JP2014067551A - エッジライト型面発光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】導光板のそれぞれの面から出射する光の光束量が略等しい、エッジライト型面発光装置を、提供すること。
【解決手段】平面視矩形の樹脂製の導光板2と、導光板2の端面2A、2Bに沿って配置された光源3A、3Bと、導光板2の周縁部及び光源3A、3Bを囲んで支持するハウジング体4と、導光板2の面2Wに配置された乱反射層5と、を少なくとも備えており、光源の光が導光板の端面から入射して導光板内で反射し、導光板の両面2X、2Wから出射するようになっている、エッジライト型面発光装置1であって、乱反射層5が、中空粒子を含有している、ことを特徴としている。
【選択図】図1
【解決手段】平面視矩形の樹脂製の導光板2と、導光板2の端面2A、2Bに沿って配置された光源3A、3Bと、導光板2の周縁部及び光源3A、3Bを囲んで支持するハウジング体4と、導光板2の面2Wに配置された乱反射層5と、を少なくとも備えており、光源の光が導光板の端面から入射して導光板内で反射し、導光板の両面2X、2Wから出射するようになっている、エッジライト型面発光装置1であって、乱反射層5が、中空粒子を含有している、ことを特徴としている。
【選択図】図1
Description
本発明は、両面が発光するエッジライト型面発光装置に関する。
エッジライト型面発光装置は、一般に、光源と、光源から入射した光を面発光させるための導光板と、を少なくとも備えている。エッジライト型面発光装置は、屋内等で使用される照明体;液晶ディスプレイに使用されるバックライトユニット;看板等に、有用である。
ところで、エッジライト型面発光装置が、表裏両面に広告を備えた看板のための光源として、使用される場合には、エッジライト型面発光装置には、両面の広告が略同等に視認されるようにするために、導光板の両面が発光すること、及び、導光板の両面における発光光量が略等しいこと、が要求される。
一方、両面が発光するエッジライト型面発光装置としては、例えば、特許文献1に示された装置が知られている。特許文献1の装置では、導光板の一方の面に、光を拡散させるためのドット状のシルク印刷パターンが形成されており、それにより、両面が発光するようになっている。シルク印刷パターンは、特殊インクを用いて形成されている。
しかしながら、特許文献1には、導光板のそれぞれの面から出射する光の光束量について記載されておらず、更には、特殊インクについても記載されていない。それ故、特許文献1の装置は、再現不可能であった。
本発明は、導光板のそれぞれの面から出射する光の光束量が略等しい、エッジライト型面発光装置を、提供することを目的としている。
本発明は、樹脂製の導光板と、前記導光板の少なくとも一端面に沿って配置された光源と、少なくとも前記導光板の前記一端面及び前記光源を、支持する、ハウジング体と、前記導光板の、前記一端面に対して略直交している両面の内の、一方の面に、配置された、乱反射層と、を少なくとも備えており、前記光源の光が前記導光板の前記一端面から入射して前記導光板内で反射し、前記導光板の前記両面から出射するようになっている、エッジライト型面発光装置であって、前記乱反射層が、中空粒子を含有している、ことを特徴としている。
本発明によれば、導光板のそれぞれの面から出射する光の光束量が略等しい、エッジライト型面発光装置を、提供できる。
図1は、本発明の一実施形態のエッジライト型面発光装置の断面図である。図2は、図1の面発光装置の分解斜視図である。
[構成]
このエッジライト型面発光装置1は、通常、導光板2と、光源3A、3Bと、ハウジング体4と、乱反射層5と、プリズムシート6A、6Bと、外面板7A、7Bと、を備えている。
このエッジライト型面発光装置1は、通常、導光板2と、光源3A、3Bと、ハウジング体4と、乱反射層5と、プリズムシート6A、6Bと、外面板7A、7Bと、を備えている。
(導光板)
導光板2は、平面視矩形の板であり、4つの端面2A、2B、2C、2Dと、これらの端面に対して直交している2つの面2X、2Wと、を有している。導光板2は、樹脂を主成分としてできている。樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、及び(メタ)アクリル酸エステル−スチレン樹脂からなる群から選択される、少なくとも1種が好ましく、特に(メタ)アクリル樹脂が好ましい。これらの樹脂は、2種以上を混合して使用してもよく、又は、2種以上を積層するように使用してもよい。導光板2の厚さは、通常は0.3〜15mmであり、好ましくは1〜8mmであり、より好ましくは2〜6mmである。導光板2は、薄すぎる場合には、光源からの光が導光板2の端面に入射しにくくなることがあり、厚すぎる場合には、面発光装置全体の重量が重くなるので、薄すぎても厚すぎても好ましくない。
