JP2014076749A - 車両制御システムおよび車両制御方法 - Google Patents

車両制御システムおよび車両制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】より効率の良い省電力化を行う車両制御システム等を提供する。
【解決手段】それぞれが車載機器を制御するバス型ネットワーク(8)で接続された複数のECU(1〜7)の1つに、走行予定先に関する交通環境情報に従い省電力状態へ切り換え可能なECUを選定し、該ECUにおける算出した削減可能な電力消費量と再起動時に必要な電力消費量との比較結果に基づいて該ECUを省電力状態に切り換える省電力状態切り換え処理部(10)を設けた車両制御システム。
【選択図】図1

Description

この発明は、バス型ネットワークに接続された複数のECUを適切に省電力状態へ切り換える車両制御システム等に関する。
HEV(ハイブリッド車)/EV(電気自動車)の登場や自動車の電動化が進んだ結果、車載機器の電力消費量の削減(省電力化)が求められつつある。車載機器の省電力化を実現するためには、車載機器を構成する部品一つ一つの省電力化を進めるだけでなく、車載機器を制御するECU(電子制御ユニット)の電源マネジメント機能も必要となる。ここで、ECUの電源マネジメント機能とは、車両の状況に応じて、ECUへの電力供給を制御する機能を指す。ECUへの電力供給を制御することで、起動状態(動作中ではないが電源が供給されいつでも動作可能な状態)である必要のないECUにおける電力消費量を抑えることができるため、省電力化することができる。
バス型のネットワークに複数のECUが接続された車両制御システムにおいて、電力消費量を低減可能なシステムが下記特許文献1に開示されている。このシステムでは、受信した信号に含まれるECUの識別情報を用いて、自身のECUのCANトランシーバにて、自身のマイコンに給電するか否かを判定する。給電すると判定した場合、バッテリからマイコンへの給電を許可し、給電しないと判定した場合、マイコンへの給電を停止した状態で維持する。
特開2012−121453号公報
しかしながら、特許文献1の技術を用いて、受信した信号に含まれるECUの識別情報のみに従って給電するか否かを判定した場合、むしろ電力消費量が増大してしまう場合がある。例えば、短い期間しか省電力状態を維持できなかったために、削減した電力消費量よりも再起動時に必要とされる電力消費量の方が大きい場合などが考えられる。特許文献1では、このような事態も考慮した方法については、掲示されていない。
この発明は、より効率の良い省電力化を行う車両制御システム等を提供することを目的とする。
この発明は、それぞれが車載機器を制御するバス型ネットワークで接続された複数のECUの1つに、走行予定先に関する交通環境情報に従い省電力状態へ切り換え可能なECUを選定し、該ECUにおける算出した削減可能な電力消費量と再起動時に必要な電力消費量との比較結果に基づいて該ECUを省電力状態に切り換える省電力状態切り換え処理部を設けたことを特徴とする車両制御システム等にある。
この発明では、省電力化に有効でないECUの省電力状態への切り換えを避けることで効率のよい省エネが行える。
この発明の実施の形態1および2による車両制御システムの構成を示す図である。 この発明の実施の形態1における省電力状態切り換え処理部の動作フローチャートである。 この発明の実施の形態1の対象ECU選定部の動作フローチャートである。 この発明における取得した交通環境情報と各交通環境情に対する省電力状態に切り換え可能なECUとの対応テーブルの一例を示す図である。 この発明の実施の形態1の交通環境予測部の動作フローチャートである。 この発明の動作例1における取得した交通環境情報の構成の一例を示す図である。 この発明の動作例1における省電力状態切り換え判定部の判定動作を説明するための図である。 この発明の動作例2における取得した交通環境情報の構成の一例を示す図である。 この発明の動作例2における省電力状態切り換え判定部の判定動作を説明するための図である。 この発明の動作例3における取得した交通環境情報の構成の一例を示す図である。 この発明の動作例3における省電力状態切り換え判定部の判定動作を説明するための図である。 この発明の動作例3における省電力状態切り換え判定部の判定動作を説明するための図である。 この発明の実施の形態2における省電力状態切り換え処理部の動作フローチャートである。 この発明の実施の形態2の交通環境予測部の動作フローチャートである。 この発明の動作例4における省電力状態切り換え判定部の判定動作を説明するための図である。
以下、この発明による車両制御システム等を各実施の形態に従って図面を用いて説明する。なお、各実施の形態において、同一もしくは相当部分は同一符号で示し、重複する説明は省略する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による車両制御システムの構成を示す図である。図1において、車両制御システムは、それぞれに車載機器を制御する自らも車載機器であるECU1,ECU2(エンジン制御ECU),ECU3(シート制御ECU),ECU4(ヘッドライト制御ECU),ECU5(ナイトビジョン制御ECU),ECU6(ワイパー制御ECU),ECU7(パワーウィンドウ制御ECU)、これらのECU1〜7間で信号を送受信するためのバス型ネットワーク8(CAN)から構成される。各ECU1〜7は、通信部11,21,31,41,51,61,71を有する。複数のECUのうち、ECU1に関しては、ECUの省電力状態の切り換えに関する処理を行う省電力状態切り換え処理部10を備えている。この省電力状態切り換え処理部10は、他のECU2〜7のいずれかに設けられてもよい。
ナビゲーション装置CNは、渋滞情報90,時刻情報91,天気情報92のうちの少なくとも1つを含む交通環境情報9を取得する。取得方法としては、例えばアンテナ等を含む無線通信部(図示省略)を介して行うものとする。また、ナビゲーション装置CNは、少なくとも自車両の現在地及び走行予定先(走行予定区間)を含む自車両情報(自車両ナビ情報)を取得する。そして、ナビゲーション装置CNは、交通環境情報9と自車両情報を基に、取得した交通環境情報9から走行予定先に関する交通環境情報9のみを選別し、その選別結果(走行予定先に関する交通環境情報9)を後述する交通環境情報取得部101に送信するものとする。
なお、本選別処理には、現在地から各交通環境区間(渋滞区間、雨区間など)までの距離を算出する処理も含まれる。
すなわち、ナビゲーション装置CNから交通環境情報取得部101に送信される走行予定先に関する交通環境情報9には後述する図6,図8,図10示すような、自車両の走行予定先(走行予定区間)と交通環境区間(渋滞区間、雨区間など)との重なる区間の距離である交通環境区間距離、各交通環境区間の位置(自車両の現在地から各交通環境区間の手前端までの距離)である交通環境区間位置、時刻情報(日没時刻等)等が含まれる。交通環境区間距離、交通環境区間位置等はナビゲーション装置CNで予め算出される。
省電力状態切り換え処理部10において、交通環境情報取得部101には、例えばアンテナ等を含む無線通信部(図示省略)又は有線通信部(図示省略)、さらにはナビゲーション装置CN、を介して、渋滞情報90,時刻情報91,天気情報92のうちの少なくとも1つを含む、走行予定先に関する交通環境情報9が入力される。
対象ECU選定部102は、交通環境情報取得部101で取得した交通環境情報9から省電力状態に切り換え可能なECUを選定する。
交通環境予測部103は、交通環境情報取得部101の交通環境情報9より現在の交通環境がどの程度継続するのか予測する。
電力消費量算出部104は、対象ECU選定部102のECU選定結果と交通環境予測部103の交通環境継続予測結果から選定したECUの削減可能な電力消費量を算出する。
省電力状態切り換え判定部105は、対象ECU選定部102の選定したECUの削減可能な電力消費量と再起動時に必要な電力消費量の大小関係を比較して求め、選定したECUを省電力状態に切り換えるべきか否かを判定する。
省電力状態切り換え指示部106は、省電力状態切り換え判定部105の判定結果に従って、バス型ネットワーク8を介して、選定したECUに省電力状態に切り換える信号を送る。
