JP2014076760A - 自動二輪車 - Google Patents

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Abstract

【課題】組立性およびメンテナンス性に優れ、フロントフェンダーの振動を低減できる自動二輪車を提供すること。
【解決手段】フロントフェンダー24は、互いに接続された第1フェンダー29および第2フェンダー30を含む。第1フェンダー29の上サイドガード部37と第2フェンダー30の下サイドガード部41とは、上サイドガード部37が下サイドガード部41の上方に位置するように互いに接続されている。側面視における上サイドガード部37の下端縁と下サイドガード部41の下端縁との境界線X1は、フロントフォーク9に対して傾いた傾斜部X2を含む。傾斜部X2は、側面視においてフロントフォーク9の前方からフロントフォーク9の後方に延びている。
【選択図】図7

Description

本発明は、自動二輪車に関する。
特許文献1には、いわゆるアンダーボーン型の自動二輪車が開示されている。この種の車両では、乗員の乗り降りを容易にするために、シートよりも下方に凹む凹部が前後方向におけるシートとハンドルとの間に設けられている。エンジンは、凹部の下方で車体フレームのメインフレームに支持されている。エンジンのシリンダは、水平に近い角度で前後方向に延びている。
特開2008−162518号公報
自動二輪車は、前輪から跳ね上げられる水、泥、または石等の飛散物から車両を保護するフロントフェンダーを備えている。前述のように、アンダーボーン型の自動二輪車では、エンジンのシリンダがより下方に配置されているため、フロントフェンダーによってシリンダヘッドを保護する場合、より下方までフロントフェンダーを延ばさなければならず、フロントフェンダーが大型化する。そのため、特許文献1のフロントフェンダーは、前後方向に分割された2つのフェンダー(前側フェンダーおよび後側フェンダー)が互いに接続された構造を有している。
図13は、従来の自動二輪車のフロントフォーク121周辺の構造を示す断面図である。図13に示すように、特許文献1の前側フェンダー110は、フロントフォーク121の外側方(図13では、上方)でフロントフォーク121を保護している。フロントフォーク121を保護すると共に、前側フェンダー110をできるだけコンパクトにするため、前側フェンダー110は、フロントフォーク121の外側方からフロントフォーク121の前方および後方に向けて内方に延びている。その一方で、特許文献1の後側フェンダー160は、フロントフォーク121の内側方を通ってフロントフォーク121の前方まで延びており、フロントフォーク121の前部を保護している。
しかしながら、図13に示すように、後側フェンダー160の前端部がフロントフォーク121の前方に配置されているので、後側フェンダー160を後方に移動させることにより、後側フェンダー160を車両から取り外すことができない。したがって、後側フェンダー160を車両から取り外すときには、後側フェンダー160を下方に移動させる必要がある。後側フェンダー160の下方には、前輪が配置されている。そのため、後側フェンダー160を車両から取り外す前に、前輪をフロントフォーク121から取り外す必要がある。したがって、特許文献1の自動二輪車は、メンテナンス性が十分でない。
さらに、図13に示すように、後側フェンダー160の前端部は、フロントフォーク121の前方に位置しており、フロントフォーク121をその前方で保護している。前輪をフロントフォーク121から取り外すことなく、後側フェンダー160を車両から取り外すために、後側フェンダー160の前端部に相当する部分(以下では「フロントガード部」という。)を前側フェンダー110に設けることが考えられる。
しかしながら、図13に示すように、前側フェンダー110がフロントフォーク121の後方まで延びているので、フロントガード部を前側フェンダー110に設けると、前側フェンダー110の形状がさらに複雑化する。したがって、金型から製品を抜き易くするために設ける抜けこう配(draft angle)や、樹脂の収縮によって製品の表面に発生する凹部(いわゆる「ひけ(sink)」)を考慮した設計や製造がさらに複雑化する。そのため、コストの増加や生産性の低下を招く。加えて、フロントフェンダーは、泥、水、および石等の飛散物を受け止めるので、前後方向および上下方向に振れる。そのため、前後方向および上下方向のフロントフェンダーの振動をも考慮する必要がある。
そこで、本発明の目的は、組立性およびメンテナンス性に優れ、フロントフェンダーの振動を低減できる自動二輪車を提供することである。
本発明の一態様は、車体フレームと、前記車体フレームに支持されたシートと、前記シートよりも前方に配置されたハンドルと、前記シートよりも下方に凹んだ凹部を前後方向における前記シートと前記ハンドルとの間に形成する車体カバーと、少なくとも一部が前記凹部および車体フレームの下方に配置されており、前記車体フレームに支持されたエンジンと、前記車体フレームに回転可能に支持されており、前記ハンドルと共に回転するフロントフォークと、前記フロントフォークに回転可能に支持されており、前記エンジンの前方に配置された前輪と、前記前輪の上方および後方に位置するように前記フロントフォークに取り付けられており、前記フロントフォークの前方から前記フロントフォークの外側方に向かって外方に延びると共に、前記フロントフォークの外側方から前記フロントフォークの後方に向かって内方に延びるフロントフェンダーとを備え、前記フロントフェンダーは、少なくとも一部が前記前輪の上方に配置された第1フェンダーと、少なくとも一部が前記前輪の後方に配置されており、前記第1フェンダーに接続された、前記第1フェンダーとは別体の第2フェンダーとを含み、前記第1フェンダーは、前記フロントフォークの前方から前記フロントフォークの外側方まで外方に延びる上サイドガード部と、前記上サイドガード部よりも内方に位置し、前記フロントフォークの前方に配置されたフロントガード部とを含み、前記第2フェンダーは、前記フロントフォークの後方から前記フロントフォークの外側方を通って前記フロントフォークよりも前方まで延びており、前記上サイドガード部の下方に位置するように前記上サイドガード部に接続された下サイドガード部を含み、側面視における前記上サイドガード部の下端縁と前記下サイドガード部の上端縁との境界線は、前記フロントフォークに対して傾いた傾斜部を含み、前記傾斜部は、前記フロントフォークの前方から前記フロントフォークの後方まで延びている、自動二輪車を提供する。
この構成によれば、フロントフェンダーが、フロントフォークの前方からフロントフォークの外側方に向かって外方に延びており、さらに、フロントフォークの外側方からフロントフォークの後方に向かって内方に延びている。フロントフェンダーは、少なくとも一部が前輪の上方に配置された第1フェンダーと、少なくとも一部が前輪の後方に配置された第2フェンダーとを含む。第1フェンダーおよび第2フェンダーは、別々の部材であり、互いに接続されている。第1フェンダーの上サイドガード部と第2フェンダーの下サイドガード部とは、上サイドガード部が下サイドガード部の上方に位置するように互いに接続されている。
側面視における上サイドガード部の下端縁と下サイドガード部の下端縁との境界線は、フロントフォークに対して傾いた傾斜部を含む。傾斜部は、側面視においてフロントフォークを前後方向に跨いでいる。後述するように、境界線に傾斜部が設けられているので、前後方向および上下方向への第1フェンダーおよび第2フェンダーの振動を低減できる。さらに、境界線が前述のような形状を有しているので、第1フェンダーの複雑化を抑制しつつ、従来のフロントフェンダーでは第2フェンダーに設けられていたフロントガード部を第1フェンダーに設けることができる。したがって、第1フェンダーおよび第2フェンダーの組立性およびメンテナンス性を高めることができる。
本発明の一態様において、前記第1フェンダーは、前記上サイドガード部から前方に延びており、前記前輪の上方に配置された第1フェンダー部をさらに含んでいてもよい。前記境界線の前端は、前記第1フェンダー部の根元部よりも下方に配置されていてもよい。
この構成によれば、第1フェンダー部が、上サイドガード部から前方に延びているので、その根元部を中心に上下方向に揺れ易い。境界線の前端は、第1フェンダー部の根元部よりも下方に配置されている。したがって、第1フェンダー部の根元部に加わる上下方向の力が、境界線に加わり難い。そのため、上サイドガード部の下端縁と下サイドガード部の下端縁とが、上下方向に離れること(いわゆる口開き)を抑制できる。
本発明の一態様において、前記境界線の後端は、前記境界線の前端よりも上方に配置されていてもよい。
この構成によれば、境界線の後端が、境界線の前端よりも上方に位置しているので、斜め上に後方に延びる傾斜部を容易に形成できる。さらに、境界線の後端が、境界線の前端と等しい高さまたは境界線の前端よりも下方に位置している場合よりも、上サイドガード部の後端部を上下方向に短くできる。これにより、第1フェンダーの大型化を抑制できる。
