JP2014075830A

JP2014075830A - Ｗｐｓを用いる自動アドホックネットワーク形成および合体

Info

Publication number: JP2014075830A
Application number: JP2013252192A
Authority: JP
Inventors: Kopikare Milind; コピカレ、ミリンド; Rohul Kopikare; コピカレ、ラーフル; Chhabra Kapil; チャブラ、カピル
Original assignee: MARVEL INTERNATL Ltd
Current assignee: MARVEL INTERNATL Ltd
Priority date: 2006-10-16
Filing date: 2013-12-05
Publication date: 2014-04-24
Anticipated expiration: 2027-10-08
Also published as: US20080172491A1; TWI439099B; EP2076842B1; TW200917773A; US8732315B2; CN103096426A; US20140258550A1; CN103096426B; CN101601024B; EP2076842A4; WO2008048809A2; WO2008048809A3; CN101601024A; US9444874B2; EP2076842A2; JP2010507282A; JP5614564B2; JP5477951B2

Abstract

【課題】ＷＰＳを用いる自動アドホックネットワークをユーザが使い易い形で実行する。
【解決手段】事前にレジストラとして設定され、独立アドホックネットワークを構築したデバイスが、同様に事前にレジストラとして設定された別のデバイスによって自動的に発見される。これら２つのデバイス間でアドホック無線ネットワークを形成する場合には、各デバイスが周期的に走査モードに入って、相手のデバイスが送信するビーコンに対して走査を実行してインターセプトする。ビーコンをインターセプトすると、所定の条件に従って、また、ユーザが選択するオプションに応じて、デバイスのうち片方がエンローリーとなる。レジストラとして残った方は、変更後のビーコンをインターセプトすると、エンローリーがレジストラのネットワークに入ることを許可するかどうか判断するよう自身のユーザに対して指示する。
【選択図】図４

Description

関連出願

本願は、米国仮特許出願第６０／８２９，６１４号（出願日：２００６年１０月１６日、発明の名称：「ＷＰＳを用いる自動アドホックネットワーク形成および合体」、譲受人は本願と共通）に基づき、米国特許法第１１９条第（ｅ）項による恩恵を主張する。当該仮出願の内容はすべて、参照により本願に組み込まれる。

本願はさらに、米国特許出願第１１／８００，１６６号（代理人整理番号：ＭＰ１２２９、出願日２００７年５月４日、発明の名称：「アドホックシンプルコンフィグレーション」、譲受人は本願と共通）に関連する。当該出願の内容はすべて、参照により本願に組み込まれる。

本願はさらに、米国特許出願第号（代理人整理番号：ＭＰ１３８２、本願と同日に出願、発明の名称：「ダイナミックアドホックネットワーク用の省電力メカニズム」、譲受人は本願と共通）に関連する。当該出願の内容はすべて、参照により本願に組み込まれる。

本発明は、無線通信ネットワークに関する。特に、アドホックＷｉＦｉ（ＷｉｒｅｌｅｓｓＦｉｄｅｌｉｔｙ）ネットワークを構築するためのプロトコルに関する。

ＷｉＦｉネットワークは、良く知られている技術で、データのやり取りに利用されることが多くなっている。公知のＷｉＦｉ規格の１つに、通常ＷｉＦｉプロテクテッド・セットアップ（ＷｉＦｉＰｒｏｔｅｃｔｅｄＳｅｔｕｐ：ＷＰＳ）またはＷｉＦｉシンプル・コンフィグレーション（ＷｉＦｉＳｉｍｐｌｅＣｏｎｆｉｇｕｒａｔｉｏｎ：ＷＳＣ）と呼ばれるものがある。これは、インフラストラクチャ型の無線ローカル・エリア・ネットワーク（ＷＬＡＮ）用の通信モードおよび対応するコンフィグレーション・プロトコルを定義するＷＬＡＮ規格である。

インフラストラクチャＷＳＣネットワークには３つの論理素子がある。詳しくは、レジストラと、アクセスポイント（ＡＰ）と、エンローリーである。図１Ａを参照しつつ説明すると、ＷＳＣクライアント１２は、レガシーＡＰ１０との間で無線通信リンクを構築する場合、８０２．１１のアドホックネットワークを用いて外部レジストラ１４からネットワーク信用証明をまず取得しようとする。続いて、ＷＳＣクライアント１２は、外部レジストラ１４から取得したネットワーク信用証明を用いてレガシーＡＰ１０とリンクを構築する。

