JP2014069128A - 不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸製造用触媒の製造方法とその触媒、ならびに不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸の製造方法 - Google Patents

不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸製造用触媒の製造方法とその触媒、ならびに不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014069128A
JP2014069128A JP2012216765A JP2012216765A JP2014069128A JP 2014069128 A JP2014069128 A JP 2014069128A JP 2012216765 A JP2012216765 A JP 2012216765A JP 2012216765 A JP2012216765 A JP 2012216765A JP 2014069128 A JP2014069128 A JP 2014069128A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
producing
carboxylic acid
unsaturated carboxylic
raw material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012216765A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6033027B2 (ja
Inventor
Tomoatsu Kono
友厚 河野
Yasutaka Takemoto
安孝 竹本
Naohiro Fukumoto
直広 福本
Michio Tanimoto
道雄 谷本
Hideo Onodera
秀夫 小野寺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Priority to JP2012216765A priority Critical patent/JP6033027B2/ja
Publication of JP2014069128A publication Critical patent/JP2014069128A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6033027B2 publication Critical patent/JP6033027B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

【課題】
機械的強度、触媒活性および収率が優れた触媒の安定した製造方法とその方法により得られた触媒、その触媒を用いた不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸を製造する方法を提供する。
【解決手段】
触媒の製造工程として、触媒成分元素の出発原料を混合する原料混合工程、得られた出発原料混合物等を加熱処理し乾燥物を得る乾燥工程、得られた乾燥物を粉砕する粉砕工程、得られた粉砕物を成形する成形工程、および、得られた成形体を焼成する焼成工程を含む不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸製造用複合酸化物触媒の製造方法において、触媒の製造工程として、触媒性能にばらつきが出やすい乾燥工程、粉砕工程、成形工程、焼成工程の各工程で処理される出発原料混合物、乾燥物、粉砕物または成形体の少なくとも一つを2以上に分割して処理する。
【選択図】 なし

