JP2014075041A - 回動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成により手間をかけずに回動させ得るようにする。
【解決手段】後部20は、後扉21における扉裏面21Bの上側に蝶番25を介して取付板24を回動可能に取り付け、蝶番25における回動軸XRの上側を、鉛直軸XVから後扉21の扉端側へ角度θだけ傾斜させた。このため後部20は、保守作業者により後扉21が開放状態にされて係合部26と係合片27との係合が解除されると、重力の作用により取付板24を自動的に回動させることができるので、当該取付板24の板表面24Aに取り付けられている操作パネル30を後扉21の扉裏面21B側へ向けて保守作業者と対峙させることができる。
【選択図】図6

Description

本発明は回動装置に関し、例えば利用者の操作に応じて所望の取引を行う現金自動預払機(ATM)等に適用して好適なものである。
従来、金融機関等で使用される現金自動預払機は、職員等の応対を介することなく顧客の操作に基づいて取引を行うようになされており、例えば顧客に紙幣や硬貨等の現金を入金させ、また顧客へ現金を出金するようになされている。
かかる現金自動預払機は、例えば金融機関のATMコーナー等に、複数台が並んで壁に埋め込まれるように配置されている。このため現金自動預払機は、前面を壁の手前側に露出させて顧客に対峙させる一方、この壁の反対側において背面を露出させている。
現金自動預払機の背面には、開閉可能な背面扉が設けられている。現金自動預払機は、安全面等の観点から通常の運用時には背面扉が閉塞され施錠等がされる一方、障害の発生時等には解錠された上で背面扉が開放されることにより、内部の機器等に対して必要な保守作業が行われる。
また現金自動預払機のなかには、背面扉に保守作業用の操作パネルが取り付けられたものがある(例えば、特許文献1参照)。この操作パネルは、保守作業者の操作を受け付ける操作部と、現金自動預払機の内部における状態を文字や図形等により表示する表示部とが組み合わされている。
またこの操作パネルは、背面扉に対し上下方向に沿った回動軸を中心として回動することにより、当該背面扉の表面側及び裏面側のいずれに向けることも可能となっている。
このため現金自動預払機は、背面扉の閉塞時に操作パネルを表面側へ向けることにより、背面側からの操作入力を可能とする一方、背面扉を開放した際に、操作パネルを回動させて当該背面扉の表面側へ向けることにより、筐体内の各機器に対し保守作業を行う保守作業者による操作入力も可能とすることができる。
実開平3−74791号公報(第1図)
しかしながら、かかる構成の現金自動預払機では、例えば保守作業者が保守作業を開始する際に、背面扉を開放した後に当該保守作業者等の手作業により操作パネルを回動させる必要があり、手間がかかっていた。
一方、周知のスプリングやリンク機構等を組み込むことにより、背面扉の開放や操作パネルを固定しているロック機構の解除を契機として当該操作パネルを自動的に回動させることも可能となるが、この場合には部品の追加が必要となり、製造コストの上昇に繋がってしまう、という問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、簡易な構成により手間をかけずに回動させることができる回動装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明の回動装置においては、基準となる基準面を有する基体と、使用者に使用される際に当該使用者と対峙する対峙面を有する対峙体と、基体に対し、対峙体を、対峙面を基体の基準面に対向させた畳込状態と当該対峙面を当該基準面に対し所定角度をなす展開状態との間で回動軸を中心に回動させる回動部と、基体に対し対峙体を一時的に畳込状態に固定する一時固定部とを設け、回動部は、鉛直軸に対し回動軸の上側を展開状態にある対峙体に近接させる方向へ傾けられているようにした。
これにより本発明は、畳込状態において対峙体に加わる重力の一部を当該対峙体が展開状態に遷移されたときの位置へ向けて作用させることができるので、一時固定部による一時的な固定が解除されるだけで、基体に対し回動軸を中心に対峙体を回動させて展開状態へ遷移させることができる。
本発明によれば、畳込状態において対峙体に作用する重力の一部を当該対峙体が展開状態となったときの位置へ向けることができるので、一時固定部による一時的な固定が解除されるだけで、基体に対し回動軸を中心に対峙体を回動させて展開状態とすることができる。かくして本発明は、簡易な構成により手間をかけずに閉塞状態から開放状態へ遷移させ得る回動装置を実現できる。
現金自動預払機の構成を示す略線的斜視図である。 後部の構成(1)を示す略線的斜視図である。 後部の構成(2)を示す略線的斜視図である。 後部の構成(3)を示す略線的斜視図である。 後部の構成(4)を示す略線的斜視図である。 第1の実施の形態における回動軸の傾斜を示す略線図である。 第2の実施の形態における回動軸の傾斜を示す略線図である。 第3の実施の形態における後部の構成を示す略線図である。 第4の実施の形態における後部の構成を示す略線図である。
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。
[1.第1の実施の形態]
[1−1.現金自動預払機の構成]
