JP2005316452A - 能動消音装置 - Google Patents

能動消音装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005316452A
JP2005316452A JP2005097750A JP2005097750A JP2005316452A JP 2005316452 A JP2005316452 A JP 2005316452A JP 2005097750 A JP2005097750 A JP 2005097750A JP 2005097750 A JP2005097750 A JP 2005097750A JP 2005316452 A JP2005316452 A JP 2005316452A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control
sound
reference signal
sound source
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005097750A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4302074B2 (ja
Inventor
Akihiko Ebato
明彦 江波戸
Kunio Matsukura
国男 松倉
Satoshi Aoyanagi
敏 青柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2005097750A priority Critical patent/JP4302074B2/ja
Publication of JP2005316452A publication Critical patent/JP2005316452A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4302074B2 publication Critical patent/JP4302074B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】周囲の音場環境に依存せずに、かつ、制御マイクを用いることなく騒音源の経時変化にも適応し、騒音源周囲全体を消音すること。
【解決手段】制御音を発生する制御用スピーカ14と、低減対象音を検出する参照信号検出部11と、参照信号検出部11で検出した参照信号に基づいて参照信号検出部11で検出した信号を最小とする振幅・位相で前記制御音源から制御音を発生させる制御電流を出力する制御回路とを備え、制御回路は、参照信号の位相を調整する位相調整部13と、参照信号の振幅を調整する振幅調整部12と、制御用スピーカ14の駆動電流・電圧を検出する電流・電圧検出部16とを具備し、電流・電圧検出部16において検出された駆動電流・電圧に基づいて位相調整部13又は振幅調整部12を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は騒音源を発生元から低減し空間全体を消音する能動消音装置に関し、特に騒音源が複数隣接する場合にも好適なものに関する。
マイクを使用せずに実現する方法には固定フィルタを用いる方式が知られている。しかしながら、これらは音源の周波数や空間伝達系が変化しないという仮定のもと、制御フィルタを固定係数としている。つまり、時時刻刻変化する制御対象に追従する適応制御でなく、経時変化を伴う騒音には不向きである。
そこで、これを解決するにあたり、従来は騒音源に近接させた制御マイクを用いて、経時変化による音圧変動を検知し、制御フィルタにその誤差分をフィードバックすることで、適応制御を行い、経時変化を伴う騒音に対処した。騒音源に制御用スピーカを近接配置し、周囲全体を消音する方式に関しては、音響パワー最小化により周囲全体を低減する方式もあるが、これについても制御マイクを用いて、経時変化対策を行なっている(例えば特許文献1参照)。
特開平10−149172号公報
上述した制御マイクを用いた能動消音装置であると次のような問題があった。すなわち、騒音源に制御用スピーカを近接配置し、制御マイクを用いて音響パワー最小化により周囲全体を低減する方式の場合、制御マイクの位置が重要となる。最適な位置にマイクを配置することで、制御マイクでの音圧だけでなく、周囲全体が低減する仕組みである。しかし、複数の騒音源がある場合、1つの騒音源だけを対象としたときのマイク最適配置は、必ずしも複数の騒音源に効果的なマイク位置とは限らない。しかも、このマイクには複数の騒音源からの音も重畳することから、本来低減できるはずの騒音源1個についても低減困難になる。つまり、音圧を評価関数にすることは、周囲の音場環境に大きく影響されるという問題があった。
そこで本発明は、周囲の音場環境に依存せずに、かつ、制御マイクを騒音源に近接させることなく騒音源の経時変化にも適応し、騒音源周囲全体を消音することが可能な能動消音装置を提供することを目的としている。
前記課題を解決し目的を達成するために、本発明の能動消音装置は次のように構成されている。
(1)音源から発せられた低減対象音を低減する能動消音装置において、制御音を発生する制御音源と、前記低減対象音に基づき生成した参照信号を供給する参照信号供給手段と、前記参照信号に対して位相調整および振幅調整をし、前記制御音源を駆動する制御出力を出力する制御部と、前記制御出力を検出する制御出力検出部とを備え、前記制御部は、前記制御出力検出部の前記制御出力の検出結果に基づいて前記位相調整および前記振幅調整を行うことを特徴とする。
(2)前記(1)に記載された能動消音装置であって、前記参照信号供給手段は、前記低減対象音を検出して前記参照信号を出力する参照信号検出部であることを特徴とする。
(3)前記(1)に記載された能動消音装置であって、前記参照信号供給手段は、前記音源の駆動信号を検出して前記参照信号に変換する駆動信号変換部であることを特徴とする。
(4)前記(1)に記載された能動消音装置であって、前記音源及び前記制御音源はダイポール音源であり、前記参照信号供給手段は、前記制御音源の近傍であって前記制御音を打ち消す位置に配置され、前記制御音を検出せずに前記参照信号を出力する参照信号検出部であることを特徴とする。