Description

本発明はプロピレン、イソブチレン、t−ブチルアルコールおよびメチル−t−ブチルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物を、分子状酸素または分子状酸素含有ガスの存在下で接触気相酸化することにより、対応する不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸を製造するための複合酸化物触媒の製造方法とその製造方法によって得られた触媒、ならびにその触媒を用いる不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸の製造方法に関する。
プロピレン、イソブチレン、t−ブチルアルコールまたはメチル−t−ブチルエーテルの気相接触酸化反応により対応する不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸を効率よく製造するための触媒に関して種々の製造方法が提案されている。その大部分はモリブデンおよびビスマスを主成分とするモリブデン−ビスマス系触媒である。
たとえば、特許文献1には、複合酸化物触媒を、各成分元素の供給源化合物の水性系での一体化及び加熱を含む工程を経て製造する方法において、モリブデン、鉄、ニッケル又はコバルトの少なくとも一つ、及びシリカを含む原料塩水溶液又はこれを乾燥して得た乾燥物を加熱処理して触媒前駆体を製造する前工程、該触媒前駆体、モリブデン及びビスマス化合物とを水性溶媒とともに一体化し、乾燥、焼成する後工程を経て調製することを特徴とする複合酸化物触媒の製造方法が開示されている。特許文献2には、モリブデン、ビスマスおよび鉄を必須成分とする原料塩水溶液または水性スラリーを加熱処理して得られる触媒前駆体の減量率を調節することで活性、選択率および機械強度に優れた不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸合成用触媒を再現性よく製造するために好適な触媒の製造方法が開示されている。特許文献3には、該気相接触酸化の反応活性が異なる少なくともモリブデン、ビスマスおよび鉄を含む2種類以上の触媒粉を混合し、成形することを特徴とする不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法が開示されている。
特開2003−220335号公報 特開2003−251183号公報 特開2004−130261号公報
プロピレン、イソブチレン、t−ブチルアルコールまたはメチル−t−ブチルエーテルの気相接触酸化反応により対応する不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸を効率よく製造するための触媒は、工業的規模で製造した際の触媒活性、選択性などの触媒性能面において、触媒の製造方法による更なる改良が望まれている。
工業的規模でアクロレインやメタクロレインのような不飽和アルデヒドを製造するには、数トンから数十トンという多量の触媒が充填された酸化反応器が使用される。一方、酸化反応に使用する触媒の製造量は、通常1回の製造(1ロット)につき数百kg〜数t程度であるため、一つの酸化反応器に充填するためには複数ロットの触媒を製造する必要がある。製造ロット数が増すと、触媒製造中の各工程における条件の振れなどに起因する製造ロット間での触媒性能の再現性が低下する可能性がある。一方、製造ロット数を減らすために1回の製造スケールを大きくすると、同一製造ロット内での条件のバラつきが生じやすく、触媒全体の性能が低位になってしまうといった問題があった。
本発明の目的は、プロピレン、イソブチレン、t−ブチルアルコールおよびメチル−t−ブチルエーテルなどを、分子状酸素または分子状酸素含有ガスを用い接触気相酸化して、対応する不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸を製造するための触媒であって、機械的強度、触媒活性および収率が優れた触媒の安定した製造方法を提供することである。本発明の別の目的は、その製造方法で製造された触媒活性および収率が優れた触媒、ならびに該触媒の存在下に、プロピレン、イソブチレン、t−ブチルアルコールおよびメチル−t−ブチルエーテルから選ばれる少なくとも一種の化合物を、分子状酸素または分子状酸素含有ガスにより接触気相酸化して、対応する不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸を長期間安定して高収率で製造する方法を提供することである。
本発明者は、かかる課題を解決するべく、触媒の各製造工程を詳細に鋭意検討した結果、大きなスケールで製造すると、触媒性能にばらつきが出やすい工程部分のスケールを小さくして、必要に応じて処理条件を変更することにより、機械的強度に優れ、長期間安定して高い活性および選択性を示す触媒が再現性よく製造できることを見出した。すなわち、触媒の製造工程として、触媒成分元素の出発原料を混合する原料混合工程、得られた出発原料混合物等を加熱処理し乾燥物を得る乾燥工程、得られた乾燥物を粉砕する粉砕工程、得られた粉砕物を成形する成形工程、および、得られた成形体を焼成する焼成工程を含む不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸製造用複合酸化物触媒の製造方法において、触媒性能にばらつきが出やすい乾燥工程、粉砕工程、成形工程、焼成工程の各工程で処理される出発原料混合物、乾燥物、粉砕物または成形体の少なくとも一つを2以上に分割して処理することで、機械的強度に優れ、長期間安定して高い活性および選択性を示す触媒が再現性よく製造できることを見出し本発明に至った。
また本発明は、上記方法にて製造された不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸製造用複合酸化物触媒である。
さらに本発明は、上記の複合酸化物触媒を用い、プロピレン、イソブチレン、t−ブチルアルコールおよびメチル−t−ブチルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも一種の原料化合物の含有ガスを、分子状酸素または分子状酸素含有ガスの存在下で接触気相酸化する不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸の製造方法である。
