JP2014069495A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シートへのインク滴の浸透に起因するシート詰まりの発生を低減できる装置を提供する。
【解決手段】当該装置は、記録用紙12を搬送する搬送ローラ対54及び排出ローラ対55と、両ローラ対54、55の間に設けられインク滴を吐出する記録ヘッド39と、排出ローラ対55をローラが相互に当接した当接状態及び相互に離間した離間状態に状態変化させる拍車移動機構64と、記録用紙12を改行幅搬送させる搬送動作、及び記録ヘッド39に印刷データに基づく量のインク滴を吐出させる記録動作を交互に実行させる制御部130と、を備える。制御部130は、以前の記録動作で吐出を命令した(S210)インク滴の量が閾値以上である場合(S230:Yes)、直前の記録動作の完了後且つ次の記録動作の開始間に、排出ローラ対55を離間状態に状態変化させた後(S240)、当接状態に状態変化させる(S280)。
【選択図】図7

Description

本発明は、シートにインク滴を吐出することによって画像記録を行うインクジェット記録装置に関する。
従来より、インク滴を吐出してシートに画像記録を行うインクジェット記録装置が知られている。インクジェット記録装置における画像記録は、記録ヘッドに設けられたノズルからインク滴がシートに向けて吐出されることによって行われる(特許文献1)。
特開平5−254137号公報
しかしながら、前述されたインクジェット記録装置では、シートにインク滴が吐出されてシートに浸透すると、当該シートが膨潤する。更に、シートに吐出されたインク滴の量が多いと、シートは膨潤することによって、当該シートを支持しているプラテンから浮き上がってしまうおそれがある。そして、プラテンから浮き上がったシートが記録ヘッドに当接することによって、シート詰まりが発生するおそれがある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、インク滴の浸透に起因するシートの膨潤によるシート詰まりの発生を低減できるインクジェット記録装置を提供することにある。
(1) 本発明に係るインクジェット記録装置は、シートを挟持して搬送向きに搬送する第1ローラ対と、上記第1ローラ対よりも上記搬送向きの下流側に設けられており、シートを挟持して上記搬送向きに搬送する第2ローラ対と、上記第1ローラ対よりも上記搬送向きの下流側且つ上記第2ローラ対よりも上記搬送向きの上流側に設けられており、ノズルからインク滴を吐出する記録ヘッドと、上記第2ローラ対を構成する一対のローラの一方が他方を押圧する第1状態、及び上記一対のローラの一方が他方を押圧する力が上記第1状態よりも小さい、または、上記一対のローラの一方が他方から離間した第2状態に、上記第2ローラ対を状態変化させる状態変化機構と、シートを改行幅だけ搬送させる搬送動作、及び上記記録ヘッドに印刷データに基づく量のインク滴を吐出させる記録動作を交互に実行させる制御部と、を備える。上記制御部は、シートが上記第1ローラ対及び上記第2ローラ対に挟持されている状態において、以前の記録動作において当該シート上の被吐出領域に吐出するように命令したインク滴の量が閾値以上であることを条件として、直前の記録動作が完了してから次の記録動作が開始されるまでの間に、上記状態変化機構を制御して上記第2ローラ対を上記第2状態に状態変化させた後、当該シートの後端が上記第1ローラ対を通過する前に上記第2ローラ対を上記第1状態に状態変化させる。
シートに多量のインク滴が吐出されると、シートが第1ローラ対及び第2ローラ対の双方によって挟持されている状態で膨潤したシートは、記録ヘッド側へ浮き上がってしまう。そこで、本構成によれば、以前の記録動作においてシートに吐出されるように命令されたインク滴の量が多い場合、第2ローラ対を第1状態から第2状態に状態変化させる。これにより、第2ローラ対の挟持力が弱められた状態となる、または、シートが第1ローラ対にのみ挟持された状態となる。その結果、多量のインク滴の吐出によってシートが膨潤しても、膨潤したシートは搬送向きの下流側に延びる。つまり、本構成によれば、シートが浮き上がることによって、記録ヘッドに当接することを低減することができる。
(2) 上記制御部は、直前の記録動作が完了してから次の記録動作が開始されるまでの間に、上記状態変化機構を制御して上記第2ローラ対を上記第2状態に状態変化させた後、上記第1状態に状態変化させる。
本構成によれば、離間状態に状態変化された第2ローラ対は次の記録動作の開始までに、つまり次のインク滴の吐出開始までに第2状態から第1状態に状態変化される。そのため、シートにインク滴が吐出される際にはシートが安定した状態を維持することができる。
(3) 上記制御部は、直前の記録動作においてシート上の被吐出領域に吐出するように命令したインク滴の量と閾値とを比較するものであってもよい。
(4) 上記制御部は、シート上の被吐出領域に吐出するように命令したインク滴の量に応じて、上記状態変化機構を制御して上記第2ローラ対を上記第2状態に状態変化させておく時間を変更する。
被吐出領域に吐出されたインク滴の量が多い程、シートの浮き上がり量が多くなるため、シートが搬送向きの下流側に延びるのに要する時間が長くなる。そこで、本構成によれば、被吐出領域に吐出されたインク滴の量が多い程に第2ローラ対を第2状態に状態変化させておく時間を長くすることによって、浮き上がり量の多いシートを搬送向きに下流側に確実に延ばすことができる。
(5) 上記制御部は、以前の記録動作において閾値以上のインク滴が吐出された被吐出領域の少なくとも一部が上記記録ヘッドと対向していることを条件として、上記第2ローラ対を上記第2状態に状態変化させる。
多量のインク滴が吐出されたシート上の被吐出領域は、ある程度の時間経過後に膨潤するおそれがある。そして、ある程度の時間経過後に膨潤した被吐出領域が記録ヘッドと対向している場合、当該被吐出領域が記録ヘッドに当接してしまうおそれがある。そこで、本構成によれば、制御部は、以前の記録動作において多量のインク滴が吐出されることとなった被吐出領域の少なくとも一部が記録ヘッドと対向していることを条件として、第2ローラ対を第2状態に状態変化させる。これにより、膨潤したシートが搬送向きの下流側に延びるため、上述したような被吐出領域の記録ヘッドへの当接の可能性を低くすることができる。
(6) 本発明に係るインクジェット記録装置は、上記記録ヘッドによって第1面に画像を記録されたシートの表裏を反転させるシート反転部を更に備える。上記制御部は、上記記録ヘッドによって第1面に画像を記録されてから上記シート反転部を介して再び上記記録ヘッドまで搬送されたシートの第1面と反対面の第2面に対して、搬送動作及び記録動作を実行させるものである。上記制御部が上記第2面の被吐出領域に吐出するように命令したインク滴の量と比較される閾値は、上記第1面の被吐出領域に吐出されるように命令されたインク滴の量と比較される閾値と異なる値である。
シートの第1面と第2面とでは、シート上の被吐出領域の状態が異なる場合がある。本構成によれば、このような場合に、第1面と第2面との被吐出領域の状態に応じて各面で異なる閾値を設定することができる。
(7) 上記制御部が上記第2面の被吐出領域に吐出するように命令したインク滴の量と比較される閾値は、上記第1面の被吐出領域に吐出されるように命令されたインク滴の量と比較される閾値よりも大きい値である。
