JP3946210B2 - 注入ノズル、樹脂注入器およびピンニング工法 - Google Patents

注入ノズル、樹脂注入器およびピンニング工法 Download PDF

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Description

本発明は、建築物外壁面の補修(ピンニング)について使用する注入ノズル、樹脂注入器およびピンニング工法に関するものである。
ところで、ピンニング工法は、躯体および仕上げ材からなる外壁を補修するものであり、経時的に発生する躯体と仕上げ材との隙間に起因する仕上げ材の躯体からの剥離および剥落を防止するために行う外壁の施工である。従来、この種のピンニング工法は、ドリル等を使用して躯体及び仕上げ材からなる外壁を穿孔して挿填穴を形成し、樹脂注入器の注入ノズルを挿填穴に挿入して接着系の樹脂を注入し、その後アンカーピンを挿填し、樹脂の硬化を約24時間待った後、樹脂注入に際しておよびアンカーピン挿填するに際して発生した挿填穴開口部からの樹脂の垂れや溢れを処理して、パテ等により表面処理をし、仕上げに塗装処理を行うものである。この場合、注入ノズルは、基部側から吐出口のある先端部に向かってテーパ状に形成され、このテーパ形状部分を利用して挿填穴開口部を封止した状態で樹脂を注入するものである。また、アンカーピンとしては、全ネジピンが使用されている。
このような従来のピンニング工法に使用する樹脂注入器では、注入ノズルがテーパ状であるために、挿填穴の穿孔量によっては、注入ノズル先端が挿填穴奥底部に届かず、開口部近傍からしか注入できないものとなる。このため、挿填穴奥底部には樹脂が適切に注入されず、挿填穴奥底部に空隙ができ、樹脂注入後に注入ノズルを挿填穴から外すと、この空隙の圧縮エアーにより、注入された樹脂が挿填穴開口部から溢れてき、そのために挿填穴開口部の拭き取り作業を必要としている。また、挿填穴にアンカーピンを差し込む際にも、さらに樹脂の溢れが発生するため、いくら樹脂を拭き取っても、開口部の美観を損なうために、パテによる補修と表面塗装等を事後的に必要としている。
さらに、挿填穴の奥底部に樹脂が適切に注入されていないため、アンカーピンを差し込んでも奥底部において接着されず、十分なピンニングの設計強度を得ることができない不具合も生じている。また、以上のような注入ノズルを備えた樹脂注入器やアンカーピンを使用するピンニング工法では、一つの孔をピンニングするのに、非常に多くの施工工程を経なければならず、効率が悪いものとなっている。
本発明は、樹脂注入およびアンカーピンの挿填を適切に行えると共に、建築物外壁面の補修作業の簡素化を図る注入ノズル、樹脂注入器およびピンニング工法を提供することをその目的としている。
本発明の注入ノズルは、仕上げ材を貫通し且つ躯体を所定の深さまで穿孔して形成された挿填穴に対し、接着系の樹脂を注入すると共に、注入器本体に装着される注入ノズルにおいて、注入器本体に装着される本体ジョイント部と、本体ジョイント部先端に連なると共に、先端側を挿填穴に挿入されるノズルと、基端を本体ジョイント部に突き当てるようにノズルの基部側外周面に装着された調整シールと、を備え、調整シールは、挿填穴の開口部に当接しこれを封止する封止部と、封止部の基端に連なり基端が本体ジョイント部に当接する調整部とから成り、調整部の軸方向の一部を除去することでノズルの挿填穴への挿入長さを調整可能に構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、ノズルに装着した調整シールは、挿填穴の開口部を封止した状態で、ノズルの挿填穴への挿入長さを、その吐出口が挿填穴の奥底部に達するように調整する。これにより、挿填穴の開口部を封止した状態で、樹脂を挿填穴の奥底部から注入することが可能になる。このため、注入時に挿填穴から樹脂が溢れ出てくることを防止することができ、且つ奥底部に空隙をもたらすことなく、樹脂を適量注入することができる。なお、躯体は、コンクリートや木造等であり、また仕上げ材は、モルタル、タイル、石材等である。またさらに、樹脂としては、エポキシ樹脂を使用することが好ましい。
この場合、調整シールは、基部側を切断することにより軸方向長さを調整可能に構成されており、調整シールには、挿填穴の深さを記載した複数の切断指示線が形成されていることが、好ましい。
同様に、調整シールは、軸方向において複数個のピースに分断されていることが、好ましい。
本発明の樹脂注入器は、上記した注入ノズルと、注入ノズルが着脱自在に装着される注入器本体とを備えたことを特徴とする。
本発明のピンニング工法は、上記した樹脂注入器を使用して、躯体および仕上げ材からなる外壁を補修するピンニング工法において、仕上げ材を貫通し、且つ躯体を所定の深さまで穿孔して挿填穴を形成する穿孔工程と、樹脂注入器により挿填穴を封止した状態で挿填穴の奥底部から樹脂を注入する樹脂注入工程と、樹脂が注入された挿填穴に、仕上げ材を躯体にアンカリングするためのアンカーピンを挿填するピン挿填工程とからなることを特徴とする。
