JP2014071149A - 弱音器を用いた管楽器演奏のための信号処理装置 - Google Patents

弱音器を用いた管楽器演奏のための信号処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 弱音器を管楽器に装着して演奏し、マイクロホンからの弱音された音を聞く場合に、弱音器無しで管楽器を演奏をした場合と同様な楽器音が聞こえるようにする。
【解決手段】 トランペットには、弱音ユニット20が装着される。弱音ユニット20内にはマイクロホン21が取付けられ、マイクロホン21で収音した音は電気信号に変換されて、信号処理装置30に導かれる。信号処理装置30は、マイクロホン21によって変換された電気信号に、弱音ユニット20を用いたことによる音の周波数特性の変化を打ち消すための信号処理を施して出力する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、管楽器から発生される音(楽器音)の音量を下げるための弱音器を用いて管楽器を演奏する際に使用される信号処理装置に関する。
従来から、例えば下記特許文献1,2に示されているように、トランペットのような金管楽器のベルに弱音器(消音器)を装着することにより、外部へ発生される楽器音を弱音(消音)するとともに、弱音器内にマイクロホンを組込んで、マイクロホンによって収音した音をイヤホンを介して演奏者が楽器音として聞き取るようにすることはよく知られている。
また、例えば下記特許文献3,4に示されているように、サクソフォンのような木管楽器を密閉型の筐体からなる弱音器(消音器)内に収容することにより、外部へ発生される楽器音を弱音(消音)するとともに、弱音器内にマイクロホンを組込んで、マイクロホンによって収音した音をイヤホンを介して演奏者が楽器音として聞き取るようにすることも従来からよく知られている。
また、下記特許文献5には、演奏者が前記のように弱音器(消音器)内にマイクロホンを組込んでイヤホンを介した音を楽器音として聞き取る場合、イヤホンによる再生音が頭内に音像定位して、弱音器無しで管楽器を演奏した場合と音像定位位置が異なることを解決するために、弱音器内に組込んだマイクロホンからの電気信号を畳み込み演算処理を行う音像定位フィルタで信号処理して、管楽器の再生音が弱音器無しで管楽器を演奏した場合の音像定位位置から聞こえるようにする技術が示されている。
特許第4114171号公報 特許第4124236号公報 特許第4521778号公報 実用新案登録第3145588号公報 特開平11−52836号公報
しかしながら、上記特許文献1〜4に示された従来技術のように、弱音器内にマイクロホンを組込んでイヤホンを介して楽器音を聞き取ると、管楽器のピストンバルブ(演奏操作子)の操作音が不自然に聞こえたり、タンキング時のノイズが不快に聞こえたり、楽器音が弱音器によるこもった音(ミュート的な音)に聞こえたり、高周波ノイズが気になったりするなど、弱音器無しで管楽器を演奏をした場合と異なる楽器音が聞こえるという問題があった。これは、弱音器により、マイクロホンによって収音される音の周波数特性が変化したことによるものである。また、上記特許文献5に示された技術はマイクロホンからの電気信号を信号処理するものの、この信号処理はイヤホンによる再生音が頭内に定位する音像位置を変更制御するもので、弱音器による音の周波数特性の変化を是正するものではないので、前記特許文献1〜4の場合と同様な問題は残る。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、その目的は、弱音器を管楽器に装着した状態で演奏して、マイクロホンからの楽器内部の音を聞く場合に、弱音器無しで管楽器を演奏した場合と同様な楽器音が聞こえるように、マイクロホンで収音した音を電気信号に変換し、変換した電気信号を信号処理する信号処理装置を提供することにある。なお、下記本発明の各構成要件の記載においては、本発明の理解を容易にするために、後述する実施形態の対応箇所の符号を括弧内に記載しているが、本発明の各構成要件は、この実施形態の符号によって示された対応箇所の構成に限定解釈されるべきものではない。
上記目的を達成するために、本発明の構成上の特徴は、管楽器から発生される音の音量を下げる弱音器(20)を用いて管楽器を演奏する際に使用される信号処理装置であって、弱音器を用いた状態での音を変換した電気信号を入力し、弱音器を用いたことによる音の周波数特性の変化を打ち消すための信号処理を前記入力した電気信号に施して出力する信号処理回路(30)を備えた弱音器を用いた管楽器演奏のための信号処理装置にある。
この場合、弱音器は、例えば、管楽器のベルに挿入される弱音ユニット、管楽器を収容する弱音ケースなどで構成される。また、信号処理回路は、例えば、入力した電気信号を畳み込み演算処理を行うFIRフィルタと、FIRフィルタによる畳み込み演算に利用されて伝達関数を決定するフィルタ係数を記憶したフィルタ係数メモリとで構成される。なお、このフィルタ係数は、次に説明する第1乃至第3の態様に係る信号処理回路に関係した手法により予め求めておいた伝達関数を実現するためのものである。