第1面にインク滴が吐出された被吐出領域の裏側は、既にシートにインクが浸透している。そのため、第1面にインク滴が吐出されたシートは、第2面にインク滴が吐出されても膨潤しにくい。そこで、本構成では、既にインク滴が吐出された第1面の裏側である第2面に吐出されるように命令されたインク滴の量と比較される閾値は、第1面に吐出されるように命令されたインク滴の量の比較される閾値よりも大きい値に設定されている。これにより、第2面にインク滴が吐出される際には、第1面にインク滴が吐出される際よりも多量のインク滴が吐出されるように命令されない限り、第2ローラ対は第2状態に状態変化されない。つまり、本構成によれば、第2ローラ対が不必要な状況において第2状態に状態変化されることを防止することができる。すなわち、本構成によれば、第2ローラ対が第2状態でシートが搬送される状況を減らすことによって、シートを安定して搬送することができる。
(8) 上記制御部は、吐出するように命令したインク滴の量が閾値以上か否かを、被吐出領域が上記搬送向きと交差する幅方向に複数に分割された分割領域毎に判断する。
本構成によれば、例えば、シートの幅方向の端部のみに多量のインク滴が吐出されるように命令されたような場合でも、第2ローラ対を第2状態に状態変化させて、当該端部が膨潤したシートを搬送向きの下流側に延ばすことができる。
(9) 上記制御部が被吐出領域に吐出するように命令したインク滴の量と比較される閾値は、シートの種類によって異なる値である。
本構成によれば、例えば、厚みのあるシートは、膨潤しにくいため、閾値を大きい値に設定し、薄いシートは、膨潤し易いため、閾値を小さい値に設定することができる。
(10) 本発明に係るインクジェット記録装置は、上記記録ヘッドが搭載されており、上記搬送向きと交差する幅方向へ移動するキャリッジを更に備える。上記第2ローラ対は、第1ローラと、上記第1ローラに対向して配置された第2ローラと、を備える。上記状態変化機構は、上記第1ローラを回転可能に支持しており、上記第1状態において上記第1ローラが上記第2ローラに押圧する第1位置、及び上記第2状態において上記第1ローラが上記第1状態より小さい力で上記第2ローラに押圧、または、上記第1ローラが上記第2ローラから離間した第2位置に移動可能な支持部と、上記支持部を上記第1位置に保持する第3位置、及び上記支持部を上記第2位置に保持する第4位置に、上記幅方向に沿って移動するスライド部と、上記スライド部を上記第3位置に向けて付勢する付勢部材と、を備える。上記スライド部は、上記幅方向へ移動する上記キャリッジと当接することで、上記付勢部材による付勢力に抗って上記第3位置から上記第4位置に移動する。
本構成によれば、キャリッジの移動によって、第2ローラ対の状態を変化させることができる。このため、本構成によれば、第2ローラ対を状態変化させるための専用の駆動源を別途設ける必要がない。
本発明に係るインクジェット記録装置では、インク滴の浸透に起因するシートの膨潤によるシート詰まりの発生を低減することができる。
図1は、複合機10の外観斜視図である。 図2は、プリンタ部11の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図3は、キャリッジ23とプラテン42とガイドレール143、144と拍車移動機構64とを模式的に示した図であり、(A)には平面図が示されており、(B)には正面図が示されている。 図4は、拍車移動機構64を示した図であり、(A)には分解斜視図が示されており、(B)には支持部73が第1位置のときの拍車移動機構64を拍車63の軸68において切断した断面図が示されており、(C)には支持部73が第2位置のときの拍車移動機構64を拍車63の軸68において切断した断面図が示されており、(D)にはスライド部74が第3位置のときの拍車移動機構64の斜視図が示されており、(E)にはスライド部74が第4位置のときの拍車移動機構64の斜視図が示されており、(F)には拍車移動機構64を開口112が見える位置で切断した断面図が示されている。 図5は、制御部130の構成を示すブロック図である。 図6は、画像記録制御の処理について説明するためのフローチャートである。 図7は、画像記録制御の処理について説明するためのフローチャートである。 図8は、記録部24と搬送ローラ60と排出ローラ対55と記録用紙12とを模式的に示す平面図である。 図9は、変形例4における記録部24と搬送ローラ60と排出ローラ対55と記録用紙12とを模式的に示す平面図である。 図10は、変形例6におけるプリンタ部11の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図11は、プリンタ部11の内部構造のうち記録部24周辺を模式的に示す縦断面図であり、(A)には排出ローラ対が当接状態のときが示されており、(B)には排出ローラ対が離間状態のときが示されている。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、以下の説明においては、複合機10(本発明のインクジェット記録装置の一例)が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7が定義され、開口13が設けられている側を手前側(正面)として前後方向8が定義され、複合機10を手前側(正面)から見て左右方向9が定義される。
[複合機10の全体構成]
図1に示されるように、複合機10は、概ね直方体に形成されており、上部にスキャナ部14が設けられており、下部にインクジェット記録方式で記録用紙12(図2参照)に画像を記録するプリンタ部11が設けられている。複合機10は、ファクシミリ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。
プリンタ部11は、スキャナ部14で読み取られた印刷データ、或いは外部情報機器から受信した印刷データに基づいて、記録用紙12に画像を記録する。プリンタ部11の正面には、開口13が形成されている。各種サイズの記録用紙12を載置可能な給送トレイ20が、開口13から前後方向8に挿抜可能である。排出トレイ21が、給送トレイ20の上側に給送トレイ20と重ねられて設けられている。排出トレイ21は、給送トレイ20と一体に開口13に挿抜される。
図2に示されるように、プリンタ部11は、給送トレイ20から記録用紙12をピックアップして給送する給送部15と、給送部15によって給送された記録用紙12に画像を記録する記録部24と、記録用紙12を搬送する搬送ローラ対54及び排出ローラ対55と、排出ローラ対55の拍車63を上下動させる拍車移動機構64とを備えている。
[給送部15]
図2に示されるように、プリンタ部11の開口13(図1参照)に装着された状態の給送トレイ20の上側には、給送部15が設けられている。給送部15は、給送ローラ25、給送アーム26、及び軸27を備えている。給送ローラ25は、給送アーム26の先端側に回転可能に設けられている。給送ローラ25は、給送用モータ101(図5参照)から駆動力を付与されて回転する。給送アーム26は、プリンタ部11の本体フレーム(不図示)に支持された軸27に回動可能に設けられている。給送アーム26は、自重或いはバネ等による弾性力によって給送トレイ20側へ回動付勢されている。給送ローラ25は、回転することによって、給送トレイ20に載置された記録用紙12をピックアップして後述する搬送路65に給送する。
[搬送路65]
図2に示されるように、搬送路65は、給送トレイ20の後側の端部から上方且つ複合機10の前側へ曲がって、複合機10の背面側(後側)から正面側(前側)へ延出されている。搬送路65は、搬送ローラ対54による挟持位置、記録部24の下側、及び排出ローラ対55による挟持位置を経て排出トレイ21へ通じている。給送トレイ20から給送された記録用紙12は、搬送路65により下方から上方へUターンするように案内されて記録部24に案内される。記録用紙12は、記録部24により画像記録が行われた後、排出トレイ21に案内される。つまり、記録用紙12は、図2において一点鎖線の矢印で示された搬送向き16に沿って搬送される。搬送路65は、所定間隔で対向する外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19によって形成されている。