本発明によれば、工業的規模において、機械的強度、活性および収率が優れた不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸合成用複合酸化物触媒を再現性よく製造することができ、その結果、高価な触媒の製造時のロスが大幅に削減できる。また、得られた触媒を用いて、プロピレン、イソブチレン、t−ブチルアルコールおよびメチル−t−ブチルエーテルなどを、分子状酸素または分子状酸素含有ガスにより気相接触酸化することにより、それぞれ対応する不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸を長期間安定して高収率で製造することができる。
以下、本発明について詳細に説明するが、本発明の範囲は以下の説明内容には制限されず、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更し実施することができる。
本発明にかかる不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸合成用複合酸化物触媒の製造方法は、触媒成分元素の出発原料を混合する原料混合工程、得られた出発原料混合物等を加熱処理する乾燥工程、得られた乾燥物を粉砕する粉砕工程、得られた粉砕物を成形する成形工程、および、得られた成形体を焼成する焼成工程を含み、これら各工程のうち、乾燥工程、粉砕工程、成形工程または焼成工程の少なくとも一つの工程で、当該工程で処理に供される出発原料混合物、乾燥物、触媒前駆体または成形体の少なくとも一つを2以上に分割して処理することで達成される。また、乾燥工程、粉砕工程、成形工程および焼成工程の全ての工程を2分割して処理することでも達成されることは言うまでもない。
(1)原料混合工程
本発明において原料混合工程とは、不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸製造用触媒の各構成成分元素を単独あるいは複数含む出発原料を混合し、全ての触媒成分元素を含む出発原料混合物を得る工程である。
本発明で使用することができる触媒成分元素の出発原料については特段の制限はなく、一般にこの種の触媒に使用される金属元素の酸化物、水酸化物、アンモニウム塩、硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩、塩化物、有機酸塩などの塩類や、それらの水溶液、ゾルなど、あるいは、これらの混合物を組み合わせて用いることができる。中でも、アンモニウム塩や硝酸塩が好適に用いられる。
出発原料混合物は、この種の触媒に一般に用いられている方法により調製すればよく、上記出発原料の各々を水などの溶媒に溶解あるいは懸濁させて溶液あるいはスラリーとし、これらを順次混合すればよい。また、一つの出発原料を複数の溶液あるいはスラリーとし分割して混合することもできる。出発原料の混合条件(混合順序、温度、圧力、pH等)については特に制限はない。続く乾燥工程における乾燥方法に適用させるように、得られた溶液あるいはスラリーを必要に応じ濃縮しケーキ状物質としてもよい。
(2)乾燥工程
本発明における乾燥工程とは、原料混合工程で得られた出発原料混合物、後述の粉砕工程で得られた粉砕物または後述の成形工程で得られた成形物の少なくとも一つを100℃〜300℃の範囲の温度で加熱処理する工程である。
原料混合工程で得られた出発原料混合物を加熱処理し乾燥物を得る乾燥工程においては、続く粉砕工程において粉砕可能な乾燥物が得られる方法であればよい。乾燥物を得るための加熱処理方法には特に限定はなく、出発原料混合物の形態に適用させるように適宜選択できる。例えば、出発原料混合物が溶液状またはスラリー状の場合、スプレードライヤー、ドラムドライヤー等を用いて顆粒状あるいは粉末状の乾燥物を得てもよいし、溶液やスラリーをバットなどに入れて箱型乾燥機で乾燥してもよい。出発原料混合物が溶液またはスラリーを濃縮して得られるケーキ状の場合は、箱型乾燥機、トンネル型乾燥機等を用いて、空気気流中や、窒素などの不活性ガス気流中など気体流通下あるいは雰囲気下で加熱処理してブロック状またはフレーク状の乾燥物を得てもよい。
また、後述の粉砕工程で得られた粉砕物または後述の成形工程で得られた成形物を加熱処理する場合には、箱型乾燥機、トンネル型乾燥機等を用いて、空気気流中や、窒素などの不活性ガス気流中など気体流通下あるいは雰囲気下で加熱処理して乾燥物とすることができる。
出発原料混合物や粉砕物または成形物を2以上に分割して乾燥を行う方法としては、乾燥方法を変えて乾燥する方法、装置を変えて乾燥する方法、同じ装置で2回以上に分けて乾燥する方法などが採用できる。また、その際、乾燥条件を適宜変更し乾燥を行うこともできる。
たとえば、出発原料混合物を2分割して加熱処理する場合は、各々を、スプレードライヤーとドラムドライヤーとの組み合わせ、スプレードライヤーと箱型乾燥機との組み合わせ、あるいは、箱型乾燥機とトンネル型乾燥機との組み合わせ、等の様に異なる処理装置で乾燥する方法が採用できる。また、同じ種類の処理装置を二つ用意し、出発原料混合物を2分割してそれぞれ個別に加熱処理する方法や、一つの処理装置で、2分割した出発原料混合物をそれぞれ個別に加熱処理する方法が採用できる。その際、それぞれ異なる乾燥条件で乾燥してもよく、スプレードライヤーやドラムドライヤーなどで乾燥する場合、連続的に乾燥を行い、途中で乾燥条件を変更する方法でもよい。
乾燥処理に供する出発原料混合物や粉砕物または成形物を2以上に分割して乾燥を行う場合は、そのうちの少なくとも一つを190℃未満の温度および/または100L/分(固形分重量1kgあたり)の風量下で熱処理することが好ましい。
出発原料混合物を2以上に分割して乾燥を行った場合は、続く粉砕工程に先んじて、それらの乾燥物を混合するか、粉砕工程で乾燥物を混合しながら粉砕する。
(3)粉砕工程
本発明における粉砕工程とは、出発原料混合物の加熱処理により得られた乾燥物を粉砕する工程である。
粉砕工程においては、粉砕方法に特に限定はなく、乾燥物の形態に適用させるように選べばよい。例えば各種ハンマーミル、ジェットミル、ボールミル等を用いて乾燥物を粉砕し、続く成形工程において所望の粒子径を有する粉砕物を得ればよい。
乾燥物を2以上に分割して粉砕を行う場合は、粉砕装置を変えて粉砕する、同じ装置を二つ以上用意して粉砕する、同じ装置で2回以上に分けて粉砕する方法などが採用できる。
分割した乾燥物の形態が異なる場合は、粉砕条件を適宜変更し粉砕を行うことができる。たとえば、2分割した乾燥物が、サイズが異なる顆粒状物質の場合、粉砕機の種類、粉砕時間等の各条件を変更して粉砕してもよい。また、一つの粉砕装置を用いて連続的に粉砕を行い、途中で粉砕条件を変更して粉砕することもできる。
