JP2006337846A - 明所コントラスト向上部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】画素との間で高度な位置合わせを必要とせずに、外部からディスプレイ内に入射する外光を吸収して黒表示を改善するとともに、表示のための光をディスプレイ内で吸収せずにディスプレイ表面から出射させることができる明所コントラスト向上部材を提供すること。
【解決手段】本発明の明所コントラスト向上部材10は、一対の主面を有する光透過性基材12と、光透過性基材12の一方の主面上に配置されたマイクロレンズアレイと、光透過性基材12の他方の主面上に形成され、マイクロレンズアレイの個々のマイクロレンズ11により集光した光を通過させる開口部13aを有する遮光層13と、を具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマディスプレイや有機EL(エレクトロルミネッセンス)などに使用される光学部材である明所コントラスト向上部材に関する。
近年、薄型で大画面のディスプレイが急速に市場を広げている。薄型、大画面のディスプレイとしては、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、リアプロジェクションテレビなどがある。また、現在研究段階であるが、将来は有機ELディスプレイ又はFED(Field Emission Display:電界放出ディスプレイ)が本命になるのではないかとの予測もされている。いずれのディスプレイも技術の進展はめざましく、それぞれの方式の欠点は年を追うごとに解消されているが、明るい室内でのコントラスト(明所コントラスト)が低いという欠点はプラズマディスプレイ、有機ELなどにおいて改善の余地が大きい。
コントラストは白表示と黒表示の明るさの比で表される。外光が存在しない場合のコントラスト(暗所コントラスト)は自発光型であるプラズマディスプレイ、有機ELなどのディスプレイが高い。これは発光を停止することにより完全な黒表示が可能なためである。
一方、明所コントラストは液晶ディスプレイの方が高い。ディスプレイ内部にカラーフィルター及び偏光板などの光を吸収する光学部材を備えており、ディスプレイ内部に入射した外光が再度ディスプレイ表面から出射されることはほとんどないためである。プラズマディスプレイや有機ELでは、一般にディスプレイ内部にカラーフィルターや偏光板はなく、入射した外光がディスプレイ内部に入り込み、内部の電極などで反射されて再度ディスプレイ表面から出射されることにより、完全な黒表示ができないため明所コントラストが低くなる。
従来、外光による明所コントラスト低下を抑制するため、プラズマディスプレイにおいては表示面側基板にカラーフィルターを形成する方法(特許文献1参照)や有機ELディスプレイにおいては透明電極側に円偏光板を設ける方法(特許文献2,3参照)などが提案されている。これらの方法はディスプレイ内に入射する外光及びディスプレイ内で反射した外光を吸収することによって明所コントラストを改善しようとするものである。
また、ベースフィルム上に遮光層とシリンドリカルレンズとを形成したマイクロレンズアレイシートをプラズマディスプレイの前面板として設置することにより明所コントラストを改善しようとすること(特許文献4参照)も報告されている。これは、プラズマディスプレイから出射される画像を表示するための光(表示光)がシリンドリカルレンズで集光されて遮光層に形成された穴を通して外部に出ることが可能なのに対して、太陽光や蛍光灯からの光などの外光はその大半が遮光層により吸収されることによる。シリンドリカルレンズ以外の形態のマイクロレンズアレイシートを用いた例としては、レンズを2次元的に配列したマイクロレンズアレイシートと遮光層とをプロジェクションテレビのスクリーンに使用する例もある(特許文献5参照)。ただし、このようにプロジェクションテレビのスクリーンにマイクロレンズアレイシートを用いる場合、スクリーン上に像を結像するために光を拡散させるための部材が必須となる。
特開平10−69859号公報 特開平8−321381号公報 特開平9−127885号公報 特開2001−154597号公報 特開2003−240910号公報
しかしながら、従来のカラーフィルターや円偏光板を用いて明所コントラストを改善する方法では、外光を吸収し黒表示を改善すると同時に、表示のための出射光も吸収されてしまうため輝度が低下する。また、カラーフィルターを用いる場合には、高い精度で画素との位置合わせを行う必要がある。
