JP2014066005A - 斜面安定化工法におけるワイヤロープ張設方法 - Google Patents

斜面安定化工法におけるワイヤロープ張設方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ターンバックルによるワイヤロープ緊張力付与前のワイヤロープ緩み除去作業を人力で容易に行なえる。
【解決手段】予めロープ2の一端側AをTB(ターンバックル)4の一端側A’のボルト4bに本連結し、他端側BをTB4の他端側B’に仮連結構造16で仮連結する。TB4が斜面上下方向の2つのアンカー間に位置しかつロープの他端側Bが斜面上向きの状態でロープを三角形配置の3本のアンカー間に引回し仮環状連結状態とする。仮連結構造16の仮連結を解除し、ロープの他端側Bの端部を斜面下方に延出させ、その下方延出部を人力で斜面下方Xに引張り引き絞ってロープ緩みを除く。次にロープ2の他端側BをTB4の他端側に本連結する。体重を利用してロープ2を引き絞ることができ急斜面での人力によるロープ緩み除去作業が可能。
【選択図】図7

Description

この発明は、多数のアンカーとアンカー頭部に取り付ける支圧板とアンカー頭部間を連結するワイヤロープとで斜面の安定化を図る自然斜面安定化工法に関し、特に重機を用いることができない斜面における人力でのワイヤロープの張設方法に関するものである。
この斜面安定化工法において、各アンカー頭部間をワイヤロープで連結することで、斜面安定の効果が一層増すことが知られている(特許文献1その他)。すなわち、前記のアンカーによる補強効果や支圧板による土塊の押さえ込み効果等とともに、斜面移動時にアンカーが変形する際には、前記のワイヤロープがアンカーを引留める引き留め効果や、局所的なアンカーに作用する荷重を分散させる荷重分散効果等を奏するので、斜面の崩壊を抑止ないし軽減するために有効である。
また、斜面にアンカーを設置する場合、アンカー配置を格子状配置(縦横に並ぶような配置)とする場合、及び、三角形配置(各アンカーの相互位置関係がいずれも三角形の頂点に位置するような配置)とがあるが、三角形配置とする場合に図1に示すように、一辺が斜面傾斜方向をなす三角形の頂点に位置するような三角形配置でアンカー1を設置するとともに、各アンカー1間を、少なくとも斜面上下方向のアンカー間連結がなされるように、ワイヤロープ2で連結することも行われている(特許文献2、3等)。この場合、ワイヤロープは一般に、間隔をあけて隣接する三角形配置の各3本のアンカーを廻って環状をなすように引き回される。図1において、3は支圧板、4はターンバックルである。
さらに、重機を用いることができない斜面での人力作業であって、ワイヤロープのターンバックルを用いた緊張について、取り外し可能な張力計を用いて適切なワイヤロープの緊張力を得ることが記載されている(特許文献4)。
上記先行文献などの斜面安定化工法では、複数のアンカー頭部にワイヤロープを配置してワイヤロープに連結されるターンバックルを用いてワイヤロープを緊張し、張力をかけることが記載されている。しかし、ターンバックルの回転による緊張前に、ワイヤロープをターンバックルで緊張可能な程度の長さに引き絞ることに関する技術については特に記載されていない。
特開平9−111761の段落番号[0005]、図2 特開2002−088769の段落番号[0002]、図2等 特開2002−173939の段落番号[0002]、図1等 特開2007−262734
斜面安定化工法で用いられるターンバックルは、一般的なターンバックルと同様で調節長さはあまり長くない。したがって、人力でワイヤロープの緊張力を付与できるように多少の長さ調節が可能であるが、その調整長さは緊張力を付与する程度に限られており、ワイヤロープを各アンカーを廻るように環状に引き回した段階での大きな緩みを調整する程には機能しない。そのため、ターンバックルでワイヤロープを緊張させる前に、ワイヤロープを十分に引き絞って長さを縮めた上でワイヤクリップで固定するなどして長さを固定する作業が必要で、緊張前の緩みを十分にとることが求められる。
