JP2014069626A - 運転者用振動伝達装置 - Google Patents

運転者用振動伝達装置 Download PDF

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一三 志賀
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Abstract

【課題】運転者への振動の伝達を安定して確実に行え、かつ、誤操作による振動停止も抑制できる運転者用振動伝達装置を提供すること。
【解決手段】車両の操舵用のステアリングホイール10と、振動発生部69と、振動発生部の作動を制御し、運転者の周りの検知手段30からの信号によって、振動発生部を作動させる制御部55と、を備える。振動発生部は、ステアリングホイールに配設されて、リング部11を把持する運転者が触覚により知覚可能となる振動とし、かつ、リング部の把持部位における一部分を、把持部位の残部を振動させない状態として、振動させる振動部位71、を設けてなる。ステアリングホイールには、操作時に、作動時の振動発生部の動作を停止させるように、制御部に停止信号を出力可能として、運転者の押圧操作で行ない可能な押しボタンタイプとした操作スイッチ90が、振動部位から離れた部位に設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の操舵用のステアリングホイールにおけるリング部の把持部位の一部分を振動させて、所定の情報、例えば、車両の衝突予測情報、車両の走行案内情報、運転者の運転状態情報等、を伝達可能な運転者用振動伝達装置に関する。
従来、この種の運転者用振動伝達装置としては、運転者の把持するステアリングホイールのリング部を振動させて、運転者に、居眠りしている運転状態情報を伝達するとともに、覚醒させるように作動する装置があった(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−40134号公報
しかし、従来装置では、ステアリングホイールのリング部からステアリングホイールの中心のボス部に連なるスポーク部に、振動モータを配設して、リング部の全体を振動させていた。そのため、車両の走行中では、路面からの振動と誤認する虞れもあり、改善の余地があった。
また、従来装置では、振動発生後に運転者が振動を停止させるように操作する操作スイッチ(アンサーバックスイッチ、キャンセルスイッチ)として、リング部の外周面に面状に設けた圧力センサを利用していた。すなわち、リング部の振動を停止させる際には、運転者がリング部を強く握って、圧力センサにその圧力を検知させることにより、振動モータの作動を停止させていた。
しかし、従来装置では、面状の圧力センサが操作スイッチとしていることから、居眠りしていても、部分的にリング部を握れば、圧力センサが圧力を検知して、誤操作されて振動を停止させる虞れがあり、改善の余地があった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、運転者への振動の伝達を安定して確実に行え、かつ、誤操作による振動停止も抑制できる運転者用振動伝達装置を提供することを目的とする。
<請求項1の説明>
本発明に係る運転者用振動伝達装置では、車両の操舵用のステアリングホイールと、
該ステアリングホイールに配設されて、該リング部を把持する運転者が触覚により知覚可能となる振動とし、かつ、前記リング部の把持部位における一部分を、把持部位の残部を振動させない状態として、振動させる振動部位、を設けてなる振動発生部と、
前記振動発生部の作動を制御し、運転者の周りの検知手段からの信号によって、前記振動発生部を作動させる制御部と、
を具備して構成されるとともに、
操作時に、作動時の前記振動発生部の動作を停止させるように、前記制御部に停止信号を出力可能として、運転者の押圧操作で行ない可能な押しボタンタイプとした操作スイッチが、前記振動部位から離れた前記ステアリングホイールの部位に設けられて構成されていることを特徴とする。
本発明に係る運転者用振動伝達装置では、振動発生部が作動して振動部位が振動すれば、その振動は、リング部の把持部位における一部分での振動であって、把持部位におけるその周囲の部位では振動していない。すなわち、振動部位の振動は、リング部の全体の振動ではないことから、運転者は、その振動発生部における振動部位の振動を明確に知覚できる。
そして、運転者が振動を停止させるように操作スイッチを操作する場合には、その操作スイッチが押しボタンタイプとし、かつ、その操作スイッチの押圧操作部が、振動部位から離れたステアリングホイールの部位に設けられていることから、通常走行時の手の配置状態では操作し難く、運転者は、所定の指を操作スイッチの押圧操作部側に動かす動作を伴なって、操作スイッチの押圧操作部を操作することとなり、誤操作を防止できる。
したがって、本発明に係る運転者用振動伝達装置では、運転者への振動の伝達を安定して確実に行え、かつ、誤操作による振動停止も安定して抑制することができる。
<請求項2の説明>
本発明に係る運転者用振動伝達装置では、前記振動発生部の振動部位が、前記運転者の手との接触部の最大外形寸法を1〜20mmの範囲内とし、かつ、相互の配設ピッチを10〜50mmの範囲内として、前記リング部の左右の把持部位に、複数ずつ、配設されていることが望ましい。
このような構成では、振動部位が、複数配設されており、運転者に対し、振動部位の振動の有無を、一層、安定かつ確実に、知覚させることができる。
さらに、複数の振動部位が、それぞれ、運転者の手との接触部の最大外形寸法を1〜20mmの範囲内とし、そして、相互の配設ピッチを10〜50mmの範囲内として、隣接して配設されており、各々の振動部位の振動の有無や、各々の振動部位の振動する時期に順番を設ける等すれば、多種の振動パターンで、運転者に振動を伝達することができ、運転者への振動によって伝達する情報が、多種ある場合、それらの種類によって、所定の振動パターンで、振動部位を振動させれば、円滑に、所定の情報を伝達することができる。特に、リング部の把持部位に設けた振動部位の振動によって、所定の情報を運転者に伝達することから、リング部を把持した状態の走行中でも、運転者の視野や周囲の音に惑わされること無く、円滑に、所定の情報を伝達することができる。
なお、複数の振動部位は、それぞれ、運転者の手との接触部の最大外形寸法を1〜20mmの範囲内としており、リング部の表面側に円滑に配設できるとともに、運転者の手が複数の振動部位と同時に接触して知覚できる。さらに、複数の振動部位が、相互の配設ピッチを10〜50mmの範囲内としており、運転者が、それぞれの振動部位の振動を別々に認識し易い。すなわち、振動部位の相互の配設ピッチが10mm未満では、二箇所の振動部位が別々に振動しても、一箇所での振動部位の振動と誤認する虞れが生じ、振動部位の相互の配設ピッチが50mmを超えては、一方の振動部位が、運転者の手から外れて、振動を知覚できなくなる場合が生ずるからである。
<請求項3の説明>
本発明に係る運転者用振動伝達装置では、前記操作スイッチが、前記ステアリングホイールにおける中央のボス部と前記リング部とを連結するスポーク部の部位に、配設されていることが望ましい。
このような構成では、操舵時であれば触れてしまう虞れのあるリング部でなく、かつ、リング部から大きく離れるステアリングホイールの中央のボス部でなく、走行中のリング部を把持している手に近い位置のスポーク部に、操作スイッチを配置できることから、一層、誤操作を防止して、操作スイッチの操作を迅速に行うことができ、振動部位の振動を迅速に停止させることができる。
