JP2014077518A - 軸受装置 - Google Patents
軸受装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014077518A JP2014077518A JP2012226534A JP2012226534A JP2014077518A JP 2014077518 A JP2014077518 A JP 2014077518A JP 2012226534 A JP2012226534 A JP 2012226534A JP 2012226534 A JP2012226534 A JP 2012226534A JP 2014077518 A JP2014077518 A JP 2014077518A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- groove
- inner ring
- bearing device
- axial direction
- outer ring
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Mounting Of Bearings Or Others (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
Abstract
【課題】 組付け時の工程を増加させることなく、耐クリープ性を向上した軸受装置を提供する。
【解決手段】 内輪5の内周面5bに、軸方向の端からのびる溝11が複数形成されている。溝11は、内輪5の軸方向両方の端から軸方向内方にのびており、内輪5の内周面5bの軸方向中間部の位置で閉塞している。溝11は、円周方向等間隔に複数形成されている。
【選択図】 図2
【解決手段】 内輪5の内周面5bに、軸方向の端からのびる溝11が複数形成されている。溝11は、内輪5の軸方向両方の端から軸方向内方にのびており、内輪5の内周面5bの軸方向中間部の位置で閉塞している。溝11は、円周方向等間隔に複数形成されている。
【選択図】 図2
Description
この発明は、軸受装置に関し、特に、外輪もしくは内輪の嵌め合いが不適切な場合などに生じるクリープの防止が図られた軸受装置に関する。
内輪と、外輪と、内外輪間に配置される転動体とを備え、内輪が軸にもしくは外輪がハウジングに嵌め合いによって組み付けられる軸受装置は、よく知られている。このような軸受装置では、荷重が大きかったり、嵌め合いが不適切であったりした場合、軸と内輪またはハウジングと外輪が相対回転するクリープと称される現象が発生することがある。クリープが発生すると、摩耗が発生し、がたつきが大きくなり、軸を支持できないという問題が生じる。そこで、耐クリープ性を向上させた軸受装置が提案されている(特許文献1および2)。
特許文献1には、内輪または外輪の中央部に、軸またはハウジングと非接触な周方向の溝を形成することが開示されている。また、特許文献2には、内輪に軸方向の凹溝を設けて、ローリング加締め等でハブ輪の端部を凹溝に食い込ませ、さらに、ハブ輪の端部を加締めることにより、内輪とハブ輪との相対回転を防止することが開示されている。
上記従来の耐クリープ性向上を図る手法のうち、特許文献1のものでは、周方向の溝によって剛性が低下することから、締め代が小さいとクリープが発生しやすいという問題がある。また、特許文献2のものでは、ローリング加締め等でハブ輪の端部を凹溝に食い込ませることが必要であり、組付け時の工程が増加するという問題があった。
この発明の目的は、組付け時の工程を増加させることなく、耐クリープ性を向上した軸受装置を提供することにある。
この発明による軸受装置は、内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪との間に配置される転動体と、を備え、前記内輪が内側部材にもしくは前記外輪が外側部材に嵌め合いによって組み付けられた軸受装置において、前記内輪の前記内側部材に嵌め合わされた嵌合面、前記内側部材の前記内輪に嵌め合わされた嵌合面、前記外輪の前記外側部材に嵌め合わされた嵌合面および前記外側部材の前記外輪に嵌め合わされた嵌合面のいずれかに、前記嵌合面の端から軸方向内方に向かってのびる溝が円周方向に複数形成されている、ことを特徴とするものである。
前記溝は、前記嵌合面の軸方向両方の端からのび、前記嵌合面の軸方向中間部で閉塞していることが好ましい。嵌合面の軸方向両方の端から溝がのびるようにすることで、溝全体の長さを長く取ることができる。また、嵌合面の軸方向中間部で閉塞している溝とすることで、嵌合面の周長などを管理する際の基準面となるスムーズな円筒面(溝が形成されていない円筒面)を確保することができる。