しかし、斜面安定化工法では、直径5〜15mm程度で長さが5〜15mのワイヤロープを引き絞って長さを縮め、緩みをとることが求められ、大きな力が必要で人力作業で行うのは容易ではなく、また、施工場所が急な斜面であることから、さらに労力がかかる作業であった。
このように、ターンバックルでワイヤロープに大きな緊張力を付与する前に行う、ワイヤロープを引き絞って長さを調整する作業を、人力により急な斜面で容易に作業できる、斜面安定化工法のワイヤロープの張設方法が求められていた。
本発明は、斜面安定化工法における上記のようなターンバックルでワイヤロープに大きな緊張力を付与する前に行うワイヤロープ緩み除き作業を、急な斜面でも人力で容易に行なうことを可能にすることを目的とする。
上記課題を解決する請求項1の発明の斜面安定化工法におけるワイヤロープ張設方法は、
自然斜面に多数のアンカーを、間隔をあけて隣接する3本のアンカーが三角形の頂点に位置するような三角形配置で設置するとともに、各アンカーの頭部に支圧板を取り付けこれを締着して地盤に対する支圧力を与え、次いで三角形配置の各3本のアンカー間を、両端に連結ボルトを備えるターンバックルで連結されて環状をなす1本のワイヤロープで連結する斜面安定化工法におけるワイヤロープ張設方法であって、
前記ワイヤロープの一端側を、当該ワイヤロープの斜面への配置前にあらかじめ前記ターンバックルの本体部に螺合しているか又は螺合していないターンバックルの一端側の連結ボルトの連結部に本連結しておき、
前記ワイヤロープを、斜面上下方向をなす2つのアンカー間に前記ターンバックルが位置し、ワイヤロープの斜面上向きにした他端側が、両側の連結ボルトを螺合させた前記ターンバックルの斜面下向きになっている他端側の連結ボルトの連結部を通って斜面下向きに延びて、ワイヤロープが前記ターンバックルを介して環状をなす仮環状連結状態とし、
次いで、ワイヤロープの斜面下向きに延びている前記他端側を斜面下向きに引っ張り引き絞って前記環状をなしているワイヤロープの緩みを除き、
次いで、前記ワイヤロープの他端側を前記ターンバックルの他端側の連結ボルトの連結部に本連結し、
次いで、ターンバックルを回転させてワイヤロープに緊張力を付与することを特徴とする。
ここで斜面上下方向とは、斜面上のある位置において水平方向より上側又は下側に向いている方向をいう。
請求項2は、請求項1のワイヤロープ張設方法において、前記ワイヤロープの他端側は、ターンバックルの他端側の連結ボルトの連結部に通したワイヤロープ端部を連結部に連結解除可能に連結する仮連結構造を予め形成しておき、このワイヤロープを用いて、ワイヤロープが前記ターンバックルを介して環状をなす仮環状連結状態とすることを特徴とする。
請求項3は、請求項2のワイヤロープ張設方法において、前記ワイヤロープの他端側を前記ターンバックルの他端側の連結ボルトに本連結する手段は、前記仮連結構造を解除した後に本連結構造を形成するものであり、前記本連結構造は、ワイヤロープの他端側を前記連結ボルトの連結部を通して折り返した重なり部を固定する構造であり、前記重なり部の固定は、重なり部を通したクランプ管をカシメ工具でカシメするか、又は、重なり部をワイヤクリップで締着するか、又は、重なり部を編み込んで行なうことを特徴とする。
請求項4は、請求項1〜3のいずれか1項のワイヤロープ張設方法において、前記2つのアンカー間に位置させるターンバックルの位置は、斜面傾斜方向をなす2つのアンカー間であることを特徴とする。ここで斜面傾斜方向とは、斜面のある位置において最も急傾斜である方向をいう。
請求項5は、請求項2のワイヤロープ張設方法において、ワイヤロープ他端部の前記仮連結構造は、ターンバックルの他端側の連結ボルトの連結部にシンブルを装着し、ワイヤロープ端部をシンブルに沿わせて前記連結ボルトの連結部に通し折り返した重なり部をクランプ管に挿通させた後に、前記重なり部のクランプ管より連結部と反対側をテープ又は線状体で仮固定してなることを特徴とする。
