JP4701974B2 - 金管楽器用消音器および金管楽器用消音システム - Google Patents

金管楽器用消音器および金管楽器用消音システム Download PDF

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Description

この発明は、トランペット等の金管楽器の吹奏時の消音を行う装置に関する。
この種の消音器としては、内部に空洞のある筒状体をなし、前端部は閉じており、かつ、後端部には空洞に通じる開口部があり、金管楽器の音響放射部である朝顔内に後端側から挿入して用いるものが一般的である。また、一般的に、この種の消音器は、マイクロフォンが筒状体の空洞内に設けられ、このマイクロホンの出力信号をケーブルを介して消音器外部のヘッドホンに送り、ヘッドホンにより吹奏音をモニタすることができるようにしている。しかしながら、この消音器が朝顔に装着された状態において、金管楽器のマウスピース側から朝顔の外側に向けて伝播してくる音波は、消音器の前端部の壁においてマウスピース側に反射される。このため、消音器が装着された朝顔内に発生する音圧の定在波の終端の位置は、消音器が装着されていない朝顔内に発生する音圧の定在波の終端の位置からずれる。従って、同じ吹奏を行っても、消音器が装着された状態において得られる吹奏音は、消音器が装着されていない状態において得られる吹奏音から音程がずれ、かつ、音色も異なったものになるという問題があった。特許文献1に開示された消音器は、このような問題を解決するために、筒状体の内径が軸方向中間部において最大径となり、前後両端に向かって小径化する形状となっている。このような形状の消音器によれば、前端部内面が軸線に垂直な一平面ではなく、傾斜しているため、音域によりそれぞれに対応した反射面(点)が形成される。このため、消音器を装着しても、各倍音の音程生成上有効な定在波の終端の位置は大きく移動しない(特許文献1の段落0021参照)。
特許第2865030号
ところで、金管楽器において、音響共鳴部たる管体は、音響特性の共振の鋭さを示すQ値が比較的高く、音響インピーダンスも相対的に大きい。このような金管楽器において、吹奏音の音程を決定するのは管体である。従って、金管楽器に消音器を装着した場合、この消音器の装着された管体の共鳴特性が適切でないと、吹奏の際、吹奏音の音色や音量が適切なものにならないばかりか、意図した音程すら得られない。前掲特許文献1に記載の技術によれば、消音器の装着の際の定在波の終端の位置のずれが少なくなるため、消音器が装着された状態における音色、音程を消音器が装着されていない状態における音色、音程にある程度近づけることができる。しかしながら、上述したように金管楽器において管体の共鳴特性が吹奏音の音程や音色に与える影響は極めて大きい。このため、消音器の装着時においても非装着時と同様な音色、音程を得るためには、消音器の装着時における管体の共鳴特性を非装着時の共鳴特性に厳密に一致させる必要がある。しかも、ピストン、バルブ等の管長変更装置を有する金管楽器の場合、金管楽器は様々な管長となりうるので、それらの全ての管長において、消音器の装着時における管の共鳴特性を非装着時の共鳴特性に厳密に一致させる必要がある。特許文献1に開示されているように消音器の形状を如何に最適化したとしても、その効果には限度があり、このような消音器の装着時における管の共鳴特性に関する要求を満たすのは極めて困難である。
この発明は、以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、様々な管長をとり得る金管楽器に装着された場合において、吹奏音の外部への放射を遮断しつつ、音響放射部の内部において非装着時と変わらない音程および音色を持った吹奏音を得ることができる金管楽器用消音器を提供することを目的としている。
この発明において、金管楽器用消音器は、内部に空洞を有し、前端部が閉じ、後端部に前記空洞と連通する開口部を有し、前記後端部側から金管楽器の音響放射部に装着される消音器本体と、前記消音器本体が前記音響放射部に装着された状態において前記音響放射部の開放端から後方に所定距離Δxだけ離れた前記消音器本体の空洞内の位置に設けられたマイクロフォンと、前記消音器本体が前記音響放射部に装着された状態において前記音響放射部の開放端から前方に所定距離Δxだけ離れた点に位置するような前記消音器本体の空洞内の位置に設けられたスピーカとを具備する。
