JP2014077249A - マンホール蓋の埋め戻し工法における不規則割れ防止方法及び不規則割れ防止方法に用いる分割部材 - Google Patents

マンホール蓋の埋め戻し工法における不規則割れ防止方法及び不規則割れ防止方法に用いる分割部材 Download PDF

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Abstract

【課題】マンホール蓋の埋め戻し工法において、埋め戻し材に対する路盤の支持力が低下ないし消失した場合でも、マンホール蓋周囲の埋め戻し材に不規則割れを生じないようにする。
【解決手段】鉄蓋を受け支えるために下部構造に据え付けられた受け枠の周囲の舗装を掘削し、上記受け枠を交換するとともに、掘削により露出した路盤を転圧し、再び受け枠の周囲を埋め戻す工法において、受け枠12のフランジ部の外周と下部構造13の外周を取り囲むようにしてシート状の分割部材16を取り付け、上記分割部材により、受け枠の周囲の空間20を、そのフランジ部の外周と下部構造外周の位置で区画される内側空間21と外側空間22に分割し、上記分割された内側空間及び外側空間に充填材23を充填し、埋め戻しを行うように構成する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、鉄蓋を受け支えるために下部構造に据え付けられた受け枠の周囲の舗装を掘削し、上記受け枠を交換するとともに、掘削により露出した路盤を転圧し、再び受け枠の周囲を埋め戻す工法における不規則割れ防止方法及び上記不規則割れ防止方法に用いる分割部材に関するものである。
マンホール蓋は、鉄蓋とそれを受け支える受け枠とから成り、受け枠は直壁や斜壁等から成る下部構造に調整リングを配置し、路面との間に必要な高さ調整を行なった上で据え付けられている。マンホール蓋は道路交通の影響を直に受けるため、マンホール蓋及びその周囲の舗装には外力が繰り返し働いているが、マンホール蓋が上記した下部構造によって支持されているのに対して、その周囲の舗装は充填された路盤の上に施工されており、支持構造が相違しているため損傷を被り易い状況にある。損傷したマンホール蓋と受け枠を交換するために、周囲の舗装を円形に切り取り、交換後に高流動速硬性モルタルを充填材に用いて埋め戻す工事が、従来から行なわれている。
本発明に係るマンホール蓋の埋め戻し工法は、上記の埋め戻し工事を行なう場合に適用する工法であり、この目的の工法としては、舗装面の切断面が直線状の円形切断を行う特開昭59−72325号のマンホール周囲の舗装工法、切断面が球面状の特開2004−3309号、特開2006−233754号等が知られている。しかし、切断した球面路盤からの荷重支持力があり、沈下しにくいとされている球面状に切断する工法でも、いわゆる軟弱地盤と呼ばれる強度が弱い路盤であったり、路盤を深く掘削し過ぎるなどして埋め戻し時に路盤材を十分に転圧できなかったりする場合には、問題を生じることがある。図面を参照して具体的に説明すると、図12は埋め戻された路上のマンホール蓋部分の断面を示しており、車両重量は、タイヤtから舗装面d、充填材bを通して路盤aに伝わるため路盤aが沈下し、充填材bの高流動速硬性モルタルとの間に隙間cを生じる(図13)。高流動速硬性モルタルのみでは車両重量を受け支えることができずに舗装面dが沈下し(図14)、その結果、充填材bに割れを生じるという不具合が発生することになる(図16)。
同様の不具合は、切断面が直線状の円形切断を行う特開平5−179607号の工法についても起こり得る。施工される舗装材の範囲が、舗装材を下部にて支持しているコンクリート壁よりも大きく、かつ、支持路盤が軟弱である場合には、埋め戻し材を構成する充填材bの高流動速硬性モルタルや舗装面dが、繰り返し掛かるタイヤからの外力によって割れてしまうからである。特開2009−121154号の路面補修方法も、この例に該当する。特に、充填材bや舗装面dなどが割れると、図16に示したように不規則な破片eとなり、割れたモルタルの破片eが飛散して別の事故の原因にもなる。そのため、図15に示したように、鉄蓋gと受け枠hとから成るマンホール蓋の周囲の舗装を撤去し、路盤fを露出させ、再びマンホール蓋の交換を含む修復工事を再度施工する必要が生じる。