また、信号処理回路としては、次の第1乃至第3の態様が考えられる。第1の態様としては、弱音器を用いた状態で、管楽器を所定の加振位置にて加振して、前記加振位置又は前記加振位置近傍の所定の第1受音点における音を変換した電気信号(S0)と、弱音器内又は管楽器のベル近傍位置の所定の第2受音点における音を変換した電気信号(S1)とを取得し、前記取得した2つの電気信号(S0,S1)を用いて前記第1受音点における音から前記第2受音点における音への周波数特性の変化を表す第1伝達関数(G1)の逆関数(G1-1)を予め求めるとともに、弱音器を用いない状態で、管楽器を前記加振位置にて加振して、前記第1受音点における音を変換した電気信号(S0)と、管楽器外部の所定の第3受音点における音を変換した電気信号(S2)とを取得し、前記取得した2つの電気信号(S0,S2)を用いて前記第1受音点における音から前記第3受音点における音への周波数特性(周波数分布)の変化を表す第2伝達関数(G2)を予め求めておき、信号処理回路は、弱音器を用いた状態での音を変換した電気信号として、前記第2受音点における音を変換した電気信号を入力し、前記入力した電気信号に、前記予め求めておいた第1伝達関数(G1)の逆関数(G1-1)と第2伝達関数(G2)とを合成した合成伝達関数(G1-1・G2)に基づく信号処理を施して出力する。この場合、加振位置は、例えば、マウスピース又はマウスピースの近傍位置である。
また、第2の態様としては、弱音器を用いた状態で、管楽器を所定の加振位置にて加振して、弱音器内又は管楽器のベル近傍位置の所定の第2受音点における音を変換した電気信号(S1)と、弱音器を用いない状態で、前記弱音器を用いた状態での管楽器の加振と同様に、管楽器を前記加振位置にて加振して、管楽器外部の所定の第3受音点における音を変換した電気信号(S2)とを取得し、前記取得した2つ電気信号(S1、S2)を用いて前記第2受音点における音から前記第3受音点における音への周波数特性の変化を表す伝達関数(G12)を予め求めておき、信号処理回路は、弱音器を用いた状態での音を変換した電気信号として、前記第2受音点における音を変換した電気信号を入力し、前記入力した電気信号に、前記求めておいた伝達関数(G12)に基づく信号処理を施して出力する。この場合も、加振位置は、例えば、マウスピース又はマウスピースの近傍位置である。
また、第3の態様としては、弱音器を用いた状態で、第1の管楽器を所定の加振位置にて加振して、前記加振位置又は前記加振位置近傍の所定の第1受音点における音を変換した電気信号(S0)と、弱音器内又は第1の管楽器のベル近傍位置の所定の第2受音点における音を変換した電気信号(S1)とを取得し、前記取得した2つの電気信号(S0,S1)を用いて前記第1受音点における音から前記第2受音点における音への周波数特性の変化を表す第1伝達関数(G1)の逆関数(G1-1)を予め求めるとともに、弱音器を用いない状態で、第1の管楽器とは異なる第2の管楽器を所定の加振位置にて加振して、前記加振位置又は前記加振位置近傍の所定の第1受音点における音を変換した電気信号(S0)と、第2の管楽器外部の所定の第3受音点における音を変換した電気信号(S2)とを取得し、前記取得した2つの電気信号(S0,S2)を用いて前記第1受音点における音から前記第3受音点における音への周波数特性の変化を表す第2伝達関数(G2)を予め求めておき、信号処理回路は、弱音器を用いた状態での音を変換した電気信号として、前記第2受音点における音を変換した電気信号を入力し、前記入力した電気信号に、前記予め求めておいた第1伝達関数(G1)の逆関数(G1-1)と第2伝達関数(G2)とを合成した合成伝達関数(G1-1・G2)に基づく信号処理を施して出力する。この場合も、加振位置は、例えば、マウスピース又はマウスピースの近傍位置である。
上記のように構成した本発明においては、弱音器を用いて管楽器を演奏した場合には、弱音器を用いない場合と比べて、発生される音の周波数特性に変化が生ずるが、信号処理回路が、この弱音器を用いたために生じる音の周波数特性の変化を打ち消す。これにより、本発明によれば、演奏者は、弱音器を装着して管楽器を演奏した場合でも、弱音器無しで管楽器を演奏した場合と同様な良好な楽器音を違和感なく聞くことができる。
この場合、前記第1の態様に係る信号処理回路においては、同一の管楽器に関する第1伝達関数(G1)の逆関数(G1-1)と第2伝達関数(G2)とを合成した合成伝達関数(G1-1・G2)に基づく信号処理を実行する。また、前記第2の態様に係る信号処理回路においても、同一の管楽器に関する伝達関数(G12)に基づく信号処理を実行する。したがって、これらの第1及び第2の態様によれば、演奏した管楽器と同一の管楽器の音が再生されるようになる。これらに対して、前記第3の態様に係る信号処理回路においては、第1の管楽器に関する第1伝達関数(G1)の逆関数(G1-1)と、第1の管楽器とは異なる第2の管楽器に関する第2伝達関数(G2)とを合成した合成伝達関数(G1-1・G2)に基づく信号処理を実行する。したがって、この第3の態様によれば、演奏した第1の管楽器とは異なる第2の管楽器の音が再生されるようになる。
トランペットに弱音ユニット及び本発明に係る信号処理装置を適用した音響システムの全体概略図である。 図1の信号処理装置の回路ブロック図である。 (A)〜(C)は、図2のFIRフィルタの係数(インパルス応答)を求めるための第1乃至第3工程を説明する説明図である。 (A)〜(C)は、前記第1乃至第3工程で計算される伝達関数による信号の周波数特性を示す周波数特性グラフである。 前記実施形態の変形例に係る信号処理装置の一部を示す回路ブロックである。 前記実施形態の他の変形例に係る信号処理装置の一部を示す回路ブロックである。 前記実施形態のさらに他の変形例に係る信号処理装置の一部を示す回路ブロックである。
