JP2014067525A - エッジライト型面発光調光装置 - Google Patents

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Kazunori Taniguchi
和紀 谷口
Hiroshi Inomata
寛 猪股
Shinzo Murase
新三 村瀬
Katsuhiko Iwasaki
克彦 岩崎
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Abstract

【課題】所望の遮光機能を発揮することができるエッジライト型面発光調光装置を提供すること。
【解決手段】平面視矩形の樹脂製の導光板2と、導光板2の端面2A、2Bに沿って配置された光源3A、3Bと、導光板2の周縁部及び光源3A、3Bを、囲んで支持する、ハウジング体4と、導光板2の一方の面2Wに配置された乱反射層5と、を少なくとも備えており、光源3A、3Bの光が導光板2の端面2A、2Bから入射して導光板2内で反射し、導光板2の端面2A、2Bに対して直交する両側の面2X、2Wから出射するようになっていることを特徴としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、両面が発光するエッジライト型面発光調光装置に関する。
エッジライト型面発光調光装置は、一般に、光源と、光源から入射した光を面発光させるための導光板と、を少なくとも備えている。エッジライト型面発光調光装置は、光源の非点灯時には、透明板のように機能し、光源の点灯時には、遮光板のように機能するようになっており、部屋の間仕切り、ショーウィンドウ、天窓等に、使用される。
エッジライト型面発光調光装置としては、例えば特許文献1に示されるような、光源と、光拡散粒子を含有した導光板と、を備えた装置が、知られている。
特開2012−79474号公報
ところで、特許文献1の装置において、光源が点灯すると、導光板の両面から光が出射される。しかしながら、その表面輝度は、導光板の面内において、光源から遠くなるに従って減少していた。よって、導光板の面内における発光が不均一であった。それ故、所望の遮光機能を得ることができなかった。
本発明は、所望の遮光機能を発揮することができるエッジライト型面発光調光装置を提供することを、目的としている。
本発明は、樹脂製の導光板と、前記導光板の少なくとも一端面に沿って配置された光源と、少なくとも前記導光板の前記一端面及び前記光源を、支持する、ハウジング体と、前記導光板の、前記一端面に対して略直交している両面の内の、一方の面の、一部又は全部に、配置された、乱反射層と、を少なくとも備えており、前記光源の光が前記導光板の前記一端面から入射して前記導光板内で反射し、前記導光板の前記一端面に対して略直交する両面から出射するようになっていることを特徴としている。
本発明によれば、導光板の両面から発光することができ、それによって、所望の遮光機能を発揮できる。なお、本明細書において、「遮光」とは、導光板の一方側から導光板を介して反対側を見たときに少なくとも反対側の視界を遮ることを言う。
本発明の一実施形態のエッジライト型面発光調光装置の断面図である。 図1の面発光調光装置の分解斜視図である。 乱反射層のドットの印刷パターンの第1例である。 乱反射層のドットの印刷パターンの第2例である。 乱反射層のドットの印刷パターンの第3例である。 乱反射層のドットの印刷パターンの第4例である。 乱反射層のドットの印刷パターンの第5例である。 遮光機能を評価するための試験の様子を示す側面略図である。
図1は、本発明の一実施形態のエッジライト型面発光調光装置の断面図である。図2は、図1の面発光調光装置の分解斜視図である。
[構成]
このエッジライト型面発光調光装置1は、通常、導光板2と、光源3A、3Bと、ハウジング体4と、乱反射層5と、外面板8A、8Bと、を備えている。装置1は、寝かせた状態で使用してもよいが、通常、立てた状態で使用される。
(導光板)
