JP2014066178A - 可変容量型ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】 制御流量のばらつきを低減することができる可変容量型ポンプを提供すること。
【解決手段】 作動流体(作動油)の吐出流量Qを可変に制御可能な可変容量型のポンプ1であって、弁体(スプール41)を所定の初期位置(x軸負方向側)に向かって常時付勢する弾性部材(スプリング43)と、通電により弁体を移動させる推力Fsolを発生するソレノイド5とを備え、弁体を移動させることでポンプの吐出流量Qを制御する電磁弁と、推力Fsolを調整可能に設けられた推力調整機構9と、を備えた。
【選択図】 図1
【解決手段】 作動流体(作動油)の吐出流量Qを可変に制御可能な可変容量型のポンプ1であって、弁体(スプール41)を所定の初期位置(x軸負方向側)に向かって常時付勢する弾性部材(スプリング43)と、通電により弁体を移動させる推力Fsolを発生するソレノイド5とを備え、弁体を移動させることでポンプの吐出流量Qを制御する電磁弁と、推力Fsolを調整可能に設けられた推力調整機構9と、を備えた。
【選択図】 図1
Description
本発明は、可変容量型ポンプに関する。
従来、作動流体の吐出流量を可変に制御可能な可変容量型のポンプであって、弁体を所定の初期位置に向かって常時付勢する弾性部材と、通電により弁体を移動させる推力を発生するソレノイドとを備え、弁体を移動させることでポンプの吐出流量を制御する電磁弁と、を備えたものが知られている(例えば特許文献1)。
しかし、従来の可変容量型ポンプは、制御流量が個体間でばらつくおそれがあった。本発明の目的とするところは、制御流量のばらつきを低減することができる可変容量型ポンプを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の可変容量型ポンプは、ソレノイドの推力を調整可能な推力調整機構を備えた。
よって、推力調整機構により推力を調整することで、制御流量のばらつきを低減することができる。
以下、本発明の可変容量型ポンプを実施するための形態を、図面に示す実施例に基づいて説明する。
[実施例1]
[構成]
実施例1の可変容量型ポンプ(以下、ポンプ1という)は、吐出容量(1回転当たりに吐出する流体量。以下、ポンプ容量という。)を可変にできる可変容量型であり、自動車の機器に作動油を供給する油圧供給源として用いられる。具体的には、ポンプ1は、無段変速機、特にベルト式の連続可変トランスミッション(CVT)の油圧供給源として使用される。ポンプ1は内燃機関(エンジン)のクランクシャフトにより駆動され、作動流体を吸入・吐出する。作動流体として作動油、具体的にはATF(オートマチック・トランスミッション・フルード)を用いる。ポンプ1が適用されるCVTのコントロールバルブ内には、CVTコントロールユニットにより制御される各種のバルブが設けられている。ポンプ1から吐出された作動油は、コントロールバルブを介してCVTの各部(プライマリプーリ、セカンダリプーリ、フォワードクラッチ、リバースブレーキ、トルクコンバータ、潤滑・冷却系等等)に供給される。CVTコントロールユニットでは、アクセル開度、エンジン回転数、車速といった走行状態に応じてライン圧を適宜制御する。
[構成]
実施例1の可変容量型ポンプ(以下、ポンプ1という)は、吐出容量(1回転当たりに吐出する流体量。以下、ポンプ容量という。)を可変にできる可変容量型であり、自動車の機器に作動油を供給する油圧供給源として用いられる。具体的には、ポンプ1は、無段変速機、特にベルト式の連続可変トランスミッション(CVT)の油圧供給源として使用される。ポンプ1は内燃機関(エンジン)のクランクシャフトにより駆動され、作動流体を吸入・吐出する。作動流体として作動油、具体的にはATF(オートマチック・トランスミッション・フルード)を用いる。ポンプ1が適用されるCVTのコントロールバルブ内には、CVTコントロールユニットにより制御される各種のバルブが設けられている。ポンプ1から吐出された作動油は、コントロールバルブを介してCVTの各部(プライマリプーリ、セカンダリプーリ、フォワードクラッチ、リバースブレーキ、トルクコンバータ、潤滑・冷却系等等)に供給される。CVTコントロールユニットでは、アクセル開度、エンジン回転数、車速といった走行状態に応じてライン圧を適宜制御する。
ポンプ1は、作動油を吸入・吐出するポンプ部2と、ポンプ容量を制御する制御部3とを、一体のユニットとして有している。図1は、ポンプ1の一部の断面を示す図であり、ハウジング部材40を除くポンプ部2を回転軸Oに垂直な平面で切った断面を示すと共に、制御部3を制御弁4の軸を通る平面で切った部分断面を示す。説明の便宜上、制御弁4の軸が延びる方向にx軸を設け、弁体(スプール41)がソレノイド5から離れる側をx軸正方向とする。
ポンプ部2は主な構成要素として、クランクシャフトにより駆動される駆動軸20と、駆動軸20により回転駆動されるロータ21と、ロータ21に突没可能に収容されたベーン22と、ロータ21を囲んで配置される円環状のカムリング23と、カムリング23を囲んで配置される円環状のアダプタリング24と、カムリング23およびロータ21の軸方向側面に配置され、カムリング23、ロータ21およびベーン22とともに複数のポンプ室rを形成するプレート部材(ないしハウジング部材40)とを有している。アダプタリング24の内周には、カムリング23が揺動自在に収容される。アダプタリング24のx軸正方向側にはスプリング27が圧縮状態で設置され、アダプタリング24に対してカムリング23をx軸負方向側に常時付勢する。アダプタリング24とカムリング23の間には、両者を係止するピン25が設置される。カムリング23は、アダプタリング24に対して、ピン25が設けられた転動面240で支持され、転動面240を支点に揺動自在に設置される。回転軸Oを挟んでピン25の略反対側のアダプタリング24の内周にはシール部材26が設置される。カムリング23が揺動する際には、アダプタリング24の内周の転動面240がカムリング23の外周面に当接するとともに、シール部材26がカムリング23の外周面に摺接する。ロータ21は、カムリング23の内周側に設置される。ロータ21には、複数の溝(スリット210)が放射状に形成されている。ベーン22は、略矩形状の板部材(羽根)であり、各スリット210に出没可能に収容されている。
