JP2011124023A - Led照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】集光機能と光拡散機能とを持たせて幅広く明るく且つ正面方向の明るさも明るい配光特性で、更に照明光の色温度調整も容易なLED照明装置とする。
【解決手段】LED照明装置100は、複数のLED素子1と、その光源光を入光した後出光する内部粗面化プリズムシート2とを有し、内部粗面化プリズムシートがシート状の本体部3と、単位プリズム要素42を多数配列したプリズム群41を照明側面22に有するプリズム層4との間に、プリズム層に接する面を粗面とした光拡散層5を設け、しかも光拡散層の樹脂バインダ部51中の粒状体52に対して、粗面に有る凸部53の頂部における曲率半径R2の平均曲率半径R2avを、粒状体の半径R1の平均半径R1avよりも小さくする。プリズム層による集光機能以外に光拡散層で光拡散機能も発揮できる。更に、光拡散部材や色温度変化層を備えても良い。
【選択図】図1
【解決手段】LED照明装置100は、複数のLED素子1と、その光源光を入光した後出光する内部粗面化プリズムシート2とを有し、内部粗面化プリズムシートがシート状の本体部3と、単位プリズム要素42を多数配列したプリズム群41を照明側面22に有するプリズム層4との間に、プリズム層に接する面を粗面とした光拡散層5を設け、しかも光拡散層の樹脂バインダ部51中の粒状体52に対して、粗面に有る凸部53の頂部における曲率半径R2の平均曲率半径R2avを、粒状体の半径R1の平均半径R1avよりも小さくする。プリズム層による集光機能以外に光拡散層で光拡散機能も発揮できる。更に、光拡散部材や色温度変化層を備えても良い。
【選択図】図1
Description
本発明は、LED(発光ダイオード)を光源に用いたLED照明装置に関する。
従来の蛍光灯照明装置に対して、光源に発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を用いたLED照明装置への置き換えが進んでいる。これは、一つには蛍光灯に含まれる微量の水銀のため環境対応の点で廃棄処理時の問題があり、LED照明装置に置き換えることによって、完全に水銀フリーの照明装置を実現できるからである。また、蛍光灯はインバータや安定器が必要だが、LED照明装置ではそれが不要となる為に消費電力を低減できるからでもある。一方、白熱電球では水銀やインバータ等の問題こそないが、蛍光灯に比べて発光効率が低く寿命も短いので、やはりLED照明装置に置き換えることによって、消費電力を低減でき、且つ寿命も延長できる。この様な背景から、各種LED照明装置が提案され、また実用している(特許文献1)。
また、蛍光灯は、その照明光の色によって、例えば、昼光色、昼白色、白色、電球色等の種類があり、これと同様に、LED照明装置でも、昼光色、昼白色、白色、電球色等のものが市販されている。そして、LED照明装置で色合いを調整するには、用いるLED素子自体で行う。更に、封止樹脂で被覆されているLED素子の上に、色度調整用フィルタを接着積層することで、樹脂封止後に色味の微調整を行った物も提案されている(特許文献2)。
ただ、LED照明装置では、光源とするLED素子から放出する光の指向性が強い為に、LED素子の正面は明るいが、その周囲の部分は暗い。しかも、LED素子を複数配置してもこの傾向が残り、LED素子間は暗くなり、LED素子を密に配置しないと、その配置に合わせて、点状の明るさのムラ(光源像(hot spot乃至light image))が生じ易い。
そこで、特許文献1では、複数配置したLED素子の各々に対してその前面に、LED素子毎に同心円状にしたレンズ体からなるフレネルレンズを設ける等して、配光特性を均一化している。ただし、フレネルレンズは光を一定方向に集光させる効果はあるが、周囲に広げる効果は期待できず、照明光の明るさのムラは解消しがたい。
そこで、特許文献1では、複数配置したLED素子の各々に対してその前面に、LED素子毎に同心円状にしたレンズ体からなるフレネルレンズを設ける等して、配光特性を均一化している。ただし、フレネルレンズは光を一定方向に集光させる効果はあるが、周囲に広げる効果は期待できず、照明光の明るさのムラは解消しがたい。
また、照明装置には、昼光色、昼白色、電球色など、用途に応じた照明光の色合いが要求され、LED照明装置では、組み込むLED素子自体で対応しているが、照明光の色合いを、組み込むLED素子によらずに用途に応じて自由に設定しづらかった。
であった。
であった。
すなわち、本発明の課題は、明るく且つ光源像の隠蔽性が良く明るさのムラが少ない優れた光学特性が得られる、LED照明装置を提供することである。また、本発明は、このようなLED照明装置において、照明光の色合い(色温度)も容易に設定できる様にすることである。
本発明によるLED照明装置は、以下の構成とした。
(1)複数のLED素子と、多数のプリズム要素を有し該LED素子から放出された光源光を光源側面で入光し照明側面で出光するシート状のプリズムシートと、を少なくとも有するLED照明装置において、
上記プリズムシートが、シート状の本体部と、該本体部の照明側に配列されプリズム群を構成し照明側に凸形状を成す複数の単位プリズム要素を有するプリズム層と、該プリズム層と前記本体部との間に該プリズム層に接して配置された光拡散層と、を備え、
該光拡散層は、光拡散性粒子の単体又は凝集体からなる粒状体が樹脂バインダ中に分散され、該光拡散層の前記プリズム層側の表面が凸部を有した粗面となっており、前記樹脂バインダの屈折率と前記プリズム層との屈折率が異なり、前記凸部の頂部における曲率半径の平均値である平均曲率半径R2avが前記粒状体の半径の平均値である平均半径R1avよりも小さい、内部粗面化プリズムシートである、LED照明装置。
(2)上記(1)に於いて、更に光拡散部材を、LED素子と内部粗面化プリズムシートとの間、内部粗面化プリズムシートの照明側の空間、の何れか一方又は両方に配置したLED照明装置。
(3)上記(1)又は(2)に於いて、更に、LED素子から放出された光源光の色温度を変えて異なる色温度の照明光とする為の色温度変換層を備えたLED照明装置。
(1)複数のLED素子と、多数のプリズム要素を有し該LED素子から放出された光源光を光源側面で入光し照明側面で出光するシート状のプリズムシートと、を少なくとも有するLED照明装置において、
上記プリズムシートが、シート状の本体部と、該本体部の照明側に配列されプリズム群を構成し照明側に凸形状を成す複数の単位プリズム要素を有するプリズム層と、該プリズム層と前記本体部との間に該プリズム層に接して配置された光拡散層と、を備え、
該光拡散層は、光拡散性粒子の単体又は凝集体からなる粒状体が樹脂バインダ中に分散され、該光拡散層の前記プリズム層側の表面が凸部を有した粗面となっており、前記樹脂バインダの屈折率と前記プリズム層との屈折率が異なり、前記凸部の頂部における曲率半径の平均値である平均曲率半径R2avが前記粒状体の半径の平均値である平均半径R1avよりも小さい、内部粗面化プリズムシートである、LED照明装置。
(2)上記(1)に於いて、更に光拡散部材を、LED素子と内部粗面化プリズムシートとの間、内部粗面化プリズムシートの照明側の空間、の何れか一方又は両方に配置したLED照明装置。
(3)上記(1)又は(2)に於いて、更に、LED素子から放出された光源光の色温度を変えて異なる色温度の照明光とする為の色温度変換層を備えたLED照明装置。
(1)本発明によれば、LED素子からの放出された光源光が内部粗面化プリズムシートを透過して照明光となる際に、内部粗面化プリズムシートが単なるプリズム群を有するプリズムシートによる集光機能に加えて、光拡散層をプリズムシートの層内部に設けその界面を特定形状に粗面化することで光拡散機能も付加され、適度の集光機能と適度な光拡散機能を実現できる。その結果、集光機能によって正面方向の輝度が明るく、且つ光拡散機能によって、LED素子部分が周囲に比べて点状に明るく光源像が見えるのを防げて光源像の隠蔽性が良く、またた、正面方向及びその周囲での明るさのムラも少ない配光特性が得られる。しかも、光拡散層の内部粗面での凸部の形状をその平均曲率半径R2aを、光拡散層内部の光拡散性粒子からなる粒状体の平均半径R1avよりも小さくしてあるので、そうでない場合に比べて、正面方向でより明るくできる。
(2)更に、光拡散部材を配置することで、光拡散機能が増強され、LED素子部分が周囲に比べて点状に明るく見えるのを、より効果的に防げ、また、明るさのムラもより改善する。
(3)更に、色温度変換層を設けることで、LED素子が放出する光源光の色温度と異なる色温度の照明光にできるので、要求される照明色と異なる発光色のLED素子も使用できる。その結果、コスト的に有利なLED素子をその発光色に限定されずに使用することもできる。
(3)更に、色温度変換層を設けることで、LED素子が放出する光源光の色温度と異なる色温度の照明光にできるので、要求される照明色と異なる発光色のLED素子も使用できる。その結果、コスト的に有利なLED素子をその発光色に限定されずに使用することもできる。
以下、本発明について図面を参照しながら説明する。なお、図面は概念図であり、構成要素の縮尺関係、縦横比等は誇張されていることがある。
《要旨》
先ず、代表的な1実施形態を図示する図1を参照して本発明のLED照明装置を説明する。本発明のLED照明装置は、図1(a)に例示する形態のLED照明装置100の様に、複数のLED素子1と内部粗面化プリズムシート2を少なくとも有する。同図の形態では、内部粗面化プリズムシート2は複数のLED素子1に対向して配置されている。そして、内部粗面化プリズムシート2は、LED素子1から放出された光源光Lsを、光源側面21で入光して照明側面22まで透過させ、該照明側面22(出光側面)から照明光Liを出光するシート状の光学部材である。
しかも、本発明では、この内部粗面化プリズムシート2は、シート状の本体部3と、該本体部3の照明側(出光側)のシート面31と平行な方向に配列されプリズム群41を構成し照明側に凸形状を成す複数の単位プリズム要素42を有するプリズム層4と、該プリズム層4と前記本体部3との間に該プリズム層4に接して配置された光拡散層5と、を備えている。
先ず、代表的な1実施形態を図示する図1を参照して本発明のLED照明装置を説明する。本発明のLED照明装置は、図1(a)に例示する形態のLED照明装置100の様に、複数のLED素子1と内部粗面化プリズムシート2を少なくとも有する。同図の形態では、内部粗面化プリズムシート2は複数のLED素子1に対向して配置されている。そして、内部粗面化プリズムシート2は、LED素子1から放出された光源光Lsを、光源側面21で入光して照明側面22まで透過させ、該照明側面22(出光側面)から照明光Liを出光するシート状の光学部材である。