シリンドリカルレンズと遮光層を組み合わせたマイクロレンズアレイシートをプラズマディスプレイ用前面板として使用する場合、マイクロレンズアレイシートの法線とほぼ平行に入射する光は遮光層に設けられた穴を通過して出射されるが、平行からずれた光は遮光層に入射して吸収されてしまい表示に利用することはできなかった。ベースフィルム上に遮光層とシリンドリカルレンズとを設けたマイクロレンズアレイシートを使用すると、フィルム厚みが厚くなり、またシート内部の各界面で光が反射されて遮光層に吸収される光量が増加するため、光の透過率が下がる問題もある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、画素との間で高度な位置合わせを必要とせずに、外部からディスプレイ内に入射する外光を吸収して黒表示を改善するとともに、表示のための光をディスプレイ内で吸収せずにディスプレイ表面から出射させることができる明所コントラスト向上部材を提供することを目的とする。
本発明の明所コントラスト向上部材は、一対の主面を有する光透過層と、前記光透過層の一方の主面上に配置されたレンズアレイと、前記光透過層の他方の主面上に形成され、前記レンズアレイの個々のレンズにより集光した光を通過させる開口部を有する遮光層と、を具備することを特徴とする。
本発明の明所コントラスト向上部材においては、前記遮光層上にハードコート層が形成されていることが好ましい。
本発明の明所コントラスト向上部材においては、前記ハードコート層上に反射防止層が形成されていることが好ましい。
本発明の明所コントラスト向上部材においては、前記レンズアレイにおける前記レンズの配置ピッチが、前記明所コントラスト向上部材を装着する表示装置の画素サイズ以下であることが好ましい。
本発明の明所コントラスト向上部材においては、前記レンズアレイは、前記レンズを構成する材料の屈折率よりも低い屈折率を有する材料で被覆されていることが好ましい。
本発明の明所コントラスト向上部材は、一対の主面を有する光透過層と、前記光透過層の一方の主面上に配置されたレンズアレイと、前記光透過層の他方の主面上に形成され、前記レンズアレイの個々のレンズにより集光した光を通過させる開口部を有する遮光層と、を具備するので、画素との間で高度な位置合わせを必要とせずに、外部からディスプレイ内に入射する外光を吸収して黒表示を改善するとともに、表示のための光をディスプレイ内で吸収せずにディスプレイ表面から出射させることができる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る明所コントラスト向上部材の概略を示す断面図である。図1に示す明所コントラスト向上部材10は、互いに対向する一対の主面を有する光透過層12を含む。この光透過層12の一方の主面(ここでは装置本体側)上には、複数のマイクロレンズ11で構成されたマイクロレンズアレイが配置されている。個々のマイクロレンズ11は、それぞれが独立に光を集光する形状を有する。光透過層12の他方の主面(ここでは観察者側)上には、遮光層13が形成されている。この遮光層13は、マイクロレンズアレイの個々のマイクロレンズ11により集光した光を通過させる開口部13aを有する。それぞれの開口部13aは、マイクロレンズ11の光軸が略中心に位置するように形成される。遮光層13上には、ハードコート層14が形成されており、ハードコート層14上には、反射防止層15が形成されている。
光透過層12は、可視光領域の光に対して透明である材料で構成される。また、光透過層12を構成する材料は、マイクロレンズ11を構成する材料と同じでも異なっていても良い。マイクロレンズ11と光透過層12との間の界面での反射を少なくするためには、マイクロレンズ11を構成する材料の屈折率と光透過層12を構成する材料の屈折率とが近いことが好ましい。
マイクロレンズアレイを構成するマイクロレンズ11は、表示装置の画素サイズと同等以下のサイズであることが望ましく、さらに表示装置の画素サイズの1/2以下、さらに好ましくは1/5であることが望ましい。例えば、フルHD(1920×1080画素)、対角50インチ、16:9の表示装置の1画素の大きさはおよそ一辺600μmの正方形となる。カラー表示ではRGB3色で1画素を形成するので、各色の領域の幅はおよそ200μm以下となる。この場合、単位レンズは200μm以下のサイズで形成することが好ましく、より好ましくは100μm以下、さらに好ましくは40μm以下のサイズである。なお、マイクロレンズ11は、図1に示すような光透過層12よりも外側に突出する凸レンズであっても良く、図2に示すように、光透過層12よりも内側に突出した凸レンズでも良く、図3に示すように、光透過層12よりも内側及び外側に突出する凸レンズでも良い。
光透過層12は、マイクロレンズ11と遮光層13との距離を調整するために設けられており、光透過層12の厚さは、マイクロレンズ11に入射した光が最も集光される位置に遮光層13が位置するように調整される。この光透過層12は、マイクロレンズアレイと同時に形成されても良く、光透明層12が形成された後にその上にマイクロレンズアレイを形成しても良く、マイクロレンズアレイを形成した後にその上に光透過層が形成しても良い。ただし、界面の数を減らすためには、マイクロレンズアレイと光透過層とを一体成型することが望ましい。
