JP2014070450A - 注入ノズル、これを備えた接着剤注入器およびこれを用いたピンニング工法 - Google Patents
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Abstract
【課題】挿填穴および「浮き」への接着剤の注入を停止するタイミングを的確に判断することができると共に、注入圧力が高くなりすぎることがなく、接着剤を適切に注入することができる注入ノズルを提供する。
【解決手段】注入器本体に装着して用いられ、仕上げ材を貫通し且つ躯体を所定の深さまで穿孔した挿填穴に対し、アンカーピンの装填に先立って、その開口部を封止しつつ接着剤を注入する、ピンニング工法用の注入ノズルであって、挿填穴の開口部に当接し且つこれを封止する封止部材21と、接着剤注入時に挿填穴に挿入され、接着剤を吐出する接着剤吐出口19と注入器本体とを連通する接着剤流路17が、内部に形成されたノズル本体18と、接着剤流路17内の接着剤の内部圧力が所定の圧力に達した場合に、接着剤の内部圧力が所定の圧力に達したことを報知する圧力報知部20と、を備える。
【選択図】図2
【解決手段】注入器本体に装着して用いられ、仕上げ材を貫通し且つ躯体を所定の深さまで穿孔した挿填穴に対し、アンカーピンの装填に先立って、その開口部を封止しつつ接着剤を注入する、ピンニング工法用の注入ノズルであって、挿填穴の開口部に当接し且つこれを封止する封止部材21と、接着剤注入時に挿填穴に挿入され、接着剤を吐出する接着剤吐出口19と注入器本体とを連通する接着剤流路17が、内部に形成されたノズル本体18と、接着剤流路17内の接着剤の内部圧力が所定の圧力に達した場合に、接着剤の内部圧力が所定の圧力に達したことを報知する圧力報知部20と、を備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、「浮き」が生じた外壁や内壁等の壁体の補修に使用されるピンニング工法用の注入ノズル、これを備えた接着剤注入器およびこれを用いたピンニング工法に関する。
従来、注入ノズルを用いたピンニング工法では、仕上げ材(タイル、モルタル)およびコンクリート躯体から成る外壁の要補修箇所に挿填穴を穿孔した後、この挿填穴に、注入ノズルを装着した樹脂注入器を用いて接着剤(エポキシ樹脂接着剤)の注入が行われる。この種の注入ノズルとして、注入器本体に接続され、挿填穴の開口部に当接し且つこれを封止する封止部と、接着剤注入時に挿填穴に挿入され、接着剤を吐出する吐出口と、内部に形成され、吐出口と注入器本体とを連通する接着剤流路とを備えたものが知られている。そして、挿填穴の開口部を封止部で封止した状態で、注入器本体をポンピングすると、吐出口から挿填穴に接着剤が注入され、挿填穴は元より、コンクリート躯体とモルタルとの間に生じた「浮き」(空隙)や、モルタルと仕上げ材との間に生じた「浮き」にも接着剤が充填される。接着剤が挿填穴や「浮き」に充填されると、ポンピングが急激に重くなり、接着剤の注入完了が体感されるようになっている(特許文献1参照)。
この接着剤注入工程においては、ポンピングが不十分で接着剤の注入圧力が低いと、挿填穴や「浮き」に接着剤が十分に行き渡らないが、かといって、ポンピングをやりすぎて注入圧力が高くなると、「浮き」が拡大したり、最悪の場合、「浮き」の部分で仕上げ材等が剥がれ落ちてしまうおそれがある。
すなわち、従来の注入ノズルを用いた場合、挿填穴や「浮き」に接着剤が充填された時点でポンピングが重くなるが、実際には、熟練した作業者であってもそれを感じ取るのは容易ではなく、その後もポンピングを継続してしまうおそれがあった。その場合、接着剤の注入圧力が高くなりすぎ、「浮き」が拡大する等のおそれがあった。逆に、作業者が、注入圧力が高くなりすぎることを恐れ、「浮き」に接着剤が十分に行き渡る前に、ポンピングを止めてしまうおそれもあった。
すなわち、従来の注入ノズルを用いた場合、挿填穴や「浮き」に接着剤が充填された時点でポンピングが重くなるが、実際には、熟練した作業者であってもそれを感じ取るのは容易ではなく、その後もポンピングを継続してしまうおそれがあった。その場合、接着剤の注入圧力が高くなりすぎ、「浮き」が拡大する等のおそれがあった。逆に、作業者が、注入圧力が高くなりすぎることを恐れ、「浮き」に接着剤が十分に行き渡る前に、ポンピングを止めてしまうおそれもあった。
本発明は、挿填穴および「浮き」への接着剤の注入を停止するタイミングを的確に判断することができると共に、注入圧力が高くなりすぎることがなく、接着剤を適切に注入することができる注入ノズル、これを備えた接着剤注入器およびこれを用いたピンニング工法を提供することを課題としている。