本発明の一実施形態の運転者用振動伝達装置を示す概略説明図である。 実施形態のステアリングホイールの部分縦断面図であり、図1のII−II部位に対応する。 実施形態のリング部の部分横断面図であり、図2のIII−III部位に対応する。 実施形態のステアリングホイールの部分縦断面図であり、図1のIV−IV部位に対応する。 実施形態の運転者用振動伝達装置の制御系統を示す概略説明図である。 実施形態の運転者用振動伝達装置の振動処理を説明するフローチャートである。 実施形態の運転者用振動伝達装置の車外警告振動処理を説明するフローチャートの前半部分である。 実施形態の運転者用振動伝達装置の車外警告振動処理を説明するフローチャートの後半部分である。 実施形態の運転者用振動伝達装置の車両誘導振動処理を説明するフローチャートの前半部分である。 実施形態の運転者用振動伝達装置の車両誘導振動処理を説明するフローチャートの後半部分である。 実施形態の運転者用振動伝達装置の運転者警告振動処理を説明するフローチャートである。 車外警告振動処理の振動パターンにおける前右側警告パターンを説明する図である。 車外警告振動処理の振動パターンにおける前左側警告パターンを説明する図である。 車外警告振動処理の振動パターンにおける後方側警告パターンを説明する図である。 車両誘導振動処理の振動パターンにおける右折誘導パターンを説明する図である。 車両誘導振動処理の振動パターンにおける左折誘導パターンを説明する図である。 車両誘導振動処理の振動パターンにおける右レーン誘導パターンを説明する図である。 車両誘導振動処理の振動パターンにおける左レーン誘導パターンを説明する図である。 車両誘導振動処理の振動パターンにおける目的地接近パターンを説明する図である。 運転者警告振動処理の振動パターンにおける覚醒パターンを説明する図である。 運転者警告振動処理の振動パターンにおける注意パターンを説明する図である。 実施形態のステアリングホイールの変形例を示す平面図である。 図22に示すステアリングホイールの部分縦断面図であり、図22のXXIII−XXIII部位に対応する。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、実施形態の運転者用振動伝達装置Mは、図1,5に示すように、ステアリングホイール10、検知手段30、及び、制御装置50、を備えて構成されている。制御装置50は、実施形態の場合には、カーナビゲーションシステム34を内蔵したスマートフォン等の携帯端末51から構成されている。ステアリングホイール10は、後述するように、複数の振動部位71(V1〜V8)を振動させる振動発生部69を備えるとともに、観察カメラ35の画像データや操作スイッチ90の操作信号を制御装置50側に送信したり、振動発生部69を作動させる信号を受信する送受信部67を備えて構成されている。
制御装置50は、ステアリングホイール10に配設された振動発生部69の作動を制御する制御部55を備えている。制御部55は、判定部57と、振動処理実行部66と、を備えて構成される。判定部57は、検知手段30からの情報データを受け取り、その情報が運転者に伝達する情報であると判定した際、判定した情報の種類を振動処理実行部66に送り、振動処理実行部66は、後述するようなフローチャート(図6〜11参照)により、その情報に対応した振動パターンで振動発生部69を作動させるように、作動信号を発信する。
検知手段30としては、実施形態の場合、前側衝突予測検知手段とした車両の前方側を撮影する前側カメラ31、レーン検知手段としての車両の前方側を撮影する前側カメラ32、後側衝突予測検知手段とした車両の後方側を撮影する後側カメラ33、及び、運転者の運転状態検知手段としての運転者の顔を撮影する観察カメラ35、が使用されている。
なお、各検知手段30は、制御部55へ情報データを出力するために、所定の無線で送信可能な送信手段を備え、また、制御部55には、それらの情報データを受信する受信手段を備えて構成されている。
また、検知手段30としては、カメラの他、レーダ等の公知の代替品を利用してもよい。さらに、実施形態では、車両の誘導案内用の走行検知手段として、カーナビゲーションシステム34を利用している。
制御部55における検知手段30からの情報を判定する判定部57は、車両の衝突予測情報を判定する車外警告判定部58、車両の走行案内情報を判定するナビゲーション判定部59、及び、運転者の運転状態情報を判定する運転者警告判定部60、を備えて構成されている。これらの種々の判定部57や振動処理実行部66を備えた制御部56は、所定のCPU,RAM,ROMを備えたマイクロコンピュータ(マイコン)から構成され、その制御を簡単に述べれば、検知手段30からの情報データを、ROMに記憶されたプログラムに基づいて、RAMの作業領域で分析し、所定の閾値を超えたと判定された際、判定部57が、その判定結果に基づいて、情報の種類を振動処理実行部66に出力し、振動処理実行部66が、その情報に対応した所定の振動パターンを、準備された多種の振動パターンから選択し、その選択した振動パターンを実行するように、振動発生部69側に作動信号を、無線で出力することとなる。
そして、車外警告判定部58では、前側カメラ31で撮影された画像データから、右側から相対的に車両に接近する障害物、あるいは、左側から相対的に接近する障害物を識別し、それらの障害物が車両と衝突すると予測される場合に、振動処理実行部66側に、前右側警告パターンや前左側警告パターンの各振動パターンを実行するような情報データを出力する。
また、車外警告判定部58は、後側カメラ33で撮影された画像データから、後側から相対的に車両に接近する障害物を識別し、その障害物が車両と衝突すると予測される場合に、振動処理実行部66側に、後方側警告パターンの振動パターンを実行するような情報データを出力する。
ナビゲーション判定部59は、カーナビゲーションシステム34の車両走行案内の案内信号を入力して、カーナビゲーションシステム34の画像案内や音声案内に連動するように、あるいは、先行して、振動処理実行部66側に、所定の振動パターンを実行するような情報データを出力する。例えば、カーナビゲーションシステム34が、車両の右折案内、左折案内、あるいは、目的地に接近した案内を行う場合には、ナビゲーション判定部59は、それらの信号を入力して、右折誘導パターン、左折誘導パターン、目的地接近パターンの各振動パターンを実行するような情報データを、振動処理実行部66側に、出力する。
さらに、実施形態の場合には、ナビゲーション判定部59は、車両を、右折や左折、あるいは、目的地で停止させる際に、予め、レーンを変更したほうがよい場合には、前側カメラ32からの画像データから、現在の走行レーンと比較して、変更するレーンがあると判定した場合に、右レーン誘導パターンや左レーン誘導パターンの各振動パターンを実行するような情報データを、振動処理実行部66側に、出力する。
運転者警告判定部60は、ステアリングホイール10のリング部11に設けた観察カメラ35で撮影された画像データから、運転者のまぶたが閉じている時間の割合が通常時より長くなって運転者が居眠りをしていると判定した際、覚醒パターンの振動パターンを実行するような情報データを、振動処理実行部66側に、出力する。また、運転者警告判定部60は、観察カメラ35で撮影された画像データから、運転者の目が正面から外れている時間の割合が正面視の通常時より多くなって、運転者が脇見をしていると判定した際、注意パターンの振動パターンを実行するような情報データを、振動処理実行部66側に、出力する。
そして、振動処理実行部66は、所定の振動パターンを実行するための情報データを入力すれば、ROMに記憶された所定の振動パターンのプログラムに基づいて、RAMの作業領域で作業しつつ、所定の振動パターンで作動させるように、振動発生部69の作動を制御する(図6〜11参照)。
ステアリングホイール10は、図1に示すように、操舵時に把持する円環状のリング部11、リング部11の中央のボス部25、及び、リング部11とボス部25とを連結する複数のスポーク部20、を備えて構成されている。ステアリングホイール10には、リング部11を把持する運転者が触覚により知覚可能となる振動を発生させるための振動発生部69が配設されている。