(5)前記(1)に記載された能動消音装置であって、前記参照信号供給手段は、前記制御音源の逆起電力を検知判定し、前記制御音源に駆動電圧をかけない状態で前記制御出力検出部からの逆起電力を参照信号として出力する逆起電力検知判定部と、この参照信号を記憶する参照信号記憶部と備えることを特徴とする。
(6)前記(1)に記載された能動消音装置であって、前記制御部は、前記制御出力の電流が最大となるように前記参照信号に対して位相調整をすることを特徴とする。
(7)前記(1)に記載された能動消音装置であって、前記制御出力検出部の前記制御出力の検出結果に基づいて電気入力パワーを算出する電気入力パワー演算部を有し、前記制御部は、前記電気入力パワーが最大となるように前記位相調整を行うことを特徴とする。
(8)前記(1)に記載された能動消音装置であって、前記制御出力検出部が検出した前記制御出力の電流と電圧の位相差を算出する位相差演算部を備え、前記制御部は、前記位相差に基づいて前記制御出力の位相を調整することを特徴とする。
(9)前記(8)に記載された能動消音装置であって、前記制御部では、前記制御出力を零としたときにおける前記制御音源の電流と電圧の位相差と一致するように前記位相調整を行うことを特徴とする。
(10)前記(1)に記載された能動消音装置であって、前記制御音源の逆起電力を検知判定する逆起電力検知判定部を備え、前記逆起電力検知判定部は、前記制御音源に前記制御出力を出力しない状態で前記制御出力検出部からの逆起電力を検知し、前記制御音源が前記音源から受ける音響放射の有無を判定することを特徴とする。
(11)前記(1)に記載された能動消音装置であって、前記制御音源は前記音源から前記低減対象音の波長の1/4以内に設けられていることを特徴とする。
(12)前記(1)に記載された能動消音装置であって、前記振幅調整部は、前記参照信号が示す音圧に基づいて前記制御音の音圧レベルを調整するものであることを特徴とする。
(13)前記(1)に記載された能動消音装置であって、開口部に制御音源が設けられた筐体と、この筐体内に設けられ、前記制御音の音圧を検出するための音圧検出部とを備え、前記振幅調整部は、前記音圧検出部からの音圧信号に基づいて前記制御音の音圧レベルを調整することを特徴とする。
(14)前記(4)に記載された能動消音装置であって、前記制御音源は、第1の制御音を発する第1の制御音源部と、前記第1の制御音と逆位相となる第2の制御音を発する第2の制御音源部とを具備していることを特徴とする。
(15)前記(14)に記載された能動消音装置であって、前記参照信号検出部の主方向は、前記第1の制御音源部と前記第2の制御音源部とを通る直線に対して垂直に設定されていることを特徴とする。
本発明によれば、周囲の音場環境に依存せずに、かつ、制御マイクを用いることなく騒音源の経時変化にも適応し、騒音源周囲全体を消音することが可能となる。
図1は本発明の第1の発明の実施の形態に係る能動消音装置10の構成を示す説明図である。なお、図1中Nは騒音源(音源)を示している。
能動消音装置10は、マイクロフォン等から構成され騒音源Nと相関のある信号を検出する参照信号検出部11と、この参照信号検出部11で検出された参照信号の振幅を調整する振幅調整部12と、この振幅調整部12の出力信号の位相を調整して後述する制御用スピーカ14を駆動する制御信号を出力する位相調整部13と、制御音を騒音源Nに向けて発生する制御用スピーカ(制御音源)14と、位相調整部13から制御用スピーカ14への信号入力経路を流れる電流の電流・電圧をプローブ15を介して検出する電流・電圧検出部16とを備えている。
位相調整部13は、電流・電圧検出部16の出力信号に基づいて入力信号の位相を調整し、制御用スピーカ14から騒音源Nの逆位相の制御音を出力する。位相調整部13では、電流・電圧検出部16において検出される電流Iが最大となるように位相を調整している。すなわち、入力信号の振幅を固定したまま、位相を0度から360度の範囲で調整していき、電流Iが最大となった点で位相を決める。このときの制御用スピーカ14からの制御音の位相は騒音源Nに対して逆位相となる。後述のように振幅は騒音源Nに対して同一振幅でなくても、電流Iが最大となるときの制御用スピーカ14の位相は逆位相となる。図2及び図3は能動消音装置10における制御音源の振幅、位相の違いによる音響パワー低下量の関係を示すグラフである。
次に、本能動消音装置10が電流・電圧検出部16の出力信号にのみ基づいて逆位相の制御音を生成し空間消音を実現できる原理について説明する。自由空間にm個の点音源が存在しているとき、n個の制御音源(制御用スピーカ)により式(1)で示す全音響パワーを最小で示すにするための制御手法について検討する。
Figure 2005316452
式(1)の第1項は制御音源だけ単独で鳴らしたときの音響パワー、第4項は騒音源だけ単独で鳴らしたときの音響パワー、第2項及び第3項は騒音源と制御音源間の干渉により生ずる音響パワーに相当する。
Figure 2005316452
ここで、rSiSjはi番目とj番目の制御音源間の距離、rPjSiはj番目の騒音源とi番目の制御音源間の距離、rPiPjはi番目とj番目の騒音源間の距離を、jは純虚数、ωは角周波数、ρは空気密度、kは波数を表す。
Figure 2005316452
ここで、振動面積Sのスピーカの場合については振幅q、すなわち、体積速度は振動速度Vに振動面積Sを乗じたものであり、騒音源と制御音源の振動面積は等しいときは式(8)(9)となる。つまり、音響パワーを最小にする制御音源の振動速度は音源と制御音源間の距離dと波数kの関数となり、騒音源の振幅より小さな値となる。また、制御音源の騒音源に対する位相θは逆位相となる。
Figure 2005316452
したがって、騒音源に対して0.3m離れた位置にある制御音源の振幅を騒音源に対し0〜2倍まで変化させ、また、位相を0度から360度まで変化させたときの100Hzにおける全音響パワー低下量は図2となり、式(8),(9)を満たす振幅0.95、位相180度のところで音響パワーの低下量は最大となり、振幅が固定の状態で位相だけが数度ずれただけでも低下量は3dB以上劣化するのが等圧線の傾斜からわかる。逆に位相が180度であれば振幅は最適振幅値から多少ずれても大幅な劣化は少ないこともわかる。