特開昭59−72325号 特開2004−3309号 特開2006−233754号 特開平5−179607号 特開2009−121154号
本発明は前記の実情に鑑みてなされたもので、その課題は、マンホール蓋の埋め戻し工法において、埋め戻し材に対する路盤からの支持力が低下ないし消失した場合でも、マンホール蓋周囲の埋め戻し材に不規則割れを生じないようにすることである。また、本発明の他の課題は、マンホール蓋の埋め戻し工法において、受け枠を撤去しなくても再度の施工が可能な不規則割れ防止方法を提供することである。また、本発明の他の課題は、マンホール蓋の埋め戻し工法に用いて、埋め戻し材の不規則割れを防止することができる分割部材を提供することである。
前記の課題を解決するため、本発明は、鉄蓋を受け支えるために下部構造に据え付けられた受け枠の周囲の舗装を掘削し、上記受け枠を交換するとともに、掘削により露出した路盤を転圧し、再び受け枠の周囲を埋め戻す工法において、受け枠のフランジ部の外周と下部構造の外周を取り囲むようにしてシート状の分割部材を取り付け、上記分割部材により、受け枠の周囲の空間を、そのフランジ部の外周と下部構造外周の位置で区画される内側空間と外側空間に分割し、上記分割された内側空間及び外側空間に高流動速硬性モルタル等の充填材を充填し、埋め戻しを行うように構成するという手段を講じたものである。上記構成要件の前段において、受け枠周囲の舗装を掘削し、再度埋め戻すまでの間には、マンホール蓋と受け枠の交換と高さ調整を含む必要な工事も行なわれる。
本発明では、受け枠の周囲の舗装を掘削することで路盤を露出させるが、このための工法については、特に制限を設けるものではない。つまり、適用可能な工法には、大別すると前述した舗装面の切断面が直線状(円筒面状)の円形切断を行う工法と、切断面が球面状の円形切断を行う工法があるが、どちらの工法にも本発明の方法を適用することが可能である。なお、本出願人の出願に係る特開2003−247203号は受け枠等のオーバーハング部に対する舗装方法として、舗装材を下から支える型枠を、受け枠等を囲むように設置する技術を開示している。しかし、これは舗装材の施工後に取り外す型枠であり、特殊舗装材と一般舗装材の境界を滑らかに仕上げて、耐久性の高い舗装を実現するものであるから、本発明との関連はない。
切断面が球面状の円形切断を行う工法を適用する場合には、受け枠の周囲の舗装を、曲面から成る回転式カッターを用いて掘削することにより、受け枠の周囲の舗装に球面状の掘削面を形成する工程を実施することが望ましい。球面状の掘削面を形成する上記工法は「パラボラ工法」と通称され、マンホール鉄蓋維持修繕工法として、多くの自治体等で施工実績がある(但し、カッター又は掘削面はパラボラ(放物面)でなくても良く、実際には球面に形成されている)。
本発明の方法では、受け枠のフランジ部の外周と下部構造の外周を取り囲むようにしてシート状の分割部材を取り付け、上記分割部材により、受け枠の周囲の空間を、そのフランジ部の外周と下部構造外周の位置で区画される内側空間と外側空間に分割する。多くのマンホール蓋の場合、フランジ部の外周と下部構造外周の位置は、これは円形マンホールにおける半径方向の位置についてであるが、おおむね一致している。分割部材を、上下に配置されるフランジ部の外周と下部構造外周に接して取り付けることにより、内側空間と外側空間に分割することになる。なお、充填材は、舗装材と共に埋め戻し材を構成するものとする。
鉄蓋を受け支えるために下部構造に据え付けられた受け枠の周囲の舗装を掘削し、上記受け枠を交換するとともに、掘削により露出した路盤を転圧し、再び受け枠の周囲を埋め戻す工法において、埋め戻し材の不規則割れを防止するために、受け枠のフランジ部の外周と下部構造の外周を取り囲むようにして取り付けるシート状の分割部材として、分割部材は、上記フランジ部に沿って変形可能であるとともに、充填材による埋め戻し時の外力に耐える強靭なプラスチック製の素材から成り、上記受け枠の周囲の空間の外側空間から充填材を充填したときに、上記分割部材を通過して内側空間に充填材を流入させる複数の透孔を有しているものを使用することが望ましい。