この振動発生部69は、運転者の手H(左手LH、右手RH)に接触可能な接触部75を備えた複数の振動部位71と、各振動部位71の振動動作を制御するマイコンからなる振動調整部(振動制御部)70と、を備えて構成されている。振動調整部70は、ボス部25に配設されている。そして、振動発生部69は、振動処理実行部66からの作動信号に基づいて、振動調整部70が各振動部位71の作動を個別に制御するように、構成されている。
なお、振動調整部70は、ボス部25の内部ばかりでなく、ボス部25の下方を覆う図示しないロアカバーの側面に配設させてもよい。
そして、実施形態の場合、振動部位71は、車両の直進走行時の一般的な把持部位、換言すれば、前側の左右のスポーク部20L,20R近傍のエリア15L,15R、の外周側に、リング部11の周方向に沿って4つずつ(V1,V2,V3,V4,V5,V6,V7,V8)配設されている。各振動部位71は、接触部75の露出部位(運転者に直接接触する部位であり、実施形態の場合、突起部75aとなる)の最大外形寸法(最大幅寸法)B0を、運転者の手Hより小さく、そして、リング部11の表面側に円滑に配置可能で、かつ、運転者の手Hが複数の振動部位71と同時に接触して知覚できる大きさの1〜20mmの範囲内とし(実施形態では10mm)、相互の配設ピッチPを、隣接する振動部位71相互の振動を個別に知覚できる10〜50mmの範囲内に設定されている(実施形態では30mm)。
なお、接触部75における運転者の手Hと接触する突起部75aは、最大外形寸法B0を1mm未満とすれば、手Hの関節等の凹み部分に入って、知覚できない虞れが生じ、最大外形寸法B0を20mmを超える寸法とすれば、図2に示すように、リング部11の断面寸法の上下方向の長軸の長さ寸法LLが35〜40mm程度、短軸の長さ寸法SLが25〜30mm程度であって、リング部11の表面側に円滑に配置できず、操舵時の感触を悪化させてしまうことから、1〜20mmの範囲内、望ましくは、3〜15mmの範囲内がよい。
また、振動部位71の配設ピッチPは、10mm未満では、二箇所の振動部位71が別々に振動しても、一箇所での振動部位71の振動と誤認する虞れが生じ、振動部位71の相互の配設ピッチPが50mmを超えては、一方の振動部位71が、運転者の手Hから外れて、振動を知覚できなくなる場合が生ずる虞れがあり、10〜50mmの範囲内、望ましくは、20〜40mmの範囲内がよい。
そして、各振動部位71は、リング部11の芯金12を被覆する合成樹脂製の被覆層13に、丸孔状の凹部14を設け、接触部75を振動させるための振動子74、例えば、セラミック振動子74を設けてなる発振ユニット73を配置させて構成されている。発振ユニット73は、振動子74を電気的に振動させる発振回路を備えて構成されるとともに、リング部11の芯金12におけるリング部11の外周面側に配置されている。具体的には、各発振ユニット73は、芯金12に支持される基部72に取り付けられ、リング部11の断面中心Oから外方に向かう方向に沿って、振動子74を、例えば、百Hz前後〜数kHz程度の振動数で振動させる。各振動子74は、既述の所定の発振回路を利用して、振動処理実行部66の作動信号に基づく振動発生部69の制御により、ON/OFFの他、振動数(Hz)だけでなく、振幅(dB)も、運転者が検知できる適正な範囲内の振幅で振動させる。
接触部75は、外方に突出する板状の突起部75aを備え、突起部75aは、運転者が通常操舵時に違和感なく知覚できるように、リング部11の被覆層13の外表面からの突出量hを、0.1〜5mmとしている(実施形態では、1mm)。
そして、発振ユニット73が、凹部14に収納された状態で、基部72を介在させて芯金12に支持されていることから、接触部75が、運転者の触覚により知覚できるように振動しても、被覆層13における凹部14の周縁の一般部13aは振動せず、的確に、振動部位71の部位(接触部75の突起部75a)だけの振動を、運転者に伝達可能となる。
また、ステアリングホイール10には、図1,4に示すように、振動発生部69の作動を運転者が自発的に停止させることができるように、操作時に、振動発生部69の作動を停止させるように制御部55に停止信号を出力可能な操作スイッチ(アンサースイッチ、キャンセルスイッチ)90が設けられている。操作スイッチ90は、運転者の押圧操作で行ない可能な押しボタンタイプとして、略円柱状の押圧操作部91を、エリア15L,15R付近におけるリング部11近傍のスポーク部20(20L,20R)の部位に、配設されている。押圧操作部91は、操作時、下方へ押し込み操作することにより、送受信部67を経て、制御部55に振動発生部69の停止信号を出力する。
この操作スイッチ90の押圧操作部91の配置位置は、振動部位71から離れた位置であって、通常走行時の手Hの配置状態では操作し難く、運転者が、意識しつつ所定の指を動かすような動作(例えば、親指を曲げる動作)を伴なって、操作する配置位置としている。
ちなみに、スポーク部20での操作スイッチ90の配置位置は、誤操作を防止でき、かつ、リング部11から大きく手を離さずに操作できるように、ボス部25を中心としたリング部11の断面中心Oを通る円弧状の中心線OCからの離隔距離ALを、20〜100mmの範囲内、好ましくは、30〜50mmの範囲内とすることが望ましい(実施形態では、35mm)。
さらに、押圧操作部91の先端面91aは、スポーク部20の被覆層13の外周面と面一でもよいが、押圧操作し易いように、突出量h1を0.1〜3mmの範囲内として、若干、突出している(実施形態では、1mm)。
また、この押圧操作部91の露出部位(操作時の接触部位)の最大外形寸法(最大幅寸法)B1も、運転者の手Hより小さく、かつ、リング部11の表面側に円滑に配置可能な1〜20mmの範囲内、望ましくは、3〜15mmの範囲内としている(実施形態では10mm)。
つぎに、実施形態の振動部位V1〜V8の振動パターンを説明すれば、例えば、車両の前右側から接近する障害物があって車両との衝突を予測されるような場合、図12のAに示す前右側警告パターンで振動発生部69を振動(作動)させる。この前右側警告パターンでの振動パターンは、リング部11の右側のエリア15Rにおいて、振動部位V1,V3が同時に振動し、ついで、それらの後側の振動部位V2,V4が同時に振動し、再度、振動部位V1,V3が振動し、これらの挙動を繰り返す振動パターンである。
そして、このような振動パターンで振動しても、操作スイッチ90の応答が無い場合には、運転者が気付き易いように、図12のBに示す強化パターンとなって、振動部位V1,V3と振動部位V2,V4との振動時に繰り返す周期が短く、また、振幅も大きくするような振動パターンとする。例えば、図12のAに示す通常パターンの周期が0.5秒とすれば、図12のBに示す強化パターンでは0.3秒とし、振幅も5割程度大きくする。
また、車両の前左側から接近する障害物があって車両との衝突を予測されるような場合には、図13のAに示す前左側警告パターンで振動発生部69を振動させる。この前左側警告パターンでの振動パターンは、リング部11の左側のエリア15Lにおいて、振動部位V5,V7が同時に振動し、ついで、それらの後側の振動部位V6,V8が同時に振動し、再度、振動部位V5,V7が同時に振動し、これらの挙動を繰り返す振動パターンである。
そして、このような振動パターンで振動しても、操作スイッチ90の応答が無い場合には、運転者が気付き易いように、図13のBに示す強化パターンとなって、振動部位V5,V7と振動部位V6,V8との振動時に繰り返す周期が短く、また、振幅も大きくするような振動パターンとする。
例えば、図13のAに示す通常パターンの周期が0.5秒とすれば、図13のBに示す強化パターンでは0.3秒とし、振幅も5割程度大きくする。
さらに、車両の後方側から接近する障害物があって車両との衝突を予測されるような場合には、図14のAに示す後方側警告パターンで振動発生部69を振動させる。この後方側警告パターンでの振動パターンは、リング部11の左右のエリア15L,15Rにおいて、後端側の左右の振動部位V4,V8が同時に振動し、ついで、それらの前側の振動部位V3,V7、振動部位V2,V6、振動部位V1,V5が、順に、同時に振動し、再度、振動部位V4,V8が同時に振動し、これらの挙動を繰り返す振動パターンである。