以下、本発明の一実施形態に係る信号処理装置について説明する。図1は、トランペットに弱音ユニット(弱音器)を適用するとともに、本発明に係る信号処理装置を適用した音響システムの全体概略図である。
トランペットは、マウスピース(唄口)11、ピストンバルブ12及びベル13を備えている。弱音ユニット(消音ユニット)20は、内部に空洞を有して軸線方向中央部にて大径に形成されるとともに、軸線方向両端に向けて徐々に小径となるように形成された筒状体で構成され、ベル13の先端側から挿入することによりトランペットに装着され、トランペットから発生される音を弱音(消音)する。すなわち、少なくとも音量を小さくする。この弱音ユニット20の内部にはマイクロホン21が組込まれており、マイクロホン21は、管楽器内部の音(すなわち管楽器外部に発生される音ではなく、弱音ユニット30によって弱音された音)を収音し、収音した音を電気信号に変換して出力する。
マイクロホン21からの電気信号は、信号処理装置30に供給されるようになっている。この場合、マイクロホン21からの電気信号は、弱音ユニット20に接続された脱着可能なコネクタ41、ケーブル42、及び信号処理装置30に接続された脱着可能なコネクタ43を介して、信号処理装置30に供給される。信号処理装置30は、マイクロホン21からの電気信号を信号処理し、信号処理した電気信号を、信号処理装置30に接続された脱着可能なコネクタ44及びケーブル45を介して、イヤホン46に供給する。
信号処理装置30は、図2に示すように、A/D変換器31、FIR(Finite Impulse Response)フィルタ32、フィルタ係数メモリ33、D/A変換器34、アンプ35及びボリューム36を有する。A/D変換器31は、マイクロホン21から入力した電気信号(アナログ信号)をA/D変換する。A/D変換されたディジタル信号は、FIRフィルタ32に供給される。FIRフィルタ32は、入力したディジタル信号にフィルタ係数を用いた畳み込み演算を施すことにより、入力したディジタル信号の周波数特性を所定の伝達関数で変換してD/A変換器34に出力する。この伝達関数を本件実施形態ではG12として表す。フィルタ係数メモリ33は、前記FIRフィルタ32の畳み込み演算に必要なフィルタ係数を記憶しており、このフィルタ係数をFIRフィルタ32に供給する。D/A変換器34は、入力したディジタル信号をアナログ信号に変換してアンプ35に出力する。アンプ35は、D/A変換器34からのアナログ信号を増幅して、ボリューム36を介してイヤホン46に出力する。ボリューム36は、信号処理装置30に設けた図示しない操作子の操作に応じて、信号処理回路から出力されるアナログ信号のレベルを可変制御する。
ここで、フィルタ係数を用いた畳み込み演算によって実現されるFIRフィルタ32の伝達関数G12について説明しておく。この伝達関数G12は、事前に次のような第1乃至第3工程を経て取得されるものであり、この伝達関数G12を実現するフィルタ係数がフィルタ係数メモリ33に予め記憶されている。
第1工程においては、弱音ユニット20をベル13に装着した状態で、所定の第1受音点(本実施形態では、マウスピース11内の空気通路)における音(空気振動である音響信号)から弱音ユニット20内の第2受音点(マイクロホン21の収音位置)における音(空気振動である音響信号)への周波数特性(周波数分布特性)の変化を表す伝達関数G1を求め、前記求めた伝達関数G1を用いて逆関数G1-1を求める。具体的には、図3(A)に示すように、マウスピース11に加振装置であるスピーカ51を組付けるとともに、ベル13に弱音ユニット20を装着し、スピーカ51に測定信号(例えば、ホワイトノイズ信号、ランダム信号など)を供給する。この状態で、マウスピース11内に埋め込んだマイクロホン14を用いて、マウスピース11の空気通路内の音を収音して、収音した音を変換した電気信号を取得する。これと同時に、弱音ユニット20内に組込まれているマイクロホン21によって音を収音して、収音した音を変換した電気信号を取得する。
そして、マイクロホン14で収音した音に対応した電気信号をS0とし、マイクロホン21で収音した音に対応した電気信号をS1とし、電気信号S0を電気信号S1に変換するための伝達関数G1を計算する(図3(A)の上段矢印参照)。すなわち、第1受音点における音から第2受音点における音への周波数特性の変化を表す第1伝達関数G1を計算する。これらの電気信号S0,S1と伝達関数G1の関係を式で示すと、下記数1のようになる。その後、この伝達関数G1を用いて伝達関数G1の逆関数G1-1を計算しておく(図3(A)の下段矢印参照)。なお、伝達関数G1を計算することなく、電気信号S0,S1を用いて、逆伝達関数G1-1(前記逆関数G1-1と同じ)を直接計算してもよい。
Figure 2014071149
第2工程においては、弱音ユニット20をベル13に装着しない状態で、前記第1工程における第1受音点と同じ第1受音点における音から、トランペット外部の所定位置(第3受音点)における音への周波数特性(周波数分布特性)の変化を表す伝達関数G2を求める。具体的には、図3(B)に示すように、ベル13に弱音ユニット20を装着しない状態で、マウスピース11に加振装置であるスピーカ51を組付けるとともに、トランペット外部の所定位置(第3受音点)にマイクロホン52を配置し、前記第1工程と同様に、スピーカ51に測定信号(例えば、ホワイトノイズ信号、ランダムノイズ信号など)を供給する。この状態で、前記第1工程と同様に、マイクロホン14で収音した音を変換した電気信号を取得する。これと同時に、マイクロホン52によって音を収音して、収音した音を変換した電気信号を取得する。なお、図3(B)においては、前記第3受音点をベル13の前方斜め位置に定めるようにしたが、この第3受音点はベル13の前方位置、演奏者がトランペットを演奏した際における演奏者の耳の位置など、他の位置であってもよい。