そして、本発明の方法では、上記分割された内側空間及び外側空間に充填材を充填し、埋め戻しを行うように構成されていることを特徴とする。充填材の充填については、内側空間と外側空間に、それぞれ別々に充填することも可能であるが、受け枠の周囲の空間の外側空間に充填材を充填し、上記充填材を外側空間から分割部材を通過して内側空間に流入させる方法を取ることができる。この方法は、手数が掛からず、特に、埋め戻し材を構成する充填材が高流動速硬性モルタルの場合に、より好ましいものである。
分割部材は、その上端の高さが受け枠の上端よりもやや低い位置にあるように取り付けられており、上記分割部材の上端の高さと受け枠の上端の高さの差が、舗装材を施工する高さに設定されている構成を取ることが望ましい。このように構成すると、分割部材の上端高さにより、充填材の充填位置と、充填すべき舗装材の底の位置が決められるので、作業性が向上する。
本発明の場合、分割された内側空間及び外側空間に充填材を充填し、上記充填材を外側空間から分割部材を通過して内側空間に流入させる工程を含むマンホール蓋の埋め戻し工法において、充填材が通過して内側空間と外側空間を一体化する部分を分割部材が有しており、埋め戻しにより充填材が充填された部分に荷重が加わり、耐え切れなくなったときに、分割部材を通過して一体となっていた部分が剪断し、剪断により上記内側空間から外側空間が分離されて外側空間のみが沈下するようにし、上記外側空間の沈下により生じた段差部分に舗装の表層材を充填して修正するように構成することができる。即ち、本発明により、マンホール蓋の埋め戻し工法における一種の耐久性管理が可能になる。
本発明は以上のように構成されているので、マンホール蓋の埋め戻し工法において、埋め戻し材に対する路盤からの支持力が低下ないし消失した場合でも、マンホール蓋周囲の埋め戻し材に不規則割れを生じないようにすることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、マンホール蓋の埋め戻し工法において、外側空間の充填材が破損した場合には、受け枠を撤去しなくても外側空間の充填材のみを再施工することで修復が可能な不規則割れ防止方法を提供することができ、この場合、受け枠等に取り付けてある分割部材も取り外す必要がない。また、本発明によれば、マンホール蓋の埋め戻し工法に分割部材を用いることによって、埋め戻し材の不規則割れを防止し、破片の飛散による事故を防ぐことが可能になり、安全性も高められる。
以下図示の実施形態を参照して本発明をより詳細に説明する。図1ないし図6は本発明に係るマンホール蓋の埋め戻し工法における不規則割れ防止方法の一工程を示すもので、図1は施工中の状態であり、背景技術の欄に説明した図15の記載に続くと考えて良い。図2は埋め戻し後に供用中の状態、図3は転圧された路盤15が沈下して外側空間22の充填材との間に隙間19を生じた状態、図4は外側空間の充填材23と表層材24が一体として沈下した状態、図5は外側空間22における上記沈下により生じた段差部分に表層材24を充填して修正した状態、図6は埋め戻し工法を再度実施するために外側空間22のみを掘削した状態を示している。以下、工程を追って説明する。
<掘削工程>
図1の前段階に当たる図15に示したように、鉄蓋11と共にマンホール蓋10を構成する受け枠12の周囲の掘削のために球面切断機Mが使用される。上記球面切断機Mは鉄蓋上面に固定され、曲面から成る回転式カッターPを、鉄蓋11の中心を軸として360度一周させることで、舗装14を切断するものである。図15の状態では、円形の鉄蓋11(g)を受け支えるために、下部構造13に据え付けられた受け枠12(h)の周囲の舗装材より成る舗装14(d)が掘削され、粒度調整砕石などから成る路盤15(f)が露出しており、図1では、さらに分割部材16が取り付けられている。実施形態では、埋め戻し材27を構成する充填材23として高流動速硬性モルタル等、表層材24としてアスファルト等が使用される。
