JP2014072288A - 太陽電池セルの製造方法および太陽電池セル - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽電池セルの製造工程を簡略化することができるとともに、太陽電池セルの製造コストを低減することができ、さらには高い変換効率が実現可能な太陽電池セルの製造方法および太陽電池セルを提供する。
【解決手段】拡散防止マスク層3をパルス幅が100ps以下の短パルスレーザ光の照射によりパターニングする。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池セルの製造方法および太陽電池セルに関する。
太陽光エネルギを電気エネルギに直接変換する太陽電池セルは、近年、特に地球環境問題の観点から次世代のエネルギ源としての期待が高まっている。太陽電池セルとしては、化合物半導体を使ったもの、および有機材料を使ったものなど、様々な種類があるが、近年の主流は、シリコン結晶を用いたものである。
その中で、最近、最も多く生産・販売されている太陽電池セルは、太陽光を受ける受光面にはn電極が設けられ、裏面にはp電極が設けられている構造を有するものである。このような構造を有する太陽電池セルにおいては、受光面側に設けられたn電極は、電流の取り出しのために必要である。しかしながら、基板のn電極の下方の部分には太陽光が入射しないため、当該下方の部分では発電しない。したがって、電極面積が大きい場合には、太陽電池セルの変換効率が低下することになる。このような、太陽電池セルの受光面側の電極による損失は、シャドウロスと呼ばれている。
これに対し、受光面に電極がなく、p電極およびn電極の両方を裏面に形成した太陽電池セルも存在しており、裏面電極型太陽電池セルと呼ばれている。裏面電極型太陽電池セルにおいては、受光面に電極がないために、電極によるシャドウロスがなく、入射してくる太陽光のほぼ全てを基板内に取り込むことができるため、原理的には高変換効率を実現可能である。しかしながら、裏面電極型太陽電池セルは、全ての電極と拡散領域とをパターニングして基板の裏面に形成する必要があるため、製造プロセスが、従来の太陽電池よりも複雑化してしまう。製造プロセスの複雑化は、必然的に製造コストを増加させると共に、量産性を低下させるため、商業用として大量生産することが難しくなる。
そこで、たとえば特許文献1には、エッチングペーストを使用して基板の裏面に拡散領域を形成する裏面電極型太陽電池セルの製造方法が開発されている。太陽電池セルの変換効率は、キャリアの表面再結合速度と密接に関連しているため、裏面電極型太陽電池セルにおいて、高い変換効率を実現するためには、n電極とp電極の細線化が求められる。
しかしながら、特許文献1に記載の裏面電極型太陽電池セルの製造方法においては、エッチングペーストを極細で塗布することが困難であるため限界がある。また、従来技術のフォトリソグラフィを用いた裏面電極型太陽電池セルの製造方法では、n電極とp電極の細線化は可能であるが、工程数およびレジストなどの材料費が増加するため、製造コストが増加するとともに、量産性が低下する。
また、たとえば特許文献2に示されるように、レーザ光をビームエキスパンダにより広げて大面積化し、シリンドリカルレンズ等で直線状に集光させて加工物に照射する加工装置が開発されている。
しかしながら、このようにビームエキスパンダで広げられたレーザ光の中心部と外周部とではエネルギの分布が大きく、加工異常が発生する。また、レーザ光をビームエキスパンダで広げて加工するためには、高密度なエネルギが必要とされることから、エキシマレーザ光が用いられている。
しかしながら、エキシマレーザ光には、希ガスおよび混合ガスが使用されることから、ガスの材料費および安全性を確保するために、ガス検知器などの付帯設備が必要となる。そのため、エキシマレーザ光の使用は、製造コストの増加につながる。また、エキシマレーザ光のエネルギ分布およびパワー密度などの特性は、エキシマレーザ光を太陽電池セルの拡散防止マスク層のパターニングに使用することを困難としている。