導光板2は、平面視矩形の板であり、4つの端面2A、2B、2C、2Dと、これらの端面に対して直交している2つの面2X、2Wと、を有している。導光板2は、樹脂を主成分としてできている。樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、及び(メタ)アクリル酸エステル−スチレン樹脂からなる群から選択される、少なくとも1種が好ましく、特に(メタ)アクリル樹脂が好ましい。これらの樹脂は、2種以上を混合して使用してもよく、又は、2種以上を積層するように使用してもよい。導光板2の厚さは、通常は1〜15mmであり、好ましくは1.5〜8mmであり、より好ましくは2〜6mmである。導光板2は、薄すぎる場合には、光源からの光が導光板2の端面に入射しにくくなることがあり、厚すぎる場合には、発光効率が不十分となることがあり、また、面発光調光装置全体の重量が重くなるので、薄すぎても厚すぎても好ましくない。
(光源)
光源3Aは、導光板2の1つの端面2Aに沿って配置されている。光源3Bは、導光板2において端面2Aに対向している端面2Bに沿って配置されている。端面2Aは、立てた状態の装置1において下側に位置しており、端面2Bは、立てた状態の装置1において上側に位置している。光源3A、3Bとしては、LED、冷陰極管等を、使用でき、特にLEDを使用するのが好ましい。LEDは、蛍光灯等の従来の光源に比して、一般には、小型であり、低消費電力であり、長寿命である。光源3A、3BがLEDである場合、LEDは、それぞれ、端面2A、2Bに沿って等間隔で複数個配置される。
光源3Aは、端面2Aに対向する基板30Aに、端面2Aに向かって、固定されている。光源3Bは、端面2Bに対向する基板30Bに、端面2Bに向かって、固定されている。光源としてLEDを用いる場合には、LEDと基板とは、一体のLEDモジュールとして用いることができる。
光源3A、3Bの色温度は、3000〜10000Kが好ましく、5000〜8000Kがより好ましく、6300〜7000Kが特に好ましい。光源3A、3Bの色温度が3000Kより低い場合又は10000Kより高い場合には、装置1の遮光機能が低下する恐れがある。
(乱反射層)
乱反射層5は、導光板2の面2W表面に、形成されている。乱反射層5は、導光板の面に対して、レーザーによって直接加工を施したり、インクを、スクリーン印刷したり、蒸着したり、インクジェット印刷したりすることによって、形成される。本明細書において、乱反射層は、「光を乱反射させる手段」を導光板2の面2Wに直接加工する場合における、当該「乱反射させる手段」を含んでいる。乱反射層5は、面2W側からの平面視で、線状、格子状、又はドット状に、形成するのが好ましい。ドットの形態としては、例えば、略円形、略三角形、略四角形、略六角形等が、好ましい。乱反射層5をドット状に形成する方法としては、(1)ドットに対応する部分に対して、凹凸加工を施したりインク等を付着させたりする方法と、(2)ドット以外の地の部分に対して、凹凸加工を施したりインク等を付着させたりする方法とがある。(1)の方法を「ポジパターン」と言い、(2)の方法を「ネガパターン」と言う。
ドットの分布密度すなわち乱反射層5の印刷密度は、光源から遠ざかるに従って次第に密になるように、設定されている。乱反射層5の印刷密度は、光源からの距離に拘わらずに、均一であってもよい。ドットパターンとしては、例えば、図3〜図7に示されるパターン(ポジパターン)を採用してもよい。図3〜7においては、黒い丸がドットであるが、ドットは、黒色に限るものではなく、例えば、白色であってもよい。なお、端面2Aと端面2Bとの対向方向を「P方向」とし、光源が配置されていない端面2Cと端面2Dとの対向方向を「Q方向」とする。また、「中央部」とは、中央及びその近傍のことである。
・図3のパターン…P方向において、ドットの径は、端面2A、2Bの近傍では小さく、端面2A、2Bから遠くなるに従って(すなわち中央に行くに従って)大きくなっている。また、Q方向において、ドットの径は、端面2C、2Dの近傍では中央のドットに比して少し小さく、端面2C、2Dから遠くなるに従って(すなわち中央に行くに従って)大きくなっている。
・図4のパターン…P方向において、ドットの径は、端面2A、2Bの近傍では小さく、端面2A、2Bから遠くなるに従って(すなわち中央に行くに従って)大きくなっている。また、Q方向において、ドットの径は一定である。
・図5のパターン…ドットは、P方向の中央部のみに存在している。また、P方向において、ドットの径は、端面2A、2Bから遠くなるに従って(すなわち中央に行くに従って)大きくなっている。また、Q方向において、ドットの径は一定である。