切断は受け枠12の高さを超える深さまで行なうものとし、切断後、鉄蓋11を外し、図示していないスプリッター装置を受け枠内部に配置し、そのスプリッター装置の爪を高さ調整部の部材と係合させるとともに、拡張して切断塊を下部構造から分離し、油圧ジャッキ等を用いて吊上げて撤去する。このマンホール蓋10の撤去は、特開2006−233754号等に開示されている公知の技術によって行われる。露出させた路盤15は転圧装置を用いて十分に転圧するものとし、また、交換用の鉄蓋11及び受け枠12が下部構造13に取り付けられる。その際、公知の高さ調整方法により、調整枠17及び調整ボルト18を用いて、高さ調整を併せて実施する。この高さ調整は、特開2001−182727号等に開示されている公知の技術によって行うことができる。なお、受け枠12の周囲の舗装14を掘削した後には、上記受け枠12を交換するとともに、掘削により露出した路盤15の転圧がなされる。
<分割工程>
分割工程では、受け枠12のフランジ部12aの外周と、下部構造13の一部である調整枠17の外周を取り囲むようにして、分割部材16を取り付ける。上記分割部材16を取り付けることにより、受け枠12の周囲の空間20が、そのフランジ部12aの外周と下部構造外周の位置で区画される内側空間21と外側空間22に分割される(図1及び図7等を参照)。分割部材16は、後述の如く可撓性と剛性及び耐久性を併有した素材から形成され、受け枠12のフランジ部12aの外周と調整枠17の外周に接して取り囲むようにして取り付けられる。分割部材16の取り付けは、マンホール蓋10の設置並びに高さ調整後に実施することになるが、取り付けの際には、リング状の分割部材16をマンホール蓋10の外周に上方から嵌め合わせ、分割部材16の下端が路盤15と調整枠17の間に食い込むようにして一体的に取り付ける。
分割部材16は、アクリル樹脂製のシート材を素材に用い、図11に示したように、充填材を流入させる複数の透孔25を、シート面を貫通して開口するとともに、予めリング形状に形成したものである。分割部材16の素材に用いるアクリル樹脂製シート材は、受け枠12のフランジ部12aの外周と下部構造の外周に沿った形状に変形可能であるとともに、埋め戻し後も腐食の恐れがなく、内側空間21と外側空間22に分割するために必要な剛性を有するなど万全の機能を利用することができる。透孔25としてどの程度の大きさ及び個数を設けるのが適当かについては、経験的に決めることができる。透孔25を設ける目的は、高流動速硬性モルタルを外側空間22から内側空間21に流入させることであり、この場合のモルタルの流動性は、例えば、ポタージュスープのようであるので、それほど大きな透孔25は必要なく、個数も少なくて良い。
なお、分割部材16を予めリング形状に形成しておくことは必ずしも不可欠の要件ではない。例えば、シート面を貫通する複数の透孔25を開口した帯板状の材料を用い、これを分割部材16として、受け枠12のフランジ部12aの外周と下部構造の外周に沿って巻き付け、リング状に接着するとともに固定する構成も問題なく適用することができる。帯板状材料の場合、直径の異なるマンホール蓋に適用するケースでは、対応し易い場合も少なくないであろう。
受け枠の周囲の空間20は、上記のようにして分割部材16により区画され、内側空間21と外側空間22に分割される。外側空間22については、球面から成る掘削曲面26が舗装14と路盤15に亘って形成されており、この掘削曲面26はモルタルの充填工程における外側の型枠として機能する。内側空間21については、受け枠12が充填工程における内側の型枠の一部として機能する。しかし、高さ調整のための調整枠17が用いられていることにより、受け枠12との間の内周に空所28が開いているので、内側の型枠の他の一部として閉塞部材29を用いて塞ぐ必要が生じる。内側の閉塞部材29についても、モルタルを止める強度と必要な曲げ弾性及び剛性を有する、プラスチック製の素材、例えば、発泡ポリエチレンを用いて、リング状に形成することができる。
<充填工程>
空間20を分割する前工程において形成されている、分割部材16の内側空間21と外側空間22に充填材23を充填する工程であるが、本発明では、特に、受け枠12の周囲の空間20の外側空間22に充填材23を充填し、外側空間22から分割部材16を通過して内側空間21に流入させる工程として実施する。図7はこの工程における充填中の段階を示しており、充填材23が排出口30から外側空間22に排出されつつあり、かつ、その充填材23は分割部材16の透孔25を通じて内側空間21にも流入している。充填材23が、分割部材16の透孔25を通じて内側空間21に流入していることにより、内側空間21と外側空間22を一体化させる部分が、分割部材16の透孔25の部分に形成されている。