図1に外観を示すように、現金自動預払機1は、箱状の筐体2を中心に構成されており、例えば金融機関等に設置され、顧客との間で入金取引や出金取引等の現金に関する取引を行うようになされている。
筐体2は、その前側に顧客が対峙した状態で紙幣の投入やタッチパネルによる操作等をしやすい箇所、すなわち前面の上部から上面に渡る部分が一部切り落とされたような形状となっており、この部分に接客部3が設けられている。
また筐体2は、防犯等の観点から各側面が肉厚な金属板等により頑強に構成されており、一部の箇所のみが開閉できるようになされている。
接客部3は、顧客との間で現金や通帳等を直接やり取りすると共に、取引に関する情報の通知や操作指示の受付を行うようになされており、カード入出口4、通帳入出口5、紙幣入出金口6、硬貨入出金口7及び表示操作部8が設けられている。
カード入出口4は、キャッシュカード等の各種カードが挿入又は排出される部分である。カード入出口4の奥側には、各種カードに磁気記録された口座番号等の読み取りを行うカード処理部(図示せず)が設けられている。
通帳入出口5は、通帳が挿入又は排出される部分である。通帳入出口5の奥側には、通帳に記録された磁気情報の読み取りや取引内容の印字処理等を行う通帳処理部(図示せず)が設けられている。
紙幣入出金口6は、顧客が入金する紙幣が投入されると共に、顧客へ出金する紙幣が排出される部分である。また紙幣入出金口6は、シャッタを駆動することにより開放又は閉塞するようになされている。
硬貨入出金口7は、顧客が入金する硬貨が投入されると共に、顧客へ出金する硬貨が排出される部分である。また硬貨入出金口7は、紙幣入出金口6と同様にシャッタを駆動することにより開放又は閉塞するようになされている。
表示操作部8は、取引に際して操作画面を表示するLCD(Liquid Crystal Display)と、取引の種類の選択、暗証番号や取引金額等を入力するタッチセンサとが一体化されており、いわゆるタッチパネルとして構成されている。
以下では、現金自動預払機1のうち顧客が対峙する側を前側とし、その反対を後側とし、当該前側に対峙した顧客から見て左及び右をそれぞれ左側及び右側とし、さらに上側及び下側を定義して説明する。
筐体2内には、現金自動預払機1全体を統括制御する主制御部9や、紙幣に関する種々の処理を行う紙幣入出金機等が設けられている。
主制御部9は、図示しないCPU(Central Processing Unit)を中心に構成されており、図示しないROMやフラッシュメモリ等から所定のプログラムを読み出して実行することにより、入金取引や出金取引等の種々の処理を行うようになされている。
また主制御部9は、内部にRAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブやフラッシュメモリ等でなる記憶部を有しており、この記憶部に種々の情報を記憶させるようになされている。
このように現金自動預払機1は、筐体2の内部に紙幣及び硬貨やこれらを取り扱う種々の機器を格納するようになされている。
[1−2.後部の構成]
ところで筐体2の後側は、大きく開放されていると共に、後部20が設けられている。この後部20は、図2に示すように、筐体2の後面を閉塞する後扉21を中心に構成されている。
基体としての後扉21は、強固な金属板により構成されており、筐体2の右側面後端に取り付けられた蝶番22を介して当該筐体2に取り付けられることにより、上下方向に沿った中心軸を回動中心として自在に回動し得るようになされている。
なお説明の都合上、以下では後扉21における蝶番22に近い側を扉軸側と呼び、その反対側を扉端側と呼ぶ。
この後扉21は、扉表面21Aを後方向へ向けると共に基準面としての扉裏面21Bを前方向へ向けて筐体2の後側を閉塞する閉塞状態にあるとき、筐体2内に収納されている紙幣及び硬貨、並びに装置の各部を保護するようになされている。現金自動預払機1は、顧客の操作に応じて取引処理を行う場合等、通常時にはこの閉塞状態になされる。
また後扉21は、錠23が設けられている。錠23は、閉塞状態において専用の鍵を用いて施錠されると後扉21をこの閉塞状態に保持する。また錠23は、この鍵を用いて解錠されると、閉塞状態と開放状態との間で後扉21を自在に回動させるようになされている。
一方後扉21は、筐体2内に格納されている各ユニット(紙幣入出金機等)に対する保守作業が行われる場合等に、閉塞状態から蝶番22を中心に回動されると、図3に示すように、扉表面21Aを左方向へ向けると共に扉裏面21Bを右方向へ向けて筐体2の後側を開放する開放状態となる。
後扉21における扉裏面21Bの上側には、回動部としての蝶番25を介して、薄板状に構成された対峙体としての取付板24が取り付けられている。
蝶番25は、後扉21の上側における扉端側、すなわち開放状態にあるときの後端近傍に、回動軸をおおむね上下方向へ向けるように取り付けられている(詳しくは後述する)。また蝶番25は、対峙体としての取付板24における板端側の上寄り及び下寄りの2箇所に取り付けられている。なお説明の都合上、以下では取付板24における蝶番25に近い側を板軸側と呼び、その反対側を板端側と呼ぶ。
この蝶番25により、取付板24は、図3に示したように板裏面24Bを後扉21の扉裏面21Bと同じ方向へ向けた状態(以下これを畳込状態と呼ぶ)と、図4に示すように板表面24Aを扉裏面21Bと同じ方向へ向けた状態(以下これを展開状態と呼ぶ)との間で、約180度の範囲で自在に回動することができる。