そして、このような振動パターンで振動しても、操作スイッチ90の応答が無い場合には、運転者が気付き易いように、図14のBに示す強化パターンとなって、振動部位V4,V8、振動部位V3,V7、振動部位V2,V6、振動部位V1,V5と順に振動する挙動を繰り返す周期が短く、また、振幅も大きくするような振動パターンとする。
例えば、図14のAに示す通常パターンの周期が1秒とすれば、図14のBに示す強化パターンでは0.6秒とし、振幅も5割程度大きくする。
また、車両の走行誘導時の振動パターンとして、車両の右折を誘導する右折誘導パターンでは、図15のAに示すように、振動部位V1,V2,V3,V4,V8,V7,V6,V5,V1…と、リング部11の操舵を先行して誘導するように、リング部11の各振動部位71を時計回りの順で振動させる振動パターンとする。
そして、このような振動パターンで振動しても、操作スイッチ90の応答が無い場合には、運転者が気付き易いように、図15のBに示す強化パターンとなって、振動部位V1,V2,V3,V4,V8,V7,V6,V5,V1…と振動する周期が短く、かつ、振幅も大きくするように振動パターンとなる。
例えば、図15のAに示す通常パターンの周期が2秒とすれば、図15のBに示す強化パターンでは1.2秒とし、振幅も5割程度大きくする。
さらに、車両の左折を誘導する左折誘導パターンでは、図16のAに示すように、振動部位V5,V6,V7,V8,V4,V3,V2,V1,V5…と、リング部11の操舵を先行して誘導するように、リング部11の各振動部位71を反時計回りの順で振動させる振動パターンとする。
そして、このような振動パターンで振動しても、操作スイッチ90の応答が無い場合には、運転者が気付き易いように、図16のBに示す強化パターンとなって、振動部位V5,V6,V7,V8,V4,V3,V2,V1,V5…と振動する周期が短く、かつ、振幅も大きくするように振動パターンとする。
例えば、図16のAに示す通常パターンの周期が2秒とすれば、図16のBに示す強化パターンでは1.2秒とし、振幅も5割程度大きくする。
また、車両の走行時に右レーンに誘導する振動パターンでは、図17のAに示す右レーン誘導パターンで振動させる。この右レーン誘導パターンでは、左右の前側の振動部位V6,V5,V1,V2,V6,V5…と、順に振動させる。
そして、このような振動パターンで振動しても、操作スイッチ90の応答が無い場合には、運転者が気付き易いように、図17のBに示す強化パターンとなって、振動部位V6,V6,V5,V5,V1,V1,V2,V2…と各振動部位71を二回ずつ振動させるとともに、振幅を大きくする振動パターンで振動させる。
例えば、図17のAに示す通常パターンの周期が1秒とすれば、図17のBに示す強化パターンでは周期を同じにして、振幅を5割程度大きくする。
さらに、左レーンに誘導する左レーン誘導パターンでは、図18のAに示すように、左右の前側の振動部位V2,V1,V5,V6,V2,V1…と、順に振動させる。
そして、このような振動パターンで振動しても、操作スイッチ90の応答が無い場合には、運転者が気付き易いように、図18のBに示す強化パターンとなって、振動部位V2,V2,V1,V1,V5,V5,V6,V6,V2,V2、V1,V1…と各振動部位71を二回ずつ振動させるとともに、振幅を大きくする振動パターンで振動させる。
例えば、図18のAに示す通常パターンの周期が1秒とすれば、図18のBに示す強化パターンでは周期を同じにして、振幅を5割程度大きくする。
また、カーナビゲーションシステム34で設定した目的地に車両が接近した場合には、図19のAに示すように、目的地接近パターンの振動パターンで振動させる。この目的地接近パターンは、リング部11の左右のエリア15L,15Rの前側から順に、振動部位V1,V5、振動部位V2,V6、振動部位V3,V7、振動部位V4,V8と振動させ、この挙動を繰り返す振動パターンである。
そして、このような振動パターンで振動しても、操作スイッチ90の応答が無い場合には、運転者が気付き易いように、図19のBに示す強化パターンとなって、振動部位V1,V5、振動部位V2,V6、振動部位V3,V7、振動部位V4,V8と順に振動させる周期を短く、かつ、振幅を多くするように振動させる。
例えば、図19のAに示す通常パターンの周期が1秒とすれば、図19のBに示す強化パターンでは0.6秒とし、振幅も5割程度大きくする。
さらに、運転者が居眠りの状態となっていると判定された場合、運転状態情報として、運転者を覚醒させる振動パターンでリング部11を振動させることとなり、図20のAに示すような覚醒パターンとなる振動パターンで振動させる。この覚醒パターンは、全振動部位V1〜V8を、断続的に振動させるものである。
そして、このような振動パターンで振動しても、操作スイッチ90の応答が無い場合には、運転者が気付き易いように、図20のBに示す強化パターンとなって、全振動部位V1〜V8を、振動時間を長くし、そして、振幅を大きくして、振動させる。
例えば、図20のAに示す通常パターンでは、振動時間を0.5秒とすれば、図20のBに示す強化パターンでは0.8秒とし、振幅も5割程度大きくする。
また、運転者が脇見をしていると判定された場合、運転状態情報として、運転者に注意を与える振動パターンでリング部11を振動させることとなって、図21のAに示すような注意パターンとなる振動パターンで振動させる。この注意パターンは、左右のエリア15L,15Rの前後方向の中央側の振動部位V2,V3,V6,V7を振動させ、ついで、前後両側の振動部位V1,V4,V5,V8を振動させ、この挙動を繰り返す振動パターンである。
そして、このような振動パターンで振動しても、操作スイッチ90の応答が無い場合には、運転者が気付き易いように、図21のBに示す強化パターンとなって、振動部位V2,V3,V6,V7と、振動部位V1,V4,V5,V8との交互に振動する時間を長く、かつ、振幅を大きくして振動させる。
例えば、図21のAに示す通常パターンでは、振動時間を0.5秒とすれば、図21のBに示す強化パターンでは振動時間を0.8秒とし、振幅も5割程度大きくする。
なお、上記の振動パターンの強化パターンにおいて、通常パターンより、振幅を大きくし難い場合には、各振動部位71の振動時間を長したり、周期を短くする、あるいは、所定の振動部位71を、二回や三回の複数回、断続的に続けて振動させるように、適宜、変更してもよい。
また、上記の振動パターンに限らず、適宜、所定の周期、所定の振動時間、所定の振幅で、各振動部位を振動させてよいことは勿論である。
つぎに、実施形態の運転者用振動伝達装置Mの使用状態を説明すれば、車両に携帯端末51をセットし、エンジンを始動させ、また、携帯端末51の所定の操作スイッチ部52を操作して、カーナビゲーションシステム34を作動させるとともに、所定の目的地をセットする。そして、運転者用振動伝達装置Mを作動させるように操作スイッチ部52を操作して、車両を走行させる。なお、エンジンを始動させて運転者用振動伝達装置Mを作動させれば、制御部55は、各カメラ31,32,33,35の画像データを受信し、判定部57で、伝達する情報を判定して、伝達すべき情報が決定されれば、その情報データを振動処理実行部66に出力し、その情報データを入力した振動処理実行部66は、後述するように、所定の振動パターンを選択して、その振動パターンで振動発生部69を作動させるように、ステアリングホイール10側に作動信号を出力する。
<振動処理実行部での処理>
この時、振動処理実行部66は、図6のフローチャートに示すような振動処理、すなわち、車外警告振動処理(ステップS100)、車両誘導振動処理(ステップS200)、運転者警告振動処理(ステップS300)を、数ms毎に行う。