ロータ21とカムリング23とこれらを挟むプレート部材(ないしハウジング部材40)との間の空間は、複数のベーン22によって、複数(11個)のポンプ室(容積室)rに区画される。ロータ21は図1の時計回り方向に回転する。カムリング23の中心軸Ocが回転軸Oに対して(x軸負方向側に)偏心した状態では、x軸正方向側からx軸負方向側に向かうにつれて、ロータ21の外周面とカムリング23の内周面との間のロータ径方向での距離(ポンプ室rの径方向寸法)が大きくなる。この距離の変化に応じ、ベーン22がスリット210から出没することで、各ポンプ室rが隔成されるとともに、x軸負方向側のポンプ室rのほうが、x軸正方向側のポンプ室rよりも、容積が大きくなる。このポンプ室rの容積の差異により、回転軸Oに対して図1の上側では、ロータ21が回転する(ポンプ室rがx軸正方向側に向かう)につれてポンプ室rの容積が縮小する一方、回転軸Oに対して図1の下側では、ロータ21が回転する(ポンプ室rがx軸負方向側に向かう)につれて、ポンプ室rの容積が拡大する。このようにポンプ室rは回転軸Oの周りを時計回り方向に回転しつつ周期的に拡縮する。ポンプ室rが回転方向に拡大する吸入領域で、プレート部材(ないしハウジング部材40)に形成された吸入ポート29から、ポンプ室rに作動油を吸入する。ポンプ室rが回転方向に縮小する吐出領域で、プレート部材(ないしハウジング部材40)に形成された吐出ポート28へ、ポンプ室rから、上記吸入した作動油を吐出する。
ポンプ1の制御部3は、制御室R1,R2と油圧回路と電磁弁(制御弁4)とを有している。アダプタリング24の内周面とカムリング23の外周面との間の空間は、その軸方向両側がプレート部材(ないしハウジング部材40)により封止される一方、転動面240(とカムリング23の外周面との当接部)とシール部材26とにより、2つの制御室R1,R2に液密に隔成されている。カムリング23の外周側において、カムリング23の偏心量δが増大する方向であるx軸負方向側には第1制御室R1が隔成され、偏心量δが減少する方向であるx軸正方向側には第2制御室R2が隔成されている。油圧回路は、ハウジング部材40内において各部を接続する作動油の通路(管路)として油路30等を有している。ポンプ部2の吐出ポート28と吐出油路34とを結ぶ油路32上には、絞り部としてのメータリングオリフィス(以下、単にオリフィスという)320が設けられている。吐出ポート28からの油路30は、オリフィス320よりも上流側(吐出ポート28側)で上流側油路31と油路32に分岐し、上流側油路31は後述の上流側ポート310に接続される。油路32は、オリフィス320よりも下流側で下流側油路33と吐出油路34に分岐し、下流側油路33は後述の下流側ポート330に接続され、吐出油路34はCVTに接続される。
電磁弁は、ポンプ1の容量を可変に制御するための電磁油圧制御弁であり、弁装置としての制御弁4とソレノイド5とを一体に有する。ハウジング部材40には、x軸方向に延びる略円筒状のバルブ収容孔400が形成されており、バルブ収容孔400には制御弁4の弁体等が収容される。バルブ収容孔400のx軸負方向側の端部には、オリフィス320の上流側の吐出圧が供給される上流側ポート310が形成されている。バルブ収容孔400において上流側ポート310のx軸正方向側に第1制御油路38が開口する。第1制御油路38は、アダプタリング24を径方向に貫く貫通孔を介して、ポンプ部2の第1制御室R1に連通する。一方、バルブ収容孔400のx軸正方向側の端部には、オリフィス320の下流側の吐出圧(すなわち、CVT100に吐出される圧)が供給される下流側ポート330が形成されている。バルブ収容孔400において下流側ポート330のx軸負方向側に第2制御油路39が開口する。第2制御油路39は、アダプタリング24を径方向に貫く貫通孔を介して、ポンプ部2の第2制御室R2に連通する。
制御弁4は、弁体を作動させる(変位させる)ことで、第1制御室R1及び第2制御室R2への作動油の流入・流出を制御する。制御弁4は、スプール弁であり、シリンダとしてのバルブ収容孔400内にx軸方向に変位(ストローク)可能に収容された弁体としてのスプール41と、バルブ収容孔400内にスプール41のx軸正方向側に圧縮状態で設置された弾性部材であって、スプール41をx軸負方向側(ソレノイド5側)に常時付勢する戻しバネとしてのスプリング43とを有している。スプリング43のx軸正方向端は、バルブ収容孔400のx軸正方向側の底部(リテーナ42)に保持されている。スプール41は、ポート遮断用(ないしポート開度可変用)の第1ランド部410及び第2ランド部411を備えている。第1ランド部410はスプール41のx軸負方向側に設けられ、第2ランド部411はスプール41のx軸正方向側の端部に設けられている。なお、スプール41の作動を円滑化するため、第1ランド部410の外周には円周溝44が設けられ、第2ランド部411の外周には円周溝45が設けられている。
バルブ収容孔400(内周面)の径は、第1ランド部410及び第2ランド部411の径よりも若干大きく設けられている。バルブ収容孔400の内部は、第1ランド部410のx軸負方向側に第1圧力室35が画成され、第2ランド部411のx軸正方向側に第2圧力室36が画成され、第1ランド部410と第2ランド部411との間にドレン室37が画成される。スプール41の変位に関わらず、第1圧力室35には上流側ポート310が常に開口し、第2圧力室36には下流側ポート330が常に開口するように設けられている。ドレン室37は、図外のドレン油路と常時連通し、低圧に保たれている(大気圧に開放されている)。第1圧力室35からバルブ収容孔400と第1ランド部410との間の隙間を通ってドレン室37に漏れ出た作動油、及び、第2圧力室36からバルブ収容孔400と第2ランド部411との間の隙間を通ってドレン室37に漏れ出た作動油は、ドレン油路から排出される。
スプール41がx軸方向に変位することで、バルブ収容孔400における各油路の開口部(作動油の給排孔)が各ランド部410,411によって塞がれる面積(油路の開口面積)が変化し、これにより各油路の連通状態ないし遮断状態が切り替えられる。各開口部は以下のように配置されている。すなわち、スプール41がx軸負方向側に最大変位した状態で、第1制御油路38の開口部(第1制御室R1)は、第1ランド部410により第1圧力室35との連通が遮断される一方、ドレン室37と連通する。同じ状態で、第2制御油路39の開口部(第2制御室R2)は、第2ランド部411によりドレン室37との連通が遮断される一方、第2圧力室36と連通する。スプール41がx軸正方向側に変位するにつれて、第1制御油路38の開口部(第1制御室R1)は、ドレン室37との連通が遮断される一方、変位量が所定以上になると第1圧力室35と連通し、さらなるx軸正方向側への変位量の増大に応じて、第1ランド部410により塞がれる面積が減少(第1圧力室35への開口面積が増大)する。また、第2制御油路39の開口部(第2制御室R2)は、スプール41がx軸正方向側に変位するにつれて、第2ランド部411により塞がれる面積が増大(第2圧力室36への開口面積が減少)し、変位量が所定以上になると第2圧力室36との連通が遮断される。スプール41がx軸正方向側に最大変位した状態で、第1制御油路38の開口部(第1制御室R1)は、第1ランド部410によりドレン室37との連通が遮断される一方、第1圧力室35と連通する。同じ状態で、第2制御油路39の開口部(第2制御室R2)は、第2ランド部411により第2圧力室36との連通が遮断される一方、ドレン室37と連通する。