したがって、まずは逆位相を導出することが必要となる。逆位相さえ同定できれば、固定にしたたま、振幅を微調整すれば最適な振幅の探索が可能となる。
次に、電流・電圧信号だけでマイクの代わりに音圧変化を調整評価できる原理を説明する。従来の音響パワー最小化メカニズムは各音源の振動速度と音圧に関するものである。しかしながら、実際には騒音発生源には振動系が介在し、その振動系を駆動するための起電力が存在する。そこで、スピーカの駆動メカニズムに着目し、音響系に電気系、機械振動系を含めた形で考える。
いま、図4及び図5に示すように、コーン型振動板を有する動電スピーカのメカニズムについて考える。コイルに電圧Eを与え、電流Iが流れ、振動板には力Fが作用し速度Vで動くとすると次式が成り立つ。
E=Z・I+A・V …(10)
F=−A・I+Z・V …(11)
ここで、Zは振動板を固定したときの電気入力インピーダンス、Zはスピーカをバネ、マス系と見たときの機械インピーダンス、Aは力係数(=Bl、磁束密度×有効コイル長)を表す。さらに、電源は電圧E、外力は外部音場による加振力Fで供給されるものとすると、次式となる。
E=E−Z0E・I …(12)
F=F−Z0M・V …(13)
ここで、Z0Eは電気内部インピーダンス、Z0Mは機械系から音場を見た機械インピーダンス(音響自己放射インピーダンス)を表す。したがって、式(12),(13)を用いて式(14),(15)を書き直すと次式となる。
=(Z0E+Z)・I+A・V …(14)
=−A・I+(Z0M+Z)・V …(15)
通常、スピーカは外部音場から力は受けないため、式(16)の左辺Fは零となる。これがスピーカの駆動メカニズムであるが、本能動消音装置10では制御用スピーカは音響パワー最小化のために騒音源Nに近接配置することが条件となる。したがって、制御用スピーカ14は騒音源Nからの音響放射による外力を受け、式で表すと以下となる。
=Z・V …(16)
ここで、Zは音響相互放射インピーダンス、Vは騒音源の振動速度となる。そこで、騒音源と制御音源の近接配置によってのみ発生する外力Fに着目し、外力の変化が電気・機械・音響系にもたらす効果を考える。簡単のため、騒音源と制御音源は同じスピーカを用いて図4に示すように互いに近接対向配置し、同時に音を鳴らした状態で検討する。
音源側のコイルに電圧Eを与え、電流Iが流れ、振動板は速度Vで動くとすると次式が成り立つ。
=(Z0E、P+ZE、P)・I+A・V …(17)
=−A・I+(Z0M、P+ZM、P)V …(18)
同時に制御音源側のコイルにも電圧Eを与え、電流Iが流れ、振動板は速度Vで動くとすると次式が成り立つ。
=(Z0E、S+ZE、S)・I+A・V …(19)
=−A・I+(Z0M、S+ZM、S)V …(20)
ここで、Z0E、P、Z0E、Sは騒音源、制御音源の電気内部インピーダンス、ZE、P、ZE、Sは騒音源、制御音源の電気インピーダンスを表し、また、Ap、Asは力係数(=Bl、磁速密度×有功コイル長)を表す。本仮定ではスピーカは同じものを使用していることから、Ap=As、Z0E、P=Z0E、Sとなる。また、Z0M、P、Z0M、Sは音響自己放射インピーダンス、すなわち、振動系から音場を見た機械インピーダンス、ZM、P、ZM、Sはスピーカをバネ、マス系と見たときの機械インピーダンスを表す。
いま、外力Fp、Fsは次式の関係が成り立つ。
=ZSP・V …(21)
=ZPS・V …(22)
ここで、相反定理よりZsp=Zpsとなる。
そこで、式(19)、(20)より、制御音源の振動速度Vsを消去して式(17)、(18)により電流を求めると式(23)となる。
Figure 2005316452
したがって、制御音源に流れる電流値は制御音源の騒音源に対する位相の関数となり、逆位相のときに最大となる。音響パワー最小時の制御音源も逆位相となることから、電流を評価関数として、これが最大となるときの位相は同時に音響パワー最小を導く。また、注目すべきは式(23)は騒音源、制御音源の振幅に依存しないで極値をもつことから、騒音源の振幅が未知であっても、制御音源の逆位相は音響パワー最小化の必要十分条件となる。
図6は能動消音装置10の評価試験を行うためのシステム構成を示すブロック図である。単純化するため、同じ特性を有する騒音源用スピーカ100及び制御音源用スピーカ101を距離0.3m離して対向配置させる。信号発生器102からの信号をパワーアンプ103を介して騒音源用スピーカ100に入力する。また、信号発生器102からの信号を振幅調整機104、位相調整機105及びパワーアンプ106を介して制御音源用スピーカ101に入力する。パワーアンプ106後段のスピーカ端子入力部に電流プローブ107を設置し電流実効値を検出、同時にスピーカ入力ケーブル106aから電圧実効値Isも検出する。
騒音源としては100Hz、片振幅0.1V、初期位相0度の信号を用いる。これに対して、制御音源は振幅を片振幅0.1Vに固定した状態で、位相のみを0度から360度まで10度きざみで調整し出力する。なお、音響パワー最小化を導く最適位相に相当する180度近辺では、現象を詳細に調べるため、170度から190度にかけて位相を2度きざみで微調整する。
また、騒音制御効果は、騒音源用スピーカ100及び制御音源用スピーカ101の中点、すなわち音圧の節位置にあたる地点(コーン振動中心から手前に30cm)に設置した騒音計110及び、周囲3m位置に設置した3点の騒音計111の平均値(Fスケール)で評価する。電流変化は、電流プローブ107の出力信号をFFTアナライザに入力し、パワースペクトルで評価する。また、電気入力パワーは電圧と電流出力信号をFFTアナライザに入力し、クロススペクトルの振幅で評価する。一方、インピーダンス変化は電流を基準とした前記クロススペクトルの位相で評価する。