図１Ｂを参照しつつ説明すると、図示されているＡＰ２０は内蔵レジストラを備えている。ＷＳＣクライアント２２は、ＡＰ２０との間で通信リンクを構築する場合、８０２．１１インフラストラクチャネットワークを介してＡＰ２０の内蔵レジストラからネットワーク信用証明をまず取得しようとする。続いて、ＷＳＣクライアント２２は、取得したネットワーク信用証明を用いて、ＡＰ２０との間で無線接続を実現する。

図１Ｃを参照しつつ説明すると、ＷＳＣクライアント３２は、ＷＳＣＡＰ３０との間で通信リンクを構築する場合、ＷＳＣＡＰ３０を介して拡張認証プロトコル（ＥＡＰ）を用いてネットワーク信用証明をまず取得しようとする。ＷＳＣＡＰ３０は、ユニバーサル・プラグ・アンド・プレイ（ＵｐｎＰ）プロトコルを用いて、ＷＳＣクライアント３２のＥＡＰメッセージをレジストラ３４に中継する。続いて、レジストラ３４から取得したネットワーク信用証明を用いて、ＷＳＣクライアント３２はＷＳＣＡＰ３０との間で通信リンクを構築する。ＷＳＣおよびその通信プロトコルは、例えば、「ＷｉＦｉシンプル・コンフィグレーション仕様書、バージョン１．０ａ、２００６年２月１０日、ＷｉＦｉシンプル・コンフィグレーション研究班、ＷｉＦｉアライアンス」において記載されている。

無線ネットワーク機能を持つ電子デバイスが普及するにつれて、２つ以上の無線ネットワーク機能付電子デバイスが、アドホック無線ネットワークを形成して、アクセスポイントを利用することなくデータのやり取りを行ったり、または、通信し合うことが求められるようになっている。また、こういったデータのやり取りまたは通信は、ユーザが使い易い形で実行されるようにすることが望ましい。

本発明の一実施形態によると、第２のデバイスが事前に構築したアドホックネットワークに第１のデバイスを入らせる方法は、その一部として、Ｎ個目毎のビーコン送信期間において、第１のデバイスを走査モードにして、第２のデバイスが送信するビーコンを走査させる段階と、走査モードにいる間に第２のデバイスのビーコンを第１のデバイスがインターセプトする場合、第１のデバイスのユーザにアドホックネットワークに入るように指示する段階とを備える。第１のデバイスおよび第２のデバイスは、事前にレジストラとして設定されている。

上記の方法はさらに一部として、ユーザがオプションに対して肯定的な応答を返す場合、第１のデバイスのビーコンを変更して第２のデバイスに対応付けられている属性を含める段階と、ユーザがオプションに対して肯定的な応答を返す場合、第１のデバイスをエンローリーとして再設定することを試みる段階とを含む。上記の方法はさらに一部として、条件が満たされる場合、第１のデバイスのビーコンを変更する段階を含む。

一部の実施形態によると、条件は、第１および第２のデバイスに対応付けられているアドホックビーコンのタイムスタンプの比較によって定められる。他の実施形態によると、条件は、第１および第２のデバイスのメディアアクセスコントローラ（ＭＡＣ）アドレスの比較によって定められる。一部の実施形態によると、第１のデバイスに設けられるＬＣＤパネルに表示される文字列を介してオプションを提示する。別の実施形態によると、第１のデバイスに設けられるスピーカからの可聴音によってオプションを提示する。一部の実施形態によると、変更後のビーコンに含められる属性は、第２のデバイスのＭＡＣアドレスである。一実施形態によると、第１のデバイスが第２のデバイスが事前に構築したアドホックネットワークに参加する際に、第１のデバイスおよび第２のデバイスをＯＦＦに制御することはない。

本発明の別の実施形態によると、第２のデバイスが事前に構築したアドホックネットワークに第１のデバイスを追加する方法は、その一部として、Ｎ個目毎のビーコン送信期間において第２のデバイスを走査モードにして、第１のデバイスが送信するビーコンを走査させる段階と、第２のデバイスの走査期間の１つにおいて第１のデバイスのビーコンをインターセプトする段階と、インターセプトされたビーコンが第２のデバイスの属性を含むか否か確認する段階と、インターセプトされたビーコンが属性を含む場合、第１のデバイスがアドホックネットワークに追加されることを許可するオプションをユーザに示す段階とを備える。第１のデバイスおよび第２のデバイスは、事前にレジストラとして設定されている。上記の方法はさらに一部として、ユーザがオプションに対して肯定的な応答を返す場合、ハンドシェイクを実行する段階を含む。