上流側油路31からの作動油の供給により、第1圧力室35内の圧力は、オリフィス320の上流側の油圧P1に応じた値となる。下流側油路33からの作動油の供給により、第2圧力室36内の圧力は、オリフィス320の下流側の油圧P2に応じた値となる。オリフィス320を通過する際の圧力降下(圧力損失)により、P2はP1よりも低圧となる。P1,P2の差ΔP(=P1−P2)、すなわちオリフィス320の上下流の油圧の差(以下、オリフィス前後差圧という。)は、オリフィス320を通過する作動油の流量、すなわちポンプ吐出流量Qに応じて、増大する。
(ソレノイドの構成)
図1に示すように、ソレノイド5は、ハウジング部材40においてバルブ収容孔400のx軸負方向側の開口部に設置されている。ソレノイド5は、コイル6とプランジャ7とステータ8とを有する。コイル6は、通電により磁力を発生する電磁コイルである。コイル6は、通電時に磁力線を発生し、磁界を形成することで、ステータ8にプランジャ7を磁気吸引させる。プランジャ7は、軟磁性体の金属材料により形成された可動コアであり、コイル6の内周側にx軸方向に移動(ストローク)可能に支持される。プランジャ7は、コイル6への通電により形成される磁気回路の磁束による推力(x軸正方向への磁気吸引力)を受けて、所定範囲内で軸方向に移動可能に配置されている。プランジャ7の軸心には棒状の部材であるロッド70が圧入等により固定されている。ロッド70は、プランジャ7の軸心に貫通形成された孔に貫通して設置され、プランジャ7の軸方向両端から突出している。ロッド70のx軸正方向端部はスプール41のx軸負方向端部412に当接可能に設けられている。ロッド70は、コイル6に供給される駆動電流に応じてプランジャ7に作用するx軸正方向の推力をスプール41に伝達し、スプール41を付勢する。
図1に示すように、ソレノイド5は、ハウジング部材40においてバルブ収容孔400のx軸負方向側の開口部に設置されている。ソレノイド5は、コイル6とプランジャ7とステータ8とを有する。コイル6は、通電により磁力を発生する電磁コイルである。コイル6は、通電時に磁力線を発生し、磁界を形成することで、ステータ8にプランジャ7を磁気吸引させる。プランジャ7は、軟磁性体の金属材料により形成された可動コアであり、コイル6の内周側にx軸方向に移動(ストローク)可能に支持される。プランジャ7は、コイル6への通電により形成される磁気回路の磁束による推力(x軸正方向への磁気吸引力)を受けて、所定範囲内で軸方向に移動可能に配置されている。プランジャ7の軸心には棒状の部材であるロッド70が圧入等により固定されている。ロッド70は、プランジャ7の軸心に貫通形成された孔に貫通して設置され、プランジャ7の軸方向両端から突出している。ロッド70のx軸正方向端部はスプール41のx軸負方向端部412に当接可能に設けられている。ロッド70は、コイル6に供給される駆動電流に応じてプランジャ7に作用するx軸正方向の推力をスプール41に伝達し、スプール41を付勢する。
ステータ8は、軟磁性体の金属材料により形成され、コイル6が形成する磁界により、磁力線の通路である磁気回路(磁路)をプランジャ7と共に形成する磁路構成部材である。ステータ8は、コイル6が発生する磁力をプランジャ7のx軸方向の対向位置へ導いて、プランジャ7をx軸正方向側に吸引して移動させる推力を発生する。ステータ8は、コイル6やプランジャ7を収容するケーシング(ソレノイドハウジング)でもあり、複数の部材から構成され、コイル6のx軸正方向側に内嵌する固定コア(第1ヨーク)80と、コイル6のx軸負方向側に内嵌するヨーク(第2ヨーク)81と、コイル6の外周を覆う筒状のカバー(第3ヨーク)82とを有する。また、固定コア80とヨーク81は非磁性体の部材83に嵌合し、固定されている。
固定コア80は、略円盤形状のフランジ部800と、x軸正方向に伸びる略円筒形状に形成されてコイル6の内周側に嵌合する円柱部801とを一体に有する。なお、フランジ部800と円柱部801を別部材としてもよい。フランジ部800は、バルブハウジング40とコイル6のx軸正方向端部との間に挟まれるように配置される。円柱部801の軸心を貫通して孔が形成され、孔にはロッド70が貫通して設置され、摺動自在に収容される。円柱部801のプランジャ7側(x軸負方向側)に突出する端部には、プランジャ7のx軸方正向端部が進入可能な有底の凹部802が開口する。凹部802が形成された上記端部は、プランジャ収容部803を構成する。凹部802の内径は、プランジャ7の外径よりも大きな寸法に設定されている。凹部802のx軸正方向側底面には、非磁性体のギャップワッシャ84が設けられている。プランジャ収容部803の外周には、テーパ面804が形成されている。すなわち、凹部802の周壁を構成する端部(プランジャ収容部803)は、当該端部のx軸負方向側の開口縁に近づくに従って径方向断面積が減少するテーパ形状である。
プランジャ7のx軸正方向端面と凹部802のx軸正方向側底部との間にはx軸方向で隙間(メインギャップ)が設けられ、この軸方向隙間はギャップワッシャ84の厚み以上でプランジャ7のx軸方向移動に応じて増減する。また、プランジャ7の外周面と凹部802(周壁)の内周面との間には所定の径方向隙間(第1サイドギャップ)が設けられている。円柱部801は、メインギャップ及び第1サイドギャップを介して、フランジ部800とプランジャ7との間で磁束を導く。
ヨーク81は、フランジ部810と円筒部811とを一体に有する。なお、フランジ部810と円筒部811を別部材としてもよい。フランジ部810はコイル6のx軸負方向端部に押圧されるように設置され、円筒部811はコイル6の内周側に嵌合する。円筒部811のx軸正方向端と固定コア80の円柱部801(プランジャ収容部803)のx軸負方向端との間には所定のx軸方向隙間が設けられている。円筒部811にはx軸正方向側に開口する有底孔812が形成され、有底孔812にはプランジャ7が摺動自在に収容される。プランジャ7の外周面と有底孔812の内周面との間には所定の径方向隙間(第2サイドギャップ)が設けられている。円筒部811は、第2サイドギャップを介して、フランジ部810とプランジャ7との間で磁束を導く。有底孔812の底部には小径の有底孔が形成され、小径有底孔にはロッド70のx軸負方向端部が摺動自在に収容される。
カバー82は、コイル6の外周を覆い、かつx軸方向両端部の内周で固定コア80とヨーク81のフランジ部800,810の外周に接するように設置される。カバー82は、例えばカシメ固定により、コイル6と固定コア80とヨーク81とを一体に固定する。カバー82は、x軸方向両端の接触部を介して、固定コア80とヨーク81のフランジ部800,810間で磁束を導く。