取付板24は、対峙面としての板表面24Aに、保守作業者等により操作される操作パネル30が設けられている。操作パネル30は、表示操作部8(図1)と同様のタッチパネルにより構成されており、保守作業者に対峙して使用されることが想定されている。
具体的に操作パネル30は、紙幣の収納枚数や障害発生の有無のような内部の動作状態を表示画面やインジケータ等に表示して保守作業者に視認させると共に、当該保守作業者による入力操作を受け付けるようになされている。
因みに操作パネル30は、ケーブル31により筐体2内の各部と電気的に接続されている。このケーブル31は、図3に示したように、筐体2内における上側の蝶番22の近傍から引き出され、後扉21の扉裏面21B側において、操作パネル30の下側をケーブル支持部32により支持されながら扉端側へ引き回されている。さらにケーブル31は、ケーブル支持部32の扉端側から円弧を描きながら上方へ引き上げられ、操作パネル30における板軸側の中央付近に接続されている。
後扉21の操作パネル30に相当する箇所には、当該操作パネル30の外形よりも僅かに大きい孔部21Hが、後扉21の表裏を貫通するように穿設されている。
また後扉21における孔部21Hの扉表面21A側には、図5に示すように、当該孔部21Hよりも僅かに大きい薄板状の保護板33が、蝶番34を介して後扉21に対し回動可能に取り付けられている。
保護板33は、その板面を後扉21の扉表面21Aと対向させるよう閉塞されると(図2)、孔部21Hを覆い、閉塞された状態から回動されてその板面を扉表面21Aから引き離すよう開放されると(図5)、当該孔部21Hを露出させる。また保護板33は、一部に板面を貫通する孔部33Hが穿設されている。
さらに取付板24(図3)の遠端側には、一時固定部としての係合部26が取り付けられており、保守作業者等の操作により、後扉21の扉裏面21Bに設けられた係合片27と係合し、又はこの係合を解除し得るようになされている。
この係合部26は、取付板24が畳込状態にあるときに係合片27と係合されると、当該取付板24を畳込状態に固定する。また係合部26は、係合片27との係合が解除されると、取付板24の回動を許容して畳込状態と展開状態との間の遷移を可能とする。
かかる構成により後部20は、取付板24が畳込状態にある場合、板表面24A及び操作パネル30を後扉21の扉表面21Aと同じ方向へ向けている。
後部20は、この状態で保護板33が閉塞された場合(図2)、後扉21の扉表面21A側から保護板33により操作パネル30の大部分の領域を覆って保護すると共に、その一部の領域を孔部33Hから露出させ、保守作業者による操作や表示内容の視認を可能とする。
また後部20は、この状態で保護板33が開放された場合(図5)、操作パネル30を何ら覆うことなく全面的に開放して保守作業者に対峙させ、全領域に対する操作や表示内容の視認を可能とする。
ところで現金自動預払機1では、保守作業者による保守作業が行われる際、例えば筐体2の後側であって、開放されている後扉21の扉裏面21Bと向き合うような位置から、筐体2内の各部又は筐体2から後方へスライドさせた各ユニットに対して保守作業を行うことが想定されている。
このため後部20は、後扉21が開放状態にあるとき、取付板24が畳込状態から回動されて展開状態にされることにより、板表面24A及び操作パネル30を当該後扉21の扉裏面21B側へ向け、保守作業者に対峙させて、操作や表示画面の視認を行わせることができる(図4)。
かかる構成に加えて、後部20では、後扉21に対し取付板24を回動可能に取り付けている蝶番25が、その回動軸が鉛直方向(すなわち重力が作用する方向)から僅かに傾斜するよう設定されている。
すなわち蝶番25は、図6に示すように、回動軸XRの上側を鉛直軸XVから後扉21の扉端側へ角度θ(例えば約1度)だけ倒されるように、当該後扉21に取り付けられている。
これを換言すれば、蝶番25の回動軸XRは、後扉21の扉裏面21B側から見て、鉛直軸XVから反時計回りに角度θだけ回転されている。また他の観点から見れば、回動軸XRが傾斜している方向(扉端側へ向かう方向)は、取付板24が展開状態に遷移されたときの位置へ当該回動軸XRの上側を近接させる方向でもある。
一方、取付板24の重心Pは、板面のおよそ中央付近、すなわち蝶番25の回動軸XRから板端側へ離れた箇所にある。この重心Pにおいて取付板24の質量に応じて作用する重力Wは、回動軸XRと平行な成分W1と、当該成分W1と直交する成分W2とに分解することができる。
この成分W2は、取付板24が畳込状態にあるとき、当該取付板24に対し、重心Pを後扉21の扉端側へ移動させる力、すなわち畳込状態から展開状態へ回動しようとする力として作用する。
このため取付板24は、畳込状態において係合部26と係合片27との係合が解除されると、後扉21の扉端側へ重心Pを移動させるべく、蝶番25により回動して展開状態に遷移する。
他の観点から見れば、取付板24は、自在に回動できる状態であれば、回動可能な範囲において重心Pが最も低くなる位置、換言すれば位置エネルギーを最も低減させる位置へ回動する。
かくして後部20は、蝶番25の回動軸XRを鉛直軸XVに対し扉端側へ角度θだけ傾斜させたことにより、畳込状態の取付板24に対し何ら回動操作をさせることなく、当該取付板24を自重により自動的に回動させて展開状態に遷移させ、板表面24A及び操作パネル30を後扉21の扉裏面21B側へ向けることができる。