なお、省電力状態切り換え処理部10のECU動作状態監視部107、ECU4(ヘッドライト制御ECU)に接続されたON/OFFスイッチ42については実施の形態2で説明する。
図2にはこの発明の実施の形態1での省電力状態切り換え処理部10の動作フローチャートを示す。以下、図2のフローチャートを用いて、省電力状態切り換え処理部10の処理の流れを説明する。省電力状態切り換え処理部10の図2に示す処理は、周期的に起動するものとする。例えば、天気情報などは1時間に1度更新されるので、最低でも1時間に1度は起動するように設定される。
省電力状態切り換え処理部10が処理を開始したら、交通環境情報取得部101にて、交通環境情報9を取得できているか確認する(ステップS1001)。取得できていない場合、交通環境を予測できないので、処理を終了する。取得できていた場合、次のステップS1002に進む。
ステップS1002では、対象ECU選定部102にて、交通環境情報取得部101が取得した交通環境情報9を基に、省電力状態に切り換え可能なECUを選定する。切り換え可能なECUの選定方法については後で説明する。ステップS1002の処理が完了した後、ステップS1003へ進む。
ステップS1003では、対象ECU選定部102にて、ステップS1002において省電力状態に切り換え可能なECUが存在しない場合、処理を終了する。省電力状態に切り換え可能なECUが存在した場合、ステップS1004へ進む。
ステップS1004では、交通環境予測部103にて、取得した交通環境情報9を基に、現在の交通環境がどの程度継続するのか予測する。ステップS1004の交通環境予測の処理内容に関しては後で説明する。ステップS1004の処理が完了した後、ステップS1005に進む。
ステップS1005では、電力消費量算出部104にて、対象ECU選定部102の選定結果と交通環境予測部103の予測結果を基に、選定したECUが削減可能な電力消費量(以降、Prと称する)を算出する。ステップS1005の処理が完了した後、ステップS1006に進む。
ステップS1006では、省電力状態切り換え判定部105にて、電力消費量算出部104の算出したPrと、省電力状態から再起動する際に必要な電力消費量(以降、Pbと称する)を比較し、選定したECUを省電力状態に切り換えた場合に省電力効果が得られるのか否かを判定する。Prの値がPbの値以下の場合、省電力効果が得られないことになる。したがって、選定したECUを省電力状態に切り換えずに、処理を終了する。逆に、Prの値がPbの値よりも高かった場合、省電力効果が得られることになる。したがって、選定したECUに対して省電力状態に切り換えるよう指示するため、ステップS1007へ進む。
ステップS1007では、省電力状態切り換え指示部106にて、選定したECUに対して省電力状態に切り換えるよう指示する信号を送る。具体的には、通信部11を用いて、省電力状態に切り換える指示内容を含んだ信号をバス型ネットワーク8を介して対象ECUへ送信する。信号を受信した対象ECUは、その指示内容に従って省電力状態に切り換えることになる(各ECUでの省電力状態への切り換え機構の詳細等の説明は省略する)。
図3に対象ECU選定部102の動作フローチャートを示す。省電力状態切り換え処理部10のステップS1001より呼び出された後、すなわち交通環境情報取得部101で自車両の走行予定先に関する交通環境情報9の取得が確認されると、取得した交通環境情報9を基に省電力状態に切り換え可能なECUを選定する(ステップS1021)。具体的には、例えは図4に示す対応テーブル1020に基づいて選定する。
図4には、取得した交通環境情報(取得情報)と各交通環境情報に対する省電力状態に切り換え可能なECUとの対応テーブルの一例を示す。この対応テーブル1020は例えばECU1の記憶部(図示省略)に予め格納されている。図4に従い例えば、渋滞距離、渋滞位置等を含む渋滞情報90であればエンジン制御ECU2とシート制御ECU3、現在時刻、日没時刻(さらに図示省略されているが日の出時刻)等を含む時刻情報91であればヘッドライト制御ECU4とナイトビジョン制御ECU5、雨区間の距離、雨区間の位置を含む天気情報92であればワイパー制御ECU6とパワーウィンドウ制御ECU7を省電力状態への切り換え対象ECUとして選定する。ステップS1021の処理が完了した後、ステップS1022へ進む。
ステップS1022では、選定結果が電力消費量算出部104に通知される。通知完了後、対象ECU選定部102の処理を終了する。
なお上述のように、自車両の走行予定先の交通環境情報だけがナビゲーション装置CNで予め判定され、各交通環境区間の位置や距離等は算出されて走行予定先の交通環境情報9として省電力状態切り換え処理部10に送られてくる。
図5に交通環境予測部103の動作フローチャートを示す。省電力状態切り換え処理部10のステップS1003より呼び出された後、すなわち対象ECU選定部102で対象ECUが選定されると、取得した交通環境情報9が渋滞情報90であるか否かを判定する(ステップS10301)。渋滞情報90であった場合、ステップS10302へ、渋滞情報90でなかった場合、ステップS10304へ進む。
ステップS10302では、取得した渋滞情報90を基に、渋滞区間を通過するのに要する時間と、渋滞区間に到達するまでの時間を予測する。ステップS10302の処理が完了した後、ステップS10303へ進む。
渋滞区間を通過するのに要する時間は、自車両情報の走行予定先(走行予定区間)と渋滞区間との重なる区間の距離である渋滞距離と、車両の所定の平均走行速度より求まる。
渋滞区間に到達するまでの時間は、渋滞区間の位置(自車両の現在地から渋滞区間の手前端までの距離)と車両の所定の平均走行速度より求まる。
自車両情報の走行予定先(走行予定区間)と渋滞区間との重なる区間の距離である渋滞距離、渋滞区間の位置(自車両の現在地から渋滞区間の手前端までの距離)はナビゲーション装置CNにて算出されて交通環境情報9として送られてくる。
ステップS10303では、予測結果を電力消費量算出部104へ通知する。通知完了後、ステップS10304へ進む。
ステップS10304では、取得した交通環境情報9が時刻情報91であるか否かを判定する。時刻情報91であった場合、ステップS10305へ、時刻情報91でなかった場合、ステップS10307へ進む。
ステップS10305では、取得した時刻情報91を基に、日没(日の入)までの残り時間と、夜明け(日の出)までの残り時間を予測する。ステップS10305の処理が完了した後、ステップS10306へ進む。
日の入までの残り時間と、日の出までの残り時間は、それぞれ日の入時刻と現在時刻の差、日の出時刻と現在時刻の差より求まる。なお、現在時刻はナビゲーション装置CNからの交通環境情報9に含めて、交通環境情報9から得てもよい。
ステップS10306では、予測結果を電力消費量算出部104へ通知する。通知完了後、ステップS10307へ進む。
ステップS10307では、取得した交通環境情報9が天気情報92であるか否かを判定する。天気情報92であった場合、ステップS10308へ進む。ここで、天気情報92でなかった場合、取得した交通環境情報9を用いても予測できる交通環境がないため、何も予測せずに処理を終了する。
ステップS10308では、取得した天気情報92を基に、雨である区間を通過するのに要する時間と、雨である区間に到達するまでの時間を予測する。ステップS10308の処理が完了した後、ステップS10309へ進む。
雨である区間を通過するのに要する時間は、自車両情報の走行予定先(走行予定区間)と雨である区間の経路の重なる区間の距離である雨区間の距離と、車両の所定の平均走行速度より求まる。
雨である区間に到達するまでの時間は、雨区間の位置(自車両の現在地から雨区間の手前端までの距離)と、車両の所定の平均走行速度より求まる。
自車両情報の走行予定先(走行予定区間)と雨である区間の経路の重なる区間である雨区間の距離、雨区間の位置(自車両の現在地から雨区間の手前端までの距離)はナビゲーション装置CNにて算出されて交通環境情報9として送られてくる。
ステップS10309では、予測結果を電力消費量算出部104へ通知する。ステップS10309で通知完了後、交通環境予測部103の処理を終了する。
[動作例1]