コイル6、プランジャ7、及びステータ8により磁気回路が構成される。すなわち、コイル6が形成する磁界により、「カバー82−固定コア80(フランジ部800−円柱部801)−メインギャップ及び第1サイドギャップ−プランジャ7−第2サイドギャップ−ヨーク81(円筒部811−フランジ部810)−カバー82」を通路として磁束を導く磁気回路が形成される。固定コア80(プランジャ収容部803)のx軸負方向端は、磁気回路におけるステータ8とプランジャ7との間の磁束の受け渡し部を構成する。磁気回路における総磁束の大きさは、磁気回路における磁気抵抗の逆数(パーミアンス)に比例する。コイル6への通電オフ時、スプリング43の荷重によって、スプール41に当接するロッド70と共に、プランジャ7がヨーク81側(x軸負方向側)へ変位して停止する。この停止状態で、プランジャ7の固定コア80側(x軸正方向側)への変位量(移動距離ないしストローク)は最小(ゼロ)であり、メインギャップは最大である。コイル6への通電オン時、メインギャップ及び第1サイドギャップに磁気力が生じ、その磁気力のx軸方向成分によってプランジャ7が固定コア80側(x軸正方向側)に磁気吸引され、移動する。プランジャ7の移動と共に、プランジャ7と凹部802とがx軸方向で重なる範囲が増大すると、磁気抵抗が減少し、磁気回路を通る総磁束量が増加する。プランジャ収容部803は、そのテーパ形状により、プランジャ7の変位量(上記重なる範囲)に応じて径方向とx軸方向の吸引力の割合を調整し、軸方向磁気吸引力の変化を抑制する。これにより、プランジャ7がストロークしても磁気吸引力の変化を抑制し、安定した推力を発生する。
カバー82の外周面には、カバー82を部分的に薄くした肉薄部を形成するための溝部、具体的には(軸心を取り囲む)周方向に延びる環状の溝90が設けられている。カバー82には、その外周面を取り囲むように、環状のスライド部材91が設置される。溝90とスライド部材91は推力調整機構9を構成し、磁気回路における磁気抵抗を調整することにより推力を調整可能に設けられている。図2は、図1における溝90とスライド部材91の断面の部分拡大図であり、磁力線を一点鎖線で示す。溝90が設けられた部位は、カバー82における磁気回路を部分的に絞る磁気絞り部を構成し、磁気回路内の他の部分よりも磁気抵抗が大きくなる。スライド部材91は磁性体の金属材料により形成されたヨーク部材(第4ヨーク)であり、その軸方向一方側(x軸正方向側)は先端に向かうにつれて軸直方向で切った断面積が徐々に小さくなるテーパ状に形成されている。スライド部材91は、カバー82の溝90の近傍に設置され、溝90(及び溝90に隣接する部位)とのx軸方向での重なり(磁路断面積A2)を調節できるよう、x軸方向に移動(スライド)可能に設けられている。この重なりを調節することで、溝90が設けられた部位(磁気絞り部)における磁気抵抗が調整される。具体的には、スライド部材91の軸方向先端(テーパ状の先端)とこれにx軸方向でオーバーラップする溝90の角部との間のギャップを通路として磁束が導かれ、この磁束分(磁路断面積A2に相当する量)だけ磁気絞り部による磁気絞り量が減少する。すなわち、磁気絞り部における磁気抵抗が減少し、磁気回路を通る総磁束量が増加する。よって、上記重なり(磁路断面積A2)を調節することで、ソレノイド5の推力Fsolを調整することができる。このようにスライド部材91は、磁気絞り部を通過する磁束量を調整するための磁気絞り調整機構を構成する。スライド部材91にテーパ部を設けたことで、絞り量(磁束量すなわち推力Fsol)をより細かく調整することができる。
コイル6には、制御弁4を制御する制御装置(CVTコントロールユニット)と接続線を介して電気的な接続を行うコネクタが設けられている。ソレノイド5は、CVTコントロールユニットからの指令に基づき通電されることにより、通電量(指令電流)に応じた推力Fsolでプランジャ7をx軸正方向側に駆動する。具体的には、PWM方式を用いて、駆動電圧のパルス幅を変化させることにより、ソレノイド5のコイル6に所望の実効電流を通電し、プランジャ7の駆動力を連続的に変化させる。CVTコントロールユニットはソレノイド制御手段を構成し、所定周期でコイル6に駆動信号(駆動電圧)を出力し、駆動信号の一周期当たりのコイル6への通電時間を可変とすることでコイル6に供給する電流値を制御する。プランジャ7(ロッド70)のx軸正方向端部がスプール41のx軸負方向端部412に当接し、ソレノイド5の電磁力Fsolによりスプール41をx軸正方向側に付勢する。ソレノイド5への指令電流は、CVTの要求に応じ、ポンプ1に要求される吐出流量が大きいときは小さな電流値に設定され、ポンプ1に要求される吐出流量が小さいときは大きな電流値に設定される。ソレノイド5に通電される電流値が大きいほど、ソレノイド5がスプール41をx軸正方向側に駆動する推力Fsolが大きくなる。
[作用]
次に、実施例1のポンプ1の作用を説明する。まず、ポンプ1の容量可変作用について図1及び図3を参照して説明する。図3は、実施例1のポンプ1の回転数と吐出流量との関係を表す特性図である。制御弁4のスプール41には、スプリング43による付勢力Fsprがx軸負方向に作用すると共に、スプール41のx軸方向両側に作用する圧力の差ΔPによる付勢力Fvがx軸正方向に作用する。具体的には、スプリング43による付勢力Fsprは、スプール41がx軸負方向側に最大変位した(スプリング43の縮み量が最小である)状態からスプール41がx軸正方向側にどれだけストロークしたか(スプリング43がどれだけ縮んだか)に応じてに決まる。スプール41のx軸負方向側に作用する(スプール41をx軸正方向側に押圧する)油圧による付勢力Fv1は、第1圧力室35の圧力(オリフィス320の上流側の油圧)P1と、第1ランド部410の径に応じたスプール41のx軸負方向側の受圧面積a1との積により決まる(Fv1=a1×P1)。スプール41のx軸正方向側に作用する(スプール41をx軸負方向側に押圧する)油圧による付勢力Fv2は、第2圧力室36の圧力(オリフィス320の下流側の油圧)P2と、第2ランド部411の径に応じたスプール41のx軸正方向側の受圧面積a2との積により決まる(Fv2=a2×P2)。a1=a2であり、かつP1≧P2であるため、Fv1≧Fv2である。差圧ΔP(=P1−P2)による付勢力Fvは、上記Fv1とFv2との差であり(Fv=Fv1−Fv2)、x軸正方向に(スプール41をx軸正方向側に付勢するように)作用する。例えば、差圧ΔPによるx軸正方向の付勢力Fvの大きさがスプリング43によるx軸負方向の付勢力Fsprを上回る(Fv>Fspr)と、言い換えればx軸正方向の付勢力Fv1がx軸負方向の付勢力FsprとFv2の合計を上回る(Fv1>Fspr+Fv2)と、スプール41がx軸正方向にストロークする。このストロークに応じて、スプリング43が押し縮められることでFsprが増大する。スプール41は、Fv(=Fv1−Fv2)とFsprとが釣り合う(Fv1=Fspr+Fv2となる)位置までストロークすると停止する。