本発明の一態様において、前記フロントフェンダーは、ボルトによって前記フロントフォークに取り付けられていてもよい。この場合、前記境界線の前記傾斜部は、側面視において前記ボルトの中心線に対して傾いていてもよい。
この構成によれば、フロントフェンダーが、ボルトによってフロントフォークに取り付けられているので、ボルト付近を中心に揺れ易い。境界線の傾斜部は、ボルトの中心線に対して傾いており、フロントフェンダーの揺動方向に対して傾斜している。したがって、傾斜部は、フロントフェンダーがボルト付近を中心に揺れた場合でも、上サイドガード部の下端縁と下サイドガード部の上端縁とが、互いに離れることを抑制できる。これにより、フロントフェンダーの振動を低減できる。
本発明の一態様において、前記第2フェンダーは、前記フロントフォークの内側方に配置されたインナーガード部をさらに含んでいてもよい。
この構成によれば、インナーガード部がフロントフォークの内側方に配置されているので、フロントフェンダーは、フロントフォークの外側方および前方からだけでなく、フロントフォークの内側方からもフロントフォークを保護できる。これにより、フロントフォークを確実に保護できる。
本発明の一態様において、前記インナーガード部は、前記フロントガード部の内側方を通って前記フロントガード部の前方まで延びていてもよい。
この構成によれば、インナーガード部が、フロントガード部の内側方を通ってフロントガード部の前方まで延びているので、インナーガード部の少なくとも一部が、フロントガード部の前方に配置されている。したがって、フロントガード部の内端部は、インナーガード部によって前方から覆われている。そのため、水、泥、または石等の飛散物が、フロントガード部の内端部とインナーガード部との間を通って、フロントフォークの周囲に移動し難い。したがって、フロントフォークをより確実に保護できる。
本発明の一態様において、前記フロントガード部は、前記第1フェンダーの内面から内方に延びていてもよい。
この構成によれば、フロントガード部の外端部と第1フェンダーの内面との間の隙間が無くなるので、水、泥、または石等の飛散物が、フロントガード部の外端部と第1フェンダーの内面との間を通って、フロントフォークの周囲に移動することを防止できる。これにより、フロントフォークをより確実に保護できる。
本発明の一態様において、前記フロントフォークは、アウターチューブと、前記アウターチューブの端部から前記アウターチューブの軸方向に延びるインナーチューブとを含んでいてもよい。この場合、前記フロントガード部は、前記アウターチューブおよびインナーチューブの前方に配置されており、前記アウターチューブの端部の上方から前記アウターチューブの端部の下方まで延びていてもよい。
この構成によれば、アウターチューブの端部がフロントガード部によって確実に覆われるので、水、泥、または石等の飛散物が、アウターチューブの端部近傍でアウターチューブおよびインナーチューブに当たることを抑制できる。これにより、フロントフォークをより確実に保護できる。
本発明の一態様において、前記フロントフェンダーは、前記上サイドガード部の下端縁および下サイドガード部の上端縁の一方に設けられた差込部と、前記上サイドガード部の下端縁および下サイドガード部の上端縁の他方に設けられており、前記差込部が差し込まれた差込孔とを含んでいてもよい。
この構成によれば、差込部および差込孔が、上サイドガード部および下サイドガード部に設けられている。差込部が差込孔に差し込まれているので、差込部の移動が、差込孔の内面によって規制される。これにより、上サイドガード部の下端縁と下サイドガード部の上端縁との相対移動が、差込部および差込孔によって規制される。したがって、第1フェンダーおよび第2フェンダーの振動をさらに低減できる。
さらに、差込部を差込孔に差し込む単純な作業で、上サイドガード部の下端縁と下サイドガード部の上端縁とを接続できるので、第1フェンダーおよび第2フェンダーの組立および分解が容易である。そのため、第1フェンダーおよび第2フェンダーの組立性およびメンテナンス性をさらに高めることができる。
本発明の一態様において、前記差込部は、上下方向に延びており、前記差込孔に上下方向に差し込まれていてもよい。
この構成によれば、差込孔の内面が、差込部の前方、後方、右方、および左方に配置されているので、前後方向および左右方向の差込部の移動が、差込孔の内面によって規制される。そのため、前後方向および左右方向の第1フェンダーおよび第2フェンダーの振動を低減できる。
本発明の一態様において、前記第1フェンダーは、塗装が施された塗装部品であり、前記第2フェンダーは、塗装が施されていない非塗装部品であってもよい。
この構成によれば、塗装すべき面積が減少するので、自動二輪車のコストを低減できる。さらに、非塗装部品である第2フェンダーの少なくとも一部が、塗装部品である第1フェンダーの下方に配置されているので、前輪から跳ね上げられる水、泥、または石等の飛散物が、非塗装部品である第2フェンダーによって受け止められる。これにより、第1フェンダーの塗装面が第2フェンダーによって保護される。したがって、飛散物の衝突による傷の発生や塗装の剥がれを抑制できる。
本発明の一実施形態に係る自動二輪車の模式的な左側面図である。 本発明の一実施形態に係る自動二輪車の正面図である。 前輪、フロントフォーク、およびフロントフェンダーの斜視図である。 前輪、フロントフォーク、およびフロントフェンダーの斜視図である。 アンダーブラケット周辺の構造を示す平面図である。 アンダーブラケット周辺の構造を示す平面図である。 前輪、フロントフォーク、およびフロントフェンダーを示す側面図である。 図7に示すVIII−VIII線に沿うフロントフェンダーの断面図である。 図7に示すIX−IX線に沿うフロントフェンダーの断面図である。 第1フェンダーの平面図である。 第1フェンダーの左側面図である。 第1フェンダーの背面図である。 第2フェンダーの平面図である。 第2フェンダーの左側面図である。 第1比較形態に係るフロントフェンダーの模式的な左側面図である。 第2比較形態に係るフロントフェンダーの模式的な左側面図である。 従来技術に係るフロントフェンダーの断面図である。
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
以下の説明における前後、上下および左右の各方向は、自動二輪車1が水平面を直進走行している状態に相当する基準姿勢にあり、かつ運転者が前方を向いているときの当該運転者の視点を基準とする。左右方向は、車幅方向に相当する。
図1は、本発明の一実施形態に係る自動二輪車1の模式的な左側面図である。図2は、本発明の一実施形態に係る自動二輪車1の正面図である。以下では、自動二輪車1が、アンダーボーン型の鞍乗型車両である例について説明する。
図1に示すように、自動二輪車1は、前輪Wfおよび後輪Wrと、前輪Wfおよび後輪Wrを支持する車体フレーム2と、車体フレーム2の上方に配置された鞍型のシート3とを含む。図1では、車体フレーム2を太い破線で示している。自動二輪車1は、さらに、自動二輪車1を走行させる動力を発生するエンジン4(内燃機関)と、エンジン4の動力を後輪Wrに伝達する駆動機構とを含む。
図1に示すように、車体フレーム2は、斜め上に後方に延びるヘッドパイプ5と、ヘッドパイプ5から斜め下に後方に延びるメインフレーム6と、メインフレーム6から斜め上に後方に延びる左右一対のシートフレーム7とを含む。車体フレーム2は、さらに、一対のシートフレーム7を連結するクロスメンバを含む。一対のシートフレーム7は、前後方向に延びており、車幅方向に間隔を空けて配置されている。クロスメンバは、一方のシートフレーム7から他方のシートフレーム7に延びている。
図1に示すように、シート3は、一対のシートフレーム7の上方に配置されている。シート3は、一対のシートフレーム7によって支持されている。シート3は、前後方向に延びている。シート3は、一人乗り用であってもよいし、二人乗り用であってもよい。図1は、運転者が座るドライバーシート3aと同乗者が座るタンデムシート3bとを含む二人乗り用のシートが、シート3として用いられている例を示している。自動二輪車1は、運転者の足が載せられるステップS1と、同乗者の足が載せられるステップS2と、同乗者によって握られるグリップG1とを含む。グリップG1は、平面視U字状のバーであり、シート3後部の縁部に沿って配置されている。グリップG1は、シートフレーム7に固定されている。
図1に示すように、自動二輪車1は、運転者によって操作されるハンドルH1と、ステアリングシャフトの中心軸線まわりにハンドルH1および前輪Wfと共に左右に回動するフロントフォーク9とを含む。