本発明の注入ノズルは、注入器本体に装着して用いられ、仕上げ材を貫通し且つ躯体を所定の深さまで穿孔した挿填穴に対し、アンカーピンの装填に先立って、その開口部を封止しつつ接着剤を注入する、ピンニング工法用の注入ノズルであって、接着剤注入時に挿填穴に挿入され、接着剤を吐出する吐出口と注入器本体とを連通する接着剤流路が内部に形成されたノズル本体と、接着剤流路内の接着剤の内部圧力が所定の圧力に達した場合に、接着剤の内部圧力が所定の圧力に達したことを報知する圧力報知手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の接着剤注入器は、上記の注入ノズルと、注入ノズルが装着される注入器本体と、を備えたことを特徴とする。
これらの構成によれば、接着剤の内部圧力が所定の圧力に達した場合に、その旨を作業者に報知する圧力報知手段を備えることで、接着剤の内部圧力が所定の圧力に達したことを、作業者に確実に認識させ、接着剤の注入を停止するように促すことができる。つまり、作業者にとっては、圧力報知手段による報知を目安として、接着剤の注入を停止するタイミングを判断することができる。このように、挿填穴や「浮き」に接着剤が充填された時点で、接着剤の注入を停止することができると共に、充填後、それ以上接着剤の注入を行うことがないため、接着剤の注入圧力が高くなりすぎることがなく、挿填穴および「浮き」に接着剤を適切に注入することができる。
なお、ここでいう内部圧力の「所定の圧力」とは、挿填穴や「浮き」への接着剤の充填完了時における圧力以上であり、且つ、「浮き」が拡大したり「浮き」の部分で仕上げ材等が剥がれ落ちてしまうおそれのない圧力である。
なお、ここでいう内部圧力の「所定の圧力」とは、挿填穴や「浮き」への接着剤の充填完了時における圧力以上であり、且つ、「浮き」が拡大したり「浮き」の部分で仕上げ材等が剥がれ落ちてしまうおそれのない圧力である。
この場合、圧力報知手段は、作業者から視認可能な位置に形成された出没孔に対し進退可能に構成され、前進時に先端部が出没孔から突出する出没部材と、出没部材を後退するように付勢する部材付勢手段と、を有し、出没部材は、接着剤の内部圧力が所定の圧力に達した場合に、部材付勢手段に抗して前進することが好ましい。
この構成によれば、接着剤の内部圧力が所定の圧力に達した場合に、部材付勢手段に抗して出没部材が前進して、出没部材の先端部が出没孔から突出することで、作業者に対し、作業者に内部圧力が所定の圧力に達していることを確実に認識させることができる。このように、簡易な構成により、圧力報知手段を構成することができる。
この場合、圧力報知手段は、部材付勢手段を構成する圧縮コイルばねのばね力を調整する部材用ばね力調整手段を、さらに有することが好ましい。
この構成によれば、部材付勢手段を構成する圧縮コイルばねのばね力を調整する部材用ばね力調整手段を有することにより、部材付勢手段が出没部材を後退させようとする付勢力を調整することができる。つまり、出没部材の先端部を出没孔から突出させる接着剤の内部圧力(所定の圧力)を作業者が調整することが可能になる。
また、圧力報知手段は、作業者から視認可能な位置に形成された流出孔と接着剤流路とを連通する連通流路内に収容され、連通流路に対する接着剤流路からの流入口部を弁座として、連通流路を開閉する弁体と、弁体を流入口部に向かって付勢する弁体付勢手段と、を有し、弁体は、接着剤の内部圧力が所定の圧力に達した場合に、弁体付勢手段に抗して流入口部から離間することが好ましい。
この構成によれば、接着剤の内部圧力が所定の圧力に達した場合に、弁体付勢手段に抗して、弁体が流入口部から離間することにより、ノズル本体の外面に形成された流出孔から接着剤が流出することで、作業者に対し、作業者に内部圧力が所定の圧力に達していることを確実に認識させることができる。このように、いわゆる逃し弁の簡易な構成により、圧力報知手段を構成することができる。
この場合、圧力報知手段は、弁体付勢手段を構成する圧縮コイルばねのばね力を調整する弁体用ばね力調整手段を、さらに有することが好ましい。
この構成によれば、弁体付勢手段を構成する圧縮コイルばねのばね力を調整する弁体用ばね力調整手段を有することにより、弁体付勢手段が弁体を流入口部に向かって付勢する付勢力を調整することができる。つまり、弁体を流入口部から離間させる接着剤の内部圧力を作業者が調整することが可能になる。
また、圧力報知手段は、作業者から視認可能な位置に設けられ、接着剤の内部圧力が所定の圧力に達した場合に、ノズル本体の外面に対して凸となるように変形する受圧膜体を有することが好ましい。