一実施形態によると、第２のデバイスに設けられているＬＣＤパネルに表示される文字列を介してオプションを提示する。別の実施形態によると、第２のデバイスに設けられているスピーカからの可聴音によってオプションを提示する。一実施形態によると、属性は第２のデバイスのＭＡＣアドレスである。一実施形態によると、第１のデバイスのビーコンを変更して、第２のデバイスに対応付けられている属性を含める。一実施形態によると、第２のデバイスが事前に構築したアドホックネットワークに第１のデバイスが入る際に、第１のデバイスおよび第２のデバイスの電源をＯＦＦに制御することは要さない。

本発明の一実施形態に係るデバイスは、無線アドホックネットワークセッションに入る。当該デバイスは、最初はレジストラとして動作するよう設定されており、Ｎ個目毎のビーコン送信期間において走査モードで動作して第２のデバイスが送信するビーコンを走査する。第１のデバイスはさらに、走査モードにある間に第２のデバイスのビーコンを第１のデバイスがインターセプトする場合、第２のデバイスのアドホックネットワークに入るようにユーザに指示する。

一実施形態によると、第１のデバイスはさらに、ユーザがオプションに対して肯定的な応答を返す場合、自身のビーコンを変更して第２のデバイスに対応付けられている属性を含める。第１のデバイスは、ユーザがオプションに対して肯定的な応答を返す場合、エンローリーになる。一実施形態によると、条件は、タイムスタンプの比較によって定められる。別の実施形態によると、条件は、メディアアクセスコントローラ（ＭＡＣ）アドレスの比較によって定められる。一実施形態によると、条件が満たされる場合、第１のデバイスのビーコンを変更する。

一実施形態によると、第１のデバイスは、オプションを表示するためのＬＣＤパネルを備える。別の実施形態によると、第１のデバイスは、オプションを聞こえるように放送するためのスピーカを備える。一部の実施形態によると、属性は、第２のデバイスのＭＡＣアドレスである。一実施形態によると、第１のデバイスが第２のデバイスが事前に構築したアドホックネットワークに入る際には、第１および第２のデバイスはＯＦＦに制御されない。

本発明の別の実施形態に係るデバイスは、Ｎ個目毎のビーコン送信期間において走査モードに入り、第２のデバイスが送信するビーコンを走査してインターセプトする。第１のデバイスはさらに、インターセプトしたビーコンが第１のデバイスの属性を含むか否か確認して、第１のデバイスが事前に構築したアドホックネットワークに第２のデバイスを追加することを許可するオプションをユーザに示す。第１のデバイスはさらに、ユーザがオプションに対して肯定的な応答を返す場合にハンドシェイクを開始する。

一実施形態によると、第１のデバイスは、オプションを表示するためのＬＣＤパネルを備える。別の実施形態によると、第１のデバイスは、オプションを聞こえるように放送するためのスピーカを備える。一部の実施形態によると、属性は、第１のデバイスのＭＡＣアドレスである。一実施形態によると、第１のデバイスのビーコンを変更して、第２のデバイスに対応付けられる属性を含める。一実施形態によると、第１のデバイスが第２のデバイスが事前に構築したアドホックネットワークに入る際には、第１および第２のデバイスはＯＦＦに制御されない。

本発明の一実施形態に係るデバイスはその一部として、第２のデバイスが事前に構築したアドホックネットワークに当該デバイスを入らせる手段と、Ｎ個目毎のビーコン送信期間において、第１のデバイスを走査モードにして、第２のデバイスが送信するビーコンを走査する手段と、走査モードにいる間に第２のデバイスのビーコンを第１のデバイスがインターセプトする場合、第１のデバイスのユーザにアドホックネットワークに入るように指示する手段とを備える。第１のデバイスおよび第２のデバイスは、事前にレジストラとして設定されている。

上記のデバイスはさらにその一部として、ユーザがオプションに対して肯定的な応答を返す場合、第１のデバイスのビーコンを変更して第２のデバイスに対応付けられている属性を含める手段と、ユーザがオプションに対して肯定的な応答を返す場合、第１のデバイスをエンローリーとして再設定することを試みる手段とを備える。上記のデバイスはさらにその一部として、条件が満たされる場合、ビーコンを変更する手段を備える。

一部の実施形態によると、条件は、第１および第２のデバイスに対応付けられているタイムスタンプの比較によって定められる。他の実施形態によると、条件は、第１および第２のデバイスのメディアアクセスコントローラ（ＭＡＣ）アドレスの比較によって定められる。一部の実施形態によると、第１のデバイスに設けられるＬＣＤパネルに表示される文字列を介してオプションを提示する。別の実施形態によると、第１のデバイスに設けられるスピーカからの可聴音によってオプションを提示する。一部の実施形態によると、変更後のビーコンに含められる属性は、第２のデバイスのＭＡＣアドレスである。一実施形態によると、第１のデバイスが第２のデバイスが事前に構築したアドホックネットワークに参加する際に、第１のデバイスおよび第２のデバイスをＯＦＦに制御することはない。