また、乾燥物を2以上に分割して粉砕を行う場合は、乾燥物の少なくとも一つを粒度50〜150μmの範囲となるまで粉砕することが好ましい。
さらに粉砕後に乾燥してもよく、その際2以上に分割して乾燥してもよい。
出発原料混合物の加熱処理により得られた乾燥物を2以上に分割して粉砕を行った場合は、続く成形工程に先んじて、それらの粉砕物を混合する。
(4)成形工程
本発明における成形工程とは、粉砕工程で得られた粉砕物あるいは粉砕物を再度乾燥した乾燥物を触媒前駆体として一定の形状に成形、あるいは、一定の形状を有する不活性担体に担持する工程である。
触媒の成形方法としては、前記触媒前駆体を押し出し成形法や打錠成形法などにより一定の形状に成形する方法、一定の形状を有する任意の不活性担体上に担持する担持法などがある。これらの方法は適宜選択し、組み合わせて使用することもできる。
また、触媒前駆体は粉体状の不活性物質と混合して成形工程に使用することもできる。
触媒形状に特に制限はなく、球状、円柱状、リング状、不定形などのいずれの形状でもよい。もちろん球状の場合、真球である必要はなく実質的に球状であればよく、円柱状およびリング状についても同様に断面形状は真円である必要は無く、実質的に円形であればよい。
担持法としては、例えば、特開平6−381号公報および特開平10−28877号公報に記載の不活性担体に触媒活性成分を粉体状で担持させる方法などに準じて製造することができる。
成形工程においては、成形性を向上させるための成形助剤やバインダーなどを用いることができる。具体例としては、エチレングリコール、グリセリン、プロピオン酸、マレイン酸、ベンジルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコールまたはフェノール類の有機化合物や硝酸、硝酸アンモニウム、炭酸アンモニウムなどが挙げられる。
また、本触媒には機械的強度を向上させる目的で、補強材として一般に知られているガラス繊維や、シリカ、アルミナ、炭化珪素、窒化珪素などの無機質繊維を添加してもよい。
これらの無機質繊維の添加方法については、特に制限はなく、触媒中に無機質繊維が均一に分散、含有されるようにし得るものであれば、いずれの方法も用いることができる。たとえば、触媒活性成分の出発原料混合液に無機質繊維を添加しても、あるいは触媒活性成分の出発原料混合液を乾燥した後に得られる触媒前駆体に無機質繊維を添加してもよい。
触媒前駆体を2以上に分割して成形を行う場合は、分割した触媒前駆体毎に、成形方法を変える、成形条件を適宜変更し成形することができる。たとえば、2分割した粉砕物が、粒度分布が異なる場合、バインダーや補強材の種類/量の各条件を変更して成形してもよい。
さらに成形後に乾燥してもよく、その際2以上に分割して乾燥してもよい。
粉砕物を2以上に分割して成形を行った場合は、続く焼成工程に先んじて、それらの成形体を混合する。
(5)焼成工程
本発明において焼成工程とは、成形工程で得られた成形体あるいは担持体を高温で加熱処理し触媒とする工程である。
焼成工程で用いる焼成炉には特に制限はなく、一般的に使用される箱型焼成炉あるいはトンネル型焼成炉等を用いればよい。焼成温度としては350〜600℃、好ましくは400〜550℃、更に好ましくは420〜500℃、焼成時間としては1〜15時間、好ましくは2〜10時間である。焼成雰囲気としては、酸化雰囲気であれば良いが、分子状酸素含有ガス雰囲気が好ましい。分子状酸素含有ガスとしては空気が好適に用いられる。
成形体あるいは担持体を2以上に分割して焼成を行う場合は、焼成装置を変えて焼成する、同じ装置を二つ以上用意して焼成する、同じ装置で2回以上に分けて焼成する方法などが採用できる。
分割した成形体あるいは担持体の形態が異なる場合は、焼成条件を適宜変更し焼成を行うことができる。たとえば、2分割した成形体あるいは担持体が、触媒サイズが異なる場合、焼成炉の種類、焼成温度、焼成時間などの条件を変更して焼成してもよい。
成形体あるいは担持体を2以上に分割して焼成を行った場合は、それらの焼成品を混合するか、混合しながら一時的に保管するための容器に充填するか、あるいは混合しながら反応器の各反応管に充填するのに必要な量に小分けし、反応器に充填する。
ここでいう混合とは、焼成品自体を混ぜ合わせること、あるいは焼成炉内における配置を変更することを意味し、その他同様の効果が得られる方法も含む。混合する方法としては、特に制限はなく、焼成品を、例えばホッパーなどに一度入れて混合するなど一般的な混合、あるいは、例えば、トレー等の容器に成形体あるいは担持体を入れて焼成する場合、そのトレーの位置を変更するなど焼成炉内の位置を変更すればよいが、好ましくは前者である。
本発明の製造方法は、従来より公知の酸化物触媒の製造に使用することができる。具体的には、下記一般式(1)で表される触媒活性成分を有する酸化物触媒の製造に好適に使用できる。
Mo12BiFe (1)
(ここで、Moはモリブデン、Biはビスマス、Feは鉄、Aはコバルトおよびニッケルからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素、Bはアルカリ金属、アルカリ土類金属およびタリウムからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素、Cはタングステン、ケイ素、アルミニウム、チタンおよびジルコニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素、Dはリン、テルル、アンチモン、スズ、セリウム、鉛、ニオブ、マンガン、砒素および亜鉛からなる群より選ばれる少なくとも一種の元素、Oは酸素を表し、a、b、c、d、e、fおよびxはそれぞれBi、Fe、A、B、C、D及びOの原子比を表し、0<a≦10、0<b≦20、2≦c≦20、0<d≦10、0≦e≦30、0≦f≦4であり、xは各元素の酸化状態により定まる値をとる。)
本発明においては、プロピレン、イソブチレン、t−ブチルアルコールおよびメチル−t−ブチルエーテルから選ばれる少なくとも一種の化合物を、分子状酸素または分子状酸素含有ガスにより接触気相酸化して、対応する不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸を製造するに際して、上記の方法で製造された触媒の存在下に行えるものであれば、用いる反応器については特段の制限はなく、固定床反応器、流動床反応器、移動床反応器のいずれも用いることができるが、本願発明においては、固定床反応器が好適に用いられる。