この構成によれば、接着剤の内部圧力が所定の圧力に達したときに、受圧膜体が設置面に対して凸となるように変形することで、作業者に対し、作業者に内部圧力が所定の圧力に達していることを確実に認識させることができる。このように、簡易な構成により、圧力報知手段を構成することができる。
また、圧力報知手段は、接着剤の内部圧力を測定する圧力測定手段と、圧力測定手段の測定値が所定の閾値に達した場合に、接着剤の内部圧力が所定の閾値に達したことを報知する閾値到達報知手段と、を有することが好ましい。
この構成によれば、圧力測定手段により接着剤の内部圧力が所定の閾値に達したことを確実に測定し、閾値到達報知手段によりその旨を確実に報知することができる。なお、閾値到達報知手段としては、ランプ、液晶ディスプレイ等の表示手段、ブザー音等を出す音声出力手段などを用いることができる。
また、圧力測定手段としてブルドン管を用いた場合にも、目盛板において所定の閾値を色分け等しておくことで、閾値到達報知手段として機能させることができる。
また、圧力測定手段としてブルドン管を用いた場合にも、目盛板において所定の閾値を色分け等しておくことで、閾値到達報知手段として機能させることができる。
また、圧力報知部は、注入ノズルに対して着脱自在に装着されていることを特徴とすることが好ましい。
この構成によれば、圧力報知部の洗浄や部品交換等のメンテナンス性の向上を図ることができる。
本発明のピンニング工法は、上記した接着剤注入器を用い、躯体および仕上げ材から成る壁体を補修するピンニング工法であって、仕上げ材を貫通し且つ躯体を所定の深さまで穿孔して挿填穴を形成する穿孔工程と、接着剤注入器により、挿填穴の開口部を封止しつつ挿填穴に接着剤を注入する接着剤注入工程と、接着剤が注入された挿填穴に、仕上げ材を躯体にアンカリングするためのアンカーピンを装填する装填工程と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、接着剤注入工程において、上記の接着剤注入器を用いることで、挿填穴および「浮き」への接着剤の注入を停止するタイミングを的確に判断することができると共に、注入圧力が高くなりすぎることがなく、接着剤を適切に注入することができる。
そのため、ピンニング工法全体を適切且つ効率的に行うことができる。
そのため、ピンニング工法全体を適切且つ効率的に行うことができる。
以下、添付の図面に基づいて、本発明の一実施形態に係る注入ノズルおよびこれを用いたピンニング工法について説明する。このピンニング工法は、「浮き」が生じた建物の外壁、吹き抜けやホール等の内壁(壁体)の要補修箇所に穿孔した挿填穴に、その開口部から接着剤注入器の注入ノズルを挿入して接着剤を注入し、その後、アンカーピンを装填して、これを補修するものである。以下、建物の外壁に施工する場合について説明する。
図1は、外壁1に対して接着剤注入器9を使用する場合の模式図である。同図に示すように、建物の外壁1は、図示左側から、下地となるコンクリート躯体2と、その表面に塗着させた仕上げ材3とで構成されており、仕上げ材3は、モルタル4と、これに貼ったタイルや石材などの装飾材5とで、構成されている。この場合、コンクリート躯体2とモルタル4との間には第1浮き部6が、またモルタル4と装飾材5との間には第2浮き部7が生じているものとする。さらに、外壁1には、これを補修すべく、装飾材5およびモルタル4を貫通し且つコンクリート躯体2を所定の深さまで穿孔した挿填穴8が形成されている。そして、その挿填穴8に対し、接着剤注入器9による接着剤10の注入とアンカーピン11(図3参照)の装填とが行われることで、外壁1の補修が行われる。
ここで、接着剤注入器9について簡単に説明する。接着剤注入器9は、主体を為し接着剤10を手動で供給するポンプ形式の注入器本体12と、注入器本体12の先端部に着脱自在に装着されたピンニング工法用の注入ノズル13と、で構成されている。
注入器本体12は、基端側に延在する筒状のケーシング14と、ケーシング14が着脱自在に取り付けられるポンプ本体15と、ポンプ本体15に保持された略「L」字状のレバー16とを備えている。ケーシング14内には、接着剤10が充填されており、ポンプ本体15には、図示右側からケーシング14がセットされ、図示左側から注入ノズル13が装着される。そして、注入器本体12は、手動でレバー16を操作(ポンピング)することにより、接着剤10を一定量ずつ注入ノズル13から吐出させるようになっている。なお、接着剤10には、エポキシ樹脂接着剤を用いているが、これに限らず、例えば各種有機接着剤は元より、粘性を有する無機接着剤等であってもよい。また、手動でポンピングする以外の方式によって、接着剤10を注入するようにしてもよい。例えば、接着剤10を充填したシリンダーの先端からピストンで接着剤10を押し出すようにして、接着剤10を注入する方式や、手動でポンピングを行う代わりに、モーター駆動でポンピングが行われる方式などが考えられる。