導光板2は、平面視矩形の板であり、4つの端面2A、2B、2C、2Dと、これらの端面に対して直交している2つの面2X、2Wと、を有している。導光板2は、樹脂を主成分としてできている。樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、及び(メタ)アクリル酸エステル−スチレン樹脂からなる群から選択される、少なくとも1種が好ましく、特に(メタ)アクリル樹脂が好ましい。これらの樹脂は、2種以上を混合して使用してもよく、又は、2種以上を積層するように使用してもよい。導光板2の厚さは、通常は0.3〜15mmであり、好ましくは1〜8mmであり、より好ましくは2〜6mmである。導光板2は、薄すぎる場合には、光源からの光が導光板2の端面に入射しにくくなることがあり、厚すぎる場合には、面発光装置全体の重量が重くなるので、薄すぎても厚すぎても好ましくない。
(光源)
光源3Aは、導光板2の1つの端面2Aに沿って配置されている。光源3Bは、導光板2において端面2Aに対向している端面2Bに沿って配置されている。光源3A、3Bとしては、LED、蛍光灯、冷陰極管等を、使用でき、特にLEDを好ましく使用できる。光源3A、3BがLEDである場合、LEDは、それぞれ、端面2A、2Bに沿って等間隔で複数個配置される。
光源3Aは、導光板2の1つの端面2Aに沿って配置されている。光源3Bは、導光板2において端面2Aに対向している端面2Bに沿って配置されている。光源3A、3Bとしては、LED、蛍光灯、冷陰極管等を、使用でき、特にLEDを好ましく使用できる。光源3A、3BがLEDである場合、LEDは、それぞれ、端面2A、2Bに沿って等間隔で複数個配置される。
光源3Aは、端面2Aに対向する基板30Aに、端面2Aに向かって、固定されている。光源3Bは、端面2Bに対向する基板30Bに、端面2Bに向かって、固定されている。光源としてLEDを用いる場合には、LEDと基板とは、一体のLEDモジュールとして用いることができる。
(乱反射層)
乱反射層5は、導光板2の一方の面2W表面に、形成されている。乱反射層は、導光板の面に対して、レーザーによって直接加工を施したり、インクを、スクリーン印刷したり、蒸着したり、インクジェット印刷したりすることによって、形成されるが、本発明では、乱反射層5は、スクリーン印刷又はインクジェット印刷によって形成されている。乱反射層5は、線状、格子状、又はドット状に、形成するのが好ましい。ドットの形態としては、例えば、略円形、略三角形、略四角形、略六角形等が、好ましい。乱反射層5をドット状に形成する方法としては、(1)ドットに対応する部分に対して、凹凸加工を施したりインク等を付着させたりする方法と、(2)ドット以外の地の部分に対して、凹凸加工を施したりインク等を付着させたりする方法とがある。(1)の方法を「ポジパターン」と言い、(2)の方法を「ネガパターン」と言う。ドットの分布密度すなわち乱反射層5の印刷密度は、光源から遠ざかるに従って次第に密になるように、設定されている。
乱反射層5は、導光板2の一方の面2W表面に、形成されている。乱反射層は、導光板の面に対して、レーザーによって直接加工を施したり、インクを、スクリーン印刷したり、蒸着したり、インクジェット印刷したりすることによって、形成されるが、本発明では、乱反射層5は、スクリーン印刷又はインクジェット印刷によって形成されている。乱反射層5は、線状、格子状、又はドット状に、形成するのが好ましい。ドットの形態としては、例えば、略円形、略三角形、略四角形、略六角形等が、好ましい。乱反射層5をドット状に形成する方法としては、(1)ドットに対応する部分に対して、凹凸加工を施したりインク等を付着させたりする方法と、(2)ドット以外の地の部分に対して、凹凸加工を施したりインク等を付着させたりする方法とがある。(1)の方法を「ポジパターン」と言い、(2)の方法を「ネガパターン」と言う。ドットの分布密度すなわち乱反射層5の印刷密度は、光源から遠ざかるに従って次第に密になるように、設定されている。
乱反射層5を形成するのに使用されるインクは、少なくとも、拡散剤、バインダー樹脂、及び溶剤を、混合して調製される。インクは、更に、蛍光体、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、及び染料等を、含有してもよい。