本発明の別の実施形態に係るデバイスはその一部として、Ｎ個目毎のビーコン送信期間において当該デバイスを走査モードにして、第２のデバイスが送信するビーコンを走査する手段と、第１のデバイスの走査期間の１つにおいて第２のデバイスのビーコンをインターセプトする手段と、インターセプトしたビーコンが第１のデバイスの属性を含むか否か確認する手段と、インターセプトしたビーコンが属性を含む場合、第２のデバイスが第１のデバイスのアドホックネットワークに追加されることを許可するオプションをユーザに示す手段とを備える。第１のデバイスおよび第２のデバイスは、事前にレジストラとして設定されている。当該デバイスはさらにその一部として、ユーザがオプションに対して肯定的な応答を返す場合、ハンドシェイクを実行する手段を備える。

本発明の一実施形態に係るデバイスには、プロセッサと、当該プロセッサが実行するコードを格納する媒体とが設けられているデバイスがある。当該媒体は、Ｎ個目毎のビーコン送信期間において、事前にレジストラとして設定されている第１のデバイスを走査モードにして、第２のデバイスが送信するビーコンを走査させるためのコードと、走査モードにいる間に第２のデバイスのビーコンを第１のデバイスがインターセプトする場合、第１のデバイスのユーザにアドホックネットワークに入るように指示するためのコードとを備える。第１のデバイスおよび第２のデバイスは事前にレジストラとして設定されている。

上記の媒体はさらにその一部として、ユーザがオプションに対して肯定的な応答を返す場合、第１のデバイスのビーコンを変更して第２のデバイスに対応付けられている属性を含めるためのコードと、ユーザがオプションに対して肯定的な応答を返す場合、第１のデバイスをエンローリーとして再設定することを試みるためのコードとをさらに備える。上記の媒体はさらにその一部として、条件が満たされる場合、ビーコンを変更するためのコードを備える。

本発明の一実施形態に係るデバイスには、プロセッサと、当該プロセッサが実行するコードを格納する媒体とが設けられているデバイスがある。当該媒体は、Ｎ個目毎のビーコン送信期間においてデバイスを走査モードにして、第２のデバイスが送信するビーコンを走査させるためのコードと、第１のデバイスの走査期間の１つにおいて第２のデバイスのビーコンをインターセプトするためのコードと、インターセプトされたビーコンが第１のデバイスの属性を含むか否か確認するためのコードと、インターセプトされたビーコンが属性を含む場合、第２のデバイスが第１のデバイスのアドホックネットワークに追加されることを許可するオプションをユーザに示すためのコードとを備える。第１のデバイスおよび第２のデバイスは、事前にレジストラとして設定されている。上記のデバイスはさらにその一部として、ユーザがオプションに対して肯定的な応答を返す場合、ハンドシェイクを実行するためのコードを備える。

あるインフラストラクチャ型無線ネットワークのさまざまな論理素子を示す図である。あるインフラストラクチャ型無線ネットワークのさまざまな論理素子を示す図である。あるインフラストラクチャ型無線ネットワークのさまざまな論理素子を示す図である。

無線アドホックネットワークを構築するよう設定されている一対の無線デバイスを示す図である。

図２に図示したデバイスに対応するビーコン送信時刻を示す図である。

本発明の一実施形態例に関する、レジストラとして設定された後でネットワークを形成する一対のデバイスを示す図である。

本発明の一実施形態例に関する、図４に図示したデバイスのビーコン送信時刻および走査期間を示す図である。

本発明の一実施形態例に係る、あるレジストラが構築したアドホックネットワークに、レジストラとして設定された別のデバイスが入ることを可能とするための方法を示すフローチャートである。

事前にレジストラとして設定され独立アドホックネットワークを構築したデバイスは、同様に事前にレジストラとして設定される別のデバイスによって自動的に発見される。このような２つのデバイス間でアドホック無線ネットワークを形成する場合、各デバイスが定期的に走査モードに入って、相手のデバイスが送信するビーコンを走査してインターセプトする。ビーコンがインターセプトされると、デバイスのうち片方が、所定の条件に従って且つユーザ選択オプションに応じて、エンローリーとなる。続いて、エンローリーは自身のビーコンを変更して、相手のデバイスに対応付けられるＭＡＣアドレス等の属性を含ませる。変更後のビーコンをインターセプトすると、レジストラとして残った方は、当該レジストラのネットワークにエンローリーが入ることを許可するかどうか決定するようユーザを促す。許可するとユーザが応答する場合、これら２つのデバイス間でハンドシェイクが実行されて、エンローリーは続いてレジストラのネットワークに入ろうと試みる。以下の説明はアドホックＷＳＣ（ＷＰＳ）ネットワークを念頭においているが、ＷＳＣまたはそれ以外等、任意のほかのアドホックネットワークにも本発明は適用されると理解されたい。