1.車外警告振動処理
そして、車外警告振動処理(ステップS100)では、図7に示すように、まず、ステップS101において、振動処理実行部66のフラグ変数Aが2か否かを判定し、Aが2であれば、ステップS116に移行し、Aが2でなければ、ステップS102に移行し、ステップS102において、フラグ変数Aが1か否かを判定する。Aが1であれば、ステップS111に移行し、Aが1でなければ、制御部55の判定部57(車外警告判定部58)からの車外警告信号の前方側に障害物がある情報データを入力しているか否かを判定する(ステップS103)。そして、ステップS103でYESであれば、ステップS105で情報データが前右側の障害物を示しているか否かを判定し、ステップS105でYESであれば、前右側警告パターンの作動信号を振動発生部69へ出力できるようにセットし(ステップS106)、さらに、ステップS109に移行して、フラグ変数Aに1を入れ、前右側警告パターン(図12のA参照)で作動させる作動信号を振動発生部69に出力する(ステップS110)。そのため、振動発生部69は、前右側警告パターン(図12のA参照)の振動パターンで各振動部位71を振動させることとなる。
一方、ステップS105でNOであれば、前左側警告パターンの作動信号を振動発生部69へ出力できるようにセットし(ステップS107)、さらに、ステップS109に移行して、フラグ変数Aに1を入れ、前左側警告パターン(図13のA参照)で作動させる作動信号を振動発生部69に出力する(ステップS110)。そのため、振動発生部69は、前左側警告パターン(図13のA参照)の振動パターンで各振動部位71を振動させることとなる。
さらに、ステップS103で前方側に障害物が無い場合には(ステップS103でNO)、ステップS104に移行し、後方側に障害物がある情報データを入力しているか否かを判定し、入力していなければ(ステップS104でNO)、車外警告振動処理(ステップS100)を終え、入力していれば(ステップS104でYES)、後方側警告パターンの作動信号を振動発生部69へ出力できるようにセットし(ステップS108)、さらに、ステップS109に移行して、フラグ変数Aに1を入れ、後方側警告パターン(図14のA参照)で作動させる作動信号を振動発生部69に出力する(ステップS110)。そのため、振動発生部69は、後方側警告パターン(図14のA参照)の振動パターンで各振動部位71を振動させることとなる。
その後、ステップS111では、警告の情報データ(障害物信号)が出力し続けているか否か判定し、情報データの入力がなければ、衝突の虞れが無くなったことから、フラグ変数Aを0にするとともに(ステップS119)、振動発生部69の作動を停止させて(ステップS120)、車外警告振動処理(ステップS100)を終える。
一方、警告の情報データ(障害物信号)が出力し続けていれば(ステップS111でYES)、ステップS112に移行して、アンサーバック(操作スイッチ90の押圧操作の信号)があるか否かを判定し、あれば、運転者が衝突の予測する情報データを知覚していることから、振動部位71を振動させる必要は無く、フラグ変数Aを0にするとともに(ステップS119)、振動発生部69の作動を停止させて(ステップS120)、車外警告振動処理(ステップS100)を終える。
そして、ステップS112において、アンサーバック(操作スイッチ90の押圧操作の信号)がなければ(ステップS112でNO)、ステップS113に移行して、警告パターンで振動し始めて所定時間が経過しているか否か判定し、所定時間の経過がなければ(ステップS113でNO)、所定時間が経過するまで、振動を継続させる。なお、この所定時間は、つぎの振動を強化させる振動パターンに移行するまでの時間であり、例えば、1秒から5秒程度までの間で、予め、適宜設定しておく。あるいは、障害物の相対的な車両への接近速度に対応させて、適宜、増減させてもよい。
そして、ステップS113において、所定時間が経過していれば(ステップS113でYES)、ステップS114に移行し、フラグ変数Aに2を入れて、ステップS115に移行して、各警告パターンの振動を強化するように、振動発生部69に作動信号を出力し、ステップS116に移行する。この時、振動発生部69では、今までの振動パターンが、図12のAに示す前右側警告パターンであれば、図12のBに示す強化パターンで、各振動部位71を振動させる。また、今までの振動パターンが、図13のAに示す前左側警告パターンであれば、図13のBに示す強化パターンで、各振動部位71を振動させ、さらに、今までの振動パターンが、図14のAに示す後方側警告パターンであれば、図14のBに示す強化パターンで、各振動部位71を振動させる。
ステップS116では、警告の情報データ(障害物信号)が出力し続けているか否か判定し、情報データの入力がなければ、衝突の虞れが無くなったことから、フラグ変数Aを0にするとともに(ステップS121)、振動発生部69の作動を停止させて(ステップS122)、車外警告振動処理(ステップS100)を終える。
一方、警告の情報データ(障害物信号)が出力し続けていれば(ステップS116でYES)、ステップS117に移行して、アンサーバック(操作スイッチ90の押圧操作の信号)があるか否かを判定し、あれば、運転者が衝突の予測する情報データを知覚していることから、振動部位71を振動させる必要は無く、フラグ変数Aを0にするとともに(ステップS121)、振動発生部69の作動を停止させて(ステップS122)、車外警告振動処理(ステップS100)を終える。
そして、ステップS117において、アンサーバック(操作スイッチ90の押圧操作の信号)がなければ(ステップS117でNO)、ステップS118に移行して、強化パターンで振動し始めて所定時間が経過しているか否か判定し、所定時間の経過がなければ(ステップS118でNO)、所定時間が経過するまで、振動を継続させる。
なお、この所定時間の経過を判断するステップS118は、無くともよい。すなわち、アンサーバックの有無を判断するステップS117でYESの場合、ステップS121に移行し、NOの場合、アンサーバック(操作スイッチ90の押圧操作)があるまで、振動を継続させるようにしてもよい。しかし、このようにした場合、運転者が全く振動を気付かず、振動部位71を振動させ続ける必要がある場合もあるものの、運転者が気付いても故意に操作スイッチ90を操作しない場合もあるため、故意にアンサーバックを行わない場合を考慮し、振動部位71を振動させ続ける無駄を省くため、ステップS118では、ステップS113の経過時間より長くした30秒〜1分程度の経過時間を設定しておく。
そして、強化パターンの振動時間が所定時間を経過すれば(ステップS118でYES)、振動部位71を振動させる必要は無く、フラグ変数Aを0にするとともに(ステップS121)、振動発生部69の作動を停止させて(ステップS122)、車外警告振動処理(ステップS100)を終える。
2.車両誘導振動処理
車両誘導振動処理(ステップS200)では、図9に示すように、まず、ステップS201において、振動処理実行部66のフラグ変数Bが2か否かを判定し、Bが2であれば、ステップS220に移行し、Bが2でなければ、ステップS202に移行し、ステップS202において、フラグ変数Bが1か否かを判定する。Bが1であれば、ステップS215に移行し、Bが1でなければ、制御部55の判定部57(ナビゲーション判定部59)からの方向指示がある情報データを入力しているか否かを判定する(ステップS203)。そして、ステップS203でYESであれば、ステップS205で情報データが右折であるか否かを判定し、ステップS205でYESであれば、右折誘導パターンの作動信号を振動発生部69へ出力できるようにセットし(ステップS206)、さらに、ステップS213に移行して、フラグ変数Bに1を入れ、右折誘導パターン(図15のA参照)で作動させる作動信号を振動発生部69に出力する(ステップS214)。そのため、振動発生部69は、右折誘導パターン(図15のA参照)の振動パターンで各振動部位71を振動させることとなる。