まず、動作例1の初期条件を説明する。動作例1を説明するために用いる車両は、ハイブリッド車(モータのみで走行できるストロングハイブリッド車)とする。上記ハイブリッド車は、モータのみで走行している際はエンジンを停止するものとする。このエンジンを停止した状態とは、エンジン制御ECU2は動作中ではないが電源が供給されている起動状態である。上記ハイブリッド車の車両制御システムは図1に示す構成と同じとする。
本ハイブリッド車は、上記で挙げた構成機器以外にも必要な機器を有しているが、本動作例とは直接関係ないので、説明を省略する。
次に、動作例1の直前の状態を説明する。上記ハイブリッド車は、高速道路を高速域で走行しているときに、車外より交通環境情報9を受信したナビゲーション装置CNによって走行予定先に関する交通環境情報9のみが選別され、その選別結果を受信して省電力状態切り換え処理部10が起動した状態とする。このとき、受信した交通環境情報9は、図6に示すように渋滞情報90であり、走行予定先の区間のうち、渋滞している距離を示す情報から構成される。
なお渋滞情報は、例えば高速道路なら「〜キロポスト(又は〜ジャンクション)を先頭に何キロ」、一般道路でも「〜交差点(又は住所)を先頭に何キロ」のように渋滞区間(地域区分)が分かるものが多く、その場合には上述のように、図6の渋滞距離の区間中の自車両情報の走行予定先(走行予定区間)と重なる区間の距離となる。
また、動作例1における対象ECU選定部102は、図4に示す取得した交通環境情報9と対応する省電力状態に切り換え可能な対象ECUの対応テーブル1020を使用する。以上を、動作例1の初期条件とする。
次に、動作例1の処理の流れについて説明する。車外より、図6に示す交通環境情報9を取得したハイブリッド車は、省電力状態切り換え処理部10が起動すると、図2に示すステップS1001に進む。交通環境情報取得部101において、渋滞情報90を含む交通環境情報9を取得したので、ステップS1002へ進む。ステップS1002で、対象ECU選定部102の処理が呼び出され、図3に示すステップS1021へ進む。
図3のステップS1021では、対象ECU選定部102にて、取得した交通環境情報9と、図4の対応テーブル1020から、渋滞距離を含む交通環境情報9はエンジン制御ECU2と関連があるので、エンジン制御ECU2が選定される。選定後、ステップS1022へ進む。
ステップS1022では、選定結果を電力消費量算出部104に通知する。
次に、図2に示すステップS1003へ進み、取得した交通環境情報9から対象となるECUが存在するか否かを判定する。動作例1では、取得した交通環境情報9はエンジン制御ECU2と関連があるので、対象ECUが存在することになる。したがって、図2のステップS1004へ進む。
ステップS1004では、交通環境予測部103にて、現在の交通環境がどの程度継続するのか予測する。そのため、図5のステップS10301へ進む。
ステップS10301では、取得した交通環境情報9が渋滞情報90であるか否かを判定する。取得した交通環境情報9は渋滞情報90であるため、ステップS10302へ進む。
ステップS10302では、取得した交通環境情報9は、図6に示すように渋滞距離に関する情報を含んでいるので、渋滞区間を通過するのに要する時間T1を予測する。予測処理が完了した後、ステップS10303へ進む。
なお、渋滞区間を通過するのに要する時間T1は(渋滞区間通過所要時間T1=渋滞距離÷車両の平均走行速度)で求める。車両平均走行速度は、例えばECU1の記憶部(図示省略)に予め定めた車両平均走行速度を格納しておく。渋滞情報に道路の種別が可能な地域区分等の情報が含まれていれば、市街地、一般道路、自動車専用道路等、道路の種類でそれぞれに車両平均走行速度を設定しておいてもよい。
ステップS10303では、予測した結果を電力消費量算出部104に通知する。電力消費量算出部104への通知完了後、ステップS10304へ進む。
ステップS10304では、取得した交通環境情報9が時刻情報91であるか否かを判定する。取得した交通環境情報9は、渋滞情報90のみを含んでいるので、ステップS10307へ進む。
同様に、ステップS10307では、取得した交通環境情報9が天気情報92であるか否かを判定する。取得した交通環境情報9は、渋滞情報90のみを含んでいるので、交通環境予測部103の処理を終了する。
次に、図2に示すステップS1005へ進み、電力消費量算出部104にて、Prを算出する。具体的には、交通環境予測部103で予測した渋滞区間を抜け出すのに要する時間T1から、その期間に削減できる電力消費量の総量(以降、単に電力消費量Pr1と称する)を算出する。
電力消費量Pr1は、電力消費量Pr1=単位時間当たりの電力消費量×時間T1、で求める。単位時間当たりの電力消費量は、例えばECU1の記憶部(図示省略)にECU毎に(各ECUで共通でも可)予め格納しておく。
次に、図2に示すステップS1006へ進む。省電力状態切り換え判定部105にて、電力消費量算出部104で算出したPr1が、本動作例1においてエンジン制御ECU2が再起動時に必要な電力消費量(以降、Pb1と称する)よりも大きいか否か比較する。
図7は省電力状態切り換え判定部105の動作を説明するための図であり、(a)は削減可能な電力消費量(Pr0,Pr1)[電力消費量の総量である積算量]と再起動時に必要な電力消費量(Pb1)の関係、(b)は渋滞区間を通過するのに要する時間T1と電力消費量の関係、(c)は従来手法とこの発明の手法の電力消費量の関係、を示す。
図7の(a)にPr1とPb1との関係を示す。図7の(a)に示すように、渋滞区間を抜け出すのに要する時間T1の間、エンジン制御ECU2を省電力状態にしておくと、Pr1はPb1よりも大きいとわかる。したがって、渋滞区間を抜け出す間に、エンジン制御ECU2を省電力状態に切り換えることで省電力効果が得られるので、図2に示すステップS1007へ進む。
なお、再起動時に必要な電力消費量(Pb1)についても、例えばECU1の記憶部(図示省略)にECU毎(各ECUで共通でも可)に予め格納しておく。
ステップS1007では、省電力状態切り換え指示部106にて、エンジン制御ECU2を省電力状態に切り換えるように指示する。具体的には、省電力状態切り換え指示部106より、通信部11を用いて、エンジン制御ECU2に対して省電力状態へ切り換える内容を含む信号を、バス型ネットワーク8(CAN)を介して送信する。送信するタイミングは、渋滞区間に到達する時刻が望ましい。エンジン制御ECU2は、上記信号を受信し、省電力状態に切り換える。渋滞区間に到達するまでの所要時間は、動作例2で後述する方法を用いることが可能である。
図7の(b)に、動作例1の条件の基で、本実施の形態における省電力状態の切り換えを行う車両制御システムを備える場合(実線で示す省電力制御あり)と、備えない場合(点線で示す省電力制御なし)の電力消費量の関係を示す。図7の(b)より、非渋滞区間での電力消費量は変わらないが、渋滞区間では本実施の形態の省電力状態の切り換え制御を実施した方が電力消費量は少ないとわかる。また、再起動時に必要な電力消費量を考慮しても、渋滞区間において本実施の形態の省電力状態の切り換え制御を実施した方が電力消費量は少ないとわかる。
ここで、周辺の交通環境に応じて省電力制御を行う従来手法と比較するため、T1よりも短い時間T0の場合を考える。このときに削減可能な電力消費量(以降、Pr0と称する)は、Pb1よりも小さいとする(図7の(a)を参照)。
従来手法では、周辺の交通環境が所定の条件を満たしてしまえば、省電力状態に切り換えられる時間がT0であったとしても、省電力状態への切り換えを実施する。そのため、Pr0はPb1よりも小さいので、全体として電力消費量が増え、省電力効果が得られないことになる(図7の(c)を参照:従来手法は実線、この発明の手法は点線で示す)。
しかし、本動作例の手法(提案手法)によれば、省電力状態に切り換え可能な時間を予測し、その予測時間から算出した削減可能な電力消費量と再起動時に必要な電力消費量を比較した上で、省電力状態への切り換えを行うので、省電力効果が得られない場合の切り換えを防ぐことができる。そのため、結果として電力消費量を抑えることができる。
[動作例1の効果]
動作例1によれば、車外より渋滞距離に関する情報を取得することで、渋滞区間の通過に要する時間を予測できる。このようにすることで、渋滞区間において起動状態でいる必要のないECUを、効果的に省電力状態へ切り換えることができる。
[動作例2]