次に、実施例1のポンプ1の作用を説明する。まず、ポンプ1の容量可変作用について図1及び図3を参照して説明する。図3は、実施例1のポンプ1の回転数と吐出流量との関係を表す特性図である。制御弁4のスプール41には、スプリング43による付勢力Fsprがx軸負方向に作用すると共に、スプール41のx軸方向両側に作用する圧力の差ΔPによる付勢力Fvがx軸正方向に作用する。具体的には、スプリング43による付勢力Fsprは、スプール41がx軸負方向側に最大変位した(スプリング43の縮み量が最小である)状態からスプール41がx軸正方向側にどれだけストロークしたか(スプリング43がどれだけ縮んだか)に応じてに決まる。スプール41のx軸負方向側に作用する(スプール41をx軸正方向側に押圧する)油圧による付勢力Fv1は、第1圧力室35の圧力(オリフィス320の上流側の油圧)P1と、第1ランド部410の径に応じたスプール41のx軸負方向側の受圧面積a1との積により決まる(Fv1=a1×P1)。スプール41のx軸正方向側に作用する(スプール41をx軸負方向側に押圧する)油圧による付勢力Fv2は、第2圧力室36の圧力(オリフィス320の下流側の油圧)P2と、第2ランド部411の径に応じたスプール41のx軸正方向側の受圧面積a2との積により決まる(Fv2=a2×P2)。a1=a2であり、かつP1≧P2であるため、Fv1≧Fv2である。差圧ΔP(=P1−P2)による付勢力Fvは、上記Fv1とFv2との差であり(Fv=Fv1−Fv2)、x軸正方向に(スプール41をx軸正方向側に付勢するように)作用する。例えば、差圧ΔPによるx軸正方向の付勢力Fvの大きさがスプリング43によるx軸負方向の付勢力Fsprを上回る(Fv>Fspr)と、言い換えればx軸正方向の付勢力Fv1がx軸負方向の付勢力FsprとFv2の合計を上回る(Fv1>Fspr+Fv2)と、スプール41がx軸正方向にストロークする。このストロークに応じて、スプリング43が押し縮められることでFsprが増大する。スプール41は、Fv(=Fv1−Fv2)とFsprとが釣り合う(Fv1=Fspr+Fv2となる)位置までストロークすると停止する。
スプール41の停止位置がx軸負方向側にあり、第1ランド部410が上流側油路31と第1制御油路38とを遮断し、第2ランド部411が下流側油路33と第2制御油路39とを連通するとき、第1制御室R1には作動油は供給されず、第2制御室R2に作動油が供給される。スプール41の停止位置がx軸正方向側にあり、第1ランド部410が上流側油路31と第1制御油路38とを連通し、第2ランド部411が下流側油路33と第2制御油路39とを遮断するとき、第2制御室R2には作動油は供給されず、第1制御室R1に作動油が供給される。第1制御室R1の圧力によりカムリング8をx軸正方向に付勢する力が、第2制御室R2の圧力によりカムリング8をx軸負方向に付勢する力とスプリング27がカムリング8をx軸負方向に付勢する力との合計を上回ると、カムリング8がx軸正方向側に揺動して偏心量δが減少し、ポンプ容量が減少する。第1制御室R1の圧力によりカムリング8をx軸正方向に付勢する力が、第2制御室R2の圧力によりカムリング8をx軸負方向に付勢する力とスプリング27がカムリング8をx軸負方向に付勢する力との合計を下回ると、カムリング8がx軸負方向側に揺動して偏心量δが増大し、ポンプ容量が増大する。ポンプ7の吐出流量Qが増大するのに応じて、差圧ΔP(付勢力Fv)が増大してスプール41がx軸正方向側にストロークするため、第2制御室R2ではなく第1制御室R1に作動油が供給されるようになる。よって、偏心量δは減少し、ポンプ容量が減少する。ポンプ7の吐出流量Qが減少するのに応じて、差圧ΔP(付勢力Fv)が減少してスプール41がx軸負方向側にストロークするため、第1制御室R1ではなく第2制御室R2に作動油が供給されるようになる。よって、偏心量δは増大し、ポンプ容量が増大する。このように制御弁4の作動により、ポンプ7の吐出流量Qに応じてポンプ容量が変化するように制御される。
このように制御弁4の作動(スプール41の変位)は、制御対象であるポンプ部2の吐出流量(制御流量)Qのフィードバックを受けてメカ的に(スプール41の両側に作用する油圧の差ΔPにより)制御されると共に、CVTコントロールユニットからの指令に基づき、スプリング43の荷重方向と反対方向(x軸正方向)にソレノイド5からスプール41に作用する推力(電磁力)Fsolにより電子的に制御可能に設けられている。まず、ソレノイド5が非作動状態のときの制御部3の作動について説明する。例えばポンプ作動初期、ポンプ回転数が比較的小さく、ポンプ吐出流量Qが比較的少ない状態では、差圧ΔP(付勢力Fv)はさほど大きくない。よって、カムリング8は所定の偏心状態となり、流量Qは、回転数が上昇するにつれてポンプ容量に応じた傾きで増大する(図3の固定容量域(a)参照)。なお、スプリング43を設置してそのセット荷重(付勢力Fspr)によりスプール41をx軸負方向に常時付勢することで、ポンプ作動初期における制御弁4の作動を安定化することができる。回転数(流量Q)がある程度増大すると、差圧ΔP(付勢力Fv)が大きくなり、偏心量δが小さくなってポンプ容量が減少するため、回転数が上昇しても流量Qの増大が抑制されるようになる。具体的には、回転数に関わらず一定の流量が維持されるようになる。なお、流量Qが上記所定流量を下回ると、差圧ΔP(付勢力Fv)が小さくなるから、再度カムリング8が偏心し、適宜流量Qの増大が図られる(図3の吐出流量制御域(b)参照)。ここで、ソレノイド5が非作動状態にあっては、スプリング43によるx軸負方向の付勢力Fsprに対向するx軸正方向の力が、差圧ΔPによる付勢力Fvのみである。よって、差圧ΔP(流量Q)が比較的大きくならないと、スプール41をx軸正方向にストロークさせる(ポンプ容量を減少させる)力を確保できない。このため、図3(ソレノイドオフ時)に示すように、比較的高い流量Qを達成した後に、一定の流量を維持する特性となる。
次に、ソレノイド5が作動状態のときの制御部3の作動について説明する。ソレノイド5に通電すると、スプール41をx軸正方向に付勢する電磁力Fsolが発生するため、スプリング43による付勢力Fspr(セット荷重)を小さく変更したのと同じ作用が得られる。例えば、x軸正方向に作用する差圧ΔPによる付勢力Fvと電磁力Fsolとの合計が、x軸負方向に作用するスプリング43による付勢力Fsprを上回る(Fv+Fsol>Fspr)と、スプール41がx軸正方向にストロークする。スプール41は、Fv+FsolとFsprとが釣り合う(Fv=Fspr−Fsolとなる)位置までストロークすると停止する。よって、流量Qが比較的少なく、差圧ΔP(付勢力Fv)が比較的小さい段階から、スプール41をx軸正方向にストロークさせることができる。よって、流量Qの増大過程においてソレノイド5が非作動状態のときよりも早いタイミングで制御弁4が切り替わり、第2制御室R2ではなく第1制御室R1に作動油が供給されて、偏心量δが小さくなる。このため、図3(ソレノイドオン時)に示すように、比較的低い流量Qを達成した後に、一定の流量を維持する特性となる。このように、ソレノイド5の発生する推力Fsolによって、上記一定とする流量(以下、制御流量)の大きさ、ないし流量を一定とする回転数の大きさ、すなわち流量特性を制御することができる。このように流量特性を制御することで、エネルギー効率を向上することができる。