そして、マイクロホン14で収音した音に対応した電気信号をS0とし、マイクロホン52で収音した音に対応した電気信号をS2とし、電気信号S0を電気信号S2に変換するための伝達関数G2を計算する。これらの電気信号S0,S2と伝達関数G2の関係を式で示すと、下記数2のようになる。
Figure 2014071149
第3工程においては、前記第1工程での弱音ユニット20内の第2受音点(マイクロホン21の収音位置)における音から、前記第2工程でのトランペット外部の第3受音点における音への周波数特性(周波数分布特性)の変化を表す伝達関数G12を求める。この場合、弱音ユニット20内の第2受音点における音に対応した電気信号をS1とし、トランペット外部の第3受音点における音に対応した電気信号をS2とし、伝達関数をG12とすると、下記数3が成立する(図3(C)参照)。
Figure 2014071149
そして、前記数3を変形し、前記数1及び数2の電気信号S1,S2を代入すると、下記数4が成立する。
Figure 2014071149
前記数4によれば、伝達関数G12は、伝達関数G1の逆関数G1-1に伝達関数G2を合成(乗算)したものである。したがって、この第3工程では、前記第1工程で求めた伝達関数G1の逆関数G1-1に前記第2工程で求めた伝達関数G2を合成(乗算)することにより、伝達関数G12(=G1-1・G2)を求める。そして、この伝達関数G12による電気信号の変換を実現するためのFIRフィルタ32のフィルタ係数を決定して、フィルタ係数メモリ33に記憶しておく。図4は、これらの伝達関数G1,G1-1,G2,G12による信号の周波数特性を示すもので、(A)は下段にて伝達関数G1に対応した周波数特性を示すとともに、上段にて伝達関数G1-1 (伝達関数G1の逆関数G1-1)に対応した周波数特性を示し、(B)は伝達関数G2に対応した周波数特性を示し、(C)は伝達関数G12に対応した周波数特性を示している。
前記説明では、伝達関数及びフィルタ係数を求めることを簡単に説明したが、伝達関数を求めるためには、所定区間の電気信号(すなわち、音を変換した電気信号)が必要である同時に、この電気信号の周波数特性(すなわち、音の周波数特性)は時間経過に従って変化、すなわち時変動する。したがって、本明細書で音の周波数特性及び電気信号の周波数特性の変化と説明している部分に関しては、正確には、時間的に変動している周波数特性を示している。
そして、具体的に、伝達関数及びフィルタ係数を求める方法について説明しておくと、まず、各種の音に対応した電気信号S0,S1,S2を所定時間ごとに複数の区分に分割する。次に、対応する区間ごとの2つの電気信号を用いて、各区間ごとに2つの電気信号の周波数特性(周波数分布特性)の変化に対応した伝達関数を求める。次に、各区間ごとの伝達関数を実現するためのフィルタリング信号処理(本実施形態では、FIRフィルタによる処理)に必要な複数のフィルタ係数を求め、各区間ごとの複数のフィルタ係数の平均値を計算して、最終的なフィルタ係数とする。このフィルタ係数の平均値の計算においては、種々の方法がある。例えば、各区間ごとの複数のフィルタ係数をそれぞれ加算して区間数で除算して、複数のフィルタ係数の各平均値を最終的な複数のフィルタ係数として計算するようにしてもよい。また、最初の区間と次の区間の複数のフィルタ係数の平均値をそれぞれ計算し、その後、前回計算した複数のフィルタ係数の平均値と次の新たな区間の複数のフィルタ係数との平均値を最後の区間まで順次計算して、最終的な複数のフィルタ係数としてもよい。
また、このような伝達関数G12及びフィルタ係数の取得に関しては、トランペットの場合、ピストンバルブ12の演奏操作により、トランペット内において8種類の音響信号の経路が形成されるので、ピストンバルブ12を操作して、前記方法によって8種類の伝達関数G12及びフィルタ係数を取得して、さらに、それらの平均値を最終的な伝達関数G12及びフィルタ係数として決定するとよい。なお、前記8種類の伝達関数G12及びフィルタ係数を取得して、それらの平均値を最終的な伝達関数G12及びフィルタ係数として決定することが好ましいが、平均的な一つ又は8種類よりも少ない数の伝達関数G12及びフィルタ係数を取得して、最終的な伝達関数G12及びフィルタ係数を決定するようにしもよい。
また、前記例では、スピーカ51を用いて測定信号をマウスピース11に入力して、マイクロホン14,21,52により電気信号S0,S1、S2を取得するようにした。しかし、これに代えて、演奏者が実際にトランペットを演奏することにより、すなわち演奏者が唇をマウスピース11に当てて息を吹き込んでマウスピース11を加振することにより、前記第1及び第2工程で、マイクロホン14,21,52により電気信号S0,S1、S2を取得し、取得した電気信号S0,S1,S2を用いて、前記第1乃至第3工程で伝達関数G1,G1-1,G2,G12を計算するようにしてもよい。
さらに、前記例では、伝達関数G1の逆関数G1-1及び伝達関数G2を計算し、逆関数G1-1と伝達関数G2とを用いて伝達関数G12(=G1-1・G2)を計算するようにした。しかし、これに代えて、前記第1及び第2工程において、弱音ユニット20の装着の有無以外には全く同じ環境下であり、かつマウスピース11への加振状態が全く同一であることを条件に、伝達関数G1,G2及び逆関数G1-1を計算することなく、2つの電気信号S1,S2を用いて伝達関数G12(=S2/S1)を計算するようにしてもよい(前記数4参照)。