インクに含有される拡散剤としては、粒子類、フィラー類等を、使用できるが、本発明では、粒子類を使用している。粒子類としては、樹脂粒子、ガラス粒子等を、使用できる。
樹脂粒子を構成する樹脂としては、アクリル樹脂系、ポリスチレン系、アクリル・スチレン共重合体系(MS樹脂系)、シリコーン系、アクリルゴム系、スチレン・ブタジエン共重合ゴム系等を、使用できる。これらの樹脂は、架橋構造を有していてもよく、それによって、インク溶剤に対する樹脂粒子の耐性が向上することがある。
樹脂粒子の形状としては、球形、半球形、ラグビーボール型、瓢箪型等が、挙げられるが、印刷時の取扱いの観点から、球形が好ましい。ガラス粒子の形状としては、球形、多面形、不定形等が、挙げられるが、印刷時の取扱いの観点から、球形が好ましい。不定形は、粉砕物等に現れる。
インクは、粒子類として、2種類以上の樹脂粒子を混合して含有してもよく、又は、2種類以上のガラス粒子を混合して含有してもよく、又は、1種類以上の樹脂粒子と1種類以上のガラス粒子とを混合して含有してもよい。なお、インクは、粒子類として、ガラス粒子を含有せず、樹脂粒子のみを含有するのが、好ましい。何故なら、インク調整時の粒子径の変化を低減できるからである。
なお、フィラー類としては、無機フィラー又は有機フィラーを使用できる。無機フィラーとしては、硫酸バリウム粉末;炭酸カルシウム粉末;アルミナ粉末、チタニア粉末、ジルコニア粉末等の、金属酸化物粉末又は金属複合酸化物粉末;等を、使用できる。これらは、1種類のみを使用してもよく、又は、複数種類を混合して使用してもよい。
拡散剤として使用される粒子類は、インクに含まれるバインダー樹脂及び導光板の原料樹脂の内の少なくとも一方の樹脂の屈折率との差が0.01以上である屈折率を、有しているのが好ましい。
拡散剤として使用される粒子類の平均粒子径は、200nm〜20μmが好ましく、550nm〜5μmがより好ましく、750nm〜3μmが更に好ましく、850nm〜2.5μmが特に好ましい。粒子類の平均粒子径が200nmより小さい場合には、導光板の端面から入射した光が、導光板の中を伝わっている間に分光されてしまい、導光板の両面又は一方の面から出射した際に部分的に色変化を起こしやすい。粒子類の平均粒子径が20μmより大きい場合には、インクジェット印刷を行った際にインクジェットのノズルが詰まりやすく、又は、スクリーン印刷を行った際にスクリーンが目詰まりしやすい。
拡散剤として使用される粒子類は、単層構造及び多層構造のいずれを有してもよい。
拡散剤として使用される粒子類は、ソリッド構造、中空構造、及び多孔質構造の、いずれを有してもよいが、本発明で使用される粒子類は、中空構造を有している。なお、ソリッド構造とは、粒子内部に空間を有していない構造を言う。
中空構造を有する粒子すなわち中空粒子は、1個の粒子内部に、1個の空間又は複数個の空間を有している。中空粒子の空隙率は、通常、50体積%以上且つ90体積%以下である。なお、多孔質構造を有する粒子の空隙率は、通常、20体積%以上且つ80体積%以下である。
本発明では、乱反射層5を形成するインクが、拡散剤として、中空粒子を含有しているので、輝度が向上し、また、斜視時の輝度ムラが改善される。なお、本発明では、インクは、拡散剤として、中空粒子だけでなく、ソリッド構造の粒子又は多孔質構造の粒子を含有してもよい。それらの粒子を併用することにより、導光板の一方の面からの発光光量と他方の面からの発光光量とを、制御することができ、更には、それらの粒子の混合比率を変えることにより、導光板の一方の面からの発光光量と他方の面からの発光光量との比を、細かく制御することができる。
バインダー樹脂としては、アクリル樹脂系、アクリルゴム系、ポリスチレン系、アクリル・スチレン共重合体系(MS樹脂系)、シリコーン系、ポリ塩化ビニル系、スチレン・ブタジエン共重合ゴム系等を、使用できる。特に、アクリル樹脂系、アクリルゴム系、アクリル・スチレン共重合体系(MS樹脂系)が、好ましく、更には、アクリル樹脂系が最も好ましい。
溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系;グリコール系;アルコール系;エステル系;等を、単独で、又は、複数種類混合して、使用できる。
(プリズムシート)
乱反射層5表面には、プリズムシート6Aが重なるように配置されており、導光板2の面2X表面には、プリズムシート6Bが重なるように配置されている。プリズムシートは、プリズム形状を備えたプリズム面6Xと、プリズム形状を備えていない非プリズム面6Wと、を有している。プリズムシート6Aは、非プリズム面6Wが乱反射層5表面に接するように、配置されている。プリズムシート6Bは、非プリズム面6Wが面2X表面に接するように、配置されている。プリズムシート6A、6Bは、プリズム面6Xのプリズム列が端面2A、2Bに対して平行になるように、配置されている。プリズムシートによれば、出射する光を好ましい方向に向けることができる。