動作例2の初期条件を説明する。動作例2の初期条件は動作例1と同じとする。
次に、動作例2の直前の状態を説明する。動作例2のハイブリッド車は、高速道路を高速域で走行しているときに、車外より交通環境情報9を受信し、省電力状態切り換え処理部10が起動した状態とする。このとき、受信した交通環境情報9は、図8に示すように渋滞情報90であり、走行予定先に発生した渋滞区間までの距離である渋滞位置に関する情報から構成される。また、動作例2における対象ECU選定部102は、図4に示す、取得した交通環境情報9と対応する省電力状態に切り換え可能な対象ECUの対応テーブル1020を使用する。以上を、動作例2の初期条件とする。
次に、動作例2の処理の流れについて説明する。車外より、図8に示す交通環境情報9を取得したハイブリッド車は、省電力状態切り換え処理部10が起動すると、図2に示すステップS1001に進む。交通環境情報取得部101において、渋滞情報90を含む交通環境情報9を取得したので、ステップS1002へ進む。ステップS1002で、対象ECU選定部102の処理が呼び出され、図3に示すステップS1021へ進む。
図3のステップS1021にて、対象ECU選定部102にて、取得した交通環境情報9と、図4の対応テーブル1020から、渋滞位置を含む交通環境情報9はシート制御ECU3と関連があるので、シート制御ECU3が選定される。選定後、ステップS1022へ進む。
ステップS1022では、選定結果を電力消費量算出部104に通知する。
次に、図2に示すステップS1003へ進み、取得した交通環境情報9から対象となるECUが存在するか否かを判定する。動作例2では、取得した交通環境情報9はシート制御ECU3と関連があるので、対象ECUが存在することになる。したがって、図2のステップS1004へ進む。
ステップS1004では、交通環境予測部103にて、現在の交通環境がどの程度継続するのか予測する。そのため、図5のステップS10301に進む。
ステップS10301では、取得した交通環境情報9が渋滞情報であるか否かを判定する。取得した交通環境情報9は渋滞情報90であるため、ステップS10302へ進む。
ステップS10302では、取得した交通環境情報9は、図8に示すように渋滞位置に関する情報を含んでいるので、渋滞区間に到達するまでに要する時間T2を予測する。予測処理が完了した後、ステップS10303へ進む。
なお、渋滞区間に到達するまでに要する時間T2は、渋滞区間到達所要時間T2=渋滞位置(自車両の現在地から渋滞区間の手前端までの距離)÷車両の平均走行速度で求める。
ステップS10303では、予測結果を電力消費量算出部104に通知する。通知完了後、ステップS10304へ進む。
ステップS10304以降の処理は、動作例1と同様であるので説明を省略する。
次に、図2に示すステップS1005へ進み、電力消費量算出部104にて、Prを算出する。具体的には、交通環境予測部103で予測した渋滞区間に到達するまでの時間T2から、その期間に削減できる電力消費量の総量(以降、単に電力消費量Pr2と称する)を算出する。
電力消費量Pr2は、電力消費量Pr2=単位時間当たりの電力消費量×時間T2、で求める。
次に、図2に示すステップS1006へ進む。省電力状態切り換え判定部105にて、電力消費量算出部104で算出したPr2が、本動作例2においてシート制御ECU3が再起動時に必要な電力消費量(以降、Pb2と称する)よりも大きいか否か比較する。
図9は省電力状態切り換え判定部105の動作を説明するための図であり、(a)は削減可能な電力消費量(Pr2)[電力消費量の総量である積算量]と再起動時に必要な電力消費量(Pb2)の関係、(b)は渋滞区間に到達するまでの時間T2と電力消費量の関係を示す。
図9の(a)にPr2とPb2の関係を示す。図9の(a)に示すように、渋滞区間に到達するまでに要する時間T2の間、シート制御ECU3を省電力状態にしておくと、Pr2はPb2よりも大きいとわかる。したがって、渋滞区間に到達するまでの間に、シート制御ECU3を省電力状態にしておくことで省電力効果が得られるので、図2に示すステップS1007へ進む。
ステップS1007では、省電力状態切り換え指示部106にて、シート制御ECU3を省電力状態に切り換えるように指示する。具体的には、省電力状態切り換え指示部106より、通信部11を用いて、シート制御ECU3に対して省電力状態へ切り換える内容を含む信号を、バス型ネットワーク8(CAN)を介して送信する。シート制御ECU3は、上記信号を受信し、自身の次の処理を開始する前に省電力状態に切り換える。
図9の(b)に、動作例2の条件の基で、本実施の形態における省電力状態の切り換えを行う車両制御システムを備える場合(実線で示す省電力制御あり)と、備えない場合(点線で示す省電力制御なし)の電力消費量の関係を示す。図9の(b)より、渋滞区間での電力消費量は変わらないが、非渋滞区間では本実施の形態の省電力状態の切り換え制御を実施した方が電力消費量は少ないとわかる。また、再起動時に必要な電力消費量Pb2を考慮しても、非渋滞区間において本実施の形態の省電力状態の切り換え制御を実施した方が電力消費量は少ないとわかる。
[動作例2の効果]
動作例2によれば、車外より渋滞位置に関する情報を取得することで、渋滞区間に到達するまでに要する時間を予測できる。このようにすることで、非渋滞区間であっても、対象となるECUを効果的に省電力状態へ切り換えることができる。
[動作例3]
動作例3の初期条件を説明する。動作例3の初期条件は動作例1と同じとする。
次に、動作例3の直前の状態を説明する。動作例3のハイブリッド車は走行中に、車外より交通環境情報9を受信し、省電力状態切り換え処理部10が起動した状態とする。このとき、受信した交通環境情報9は、図10に示すように時刻情報91と天気情報92である。時刻情報91は、現在時刻(15:00)と日没(日の入)時刻(18:00)に関する情報から構成される。天気情報92は、これから走行予定先の雨である区間の距離(約100km)とその雨区間の位置(約20km先)に関する情報から構成される。
また、動作例3における対象ECU選定部102は、図4に示す取得した交通環境情報9と取得した交通環境情報9を基に省電力状態に切り換え可能なECUの対応テーブル1020を使用する。以上を、動作例3の初期条件とする。
次に、動作例3の処理の流れについて説明する。車外より、図10に示す交通環境情報9を取得した車両は、省電力状態切り換え処理部10が起動すると、図2に示すステップS1001に進む。交通環境情報取得部101において、交通環境情報9を取得したので、ステップS1002へ進む。ステップS1002では、対象ECU選定部102の処理が呼び出され、図3に示すステップS1021へ進む。
図3のステップS1021にて、対象ECU選定部102にて、取得した交通環境情報9と、図4の対応テーブル1020から、現在時刻と日没時刻を含む時刻情報91はヘッドライト制御ECU4とナイトビジョン制御ECU5に、雨区間の距離と雨区間の位置を含む天気情報92はパワーウィンドウ制御ECU7とワイパー制御ECU6に、関連があるとわかる。よって、ヘッドライト制御ECU4、ナイトビジョン制御ECU5、ワイパー制御ECU6、パワーウィンドウ制御ECU7が選定される。その後、ステップS1022へ進み、選定結果を電力消費量算出部104に通知する。
次に、図2に示すステップS1003へ進み、取得した交通環境情報9から対象となるECUが存在するか否かを判定する。動作例3では、取得した交通環境情報9はヘッドライト制御ECU4、ナイトビジョン制御ECU5、ワイパー制御ECU6、パワーウィンドウ制御ECU7と関連があるので、対象ECUが存在することになる。したがって、図2のステップS1004へ進む。
ステップS1004では、交通環境予測部103にて、現在の交通環境がどの程度継続するのか予測する。そのため、図5のステップS10301へ進む。
まず、図5のステップS10301にて、取得した交通環境情報9が渋滞情報90であるか否かを判定する。取得した交通環境情報9は渋滞情報90を含んでいないため、ステップS10304へ進む。
ステップS10304では、取得した交通環境情報9が時刻情報91であるか否かを判定する。取得した交通環境情報9は、図10に示すように時刻情報91も含んでいるので、ステップS10305へ進む。