本発明で使用する反応原料は、プロピレン、イソブチレン、t−ブチルアルコールおよびメチル−t−ブチルエーテルから選ばれる少なくとも一種の化合物または該化合物含有ガスである。本発明は例えばプロピレンを出発原料とする2工程の接触気相酸化によるアクリル酸の製造における第1工程として重要であり、得られたアクロレイン含有の生成ガスをそのまま、あるいはアクロレインを分離し、必要に応じて、酸素、水蒸気その他のガスを添加して、第2工程のアクロレイン酸化に用いることもできる。
本発明における、プロピレン、イソブチレン、t−ブチルアルコールおよびメチル−t−ブチルエーテルから選ばれる少なくとも一種の化合物または該化合物含有ガスを反応原料とし、分子状酸素または分子状酸素含有ガスでの接触気相酸化による不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸を製造する方法においては、反応条件に特に制限はなく、この種の反応に一般に用いられている条件下に実施することができる。例えば、プロピレンからアクロレインおよびアクリル酸を製造する反応の定常状態での設定条件として、反応原料ガス組成として、1〜15体積%好ましくは4〜12体積%のプロピレン、0.5〜25体積%好ましくは2〜20体積%の分子状酸素、0〜30体積%好ましくは0〜25体積%の水蒸気、残部が窒素などの不活性ガスからなる混合ガスを280〜430℃、好ましくは280〜400℃の温度範囲で0.1〜1.0MPaの反応圧力下で、100〜600hr−1(標準状態)、好ましくは120〜300hr−1(標準状態)のプロピレン空間速度で酸化触媒に接触させればよい。
反応原料ガスとしての原料グレードについては特に制限はなく、例えば、原料としてプロピレンを用いる場合、ポリマーグレードやケミカルグレードのプロピレンなどを用いることができる。また、プロパンの脱水素反応や酸化脱水素反応によって得られるプロピレン含有の混合ガスも使用可能であり、この混合ガスに必要に応じ、空気または酸素などを添加して使用することもできる。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。なお、以下では、便宜上、「質量部」を単に「部」、と記すことがある。
[触媒性能評価]
転化率および収率は以下の式により算定した。
転化率(モル%)
={(反応した出発原料のモル数)/(供給した出発原料のモル数)}×100
収率(モル%)
={(生成した不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸のモル数)/(供給した出発原料のモル数)}×100
[触媒強度測定方法]
内径25mm、長さ5000mmのステンレス製反応管を鉛直方向に設置し、該反応管の下端を厚さ1mmのステンレス製受け板で塞ぐ。約50gの触媒を評量し、該反応管の上端から反応管内に落下させた後、反応管下端のステンレス製受け板を外し、反応管から触媒を静かに抜き出す。抜き出した触媒を目開き5mmの篩でふるい、篩上に残った触媒の質量を計量した。
触媒強度(質量%)
={(篩上に残った触媒の質量)/(反応管上端から落下させた触媒の質量)}×100
<実施例1>
[触媒の調製]
蒸留水2000部を加熱攪拌しつつモリブデン酸アンモニウム500部を溶解した(A液)。別に500部の蒸留水に硝酸コバルト398部および硝酸ニッケル117部を溶解させ(B液)、さらに別途、350部の蒸留水に濃硝酸(65wt%)30部を加えて酸性とした溶液に硝酸第二鉄105部および硝酸ビスマス149部を溶解させた(C液)。A液にこれらの硝酸塩溶液(B液、C液)を滴下した。引き続き、硝酸カリウム1.9部を50部の蒸留水に溶解した液を加えた。このようにして得られた懸濁液を濃縮し、粘土状になるまで攪拌した後放置し、ケーキ状の固形物を得た。得られた固形物をトンネル型乾燥機に搬入し、空気雰囲気下180℃で14時間乾燥後に、粒径が300μm以下になるようにハンマーミルで粉砕した。転動造粒機に平均粒径5.2mmのアルミナ球状担体550部を投入し、次いで結合剤として20質量%の硝酸アンモニウム水溶液とともに、得られた粉砕物を徐々に投入して担体に担持させた。得られた担持体を、144枚の焼成用トレーに各トレーにつきほぼ同一量となるように入れ、1段につきトレー12枚を挿入できる12段積みの箱型焼成炉2台を使用して、各々空気雰囲気下470℃で6時間焼成した。焼成した触媒を混合し触媒1−1を得た。同じ操作を繰り返しもう1ロット触媒を調製し触媒1−2を得た。これらの触媒はいずれも担持率は約110質量%であり、担体および酸素を除く金属元素組成は原子比で次のとおりであった。
Mo12Bi1.3Fe1.1Co5.8Ni1.70.08
なお、担持率は下記式により求めた。
担持率(質量%)={(触媒の質量−使用した担体の質量)/(使用した担体の質量)}×100
触媒1−1および触媒1−2の触媒強度およびプロピレンの酸化反応の結果を表1に示す。なお、プロピレンの酸化反応は以下の様に行った。
[反応器]
全長3000mm、内径25mmの鋼鉄製の反応管と、これを覆う熱媒体を流すためのシェルとからなる反応器を鉛直方向に用意した。反応管上部より触媒を落下させて、反応帯の層長が2900mmとなるように充填した。
[酸化反応]
熱媒体温度を320℃に保ち、触媒を充填した反応管に、プロピレン8.0容量%、酸素15.2容量%、水蒸気9.8容量%、残りは窒素等の不活性ガスからなる混合ガスを、プロピレン空間速度125hr−1(標準状態)で導入し、プロピレン酸化反応を行った。<実施例2>
実施例1において、得られた担持体を、144枚の焼成用トレーに各トレーにつきほぼ同一量となるように入れ、1段につきトレー12枚を挿入できる12段積みの箱型焼成炉を使用して、得られた担持体の半量ずつを2回に分けて各々空気雰囲気下470℃で6時間焼成し、焼成した触媒を混合した以外は実施例1と同様に触媒を2ロット調製し、触媒2−1および触媒2−2を得た。これらの触媒の担持率、担体および酸素を除く金属元素組成は実施例1と同じであった。得られた触媒2−1および触媒2−2の触媒強度、および、実施例1と同条件でプロピレンの酸化反応を行った結果を表1に示す。
<比較例1>
実施例1において、得られた担持体を、288枚の焼成用トレーに各トレーにつきほぼ同一量となるように入れ、1段につきトレー20枚を挿入できる15段積みの箱型焼成炉を使用して、担持体全量を一度に空気雰囲気下470℃で6時間焼成した以外は実施例1と同様に触媒を2ロット調製し、触媒3−1および触媒3−2を得た。これらの触媒の担持率、担体および酸素を除く金属元素組成は実施例1と同じであった。得られた触媒3−1および触媒3−2の触媒強度、および、実施例1と同条件でプロピレンの酸化反応を行った結果を表1に示す。