[1−3.動作及び効果]
以上の構成において、第1の実施の形態による後部20は、筐体2の後面に開閉可能な後扉21を設け、当該後扉21の扉裏面21Bの上側に、蝶番25により回動可能な取付板24を設け、さらに取付板24の板表面24A側に操作パネル30を取り付けた。
また後部20は、回動軸XRの上側を、鉛直軸XVから後扉21の扉端側へ角度θだけ傾斜させるよう、後扉21に対する蝶番25の取付角度を設定した。
このため後部20は、後扉21が開放状態にされて係合部26と係合片27との係合が解除されると、重力の作用により取付板24を回動させ、畳込状態から展開状態へ自動的に遷移させることができる。
すなわち後部20は、保守作業者に取付板24の回動操作をさせることなく、当該取付板24を自重により回動させて展開状態にし、板表面24A及び操作パネル30を後扉21の扉裏面21B側に向けることができる。
これにより後部20は、保守作業者に対し、後扉21を開放させ、当該後扉21の扉裏面21B側から係合部26と係合片27との係合を解除させるだけで、操作パネル30を扉裏面21B側へ向けて当該保守作業者と対峙させることができるので、直ちに当該操作パネル30に対する操作や視認を行わせることができる。
また後部20は、従来と比較して、蝶番25の取付角度を鉛直軸XVから傾斜させるだけで取付板24を回動させることができるので、スプリングやリンク機構を利用する場合のような構成の複雑化や部品点数の増加を伴うことなく、製造や保守に要するコストを低廉に抑えることができる。
以上の構成によれば、第1の実施の形態による後部20は、後扉21における扉裏面21Bの上側に蝶番25を介して取付板24を回動可能に取り付け、蝶番25における回動軸XRの上側を、鉛直軸XVから後扉21の扉端側へ角度θだけ傾斜させた。このため後部20は、保守作業者により後扉21が開放状態にされて係合部26と係合片27との係合が解除されると、重力の作用により取付板24を自動的に回動させることができるので、当該取付板24の板表面24Aに取り付けられている操作パネル30を後扉21の扉裏面21B側へ向けて保守作業者と対峙させることができる。
[2.第2の実施の形態]
第2の実施の形態においては、筐体2の後側に後部20に代わる後部120が設けられている点が相違するものの、他の部分については第1の実施の形態と同様に構成されている。
[2−1.後部の構成]
後部120は、第1の実施の形態による後部20と比較して、蝶番25に代わる蝶番125が設けられている点が相違するものの、他の部分については同様に構成されている。
蝶番125は、図6と対応する図7に示すように、蝶番25と比較して、後扉21に対し取付板24を回動可能に支持する点において同様であるものの、鉛直軸XVに対する回動軸XRの傾斜角度が異なっている。
具体的に蝶番125は、後扉21の扉裏面21B側から見た場合、第1の実施の形態と同様に、回動軸XRの上側を鉛直軸XVから当該後扉21の扉端側へ角度θだけ倒すように、当該後扉21に取り付けられている。
このため、取付板24の重心Pに作用する重力Wを回動軸XRと平行な成分W1と当該成分W1に直交する成分W2とに分解した場合、この成分W2は、取付板24が畳込状態にあるとき、当該取付板24に対し、重心Pを後扉21の扉端側へ移動させる力として作用する。
さらに蝶番125は、後扉21の扉端側から見て、回動軸XRの上側を鉛直軸XVから扉裏面21Bの法線方向へ角度φ(例えば約1度)だけ倒すように、すなわち畳込状態にある取付板24を後扉21の扉裏面21Bから引き離す方向へ角度φだけ傾斜させるように、当該後扉21に取り付けられている。
このため、取付板24の重心Pに作用する重力Wを回動軸XRと平行な成分W3と当該成分W3に直交する成分W4とに分解した場合、この成分W4は、取付板24が畳込状態にあるとき、当該取付板24に対し、重心Pを後扉21の扉裏面21B側へ移動させる力として作用する。
かかる構成により取付板24は、畳込状態において係合部26と係合片27との係合が解除されると、まず成分W4の作用により重心Pを扉裏面21Bの法線方向へ移動させるべく回動を開始し、引き続き成分W2の作用により重心Pを扉端側へ移動させるべく回動を継続することにより、やがて展開状態へ遷移する。
かくして後部120は、畳込状態の取付板24に対し何ら回動操作をさせることなく、当該取付板24を自重により自動的に回動させて展開状態に遷移させ、操作パネル30を後扉21の扉裏面21B側へ向けることができる。
[2−2.動作及び効果]
以上の構成において、第2の実施の形態による後部120は、筐体2の後面に開閉可能な後扉21を設け、当該後扉21における扉裏面21Bの上側に蝶番125により回動可能な取付板24を設け、さらに取付板24に操作パネル30を取り付けた。
また後部120は、回動軸XRの上側を、鉛直軸XVから後扉21の扉端側へ角度θ傾斜させると共に扉裏面21Bの法線方向へ角度φ傾斜させるよう、後扉21に対する蝶番125の取付角度を設定した。
このため後部120は、後扉21が開放状態にされて係合部26と係合片27との係合が解除されると、第1の実施の形態と同様、保守作業者に取付板24の回動操作をさせることなく、当該取付板24を自重により回動させて展開状態にし、操作パネル30を後扉21の扉裏面21B側に向けることができる。