一方、ステップS205でNOであれば、左折誘導パターンの作動信号を振動発生部69へ出力できるようにセットし(ステップS207)、さらに、ステップS213に移行して、フラグ変数Bに1を入れ、左折誘導パターン(図16のA参照)で作動させる作動信号を振動発生部69に出力する(ステップS214)。そのため、振動発生部69は、左折誘導パターン(図16のA参照)の振動パターンで各振動部位71を振動させることとなる。
また、ステップS203において、方向指示の情報データがない場合には(ステップS203でNO)、ステップS204に移行して、判定部57(ナビゲーション判定部59)からのレーン誘導の情報データを入力しているか否か判定し、ステップS204でYESであれば、ステップS208に移行して、情報データが右レーンであるか否かを判定し、ステップS208でYESであれば、右レーン誘導パターンの作動信号を振動発生部69へ出力できるようにセットし(ステップS209)、さらに、ステップS213に移行して、フラグ変数Bに1を入れ、右レーン誘導パターン(図17のA参照)で作動させる作動信号を振動発生部69に出力する(ステップS214)。そのため、振動発生部69は、右レーン誘導パターン(図17のA参照)の振動パターンで各振動部位71を振動させることとなる。
一方、ステップS208でNOであれば、左レーン誘導パターンの作動信号を振動発生部69へ出力できるようにセットし(ステップS210)、さらに、ステップS213に移行して、フラグ変数Bに1を入れ、左レーン誘導パターン(図18のA参照)で作動させる作動信号を振動発生部69に出力する(ステップS214)。そのため、振動発生部69は、左レーン誘導パターン(図18のA参照)の振動パターンで各振動部位71を振動させることとなる。
さらに、ステップS204でレーン誘導の情報データが無い場合には(ステップS204でNO)、ステップS211に移行し、目的地に接近する情報データを入力しているか否かを判定し、入力していなければ(ステップS211でNO)、車両誘導振動処理(ステップS200)を終え、入力していれば(ステップS211でYES)、目的地接近パターンの作動信号を振動発生部69へ出力できるようにセットし(ステップS212)、さらに、ステップS213に移行して、フラグ変数Bに1を入れ、目的地接近パターン(図19のA参照)で作動させる作動信号を振動発生部69に出力する(ステップS214)。そのため、振動発生部69は、目的地接近パターン(図19のA参照)の振動パターンで各振動部位71を振動させることとなる。
その後、ステップS215では、誘導の情報データ(誘導信号)が出力し続けているか否か判定し、情報データの入力がなければ、車両が誘導済みであったり、誘導箇所を通り過ぎたり、あるいは、エンジンを停止した等により、今回の誘導案内の意味が無くなったことから、フラグ変数Bを0にするとともに(ステップS223)、振動発生部69の作動を停止させて(ステップS224)、車両誘導振動処理(ステップS200)を終える。
一方、誘導の情報データ(誘導信号)が出力し続けていれば(ステップS215でYES)、ステップS216に移行して、アンサーバック(操作スイッチ90の押圧操作の信号)があるか否かを判定し、あれば、運転者が誘導の情報データを知覚していることから、振動部位71を振動させる必要は無く、フラグ変数Bを0にするとともに(ステップS223)、振動発生部69の作動を停止させて(ステップS224)、車両誘導振動処理(ステップS200)を終える。
そして、ステップS216において、アンサーバック(操作スイッチ90の押圧操作の信号)がなければ(ステップS216でNO)、ステップS217に移行して、誘導パターンで振動し始めて所定時間が経過しているか否か判定し、所定時間の経過がなければ(ステップS217でNO)、所定時間が経過するまで、振動を継続させる。なお、この所定時間は、つぎの振動を強化させる振動パターンに移行するまでの時間であり、例えば、2秒から10秒程度までの間で、予め、適宜設定しておく。あるいは、誘導地点までの車両の接近速度に対応させて、適宜、増減させてもよい。
そして、ステップS217において、所定時間が経過していれば(ステップS217でYES)、ステップS218に移行し、フラグ変数Bに2を入れて、ステップS219に移行して、各誘導パターンの振動を強化するように、振動発生部69に作動信号を出力し、ステップS220に移行する。この時、振動発生部69では、今までの振動パターンが、図15のAに示す右折誘導パターンであれば、図15のBに示す強化パターンで、各振動部位71を振動させ、また、今までの振動パターンが、図16のAに示す左折誘導パターンであれば、図16のBに示す強化パターンで、各振動部位71を振動させる。さらに、今までの振動パターンが、図17のAに示す右レーン誘導パターンであれば、図17のBに示す強化パターンで、各振動部位71を振動させ、今までの振動パターンが、図18のAに示す左レーン誘導パターンであれば、図18のBに示す強化パターンで、各振動部位71を振動させる。また、今までの振動パターンが、図19のAに示す目的地接近パターンであれば、図19のBに示す強化パターンで、各振動部位71を振動させる。
ステップS220では、誘導の情報データ(誘導信号)が出力し続けているか否か判定し、情報データの入力がなければ、誘導の意義が無くなったことから、フラグ変数Bを0にするとともに(ステップS225)、振動発生部69の作動を停止させて(ステップS226)、車両誘導振動処理(ステップS200)を終える。
一方、誘導の情報データ(誘導信号)が出力し続けていれば(ステップS220でYES)、ステップS221に移行して、アンサーバック(操作スイッチ90の押圧操作の信号)があるか否かを判定し、あれば、運転者が誘導する情報データを知覚していることから、振動部位71を振動させる必要は無く、フラグ変数Bを0にするとともに(ステップS225)、振動発生部69の作動を停止させて(ステップS226)、車両誘導振動処理(ステップS200)を終える。
そして、ステップS221において、アンサーバック(操作スイッチ90の押圧操作の信号)がなければ(ステップS221でNO)、ステップS222に移行して、強化パターンで振動し始めて所定時間が経過しているか否か判定し、所定時間の経過がなければ(ステップS222でNO)、所定時間が経過するまで、振動を継続させる。
なお、この所定時間の経過を判断するステップS222は、無くともよい。すなわち、アンサーバックの有無を判断するステップS221でYESの場合、ステップS225に移行し、NOの場合、アンサーバック(操作スイッチ90の押圧操作)があるまで、振動を継続させるようにしてもよい。しかし、このようにした場合、運転者が全く振動を気付かず、振動部位71を振動させ続ける必要がある場合もあるものの、運転者が気付いても故意に操作スイッチ90を操作しない場合もあるため、故意にアンサーバックを行わない場合を考慮し、振動部位71を振動させ続ける無駄を省くため、ステップS222では、ステップS217の経過時間より長くした30秒〜1分程度の経過時間を設定しておく。
そして、強化パターンの振動時間が所定時間を経過すれば(ステップS222でYES)、振動部位71を振動させる必要は無く、フラグ変数Bを0にするとともに(ステップS225)、振動発生部69の作動を停止させて(ステップS226)、車両誘導振動処理(ステップS200)を終える。
3.運転者警告振動処理