特開2008−186927号公報 特開平5−206558号公報
上記の事情に鑑みて、本発明の目的は、太陽電池セルの製造工程を簡略化することができるとともに、太陽電池セルの製造コストを低減することができ、さらには高い変換効率が実現可能な太陽電池セルの製造方法および太陽電池セルを提供することにある。
本発明は、基板の受光面と反対側の裏面に拡散防止マスク層を形成する工程と、拡散防止マスク層をパルス幅が100ps以下の短パルスレーザ光の照射によりパターニングする工程と、拡散防止マスク層をマスクとして基板の裏面に不純物を拡散する工程と、を含み、パターニングする工程においては、短パルスレーザ光を複数回照射する太陽電池セルの製造方法である。
ここで、本発明の太陽電池セルの製造方法において、短パルスレーザ光の波長は、100nm以上1000nm以下であることが好ましい。
また、本発明の太陽電池セルの製造方法において、拡散防止マスク層は、酸化物層および窒化物層の少なくとも一方であることが好ましい。
さらに、本発明は、上記のいずれかに記載の太陽電池セルの製造方法により製造された太陽電池セルであって、基板に短パルスレーザ光の照射跡を有する太陽電池セルである。
本発明によれば、太陽電池セルの製造工程を簡略化することができるとともに、太陽電池セルの製造コストを低減することができ、さらには高い変換効率が実現可能な太陽電池セルの製造方法および太陽電池セルを提供することができる。
(a)〜(k)は、実施の形態の太陽電池セルの製造方法の製造工程を図解する模式的な断面図である。 パルス幅が100psよりも大きいパルスレーザ光を照射して拡散防止マスク層をパターニングした場合を図解する模式的な断面図である。 (a)〜(c)は、パルス幅が100ps以下である短パルスレーザ光を照射して拡散防止マスク層をパターニングした場合を図解する模式的な断面図である。 (a)は、パルス幅が4nsのパルスレーザ光を照射して拡散防止マスク層をパターニングしたときのシリコン基板からなる基板の表面写真であり、(b)は、パルス幅が100ps以下であって、波長が532nmである短パルスレーザ光を照射して拡散防止マスク層をパターニングしたときのシリコン基板からなる基板の表面写真であり、(c)は、パルス幅が15psであって、波長が355nmである短パルスレーザ光を照射して拡散防止マスク層をパターニングしたときのシリコン基板からなる基板の表面写真である。 (a)は、パルス幅が100psよりも大きいパルスレーザ光を照射して拡散防止マスク層をパターニングした後にシリコン基板からなる基板に不純物拡散層を形成したときのパルスレーザ光の1パルス当たりのパルスエネルギ[μJ]と不純物拡散層の表面抵抗[Ω]との関係を示す図であり、(b)は、パルス幅が100ps以下の短パルスレーザ光を照射して拡散防止マスク層をパターニングした後にシリコン基板からなる基板に不純物拡散層を形成したときの短パルスレーザ光の1パルス当たりのパルスエネルギ[μJ]と不純物拡散層の表面抵抗[Ω]との関係を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
図1(a)〜図1(k)に、本発明の太陽電池セルの製造方法の一例である実施の形態の太陽電池セルの製造方法の製造工程を図解する模式的な断面図を示す。まず、図1(a)に示すように、基板1の裏面に拡散防止マスク層2を形成するとともに、基板1の受光面に拡散防止マスク層3を形成する。
基板1としては、たとえば、n型またはp型のシリコン基板などを用いることができる。ここで、基板1としてシリコン基板を用いる場合には、所望の厚さにスライスされたシリコンウエハのスライスダメージを除去するため、片面につき10〜20μm程度の厚さをフッ酸と硝酸の混酸若しくは水酸化ナトリウムなどのアルカリ溶液でエッチングしたものを用いることができる。基板1の大きさおよび形状は、特に限定されないが、厚さを100〜300μmとし、外形を1辺100〜150mmの擬似四角形の表面を有するものとすることができる。また、基板1におけるn型不純物またはp型不純物の不純物濃度は、たとえば、1×1015個/cm3以上1×1016個/cm3とすることができる。