図２は、一対のデバイス４０および５０を示す。各デバイスは、事前に従来のレジストラとして設定されて独立ネットワークを構築しているものと仮定する。図２に示すように、デバイス４０はネットワーク４５を形成しており、デバイス５０はネットワーク５５を形成している。両デバイスのユーザはそれぞれ、これら２つのデバイス間でデータのやり取りを行うこと、または、互いに通信することを所望していると仮定する。例えば、デバイス４０および５０がデジタルカメラで、双方のユーザは画像を交換したいと考えているか、または、デバイス４０および５０がゲーム機で、双方のユーザは対話型ゲームを楽しみたいと考えている場合が考えられる。デバイス４０および５０は通常、電池から電力供給を受けるので、電池消費は制御して最小限に抑えることが望ましい。

デバイス４０および５０は、事前にレジストラとして設定されていると仮定されるので、互いのネットワークに入るためのエンローリー走査は実行しない。同時係属中の関連米国特許出願第１１／８００，１６６号（代理人整理番号：ＭＰ１２２９、出願日：２００７年５月４日、発明の名称：「アドホックシンプルコンフィグレーション」）に記載されているように、デバイス４０および５０はそれぞれ、ＯＦＦに制御されて再びＯＮに制御されると、エンローリーとなるとしてもよい。これに代えて、各デバイスは、この２人のユーザが物理的に互いの存在を認識してネットワークを形成しようとする場合、動作モードとしてエンローリーモードおよびレジストラモードのどちらを選択するかのオプションをそれぞれのユーザに対して提示するとしてもよい。このためには、デバイスのうちどちらをエンローリーとして選択して、他方をレジストラとして選択するかを、２人のユーザの間で交渉して同意する必要がある。しかし、通常のユーザはレジストラまたはエンローリーが何かを認識しておらず、このような２つのオプションのうち１つを選定することを評価しない場合もある。つまり、このようなデバイス間でネットワークを構築するプロセスでは、ユーザが負担および不便を感じる介入をユーザに要求しており、このようなユーザの介入は自動化されていない。

図３は、デバイス４０および５０のビーコン送信時刻を示す図である。ビーコン送信毎に、デバイス４０および５０はそれぞれ、期間ΔＴの間アクティブでいて監視処理を実行する。監視処理の後、スタンバイモードに戻って、次のビーコン送信時刻まで当該モードとなる。図３に示すように、デバイス４０および５０のビーコン送信時刻（ＢＴＴ）は、例えば、デバイス４０がアクティブの場合はデバイス５０がスタンバイモードで、およびその逆となるように、互い違いにずらしてある。

事前にレジストラとして設定されたデバイスが、負担に感じる介入をユーザに要求せず、またＯＦＦに続いてＯＮに制御されることなく、ネットワークを形成することができるように、本発明の一実施形態に従って、各デバイスを変更して、低電力モードとも呼ばれるスタンバイモードを周期的に離脱させて、エンローリー走査モードに入らせて、他のデバイスが送信するビーコンをインターセプトさせる。図４は、事前にレジストラとして設定されているが、本発明の一実施形態に従って、ネットワーク７０を形成してデータのやり取りまたは通信を実行するように構成されている、一対のデバイス６０および８０を示す図である。以下でさらに説明する。

図５を参照しつつ説明すると、デバイス６０は、一定間隔で並んでいる時刻Ｔ_１、Ｔ_３、Ｔ_５、Ｔ_７、Ｔ_９、Ｔ_１２、Ｔ_１５等でビーコンを送信して、デバイス８０は、一定間隔で並んでいる時刻Ｔ_２、Ｔ_４、Ｔ_６、Ｔ_８、Ｔ_１１、Ｔ_１３等でビーコンを送信する。例えば、時刻Ｔ_２は時刻Ｔ_１とＴ_３との間にあり、時刻Ｔ_１０は時刻Ｔ_９とＴ_１１との間にあると理解されたい。

本発明によると、Ｎ個のビーコン期間毎に、デバイスのうち１つがエンローリー走査モードに入って他のデバイスが送信するビーコンをインターセプトする。ここで、Ｎは設定可能である。図５に示す例では、Ｎが３と仮定する。また、デバイス６０が時刻Ｔ_５とＴ_７との間、Ｔ_１２とＴ_１５との間等でエンローリー走査モードに入り、デバイス８０が時刻Ｔ_２とＴ_４との間、Ｔ_８とＴ_１１との間等でエンローリー走査モードに入ると仮定する。したがって、例えば、時刻Ｔ_２とＴ_４との間、デバイス８０はアクティブのままでスタンバイモードには入らない。同様に、例えば、時刻Ｔ_５とＴ_７との間、デバイス６０はアクティブのままでスタンバイモードには入らない。２つの連続するビーコン送信の間の期間を、以下では、走査期間と呼ぶ。