ここで、伝達関数G12(=G1-1・G2)の物理的な意味を説明しておくと、逆関数G1-1は、弱音ユニット20をトランペットに装着した状態で、弱音ユニット20内のマイクロホン21で収音した音の周波数特性からマウスピース11よりも下流のトランペット及び弱音ユニット20による音の周波数特性の変化を打ち消して、弱音ユニット20内のマイクロホン21で収音した音をマウスピース11部における音に戻す伝達関数である。一方、伝達関数G2は、弱音ユニット20をトランペットに装着しない状態で、マウスピース11部の音の周波数特性をトランペット外部の所定位置の音の周波数特性に変換する伝達関数である。したがって、逆関数G1-1と伝達関数G2とを合成(乗算)した伝達関数G12は、弱音ユニット20内のマイクロホン21によって収音される音を、ベル13に弱音ユニット20を装着した状態でのトランペットの音響特性の変化を打ち消して、弱音ユニット20を装着しない状態においてマウスピース11よりも下流のトランペットの音響特性によってもたらされる音に変換するための伝達関数である。言い換えれば、伝達関数G12は、弱音ユニット20内のマイクロホン21によって収音される音から、弱音ユニット20の装着によってもたらされる音響信号の周波数特性の変化を打ち消した音を再現するための伝達関数である。
次に、上記のように構成した実施形態の動作について説明する。演奏者は、弱音ユニット20及び信号処理装置30を用意し、弱音ユニット20をベル13に挿入して装着し、コネクタ41を弱音ユニット20に接続するとともに、コネクタ43,44を信号処理装置30に接続して、イヤホン46を耳に装着する。その後、演奏者は、トランペットの演奏を開始する。この場合、弱音ユニット20はトランペットから発生られる音を弱音(消音)するので、トランペットの外部には大きな音は発生されない。
一方、マイクロホン21は弱音ユニット20内の音を収音して、収音した音を変換した電気信号を、コネクタ41、ケーブル42及びコネクタ43を介して、信号処理装置30に供給する。信号処理装置30は、前記供給された電気信号(アナログ信号)をA/D変換器31にてディジタル信号に変換して、FIRフィルタ32に供給する。FIRフィルタ32は、フィルタ係数メモリ33に記憶されているフィルタ係数を用いて、入力したディジタル信号に畳み込み演算を施して、入力したディジタル信号の周波数特性を伝達関数G12に従って変換してD/A変換器34に出力する。D/A変換器34は、入力したディジタル信号をアナログ信号に変換して、アンプ35及びボリューム36を介してイヤホン46に出力する。したがって、演奏者は、マイクロホン21にて取得した弱音ユニット20内の音をFIRフィルタ32で変換した周波数特性を有する音を聞くことになる。
この場合、FIRフィルタ32における伝達関数G12は、前述のように、弱音ユニット20内のマイクロホン21によって収音される音から、弱音ユニット20を装着しない状態におけるトランペットの音響特性によってもたらされる音を再現する。したがって、弱音ユニット20をトランペットに装着してあっても、演奏者は、ピストンバルブ12の操作音、タンキング時のノイズ、弱音ユニット20によるこもった音(ミュート的な音)、及び高周波ノイズなどの弱音ユニット20を装着したために生じる周波数特性(音響特性)の変化を打ち消した音を聞くことになる。その結果、上記実施形態によれば、演奏者は、弱音ユニット20を装着してトランペットを演奏した場合でも、弱音ユニット20無しでトランペットを演奏した場合と同様な良好な楽器音を違和感なく聞くことができる。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
上記実施形態では、1つのFIRフィルタ32により、信号特性を伝達関数G12(=G1-1・G2)を用いて変更するようにした。しかし、前記FIRフィルタ32に代えて、図5に示すように、直列接続した第1FIRフィルタ32a及び第2FIRフィルタ32bを用いて、信号特性を上記実施形態と同様に変更するようにしてもよい。この場合、第1FIRフィルタ32aは伝達関数として上記逆関数G1-1を採用し、第2FIRフィルタ32bは伝達関数として上記伝達関数G2を採用する。そのために、フィルタ係数メモリ33aは、第1FIRフィルタ32aに逆関数G1-1の伝達特性を実現させためのフィルタ係数と、第2FIRフィルタ32bに伝達関数G2の伝達特性を実現させるためのフィルタ係数とを予め記憶しており、第1FIRフィルタ32a及び第2FIRフィルタ32bにそれぞれフィルタ係数を供給する。なお、これらの第1FIRフィルタ32aのためのフィルタ係数及び第2FIRフィルタ32bのためのフィルタ係数は、上記実施形態の第3工程と同様な方法により求める。他の構成は、上記実施形態と同じである。
この変形例によっても、直列接続した第1FIRフィルタ32a及び第2FIRフィルタ32bにより、逆関数G1-1と伝達関数G2との合成(乗算)が実現され、上記実施形態と同様な伝達関数G12(=G1-1・G2)による伝達特性が実現される。その結果、上記実施形態と同様な効果が期待できる。