しかも、本発明では、この内部粗面化プリズムシート2は、シート状の本体部3と、該本体部3の照明側(出光側)のシート面31と平行な方向に配列されプリズム群41を構成し照明側に凸形状を成す複数の単位プリズム要素42を有するプリズム層4と、該プリズム層4と前記本体部3との間に該プリズム層4に接して配置された光拡散層5と、を備えている。
更に、図1(b)の断面図で概念的に示す様に、光拡散層5は、樹脂バインダ部51中に光拡散性粒子の単体又は凝集体からなる粒状体52が分散され、該光拡散層5の前記プリズム層4側の表面(界面)が凸部53を有した粗面となっており、層内部に粗面を有する。更に粗面の部分にて、前記樹脂バインダ部51の屈折率と前記プリズム層4との屈折率が異なり、前記凸部53の頂部における曲率半径R2の平均値である平均曲率半径R2avが、前記粒状体52の半径R1の平均値である平均半径R1avよりも小さくなっている(言い換えると、R2av<R1avである)。
つまり、内部粗面化プリズムシート2は、LED素子1から放射された光源光Lsを光源側面21で入光した後、シート内部の光拡散層5によって光拡散させた上で、該光拡散層5の照明側に設けたプリズム層4によって集光して、照明側面22から照明光Liとして出光する。したがって、LED照明装置100は、内部粗面化プリズムシート2によって、複数のLED素子1から放出された光源光Lsを、光拡散層5とプリズム層4とによって、適度に光拡散及び集光した照明光Liとして出光するLED照明装置である。
つまり、内部粗面化プリズムシート2は、LED素子1から放射された光源光Lsを光源側面21で入光した後、シート内部の光拡散層5によって光拡散させた上で、該光拡散層5の照明側に設けたプリズム層4によって集光して、照明側面22から照明光Liとして出光する。したがって、LED照明装置100は、内部粗面化プリズムシート2によって、複数のLED素子1から放出された光源光Lsを、光拡散層5とプリズム層4とによって、適度に光拡散及び集光した照明光Liとして出光するLED照明装置である。
本発明では、この様に光拡散性粒子を用いた光拡散層5によって内部を粗面化したプリズムシートを用いることで、光拡散機能を付与し、更に該粗面の凹凸の凸部53と光拡散性粒子の粒状体52との寸法を制御することで集光機能も付与して、適度な集光機能と光拡散機能とによって配光特性が改善し、明るく且つ光源光の隠蔽性も良く明るさのムラも改善できる。従って、点状光源であるLED素子から、配光特性の良い面状照明装置が得られる。
(変形形態)
なお、複数配置するLED素子1の配置面は、図1例示の様に内部粗面化プリズムシート2の図面では直下となる「直下光源型」乃至は「対面光源型」の形態以外にも、「側面光源型」の形態などでも良い(図2参照)。また、図1例示の「直下光源型」ではLED素子1の配置面は内部粗面化プリズムシート2のシート面31に平行な場合である。
なお、図1の「直下光源型」は、図面を上下逆さにすれば「直上光源型」とも言える。また、図1では照明光Liは図面で上方に進むが、この方向に対して、LED照明装置を実際に使用時に照明光の進む方向を、地上面に対して上方向、下方向、横方向など、どの方向にして設置するかは任意であり且つ無関係である。
なお、複数配置するLED素子1の配置面は、図1例示の様に内部粗面化プリズムシート2の図面では直下となる「直下光源型」乃至は「対面光源型」の形態以外にも、「側面光源型」の形態などでも良い(図2参照)。また、図1例示の「直下光源型」ではLED素子1の配置面は内部粗面化プリズムシート2のシート面31に平行な場合である。
なお、図1の「直下光源型」は、図面を上下逆さにすれば「直上光源型」とも言える。また、図1では照明光Liは図面で上方に進むが、この方向に対して、LED照明装置を実際に使用時に照明光の進む方向を、地上面に対して上方向、下方向、横方向など、どの方向にして設置するかは任意であり且つ無関係である。
更に、本発明のLED照明装置は、光拡散機能を強化する為に光拡散部材6を配置したり(図3参照)、また、照明光の色合いを望みのものとする為に色温度変換層7を備えたり(図4参照)、傷や塵などから保護する保護板8を備えたり(図5参照)しても良い。
(用語の定義など)
なお、本明細書にて、「照明側」とは、進行方向を折り返されることなくLED素子1から内部粗面化プリズムシート2等を経て照明すべき箇所へ向かう場合での、光の進行方向における下流側(照明側は図1〜図5では図面上側)のことであり、「光源側」とは、進行方向を折り返されることなくLED素子1から内部粗面化プリズムシート2等を経て照明すべき箇所へ向かう場合での、光の進行方向における上流側のことである。
また、「出光側」とは、内部粗面化プリズムシート2などの対象物に入った光が該対処物から出る側のことであり、注目する光の進行方向における下流側であり、「入光側」とは、内部粗面化プリズムシートなどの対象物に光が入る側のことであり、注目する光の進行方向における上流側のことである。
また、本体部3の「シート面」には、「光源側」と「照明側」とがあり、このうち「照明側」の「シート面31」が光拡散層5を設ける側の面である。
なお、本明細書にて、「照明側」とは、進行方向を折り返されることなくLED素子1から内部粗面化プリズムシート2等を経て照明すべき箇所へ向かう場合での、光の進行方向における下流側(照明側は図1〜図5では図面上側)のことであり、「光源側」とは、進行方向を折り返されることなくLED素子1から内部粗面化プリズムシート2等を経て照明すべき箇所へ向かう場合での、光の進行方向における上流側のことである。
また、「出光側」とは、内部粗面化プリズムシート2などの対象物に入った光が該対処物から出る側のことであり、注目する光の進行方向における下流側であり、「入光側」とは、内部粗面化プリズムシートなどの対象物に光が入る側のことであり、注目する光の進行方向における上流側のことである。
また、本体部3の「シート面」には、「光源側」と「照明側」とがあり、このうち「照明側」の「シート面31」が光拡散層5を設ける側の面である。
また、本発明において、「シート」、「フィルム」、「板」の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。したがって、例えば、「シート」はフィルムや板とも呼ばれ得るような部材も含む概念である。
さらに、本発明において「シート面(フィルム面、板面)」とは、対象となるシート状の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となるシート状部材の平面方向と一致する面(凹凸面の場合は包絡面にも相当)のことを指す。但し、大局的とはプリズム群による表面凹凸を平滑化してみた包絡面であり、例えば、曲率半径1mで2次元曲面に湾曲化させたシート面の様な場合には、この湾曲化したシート面の端から端までを大局的に平面化してそれを平面と見なすことではない。
さらに、本発明において「シート面(フィルム面、板面)」とは、対象となるシート状の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となるシート状部材の平面方向と一致する面(凹凸面の場合は包絡面にも相当)のことを指す。但し、大局的とはプリズム群による表面凹凸を平滑化してみた包絡面であり、例えば、曲率半径1mで2次元曲面に湾曲化させたシート面の様な場合には、この湾曲化したシート面の端から端までを大局的に平面化してそれを平面と見なすことではない。
また、本発明において「正面方向」とは、内部粗面化プリズムシート2を構成するシート状の本体部3の照明側表面であるシート面31に対する法線nd(図1参照)に沿った照明側(乃至は出光側)であり、また、該法線ndは、平面状に複数配列した各LED素子1が成す仮想的な発光面に対する法線と平行でもある。
また、本発明で説明する形態例では、複数配置したLED素子1の配置面、内部粗面化プリズムシート2のシート面、光拡散部材6、色温度変換層7及び保護板8の夫々の入光側面及び出光側面、は互いに平行となっている。しかし、これらは必ずしも全て平行でなくても良く、非平行の形態でもよい。
また、本発明で説明する形態例では、複数配置したLED素子1の配置面、内部粗面化プリズムシート2のシート面、光拡散部材6、色温度変換層7及び保護板8の夫々の入光側面及び出光側面、は互いに平行となっている。しかし、これらは必ずしも全て平行でなくても良く、非平行の形態でもよい。
《実施形態例》
次に、本発明のLED照明装置を、図1〜図5を参照して、その代表的な1実施形態例を挙げて説明する。勿論、本発明は此の実施形態のみに限定される訳ではない。
次に、本発明のLED照明装置を、図1〜図5を参照して、その代表的な1実施形態例を挙げて説明する。勿論、本発明は此の実施形態のみに限定される訳ではない。
[内部粗面化プリズムシート]
先ず、図1〜図5に示す本実施形態例では、内部粗面化プリズムシート2に於けるプリズム層4のプリズム群41を構成する多数の単位プリズム要素42は、紙面に直交する方向に延在する直線状の3角柱状単位プリズム(柱状単位プリズム要素とも呼称する)からなる。その主切断面形状(稜線と直交する断面であり、図1では紙面と平行な断面)は高さ25μmの直角二等辺三角形形状である。そして、プリズム群41は柱状単位プリズム要素42をその直線状に延びる稜線方向に直交する方向に、その底辺を本体部3のシート面31に平行にして所定の間隔でシート面31に平行に多数配列してある。なお、ここでは所定の間隔は50μmとなっている。
先ず、図1〜図5に示す本実施形態例では、内部粗面化プリズムシート2に於けるプリズム層4のプリズム群41を構成する多数の単位プリズム要素42は、紙面に直交する方向に延在する直線状の3角柱状単位プリズム(柱状単位プリズム要素とも呼称する)からなる。その主切断面形状(稜線と直交する断面であり、図1では紙面と平行な断面)は高さ25μmの直角二等辺三角形形状である。そして、プリズム群41は柱状単位プリズム要素42をその直線状に延びる稜線方向に直交する方向に、その底辺を本体部3のシート面31に平行にして所定の間隔でシート面31に平行に多数配列してある。なお、ここでは所定の間隔は50μmとなっている。
なお、この内部粗面化プリズムシート2は、本体部3とする透明な樹脂シート上に、光拡散層5を光拡散性粒子を含む樹脂組成物からなる塗液を塗布し固化させた後、プリズム層4とする電離放射線硬化性樹脂の樹脂液を塗布し成形型でプリズム形状を賦形することで、製造できる。具体例を上げれば、先ず、光拡散層5には、熱硬化性ポリエステルウレタン樹脂50質量部に光拡散性粒子として平均半径R1avが4μm(平均粒径で言えば8μm)のアクリル樹脂粒子10質量部、イソシアネート系硬化剤5質量部、溶剤(メチルエチルケトン20質量部及びトルエン20質量部)を混合した塗液を乾燥時の厚み10μm(凸部53と凸部53の間の谷部に於ける凸部高さを除外した厚み)となる様に、本体部3となる厚み125μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し熱乾燥し固化させる。