遮光層13は、開口部13aにおいて可視光反射率が10%以下であり、開口部13aにおいて可視光透過率が30%以下である材料で構成されていることが好ましい。このような遮光層14としては、カラーフィルターなどに使用されるブラックストライプを形成する材料やカーボンなどで構成された層を用いることができる。遮光層13を形成する方法としては、通常の薄膜形成法及びフォトリソグラフィー法によるパターニング方法や塗布法などを用いることができる。
開口部13aは、マイクロレンズアレイの個々のマイクロレンズ11に可視光波長の平行光が入射したときに、入射光の60%以上が透過可能である大きさを有することが好ましい。なお、開口部13aの大きさは、光透過層12上に配置されるマイクロレンズ11の形状や相対的な屈折率の大きさなどにより変わる。また、開口部13aの形状には特に制限はないが、マイクロレンズ11の構成に応じて線状、円形状、楕円形状、正方形状、長方形状などの形状にすることができる。
ハードコート層14の材料としては、紫外線硬化型や熱硬化型の透明樹脂を使用することができる。これらの材料の中で、表面硬度、耐擦傷性、耐磨耗性、透明性などの観点からアクリレート系の官能基を有する多官能アクリレート系の紫外線硬化型樹脂が特に好ましい。また、光透過層との間の界面(開口部13a内)での反射を小さくするために、光透過層を構成する材料の屈折率に近い屈折率を有する材料を選ぶことが好ましい。
反射防止層15の材料としては、フッ素含有樹脂や無機物のポーラス体など様々な材料を使用することができる。また、反射防止層15は、スパッタリングなどの気相法やマイクログラビアなどの塗布法により形成することができる。また、反射防止層としては、比較的に低屈折率を有する材料で構成された単層構造や、相対的に低屈折率を有する材料と相対的に高屈折率を有する材料とを組み合わせた積層構造にすることができる。反射防止層15を設けることにより、ハードコート層14表面での反射を抑制することができ、明所コントラストをより効果的に向上させることができる。
本発明に係る明所コントラスト向上部材は、少なくとも、光透過層と、光透過層の一方の主面上に配置されたレンズアレイと、光透過層の他方の主面上に形成され、レンズアレイの個々のレンズにより集光した光を通過させる開口部を有する遮光層とから構成されており、部材の数が少ないので、出射光が部材の界面で屈折することをできるだけ少なくすることができる。その結果、光の透過率を相対的に向上させることができ、出射光を効率良く観察者に送ることが可能となる。
図2は、本発明の実施の形態に係る明所コントラスト向上部材のマイクロレンズ部分の他の例を示す断面図である。図2に示すマイクロレンズ11は、光透過層12の主面よりも内側に突出する凸レンズである。この場合、マイクロレンズ11を構成する材料の屈折率をnlとし、光透過層12の屈折率をnsとすると、nl>nsを満たすことが好ましい。空気中を通過してきた出射光は、マイクロレンズ11から光透過層12へ出射するときに屈折して集光される。すなわち、装置側から出射された光がマイクロレンズ11と光透過層12との間の界面で屈折して集光する。
図3は、本発明の実施の形態に係る明所コントラスト向上部材のマイクロレンズ部分の他の例を示す断面図である。図3に示すマイクロレンズ11は、光透過層12の主面よりも内側及び外側に突出する凸レンズである。この場合、マイクロレンズ11を構成する材料の屈折率をnlとし、光透過性基材の屈折率をnsとすると、nl>nsを満たすことが好ましい。空気中を通過してきた出射光は、マイクロレンズ11に入射するとき、及びマイクロレンズ11から光透過層12へ出射するときに屈折して集光される。すなわち、装置側から出射された光がマイクロレンズ11と、マイクロレンズ11と光透過層12との間の界面とで屈折して集光する。
図4(a),(b)は、本発明の実施の形態に係る明所コントラスト向上部材のマイクロレンズ部分の他の例を示す断面図である。図4(a)は、マイクロレンズ11が光透過層12の主面よりも外側に突出する凸レンズである場合の図であり、図4(b)は、マイクロレンズ11が光透過層12の主面よりも内側及び外側に突出する凸レンズである場合の図である。図4に示す構成においては、マイクロレンズ11で構成されたマイクロレンズアレイ上に、マイクロレンズ11を構成する材料の屈折率よりも低い屈折率を有する材料で構成された低屈折率層16を有する。すなわち、マイクロレンズの屈折率よりも低屈折率な材料で構成された低屈折率層16がマイクロレンズアレイを覆っている。この場合も上記と同様に、図4(a)に示す構成においては、空気中を通過してきた出射光が、低屈折率層16透過してマイクロレンズ11に入射するときに屈折して集光される。また、図7(b)に示す構成においては、空気中を通過してきた出射光が、低屈折率層16透過してマイクロレンズ11に入射するとき及びマイクロレンズ11から光透過層12へ出射するときに屈折して集光される。