前記溝の横断面形状は、台形状とされていることが好ましい。このようにすると、嵌め合い時に溝のエッジ部が局所的に変形しやすく、変形に伴って生じた応力によってより強い嵌め合いが得られる。
前記溝は、軸方向に対して傾斜する方向にのびていることが好ましい。このようにすると、溝の閉塞位置が同じ場合には、軸方向に平行にのびる溝に比べて、エッジの長さが長くなり、エッジ応力が掛かる部分を長くできるという点で有利となる。
この発明の軸受装置によると、内輪の内側部材に嵌め合わされた嵌合面、内側部材の内輪に嵌め合わされた嵌合面、外輪の外側部材に嵌め合わされた嵌合面および外側部材の外輪に嵌め合わされた嵌合面のいずれかに、嵌合面の端から軸方向内方に向かってのびる溝が円周方向に複数形成されているので、内輪が内側部材にもしくは外輪が外側部材に嵌め合いによって組み付けられる際、溝のエッジが変形して応力が発生する。これにより、局所的な変形(応力)が円周方向に断続的に発生することになり、耐クリープ性が向上する。組付けは、従来と同様の圧入により行うことができ、組付け時の工程が増加することはない。したがって、コスト増を極力抑えて耐クリープ性を向上させることができる。
この発明の実施の形態を、以下図面を参照して説明する。
図1から図3までは、この発明による軸受装置の第1実施形態を示している。
この実施形態の軸受装置(1)は、外輪軌道面(4a)を有する外輪(4)と、内輪軌道面(5a)を有する内輪(5)と、両輪(4)(5)間に配された複数の円錐ころ(6)と、複数の円錐ころ(6)を保持する保持器(7)と、内輪(5)に嵌め合わされた軸(内側部材)(2)とを備えている。
この実施形態では、軸(2)との嵌合面である内輪(5)の内周面(5b)に、軸方向にのびる溝(11)が複数形成されている。溝(11)は、内輪(5)の内周面(5b)の軸方向両方の端から軸方向内方にのびており、内輪(5)の内周面(5b)の軸方向中間部の位置で閉塞している。各溝(11)の軸方向の長さは、内輪(5)の軸方向長さの例えば1/3程度(1/5〜2/5程度)とされる。このようにすることで、内輪(5)の中央部には、溝(11)が設けられていないスムーズな円筒面が残り、この円筒面を内輪(5)の内周長などを管理する際の基準面として使用することができる。また、溝(11)が軸方向両方の端からのびていることで、溝(11)全体の長さを長く取ることができる。溝(11)は、円周方向等間隔に形成されている。
溝(11)の横断面形状は、図3(a)に示すように、台形状とされている。このような溝(11)を設けることにより、図3(b)に示すように、軸(2)が内輪(5)内に圧入された際、溝(11)のエッジ部(11a)が局所的に変形し、変形に伴って生じた応力により、軸(2)と内輪(5)とが強く結合する。軸方向にのびる溝(11)が複数形成されていることで、局所的な変形(応力)は、円周方向に断続的に発生し、特に、軸(2)と内輪(5)とが相対回転するクリープを発生しにくく(耐クリープ性を向上)することができる。
なお、図3において、溝(11)の横断面形状における斜辺(11b)と内輪(5)の内周面とがなす角は、鈍角であることが好ましい。溝(11)の横断面形状は、台形状に限定されるものではなく、円弧状などであってもよい。
上記の溝(11)は、軸方向に平行に設けられる必要はなく、軸方向内方に向かってのびるように形成されるのであれば、図4に示すように、軸方向に対して傾斜する方向にのびている溝(12)としてもよい。この実施形態(第2実施形態)によると、溝(12)の軸方向の長さが第1実施形態と同じである場合、溝(12)のエッジの長さが第1実施形態のものに比べて長くなり、エッジ応力が掛かる部分を長くできるという点で有利となる。
図5および図6は、この発明による軸受装置の第3実施形態を示している。
この実施形態の軸受装置(1)は、外輪軌道面(4a)を有する外輪(4)と、内輪軌道面(5a)を有する内輪(5)と、両輪(4)(5)間に配された複数の円錐ころ(6)と、複数の円錐ころ(6)を保持する保持器(7)と、外輪(4)が嵌め合わされたハウジング(外側部材)(3)とを備えている。
この実施形態では、ハウジング(3)との嵌合面である外輪(4)の外周面(4b)に、軸方向にのびる溝(13)が複数形成されている。溝(13)は、外輪(4)の外周面(4b)の軸方向両方の端から軸方向内方にのびており、外輪(4)の外周面(4b)の軸方向中間部の位置で閉塞している。各溝(13)の軸方向の長さは、外輪(4)の軸方向長さの例えば1/3程度(1/5〜2/5)とされる。このようにすることで、外輪(4)の中央部には、溝(13)が設けられていないスムーズな円筒面が残り、この円筒面を外輪(4)の外周長などを管理する際の基準面として使用することができる。また、溝(13)が軸方向両方の端からのびていることで、溝(11)全体の長さを長く取ることができる。溝(13)は、円周方向等間隔に形成されている。