図2に示すように、注入ノズル13は、先端に接着剤10を吐出する接着剤吐出口19が形成されたノズル本体18と、ノズル本体18の先端部に外嵌された封止部材21とを備えている。ノズル本体18の軸心には、接着剤吐出口19と注入器本体12(図1参照)とを連通する接着剤流路17が形成されている。さらに、注入ノズル13は、接着剤流路17内の接着剤10の内部圧力が所定の圧力に達した場合に、その旨を報知する圧力報知部20を備えている。
ノズル本体18は、接着剤吐出口19が形成されたノズル前部45と、ノズル前部45の後端に着脱自在に接続されるノズル後部46とから構成されている。ノズル前部45は、金属材により略六角筒状に形成されており、その軸心に、接着剤吐出口19に連なる前部接着剤流路55が形成されている。ノズル前部45の先端部外周面には、封止部材21が嵌合する嵌合凹部22が凹設されている。また、ノズル前部45の後端には、ノズル後部46と接続するための雄ねじが形成された接続部59が突設されている。なお、ノズル前部45(接続部59)は、注入器本体12に直接接続することも可能に構成されており、圧力報知部20を必要としない場合は、ノズル前部45単体で、注入ノズルとして用いることもできる。換言すれば、従来の注入ノズル(ノズル前部45)に対し、圧力報知部20を取り付けたノズル後部46を接続することで、本実施形態の注入ノズル13を構成することができる。
ノズル後部46は、金属材によりノズル前部45よりも太径の円筒状に形成されており、その軸心に、注入器本体12と前部接着剤流路55とを連通する後部接着剤流路56が形成されている。つまり、接着剤流路17は、前部接着剤流路55と後部接着剤流路56とから構成されている。後部接着剤流路56の先端側は、前部接着剤流路55よりも太径且つ接続部59と同径に形成されており、接着剤流路17の先端部には、接続部59が螺合する雌ねじが形成されている。一方、ノズル後部46の後端には、注入器本体12に装着するための雄ねじが形成された装着部23が突設されている。さらに、ノズル後部46の外周面には、圧力報知部20が取り付けられると共に後部接着剤流路56に連通する取付開口58が形成されている。
封止部材21は、フッ素ゴムやブチルゴム等の耐溶剤性の弾性材で構成されており、嵌合凹部22に着脱自在に取り付けられる。そして、注入ノズル13は、全体として、先端部が先細となるテーパー状に形成されており、先端の接着剤吐出口19を挿填穴8に入れた状態で、封止部材21により挿填穴8の開口部26に当接しこれを封止できるようになっている。そして、ポンピングにより注入器本体12から送り出された接着剤10は、後部接着剤流路56から前部接着剤流路55に流れ込み、接着剤吐出口19から吐出される。なお、注入ノズル13が封止部材21を備えない場合には、挿填穴8の開口部26にウエス(布)を当てがうことで、開口部26を封止するようにすればよい。
圧力報知部20は、取付開口58に着脱自在に接合する接合部材29と、接合部材29に着脱自在に接合して取付開口58を閉止する閉止キャップ30と、閉止キャップ30に形成された出没孔24に対して進退可能に設けられた出没部材27と、出没部材27と閉止キャップ30との間に介設された部材押圧ばね31と、部材押圧ばね31のばね力を調整する部材用ばね力調整機構32とを有している。
出没部材27は、接合部材29の内周面に摺接して進退するピストン状に構成されており、後部接着剤流路56に対して液密に接液して接着剤10の内部圧力を受ける接液部33と、接液部33の接液面とは反対側に設けられ、先端部が出没孔24から出没可能に構成されたロッド部34とから成っている。なお、ロッド部34の先端部は、出没孔24から出没したことが視認しやすいよう、出没孔24の縁部(閉止キャップ30の頂部外面)に対して目立つ色(例えば補色)であることが好ましい。
部材押圧ばね31は、圧縮コイルばねで構成されており、出没部材27のロッド部34に外装され、一端を出没部材27の接液部33(接液面とは反対側)に、他端を閉止キャップ30の頂部内面に接触しており、閉止キャップ30に対して出没部材27を後部接着剤流路56側に付勢している。接合部材29は、円筒状に形成され、その外周面には、軸方向の中間位置において周方向に形成された凸部62を挟んで、一方の端部に取付開口58と接合するための雄ねじが形成されると共に、他方の端部に閉止キャップ30と接合するための雄ねじが形成されている。また、接合部材29の内周面には、後部接着剤流路56側の端部に、出没部材27の後退位置を位置規制するストッパー35が環状に突設されている。閉止キャップ30は、内周面に接合部材29と接合するための雌ねじが形成され、頂部に出没部材27の先端部が出没する出没孔24が貫通形成されている。この出没孔24は、接着剤注入作業中の作業者から視認可能な位置に設けられている。