・図6のパターン…ドットは、中央部及び4つの隅部とその近傍のみに存在している。また、P方向において、ドットの径は、端面2A、2Bの近傍では小さく、端面2A、2Bから遠くなるに従って(すなわち中央に行くに従って)大きくなっている。また、Q方向において、ドットの径は一定である。
・図7のパターン…ドットは、Q方向の中央部のみに存在している。また、P方向において、ドットの径は、端面2A、2Bの近傍では小さく、端面2A、2Bから遠くなるに従って(すなわち中央に行くに従って)大きくなっている。また、Q方向において、ドットの径は一定である。
乱反射層5を形成するのに使用されるインクは、少なくとも、拡散剤、バインダー樹脂、及び溶剤を、混合して調製される。インクは、更に、蛍光体、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、及び染料等を、含有してもよい。
インクに含有される拡散剤としては、粒子類、フィラー類等を、使用できる。粒子類としては、樹脂粒子、ガラス粒子等を、使用できる。
樹脂粒子を構成する樹脂としては、アクリル樹脂系、ポリスチレン系、アクリル・スチレン共重合体系(MS樹脂系)、シリコーン系、アクリルゴム系、スチレン・ブタジエン共重合ゴム系等を、使用できる。これらの樹脂は、架橋構造を有していてもよく、それによって、インク溶剤に対する樹脂粒子の耐性が向上することがある。
樹脂粒子の形状としては、球形、半球形、ラグビーボール型、瓢箪型等が、挙げられるが、印刷時の取扱いの観点から、球形が好ましい。ガラス粒子の形状としては、球形、多面形、不定形等が、挙げられるが、印刷時の取扱いの観点から、球形が好ましい。不定形は、粉砕物等に現れる。
インクは、粒子類として、2種類以上の樹脂粒子を混合して含有してもよく、又は、2種類以上のガラス粒子を混合して含有してもよく、又は、1種類以上の樹脂粒子と1種類以上のガラス粒子とを混合して含有してもよい。なお、インクは、粒子類として、ガラス粒子を含有せず、樹脂粒子のみを含有するのが、好ましい。何故なら、インク調整時の粒子径の変化を低減できるからである。
フィラー類としては、無機フィラー又は有機フィラーを使用できる。無機フィラーとしては、硫酸バリウム粉末;炭酸カルシウム粉末;アルミナ粉末、チタニア粉末、ジルコニア粉末等の、金属酸化物粉末又は金属複合酸化物粉末;等を、使用できる。これらは、1種類のみを使用してもよく、又は、複数種類を混合して使用してもよい。
拡散剤として使用される粒子類は、インクに含まれるバインダー樹脂及び導光板の原料樹脂の内の少なくとも一方の樹脂の屈折率との差が0.01以上である屈折率を、有しているのが好ましい。
拡散剤として使用される粒子類の粒子径は、200nm〜20μmが好ましく、550nm〜5μmがより好ましく、750nm〜3μmが更に好ましく、850nm〜2.5μmが特に好ましい。粒子類の粒子径が200nmより小さい場合には、導光板の端面から入射した光が、導光板の中を伝わっている間に分光されてしまい、導光板の両面又は一方の面から出射した際に部分的に色変化を起こしやすい。粒子類の粒子径が20μmより大きい場合には、インクジェット印刷を行った際にインクジェットのノズルが詰まりやすく、又は、スクリーン印刷を行った際にスクリーンが目詰まりしやすい。
拡散剤として使用される粒子類は、単層構造及び多層構造のいずれを有してもよい。
拡散剤として使用される粒子類は、ソリッド構造、中空構造、及び多孔質構造の、いずれを有してもよい。なお、ソリッド構造とは、粒子内部に空間を有していない構造を言う。
中空構造を有する粒子すなわち中空粒子は、1個の粒子内部に、1個の空間又は複数個の空間を有している。中空粒子の空隙率は、通常、50体積%以上且つ90体積%以下である。なお、多孔質構造を有する粒子の空隙率は、通常、20体積%以上且つ80体積%以下である。
バインダー樹脂としては、アクリル樹脂系、アクリルゴム系、ポリスチレン系、アクリル・スチレン共重合体系(MS樹脂系)、シリコーン系、ポリ塩化ビニル系、スチレン・ブタジエン共重合ゴム系等を、使用できる。特に、アクリル樹脂系、アクリルゴム系、アクリル・スチレン共重合体系(MS樹脂系)が、好ましく、更には、アクリル樹脂系が最も好ましい。
溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系;グリコール系;アルコール系;エステル系;等を、単独で、又は、複数種類混合して、使用できる。