次に、エポキシ系アクリレートプレポリマー、及び多官能アクリレート系モノマーを含む紫外線硬化型の電離放射線硬化性樹脂の樹脂液を、上記光拡散層5の上に塗布し、成形型で賦形し、電離放射線硬化性樹脂は紫外線照射で硬化させ熱硬化性ポリエステル樹脂は熱で硬化させて目的とするプリズム形状を有するプリズム層4を形成する。光拡散層5の樹脂バインダ部51とプリズム層4との屈折率は異なり、また光拡散層5のプリズム層4側の面は粗面で、粗面に存在する凸部53の頂部の平均曲率半径R2avは、光拡散性粒子の単体或いは凝集体からなる粒状体52の平均半径R1avよりも小さくなっている。
図1の例ではR2avが2μmとなっている。通常、R1avが1〜50μmであり、
0.1×R1av≦R2av≦0.8×R1av
程度とする。
次に、エポキシ系アクリレートプレポリマー、及び多官能アクリレート系モノマーを含む紫外線硬化型の電離放射線硬化性樹脂の樹脂液を、上記光拡散層5の上に塗布し、成形型で賦形し、電離放射線硬化性樹脂は紫外線照射で硬化させ熱硬化性ポリエステル樹脂は熱で硬化させて目的とするプリズム形状を有するプリズム層4を形成する。光拡散層5の樹脂バインダ部51とプリズム層4との屈折率は異なり、また光拡散層5のプリズム層4側の面は粗面で、粗面に存在する凸部53の頂部の平均曲率半径R2avは、光拡散性粒子の単体或いは凝集体からなる粒状体52の平均半径R1avよりも小さくなっている。
図1の例ではR2avが2μmとなっている。通常、R1avが1〜50μmであり、
0.1×R1av≦R2av≦0.8×R1av
程度とする。
[LED照明装置]
そして、本実施形態例では、LED照明装置100は、上記の内部粗面化プリズムシート2を、表面が白色塗装されたアルミニウム板の基板9からなる平面上に正方格子状に二次元配列した多数の白色LED素子1の前方の照明側に、該シート面がLED素子1の配列面に平行に配置してある。更に、図示はしないが、柱状単位プリズム要素42の配列方向が、二次元配列したLED素子1の一方の配列方向と平行になり、且つ直線状の柱状単位プリズム要素42が直線状に延びる方向とも平行になっている。隣接するLED素子1同士の間隔は、通常、10〜100mm程度、LED素子1から内部粗面化プリズムシート2迄の距離は、通常、5〜50mm程度とされる。
そして、本実施形態例では、LED照明装置100は、上記の内部粗面化プリズムシート2を、表面が白色塗装されたアルミニウム板の基板9からなる平面上に正方格子状に二次元配列した多数の白色LED素子1の前方の照明側に、該シート面がLED素子1の配列面に平行に配置してある。更に、図示はしないが、柱状単位プリズム要素42の配列方向が、二次元配列したLED素子1の一方の配列方向と平行になり、且つ直線状の柱状単位プリズム要素42が直線状に延びる方向とも平行になっている。隣接するLED素子1同士の間隔は、通常、10〜100mm程度、LED素子1から内部粗面化プリズムシート2迄の距離は、通常、5〜50mm程度とされる。
以上の様な構成によって、正面方向の輝度が明るく、正面方向を照明光で明るく照らすと共に、その周囲にも光を拡散して明るくでき、又、LED照明装置を見た時にLED素子が配置された部分が他の部分に比べて明るくなりLED像が目立つことを抑制でき、光源光の隠蔽性が良くなる、という配光性能が得られる。
一方、LED照明装置を、内部粗面化プリズムシートとして、上記で光拡散層5を、光拡散性粒子の平均半径を2.5μmに変更し、且つ塗布形成する際の乾燥時の厚みを3μmになる様にして形成した以外は、同様にして作製すると、光拡散層5の照明側面の粗面に存在する凸部53の頂部の平均曲率半径R2avは、光拡散性粒子の粒状体52の平均半径R1avと同じとなる。しかし、この場合、正面方向輝度が低下し、正面方向の明るさが約1割減少する。
以下、更に本発明について、各部材毎に更に詳述する。
《LED素子》
LED素子1としては、特に限定はなく、発光色、コスト等を勘案して適宜なものを用いれば良い。例えば、LED素子としては、白色LED素子、青色LED素子、緑色LED素子、黄緑色LED素子、オレンジ色LED素子、赤色LED素子、紫色LED素子、紫外LED素子などを公知のものを適宜採用することができる。
なお、LED素子1は一個では光量が少ないので通常、複数個を用いる。複数個を用いる場合に、各LED素子1を所望の位置に配置するには、例えば、図1の様に基体9を用いて互いの位置関係を固定する。基体9はプリント基板、金属、ガラス、セラミックス、樹脂等の成形物など、特に制限はない。
勿論、この他に各LED素子1は電線で電源に接続され電圧を印加される。又、必要に応じて、更に、調光等の為の付属回路を有する。更に、LED照明装置は、通常、照明の点灯や消灯の為のスイッチ(開閉器)、図示の構造を内装するフレーム(或いは箱体、筐体、乃至ハウジング)、天井等に取付けるための治具等も有するが、これらは周知の事項であると共に、図示を簡略化するため、本願添付の図面上では図示を省略してある。
LED素子1としては、特に限定はなく、発光色、コスト等を勘案して適宜なものを用いれば良い。例えば、LED素子としては、白色LED素子、青色LED素子、緑色LED素子、黄緑色LED素子、オレンジ色LED素子、赤色LED素子、紫色LED素子、紫外LED素子などを公知のものを適宜採用することができる。
なお、LED素子1は一個では光量が少ないので通常、複数個を用いる。複数個を用いる場合に、各LED素子1を所望の位置に配置するには、例えば、図1の様に基体9を用いて互いの位置関係を固定する。基体9はプリント基板、金属、ガラス、セラミックス、樹脂等の成形物など、特に制限はない。
勿論、この他に各LED素子1は電線で電源に接続され電圧を印加される。又、必要に応じて、更に、調光等の為の付属回路を有する。更に、LED照明装置は、通常、照明の点灯や消灯の為のスイッチ(開閉器)、図示の構造を内装するフレーム(或いは箱体、筐体、乃至ハウジング)、天井等に取付けるための治具等も有するが、これらは周知の事項であると共に、図示を簡略化するため、本願添付の図面上では図示を省略してある。
また、LED素子1を配置するとき、その配置面に沿った配列の仕方は任意であり、例えば、正方格子状、六角格子状、直線状、折れ線状、曲線状、同心円状、放射状などであり、また、規則的でも不規則的でも良い。
《内部粗面化プリズムシート》
図1の実施形態に於いては、内部粗面化プリズムシート2は、少なくとも、本体部3と、本体部3のシート面31に平行に配置された多数の柱状単位プリズム要素42からなるプリズム群41を有するプリズム層4と、本体部3とプリズム層4との間に配置された光拡散層5を有している。しかも、この光拡散層5には光拡散機能以外に、光拡散層5とプリズム層4との界面、言い換えると、光拡散層5のプリズム層4側の(シート内部の)表面に存在する凸部53(光拡散層5からプリズム層4側に向かって凸となる形状)の頂部の曲率半径R2の平均値として定義される平均曲率半径R2avが、光拡散層5に内在する粒状体52の半径R1の平均値として定義される平均半径R1avよりも小さい関係(R2av<R1av)となっている粗面をプリズムシートの層内部の界面に有することで集光機能も付与されたプリズムシートである。そして、この内部粗面化プリズムシート2は、本体部3側を光源側、プリズム層4を照明側として使用する。
なお、内部粗面化プリズムシート2の入光側面21(本体部3の光源側面でもある)はプリズム面ではない平滑な面で良い。但し、該面をマット面として更に光拡散機能を付与して光拡散部材を積層した様な構成等としても良い。
図1の実施形態に於いては、内部粗面化プリズムシート2は、少なくとも、本体部3と、本体部3のシート面31に平行に配置された多数の柱状単位プリズム要素42からなるプリズム群41を有するプリズム層4と、本体部3とプリズム層4との間に配置された光拡散層5を有している。しかも、この光拡散層5には光拡散機能以外に、光拡散層5とプリズム層4との界面、言い換えると、光拡散層5のプリズム層4側の(シート内部の)表面に存在する凸部53(光拡散層5からプリズム層4側に向かって凸となる形状)の頂部の曲率半径R2の平均値として定義される平均曲率半径R2avが、光拡散層5に内在する粒状体52の半径R1の平均値として定義される平均半径R1avよりも小さい関係(R2av<R1av)となっている粗面をプリズムシートの層内部の界面に有することで集光機能も付与されたプリズムシートである。そして、この内部粗面化プリズムシート2は、本体部3側を光源側、プリズム層4を照明側として使用する。
なお、内部粗面化プリズムシート2の入光側面21(本体部3の光源側面でもある)はプリズム面ではない平滑な面で良い。但し、該面をマット面として更に光拡散機能を付与して光拡散部材を積層した様な構成等としても良い。
このような内部粗面化プリズムシート2は、プリズム層4に加えて更に内部の層界面を粗面とする光拡散層5が設けられている為に、内部粗面化プリズムシート2を透過する光を、プリズム層4によって集光して正面方向に向かう光を効果的に増やし正面方向輝度を効果的に増やす光学機能に加えて、凸部53の形状を特定した内部粗面の光拡散層5によって、適度に光を拡散させて正面方向の周囲へも光を配分する。その結果、正面方向を明るく照らせると共にその周囲も照明光を配分して明るくでき、また光拡散作用によってLED素子の光源像に対する隠蔽性も向上することになる。
[本体部]
本体部3は、光拡散層5、プリズム層4を支持する透明な部材であり、樹脂シートの様な有機系部材の他、ガラス、セラミックスなどの無機系部材でも良い。これらは用途に応じて公知の部材から適宜選択すれば良い。例えば、樹脂シートにはポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、オレフィン系樹脂等の透明樹脂シートを用いることができる。また、これら部材の積層物であっても良い。
なお、光拡散層5とプリズム層4とによって、製造時、組み立て時等に於いて、形状維持できれば、これらを支持する本体部3は省略することもできるが、通常、光拡散層5とプリズム層4は薄い点で、また、本体部3に対してこれらを塗布等で形成するのが容易に形成できる点で、本体部3は設けた方が好ましい。
本体部3は、光拡散層5、プリズム層4を支持する透明な部材であり、樹脂シートの様な有機系部材の他、ガラス、セラミックスなどの無機系部材でも良い。これらは用途に応じて公知の部材から適宜選択すれば良い。例えば、樹脂シートにはポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、オレフィン系樹脂等の透明樹脂シートを用いることができる。また、これら部材の積層物であっても良い。