[搬送ローラ対54、排出ローラ対55、及び反転ローラ対43]
図2に示されるように、搬送路65における記録部24よりも搬送向き16の上流側には、搬送ローラ60とピンチローラ61とを有する搬送ローラ対54(本発明の第1ローラ対の一例)が設けられている。搬送ローラ対54を構成する搬送ローラ60及びピンチローラ61とは、相互に当接されている。ピンチローラ61は、バネなどによって搬送ローラ60に圧接されている。
搬送路65において、記録部24よりも搬送向き16の下流側には、排出ローラ62(本発明の第2ローラの一例)と拍車63(本発明の第1ローラの一例)とを有する排出ローラ対55(本発明の第2ローラ対の一例)が設けられている。
図8(A)に示されるように、拍車63は、左右方向9において複数が離間されて配置されている。一つの拍車63に対応して一本の軸68が貫通されている。拍車63は、軸68の左右方向9における中央部に取り付けられている。軸68は、棒状のバネで構成されている。また、各拍車63は、排出ローラ62の上側に配置されている。また、相互に対向して配置されている各拍車63と排出ローラ62とは、軸68を構成するバネの付勢力に抗って、相互に押しつけられて圧接される。
排出ローラ対55よりも搬送向き16の下流側には、反転ローラ45及び拍車46よりなる反転ローラ対43が設けられている。拍車46は、バネなどによって反転ローラ45に圧接されている。
各ローラ対54、55、43は、搬送路65を案内される記録用紙12を挟持した状態で回転することによって、記録用紙12を搬送向き16及び搬送向き16と逆向きへ搬送する。各ローラ60、62、45は、搬送用モータ102(図3(A)及び図5参照)から駆動力を付与されて回転される。正転駆動する搬送用モータ102から駆動力を付与された各ローラ60、62、45は、第2回転向きに回転する。ここで、第2回転向きは、記録用紙12を搬送向き16に搬送させる回転向きである。逆転駆動する搬送用モータ102から駆動力を付与された各ローラ60、62、45は、第2回転向きとは逆向きの第1回転向きに回転する。ここで、第1回転向きは、記録用紙12を搬送向き16とは逆向きに搬送させる回転向きである。
[記録部24]
図2及び図3に示されるように、搬送ローラ対54及び排出ローラ対55の間における搬送路65の上側には、記録部24が設けられている。記録部24は、キャリッジ23と記録ヘッド39とを備えている。キャリッジ23は、プラテン42の後側及び前側に設けられたガイドレール143、144によって支持されている。ガイドレール143、144は、左右方向9の両端部を、プリンタ部11の本体フレーム(不図示)に取り付けられている。ガイドレール143、144の少なくとも一方には、公知のベルト機構(不図示)が設けられており、キャリッジ23は、当該ベルト機構と連結されている。ベルト機構はキャリッジ駆動用モータ103(図5参照)により駆動される。これにより、キャリッジ23は、左右方向9に往復移動する。
記録ヘッド39は、下面に配置された複数個のノズル40と、サブタンク(不図示)とノズル40とを繋ぐインク流路(不図示)と、インク流路の一部を変形させることでノズル40からインク滴を吐出させる圧電素子(図5参照)とを備えている。
各サブタンクには、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色のインクの一つが貯留される。シアンのサブタンクに対して複数個のノズル40からなるノズル列が設けられている。シアンに対応するノズル列は前後方向8に沿って延びている。シアンに対応するノズル列と同様に、マゼンタ、イエロー、ブラックの各サブタンクに対してもそれぞれ前後方向8に沿って延びたノズル列が設けられている。
ノズル40は、記録ヘッド39の下方に記録ヘッド39と対向して設けられたプラテン42に向けてインク滴を吐出する。プラテン42は、記録用紙12を支持する部材である。キャリッジ23が左右方向9へ往復移動しているときに、ノズル40からプラテン42に支持されている記録用紙12に対してインク滴が吐出される。これにより、記録用紙12に画像が記録される。
[経路切替部材41及び第2搬送路67]
図2に示されるように、経路切替部材41が、搬送路65において、排出ローラ対55と反転ローラ対43との間に設けられている。経路切替部材41は、補助ローラ47、48、フラップ49、及び軸87を備えている。フラップ49は、軸87から概ね搬送向き16に延出されており、軸87に回動可能に支持されている。拍車状の補助ローラ47、48が、フラップ49に回転可能に支持されている。
フラップ49は、記録用紙12を排出トレイ21に排出可能な排出姿勢(図2に破線で示される姿勢)と、延出端部49Aが排出姿勢よりも下方に位置する反転姿勢(図2に実線で示される姿勢)との間で回動する。フラップ49は、待機状態においては自重によって反転姿勢である。フラップ49は、搬送路65を搬送される記録用紙12の搬送向き16の先端(下流端)と当接して持ち上げられると排出姿勢に回動する。搬送される記録用紙12の搬送向き16の後端(上流端)が補助ローラ47を通過すると、フラップ49は、自重によって排出姿勢から反転姿勢に回動する。これにより、搬送される記録用紙12の後端が、下側に移動して、後述する第2搬送路67へ向く。この状態において、反転ローラ45の第2回転向きの回転が継続されると、記録用紙12は搬送向き16に搬送されて排出トレイ21に排出される。一方、反転ローラ45の回転向きが第1回転向きに切り替えられると、記録用紙12は、搬送向き16と逆向きに搬送されて第2搬送路67に導かれる。
第2搬送路67は、排出ローラ対55よりも搬送向き16の下流側且つ反転ローラ対43よりも搬送向き16の上流側の第1接続位置36から分岐され、搬送ローラ対54よりも搬送向き16の上流側の第2接続位置37で搬送路65と合流する経路である。つまり、第2搬送路67は、第1接続位置36及び第2接続位置37において第1搬送路65と接続されている。第1回転向きに回転する反転ローラ対43は、記録用紙12を、第2搬送路67において第1接続位置36から第2接続位置37の向きである搬送向き17(図2に二点鎖線で示される向き)に搬送する。なお、第2搬送路67は、ガイド部材31、32によって区画されている。
上述した反転ローラ対43、経路切替部材41、及び第2搬送路67によって本発明のシート反転部が構成されている。
[拍車移動機構64]
図2に示されるように、拍車移動機構64(本発明の状態変化機構の一例)は、拍車63を上側から覆うように設けられている。図3(B)に示されるように、拍車63は、下側の周面が露出された状態で、拍車移動機構64に覆われている。図4に示されるように、拍車移動機構64は、フレーム71と、下側カバー72と、支持部73と、スライド部74とを備えている。以下、拍車移動機構64を構成する各部材について、図4に基づいて詳細に説明する。なお、図4は、拍車移動機構64のうち、一つの拍車63とその周辺部を切り取ったものである。
図3及び図4に示されるように、フレーム71は、左右方向9に延びており、厚さ方向が上下方向7である概ね板形状の部材である。フレーム71は、左右方向9の両端部を、プリンタ部11の本体フレーム(不図示)に取り付けられている。なお、フレーム71には、後述する支持部73の上側突起85が挿通される開口111が形成されている。