かかる金管楽器用消音器の消音器本体が金管楽器の音響放射部に装着された状態において、マイクロフォンとスピーカは音響放射部の開放端を各々の中間位置に挟んで対峙する。従って、マイクロフォンの出力信号をスピーカに供給し、その際にマイクロフォンにより検出される音圧波形と逆相の音圧波形がスピーカから出力されるようにスピーカに供給する信号の位相調整を行うことにより、音響放射部の開放端における音圧波形の境界条件を消音器本体が装着されていない状態での境界条件に一致させ、消音器本体が装着されていない状態において発生するのと同じ共鳴状態を消音器本体の装着された音響放射部内に発生させることができる。従って、様々な管長をとり得る金管楽器に装着された場合において、吹奏音の外部への放射を遮断しつつ、音響放射部の内部において非装着時と変わらない音程および音色を持った吹奏音を得ることができる。
<第1実施形態>
まず、図1を参照し、この発明の第1実施形態である金管楽器用消音システムの動作原理を説明する。一般的に金管楽器は、音響放射部(例えば朝顔)の先端が開放状態であり、かつ、吹奏端(例えばマウスピース)が閉塞状態である、いわば開閉管の共鳴を利用して音を発生するものである。さらに詳述すると、金管楽器の吹奏時、朝顔の管内では、吹奏端から朝顔の先端方向に向かう音波が生じ、さらに、この音波が朝顔の開放端において反射されることにより開放端から吹奏端へと戻る音波が生じる。そして、朝顔の管内では、吹奏端から開放端へと向かう音波と開放端から吹奏端側へと戻る音波とが重なり合い、吹奏端に腹を有し、開放端に節を有する音圧の定在波(共鳴音波)が発生し、開放端から外部に向けて大きな音が放出される。
このような金管楽器の朝顔管内における定在波の発生を阻害することなく、金管楽器の外部への音の漏れを防止するためにはどうすればよいか。そのために本願発明者が採用したのは、次のような考えである。すなわち、図1に示すように、金管楽器1の開放端Pに対し、金管楽器1と同様な形状および共鳴特性を持ったダミー管1’の開放端P’を突き合わせた状態を仮想的に作り出すことができれば、金管楽器1内での定在波の発生状況を変化させることなく、音を金管楽器1およびダミー管1’内に封じ込めて外部に漏らさないようにすることができる、という考えである。ここで、開放端同士を突き合わせた金管楽器1およびダミー管1’は、両端がいずれも閉塞端(吹奏端)であり、元の金管楽器1の2倍の管長を持った閉閉管を構成する。なお、このような閉閉管を如何にして作り出すかについては後述する。
図1に示すような閉閉管において、左右のマウスピース2および2’から全く同じ態様で同時に息を吹き込んで金管楽器1およびダミー管1’の吹奏を行うと、閉閉管の内部には、図中、左側のマウスピース2から右側のマウスピース2’へと向かう音圧波と、右側のマウスピース2’から左側のマウスピース2へと向かう音圧波とが発生する。ここで、金管楽器1およびダミー管1’は全く同じ共鳴特性を有しており、各々の開放端を共有しているため、この共有している開放端に節4Aを有し、左右の吹奏端に腹4Bを有する定在波4が金管楽器1およびダミー管1’の管内に発生する。このとき金管楽器1内に発生する定在波4は、ダミー管1’が存在しない状態において発生するものと同じものになる。何故ならば、ダミー管1’がない場合においては金管楽器1の開放端Pにおける反射により開放端Pからマウスピース2側へと戻る反射波が生じるが、ダミー管1’が装着された状態では、この反射波と同じ位相の音波がダミー管1’側から金管楽器1内へと伝播するからである。この場合において、金管楽器1およびダミー管1’からなる閉閉管は、両端がいずれも閉塞端であるため、その内部に発生した定在波が音となって外部に漏れることはない。また、閉閉管内に発生する定在波の音圧を検出し、閉閉管外部において音として再生することができれば、金管楽器1の吹奏音をモニタリングすることができる。なお、金管楽器1およびダミー管1’において、定在波の節が生じる開放端P、P’の位置は、朝顔の先端位置とほぼ一致しているが、厳密には図示のように共鳴モードにより異なる。しかし、これらの誤差は最大2%程度であるので、開放端は各共鳴モード間で同一と考えても実用的には問題がない。