図1に示すように、フロントフォーク9は、前輪Wfを回転可能に支持している。フロントフォーク9は、ヘッドパイプ5に支持されている。したがって、前輪Wfは、フロントフォーク9を介して車体フレーム2に支持されている。フロントフォーク9のステアリングシャフト33(図2参照)は、車体フレーム2のヘッドパイプ5内に挿入されている。ステアリングシャフト33は、ヘッドパイプ5に対して、ステアリング軸線(ステアリングシャフト33の中心軸線)まわりに回転可能である。ハンドルH1は、ヘッドパイプ5よりも上方でフロントフォーク9に取り付けられている。ハンドルH1は、シート3よりも上方の高さでシート3よりも前方に配置されている。ハンドルH1が操作されると、前輪Wfおよびフロントフォーク9は、ハンドルH1に共に左右に回動する。これにより、自動二輪車1が操舵される。
図1に示すように、自動二輪車1は、エンジン4の後方で車幅方向に延びるピボットシャフト10と、ピボットシャフト10の中心軸線まわりに後輪Wrと共に上下方向に揺動するスイングアーム11と、後輪Wrおよびスイングアーム11を支持するリアサスペンション12とを含む。
図1に示すように、ピボットシャフト10は、側面視でエンジン4の後方に配置されている。ピボットシャフト10は、車体フレーム2に取り付けられている。スイングアーム11は、ピボットシャフト10から後方に延びている。スイングアーム11は、ピボットシャフト10を介して車体フレーム2に取り付けられている。後輪Wrは、スイングアーム11の後端部に回転可能に支持されている。後輪Wrは、ピボットシャフト10およびスイングアーム11を介して車体フレーム2に支持されている。後輪Wrは、エンジン4の後方でシート3の下方に配置されている。後輪Wrは、側面視で一対のシートフレーム7の下方に配置されている。
図1に示すように、自動二輪車1は、車体フレーム2等を覆う車体カバー20を含む。車体カバー20は、ハンドルH1を覆うハンドルカバー21と、シート3に着座している運転者の足の前方に配置されるレッグシールド22と、一対のシートフレーム7の側面を覆うリアカバー23とを含む。車体カバー20は、さらに、前輪Wfを覆うフロントフェンダー24と、後輪Wrを覆うリアフェンダー25とを含む。
図1に示すように、ハンドルカバー21は、ハンドルH1に取り付けられている。レッグシールド22は、側面視でハンドルカバー21の下方に配置されている。リアカバー23は、一対のシートフレーム7の外側方に配置されている。レッグシールド22の下部は、例えば正面視で上向きに凹んだ二股状であり、エンジン4の一部(シリンダボディ4b)は、レッグシールド22の下部の間に配置されている。リアカバー23は、エンジン4よりも後方に配置されている。リアカバー23は、側面視でシート3の下方からシート3の後方まで延びている。リアカバー23は、各シートフレーム7の外側方および上方に配置されている。後輪Wrは、側面視でリアカバー23の下方に配置されており、リアフェンダー25は、側面視でリアカバー23から斜め下に後方に延びている。リアフェンダー25の後端部は、リアカバー23よりも後方に配置されている。
図1に示すように、フロントフェンダー24は、前輪Wfの上方および後方に配置されており、リアフェンダー25は、後輪Wrの上方および後方に配置されている。フロントフェンダー24は、側面視でレッグシールド22から下方に突出している、フロントフェンダー24は、フロントフォーク9に取り付けられている。フロントフェンダー24は、フロントフォーク9と共にステアリング軸線まわりに左右に回動する。リアフェンダー25は、一対のシートフレーム7に取り付けられている。リアカバー23の一部は、リアフェンダー25の外側方に配置されており、側面視でリアフェンダー25に重なっている。リアフェンダー25は、シート3よりも下方に配置されている。
図1に示すように、車体カバー20は、シート3よりも下方に凹んだ凹部26を前後方向におけるシート3とハンドルH1との間に形成している。凹部26の底は、エンジン4およびメインフレーム6の上方に配置されている。したがって、エンジン4の一部は、凹部26および車体フレーム2の下方に配置されている。エンジン4は、少なくとも一部が凹部26および車体フレーム2の下方に配置されたシリンダヘッド4a、シリンダボディ4bおよびクランクケース4cを含む。シリンダの中心線L1は、平面視で前後方向に延びており、水平面に対して45度以下の角度で傾いている。エンジン4は、シート3よりも下方に配置されている。前輪Wfは、エンジン4の前方に配置されている。エンジン4は、車体フレーム2に支持されている。エンジン4は、前後方向において前輪Wfおよび後輪Wrの間に配置されている。
図1に示すように、自動二輪車1は、自動二輪車1の前部に取り付けられたヘッドライト27と、自動二輪車1の後部に取り付けられたテールライト28とを含む。
図1に示すように、ヘッドライト27は、ハンドルH1の前方に配置されている。したがって、ヘッドライト27は、シート3よりも上方に配置されている。ハンドルカバー21は、ヘッドライト27の一部を収容している。図2に示すように、ヘッドライト27は、前向きに開いたハンドルカバー21の開口部21aから露出している。一方、図1に示すように、テールライト28は、シート3の後方に配置されている。テールライト28は、リアフェンダー25の上方に配置されている。したがって、テールライト28は、後輪Wrの上方に配置されている。リアカバー23は、テールライト28の一部を収容している。テールライト28は、後向きに開いたリアカバー23の開口部23aから露出している。
図3および図4は、前輪Wf、フロントフォーク9、およびフロントフェンダー24の斜視図である。図5および図6は、アンダーブラケット32周辺の構造を示す平面図である。図7は、前輪Wf、フロントフォーク9、およびフロントフェンダー24を示す側面図である。図8は、図7に示すVIII−VIII線に沿うフロントフェンダー24の断面図である。図9は、図7に示すIX−IX線に沿うフロントフェンダー24の断面図である。図8は、フロントフォーク9に直交する平面でフロントフェンダー24を切断した断面を示しており、図9は、水平面でフロントフェンダー24を切断した断面を示している。
図3および図4に示すように、フロントフェンダー24は、フロントフォーク9に取り外し可能に取り付けられた樹脂製の第1フェンダー29および第2フェンダー30を含む。
図3および図4に示すように、第1フェンダー29および第2フェンダー30は、別々の部材であり、互いに接続されている。第1フェンダー29の少なくとも一部は、前輪Wfの上方に配置されており、第2フェンダー30の少なくとも一部は、前輪Wfの後方に配置されている。第1フェンダー29は、塗装が施された塗装部品であり、第2フェンダー30は、塗装が施されていない非塗装部品である。したがって、第1フェンダー29の外表面は、塗装が施された塗装面(図4においてハッチングが施された面)を含む。
図3に示すように、フロントフェンダー24は、前輪Wfの上方に配置された第1フェンダー部38と、前輪Wfの後方に配置された第2フェンダー部42とを含む。さらに、フロントフェンダー24は、フロントフォーク9の外側方に配置された、上サイドガード部37および下サイドガード部41を含むサイドガード部と、フロントフォーク9の前方に配置されたフロントガード部39と、フロントフォーク9の内側方に配置されたインナーガード部43とを含む。前輪Wfおよびフロントフォーク9は、フロントフェンダー24によって保護されている。
図4に示すように、フロントフォーク9は、前輪Wfの右方および左方に配置された2本の伸縮軸31(telescopic shaft)と、前輪Wfよりも上方で伸縮軸31に取り付けられたアンダーブラケット32と、アンダーブラケット32から上方に延びるステアリングシャフト33とを含む。
図5に示すように、2本の伸縮軸31は、車両中心C1(車体フレーム2を車幅方向に二等分する二等分線を含む鉛直面)の右方および左方に配置されている。2本の伸縮軸31は、車幅方向に間隔を空けて平行に配置されている。前輪Wfの中心部は、2本の伸縮軸31の下端部の間に配置されている。図7に示すように、伸縮軸31は、側面視において前輪Wfの中心部から斜め後ろに上方に延びている。伸縮軸31は、側面視で前後方向に傾いている。伸縮軸31の上端部は、前輪Wfよりも上方に配置されている。
図7に示すように、伸縮軸31は、軸方向に伸縮可能な衝撃吸収機構を含む。すなわち、伸縮軸31は、伸縮軸31の軸方向に延びるインナーチューブ34およびアウターチューブ35を含む。インナーチューブ34およびアウターチューブ35は、伸縮軸31の軸方向に相対移動可能である。インナーチューブ34の一部は、アウターチューブ35内に挿入されている。アッパーチューブとしてのインナーチューブ34は、ロアチューブとしてのアウターチューブ35の上端部から軸方向上方に延びている。インナーチューブ34は、アウターチューブ35の下端部から軸方向下方に延びていてもよい。すなわち、インナーチューブ34が、ロアチューブであり、アウターチューブ35が、アッパーチューブであってもよい。