このようにマイクロレンズアレイ上に低屈折率層16を設けることにより、マイクロレンズ11の表面における光の反射を防止することができ、結果として光の利用効率を向上させることができる。また、低屈折率層16として、マイクロレンズ11の屈折率よりも低い屈折率を有し、しかも粘着性を有する材料や、光や熱によって硬化する材料を使用することにより、光を出射する装置側部材に明所コントラスト向上部材を貼り合わせることも可能である。なお、低屈折率層16に使用される材料としては、マイクロレンズ11を構成する材料よりも低い屈折率を有する材料であれば良い。例えば、フッ素を含有する樹脂や均一に微細な空孔を有する材料などを使用することができる。
図5は、本発明の実施の形態に係る明所コントラスト向上部材のマイクロレンズアレイを示す平面図である。図5(a)は外形が円形であるマイクロレンズが配置された場合を示しており、図5(b)は外形が矩形のマイクロレンズが配置された場合を示しており、図5(c)は外形が略六角形のマイクロレンズが配置された場合を示す図である。また、図5(a)〜(c)に示すような2次元的な配置以外に、シリンドリカルレンズを略平行に並べたような1次元的な配置でも構わない。
マイクロレンズアレイの作製方法としては、金型を用いた射出成形などの一般的な方法が適用可能である。あるいは、熱可塑性樹脂シートに、熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上に温度を保った金型を押し当ててレンズ形状を転写する方法や、紫外線や電子線により硬化する樹脂を金型に押し当てて金型にしっかりと充填した後に樹脂を硬化させる方法などでも作製することができる。また、あらかじめ光透過層を準備し、その上にマイクロレンズアレイを作製しても良いし、反対に、マイクロレンズアレイをあらかじめ作製しておき、その上を、光透過層を構成する樹脂で被覆しても良い。
上記構成を有する明所コントラスト向上部材10を遮光層13が形成された側を観察者に向けて設置した場合、図1に示すように、表示装置側から出射した光の大部分はマイクロレンズ11により集光され、遮光層13が形成されていない開口部13aを透過して観察者に到達する。一方、観察者側から入射する外光は大部分が遮光層13で吸収される。その結果、輝度低下を伴わずに明所コントラストを向上させることができる。
次に、本発明の効果を明確にするために行った実施例について説明する。
(実施例1)
離型層が設けられた平坦なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上にアクリル系の紫外線硬化樹脂をおよそ100μm塗布した後、対角50μm、深さ50μmの六角形を組み合わせたハニカム型の凹型の金型を押し当てて金型に十分紫外線硬化樹脂を充填させた。次いで、PETフィルム側から紫外線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化させ、金型を取り外してマイクロレンズアレイを作製した。この場合、光透過層はマイクロレンズと同じ材料からなり、マイクロレンズと光透過層の厚さは、それぞれおよそ50μmである。また、光透過層の厚さは、マイクロレンズから入射した光の焦点が遮光層の開口部に位置するように設定されている。次いで、離型層が設けられたPETフィルムを剥がし、マイクロレンズアレイと反対側の光透過層上にポジ型のレジストを塗布し、マイクロレンズの光軸上近傍に開口を有するマスクを用いて、マイクロレンズアレイ側から光を照射してマイクロレンズの光軸上近傍のレジストのみを感光させた。このマイクロレンズアレイシートを現像したところマイクロレンズの光学軸を中心とした直径10μmの円形状にレジストが残った。円形状にレジストが残った上から黒色インクを50nm塗布した後、レジストを除去することによりマイクロレンズの光軸を中心とした直径10μmの開口部を有する遮光層を形成した。この遮光層上に紫外線硬化型アクリレートを主成分としたハードコート層を厚さ4μm塗布し、硬化に十分な紫外線を照射し硬化させた。硬化が十分かどうかを調べるため鉛筆硬度試験を行ったところHBの硬度が得られた。さらにハードコート上に反射防止層を形成して明所コントラスト向上シートを作製した。