図7及び図8は図6に示す装置により性能評価した結果を示すグラフである。横軸は位相(騒音源に対する制御音源の位相)、縦軸は騒音源用スピーカ100及び制御音源用スピーカ101の中点、及び、周囲の騒音計110及び111で計測した音圧レベルである。
位相が逆位相のときに中点及び周囲においても十分音圧レベルが低下し、逆位相が音響パワーの低減に寄与していることがわかる。このときの電流変化は図8のようになり、逆位相のときに最大となっている。
上述したように第1の実施の形態に係る能動消音装置10によれば、制御用スピーカ14への制御出力を検出して、その出力が最大になるように位相を調整することで騒音源Nの逆位相を制御音を発生させることができる。このため、制御マイクを用いることなく、周囲の音場環境に依存せずに、かつ、音源の経時変化にも適応しながら、騒音源周囲全体を消音することが可能である。
なお、制御用スピーカ14を騒音源Nからλ/4以内に設置することで、騒音源周囲全体を低減することが可能となる。上述した式(1)を使って制御前後の倍率αを計算、α<1であれば制御後に音響パワーが低下する。この条件を満たす配置がλ/4である。
図9は本発明の第2の実施の形態に係る能動消音装置20の構成を示すブロック図である。図9において図1と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
能動消音装置20は、電流・電圧検出部16の後段に電気入力パワー演算部21が設けられている。電気入力パワー演算部21では、電流・電圧検出部16の出力に基づき算出した電気入力パワーが最大となるように位相調整部13を調整することで、制御用スピーカ14から逆位相を生成する。
能動消音装置20における制御原理について説明する。上述した式(17)〜(20)よりAp、Asを消去しEp、EsにIp、Isをかけて電気入力パワーを求めると、騒音源N側のパワー及び制御音源側のパワーは次式となる。
Figure 2005316452
式(24),(25)の第1項は電気のパワー、第2項は機械振動系のパワー、第3項は音響自己放射パワー、第4項は音響相互放射パワーを示している。したがって、騒音源、制御音源それぞれの第3項、第4項だけを抜き出し、総和した音響パワーは式(1)に相当し、これまで扱ってきた音響系のみの全音響パワーとなる。したがって、音響パワー最小時は制御音源側の第3項、第4項のみが零となり、制御音源側全体の電気入力パワーは次式となる。
Figure 2005316452
式(25)と式(26)を比較すると、一見、式(26)の方が音響パワー項が無い分、全電気入力パワーも小さいように感じられるが、実際は音響パワーが零となることで、音響抵抗が無くなる分、電流が流れやすくなる。電気パワーは音響放射パワーより大きいことから、結果的に電気パワーは逆に増大する。したがって、電流同様に、この全電気入力パワーを評価しても、音響パワー最小を導く位相の極値を見つけることが可能となる。
能動消音装置20についても、図6に示す評価システムにより性能評価を行った。電気入力パワーも図10に示すように逆位相のときが最大となる。ここで、実際は騒音源の振幅は厳密には計測できない。そこで、制御音源が騒音源Nに対して小さい場合、あるいは大きい場合でも、逆位相が同定できなければいけない。そこで、制御振幅の振幅を騒音源Nの振幅の半分、つまり、0.5にし、スピーカを対向配置でなく振動面が同じ方向を向く隣接配置(コーン振動中心間距離d=0.4m)で調査した結果、電気入力パワーは図11に示すものとなる。最大値は図10と比べると幅を持つものの、逆位相で最大となる傾向を示す。制御振幅を騒音源Nの振幅に対して0.1〜2倍まで0.1倍毎に変えて、同様の試験を行ったところ、逆位相で最大となる同様の傾向を得た。
上述したように、能動消音装置20についても能動消音装置10と同様の効果を得ることができる。
図12は本発明の第3の実施の形態に係る能動消音装置30の構成を示すブロック図である。図12において図1と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
電流・電圧検出部16の後段に電流と電圧の位相差演算部31を備え、制御出力に基づいて算出した電流・電圧間の位相差に基づき、位相調整部13で位相を調整し、制御用スピーカ14から逆位相を生成する。位相調整部13では、スピーカ駆動電圧をかけない状態で位相差演算部31で算出した電流・電圧間の位相差(スピーカ固有の初期位相)と一致するように位相を調整する。
騒音源Nに制御用スピーカ14を近接設置する前に、制御用スピーカ14だけ単独で鳴らし、電流・電圧検出部16の出力に基づき両者の位相差を求める。電気、機械、音響自己放射抵抗が一定のため、制御用スピーカ14を駆動するための入力電圧、すなわち制御用スピーカ14から出す制御音の振幅、また、位相を変化させても、電流・電圧検出部16の位相差は一定として算出される。そこで、この値を初期値として記憶する。その後、制御用スピーカ14を騒音源Nに近接配置し、算出した両者の位相差が初期値と一致するように位相調整部13で位相を調整することで、制御マイクを使用せずに、逆位相を生成することが可能となる。
図13は、電流と電圧のクロススペクトルの位相を示す説明図である。逆位相前後で位相が大きく変化しているが、これは音響抵抗の影響である。位相0度(騒音源Nと同位相)では37度であり、逆位相に近づくにつれて変化しだし、逆位相で一度37度に戻り、再び、変化しだす傾向を示す。逆位相時の位相差37度は制御用スピーカ14が単独で鳴っているときの電流と電圧の位相差に相当する。
図14は制御音源のみを位相一定で振幅のみを変化させた場合の実験結果、図15は振幅一定で位相のみを変化させた場合の実験結果を示している。位相を一定にした場合には、図16及び図17に示すように振幅増加に伴い電流、電圧も増加するにもかかわらず、電流・電圧の位相差は37度一定で、スピーカ固有の機械電気系の初期位相であることがわかる。
逆位相前後で起こるこうした一連の現象を制御音源周囲の音の流れ(音響インテンシティ)で確認すると、図18〜図20に示すようになる。すなわち、図18に示すように、式(7)に示した最適振幅よりも小さい場合は音の吸収、図19に示すように、最適振幅より大きい場合は音の放射となる。これに対して逆位相では図20及び図20を拡大して示す図21に示すように音の通り抜け現象が発生し、音響放射パワーが零、そして音響抵抗が零となる。