時刻Ｔ２から開始される走査期間の間は、デバイス８０がアクティブのままで他のデバイスが送信するビーコンをインターセプトする。走査期間Ｐ_１の間、つまり、時刻Ｔ_２とＴ_４との間において、デバイス６０のようなほかのＷｉＦｉデバイスが近接していない場合、または他のＷｉＦｉデバイスのビーコンをデバイス８０がインターセプトしないと仮定する。したがって、デバイス８０は、時刻Ｔ_４においてビーコンを送信して、その後すぐにスタンバイモードに入る。同様に、走査期間Ｐ_２の間、つまり、時刻Ｔ_５とＴ_７との間において、デバイス８０のようなほかのＷｉＦｉデバイスが近接していない場合、または他のＷｉＦｉデバイスのビーコンをデバイス６０がインターセプトしないと仮定する。したがって、デバイス６０は、時刻Ｔ_７においてビーコンを送信して、その後すぐにスタンバイモードに入る。

時刻Ｔ_７とＴ_８との間において、デバイス６０および８０が互いに近接して、片方のデバイスが送信するビーコンを他方のデバイスがインターセプトできると仮定する。時刻Ｔ_８において、デバイス８０が覚醒して、ビーコンを送信し、期間Ｐ_３の全期間にわたって走査モードとなる。時刻Ｔ_１０においてデバイス８０は、時刻Ｔ_９にデバイス６０が送信したビーコンをインターセプトして、デバイス６０が近接していると判断する。このようにして、デバイス８０がデバイス６０を発見する。

発見に成功すると、デバイスの片方はエンローリーになるべく選択され、他方のデバイスはレジストラのままであるように選択される。この選択を行う際の基準には、どのような基準を用いるとしてもよい。例えば、一実施形態によると、タイムスタンプがより早いほうのデバイスがレジストラになり、より遅いタイムスタンプのデバイスがエンローリーになる。別の実施形態によると、メディアアクセスコントローラ（ＭＡＣ）アドレスがより大きい方のデバイスがレジストラになる。

所定の条件にしたがって、より遅いタイムスタンプのデバイスがエンローリーになり、より早いタイムスタンプのデバイスがレジストラのままとなる、と仮定する。また、デバイス６０のタイムスタンプがデバイス８０のタイムスタンプよりも早いと仮定する。したがって、時刻Ｔ_１０においてデバイス８０が、デバイス６０が送信したビーコンをインターセプトすると、デバイス８０のユーザはデバイス６０のネットワークに入るかどうか判断するオプションを与えられる。この通知は、デバイス８０に配設されているＬＣＤパネル上に表示される文字列によってなされるとしてもよいし、または、デバイス８０に配設されているスピーカからのビープ音によってなされるとしてもよい。ユーザがこのオプションに対して肯定の応答を返すと、デバイス８０のビーコンを変更して追加情報要素を含める。一実施形態によると、デバイス８０のビーコンはデバイス６０のＭＡＣアドレスを含めるように変更される。他の実施形態によると、デバイス８０のビーコンはデバイス６０に対応付けられるその他の任意の属性を含めるように変更されるとしてもよい。ビーコンの変更は、デバイス８０がデバイス６０のネットワークに入ることに関心を持っていることを、デバイス６０に通知する方法の１つである。

時刻Ｔ_１１において、デバイス８０は変更したビーコンを送信する。しかし、時刻Ｔ_９とＴ_１２との間では、デバイス６０は走査モードではないので、時刻Ｔ_１１で送信されたビーコンはインターセプトされない。デバイス６０は、時刻Ｔ_１２でビーコンを送信した後、期間Ｐ_４にわたって走査モードとなる。デバイス６０は時刻Ｔ_１４において、時刻Ｔ_１３にデバイス８０が送信するビーコンをインターセプトする。デバイス６０は、インターセプトしたビーコンが自身のＭＡＣアドレスを含むことを検出すると、デバイス８０がデバイス６０のネットワークに入ることを許可するかどうかのオプションを自身のユーザに与える。これは、デバイス６０に配設されているＬＣＤ上に表示される文字列によってなされるとしてもよいし、または、デバイス６０に配設されているスピーカからのビープ音によってなされるとしてもよい。つまり、一実施形態例によると、デバイス８０が送信する変更後のビーコンにデバイス６０のＭＡＣアドレスが含まれているとデバイス６０が判断することに基づいて、デバイス８０がデバイス６０のネットワークに入ることに関心を持っていることをデバイス６０に通知する。