ステップS10305では、日没までの時間T3を予測する。予測処理が完了した後、ステップS10306へ進む。
日没までの時間T3は(日没までの時刻T3=日没(日の入)時刻−現在時刻)で求める。
ステップS10306では、予測した結果を電力消費量算出部104に通知する。電力消費量算出部104への通知完了後、ステップS10307へ進む。
ステップS10307では、取得した交通環境情報9が天気情報92であるか否かを判定する。取得した交通環境情報9は、図10に示すように天気情報92も含んでいるので、ステップS10308へ進む。
ステップS10308では、雨である(道路)区間に到達するまでの時間である雨(道路)区間到達所要時間T5と、雨である(道路)区間を通過するのに要する時間である雨(道路)区間通過所要時間T6を予測する。予測処理が完了した後、ステップS10309へ進む。
雨(道路)区間到達所要時間T5は、雨(道路)区間到達所要時間T5=雨(道路)区間の位置(自車両の現在地から雨(道路)区間の手前端までの距離)÷平均走行速度、で求める。
雨(道路)区間通過所要時間T6は、雨(道路)区間通過所要時間T6=雨(道路)区間の距離÷平均走行速度、で求める。
ステップS10309では、予測した結果を電力消費量算出部104に通知する。電力消費量算出部104への通知完了後、交通環境予測部103の処理を終了する。
次に、図2に示すステップS1005へ進み、電力消費量算出部104にて、削減可能な電力消費量を算出する。具体的には、交通環境予測部103で予測した日没までの時間T3、雨である区間に到達するまでの時間T5と、雨である区間を通過するのに要する時間T6から、本動作例3において、ヘッドライト制御ECU4がその期間に削減できる電力消費量の総量(以降、単に電力消費量Pr3と称する)、ナイトビジョン制御ECU5がその期間に削減できる電力消費量の総量(以降、単に電力消費量Pr4と称する)、ワイパー制御ECU6がその期間に削減できる電力消費量の総量(以降、単に電力消費量Pr5と称する)、パワーウィンドウ制御ECU7がその期間に削減できる電力消費量の総量(以降、単に電力消費量Pr6と称する)を算出する。なお、Pr3とPr4はT3を基に、Pr5はT5を基に、Pr6はT6を基に算出する。各電力消費量の算出は、ECU1の記憶部(図示省略)に格納された該当ECUの単位時間当たりの電力消費量とそれぞれの時間との乗算で求める。電力消費量算出後、図2に示すステップS1006へ進む。
図2のステップS1006では、省電力状態切り換え判定部105にて、算出したPr3、Pr4、Pr5、Pr6が、本動作例3においてヘッドライト制御ECU4が再起動時に必要な電力消費量(以降、Pb3と称する)、ナイトビジョン制御ECU5が再起動時に必要な電力消費量(以降、Pb4と称する)、ワイパー制御ECU6が再起動時に必要な電力消費量(以降、Pb5と称する)、パワーウィンドウ制御ECU7が再起動時に必要な電力消費量(以降、Pb6と称する)よりも大きいか否か比較する。
まず、日没までの時間T3と、ヘッドライト制御ECU4およびナイトビジョン制御ECU5の電力消費量の関係について、図11を用いて説明する。
図11は省電力状態切り換え判定部105の動作を説明するための図であり、(a)は削減可能な電力消費量(Pr3,Pr4)[電力消費量の総量である積算量]と再起動時に必要な電力消費量(Pb3,Pb4)の関係、(b)は日没までの時間T3と電力消費量の関係を示す。
図11の(a)に示すように、日没までの時間T3の間、ヘッドライト制御ECU4とナイトビジョン制御ECU5を省電力状態にしておくことで削減できるPr3およびPr4は、Pb3およびPb4よりも大きいとわかる。
したがって、日没時間になるまでの間に、ヘッドライト制御ECU4とナイトビジョン制御ECU5を省電力状態にしておくことで省電力効果が得られるので、図2に示すステップS1007へ進み、省電力状態切り換え指示部106にて、ヘッドライト制御ECU4とナイトビジョン制御ECU5を省電力状態に切り換えるように指示する。具体的には、省電力状態切り換え指示部106より、通信部11を用いて、ヘッドライト制御ECU4とナイトビジョン制御ECU5に対して省電力状態へ切り換える内容を含む信号を、バス型ネットワーク8(CAN)を介して送信する。送信するタイミングは、ヘッドライト制御ECU4とナイトビジョン制御ECU5の処理の完了直後が望ましい。ヘッドライト制御ECU4とナイトビジョン制御ECU5は上記信号を受信し、それぞれ省電力状態に切り換える。
図11の(b)に、動作例3の条件の基で、本実施の形態における省電力状態の切り換えを行う車両制御システムを備える場合(実線で示す省電力制御あり)と、備えない場合(点線で示す省電力制御なし)の電力消費量の関係を示す。図11の(b)より、日没(日の入)後の電力消費量は変わらないが、日没までの区間では本実施の形態の省電力状態の切り換え制御を実施した方が電力消費量は少ないとわかる。また、Pb3およびPb4を考慮しても、日没までの区間において本実施の形態の省電力状態の切り換え制御を実施した方が電力消費量は少ないとわかる。
次に、雨である区間に到達するまでの時間T5とワイパー制御ECU6の関係、および雨である区間を通過するのに要する時間T6とパワーウィンドウ制御ECU7の関係について、図12を用いて説明する。
図12は省電力状態切り換え判定部105の動作を説明するための図であり、(a)は削減可能な電力消費量(Pr5,Pr6)[電力消費量の総量である積算量]と再起動時に必要な電力消費量(Pb5,Pb6)の関係、(b)は雨区間に到達するまでの時間T5と電力消費量の関係、(c)は雨区間を通過するまでの時間T6と電力消費量の関係、を示す。
図12の(a)に示すように、雨である区間を通過するのに要する時間T6の間の、パワーウィンドウ制御ECU7によるPr6は、Pb6よりも大きいとわかる。
したがって、雨である区間を通過するまでの間、パワーウィンドウ制御ECU7を省電力状態に切り換えることで省電力効果が得られるので、図2に示すステップS1007へ進む。
ステップS1007では、省電力状態切り換え指示部106にて、パワーウィンドウ制御ECU7を省電力状態に切り換えるように指示する。具体的には、省電力状態切り換え指示部106より、通信部11を用いて、パワーウィンドウ制御ECU7に対して省電力状態へ切り換える内容を含む信号を、バス型ネットワーク8(CAN)を介して送信する。送信するタイミングは、雨である区間に到達する時刻が望ましい。パワーウィンドウ制御ECU7は、上記信号を受信し、省電力状態に切り換える。
図12の(c)に、動作例3の条件の基で、本実施の形態における省電力状態の切り換えを行う車両制御システムを備える場合(実線で示す省電力制御あり)と、備えない場合(点線で示す省電力制御なし)の電力消費量の関係を示す。図12の(c)より、雨でない区間での電力消費量は変わらないが、雨の区間では本実施の形態の省電力状態の切り換え制御を実施した方が電力消費量は少ないとわかる。また、Pb6を考慮しても、雨の区間において本実施の形態の省電力状態の切り換え制御を実施した方が電力消費量は少ないとわかる。
一方で、図12の(a)より、雨である区間に到達するまでの時間T5の間の、ワイパー制御ECU6によるPr5は、Pb5よりも小さいとわかる。つまり、省電力の効果が得られないといえる。
したがって、雨である区間に到達するまでの間に、ワイパー制御ECU6を省電力状態に切り換えても、省電力効果が得られないので、何も指示せずに処理を終了する。
図12の(b)に、動作例3の条件の基で、本実施の形態における省電力状態の切り換えを行う車両制御システムを備える場合(実線で示す省電力制御あり)と、備えない場合(点線で示す省電力制御なし)の電力消費量の関係を示す。図12の(b)より、雨区間に到達するまでの間、本実施の形態の省電力状態の切り換え制御を実施した方が電力消費量は小さいとわかる。しかし、再起動時に必要な電力消費量を考慮すると、雨区間に到達するまでの間、本実施の形態の省電力状態の切り換え制御を実施した方が電力消費量は大きいことがわかる。
[動作例3の効果]
動作例3によれば、車外より時刻情報または天気情報に関する情報を取得することで、日没までの時間、雨である区間を通過するのに要する時間や雨である区間に到達するまでの時間を予測できる。このようにすることで、日中や晴れの天気であっても、対象となるECUを効果的に省電力状態へ切り換えることができる。