上述したように第3の実施の形態に係る能動消音装置30によれば、前述した能動消音装置10と同様の効果を得ることができる。
図22は本発明の第4の実施の形態に係る能動消音装置40の構成を示すブロック図である。なお、図22において図1と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
能動消音装置40は、前述した能動消音装置30の電流・電圧検出部16の後段に逆起電力検知判定部41を備え、スピーカ駆動電圧をかけない状態で逆起電力を検知し、制御用スピーカ14が騒音源Nから受けている外力(音響放射)をの有無を判別する機能を有している。
ここで、能動消音装置40の制御原理について説明する。電流・電圧信号に着目した逆位相生成の制御原理が適用できるか否かは制御用スピーカ14が受ける騒音源Nからの音響放射による外力で決まる。しかしながら、この外力は騒音源N自身の放射特性と制御用スピーカ14固有の特性(コイル、ばねの特性等)で異なる。また、同じ型式の制御用スピーカ14であっても騒音源Nに対する配置の仕方でも異なる。したがって、騒音源Nからの音響放射による外力は複数の要因が重なり、外力を受けやすい構造に制御用スピーカ14を最適設計することは難しい。
そこで、制御を行う前に、制御用スピーカ14に対しスピーカ駆動電圧をかけない状態で、すなわち、電圧E0零の状態で騒音源Nに近接配置した制御用スピーカ14の逆起電力、すなわち、外部音場から力の有無を判断し、能動消音装置40の適用可否を判定する。この判定を行えば、対象騒音に対して本装置が導入可能であるか早期に判断可能となる。
このように能動消音装置40によれば、前述した能動消音装置30と同様の効果が得られるとともに、消音機能を発揮できるか否かを運用前に判断することが可能となる。
図23は本発明の第5の実施の形態に係る能動消音装置50の構成を示すブロック図である。図23において図22と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本能動消音装置50は、逆起電力検知判定部41の後段に参照信号を記憶する参照信号メモリ51が設けられている。すなわち、上述した能動消音装置40と同様にして逆起電力を測定する。このとき、騒音源Nの騒音が周期音の場合は、同じ騒音が繰り返し到来することになる。この場合、制御用スピーカ14からの制御音を生成するために必要な参照信号は、必ずしも同時刻の音でなくても適応できる。したがって、過去に収集した参照信号を参照信号メモリ51に記憶させ、この参照信号メモリ51に記憶された参照信号を読み出して、参照信号として振幅制御部12に入力することで、制御音を発生させることが可能となる。
図24は本発明の第6の実施の形態に係る能動消音装置60の構成を示すブロック図である。図24において図1と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本実施の形態に係る能動消音装置60においては、振幅調整部12に、参照信号と音圧との相関関係を記憶したテーブル12aが設けられている。すなわち、騒音源Nと参照信号検出部11との距離は一定であることから、参照信号で検出された音圧と騒音源Nの音圧との間には一定の関係が成り立っている。したがって、得られた参照信号の出力値とテーブル12aとに基づいて騒音源Nの音圧が算出される。
振幅調整部12では、算出された騒音源Nの音圧と略等しい音圧で制御用スピーカ14が制御音を発するよう制御出力の電圧,電流を調整する。これにより、能動消音装置10と同様の効果が得られるとともに、騒音源Nとほぼ同等の音圧振幅で制御用スピーカ14を駆動することにより、さらに十分な制御効果が期待できる。
図25は本発明の第7の実施の形態に係る能動消音装置70の構成を示すブロック図、図26は能動消音装置70に組み込まれた制御用スピーカ71を模式的に示す縦断面図である。図25において図24と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図25中71は制御用スピーカを示している。制御用スピーカ71は、開口部72aを有するスピーカボックス(制御音源収容筐体)72を備え、このスピーカボックス72の開口部72aには、スピーカ振動部73が設けられている。また、スピーカボックス72内部には、マイクロフォン等から構成され騒音源Nと相関のある信号を検出する音圧検出部74が設けられている。なお、図中73aはスピーカ振動部73の振動放射面(外側)、73bはスピーカ振動部73の振動内部面(内側)を示している。
このように構成された能動消音装置70においては、参照信号検出部11とは独立して音圧検出部74が設けられている。音圧検出部74は、振動放射面73aの音圧と、振動内部面73bの音圧は位相は逆位相関係にあるものの、振幅レベルはほぼ同じである。したがって、音圧検出部74にて検出された振動内部面73bからの音圧から制御用スピーカ71の振幅が推定できる。
一方、テーブル12aには、音圧検出部74からの音圧信号と制御音との音圧との相関関係が記憶されている。したがって、得られた音圧検出部74の出力値とテーブル12aとに基づき、制御用スピーカ71の音圧振幅が音圧検出部74で得られた音圧振幅と一致するように調整すれば、前述した能動消音装置60と同様の効果が得られるとともに、参照信号検出部11と独立して音圧検出部74を設けた場合でも、外部に新たに振幅調整用の手段を設置せずに、十分な制御効果が達成できる。
図27は本発明の第8の実施の形態に係る能動消音装置80の要部を示す説明図である。図27において図1と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
能動消音装置80においては、騒音源Nは機械MCが駆動されるときに発生するものであることから、当該機械MCを駆動する駆動信号を用いている。すなわち、騒音源Nは駆動信号と相関関係があるため、この駆動信号を参照信号として利用するものである。具体的には、上述した参照信号検出部11の代わりに、騒音源Nの元となる機械MCの駆動信号Dを駆動信号変換部81において参照信号に変換し、振幅調整部12に入力する。