本発明の注入ノズルおよびこれを備えた樹脂注入器によれば、調整シールにより挿填穴開口部からの樹脂の溢れを防止した状態で、且つ調整シールによりノズルの挿入長さを調整することで挿填穴奥底部から樹脂を注入することができる。したがって、挿填穴奥底部に空隙を作ることなく、適切に樹脂を挿填穴に注入することができると共に、樹脂の拭取り作業を省略することができる。また、樹脂の注入量も調整することができ、資源を有効利用することができる。
本発明のピンニング工法によれば、ノズルに装着した調整シールを調整可能に構成しているため、この調整シールで挿填穴の開口部を封止した状態で且つ挿填穴の奥底部から樹脂を注入することができ、アンカーピンを適切に挿填することができ、十分なピンニング強度を得ることができる。
以下、添付の図面に基づいて、本発明の一実施形態に係る注入ノズルおよびこれを備えた樹脂注入器、アンカーピンについて説明すると共に、これらを使用するピンニング工法について説明する。この注入ノズルは、仕上げ材を貫通し、且つ躯体を所定の深さまで穿孔して形成された挿填穴に樹脂を注入するもので、挿填穴の奥底部から樹脂を注入することができるものである。また、樹脂注入器は、この注入ノズルを着脱自在に備えたものである。さらに、アンカーピンは、樹脂が注入された挿填穴に挿填されるものである。さらにまた、このピンニング工法は、この樹脂注入器およびこのアンカーピンを使用して、外壁の補修作業の簡素化を図るものである。
図1は、外壁に対して樹脂注入器を使用する模式図である。外壁1は、その下地であるコンクリート躯体2と、コンクリート躯体2の外面に所定の厚みを有して設けられた仕上げ材3とで構成されている。仕上げ材3は、接着剤の機能を持つモルタル層4、これに貼ったタイル5または石材などからなり、コンクリート躯体2の表面を装飾し且つ保護する。一般的に外壁1は、経時的にコンクリート躯体2と仕上げ材3との界面において剥離し隙間6を生ずることとなる。図1(a)は、仕上げ材3が、モルタル層4のみからなり、図1(b)は、仕上げ材3が、コンクリート躯体2側から順にモルタル層4とタイル5とからなり、タイル5がモルタル層4を介してコンクリート躯体2に接着されている様子を示している。以下の説明では、重複した記載を避けるため、外壁1がコンクリート躯体2およびモルタル層4からなる図1(a)の場合について説明する。
外壁1には、モルタル層4を貫通してコンクリート躯体2が所定の深さまで穿孔された所定の径を有する挿填穴7が形成されている。挿填穴7は、モルタル層4の部分における開口部において、コンクリート躯体2内の挿填穴7の径よりも大きい径を有する座ぐり穴8が形成されている。座ぐり穴8は、後述するアンカーピン30のピン頭部31に対応した形状に形成されている。ここで、図2を参照して樹脂注入器10について説明する。
樹脂注入器10は、樹脂Rを供給するポンプ形式の注入器本体11と、注入器本体11に着脱自在に装着された注入ノズル12とで構成されている。注入器本体11は、図18に示すように、筒状のケーシング70と、ケーシング70が着脱自在に取り付けられるポンプ本体71と、ポンプ本体71に保持された略「L」字状レバー72とを備えている。ポンプ本体71は、チューブ入りの樹脂Rが充填されたケーシング70が図示右側からセットされ、図示左側から注入ノズル12が装着される。そして、注入器本体11は、手動でレバー72を操作(往復回動)することにより、樹脂Rを一定量づつ注入ノズル12から注入するようになっている。なお、注入する樹脂Rは、エポキシ系樹脂であるが、他の樹脂であってもよい。
注入ノズル12は、本体ジョイント部14と、本体ジョイント部14から延在し先端部に吐出口22を有するノズル本体15(ノズル)と、ノズル本体15に装着した調整シール16とから構成されている。樹脂注入器10は、注入ノズル12を挿填穴7に挿入した状態で、調整シール16により挿填穴7の座ぐり穴8を封止して、挿填穴7の奥底部に挿入したノズル本体15の吐出口22から樹脂Rを注入可能とするものである。
本体ジョイント部14は、注入器本体11側である基部側において雄ねじ部17と、雄ねじ部17と一体に形成された突当て部18とからなり、軸心には樹脂Rの流路が形成されている。本体ジョイント部14は、雄ねじ部17が、注入器本体11のポンプ本体71に形成された雌ねじ部(図示省略)に螺合することで、注入器本体11に対し着脱自在に装着される。雄ねじ部17は、注入器本体11から供給される樹脂Rが流入しやすいように、後端部の内周面がロート状に形成されている。突当て部18は、雄ねじ部17を注入器本体11に螺合するための工具係合部と、調整シール16を受けるシール受け部とを兼ねている。そして、本体ジョイント部14は、突当て部18と一体に形成されたノズル本体15を保持している。