拡散防止マスク層2および拡散防止マスク層3としては、それぞれ、たとえば、酸化物層および窒化物層の少なくとも一方を用いることができる。酸化物層としては、たとえば酸化シリコン層などを用いることができる。また、窒化物層としては、たとえば窒化シリコン層などを用いることができる。したがって、拡散防止マスク層2および拡散防止マスク層3としては、たとえば、酸化シリコン層の単層、窒化シリコン層の単層、または酸化シリコン層と窒化シリコン層との積層体などを用いることができる。
拡散防止マスク層2の厚さおよび拡散防止マスク層3の厚さは、特に限定されないが、たとえば、それぞれ200nm以上400nm以下の厚さとすることができる。
拡散防止マスク層2および拡散防止マスク層3の形成方法も特に限定されないが、たとえば、常圧CVD(Chemical Vapor Deposition)法、プラズマCVD法、スチーム酸化法、またはSOG(Spin on Glass)の塗布・焼成などを用いることができる。
次に、図1(b)に示すように、拡散防止マスク層2にパルス幅が100ps(ピコ秒)以下の短パルスレーザ光4を複数回照射することによって、図1(c)に示すように、短パルスレーザ光4の照射箇所の拡散防止マスク層2を除去して開口部5を形成する。
ここで、短パルスレーザ光4の照射箇所は、後述する工程で不純物拡散領域を形成する領域に相当する。また、拡散防止マスク層2のパターニングに、パルス幅が100ps以下の短パルスレーザ光4を用いることによって、短パルスレーザ光4の照射箇所における基板1の熱による溶融変形を抑制することができる。拡散防止マスク層2のパターニングをより高精度に、かつより高効率で行ない、基板1の熱による溶融変形をより効果的に抑える観点からは、短パルスレーザ光4の波長は100nm以上1000nm以下であることが好ましい。
図2に、パルス幅が100psよりも大きいパルスレーザ光41を照射して拡散防止マスク層2をパターニングした場合を図解する模式的な断面図を示す。
図2に示すように、パルス幅が100psよりも大きいパルスレーザ光41を照射した場合には、パルス幅が大きすぎるため、パルスレーザ光41の照射熱によって基板1が溶融変形し、基板1に溶融変形部分21が生じることになる。この現象は、基板1がシリコン基板であって、拡散防止マスク層2が、酸化シリコン層の単層、窒化シリコン層の単層、または酸化シリコン層と窒化シリコン層との積層体からなる場合に特に顕著である。
一方、図3(a)〜図3(c)に、パルス幅が100ps以下である短パルスレーザ光4を照射して拡散防止マスク層2をパターニングした場合を図解する模式的な断面図を示す。ここで、短パルスレーザ光4としては、パルス幅15ps以下であって、波長355mm以下の短パルスレーザ光を用いた場合について説明する。この場合には、まず、図3(a)の模式的断面図に示すように、基板1の拡散防止マスク層2との界面部分22が加熱される。
次に、図3(b)に示すように、短パルスレーザ光4の照射箇所により加熱された拡散防止マスク層2と基板1との界面部分22の拡散防止マスク層2が剥がれていき、図3(c)に示すように、最終的には、拡散防止マスク層2の剥離箇所が開口部5となる。
また、図4(a)に、パルス幅が4nsのパルスレーザ光41を照射して拡散防止マスク層2をパターニングしたときのシリコン基板からなる基板1の表面写真を示す。また、図4(b)に、パルス幅が100ps以下であって、波長が532nmである短パルスレーザ光4を照射して拡散防止マスク層2をパターニングしたときのシリコン基板からなる基板1の表面写真を示す。また、図4(c)に、パルス幅が15psであって、波長が355nmである短パルスレーザ光4を照射して拡散防止マスク層2をパターニングしたときのシリコン基板からなる基板1の表面写真を示す。なお、図4(a)〜図4(c)のシリコン基板からなる基板1の表面写真は、走査型電子顕微鏡(SEM)により撮影したものである。