フレーム71の下側には、下側カバー72が取り付けられている。図示されていないが、本実施形態では、フレーム71に設けられた開口に、下側カバー72に設けられた突起が嵌合されることによって、下側カバー72がフレーム71に取り付けられる。下側カバー72は、上方が開放された箱形形状の部材であり、内部空間に後述される支持部73と拍車63とが収納される。また、下側カバー72の底板72A(図4(B)、(C)参照)には、拍車63の径及び幅よりも若干大きいスリット72Bが、各拍車63に対応して設けられている。また、図示されていないが、底板72Aのスリット72Bの左右両側には、拍車63の軸68が挿入される凹部が形成されている。これにより、拍車63の軸68が凹部に挿入された状態で底板72Aに支持されるとともに、拍車63の下部がスリット72Bを介して底板72Aの下方に露出される。なお、拍車63の軸68は凹部に挿入された状態で底板72Aに支持されているため、拍車63の前後方向8の位置が保障される。以上より、下側カバー72によって、拍車63の前後方向8の位置及び左右方向9の位置が保障される。また、後述する下側突起84によって、拍車63の傾きが保障される。
支持部73は、厚さ方向が上下方向7である板状部材82に取り付けられている。なお、支持部73は、板状部材82と一体に成形されていてもよい。支持部73及び板状部材82は、フレーム71及び下側カバー72によって覆われている。支持部73は、各拍車63に対応して設けられ、拍車63の両側において軸68と対向する位置に配置されている。
支持部73は、板状部材82に取り付けられた状態において、板状部材82の下面から下向きに延びた下側突起84と、板状部材82の上面から上向きに延びた上側突起85とで構成されている。上側突起85は、フレーム71の開口111を挿通されて、フレーム71の上側に突出される。そして、突出された上側突起85は、フレーム71の上面に配置されたスライド部74と当接される。下側突起84の下端部には、開口112が形成されており、当該開口112に拍車63の軸68が挿通されている。これにより、拍車63の軸68は、下側突起84によって回転可能に支持される。
スライド部74は、フレーム71の上面によって左右方向9に移動可能に支持されている。スライド部74には、左右方向9に延びた概ね板状の部材であり、上面に凸部114が形成されている。凸部114は、スライド部74の上面から右斜め上方に傾斜した第1当接面115と、第1当接面115と連続しており且つ第1当接面115よりも上方、つまり支持部73から離間する側に位置する第2当接面116とを備えている。
上側突起85の下面が凸部114の第1当接面116と当接していない状態では(図4(B)、(D)参照)、下側突起84の開口112の上内面117(図4(F)参照)が、拍車63の軸68と当接している。拍車63の軸68は、開口112の上内面117によって下向きへ押されている。これにより、拍車63は排出ローラ62を押圧する。図4(B)、(D)、(F)に示される支持部73の位置は、第1位置である。また、このとき、スライド部74は、支持部73を第1位置に保持しており、その位置は、第3位置である。また、このとき、拍車移動機構64は、当接状態である。
スライド部74が図4(B)に示される位置から左向きに移動すると、スライド部74の凸部114が、支持部73の上側突起85に下側から当接する。詳細には、最初に、左向きに移動するスライド部74の凸部114の第3当接面115と上側突起85とが当接する。スライド部74が左側へ移動する程、上側突起85は、傾斜面である第3当接面115によって押されて上方に移動する。最終的に、図4(C)、(E)に示されるように、凸部114の第4当接面116と上側突起85とが当接する。
また、上側突起85、つまり支持部73が上方に移動するため、支持部73の下側突起84の開口112の上内面117(図4(F)参照)は拍車63の軸68から離間するとともに、開口112の下内面118(図4(F)参照)が拍車63の軸68と当接する。拍車63の軸68は、開口112の下内面118によって上向きへ押される。これにより、拍車63は排出ローラ62から離間する(図4(C)参照)。図4(C)、(E)に示される支持部73の位置は、第2位置である。また、このとき、スライド部74は、支持部73を第2位置に保持しており、その位置は、第4位置である。また、このとき、拍車移動機構64は、離間状態である。
以上より、スライド部74は、第3位置と第4位置との間で左右方向9に移動可能であり、支持部73は、第1位置と第2位置との間で上下方向7に移動可能であり、拍車移動機構64は、当接状態と離間状態との間で状態変化可能である。
[コイルばね90]
図3に示されるように、スライド部74の左端部には、スライド部74を第4位置から第3位置に向けて、つまり右に向けて付勢するコイルばね90(本発明の付勢部材の一例)が取り付けられている。コイルばね90の右端部は、スライド部74に取り付けられており、コイルばね90の左端部は、フレーム71に取り付けられている。
スライド部74の左後端部には、上側に延びた凸部97が設けられている。凸部97の右面は、左右方向9に移動するキャリッジ23に当接される。左向きに移動するキャリッジ23が凸部97に当接して凸部97を左向きに押すと、コイルばね90が圧縮され、スライド部74は、コイルばね90の付勢力に抗って左向きに、つまり第3位置から第4位置に移動する。以上より、スライド部74は、左右方向9へ移動するキャリッジ23に当接することで、コイルばね90による付勢力に抗って第3位置から第4位置に移動する。
なお、フレーム71を押していたキャリッジ23が右向きへ移動すると、スライド部74は、コイルばね90が圧縮された状態から元の状態に戻ろうとする力(コイルばね90の付勢力)によって右向きに、つまり第4位置から第3位置に移動する。
[制御部130]
以下、図5が参照されて、制御部130の概略構成が説明される。制御部130が後述するフローチャートにしたがって記録制御を行うことによって、本発明が実現される。制御部130は、複合機10の全体動作を制御するものである。制御部130は、CPU131、ROM132、RAM133、EEPROM134、ASIC135、及びこれらを相互に接続する内部バス137を備えている。
ROM132には、CPU131が記録制御を含む各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域として使用される。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
ASIC135には、搬送用モータ102、給送用モータ101、及びキャリッジ駆動用モータ103が接続されている。ASIC135には、各モータを制御する駆動回路が組み込まれている。CPU131から所定のモータに応じた駆動回路に各モータを回転させるための駆動信号が入力されると、駆動信号に応じた駆動電流が駆動回路から対応するモータへ出力される。これにより、対応するモータが回転する。つまり、制御部130は、各モータ101、102、103を制御する。
また、ASIC135には、圧電素子44が接続されている。圧電素子44は、不図示のドライブ回路を介して制御部130により給電されることで動作する。制御部130は、圧電素子44への給電を制御し、複数のノズル40からインク滴を吐出させる。
また、ASIC135には、搬送ローラ60の軸に設けられたロータリーエンコーダ(不図示)から出力されるパルス信号が入力される。制御部130は、ロータリーエンコーダからのパルス信号に基づいて、搬送ローラ60の回転量を算出する。また、ASIC135には、搬送路65を搬送される記録用紙12の搬送向き16の先端及び後端を検出するためのセンサ(不図示)が接続されている。制御部130は、センサからの信号に基づいて、センサの配置位置における記録用紙12の搬送向き16の先端及び後端を検知する。そして、制御部130は、搬送ローラ60の回転量と、センサの配置位置における記録用紙12の搬送向き16の先端及び後端の検知タイミングとに基づいて、搬送される記録用紙12の搬送向き16の先端及び後端の位置を特定する。