乱反射層5表面には、プリズムシート6Aが重なるように配置されており、導光板2の面2X表面には、プリズムシート6Bが重なるように配置されている。プリズムシートは、プリズム形状を備えたプリズム面6Xと、プリズム形状を備えていない非プリズム面6Wと、を有している。プリズムシート6Aは、非プリズム面6Wが乱反射層5表面に接するように、配置されている。プリズムシート6Bは、非プリズム面6Wが面2X表面に接するように、配置されている。プリズムシート6A、6Bは、プリズム面6Xのプリズム列が端面2A、2Bに対して平行になるように、配置されている。プリズムシートによれば、出射する光を好ましい方向に向けることができる。
プリズムシートは、樹脂を主成分としてできている。その樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、(メタ)アクリル酸エステル−スチレン樹脂等を、使用できる。
プリズムシートは、1種類の樹脂で構成された単層構造を有してもよく、又は、プリズム面を有する層と非プリズム面を有する層とが別の樹脂で構成された積層構造を、有してもよい。また、プリズムシートは、光拡散剤が添加された樹脂で構成してもよい。
プリズムシートの厚さは、通常は50〜500μm程度であり、好ましくは100〜300μmである。プリズムシートは、薄すぎる場合には、シート自身に皺や折れが発生しやすくなり、厚すぎる場合には、装置全体の重量が重くなるとともに装置全体の厚みが厚くなるので、薄すぎても厚すぎても好ましくない。
(外面板)
プリズムシート6Aのプリズム面6X表面には、外面板7Aが重なるように配置されており、プリズムシート6Bのプリズム面6X表面には、外面板7Bが重なるように配置されている。外面板7A、7Bによれば、プリズムシート6A、6Bの皺の発生を抑制でき、また、導光板2の両面2X、2Wを保護できる。
プリズムシート6Aのプリズム面6X表面には、外面板7Aが重なるように配置されており、プリズムシート6Bのプリズム面6X表面には、外面板7Bが重なるように配置されている。外面板7A、7Bによれば、プリズムシート6A、6Bの皺の発生を抑制でき、また、導光板2の両面2X、2Wを保護できる。
外面板としては、ある程度透明な板を使用するのが好ましく、該板としては、樹脂板やガラス板が挙げられる。樹脂板を構成する樹脂としては、導光板の原料樹脂と同様のものを使用できる。例えば、(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、又は(メタ)アクリル酸エステル−スチレン樹脂などを、使用でき、特に、成形性又は表面硬度の観点から、(メタ)アクリル樹脂が好ましい。これらの樹脂は、1種類のみを使用してもよく、2種類以上を混合して使用してもよく、又は、2種類以上を積層するように使用してもよい。樹脂板の厚さは、通常は0.3〜10mmであり、好ましくは1〜8mmであり、より好ましくは1〜5mmである。 薄すぎる場合には、装置全体が歪んだ際にシートに皺や折れが発生し、厚すぎる場合には、装置全体の重量が重くなるので、薄すぎても厚すぎても好ましくない。また、これらの樹脂は、光拡散剤、特定波長をカットする染料、紫外線吸収剤などの、添加剤を含有してもよい。
外面板の表面には、マット加工、凹凸加工、帯電防止加工、ノングレア加工、ハードコート加工、指紋付着防止加工、光分解触媒塗布加工などが、施されていてもよい。凹凸加工は、外面板の表面に対して、ブラスト加工、ヘアライン加工、転写加工などを、施すことによって、行うことができ、又は、外面板を成形する際に、樹脂中に粒子を練り込むことによって、行うことができる。凹凸加工によって外面板の表面が凹凸形態を有していると、外面板への映り込みを抑制でき、また、光拡散性能を発揮できる。
外面板は、光拡散板でもよい。光拡散板によれば、光拡散機能又は集光機能の一方又は両方を発揮できる。また、乱反射層5のポジパターンやネガパターンを見えにくくすることができる。光拡散板は、80%以上の全光線透過率を有し、且つ、10%以上30%以下の拡散率を有しているのが、好ましい。全光線透過率が80%未満であり且つ拡散率が30%を越えている場合には、装置からの出射光は非常に均一ではあるが、光のロスが大きくなる。逆に、全光線透過率が80%未満であり且つ拡散率が10%未満である場合には、装置の正面方向に対して傾いた角度の照度が高くなり、装置の正面方向の照度を十分に確保できない恐れがある。