これにより後部120は、第1の実施の形態と同様、保守作業者に対し、後扉21を開放させ、当該後扉21の扉裏面21B側から係合部26と係合片27との係合を解除させるだけで、操作パネル30を後扉21の扉裏面21B側へ向けて当該保守作業者と対峙させることができ、直ちに当該操作パネル30に対する操作や視認を行わせることができる。
特に後部120は、蝶番125の回動軸XRを鉛直軸XVから扉端側に加えて扉裏面21Bの法線方向へも傾斜させているため、畳込状態においても、取付板24の重心Pから扉裏面21Bの法線方向、すなわち当該取付板24が回動すべき方向へ成分W4の力を作用させることができ、極めて円滑に回動を開始させることができる。
その他の点についても、第2の実施の形態による後部120は、第1の実施の形態による後部20と同様の作用効果を奏し得る。
以上の構成によれば、第2の実施の形態による後部120は、後扉21の扉裏面21B上側に蝶番125を介して取付板24を回動可能に取り付け、蝶番125における回動軸XRの上側を、鉛直軸XVから後扉21の扉端側へ角度θだけ傾斜させると共に扉裏面21Bの法線方向へ角度φだけ傾斜させた。このため後部120は、保守作業者により後扉21が開放状態にされて係合部26と係合片27との係合が解除されると、重力の作用により取付板24を自動的に回動させることができるので、当該取付板24の板表面24Aに取り付けられている操作パネル30を後扉21の扉裏面21B側へ向けて保守作業者と対峙させることができる。
[3.第3の実施の形態]
第3の実施の形態においては、筐体2の後側に後部20に代わる後部220が設けられている点が相違するものの、他の部分については第1の実施の形態と同様に構成されている。
[3−1.後部の構成]
後部220は、第1の実施の形態による後部20と比較して、取付板24及びケーブル支持部32に代わる取付板224及びケーブル支持部232が設けられている点が相違するものの、他の部分については同様に構成されている。
取付板224は、図6と対応する図8に示すように、取り付けられる部品(図示せず)のうち重量の大きいものが板端側に寄せて取り付けられる等、重量の配分が調整されている。このため取付板224の重心Pは、第1の実施の形態による取付板24(図6)よりも板端側に位置している。
ケーブル支持部232は、ケーブル31と後扉21の扉裏面21B側との間に所定の距離Dを空けるよう、当該ケーブル31を支持している。
このため取付板224は、畳込状態において、ケーブル31と操作パネル30との接続箇所に対し、当該ケーブル31により扉裏面21Bの法線方向へ引っ張る力が作用する。
これにより取付板224は、第2の実施の形態において重心Pに作用する重力Wの成分W4が作用する場合と同様、扉裏面21Bの法線方向への回動を開始する。
その後取付板224は、第1及び第2の実施の形態と同様、重心Pに作用する重力Wの成分W2の作用により、当該重心Pを扉端側へ移動させるべく回動を継続し、やがて展開状態へ遷移する。
かくして後部220は、第1及び第2の実施の形態と同様、畳込状態の取付板224に対し何ら回動操作をさせることなく、当該取付板224を自重により自動的に回動させて展開状態に遷移させ、操作パネル30を後扉21の扉裏面21B側へ向けることができる。
[3−2.動作及び効果]
以上の構成において、第3の実施の形態による後部220は、筐体2の後面に開閉可能な後扉21を設け、当該後扉21の扉裏面21B上側に蝶番25により回動可能な取付板224を設け、さらに取付板24に操作パネル30を取り付けた。
また後部220は、蝶番25における回動軸XRの上側を鉛直軸XVから後扉21の扉端側へ角度θだけ傾斜させると共に、ケーブル支持部232によりケーブル31を後扉21における扉裏面21Bの法線方向へ距離Dだけ引き離しながら支持するようにした。
このため後部220は、後扉21が開放状態にされて係合部26と係合片27との係合が解除されると、第1の実施の形態と同様、保守作業者に取付板224の回動操作をさせることなく、当該取付板224を自重により回動させて展開状態にし、操作パネル30を後扉21の扉裏面21B側に向けることができる。
これにより後部220は、第1の実施の形態と同様、保守作業者に対し、後扉21を開放させ、当該後扉21の扉裏面21B側から係合部26と係合片27との係合を解除させるだけで、操作パネル30を当該扉裏面21B側へ向けて当該保守作業者と対峙させることができ、直ちに当該操作パネル30に対する操作や視認を行わせることができる。
特に後部220は、ケーブル支持部232によりケーブル31を後扉21における扉裏面21Bの法線方向へ距離Dだけ引き離した。これにより後部220は、畳込状態において、当該ケーブル31の自重及び張力を扉裏面21Bの法線方向、すなわち当該取付板224が回動すべき方向へ向かう力として作用させることができ、極めて円滑に回動を開始させることができる。
ところで蝶番25は、構造的な制約により回動摩擦が生じることがあり、取付板224の回動を抑制してしまう恐れがある。このため後部220では、取付板224の回転モーメントが小さい場合、畳込状態から展開状態まで遷移する前に回動摩擦により停止してしまう恐れがある。
この点において後部220は、取付板224における重心Pの位置を蝶番25から、すなわち回動軸XRから引き離した。これにより後部220では、取付板224が回動軸XRの傾斜に起因して自重により回動する際の回転モーメントを大きくすることができるので、取付板224を途中で停止させることなく、畳込状態から展開状態まで回動させることができる。