[画像記録制御]
以下、制御部130が記録用紙12に対する両面画像記録を実行する際の処理の手順が、図6のフローチャートに基づいて説明される。制御部130の命令によって、上記処理が実行されることによって、本発明が実現される。なお、本実施形態において、排出ローラ対55の初期状態は当接状態であるものとする。また、本実施形態において、印刷データは、外部情報機器から受信されて、RAM133(図5参照)に記憶されるものとする。
操作パネル22(図1参照)の操作により両面印刷が指示されると、制御部130は給送用モータ101を駆動させる。これにより、給送ローラ25が回転し、給送トレイ20に載置された記録用紙12が搬送路65に給送される(S10)。次に、制御部130は、搬送用モータ102を正転駆動させる。これにより、搬送ローラ60、排出ローラ62、及び反転ローラ45が第2回転向きに回転し、搬送ローラ対54に到達した記録用紙12は搬送ローラ対54によって搬送向き16に搬送される(S20)。
次に、制御部130は、搬送向き16に搬送される記録用紙12の先端が記録部24と対向する印刷開始位置に到達すると、搬送用モータ102を停止させる。これにより、搬送ローラ60が停止されて、記録用紙12が停止される(S30)。ここで、印刷開始位置とは、例えば、記録用紙12の画像記録領域における先端が、記録ヘッド39に形成された複数のノズル40のうち搬送向き16の上流端に位置するノズル40と対向する位置である。記録用紙12の先端が印刷開始位置で停止されたとき、記録用紙12の表面(本発明の第1面の一例)が、記録ヘッド39と対向される。
次に、制御部130は、記録用紙12の表面に対する画像記録を実行する(S40)。制御部130は、記録用紙12に画像を記録する際、搬送用モータ102を制御して、搬送ローラ対54及び排出ローラ対55に所定改行幅分の記録用紙12の搬送及び停止を交互に繰り返す間欠搬送を実行させる(図7(A)のステップS260)。この間欠搬送における記録用紙12を所定改行幅分だけ搬送させる処理が、本発明の搬送動作の一例である。制御部130は、間欠搬送において記録用紙12の搬送が停止されている間に、キャリッジ23を主走査方向(左右方向9)に移動させながら、圧電素子44への給電を制御して、ノズル40からインク滴を吐出させる(図7(A)のステップS210)。詳細には、制御部130は、キャリッジ23を主走査方向(左右方向9)に印刷範囲の端から端まで移動させる1回のパスの間に、ノズル40からインク滴を吐出させる。このインク滴を吐出させる処理が、本発明の記録動作の一例である。
以上より、制御部130は、ステップS40において、搬送動作と記録動作とを交互に実行させる。なお、ステップS40についての詳細は、後述される。
表面に対する画像記録の完了後、制御部130は、搬送用モータ102を正転駆動させる。これにより、搬送ローラ60、排出ローラ62、及び反転ローラ45は、第2回転向きに回転されて、記録用紙12を搬送向き16に搬送させる。搬送向き16に搬送される記録用紙12の先端が経路切替部材41に到達すると、経路切替部材41は記録用紙12に押し上げられることにより、反転姿勢から排出姿勢に姿勢変化される。この状態では、反転ローラ45が第2回転向きに回転しているため、記録用紙12の排出トレイ21に向けての搬送が継続される。その後、制御部130は、搬送向き16に搬送される記録用紙12の後端が補助ローラ47と補助ローラ48との間の規定位置、つまり第1接続位置36に到達したと判断すると、搬送用モータ102を停止する(S50)。記録用紙12の後端が規定位置に到達すると、記録用紙12が経路切替部材41を押し上げる力よりも経路切替部材41の自重による力が大きくなる。これにより、経路切替部材41が排出姿勢から反転姿勢へ姿勢変化する。その結果、搬送向き16に搬送される記録用紙12の後端は、補助ローラ48によって下側へ押され、第2搬送路67側へ向けられる。
次に、制御部130は、搬送用モータ102を逆転駆動させる(S60)。これにより、搬送ローラ60、排出ローラ62、及び反転ローラ45が第1回転向きに回転する。その結果、記録用紙12の搬送向きは、搬送向き16の逆向きとなり、搬送向き16の上流端が第2搬送路67側へ向けられた記録用紙12は、第2搬送路67へスイッチバック搬送される。スイッチバック搬送された記録用紙12は、第2搬送路67を第1接続位置36から第2接続位置37へ向けて搬送される。
制御部130は、スイッチバック搬送されて第2接続位置37から再び第1搬送路65へ搬送された記録用紙12の先端を、印刷開始位置で停止させる(S70)。このとき、記録用紙12の裏面(本発明の第2面の一例)が、記録ヘッド39と対向される。つまり、記録用紙12は、反転ローラ対43、経路切替部材41、及び第2搬送路67によって、表裏を反転させられる。そして、制御部130は、記録用紙12の表面に対する画像記録と同様にして、記録用紙12の裏面に対する画像記録を実行する(S80)。つまり、制御部130は、記録ヘッド39によって表面に画像を記録されてから第2搬送路67を介して記録ヘッド39まで搬送された記録用紙12の表面と反対面の裏面に対して、搬送動作及び記録動作を実行させるものである。ステップS80において、制御部130は、ステップS40と同様の処理を実行する。なお、ステップS80についての詳細は、後述される。
裏面に対する画像記録の完了後、制御部130は、搬送用モータ102を正転駆動させる。これにより、搬送ローラ60、排出ローラ62、及び反転ローラ45は、第2回転向きに回転されて、記録用紙12を搬送向き16に搬送させる。その結果、記録用紙12は、記録部24から排出ローラ対55を経て反転ローラ対43を通過し、排出トレイ21に排出される(S90)。
次に、図6のステップS40、S80における処理の詳細な手順が、図7(A)のフローチャートに基づいて説明される。
最初に、制御部130は、記録動作を実行する。詳述すると、制御部130は、記録用紙12の被吐出領域に吐出するインク滴の量(インク量)を、印刷データに基づいて算出し(S200)、算出したインク量に相当するインク滴を、ノズル40から吐出させる(S210)。
ここで、被吐出領域は、今回の記録動作、つまり1回の記録動作において記録用紙12にインク滴が吐出される領域のことであり、具体的には図8(A)にハッチングで示された領域Aである。また、インク量は、今回の記録動作、つまり1回の記録動作において被吐出領域に吐出されるインク量である。また、インク量の算出は、例えば、以下のようにして行われる。制御部130は、印刷データを参照することによって、印刷データの各ドットについて、画像記録の際に吐出されるインク滴の種類(例えば、対象ドットが黒色の場合は1種類、対象ドットが黒以外の色の場合はシアン、マゼンタ、イエローの1〜3種類である。)と各種インク滴の吐出回数(濃度が大きい程、吐出回数が多くなる。)とを決定する。制御部130は、4種のインク滴のそれぞれについて吐出回数を乗じた値を算出し、次に算出した4つの値を合算する。これにより、インク量が算出される。
次に、制御部130は、記録用紙12が搬送ローラ対54及び排出ローラ対55の双方によって挟持されているか否かを判断する(S220)。そして、制御部130は、記録用紙12が搬送ローラ対54または排出ローラ対55の一方のみによって挟持されている場合(S220:No)、後述するステップS310以降の処理を実行する。
一方、制御部130は、記録用紙12が搬送ローラ対54及び排出ローラ対55の双方によって挟持されている場合(S220:Yes)、つまり図11(A)に示される状態の場合、後述するステップS230以降の処理を実行する。以上より、上述したステップS230以降の処理は、記録用紙12の搬送向き16の先端が未だ排出ローラ対55に挟持されていない印刷開始直後の状態、及び、記録用紙12の搬送向き16の後端が既に搬送ローラ対54を通過した印刷終了直前の状態において、実行されない。