さて、図1において、閉閉管内の音響振動は、左右のマウスピース2および2’から息を吹き込むことにより生成される。従って、この音響振動を継続させるためには、両マウスピースからの息圧による空気を管内から排気する必要がある。ここで、排気される空気が交流成分を含んでいると、音漏れの原因となる。そこで、本実施形態では、全ての共鳴モードにおいて外界との音圧が等しくなる部分、すなわち、閉閉管において金管楽器1およびダミー管1’に共有の仮想的開放端の位置に、空気粒子の速度方向とは垂直な方向に空気を案内する通気孔を設け、この通気孔を介し、直流成分のみを含む空気を閉閉管外部へ排気する。以上が本実施形態における消音システムの動作原理である。
次に図2を参照し、以上説明した動作原理に従って動作する消音システムについて説明する。図2において、金管楽器1の朝顔3には、この発明の一実施形態による消音器10が装着されている。この消音器10は、消音器本体11を有している。この消音器本体11は、その内部に空洞11Aを有し、前端部が閉じ、空洞11Aに連通する開口部を後端部に有する筒状体であり、後端部側から朝顔3内に挿入されて朝顔3に装着される。消音器本体11は、前端部および後端部から中央に進むに従って肉厚大径化している。そして、消音器本体11の後半分の外周面は緩やかな凹面を描いて傾斜しており、朝顔3に装着された状態において、消音器本体11の後半分の外周面は朝顔3の内周面と密着している。
消音器本体11の空洞11A内には、マイクロフォン21とスピーカ22が設けられている。ここで、マイクロフォン21およびスピーカ22の消音器本体11内の位置は次のようになっている。まず、金管楽器1の朝顔3の開放端、すなわち、金管楽器1の吹奏時に各共鳴モードにおける定在波の節が生じる朝顔先端部近傍の位置をPとする。この場合において、マイクロフォン21は、朝顔3に装着された消音器本体11の空洞11Aの内壁において、朝顔3の開放端Pからマウスピース2側に所定距離Δxだけ戻った位置の音圧を検出することができるような位置に固定されている。一方、スピーカ22は、消音器10が朝顔3に装着された状態において、開放端Pから距離Δxだけ前方に進んだ位置においてマウスピース2側に向けて音波を放射することができるように消音器本体11の内壁に固定されている。また、スピーカ22は、フレームなどで固定されており、その背面はグラスウールなどのクッション材22Aにより蔽われている。
マイクロフォン21の出力信号は、ケーブル23を介して消音器10の外部に取り出される。この出力信号は、マイクアンプ31およびパワーアンプ32により増幅され、ケーブル24を介して消音器10内のスピーカ22に供給される。また、マイクアンプ31の出力信号は、ヘッドフォンアンプ33により増幅され、ヘッドフォン34から音として出力される。吹奏者は、このヘッドフォン34を装着してその出力音を聴くことにより、マイクロフォン21により検出される朝顔3内の吹奏音をモニタリングすることができる。なお、ヘッドフォン34を使用する代わりに拡声装置を使用してもよい。
マイクロフォン21、マイクアンプ31、パワーアンプ32およびスピーカ22を含む閉ループのゲインは1以下となっている。また、マイクロフォン21からスピーカ22に至る信号伝達系は、マイクロフォン21によって検出される音波とスピーカ22から放射される音波とが丁度逆相になるように位相特性が調節されている。
以上の構成によれば、開放端Pを挟んで等距離Δxだけ離れた位置にマイクロフォン21およびスピーカ22があり、スピーカ22は、マイクロフォン21により検出される音波と逆相の音波をマウスピース2側に向けて放射するので、マイクロフォン21およびスピーカ22の中間点である開放端Pにおいて音圧が節となる定在波4が発生する。この定在波4の節と腹の位置は、消音器10が装着されていない状態において金管楽器1内に発生する定在波の節と腹の位置と一致したものとなる。従って、本実施形態によれば、消音器10を装着して金管楽器1を吹奏した場合に、消音器10を装着していない場合と同様な吹奏音が金管楽器1内に発生し、これがマイクロフォン21により検出され、ヘッドフォン34から出力される。