請求項6は、請求項5のワイヤロープ張設方法において、ターンバックルの前記他端側の連結ボルトの連結部に装着されるシンブルのサイズは、ワイヤロープの前記一端側のシンブルとして用いた、ワイヤロープ径に対応する規格サイズのシンブルより大きいサイズであることを特徴とする。
請求項1の発明において、三角形配置の3本のアンカー間をワイヤロープで連結する際、ワイヤロープを、斜面上下方向をなす2つのアンカー間に前記ターンバックルが位置し、ワイヤロープの斜面上向きにした他端側が、両側の連結ボルトを螺合させた前記ターンバックルの斜面下向きになっている他端側の連結ボルトの連結部を通って斜面下向きに延びて、ワイヤロープが前記ターンバックルを介して環状をなす仮環状連結状態とする。
このように、仮環状連結状態ではワイヤロープの他端部はターンバックルの他端側の連結ボルトの連結部を通って斜面下向きに延びた状態となっている。
そして、ワイヤロープの斜面下向きに延びた状態の他端部を斜面下向きに引っ張ると、ワイヤロープが引き絞られてワイヤロープの緩みが除かれる。このようにワイヤロープを引き絞って緩みを除く作業は、ワイヤロープを斜面下側に引っ張る作業で行なうことができる。
斜面安定化工法を施工する斜面は一般に急斜面であるが、ワイヤロープを斜面下側に引っ張る牽引作業には、作業者の腕の力による牽引力に加えて、急斜面であることによる作業者の体重が牽引力として作用するので、大きな牽引力でワイヤロープを引っ張り引き絞ることができる。
このように重機を利用できない急斜面でも、ワイヤロープを人力で引き絞って緩みを除くことができる。
請求項2のように、ワイヤロープの他端側に、ワイヤロープ端部をターンバックルの他端側の連結ボルトの連結部に連結解除可能に連結する仮連結構造を予め形成しておくと、ワイヤロープを3本の各アンカーに引き回して環状をなす仮環状連結状態にした後、仮連結構造を解除すると、その段階でワイヤロープの他端側が斜面下方に延びている状態となっており、直ちにワイヤロープの他端部を引っ張り引き絞ることができ、作業性が良好である。
請求項4のように、ターンバックルの位置が斜面傾斜方向をなす2つのアンカー間である場合には、斜面下側の各方向のなかで、作業者の体重が牽引力として最も大きく作用するので、本発明のワイヤロープ張設方法が最も有効に機能する。
請求項5のように、ワイヤロープを連結ボルトの連結部に装着したシンブルに沿わせて連結ボルトの連結部に通し折り返した重なり部をクランプ管に通した後に、重なり部にテープ又は線状体で仮連結構造を形成する方法によれば、仮連結構造を解除する操作も簡単であり、かつ、連結解除した後にワイヤロープ端部を概ねそのままの状態で本連結する作業を行うことができ、作業性が極めて良好である。
請求項5のようにワイヤロープ他端部の仮連結構造がシンブル及びクランプ管を用いる構造の場合、ワイヤロープの緩みを除くためにワイヤロープを引き絞る際、本連結するために最終的には、ワイヤロープ端部の重なり部を通したクランプ管をシンブル側に寄せるように押し込むが、使用するワイヤロープの径に対応する規格サイズのシンブルではその馬蹄形の形状が小さいので、クランプ管をシンブル側に押し込むために非常に大きな力が必要で、人力では極めて困難である。しかし、請求項6のように、ターンバックルの他端側の連結ボルトの連結部に装着されるシンブルのサイズが、ワイヤロープ径に対応する規格サイズのシンブルより大きいので、クランプ管をシンブル側に押し込む力が小さく済み、人力で容易にクランプ管をシンブル側に押し込むことができる。