なお、光拡散層5とプリズム層4とによって、製造時、組み立て時等に於いて、形状維持できれば、これらを支持する本体部3は省略することもできるが、通常、光拡散層5とプリズム層4は薄い点で、また、本体部3に対してこれらを塗布等で形成するのが容易に形成できる点で、本体部3は設けた方が好ましい。
[光拡散層]
光拡散層5は、樹脂バインダ部51と、樹脂バインダ部51中に分散された光拡散性粒子とを有する。樹脂バインダ部51中に分散された光拡散性粒子は、単一粒子として或いは単一粒子が凝集した凝集体として存在する。本発明では、これら単一粒子及び凝集体を含めて粒状体52と呼ぶことにする。粒状体52を構成する光拡散性粒子は、光拡散層5の内部を通過する光を反射又は屈折によって進路変更させることで、光拡散性を光拡散層5に付与する。従って、光拡散性粒子としては、樹脂バインダ51とは異なる屈折率の粒子、或いは光反射性の粒子であれば公知のものを適宜用いることができる。そして、光拡散性粒子を樹脂バインダ51と異なる屈折率とする場合、光拡散性粒子と樹脂バインダ部51との屈折率差として0.1以上、より好ましくは0.2以上が望ましい。
また、樹脂バインダ51はプリズム層4と異なる屈折率とすることで、光拡散層5のプリズム層4側の表面の凸部53を含む粗面による界面で、光屈折効果による光路変更作用を発揮させることができる。該異なる屈折率としては、樹脂バインダ51とプリズム層4との屈折率差として0.1以上、より好ましくは0.2以上が望ましい。
光拡散層5は、樹脂バインダ部51と、樹脂バインダ部51中に分散された光拡散性粒子とを有する。樹脂バインダ部51中に分散された光拡散性粒子は、単一粒子として或いは単一粒子が凝集した凝集体として存在する。本発明では、これら単一粒子及び凝集体を含めて粒状体52と呼ぶことにする。粒状体52を構成する光拡散性粒子は、光拡散層5の内部を通過する光を反射又は屈折によって進路変更させることで、光拡散性を光拡散層5に付与する。従って、光拡散性粒子としては、樹脂バインダ51とは異なる屈折率の粒子、或いは光反射性の粒子であれば公知のものを適宜用いることができる。そして、光拡散性粒子を樹脂バインダ51と異なる屈折率とする場合、光拡散性粒子と樹脂バインダ部51との屈折率差として0.1以上、より好ましくは0.2以上が望ましい。
また、樹脂バインダ51はプリズム層4と異なる屈折率とすることで、光拡散層5のプリズム層4側の表面の凸部53を含む粗面による界面で、光屈折効果による光路変更作用を発揮させることができる。該異なる屈折率としては、樹脂バインダ51とプリズム層4との屈折率差として0.1以上、より好ましくは0.2以上が望ましい。
(樹脂バインダ部)
樹脂バインダ部51に用いるバインダ樹脂としては、2液硬化型ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体、スチレン系樹脂等の熱可塑性樹脂、或いは電子線や紫外線等の電離放射線で硬化する電離放射線硬化性樹脂などを使用できる。
樹脂バインダ部51に用いるバインダ樹脂としては、2液硬化型ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体、スチレン系樹脂等の熱可塑性樹脂、或いは電子線や紫外線等の電離放射線で硬化する電離放射線硬化性樹脂などを使用できる。
(粒状体)
粒状体52を構成する光拡散性粒子としては、例えば、シリカ(二酸化珪素)、アルミナ(酸化アルミニウム)、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の粒子を用いることができる。なお、これらの単一粒子の平均粒径(平均直径)は0.5〜100μm程度である。また、単一粒子の粒子形状は、球、回転楕円体、多面体、截頭多面体、鱗片形状、針状形状等である。粒状体52はこれらの単一粒子、或いはこれらの単一粒子が2以上凝集した凝集体である。
なお、粒状体52の平均半径R1avを粒状体52の半径R1から求めるには、例えば、内部粗面化プリズムシート2の光拡散層5の断面を光学顕微鏡または電子顕微鏡によって観察して、3〜50個(好ましくは20個以上)の粒状体52について、その半径R1を測定し、その測定値の測定数分の総和を測定数で割って得た平均値を、平均半径R1avとすることができる。なお、粒状体52が球体ではない場合の該粒状体52の半径R1は、該粒状体52に対する外接球の半径で近似する。
粒状体52を構成する光拡散性粒子としては、例えば、シリカ(二酸化珪素)、アルミナ(酸化アルミニウム)、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の粒子を用いることができる。なお、これらの単一粒子の平均粒径(平均直径)は0.5〜100μm程度である。また、単一粒子の粒子形状は、球、回転楕円体、多面体、截頭多面体、鱗片形状、針状形状等である。粒状体52はこれらの単一粒子、或いはこれらの単一粒子が2以上凝集した凝集体である。
なお、粒状体52の平均半径R1avを粒状体52の半径R1から求めるには、例えば、内部粗面化プリズムシート2の光拡散層5の断面を光学顕微鏡または電子顕微鏡によって観察して、3〜50個(好ましくは20個以上)の粒状体52について、その半径R1を測定し、その測定値の測定数分の総和を測定数で割って得た平均値を、平均半径R1avとすることができる。なお、粒状体52が球体ではない場合の該粒状体52の半径R1は、該粒状体52に対する外接球の半径で近似する。
(凸部における平均曲率半径R2av)
凸部53における平均曲率半径R2avは、凸部53の曲率半径R2の平均値として定義される特性値である。曲率半径R2から平均曲率半径R2avを求めるには、例えば、内部粗面化プリズムシート2の光拡散層5の断面を光学顕微鏡または電子顕微鏡によって観察して、3〜50個(好ましくは20個以上)の凸部53について、その頂部に於ける曲率半径R2を測定し、その測定値の測定数分の総和を測定数で割って得た平均値を、平均曲率半径R2avとすることができる。なお、凸部53は、図1(b)に図示するように、通常粒状体52に対応した表面部分に形成され、該粒状体52に対して図面上方である正面方向にずれた位置に形成される。
凸部53における平均曲率半径R2avは、凸部53の曲率半径R2の平均値として定義される特性値である。曲率半径R2から平均曲率半径R2avを求めるには、例えば、内部粗面化プリズムシート2の光拡散層5の断面を光学顕微鏡または電子顕微鏡によって観察して、3〜50個(好ましくは20個以上)の凸部53について、その頂部に於ける曲率半径R2を測定し、その測定値の測定数分の総和を測定数で割って得た平均値を、平均曲率半径R2avとすることができる。なお、凸部53は、図1(b)に図示するように、通常粒状体52に対応した表面部分に形成され、該粒状体52に対して図面上方である正面方向にずれた位置に形成される。
(R2av<R1avなる関係にする制御法)
光拡散層5のプリズム層4側表面の粗面の凸部53の形状について、粒状体52の平均半径R1avと凸部53の頂部の平均曲率半径R2avとを所定の大小関係とするには、樹脂バインダと光拡散性粒子との配合比、光拡散性粒子及び粒状体の平均粒径(或いは平均半径R1av)、光拡散層5の厚み、この他、溶剤などの揮発成分割合、揮発性成分の塗布厚み、プリズム層形成時の光拡散層内樹脂の硬化度合い(硬化物の柔軟性、硬化時の収縮量等)、プリズム層成形時の成形圧力等の製造条件によって、調整することができる。
光拡散層5のプリズム層4側表面の粗面の凸部53の形状について、粒状体52の平均半径R1avと凸部53の頂部の平均曲率半径R2avとを所定の大小関係とするには、樹脂バインダと光拡散性粒子との配合比、光拡散性粒子及び粒状体の平均粒径(或いは平均半径R1av)、光拡散層5の厚み、この他、溶剤などの揮発成分割合、揮発性成分の塗布厚み、プリズム層形成時の光拡散層内樹脂の硬化度合い(硬化物の柔軟性、硬化時の収縮量等)、プリズム層成形時の成形圧力等の製造条件によって、調整することができる。
例えば、光拡散層5に熱硬化性のバインダ樹脂を用い、該バインダ樹脂を完全硬化させる前の半硬化段階の光拡散層上に、電離放射線硬化性樹脂のプリズム層4を成形する際に、成形圧力を高くして光拡散層5に加わる圧力を高くする程、平均曲率半径R2avが平均半径R1avよりも小さくなる傾向が有る。
また、上記半硬化段階の光拡散層上にプリズム層4を成形する際の、プリズム層4に用いる電離放射線硬化性樹脂の硬化収縮が大きい方が、平均曲率半径R2avが平均半径R1avよりも小さくなる傾向が有る。なお、硬化収縮は、用いる多官能モノマーを多く又多官能モノマーの官能基数は多くすると、硬化収縮は大きくなる傾向にある。
また、光拡散層5を塗布形成時の塗液の粘度を大きくして流動性を減らす程、平均曲率半径R2avが平均半径R1avよりも小さくなる傾向が有る。
この様に、R2avとR1avとを所定の大小関係とした、この内部粗面化プリズムシートは、内部粗面化プリズムシート作製時の製造条件を変更するだけで、平均曲率半径R2avと平均半径R1avの大きさ関係を制御でき、製品設計の自由度も高い。
また、上記半硬化段階の光拡散層上にプリズム層4を成形する際の、プリズム層4に用いる電離放射線硬化性樹脂の硬化収縮が大きい方が、平均曲率半径R2avが平均半径R1avよりも小さくなる傾向が有る。なお、硬化収縮は、用いる多官能モノマーを多く又多官能モノマーの官能基数は多くすると、硬化収縮は大きくなる傾向にある。
また、光拡散層5を塗布形成時の塗液の粘度を大きくして流動性を減らす程、平均曲率半径R2avが平均半径R1avよりも小さくなる傾向が有る。
この様に、R2avとR1avとを所定の大小関係とした、この内部粗面化プリズムシートは、内部粗面化プリズムシート作製時の製造条件を変更するだけで、平均曲率半径R2avと平均半径R1avの大きさ関係を制御でき、製品設計の自由度も高い。
一方、平均曲率半径R2avと平均半径R1avが等しく、粒状体52を構成する光拡散性粒子とバインダ樹脂部51との屈折率が等しい場合(光拡散性粒子が光拡散層5のプリズム層4側の粗面に一部露出しており、凸部53が光拡散性粒子自体である場合がこうなる)は、該粗面による集光効果は得られない。
また、(粒状体52を構成する光拡散性粒子とバインダ樹脂部51との屈折率は異なったままで)光拡散層5のプリズム層4側の表面が粗面ではなく平坦面であった場合も、光拡散層5のプリズム層4側の表面(界面)による集光効果は得られない。
また、(粒状体52を構成する光拡散性粒子とバインダ樹脂部51との屈折率は異なったままで)光拡散層5のプリズム層4側の表面が粗面ではなく平坦面であった場合も、光拡散層5のプリズム層4側の表面(界面)による集光効果は得られない。
(光拡散層の形成法)
なお、光拡散層5を形成する方法は特に限定されず、例えば、樹脂バインダ中に光拡散性粒子を含有させた塗液をクラビアコート法、ダイコート法など公知の塗工法によって塗布することによって形成できる。なお、塗液には流動性の調整、凸部形状の制御などの為に必要に応じて溶剤等の希釈剤を適宜添加する。