ポンプ1から吐出される作動油は、CVTにおいて使用される。CVTコントロールユニットでは、アクセル開度等の走行状態に応じてライン圧を適宜制御する。よって、例えば、走行状態に応じて、高い吐出流量が要求されるときは、ソレノイド5に通電する電流(電磁力Fsol)を小さくするか又はゼロとし、低い吐出流量が要求されるときは、ソレノイド5に通電する電流(電磁力Fsol)を大きくする。このような構成であるため、フェールセーフ性を向上することができる。すなわち、ポンプ1は、自動変速機(CVT)の油圧供給用として使用されるため、ソレノイド5等の故障時には、吐出流量としては高い値(例えば最大吐出流量)を確保することが望ましい。吐出流量不足は、自動変速機(CVT)内でのベルト滑りやクラッチ等の締結力不足によるスリップを招くおそれがあり、耐久性に影響を与えるおそれがあるからである。よって、上記のように、ソレノイド非作動時には吐出流量が高くなるように設けることで、高い信頼性を確保することができる。具体的には、スプリング43として圧縮ばねを用い、スプール41を挟んでスプリング43のセット荷重が作用する側と反対側にソレノイド5を設置することとした。圧縮ばねを用いることで、小型化や構成の簡素化を図ることができる。
次に、推力調整機構9の作用を説明する。図4は、ソレノイド5(コイル6)に通電する電流(通電量)Iに対して発生する電磁力(推力)Fsolの特性を示す。電流Iの増大に応じて推力Fsolが増大し、電流Iが所定値以上の領域では、電流Iに略比例した推力Fsolが発生する。図4の破線で示すように、ソレノイド5の各個体間で、材料の磁化特性や寸法がばらつくことによって、通電量(電流I)と推力Fsolとの関係がばらつくおそれがある。すなわち、同じ実効電流Iに対する推力Fsolが個体によって異なり、狙いとする推力Fsol(実線)に対して誤差(ばらつき)Foff(sol)が発生してしまう。このように特性がソレノイド5の個体間でばらつくと、ソレノイド5への制御指令(通電量I)と制御結果(推力Fsol)との関係がずれてしまい、ソレノイド5の制御精度を向上できないおそれがある。これに対し、推力調整機構9により、ソレノイド5の推力Fsolを各個体で調整可能とすることで、ソレノイド5の特性を所望に調整し、この特性が個体間でばらつくことを抑制できる。よって、ソレノイド5の制御精度を向上することができる。
上記のように、ソレノイド5の推力Fsolに応じて吐出流量Qを可変に制御することでポンプ1の駆動力を低減し、エネルギー効率を向上することができる。ここで、スプリング43によるスプール41の付勢力Fsprやソレノイド5の推力Fsolや差圧ΔPによる付勢力Fvには、ポンプ1の個体間でばらつきが存在する。よって、同じ通電量(電流)Iであってもスプール41の実際の制御位置がばらつくため、制御される吐出流量Qがばらつく(狙いとする流量Qに対して誤差が発生する)。必要とされる流量Qを満足するために、このばらつき分Qoffを見込んでポンプ1を余計に駆動すると、エネルギー効率を十分に向上することができない(例えば燃費悪化につながる)。これに対し、推力調整機構9により推力Fsolを調整することで、ポンプ1の個体間で吐出流量QのばらつきQoffを低減することができる。よって、このばらつき分Qoffを見込んでポンプ1を余計に駆動する必要がなくなるため、エネルギー効率を向上することができる。具体的には、推力調整機構9は、所定の通電量IA(流量小側の上限電流値)に対する吐出流量Qの目標値に対する誤差Qoffが所定の許容範囲内となるように推力Fsolを調整可能に設けられている。このように推力Fsolを調整することで、吐出流量QのばらつきQoffを低減することができる。
より具体的には、ソレノイド5をポンプ1(ハウジング部材40)に取付け、ポンプ1が回転して作動油を吐出した状態で、上記のように所定の通電量IAを通電して(すなわち制御弁4を作動させてスプリング43が押し縮められた状態で)流量ばらつきQoffを低減するように、推力Fsolを調整する。これにより、推力FsolのばらつきFoff(sol)(による吐出流量QのばらつきQoff(sol))だけでなく、スプリング43の付勢力(セット荷重)Fsprのばらつき(による吐出流量QのばらつきQoff(spr))も一緒に補正することができる。また、差圧ΔPによる付勢力Fvのばらつき(による吐出流量QのばらつきQoff(ΔP))も一緒に補正することができる。
図5は、通電量Iを(流量大側の)下限電流値(例えば0A)と(流量小側の)上限電流値IA(例えば1A)との間で変化させたときに発生する、付勢力Fspr、付勢力Fv、及び推力Fsolのばらつきによる流量QのばらつきQoff(spr)、Qoff(ΔP)、及びQoff(sol)、並びにそれらトータルの流量ばらつきQoffの大きさの変化を示す特性図である。流量ばらつきQoffを低減するために、ソレノイド推力Fsolではなく、調整ねじ等を設けてスプリング43の付勢力(セット荷重)Fsprを調整することも考えられる。しかし、図6に示すように、例えば所定の通電量IAをソレノイド5に通電し、この通電量IAに対して推力Fsol、付勢力Fspr、付勢力Fvらのばらつきによる流量ばらつきQoffが発生した状態で、スプリング付勢力Fsprを調整することでトータルの流量ばらつきQoffを低減した場合には、調整したスプリング付勢力分ΔFsprによる流量変化ΔQ*off(spr)が発生する。すなわち図6の一点鎖線で示すように、上記所定の通電量IAでは流量ばらつきQoffが低減されるものの、下限電流側では、調整前より流量ばらつきQoffが大きくなってしまう領域が発生する。このように、スプリング付勢力Fsprを調整することで流量ばらつきQoffを調整しても、下限電流側では、スプリング43の調整の跳ね返りが生じて流量ばらつきQoffが調整前より大きくなってしまうことから、トータルとしては(全ての通電範囲で見たときには)吐出流量QのばらつきQoffを十分に低減できず、エネルギー効率の向上効果が減少してしまう。なお、流量ばらつきQoffを低減するために、ソレノイド推力Fsolではなく、オリフィス320の径を可変とする等により差圧ΔPによる付勢力Fvを調整した場合も、上記と同様である。
これに対し、本実施例では、流量ばらつきQoffを低減するために、スプリング43の付勢力(セット荷重)Fspr等ではなく、ソレノイド推力Fsolを調整するようにしたことで、上記問題を解消することができる。すなわち、図7に示すように、所定の通電量IAをソレノイド5に通電した状態で、推力Fsolを調整することで流量ばらつきQoffを低減した場合には、通電量Iを上記所定の通電量IAから変化させても、下限電流側になるにつれて、調整した推力分ΔFsolによる流量変化ΔQ*off(sol)の影響が小さくなる(0AではΔQ*off(sol)の影響がゼロになる)。このため、調整前より流量ばらつきQoffが大きくなることはない。よって、吐出流量QのばらつきQoffを調整した際の通電量IA以外の通電量Iでも、当該調整の跳ね返りを抑制し、トータルとして(全ての通電範囲で見たとき)の吐出流量QのばらつきQoffを低減して、エネルギー効率をより効果的に向上することができる。