本実施形態において、マイクロフォン21は、周波数帯域の広いものであれば種類を問わないが、通常はコンデンサマイクロフォンが好適である。スピーカ22は、対象とする金管楽器1の発生音の周波数帯域に合わせて適切な周波数特性のものを使用する必要がある。例えばトランペット用の消音器10を構成する場合には、スピーカ22は、150〜4000Hzの周波数帯域において振幅特性がフラットである必要がある。さらにスピーカ22は、図3に例示するように、150〜4000Hzの周波数帯域において位相特性が0度に近い必要がある。何故ならば、スピーカ22の位相特性が0度からずれていると、開放端Pにおいてマウスピース2側から届く音圧波と逆相になる音圧波を供給するという本実施形態におけるスピーカ22の役割を正常に果たさなくなるからである。
消音器10が装着されていない場合と同様な定在波を管内に生じさせる、という本実施形態の効果を得るためには、朝顔3内の定在波における節以外の部分の音圧をマイクロフォン21により検出し、これを逆相化した音をスピーカ22から出力させる必要がある。この点に鑑み、本実施形態において開放端Pとマイクロフォン21(スピーカ22)との距離Δxは、金管楽器1の第8共鳴モードの定在波の節のうち朝顔3の開放端Pから見て最初の節と開放端Pとの距離をL8とした場合に(図1参照)、L8>Δx>0の範囲内の値としている。このようにL8>Δx>0とすれば、音響効果的に重要である少なくとも第8共鳴モードまでの各共鳴モードについて本実施形態の狙う効果を得ることができる。
本実施形態において、消音器本体11の外周部は、消音器10が朝顔3に装着された状態において、朝顔3の先端に臨む位置において最大径となる。そして、この消音器本体11において最大径の外周部には、これを4〜16等分するような間隔で複数の小径の通気孔12が設けられている。これらの通気孔12は、朝顔3内の空気を消音器本体11の外部に排気するための孔である。ここで、各通気孔12は、消音器本体11が朝顔3に装着された状態において、朝顔3の開放端Pに臨む位置にあり、開放端P付近において朝顔3内の空気を朝顔3の管軸(管の中心軸)に対して直交する方向に案内し、消音器本体11の外部へと排気する。また、複数の通気孔12の開口面積の総和は、吹奏によって発生する平均的な空気量を排出するのに必要な面積となっている。
本実施形態によれば、各通気孔12の向きが開放端Pにおける音波の粒子速度方向(空気の粗密の伝播方向)と直交しているので、朝顔3内に生じる空気圧の交流成分が通気孔12を介して出入りする可能性は極めて少ない。また、開放端Pには、常に音圧の定在波の節が生じ、開放端Pと外界との間には直流的な気圧差しか生じない。従って、空気圧の直流成分のみが通気孔12から外界に抜け、通気孔12を介した音の漏れは生じない。従って、本実施形態によれば、消音器10が装着されていない場合と同様な吹奏感を吹奏者に与えつつ、吹奏音の外界への漏れを防止することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、消音器10が装着された状態において、消音を確実に行いつつ、消音器10により開口端の塞がれた朝顔3の内部では、朝顔3の開放端Pから所定距離Δxだけマウスピース2側に戻った位置における音波が逆相化され、開放端Pから前方に距離Δxだけ進んだ位置においてマウスピース2側に向けて放射され、朝顔3の開放状態での共鳴状態と同じ共鳴状態を朝顔3内に生じさせることができる。従って、本実施形態によれば、消音を行いつつ、消音器10が装着されていない場合と同様な吹奏音を金管楽器1から得ることができるという効果がある。また、本実施形態によれば、消音器本体11において朝顔3の管軸3Aに垂直な方向に貫通し、開放端Pに向かうように設けられた複数の通気孔12を介して朝顔3内の空気の排気が行われるので、朝顔3内と外界との間で空気圧の交流成分の出入りがなく、音漏れを確実に防止することができるという効果がある。
<第2実施形態>
図4はこの発明の第2実施形態である消音システムの構成を示す図である。この消音システムでは、上記第1実施形態におけるマイクアンプ31およびパワーアンプ32間にフィルタ35が介挿されている。このフィルタ35は、周波数特性が可変のフィルタであり、マイクアンプ31から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換後、このデジタル信号に対し、目的とする周波数特性に応じて用意されたフィルタ係数を用いたフィルタ演算処理を施し、その結果得られるデジタル信号をアナログ信号に変換してパワーアンプ32に供給する。フィルタ制御部36は、金管楽器1の管長調節部である複数のピストン41のON/OFFを検出する複数のピストンセンサ42に接続されており、複数のピストンセンサ42の出力信号に基づき、フィルタ35がフィルタ演算に使用するフィルタ係数の切り換えを行う。