これを他の観点から見れば、後部220は、回動軸XRの傾斜角θを比較的小さな値とすることにより、重心Pに作用する重力Wのうち成分W2を小さく抑えたとしても、取付板224に十分な回転モーメントを与えることができるので、展開状態まで回動させることが可能となる。これにより後部220は、展開状態における操作パネル30の傾斜角度を小さく抑えることができ、保守作業者に扱いにくさを殆ど感じさせずに済む。
その他の点についても、第3の実施の形態による後部220は、第1の実施の形態による後部20と同様の作用効果を奏し得る。
以上の構成によれば、第3の実施の形態による後部220は、後扉21の扉裏面21B上側に蝶番25を介して取付板224を回動可能に取り付け、蝶番25における回動軸XRの上側を鉛直軸XVから後扉21の扉端側へ角度θだけ傾斜させると共に、ケーブル支持部232によりケーブル31を後扉21の扉裏面21B側から距離Dだけ引き離した。このため後部220は、保守作業者により後扉21が開放状態にされて係合部26と係合片27との係合が解除されると、重力の作用により取付板224を自動的に回動させることができるので、当該取付板24に取り付けられている操作パネル30を後扉21の扉裏面21B側へ、すなわち保守作業者のいる方へ向けることができる。
[4.第4の実施の形態]
第4の実施の形態においては、筐体2の後側に後部20に代わる後部320が設けられている点が相違するものの、他の部分については第1の実施の形態と同様に構成されている。
[4−1.後部の構成]
後部320は、第1の実施の形態による後部20と比較して、吸着部341及び被吸着部342が設けられている点が相違するものの、他の部分については同様に構成されている。
吸着部341は、磁石で構成されており、図6と対応する図9に示すように、取付板24の板裏面24Bにおける板軸側に、磁極を露出させるように取り付けられている。
被吸着部342は、磁性材料により構成されており、後扉21の扉裏面21B側における蝶番25よりも扉端側に取り付けられている。この被吸着部342には、後扉21の扉裏面21Bとほぼ平行な吸着面が形成されている。
かかる構成により取付板24は、畳込状態において係合部26と係合片27との係合が解除されると、第1の実施の形態と同様、重心Pに加わる重力Wのうち成分W2の作用により当該重心Pを扉端側へ移動させるべく回動する。
その後取付板24は、吸着部341を被吸着部342へ近接させていき、やがて吸着部341の磁力が被吸着部342に作用することにより、当該吸着部341を当該被吸着部342に吸着させ、展開状態となる。
このとき取付板24は、吸着部341と被吸着部342との間に作用する磁力により展開状態に保持され、比較的弱い外力が加えられたとしても回動することなく、この展開状態を保持する。
このように後部320は、吸着部341と被吸着部342との吸着作用により、取付板24を展開状態に保持し得るようになされている。
[4−2.動作及び効果]
以上の構成において、第4の実施の形態による後部320は、筐体2の後面に開閉可能な後扉21を設け、当該後扉21の扉裏面21B上側に蝶番25により回動可能な取付板24を設け、さらに取付板24に操作パネル30を取り付けた。
また後部320は、回動軸XRの上側を鉛直軸XVから後扉21の扉端側へ角度θだけ傾斜させた。
さらに後部320は、取付板24の板裏面24Bに吸着部341を取り付けると共に、後扉21の扉裏面21B側における蝶番25よりも扉端側に被吸着部342を取り付けた。
このため後部320は、後扉21が開放状態にされて係合部26と係合片27との係合が解除されると、第1の実施の形態と同様、保守作業者に取付板24の回動操作をさせることなく、当該取付板24を自重により回動させて展開状態にし、操作パネル30を後扉21の扉裏面21B側に向けることができる。
また後部320は、取付板24が展開状態になったとき、吸着部341を被吸着部342に吸着させ、この展開状態を保持する。
これにより後部320は、第1の実施の形態と同様、保守作業者に対し、後扉21を開放させ、当該後扉21の扉裏面21B側から係合部26と係合片27との係合を解除させるだけで、操作パネル30を後扉21の扉裏面21B側へ、すなわち当該保守作業者がいる方へ向けることができ、直ちに当該操作パネル30に対する操作や視認を行わせることができる。
また後部320は、吸着部341と被吸着部342との吸着作用により、取付板24を展開状態に保持することができるので、例えば取付板24を回動させる意図が無いにも関わらず不用意に触れてしまった場合等、比較的弱い外力が加えられたとしても、当該取付板24を展開状態に保持することができる。これにより後部320は、保守作業者が操作パネル30に対し操作や視認等の作業を容易に行い得る状況を維持することができる。
さらに後部320は、吸着部341と被吸着部342との吸着作用を利用しているため、展開状態にある取付板24を保守作業者の手作業により畳込状態へ回動させる際に、取付板24を回動すべき方向へある程度強い力を加えて引き離させるだけで良く、特別な操作をさせる必要が無いため、余計な手間をかけさせずに済む。
その他の点についても、第4の実施の形態による後部320は、第1の実施の形態による後部20と同様の作用効果を奏し得る。