作製した明所コントラスト向上シートを、島津製作所社製の分光光度計を用いて、波長550nmにおける透過率及び硫酸バリウム白色板をレファレンスとした拡散反射率の測定を行った。遮光層側から光を入射した場合の透過率は4.5%であり、反射率は0.6%であったのに対して、マイクロレンズアレイ側から入射した場合の透過率は75%であり、反射率は5%であった。このように本実施例の明所コントラスト向上シートは、遮光層側から入射する外光を遮光層で吸収して、ほとんど反射も透過もさせず、マイクロレンズアレイ側から入射する光(表示光)を80%と高い透過率で透過させた。
(比較例1)
光透過性基材としての厚さ150μmのPETフィルム上にアクリル系の紫外線硬化樹脂を約100μm塗布した後、対角50μm、深さ50μmの六角形を組み合わせたハニカム型の凹型の金型を押し当てて金型に十分紫外線硬化樹脂を充填させた。次いで、光透過性基材側から紫外線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化させ、金型を取り外して光透過性基材上にマイクロレンズアレイを形成した。次いで、マイクロレンズアレイと反対側の光透過性基材上にポジ型のレジストを塗布し、マイクロレンズの光軸上近傍に開口を有するマスクを用いて、マイクロレンズアレイ側から光を照射してマイクロレンズの光軸上近傍のレジストのみ感光させた。このマイクロレンズアレイシートを現像したところマイクロレンズの光学軸を中心とした直径10μmの円形状にレジストが残った。円形状にレジストが残った上から黒色インクを50nm塗布した後、レジストを除去することによりマイクロレンズの光軸を中心とした直径10μmの開口部を有する遮光層を形成した。この遮光層上に紫外線硬化型アクリレートを主成分としたハードコート層を厚さ4μm塗布し、硬化に十分な紫外線を照射し硬化させた。硬化が十分かどうかを調べるため鉛筆硬度試験を行ったところHBの硬度が得られた。さらにハードコート上に反射防止層を形成して明所コントラスト向上シートを作製した。
作製したマイクロレンズアレイシートを、島津製作所社製の分光光度計を用いて、波長550nmにおける透過率及び硫酸バリウム白色板をレファレンスとした拡散反射率の測定を行った。遮光層側から光を入射した場合の透過率は4%であり、反射率は1%であったのに対して、マイクロレンズアレイ側から入射した場合の透過率は72%であり、反射率は6%であった。このように、比較例の明所コントラスト向上シートは、実施例の明所コントラスト向上シートに比べて透過率が3%低下した。
本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態における材料、数値などは例示であり、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
本発明の明所コントラスト向上部材は、プラズマディスプレイや有機ELなどの表示部材に使用することができる。
本発明の実施の形態に係る明所コントラスト向上部材の概略を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る明所コントラスト向上部材のマイクロレンズ部分を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る明所コントラスト向上部材のマイクロレンズ部分の他の例を示す断面図である。 (a),(b)は、本発明の実施の形態に係る明所コントラスト向上部材のマイクロレンズ部分の他の例を示す断面図である。 (a)〜(c)は、本発明の実施の形態に係る明所コントラスト向上部材のマイクロレンズアレイを示す平面図である。
符号の説明
10 明所コントラスト向上部材
11 マイクロレンズ
12 光透過性基材
13 遮光層
13a 開口部
14 ハードコート層
15 反射防止層
16 低屈折率層

Claims (5)

  1. 一対の主面を有する光透過層と、前記光透過層の一方の主面上に配置されたレンズアレイと、前記光透過層の他方の主面上に形成され、前記レンズアレイの個々のレンズにより集光した光を通過させる開口部を有する遮光層と、を具備することを特徴とする明所コントラスト向上部材。
  2. 前記遮光層上にハードコート層が形成されていることを特徴とする請求項1記載の明所コントラスト向上部材。
  3. 前記ハードコート層上に反射防止層が形成されていることを特徴とする請求項2記載の明所コントラスト向上部材。
  4. 前記レンズアレイにおける前記レンズの配置ピッチが、前記明所コントラスト向上部材を装着する表示装置の画素サイズ以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の明所コントラスト向上部材。
  5. 前記レンズアレイは、前記レンズを構成する材料の屈折率よりも低い屈折率を有する材料で被覆されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の明所コントラスト向上部材。
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