光拡散板は、光拡散剤を含有する樹脂組成物からなるシート、又は、樹脂組成物からなり且つ表面に光拡散剤が塗工されたシート、又は、樹脂組成物からなり且つ表面に凹凸形状が施されたシート、又は、光拡散剤を含有する樹脂組成物からなり且つ表面に凹凸形状が施されたシートである。光拡散板を構成する樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、及び(メタ)アクリル酸エステル−スチレン樹脂からなる群から選択される、少なくとも1種が好ましく、特に(メタ)アクリル樹脂が好ましい。これらの樹脂は、2種以上を混合して使用してもよく、又は、2種以上を積層するように使用してもよい。光拡散シート7に含むことができる光拡散剤としては、アクリル系架橋ビーズ、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体系(MS系)架橋ビーズ等の、有機系微粒子、及び、シリカ、酸化チタン、硫酸バリウム等の、無機系微粒子を、使用でき、これらは2種以上を同時に使用してもよい。特に有機系微粒子が好ましい。
なお、光拡散板の表面に対しても、外面板の表面に対する上述の各種加工と同様の加工が、施されてもよい。
(ハウジング体)
ハウジング体4は、ハウジング体4A、4Bからなっている。ハウジング体4Aは、導光板2等を面2W側から覆う本体面部41Aと、本体面部41Aの4辺から、導光板2等の周縁部を覆うように延びた、4つの側面部42Aと、を有している。ハウジング体4Bは、導光板2等を面2X側から覆う本体面部41Bと、本体面部41Bの4辺から、導光板2等の周縁部を覆うように延びた、4つの側面部42Bと、を有している。ハウジング体4Aは、導光板2の面2W側から、外面板7A、プリズムシート6A、乱反射層5、及び導光板2を、囲んで支持しており、ハウジング体4Bは、導光板2の面2X側から、外面板7B、プリズムシート6B、及び導光板2を、囲んで支持しており、ハウジング体4Bは、ハウジング体4Aに対して、被さるように合わさっている。これにより、ハウジング体4は、導光板2と、光源3A、3Bと、乱反射層5と、プリズムシート6A、6Bと、外面板7A、7Bと、を囲んで支持している。光源3Aが固定された基板30Aと光源3Bが固定された基板30Bとは、それぞれ、側面部42Aの内面に固定されている。
ハウジング体4は、ハウジング体4A、4Bからなっている。ハウジング体4Aは、導光板2等を面2W側から覆う本体面部41Aと、本体面部41Aの4辺から、導光板2等の周縁部を覆うように延びた、4つの側面部42Aと、を有している。ハウジング体4Bは、導光板2等を面2X側から覆う本体面部41Bと、本体面部41Bの4辺から、導光板2等の周縁部を覆うように延びた、4つの側面部42Bと、を有している。ハウジング体4Aは、導光板2の面2W側から、外面板7A、プリズムシート6A、乱反射層5、及び導光板2を、囲んで支持しており、ハウジング体4Bは、導光板2の面2X側から、外面板7B、プリズムシート6B、及び導光板2を、囲んで支持しており、ハウジング体4Bは、ハウジング体4Aに対して、被さるように合わさっている。これにより、ハウジング体4は、導光板2と、光源3A、3Bと、乱反射層5と、プリズムシート6A、6Bと、外面板7A、7Bと、を囲んで支持している。光源3Aが固定された基板30Aと光源3Bが固定された基板30Bとは、それぞれ、側面部42Aの内面に固定されている。
なお、ハウジング体4Aの本体面部41Aの中央には、開口40Aが形成されており、ハウジング体4Bの本体面部41Bの中央には、開口40Bが形成されている。開口40Aと開口40Bとは、平面視で同じ位置に同じ大きさで形成されている。
[作用効果]
上記構成の装置1においては、光源3A、3Bから導光板2の端面2A、2Bに入射した光が、導光板2内を反射しながら進み、乱反射層5を構成するドットで反射したり散乱したりして、両面2X、2Wから出射する。これにより、両面2X、2Wから発光が行われ、すなわち、両面発光が行われる。
上記構成の装置1においては、光源3A、3Bから導光板2の端面2A、2Bに入射した光が、導光板2内を反射しながら進み、乱反射層5を構成するドットで反射したり散乱したりして、両面2X、2Wから出射する。これにより、両面2X、2Wから発光が行われ、すなわち、両面発光が行われる。
そして、上記構成の装置1によれば、乱反射層5が中空粒子を含有しているので、乱反射層5のドットにおける反射及び散乱が中空粒子によって助長され、次のような効果を発揮できる。