図4に示すように、アンダーブラケット32は、2本の伸縮軸31の上端部に取り付けられている。アンダーブラケット32は、前輪Wfよりも上方に配置されている。アンダーブラケット32は、一対の伸縮軸31の上端部にそれぞれ連結された右連結部32Rおよび左連結部32Lと、ステアリングシャフト33の下端部に連結された中間連結部32Iとを含む。伸縮軸31は、右連結部32Rまたは左連結部32Lから下方に延びており、ステアリングシャフト33は、中間連結部32Iから上方に延びている。図5および図6に示すように、中間連結部32Iは、左右方向において右連結部32Rおよび左連結部32Lの間に配置されている。中間連結部32Iの少なくとも一部は、右連結部32Rおよび左連結部32Lよりも後方に配置されている。
ステアリングシャフト33は、アンダーブラケット32から斜め後ろに上方に延びている。図7に示すように、ステアリングシャフト33は、側面視で前後方向に傾いている。水平面に対するステアリングシャフト33の傾斜角度は、水平面に対する伸縮軸31の傾斜角度と等しい。ステアリングシャフト33の少なくとも一部は、2本の伸縮軸31よりも後方に配置されている。ステアリングシャフト33は、車幅方向において2本の伸縮軸31の間に配置されている。ステアリングシャフト33は、フロントフェンダー24よりも上方に配置されている。
図8および図9に示すように、フロントフォーク9の各伸縮軸31は、フロントフェンダー24によって取り囲まれている。フロントフェンダー24は、各伸縮軸31の前方から各伸縮軸31の外側方に向かって外方(車両中心C1から離れる方向)に延びている。さらに、フロントフェンダー24は、各伸縮軸31の外側方から各伸縮軸31の後方に向かって内方(車両中心C1に近づく方向)に延びている。したがって、フロントフェンダー24は、フロントフォーク9の前方からフロントフォーク9の外側方に向かって外方に延びていると共に、フロントフォーク9の外側方からフロントフォーク9の後方に向かって内方に延びている。これにより、フロントフォーク9が確実に保護されている。
図10Aは、第1フェンダー29の平面図である。図10Bは、第1フェンダー29の左側面図である。図10Cは、第1フェンダー29の背面図である。
図10Aに示すように、第1フェンダー29は、後向きに開いた平面視U字の第1上壁部36と、フロントフォーク9の外側方に配置された一対の上サイドガード部37と、第1上壁部36および上サイドガード部37から斜め下に前方に延びる第1フェンダー部38とを含む。図10Bおよび図10Cに示すように、第1フェンダー29は、さらに、上サイドガード部37の内方に配置された一対のフロントガード部39を含む。
図5に示すように、第1上壁部36は、平面視でアンダーブラケット32の中間連結部32Iを取り囲んでいる。左右方向における第1上壁部36の中間部は、平面視で中間連結部32Iの前方に配置されている。中間連結部32Iは、平面視で左右方向における第1上壁部36の右端部および左端部の間に配置されている。第1上壁部36の右端部および左端部は、それぞれ、アンダーブラケット32の右連結部32Rおよび左連結部32Lの上方に配置されている。したがって、第1上壁部36は、アンダーブラケット32の上方に配置されている。一対の伸縮軸31は、右連結部32Rおよび左連結部32Lから下方に延びている。したがって、伸縮軸31の上端部は、第1上壁部36によって上から覆われている。
図5に示すように、一対の上サイドガード部37は、車両中心C1の右方および左方に配置されている。一対の上サイドガード部37は、2本の伸縮軸31の右方および左方に配置されている。したがって、上サイドガード部37は、フロントフォーク9の右方または左方に配置されている。右方の上サイドガード部37は、第1上壁部36の右端部から下方に延びており、左方の上サイドガード部37は、第1上壁部36の左端部から下方に延びている。上サイドガード部37は、平面視で外方に膨らんだ円弧状である。上サイドガード部37は、対応する伸縮軸31の前方から伸縮軸31の外側方まで外方に延びている。したがって、上サイドガード部37は、フロントフォーク9の前方からフロントフォーク9の外側方まで外方に延びている。
図10Bに示すように、上サイドガード部37の下端縁37Lは、側面視で伸縮軸31の前方から斜め上に後方に延びている。したがって、上サイドガード部37の下端縁37Lは、伸縮軸31に対して上下方向に傾いている。そのため、上サイドガード部37の下端縁37Lは、フロントフォーク9に対して上下方向に傾いている。下端に相当する上サイドガード部37の下端縁37Lの前端37Laは、側面視で前輪Wfに重なっており、上端に相当する上サイドガード部37の下端縁37Lの後端37Lbは、側面視で前輪Wfの上方に配置されている。
図10Aに示すように、第1フェンダー部38は、第1上壁部36および上サイドガード部37よりも前方に配置されている。第1フェンダー部38は、車両中心C1に重なっている。第1フェンダー部38は、前輪Wfの上方に配置されている。第1フェンダー部38は、第1上壁部36および上サイドガード部37よりも前後方向に長い。前端部に相当する第1フェンダー部38の先端部38aの幅(左右方向への長さ)は、後端部に相当する第1フェンダー部38の根元部38bの幅よりも狭い。さらに、第1フェンダー部38の根元部38bの幅は、上サイドガード部37の幅よりも狭い。したがって、第1フェンダー部38の幅は、上サイドガード部37の幅よりも狭い。
図10Bに示すように、第1フェンダー部38の先端部38aは、第1フェンダー部38の根元部38bよりも下方に配置されている。第1フェンダー部38の根元部38bは、側面視で上サイドガード部37の前方に配置されている。第1フェンダー部38の根元部38bは、上サイドガード部37の下端縁37Lの前端37Laよりも上方に配置されている。側面視での第1フェンダー部38の先端部38aの厚み(上下方向への長さ)は、側面視での第1フェンダー部38の根元部38bの厚みよりも薄い。第1フェンダー部38の下端縁38Lと上サイドガード部37の前端縁37Fとは、側面視で上サイドガード部37の下端縁37Lの前端37Laよりも上方に凹んだ円弧状の凹み部29aを第1フェンダー部38と上サイドガード部37との結合部で形成している。これにより、第1フェンダー部38と上サイドガード部37との結合部で生じる応力が低減されている。
図10Aに示すように、フロントガード部39は、上サイドガード部37および第1フェンダー部38の下方に配置されている。一対のフロントガード部39は、車両中心C1の右方および左方に配置されている。右方のフロントガード部39は、右方の上サイドガード部37の内面から内方に延びており、左方のフロントガード部39は、左方の上サイドガード部37の内面から内方に延びている。したがって、フロントガード部39は、第1フェンダー29の内面から内方に延びている。
図10Aに示すように、フロントガード部39の外端部39bは、平面視で第1フェンダー部38よりも外方に配置されている。フロントガード部39は、第1フェンダー部38の先端部38aよりも後方に配置されている。フロントガード部39は、上サイドガード部37の後端部よりも前方に配置されている。したがって、フロントガード部39は、前後方向において第1フェンダー29の前端と第1フェンダー29の後端との間に配置されている。
図10Bに示すように、フロントガード部39は、上下方向および左右方向に延びる姿勢で保持された板状の部分である。フロントガード部39は、上サイドガード部37の下端縁37Lよりも下方に突出している。したがって、フロントガード部39の下端部は、上サイドガード部37の下端縁37Lよりも下方に配置されている。フロントガード部39の下端部は、第1フェンダー部38の先端部38aよりも下方に配置されている。
図8および図9に示すように、フロントガード部39の外端部39bは、伸縮軸31よりも外方に配置されている。フロントガード部39の内端部39aは、伸縮軸31よりも内方に配置されている。右方のフロントガード部39は、右方の伸縮軸31の前方に配置されており、左方のフロントガード部39は、左方の伸縮軸31の前方に配置されている。したがって、フロントガード部39は、フロントフォーク9の前方に配置されている。
図8および図9に示すように、フロントガード部39の断面は、例えば前向きに開いたV字状である。フロントガード部39の断面は、V字状に限らず、曲線状であってもよいし、直線状であってもよい。当然、曲線状の部分と直線状の部分とが、フロントガード部39の断面に含まれていてもよい。
図7に示すように、フロントガード部39の上端部は、アンダーブラケット32の前方に配置されている。フロントガード部39は、アンダーブラケット32の前方から伸縮軸31の軸方向に下方に延びている。フロントガード部39は、アウターチューブ35の上端部の上方からアウターチューブ35の上端部の下方まで延びている。そのため、アウターチューブ35の外に配置されたインナーチューブ34の露出部分は、フロントガード部39の後方に配置されている。これにより、インナーチューブ34の露出部分が、フロントガード部39によって前方から覆われており、飛散物から保護されている。
図11Aは、第2フェンダー30の平面図である。図11Bは、第2フェンダー30の左側面図である。