以上の構成によれば、第4の実施の形態による後部320は、後扉21の扉裏面21B上側に蝶番25を介して取付板24を回動可能に取り付け、蝶番25における回動軸XRの上側を鉛直軸XVから後扉21の扉端側へ角度θだけ傾斜させ、さらに吸着部341及び被吸着部342を設けた。このため後部320は、保守作業者により後扉21が開放状態にされて係合部26と係合片27との係合が解除されると、重力の作用により取付板24を自動的に回動させることができるので、当該取付板24に取り付けられている操作パネル30を後扉21の扉裏面21B側へ、すなわち保守作業者のいる方へ向けることができ、さらに吸着部341と被吸着部342との吸着作用によりこの状態を保持することができる。
[5.他の実施の形態]
なお上述した第1の実施の形態においては、筐体2に対し回動する後扉21に蝶番25を介して取付板24を回動可能に取り付けるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えば固定された筐体2における左右の側面板等、種々の箇所に蝶番25を介して取付板24を回動可能に取り付けるようにしても良い。第2〜第4の実施の形態についても同様である。
また上述した第1の実施の形態においては、取付板24を畳込状態から約180度回動させた状態を展開状態とするようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えば約150度や約90度等、取付板24を畳込状態から任意の角度だけ回動させた状態を展開状態とするようにしても良い。ただし、一般に回動軸XRが鉛直軸XVから傾斜されている場合に重心Pが最も高くなる方向と最も低くなる方向とのなす角度が180度となることから、畳込状態と展開状態とのなす角度も180度以内に収めることが望ましい。第2〜第4の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、回動軸XRの鉛直軸XVからの角度θを約1度とするようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、角度θを約0.5度や約2度等、任意の値としても良い。ただし、角度θの大きさに応じて取付板24の回動速度が高まり、また展開状態における操作パネル30の傾斜角度も大きくなるため、角度θについては、取付板24が自重で回動し得る範囲でできるだけ小さい値に調整することが望ましい。第2〜第4の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、2個の蝶番25を介して取付板24を後扉21の扉裏面21B側に取り付けるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、1個又は3個以上の蝶番25を介して取付板24を後扉21の扉裏面21B側に取り付けるようにしても良い。第2〜第4の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第3の実施の形態においては、取付板224における重心Pの位置を、蝶番25から見て当該取付板24の中心よりも遠方に位置させるようにした場合について述べた(図8)。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えば取付板224の厚さ方向に関する重心Pの位置についても、例えば当該取付板224の裏面側に偏らせる等、重心Pの位置を様々に調整するようにしても良い。第1、第2及び第4の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第3の実施の形態においては、ケーブル31の自重及び張力を利用することにより、畳込状態にある取付板24に対し裏面方向へ力を作用させるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えばケーブル31がねじり方向に弾性力を有している場合に、取付板24が展開状態にあるときに自然状態となり、且つ畳込状態にあるときにねじり方向への復元力(弾性力)が作用するよう、当該ケーブル31を後扉21及び操作パネル30にそれぞれ固定するようにしても良い。
さらに上述した第4の実施の形態においては、取付板24に取り付けた吸着部341と後扉21に取り付けた被吸着部342との磁力を利用した吸着作用により当該取付板24を展開状態に維持するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えば取付板24に磁性体でなる被吸着部342を取り付けると共に後扉21に磁石でなる吸着部341を取り付けるようにしても良く、或いは取付板24及び後扉21の双方に互いに逆極性の磁石を取り付けるようにしても良い。