なお、光拡散層5の厚みは、用いる粒状体52の半径R1及び平均半径R1avにもよるが、凸部53の厚み寄与部分は除いて、例えば、5〜10μmである。
なお、光拡散層5を形成する方法は特に限定されず、例えば、樹脂バインダ中に光拡散性粒子を含有させた塗液をクラビアコート法、ダイコート法など公知の塗工法によって塗布することによって形成できる。なお、塗液には流動性の調整、凸部形状の制御などの為に必要に応じて溶剤等の希釈剤を適宜添加する。
なお、光拡散層5の厚みは、用いる粒状体52の半径R1及び平均半径R1avにもよるが、凸部53の厚み寄与部分は除いて、例えば、5〜10μmである。
[プリズム層]
図1の実施形態に於いては、プリズム層4は、多数の単位プリズム要素42を、内部粗面化プリズムシート2のシート状の本体部3の照明側となるシート面31に平行に配列して成るプリズム群41を、光拡散層5と接する面とは反対側の照明側の面に、該照明側に単位プリズム要素42が凸形状となる様に、設けた層である。また、プリズム層4は、光拡散層5とは異なり、内部に光拡散性粒子を分散含有させる必要はない。つまり、光拡散性粒子が存在しない層として設けることができる。
図1〜図5に図示する実施形態に於いては、単位プリズム要素42として3角柱形状の柱状プリズムで代表して例示した。
但し、一般には、この単位プリズム要素としては、公知の各種の形状及び寸法のものが使用可能であり、特に制限は無い。それ故、本願明細書中に於いては、「(単位)プリズム」の語は、所謂狭義のプリズムの他、所謂狭義のレンズをも包含する意味で用いる。
例えば、図6の42b、42c、42hの如くの3角柱、4角柱、5角柱、6角柱、8角柱等の多角柱を、その一方向に延在する稜線(尾根)が光拡散層5と接する面とは反対側の照明側の面に突出する様に配置した角柱状プリズム、図6の42fの如くの3角錐(乃至錐台)、4角(乃至錐台)、5角(乃至錐台)、6角(乃至錐台)、8角(乃至錐台)等の角(乃至錐台)プリズムを、その頂点(乃至上底面)が光拡散層5と接する面とは反対側の照明側の面に突出する様に配置したもの等の所謂狭義のプリズム、図6の42a、42dの如くの半円柱状(円柱をその延在方向(長手方向)と平行な面で切断、半裁した形状)の単位レンズ形状を、該延在方向が光拡散層5と接する面とは反対側の照明側の面に突出する様に配置した所謂レンチキュラーレンズ、図6の42eの如くの半球状の単位レンズ形状を、該半球形状の頂部が光拡散層5と接する面とは反対側の照明側の面に突出する様に配置した所謂蠅の目レンズ、図6の42gの如くの線状或いは環状のフレネルレンズ等が用いられる。
尚、該於レンチキュラーレンズや蠅の目レンズの横断面形状(本体部のシート面31の法線を含む面内で切断した断面、特にレンチキュラーレンズの場合には、該法線と該延在方向の両方を含む面で内で切断した断であり、所謂主切断の形状)は、円の他、楕円、放物線、双曲線、正弦曲線、双曲線正弦曲線、正規分布曲線、楕円函数曲線、Bessel函数曲線、サイクロイド曲線、カージオイド曲線、インボリュート曲線、ランキンの卵型、或いはこれらを收差等の調整の為に適宜変形させた曲線等から適宜選択出来る。
図1の実施形態に於いては、プリズム層4は、多数の単位プリズム要素42を、内部粗面化プリズムシート2のシート状の本体部3の照明側となるシート面31に平行に配列して成るプリズム群41を、光拡散層5と接する面とは反対側の照明側の面に、該照明側に単位プリズム要素42が凸形状となる様に、設けた層である。また、プリズム層4は、光拡散層5とは異なり、内部に光拡散性粒子を分散含有させる必要はない。つまり、光拡散性粒子が存在しない層として設けることができる。
図1〜図5に図示する実施形態に於いては、単位プリズム要素42として3角柱形状の柱状プリズムで代表して例示した。
但し、一般には、この単位プリズム要素としては、公知の各種の形状及び寸法のものが使用可能であり、特に制限は無い。それ故、本願明細書中に於いては、「(単位)プリズム」の語は、所謂狭義のプリズムの他、所謂狭義のレンズをも包含する意味で用いる。
例えば、図6の42b、42c、42hの如くの3角柱、4角柱、5角柱、6角柱、8角柱等の多角柱を、その一方向に延在する稜線(尾根)が光拡散層5と接する面とは反対側の照明側の面に突出する様に配置した角柱状プリズム、図6の42fの如くの3角錐(乃至錐台)、4角(乃至錐台)、5角(乃至錐台)、6角(乃至錐台)、8角(乃至錐台)等の角(乃至錐台)プリズムを、その頂点(乃至上底面)が光拡散層5と接する面とは反対側の照明側の面に突出する様に配置したもの等の所謂狭義のプリズム、図6の42a、42dの如くの半円柱状(円柱をその延在方向(長手方向)と平行な面で切断、半裁した形状)の単位レンズ形状を、該延在方向が光拡散層5と接する面とは反対側の照明側の面に突出する様に配置した所謂レンチキュラーレンズ、図6の42eの如くの半球状の単位レンズ形状を、該半球形状の頂部が光拡散層5と接する面とは反対側の照明側の面に突出する様に配置した所謂蠅の目レンズ、図6の42gの如くの線状或いは環状のフレネルレンズ等が用いられる。
尚、該於レンチキュラーレンズや蠅の目レンズの横断面形状(本体部のシート面31の法線を含む面内で切断した断面、特にレンチキュラーレンズの場合には、該法線と該延在方向の両方を含む面で内で切断した断であり、所謂主切断の形状)は、円の他、楕円、放物線、双曲線、正弦曲線、双曲線正弦曲線、正規分布曲線、楕円函数曲線、Bessel函数曲線、サイクロイド曲線、カージオイド曲線、インボリュート曲線、ランキンの卵型、或いはこれらを收差等の調整の為に適宜変形させた曲線等から適宜選択出来る。
(柱状単位プリズム要素)
尚、これら各種形状の単位プリズム要素(図1の42、図6の42a、42b、42c、42d、42e、42f、42g、42h)の中でも、適度な集光特性(正面輝度)と光拡散特性を有し、製造も比較的容易なことから、多角柱形状から成る単位プリズム要素42乃至42b(以下、単に柱状プリズム要素とも略称する)が好適であり、汎用される。以下、単位プリズム要素として、図1以下に図示した本」実施形態に於いて採用する該柱状単位プリズム要素を中心に詳述する。
柱状単位プリズム要素42は、多数配列されることで柱状プリズム群41が構成され、柱状プリズム群が所定の位置に形成されることでプリズム層4が構成される。柱状単位プリズム要素42が延びる方向は、つまりプリズムの尾根(乃至は稜線)が延びる(走る)方向は一定方向、つまり直線状であるのが代表的である。ただ、該延びる方向は、直線状以外に、円形や波形状の様な曲線、或いは折れ線などであっても良い。円形の場合は所謂フレネルレンズに相当し、直線の場合はリニアフレネルレンズに相当する。
なお、該延びる方向が直線でも曲線でも、局所的に見て、延びる方向に直交し且つシート面31に平行な面内での方向が、柱状単位プリズム要素42の配列方向である。
尚、これら各種形状の単位プリズム要素(図1の42、図6の42a、42b、42c、42d、42e、42f、42g、42h)の中でも、適度な集光特性(正面輝度)と光拡散特性を有し、製造も比較的容易なことから、多角柱形状から成る単位プリズム要素42乃至42b(以下、単に柱状プリズム要素とも略称する)が好適であり、汎用される。以下、単位プリズム要素として、図1以下に図示した本」実施形態に於いて採用する該柱状単位プリズム要素を中心に詳述する。
柱状単位プリズム要素42は、多数配列されることで柱状プリズム群41が構成され、柱状プリズム群が所定の位置に形成されることでプリズム層4が構成される。柱状単位プリズム要素42が延びる方向は、つまりプリズムの尾根(乃至は稜線)が延びる(走る)方向は一定方向、つまり直線状であるのが代表的である。ただ、該延びる方向は、直線状以外に、円形や波形状の様な曲線、或いは折れ線などであっても良い。円形の場合は所謂フレネルレンズに相当し、直線の場合はリニアフレネルレンズに相当する。
なお、該延びる方向が直線でも曲線でも、局所的に見て、延びる方向に直交し且つシート面31に平行な面内での方向が、柱状単位プリズム要素42の配列方向である。
柱状単位プリズム要素42の主切断面(すなわち、シート面31に立てた法線ndを含み且つ柱状単位プリズム要素42の(尾根乃至は稜線が)延びる方向に直交する面)に於ける(縦)断面形状は、出光側に突出する断面形状、例えば、底面をシート面31に向けた三角形形状である。正面方向に向かう照明光を増加させる観点からは、当該断面形状は二等辺三角形形状など三角形状が好ましい。該断面形状としては、この他、配光特性を調整する為に、三角形形状に変形を加えた形状としても良い。例えば、1以上の斜辺が折れ曲がった形状、1以上の斜辺が湾曲した形状、頂点近傍を湾曲させて丸みを持たせた形状、その他の形状、或いはこれらの組合せ形状などである。
これららの断面形状は、要求される、光学機能(集光機能、光拡散機能、収差、再帰反射性等)に応じて適宜選択するとよい。
また、複数配列する個々の柱状単位プリズム要素42の形状と大きさは、すべて同一の形状及び大きさとするのが普通だが、これ以外に、断面形状等の少なくとも一つが互いに異なる複数種類の柱状単位プリズム要素42で、柱状プリズム群41を構成しても良い。
また、複数配列する個々の柱状単位プリズム要素42の形状と大きさは、すべて同一の形状及び大きさとするのが普通だが、これ以外に、断面形状等の少なくとも一つが互いに異なる複数種類の柱状単位プリズム要素42で、柱状プリズム群41を構成しても良い。
(寸法の具体例)
柱状単位プリズム要素42の配置及び寸法の具体例を挙げれば、シート状の本体部3の照明側のシート面31に平行な面上での柱状単位プリズム要素42の配列方向に沿った、柱状単位プリズム要素42の底面の幅W{図1(b)参照}を1〜200μmとすることができる。また、柱状単位プリズム要素42の断面形状に於ける内部粗面化プリズムシート2の照明側のシート面31からの突出高さH2{図1(b)参照}を0.5〜50μmとすることができる。なお、例示の各図においては、多数の柱状単位プリズム要素42は互いに同一の形状且つ大きさとしてある。
さらに、柱状単位プリズム要素42の主切断面形状は、三角形形状の頂点であって、両斜辺が交わる仮想上の頂点の頂角の角度θは80〜120°が好ましく、90°がさらに好ましい。
なお、丸みを持たせる場合の丸みは、曲率半径R2で言えば可視光の最大波長(781nm)以上とする。
尚、頂点に丸みを持たせた二等辺三角形状である場合には、正面方向の輝度を増加させ正面方向に向かう照明光を集中的に増加させる観点から、等辺の間に位置するとともに出光側に突出する、形状変形前の三角形形状の主切断面形状も同様に、80〜120°、特に90°が好ましい。