流量ばらつきQoffを調整する際にソレノイド5に通電する通電量Iは任意であるが、本実施例では、流量ばらつきQoffが最大となる通電量IAとした。このように流量ばらつきQoff(目標値に対する誤差)が最大となるような通電量IAを通電した状態で、この流量ばらつきQoff(最大値)を低減するようにソレノイド推力Fsolを調整するようにしたことで、他の通電量Iを通電した状態(すなわち推力ばらつきによる流量ばらつきQoff(sol)が小さい状態)で推力Fsolを調整する場合に比べ、流量ばらつきQoffを調整(低減)する際の精度を最大限向上することができる。また、流量ばらつきQoffが最大となる通電量IAを通電した状態で、仮に推力Fsolではなくスプリング43の付勢力Fspr等を調整することでこの最大流量ばらつきQoffを低減した場合には、図6に示すように、別のある通電量(0A)では、上記通電量IAの通電時における推力ばらつきFoff(sol)に相当する大きな流量ばらつきQoff(sol)が跳ね返りとして発生することとなる。これに対し、本実施例のように、流量ばらつきQoffが最大となる通電状態で推力Fsolを調整することで、上記大きな流量ばらつきQoff(sol)(跳ね返り)の発生を抑制することができる。これは、調整時の通電量IA以外の通電量Iにおける跳ね返り抑制効果を最大限得ることができることを意味する。
なお、吐出流量Q(ポンプ回転数)や圧力をモニタしてソレノイド5への通電量Iへフィードバック(必要な吐出流量Qを実現するように通電量Iの目標値を演算)するように制御すれば、必要以上の流量Qを吐出する事態を抑制できるとも考えられる。しかし、そのためには新たなセンサや回路(制御ロジック)が必要となる。また、個々のコントロールユニットとポンプ1との対応付けが煩雑となる。よって、コストが増大するおそれがある。これに対し、本実施例では、制御的にではなくメカ的に、すなわち推力調整機構9により推力Fsolを調整して流量ばらつきQoffを低減する(必要以上の流量Qを吐出する事態を抑制する)ようにしたことで、上記問題を回避することができる。具体的には、例えば工場出荷時等に、推力調整機構9を用いて推力Fsolを調整することで、ポンプ個体間の吐出流量QのばらつきQoffを低減する。よって、制御的に流量ばらつきを調整する必要がない。
本実施例の推力調整機構9は、ソレノイド5の磁気回路における磁気飽和度を調整することで推力Fsolを調整する。このようなメカ的な調整機構により推力を調整することで、コスト増大を抑制しつつ、流量ばらつきQoffを上記のように低減することができる。なお、推力調整機構9を、カバー82に限らず、ソレノイド5を構成する他の部材に設けることとしてもよい。例えば、ヨーク81のフランジ部810に磁気絞り部としての環状溝を設けることとしてもよい。また、ステータ8を構成する複数の部材同士の接続部の接触面積を調整可能とすることで推力調整機構9を構成することとしてもよい。例えば、カバー82に溝90やスライド部材91を設ける代わりに、カバー82(のx軸正方向端部)と固定コア80(フランジ部800の外周)との接続部A(図1参照)の接触面積を増減可能に設けたり、カバー82(のx軸負方向端部)とヨーク81(フランジ部810の外周)との接続部B(図1参照)の接触面積を増減可能に設けてもよく、この場合、接続部AやBをネジにより螺合させることで、調整を容易にすることができる。
ポンプ1が作動油を供給する機器(CVT)は、自動車の車両に搭載される。本実施例のようにエンジンによりポンプ1を駆動する場合は、エンジンの仕事量を少なくすることで、燃費を向上することができる。なお、ポンプ1が作動油を供給する機器は、本実施例では車両の自動変速機であることとしたが、自動変速機以外の機器、例えば車両の操舵機構に操舵補助力を付与するパワーステアリング装置等であってもよい。本実施例の機器(CVT)は、車両の自動変速機であり、ポンプ1は、自動変速機において使用される作動油を供給する。より具体的には、本実施例の自動変速機は無段変速機(CVT)であり、駆動側プーリと、被駆動側プーリと、これらのプーリに掛け渡されたベルトとを備え、ベルトを挟み込む上記プーリへ供給される作動油の圧力を変化させ、プーリにおけるベルトの巻き付き半径を変更することで変速を行うベルト式である。よって、変速の場面では、プーリがベルトを挟み込む圧力を発生させる(変更する)ための作動油量が必要となるため、ポンプ1が吐出流量Qを多くする必要がある。一方、変速以外の場面では、車両の駆動力源(エンジン等)とCVTとを断接する発進クラッチの作動油のリーク量を補償したり、プーリの作動油のリーク量を補償したりするための作動油量しか必要とされないため、ポンプ1の吐出流量Qが少なくて済む。ソレノイド5への通電量は、上記のような自動変速機の要求に応じ、要求された吐出流量Qが大きいときは小さな通電量Iとなり、要求された吐出流量Qが小さいときは大きな通電量Iとなる。このように車両の走行状態によって要求流量が変化する自動変速機に本実施例のポンプ1を適用した場合には、走行状態に関わらず、通電量Iの(流量大側と流量小側の間の)全範囲で吐出流量QのばらつきQoffを低減することができるため、エネルギー効率を全体として向上することができる。
[効果]
以下、実施例1から把握されるポンプ1の効果を列挙する。
(1)作動流体(作動油)の吐出流量Qを可変に制御可能な可変容量型のポンプ1であって、弁体(スプール41)を所定の初期位置(x軸負方向側)に向かって常時付勢する弾性部材(スプリング43)と、通電により弁体を移動させる推力Fsolを発生するソレノイド5とを備え、弁体を移動させることでポンプの吐出流量Qを制御する電磁弁と、推力Fsolを調整可能に設けられた推力調整機構9と、を備えた。
よって、弾性部材(スプリング43)の付勢力Fsprを調整するのではなく、推力調整機構9により推力Fsolを調整することで、ポンプ1の個体間で吐出流量QのばらつきQoffを低減し、エネルギー効率を向上することができる。
(2)推力調整機構9は、所定の通電量IAに対する吐出流量Qの目標値に対する誤差(ばらつきQoff)が所定範囲内となるように推力Fsolを調整可能に設けられている。
このように推力Fsolを調整することで、吐出流量QのばらつきQoffを低減することができる。
(3)所定の通電量IAは、吐出流量Qの目標値に対する誤差(ばらつきQoff)が最大となる量(例えば1A)である。
よって、流量ばらつきQoffの調整精度を向上しつつ、上記低減効果を最大限得ることができる。