[実施の形態1の効果]
上記実施の形態1の車両制御システムによれば、車外より受信した交通環境情報(渋滞情報、時刻情報、天気情報の少なくともいずれか1つ)から、現在の交通環境がどの程度継続するのか予測し、その予測結果に基づいて、省電力状態に切り換え可能な起動状態でいるECUの選定と、該ECUの削減可能な電力消費量を算出し、再起動時に必要な電力消費量と比較することで、省電力状態に切り換えて省電力効果が得られるのか否かを判定できる。その判定結果から、省電力効果が得られる場合は、該ECUに対して省電力状態への切り換え指示を実施し、省電力状態に切り換えても省電力効果が得られない場合は、該ECUに対して省電力状態への切り換え指示を実施しないようにすることができる。このように、交通環境情報から予測する交通環境を用いて、起動状態にある必要がないECUの電源状態を省電力状態に適切に切り換えるか否かを判断することで、電力消費量を抑えることができる。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2による車両制御システムの構成は、図1で省電力状態切り換え処理部10のECU動作状態監視部107、ECU4(ヘッドライト制御ECU)に接続されたON/OFFスイッチ42を追加したものである。ECU4に関しては、ドライバーを含むユーザー(以下ユーザーとする)の操作できるON/OFFスイッチ42を備えている。ON/OFFスイッチ42の状態を切り換えることで、接続先であるヘッドライト制御ECU4の機能を使用すること(ヘッドライトの点灯/消灯)ができる。
なお、ECU4のON/OFFスイッチ42は一例であり、実際には走行に必ずしも必要でないECU3〜7にそれぞれON/OFFスイッチ42が設けられている。ON/OFFスイッチ42は、接続されたECUが制御する車載機器を制御するスイッチである。
例えば、ON/OFFスイッチをOFFからONにすることで、ECUは動作停止状態(スリープ状態も含む)または起動状態(動作中ではないが電源が供給されている状態)から動作中状態になり、車載機器は動作を開始する。またON/OFFスイッチをONからOFFにすることで、ECUは動作中状態から起動状態(動作中ではないが電源が供給されている状態)になり、車載機器は動作を停止する。
また、ECUはON/OFFスイッチの切り換えにより変更された動作状態を示す動作状態信号をバス型ネットワーク8を介して省電力状態切り換え処理部10へ送る。ECU動作状態監視部107は動作状態信号から各ECUの動作状態を監視する。
図13にはこの発明の実施の形態2での省電力状態切り換え処理部10の動作フローチャートを示す。以下、図13のフローチャートを用いて、ユーザーの操作により省電力状態(例えばスリープ状態)から動作中状態を経て起動状態になったECUを、再度省電力状態へ切り換えるか否かの判定処理フローについて説明する。
本処理は、ユーザーがON/OFFスイッチをOFFからONに切り換えることで、省電力状態であったECUが動作中状態となり、ユーザーの要求する機能を提供するための動作制御を行い、その後ユーザーの操作によりスイッチの状態がONからOFFに切り換えられたことで、動作中状態であったECUが起動状態に遷移した場合に、実施される処理である。
例えば、ヘッドライト制御ECU4であれば、ユーザーの運転している車両がトンネルに入り暗くなったので、ヘッドライトを点灯しようと思い、ON/OFFスイッチ42をOFFからONに切り換える(ヘッドライト制御ECU4は省電力状態から動作中状態に切り換わる)。そして、ユーザーの運転している車両がトンネルを抜けたので、ON/OFFスイッチ42をONからOFFに切り換える(ヘッドライト制御ECU4は動作中状態から起動状態に切り換わる)ことで、ヘッドライト制御ECU4を対象とした省電力状態切り換え処理が実施される。
したがって、実施の形態1で用いた図2に示す処理フローとの併用が前提条件である。
本処理の起動タイミングは、ON/OFFスイッチ42の操作により再起動したECUからの動作状態信号を、バス型ネットワーク8を介して、ECU1の通信部11にて受信した場合とする。
したがって、この実施の形態ではECU1がON/OFFスイッチ42がONからOFF状態に切り換え完了した情報を受信してから本処理を起動するものとする。
通信部11にて、スイッチ操作により再起動した(再度起動状態になった)ECUからの動作状態信号を受信したことを契機に起動した本処理は、ステップS1008に進む。
ステップS1008では、ECU動作状態監視部107にて、対象ECUを選定する。ここでのECU判定は、再起動したECUがどのECUであるかを判定する処理である。再起動したECUの選定処理完了後、ステップS1009へ進む。
上述のように各ECUが、上述の処理の終了を示す信号とは別に、動作停止状態(スリープ状態を含む)、起動状態(動作中ではないが電源が供給されている状態)、動作中状態等の状態のうちの、ON/OFFスイッチ42の操作により起動状態になったこと示す信号を少なくとも含む動作状態信号をバス型ネットワーク8(CAN)を介して少なくともECU1に送信するように構成することで、ECU1のECU動作状態監視部107にて各ECUの動作状態が把握できる。
ステップS1009では、対象ECU選定部102にて、ステップS1008での判定結果を基に、選定したECUが図4の対応テーブル1020に存在するか否かを判定する。選定したECUが図4の対応テーブル1020に存在した場合、ステップS1010へ進む。存在しない場合は、処理を終了する。
ステップS1010では、交通環境予測部103にて、再度現在(起動状態になった時点)の交通環境がどの程度継続するのか予測する。予測処理の内容は、後述する。予測処理完了後、ステップS1011へ進む。
ステップS1011では、電力消費量算出部104にて、ステップS1010の予測結果を基に、再度現時点から削減可能な電力消費量の総量(以降、単に電力消費量Prと称する)を算出する。算出完了後、ステップS1012へ進む。
ステップS1012では、省電力状態切り換え判定部105にて、Prが再起動時に必要な電力消費量(以降、Pbと称する)よりも大きいか否かを判定する。PrがPbよりも大きい場合、省電力状態に切り換えることで省電力効果が得られるので、ステップS1013へ進む。PrがPb以下の場合、省電力状態に切り換えることで省電力効果は得られないので、何も指示せず処理を終了する。
ステップS1013では、省電力状態切り換え指示部106にて、再起動した(ON/OFFスイッチ42の操作により起動状態になった)ECUに対して、再度省電力状態(スリープ状態)へ切り換えるように指示する。
具体的には、実施の形態1と同様に、通信部11を用いて、省電力状態に切り換える指示内容を含んだ信号をバス型ネットワーク8を介して再起動したECUへ送信する。信号を受信した再起動したECUは、その指示内容に従って再び省電力状態に切り換える。
図14に交通環境予測部103の動作フローチャートを示す。図14のフローチャートを用いて、ユーザーの操作により起動した際の交通環境予測部103の処理の流れを説明する。
図13のステップS1009より呼び出された後、再起動したECUがヘッドライト制御ECU4またはナイトビジョン制御ECU5であるか否かを判定する(ステップS10310)。ヘッドライト制御ECU4またはナイトビジョン制御ECU5であった場合、ステップS10311へ、そうでない場合、ステップS10312へ進む。
ステップS10311では、ヘッドライト制御ECU4またはナイトビジョン制御ECU5に関連する、日没(日の入)までの残り時間および夜明け(日の出)までの残り時間を再度予測する(時間の算出方法は上述の実施の形態1のものに準じる)。ステップS10311の処理が完了した後、ステップS10316へ進む。
ステップS10312では、再起動したECUがパワーウィンドウ制御ECU7であるか否かを判定する。パワーウィンドウ制御ECU7であった場合、ステップS10313へ、そうでない場合、ステップS10314へ進む。
ステップS10313では、パワーウィンドウ制御ECU7に関連する、雨である区間を通過するのに要する時間を再度予測する(時間の算出方法は上述の実施の形態1のものに準じる)。ステップS10313の処理が完了した後、ステップS10316へ進む。