運転者警告振動処理(ステップS300)では、図11に示すように、まず、ステップS301において、振動処理実行部66のフラグ変数Cが2か否かを判定し、Cが2であれば、ステップS315に移行し、Cが2でなければ、ステップS302に移行し、ステップS302において、フラグ変数Cが1か否かを判定する。Cが1であれば、ステップS309に移行し、Cが1でなければ、制御部55の判定部57(運転者警告判定部60)からの運転状態を警告する情報データとして、運転者の居眠りの情報データを入力しているか否かを判定する(ステップS303)。そして、ステップS303でYESであれば、覚醒パターンの作動信号を振動発生部69へ出力できるようにセットし(ステップS305)、さらに、ステップS307に移行して、フラグ変数Cに1を入れ、覚醒パターン(図20のA参照)で作動させる作動信号を振動発生部69に出力する(ステップS308)。そのため、振動発生部69は、覚醒パターン(図20のA参照)の振動パターンで各振動部位71を振動させることとなる。
一方、ステップS303でNOであれば、ステップS304に移行し、運転状態を警告する情報データとして、運転者の脇見の情報データを入力しているか否かを判定し、入力していなければ(ステップS304でNO)、運転者警告振動処理(ステップS300)を終え、入力していれば(ステップS304でYES)、注意パターンの作動信号を振動発生部69へ出力できるようにセットし(ステップS306)、さらに、ステップS307に移行して、フラグ変数Cに1を入れ、注意パターン(図21のA参照)で作動させる作動信号を振動発生部69に出力する(ステップS308)。そのため、振動発生部69は、注意パターン(図21のA参照)の振動パターンで各振動部位71を振動させることとなる。
その後、ステップS309では、アンサーバック(操作スイッチ90の押圧操作の信号)があるか否かを判定し、あれば、運転者が居眠りや脇見を気付いて応答していることから、振動部位71を振動させる必要は無く、フラグ変数Cを0にするとともに(ステップS310)、振動発生部69の作動を停止させて(ステップS311)、運転者警告振動処理(ステップS300)を終える。
そして、ステップS309において、アンサーバック(操作スイッチ90の押圧操作の信号)がなければ(ステップS309でNO)、ステップS312に移行して、警告パターンで振動し始めて所定時間が経過しているか否か判定し、所定時間の経過がなければ(ステップS312でNO)、所定時間が経過するまで、振動を継続させる。なお、この所定時間は、つぎの振動を強化させる振動パターンに移行するまでの時間であり、例えば、2秒から5秒程度までの間で、予め、適宜設定しておく。
そして、ステップS312において、所定時間が経過していれば(ステップS312でYES)、ステップS313に移行し、フラグ変数Cに2を入れて、ステップS314に移行して、各警告パターンの振動を強化するように、振動発生部69に作動信号を出力し、ステップS315に移行する。この時、振動発生部69では、今までの振動パターンが、図20のAに示す覚醒パターンであれば、図20のBに示す強化パターンで、各振動部位71を振動させる。また、今までの振動パターンが、図21のAに示す注意パターンであれば、図21のBに示す強化パターンで、各振動部位71を振動させる。
ステップS315では、アンサーバック(操作スイッチ90の押圧操作の信号)があるか否かを判定し、あれば、運転者が居眠りや脇見に気付いて応答していることから、振動部位71を振動させる必要は無く、フラグ変数Cを0にするとともに(ステップS317)、振動発生部69の作動を停止させて(ステップS318)、運転者警告振動処理(ステップS300)を終える。
一方、ステップS315において、アンサーバック(操作スイッチ90の押圧操作の信号)がなければ(ステップS315でNO)、ステップS316に移行して、強化パターンで振動し始めて所定時間が経過しているか否か判定し、所定時間の経過がなければ(ステップS316でNO)、所定時間が経過するまで、振動を継続させる。
なお、この所定時間の経過を判断するステップS316は、無くともよい。すなわち、アンサーバックの有無を判断するステップS315でYESの場合、ステップS317に移行し、NOの場合、アンサーバック(操作スイッチ90の押圧操作)があるまで、振動を継続させるようにしてもよい。しかし、このようにした場合、運転者が全く振動を気付かず、振動部位71を振動させ続ける必要がある場合もあるものの、運転者が気付いても故意に操作スイッチ90を操作しない場合もあるため、故意にアンサーバックを行わない場合を考慮し、振動部位71を振動させ続ける無駄を省くため、ステップS316の経過時間を、ステップS312より長い5〜15分程度(実施形態では10分)に長く設定しておいてもよい。
そのため、強化パターンの振動時間が所定時間を経過すれば(ステップS316でYES)、振動部位71を振動させる必要は無く、フラグ変数Cを0にするとともに(ステップS317)、振動発生部69の作動を停止させて(ステップS318)、運転者警告振動処理(ステップS300)を終える。
以上のように、実施形態の運転者用振動伝達装置Mでは、振動発生部69が作動して振動部位71が振動すれば、その振動は、リング部11の把持部位のエリア15L,15Rにおける一部分での振動であって、把持部位におけるその周囲の一般部13aでは振動していない。すなわち、振動部位71の振動は、リング部11の全体の振動ではないことから、運転者は、その振動発生部69における振動部位71(接触部75の突起部75a)の振動を明確に知覚できる。
そして、運転者が振動を停止させるように操作スイッチ90を操作する場合には、その操作スイッチ90が押しボタンタイプとし、かつ、その操作スイッチ90の押圧操作部91が、振動部位71から離れたステアリングホイール10のリング部11近傍のスポーク部20L,20Rに設けられていることから、通常走行時の手Hの配置状態では操作し難く、運転者は、意識しつつ、所定の指(例えば、親指)を操作スイッチ90の押圧操作部91側に曲げるような動作を伴なって、操作スイッチ90の押圧操作部91を操作することとなり、誤操作を防止できる。
したがって、実施形態の運転者用振動伝達装置Mでは、運転者への振動の伝達を安定して確実に行え、かつ、誤操作による振動停止も安定して抑制することができる。
また、実施形態の運転者用振動伝達装置Mでは、振動発生部69の振動部位が、運転者の手Hとの接触部75の最大外形寸法B0を1〜20mmの範囲内の10mmとし、かつ、相互の配設ピッチPを10〜50mmの範囲内の30mmとして、リング部11の左右の把持部位のエリア15L,15Rに、複数ずつ(実施形態では4個ずつ)、配設されている。
そのため、実施形態では、振動部位71が、複数配設されており、運転者に対し、振動部位71の振動の有無を、一層、安定かつ確実に、知覚させることができる。
さらに、複数の振動部位71が、それぞれ、運転者の手との接触部の最大外形寸法B0を1〜20mmの範囲内の10mmとし、そして、相互の配設ピッチPを10〜50mmの範囲内の30mmとして、隣接して配設されており、各々の振動部位71の振動の有無や、各々の振動部位71の振動する時期に順番を設ける等すれば、多種の振動パターンで、運転者に振動を伝達することができ、運転者への振動によって伝達する情報が、多種ある場合、それらの種類によって、所定の振動パターンで、振動部位を振動させて、円滑に、所定の情報を伝達することができる。特に、リング部11の把持部位に設けた振動部位71の振動によって、所定の情報を運転者に伝達することから、リング部11を把持した状態の走行中でも、運転者の視野や周囲の音に惑わされること無く、円滑に、所定の情報を伝達することができる。
なお、複数の振動部位71は、それぞれ、運転者の手Hとの接触部75の最大外形寸法B0を1〜20mmの範囲内としており、リング部11の表面側に円滑に配設できるとともに、運転者の手Hが複数の振動部位71と同時に接触して知覚できる。さらに、複数の振動部位71が、相互の配設ピッチPを10〜50mmの範囲内としており、運転者が、それぞれの振動部位71の振動を別々に認識し易い。すなわち、振動部位71の相互の配設ピッチPが10mm未満では、二箇所の振動部位71が別々に振動しても、一箇所での振動部位71の振動と誤認する虞れが生じ、振動部位71の相互の配設ピッチPが50mmを超えては、一方の振動部位71が、運転者の手から外れて、振動を知覚できなくなる場合が生ずるからである。