図11Aに示すように、第2フェンダー30は、フロントフォーク9の内側方に配置された第2上壁部40と、フロントフォーク9の外側方に配置された一対の下サイドガード部41とを含む。第2フェンダー30は、さらに、第2上壁部40および下サイドガード部41から斜め下に後方に延びる第2フェンダー部42と、下サイドガード部41の内方に配置された一対のインナーガード部43とを含む。
図6に示すように、第2上壁部40は、アンダーブラケット32の下方に配置されている。さらに、第2上壁部40は、左右方向における2本の伸縮軸31の間に配置されている。したがって、第2上壁部40は、フロントフォーク9の間でフロントフォーク9の下方に配置されている。アンダーブラケット32は、平面視で第2上壁部40に重なっている。第2上壁部40の幅は、アンダーブラケット32の幅よりも狭い。さらに、第2上壁部40の幅は、前輪Wfの幅よりも広い。第2上壁部40は、前輪Wfの上方に配置されている。第2上壁部40の前端部は、伸縮軸31よりも前方に配置されており、第2上壁部40の後端部は、伸縮軸31よりも後方に配置されている。第2上壁部40は、車両中心C1に重なっている。
図11Aに示すように、第2上壁部40は、フロントフォーク9よりも幅が狭い幅狭部40aと、幅狭部40aよりも幅が広い幅広部40bとを含む。幅狭部40aは、2本の伸縮軸31の間に配置されている。幅狭部40aは、2本の伸縮軸31よりも前方まで延びている。幅広部40bは、幅狭部40aの前端部に結合されている。したがって、幅広部40bは、2本の伸縮軸31よりも前方に配置されている。幅広部40bの右端部および左端部は、幅狭部40aよりも外方に突出している。幅広部40bの幅は、左右方向への2本の伸縮軸31の内側面の間隔(2本のインナーチューブ34の間の空間の幅)よりも狭い。同様に、幅狭部40aの幅は、左右方向への2本の伸縮軸31の間隔よりも狭い。したがって、幅狭部40aおよび幅広部40bは、2本の伸縮軸31の間を前後方向に通過可能であり、フロントフォーク9に対して第2フェンダー30を後方に取り外し可能である。
図11Aに示すように、一対の下サイドガード部41は、車両中心C1の右方および左方に配置されている。第2上壁部40は、平面視で左右方向における一対の下サイドガード部41の間に配置されている。一対の下サイドガード部41は、2本の伸縮軸31の右方および左方に配置されている。したがって、下サイドガード部41は、フロントフォーク9に右方または左方に配置されている。下サイドガード部41は、平面視で外方に膨らんだ円弧状である。下サイドガード部41は、対応する伸縮軸31の後方から伸縮軸31の外側方を通って伸縮軸31よりも前方まで延びている。したがって、下サイドガード部41は、フロントフォーク9の後方からフロントフォーク9の外側方を通ってフロントフォーク9よりも前方まで延びている。
図11Bに示すように、下サイドガード部41の上端縁41Uは、側面視で伸縮軸31の前方から斜め上に後方に延びている。したがって、下サイドガード部41の上端縁41Uは、伸縮軸31に対して上下方向に傾いている。そのため、下サイドガード部41の上端縁41Uは、フロントフォーク9に対して上下方向に傾いている。同様に、下サイドガード部41の下端縁41Lは、側面視で伸縮軸31の前方から斜め上に後方に延びている。したがって、下サイドガード部41の下端縁41Lは、伸縮軸31に対して上下方向に傾いている。そのため、下サイドガード部41の下端縁41Lは、フロントフォーク9に対して上下方向に傾いている。
図11Bに示すように、下サイドガード部41の上端縁41Uと下サイドガード部41の下端縁41Lとは、側面視で伸縮軸31を前後方向に跨いでいる。下端に相当する下サイドガード部41の上端縁41Uの前端41Uaは、側面視で前輪Wfに重なっており、上端に相当する下サイドガード部41の上端縁41Uの後端41Ubは、側面視で前輪Wfの上方に配置されている。同様に、下端に相当する下サイドガード部41の下端縁41Lの前端41Laは、側面視で前輪Wfに重なっており、上端に相当する下サイドガード部41の下端縁41Lの後端41Lbは、側面視で前輪Wfの上方に配置されている。
図11Aに示すように、第2フェンダー部42は、第2上壁部40および下サイドガード部41よりも後方に配置されている。第2フェンダー部42は、車両中心C1に重なっている。第2フェンダー部42は、第2上壁部40および下サイドガード部41よりも前後方向に長い。後端部に相当する第2フェンダー部42の先端部42aの幅は、前端部に相当する第2フェンダー部42の根元部42bの幅よりも狭い。さらに、第2フェンダー部42の根元部42bの幅は、下サイドガード部41の幅よりも狭い。したがって、第2フェンダー部42の幅は、下サイドガード部41の幅よりも狭い。
図11Bに示すように、第2フェンダー部42の先端部42aは、第2上壁部40および下サイドガード部41よりも下方に配置されている。さらに、第2フェンダー部42の先端部42aは、第2フェンダー部42の根元部42bよりも下方に配置されている。第2フェンダー部42の根元部42bは、側面視で下サイドガード部41の後方に配置されている。第2フェンダー部42の根元部42bは、下サイドガード部41の下端縁41Lの前端41Laよりも上方に配置されている。第2フェンダー部42の下端縁42Lと下サイドガード部41の下端縁41Lとは、側面視で下サイドガード部41の下端縁41Lの前端41Laよりも上方に凹んだ円弧状の凹み部30aを第2フェンダー部42と下サイドガード部41との結合部で形成している。
図1に示すように、第2フェンダー部42は、前輪Wfの後方に配置されている。エンジン4は、第2フェンダー部42の後方に配置されている。第2フェンダー部42の下端は、エンジン4およびフロントフォーク9よりも下方に配置されている。さらに、第2フェンダー部42の下端は、レッグシールド22よりも下方に配置されている。後端部に相当する第2フェンダー部42の先端部42aは、第2フェンダー部42の下端に近づくに従って前輪Wfから遠ざかるように斜め下に後方に延びている。したがって、前後方向における第2フェンダー部42の先端部42aと前輪Wfとの間隔は、第2フェンダー部42の下端に近づくに従って広がっている。そのため、自動二輪車1の前進時に前輪Wfによって跳ね上げられる飛散物が、第2フェンダー30によって確実に受け止められる。
図11Aに示すように、一対のインナーガード部43は、車両中心C1の右方および左方に配置されている。インナーガード部43は、平面視で左右方向における一対の下サイドガード部41の間に配置されている。右方の伸縮軸31は、右方の下サイドガード部41と右方のインナーガード部43との間に配置されており、左方の伸縮軸31は、左方の下サイドガード部41と左方のインナーガード部43との間に配置されている。したがって、インナーガード部43は、2本の伸縮軸31の間に配置されている。そのため、インナーガード部43は、フロントフォーク9の間に配置されている。
図8および図9に示すように、インナーガード部43は、第2フェンダー30の内面から前方に延びている。インナーガード部43の後端部は、フロントフォーク9よりも後方に配置されている。インナーガードの前端部は、フロントガード部39よりも前方に配置されている。2本の伸縮軸31は、それぞれ、一対のインナーガード部43の右方および左方に配置されている。同様に、一対のフロントガード部39は、それぞれ、一対のインナーガード部43の右方および左方に配置されている。したがって、インナーガード部43は、フロントフォーク9の間を通ってフロントフォーク9よりも前方に延びており、一対のフロントガード部39の間を通ってフロントガード部39よりも前方に延びている。
図8および図9に示すように、インナーガード部43は、フロントガード部39の内端部39aよりも内方に配置された幅狭部43aと、幅広部43bから外方に延びる幅広部43bとを含む。幅狭部43aは、フロントガード部39の内端部39aよりも後方からフロントガード部39の内端部39aよりも前方に延びている。幅広部43bは、フロントガード部39の内端部39aよりも前方で幅狭部43aから外方に延びている。幅広部43bは、フロントガード部39の内端部39aの前方に位置している。したがって、インナーガード部43は、フロントガード部39の内側方を通ってフロントガード部39の前方まで延びている。そのため、フロントガード部39の内端部39aは、インナーガード部43によって前方から覆われている。
図4に示すように、一対のインナーガード部43は、第2上壁部40の右端部および左端部から下方に延びている。インナーガード部43の幅狭部43aは、第2上壁部40の幅狭部40aから下方に延びており、インナーガード部43の幅広部43bは、第2上壁部40の幅広部40bから下方に延びている。第2上壁部40と一対のインナーガード部43とは、下向きに開いた正面視U字状の溝を形成している。前輪Wfの一部は、この溝内に配置されている。インナーガード部43は、アウターチューブ35の上端部よりも下方まで延びている。したがって、インナーチューブ34の露出部分は、インナーガード部43によって内方から覆われている。これにより、フロントフォーク9がより確実に保護されている。