(外面板)
乱反射層5表面には、外面板8Aが重なるように配置されており、導光板2の面2X表面には、外面板8Bが重なるように配置されている。これによれば、乱反射層5及び導光板2の両面2X、2Wを保護することができる。
外面板としては、ある程度透明な板を使用でき、該板としては、樹脂板やガラス板を挙げることができる。樹脂板を構成する樹脂としては、導光板の原料樹脂と同様のものを使用できる。例えば、(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、又は(メタ)アクリル酸エステル−スチレン樹脂等を、使用でき、特に、成形性又は表面硬度の観点から、(メタ)アクリル樹脂が好ましい。これらの樹脂は、1種類のみを使用してもよく、又は、2種類以上を混合して使用してもよい。樹脂板の厚さは、通常は1〜10mmであり、好ましくは1〜8mmであり、より好ましくは1〜5mmである。また、これらの樹脂は、光拡散剤、特定波長をカットする染料、紫外線吸収剤等の、添加剤を含有してもよい。
外面板の表面には、マット加工、凹凸加工、帯電防止加工、ノングレア加工、ハードコート加工、指紋付着防止加工、光分解触媒塗布加工等が、施されていてもよい。凹凸加工は、外面板の表面に対して、ブラスト加工、ヘアライン加工、転写加工等を、施すことによって、行うことができ、又は、外面板を成形する際に、樹脂中に粒子を練り込むことによって、行うことができる。凹凸加工によって外面板の表面が凹凸形態を有していると、外面板への映り込みを抑制でき、また、光拡散性能を発揮できる。
(ハウジング体)
ハウジング体4は、ハウジング体4A、4Bからなっている。ハウジング体4Aは、導光板2等を面2W側から覆う本体面部41Aと、本体面部41Aの4辺から、導光板2等の周縁部を覆うように延びた、4つの側面部42Aと、を有している。ハウジング体4Bは、導光板2等を面2X側から覆う本体面部41Bと、本体面部41Bの4辺から、導光板2等の周縁部を覆うように延びた、4つの側面部42Bと、を有している。ハウジング体4Aは、導光板2の面2W側から、透明板8A、乱反射層5、及び導光板2を、囲んで支持しており、ハウジング体4Bは、導光板2の面2X側から、透明板8B及び導光板2を、囲んで支持しており、ハウジング体4Bは、ハウジング体4Aに対して、被さるように合わさっている。これにより、ハウジング体4は、導光板2と、光源3A、3Bと、乱反射層5と、透明板8A、8Bと、を囲んで支持している。光源3Aが固定された基板30Aと光源3Bが固定された基板30Bとは、それぞれ、側面部42Aの内面に固定されている。
なお、ハウジング体4Aの本体面部41Aの中央には、開口40Aが形成されており、ハウジング体4Bの本体面部41Bの中央には、開口40Bが形成されている。開口40Aと開口40Bとは、平面視で同じ位置に同じ大きさで形成されている。
[作用効果]
上記構成の装置1においては、光源3A、3Bから導光板2の端面2A、2Bに入射した光が、導光板2内を反射しながら進み、乱反射層5を構成するドットで散乱して、両面2X、2Wから出射する。これにより、両面2X、2Wから発光が行われ、すなわち、両面発光が行われる。したがって、上記構成の装置1によれば、光源3A、3Bの点灯時に、遮光機能を発揮できる。
[別の実施形態]
(1)光源を、4つの端面2A、2B、2C、2Dに設けてもよく、又は、4つの端面2A、2B、2C、2Dの内のいずれか1つの端面に設けてもよい。
(2)外面板8A及び/又は外面板8Bを、配置しなくてもよい。
(3)導光板2は、円盤形状の板でもよい。
(4)導光板2は、面2X、2Wが湾曲している湾曲形状の板でもよい。
(5)ハウジング体は、光源と、光源と対向する導光板の端面とを、支持すればよい。
(6)図1の装置1において、乱反射層5と外面板8Aとの間に、及び/又は、導光板2の面2Xと外面板8Bとの間に、プリズムシートを重なるように配置してもよい。更に、プリズムシートの表面に、光拡散板を重なるように配置してもよい。
(プリズムシート)
プリズムシートは、プリズム形状を備えたプリズム面と、プリズム形状を備えていない非プリズム面と、を有している。プリズムシートは、乱反射層5と外面板8Aとの間に配置される場合には、非プリズム面が乱反射層5表面に接するように、配置される。また、プリズムシートは、導光板2の面2Xと外面板8Bとの間に配置される場合には、非プリズム面が面2X表面に接するように、配置される。プリズムシートは、プリズム面のプリズム列が端面2A、2Bに対して平行になるように、配置される。