本発明の一実施例のワイヤロープ張設方法を適用して斜面安定化工法を施工した斜面の平面図である。 図1の斜面の一部の縦断面図である。 (イ)は図1における1箇所のアンカー1の部分を拡大した図、(ロ)は断面図である。 図1における一部分を拡大した図で、1本のワイヤロープで三角形配置の3本のアンカーの頭部を連結した状態を示す図である。 (イ)は上記の実施例で用いているワイヤロープ(ターンバックル付きのワイヤロープ)を中間部を省略した直線状態で示す図、(ロ)は(イ)におけるターンバックルの本体部の近傍の拡大図、(ハ)は(イ)のワイヤロープを仮環状連結状態にした時のターンバックル近傍の拡大図である。 図6〜図11は、図4のように1本のワイヤロープで三角形配置の3本のアンカーの頭部を連結する作業手順を説明する図であり、図6はワイヤロープを三角界配置の3つのアンカーに引き回す作業の初期段階を示す図である。 図6に続く工程を示すもので、ワイヤロープをさらに下部のアンカーにも引き回してワイヤロープの一端側のボルト(連結ボルト)とターンバックル本体とを接近させた段階の図であり、ワイヤロープをターンバックルを介在させた仮環状連結状態にする前の段階を示す図である。 図7に続く工程を示すもので、ワイヤロープの一端側のボルトをターンバックル本体の一端側(上側)に螺合させて仮環状連結状態にした段階の図である。 図8に続く工程を示すもので、ワイヤロープの他端側をターンバックルの他端側のボルトのリング部(連結部)に仮連結している仮連結構造の一部をなすビニルテープを取り除いて仮連結を解除した段階を示す図である。 図9に続く工程を示すもので、前記仮連結を解除されたワイヤロープの斜面下向きに延びている他端部を人力で斜面傾斜方向の下方に引っ張り引き絞ってワイヤロープの緩みを除いた段階を示す図である。 図10に続く工程を示すもので、ワイヤロープの他端部をターンバックルの他端側のボルトのリング部に仮連結する仮連結構造の一部であるクランプ管をカシメ機で圧縮して、ワイヤロープの他端側に本連結構造を形成して本連結し、さらに斜面下方に延びているワイヤロープ余長部分をビニルテープで固定した段階を示す図である(次いで、ターンバックルを回してワイヤロープに所定の緊張力を付与すると図4の作業終了状態となる)。 本発明のワイヤロープ張設方法に使用するワイヤロープにおけるターンバックル部分についての種々のタイプを示すもので、(イ)は上述の実施例に用いたワイヤロープのもの、(ロ)〜(ホ)はそれぞれ異なるタイプのものを示す。 図12の(イ)〜(ホ)の各タイプのワイヤロープをそれぞれ用いてワイヤロープ張設作業をする場合における、それぞれ図7に相当する段階での状態を示す図である。 2つのアンカー間に位置させるターンバックルの位置が、斜面傾斜方向に対して角度を有する場合を示すもので、図4に対応する図である。 ワイヤロープの他端側をターンバックルの他端側のボルトに連結するために用いるシンブルの他の実施例を示す図である。
以下、本発明の斜面安定化工法におけるワイヤロープ張設方法を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施例のワイヤロープ張設方法を適用して斜面安定化工法を施工した斜面の平面図、図2は図1の斜面の一部の縦断面図である。図3(イ)は図1における1箇所のアンカー1の部分を拡大した図、同図(ロ)は断面図である。
本発明のワイヤロープ張設方法を適用する斜面安定化工法は、図1、図2に示すように、自然斜面に多数のアンカー1を、間隔をあけて隣接する3本のアンカー1が三角形の頂点に位置するような三角形配置で設置するとともに、各アンカー1の頭部に支圧板3を取り付けこれを締着して地盤に対する支圧力を与え、次いで三角形配置の各3本のアンカー1間を、両端をターンバックル4で連結されて環状をなす1本のワイヤロープ2で連結する工法である。なお、アンカー1間をワイヤロープで連結するとは、ワイヤロープ2をアンカー1に直接係合させる場合に限らず、直接には支圧板3に係合させることで、当該支圧板3を介して連結する場合も含む。アンカー1は滑り発生の恐れのある表層地盤の下にある堅固な地盤10の一定深さまで挿入する。
図示例の支圧板3は、図3に示すように、アンカー1を通す中心穴5aのある概ね三角形状の底板5の中央部に円筒6を垂直に固定し、底板5の三方に補強リブ7を固定した構造である。補強リブ7にはワイヤロープ2を通す穴7aをあけている。支圧板3の円筒6をアンカー1の頭部に被せ、座金8を置いてナット9をアンカー1の頭部のネジ部に螺合させ締め付けて、地盤に対する支圧力を与える。