図4(a)に示される波状部分は、パルスレーザ光41の照射熱による溶融変形部分21であり、このような溶融変形部分は、図4(b)および図4(c)では見られないことから、短パルスレーザ光4を照射した場合には、基板1の溶融変形を抑えて、拡散防止マスク層2のパターニングが可能となることが明らかである。
特に、図4(c)の方が図4(b)よりも基板1の溶融変形が抑えられているため、短パルスレーザ光4のパルス幅および波長は短い方が好ましく、より具体的には、短パルスレーザ光4のパルス幅は15ps以下であることが好ましく、波長は355nm以下であることが好ましい。その一方で、波長があまりに短すぎる場合には、短パルスレーザ光4のエネルギ密度があまりにも大きくなりすぎるため、短パルスレーザ光4の波長は100nm以上であることが好ましい。
図5(a)に、パルス幅が100psよりも大きいパルスレーザ光41を照射して拡散防止マスク層2をパターニングした後にシリコン基板からなる基板1に不純物拡散層を形成したときのパルスレーザ光の1パルス当たりのパルスエネルギ[μJ]と不純物拡散層の表面抵抗[Ω]との関係を示し、図5(b)に、パルス幅が100ps以下の短パルスレーザ光4を照射して拡散防止マスク層2をパターニングした後にシリコン基板からなる基板1に不純物拡散層を形成したときの短パルスレーザ光の1パルス当たりのパルスエネルギ[μJ]と不純物拡散層の表面抵抗[Ω]との関係を示す。なお、図5(a)および図5(b)の不純物拡散層の表面抵抗は、測定が可能なパターンを条件分だけ拡散防止マスク層2をパターニングした後にシリコン基板からなる基板1の表面にn型不純物を拡散し、4端子抵抗測定によって測定されたものである。
図5(a)と図5(b)との比較から明らかなように、図5(b)の方が図5(a)よりも不純物拡散層の表面抵抗を低減することができるため、パルス幅が100ps以下の短パルスレーザ光4を照射して拡散防止マスク層2をパターニングし、基板1に不純物拡散層を形成して太陽電池セルを作製することによって、高い変換効率を有する太陽電池セルを作製することができる。
さらに、拡散防止マスク層2をパルス幅が100ps以下の短パルスレーザ光4の照射によりパターニングする場合には、パルス幅が短いため、短パルスレーザ光4を複数回照射する必要があるが、フォトリソグラフィを用いて拡散防止マスク層2をパターニングする場合と比較して、フォトレジスト塗布、パターン露光、現像およびフォトレジスト剥離などの工程が不要となるため、製造工程を簡略化することができる。さらに、エッチングペーストおよびフォトレジストなどの材料が不要となるため、太陽電池セルの製造コストも低減することができる。
また、パルス幅が100ps以下の短パルスレーザ光4の照射により拡散防止マスク層2をパターニングすることによって、拡散防止マスク層2のパターンが複雑である場合にも、ソフトウェアによって、描写するパターンを容易に設定することが可能であるため、機種変更などがあっても容易に対応することができ、太陽電池セルの量産性を向上することができる。
なお、従来においては、特許文献2の段落[0003]および[0004]に記載されているように、波長1060nmのYAGレーザ光が主に用いられ、パルス光は平均0.5〜1W(光径50μm、焦点距離40mm、パルス周波数3kHz、パルス巾60n秒の場合)の強い光エネルギを走査スピ−ドが30〜60cm/分で加えて加工しなければならなかった。しかしながら、近年では、レーザ光の短パルス化が進み、パルス周波数も上げることが可能になってきており、走査スピードも格段に上げることが可能となっている。そのため、加工に要する時間も短くなっており、加工品の生産性が向上している。
次に、図1(d)に示すように、拡散防止マスク層2の開口部5から基板1の裏面にn型不純物を拡散して、n型不純物拡散層6を形成する。n型不純物拡散層6の形成は、たとえば、n型ドーパントとしてのリンを含むPOCl3を用いた気相拡散、またはリンを含む溶剤をスピンコートして高温でアニールする塗布拡散などにより行なうことができる。