図28は本発明の第9の実施の形態に係る能動消音装置90の構成を示すブロック図である。図28において図1と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
能動消音装置90では、制御用スピーカ91としてダイポール音源のものを用い、騒音源NDがダイポール音源と見なせる場合に適用することができる。図29に示すように、同振幅で逆位相の状態で鳴っている2つの音源の組合せからなる騒音源NDの場合、全音響パワーを最小にするためには、制御音もダイポール音源でなければ低減できない。なぜならば、図30に示すように、仮に制御音CSがモノポール音源であると、騒音源NDに対して、図30の上半分側しか逆位相関係を保てない。このため、下半分側は逆に増加してしまい、消音機能を発揮できない。
ダイポール音源の放射音圧特性は、図31に示すように中間に節、すなわち、音圧が最小となる直線状の領域Lがある。したがって、この領域L上では制御音の放射音圧は正面に比べて20dB以上も小さくなる。
これにより、マイク等の参照信号検出部11を制御用スピーカ91の近傍に配置した場合であっても、制御用スピーカ91からの制御音CSが参照信号検出部11に重畳されることはなく、ハウリング等の消音制御の妨げとなる現象の発生を防止できる。
なお、参照信号検出部11として騒音源NDに加速度センサを設置し、この出力、すなわち振動信号を参照信号として使用すればハウリングは発生しないが、全ての騒音源NDが振動センサで検出できるとは限らない。例えば、ファン流体騒音などは振動信号と騒音は相関がなく、適用範囲が狭いという問題があるが、本能動消音装置90の場合には、参照信号検出部11としてマイクを用いることができるという利点がある。
図32は、上述した制御用スピーカ91の変形例に係る制御用スピーカ92を示す説明図である。なお、二点鎖線は制御音CSを示している。
制御用スピーカ92は、第1の制御音を発する第1スピーカ(第1の制御音源部)93と、第2の制御音を発する第2スピーカ(第2の制御音源部)94とを備えている。第1スピーカ93と第2スピーカ94とは、互いに接続端子を反転させた状態で接続されている。これにより、制御系を複雑にせずに、逆位相放射、すなわち、ダイポール音源を生成することができる。
図33は、上述した制御用スピーカ91の変形例に係る制御用スピーカ95を示す説明図である。なお、二点鎖線は制御音CSを示している。
制御用スピーカ95は、第1の制御音を発する第1スピーカ(第1の制御音源部)96と、第2の制御音を発する第2スピーカ(第2の制御音源部)97とを備えている。また、参照信号検出部11の主方向は、第1スピーカ96と第2スピーカ97とを通る直線LDに対して垂直に配置されている。
前述したように、制御音CSの節の部分では、音圧が最小になることから、制御音CSすなわち、第1スピーカ96と第2スピーカ97からの合成放射音圧は拾わずに、騒音源NDのみに音を拾うことができる。したがって、ハウリング等の消音制御の妨げとなる現象の発生を防止できる。
なお、本発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の第1の実施の形態に係る能動消音装置の構成を示すブロック図。 同能動消音装置における制御音源の振幅、位相の違いによる音響パワー低下量の関係を示すグラフ。 同能動消音装置における制御音源の振幅、位相の違いによる音響パワー低下量の関係を示すグラフ。 同能動消音装置に組み込まれた制御用スピーカの駆動メカニズムを示す説明図。 同能動消音装置に組み込まれた制御用スピーカの駆動メカニズムを示す説明図。 同能動消音装置の性能評価を行うためのシステムの構成を示すブロック図。 同能動消音装置における位相と音圧レベルとの関係を示すグラフ。 同能動消音装置における位相と電流との関係を示すグラフ。 本発明の第2の実施の形態に係る能動消音装置の構成を示すブロック図。 同能動消音装置における位相と電気入力パワーとの関係を示すグラフ。 同能動消音装置における位相と電気入力パワーとの関係を示すグラフ。 本発明の第3の実施の形態に係る能動消音装置の構成を示すブロック図。 同能動消音装置における制御音源の位相と電圧・電流の位相差との関係を示すグラフ。 同能動消音装置における制御音源の振幅と電圧・電流の位相差との関係を示すグラフ。 同能動消音装置における制御音源の位相と電圧・電流の位相差との関係を示すグラフ。 同能動消音装置における制御音源の振幅と電流との関係を示すグラフ。 同能動消音装置における制御音源の振幅と電圧との関係を示すグラフ。 同能動消音装置における音響インテンシティを示す説明図。 同能動消音装置における音響インテンシティを示す説明図。 同能動消音装置における音響インテンシティを示す説明図。 同能動消音装置における音響インテンシティを示す説明図。 本発明の第4の実施の形態に係る能動消音装置の構成を示すブロック図。 本発明の第5の実施の形態に係る能動消音装置50の構成を示すブロック図。 本発明の第6の実施の形態に係る能動消音装置60の構成を示すブロック図。 本発明の第7の実施の形態に係る能動消音装置70の構成を示すブロック図。 能動消音装置70に組み込まれた制御用スピーカ71を模式的に示す縦断面図。 本発明の第8の実施の形態に係る能動消音装置80の要部を示す説明図。 本発明の第9の実施の形態に係る能動消音装置90の構成を示すブロック図。 同能動消音装置における消音原理を示す説明図。 同能動消音装置における消音原理を示す説明図。 同能動消音装置における消音原理を示す説明図。 同能動消音装置に組み込まれた制御用スピーカの変形例を示す説明図。 同能動消音装置に組み込まれた制御用スピーカの変形例を示す説明図。
符号の説明
10,20,30,40,50,60,70,80,90…能動消音装置、11…参照信号検出部、12…振幅調整部、13…位相調整部、14…制御用スピーカ(制御音源)、15…プローブ、16…電流・電圧検出部、21…電気入力パワー演算部、31…位相差演算部、41…逆起電力検知判定部、N,ND…騒音源。