図4は図1における一部分を拡大した図であり、三角形配置の3本のアンカー1間を1本のワイヤロープ2によりターンバックル4を介在させて環状に連結し、さらにターンバックル4を回してワイヤロープ2に張力を付与した状態を示す図である。ワイヤロープ2は、ワイヤロープ2の一端側Aにターンバックル4の一端側A’の連結ボルト4bが連結され、ワイヤロープ2の他端側Bにターンバックル4の他端側B’の連結ボルト4cが連結されて環状をなしている(以後概ね、ターンバックル4の連結ボルト4b、4cを単にボルト4b、4cと呼ぶ)。
実施例のターンバックル4は、筒状の本体部4aの一端側A’及び他端側B’にそれぞれボルト4b、4cが螺合する構造であり、かつ、両ボルト4b、4cがいずれもリング部4b、4cを持つアイボルトであるが、本発明で用いるターンバックル4は、少なくとも前記他端側のボルト4cには、連結部としてリング部4cを持つアイボルト、又は連結部としてフック部を持つフックボルトを用いる。
ワイヤロープ2に張力を付与した図4の状態に至るまでの作業手順について説明する。
この実施例で用いるワイヤロープ2のワイヤロープ張設作業前の状態を図5(イ)に示す。図5(ロ)は図5(イ)におけるワイヤロープ2の他端側Bの部分を拡大した図、図5(ハ)はワイヤロープ2の一端側Aに連結したボルト4bを、ワイヤロープ2の他端側Bに連結されたターンバックル4に螺合させて仮環状連結状態にした時のターンバックル近傍を拡大した図である。
この実施例のワイヤロープ2は、図5(イ)に示すように、ワイヤロープ2の一端側Aは、ターンバックル4の一端側A’から外したボルト4bに本連結し、ワイヤロープ2の他端側Bは、ターンバックル4の他端側B’に螺合しているボルト4cに仮連結している。
本発明では、ワイヤロープ2の張設作業を始める前に、上記の通り、予めワイヤロープ2の一端側Aをターンバックル4の一端側A’のボルト4bに本連結しておくが、後述するように、このターンバックル4の一端側A’のボルト4bは、ターンバックル4の本体部4aに螺合していない場合及び螺合している場合のいずれの場合であっても可能である。
ワイヤロープ2の一端側Aをターンバックル4の一端側A’のボルト4bに本連結する構造は、図示の通り、前記ターンバックル一端側A’のボルト4bのリング部4bにシンブル12bを装着し、ワイヤロープ2の一端側Aを前記シンブル12bに添わせて前記ボルト4bのリング部4bに通し折り返した重なり部(折り返されたロープと合せて2本に重なった部分)がクランプ管13bを通るように配置して、このクランプ管13bを圧縮して本連結する構造である。なお、クランプ管13bはシンブル12bに添わせる前にワイヤロープ2の一端側Aに予め被せておく。
ワイヤロープ2の他端側Bをターンバックル4の他端側B’のボルト4cのリング部4cに連結解除可能に仮連結する仮連結構造16は、ターンバックル他端側B’のボルト4cのリング部4cにシンブル12cを装着し、前記ワイヤロープの他端側Bを前記シンブル12cに沿わせて前記ボルト4cのリング部4cに通し折り返した重なり部がクランプ管13cを通るように配置し、前記重なり部のクランプ管13cよりリング部4cと反対側を例えばビニルテープ14(又は線状体)で仮固定した構造である。なお、クランプ管13cはシンブル12cに添わせる前にワイヤロープ2の他端側Bに予め被せておく。
上記のように両端部を加工した図5(イ)のワイヤロープ2を三角形配置の3本のアンカー1に引き回す作業をする場合、例えば、図6のようにワイヤロープ2の一端側Aを三角形配置の上部のアンカー1の下方に位置させて、ワイヤロープ2が始めに前記上部のアンカー1を廻るように引き回し、さらに側方のアンカー1に引き回し、次いで、図7のように、下方のアンカー1にも引き回して、ワイヤロープ2の一端側Aに本連結したボルト4bとワイヤロープ2の他端側Bに仮連結したターンバックル4とを接近させた状態とする。
