレッサー4を制御するECU(electronic control unit)2と、コンプレッサー4から吐出された圧縮空気の水分を除去して、上記車両の負荷に圧縮空気を供給するエアードライヤーモジュール10と、を備えて構成される。
ECU2は、圧縮空気供給システム1を搭載する車両の車速等に基づいて、上記車両のエンジンを制御するとともに、コンプレッサー4及びエアードライヤーモジュール10の動作を制御する。但し、ECU2には、車両の車速等に関する情報や、車両の走行距離に関する情報等の車両の走行状況に関する情報が入力される。また、ECU2には、エアードライヤー11の動作状況に関する情報が入力される。
エアードライヤーモジュール10は、ECU2の制御によって開閉される電磁弁101、102、103、及び、エアードライヤーモジュール10の各部における空気圧を検出して、検出値をECU2に出力する圧力センサー121、122、123、124を備えている。ECU2は、圧力センサー121〜123の検出値に基づいて、電磁弁101〜103を開閉させる。
エアードライヤー11には排気バルブ12が設けられ、この排気バルブ12が開くとエアードライヤー11の本体内の圧縮空気が排気口112から直接外部へ排出される。排気バルブ12は空気圧で制御され、その制御ラインにはダブルチェックバルブ104が接続されている。排気バルブ12は通常時は閉鎖され、ダブルチェックバルブ104から空気圧が加わった場合のみ開弁する。
一方、電磁弁102は、ECU2の制御により開閉され、開弁状態において供給路106の空気圧をダブルチェックバルブ104に与える。
ダブルチェックバルブ104は、ガバナ13または電磁弁102のいずれか一方が開いた場合に排気バルブ12に空気圧を与えて開弁させる。従って、排気バルブ12は、供給路106の空気圧が所定の値より高い場合、及び、電磁弁102が開いた場合に開弁して、圧縮空気を排気口112から放出する。
さらに、減圧弁132と保護弁143との間の供給路には、保護弁143をバイパスして出力ポート115に繋がる供給路136が延びている。供給路136には、出力ポート115から分岐室135への圧縮空気の逆流を防止する逆止弁137と、逆止弁137に対して直列に配された絞り138とを有する。
図2に示すように、エアードライヤー11のケース20は、ドライヤー本体21と、ドライヤー本体21に被さってボルト221により固定されたカートリッジカバー22とで構成される。ドライヤー本体21は、流入管111(図1)に接続され、コンプレッサー4の吐出管41から吐出された圧縮空気が流入する流入口211と、ケース20から圧縮空気が吐出する供給路106(図1)とを有する。
カートリッジ23の内部には空間が形成され、この空間に粒状の乾燥剤231が充填されている。また、カートリッジ23の上端部には、圧縮空気をカートリッジ23外へ排出するチェック弁232が設けられ、チェック弁232の下方には、乾燥剤231をチェック弁232側から押さえるフィルター234及びスプリング233が配設されている。
また、カートリッジ23の下部には、乾燥剤231が収容された空間へのオイルの進入を防ぐため、流通する空気中のオイルミストを捕集するオイルフィルター24が配置されている。
そして、オイルフィルター24により油分を除去され、カートリッジ23の乾燥剤231によって水分が吸着除去された圧縮空気は、チェック弁232を通ってカートリッジ23の外に出て、カートリッジカバー22内に設けられた流路(図示略)を通り、流出口212からドライヤー本体21の外に流出する。
ステップS1において、再生タイミングであると判別した場合(ステップS1:Y)、次に、ECU2は、湿度検知センサー14の検知結果に基づいて、エアータンク51a内の圧縮空気の湿度レベルが予め設定された閾値レベル以上か否かを判別する(ステップS2)。ここで、閾値レベルは、乾燥剤231の再生が必要な湿度レベルに基づいて予め設定される。また、ステップS1において、再生タイミングではないと判別された場合(ステップS1:N)もステップS2に移行し、エアータンク51a内の圧縮空気の湿度レベルが予め設定された閾値レベル以上か否かを判別する。
そして、乾燥剤231をさせた後、ECU2は湿度検知センサー14の検知結果を取得する(ステップS9)。次いで、ECU2は、ステップS9において取得した湿度検知センサー14の検知結果に基づいてエアータンク51a内の圧縮空気の湿度レベルが予め設定された湿度正常値レベルまで下がったか否かを判別する(ステップS10)。ここで、湿度正常値レベルは、再生により乾燥剤231に要求される吸着能が回復しているか否かを判別するための基準となる値に設定される。
一方、ステップS10においてエアータンク51a内の圧縮空気の湿度レベルが予め設定された湿度正常値レベルまで下がっていないと判定した場合(ステップS10:N)、予め設定された再生間隔(Tn-1)を予め設定された間隔(a)だけ短くした再生間隔(Tn)を新たな再生間隔として、ステップS1に移行する。但し、この間隔(a)は、例えば、再生間隔(T0)を短くするのに好ましい時間、積算通気量、走行距離等に基づいて設定される。
また、再生後のエアータンク51a内の圧縮空気の湿度レベルが正常値レベルまで下がり(ステップS10:Y)、再生後の圧縮空気の湿度レベルが増加傾向を示していない場合(ステップS11:N)、上記処理を終了する。この場合、再生タイミングが更新されている場合、再生タイミングを初期値(T0)に戻した上で処理を終了してもよい。また、図示はしていないが、ステップS1に戻り、上記処理を繰り返し行い、乾燥剤231の再生処理を行ってよいのは勿論である。
また、上記の説明では、乾燥剤231の再生を行う際に、エアータンク51aに貯留された圧縮空気を用いるものとして説明したが、エアータンク52aに貯留された圧縮空気を用いてもよく、双方のエアータンク51a、52aに貯留された圧縮空気を用いてもよく、特に限定されるものではない。
図4は、第2の実施の形態に係る圧縮空気供給システム200の構成を示す図である。本第2の実施の形態において、上記第1の実施の形態と同様に構成される部分には同じ符号を付して説明を省略する。第1の実施の形態では、負荷51に供給する圧縮空気を貯留するエアータンク51a内に湿度検知センサー14を設ける構成について説明したが、第2の実施の形態では、供給路106から分岐した分岐管107に湿度検知センサー15を設ける構成としている。
本第2の実施の形態では、湿度検知センサー15により、エアードライヤーモジュール10内の圧縮空気の湿度レベルおよび温度を検知する以外は、図3に示すフローチャートと略同様に、湿度検知センサー15の検知結果を用いて乾燥剤231の再生処理を行うことができる。この様に、湿度検知センサー15の検知結果に基づいて、乾燥剤231に吸着された水分量、乾燥剤231の劣化の程度等の乾燥剤231の状態を検知し、乾燥剤231の状態に応じて、乾燥剤231の再生間隔や再生圧力、再生時間等の再生条件を適正にすることができる。
さらに、エアードライヤーモジュール10に接続される負荷は、主ブレーキ装置、パーキングブレーキ、及び、アクセサリー類に限定されず、圧縮空気を使用する機器類であれば何を接続してもよく、その他の細部構成についても任意に変更可能である。また、本発明の車両用圧縮空気供給装置の適用対象となる車両についても特に限定は無く、大型車両、小型車両、特殊車両、牽引車両、二輪車あるいは三輪車のいずれであってもよく、その規模及び形態は任意である。
2 ECU(再生手段)
4 コンプレッサー(空気圧縮機)
11 エアードライヤー
14、15 湿度検知センサー
また、本発明は、車両用圧縮空気供給装置において、前記乾燥剤の下流に設けられる湿度検知センサー、前記乾燥剤の下流に設けられる圧力検知センサーのうちのいずれか1つを備え、前記湿度検知センサー、前記圧力検知センサーのうちのいずれか1つの検知結果に基づいて、前記再生条件が最適化されることを特徴とする。
また、本発明は、車両に搭載する空気圧縮機を備え、該空気圧縮機から吐出した圧縮空気を車両の負荷に供給する車両用圧縮空気システムにおいて、前記空気圧縮機の吐出ラインに設けられ、前記圧縮空気に含まれる水分等の異物を除去するエアードライヤーと、前記エアードライヤーにおける乾燥剤を所定の再生条件で再生させる再生手段と、を備え、前記乾燥剤に吸着された水分量、前記乾燥剤の劣化の程度、再生時に前記乾燥剤に通気させる圧縮空気の圧力、再生時に前記乾燥剤に通気させる圧縮空気の湿度、再生時に前記乾燥剤に通気させる圧縮空気の温度のうちの少なくとも1つに応じて、前記乾燥剤の再生間隔、前記乾燥剤の再生圧力、前記乾燥剤の再生時間、前記乾燥剤の再生頻度、前記乾燥剤を再生させる際の通気量のうちの少なくとも1つの前記再生条件が最適化されることを特徴とする。
また、本発明は、車両用圧縮空気供給システムにおいて、前記乾燥剤の下流に設けられる湿度検知センサー、前記乾燥剤の下流に設けられる圧力検知センサーのうちのいずれか1つを備え、前記湿度検知センサー、前記圧力検知センサーのうちのいずれか1つの検知結果に基づいて、前記再生条件が最適化されることを特徴とする。
また、本発明は、車両に搭載する空気圧縮機と、前記空気圧縮機の吐出ラインに設けられ、前記圧縮空気に含まれる水分等の異物を除去するエアードライヤーと、前記エアードライヤーにおける乾燥剤を所定の再生条件で再生させる再生手段と、を備え、前記空気圧縮機から吐出した圧縮空気を車両の負荷に供給する車両用圧縮空気供給装置を制御して、
前記乾燥剤に吸着された水分量、前記乾燥剤の劣化の程度、再生時に前記乾燥剤に通気させる圧縮空気の圧力、再生時に前記乾燥剤に通気させる圧縮空気の湿度、再生時に前記乾燥剤に通気させる圧縮空気の温度のうちの少なくとも1つに応じて、前記再生条件として前記乾燥剤の再生間隔、前記乾燥剤の再生圧力、前記乾燥剤の再生時間、前記乾燥剤の再生頻度、前記乾燥剤を再生させる際の通気量のうちの少なくとも1つの前記再生条件を最適化することを特徴とする。
Claims (5)
- 車両に搭載する空気圧縮機を備え、該空気圧縮機から吐出した圧縮空気を車両の負荷に供給する車両用圧縮空気供給装置において、
前記空気圧縮機の吐出ラインに設けられ、前記圧縮空気に含まれる水分等の異物を除去するエアードライヤーと、
前記エアードライヤーにおける乾燥剤を所定の再生条件で再生させる再生手段と、
前記乾燥剤の下流に設けられる湿度検知センサーと、
を備え、
前記湿度検知センサーの検知結果に基づいて、前記再生条件が最適化されることを特徴とする車両用圧縮空気供給装置。 - 請求項1記載の車両用圧縮空気供給装置において、
前記負荷に供給される圧縮空気を貯留するエアータンクを備え、
前記湿度センサーは前記エアータンクに設けられること、
を特徴とする車両用圧縮空気供給装置。 - 請求項1又は2記載の車両用圧縮空気供給装置において、
前記再生条件は、前記乾燥剤を再生させる頻度に関する条件を含むこと、
を特徴とする車両用圧縮空気供給装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用圧縮空気供給装置において、
前記再生条件は、前記乾燥剤を再生させる際の通気量に関する条件を含むこと、
を特徴とする車両用圧縮空気供給装置。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両用圧縮空気供給装置において、
前記検知結果が、前記乾燥剤が再生された後の湿度レベルが予め設定された閾値レベル以上の場合及び、前記湿度レベルが増加傾向にあることを示す場合のいずれか又は両方に該当する場合は前記再生条件が最適化されること、
を特徴とする車両用圧縮空気供給装置。
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