Claims (15)

  1. 音源から発せられた低減対象音を低減する能動消音装置において、
    制御音を発生する制御音源と、
    前記低減対象音に基づき生成した参照信号を供給する参照信号供給手段と、
    前記参照信号に対して位相調整および振幅調整をし、前記制御音源を駆動する制御出力を出力する制御部と、
    前記制御出力を検出する制御出力検出部と
    を備え、
    前記制御部は、前記制御出力検出部の前記制御出力の検出結果に基づいて前記位相調整および前記振幅調整を行うことを特徴とする能動消音装置。
  2. 前記参照信号供給手段は、前記低減対象音を検出して前記参照信号を出力する参照信号検出部であることを特徴とする請求項1に記載の能動消音装置。
  3. 前記参照信号供給手段は、前記音源の駆動信号を検出して前記参照信号に変換する駆動信号変換部であることを特徴とする請求項1に記載の能動消音装置。
  4. 前記音源及び前記制御音源はダイポール音源であり、
    前記参照信号供給手段は、前記制御音源の近傍であって前記制御音を打ち消す位置に配置され、前記制御音を検出せずに前記参照信号を出力する参照信号検出部であることを特徴とする請求項1記載の能動消音装置。
  5. 前記参照信号供給手段は、前記制御音源の逆起電力を検知判定し、前記制御音源に駆動電圧をかけない状態で前記制御出力検出部からの逆起電力を参照信号として出力する逆起電力検知判定部と、
    この参照信号を記憶する参照信号記憶部と備えることを特徴とする請求項1記載の能動消音装置。
  6. 前記制御部は、前記制御出力の電流が最大となるように前記参照信号に対して位相調整をすることを特徴とする請求項1記載の能動消音装置。
  7. 前記制御出力検出部の前記制御出力の検出結果に基づいて電気入力パワーを算出する電気入力パワー演算部を有し、
    前記制御部は、前記電気入力パワーが最大となるように前記位相調整を行うことを特徴とする請求項1記載の能動消音装置。
  8. 前記制御出力検出部が検出した前記制御出力の電流と電圧の位相差を算出する位相差演算部を備え、
    前記制御部は、前記位相差に基づいて前記制御出力の位相を調整することを特徴とする請求項1記載の能動消音装置。
  9. 前記制御部では、前記制御出力を零としたときにおける前記制御音源の電流と電圧の位相差と一致するように前記位相調整を行うことを特徴とする請求項8記載の能動消音装置。
  10. 前記制御音源の逆起電力を検知判定する逆起電力検知判定部を備え、
    前記逆起電力検知判定部は、前記制御音源に前記制御出力を出力しない状態で前記制御出力検出部からの逆起電力を検知し、前記制御音源が前記音源から受ける音響放射の有無を判定することを特徴とする請求項1記載の能動消音装置。
  11. 前記制御音源は前記音源から前記低減対象音の波長の1/4以内に設けられていることを特徴とする請求項1記載の能動消音装置。
  12. 前記振幅調整部は、前記参照信号が示す音圧に基づいて前記制御音の音圧レベルを調整するものであることを特徴とする請求項1記載の能動消音装置。
  13. 開口部に制御音源が設けられた筐体と、
    この筐体内に設けられ、前記制御音の音圧を検出するための音圧検出部とを備え、
    前記振幅調整部は、前記音圧検出部からの音圧信号に基づいて前記制御音の音圧レベルを調整することを特徴とする請求項1記載の能動消音装置。
  14. 前記制御音源は、第1の制御音を発する第1の制御音源部と、前記第1の制御音と逆位相となる第2の制御音を発する第2の制御音源部とを具備していることを特徴とする請求項4記載の能動消音装置。
  15. 前記参照信号検出部の主方向は、前記第1の制御音源部と前記第2の制御音源部とを通る直線に対して垂直に設定されていることを特徴とする請求項14記載の能動消音装置。
JP2005097750A 2004-03-30 2005-03-30 能動消音装置 Expired - Fee Related JP4302074B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005097750A JP4302074B2 (ja) 2004-03-30 2005-03-30 能動消音装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004101138 2004-03-30
JP2005097750A JP4302074B2 (ja) 2004-03-30 2005-03-30 能動消音装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005316452A true JP2005316452A (ja) 2005-11-10
JP4302074B2 JP4302074B2 (ja) 2009-07-22