そして、接着剤注入器9により、挿填穴8に接着剤10を注入する際に、接着剤10の内部圧力が所定の圧力に達すると、接着剤10の内部圧力を受けた出没部材27は、部材押圧ばね31に抗して出没孔24に向かって前進し、ロッド部34の先端が出没孔24から突出する。他方、接着剤10の内部圧力が所定の圧力以下になると、出没部材27は、部材押圧ばね31に付勢され、ストッパー35に当接する位置まで後退する。
部材用ばね力調整機構32は、内周面に雌ねじを形成した閉止キャップ30と、外周面に雄ねじを形成した接合部材29とから構成されている。すなわち、接合部材29に対して閉止キャップ30をねじ込むことで、部材押圧ばね31が圧縮され、部材押圧ばね31の出没部材27に対するばね力が強くなり、出没部材27を出没孔24から突出させる接着剤10の内部圧力(所定の圧力)を高くすることができる。反対に、接合部材29に対して閉止キャップ30を緩ませることで、部材押圧ばね31が伸び、部材押圧ばね31の出没部材27に対するばね力が弱くなり、出没部材27を出没孔24から突出させる接着剤10の内部圧力(所定の圧力)を低くすることができる。なお、使用後に、閉止キャップ30を接合部材29から外すことで、接合部材29の内部に収容された出没部材27や部材押圧ばね31を取り出して、洗浄できるようになっている。
次に、図3を参照して、アンカーピン11について簡単に説明する。アンカーピン11は、ステンレス等で構成されており、挿填穴8の開口部26より太径で薄肉(0.3mm〜0.5mm)に形成された円板状のピン頭部36と、ピン頭部36と一体に、且つ挿填穴8の径よりも幾分細径に形成された棒状のピン胴部37と、で構成されている。挿填穴8に装填したアンカーピン11は、そのピン頭部36が、挿填穴8の開口縁部、すなわち装飾材5の表面に当接し、ピン胴部37が、挿填穴8の最深部まで達する。ピン胴部37には、引抜き強度を高めるべくその外周面に雄ねじが螺刻されており、いわゆる全ねじピンを構成している。また、ピン頭部36は、仕上げ材3の色彩に合致するように焼付け塗装等により着色されている。
次に、図4および図5を参照して、上記の接着剤注入器9を用いて、外壁1の補修を行うピンニング工法について施工手順に従って説明する。このピンニング工法は、外壁1を打鍵して挿填穴8の穿孔位置(浮き部)を決定する打鍵工程と、その穿孔位置の外壁1に挿填穴8を穿孔する穿孔工程と、接着剤注入器9を使用して挿填穴8に接着剤10を注入する接着剤注入工程と、接着剤10が注入された挿填穴8にアンカーピン11を装填するピン装填工程と、を備えている。
打鍵工程では、ハンマー等を用いて外壁1を打鍵し、その打鍵音に基づいて外壁1の要補修箇所、すなわちコンクリート躯体2とモルタル4との第1浮き部6、およびモルタル4と装飾材5との第2浮き部7を探査し、挿填穴8の穿孔位置を決定する。これに続いて、穿孔位置(各タイルの中心位置)に適宜、マーキングが行われる。
穿孔工程では、ダイヤモンドコアドリル等の穿孔工具53を使用して、マーキングした外壁1の各穿孔位置に挿填穴8を穿孔する。すなわち、装飾材5およびモルタル4を貫通するようにしてコンクリート躯体2を所定の深さまで穿孔を行い、挿填穴8を形成する(図4(a)参照)。この際、外壁1に対する穿孔は直角に行い、コンクリート躯体2への穿孔深さは30mm以上とする。また、挿填穴8は、アンカーピン11が遊嵌できるように一回り大きな径(1mm〜2mm太径)のストレート穴に形成する。その後、コンクリート躯体2の切粉等が挿填穴8内に残留しているため、切粉等をブロア等で噴気、または真空集塵機等で吸引、清掃し除去する。あるいは、湿式ドリルを用いて穿孔時に冷却水と共に切粉を流出させるようにする。
接着剤注入工程では、あらかじめ、部材用ばね力調整機構32により、所定の圧力(例えば、ゲージ圧で10気圧)に達した場合に、出没部材27の先端部が出没孔24から突出するように調整しておく。この所定の圧力は、挿填穴8および第1浮き部6や第2浮き部7への接着剤10の充填完了時における圧力以上であり、且つ、第1浮き部6や第2浮き部7が拡大したり第1浮き部6や第2浮き部7の部分で仕上げ材3が剥がれ落ちてしまうおそれのない圧力である。具体的には、挿填穴8および第1浮き部6や第2浮き部7への接着剤10の充填完了時における内部圧力が3気圧であり、内部圧力が50気圧以上になると、第1浮き部6や第2浮き部7が拡大したり第1浮き部6や第2浮き部7の部分で仕上げ材3が剥がれ落ちてしまうおそれがある場合には、接着剤10の内部圧力が10気圧に達した場合に、出没部材27の先端部が出没孔24から突出するように調整しておく。なお、この所定の圧力の調整は、部材押圧ばね31を適切なばね力を有するものに交換することで行ってもよい。