また、上記実施形態では、フィルタ係数メモリ33に、FIRフィルタ32に1つの伝達関数G12(=G1-1・G2)を実現させるための1組のフィルタ係数を記憶させるようにした。しかし、このフィルタ係数メモリ33に代えて、図6に示す変形例に係るフィルタ係数メモリ33bには、FIRフィルタ32に複数種類の伝達特性を実現させるための複数組のフィルタ係数を記憶させるようにしてもよい。この複数組のフィルタ係数は、次の2つのケースがある。
第1のケースでは、複数組のフィルタ係数が、上記第1実施形態と同じマウスピース11内の第1受音点(マイクロホン14の収音位置)からトランペット外部の複数の異なる所定位置(第3受音点)までの音響信号の伝達特性を実現する複数の異なる伝達関数G2にそれぞれ対応した複数の異なる伝達関数G12を、FIRフィルタ32に実現させるためのものである。この場合、伝達関数G12を求める第1乃至第3工程の処理においては、第1工程では、上記実施形態の第1工程と同様な方法で伝達関数G1及び逆関数G1-1(又は逆関数G1-1のみ)を求める。第2工程では、トランペット外部の複数の所定位置を第3受音点として、複数の伝達関数G2をそれぞれ求める。そして、第3工程で、前記第1及び第2工程で求めた逆関数G1-1及び複数の伝達関数G2を用いて、上記第1実施形態と同様に、複数の伝達関数G12及び複数組のフィルタ係数を求めるようにする。また、この求めた複数組のフィルタ係数をフィルタ係数メモリ33bに記憶しておく。
また、第2のケースでは、複数組のフィルタ係数は、上記実施形態の伝達関数G2による音響信号の周波数特性を、前記所定位置(第3受音点)とは無関係に、異なる種々の音響信号の周波数特性になるように変更した複数の異なる伝達関数G2にそれぞれ対応した複数の異なる伝達関数G12を、FIRフィルタ32に実現させるためのものである。複数組のフィルタ係数を求める場合、上記実施形態で求めた伝達関数G2又は伝達関数G12を単に変更するようにしてもよいが、次のような方法によれば、既存の管楽器の音をより精度よく模倣できる。
この方法でも、第1工程では、第上記実施形態の第1工程と同様な方法で伝達関数G1及び逆関数G1-1(又は逆関数G1-1のみ)を求める。第2工程では、弱音器ユニット20を用いない状態で、前記第1工程で加振した管楽器(本実施形態ではトランペット)とは異なる複数種類の管楽器(例えば、ホルン、トロンボーン、サクソフォン、クラリネットなど)をマウスピース又はその近傍位置にて加振して、マウスピース又はその近傍位置を第1受音点とし、第1受音点における音を変換した電気信号を取得する。また、これと同時に、前記異なる複数種類の管楽器外部の所定の位置を第3受音点とし、第3受音点における音を変換した電気信号を取得する。そして、前記取得した2つの電気信号を用いて前記第1受音点における音から前記第3受音点における音への周波数特性の変化を表す複数の第2伝達関数G2を求める。そして、第3工程では、前記第1及び第2工程で求めた逆関数G1-1及び複数の伝達関数G2を用いて、上記第1実施形態と同様に、複数の伝達関数G12及び複数組のフィルタ係数を求めるようにする。また、この求めた複数組のフィルタ係数をフィルタ係数メモリ33bに記憶しておく。
また、この変形例においては、信号処理装置30は、選択部37とフィルタ特性設定部38を有する。選択部37は、前記フィルタ係数メモリ33bに記憶した複数組のフィルタ係数のうちの1組のフィルタ係数を演奏者に選択させるための選択スイッチからなる。フィルタ特性設定部38は、選択部37によって選択された1組のフィルタ係数をフィルタ係数メモリ33bから読出してFIRフィルタ32に供給し、FIRフィルタ32に複数の伝達関数G12のうちの1つの伝達関数G12に従った伝達特性を実現させる。他の構成は、上記実施形態と同じである。この変形例によれば、演奏者の好みにより、トランペット外部の複数の異なる位置における音響信号の周波数特性及び複数の異なる種類の音響信号の周波数特性のうちのいずれかを実現できるようになる。なお、前記複数の異なる伝達関数G12として異なる複数種類の管楽器に関する伝達関数G12を取得してフィルタ係数メモリ33bに記憶させておけば、トランペットの演奏により、トランペットとは異なる複数種類の管楽器の音をイヤホン46から発生させることもできる。
さらに、前記図6の変形例における複数の異なる伝達関数G12のうちのいずれかを選択することを、前記図5の変形例にも適用できる。この変形例においては、前記図5の変形例の場合と同様に、信号処理装置30は、図7に示すように、第1FIRフィルタ32a及び第2FIRフィルタ32bを有する。そして、フィルタ係数メモリ33cには、前記図5の変形例の場合と同様な逆関数G1-1に対応した1組のフィルタ係数を記憶しておくとともに、前記図6の変形例の場合と同様な複数の異なる伝達関数G12を逆関数G1-1との合成(乗算)により得るための複数の異なる伝達関数G2にそれぞれ対応した複数組のフィルタ係数を記憶しておく。そして、フィルタ特性設定部38aは、前記逆関数G1-1に対応した1組のフィルタ係数をフィルタ係数メモリ33cから読出して第1FIRフィルタ32aに供給する。また、これと同時に、フィルタ特性設定部38aは、前記図6の変形の場合と同様に構成した選択部37の選択により、前記複数の異なる伝達関数G2にそれぞれ対応した複数組のフィルタ係数のうちから1組のフィルタ係数を選択して、フィルタ係数メモリ33cから読出して第2FIRフィルタ32aに供給する。他の構成は、上記実施形態と同じである。