<実施例3>
実施例1において、得られた担持体を、その平均粒径が6.5mmを超える担持体とそれ以下のものに2分割し、平均粒径が6.5mmを超える担持体を空気雰囲気下475℃で6時間焼成し、平均粒径が6.5mm以下の担持体を空気雰囲気下465℃で6時間焼成し、焼成した触媒を混合した以外は実施例1と同様に触媒を2ロット調製し、触媒4−1および触媒4−2を得た。これらの触媒の担持率、担体および酸素を除く金属元素組成は実施例1と同じであった。得られた触媒4−1および触媒4−2の触媒強度、および、実施例1と同条件でプロピレンの酸化反応を行った結果を表1に示す。
<実施例4>
[触媒の調製]
蒸留水2000部を加熱攪拌しつつモリブデン酸アンモニウム500部を溶解した(A液)。別に500部の蒸留水に硝酸コバルト481部を溶解させ(B液)、さらに別途、350部の蒸留水に濃硝酸(65wt%)30部を加えて酸性とした溶液に硝酸第二鉄143部および硝酸ビスマス206部を溶解させた(C液)。A液にこれらの硝酸塩溶液(B液、C液)を滴下した。引き続き、硝酸カリウム1.2部を50部の蒸留水に溶解した液を加えた。このようにして得られた懸濁液を濃縮し、粘土状になるまで攪拌した後放置し、ケーキ状の固形物を得た。得られた固形物を空気雰囲気下185℃で12時間乾燥後に、粒径が500μm以下になるようにハンマーミルで粉砕した。その際、粉砕は連続的に実施したが、全体の半分程度粉砕した後、一度粉砕機を停止しフィルターなどを清掃した。粉砕物は粉砕機を停止する前後で2分割し、粉砕の前半で得られた粉砕物に、粉砕物100部あたりに対してバインダーとして50質量%の硝酸アンモニウム水溶液21部および補強材として平均繊維径10μm、平均繊維長500μmの無アルカリガラス繊維2部を加えて混練した後、外径6.5mm、内径2mm、長さ7mmのリング状に押し出し成形した。粉砕の後半で得られた残りの半量の粉砕物へのバインダーとしての硝酸アンモニウム水溶液の添加量は、粉砕の前半で得られた粉砕物へのバインダー添加量の1割減とし、それ以外は同様にして成形した。次いでこれら成形体を混合し、288枚の焼成用トレーに各トレーにつきほぼ同一量となるように入れ、1段につきトレー20枚を挿入できる15段積みの箱型焼成炉を使用して、空気雰囲気下470℃で6時間焼成して触媒5−1を得た。同じ操作を繰り返しもう1ロット触媒を調製し触媒5−2を得た。これらの触媒のガラス繊維と酸素を除く金属元素組成は次のとおりであった。
Mo12Bi1.8Fe1.5Co0.05
これらの触媒5−1および触媒5−2の触媒強度、および、実施例1と同条件でプロピレンの酸化反応を行った結果を表1に示す。
<比較例2>
実施例4において、得られた粉砕物を2分割せずに、また、バインダー添加量も変更しなかった以外は、実施例4と同様に触媒を2ロット調製し、触媒6−1および触媒6−2を得た。これらの触媒のガラス繊維と酸素を除く金属元素組成は実施例4と同じであった。得られた触媒6−1および触媒6−2の触媒強度、および、実施例4と同条件でプロピレンの酸化反応を行った結果を表1に示す。
<実施例5>
実施例1において、乾燥物をトンネル型乾燥機より搬出する際、粉砕機に投入する前に、乾燥機の搬出口に目開きが20mmの網目篩いを設置して、篩いを通過する小さな乾燥物と篩いを通過しない大きな乾燥物に2分割した。小さな乾燥物は粉砕物の粒度が300μm以下の範囲となるまでハンマーミルで粉砕をおこなった。続いて大きな乾燥物は、粉砕条件を変更したり、一度粉砕したものを再度粉砕したりして、粉砕物の粒度が50〜150μmの範囲となるまでハンマーミルで粉砕した。得られた二つの粉砕物を混合して担持に使用した以外は、実施例1と同様に触媒を2ロット調製し、触媒7−1および触媒7−2を得た。これらの触媒の担持率、担体および酸素を除く金属元素組成は実施例1と同じであった。得られた触媒7−1および触媒7−2の触媒強度、および、実施例1と同条件でプロピレンの酸化反応を行った結果を表1に示す。
<実施例6>
実施例1において、得られたケーキ状の原料混合物を乾燥機に搬入する際、原料混合物を目開きが20mmの網目篩いで篩い分け、大きいものと小さいものとに2分割した。篩いを通過する小さな原料混合物は箱型乾燥機に搬入し、空気雰囲気下200℃で5時間乾燥し、大きな原料混合物はトンネル型乾燥機に搬入し、空気雰囲気下180℃で14時間乾燥した。得られた乾燥物を混合して粉砕した。それ以外は、実施例1と同様に触媒を2ロット調製し、触媒8−1および触媒8−2を得た。これらの触媒の担持率、担体および酸素を除く金属元素組成は実施例1と同じであった。得られた触媒8−1および触媒8−2の触媒強度、および、実施例1と同条件でプロピレンの酸化反応を行った結果を表1に示す。
<実施例7>
実施例1において、原料混合物は懸濁液を濃縮する前に、その半分量を表面温度140℃のドラムドライヤーで乾燥し、残りの懸濁液は濃縮しケーキ状の固形物とした後、トンネル型乾燥機に搬入し、空気雰囲気下180℃で14時間乾燥した。得られた乾燥物を混合して粉砕した。それ以外は、実施例1と同様に触媒を2ロット調製し、触媒9−1および触媒9−2を得た。これらの触媒9の担持率、担体および酸素を除く金属元素組成は実施例1と同じであった。得られた触媒9−1および触媒9−2の触媒強度、および、実施例1と同条件でプロピレンの酸化反応を行った結果を表1に示す。
<実施例8>
実施例1において、原料混合物は懸濁液を濃縮する前に、その半分量を150℃のスプレードライヤーで乾燥し、残りの懸濁液は濃縮しケーキ状の固形物とした後、箱型乾燥機に搬入し、空気雰囲気下200℃で5時間乾燥し、得られた乾燥物を混合して粉砕したこと、および成形で得られた担持体を、288枚の焼成用トレーに各トレーにつきほぼ同一量となるように入れ、1段につきトレー20枚を挿入できる15段積みの箱型焼成炉を使用して、担持体全量を一度に空気雰囲気下470℃で6時間焼成した以外は実施例1と同様に触媒を2ロット調製し、触媒10−1および触媒10−2を得た。触媒10−1および触媒10−2の担持率、担体および酸素を除く金属元素組成は実施例1と同じであった。得られた触媒10−1および触媒10−2の触媒強度、および、実施例1と同条件で酸化反応を行った結果を表1に示す。
Figure 2014069128