次いで、図8のように、ワイヤロープ2の一端側Aに連結したボルト4bをターンバックル2の本体部4aの一端側A’に螺合させて、ワイヤロープ2が環状をなす仮環状連結状態にする。なお、前述の通り、ワイヤロープ2の他端側Bは、ターンバックル他端側B’のボルト4cのリング部4cに仮連結されているので、ワイヤロープ2は仮に環状に連結された仮環状連結状態にある。
次いで、ワイヤロープ2の他端側Bをターンバックル4の他端側B’のボルト4cのリング部4cに仮連結している仮連結構造16の一部をなすビニルテープ14を、図9に示すように取り除いて、仮連結を解除する。なお、この状態でもワイヤロープ2は環状を保っているが、ワイヤロープ2の他端側Bは固定されている訳ではない。図8や図9の段階では3本のアンカー1に引き回されて仮環状連結状態となっているワイヤロープ2には図示のように緩みがある。ビニルテープ14を取り除いて仮連結を解除されたことでワイヤロープ2の他端側Bのワイヤロープ端部はフリーな状態で斜面の下方に延出している(下方延出部2aと呼ぶ)。
次いで、前工程で仮連結を解除されたワイヤロープ2の斜面下向きに延びている他端側Bの下方延出部2aを人力で斜面傾斜方向の下方Xに引っ張り引き絞ってワイヤロープ2の緩みを除く。図10はワイヤロープ2を人力で引き絞ってワイヤロープ2の緩みを除いた状態を示す。ワイヤロープ2の他端部Bの前記下方延出部2aはワイヤロープ引き絞りにより長くなっている。前記下方延出部2aがさらに長くなった部分をワイヤロープ余長部分2a’と呼ぶ。
ワイヤロープ2の緩みを除こうとする図9の仮環状連結状態では、前工程で仮連結を解除されたワイヤロープ2の他端側Bは、ターンバックル4の他端側B’のボルト4cのリング部4cに装着したシンブル12cの溝内を通って斜面下向きに延びた状態(下方延出部2a)となっている。したがって、前述の通りワイヤロープ2の斜面下向きに延びた前記下方延出部2aを斜面下向きXに引っ張ると、ワイヤロープ2が引き絞られてワイヤロープ2の緩みが除かれる。このようにワイヤロープ2を引き絞って緩みを除く作業は、ワイヤロープ2を斜面下側Xに引っ張る作業で行なうことができる。
斜面安定化工法を施工する斜面は一般に急斜面であるが、ワイヤロープ2を斜面下側Xに引っ張る牽引作業には、作業者の腕の力による牽引力に加えて、急斜面であることによる作業者の体重が牽引力として作用するので、大きな牽引力でワイヤロープを引っ張り引き絞ることができる。このように重機を利用できない急斜面でも、ワイヤロープ2を人力で引き絞って緩みを除くことができる。
また、ワイヤロープ2の他端側Bには、ターンバックル4の他端側B’のボルト4cのリング部4cにワイヤロープ端部を連結解除可能に連結する仮連結構造16が予め形成されているので、ワイヤロープ2を3本の各アンカー1に引き回して環状をなす仮環状連結状態にした後、仮連結構造を解除すると、その段階でワイヤロープ端部が斜面下方に延びている状態(下方延出部2a)となっており、直ちにワイヤロープ端部を引っ張り引き絞ることができ、作業性が良好である。
また、この実施例では、ターンバックル4の位置が斜面傾斜方向をなす2つのアンカー間にあり、斜面下側の各方向のなかで、作業者の体重が牽引力として最も大きく作用するので、本発明のワイヤロープ張設方法が最も有効に機能する。
実施例の仮連結構造16は、ワイヤロープ2をボルト4cのリング部4cに装着したシンブル12cに沿わせてボルト4cのリング部4cに通し折り返した重なり部をクランプ管13cに通した後に、重なり部にビニルテープ14で仮固定して形成しているので、ビニルテープ14を取り除くという簡単な操作で仮連結構造16を解除することができる。また、連結解除した後のワイヤロープ引き絞りにより下方延出部2aが長くはなっているが、概ね元の状態に近い状態でクランプ管13cを圧縮することで本連結する作業を行うことができ、作業性が極めて良好である。