これにより、この変形例においても、前記図5の変形例の場合と同様に、第1FIRフィルタ32a及び第2FIRフィルタ32bによる逆関数G1-1と伝達関数G2の合成(乗算)が実現される。そして、この変形例においては、選択部37の選択により、複数の異なる伝達関数G2にそれぞれ対応した複数組のフィルタ係数のうちの1組のフィルタ係数が第2FIRフィルタ32bに供給されるので、複数の異なる伝達関数G12のうちのいずれか1つの伝達関数G12に対応した伝達特性が実現され、前記図6の変形例の場合と同様に、演奏者の好みにより、トランペット外部の複数の異なる位置における音響信号の周波数特性及び複数の異なる種類の音響信号の周波数特性、特にトランペット以外の管楽器の音響信号特性のうちのいずれかを実現できるようになる。
また、上記実施形態においては、マイクロホン21を弱音ユニット20内に収容するようにした。しかし、これに代えて、このマイクロホン21を弱音ユニット20の外部、例えば、図1の弱音ユニット20の左端の外側部分に設けたり、ベル13の内側に設けたりするようにしてもよい。この場合、上記実施形態の第1工程では、マイクロホン21を前記位置に設けるとともに、弱音ユニット20を装着して、電気信号S0,S1を取得し、伝達関数G1の逆関数G1-1を求める。第2及び第3工程は上記第1実施形態の場合と同じである。なお、この場合も、マイクロホン14の位置はマウスピース11内の位置である。
また、マイクロホン14の位置に関しても、マウスピース11の近傍の音響信号の通路であれば、上記実施形態のマイクロホン14の組付け位置でなくてもよい。すなわち、マイクロホン14をマウスピース11内又はマウスピース11の近傍位置に配置して、電気信号S0を取得すればよい。
また、上記実施形態においては、本発明をトランペットに適用した例について説明した。しかし、本発明は、トロンボーン、ホルン等の他の金管楽器にも適用可能である。また、金管楽器に限らず、クラリネット、サキソフォンなどの木管楽器にも本発明は適用可能である。さらには、電子管楽器、電気とアコースティックを混合したハイブリッド管楽器にも、本発明は適用され得る。
また、上記実施形態及び変形例では、弱音ユニット20を管楽器に装着するようにした。しかし、本発明は、上記背景技術の項で先行技術として引用した特許文献3,4のように、管楽器を密閉型の筐体からなる弱音ケース(弱音器)内に収容することにより、外部へ発生される楽器音を弱音するようにした場合にも適用できる。この場合、管楽器を収容した筐体からなる弱音ケース内にマイクロホン(上記実施形態のマイクロホン21に対応するマイクロホン)を取付けるとともに、管楽器のマウスピース又はマウスピース近傍にマイクロホン(上記実施形態のマイクロホン14に対応するマイクロホン)を組付け、上記実施形態で説明した第1工程と同様な方法により、伝達関数G1の逆関数G1-1を求めるようにする。
また、前記第1工程後、管楽器を筐体からなる弱音ケースから取り出して、上記実施形態の第2工程で説明したようにして、伝達関数G2を求める。次に、上記実施形態の第3工程で説明したようにして、伝達関数G12を求めるとともに、フィルタ係数を求めてフィルタ係数メモリ33に記憶しておく。そして、この管楽器の演奏に際しては、管楽器を筐体からなる弱音ケース内に収容して、上記実施形態で説明したようにして、弱音ケース内に取付けたマイクロホンによって収音した音をイヤホンを介して演奏者が聞けるようにする。これによっても、上記実施形態と同様な効果が期待される。また、この変形例においても、上述した上記実施形態と同様な各種変形が可能である。
また、上記実施形態では弱音器としてベル13に挿入する弱音ユニット20を用い、上記変形例では弱音器として管楽器を収容する弱音ケースを用いることを説明した。しかし、弱音器としては、発生される音を弱音化できればよいので、前記弱音ユニット20及び弱音ケースに代えて、種々の物を採用できる。例えば、ベル13を覆うプレート状部材、シート状部材などを採用して、音の弱音化を図ることもできる。また、ベル13よりもピストンバルブ12側の管の内側部分に詰め物を詰めることにより、音の弱音化を図ることもできる。
また、上記実施形態及び各種変形例では、加振位置をマウスピース11としたが、加振位置は管楽器の一部ならば、どこの位置でもよい。例えば、加振位置は、管楽器の吹き込み管部分、すなわちマウスピース11が接続される吹き込み管の入り口部分であってもよい。この場合、マウスピース11を越えて又はマウスピース11を外して吹き込み管の入り口部分に直接空気振動を加えるようにする。さらに、加振位置を、マウスピース11及び吹き込み管以外の管楽器の他の部分としてもよい。
また、上記実施形態では、信号処理装置30で信号処理した電気信号をイヤホン46に導いて、演奏者が演奏音を聞けるようにした。しかし、これに代えて、前記信号処理した電気信号を、電気信号を音響信号(音)に変換するイヤホン以外の音響変換器(例えば、スピーカ)に導いて、演奏者又は演奏者以外の人間が演奏を聞くようにすることもできる。また、信号処理装置30に供給する前の電気信号、例えば、マイクロホン21で変換したアナログ信号、又は前記アナログ信号をA/D変換したディジタル信号を他の場所に導いて、他の場所にて信号処理装置30と同様な信号処理を実行して、他の場所にて演奏音を聞くようにすることもできる。この場合、前記A/D変換したディジタル信号をネットワークに供給して、ネットワークに接続された信号処理装置を用いて信号処理を実行することが考えられる。