デバイス６０のユーザは、自身のネットワークにデバイス８０が入ることを許可する場合、オプションのうち１つを選択し、続いてハンドシェイクが実行される。ハンドシェイクが成功すると、デバイス６０および８０が先に構築した独立ネットワークを合体させて、デバイス６０および８０が共に無線接続されているネットワーク７０を形成する。

図６は、レジストラのネットワークに入る際にエンローリーが実行するステップのフローチャート１００である。Ｎ個目のビーコン送信期間毎に、デバイスのうち１つが走査モード１０２に入って、別のデバイスが送信するビーコンをインターセプトする。ステップ１０４において、レジストラからのビーコンのタイムスタンプの方が早く（または、ＭＡＣアドレスが大きく）、且つ一致基準が検出されると、ステップ１０６において、エンローリーのユーザにはレジストラのネットワークに入ることに興味があるかどうか決定するオプションが与えられる。タイムスタンプまたはＭＡＣアドレスの確認で結果が否定的である場合、走査結果は破棄され、レジストラはエンローリーになることを試みて、エンローリーはレジストラになることを試みるとしてもよい。

一致の確認は、数多くのさまざまな基準に基づいて行うとしてよい。例えば、あるベンダー製のカメラが、同一ベンダー製のカメラを検出する場合に一致するとしてもよいし、印刷サービスを検出すると一致するとしてもよい。追加される基準は、ビーコン内の追加情報要素（ＩｎｆｏｒｍａｔｉｏｎＥｌｅｍｅｎｔ）であってもよい。追加情報要素等が検出されない場合、走査結果は破棄される。

ステップ１１０において、ユーザがオプションに対して肯定的な応答を返す場合、エンローリーのビーコンが変更される。ステップ１１４において、レジストラ１１２が走査モードにある間にレジストラ１１２がエンローリーからの変更後のビーコンをインターセプトすると、レジストラのユーザには、エンローリーをレジストラのネットワークに追加することに興味があるかどうか判断するオプションが提示される。このオプションに対してユーザが肯定的な応答を返すと、ステップ１１６において２つのデバイス間でハンドシェイクが実行されて、ステップ１１８においてエンローリーはレジストラのネットワークに入ることを試みる。

本発明の上述の実施形態は、本発明を例示することを目的とするに過ぎず、本発明を限定するものではない。変形例および均等例としてさまざまな例が可能である。本開示内容に鑑みれば、上記の実施形態に対する、追加内容、削除内容または変形例が明らかであり、それらはすべて本願の請求項の範囲内に含まれるものとする。