柱状単位プリズム要素42の配置及び寸法の具体例を挙げれば、シート状の本体部3の照明側のシート面31に平行な面上での柱状単位プリズム要素42の配列方向に沿った、柱状単位プリズム要素42の底面の幅W{図1(b)参照}を1〜200μmとすることができる。また、柱状単位プリズム要素42の断面形状に於ける内部粗面化プリズムシート2の照明側のシート面31からの突出高さH2{図1(b)参照}を0.5〜50μmとすることができる。なお、例示の各図においては、多数の柱状単位プリズム要素42は互いに同一の形状且つ大きさとしてある。
さらに、柱状単位プリズム要素42の主切断面形状は、三角形形状の頂点であって、両斜辺が交わる仮想上の頂点の頂角の角度θは80〜120°が好ましく、90°がさらに好ましい。
なお、丸みを持たせる場合の丸みは、曲率半径R2で言えば可視光の最大波長(781nm)以上とする。
尚、頂点に丸みを持たせた二等辺三角形状である場合には、正面方向の輝度を増加させ正面方向に向かう照明光を集中的に増加させる観点から、等辺の間に位置するとともに出光側に突出する、形状変形前の三角形形状の主切断面形状も同様に、80〜120°、特に90°が好ましい。
(プリズム層の形成法)
なお、プリズム層4を形成する方法は特に限定されず、例えば、公知の成形方法、例えば、成形型を用いる下記方法などにより、公知の材料を用いて製造できる。
なお、プリズム層4を形成する方法は特に限定されず、例えば、公知の成形方法、例えば、成形型を用いる下記方法などにより、公知の材料を用いて製造できる。
a)円筒状の成形型(型ロール)の型面に未硬化では液状の電離放射線硬化性樹脂を塗布後、塗布面に樹脂シートを押し付けた後、型面上で樹脂を硬化させ、その後樹脂シートを剥がして該硬化性樹脂面に賦型する賦型法、
b)円筒状の成形型(ロール型)と押圧ロール間にTダイ等から押し出した溶融樹脂を供給して成形する溶融押出成形法、
c)射出成形法、
d)加熱された成形型と金属板や金属ロール間に樹脂を挟んで加熱加圧する熱プレス法、
e)成形型に樹脂を積層後、成形型を剥がして樹脂面に型面の形状を転写する転写法。
b)円筒状の成形型(ロール型)と押圧ロール間にTダイ等から押し出した溶融樹脂を供給して成形する溶融押出成形法、
c)射出成形法、
d)加熱された成形型と金属板や金属ロール間に樹脂を挟んで加熱加圧する熱プレス法、
e)成形型に樹脂を積層後、成形型を剥がして樹脂面に型面の形状を転写する転写法。
プリズム層4を形成する際、光拡散層5を本体部3上に形成した積層物を先に製造しておいてから、プリズム層4を形成することで、光拡散層5のプリズム層4側に特定の凸部を有する粗面を、容易に形成することができる。
例えば、上記a)法では該法で述べている樹脂シートに上記積層物を用いる。また、上記b)法では成形型(ロール型)と押圧ロール間に上記積層物を供給する。また、上記c)法では射出成形型の型面に上記積層物を設置した後で射出成形する。また、上記d)法では成形型と、金属板や金属ロールとの間に上記積層物を設置した後で熱プレスする。また、上記e)法では、成形型に樹脂を積層後、積層した樹脂の面に更に上記積層物を積層し、必要に応じ成形圧を加える。なお、もちろんだが、上記積層物はその光拡散層5側の面を成形する樹脂側として適用する。
例えば、上記a)法では該法で述べている樹脂シートに上記積層物を用いる。また、上記b)法では成形型(ロール型)と押圧ロール間に上記積層物を供給する。また、上記c)法では射出成形型の型面に上記積層物を設置した後で射出成形する。また、上記d)法では成形型と、金属板や金属ロールとの間に上記積層物を設置した後で熱プレスする。また、上記e)法では、成形型に樹脂を積層後、積層した樹脂の面に更に上記積層物を積層し、必要に応じ成形圧を加える。なお、もちろんだが、上記積層物はその光拡散層5側の面を成形する樹脂側として適用する。
(プリズム層を構成する柱状単位プリズム要素とLED素子との位置関係)
なお、内部粗面化プリズムシート2のシート面31に沿った方向における柱状単位プリズム要素42の配置と、LED素子1の配置との関係には、特に制限はない。望みの配光特性が得られる様に適宜に設定すれば良い。例えば、図1例示の「直下光源型」の形態では、LED素子1を正方格子状に二次元配列した時の配列方向の一つに対して、柱状単位プリズム要素42の直線状に延びる方向を平行にする、等である。
なお、内部粗面化プリズムシート2のシート面31に沿った方向における柱状単位プリズム要素42の配置と、LED素子1の配置との関係には、特に制限はない。望みの配光特性が得られる様に適宜に設定すれば良い。例えば、図1例示の「直下光源型」の形態では、LED素子1を正方格子状に二次元配列した時の配列方向の一つに対して、柱状単位プリズム要素42の直線状に延びる方向を平行にする、等である。
《LED素子の内部粗面化プリズムシートに対する配置形態》
複数のLED素子1を配置する位置、言い換えれば、複数のLED素子1と内部粗面化プリズムシートとの配置の位置関係の形態は、内部粗面化プリズムシート2の光源側面21にLED素子1から放出された光源光を入光できる位置であれば特に制限はない。例えば、図1例示の「直下光源型」形態では、LED素子1と内部粗面化プリズムシート2の光源側面とが対峙する向きで、しかもLED素子1の配列面と内部粗面化プリズムシート2の光源側面21とが平行になるように対向して配置される。また、図1の「直下光源型」形態では、通常、複数のLED素子1は通常、基体9(一点鎖線で図示)に設置し固定される。そして、複数のLED素子1と内部粗面化プリズムシート2とは対向した空間位置に配置される。
複数のLED素子1を配置する位置、言い換えれば、複数のLED素子1と内部粗面化プリズムシートとの配置の位置関係の形態は、内部粗面化プリズムシート2の光源側面21にLED素子1から放出された光源光を入光できる位置であれば特に制限はない。例えば、図1例示の「直下光源型」形態では、LED素子1と内部粗面化プリズムシート2の光源側面とが対峙する向きで、しかもLED素子1の配列面と内部粗面化プリズムシート2の光源側面21とが平行になるように対向して配置される。また、図1の「直下光源型」形態では、通常、複数のLED素子1は通常、基体9(一点鎖線で図示)に設置し固定される。そして、複数のLED素子1と内部粗面化プリズムシート2とは対向した空間位置に配置される。
ただ、本発明では、内部粗面化プリズムシート2とLED素子1との相対的空間配置は、例えば図2に例示するLED照明装置100の様な、「側面光源型」(サイドライト型とも言える)でも良い。図2に例示の形態では、LED素子1は板状などの導光体10の側面に配置され、該側面からLED素子1から放出された光が導光体10内部に入光し、内部粗面化プリズムシート2に向かう出光面から面状光源として光源光Lsを出光する。そして、導光体10の出光面に対向して内部粗面化プリズムシート2が配置されており、後は、図1の形態と同様にして内部粗面化プリズムシート2を通過した光が、照明光Liとなる。
また、「側面光源型」では、導光体10として側面から入射した光を正面の出光面に向かわせる為に、裏面側に光拡散性の印刷ドットを設けたものを使用した場合に、内部粗面化プリズムシート2の光拡散効果によって、印刷ドットが点状に明暗パターンとなって見えるのを抑制できる効果もある。
「側面光源型」では、導光板10の出光面と内部粗面化プリズムシート2の光源側面21とは平行になるように対向して配置される。また、図1の「直下光源型」形態では、通常、複数のLED素子1は通常、基体9(一点鎖線で図示)に設置し固定される。そして、複数のLED素子1と内部粗面化プリズムシート2とは対向した空間位置に配置される。
また、「側面光源型」では、導光体10として側面から入射した光を正面の出光面に向かわせる為に、裏面側に光拡散性の印刷ドットを設けたものを使用した場合に、内部粗面化プリズムシート2の光拡散効果によって、印刷ドットが点状に明暗パターンとなって見えるのを抑制できる効果もある。
「側面光源型」では、導光板10の出光面と内部粗面化プリズムシート2の光源側面21とは平行になるように対向して配置される。また、図1の「直下光源型」形態では、通常、複数のLED素子1は通常、基体9(一点鎖線で図示)に設置し固定される。そして、複数のLED素子1と内部粗面化プリズムシート2とは対向した空間位置に配置される。
《光拡散部材を有する形態》
本発明のLED照明装置は、更に光拡散部材6を備えた形態としても良い。
光拡散部材6を更に設けることによって、内部粗面化プリズムシート2による光拡散機能が不足する場合に、光拡散作用を高めることができる。従って、より広範囲を照明できる。また、LED像をより目立たなくして光源像の隠蔽性を向上させることもできる。
光拡散部材6を設ける位置は、図3で例示のLED照明装置100の様に、内部粗面化プリズムシート2の照明側で内部粗面化プリズムシート2とは離れた位置{図3(a)}、LED素子1と内部粗面化プリズムシート2との間{図3(b)}、のいずれでも良い。なお、前者の図3(a)の形態では、光拡散部材6によって、内部粗面化プリズムシート2の照明側に設けられたプリズム群41による照明側面22(出光側面)の凹凸面を、塵や傷付きから保護することもできる。また、後者の図3(b)に例示の形態は、光拡散部材6は内部粗面化プリズムシート2とは離れた位置の場合であるが、密着して配置しても良い。
なお、光拡散部材6としては、例えば、樹脂層中に公知の光拡散材を分散した層を樹脂シート自体としたもの、樹脂シート上に光拡散材を分散した層を積層形成したものや、或いは、樹脂シートの表面をエンボス加工やヘアライン加工等によって凹凸面としたものなどである。
本発明のLED照明装置は、更に光拡散部材6を備えた形態としても良い。
光拡散部材6を更に設けることによって、内部粗面化プリズムシート2による光拡散機能が不足する場合に、光拡散作用を高めることができる。従って、より広範囲を照明できる。また、LED像をより目立たなくして光源像の隠蔽性を向上させることもできる。
光拡散部材6を設ける位置は、図3で例示のLED照明装置100の様に、内部粗面化プリズムシート2の照明側で内部粗面化プリズムシート2とは離れた位置{図3(a)}、LED素子1と内部粗面化プリズムシート2との間{図3(b)}、のいずれでも良い。なお、前者の図3(a)の形態では、光拡散部材6によって、内部粗面化プリズムシート2の照明側に設けられたプリズム群41による照明側面22(出光側面)の凹凸面を、塵や傷付きから保護することもできる。また、後者の図3(b)に例示の形態は、光拡散部材6は内部粗面化プリズムシート2とは離れた位置の場合であるが、密着して配置しても良い。
なお、光拡散部材6としては、例えば、樹脂層中に公知の光拡散材を分散した層を樹脂シート自体としたもの、樹脂シート上に光拡散材を分散した層を積層形成したものや、或いは、樹脂シートの表面をエンボス加工やヘアライン加工等によって凹凸面としたものなどである。
《色温度変換層を有する形態》