ノズル本体15は、本体ジョイント部14と一体に形成された大径の外筒20と、外筒20の先端部に差込み固定された小径の内筒21とから構成されている。外筒20は、所定の長さを有して挿填穴7に挿入可能に形成されると共に、突当て部18に形成された樹脂Rの流路と連通する同径の流路を内部に有しており、先端部がテーパ状に形成されている。外筒20の先端部内周面は、内筒21の後方部を差込み固定できるように、内筒21の外径に対応して小径に形成されている。
内筒21は、先端部に吐出口22が形成した注射針様の形態を有しており、後方部で外筒20の先端部に固着されている。また、先端部の吐出口22に連なる内部の流路が外筒20の流路と連通している。吐出口22は、内筒21の先端部を斜めに切断されて形成された断面楕円状の開口となっている。これにより、内筒21の先端部を挿填穴7の奥底部に当接させた状態であっても、樹脂Rが注入可能となっている(後述する)。また、外筒20には、基部側に調整シール16が嵌装されている。なお、本体ジョイント部14および外筒20は樹脂で一体に形成されることが好ましく、また内筒21はステンレスなどの金属で形成されることが、好ましい。
調整シール16は、外筒20の外径に対応した中空部分を有する略円筒状のゴム状部材で形成されており、先端側の封止部24と、封止部24と一体に形成された基端側の調整部25とで構成されている。封止部24は、挿填穴7に対応して小径に形成された挿入部位26と、略円錐状に形成された外周部分を有する封止部位27とから成り、この封止部位27が座ぐり穴8に当接し、座ぐり穴8を封止するようになっている。これにより、樹脂Rを注入する際に、挿填穴7からの樹脂Rの戻りを阻止できるようになっている。この場合、調整シール16は、ゴム状部材であるため、座ぐり穴8に対して適切なシール効果をあげることができる。調整部25の後端内周部は、面取りされていて、調整シール16をガイドして外筒20に嵌装しやすいようになっている。
また、調整部25は、先端部が封止部24と一体に形成され、径方向の厚みが挿填穴7の径よりも大きいものとなっていると共に、基部側において軸方向長さが調整可能に構成されている。すなわち、調整部25は、基部側を周方向に切断することにより、軸方向長さを短くすることができるようになっている。これにより、外筒20は、装着される調整シール16の軸方向長さを調整される。なお、図示しないが、調整部25の外周面には、挿填穴7の深さ寸法を記載した切断指示線が設けられていることが、好ましい。
したがって、調整シール16は、調整部25の軸方向長さを調整することにより、注入ノズル12の挿填穴7への挿入長さを調整することができる。すなわち、調整シール16の寸法調整により、吐出口22を挿填穴7の奥底部に臨ませることができ、奥底部に空隙を残すことなく、奥底部から樹脂Rを注入することができる。以下に、調整シール16の調整方法について図3を参照して説明する。
図3は、外壁1の仕上げ材3の厚さや特徴に応じて、挿填穴7の穿孔深さを変えた場合の注入ノズル12の調整方法である。この調整方法は、内筒21の先端部が、挿填穴7の奥底部に近接(または当接)した状態で樹脂Rを注入することができるように、挿填穴7への外筒20の挿入長さを調整する。例えば、図3(a)に示すように、挿填穴7が浅い穿孔深さの場合には、用意されている調整シール16を外筒20に嵌装させることで、吐出口22を奥底部に臨ませることができる。また、図3(b)および(c)に示すように、外壁1が、仕上げ材3にタイル5をも含んで構成されている場合には、挿填穴7に深い穿孔深さを有させなければならない。この場合において、調整シール16の調整部25を適宜切断することにより、調整シール16の軸方向長さを調整して、吐出口22を奥底部に臨ませる。
次に図4を参照して、アンカーピン30について説明する。アンカーピン30はステンレスなどで構成されており、座ぐり穴8の形状に対応した断面円形状のピン頭部31と、ピン頭部31と一体に形成された棒状のピン胴部32と、ピン胴部32のピン頭部31側のネック部位に装着したOリング33(シール部材)とから構成されている。挿填穴7に挿填したアンカーピン30は、そのピン頭部31およびOリング33が座ぐり穴8の部分に位置し、ピン胴部32が挿填穴7の最奥部まで達する。
ピン胴部32には、引抜き強度を高めるべくその外周面に雄ねじが刻設されており、挿填穴7の径よりも幾分小径に形成されている。ピン頭部31は、天面である上端面が仕上げ材3(モルタル層4あるいはタイル5)の表面に合わせて、焼付け塗装などにより仕上げ処理がなされている。Oリング33は、ピン頭部31の形状よりもやや大きめの外径を有して、ピン胴部32に嵌装された状態でピン頭部31に接触している。