さらに上述した第1の実施の形態においては、取付板24の板表面24Aに、保守作業者の操作を受け付けると共に表示画面を表示する操作パネル30を取り付けるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えば保守作業者の操作を受け付ける操作部や、表示画面を表示して保守作業者に視認させる表示部等、保守作業者と対峙して使用される種々の部品を取付板24の板表面24Aに取り付けるようにしても良い。第2〜第4の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、後扉21に操作パネル30よりも一回り大きい孔部21Hを穿設することにより、取付板24が畳込状態にあるときに当該操作パネル30の全面を当該孔部21Hから扉表面21A側へ露出させるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えば後扉21に操作パネル30よりも小さな孔部を穿設することにより、取付板24が畳込状態にあるときに当該操作パネル30の一部のみを扉表面21A側へ露出させるようにしても良い。第2〜第4の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、孔部33Hが穿設された保護板33を後扉21の表側に蝶番34を介して取り付けるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えば保護板33から孔部33Hを省略しても良く、或いは保護板33及び蝶番34を省略するようにしても良い。第2〜第4の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、現金自動預払機1における筐体2の後側に設けられた後部20において、操作パネル30が取り付けられた取付板24を後扉21に対し蝶番25を介して回動可能に取り付ける場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、種々の装置において、後扉21に相当する種々の基体に対し、取付板24に相当する種々の対象体を蝶番25に相当する種々の回動部により回動させる場合に適用するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、基体としての後扉21と、対峙体としての取付板24と、回動部としての蝶番25と、一時固定部としての係合部26とによって回動装置としての後部20を構成する場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる基体と、対峙体と、回動部と、一時固定部とによって回動装置を構成するようにしても良い。
本発明は、取付板24のように使用者に対峙して使用される対峙体を2通りの状態の間で回動させる種々の装置でも利用できる。
1……現金自動預払機、2……筐体、20、120、220、320……後部、21……後扉、21A……扉表面、21B……扉裏面、22……蝶番、24、224……取付板、24A……板表面、24B……板裏面、25、125……蝶番、26……係合部、30……操作パネル、31……ケーブル、32、232……ケーブル支持部、33……保護板、34……蝶番、341……吸着部、342……被吸着部、XR……回動軸、XV……鉛直軸、P……重心、W……重力、W1、W2、W3、W4……成分。

Claims (8)

  1. 基準となる基準面を有する基体と、
    使用者に使用される際に当該使用者と対峙する対峙面を有する対峙体と、
    上記基体に対し所定の回動軸を中心に上記対峙体を回動させることにより、当該対峙体を、上記対峙面を上記基体の上記基準面に対向させた畳込状態と当該対峙面を当該基準面に対し所定角度をなす展開状態との間で遷移させる回動部と、
    上記基体に対し上記対峙体を一時的に上記畳込状態に固定する一時固定部と
    を具え、
    上記回動部は、
    鉛直軸に対し、上記回動軸の上側を、上記対峙体が上記展開状態に遷移されたときの位置に近接させる方向へ傾けられている
    ことを特徴とする回動装置。
  2. 上記回動部は、
    鉛直軸に対し、上記回動軸の上側を、上記展開状態に遷移されたときの上記対峙体が位置する方向及び上記基準面の法線方向へ傾けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の回動装置。
  3. 上記基体及び上記対峙体を電気的に接続するケーブルと、
    上記基準面に対し上記畳込状態にある上記対峙体の上記ケーブルの取付箇所よりも離れた箇所で上記ケーブルを支持するケーブル支持部と
    を具えることを特徴とする請求項1に記載の回動装置。
  4. 上記基体及び上記対峙体を電気的に接続すると共に、ねじり方向に弾性力を有するケーブルと、
    上記対峙体が上記展開状態にあるときに上記ケーブルがねじり方向に関し自然状態となるよう、当該ケーブルの一部を上記基体に固定するケーブル支持部と
    をさらに具えることを特徴とする請求項1に記載の回動装置。
  5. 上記対峙体に設けられた吸着体と、
    上記基体における上記対峙体が上記展開状態にあるときに上記吸着体と当接する被吸着体と
    をさらに具えることを特徴とする請求項1に記載の回動装置。
  6. 上記対峙体は、
    上記対峙面から見て上記回動部の反対側に重心が偏っている
    ことを特徴とする請求項1に記載の回動装置。
  7. 上記対峙体は、
    使用者の操作を受け付ける操作部及び表示画面を表示する表示部の少なくとも一方が上記対峙面に配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の回動装置。
  8. 上記基体は、
    上記基準面を貫通する孔部を有し、上記畳込状態に遷移された上記対峙体における上記対峙面の少なくとも一部を当該孔部から上記基準面の反対面側へ露出させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の回動装置。
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