本発明のLED照明装置は、更に色温度変換層7を備えた形態としても良い。
色温度変換層7を更に設けることによって(図4参照)、LED照明装置100から放射する照明光を、組み込んだLED素子1の光源光の色合いによらずに、望みの色合いにすることができる。従って、照明光を、例えば、昼光色、昼白色、白色、電球色等とする場合、組込みLED素子の光源光を照明光と同一の昼光色、昼白色、白色、電球色などとする必要がない。従って、コスト等を総合的に勘案して、LED素子を選定することができる。
ちなみに、JISでは蛍光灯の光源色を「色名」(昼光色、昼白色、白色、温度白色、電球色)で規定しているが、これら各色名は、色温度で言うと、この順に、5700〜7100K、4600〜5500K、3800〜4500K、3250〜3800K、2600〜3250Kに相当するとしている(JIS Z9112:2004)。また、大体、昼光色が約6700K、昼白色が約5000K、白色が約4200K、温白色が約3500K、電球色が約3000Kと言われている。そして、LED素子1が放射する光源光の色の色温度を、最終的に要求される照明光の色の色温度に変換する層が、色温度変換層である。
なお、色温度変換層による色の変換は、上記JIS規定の蛍光灯の「色名」に限定されるものではなく、任意の色相に変換することも意味する。
本発明のLED照明装置は、更に色温度変換層7を備えた形態としても良い。
色温度変換層7を更に設けることによって(図4参照)、LED照明装置100から放射する照明光を、組み込んだLED素子1の光源光の色合いによらずに、望みの色合いにすることができる。従って、照明光を、例えば、昼光色、昼白色、白色、電球色等とする場合、組込みLED素子の光源光を照明光と同一の昼光色、昼白色、白色、電球色などとする必要がない。従って、コスト等を総合的に勘案して、LED素子を選定することができる。
ちなみに、JISでは蛍光灯の光源色を「色名」(昼光色、昼白色、白色、温度白色、電球色)で規定しているが、これら各色名は、色温度で言うと、この順に、5700〜7100K、4600〜5500K、3800〜4500K、3250〜3800K、2600〜3250Kに相当するとしている(JIS Z9112:2004)。また、大体、昼光色が約6700K、昼白色が約5000K、白色が約4200K、温白色が約3500K、電球色が約3000Kと言われている。そして、LED素子1が放射する光源光の色の色温度を、最終的に要求される照明光の色の色温度に変換する層が、色温度変換層である。
なお、色温度変換層による色の変換は、上記JIS規定の蛍光灯の「色名」に限定されるものではなく、任意の色相に変換することも意味する。
この様な色温度変換層7としては、特に限定はない。例えば、
a)LED素子の発光色に対して、別の色を発光する層、
b)LED素子の発光色に対して、(別の色として)補色を発光する層、
c)LED素子が紫外光を発光しその紫外光に対して、可視光を発光する層、
d)LED素子の発光色に対して、その発光スペクトルの可視光の波長帯域の不要な部分は吸収し残りを透過する層、
などである。また、これらは組み合わせても良い。
a)LED素子の発光色に対して、別の色を発光する層、
b)LED素子の発光色に対して、(別の色として)補色を発光する層、
c)LED素子が紫外光を発光しその紫外光に対して、可視光を発光する層、
d)LED素子の発光色に対して、その発光スペクトルの可視光の波長帯域の不要な部分は吸収し残りを透過する層、
などである。また、これらは組み合わせても良い。
上記a)〜c)の色温度変換層は色温度変換層に、LED素子1の光源光を励起光として可視光を発光する蛍光体を含有させればよく、また、上記d)の色温度変換層は色温度変換層にLED素子1の光源光から可視光(の一部)を吸収する色素を含有させれば良い。
更に具体例を挙げれば、上記a)としては、LED素子1に青色を発光する青色LED素子を用い、この青色光に対して、赤色、黄色、緑色、青色等の1以上の色を発光させる為に、1種以上の蛍光体を含有させた層等である。例えば、赤色、黄色、緑色、青色等の1以上の色を発光させて白色化する等であり、このとき、蛍光体として各々がRGBの赤色、緑色、青色を発光する3種類を用いれば、得られる白色などは3波長型となり演色性もよい。
上記b)としては、LED素子1に青色を発光する青色LED素子を用い、この青色光に対して、蛍光体を1種以上含有させてこれら蛍光体によって補色を発光する層などである。これによって、LED素子の青色光の一部は透過させて、残りの一部は吸収して蛍光体が発光した青色と補色の黄色とを混合して、照明光を白色化する。
上記c)としては、LED素子1に紫外LED素子を用い、この紫外線に対して、可視光を発光する蛍光体を1種以上用いて、白色などを発光する層などとする。ここでも、例えば、赤色、黄色、緑色、青色等の1以上の色を発光させて白色化する等であり、蛍光体として赤色、緑色、青色の3色を発光する3種類を用いて白色などとすれば演色性もよくなる。
上記d)としては、LED素子1が黄緑色を発光し、この黄緑光の波長帯域のうち不要な波長帯域(黄色)を吸収し緑色を透過する色素を含有させた層などである。これにより、緑色を照明光に利用する。つまり緑の純度を上げて高彩度化した緑色光を得るなどである。
更に具体例を挙げれば、上記a)としては、LED素子1に青色を発光する青色LED素子を用い、この青色光に対して、赤色、黄色、緑色、青色等の1以上の色を発光させる為に、1種以上の蛍光体を含有させた層等である。例えば、赤色、黄色、緑色、青色等の1以上の色を発光させて白色化する等であり、このとき、蛍光体として各々がRGBの赤色、緑色、青色を発光する3種類を用いれば、得られる白色などは3波長型となり演色性もよい。
上記b)としては、LED素子1に青色を発光する青色LED素子を用い、この青色光に対して、蛍光体を1種以上含有させてこれら蛍光体によって補色を発光する層などである。これによって、LED素子の青色光の一部は透過させて、残りの一部は吸収して蛍光体が発光した青色と補色の黄色とを混合して、照明光を白色化する。
上記c)としては、LED素子1に紫外LED素子を用い、この紫外線に対して、可視光を発光する蛍光体を1種以上用いて、白色などを発光する層などとする。ここでも、例えば、赤色、黄色、緑色、青色等の1以上の色を発光させて白色化する等であり、蛍光体として赤色、緑色、青色の3色を発光する3種類を用いて白色などとすれば演色性もよくなる。
上記d)としては、LED素子1が黄緑色を発光し、この黄緑光の波長帯域のうち不要な波長帯域(黄色)を吸収し緑色を透過する色素を含有させた層などである。これにより、緑色を照明光に利用する。つまり緑の純度を上げて高彩度化した緑色光を得るなどである。
なお、色温度変換層に用いる蛍光体、色素などは、公知のものを適宜選択使用すれば良い。例えば、窒化物蛍光体、酸化物蛍光体などであり、更に述べれば、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系蛍光体、αサンアロイ系蛍光体、βサンアロイ系蛍光体、カズン系蛍光体、などである。また、その際、屋外で用いる場合など、紫外線、太陽光を受ける場合には、耐候(光)性のよいものを用いるが好ましい。例えば、色素ではフタロシアニンブルー、キナクトリドンレッド、イソインドリノンイエローなどの耐候(光)性色素である。
色温度変換層7は、この様な蛍光体や色素を、透明材料に含有分散させた層として設ける。透明材料は、透明な樹脂、或いはガラス、セラミックスなどの透明な無機材料である。また、透明材料に粘着剤を用いて、粘着剤層を色温度変換層と兼用させても良い。
また、色温度変換層7を設ける位置は特に限定されず、例えば図4に例示の様な形態がある。図4では、色温度変換層7を設ける位置が、図4(a)では内部粗面化プリズムシート2の照明側で離れた位置、図4(b)ではLED素子1と内部粗面化プリズムシート2との間の両者に離れた位置、図4(c)では内部粗面化プリズムシート2の本体部3の全厚み、図4(d)では内部粗面化プリズムシート2の本体部3中の光拡散層5に接する光拡散層側、図4(e)では内部粗面化プリズムシート2の本体部3中の光源側面に接する光源側)、である。
図4(a)及び図4(b)は内部粗面化プリズムシート2と色温度変換層7が別体となった独立層形態であり、図4(c)〜図4(e)は内部粗面化プリズムシート2と色温度変化層6とが合体した複合形態である。
また、色温度変換層7を設ける位置は特に限定されず、例えば図4に例示の様な形態がある。図4では、色温度変換層7を設ける位置が、図4(a)では内部粗面化プリズムシート2の照明側で離れた位置、図4(b)ではLED素子1と内部粗面化プリズムシート2との間の両者に離れた位置、図4(c)では内部粗面化プリズムシート2の本体部3の全厚み、図4(d)では内部粗面化プリズムシート2の本体部3中の光拡散層5に接する光拡散層側、図4(e)では内部粗面化プリズムシート2の本体部3中の光源側面に接する光源側)、である。
図4(a)及び図4(b)は内部粗面化プリズムシート2と色温度変換層7が別体となった独立層形態であり、図4(c)〜図4(e)は内部粗面化プリズムシート2と色温度変化層6とが合体した複合形態である。
なお、前記した光拡散部材6も設ける場合には、色温度変換層7は、図4(a)の形態では光拡散部材6と内部粗面化プリズムシート2との間の他、光拡散部材6の光源側面に接して合体して設けたり、光拡散部材6の照明側に独立層形態又は複合形態で設けたり、或いは光拡散部材の全厚みで色温度変換層に兼用させたり、しても良い。
色温度変換層7の形成は、上記複合形態では、蛍光体や色素を含有させた樹脂溶液などの樹脂組成物から、塗工法や印刷法など公知の膜形成法で、内部粗面化プリズムシート2の面に形成したり、蛍光体や色素を含有させた樹脂シート乃至は樹脂板を積層したりすることで、形成できる。
また、上記別体の独立層形態では、蛍光体や色素を含有させた樹脂シート乃至は樹脂板、或いはガラス板など無機板を用いれば良い。
また、上記別体の独立層形態では、蛍光体や色素を含有させた樹脂シート乃至は樹脂板、或いはガラス板など無機板を用いれば良い。
なお、LED素子1自体でも、例えば白色LED素子とする為に青色発光する発光部に蛍光体含有層を設けて蛍光体から黄色など発光させて、元の青色との混色で白色とすることが行われている。本発明では、この様に既にLED発光素子自体に蛍光体を併用して発光色を調整したLED発光素子1に対しても、或いは蛍光体や色素を併用せずに元の発光色をそのまま光源色として用いるLED素子1に対しても有効である。前者に対しても色温度を微調整したりすることも、LED素子以外の照明装置部材で可能となるからである。
《その他の構成部材》
更に、本発明のLED照明装置は、上記した層・部材の他にも、本発明の主旨を逸脱しない範囲内でその他の層・部材を設けた形態とすることもできる。