透孔25を通じて内側空間21に流入した充填材23は、分割部材16が、その上端の高さが受け枠12の上端よりもやや低い位置にあるように取り付けられているため、上記分割部材16の上端の高さと受け枠12の上端の高さの差sが、舗装材14を施工する高さとなるように設定される(図8参照)。故に、充填材23の充填後、表層材24を充填する作業は、高さの差sを埋めるだけの作業になるので容易、かつ、正確に行なうことができる。図9は表層材24の充填作業が終了し、閉塞部材29が取り外された状態を示しており、これによって、本発明に係るマンホール蓋の埋め戻し工法における不規則割れ防止方法の工程が完了する。施工完了状態は、図10に示すとおりであり、分割部材16は表層材24によって覆われている。
上記の各工程から成る本発明のマンホール蓋の埋め戻し工法における不規則割れ防止方法を実施した路面において、埋め戻しにより充填材23が充填された部分にタイヤ31からの荷重が繰り返し加わると、上記荷重は路盤15に伝わる。しかし、軟弱地盤であったり車両の通過による振動によって地盤が閉まったりした場合には、埋め戻し材27の充填材23と路盤15との間に隙間19を生じることがあり、充填材23、表層材24だけでは耐え切れなくなる。このため、分割部材16を、透孔25の部分で通過して一体となっていた部分に剪断力が働き、その結果、上記内側空間21から外側空間22が分離され、外側空間22のみが沈下するように作用する。
本発明によるマンホール蓋の埋め戻し工法の施工後に生じた沈下部分についても、追加補修の必要が生じるのは当然である。しかし、本発明の不規則割れ防止方法によれば、上記外側空間22の沈下により生じた段差部分にのみ表層材24を充填することによって、補修することができる(図5)。従って、この段階では軽微な補修作業で済ませることができるから極めて簡単に対応可能であり、さらに沈下を外側空間22に生じたときに、再度本発明による埋め戻し工法を実施すれば良い。また、再度本発明による埋め戻し工法を実施する場合、分割部材16は取り外さず、受け枠12のフランジ部12aの外周と下部構造の外周に取り付けたままの状態で良い。故に、分割部材16は繰り返し使用可能であるが、その場合は、分割部材16を透孔部分25等の任意の箇所で掘り抜くなどの加工を加えることで、内側空間21の充填材23と新たに充填する外側空間22の充填材23が一体化した状態を再現することができる。
このように構成されている本発明によれば、球面切断機Mを使用した円形切断により路面を掘削し、マンホール蓋10を周囲の舗装塊と共に撤去し、新たなマンホール蓋10を高さ調整の上、設置する工法において、マンホール蓋10及び下部構造に取り付けた分割部材16により、埋め戻し材27を施工した部分に、あたかも切り取り線を設けたかのように作用する。即ち、埋め戻し工法により充填材23が充填された部分に荷重が加わったときには、受け枠12のフランジ部12aの外周と下部構造の外周との間にある内側空間21の部分が受け枠12と一体の状態を保持するのに対して、分割部材16の透孔25を通過して一体となっていた部分に剪断を生じる結果、剪断により上記内側空間21と外側空間22が分離され、外側空間22のみを沈下させることができる。かくして、上記外側空間22のみの沈下が実現することにより、埋め戻し材27に不規則割れの発生することが解消され、不規則割れで生じた破片による二次的な事故の発生も防止可能になる。