ステップS10314では、再起動したECUがワイパー制御ECU6であるか否かを判定する。ワイパー制御ECU6であった場合、ステップS10315へ、そうでない場合、本実施の形態の再起動対象のECUに該当しないため、何も予測せずに処理を終了する。
ステップS10315では、ワイパー制御ECU6に関連する、雨である区間に到達するまでの時間を再度予測する(時間の算出方法は上述の実施の形態1のものに準じる)。ステップS10315の処理が完了した後、ステップS10316へ進む。
ステップS10316では、ステップS10311、ステップS10313、ステップS10315で予測した結果を電力消費量算出部104に通知する。通知処理完了後、交通環境予測部103の処理を終了する。
[動作例4]
動作例4の初期条件を説明する。動作例4を説明するために用いる車両は、動作例3と基本的に同じ構成とするが、ヘッドライト制御ECU4はユーザーの操作により起動できるON/OFFスイッチ42を有する。ON/OFFスイッチ42を操作することで、ユーザーは任意のタイミングでヘッドライトのON/OFFができる。
次に、動作例4の環境について説明する。動作例4は、実施の形態1の動作例3の処理が行われて、省電力状態であったヘッドライト制御ECU4が、ユーザーのON/OFFスイッチ42に対する操作により動作中状態を経て起動状態に切り換わったとする。以上を、動作例4の初期条件とする。
次に、動作例4の処理の流れについて説明する。省電力状態切り換え処理部10を有するECU1は、通信部11にて、ヘッドライト制御ECU4のON/OFFスイッチ42がONからOFF状態に切り換え完了した情報を、バス型ネットワーク8を介して受信する。上記信号の受信を契機に、本処理が起動し、ステップS1008へ進む。
ステップS1008では、ECU動作状態監視部107にて、再起動したECUがどのECUであるかを判定する。どのECUが再起動したかを判定する方法は、動作状態信号には送信元のECUの識別子、メッセージ等が含まれており、受信した動作状態信号の識別子もしくはメッセージ内容を基に判定するものとする。ここでは、再起動したECUがヘッドライト制御ECU4であると判定したとする。判定処理完了後、ステップS1009へ進む。
ステップS1009では、対象ECU選定部102にて、対象となるECUが存在するか否かを判定する。図4の対応テーブル1020より、ヘッドライト制御ECU4が対象ECUに含まれていることがわかる。よって、ヘッドライト制御ECU4に関連する交通環境を再度予測するため、ステップS1010に進む。
ステップS1010では、交通環境予測部103にて、図14に示す処理を行う。
はじめに、ステップS10310にて、再起動したECUが、ヘッドライト制御ECU4またはナイトビジョン制御ECU5であるか否かを判定する。今回、再起動したECUは、ヘッドライト制御ECU4であるため、ステップS10311へ進む。
ステップS10311にて、日没までの残り時間T7を再度予測する(時間の算出方法は上述の実施の形態1のものに準じる)。予測処理完了後、ステップS10316へ進む。
ステップS10316にて、ステップS10311にて予測した結果を電力消費量算出部104へ通知する。通知完了後、交通環境予測部103の処理を終了する。
次に、図13に示すステップS1011へ進み、日没までの残り時間T7を基に、再度削減可能な電力消費量(以降、Pr7と称する)を算出する(算出方法は上述の実施の形態1のものに準じる)。算出後、図13に示すステップS1012へ進む。
ステップS1012では、省電力状態切り換え判定部105にて、算出したPr7が、本動作例4においてヘッドライト制御ECU4が再起動時に必要な電力消費量(以降、Pb7と称す)よりも大きいか否か比較する。
図15は省電力状態切り換え判定部105の動作を説明するための図であり、(a)は削減可能な電力消費量(Pr4、Pr7)[電力消費量の総量である積算量]と再起動時に必要な電力消費量(Pb7)の関係、(b)は日没までの時間T7と電力消費量の関係を示す。
図15の(a)にPr4及びPr7と、Pb7の関係を示す。図15の(a)に示すように、日没までの残り時間T7の間、ヘッドライト制御ECU4を省電力状態にしておくことで削減可能な電力消費量Pr7は、Pb7以下であることがわかる。したがって、ユーザーの操作により起動状態になった時刻以降は、ヘッドライト制御ECU4を省電力状態に切り換えても、省電力効果が得られない。よって、図13に示すステップS1013へは進まず、処理を終了する。
図15の(b)に、動作例4の条件の基で、点線で示す再予測結果を考慮しない場合の電力消費量と、実線で示す考慮した場合の電力消費量の関係を示す。図15の(b)より、再予測結果を考慮しない場合の電力消費量は、省電力状態に切り換えている期間に一度起動しているため、全体として省電力効果が得られていないことがわかる。一方、再予測結果を考慮した場合の電力消費量は、再起動に必要な電力消費量を再度考慮して、省電力状態に切り換えるか否かを判定しているため、全体として省電力効果が得られていることがわかる。すなわち、2回目の省電力状態への切り換えにより得られた削減電力量より大きい2回目の再起動に必要な電力消費量を避けたため、全体として省電力効果が得られている。
[動作例4の効果]
動作例2によれば、ユーザーの操作により省電力状態であるECUが動作中状態を経て起動状態になった場合でも、日没までの時間を再度予測することで、ヘッドライト制御ECU4を省電力状態に切り換えて実際に省電力効果が得られるのか否かを判定する。このようにすることで、ユーザーの操作によりECUの省電力状態が中断された場合でも、対象となるECUを効果的に省電力制御へ切り換えることができる。
[実施の形態2の効果]
上記実施の形態2の車両制御システムによれば、車外より交通環境情報(渋滞情報、時刻情報、天気情報の少なくともいずれか1つ)を受信し、かつユーザーのスイッチ操作によって省電力状態であったECUが動作中状態を経て起動状態に切り換わった場合でも、その時点から削減できる電力消費量を算出し、再起動時に必要な電力消費量と比較することで、省電力状態に切り換えて省電力効果が得られるのか否かを判定できる。その判定結果から、省電力効果が得られる場合は、該ECUに対して省電力状態への切り換え指示を実施し、省電力状態に切り換えても省電力効果が得られない場合は、該ECUに対して省電力状態への切り換え指示を実施しないようにすることができる。このように、ユーザーの操作によりECUの省電力状態が中断されて場合でも、中断される毎に、取得した交通環境情報から交通環境を再度予測し、動作中状態を経て起動状態に切り換わったECUの電源状態を省電力状態に切り換えるか否かを判定することで、電力消費量を抑えることができる。
なお、この発明による車両制御システムの使用は高速道路上に制限されるものではないことは云うまでもない。
また、天気情報は雨に限定されず、雪、晴れ、曇、等のその他の天気であってもよい。
さらに、実施形態1において、例えば動作停止状態から起動状態になったECUが目的の動作制御を終了しないうちに直ちに省電力状態へ切り換えられないようにしてもよい。
この場合、実施の形態1であれば、省電力状態切り換え処理部10を有さないECU2〜7から、動作停止状態(スリープ状態を含む)、起動状態(動作中ではないが電源が供給されている状態)、動作中状態を少なくとも含むECUの動作状態を示す実施の形態2に類似の動作状態信号(送信元のECUの識別子、メッセージ等をさらに含む)を発生し、省電力状態切り換え処理部10へ送信するようにする。但し、ON/OFFスイッチの操作状態の情報は含まれない。
省電力状態切り換え処理部10には、動作状態信号から各ECUの動作状態を監視するECU動作状態監視部(例えば実施の形態2のECU動作状態監視部107)を備える。ECU動作状態監視部(107)は、動作中状態から起動状態になったECU及び所定時間以上起動状態にあるECUを監視する。そして対象ECU選定部102が、動作中状態から起動状態になったECU及び所定時間以上起動状態にあるECUを対象に省電力状態へ切り換え可能なECUを選定し、以降の各部もこの対象のECUに対して上記と同様に処理を行う。