プリズムシートは、樹脂を主成分としてできている。その樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、(メタ)アクリル酸エステル−スチレン樹脂等を、使用できる。
プリズムシートは、1種類の樹脂で構成された単層構造を有してもよく、又は、プリズム面を有する層と非プリズム面を有する層とが別の樹脂で構成された積層構造を、有してもよい。また、プリズムシートは、光拡散剤が添加された樹脂で構成してもよい。
プリズムシートの厚さは、通常は50〜500μm程度であり、好ましくは100〜300μmである。プリズムシートは、薄すぎる場合には、シート自身に皺や折れが発生しやすくなり、厚すぎる場合には、装置全体の重量が重くなるとともに装置全体の厚みが厚くなるので、薄すぎても厚すぎても好ましくない。
(光拡散板)
光拡散板は、光拡散機能又は集光機能のいずれか一方又は両方を有している。
光拡散板は、80%以上の全光線透過率を有し、且つ、0%より大きく30%以下の拡散率を有しているのが、好ましい。全光線透過率が80%未満であり且つ拡散率が30%を越えている場合には、装置からの出射光は非常に均一ではあるが、光のロスが大きくなる。
光拡散板の厚さは、通常は500μm〜5mmであり、より好ましくは1.5〜3mmである。光拡散板は、薄すぎる場合には、装置全体が歪んだ際にシートに皺や折れが発生し、厚すぎる場合には、装置全体の重量が重くなるので、薄すぎても厚すぎても好ましくない。
光拡散板は、光拡散剤を含有する樹脂組成物からなるシート、又は、樹脂組成物からなり且つ表面に光拡散剤が塗工されたシート、又は、樹脂組成物からなり且つ表面に凹凸形状が施されたシート、又は、光拡散剤を含有する樹脂組成物からなり且つ表面に凹凸形状が施されたシートである。光拡散板を構成する樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、及び(メタ)アクリル酸エステル−スチレン樹脂からなる群から選択される、少なくとも1種が好ましく、特に(メタ)アクリル樹脂が好ましい。これらの樹脂は、2種以上を混合して使用してもよく、又は、2種以上を積層するように使用してもよい。光拡散シート7に含むことができる光拡散剤としては、アクリル系架橋ビーズ、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体系(MS系)架橋ビーズ、シリコーン系ビーズ等の、有機系微粒子、及び、シリカ、酸化チタン、硫酸バリウム等の、無機系微粒子を、使用でき、これらは2種以上を同時に使用してもよい。特に有機系微粒子が好ましい。
(実施例1)
図1の構成を有する面発光調光装置1である。各部の具体的構成は、次の通りである。なお、この装置1の消費電力は、例えば97.5ワットである。
・導光板2…住友化学株式会社の製品名「スミペックスE005」の(メタ)アクリル樹脂板を用いた。寸法は、厚さが5mm、幅が900mm、長さが900mmである。なお、「スミペックス」は住友化学株式会社の登録商標である。
・光源3A、3B…日亜化学工業株式会社製のLEDを用いた。色温度が4000KのLEDを用いた。LEDは、それぞれ、基板30A、30Bに、等間隔で、42個固定した。LEDの発光部の中心は、端面2A、2Bの中心に合わされている。
・ハウジング体4A、4B…厚さ1mmのアルミ材を箱状に加工して形成した。
・乱反射層5…スクリーン印刷法によって反射率の高いインクを印刷することにより、形成した。インクとしては、スチレン系架橋樹脂粒子と、アクリル系樹脂と、トルエンとを、攪拌混合したものを、使用した。印刷パターンは、ポジパターンであり、ドットの形状は、略円形である。印刷のドットパターンとしては、図3のパターンを採用した。
・外面板8A、8B…住友化学株式会社の製品名「スミペックスE000」の(メタ)アクリル樹脂板を用いた。寸法は、厚さが1.5mm、幅が900mm、長さが900mmである。なお、「スミペックス」は住友化学株式会社の登録商標である。
(実施例2)