アンカーピン30は、挿填穴7に挿填されると、ピン胴部32が樹脂Rを介してコンクリート躯体2と仕上げ材3とをアンカリングし、Oリング33が座ぐり穴8の内周面に密接する。そして、ピン頭部31とOリング33とが座ぐり穴8を閉塞すると共に、ピン頭部31の天面が仕上げ材3の表面と面一になる。すなわち、アンカーピン30は、Oリング33により座ぐり穴8からの樹脂Rの溢れを防止し、この状態で樹脂Rが凝固することで、そのピン胴部32が樹脂Rを介して挿填穴7に固着される。なお、アンカーピン30は、Oリング33を備えないものであってもよく、Oリング33の役割をピン頭部31で兼ねてもよい。
なお、この場合のアンカーピン30のサイズ等の例示として、挿填穴7が、径を6.5φで形成され、且つ座ぐり穴8を径8.5φ且つ長さ5mmに形成されている場合において、アンカーピン30は、ピン頭部31の径が8.2φ且つピン胴部32の径が5.0φで、全長が50,60,70mmのものが用意されており、挿填穴7の穿孔深さに対応して適宜これらを選択すればよい。例えば、穿孔深さが60mmの時には、全長が50mmのアンカーピン30を使用すればよい。
次に、上記の樹脂注入器10及びアンカーピン30を使用して外壁1を補修するピンニング工法について、施工順序に従って説明する。このピンニング工法は、外壁1に所定の深さを有する挿填穴7を穿孔する穿孔工程と、樹脂注入器10を使用して挿填穴7に樹脂Rを注入する樹脂注入工程と、樹脂Rが注入された挿填穴7にアンカーピン30を挿填するピン挿填工程とからなる。図5から図7は、この施工工程の工程図を示すものであり、図5(a)は、穿孔工程であり、図5(b)、図6(c)および(d)は、樹脂注入工程であり、図7(e)および(f)は、ピン挿填工程である。
先ず、穿孔工程は、図5(a)に示すように、ドリル40等の穿孔工具を使用して、外壁1を穿孔する。すなわち、仕上げ材3であるモルタル層4を貫通するようにしてコンクリート躯体2を所定の深さまで穿孔し、挿填穴7を形成する。この場合に、ドリル40の基部に補助ビット41を装着したものを用い、挿填穴7と座ぐり穴8とを同時に形成するようにする(二段掘り作業)。その後、挿填穴7内に付着した切紛をブロワ等で吸引・清掃し、樹脂注入工程へと進む。
樹脂注入工程は、図5(b)に示すように、内筒21の吐出口22が挿填穴7の奥底部に達するよう、予め調整シール16の調整部25の軸方向長さを切断することで外筒20の挿入長さ調整し、内筒21の先端部が挿填穴7の奥底部に近接或いは当接する状態にする。そして、調整シール16の封止部24を座ぐり穴8に押し付け、これを封止した状態で注入器本体11のレバー72を操作(ポンピング操作)し、樹脂Rを挿填穴7に注入していく。樹脂Rは、本体ジョイント部14、外筒20および内筒21を順に流れて、内筒21の吐出口22から吐出されて、挿填穴7の奥底部から注入され始める(図6(c)参照)。
レバー72をさらに操作することで、樹脂Rは挿填穴7の奥底部から開口部に向かって注入されてゆく。これにより樹脂Rは、内筒21を包み込み続いて外筒20も包み込んでゆき、さらにコンクリート躯体2とモルタル層4との界面の隙間6にも注入されてゆく。樹脂Rが座ぐり穴8の近傍まで充填されると、ポンピングが極端に重くなり、樹脂Rの注入が完了したことが体感される(図6(d)参照)。この場合に、封止部24で座ぐり穴8を封止した状態で樹脂Rを注入しているため、注入時に挿填穴7から樹脂Rが溢れ出てくることはない。
なお、樹脂注入器10から注入される樹脂Rは、アンカーピン30の挿填に備えて、適量が注入されるようになっている。これは、調整シール16の長さ、具体的には調整部25の軸方向長さにより、挿填穴7への外筒20の挿入長さがわかるため、外筒20の挿入長さ(あるいは、調整シール16の軸方向長さ)に対応して、注入する樹脂量を予め定量化しておくことにより、適量の樹脂Rを注入することができるようになっている。そして、適量の樹脂Rが注入された後で、樹脂注入器10を挿填穴7から引き出し、ピン挿填工程へと進む。なお、実施形態の樹脂注入では、挿填穴7にエアーが封入されないため、挿填穴7から注入ノズル12を引き抜いても樹脂Rが漏れ出ることはない(逆に挿填穴7内は負圧となる)。
ピン挿填工程は、樹脂Rが注入された挿填穴7に対し、アンカーピン30のピン胴部32を案内させながら挿填していく(図7(e)参照)。アンカーピン30は、挿填穴7内の樹脂Rを押し込むように奥底部に対し挿填されてゆく。それに伴い、樹脂Rは、ピン胴部32となじむように隙間6に流動し、さらにその一部は座ぐり穴8に向かって押し出されていく。アンカーピン30のピン胴部32が奥底部に達するところで、Oリング33が座ぐり穴8の内周面に密接し、ピン頭部31が座ぐり穴8に収容され、ピン頭部31の天面がモルタル層4の表面と面一となる。したがって、座ぐり穴8はOリング33により封止され、注入された樹脂Rは挿填穴7から漏れることがなく、この状態で養生することにより、アンカーピン30は樹脂Rを介してコンクリート躯体2とモルタル層4とを十分な引抜き強度を持ってアンカリングする(図7(f)参照)。