接着剤注入工程では、接着剤吐出口19を挿填穴8に挿入し、封止部材21を挿填穴8の開口部26に当接させる(図4(b)参照)。そして、封止部材21により開口部26を封止した(押し付けた)状態で、注入器本体12のレバー16を操作(ポンピング)して、接着剤10を挿填穴8に注入していく。ポンピングを開始すると、接着剤吐出口19から接着剤10が吐出され、接着剤10が挿填穴8の開口部26から徐々に注入されてゆく(図4(c)参照)。
挿填穴8、第1浮き部6、および第2浮き部7に接着剤10が充填されると(図5(a)参照)、ポンピングが重くなるが、作業員がそれに気づかずにポンピングを継続してしまうと、接着剤10の注入圧力(接着剤流路17内の接着剤10の内部圧力)が所定の圧力よりも高くなるため、第1浮き部6や第2浮き部7が拡大したり、最悪の場合、第1浮き部6や第2浮き部7の部分で装飾材5およびモルタル4が剥がれ落ちてしまうおそれがある。
しかしながら、本実施形態の注入ノズル13では、接着剤流路17内の接着剤10の内部圧力が所定の圧力に達した時点で、出没部材27の先端部が出没孔24から突出する(図5(b)参照)。このため、作業者に対し、出没孔24から突出した出没部材27の先端部を視認させることで、作業者に内部圧力が所定の圧力に達していることを確実に認識させ、接着剤10をそれ以上注入しない(ポンピングをそれ以上継続しない)ように促すことができる。つまり、作業者にとっては、出没部材27の先端部が出没孔24から突出することを目安として、ポンピングを停止するタイミングを判断することができる。このように、挿填穴8、第1浮き部6、および第2浮き部7に接着剤10が充填された時点で、ポンピングを停止することができると共に、充填後、それ以上ポンピングを行うことがないため、接着剤10の注入圧力が高くなりすぎることがなく、挿填穴8、第1浮き部6、および第2浮き部7に接着剤10を適切に注入することができる。
ピン装填工程では、接着剤10が注入された挿填穴8に対し、アンカーピン11のピン胴部37を案内させながら装填していく。アンカーピン11は、挿填穴8内の接着剤10を押し退けるように最深部に対し装填されていく。アンカーピン11のピン胴部37が最深部に達するところで、ピン頭部36が開口部26を閉止する(図5(c)参照)。
次に、図6を参照して、本発明の注入ノズル13の第2実施形態について説明する。第2実施形態の注入ノズル13は、圧力報知部20を除いて、上記の第1実施形態の注入ノズル13と同様の構成であり、以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明し、第1実施形態と同様の構成部分については同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。また、第1実施形態と同様の構成部分について適用される変形例は、第2実施形態についても同様に適用される(これらは、第3実施形態以降についても同様である)。
第2実施形態の注入ノズル13は、圧力報知部20の接合部材29において、凸部62よりも閉止キャップ30との接合側の周面に流出孔38が開口形成され、接合部材29の内部は、流出孔38と後部接着剤流路56とを連通する連通流路40となっている。また、閉止キャップ30は、第1実施形態とは異なり、頂部に出没孔が貫通形成されておらず、連通流路40を封止する構造になっている。
また、第2実施形態の注入ノズル13は、圧力報知部20として、上記の連通流路40内に収容され、連通流路40に対する後部接着剤流路56からの流入口部41を弁座とする球状の弁体42と、弁体42を流入口部41に向かって付勢する弁体押圧ばね43を備えている。すなわち、第2実施形態の圧力報知部20は、逃し弁の構造を有している。
弁体押圧ばね43は、圧縮コイルばねで構成されており、一端を弁体42に、他端を閉止キャップ30に接触しており、閉止キャップ30に対して弁体42を流入口部41に向かって付勢している。
閉止キャップ30をねじ込むことで、弁体42を流入口部41から離間させる接着剤10の内部圧力を高くすることができる。反対に、閉止キャップ30を緩めることで、弁体42を流入口部41から離間させる接着剤10の内部圧力を低くすることができる。