Claims

第２のデバイスが事前に構築したアドホックネットワークに第１のデバイスを入らせる方法であって、
Ｎ個目毎のビーコン送信期間において、事前にレジストラとして設定されている前記第１のデバイスを走査モードにして、前記第２のデバイスが送信するビーコンを走査させる段階と、
前記走査モードにいる間に前記第２のデバイスのビーコンを前記第１のデバイスがインターセプトする場合、前記第１のデバイスのユーザに前記アドホックネットワークに入るように指示する段階と
を備える方法。
前記ユーザがオプションに対して肯定的な応答を返す場合、前記第１のデバイスのビーコンを変更して前記第２のデバイスに対応付けられている属性を含める段階と、
前記ユーザが前記オプションに対して肯定的な応答を返す場合、前記第１のデバイスをエンローリーとして再設定することを試みる段階と
をさらに備える、請求項１に記載の方法。
条件が満たされる場合、前記ビーコンを変更する段階
をさらに備える、請求項２に記載の方法。
前記条件は、タイムスタンプの比較によって定められる
請求項３に記載の方法。
前記条件は、メディアアクセスコントローラ（ＭＡＣ）アドレスの比較によって定められる
請求項３に記載の方法。
前記ユーザに指示する段階は、ＬＣＤパネルに表示される文字列を介して前記オプションを提示する段階を含む
請求項３に記載の方法。
前記ユーザに指示する段階は、可聴音によって前記オプションを提示する段階を含む
請求項３に記載の方法。
前記第１のデバイスのビーコンを変更して前記第２のデバイスに対応付けられている属性を含める段階は、
前記第１のデバイスのビーコンを変更して前記第２のデバイスのＭＡＣアドレスを含める段階を含む
請求項３に記載の方法。
前記第１のデバイスおよび前記第２のデバイスの電源をＯＦＦに制御することを要さずに、前記第２のデバイスが事前に構築した前記アドホックネットワークに前記第１のデバイスを入らせる段階
をさらに備える、請求項１に記載の方法。
第２のデバイスが事前に構築したアドホックネットワークに第１のデバイスを追加する方法であって、前記第１のデバイスおよび前記第２のデバイスが事前にレジストラとして設定されている場合に、
Ｎ個目毎のビーコン送信期間において前記第２のデバイスを走査モードにして、前記第１のデバイスが送信するビーコンを走査させる段階と、
走査期間の１つにおいて前記第１のデバイスのビーコンをインターセプトする段階と、
前記インターセプトされたビーコンが前記第２のデバイスの属性を含むか否か確認する段階と、
前記インターセプトされたビーコンが前記属性を含む場合、前記第１のデバイスが前記アドホックネットワークに追加されることを許可するか否か判断するようユーザに指示する段階と
を備える方法。
前記ユーザがオプションに対して肯定的な応答を返す場合、ハンドシェイクを実行する段階
をさらに備える、請求項１０に記載の方法。
前記ユーザに指示する段階は、ＬＣＤパネルに表示される文字列を介してオプションを提示する段階を含む
請求項１０に記載の方法。
前記ユーザに指示する段階は、可聴音によってオプションを提示する段階を含む
請求項１０に記載の方法。
前記属性は、前記第２のデバイスのＭＡＣアドレスである
請求項１０に記載の方法。
前記第１のデバイスのビーコンを変更して、前記第２のデバイスに対応付けられている前記属性を含める段階
をさらに備える、請求項１０に記載の方法。
前記第１のデバイスおよび前記第２のデバイスの電源をＯＦＦに制御することを要さずに、前記第２のデバイスが事前に構築したアドホックネットワークに前記第１のデバイスを追加する段階
さらに備える、請求項１０に記載の方法。
無線アドホックネットワークセッションに入るデバイスであって、
最初はレジストラとして動作するよう設定されており、
Ｎ個目毎のビーコン送信期間において走査モードで動作して別のデバイスが送信するビーコンを走査し、
前記走査モードにある間に前記別のデバイスのビーコンを前記デバイスがインターセプトする場合、前記別のデバイスのアドホックネットワークに入るようにユーザに指示する
デバイス。
前記デバイスはさらに、
前記ユーザがオプションに対して肯定的な応答を返す場合、自身のビーコンを変更して前記別のデバイスに対応付けられている属性を含め、
前記ユーザが前記オプションに対して肯定的な応答を返す場合、前記デバイスはエンローリーとして設定される
請求項１７に記載のデバイス。
前記デバイスはさらに、条件が満たされる場合、前記ビーコンを変更する
請求項１８に記載のデバイス。
前記条件は、タイムスタンプの比較によって定められる
請求項１９に記載のデバイス。
前記条件は、メディアアクセスコントローラ（ＭＡＣ）アドレスの比較によって定められる
請求項１９に記載のデバイス。
前記デバイスは、前記オプションを表示するためのＬＣＤパネルを備える
請求項１８に記載のデバイス。
前記デバイスは、前記オプションを聞こえるように放送するためのスピーカを備える
請求項１８に記載のデバイス。
前記属性は、前記別のデバイスのＭＡＣアドレスである
請求項１８に記載のデバイス。
前記デバイスは、ＯＦＦに制御されることなく、前記無線アドホックネットワークセッションに入る
請求項１７に記載のデバイス。
デバイスであって、
Ｎ個目毎のビーコン送信期間において走査モードに入り、別のデバイスが送信するビーコンを走査してインターセプトして、
前記インターセプトしたビーコンが前記デバイスの属性を含むか否か確認して、
前記デバイスが事前に構築したアドホックネットワークに前記別のデバイスを追加することを許可するか否か判断するようユーザに指示する
デバイス。
前記デバイスはさらに、前記ユーザがオプションに対して肯定的な応答を返す場合にハンドシェイクを開始して、前記別のデバイスの前記アドホックネットワークへの追加を許可する
請求項２６に記載のデバイス。
前記デバイスは、オプションを表示するためのＬＣＤパネルを備える
請求項２６に記載のデバイス。
前記デバイスは、オプションを聞こえるように放送するためのスピーカを備える
請求項２６に記載のデバイス。
前記属性は、前記デバイスのＭＡＣアドレスである
請求項２６に記載のデバイス。
前記デバイスはさらに、ビーコンを変更して前記別のデバイスに対応付けられる属性を含める
請求項２６に記載のデバイス。
前記デバイスはさらに、前記別のデバイスをＯＦＦに制御することなく前記アドホックネットワークに追加することを許可する
請求項２６に記載のデバイス。