このように、上記の3工程により、外壁1を補修する工程の簡素化を図れると共に、十分なピンニングの強度を保つことができる。また、ピン頭部31の天面の仕上げ処理されているアンカーピン30を仕上げ材3の表面と面一になるように挿填するため、座ぐり穴8における仕上げ材3の凹凸を防止することができ、パテによる表面処理および塗装処理等の事後処理を省略することができる。なお、外筒20を突当て部18(本体ジョイント部14)と一体に形成することに代えて、外筒20を本体ジョイント部14と別体に構成してもよい。
次に、本実施形態の樹脂注入器10における注入ノズル12の他の実施形態について説明する。図8は、第2実施形態に係る注入ノズル12である。この実施形態では、ノズル本体15が、単一の筒体であるテーパノズルから構成されている。テーパノズルは、軸心に樹脂Rの流路を形成し、先端部に吐出口22を有するテーパ形状の筒体で、本体ジョイント部14と一体に形成されている。すなわち、テーパノズルは、従来市販の注入ノズル12に比して基部側が十分に細く(挿填穴7より細い)、且つ十分な長さを有している。そしてこの場合も、テーパノズルの基部側には調整シール16が着脱自在に装着されている。
この構成によれば、調整シール16を寸法調整することにより、テーパノズルの吐出口22を挿填穴7の奥底部に臨ませることができる。なお、この場合の調整シール16の調整は、後述するような選択式で構成され、複数種の調整シール16のうちの一つを選択して調整することが好ましい。なお、この場合も、テーパノズルを本体ジョイント部14と一体に形成するのではなく、本体ジョイント部14と別体に構成し、本体ジョイント部14に対し抜き差し自在に構成してもよい。
図9ないし図11は、第3実施形態に係る注入ノズル12である。この実施形態では、第1実施形態と類似の形態を有しているが、内筒21がスライド自在に構成されている。すなわち、ノズル本体15は、突当て部18と一体に形成された大径の外筒20と、小径の内筒21とから構成されている点では同一であるが、内筒21の一部は、外筒20にスライド自在に保持されている。すなわち、内筒21は基部側が、外筒20に対し入れ子形式で係合しており、外筒20に対し進退自在に構成されている。
内筒21は、先端部に吐出口22を有し、尾端部にロート状に拡開形成された誘込み部23を有し、内部の流路が外筒20の流路と連通している。誘込み部23は、外筒20から流れてくる樹脂Rを内筒21内へと導入しやすいように拡開形成されている。また、外筒20は、先端部を除く内径が誘込み部23の形状よりも大きい径を有して形成されており、一方、先端部の内径が内筒21の外径とほぼ同じに形成されていると共に、誘込み部23の形状よりも大きく形成されている。したがって、内筒21は、外筒20に対し最大にスライドしても、誘込み部23が外筒20の先端部の位置で当接するため、外筒20の先端から抜け落ちないようになっている。
この場合、注入器本体11から供給される樹脂Rは、本体ジョイント部14、外筒20および内筒21と順に通って流れていくこととなるが、内筒21は、誘込み部23を利用して外筒20から樹脂Rを誘い込む際に、この外筒20を流れる樹脂Rの流動抵抗により誘込み部23が先端側へと押されるようになり、先端側へとスライドするようになっている。したがって、内筒21は、樹脂Rの注入力を受けて外筒20に対し先端側へとスライドすると共に、その先端部が挿填穴7の奥底部に当接した際に、スライドを抑止される。
なお、外筒20が、所定の長さを有して挿填穴7に挿入可能に形成されていること、基部側にて調整シール16が嵌装していることや、吐出口22が、内筒21の先端部を斜めに切断されて形成された断面楕円状の開口を有していることなど、他の構成については、第1実施形態と同様である。ただし、この実施形態における調整シール16は、内筒21がスライド自在であることから、注入ノズル12の吐出口22の挿入深さを調整するのではなく、直接的には外筒20の挿入長さを調整するようになっている。
端的に言うと、調整シール16は、第1実施形態と異なり、内筒21の先端部を挿填穴7の奥底部に臨ませるために専ら使用されるものでない。むしろ、挿填穴7への外筒20の挿入長さを調整することを主目的とし、内筒21の先端部を挿填穴7の奥底部に当接させることを副目的としている。すなわち、外筒20の体積(好ましくは、内筒21の体積も含む)とアンカーピン30の体積とがほぼ合致するように、調整シール16を用いて外筒20の挿填穴7への挿入深さが調整される。この点を踏まえつつ、以下に、調整シール16の調整方法について図10および図11に基づいて説明する。