(a)両面2X、2Wから出射する光の光束量を略等しくできる。更に、面2Xからの出光効率を「A」とし、面2Wからの出光効率を「B」とするとき、出光効率(A)と出光効率(B)との比(A/B)を、0.8〜1.25とすることができる。
(b)面2X、2Wを斜め方向から見た時の輝度ムラ、すなわち、斜視時の輝度ムラを、低減できる。
(c)輝度を向上できる。
(d)両面2X、2Wから出射する光を、両面2X、2Wに対する正面方向に、効率良く屈折させることができる。
(a)両面2X、2Wから出射する光の光束量を略等しくできる。更に、面2Xからの出光効率を「A」とし、面2Wからの出光効率を「B」とするとき、出光効率(A)と出光効率(B)との比(A/B)を、0.8〜1.25とすることができる。
(b)面2X、2Wを斜め方向から見た時の輝度ムラ、すなわち、斜視時の輝度ムラを、低減できる。
(c)輝度を向上できる。
(d)両面2X、2Wから出射する光を、両面2X、2Wに対する正面方向に、効率良く屈折させることができる。
[別の実施形態]
(1)前記実施形態は、導光板2の端面2A、2B側に光源3A、3Bを備えた「2面入光型」であるが、本発明は、導光板2の端面2A、2Bの一方側のみに光源を備えた「1面入光型」にも適用できる。
(2)本発明が、プリズムシート又は外面板を備えることは、任意である。但し、外面板を備える場合には、導光板2の両面2X、2Wに備える必要がある。
(3)プリズムシートと外面板との間に光拡散板を配置してもよく、又は、プリズムシートを備えていない場合には、導光板と外面板との間に光拡散板を配置してもよい。光拡散板としては、上述の外面板において例示した光拡散板を使用できる。
(4)導光板2は、円盤形状の板でもよい。
(5)ハウジング体は、光源と、光源と対向する導光板の端面とを、支持すればよい。
(1)前記実施形態は、導光板2の端面2A、2B側に光源3A、3Bを備えた「2面入光型」であるが、本発明は、導光板2の端面2A、2Bの一方側のみに光源を備えた「1面入光型」にも適用できる。
(2)本発明が、プリズムシート又は外面板を備えることは、任意である。但し、外面板を備える場合には、導光板2の両面2X、2Wに備える必要がある。
(3)プリズムシートと外面板との間に光拡散板を配置してもよく、又は、プリズムシートを備えていない場合には、導光板と外面板との間に光拡散板を配置してもよい。光拡散板としては、上述の外面板において例示した光拡散板を使用できる。
(4)導光板2は、円盤形状の板でもよい。
(5)ハウジング体は、光源と、光源と対向する導光板の端面とを、支持すればよい。
(実施例1)
図1の構成を有する面発光装置1である。各部の具体的構成は、次の通りである。
・導光板2…住友化学株式会社の製品名「スミペックスE005」の(メタ)アクリル樹脂板を用いた。寸法は、厚さが3mm、幅が300mm、長さが300mmである。なお、「スミペックス」は住友化学株式会社の登録商標である。
・光源3A、3B…日亜化学工業株式会社製のLEDを用いた。それぞれ、基板30A、30Bに、等間隔で、42個固定した。光源3A、3Bの発光部の中心は、端面2A、2Bの中心に合わされている。
・プリズムシート6A、6B…五洋紙工株式会社製の製品名「GTL5000」を用いた。寸法は、厚さが155μm、幅が300mm、長さが300mmである。
・外面板7A、7B…住友化学株式会社製の製品名「スミペックスEM090」を用いた。寸法は、厚さが1.5mm、幅が300mm、長さが300mmである。
・ハウジング体4A…厚さ1mmのアルミ材を箱状に加工して形成した。本体面部41Aの平面視の寸法は、幅が306mm、長さが303mmである。開口40Aの平面視の寸法は、幅が285mm、長さが285mmである。
・ハウジング体4B…厚さ1mmのアルミ材を箱状に加工して形成した。本体面部41Bの平面視の寸法は、幅が308mm、長さが305mmである。開口40Bの平面視の寸法は、幅が285mm、長さが285mmである。
図1の構成を有する面発光装置1である。各部の具体的構成は、次の通りである。
・導光板2…住友化学株式会社の製品名「スミペックスE005」の(メタ)アクリル樹脂板を用いた。寸法は、厚さが3mm、幅が300mm、長さが300mmである。なお、「スミペックス」は住友化学株式会社の登録商標である。
・光源3A、3B…日亜化学工業株式会社製のLEDを用いた。それぞれ、基板30A、30Bに、等間隔で、42個固定した。光源3A、3Bの発光部の中心は、端面2A、2Bの中心に合わされている。