次いで、ワイヤロープ2の他端側Bをターンバックル4の他端側B’のボルト4cのリング部4cに仮連結する仮連結構造16の一部であるクランプ管13cをカシメ機で圧縮して、図11に示すようにワイヤロープの他端側Bに本連結構造15を形成して本連結する。また、斜面下方に延びている前記ワイヤロープ余長部分2a’を例えばビニルテープ17などで固定する。
このようにワイヤロープ2を人力で引き絞った状態では、ワイヤロープ2の緩みは小さいので、ターンバックル4を回して容易にワイヤロープ2に緊張力を付与することができる。図11の状態の後に、ターンバックル4の本体部4aを回してワイヤロープ2に所定の緊張力を付与すると、図4の作業終了状態となる。
上述の実施例では、予め準備しておくワイヤロープ2は、図5(イ)で説明したように、ワイヤロープ2の一端側Aをターンバックル4の一端側A’のボルト4bに本連結し、ワイヤロープ2の他端側Bはターンバックル4に螺合しているターンバックル他端側B’のボルト4cに仮連結構造16により仮連結しているが、ワイヤロープ2の両端部の構造については、図12(ロ)〜(ハ)に示すように、種々のタイプのワイヤロープを使用できる。
なお、図12(イ)のワイヤロープは図5(イ)のワイヤロープと同じものである。図12(イ)〜(ホ)において、ワイヤロープ2の両端部を加工したワイヤロープの全体をそれぞれワイヤロープ2A、2B、2C、2D、2Eで表す。
図12(ロ)のワイヤロープ2Bは、ワイヤロープ2の一端側Aをターンバックル4の本体部4aに螺合しているターンバックル一端側A’のボルト4bに本連結し、ワイヤロープ2の他端側Bはターンバックル4の本体部4aから外したターンバックル他端側B’のボルト4cに仮連結構造16により仮連結している。
このワイヤロープ2Bを用いてワイヤロープ張設作業をする場合には、前述した図7に対応する段階では図13(ロ)のようになる。
このワイヤロープ2Bを図8と同様な仮環状連結状態にする際には、
ターンバックル4の本体部4aから外したターンバックル他端側B’のボルト4cを本体部4aに螺合させる。
図12(ハ)のワイヤロープ2Cは、ワイヤロープ2の一端側Aを、本体部4aの両側にそれぞれボルト4b、4cを螺合させたターンバックル4の一端側A’のボルト4bに本連結し、ワイヤロープ2の他端側Bは、前述の仮連結構造16においてボルト4cのリング部4cに係合していない状態である仮連結環16’を形成している。
このワイヤロープ2Cを用いてワイヤロープ張設作業をする場合には、前述した図7に対応する段階では図13(ハ)のようになる。
このワイヤロープ2Cを図8と同様な仮環状連結状態にする際には、ワイヤロープ2の他端部Bから一旦、ビニルテープ14、シンブル12cを外した後、シンブル12cをターンバックル4の他端側B’のボルト4cのリング部4cに装着し、前述した通りの操作でワイヤロープ端部をリング部4cに通し、クランプ管13cに通し、ビニルテープ14を巻き付けて仮連結構造16を形成する。
図12(ニ)のワイヤロープ2Dは、図12(イ)のワイヤロープ2Aにおいて、ターンバックル4の他端側B’のボルト4cを本体部4aから外したものである。
このワイヤロープ2Dを用いてワイヤロープ張設作業をする場合には、前述した図7に対応する段階では図13(ニ)のようになる。
このワイヤロープ2Dを図8と同様な仮環状連結状態にする際には、ターンバックル両側のボルト4b、4cをターンバックル4の本体部4aのそれぞれの側に螺合させる。
図12(ホ)のワイヤロープ2Eは、ワイヤロープ2の一端側Aを、本体部4aの両側にそれぞれボルト4b、4cを螺合させたターンバックル4の一端側A’のボルト4bに本連結し、ワイヤロープ2の他端側Bは、特に端部加工しない単なるロープ端末のままとするが、シンブル12c、クランプ管13c及び図示略のビニルテープを添えておく。
このワイヤロープ2Eを用いてワイヤロープ張設作業をする場合には、前述した図7に対応する段階(この場合は、単なるロープ端末のままのワイヤロープ2の他端側Bと、ターンバックル4の他端側B’のボルト4cとを接近させた段階)では図13(ホ)のようになる。