図10および図11は、所定の軸方向長さの調整部25を有する調整シール16が外筒20に装着されている場合の樹脂注入工程を表している。図10(a)に示すように、注入ノズル12の調整シール16を座ぐり穴8に当接させて封止した状態では、内筒21の吐出口22が奥底部に達していないものとなっている。この状態から、注入器本体11のレバー72を操作することで、樹脂Rを挿填穴7に注入していく。樹脂Rは、本体ジョイント部14、外筒20、および内筒21を順に流れていくと共に、内筒21を外筒20に対し奥底部へとスライドさせ、内筒21の先端部を挿填穴7の奥底部に当接させた状態で、吐出口22から注入されていく(図10(b)参照)。
これにより、挿填穴7の奥底部から樹脂Rが注入されるため、奥底部に空隙(エアー溜まり)が生じることなく、適切に樹脂Rを注入することができるようになっている。したがって、樹脂注入工程の初期段階において、吐出口22が奥底部に達するように調整シール16を正確に調整しないでも、内筒21がスライドするため、吐出口22を奥底部に臨ませた状態で樹脂Rが注入可能となる。これにより、前述の副目的を達成している。
次に、外筒20の挿入長さを調整する主目的について触れる。上記の状態から、レバー72をさらに操作することで、樹脂Rは、挿填穴7の奥底部から手前開口部側に注入されてゆき、コンクリート躯体2とモルタル層4との隙間6に注入されつつ座ぐり穴8の近傍まで行き渡る。(図11(c)参照)。この場合に、挿填穴7は、特に外筒20の容積分だけ、樹脂Rが注入されていない樹脂未填部ができる。このため、挿填穴7への外筒20の挿入長さは、樹脂未填部の量に対応することとなる。
一方で、外筒20の挿入長さは、調整部25の軸方向長さを調整することにより、調整することができる。したがって、調整部25の軸方向長さにより、外筒20の挿入長さがわかり、樹脂未填部の量がわかることとなる。したがって、調整部25の軸方向長さがわかれば、樹脂未填部の量が必然的に判明するので、調整部25の軸方向長さでもって注入する樹脂量の指標とすることができる。すなわち、調整部25の軸方向長さと挿填穴7の穿孔量との関係から、注入する樹脂量を予め定量化しておくことにより、適量の樹脂Rを注入することができるようになる。これにより、樹脂注入器10から注入される樹脂Rは、アンカーピン30の挿填に備えて、適量が注入されるようになっている。なお、穿孔工程およびピン挿填工程については、第1実施形態と同様であるので省略した。
図12ないし図14は、第4実施形態に係る注入ノズル12である。この注入ノズル12は、小径に形成され後端部の径をやや大きく形成した内筒21と、内筒21よりも大径に形成され内筒21の一部を組み込んだ外筒20と、外筒20内に収容されたスプリング28と、外筒20の後方部と連結する本体ジョイント部14と、外筒20と本体ジョイント部14との間に嵌装されたOリング19とを備えている。なお、本体ジョイント部14には雌ねじが形成されており、この部分で注入器本体11に装着される。
内筒21は、先端部に吐出口22を有し、後端部にてスプリング28の前端が当接すると共に、内筒21胴部の外周面が外筒20の先端部にて保持され、外筒20に対しスライド可能に構成されている。外筒20は、先端部の内径をやや狭くして形成されていると共に、内筒21の後端部と本体ジョイント部14との間にスプリング28を収容している。なお、内筒21は、やや大きく形成された後端部が外筒20の先端部で係合し、外筒20の先端から抜け落ちないようになっている。また、内筒21および外筒20は、ピンニング工法で穿孔する挿填穴7よりも小径に形成されている。さらに、Oリング19は、後述するように、樹脂注入に際して、挿填穴7の座ぐり穴8に当接しこれを封止するようになっている。
本体ジョイント部14は、樹脂Rの流路である開口部が外筒20内と連通しており、開口部の位置における本体ジョイント部14の内奥壁にスプリング28の後端が突き当てられている。したがって、内筒21は、このスプリング28の弾発作用により、通常状態において先端側へと付勢され、スライドして内筒21後端部が外筒20の先端部に当接した状態となっている。一方で、内筒21は、その先端部を基部側に対し外力を作用されることにより、基部側にスライドするようになっている。もっとも、外筒20内に樹脂Rが充填される(内筒21との隙間に樹脂Rが入る)と、樹脂Rの粘性抵抗でスプリング28のばね力は極端に弱まるため、実際のスプリング28は、内筒21をスライドさせる樹脂Rの注入力の補完的なものとなる。
この樹脂注入器10を使用して、樹脂Rを注入する工程の一部を図14に示す。座ぐり穴8付きの挿填穴7の穿孔深さが、樹脂注入器10の通常状態における内筒21と外筒20との合計長さよりも短い(浅い)ものとなっている。挿填穴7に内筒21および外筒20を挿入し且つOリング19を座ぐり穴8に突き当てておいて、注入器本体11をポンピングすると、スプリング28のばね力と樹脂Rの注入力とにより、挿填穴7の奥底部に内筒21の先端部が当接する。さらに、ポンピングを繰り返すことにより、内筒21の吐出口22から樹脂Rが注入され、挿填穴7はその奥底部から樹脂Rで満たされてゆく。