溝(13)の横断面形状は、図3に示したのと同様に、台形状とされている。このような溝(13)を設けることにより、外輪(4)がハウジング(3)内に圧入された際、溝(13)のエッジ部が局所的に変形し、変形に伴って生じた応力により、外輪(4)とハウジング(3)とが強く結合する。各溝(13)が軸方向にのびていることで、局所的な変形(応力)は、円周方向に断続的に発生し、特に、外輪(4)とハウジング(3)とが相対回転するクリープを発生しにくく(耐クリープ性を向上)することができる。
なお、溝(13)の横断面形状における斜辺と外輪(4)の外周面とがなす角は、鈍角であることが好ましい。溝(13)の横断面形状は、台形状に限定されるものではなく、円弧状などであってもよい。
上記の溝(13)は、軸方向に平行に設けられる必要はなく、軸方向内方に向かってのびるように形成されるのであれば、図7に示すように、軸方向に対して傾斜する方向にのびている溝(14)としてもよい。この実施形態(第4実施形態)によると、溝(14)の軸方向の長さが第3実施形態と同じである場合、溝(14)のエッジの長さが第3実施形態のものに比べて長くなり、エッジ応力が掛かる部分を長くできるという点で有利となる。
上記の各溝(11)(12)(13)(14)は、例えばローレット加工によって設けることができる。溝(11)(12)(13)(14)の深さは、例えば40μm〜100μmとされ、溝(11)(12)(13)(14)の幅は、例えば0.1〜2mmとされる。溝(11)(12)(13)(14)の本数は、少なくとも片側3本とすればよいが、片側数十本としてもよい。溝(11)(12)(13)(14)を加工する方法は、ローレット加工に限定されるものではない。
なお、図示省略するが、内輪(5)の内周面(5b)(軸(2)との嵌合面)に溝(11)(12)を設ける代わりに、軸(2)の内輪(5)との嵌合面である外周面に溝を設けてもよい。また、外輪(4)の外周面(4b)(ハウジング(3)との嵌合面)に溝(13)(14)を設ける代わりに、ハウジング(3)の外輪(4)との嵌合面である内周面に溝を設けるようにしてもよい。
また、上記において、円錐ころ軸受を例示したが、上記耐クリープ性を向上する構成は、円錐ころ軸受に限らず、玉軸受や円筒ころ軸受その他の各種軸受装置にも適用することができる。
(1):軸受装置、(2):軸(内側部材)、(3):ハウジング(外側部材)、(4):外輪、(5):内輪、(6):円錐ころ(転動体)、(11)(12)(13)(14):溝
Claims (4)
- 内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪との間に配置される転動体と、を備え、前記内輪が内側部材にもしくは前記外輪が外側部材に嵌め合いによって組み付けられた軸受装置において、
前記内輪の前記内側部材に嵌め合わされた嵌合面、前記内側部材の前記内輪に嵌め合わされた嵌合面、前記外輪の前記外側部材に嵌め合わされた嵌合面および前記外側部材の前記外輪に嵌め合わされた嵌合面のいずれかに、前記嵌合面の端から軸方向内方に向かってのびる溝が円周方向に複数形成されている、ことを特徴とする軸受装置。 - 前記溝は、前記嵌合面の軸方向両方の端からのび、前記嵌合面の軸方向中間部で閉塞している、ことを特徴とする請求項1の軸受装置。
- 前記溝の横断面形状は、台形状とされていることを特徴とする請求項1または2の軸受装置。
- 前記溝は、前記嵌合面の軸方向に対して傾斜する方向にのびていることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の軸受装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012226534A JP2014077518A (ja) | 2012-10-12 | 2012-10-12 | 軸受装置 |
US14/434,119 US9435380B2 (en) | 2012-10-12 | 2013-10-11 | Bearing device |
PCT/JP2013/077690 WO2014058038A1 (ja) | 2012-10-12 | 2013-10-11 | 軸受装置 |
EP13846011.8A EP2921731A4 (en) | 2012-10-12 | 2013-10-11 | BEARING DEVICE |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012226534A JP2014077518A (ja) | 2012-10-12 | 2012-10-12 | 軸受装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014077518A true JP2014077518A (ja) | 2014-05-01 |