光源3A、3Bとして、色温度が6000KであるLEDを用いた。その他は、実施例1と同じである。なお、この装置1の消費電力は、例えば97.5ワットである。
(実施例3)
導光板2として、端面2A、2B側の長さが1200mmのものを用いた。また、乱反射層5のドットパターンとして、図4のパターンを採用した。また、光源3A、3Bとして、色温度が6500KであるLEDを用いた。更に、外面板8A、8Bとして、導光板2と同様に、長さが1200mmのものを用いた。その他は、実施例1と同じである。なお、この装置1の消費電力は、例えば130ワットである。
[性能試験]
各装置1の遮光機能を評価した。
(方法)
図8に示されるような、1つの壁93で仕切られた2つの部屋91、92を用意した。なお、2つの部屋91、92は、同じ大きさを有しており、床は、一辺4mの正方形であり、高さは、2.8mである。また、部屋91、92の内面は、全て白色である。更に、部屋91、92は、共に、300ルクスの照度に調光されている。そして、部屋91を観察室とし、部屋92を被検体室とした。壁93は、中央部に開口931を有している。そして、開口931に、装置1を立てた状態で嵌め込んだ。なお、装置1は、乱反射層5側を部屋92側に向けた。装置1の導光板2の面2Wの中心の高さ位置Hは、1.4mとした。
一方、被検体94を、装置1から所定距離Lだけ離して、部屋92に設置した。被検体94は、一辺1mの正方形の背板95の中央に、横長になるように貼り付けられた、A4サイズの灰色の板である。背板95の色すなわち被検体94の背景色としては、黒色の場合と白色の場合とを用意した。被検体94は、中心が1.4mの高さ位置になるように、設置した。
そして、観察者Zが、部屋91において、装置1から1.5m離れた位置から、装置1を通して、部屋92内の被検体94を観察した。観察者Zの目の高さ位置は、1.4mとした。所定距離Lが、1m、2m、3mの場合について、観察した。光源3A、3Bが、消灯している場合と点灯している場合とについて、被検体94の見え具合を調べた。見え具合としては、見えた場合を「×」、うっすらと見えた場合を「△」、見えなかった場合を「○」とした。その結果を表1に示す。
Figure 2014067525
(考察)
実施例1〜3の装置1によれば、遮光機能を十分に発揮できる。
本発明のエッジライト型面発光調光装置は、所望の遮光機能を発揮できるので、産業上の利用価値が大である。
1 エッジライト型面発光装置 2 導光板 2A、2B、2C、2D 端面
2X、2W 面 3A、3B 光源 4 ハウジング体 5 乱反射層
8A、8B 外面板

Claims (7)

  1. 樹脂製の導光板と、
    前記導光板の少なくとも一端面に沿って配置された光源と、
    少なくとも前記導光板の前記一端面及び前記光源を、支持する、ハウジング体と、
    前記導光板の、前記一端面に対して略直交している両面の内の、一方の面の、一部又は全部に、配置された、乱反射層と、
    を少なくとも備えており、
    前記光源の光が前記導光板の前記一端面から入射して前記導光板内で反射し、前記導光板の前記一端面に対して略直交する両面から出射するようになっていることを特徴とするエッジライト型面発光調光装置。
  2. 前記乱反射層は、インクを印刷することによって形成されており、印刷密度が、前記導光板において前記光源の近傍から中央にかけて大きくなるように、設定されている、
    請求項1記載のエッジライト型面発光調光装置。
  3. 前記導光板の前記両面の一方又は両方の最も外側に、外面板が配置されている、
    請求項1又は2に記載のエッジライト型面発光調光装置。
  4. 前記外面板の表面が、凹凸形態を有している、
    請求項3記載のエッジライト型面発光調光装置。
  5. 前記光源が、前記導光板の対向する2つの端面に、配置されている、
    請求項1〜4のいずれか1つに記載のエッジライト型面発光調光装置。
  6. 前記光源の色温度が、3000〜10000Kである、
    請求項1〜5のいずれか1つに記載のエッジライト型面発光調光装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つのエッジライト型面発光調光装置に使用されることを特徴とする導光板。
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