記録用紙12が搬送ローラ対54及び排出ローラ対55の双方によって挟持されている場合(S220:Yes、図11(A)参照)、制御部130は、ステップS200において算出したインク量が所定の閾値以上であるか否かを判断する(S230)。ここで、本実施形態における所定の閾値は、インク滴が吐出された記録用紙12が膨潤によってプラテン42から浮き上がりが大きくなってしまうと想定されるインク量に対応する値であって、種々の実験や経験則に基づいて予め設定された値である。換言すると、所定の閾値は、インク滴が吐出された記録用紙12が膨潤することによってプラテン42から浮き上がり記録ヘッド39に当接する可能性が大きいインク量に対応する値である。
記録用紙12が搬送ローラ対54及び排出ローラ対55の双方によって挟持されている場合(S220:Yes、図11(A)参照)、または、算出したインク量が所定の閾値未満であった場合(S230:No)、制御部130は、未だ記録用紙12に記録されていない印刷データがRAM133に存在するか否かを判断する(S310)。そして、未記録の印刷データが存在する場合(S310:Yes)、制御部130は、記録用紙12を所定改行幅分だけ搬送させる搬送動作を実行する(S320)。その後、制御部130は、再びステップS200以降の処理を実行する。一方、全ての印刷データが記録用紙12に記録された場合(S310:No)、記録用紙12に画像を記録する一連の処理は終了され、制御部130は、上述した図7(A)の処理がステップS40に対応する処理の場合、記録用紙12の後端が規定位置に到達するまで記録用紙12を搬送向き16に搬送し(図6のステップS50)、上述した図7(A)の処理がステップS80に対応する処理の場合、記録用紙12を排出トレイ21に排出する(図6のステップS90)。
一方、算出したインク量が所定の閾値以上であった場合(S230:Yes)、制御部130は、キャリッジ23を搬送路65よりも左側に向けて左向きに移動させることによって、キャリッジ23にスライド部74を押させる。これにより、図11(B)に示されるように、拍車63が排出ローラ対55から離間される。つまり、排出ローラ対55が当接状態から離間状態に状態変化される(S240)。
なお、ステップS80におけるステップS230の実行の際の閾値は、ステップS40におけるステップS230の実行の際の閾値よりも大きく設定されている。つまり、記録用紙12の裏面に画像記録を行う際の閾値は、記録用紙12の表面に画像記録を行う際の閾値よりも大きな値に設定されている。なお、閾値がこのように設定されている理由については、後述される。
ステップS240の次に、制御部130は、未だ記録用紙12に記録されていない印刷データがRAM133に存在するか否かを判断する(S250)。そして、未記録の印刷データが存在する場合(S250:Yes)、制御部130は、記録用紙12を所定改行幅分だけ搬送させる搬送動作を実行する(S260)。
その後、制御部130は、ステップS240の実行から所定時間が経過したか否かを判断する(S270)。ここで、所定時間は、インク滴の吐出によって膨潤した記録用紙12が離間状態の排出ローラ対55を経て搬送向き16の下流側に延びていくのに十分な時間として予め設定された時間である。また、所定時間は、ステップS240の実行から次回のステップS200の実行までの時間よりも短く設定される。なお、本実施形態において、制御部130には、タイマカウンタが内蔵されており、当該タイマカウンタによってステップS240からの経過時間がカウントされる。
ステップS240の実行から所定時間の経過後、制御部130は、キャリッジ23を右向きに移動させる。これにより、拍車63が排出ローラ対55に圧接される。つまり、排出ローラ対55が離間状態(図11(B)参照)から当接状態(図11(A)参照)に状態変化される(S280)。その後、再びステップS200以降の処理が実行される。
一方、ステップS250において、全ての印刷データが記録用紙12に記録された場合(S250:No)、ステップS260が実行されることなくステップS270、S280と同処理であるステップS290、S300が実行される。その後、制御部130は、上述した図7(A)の処理がステップS40に対応する処理の場合、記録用紙12の後端が規定位置に到達するまで記録用紙12を搬送向き16に搬送し(図6のステップS50)、上述した図7(A)の処理がステップS80に対応する処理の場合、記録用紙12を排出トレイ21に排出する(図6のステップS90)。
以上より、制御部130は、ステップS240において、記録用紙12が搬送ローラ対54及び排出ローラ対55に挟持されている状態において(S220:Yes)、以前(本実施形態では直近)の記録動作において記録用紙12の被吐出領域に吐出するように命令したインク滴の量が所定の閾値以上であることを条件として(S230:Yes)、直前の記録動作が完了(S210)してから、次の記録動作が開始(S200)されるまでの間に、拍車移動機構64を制御して排出ローラ対55を離間状態(図11(B)参照)に変化させた後(S240)、当接状態(図11(A)参照)に状態変化させる(S280)。
[実施形態の効果]
本実施形態によれば、記録用紙12に多量のインク滴が吐出されると、記録用紙12が搬送ローラ対54及び排出ローラ対55の双方によって挟持されている状態で膨潤した記録用紙12は、記録ヘッド39側へ浮き上がってしまう。そこで、本実施形態によれば、直近の記録動作において記録用紙12に吐出されるように命令されたインク滴の量が多い場合、排出ローラ対55を当接状態から離間状態に状態変化させる。これにより、記録用紙12が搬送ローラ対54にのみ挟持された状態となる。その結果、多量のインク滴の吐出によって記録用紙12が膨潤しても、膨潤した記録用紙12は搬送向き16の下流側に延びる。つまり、本実施形態によれば、記録用紙12が浮き上がることによって、記録ヘッド39に当接することを低減することができる。その結果、インク滴の浸透に起因する記録用紙12の膨潤により、記録用紙12が装置内で詰まる可能性を低くすることができる。
また、本実施形態によれば、離間状態に状態変化された排出ローラ対55は次の記録動作の開始までに、つまり次のインク滴の吐出開始までに離間状態から当接状態に状態変化される。そのため、記録用紙12にインク滴が吐出される際には、記録用紙12が搬送ローラ対54及び排出ローラ対55の双方によって挟持された状態、つまり記録用紙12が安定した状態を維持することができる。
また、本実施形態によれば、表面にインク滴が吐出された被吐出領域の裏側は、既に記録用紙12にインクが浸透している。そのため、表面にインク滴が吐出された記録用紙12は、裏面にインク滴が吐出されても膨潤しにくい。そこで、本実施形態では、既にインク滴が吐出された表面の裏側である裏面に吐出されるように命令されたインク滴の量と比較される閾値は、表面に吐出されるように命令されたインク滴の量の比較される閾値よりも大きい値に設定されている。これにより、裏面にインク滴が吐出される際には、表面にインク滴が吐出される際よりも多量のインク滴が吐出されるように命令されない限り、排出ローラ対55は離間状態に状態変化されない。つまり、本実施形態によれば、排出ローラ対55が不必要な状況において離間状態に状態変化されることを防止することができる。すなわち、本実施形態によれば、記録用紙12が搬送ローラ対54のみによって搬送される状況を減らすことによって、記録用紙12を安定して搬送することができる。