Family
ID=50782978
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012226534A Pending JP2014077518A (ja) | 2012-10-12 | 2012-10-12 | 軸受装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014077518A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003130062A (ja) * | 2001-10-22 | 2003-05-08 | Nsk Ltd | ハブユニット軸受 |
JP2009041644A (ja) * | 2007-08-08 | 2009-02-26 | Nsk Ltd | 転がり軸受 |
JP2009083699A (ja) * | 2007-10-01 | 2009-04-23 | Jtekt Corp | 車輪支持装置 |
-
2012
- 2012-10-12 JP JP2012226534A patent/JP2014077518A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003130062A (ja) * | 2001-10-22 | 2003-05-08 | Nsk Ltd | ハブユニット軸受 |
JP2009041644A (ja) * | 2007-08-08 | 2009-02-26 | Nsk Ltd | 転がり軸受 |
JP2009083699A (ja) * | 2007-10-01 | 2009-04-23 | Jtekt Corp | 車輪支持装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2009527714A (ja) | 分割された外レース及び一体の内レースを持つ2列アンギュラコンタクト転がり軸受 | |
WO2014058038A1 (ja) | 軸受装置 | |
JP2008180246A (ja) | 円すいころ軸受 | |
JP5928241B2 (ja) | 転がり軸受 | |
JP6532651B2 (ja) | シールリング付転がり軸受 | |
JP2005042894A (ja) | 複列転がり軸受装置 | |
JP2015212567A (ja) | 転がり軸受 | |
CN109210074B (zh) | 用于滚动轴承的分段式保持架 | |
JP2005214330A (ja) | 四点接触玉軸受およびその製造方法 | |
EP3130823A1 (en) | Bearing-equipped resin pulley | |
CN110337550B (zh) | 滚动轴承 | |
JP2014077518A (ja) | 軸受装置 | |
WO2019117013A1 (ja) | 転がり軸受の取付構造 | |
US20170102032A1 (en) | Low friction ball bearing cage design with optimized contact surface | |
JP6064783B2 (ja) | 転がり軸受 | |
WO2014171405A1 (ja) | 円すいころ軸受 | |
JP2009008213A (ja) | 転がり軸受装置及びその組付方法 | |
JP6572693B2 (ja) | 転がり軸受用外輪 | |
US9670960B2 (en) | Radial rolling bearing assembly with connector sleeve | |
JP6079084B2 (ja) | ころ軸受 | |
JP6505961B2 (ja) | 車輪用軸受装置 | |
JP2017083012A (ja) | 車輪支持用複列転がり軸受ユニット | |
JP2015098878A (ja) | 軸受装置 | |
JP4752616B2 (ja) | 玉軸受 | |
JP6376316B1 (ja) | 転がり軸受 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150922 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160621 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20170110 |