そして、接着剤10の内部圧力が所定の圧力に達すると、接着剤10の内部圧力を受けた弁体42は、弁体押圧ばね43に抗して流入口部41から離間し、連通流路40を開弁する。これにより、後部接着剤流路56内の接着剤10が、連通流路40を通って流出孔38から流出する。他方、接着剤10の内部圧力が所定の圧力以下になると、弁体42は、弁体押圧ばね43に付勢され、流入口部41に当接し、連通流路40を閉弁する。このように、接着剤10の内部圧力が所定の圧力に達した場合に、作業者に対し、流出孔38から流出した接着剤10を視認させることで、作業者に内部圧力が所定の圧力を達していることを確実に認識させることができ、接着剤10をそれ以上注入しないように促すことができる。したがって、本実施形態によっても、圧力報知部20を簡易に構成することができる。
次に、図7を参照して、本発明の注入ノズル13の第3実施形態について説明する。第3実施形態の注入ノズル13は、圧力報知部20において、接合部材29の閉止キャップ30との接合側の端面に、内縁を段部とした受圧膜体取付部49が形成されており、この受圧膜体取付部49に後述する受圧膜体48が取り付けられる。また、閉止キャップ30には、第1実施形態の出没孔24に代えて、受圧膜体48の凸変形を許容する貫通孔60が形成されている。
また、第3実施形態の注入ノズル13は、圧力報知部20として、接合部材29の上部に、取付開口58を封止するようにして設置された受圧膜体48を備えている。受圧膜体48は、耐溶剤性のゴム等から成る円形の薄膜で構成されており、その周縁部が上記の閉止キャップ30により、接合部材29の上端面との間で挟持されている。そして、挿填穴8に接着剤10を注入する際に、接着剤10の内部圧力が所定の圧力に達した場合に、受圧膜体48が貫通孔60を介して設置面(閉止キャップ30の上面)に対して凸となるように変形する(ふくらむ)ようになっている。このように、接着剤10の内部圧力が所定の圧力に達した場合に、作業者に対し、外筒本体の外周面に対して凸となるように変形した受圧膜体48を視認させることで、作業者に内部圧力が所定の圧力に達していることを確実に認識させることができ、接着剤10をそれ以上注入しないように促すことができる。したがって、本実施形態によっても、圧力報知部20を簡易に構成することができる。
次に、図8を参照して、本発明の注入ノズル13の第4実施形態について説明する。第4実施形態の注入ノズル13は、圧力報知部20が、圧力センサー51と、ランプ52と、圧力センサー51およびランプ52が取り付けられた取付部材63と、を有する圧力報知ユニット61から構成されており、この取付部材63が、第1実施形態の接合部材29に代えて、取付開口58に着脱自在に構成されている。また、特に開示しないが、取付部材63には、圧力センサー51の検出信号に基づいて、ランプ52を点灯させる検出回路(回路基材)や、電源となる電池が内蔵されている。
接着剤注入器9により、挿填穴8に接着剤10を注入する際に、圧力センサー51により接着剤10の内部圧力が所定の閾値(例えば、ゲージ圧で10気圧)に達したことを測定した場合、ランプ52が点灯し、その旨を作業者に報知する構造になっている。また、ランプ52は、接着剤10の内部圧力が所定の閾値以下になると消灯する。このように、接着剤10の内部圧力が所定の閾値に達した場合に、作業者に対し、点灯したランプ52を視認させることで、作業者に内部圧力が所定の圧力に達していることを確実に認識させることができ、接着剤10をそれ以上注入しないように促すことができる。
なお、ランプ52に代えて、液晶ディスプレイ等の表示手段、ブザー音等を出す音声出力手段などを用いて、内部圧力が所定の閾値に達したことを報知するようにしてもよい。また、ブルドン管を用いて内部圧力を測定してもよく、この場合には、目盛板において所定の閾値を色分け等しておくことで、内部圧力が所定の閾値に達したことを報知するようにしてもよい。さらに、ランプ52が点灯する閾値を任意に設定するための入力部を設けてもよい。
以上のように、第1実施形態から第4実施形態のいずれの注入ノズル13によっても、ノズル本体18の封止部材21を挿填穴8の開口部26に押し当てて(封止して)行う接着剤10の注入作業において、接着剤流路17内の接着剤10の内部圧力が所定の圧力に達したときに、その旨を報知する圧力報知部20を備えることで、挿填穴8、第1浮き部6、および第2浮き部7への接着剤10の注入を停止するタイミングを的確に判断することができると共に、注入圧力が高くなりすぎることがなく、接着剤10を適切に注入することができる。したがって、ピンニング工法全体を適切且つ効率的に行うことができる。