なお、n型不純物拡散層6中のn型不純物濃度が1×1017個/cm3以上1×1019個/cm3となるように、気相拡散によりn型不純物拡散層6を形成する場合には、たとえば800℃以上900℃以下の温度で30分以上60分以下の時間、n型不純物を拡散することが好ましい。また、拡散防止マスク層3を形成せずに、基板1の受光面側にもn型不純物を拡散してFSF(フロントサーフェスフィールド)を形成してもよい。
また、n型不純物拡散層6の形成後には、n型ドーパントの拡散によって形成されたPSG(リンシリケートグラス)層と拡散防止マスク層2とが除去される。
次に、図1(e)に示すように、基板1の裏面に拡散防止マスク層2を形成する。拡散防止マスク層2の形成についての説明は、上記と同様であるため、ここではその説明については省略する。
次に、図1(f)に示すように、拡散防止マスク層2にパルス幅が100ps以下の短パルスレーザ光4を複数回照射することによって、図1(g)に示すように、短パルスレーザ光4の照射箇所の拡散防止マスク層2を除去して開口部8を形成する。なお、短パルスレーザ光4の照射についての説明は、上記と同様であるため、ここではその説明については省略する。
次に、図1(h)に示すように、拡散防止マスク層2の開口部8から基板1の裏面にp型不純物を拡散して、p型不純物拡散層9を形成する。p型不純物拡散層9の形成は、たとえば、p型ドーパントとしてのボロンを含むBBr3を用いた気相拡散、またはボロンを含む溶剤をスピンコートして高温でアニールする塗布拡散などにより行なうことができる。
なお、p型不純物拡散層9中のp型不純物濃度が1×1018個/cm3以上1×1019個/cm3となるように、気相拡散によりp型不純物拡散層9を形成する場合には、たとえば900℃以上1000℃以下の温度で30分以上60分以下の時間、p型不純物を拡散することが好ましい。
また、p型不純物拡散層9の形成後には、p型ドーパントの拡散によって形成されたBSG(ボロンシリケートグラス)層と拡散防止マスク層2と拡散防止マスク3とが除去される。
次に、図1(i)に示すように、基板1の裏面にパッシベーション膜10を形成した後に、パッシベーション膜10をテクスチャエッチングマスクとして、基板1の受光面のテクスチャエッチングを行ない、テクスチャ構造12を形成する。その後、基板1の受光面のテクスチャ構造12上に反射防止膜13を形成する。
ここで、基板1のテクスチャエッチングは、たとえば、数%の水酸化ナトリウム若しくは水酸化カリウム溶液に数%のイソプロピルアルコールを含有したアルカリ溶液を70〜80℃に加熱した溶液を用いて、基板1の受光面をエッチングすることなどにより行なうことができる。
パッシベーション膜10および反射防止膜13としては、それぞれ、たとえば、酸化物層および窒化物層の少なくとも一方を用いることができる。酸化物層としては、たとえば酸化シリコン層などを用いることができる。また、窒化物層としては、たとえば窒化シリコン層などを用いることができる。したがって、パッシベーション膜10および反射防止膜13としては、たとえば、酸化シリコン層の単層、窒化シリコン層の単層、または酸化シリコン層と窒化シリコン層との積層体などを用いることができる。
ここで、酸化シリコン層としては、たとえば、スチーム酸化法、常圧CVD法、SOGの塗布・焼成により形成された厚さ300nm以上800nm以下のものを用いることができる。また、窒化シリコン層としては、たとえば、プラズマCVD法または常圧CVD法で形成された厚さ60nm以上100nmのものを用いることができる。
次に、図1(j)に示すように、パッシベーション膜10にコンタクトホール14,15を形成して、コンタクトホール14からn型不純物拡散層6の表面を露出させ、コンタクトホール15からp型不純物拡散層9の表面を露出させる。
コンタクトホール14,15の形成方法は、特に限定されないが、上述の短パルスレーザ光4の照射によって形成することが好ましい。この場合には、上述したように、太陽電池セルの製造工程を簡略化することができるとともに、製造コストを低減することができ、さらには高い変換効率が実現可能な太陽電池セルを作製することができる。