また、本実施形態によれば、キャリッジ23の移動によって、排出ローラ対55の状態を変化させることができる。このため、本実施形態によれば、排出ローラ対55を状態変化させるための専用の駆動源を別途設ける必要がない。
[実施形態の変形例1]
上述の実施形態では、制御部130がステップS200において算出するインク量は、直近の記録動作、つまり1回の記録動作において被吐出領域に吐出されるインク量であり、被吐出領域は、直近の記録動作、つまり1回の記録動作において記録用紙12にインク滴が吐出される領域のことであった。しかし、制御部130がステップS200において算出するインク量は、直近よりも以前の記録動作において被吐出領域に吐出されたインク量も含むインク量であり、被吐出領域は、以前の記録動作において記録用紙12にインク滴が吐出された領域であってもよい。
例えば、制御部130がステップS200において算出するインク量は、直近及び当該直近の1回前の記録動作、つまり2回の記録動作において被吐出領域に吐出されるインク量の合計であってもよい。また、被吐出領域は、直近及び当該直近の1回前の記録動作、つまり2回の記録動作において記録用紙12にインク滴が吐出される領域、具体的には、図8(B)に示されるように、直近の記録動作における被吐出領域Bと、当該直近の1回前の記録動作における被吐出領域Aとを合わせた領域Cであってもよい。もちろん、2回の記録動作に限らず、3回以上の記録動作におけるインク量や被吐出領域であってもよい。
[実施形態の変形例2]
上述の実施形態における図7(A)のステップS270、S290における所定時間は、ステップS210において算出されたインク量に応じて、異なる時間に設定されていてもよい。例えば、RAM133に、異なる値のインク量と各インク量に対応する所定時間とよりなるデータテーブルが記憶されており、当該データテーブルにおいて、ステップS210において算出されたインク量が多い程、ステップS270、S290における所定時間が長く設定されていてもよい。
被吐出領域に吐出されたインク滴の量が多い程、記録用紙12の浮き上がり量が多くなるため、記録用紙12が搬送向き16の下流側に延びるのに要する時間が長くなる。そこで、変形例2によれば、被吐出領域に吐出されたインク滴の量が多い程に排出ローラ対55を離間状態に状態変化させておく時間を長くすることによって、浮き上がり量の多い記録用紙12を搬送向き16に下流側に確実に延ばすことができる。
[実施形態の変形例3]
上述の実施形態では、図7(A)のステップS230においてインク量が所定の閾値未満であった場合、排出ローラ対55が当接状態から離間状態に状態変化されることはなかった。しかし、制御部130は、図7(B)に示されるように、ステップS210においてインク量が所定の閾値未満であっても(S230:No)、以前の記録動作において所定の閾値以上の量のインク滴が吐出された被吐出領域の少なくとも一部が記録ヘッド39と対向している場合(S410:Yes)、排出ローラ対55を当接状態から離間状態に状態変化させてもよい(S240)。
例えば、図8(B)に示されるように、直近の記録動作(S210)で被吐出領域Bに吐出されるインク量が所定の閾値未満であったとしても(S230:No)、当該直近の1回前の記録動作(S210)で被吐出領域Aに吐出されたインク量が所定の閾値以上であり、且つ被吐出領域Aの一部である領域Dが記録ヘッド39と対向している場合には(S410:Yes)、制御部130は、排出ローラ対55を当接状態から離間状態に状態変化させる(S240)。
なお、ステップS410において、当該直近の1回前の記録動作(S210)で被吐出領域Aに吐出されたインク量が所定の閾値未満である場合、または図8(B)に示された状態とは異なり被吐出領域Aの一部である領域Dが記録ヘッド39と対向していない場合には(S410:No)、ステップS310が実行される。
多量のインク滴が吐出された記録用紙12上の被吐出領域は、ある程度の時間経過後に膨潤するおそれがある。そして、ある程度の時間経過後に膨潤した被吐出領域が記録ヘッド39と対向している場合、当該被吐出領域が記録ヘッド39に当接してしまうおそれがある。そこで、変形例3によれば、制御部130は、以前の記録動作において多量のインク滴が吐出されることとなった被吐出領域の少なくとも一部が記録ヘッド39と対向していることを条件として、排出ローラ対55を第2姿勢に姿勢変化させる。これにより、膨潤した記録用紙12が搬送向き16の下流側に延びるため、上述したような被吐出領域の記録ヘッド39への当接の可能性を低くすることができる。
[実施形態の変形例4]
上述の実施形態では、被吐出領域は、1回の記録動作において記録用紙12にインク滴が吐出される領域のことであり、具体的には図8(A)にハッチングで示された領域Aであった。そして、制御部130は、ステップS200において、当該領域Aに吐出するインク量を算出した。
しかし、被吐出領域は、図9に例示されるように、インク滴が吐出される状態の記録用紙12において、左右方向9に複数に分割されていてもよい。そして、制御部130は、ステップS210において、複数に分割された分割領域E1〜E4の各々についてインク量を算出し、ステップS230において、分割領域E1〜E4の各々に対応する各インク量を所定の閾値と比較してもよい。そして、制御部130は、当該各インク量の少なくとも一つが所定の閾値以上である場合に(S230:Yes)、ステップS240を実行し、当該各インク量の全てが所定の閾値未満である場合に(S230:No)、ステップS310を実行してもよい。
変形例4によれば、例えば、記録用紙12の左右方向9の端部のみに多量のインク滴が吐出されるように命令されたような場合でも、排出ローラ対55を離間状態に状態変化させて、当該端部が膨潤した記録用紙12を搬送向き16の下流側に延ばすことができる。
[実施形態の変形例5]
所定の閾値は、記録用紙12の種類によって異なる値であってもよい。ここで、記録用紙12の種類としては、例えば、普通紙、光沢紙、はがき用紙などがある。そして、変形例5では、例えば、RAM133に、記録用紙12の種類と各種類に対応する所定の閾値とよりなるデータテーブルが記憶されている。また、変形例5では、例えば、給送トレイ20に載置されているなどによって画像記録の対象となる記録用紙12の種類は、操作パネル22の操作によって指定され、制御部130は、指定された記録用紙12の種類と、上記データテーブルとに基づいて、使用する所定の閾値を決定する。
変形例5によれば、例えば、厚みのある記録用紙12は、膨潤しにくいため、閾値を大きい値に設定し、薄い記録用紙12は、膨潤し易いため、閾値を小さい値に設定することができる。
[実施形態の変形例6]
上述の実施形態では、第2搬送路67は、図2に示されるように、排出ローラ対55よりも搬送向き16の下流側且つ反転ローラ対43よりも搬送向き16の上流側の第1接続位置36において搬送路65から分岐され、搬送ローラ対54よりも搬送向き16の上流側の第2接続位置37で搬送路65と合流していた。しかし、第2搬送路67は、記録ヘッド39と対向する記録用紙12の面を表裏逆とすることを目的とする経路であるため、当該目的が達成されるのであれば、第2搬送路67は上述の実施形態で説明されたもの、具体的には図2に示されたものに限らない。
例えば、図10に示されるように、搬送路65における搬送ローラ対54と記録部24との間に反転ローラ対43が配置されており、第2搬送路67は、搬送ローラ対54よりも搬送向き16の下流側且つ反転ローラ対43よりも搬送向き16の上流側の位置、及び搬送ローラ対54よりも搬送向き16の上流側の位置において、搬送路65と接続されていてもよい。なお、図10においては、搬送ローラ対54と反転ローラ対43との間において搬送路65の上側に設けられている経路切替部材41の図示は省略されている。
[実施形態の変形例7]
上述の実施形態では、記録用紙12の裏面に画像記録を行う際の閾値は、記録用紙12の表面に画像記録を行う際の閾値よりも大きな値に設定されていたが、閾値の値の大小は当該設定に限らない。例えば、記録用紙12の裏面に画像記録を行う際の閾値は、記録用紙12の表面に画像記録を行う際の閾値よりも小さな値に設定されていてもよい。
記録用紙12の表面と裏面とでは、記録用紙12上の被吐出領域の状態が異なる場合がある。変形例7によれば、このような場合に、表面と裏面との被吐出領域の状態に応じて各面で異なる閾値を設定することができる。
[実施形態の変形例8]
上述の実施形態では拍車63を排出ローラ62からリリースしたが、拍車63が排出ローラ62と当接した状態を維持しつつ、拍車63の排出ローラ62に対する押圧力を弱めるようにしてもよい。つまり、変形例8において、拍車移動機構64は、拍車63が排出ローラ62を押圧する第1状態と、拍車63が排出ローラ62を押圧する力が第1状態よりも小さい第2状態との間で状態変化可能である。変形例8によれば、第2状態において第1状態の時よりはニップ力が弱まるので、多量のインク滴の吐出によって記録用紙12が膨潤しても、膨潤した記録用紙12は搬送向き16の下流側に延びる。
[実施形態の変形例9]
上述の実施形態では、直前の印刷が完了した後、次の記録が開始される前に、排出ローラ対55を離間状態とした後、当接状態としたが、直ぐに当接状態に戻さなくてもよい。少なくとも、直前の印刷が完了した後、次の記録が開始される前に、排出ローラ対55を離間状態とした後、記録用紙12の後端が搬送ローラ対54を抜ける前に排出ローラ対55を当接状態に戻せばよい。例えば、連続してインク量の多い印字である場合は、排出ローラ対55の離間状態をキープしたまま次の印刷を行ってもよい。また、変形例9における当接状態及び離間状態は、上述した変形例8における第1状態及び第2状態であってもよい。
10・・・複合機
12・・・記録用紙
16・・・搬送向き
39・・・記録ヘッド
40・・・ノズル
54・・・搬送ローラ対
55・・・排出ローラ対
64・・・拍車移動機構
130・・・制御部

Claims (10)

  1. シートを挟持して搬送向きに搬送する第1ローラ対と、
    上記第1ローラ対よりも上記搬送向きの下流側に設けられており、シートを挟持して上記搬送向きに搬送する第2ローラ対と、
    上記第1ローラ対よりも上記搬送向きの下流側且つ上記第2ローラ対よりも上記搬送向きの上流側に設けられており、ノズルからインク滴を吐出する記録ヘッドと、
    上記第2ローラ対を構成する一対のローラの一方が他方を押圧する第1状態、及び上記一対のローラの一方が他方を押圧する力が上記第1状態よりも小さい、または、上記一対のローラの一方が他方から離間した第2状態に、上記第2ローラ対を状態変化させる状態変化機構と、
    シートを改行幅だけ搬送させる搬送動作、及び上記記録ヘッドに印刷データに基づく量のインク滴を吐出させる記録動作を交互に実行させる制御部と、を備え、
    上記制御部は、
    シートが上記第1ローラ対及び上記第2ローラ対に挟持されている状態において、以前の記録動作において当該シート上の被吐出領域に吐出するように命令したインク滴の量が閾値以上であることを条件として、直前の記録動作が完了してから次の記録動作が開始されるまでの間に、上記状態変化機構を制御して上記第2ローラ対を上記第2状態に状態変化させた後、当該シートの後端が上記第1ローラ対を通過する前に上記第2ローラ対を上記第1状態に状態変化させるインクジェット記録装置。
  2. 上記制御部は、直前の記録動作が完了してから次の記録動作が開始されるまでの間に、上記状態変化機構を制御して上記第2ローラ対を上記第2状態に状態変化させた後、上記第1状態に状態変化させる請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 上記制御部は、直前の記録動作においてシート上の被吐出領域に吐出するように命令したインク滴の量と閾値とを比較する請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 上記制御部は、シート上の被吐出領域に吐出するように命令したインク滴の量に応じて、上記状態変化機構を制御して上記第2ローラ対を上記第2状態に状態変化させておく時間を変更する請求項1から3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 上記制御部は、以前の記録動作において閾値以上のインク滴が吐出された被吐出領域の少なくとも一部が上記記録ヘッドと対向していることを条件として、上記第2ローラ対を上記第2状態に状態変化させる請求項1から4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 上記記録ヘッドによって第1面に画像を記録されたシートの表裏を反転させるシート反転部を更に備え、
    上記制御部は、上記記録ヘッドによって第1面に画像を記録されてから上記シート反転部を介して再び上記記録ヘッドまで搬送されたシートの第1面と反対面の第2面に対して、搬送動作及び記録動作を実行させるものであり、
    上記制御部が上記第2面の被吐出領域に吐出するように命令したインク滴の量と比較される閾値は、上記第1面の被吐出領域に吐出されるように命令されたインク滴の量と比較される閾値と異なる値である請求項1から5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  7. 上記制御部が上記第2面の被吐出領域に吐出するように命令したインク滴の量と比較される閾値は、上記第1面の被吐出領域に吐出されるように命令されたインク滴の量と比較される閾値よりも大きい値である請求項6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 上記制御部は、吐出するように命令したインク滴の量が閾値以上か否かを、被吐出領域が上記搬送向きと交差する幅方向に複数に分割された分割領域毎に判断する請求項1から7のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  9. 上記制御部が被吐出領域に吐出するように命令したインク滴の量と比較される閾値は、シートの種類によって異なる値である請求項1から8のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  10. 上記記録ヘッドが搭載されており、上記搬送向きと交差する幅方向へ移動するキャリッジを更に備え、
    上記第2ローラ対は、
    第1ローラと、
    上記第1ローラに対向して配置された第2ローラと、を備え、
    上記状態変化機構は、
    上記第1ローラを回転可能に支持しており、上記第1状態において上記第1ローラが上記第2ローラに押圧する第1位置、及び上記第2状態において上記第1ローラが上記第1状態より小さい力で上記第2ローラに押圧、または、上記第1ローラが上記第2ローラから離間した第2位置に移動可能な支持部と、
    上記支持部を上記第1位置に保持する第3位置、及び上記支持部を上記第2位置に保持する第4位置に、上記幅方向に沿って移動するスライド部と、
    上記スライド部を上記第3位置に向けて付勢する付勢部材と、を備え、
    上記スライド部は、
    上記幅方向へ移動する上記キャリッジと当接することで、上記付勢部材による付勢力に抗って上記第3位置から上記第4位置に移動する請求項1から9のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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