本発明に係るマンホール蓋の埋め戻し工法における不規則割れ防止方法の一例を示すもので、施工状態を示す断面図である。 同じく施工が完了して供用中の状態を示す断面図である。 同じく路盤沈下により充填材下に隙間を生じた状態を示す断面図である。 同じく表層材と充填材が沈下した状態を示す断面図である。 同じく沈下部分の表面に表層材を充填した状態を示す断面図である。 同じく外側空間のみを掘削した状面を示す断面図である。 本発明に係るマンホール蓋の埋め戻し工法における不規則割れ防止方法の詳細を示すもので、充填材の充填状態を拡大して示す断面図である。 同じく充填材の充填を完了した状態を拡大して示す断面図である。 同じく施工を完了した状態を示す断面図である。 同じく施工を完了した状態を示す全体の平面図である。 本発明に係るマンホール蓋の埋め戻し工法における不規則割れ防止方法に用いる分割部材の一例を示す斜視図である。 従来工法により埋め戻されたマンホール蓋部分の断面図である。 同じく路盤沈下により充填材下に隙間を生じた状態を示す断面図である。 同じく表層材と充填材が沈下した状態を示す断面図である。 同じくマンホール蓋の周囲の舗装を撤去し、路盤を露出させた状態を示す断面図である。 従来工法において表層材に生じた不規則割れを示す平面図である。
10 マンホール蓋
11 鉄蓋
12 受け枠
13 下部構造
14 舗装
15 路盤
16 分割部材
17 調整枠
18 調整ボルト
19 隙間
20 マンホール蓋周囲の空間
21 内側空間
22 外側空間
23 充填材
24 表層材
25 透孔
26 掘削曲面
27 埋め戻し材
28 空所
29 閉塞部材
30 ノズル
31 タイヤ
M 球面切断機
P 回転式カッター

Claims (5)

  1. 鉄蓋を受け支えるために下部構造に据え付けられた受け枠の周囲の舗装を掘削し、上記受け枠を交換するとともに、掘削により露出した路盤を転圧し、再び受け枠の周囲を埋め戻す工法において、
    受け枠のフランジ部の外周と下部構造の外周を取り囲むようにしてシート状の分割部材を取り付け、上記分割部材により、受け枠の周囲の空間を、そのフランジ部の外周と下部構造外周の位置で区画される内側空間と外側空間に分割し、
    上記分割された内側空間及び外側空間に充填材を充填し、埋め戻しを行うように構成されていることを特徴とする
    マンホール蓋の埋め戻し工法における不規則割れ防止方法。
  2. 分割された内側空間及び外側空間に充填材を充填し、上記充填材を外側空間から分割部材を通過して内側空間に流入させる工程を含むマンホール蓋の埋め戻し工法において、
    充填材が通過して内側空間と外側空間を一体化する部分を分割部材が有しており、
    埋め戻しにより充填材が充填された部分に荷重が加わり、耐え切れなくなったときに、分割部材を通過して一体となっていた上記部分が剪断し、剪断により上記内側空間と外側空間が分離されて外側空間のみが沈下するようにし、
    上記外側空間の沈下により生じた段差部分に表層材を充填して修正するように構成された
    請求項2記載のマンホール蓋の埋め戻し工法における不規則割れ防止方法。
  3. 受け枠の周囲の空間の外側空間に充填材を充填し、上記充填材を外側空間から分割部材を通過して内側空間に流入させる工程を含み、
    分割部材は、その上端の高さが受け枠の上端よりもやや低い位置にあるように取り付けられており、上記分割部材の上端の高さと受け枠の上端の高さの差が、舗装材を施工する高さに設定されている
    請求項1又は2記載のマンホール蓋の埋め戻し工法における不規則割れ防止方法。
  4. 受け枠の周囲の舗装を、曲面から成る回転式カッターを用いて掘削することにより、受け枠の周囲の舗装に球面状の掘削面を形成する工程を含む
    請求項1記載のマンホール蓋の埋め戻し工法における不規則割れ防止方法。
  5. 鉄蓋を受け支えるために下部構造に据え付けられた受け枠の周囲の舗装を掘削し、上記受け枠を交換するとともに、掘削により露出した路盤を転圧し、再び受け枠の周囲を埋め戻す工法において、埋め戻し材の不規則割れを防止するために、受け枠のフランジ部の外周と下部構造の外周を取り囲むようにして取り付けるシート状の分割部材であって、
    分割部材は、上記フランジ部に沿って変形可能であるとともに、充填材による埋め戻し時の外力に耐える強靭なプラスチック製の素材から成り、
    上記受け枠の周囲の空間の外側空間から充填材を充填したときに、上記分割部材を通過して内側空間に充填材を流入させる複数の透孔を有している
    マンホール蓋の埋め戻し工法における不規則割れ防止方法に用いる分割部材。
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