その後、図1(k)に示すように、n型不純物拡散層6の表面に接触するn電極16を形成するとともに、p型不純物拡散層9の表面に接触するp電極17を形成することによって、実施の形態の裏面電極太陽電池セルが完成する。以上のようにして製造された実施の形態の裏面電極太陽電池セルは、基板1に短パルスレーザ光4の照射跡を有している。
n電極16およびp電極17の形成は、たとえば、銀ペーストを塗布した後に、500℃以上600℃以下の温度で焼成することなどにより行なうことができる。
なお、上記において、n型とp型の導電型が入れ替わっていてもよいことは言うまでもない。
上述したように、実施の形態の太陽電池セルの製造方法においては、パルス幅が100ps以下の短パルスレーザ光4を用いて拡散防止マスク層2のパターニングを行なっていることから、フォトリソグラフィを用いたパターニングと比べて、裏面電極太陽電池セルの製造工程を簡略化することができる。
また、上述したように、実施の形態の太陽電池セルの製造方法においては、パルス幅が100ps以下の短パルスレーザ光4を用いて拡散防止マスク層2のパターニングを行なっていることから、エッチングペーストおよびフォトレジストなどの材料が不要となるため、裏面電極太陽電池セルの製造コストを低減することができる。
また、上述したように、実施の形態の太陽電池セルの製造方法においては、パルス幅が100ps以下の短パルスレーザ光4を用いて拡散防止マスク層2のパターニングを行なった場合でも、短パルスレーザ光4の熱による基板1の溶融変形の発生を抑えることができ、不純物拡散層の表面抵抗を低く抑えることができるため、高い変換効率を実現可能な裏面電極型太陽電池セルを作製することができる。
さらに、上述したように、実施の形態の太陽電池セルの製造方法においては、高い変換効率が実現可能となるように機種変更して、拡散防止マスク層2のパターニングを複雑化した場合でも、容易に対応することができるため、この観点からも、高い変換効率を実現可能な裏面電極型太陽電池セルを作製することができる。
以上の理由により、実施の形態の太陽電池セルの製造方法によれば、太陽電池セルの製造工程を簡略化することができるとともに、太陽電池セルの製造コストを低減することができ、さらには高い変換効率が実現可能な太陽電池セルの製造方法および太陽電池セルを提供することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、太陽電池セルの製造方法および太陽電池セルに利用することができ、特に裏面電極型太陽電池セルの製造方法および裏面電極型太陽電池セルに好適に利用することができる。
1 基板、2,3 拡散防止マスク、4 短パルスレーザ光、5 開口部、6 n型不純物拡散層、8 開口部、9 p型不純物拡散層、10 パッシベーション膜、12 テクスチャ構造、13 反射防止膜、14,15 コンタクトホール、16 n電極、17 p電極、21 溶融変形部分、22 界面部分、41 パルスレーザ光。

Claims (4)

  1. 基板の受光面と反対側の裏面に拡散防止マスク層を形成する工程と、
    前記拡散防止マスク層をパルス幅が100ps以下の短パルスレーザ光の照射によりパターニングする工程と、
    前記拡散防止マスク層をマスクとして前記基板の前記裏面に不純物を拡散する工程と、を含み、
    前記パターニングする工程においては、前記短パルスレーザ光を複数回照射する、太陽電池セルの製造方法。
  2. 前記短パルスレーザ光の波長は、100nm以上1000nm以下である、請求項1に記載の太陽電池セルの製造方法。
  3. 前記拡散防止マスク層は、酸化物層および窒化物層の少なくとも一方である、請求項1または2に記載の太陽電池セルの製造方法。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の太陽電池セルの製造方法により製造された太陽電池セルであって、
    前記基板に前記短パルスレーザ光の照射跡を有する、太陽電池セル。
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