Claims (4)

  1. プロピレン、イソブチレン、t−ブチルアルコールまたはメチル−t−ブチルエーテルを分子状酸素を用いて接触気相酸化し、それぞれに対応する不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸を製造するためのモリブデン、ビスマスおよび鉄を必須成分とする複合酸化物触媒の製造方法であって、触媒成分元素の出発原料を混合する原料混合工程、得られた出発原料混合物等を加熱処理する乾燥工程、得られた乾燥物を粉砕する粉砕工程、得られた粉砕物を成形する成形工程、および、得られた成形体を焼成する焼成工程を含み、これら各工程のうち、乾燥工程、粉砕工程、成形工程または焼成工程の少なくとも一つの工程で、当該工程で処理に供される出発原料混合物、乾燥物、粉砕物または成形体を2以上に分割して処理することを特徴とする不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸製造用複合酸化物触媒の製造方法。
  2. 前記乾燥工程、粉砕工程、成形工程または焼成工程の各工程の少なくとも一つの工程で処理に供される出発原料混合物、乾燥物、粉砕物または成形体を2以上に分割して処理する際に、それぞれ異なった条件で処理することを特徴とする請求項1に記載の不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸製造用複合酸化物触媒の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載のいずれか一つの方法により製造された不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸製造用複合酸化物触媒。
  4. プロピレン、イソブチレン、t−ブチルアルコールおよびメチル−t−ブチルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも一種の原料化合物の含有ガスを分子状酸素または分子状酸素含有ガスの存在下で接触気相酸化することにより、前記原料化合物に対応する不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸を製造する方法において、請求項3に記載の複合酸化物触媒を用いることを特徴とする不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸の製造方法。
JP2012216765A 2012-09-28 2012-09-28 不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸製造用触媒の製造方法とその触媒、ならびに不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸の製造方法 Active JP6033027B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012216765A JP6033027B2 (ja) 2012-09-28 2012-09-28 不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸製造用触媒の製造方法とその触媒、ならびに不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012216765A JP6033027B2 (ja) 2012-09-28 2012-09-28 不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸製造用触媒の製造方法とその触媒、ならびに不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014069128A true JP2014069128A (ja) 2014-04-21
JP6033027B2 JP6033027B2 (ja) 2016-11-30