図15は、第5実施形態に係る注入ノズル12である。この注入ノズル12では、調整シール16を本体ジョイント部14ではなく、外筒20の外周面に固定したストッパー29で受けるようにしている。もっとも、ストッパー29を固定式ではなく、軸方向に移動調整可能なものとしてもよい。例えば、ストッパー29を雌ねじ(好ましくは、ダブルナットとする)とし、外筒20の基部側に形成した雄ねじに螺合することで、移動調整可能とする。これにより、ストッパー29の位置を適宜移動させて、挿填穴7に対する外筒20の挿入長さを調整することができるようになる。
図16および図17は、調整シール16の他の実施形態である。図16(a)に示すように、調整シール16は、全長(軸方向長さ)の異なるものが複数種用意されており、それぞれの調整シール16は、封止部24と、封止部24と一体形成された軸方向長さの異なる調整部25とで構成されている。例えば、封止部24を同一として、全長がα、β、γおよびδのものが用意されている。すなわち、調整シール16は、挿填穴7の穿孔深さに対応するように、全長の異なるものが交換可能に複数種用意されており、複数種のうちの1種類を選択して使用することで、樹脂Rが挿填穴7の奥底部から注入できるようにしている。
また、図16(b)に示すように、調整シール16は、封止部24と、封止部24と別体に形成され軸方向長さの異なる複数種の調整部25とから構成されている。すなわち、調整部25は、異なる軸方向長さのピースとして複数種用意されており、適宜ピースを選択して組み合わせて使用することで、挿填穴7の穿孔深さに対応させることができる。例えば、複数種の調整部25は、軸方向長さがL1、L2、L3およびL4のものが用意されており、これらを適宜組み合わせることで、挿填穴7の穿孔深さに対応させるものである。ここで、最も浅い挿填穴7に対しては、封止部24と長さがL1の調整部25とを組み合わせればよく、L2以上L3以下の挿填穴7に対しては、封止部24と、長さがL1およびL2の調整部25とを組み合わせればよい。
さらに、図16(c)に示すように、調整シール16は、封止部24と、封止部24と別体に形成され軸方向長さが同一である複数の調整部25とから構成されている。すなわち、調整部25は、同一の軸方向長さのピースとして複数個用意されており、適宜ピースを選択して組み合わせて使用することで、挿填穴7の穿孔深さに対応させることができる。なお、封止部24の形状が、テーパ状であってもよい。
またさらに、図16(d)に示すように、調整シール16は、封止部24と、封止部24と一体に形成された調整部25とから構成されている。調整部25は、複数箇所で周方向に切り目(切断指示線)を入れて形成されている。すなわち、調整部25は、複数ピース(図16(d)では、4ピース)が並んで形成されている。各ピースは、隣接するピースから引き離すことができるようになっており、調整シール16は、軸方向に長さ調整可能に構成されている。なお、この調整シール16によれば、外筒20などに装着した状態からも、装脱可能となっており、調整部25の長さ調整をスピーディーに行うことができる。
また、図17(a)に示すように、調整シール16は、封止部24と、封止部24と別体に形成された調整部25とから構成され、調整部25を封止部24に対して螺合することで軸方向長さを調整可能に構成されている。すなわち、封止部24は、調整部25側に対して突出した部分の外周面に雄ねじ50が形成されており、一方で調整部25は、この突出した部分に対応して窪んで形成された内部において、雄ねじ50と螺合する雌ねじ51が形成されている。そして、封止部24の調整部25に対する螺合長さにより、軸方向長さが調整可能となっている。なお、調整シール16が装着される外筒20等の外径に対応して、軸心を中空状に形成されており、封止部24では突出した部分の内部に、調整部25では、基部側に形成されている。
さらに、図17(b)に示すように、調整シール16は、封止部24と、封止部24と別体に形成された調整部25とから構成され、封止部24を調整部25に対して係合することで軸方向長さを調整可能に構成されている。すなわち、封止部24は、調整部25側に対して突出した係合突出部60を有している。係合突出部60は、後端部に係合凸部61が形成され、係合凸部61が後述する係合凹部63に係合する。調整部25は、係合突出部60に対応して窪んで形成された抜止め部62が形成されている。抜止め部62には、係合凹部63が軸方向に複数箇所形成されている。したがって、調整シール16は、挿填穴7の穿孔深さに対応する係合凹部63に係合凸部61を係合させることで、軸方向に調整可能となっている。