(4)推力調整機構9は、ソレノイド5の磁気回路における磁気抵抗を調整することで推力Fsolを調整する。
このようなメカ的な調整機構により推力Fsolを調整することで、コスト増大を抑制しつつ、流量ばらつきQoffを低減することができる。
(5)弁体(スプール41)は第1受圧部(x軸負方向側の受圧面)と第2受圧部(x軸正方向側の受圧面)を有し、ポンプ1の吐出部(吐出ポート28)と第1受圧部との間を接続する第1流路(上流側油路31)と、ポンプ1の吐出部と第2受圧部との間を絞り部(メータリングオリフィス320)を介して接続する第2流路(下流側油路33)と、を備え、弁体は第1受圧部に作用する圧力P1と第2受圧部に作用する圧力P2との差ΔPに応じた力Fvを受けて移動可能に設けられている。
よって、差圧ΔPによる力Fvを調整するのではなく、推力調整機構9により推力Fsolを調整することで、ポンプ1の個体間で吐出流量QのばらつきQoffを低減し、エネルギー効率を向上することができる。
以下、実施例1から把握されるポンプ1の効果を列挙する。
(1)作動流体(作動油)の吐出流量Qを可変に制御可能な可変容量型のポンプ1であって、弁体(スプール41)を所定の初期位置(x軸負方向側)に向かって常時付勢する弾性部材(スプリング43)と、通電により弁体を移動させる推力Fsolを発生するソレノイド5とを備え、弁体を移動させることでポンプの吐出流量Qを制御する電磁弁と、推力Fsolを調整可能に設けられた推力調整機構9と、を備えた。
よって、弾性部材(スプリング43)の付勢力Fsprを調整するのではなく、推力調整機構9により推力Fsolを調整することで、ポンプ1の個体間で吐出流量QのばらつきQoffを低減し、エネルギー効率を向上することができる。
(2)推力調整機構9は、所定の通電量IAに対する吐出流量Qの目標値に対する誤差(ばらつきQoff)が所定範囲内となるように推力Fsolを調整可能に設けられている。
このように推力Fsolを調整することで、吐出流量QのばらつきQoffを低減することができる。
(3)所定の通電量IAは、吐出流量Qの目標値に対する誤差(ばらつきQoff)が最大となる量(例えば1A)である。
よって、流量ばらつきQoffの調整精度を向上しつつ、上記低減効果を最大限得ることができる。
(4)推力調整機構9は、ソレノイド5の磁気回路における磁気抵抗を調整することで推力Fsolを調整する。
このようなメカ的な調整機構により推力Fsolを調整することで、コスト増大を抑制しつつ、流量ばらつきQoffを低減することができる。
(5)弁体(スプール41)は第1受圧部(x軸負方向側の受圧面)と第2受圧部(x軸正方向側の受圧面)を有し、ポンプ1の吐出部(吐出ポート28)と第1受圧部との間を接続する第1流路(上流側油路31)と、ポンプ1の吐出部と第2受圧部との間を絞り部(メータリングオリフィス320)を介して接続する第2流路(下流側油路33)と、を備え、弁体は第1受圧部に作用する圧力P1と第2受圧部に作用する圧力P2との差ΔPに応じた力Fvを受けて移動可能に設けられている。
よって、差圧ΔPによる力Fvを調整するのではなく、推力調整機構9により推力Fsolを調整することで、ポンプ1の個体間で吐出流量QのばらつきQoffを低減し、エネルギー効率を向上することができる。
〔他の実施例〕
以上、本発明の可変容量型ポンプを実施例に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。例えば、可変容量型ポンプ1の形式はベーンポンプに限らない。また、制御弁4の形式はスプール弁に限らない。
以上、本発明の可変容量型ポンプを実施例に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。例えば、可変容量型ポンプ1の形式はベーンポンプに限らない。また、制御弁4の形式はスプール弁に限らない。
1 ポンプ
28 吐出ポート(吐出部)
31 上流側油路(第1流路)
320 メータリングオリフィス(絞り部)
33 下流側油路(第2流路)
4 制御弁
41 スプール(弁体)
43 スプリング(弾性部材)
5 ソレノイド
9 推力調整機構
28 吐出ポート(吐出部)
31 上流側油路(第1流路)
320 メータリングオリフィス(絞り部)
33 下流側油路(第2流路)
4 制御弁
41 スプール(弁体)
43 スプリング(弾性部材)
5 ソレノイド
9 推力調整機構
Claims (6)
- 作動流体の吐出流量を可変に制御可能な可変容量型のポンプであって、
弁体を所定の初期位置に向かって常時付勢する弾性部材と、通電により前記弁体を移動させる推力を発生するソレノイドとを備え、前記弁体を移動させることでポンプの吐出流量を制御する電磁弁と、
前記推力を調整可能に設けられた推力調整機構と、を備えた
ことを特徴とする可変容量型ポンプ。 - 請求項1に記載の可変容量型ポンプにおいて、
前記推力調整機構は、所定の通電量に対する吐出流量の目標値に対する誤差が所定範囲内となるように前記推力を調整可能に設けられていることを特徴とする可変容量型ポンプ。 - 請求項2に記載の可変容量型ポンプにおいて、
前記所定の通電量は、吐出流量の目標値に対する誤差が最大となる量であることを特徴とする可変容量型ポンプ。 - 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の可変容量型ポンプにおいて、
前記推力調整機構は、前記ソレノイドの磁気回路における磁気抵抗を調整することで前記推力を調整することを特徴とする可変容量型ポンプ。 - 請求項1ないし4のいずれか1つに記載の可変容量型ポンプにおいて、
前記弁体は第1受圧部と第2受圧部を有し、
前記ポンプの吐出部と前記第1受圧部との間を接続する第1流路と、
前記ポンプの吐出部と前記第2受圧部との間を絞り部を介して接続する第2流路と、を備え、
前記弁体は前記第1受圧部に作用する圧力と前記第2受圧部に作用する圧力との差に応じた力を受けて移動可能に設けられている
ことを特徴とする可変容量型ポンプ。 - 弁体を所定の初期位置に向かって常時付勢する弾性部材と、通電により前記弁体を移動させる推力を発生するソレノイドとを備え、前記弁体を移動させることでポンプの吐出流量を制御する電磁弁と、
前記推力を調整可能に設けられた推力調整機構と、
を備えた可変容量型ポンプの吐出流量の誤差低減方法であって、
前記推力調整機構を用いて、所定の通電量に対する吐出流量の目標値に対する誤差が所定範囲内となるように前記推力を調整する
ことを特徴とする可変容量型ポンプの吐出流量の誤差低減方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2012211784A JP2014066178A (ja) | 2012-09-26 | 2012-09-26 | 可変容量型ポンプ |
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