・プリズムシート6A、6B…五洋紙工株式会社製の製品名「GTL5000」を用いた。寸法は、厚さが155μm、幅が300mm、長さが300mmである。
・外面板7A、7B…住友化学株式会社製の製品名「スミペックスEM090」を用いた。寸法は、厚さが1.5mm、幅が300mm、長さが300mmである。
・ハウジング体4A…厚さ1mmのアルミ材を箱状に加工して形成した。本体面部41Aの平面視の寸法は、幅が306mm、長さが303mmである。開口40Aの平面視の寸法は、幅が285mm、長さが285mmである。
・ハウジング体4B…厚さ1mmのアルミ材を箱状に加工して形成した。本体面部41Bの平面視の寸法は、幅が308mm、長さが305mmである。開口40Bの平面視の寸法は、幅が285mm、長さが285mmである。
・乱反射層5…スクリーン印刷法によって反射率の高いインクを印刷することにより、形成した。印刷パターンは、ポジパターンであり、ドットの形状は、略円形である。インクは、光が出射する面の輝度が略均一になるように、印刷密度が、光源3A、3Bの付近では小さく、光源3A、3Bから遠ざかるに従って、すなわち導光板2の中央に向かうに従って、大きくなるように、設定された。
そして、インクとして、スチレン系中空架橋樹脂ビーズと、アクリル系樹脂と、トルエンとを、攪拌混合したものを、使用した。なお、スチレン系中空架橋樹脂ビーズは、平均粒子径が980nmであり、空隙率が55%であり、単孔構造を有している。すなわち、乱反射層5を形成するインクは、中空粒子を含有している。
(実施例2)
プリズムシート6A、6Bを備えておらず、外面板7Aが乱反射層5表面に重なるように配置されており、外面板7Bが導光板2の面2X表面に重なるように配置されている。その他は、実施例1と同じである。
プリズムシート6A、6Bを備えておらず、外面板7Aが乱反射層5表面に重なるように配置されており、外面板7Bが導光板2の面2X表面に重なるように配置されている。その他は、実施例1と同じである。
(比較例1)
乱反射層5を形成するインクとして、ソリッド構造のシリカ粒子と、アクリル系樹脂と、トルエンとを、攪拌混合したものを、使用した。すなわち、インクは、中空粒子を含有していない。その他は、実施例1と同じである。
乱反射層5を形成するインクとして、ソリッド構造のシリカ粒子と、アクリル系樹脂と、トルエンとを、攪拌混合したものを、使用した。すなわち、インクは、中空粒子を含有していない。その他は、実施例1と同じである。
(比較例2)
乱反射層5を形成するインクとして、ソリッド構造のシリカ粒子と、アクリル系樹脂と、トルエンとを、攪拌混合したものを、使用した。すなわち、インクは、中空粒子を含有していない。その他は、実施例2と同じである。
乱反射層5を形成するインクとして、ソリッド構造のシリカ粒子と、アクリル系樹脂と、トルエンとを、攪拌混合したものを、使用した。すなわち、インクは、中空粒子を含有していない。その他は、実施例2と同じである。
[性能試験1]
各装置1の両面2X、2Wにおける光束量評価を行った。
各装置1の両面2X、2Wにおける光束量評価を行った。
(方法)
装置1から出射した光の光束量、すなわち全光束量を、測定し、出光効率を求めた。また、開口40Bを黒フェルトで塞いで開口40Aを通って出射した光の光束量を測定し、出光効率(A)を求めた。また、開口40Aを黒フェルトで塞いで開口40Bを通って出射した光の光束量を測定し、出光効率(B)を求めた。そして、出光効率(A)と出光効率(B)との比(A/B)を求めた。
装置1から出射した光の光束量、すなわち全光束量を、測定し、出光効率を求めた。また、開口40Bを黒フェルトで塞いで開口40Aを通って出射した光の光束量を測定し、出光効率(A)を求めた。また、開口40Aを黒フェルトで塞いで開口40Bを通って出射した光の光束量を測定し、出光効率(B)を求めた。そして、出光効率(A)と出光効率(B)との比(A/B)を求めた。
光束量の測定は、次のように行った。すなわち、装置1を大型積分球装置(株式会社ネムテック製、型式:1500型球面光束計)の中央部に吊して設置し、装置1に規定の電力を印加して発光させ、その光束量をダイオードアレイ分光器(Labsphere社製、品名:DAS−2100)によって測定した。
(結果)
表1に示すとおりである。
表1に示すとおりである。
(考察)
実施例1、2では、両面2X、2Wからの発光が略等しくなっている。
実施例1、2では、両面2X、2Wからの発光が略等しくなっている。
[性能試験2]
各装置1の面2Xにおける斜視時の輝度ムラを評価した。図3は、この試験の様子を示す断面略図である。