例えば、保護板や反射防止層、反射部材、帯電防止層、防汚層などである。以下では、保護板と反射防止層と帯電防止層について説明する。なお、反射部材は、LED素子1の照明側以外の背面側等に設けて、そこに到達した光を内部粗面化プリズムシート側などに向かわせ照明光とするものであり、帯電防止層や防汚層は、塵の付着による汚れを防ぐものである。
更に、本発明のLED照明装置は、上記した層・部材の他にも、本発明の主旨を逸脱しない範囲内でその他の層・部材を設けた形態とすることもできる。
例えば、保護板や反射防止層、反射部材、帯電防止層、防汚層などである。以下では、保護板と反射防止層と帯電防止層について説明する。なお、反射部材は、LED素子1の照明側以外の背面側等に設けて、そこに到達した光を内部粗面化プリズムシート側などに向かわせ照明光とするものであり、帯電防止層や防汚層は、塵の付着による汚れを防ぐものである。
[保護板]
保護板8は、図5に例示のLED照明装置100の様に、LED照明装置100の最も照明側に位置して、保護板8の光源側に配置した構成部材を、塵や傷付き、汚れ等から保護する部材である。保護板8には、公知の透明な部材、例えば、樹脂板やガラス板、セラミックス板等を用いることができる。また、保護板は前記光拡散部材と兼用しても良い。
保護板8は、図5に例示のLED照明装置100の様に、LED照明装置100の最も照明側に位置して、保護板8の光源側に配置した構成部材を、塵や傷付き、汚れ等から保護する部材である。保護板8には、公知の透明な部材、例えば、樹脂板やガラス板、セラミックス板等を用いることができる。また、保護板は前記光拡散部材と兼用しても良い。
[反射防止層]
反射防止層は、空気と接する部材の表面に設けて、該表面に於ける反射を防止する層である。該表面の具体例としては、内部粗面化プリズムシート2の本体部3の光源側面21、光拡散部材6や保護板8の光源側面や照明側面などである。反射防止層としては、公知の物を適宜採用することができる。例えば、低屈折率層からなる単層反射防止層、低屈折率層を最表面層とした低屈折率層と高屈折率層とを交互に積層した多層反射防止層、或いはモスアイ構造などである。
反射防止層は、空気と接する部材の表面に設けて、該表面に於ける反射を防止する層である。該表面の具体例としては、内部粗面化プリズムシート2の本体部3の光源側面21、光拡散部材6や保護板8の光源側面や照明側面などである。反射防止層としては、公知の物を適宜採用することができる。例えば、低屈折率層からなる単層反射防止層、低屈折率層を最表面層とした低屈折率層と高屈折率層とを交互に積層した多層反射防止層、或いはモスアイ構造などである。
上記低屈折率層としては、珪素酸化物、マグネシウムなどのフッ化物等の無機材料、珪素系有機化合物(例えばシリコーン)、フッ素系有機化合物(例えばフッ素系樹脂)などの有機材料が用いられる。また、中空微粒子(例えば酸化ケイ素)も用いられる。一方、上記高屈折率層としては、チタン酸化物、インジウム錫酸化物、セリウム酸化物などの無機材料、ポリエステル系樹脂やスチレン系樹脂等の有機材料(樹脂)が用いられる。これらの低屈折率層、高屈折率層の形成は、無機材料の場合は、真空蒸着やスパッタ等の気相法の他、無機材料を樹脂バインダ中に分散させた塗液を塗工や印刷による湿式法で形成することができる。また、有機材料の場合は、有機材料を適宜樹脂バインダを用いた塗液を塗工や印刷による湿式法で形成することができる。
上記モスアイ構造としては、反射防止しようとする反射防止面に、多数の突起が真空中に於ける可視光の最短波長以下の平均ピッチで配置され、各々の突起が空気側に向かって反射防止面に平行な平面に於ける断面積が減少していく様に突出している、凹凸面からなる反射防止構造である。この凹凸面は、突起の突出方向、つまり反射防止面の法線方向に連続的な屈折率の変化をもたらす。この為、物質界面での不連続で急激な屈折率変化に起因して生じる光の反射現象は生じない。つまり、この凹凸面は可視光に対して光学的な粗面として機能せず、可視光に対して光学的な作用を及ぼさない。この様な凹凸面からなるモスアイ構造は例えば、特開昭50−70040号公報、特許第4197100号公報などで知られている。
[帯電防止層]
帯電防止層は、内部粗面化プリズムシート2の帯電を防止し、静電気による内部粗面化プリズムシート2への塵埃の付着を防止する層である。帯電防止層は層の表面又は層の内部に設けることができ、透明であれば公知のものを適宜採用することができる。この様な帯電防止層の具体例をあげれば、例えば、4級アンモニウム塩などの界面活性剤、ITO(インジウム錫酸化物)、ATO(アンチモン錫酸化物)等の透明導電性金属酸化物、ポリチオフェンなどの導電性樹脂が用いられる。帯電防止層の形成は、界面活性剤や導電性樹脂を用いる場合は、これらを適宜樹脂バインダを用いて分散乃至は溶解した液状組成物(塗液など)の塗工法で本体部3などの基材上に形成することができる。また、透明導電性金属酸化物を用いる場合は、真空蒸着、スパッタ、プラズマCVD、イオンプレーティングなどの気相法で本体部3などの基材上に形成することができる。或いは、透明導電性金属酸化物を微粒子化した粒子を、樹脂バインダ中に分散した液状組成物(塗液など)の塗工法で本体部などの基材上に形成することができる。なお、上記各樹脂バインダには、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂などが用いられる。
帯電防止層は、内部粗面化プリズムシート2の帯電を防止し、静電気による内部粗面化プリズムシート2への塵埃の付着を防止する層である。帯電防止層は層の表面又は層の内部に設けることができ、透明であれば公知のものを適宜採用することができる。この様な帯電防止層の具体例をあげれば、例えば、4級アンモニウム塩などの界面活性剤、ITO(インジウム錫酸化物)、ATO(アンチモン錫酸化物)等の透明導電性金属酸化物、ポリチオフェンなどの導電性樹脂が用いられる。帯電防止層の形成は、界面活性剤や導電性樹脂を用いる場合は、これらを適宜樹脂バインダを用いて分散乃至は溶解した液状組成物(塗液など)の塗工法で本体部3などの基材上に形成することができる。また、透明導電性金属酸化物を用いる場合は、真空蒸着、スパッタ、プラズマCVD、イオンプレーティングなどの気相法で本体部3などの基材上に形成することができる。或いは、透明導電性金属酸化物を微粒子化した粒子を、樹脂バインダ中に分散した液状組成物(塗液など)の塗工法で本体部などの基材上に形成することができる。なお、上記各樹脂バインダには、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂などが用いられる。
《用途》
本発明のLED照明装置の用途は特に限定されず、各種の照明用途に使用可能である。例えば、建築物の屋内(天井、壁面、床面、階段等)及び屋外での照明(玄関照明、門灯)、表示灯(非常口、禁煙等の情報の表示)、標識、街路灯、防犯灯、乗り物室内照明、照明広告、発光看板などである。また、照明装置の設置場所が高所などメンテナンスがし難い場所では、LED素子の長寿命を活かしメンテナンスを容易にできる。
本発明のLED照明装置の用途は特に限定されず、各種の照明用途に使用可能である。例えば、建築物の屋内(天井、壁面、床面、階段等)及び屋外での照明(玄関照明、門灯)、表示灯(非常口、禁煙等の情報の表示)、標識、街路灯、防犯灯、乗り物室内照明、照明広告、発光看板などである。また、照明装置の設置場所が高所などメンテナンスがし難い場所では、LED素子の長寿命を活かしメンテナンスを容易にできる。
1 LED素子
2 内部粗面化プリズムシート
21 光源側面(入光側面)
22 照明側面(出光側面)
3 本体部
31 シート面
4 プリズム層
41 プリズム群
42、42a〜42h 単位プリズム要素
5 光拡散層
51 樹脂バインダ部
52 粒状体
53 凸部
6 光拡散部材
7 色温度変換層
8 保護板
9 基体
10 導光体
100 LED照明装置
R1av 粒状体の平均半径
R2av 凸部2平均曲率半径
2 内部粗面化プリズムシート
21 光源側面(入光側面)
22 照明側面(出光側面)
3 本体部
31 シート面
4 プリズム層
41 プリズム群
42、42a〜42h 単位プリズム要素
5 光拡散層
51 樹脂バインダ部
52 粒状体
53 凸部
6 光拡散部材
7 色温度変換層
8 保護板
9 基体
10 導光体
100 LED照明装置
R1av 粒状体の平均半径
R2av 凸部2平均曲率半径
Claims (3)
- 複数のLED素子と、多数のプリズム要素を有し該LED素子から放出された光源光を光源側面で入光し照明側面で出光するシート状のプリズムシートと、を少なくとも有するLED照明装置において、
上記プリズムシートが、シート状の本体部と、該本体部の照明側に配列されプリズム群を構成し照明側に凸形状を成す複数の単位プリズム要素を有するプリズム層と、該プリズム層と前記本体部との間に該プリズム層に接して配置された光拡散層と、を備え、
該光拡散層は、光拡散性粒子の単体又は凝集体からなる粒状体が樹脂バインダ中に分散され、該光拡散層の前記プリズム層側の表面が凸部を有した粗面となっており、前記樹脂バインダの屈折率と前記プリズム層との屈折率が異なり、前記凸部の頂部における曲率半径の平均値である平均曲率半径R2avが前記粒状体の半径の平均値である平均半径R1avよりも小さい、内部粗面化プリズムシートである、LED照明装置。 - 光拡散部材を、LED素子と内部粗面化プリズムシートとの間、内部粗面化プリズムシートの照明側の空間、の何れか一方又は両方に配置した、請求項1記載のLED照明装置。
- LED素子から放出された光源光の色温度を変えて異なる色温度の照明光とする色温度変換層を備えた、請求項1又は2記載のLED照明装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009278714A JP2011124023A (ja) | 2009-12-08 | 2009-12-08 | Led照明装置 |
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ID=44287729
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JP2009278714A Withdrawn JP2011124023A (ja) | 2009-12-08 | 2009-12-08 | Led照明装置 |
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-
2009
- 2009-12-08 JP JP2009278714A patent/JP2011124023A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20130305 |