また、上記実施形態及び変形例では、マイクロホン21で変換した電気信号をFIRフィルタ32、第1FIRフィルタ32a又は第2FIRフィルタ32bで、畳み込み演算により、伝達関数G12,G1-1,G2に従って、電気信号の周波数特性を変更するようにした。しかし、電気信号の周波数特性を伝達関数G12,G1-1,G2に従って変更することが可能であれば、信号処理回路として種々の信号処理回路を利用できる。たとえば、DSP(Digital Signal Processor),EQ(Equalizer)処理回路などを用いることができる。また、信号処理装置30は、マイクロホン21で変換した電気信号を信号処理して、イヤホン46に供給することが可能であればよいので、信号処理装置30として、パーソナルコンピュータ、スマートデバイス、ディジタル機器などの種々の装置を利用できる。
11…マウスピース、13…ベル、14,21,52…マイクロホン、20…弱音ユニット、30…信号処理装置、32,32a,32b…FIRフィルタ、33,33a,33b,33c…フィルタ係数メモリ、37…選択部、38,38a…フィルタ特性設定部、46…イヤホン

Claims (6)

  1. 管楽器から発生される音の音量を下げる弱音器を用いて管楽器を演奏する際に使用される信号処理装置であって、
    前記弱音器を用いた状態での音を変換した電気信号を入力し、前記弱音器を用いたことによる音の周波数特性の変化を打ち消すための信号処理を前記入力した電気信号に施して出力する信号処理回路を備えた弱音器を用いた管楽器演奏のための信号処理装置。
  2. 前記弱音器を用いた状態で、管楽器を所定の加振位置にて加振して、前記加振位置又は前記加振位置近傍の所定の第1受音点における音を変換した電気信号と、前記弱音器内又は管楽器のベル近傍位置の所定の第2受音点における音を変換した電気信号とを取得し、前記取得した2つの電気信号を用いて前記第1受音点における音から前記第2受音点における音への周波数特性の変化を表す第1伝達関数の逆関数を予め求めるとともに、
    前記弱音器を用いない状態で、管楽器を前記加振位置にて加振して、前記第1受音点における音を変換した電気信号と、管楽器外部の所定の第3受音点における音を変換した電気信号とを取得し、前記取得した2つの電気信号を用いて前記第1受音点における音から前記第3受音点における音への周波数特性の変化を表す第2伝達関数を予め求めておき、
    前記信号処理回路は、前記弱音器を用いた状態での音を変換した電気信号として、前記第2受音点における音を変換した電気信号を入力し、前記入力した電気信号に、前記予め求めておいた第1伝達関数の逆関数と第2伝達関数とを合成した合成伝達関数に基づく信号処理を施して出力するようにした請求項1に記載の弱音器を用いた管楽器演奏のための信号処理装置。
  3. 前記弱音器を用いた状態で、管楽器を所定の加振位置にて加振して、前記弱音器内又は管楽器のベル近傍位置の所定の第2受音点における音を変換した電気信号と、前記弱音器を用いない状態で、前記弱音器を用いた状態での管楽器の加振と同様に、管楽器を前記加振位置にて加振して、管楽器外部の所定の第3受音点における音を変換した電気信号とを取得し、前記取得した2つ電気信号を用いて前記第2受音点における音から前記第3受音点における音への周波数特性の変化を表す伝達関数を予め求めておき、
    前記信号処理回路は、前記弱音器を用いた状態での音を変換した電気信号として、前記第2受音点における音を変換した電気信号を入力し、前記入力した電気信号に、前記求めておいた伝達関数に基づく信号処理を施して出力するようにした請求項1に記載の弱音器を用いた管楽器演奏のための信号処理装置。
  4. 前記弱音器を用いた状態で、第1の管楽器を所定の加振位置にて加振して、前記加振位置又は前記加振位置近傍の所定の第1受音点における音を変換した電気信号と、前記弱音器内又は第1の管楽器のベル近傍位置の所定の第2受音点における音を変換した電気信号とを取得し、前記取得した2つの電気信号を用いて前記第1受音点における音から前記第2受音点における音への周波数特性の変化を表す第1伝達関数の逆関数を予め求めるとともに、
    前記弱音器を用いない状態で、前記第1の管楽器とは異なる第2の管楽器を所定の加振位置にて加振して、前記加振位置又は前記加振位置近傍の所定の第1受音点における音を変換した電気信号と、前記第2の管楽器外部の所定の第3受音点における音を変換した電気信号とを取得し、前記取得した2つの電気信号を用いて前記第1受音点における音から前記第3受音点における音への周波数特性の変化を表す第2伝達関数を予め求めておき、
    前記信号処理回路は、前記弱音器を用いた状態での音を変換した電気信号として、前記第2受音点における音を変換した電気信号を入力し、前記入力した電気信号に、前記予め求めておいた第1伝達関数の逆関数と第2伝達関数とを合成した合成伝達関数に基づく信号処理を施して出力するようにした請求項1に記載の弱音器を用いた管楽器演奏のための信号処理装置。
  5. 前記信号処理回路を、入力した電気信号を畳み込み演算処理を行うFIRフィルタと、前記FIRフィルタによる畳み込み演算に利用されて伝達関数を決定するフィルタ係数を記憶したフィルタ係数メモリとで構成した請求項1乃至4のうちのいずれか一つに記載の弱音器を用いた管楽器演奏のための信号処理装置。
  6. 前記弱音器は、管楽器のベルに挿入される弱音ユニット又は管楽器を収容する弱音ケースである請求項1乃至5のうちのいずれか一つに記載の弱音器を用いた管楽器演奏のための信号処理装置。
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