Family

ID=50744857

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012216765A Active JP6033027B2 (ja) 2012-09-28 2012-09-28 不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸製造用触媒の製造方法とその触媒、ならびに不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6033027B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017077508A (ja) * 2015-10-19 2017-04-27 日本化薬株式会社 共役ジオレフィン製造用触媒と、その製造方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003251183A (ja) * 2002-02-28 2003-09-09 Nippon Shokubai Co Ltd 不飽和アルデヒド合成用触媒とその製造方法、およびその触媒を用いた不飽和アルデヒドの製造方法
JP2004130261A (ja) * 2002-10-11 2004-04-30 Mitsubishi Rayon Co Ltd 不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸の合成用触媒の製造方法
JP2007535511A (ja) * 2004-04-30 2007-12-06 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト 少なくとも1種のc3−炭化水素前駆化合物を不均一系触媒により気相部分酸化することによってアクリル酸を製造する方法
JP2008221032A (ja) * 2007-03-08 2008-09-25 Nippon Shokubai Co Ltd 複合酸化物触媒の製造方法および該触媒を用いた不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸の製造方法
JP2012020240A (ja) * 2010-07-15 2012-02-02 Nippon Shokubai Co Ltd 不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸製造用触媒とその製造方法、および不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸の製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003251183A (ja) * 2002-02-28 2003-09-09 Nippon Shokubai Co Ltd 不飽和アルデヒド合成用触媒とその製造方法、およびその触媒を用いた不飽和アルデヒドの製造方法
JP2004130261A (ja) * 2002-10-11 2004-04-30 Mitsubishi Rayon Co Ltd 不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸の合成用触媒の製造方法
JP2007535511A (ja) * 2004-04-30 2007-12-06 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト 少なくとも1種のc3−炭化水素前駆化合物を不均一系触媒により気相部分酸化することによってアクリル酸を製造する方法
JP2008221032A (ja) * 2007-03-08 2008-09-25 Nippon Shokubai Co Ltd 複合酸化物触媒の製造方法および該触媒を用いた不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸の製造方法
JP2012020240A (ja) * 2010-07-15 2012-02-02 Nippon Shokubai Co Ltd 不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸製造用触媒とその製造方法、および不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017077508A (ja) * 2015-10-19 2017-04-27 日本化薬株式会社 共役ジオレフィン製造用触媒と、その製造方法
WO2017069119A1 (ja) * 2015-10-19 2017-04-27 日本化薬株式会社 共役ジオレフィン製造用触媒と、その製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6033027B2 (ja) 2016-11-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101745555B1 (ko) 성형 촉매의 제조 방법 및 당해 성형 촉매를 이용하는 디엔 또는 불포화 알데히드 및/또는 불포화 카본산의 제조 방법
JP6294883B2 (ja) 不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸の製造方法
JP5628930B2 (ja) 不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸製造用触媒および該触媒を用いる不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸の製造方法
JPWO2013147032A1 (ja) 固定床多管式反応器を用いてのアクリル酸の製造方法
KR20160068763A (ko) 불포화 카본산의 제조 방법, 및 담지 촉매
JP4242597B2 (ja) 不飽和アルデヒド合成用触媒とその製造方法、およびその触媒を用いた不飽和アルデヒドの製造方法
JP5586382B2 (ja) 不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸製造用触媒の製造方法およびその触媒、ならびに該触媒を用いたアクロレインおよび/またはアクリル酸の製造方法
JP5845338B2 (ja) 固定床多管式反応器を用いてのアクロレインおよびアクリル酸の製造方法
JP6033027B2 (ja) 不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸製造用触媒の製造方法とその触媒、ならびに不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸の製造方法
JP5542557B2 (ja) 不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸製造用触媒とその製造方法、および不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸の製造方法
JPS63315148A (ja) メタクリル酸合成用触媒
JP2001205090A (ja) メタクロレインおよびメタクリル酸合成用触媒、ならびにメタクロレインおよびメタクリル酸の製造方法
JP4970986B2 (ja) 複合酸化物触媒の製造方法および該触媒を用いた不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸の製造方法
JP5448331B2 (ja) アクリル酸製造用触媒および該触媒を用いたアクリル酸の製造方法
JP2004160342A (ja) アクリル酸製造用触媒およびアクリル酸の製造方法
CN106881128B (zh) 杂多酸盐催化剂及其制备方法和用途
JP7375638B2 (ja) 不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法
JP7375639B2 (ja) 不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法
JP7480671B2 (ja) 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法
JP7468292B2 (ja) 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法
JP7468291B2 (ja) 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法
JP7480672B2 (ja) 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法
JP7347283B2 (ja) 不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法
JP2022067387A (ja) 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法
CN115141089A (zh) 丙烯醛和丙烯酸制造用催化剂的制造方法以及使用该催化剂的丙烯醛和丙烯酸的制造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150421

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160308

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160316

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160415

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160706

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160809

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20160817

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161005

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161025

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6033027

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150