本実施形態において、フィルタ制御部36は、複数のピストンセンサ42の出力信号に基づいて複数のピストン41のON/OFFパターンを検知すると、そのON/OFFパターンにより決定される金管楽器1の管長に対応した適切な複数の共鳴周波数を検知し、それらの共鳴周波数の音声信号を他の周波数の音声信号に優先して通過させるようにフィルタ35の周波数特性を調整する。このため、消音器10の装着時、吹奏者の意図しない共鳴周波数での共鳴を回避し、複数のピストン41のON/OFFパターンに対応した適切な共鳴モードでの共鳴を安定して発生させることができる。
以上、この発明の第1実施形態および第2実施形態を説明したが、これらはあくまでも一例であり、本発明は各種の変形した態様で実施され得る。例えば上記各実施形態では、マイクアンプ31およびパワーアンプ32として、消音器10の外部のアンプを用いたが、マイクアンプ31およびパワーアンプ32を消音器本体11内に設けてもよい。
この発明の第1実施形態である消音システムの動作原理を説明する図である。 同実施形態における消音システムの構成を示す図である。 同消音システムにおけるスピーカ22の位相特性の例を示す図である。 この発明の第2実施形態である消音システムの構成を示す図である。
符号の説明
1……金管楽器、2……マウスピース、3……朝顔、3A……管軸、10……消音器、11……消音器本体、11A……空洞、12……通気孔、21……マイクロフォン、22……スピーカ、22A……クッション材、31……マイクアンプ、32……パワーアンプ、33……ヘッドフォンアンプ、34……ヘッドフォン、35……フィルタ、36……フィルタ制御部、41……ピストン、42……ピストンセンサ。

Claims (5)

  1. 内部に空洞を有し、前端部が閉じ、後端部に前記空洞と連通する開口部を有し、前記後端部側から金管楽器の音響放射部に装着される消音器本体と、
    前記消音器本体が前記音響放射部に装着された状態において前記音響放射部の開放端から後方に所定距離Δxだけ離れた前記消音器本体の空洞内の位置に設けられたマイクロフォンと、
    前記消音器本体が前記音響放射部に装着された状態において前記音響放射部の開放端から前方に所定距離Δxだけ離れた点に位置するような前記消音器本体の空洞内の位置に設けられたスピーカと
    を具備することを特徴とする金管楽器用消音器。
  2. 前記金管楽器に生じる第8共鳴モードの音圧定在波の節のうち前記音響放射部の開放端から見て最初の節の位置と前記音響放射部の開放端との距離をL8とした場合、前記距離ΔxがL8>Δx>0の範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の金管楽器用消音器。
  3. 前記音響放射部に装着された前記消音器本体において前記音響放射部の開放端に臨む位置にあり、前記金管楽器の音響放射部内の空気を前記音響放射部の管軸と直交する方向に案内して前記消音器本体の外部に逃がす通気孔を前記消音器本体に設けてなることを特徴とする請求項1または2に記載の金管楽器用消音器。
  4. 請求項1〜3のいずれか1の請求項に記載の金管楽器用消音器と、
    前記マイクロフォンにより検出される音波と逆相の音波が前記スピーカから出力されるように前記マイクロフォンの出力信号の位相を調整して前記スピーカに供給する電気回路とを具備し、
    前記マイクロフォン、前記電気回路および前記スピーカを含む閉ループのゲインが1以下であることを特徴とする金管楽器用消音システム。
  5. 前記金管楽器は、
    前記金管楽器の管長を調節する管長調節部と、
    前記管長調節部の操作状態を検出するセンサとを有し、
    前記電気回路は、
    前記マイクロフォンおよびスピーカ間に介挿された周波数特性が可変のフィルタと、
    前記センサにより検出される前記管長調節部の操作状態に基づいて、前記金管楽器において発生させる共鳴モードの共鳴周波数を決定し、該共鳴周波数の信号が通過し易くなるように前記フィルタの周波数特性を制御するフィルタ制御部と
    を具備することを特徴とする請求項4に記載の金管楽器用消音システム。
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