図11Bに示すように、インナーガード部43の前端縁43Fは、側面視で下サイドガード部41の上端縁41Uと交差している。下サイドガード部41の前端縁41Fは、側面視でインナーガード部43の前方に配置されている。インナーガード部43の一部は、側面視で下サイドガード部41から下方に突出している。したがって、インナーガード部43の下端縁43Lは、側面視で下サイドガード部41の下端縁41Lと交差している。下サイドガード部41の下端縁41Lの前端41Laは、インナーガード部43よりも下方に配置されている。さらに、下サイドガード部41の下端縁41Lの前端41Laは、インナーガード部43の下端縁43Lよりも前方に配置されている。
図5および図6に示すように、自動二輪車1は、第1フェンダー29および第2フェンダー30をボルトB1およびボルトB2によって取り外し可能にフロントフォーク9に取り付ける取付構造を含む。
具体的には、図5および図6に示すように、第2フェンダー30は、第2上壁部40に設けられた複数の第1取付部48を含む。フロントフォーク9は、アンダーブラケット32に設けられた複数の第1台座部49を含む。図5および図6は、第1取付部48および第1台座部49が3つずつ設けられている例を示している。
図5および図6に示すように、1つの第1台座部49は、平面視でアンダーブラケット32の中間連結部32Iの前方に配置されており、他の2つの第1台座部49は、平面視で中間連結部32Iの後方に配置されている。前方の第1台座部49は、車両中心C1に重なっている。後方の2つの第1台座部49は、車両中心C1の右方および左方に配置されている。3つの第1台座部49は、それぞれ、3つの第1取付部48の上方に配置されている。ボルトB1は、上下方向に重なり合う第1台座部49および第1取付部48に下から取り付けられている。ボルトB1のネジ軸の先端部は、第1取付部48を上下方向に貫通する貫通孔から上方に突出しており、第1台座部49に設けられたネジ孔に取り付けられている。これにより、第1取付部48が第1台座部49に締結されている。
また、図10Cに示すように、第1フェンダー29は、上サイドガード部37に設けられた複数の第2取付部50を含む。図6に示すように、フロントフォーク9は、アンダーブラケット32に設けられた複数の第2台座部51を含む。図6および図10Cは、第2取付部50および第2台座部51が2つずつ設けられている例を示している。
図5に示すように、2つの第2取付部50は、それぞれ、車両中心C1の右方および左方に配置されている。2つの第2取付部50は、アンダーブラケット32の後方に配置されている。2つの第2取付部50は、それぞれ、2つの第2台座部51の後方に配置されている。ボルトB2は、前後方向に重なり合う第2取付部50および第2台座部51に後方から取り付けられている。ボルトB2のネジ軸の先端部は、第2取付部50を前後方向に貫通する貫通孔から前方に突出しており、第2台座部51に設けられたネジ孔に取り付けられている。これにより、第2取付部50が第2台座部51に締結されている。
また、図5に示すように、第1フェンダー29は、第1上壁部36に設けられた複数の第3取付部52を含む。第2フェンダー30は、第2上壁部40に設けられた複数の第3台座部53を含む。図5は、第3取付部52および第3台座部53が2つずつ設けられている例を示している。
図5に示すように、2つの第3取付部52は、それぞれ、車両中心C1の右方および左方に配置されている。2つの第3取付部52は、それぞれ、2つの第3台座部53の上方に配置されている。ボルトB1は、上下方向に重なり合う第3取付部52および第3台座部53に上方から取り付けられている。ボルトB1のネジ軸は、第3取付部52を上下方向に貫通する貫通孔と、第3台座部53を上下方向に貫通する貫通孔とに差し込まれており、ネジ軸の先端部は、第2フェンダー30から下方に突出している。ナット(図示せず)は、第1フェンダー29および第2フェンダー30の下方でネジ軸の先端部に取り付けられている。これにより、第3取付部52が第3台座部53に締結されている。
このように、複数の取付部と複数の台座部とを含む連結構造は、第2フェンダー30をアンダーブラケット32に取り外し可能に取り付けており、第1フェンダー29を第2フェンダー30およびアンダーブラケット32に取り外し可能に取り付けている。第1フェンダー29は、フロントフォーク9から斜め下に前方に延びており、第2フェンダー30は、フロントフォーク9から斜め下に後方に延びている。したがって、第1フェンダー29および第2フェンダー30は、フロントフォーク9のアンダーブラケット32によって片持ち支持されている。
図7に示すように、第1フェンダー29および第2フェンダー30は、上サイドガード部37と下サイドガード部41とが接続された状態でフロントフォーク9に取り付けられる。フロントフェンダー24は、上サイドガード部37と下サイドガード部41とを互いに接続する差し込み式の接続構造を含む。具体的には、図10Bおよび図11Aに示すように、フロントフェンダー24は、上サイドガード部37および下サイドガード部41の一方に設けられた1つ以上の差込部54と、上サイドガード部37および下サイドガード部41の他方に設けられた1つ以上の差込孔55とを含む。図10Bおよび図11Aは、3つの差込部54が上サイドガード部37に設けられており、3つの差込孔55が下サイドガード部41に設けられている例を示している。
図10Bに示すように、差込部54は、側面視で上サイドガード部37の下端縁37Lから下方に延びている。3つの差込部54は、前後方向に間隔を空けて配置されている。同様に、図11Aに示すように、3つの差込孔55は、前後方向に間隔を空けて配置されている。差込孔55は、上サイドガード部37の下端縁37Lを支持する下サイドガード部41の上端面で開口している。図8に示すように、3つの差込部54は、それぞれ、3つの差込孔55に差し込まれている。差込部54が差込孔55に差し込まれている状態では、差込孔55の内面が、差込部54の前後および左右に位置している。したがって、前後方向および左右方向への差込部54の移動が、差込孔55の内面によって規制される。これにより、上サイドガード部37の下端縁37Lと下サイドガード部41の上端縁41Uとの相対移動が抑制される。
図7に示すように、上サイドガード部37および下サイドガード部41は、上サイドガード部37が下サイドガード部41の上方に位置するように互いに接続されている。上サイドガード部37の前端縁37Fと下サイドガード部41の前端縁41Fとは、側面視で同一直線上に配置されている。さらに、上サイドガード部37の下端縁37Lと下サイドガード部41の上端縁41Uとは、上下方向に重なっている。そのため、上サイドガード部37の下端縁37Lと下サイドガード部41の上端縁41Uとは、境界線X1によって、上サイドガード部37の方と下サイドガード部41の方と仕切られている。
図7に示すように、境界線X1は、上サイドガード部37の下端縁37Lと下サイドガード部41の上端縁41Uとが向かい合っている部分を側面視で上サイドガード部37の方と下サイドガード部41の方とに仕切る線である。境界線X1は、上サイドガード部37の下端縁37Lと下サイドガード部41の上端縁41Uとが向かい合っている部分によって形成された線である。したがって、上サイドガード部37の下端縁37Lの一部であっても、下サイドガード部41の上端縁41Uに対向していない部分は、境界線X1に含まれない。同様に、下サイドガード部41の上端縁41Uの一部であっても、上サイドガード部37の下端縁37Lに対向していない部分は、境界線X1に含まれない。
図7に示すように、境界線X1は、側面視においてフロントフォーク9の前方からフロントフォーク9の後方まで延びている。したがって、境界線X1は、側面視においてフロントフォーク9を前後方向に跨いでいる。境界線X1の前端X1aは、前輪Wfの外側方に位置しており、側面視において前輪Wfと重なっている。境界線X1の後端X1bは、前輪Wfよりも上方に配置されている。したがって、境界線X1の前端X1aは、境界線X1の後端X1bよりも下方に配置されている。上サイドガード部37の下端縁37Lの前端37Laと、下サイドガード部41の上端縁41Uの前端41Uaとは、境界線X1の前端X1aと一致している。第1フェンダー部38の根元部38bは、境界線X1の前端X1aは、第1フェンダー部38の根元部38bよりも下方に配置されている。
図7に示すように、境界線X1は、水平面に対して上下方向に傾いた直線状の傾斜部X2を含む。傾斜部X2は、傾斜部X2の前端が傾斜部X2の後端よりも下方に位置するように水平面に対して上下方向に傾いている。さらに、傾斜部X2は、側面視においてフロントフォーク9に対して傾いている。傾斜部X2は、側面視においてフロントフォーク9の前方からフロントフォーク9の後方まで延びている。したがって、傾斜部X2は、側面視においてフロントフォーク9を前後方向に跨いでいる。傾斜部X2の前端は、境界線X1の前端X1aと一致している。したがって、傾斜部X2は、上サイドガード部37の前端縁37Fと下サイドガード部41の前端縁41Fとから斜め上に後方に延びている。