Family

ID=35443869

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005097750A Expired - Fee Related JP4302074B2 (ja) 2004-03-30 2005-03-30 能動消音装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4302074B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010020010A (ja) * 2008-07-09 2010-01-28 Kyushu Institute Of Technology アクティブ消音装置
JP2010024876A (ja) * 2008-07-16 2010-02-04 Toda Constr Co Ltd 建設機械のエンジン騒音消音装置
CN113465724A (zh) * 2021-06-22 2021-10-01 西安艾科特声学科技有限公司 一种用于有源降噪设备具有故障检测功能的次级声源及故障检测方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019164263A (ja) 2018-03-20 2019-09-26 株式会社東芝 騒音低減装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010020010A (ja) * 2008-07-09 2010-01-28 Kyushu Institute Of Technology アクティブ消音装置
JP2010024876A (ja) * 2008-07-16 2010-02-04 Toda Constr Co Ltd 建設機械のエンジン騒音消音装置
CN113465724A (zh) * 2021-06-22 2021-10-01 西安艾科特声学科技有限公司 一种用于有源降噪设备具有故障检测功能的次级声源及故障检测方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4302074B2 (ja) 2009-07-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4181066B2 (ja) アレイマイクロホンのセルフキャリブレーション
JP4697267B2 (ja) ハウリング検出装置およびハウリング検出方法
US7317801B1 (en) Active acoustic noise reduction system
JPH0526200B2 (ja)
JP2009036142A (ja) 消音機能付筐体、消音方法及び消音パターン作成方法
US8223985B2 (en) Masking of pure tones within sound from a noise generating source
JP2011137560A (ja) 空気調和機
JP4302074B2 (ja) 能動消音装置
JP4701974B2 (ja) 金管楽器用消音器および金管楽器用消音システム
EP1414021B1 (en) Active acoustic noise reduction system
JP2006118422A (ja) 電子機器内のファン音低減装置
JPH08338224A (ja) 包囲型エンジンの騒音低減装置
JP4086743B2 (ja) 騒音制御装置
JP4110043B2 (ja) 能動消音装置
JP5372529B2 (ja) 防音箱
JP2007127245A (ja) 騒音抑制装置および画像形成装置
JP2005037447A (ja) 空気調和機の騒音制御装置
US20070217625A1 (en) Loudspeaker system having sensorless bass compensation
JPH0574835B2 (ja)
JP3446242B2 (ja) アクティブ消音装置
JPH1122051A (ja) 消音装置
JPH1123362A (ja) 音響特性測定装置
JP2809135B2 (ja) ダクト用消音装置
JPH0772873A (ja) アクティブ消音装置
JP4422793B1 (ja) 電流駆動型増幅装置およびスピーカシステム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060313

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080507

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080707

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080805

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081006

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090331

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090421

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120501

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120501

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees