JP2014069481A - プリンタ及び印字ヘッドの駆動方法 - Google Patents

プリンタ及び印字ヘッドの駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】操作者の要求に応じて、適正な印字品質で、適正な印字速度で印字を行うことができるようにする。
【解決手段】印字ヘッド21と、コイル駆動部27と、印字ヘッド21の内部温度を検出するための温度検出部28と、印字モードに対応させて、印字ヘッド21の内部温度を制御するための閾値のうちの一方を設定する閾値設定部32と、検出温度が設定された閾値以上である場合に、印字ヘッド21の内部温度を低くするための印字条件を設定する印字条件設定部33とを有する。閾値を設定すると、印字濃度が低くならず、印字品質が低くならない。閾値を設定すると、印字速度が低くならない。
【選択図】図1

Description

本発明は、プリンタ及び印字ヘッドの駆動方法に関するものである。
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置、例えば、ワイヤドット式のプリンタは印字ヘッドを備え、印字ヘッドに配設された印字ワイヤを選択的に前進させてインクリボンに打ち付け、インクリボンのインクを媒体としての用紙に転写することによって印字が行われるようになっている。
そのために、前記印字ヘッドには、印字ワイヤと同じ数のコアが配設され、該各コアに対応させて、先端に前記印字ワイヤが取り付けられたアーマチュアが揺動自在に配設される。そして、各コアの周囲に配設されたコイルに所定の電圧を印加することによってコイルに駆動電流を供給し、コアに電磁力を発生させると、アーマチュアがコアによって吸引され、印字ワイヤが前進させられる。
ところで、前記印字ヘッドにおいては、コイルに駆動電流が供給されるのに伴って熱が発生するが、熱の発生に伴ってコイルの温度が高くなると、コイルが損傷することがある。
そこで、コイルの耐熱温度より低い温度を閾値として設定し、コイルの温度を検出し、検出された温度、すなわち、検出温度が閾値より高くなると、印字ヘッドを間欠的に駆動したり、印字ヘッドが搭載されたキャリッジを一方向にだけ移動させて印字ヘッドを駆動したりして、コイルの温度を低くする、いわゆるサーマル制御を行うようにしたプリンタが提供されている(例えば、特許文献1参照。)。
ところが、特許文献1に係るプリンタにおいては、前記サーマル制御を行った場合、通常の印字制御と比べて、印字を行うのに必要な時間が長くなり、プリンタのスループットが低くなってしまう。
したがって、プリンタのスループットが低くならないように、閾値を高くし、コイルの耐熱温度に近い値に設定して、前記サーマル制御が行われる頻度を低くすることが考えられる。
ところが、印字が継続して行われている間にコイルの温度が徐々に高くなると、コイルの抵抗値が大きくなり、コイルに駆動電流が流れにくくなって、印字ワイヤをインクリボンに打ち付ける力(以下「インパクト力」という。)が小さくなり、印字される文字等の濃度、すなわち、印字濃度が低くなってしまう。
そこで、前記検出温度が高いほどコイルに電圧を印加する時間、すなわち、電圧印加時間を長くするようにしたプリンタが提供されている(例えば、特許文献2参照。)。
この場合、コイルの温度が高くなり、コイルの抵抗値が大きくなると、電圧印加時間が長くされるので、印字ヘッドを駆動するのに必要なエネルギーを確保することができる。したがって、一定のインパクト力を発生させることができ、印字濃度が低くなるのを防止することができる。
特開平1−308647号公報 特開昭60−115477号公報
しかしながら、特許文献2に係るプリンタにおいては、前記検出温度が所定の値より高くなると、電圧印加時間を長くしても、一定のインパクト力を発生させることができなくなり、印字濃度が低くなり、印字品質が低くなってしまう。
このように、従来の技術においては、閾値を高くし、コイルの耐熱温度に近い値に設定すると、サーマル制御が行われにくくなり、プリンタのスループットが低下するのを防止することができるが、コイルの温度が高くなると、印字濃度が低くなり、印字品質が低下してしまう。また、閾値を低くすると、印字品質が低下するのを防止することができるが、プリンタのスループットが低下してしまう。
本発明は、前記従来のプリンタの問題点を解決して、印字データの種類、媒体の形態についての操作者の要求等に応じて、適正な印字品質で、適正な印字速度で印字を行うことができるプリンタ及び印字ヘッドの駆動方法を提供することを目的とする。
そのために、本発明のプリンタにおいては、コイル及び印字素子を備えた印字ヘッドと、前記コイルに駆動電流を供給し、前記印字素子を駆動して印字を行うコイル駆動部と、前記印字ヘッドの内部温度を検出するための温度検出部と、印字モードに対応させて、印字ヘッドの内部温度を制御するために、第1の閾値及び該第1の閾値より低い第2の閾値のうちの一方の閾値を設定する閾値設定部と、前記温度検出部によって検出された印字ヘッドの内部温度である検出温度が前記閾値設定部によって設定された閾値以上である場合に、印字ヘッドの内部温度を低くするための印字条件を設定する印字条件設定部とを有する。
本発明によれば、プリンタにおいては、コイル及び印字素子を備えた印字ヘッドと、前記コイルに駆動電流を供給し、前記印字素子を駆動して印字を行うコイル駆動部と、前記印字ヘッドの内部温度を検出するための温度検出部と、印字モードに対応させて、印字ヘッドの内部温度を制御するために、第1の閾値及び該第1の閾値より低い第2の閾値のうちの一方の閾値を設定する閾値設定部と、前記温度検出部によって検出された印字ヘッドの内部温度である検出温度が前記閾値設定部によって設定された閾値以上である場合に、印字ヘッドの内部温度を低くするための印字条件を設定する印字条件設定部とを有する。
この場合、検出温度が前記閾値設定部によって設定された閾値以上である場合に、印字ヘッドの内部温度を低くするための印字条件が設定される。
したがって、第2の閾値を設定すると、高精彩な文字、画像等を形成するために作成された印字データに基づいて、例えば、普通紙等の単票に対して高品質の印字を行おうとする場合に、インパクト力を十分に大きくすることができるので、印字濃度が低くならず、印字品質が低くならない。
また、第1の閾値を設定すると、テキストデータ等のような通常の文字を形成するために作成された印字データに基づいて、例えば、連続紙等の帳票に対して高速の印字を行おうとする場合に、コイルを低い温度に維持する必要がなくなるので、コイルに電圧を印加する際の休止時間を短くすることができる。したがって、印字速度が低くならない。そして、印字データのデータ量が多かったり、ドット密度が高かったりする場合においても、プリンタのスループットが低くなることがない。
その結果、印字データの種類、媒体の形態についての操作者の要求等に応じて、適正な印字品質で、適正な印字速度で印字を行うことができる。
本発明の第1の実施の形態における印刷システムの制御ブロック図である。 本発明の第1の実施の形態における制御部の詳細を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの動作を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態におけるインパクト特性を表す図である。 本発明の第2の実施の形態における印刷システムの制御ブロック図である。 本発明の第2の実施の形態における電圧印加時間の補正値の例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態におけるプリンタの動作を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態における印刷システムの制御ブロック図である。 本発明の第3の実施の形態におけるプリンタドライバの動作を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態におけるプリンタの動作を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態における印刷システムの制御ブロック図である。 本発明の第4の実施の形態におけるプリンタの動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、印刷装置としてのプリンタについて説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態における印刷システムの制御ブロック図である。
図において、10はプリンタ、11は上位装置としてのホストコンピュータ、Nwはプリンタ10とホストコンピュータ11とを接続し、印刷システムを形成するネットワークであり、ホストコンピュータ11は、プリンタ10を動作させるためにプリンタ動作処理部としてのプリンタドライバ12を備える。前記ネットワークNwを介してホストコンピュータ11からプリンタ10に印字データが送信され、プリンタ10からホストコンピュータ11に、プリンタ10の状態を表すステータス情報が送信される。
また、16はプリンタ10の全体の制御を行う制御部、18はプリンタ10における走査方向に移動自在に配設されたキャリッジ、19は該キャリッジ18を図示されないキャリッジシャフトに沿って走行させるための走行用の駆動部としてのキャリッジモータ、21は前記キャリッジ18に搭載された印字ヘッドである。
該印字ヘッド21は、図示されない複数の印字素子としての印字ワイヤを備え、印字データに応じて各印字ワイヤを選択的に前進させて図示されないインクリボンに打ち付け、インクリボンのインクを媒体としての用紙に転写することによって印字が行われる。
そのために、前記印字ヘッド21には、印字ワイヤと同じ数の図示されないコアが配設され、該各コアに対応させて、先端に前記印字ワイヤが取り付けられた図示されないアーマチュアが揺動自在に配設されるようになっている。そして、各コアの周囲に配設されたコイル23に所定の電圧を印加することによってコイル23に駆動電流を供給し、各コアに電磁力が発生すると、アーマチュアがコアによって吸引され、印字ワイヤが駆動され、前進させられる。
また、前記印字ヘッド21には、印字ヘッド21の内部温度、本実施の形態においては、コイル23の温度を検出するための温度検出要素としてのサーミスタ24が、コイル23に近接させて配設される。
前記制御部16には、モータ駆動処理手段としてのモータ駆動部26、コイル駆動処理手段としてのコイル駆動部27、温度検出処理手段としての温度検出部28等が接続され、前記モータ駆動部26は制御部16からモータ駆動信号を受けてキャリッジモータ19を駆動し、コイル駆動部27は制御部16からコイル駆動信号を受けてコイル23に電圧を印加することによってコイル23に駆動電流を供給し、温度検出部28はサーミスタ24の抵抗の変化に基づいてコイル23の温度を検出し、検出温度tsとして制御部16に送る。
また、制御部16には、印字データ処理手段としての印字データ処理部31、閾値設定処理手段としての、かつ、第1のデータ保持部としての閾値設定部32、印字条件設定処理手段としての、かつ、第2のデータ保持部としての印字条件設定部33、電圧印加時間設定処理手段としての、かつ、第3のデータ保持部としての電圧印加時間設定部34等が接続される。
前記印字データ処理部31は、ホストコンピュータ11から送信された印字データを受信し、受信した印字データを図示されないバッファに記録することによってバッファリングを行うとともに、前記印字データを、印字を行うためのレイアウト、すなわち、各印字ワイヤを所定のパターンで前進させるためのレイアウトに変換する。
また、前記閾値設定部32は、コイル23の温度を制御するために、複数の、本実施の形態においては、二つの閾値(高温域の第1、第2の閾値)τ1、τ2のうちの所定の閾値を選択して設定する。
本実施の形態において、プリンタ10には、印字速度を優先して印字を行う第1の印字モードとしての印字速度優先モード、及び印字品質を優先して印字を行う第2の印字モードとしての印字品質優先モードが設定されるようになっていて、印字速度優先モードが設定されると、コイル23の温度を制御するための高めの閾値τ1が、印字品質優先モードが設定されると、コイル23の温度を制御するための低めの閾値τ2が設定される。
この場合、閾値の基準値をsとし、正の整数をαとしたとき、閾値τ1は、
τ1=s
にされ、閾値τ2は、
τ2=s−α
にされる。なお、本実施の形態において、閾値τ1は110〔℃〕に、閾値τ2は100〔℃〕にされる。
また、前記印字条件設定部33は、前記検出温度tsと閾値τ1、τ2のうちの設定された閾値(以下「設定閾値」という。)とを比較し、比較結果に基づいて印字ヘッド21を駆動する印字条件を設定し、制御部16に送る。すなわち、印字条件設定部33は、前記検出温度tsが設定閾値より低い場合に、標準の印字条件を、前記検出温度tsが設定閾値以上である場合に、コイル23の温度を低くするための温度低減用の印字条件を設定する。
なお、本実施の形態において、標準の印字条件は、標準の印字負荷で通常の印字制御による印字を行うためのものであり、標準の印字速度、標準の改行量等から成り、温度低減用の印字条件は、標準の印字負荷より小さい印字負荷でサーマル制御による印字を行うためのものであり、印字ヘッド21を間欠的に駆動したり、キャリッジ18を一方向にだけ移動させて印字ヘッド21を駆動したりするために、印字ヘッド21の駆動を停止させるためのコマンド、標準の印字速度より低い印字速度、標準の印字分割数より多く分割された印字分割数から成る。
そして、前記電圧印加時間設定部34は、検出温度tsと対応させてコイル23に電圧を印加する時間、すなわち、電圧印加時間Tを設定する。この場合、検出温度tsが低いほど電圧印加時間Tが短く、検出温度tsが高いほど電圧印加時間Tが長く設定される。
前記電圧印加時間Tは、固定値T0に補正値ΔT(ts)を加算することによって、
T=T0+ΔT(ts)
で表される。前記補正値ΔT(ts)は、検出温度tsが変化するのに伴ってインパクト力Fが変化しないように、検出温度tsの関数とされ、検出温度tsが低いほど小さく、検出温度tsが高いほど大きくされる。本実施の形態において、補正値ΔT(ts)は、検出温度tsの温度帯域ごとに設定され、検出温度tsが40〔℃〕未満で0〔μs〕に、検出温度tsが40〔℃〕以上、かつ、60〔℃〕未満で+10〔μs〕に、検出温度tsが60〔℃〕以上、かつ、80〔℃〕未満で+20〔μs〕に、検出温度tsが80〔℃〕以上、かつ、100〔℃〕未満で+30〔μs〕に、検出温度tsが100〔℃〕以上で+40〔μs〕にされる。
次に、前記印刷システムの動作について説明する。
図2は本発明の第1の実施の形態における制御部の詳細を示すブロック図、図3は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの動作を示すフローチャートである。
まず、制御部16の印字データ受信処理手段Pm0は、印字データ受信処理を行い、ホストコンピュータ11から送信された印字データを受信し、前記バッファに記録することによってバッファリングを行う。
次に、制御部16の印字モード設定処理手段Pm1は、印字モード設定処理を行い、印字データに含まれるコマンドを読み出して解析し、印字速度優先モード又は印字品質優先モードの印字モードを設定する。なお、操作者が、ホストコンピュータ11においてプリンタドライバ12によって印字モードを選択すると、印字データの先頭に、印字速度優先モード又は印字品質優先モードが選択されたことを表すコマンドが付加される。
本実施の形態においては、操作者がホストコンピュータ11において印字モードを選択し、印字モード設定処理手段Pm1が、印字データに含まれるコマンドを解析することによって印字モードがプリンタ10に設定されるようになっているが、操作者が、プリンタ10に配設された図示されない操作部を操作することによって印字モードをプリンタ10に直接設定することもできる。
そして、閾値設定部32(図1)は、閾値設定処理を行い、プリンタ10に設定された印字モードを読み込み、該印字モードに基づいて設定閾値を設定し、該設定閾値を制御部16に送る。
続いて、前記印字データ処理部31は、前記バッファから印字データを読み出し、印字データを、各印字ワイヤを所定のパターンで前進させるためのレイアウトに変換する。
そして、前記温度検出部28は、温度検出処理を行い、サーミスタ24の抵抗の変化に基づいてコイル23の温度を検出し、検出温度tsとして制御部16に送り、前記電圧印加時間設定部34は、電圧印加時間設定処理を行い、検出温度tsを読み込み、該検出温度tsに対応する電圧印加時間Tを設定する。
次に、前記制御部16の印字処理手段Pm2は、印字処理を行い、検出温度ts及び設定閾値を読み込み、検出温度tsが設定閾値より低いかどうかを判断し、検出温度tsが設定閾値より低い場合、印字処理手段Pm2の通常印字処理手段Pm3は、通常印字処理を行い、印字条件設定部33で設定された標準の印字条件を読み込み、該標準の印字条件で印字ヘッド21を駆動し、通常印字を行う。なお、検出温度tsが設定閾値より低い場合、検出温度tsが高くなるにつれて電圧印加時間Tが長くされて、一定のインパクト力Fが発生させられる。
また、検出温度tsが設定閾値以上である場合、印字処理手段Pm2の温度低減印字処理手段Pm4は、温度低減印字処理を行い、印字条件設定部33で設定された温度低減用の印字条件を読み込み、温度低減用の印字条件で印字ヘッド21を駆動し、温度低減印字を行う。
次に、印字ヘッド21のインパクト特性について説明する。
図4は本発明の第1の実施の形態におけるインパクト特性を表す図である。なお、図において、横軸に電圧印加時間Tを、縦軸にインパクト力Fを採ってある。
図において、ラインL1は、印字速度優先モードが設定され、閾値τ1が設定され、検出温度tsが閾値τ1になるように印字ヘッド21の駆動が制御される場合の電圧印加時間Tとインパクト力Fとの関係を、ラインL2は、印字品質優先モードが設定され、閾値τ2が設定され、検出温度tsが閾値τ2になるように印字ヘッド21の駆動が制御される場合の電圧印加時間Tとインパクト力Fとの関係を示す。
閾値τ2が設定された場合、電圧印加時間TをTbに設定すると、印字品質優先モードで印字を行うのに必要となるインパクト力F2を発生させることができる。これに対して、閾値τ1が設定された場合、電圧印加時間Tを長くしてTa(>Tb)にすると、印字速度優先モードで印字を行うのに必要となるインパクト力F1(<F2)を発生させることができるが、電圧印加時間TをTaより長くしても、インパクト力F2を発生させることができない。
このように、本実施の形態においては、閾値τ2が設定されると、高精彩な文字、画像等を形成するために作成された印字データに基づいて、例えば、普通紙等の単票に対して高品質の印字を行おうとする場合に、インパクト力Fを十分に大きくすることができるので、印字濃度が低くならず、印字品質が低くならない。
また、閾値τ1を設定すると、テキストデータ等のような通常の文字を形成するために作成された印字データに基づいて、例えば、連続紙等の帳票に対して高速の印字を行おうとする場合に、コイル23を低い温度に維持する必要がなくなるので、コイル23の温度を低い温度に維持するために、コイル23に電圧を印加するのを停止させてから、再びコイル23に電圧を印加するまでの時間、すなわち、休止時間を短くすることができる。したがって、印字速度が低くならない。そして、印字データのデータ量が多かったり、ドット密度が高かったりする場合においても、プリンタ10のスループットが低くなることがない。
その結果、印字データの種類、用紙の形態についての操作者の要求等に応じて、適正な印字品質で、適正な印字速度で印字を行うことができる。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 印字モード設定処理手段Pm1は印字モード設定処理を行う。
ステップS2 閾値設定部32は閾値設定処理を行う。
ステップS3 印字データ処理部31は印字データ処理を行う。
ステップS4 温度検出部28はコイル23の温度を検出する。
ステップS5 電圧印加時間設定部34は電圧印加時間Tを設定する。
ステップS6 印字処理手段Pm2は検出温度tsが設定閾値より低いかどうかを判断する。検出温度tsが設定閾値より低い場合はステップS7に、検出温度tsが設定閾値以上である場合はステップS8に進む。
ステップS7 通常印字処理手段Pm3は通常印字処理を行い、処理を終了する。
ステップS8 温度低減印字処理手段Pm4は温度低減印字処理を行い、処理を終了する。
ところで、本実施の形態においては、検出温度tsが低いほど電圧印加時間Tが短く、検出温度tsが高いほど電圧印加時間Tが長くされるが、印字品質優先モードが設定される場合、及び印字速度優先モードが設定される場合のいずれにおいても、電圧印加時間Tの補正値ΔT(ts)が等しくされるので、印字速度優先モードが設定される場合に、必要以上に補正値ΔT(ts)が大きくされ、その結果、電圧印加時間Tが長くなり、プリンタ10のスループットが低くなってしまう。
そこで、印字速度優先モードが設定される場合に、プリンタ10のスループットが低くならないようにした本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図5は本発明の第2の実施の形態における印刷システムの制御ブロック図、図6は本発明の第2の実施の形態における電圧印加時間の補正値の例を示す図である。
図5において、45は第1の電圧印加時間設定処理手段としての、かつ、第1のデータ保持部としての第1の電圧印加時間設定部、46は第2の電圧印加時間設定処理手段としての、かつ、第2のデータ保持部としての第2の電圧印加時間設定部である。前記第1の電圧印加時間設定部45は、印字速度優先モードが設定され、閾値τ1が設定されたときに、検出温度tsに対応する第1の電圧印加時間T1を設定し、第2の電圧印加時間設定部46は、印字品質優先モードが設定され、閾値τ2が設定されたときに、検出温度tsに対応する第2の電圧印加時間T2を設定する。
そのために、第1の電圧印加時間設定部45は、検出温度tsを読み込み、第1の電圧印加時間T1を制御部16に送る。また、第2の電圧印加時間設定部46は、検出温度tsを読み込み、第2の電圧印加時間T2を制御部16に送る。
本実施の形態において、各検出温度tsにおける補正値ΔT1(ts)は、補正値ΔT2(ts)より小さくされ、各検出温度tsにおける第1の電圧印加時間T1は第2の電圧印加時間T2より低くされる。
前記第1の電圧印加時間T1は、固定値T0に補正値ΔT1(ts)を加算することによって、
T1=T0+ΔT1(ts)
にされる。前記補正値ΔT1(ts)は、検出温度tsが変化するのに伴ってインパクト力Fが変化しないように、すなわち、検出温度tsが変化しても、検出温度tsが閾値τ1と等しいとき、本実施の形態においては、検出温度tsが110〔℃〕であるときのインパクト力Fが発生させられるように、検出温度tsの関数とされ、検出温度tsが低いほど小さく、検出温度tsが高いほど大きくされる。本実施の形態において、補正値ΔT1(ts)は、検出温度tsが60〔℃〕未満で0〔μs〕に、検出温度tsが60〔℃〕以上、かつ、80〔℃〕未満で+10〔μs〕に、検出温度tsが80〔℃〕以上、かつ、100〔℃〕未満で+20〔μs〕に、検出温度tsが100〔℃〕以上、かつ、110〔℃〕未満で+30〔μs〕に、検出温度tsが110〔℃〕以上で+40〔μs〕にされる。
また、前記第2の電圧印加時間T2は、固定値T0に補正値ΔT2(ts)を加算することによって、
T2=T0+ΔT2(ts)
にされる。前記補正値ΔT2(ts)は、検出温度tsが変化しても、検出温度tsが閾値τ2と等しいとき、本実施の形態においては、検出温度tsが100〔℃〕であるときのインパクト力Fが発生させられるように、検出温度tsの関数とされ、検出温度tsが低いほど小さく、検出温度tsが高いほど大きくされる。本実施の形態において、補正値ΔT2(ts)は、検出温度tsが40〔℃〕未満で0〔μs〕に、検出温度tsが40〔℃〕以上、かつ、60〔℃〕未満で+10〔μs〕に、検出温度tsが60〔℃〕以上、かつ、80〔℃〕未満で+20〔μs〕に、検出温度tsが80〔℃〕以上、かつ、100〔℃〕未満で+30〔μs〕に、検出温度tsが100〔℃〕以上で+40〔μs〕にされる。
次に、印刷システムの動作について説明する。
図7は本発明の第2の実施の形態におけるプリンタの動作を示すフローチャートである。
まず、制御部16の印字データ受信処理手段Pm0(図2)は、ホストコンピュータ11から送信された印字データを受信し、前記バッファに記録することによってバッファリングを行う。
次に、制御部16の印字モード設定処理手段Pm1は、印字データに含まれるコマンドを読み出して解析し、印字速度優先モード又は印字品質優先モードの印字モードを設定する。
そして、閾値設定処理手段としての閾値設定部32は、プリンタ10に設定された印字モードを読み込み、該印字モードに基づいて設定閾値を設定し、該設定閾値を制御部16に送る。
続いて、前記印字データ処理手段としての印字データ処理部31は、前記バッファから印字データを読み出し、印字データをレイアウトに変換する。
そして、温度検出処理手段としての前記温度検出部28は、温度検出要素としてのサーミスタ24の抵抗の変化に基づいてコイル23の温度を検出し、検出温度tsとして制御部16に送る。
続いて、前記制御部16の図示されない印字モード判断処理手段は、印字モード判断処理を行い、印字モード設定処理手段Pm1によって印字速度優先モードが設定されているかどうかを判断する。そして、前記印字速度優先モードが設定されている場合、前記第1の電圧印加時間設定部45は、検出温度tsを読み込み、該検出温度tsに対応する第1の電圧印加時間T1を設定し、前記印字速度優先モードが設定されていない場合(前記印字品質優先モードが設定されている場合)、前記第2の電圧印加時間設定部46は、検出温度tsを読み込み、該検出温度tsに対応する第2の電圧印加時間T2を設定する。
次に、前記制御部16の印字処理手段Pm2は、検出温度ts及び設定閾値を読み込み、検出温度tsが設定閾値より低いかどうかを判断し、検出温度tsが設定閾値より低い場合、印字処理手段Pm2の通常印字処理手段Pm3は、印字条件設定処理手段としての印字条件設定部33で設定された標準の印字条件を読み込み、該標準の印字条件で印字ヘッド21を駆動し、通常印字を行う。また、検出温度tsが設定閾値以上である場合、印字処理手段Pm2の温度低減印字処理手段Pm4は、印字条件設定部33で設定された温度低減用の印字条件を読み込み、該温度低減用の印字条件で温度低減印字を行う。
このように、本実施の形態においては、印字速度優先モードが設定された場合、第1の電圧印加時間T1が、印字品質優先モードが設定された場合の第2の電圧印加時間T2より短くされるので、コイル23の温度を低くすることができる。したがって、コイル23に電圧を印加しない休止時間を短くすることができるので、プリンタ10のスループットが低くなることがない。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS11 印字モード設定処理手段Pm1は印字モード設定処理を行う。
ステップS12 閾値設定部32は閾値設定処理を行う。
ステップS13 印字データ処理部31は印字データ処理を行う。
ステップS14 温度検出部28はコイル23の温度を検出する。
ステップS15 印字モード判断処理手段は印字速度優先モードが設定されているかどうかを判断する。印字速度優先モードが設定されている場合はステップS16に、印字速度優先モードが設定されていない場合はステップS17に進む。
ステップS16 第1の電圧印加時間設定部45は第1の電圧印加時間T1を設定する。
ステップS17 第2の電圧印加時間設定部46は第2の電圧印加時間T2を設定する。
ステップS18 印字処理手段Pm2は検出温度tsが設定閾値より低いかどうかを判断する。検出温度tsが設定閾値より低い場合はステップS19に、検出温度tsが設定閾値以上である場合はステップS20に進む。
ステップS19 通常印字処理手段Pm3は通常印字処理を行い、処理を終了する。
ステップS20 温度低減印字処理手段Pm4は温度低減印字処理を行い、処理を終了する。
次に、ホストコンピュータ11から送信された印字データに基づいて印字ヘッド21の印字モードが自動的に設定されるようにした本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1、第2の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図8は本発明の第3の実施の形態における印刷システムの制御ブロック図である。
この場合、上位装置としてのホストコンピュータ11において、印字データによって印字ヘッド21に加わる負荷、すなわち、印字負荷が算出され、プリンタ10において、印字負荷に応じて印字ヘッド21の印字モードが設定される。
そのために、プリンタ駆動部としてのプリンタドライバ12は、第1の印字負荷としての、印字データのデータ量δを検出する第1の印字負荷算出処理手段としての、かつ、データ量検出処理手段としてのデータ量検出部48、及び第2の印字負荷としての、印字データのドット密度ρを検出する第2の印字負荷算出処理手段としての、かつ、ドット密度検出処理手段としてのドット密度検出部49を備え、前記データ量検出部48によって検出されたデータ量δ及びドット密度検出部49によって検出されたドット密度ρは、印字データの先頭に付加データとして付加されて、プリンタ10に送信される。
そして、前記プリンタ10において、ホストコンピュータ11から送信された印字データが受信されると、前記印字モード設定処理手段Pm1(図2)は、印字データのデータ量δ及びドット密度ρを読み出し、データ量δ及びドット密度ρに基づいて印字速度優先モード又は印字品質優先モードを設定する。
次に、印刷システムの動作について説明する。
図9は本発明の第3の実施の形態におけるプリンタドライバの動作を示すフローチャート、図10は本発明の第3の実施の形態におけるプリンタの動作を示すフローチャートである。
この場合、前記ホストコンピュータ11において、前記データ量検出部48は、第1の印字負荷算出処理としてのデータ量検出処理を行い、印字データを読み込み、印字データのデータ量δを検出する。また、前記ドット密度検出部49は、第2の印字負荷算出処理としてのドット密度検出処理を行い、印字データを読み込み、印字データのドット密度ρを検出する。
続いて、前記ホストコンピュータ11の図示されない印字データ送信処理手段は、印字データ送信処理を行い、データ量δ及びドット密度ρを印字データの先頭に付加データとして付加し、プリンタ10に送信する。
そして、前記プリンタ10において、制御部16の印字データ受信処理手段Pm0(図2)は、ホストコンピュータ11から送信された印字データを受信し、バッファに記録することによってバッファリングを行う。
次に、制御部16の印字モード設定処理手段Pm1は、印字データのデータ量δ及びドット密度ρを読み出して解析し、印字速度優先モード又は印字品質優先モードの印字モードを設定する。
ところで、印字データのデータ量δが多かったり、ドット密度ρが高かったりして、印字負荷が大きい場合に、コイル23の温度が高くなると、インパクト力Fが小さくなってしまう。
そこで、前記印字モード設定処理手段Pm1は、データ量δが閾値δthより多く、かつ、ドット密度ρが閾値ρthより高いかどうかによって印字負荷条件が成立するかどうかを判断し、データ量δが閾値δthより多く、かつ、ドット密度ρが閾値ρthより高い場合に印字負荷条件が成立すると判断し、印字負荷条件が成立する場合、印字速度優先モードを設定し、データ量δが閾値δth以下であるか、又はドット密度ρが閾値ρth以下であり、印字負荷条件が成立しない場合、印字品質優先モードを設定する。
そして、閾値設定部32は、プリンタ10に設定された印字モードを読み込み、該印字モードに基づいて設定閾値を設定し、該設定閾値を制御部16に送る。
続いて、印字データ処理手段としての前記印字データ処理部31は、前記バッファから印字データを読み出し、印字データをレイアウトに変換する。
そして、前記温度検出部28は、サーミスタ24の抵抗の変化に基づいてコイル23の温度を検出し、検出温度tsとして制御部16に送り、電圧印加時間設定処理手段としての前記電圧印加時間設定部34は、検出温度tsを読み込み、該検出温度tsに対応する電圧印加時間Tを設定する。
次に、前記制御部16の印字処理手段Pm2は、検出温度ts及び設定閾値を読み込み、検出温度tsが設定閾値より低いかどうかを判断し、検出温度tsが設定閾値より低い場合、印字処理手段Pm2の通常印字処理手段Pm3は、印字条件設定部33で設定された標準の印字条件を読み込み、該標準の印字条件で印字ヘッド21を駆動し、通常印字を行う。また、検出温度tsが設定閾値以上である場合、印字処理手段Pm2の温度低減印字処理手段Pm4は、印字条件設定部33で設定された温度低減用の印字条件を読み込み、温度低減用の印字条件で温度低減印字を行う。
このように、本実施の形態においては、印字ヘッド21に加わる印字負荷が高く、印字負荷条件が成立する場合に、印字速度優先モードが設定され、印字ヘッド21に加わる印字負荷が低く、印字負荷条件が成立しない場合に、印字品質優先モードが設定されるので、印字データのデータ量δが多かったり、ドット密度ρが高かったりすると、印字速度優先モードが設定され、閾値τ1が設定され、電圧印加時間Tを長くすることができる。したがって、インパクト力Fが小さくなることがなく、印字品質が低くなることはない。
また、ドット密度ρが閾値ρthより高い印字データについて印字が行われるので、印字品質が変動するのを抑制することができる。
さらに、印字負荷に基づいて印字モードが自動的に設定されるので、操作者は印字モードの設定を行う必要がない。
次に、図9のフローチャートについて説明する。
ステップS21 データ量検出部48はデータ量δを検出する。
ステップS22 ドット密度検出部49はドット密度ρを検出する。
ステップS23 印字データ送信処理手段はデータ量δ及びドット密度ρを印字データの先頭に付加データとして付加する。
ステップS24 印字データ送信処理手段は印字データをプリンタ10に送信する。
次に、図10のフローチャートについて説明する。
ステップS31 印字モード設定処理手段Pm1は印字モード設定処理を行う。
ステップS32 閾値設定部32は閾値設定処理を行う。
ステップS33 印字データ処理部31は印字データ処理を行う。
ステップS34 温度検出部28はコイル23の温度を検出する。
ステップS35 電圧印加時間設定部34は電圧印加時間Tを設定する。
ステップS36 印字処理手段Pm2は検出温度tsが設定閾値より低いかどうかを判断する。検出温度tsが設定閾値より低い場合はステップS37に、検出温度tsが設定閾値以上である場合はステップS38に進む。
ステップS37 通常印字処理手段Pm3は通常印字処理を行い、処理を終了する。
ステップS38 温度低減印字処理手段Pm4は温度低減印字処理を行い、処理を終了する。
次に、ホストコンピュータ11から送られた印字データに基づいて印字モードが自動的に設定されるようにした本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、第1〜第3の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図11は本発明の第4の実施の形態における印刷システムの制御ブロック図である。
図において、45は第1の電圧印加時間設定処理手段としての、かつ、第1のデータ保持部としての第1の電圧印加時間設定部、46は第2の電圧印加時間設定処理手段としての、かつ、第2のデータ保持部としての第2の電圧印加時間設定部である。前記第1の電圧印加時間設定部45は、印字速度優先モードが設定され、閾値τ1が設定されたときに、検出温度tsに対応する第1の電圧印加時間T1を設定し、第2の電圧印加時間設定部46は、印字品質優先モードが設定され、閾値τ2が設定されたときに、検出温度tsに対応する第2の電圧印加時間T2を設定する。
そのために、第1の電圧印加時間設定部45には検出温度tsに対応させて第1の電圧印加時間T1が記録されていて、前記第1の電圧印加時間設定部45は、検出温度tsを読み込み、第1の電圧印加時間T1を制御部16に送る。また、第2の電圧印加時間設定部46には検出温度tsに対応させて第2の電圧印加時間T2が記録されていて、前記第2の電圧印加時間設定部46は、検出温度tsを読み込み、第2の電圧印加時間T2を制御部16に送る。
また、上位装置としてのホストコンピュータ11において、印字データによって印字ヘッド21に加わる印字負荷が算出され、プリンタ10において、印字負荷に応じて印字モードが設定される。
そのために、プリンタ駆動部としてのプリンタドライバ12は、第1の印字負荷としての印字データのデータ量δを検出する第1の印字負荷算出処理手段としての、かつ、データ量検出処理手段としてのデータ量検出部48、及び第2の印字負荷としての印字データのドット密度ρを検出する第2の印字負荷算出処理手段としての、かつ、ドット密度検出処理手段としてのドット密度検出部49を備え、前記データ量検出部48によって検出されたデータ量δ及びドット密度検出部49によって検出されたドット密度ρは、印字データの先頭に付加データとして付加されて、プリンタ10に送信される。
そして、該プリンタ10において、ホストコンピュータ11から送信された印字データが受信されると、前記印字モード設定処理手段Pm1(図2)は、印字データのデータ量δ及びドット密度ρを読み出し、データ量δ及びドット密度ρに基づいて印字速度優先モード又は印字品質優先モードを設定する。
次に、印刷システムの動作について説明する。なお、第4の実施の形態におけるホストコンピュータ11の動作は第3の実施の形態と同じであるので、説明を省略する。
図12は本発明の第4の実施の形態におけるプリンタの動作を示すフローチャートである。
プリンタ10において、制御部16の印字データ受信処理手段Pm0(図2)は、ホストコンピュータ11から送信された印字データを受信し、バッファに記録することによってバッファリングを行う。
次に、制御部16の印字モード設定処理手段Pm1は、印字データのデータ量δ及びドット密度ρを読み出して解析し、印字速度優先モード又は印字品質優先モードの印字モードを設定する。
すなわち、前記印字モード設定処理手段Pm1は、データ量δが閾値δthより多く、かつ、ドット密度ρが閾値ρthより高いかどうかによって印字負荷条件が成立するかどうかを判断し、データ量δが閾値δthより多く、かつ、ドット密度ρが閾値ρthより高く、印字負荷条件が成立する場合、印字速度優先モードを設定し、データ量δが閾値δth以下であるか、又はドット密度ρが閾値ρth以下であり、印字負荷条件が成立しない場合、印字品質優先モードを設定する。
そして、閾値設定処理手段としての閾値設定部32は、プリンタ10に設定された印字モードを読み込み、該印字モードに基づいて設定閾値を設定し、該設定閾値を制御部16に送る。
続いて、印字データ処理手段としての前記印字データ処理部31は、前記バッファから印字データを読み出し、印字データをレイアウトに変換する。
そして、温度検出処理手段としての前記温度検出部28は、温度検出要素としてのサーミスタ24の抵抗の変化に基づいてコイル23の温度を検出し、検出温度tsとして制御部16に送る。
続いて、前記制御部16の前記印字モード判断処理手段は、印字モード設定処理手段Pm1によって印字速度優先モードが設定されているかどうかを判断する。そして、印字速度優先モードが設定されている場合、前記第1の電圧印加時間設定部45は、検出温度tsを読み込み、該検出温度tsに対応する第1の電圧印加時間T1を設定し、印字速度優先モードが設定されていない場合、前記第2の電圧印加時間設定部46は、検出温度tsを読み込み、該検出温度tsに対応する第2の電圧印加時間T2を設定する。
次に、前記制御部16の印字処理手段Pm2は、検出温度ts及び設定閾値を読み込み、検出温度tsが設定閾値より低いかどうかを判断し、検出温度tsが設定閾値より低い場合、印字処理手段Pm2の通常印字処理手段Pm3は、印字条件設定部33で設定された標準の印字条件を読み込み、該標準の印字条件で印字ヘッド21を駆動し、通常印字を行う。また、検出温度tsが設定閾値以上である場合、印字処理手段Pm2の温度低減印字処理手段Pm4は、印字条件設定部33で設定された温度低減用の印字条件を読み込み、該温度低減用の印字条件で温度低減印字を行う。
このように、本実施の形態においては、印字速度優先モードが設定された場合、第1の電圧印加時間T1が、印字品質優先モードが設定された場合の第2の電圧印加時間T2より短くされるので、コイル23の温度を低くすることができる。したがって、コイル23に電圧を印加しない休止時間を短くすることができるので、プリンタ10のスループットが低くなることがない。
また、印字ヘッド21に加わる印字負荷が高く、印字負荷条件が成立する場合に、印字速度優先モードが設定され、印字ヘッド21に加わる印字負荷が低く、印字負荷条件が成立しない場合に、印字品質優先モードが設定されるので、印字データのデータ量δが多かったり、ドット密度ρが高かったりすると、印字速度優先モードが設定され、閾値τ1が設定され、電圧印加時間Tを長くすることができる。したがって、インパクト力Fが小さくなることがなく、印字品質が低くなることがない。
また、ドット密度ρが閾値ρthより高い印字データについて印字が行われるので、印字品質が変動するのを抑制することができる。
さらに、印字負荷に基づいて印字モードが自動的に設定されるので、操作者は印字モードの設定を行う必要がない。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS41 印字モード設定処理手段Pm1は印字モード設定処理を行う。
ステップS42 閾値設定部32は閾値設定処理を行う。
ステップS43 印字データ処理部31は印字データ処理を行う。
ステップS44 温度検出部28はコイル23の温度を検出する。
ステップS45 印字モード判断処理手段は印字速度優先モードが設定されているかどうかを判断する。印字速度優先モードが設定されている場合にステップS46に、印字速度優先モードが設定されていない場合にステップS47に進む。
ステップS46 第1の電圧印加時間設定部45は第1の電圧印加時間T1を設定する。
ステップS47 第2の電圧印加時間設定部46は第2の電圧印加時間T2を設定する。
ステップS48 印字処理手段Pm2は検出温度tsが設定閾値より低いかどうかを判断する。検出温度tsが設定閾値より低い場合はステップS49に、検出温度tsが設定閾値以上である場合はステップS50に進む。
ステップS49 通常印字処理手段Pm3は通常印字処理を行い、処理を終了する。
ステップS50 温度低減印字処理手段Pm4は温度低減印字処理を行い、処理を終了する。
前記第3、第4の実施の形態においては、印字データのデータ量δが閾値δthより多く、かつ、ドット密度ρが閾値ρthより高いかどうかによって印字負荷条件が成立するかどうかを判断するようになっているが、データ量δが閾値δthより多いか、又はドット密度ρが閾値ρthより高い場合に印字負荷条件が成立すると判断するようにすることができる。
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
10 プリンタ
21 印字ヘッド
23 コイル
27 コイル駆動部
28 温度検出部
32 閾値設定部
33 印字条件設定部
T、T1、T2 電圧印加時間
ts 検出温度
τ1、τ2 閾値

Claims (11)

  1. (a)コイル及び印字素子を備えた印字ヘッドと、
    (b)前記コイルに駆動電流を供給し、前記印字素子を駆動して印字を行うコイル駆動部と、
    (c)前記印字ヘッドの内部温度を検出するための温度検出部と、
    (d)印字モードに対応させて、印字ヘッドの内部温度を制御するために、第1の閾値及び該第1の閾値より低い第2の閾値のうちの一方の閾値を設定する閾値設定部と、
    (e)前記温度検出部によって検出された印字ヘッドの内部温度である検出温度が前記閾値設定部によって設定された閾値以上である場合に、印字ヘッドの内部温度を低くするための印字条件を設定する印字条件設定部とを有することを特徴とするプリンタ。
  2. (a)前記印字モードは、印字速度を優先して印字を行う第1の印字モード、及び印字品質を優先して印字を行う第2の印字モードであり、
    (b)前記閾値設定部は、第1の印字モードが設定されたときに第1の閾値を、第2の印字モードが設定されたときに第2の閾値を設定する請求項1に記載のプリンタ。
  3. 前記検出温度と対応させて、前記コイルに電圧を印加する電圧印加時間を設定する電圧印加時間設定部を有する請求項1又は2に記載のプリンタ。
  4. 前記電圧印加時間設定部は、検出温度が低いほど電圧印加時間を短く、検出温度が高いほど電圧印加時間を長く設定する請求項3に記載のプリンタ。
  5. 上位装置から送られたコマンドに基づいて前記印字モードを設定する印字モード設定処理手段を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のプリンタ。
  6. 操作者による、プリンタに配設された操作部の操作に基づいて前記印字モードを設定する印字モード設定処理手段を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のプリンタ。
  7. 上位装置から送られた印字データのデータ量及び印字データのドット密度に基づいて前記印字モードを設定する印字モード設定処理手段を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のプリンタ。
  8. (a)コイル及び印字素子を備えた印字ヘッドと、
    (b)前記コイルに駆動電流を供給し、前記印字素子を駆動して印字を行うコイル駆動部と、
    (c)前記印字ヘッドの内部温度を検出するための温度検出部と、
    (d)印字モードに対応させて、印字ヘッドの内部温度を制御するために、第1の閾値及び該第1の閾値より低い第2の閾値のうちの一方の閾値を設定する閾値設定部と、
    (e)前記温度検出部によって検出された印字ヘッドの内部温度である検出温度と対応させて、前記コイルに電圧を印加する電圧印加時間を設定する電圧印加時間設定部と、
    (f)前記検出温度が前記閾値設定部によって設定された閾値以上である場合に、印字ヘッドの内部温度を低くするための印字条件を設定する印字条件設定部とを有するとともに、
    (g)前記電圧印加時間設定部は、前記第1の閾値で印字ヘッドの内部温度を制御するときの各検出温度における電圧印加時間を、前記第2の閾値で印字ヘッドの内部温度を制御するときの各検出温度における電圧印加時間より短く設定することを特徴とするプリンタ。
  9. 前記電圧印加時間設定部は、各検出温度における電圧印加時間を、検出温度が閾値と等しいときのインパクト力が発生させられるように設定する請求項8に記載のプリンタ。
  10. コイル及び印字素子を備えた印字ヘッド、並びにコイルに駆動電流を供給し、前記印字素子を駆動して印字を行うコイル駆動部を有するプリンタにおける印字ヘッドの駆動方法において、
    (a)印字ヘッドの内部温度を検出し、
    (b)印字モードに対応させて、印字ヘッドの内部温度を制御するために、第1の閾値及び該第1の閾値より低い第2の閾値のうちの一方の閾値を設定し、
    (c)検出された印字ヘッドの内部温度である検出温度が設定された閾値以上である場合に、印字ヘッドの内部温度を低くするための印字条件を設定することを特徴とする印字ヘッドの駆動方法。
  11. コイル及び印字素子を備えた印字ヘッド、並びにコイルに駆動電流を供給し、前記印字素子を駆動して印字を行うコイル駆動部を有するプリンタにおける印字ヘッドの駆動方法において、
    (a)印字ヘッドの内部温度を検出し、
    (b)印字モードに対応させて、印字ヘッドの内部温度を制御するために、第1の閾値及び該第1の閾値より低い第2の閾値のうちの一方の閾値を設定し、
    (c)検出された印字ヘッドの内部温度である検出温度と対応させて、前記コイルに電圧を印加する電圧印加時間を設定し、
    (d)前記検出温度が前記設定された閾値以上である場合に、印字ヘッドの内部温度を低くするための印字条件を設定するとともに、
    (e)前記第1の閾値で印字ヘッドの内部温度を制御するときの各検出温度における電圧印加時間は、前記第2の閾値で印字ヘッドの内部温度を制御するときの各検出温度における電圧印加時間より短く設定されることを特徴とする印字ヘッドの駆動方法。
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