以上のように本実施形態では、第1フェンダー29の上サイドガード部37が第2フェンダー30の下サイドガード部41の上方に位置するように、上サイドガード部37と下サイドガード部41とが互いに接続されている。側面視における上サイドガード部37の下端縁37Lと下サイドガード部41の上端縁41Uとの間の境界線X1は、フロントフォーク9に対して傾いた傾斜部X2を含む。したがって、上サイドガード部37の下端縁37Lの少なくとも一部が、下サイドガード部41の前方および上方で下サイドガード部41の上端縁41Uに接している。言い換えると、下サイドガード部41の上端縁41Uの少なくとも一部が、上サイドガード部37の後方および下方で上サイドガード部37の下端縁37Lに接している。
上サイドガード部37の一部が、下サイドガード部41の前方で下サイドガード部41に接している場合、下サイドガード部41を前方に移動させる力が、第2フェンダー30に加わったとしても、上サイドガード部37の一部によって前方への下サイドガード部41の移動が規制される。同様に、上サイドガード部37の一部が、下サイドガード部41の上方で下サイドガード部41に接している場合、下サイドガード部41を上方に移動させる力が、第2フェンダー30に加わったとしても、上サイドガード部37の一部によって上方への下サイドガード部41の移動が規制される。
これに対して、図12Aに示す第1比較形態のように、境界線が前後方向に水平に延びている場合、第1サイドガード部(上方のサイドガード部)が、第2サイドガード部(下方のサイドガード部)の上方で第2サイドガード部に接している。そのため、前後方向への第1サイドガード部および第2サイドガード部の相対移動が、第1サイドガード部および第2サイドガード部の接続部によって規制され難い。また、境界線が水平面に対して上下方向に傾いていたとしても、その傾斜角度が小さい場合には、第1サイドガード部および第2サイドガード部の相対移動が、十分に規制されない。つまり、境界線を水平面に近づければ近づけるほど、第1サイドガード部および第2サイドガード部は、前後方向に振動し易くなる。
同様に、図12Bに示す第2比較形態のように、境界線が上下方向に鉛直に延びている場合、第1サイドガード部(前方のサイドガード部)が、第2サイドガード部(後方のサイドガード部)の前方で第2サイドガード部に接している。そのため、上下方向への第1サイドガード部および第2サイドガード部の相対移動が、第1サイドガード部および第2サイドガード部の接続部によって規制され難い。また、境界線が鉛直面に対して前後方向に傾いていたとしても、その傾斜角度が小さい場合には、第1サイドガード部および第2サイドガード部の相対移動が、十分に規制されない。つまり、境界線を鉛直面に近づければ近づけるほど、第1サイドガード部および第2サイドガード部は、上下方向に振動し易くなる。
前述のように、境界線X1の傾斜部X2は、側面視においてフロントフォーク9に対して傾いている。したがって、傾斜部X2は、水平面および鉛直面に対して十分に傾いている。そのため、前後方向および上下方向への上サイドガード部37および下サイドガード部41の相対移動が、上サイドガード部37および下サイドガード部41の接続部によって確実に規制される。これにより、前後方向および上下方向への第1フェンダー29および第2フェンダー30の振動を低減できる。
さらに、フロントフェンダー24は、フロントフォーク9の外側方を通ってフロントフォーク9の前方からフロントフォーク9の後方に延びている。これにより、境界線X1が長くなり、第1フェンダー29と第2フェンダー30との接触面積が増加する。したがって、第1フェンダー29と第2フェンダー30とがより強固に接続される。さらに、境界線X1が側面視でフロントフォーク9に対して傾斜しているので、第1フェンダー29と第2フェンダー30との接触面積がさらに増加する。これにより、振動に対するフロントフェンダー24の耐久性が向上し、第1フェンダー29および第2フェンダー30の振動がさらに低減される。
また、図13に示すように、従来のフロントフェンダーでは、前側フェンダー110が、フロントフォーク121の外側方からフロントフォーク121の後方まで延びている。したがって、前側フェンダー110は、フロントフォーク121よりも後方で後側フェンダー160に接続されている。そのため、フロントフォーク121の前方に位置する後側フェンダー160の前端部(本実施形態のフロントガード部39に相当する部分)を前側フェンダー110に設けると、前側フェンダー110は、フロントフォーク121を取り囲む複雑な形状になってしまう。すなわち、前側フェンダー110は、プレス加工が困難な複雑な形状になってしまう。
これに対して、図8に示すように、本実施形態に係る第1フェンダー29は、フロントフォーク9の前方からフロントフォーク9の外側方まで外方に延びている。境界線X1が、側面視においてフロントフォーク9を前後方向に跨いでいるので(図7参照)、第1フェンダー29は、フロントフォーク9の外側方で第2フェンダー30に接続されている。したがって、フロントガード部39を第1フェンダー29に設けたとしても、第1フェンダー29の複雑化を抑制できる。これにより、従来のフロントフェンダーでは第2フェンダー30に設けられていたフロントガード部39を第1フェンダー29に設けることができる。したがって、自動二輪車1の組立性およびメンテナンス性を高めることができる。
また本実施形態では、第1フェンダー部38が、上サイドガード部37から前方に延びているので、その根元部を中心に上下方向に揺れ易い。境界線X1の前端X1aは、第1フェンダー部38の根元部38bよりも下方に配置されている。したがって、第1フェンダー部38の根元部38bに加わる上下方向の力が、境界線X1に加わり難い。そのため、上サイドガード部37の下端縁37Lと下サイドガード部41の下端縁41Lとが、上下方向に離れること(いわゆる口開き)を抑制できる。
また本実施形態では、境界線X1の後端X1bが、境界線X1の前端X1aよりも上方に位置しているので、斜め上に後方に延びる傾斜部X2を容易に形成できる。さらに、境界線X1の後端X1bが、境界線X1の前端X1aと等しい高さまたは境界線X1の前端X1aよりも下方に位置している場合よりも、上サイドガード部37の後端部を上下方向に短くできる。これにより、第1フェンダー29の大型化を抑制できる。
また本実施形態では、フロントフェンダー24が、ボルトB1によってフロントフォーク9に取り付けられているので、ボルトB1付近を中心に揺れ易い。境界線X1の傾斜部X2は、ボルトB1の中心線(伸縮軸31と平行な線)に対して傾いており、フロントフェンダー24の揺動方向に対して傾斜している。したがって、傾斜部X2は、フロントフェンダー24がボルトB1付近を中心に揺れた場合でも、上サイドガード部37の下端縁37Lと下サイドガード部41の上端縁41Uとが、互いに離れることを抑制できる。これにより、フロントフェンダー24の振動を低減できる。
また本実施形態では、インナーガード部43がフロントフォーク9の内側方に配置されているので、フロントフェンダー24は、フロントフォーク9の外側方および前方からだけでなく、フロントフォーク9の内側方からもフロントフォーク9を保護できる。これにより、フロントフォーク9を確実に保護できる。
また本実施形態では、インナーガード部43が、フロントガード部39の内側方を通ってフロントガード部39の前方まで延びているので、インナーガード部43の少なくとも一部が、フロントガード部39の前方に配置されている。したがって、フロントガード部39の内端部39aは、インナーガード部43によって前方から覆われている。そのため、水、泥、または石等の飛散物が、フロントガード部39の内端部39aとインナーガード部43との間を通って、フロントフォーク9の周囲に移動し難い。したがって、フロントフォーク9をより確実に保護できる。
また本実施形態では、フロントガード部39が、第1フェンダー29の内面から内方に延びているので、フロントガード部39の外端部39bと第1フェンダー29の内面との間の隙間がない。したがって、水、泥、または石等の飛散物が、フロントガード部39の外端部39bと第1フェンダー29の内面との間を通って、フロントフォーク9の周囲に移動することを防止できる。これにより、フロントフォーク9をより確実に保護できる。
また本実施形態では、アウターチューブ35の上端部がフロントガード部39によって確実に覆われるので、水、泥、または石等の飛散物が、アウターチューブ35の上端部近傍でアウターチューブ35およびインナーチューブ34に当たることを抑制できる。これにより、フロントフォーク9をより確実に保護できる。
また本実施形態では、差込部54および差込孔55が、上サイドガード部37および下サイドガード部41に設けられており、差込部54が差込孔55に差し込まれているので、差込部54の移動が、差込孔55の内面によって規制される。これにより、上サイドガード部37の下端縁37Lと下サイドガード部41の上端縁41Uとの相対移動が、差込部54と差込孔55とによって規制される。したがって、第1フェンダー29および第2フェンダー30の振動をさらに低減できる。
また本実施形態では、差込部54を差込孔55に差し込む単純な作業で、上サイドガード部37の下端縁37Lと下サイドガード部41の上端縁41Uとを接続できるので、第1フェンダー29および第2フェンダー30の組立および分解が容易である。そのため、第1フェンダー29および第2フェンダー30の組立性およびメンテナンス性を高めることができる。これにより、フロントフェンダー24の組立性およびメンテナンス性を高めることができる。
本発明の実施形態の説明は以上であるが、本発明は、前述の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、前述の実施形態では、境界線X1の後端X1bが、境界線X1の前端X1aよりも上方に配置されている場合について説明した。しかし、境界線X1の後端X1bは、境界線X1の前端X1aと等しい高さに配置されていてもよいし、境界線X1の前端X1aよりも下方に配置されていてもよい。
また、前述の実施形態では、境界線X1の傾斜部X2が、側面視においてボルトB1の中心線に対して傾いている場合について説明した。しかし、傾斜部X2は、ボルトB1の中心線と平行であってもよい。
また、前述の実施形態では、第2フェンダー30が、フロントフォーク9の内側方に配置されたインナーガード部43を含む場合について説明した。しかし、第2フェンダー30は、インナーガード部43を備えていなくてもよい。
また、前述の実施形態では、インナーガード部43が、フロントガード部39の内側方を通ってフロントガード部39の前方まで延びている場合について説明した。しかし、インナーガード部43の全体が、フロントガード部39よりも後方に配置されていてもよい。
また、前述の実施形態では、フロントガード部39が、第1フェンダー29の内面から内方に延びており、フロントガード部39の外端部39bが、第1フェンダー29の内面に接触している場合について説明した。しかし、フロントガード部39の外端部39bは、第1フェンダー29の内面から離れていてもよい。
また、前述の実施形態では、フロントガード部39が、アウターチューブ35の上端部の上方からアウターチューブ35の上端部の下方まで延びており、フロントガード部39の下端部が、アウターチューブ35の上端部よりも下方に配置されている場合について説明した。しかし、フロントガード部39の下端部は、アウターチューブ35の上端部よりも上方に配置されていてもよい。
また、前述の実施形態では、差込部54と差込孔55とを含む差し込み式の接続構造が、フロントフェンダー24に設けられている場合について説明した。しかし、接続構造が、フロントフェンダー24に設けられていなくてもよい。
また、前述の実施形態では、第1フェンダー29が塗装部品であり、第2フェンダー30が非塗装部品である場合について説明した。しかし、第1フェンダー29が非塗装部品であり、第2フェンダー30が塗装部品であってもよい。当然、第1フェンダー29および第2フェンダー30の両方が、塗装部品または非塗装部品であってもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 :自動二輪車
2 :車体フレーム
3 :シート
4 :エンジン
9 :フロントフォーク
20 :車体カバー
24 :フロントフェンダー
26 :凹部
29 :第1フェンダー
30 :第2フェンダー
34 :インナーチューブ
35 :アウターチューブ
37 :上サイドガード部
38 :第1フェンダー部
38b :第1フェンダー部の根元部
39 :フロントガード部
41 :下サイドガード部
43 :インナーガード部
54 :差込部
55 :差込孔
B1 :ボルト
H1 :ハンドル
Wf :前輪
X1 :境界線
X1a :境界線の前端
X1b :境界線の後端
X2 :傾斜部

Claims (11)

  1. 車体フレームと、
    前記車体フレームに支持されたシートと、
    前記シートよりも前方に配置されたハンドルと、
    前記シートよりも下方に凹んだ凹部を前後方向における前記シートと前記ハンドルとの間に形成する車体カバーと、
    少なくとも一部が前記凹部および車体フレームの下方に配置されており、前記車体フレームに支持されたエンジンと、
    前記車体フレームに回転可能に支持されており、前記ハンドルと共に回転するフロントフォークと、
    前記フロントフォークに回転可能に支持されており、前記エンジンの前方に配置された前輪と、
    前記前輪の上方および後方に位置するように前記フロントフォークに取り付けられており、前記フロントフォークの前方から前記フロントフォークの外側方に向かって外方に延びると共に、前記フロントフォークの外側方から前記フロントフォークの後方に向かって内方に延びるフロントフェンダーとを備え、
    前記フロントフェンダーは、少なくとも一部が前記前輪の上方に配置された第1フェンダーと、少なくとも一部が前記前輪の後方に配置されており、前記第1フェンダーに接続された、前記第1フェンダーとは別体の第2フェンダーとを含み、
    前記第1フェンダーは、前記フロントフォークの前方から前記フロントフォークの外側方まで外方に延びる上サイドガード部と、前記上サイドガード部よりも内方に位置し、前記フロントフォークの前方に配置されたフロントガード部とを含み、
    前記第2フェンダーは、前記フロントフォークの後方から前記フロントフォークの外側方を通って前記フロントフォークよりも前方まで延びており、前記上サイドガード部の下方に位置するように前記上サイドガード部に接続された下サイドガード部を含み、
    側面視における前記上サイドガード部の下端縁と前記下サイドガード部の上端縁との境界線は、前記フロントフォークに対して傾いた傾斜部を含み、前記傾斜部は、前記フロントフォークの前方から前記フロントフォークの後方まで延びている、自動二輪車。
  2. 前記第1フェンダーは、前記上サイドガード部から前方に延びており、前記前輪の上方に配置された第1フェンダー部をさらに含み、
    前記境界線の前端は、前記第1フェンダー部の根元部よりも下方に配置されている、請求項1に記載の自動二輪車。
  3. 前記境界線の後端は、前記境界線の前端よりも上方に配置されている、請求項1または2に記載の自動二輪車。
  4. 前記フロントフェンダーは、ボルトによって前記フロントフォークに取り付けられており、
    前記境界線の前記傾斜部は、側面視において前記ボルトの中心線に対して傾いている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の自動二輪車。
  5. 前記第2フェンダーは、前記フロントフォークの内側方に配置されたインナーガード部をさらに含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の自動二輪車。
  6. 前記インナーガード部は、前記フロントガード部の内側方を通って前記フロントガード部の前方まで延びている、請求項5に記載の自動二輪車。
  7. 前記フロントガード部は、前記第1フェンダーの内面から内方に延びている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の自動二輪車。
  8. 前記フロントフォークは、アウターチューブと、前記アウターチューブの端部から前記アウターチューブの軸方向に延びるインナーチューブとを含み、
    前記フロントガード部は、前記アウターチューブおよびインナーチューブの前方に配置されており、前記アウターチューブの端部の上方から前記アウターチューブの端部の下方まで延びている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の自動二輪車。
  9. 前記フロントフェンダーは、前記上サイドガード部の下端縁および下サイドガード部の上端縁の一方に設けられた差込部と、前記上サイドガード部の下端縁および下サイドガード部の上端縁の他方に設けられており、前記差込部が差し込まれた差込孔とを含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の自動二輪車。
  10. 前記差込部は、上下方向に延びており、前記差込孔に上下方向に差し込まれている、請求項9に記載の自動二輪車。
  11. 前記第1フェンダーは、塗装が施された塗装部品であり、
    前記第2フェンダーは、塗装が施されていない非塗装部品である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の自動二輪車。
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