各装置1の面2Xにおける斜視時の輝度ムラを評価した。図3は、この試験の様子を示す断面略図である。
(方法)
まず、装置1を暗室の中央に設置した。暗室の大きさは、幅が3m、長さが3m、高さが2mである。その際、装置1は、導光板2の面2Xを上に向けて、設置した。また、装置1は、厚さ5cmのスペーサー上に載せることにより、床面から5cm離して、設置した。
まず、装置1を暗室の中央に設置した。暗室の大きさは、幅が3m、長さが3m、高さが2mである。その際、装置1は、導光板2の面2Xを上に向けて、設置した。また、装置1は、厚さ5cmのスペーサー上に載せることにより、床面から5cm離して、設置した。
次に、次のようにして輝度を測定した。まず、面2Xの中央点Cを原点とし、原点を通る垂線の方向を0°とし、原点から一方の光源に向かう方向を90°とした。そして、輝度測定装置(株式会社アイ・システム製、品名:Eyescale−3W)を用いて、輝度測定用カメラ99を0°の方向に設置して、面2Xにおける輝度を測定し、また、輝度測定用カメラを45°の方向に設置して、面2Xにおける輝度を測定した。
そして、測定により得られた輝度分布の内、最小輝度と最大輝度との比すなわち「最小輝度/最大輝度」を算出した。その結果を表2に示す。
(考察)
45°の場合の輝度分布において、「最小輝度/最大輝度」が「1」に近い。したがって、輝度ムラが小さい。
45°の場合の輝度分布において、「最小輝度/最大輝度」が「1」に近い。したがって、輝度ムラが小さい。
本発明のエッジライト型面発光装置は、導光板のそれぞれの面から出射する光の光束量を略等しくできるので、産業上の利用価値が大である。
1 エッジライト型面発光装置 2 導光板 2A、2B、2C、2D 端面
2X、2W 面 3A、3B 光源 4 ハウジング体 5 乱反射層
6A、6B プリズムシート 6X プリズム面 6W 非プリズム面
7A、7B 外面板
2X、2W 面 3A、3B 光源 4 ハウジング体 5 乱反射層
6A、6B プリズムシート 6X プリズム面 6W 非プリズム面
7A、7B 外面板
Claims (6)
- 樹脂製の導光板と、
前記導光板の少なくとも一端面に沿って配置された光源と、
少なくとも前記導光板の前記一端面及び前記光源を、支持する、ハウジング体と、
前記導光板の、前記一端面に対して略直交している両面の内の、一方の面に、配置された、乱反射層と、
を少なくとも備えており、
前記光源の光が前記導光板の前記一端面から入射して前記導光板内で反射し、前記導光板の前記両面から出射するようになっている、エッジライト型面発光装置であって、
前記乱反射層が、中空粒子を含有している、
ことを特徴とするエッジライト型面発光装置。 - 前記乱反射層上に、及び、前記導光板の他方の面に、それぞれ、外面板が配置されている、
請求項1記載のエッジライト型面発光装置。 - 前記外面板と前記乱反射層との間に、及び/又は、前記導光板の前記他方の面と前記外面板との間に、プリズムシートが配置されており、
前記プリズムシートは、プリズム形状を備えたプリズム面と、プリズム形状を備えていない非プリズム面と、を有し、前記プリズム面が前記外面板に接するように、配置されている、
請求項2記載のエッジライト型面発光装置。 - 前記光源が、前記導光板の対向する2つの端面に、配置されている、
請求項1〜3のいずれか1つに記載のエッジライト型面発光装置。 - 前記中空粒子の粒子径が、200nm〜20μmである、
請求項1〜4のいずれか1つに記載のエッジライト型面発光装置。 - 請求項1〜5のいずれか1つに記載のエッジライト型面発光装置に使用されることを特徴とする導光板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012211375A JP2014067551A (ja) | 2012-09-25 | 2012-09-25 | エッジライト型面発光装置 |
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JP2012211375A Pending JP2014067551A (ja) | 2012-09-25 | 2012-09-25 | エッジライト型面発光装置 |
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- 2012-09-25 JP JP2012211375A patent/JP2014067551A/ja active Pending
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