したがって、以上のような調整シール16によれば、挿填穴7の穿孔深さに対応した樹脂注入器10を提供することができる。すなわち、樹脂注入器10は、調整シール16の調整により、吐出口22を挿填穴7の奥底部に臨ませることができ、奥底部に空隙を残すことなく、奥底部から樹脂Rを注入することができるようになる。
なお、上記のように、ピンニング工法の施工工程で、仕上げ材3が主にモルタル層4のみからなるものについて説明したが、図1(b)で示すように、仕上げ材3がモルタル層4のみならず、タイル5をも含んでいる場合も同様である。この場合の施工方法として、タイル5間の目地にピンニング工法を行うのでなく、タイル5を直接穿孔して行ったほうがより好ましい。
本発明の一実施形態に係るピンニング工法に使用する樹脂注入器を外壁に形成した挿填穴に対して使用する断面模式図である。 樹脂注入器のノズル本体を示す(a)平面図、および(b)断面図である。 樹脂注入器の調整シール長さを挿填穴の穿孔深さに対応させた状態を示す部分断面模式図である。 アンカーピンの平面図である。 ピンニング工法の施工工程を示す(a)穿孔工程図、および(b)樹脂注入工程前期図である。 ピンニング工法の施工工程を示す(c)樹脂注入工程中期図、および(d)樹脂注入工程後期図である。 ピンニング工法の施工工程を示す(e)ピン挿填工程前期図、および(f)ピン挿填工程後期図である。 第2実施形態に係る注入ノズルの平面図である。 第3実施形態に係る注入ノズルを示す(a)平面図、および(b)断面図である。 第3実施形態に係る注入ノズルを使用するピンニング工法の施工工程を示す(a)樹脂注入工程前期図、および(b)樹脂注入工程中期図である。 第3実施形態に係る注入ノズルを使用するピンニング工法の施工工程を示す(c)樹脂注入工程後期図。 第4実施形態に係る注入ノズルの部分断面正面図である。 第4実施形態に係る注入ノズルの正面図である。 第4実施形態に係る注入ノズルを挿填穴に挿入した状態を示す部分断面模式図である。 第5実施形態に係る注入ノズルの正面図である。 他の実施形態に係る調整シールの正面図である。 他の実施形態に係る調整シールの正面図である。 樹脂注入器の注入器本体を示す平面図である。
符号の説明
1 外壁 2 コンクリート躯体
3 仕上げ材 4 モルタル層
5 タイル 6 隙間
7 挿填穴 8 座ぐり穴
10 樹脂注入器 12 注入ノズル
14 本体ジョイント部 15 ノズル本体
16 調整シール 20 外筒
21 内筒 22 吐出口
23 誘込み部 24 封止部
25 調整部 28 スプリング
30 アンカーピン 31 ピン頭部

Claims (5)

  1. 仕上げ材を貫通し且つ躯体を所定の深さまで穿孔して形成された挿填穴に対し、接着系の樹脂を注入すると共に、注入器本体に装着される注入ノズルにおいて、
    前記注入器本体に装着される本体ジョイント部と、
    前記本体ジョイント部先端に連なると共に、先端側を前記挿填穴に挿入されるノズルと、
    基端を前記本体ジョイント部に突き当てるように前記ノズルの基部側外周面に装着された調整シールと、を備え、
    前記調整シールは、前記挿填穴の開口部に当接しこれを封止する封止部と、前記封止部の基端に連なり基端が前記本体ジョイント部に当接する調整部とから成り、前記調整部の軸方向の一部を除去することで前記ノズルの前記挿填穴への挿入長さを調整可能に構成されていることを特徴とする注入ノズル。
  2. 前記調整シールは、基部側を切断することにより軸方向長さを調整可能に構成されており、
    前記調整シールには、前記挿填穴の深さを記載した複数の切断指示線が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の注入ノズル。
  3. 前記調整シールは、軸方向において複数個のピースに分断されていることを特徴とする請求項1に記載の注入ノズル。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の注入ノズルと、前記注入ノズルが着脱自在に装着される注入器本体とを備えたことを特徴とする樹脂注入器。
  5. 請求項4に記載の樹脂注入器を使用して、躯体および仕上げ材からなる外壁を補修するピンニング工法において、
    前記仕上げ材を貫通し、且つ前記躯体を所定の深さまで穿孔して挿填穴を形成する穿孔工程と、
    前記樹脂注入器により前記挿填穴を封止した状態で前記挿填穴の奥底部から樹脂を注入する樹脂注入工程と、
    前記樹脂が注入された前記挿填穴に、前記仕上げ材を前記躯体にアンカリングするための前記アンカーピンを挿填するピン挿填工程とからなることを特徴とするピンニング工法。
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