また、実施の形態2においてさらに、実施の形態1の場合の、ECUが発生する動作停止状態(スリープ状態を含む)、起動状態(動作中ではないが電源が供給されている状態)、動作中状態を少なくとも含むECUの動作状態を示す動作状態信号(送信元のECUの識別子、メッセージ等をさらに含む)に、上述のようにON/OFFスイッチの操作状態を含ませてECU動作状態監視部107で監視するようにしてもよい。これにより対象ECU選定部102が、動作中状態から起動状態になったECU及び所定時間以上起動状態にあるECUを対象に省電力状態へ切り換え可能なECUを選定し、以降の各部もこの対象のECUに対して上記と同様に処理を行い、交通環境予測部103では、ON/OFFスイッチ42がONからOFFになったことにより動作中状態から起動状態になったECUについて、起動状態になった時点からの交通環境の継続時間の予測を行うようにする。
1 ECU、2 エンジン制御ECU、3 シート制御ECU、4 ヘッドライト制御ECU、5 ナイトビジョン制御ECU、6 ワイパー制御ECU、7 パワーウィンドウ制御ECU、8 バス型ネットワーク、9 交通環境情報、10 省電力状態切り換え処理部、11,21,31,41,51,61,71,CN1 通信部、42 ON/OFFスイッチ、90 渋滞情報、91 時刻情報、92 天気情報、101 交通環境情報取得部、102 対象ECU選定部、103 交通環境予測部、104 電力消費量算出部、105 省電力状態切り換え判定部、106 省電力状態切り換え指示部、107 ECU動作状態監視部、1020 対応テーブル、CN ナビゲーション装置。
この発明は、それぞれに車載機器を制御する複数のECUと、前記複数のECUのうちの1つに設けられ各ECUの省電力状態への切り換え処理を行う省電力状態切り換え処理部と、前記複数のECU間の通信を行うバス型ネットワークと、自車両の現在地及び走行予定先を少なくとも含む自車両ナビ情報、及び渋滞情報、時刻情報、天気情報の少なくとも1つを含む交通環境情報を取得するナビゲーション装置と、を備え、前記省電力状態切り換え処理部は、前記ナビゲーション装置が前記自車両ナビ情報から判断した走行予定先の渋滞情報、時刻情報、天気情報の少なくとも1つを含む走行予定先の交通環境情報を取得する交通環境情報取得部と、走行予定先の前記交通環境情報に従い省電力状態へ切り換え可能なECUを選定する対象ECU選定部と、選定されたECUに対して走行予定先の前記交通環境情報に基づいて交通環境の継続時間を予測する交通環境予測部と、前記交通環境予測結果と前記ECU選定結果から該ECUの削減可能な電力消費量を算出する電力消費量算出部と、該ECUの算出された削減可能な電力消費量と再起動時に必要な電力消費量を比較して、該ECUを省電力状態に切り換えるか否かを判定する省電力状態切り換え判定部と、前記バス型ネットワークを介して、前記判定結果に従って該ECUに省電力状態に切り換える信号を送る省電力状態切り換え指示部と、を含むことを特徴とする車両制御システム等にある。

Claims (11)

  1. それぞれが車載機器を制御するバス型ネットワークで接続された複数のECUの1つに、走行予定先に関する交通環境情報に従い省電力状態へ切り換え可能なECUを選定し、該ECUにおける算出した削減可能な電力消費量と再起動時に必要な電力消費量との比較結果に基づいて該ECUを省電力状態に切り換える省電力状態切り換え処理部を設けたことを特徴とする車両制御システム。
  2. それぞれに車載機器を制御する前記複数のECUと、
    前記複数のECUのうちの1つに設けられ各ECUの省電力状態への切り換え処理を行う前記省電力状態切り換え処理部と、
    前記複数のECU間の通信を行う前記バス型ネットワークと、
    自車両の現在地及び走行予定先を少なくとも含む自車両ナビ情報、及び渋滞情報、時刻情報、天気情報の少なくとも1つを含む交通環境情報を取得するナビゲーション装置と、
    を備え、
    前記省電力状態切り換え処理部は、
    前記ナビゲーション装置が前記自車両ナビ情報から判断した走行予定先の渋滞情報、時刻情報、天気情報の少なくとも1つを含む走行予定先の交通環境情報を取得する交通環境情報取得部と、
    走行予定先の前記交通環境情報に従い省電力状態へ切り換え可能なECUを選定する対象ECU選定部と、
    選定されたUCUに対して走行予定先の前記交通環境情報に基づいて交通環境の継続時間を予測する交通環境予測部と、
    前記交通環境予測結果と前記ECU選定結果から該ECUの削減可能な電力消費量を算出する電力消費量算出部と、
    該ECUの算出された削減可能な電力消費量と再起動時に必要な電力消費量を比較して、該ECUを省電力状態に切り換えるか否かを判定する省電力状態切り換え判定部と、
    前記バス型ネットワークを介して、前記判定結果に従って該ECUに省電力状態に切り換える信号を送る省電力状態切り換え指示部と、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の車両制御システム。
  3. 前記省電力状態切り換え処理部を有さないECUは、該ECUが制御している車載機器をユーザーが操作して制御するON/OFFスイッチを有し、
    前記ECUは前記ON/OFFスイッチの切り換えにより動作状態が切り換わると共に動作状態を示す動作状態信号を前記省電力状態切り換え処理部に送り、
    前記省電力状態切り換え処理部が前記動作状態信号から各ECUの起動状態を監視するECU動作状態監視部を含み、
    前記交通環境予測部は、前記ON/OFFスイッチがONからOFFになったことによりECUが動作中状態から起動状態になった場合に、起動状態になった時点からの交通環境の継続時間の予測を行うことを特徴とする請求項2記載の車両制御システム。
  4. 前記省電力状態切り換え処理部を有さないECUは、動作状態を示す動作状態信号を前記省電力状態切り換え処理部に送り、
    前記省電力状態切り換え処理部が、前記動作状態信号から各ECUの動作状態を監視するECU動作状態監視部を含み、
    前記対象ECU選定部が、動作中状態から起動状態になったECU及び所定時間以上起動状態にあるECUを対象に省電力状態へ切り換え可能なECUを選定することを特徴とする請求項2に記載の車両制御システム。
  5. 前記対象ECU選定部が、動作中状態から起動状態になったECU及び所定時間以上起動状態にあるECUを対象に省電力状態へ切り換え可能なECUを選定することを特徴とする請求項3に記載の車両制御システム。
  6. 前記渋滞情報が、渋滞区間の渋滞距離を含み、
    前記交通環境予測部は、走行予定先の前記渋滞情報に関し、前記渋滞区間の通過所要時間を予測することを特徴とする請求項2から5までのいずれか1項に記載の車両制御システム。
  7. 前記渋滞情報は、渋滞区間の渋滞位置を含み、
    前記交通環境予測部は、走行予定先の前記渋滞情報に関し、前記渋滞区間までの到達所要時間を予測することを特徴とする請求項2から5までのいずれか1項に記載の車両制御システム。
  8. 前記時刻情報は、日の入時刻を含み、
    前記交通環境予測部は、走行予定先の前記時刻情報に関し、日の入までの時間を予測することを特徴とする請求項2から5までのいずれか1項に記載の車両制御システム。
  9. 前記天気情報は、道路区間の天候と区間距離を含み、
    前記交通環境予測部は、走行予定先の前記天気情報に関し、前記天気情報による天候の道路区間の通過所要時間を予測することを特徴とする請求項2から5までのいずれか1項に記載の車両制御システム。
  10. 前記天気情報は、道路区間の天候と区間位置を含み、
    前記交通環境予測部は、走行予定先の前記天気情報に関し、前記天気情報による天候の道路区間までの到達所要時間を予測することを特徴とする請求項2から5までのいずれか1項に記載の車両制御システム。
  11. それぞれに車載機器を制御する複数のECUがバス型ネットワークで接続された車両制御システムにおいて、前記複数のECUの1つに省電力状態切り換え処理部を設け、自車両ナビ情報に基づいてナビゲーション装置の判断した走行予定先に関する交通環境情報に従い省電力状態へ切り換え可能なECUを選定し、該ECUにおける算出した削減可能な電力消費量と再起動時に必要な電力消費量との比較結果に基づいて該ECUを省電力状態に切り換えることを特徴とする車両制御方法。
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