また、実施形態では、リング部11の左右のエリア15L,15Rに4つずつの振動部位71を配設したが、運転者が把持した左右の手Hが、それぞれ、振動を知覚できる配設ピッチPで、2つずつの振動部位71を設ける構成としてもよい。勿論、エリア15L,15Rやその近傍に、それぞれ、3つずつ、あるいは、5つ以上の振動部位71を配設してもよい。
さらに、実施形態の運転者用振動伝達装置Mでは、操作スイッチ90が、ステアリングホイール10における中央のボス部25とリング部11とを連結するスポーク部20の部位に、配設されている。
このような構成では、操舵時であれば触れてしまう虞れのあるリング部11でなく、かつ、リング部11から大きく離れるステアリングホイール10の中央のボス部25でなく、走行中のリング部11を把持している手に近い位置のスポーク部20に、操作スイッチ90を配置できることから、一層、誤操作を防止して、操作スイッチ90の操作を迅速に行うことができ、振動部位71の振動を迅速に停止させることができる。
特に、実施形態では、車両の直進走行時の一般的なリング部11の把持部位であるエリア15L,15Rの近傍となる前側の左右のスポーク部20L,20R近傍に、操作スイッチ90を配置し、さらに、それらの配置位置が、ボス部25を中心としたリング部11の断面中心Oを通る円弧状の中心線OCからの離隔距離ALを、20〜100mmの範囲内、望ましくは、30〜50mmの範囲内の35mmとしている。そのため、操作スイッチ90の操作時には、運転者が、リング部11を把持した状態で、意識しつつ所定の指を動かすような動作(例えば、親指を曲げる動作)を伴なって、操作することとなることから、実施形態では、誤操作を防止し、かつ、迅速に操作スイッチ90を操作することができる。
なお、上記の点を考慮しなけば、図22,23のステアリングホイール10Aの操作スイッチ90Aのように構成してもよい。この操作スイッチ90Aは、振動部位71から離れたリング部11の部位に配設されている。詳しくは、この操作スイッチ90Aは、操作スイッチ90と同様に、運転者の押圧操作で行ない可能な押しボタンタイプとし、そして、略円柱状の押圧操作部91を、前端側の左右の振動部位V1,V5近傍の前方側に、配設させている。そのため、この押圧操作部91は、操作時、リング部11の断面中心O側に押し込み操作することにより、送受信部67を経て、制御部55に振動発生部69の停止信号を出力することとなる。
また、この操作スイッチ90Aの押圧操作部91の配置位置も、リング部11ではあるものの、誤操作を防止できるように、通常走行時の手Hの配置状態では操作し難く、運転者が、意識しつつ所定の指を伸ばすような動作を伴なって、操作する配置位置となるように、エリア15L,15Rの前端側としている。
さらに、このリング部11に配設された操作スイッチ90Aの押圧操作部91の先端面91aは、一層の誤操作対策として、被覆層13の外周面から突出しないように、外周面から若干落ち込んで配設されている。勿論、この点を考慮しなければ、操作スイッチ90Aの押圧操作部91の先端面91aは、被覆層13と面一としてもよい。
なお、この操作スイッチ90Aの押圧操作部91の露出部位(操作時の接触部位)の最大外形寸法(最大幅寸法)B1も、運転者の手Hより小さく、かつ、リング部11の表面側に円滑に配置可能な1〜20mmの範囲内、望ましくは、3〜15mmの範囲内としている(実施形態では10mm)。
そして勿論、上記の点を考慮しなければ、操作スイッチは、リング部11から離れたボス部25の部位、あるいは、ステアリングホイール10の図示しないロアカバーの側面等に配置させてもよい。
さらに、実施形態の運転者用振動伝達装置Mでは、振動発生部69の各振動部位71が、振動子74の振動で振動するとともに、運転者の手Hに接触可能として、リング部11の断面中心Oから外方に向かう方向に沿って振動する接触部75、を設けて構成されている。
そのため、実施形態では、振動子74の振動が、接触部75を介在させて、運転者の把持する手Hに、迅速かつ確実に伝わることとなって、所定の情報を安定して運転者に伝達可能となる。
そしてまた、接触部75の振動が振動子74の振動を利用するものであって、振動子74の振動の制御は、所定の発振回路を使用することにより、振動の有無(ON/OFF)の他に、振動数や振幅の調整も可能となって、一層、多種の振動パターンで各振動部位を振動させることもできる。
なお、実施形態では、操作スイッチ90を操作した際、送受信部67から制御部55の振動処理実行部66に操作信号を発信し、振動処理実行部66から振動発生部69の作動停止を行なうように制御したが、操作スイッチ90を操作した際、送受信部67から制御部55の振動処理実行部66に操作信号を発信する際、同時に、振動発生部69の作動を、直接、停止させるように、構成してもよい。
また、実施形態では、振動発生部69の作動を制御する振動処理実行部66を、携帯端末51側に配設したが、適宜、その機能の一部若しくは全部をステアリングホイール10側で行うように、ステアリングホイール10側に所定の制御回路を設け、携帯端末51側から判定部57の判定結果だけを送信させるように構成してもよい。
さらに、実施形態では、制御部55を備えた制御装置50を、携帯端末51から構成した場合を示したが、携帯タイプとせずに、車両固定式のビルトインタイプのカーナビゲーションシステムと一体的に、制御装置50を構成してもよい。このような構成では、データの入出力を無線で行わなくとも、所定のリード線を利用した有線でのデータ交換としてもよい。
10,10A…ステアリングホイール、11…リング部、15(15L,15R)…(一般把持部)エリア、30…検知手段、31…(前側衝突予測検知手段)前側カメラ、32…(レーン検知手段)前側カメラ、33…(後側衝突予測検知手段)後側カメラ、34…(走行検知手段)カーナビゲーションシステム、35…(運転状態検知手段)観察カメラ、
50…制御装置、55…制御部、57…判定部、58…車外警告判定部、59…ナビゲーション判定部、60…運転者警告判定部、66…振動処理実行部、67…送受信部、69…振動発生部、71(V1〜V8)…振動部位、75…接触部、90,90A…操作スイッチ、
H(LH,RH)…(運転者の)手、M…運転者用振動伝達装置。

Claims (3)

  1. 車両の操舵用のステアリングホイールと、
    該ステアリングホイールに配設されて、該リング部を把持する運転者が触覚により知覚可能となる振動とし、かつ、前記リング部の把持部位における一部分を、把持部位の残部を振動させない状態として、振動させる振動部位、を設けてなる振動発生部と、
    前記振動発生部の作動を制御し、運転者の周りの検知手段からの信号によって、前記振動発生部を作動させる制御部と、
    を具備して構成されるとともに、
    操作時に、作動時の前記振動発生部の動作を停止させるように、前記制御部に停止信号を出力可能として、運転者の押圧操作で行ない可能な押しボタンタイプとした操作スイッチが、前記振動部位から離れた前記ステアリングホイールの部位に設けられて構成されていることを特徴とする運転者用振動伝達装置。
  2. 前記振動発生部の振動部位が、前記運転者の手との接触部の最大外形寸法を1〜20mmの範囲内とし、かつ、相互の配設ピッチを10〜50mmの範囲内として、前記リング部の左右の把持部位に、複数ずつ、配設されていることを特徴とする請求項1に記載の運転者用振動伝達装置。
  3. 前記操作スイッチが、前記ステアリングホイールにおける中央のボス部と前記リング部とを連結するスポーク部の部位に、配設されていることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載の運転者用振動伝達装置。
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