2:コンクリート躯体 3:仕上げ材 4:モルタル 5:装飾材 6:第1浮き部 7:第2浮き部 8:挿填穴 9:接着剤注入器 10:接着剤 11:アンカーピン 12:注入器本体 13:注入ノズル 17:接着剤流路 18:ノズル本体 20:圧力報知部 24:出没孔 26:開口部 27:出没部材 29:接合部材 30:閉止キャップ 31:部材押圧ばね 32:部材用ばね力調整機構 33:接液部 34:ロッド部 35:ストッパー 38:流出孔 40:連通流路 41:流入口部 42:弁体 43:弁体押圧ばね 48:受圧膜体 49:受圧膜体取付部 51:圧力センサー 52:ランプ
Claims (10)
- 注入器本体に装着して用いられ、
仕上げ材を貫通し且つ躯体を所定の深さまで穿孔した挿填穴に対し、アンカーピンの装填に先立って、その開口部を封止しつつ接着剤を注入する、ピンニング工法用の注入ノズルであって、
接着剤注入時に前記挿填穴に挿入され、接着剤を吐出する吐出口と前記注入器本体とを連通する接着剤流路が、内部に形成されたノズル本体と、
前記接着剤流路内の接着剤の内部圧力が所定の圧力に達した場合に、接着剤の内部圧力が所定の圧力に達したことを報知する圧力報知手段と、
を備えたことを特徴とする注入ノズル。 - 前記圧力報知手段は、
作業者から視認可能な位置に形成された出没孔に対し進退可能に構成され、前進時に先端部が前記出没孔から突出する出没部材と、
前記出没部材を後退するように付勢する部材付勢手段と、を有し、
前記出没部材は、接着剤の内部圧力が前記所定の圧力に達した場合に、前記部材付勢手段に抗して前進することを特徴とする請求項1に記載の注入ノズル。 - 前記圧力報知手段は、
前記部材付勢手段を構成する圧縮コイルばねのばね力を調整する部材用ばね力調整手段を、さらに有することを特徴とする請求項2に記載の注入ノズル。 - 前記圧力報知手段は、
作業者から視認可能な位置に形成された流出孔と前記接着剤流路とを連通する連通流路内に収容され、前記連通流路に対する前記接着剤流路からの流入口部を弁座として、前記連通流路を開閉する弁体と、
前記弁体を前記流入口部に向かって付勢する弁体付勢手段と、を有し、
前記弁体は、接着剤の内部圧力が前記所定の圧力に達した場合に、前記弁体付勢手段に抗して前記流入口部から離間することを特徴とする請求項1に記載の注入ノズル。 - 前記圧力報知手段は、
前記弁体付勢手段を構成する圧縮コイルばねのばね力を調整する弁体用ばね力調整手段を、さらに有することを特徴とする請求項4に記載の注入ノズル。 - 前記圧力報知手段は、
作業者から視認可能な位置に設けられ、接着剤の内部圧力が前記所定の圧力に達した場合に、設置面に対して凸となるように変形する受圧膜体を有することを特徴とする請求項1に記載の注入ノズル。 - 前記圧力報知手段は、
接着剤の内部圧力を測定する圧力測定手段と、
前記圧力測定手段の測定値が所定の閾値に達した場合に、接着剤の内部圧力が所定の閾値に達したことを報知する閾値到達報知手段と、を有することを特徴とする請求項1に記載の注入ノズル。 - 前記圧力報知部は、
前記注入ノズルに対して着脱自在に装着されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の注入ノズル。 - 請求項1ないし8のいずれかに記載の注入ノズルと、
前記注入ノズルが装着される注入器本体と、
を備えたことを特徴とする接着剤注入器。 - 請求項9に記載の接着剤注入器を用い、躯体および仕上げ材から成る壁体を補修するピンニング工法であって、
前記仕上げ材を貫通し且つ前記躯体を所定の深さまで穿孔して挿填穴を形成する穿孔工程と、
前記接着剤注入器により、前記挿填穴の開口部を封止しつつ前記挿填穴に接着剤を注入する接着剤注入工程と、
接着剤が注入された前記挿填穴に、前記仕上げ材を前記躯体にアンカリングするためのアンカーピンを装填する装填工程と、を備えたことを特徴とするピンニング工法。
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JPH09302947A (ja) * | 1996-05-17 | 1997-11-25 | Bau House:Kk | コンクリート構造物の改善改修工法およびコンクリート改善改修液注入装置 |
JP2012122210A (ja) * | 2010-12-07 | 2012-06-28 | Konishi Co Ltd | 接着剤注入装置及び接着剤注入方法 |
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2012
- 2012-10-01 JP JP2012219089A patent/JP2014070450A/ja active Pending
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