このワイヤロープ2Eを図8と同様な仮環状連結状態にする際には、まず、ワイヤロープ2をクランプ管13cに通し、ワイヤロープ2の他端部Bをターンバックル4の他端部B’側のボルト4cのリング部4cに仮連結する。
その場合、ターンバックル4の他端側B’のボルト4cのリング部4cにシンブル12cを装着し、前記ワイヤロープ2の他端側Bを前記シンブル12cに沿わせて前記ボルト4cのリング部4cに通し折り返した重なり部をクランプ管13cに通し、前記重なり部のクランプ管13cよりリング部4cと反対側を例えばビニルテープ14で仮固定して仮連結構造16を形成する。
上述の実施例では、ターンバックル4の位置が、斜面傾斜方向X(その位置において最も急傾斜である方向)をなす2つのアンカー1間であるが、その場合に限らず、斜面の少なくとも上下方向に間隔をあけた2つのアンカー1間に位置させる場合に適用できる。
例えば、図14に示すように、例えば実施例のような三角形配置の3つのアンカー1のなかの側方のアンカー1と下部のアンカー1との間にターンバックル4を位置させる場合にも適用できる。
この場合でも、作業者はワイヤロープ2の引き絞りに際して、ワイヤロープ2の他端側Bのワイヤロープ端部を斜面の下向きに引っ張るので、やはり体重を利用した引っ張りをすることができ、ワイヤロープ2を大きな力で引っ張ることができる。
上述した各実施例では、図12(イ)(図5(イ)と同じ)のワイヤロープ2Aのように、ワイヤロープ2の一端側Aをターンバックル4の一端側A’のボルト4bに本連結する部分のシンブル12bと、ワイヤロープ2の他端側Bをターンバックル4の他端側B’のボルト4cのリング部4cに仮連結する仮連結構造16部分のシンブル12cとが同じ大きさであるとして図示したが、実際には図15に示したワイヤロープ2A’のように、仮連結構造16部分のシンブル12c’は、ワイヤロープ2の前記一端側Aを一端側のボルト4bに本連結する部分のシンブルとして用いたワイヤロープ径に対応する規格サイズのシンブル12cより大きいサイズのものを使用することが望ましい。例えば、ワイヤロープ径が8mmの場合、一端側のシンブル12bとして8mm径に対応する8mm用のシンブルを用い、他端側の大きなシンブル12c’には例えば12〜24mm用のシンブルを用いるのが好適である。
仮連結構造16としてシンブル及びクランプ管を用いる構造の場合、ワイヤロープの緩みを除くためにワイヤロープを引き絞る際、本連結するために最終的には、ワイヤロープ端部の重なり部を通したクランプ管をシンブル側に寄せるように押し込むが、使用するワイヤロープの径に対応する規格サイズのシンブルではその馬蹄形の形状が小さいので、クランプ管をシンブル側に押し込むために非常に大きな力が必要で、急な斜面状で人力で行うのはかなり困難である。しかし、図15のシンブル12c’のように、ターンバックル4の他端側B’のボルト4cのリング部4cに装着される前記シンブル12c’であれば、そのサイズが、ワイヤロープ径に対応する規格サイズのシンブル12bより大きいので、クランプ管をシンブル側に押し込む力が小さく済み、人力で容易にクランプ管をシンブル側に押し込むことができる。
上述の実施例では、ワイヤロープ2の他端側Bを、ターンバックル4の他端側B’のボルト4cのリング部4cに本連結する本連結構造15として、ワイヤロープ他端側を前記ボルトのリング部を通して折り返した重なり部を通したクランプ管13cをカシメ機でカシメする手段を採用しているが、これに限らず、重なり部をワイヤクリップで締着して本連結する手段を採用してもよい。また、重なり部の編み込み処理で本連結する手段を採用してもよい。なお、リング部にシンブルを装着して行なうことが望ましいが、シンブルを使用しないことも可能である。
本発明で使用するターンバックルは、斜面の地表面に概ね接した状態で回転させて長さ調節をするので、実施例のターンバックル4のように筒状の本体部4aにボルト4b、4cを螺合させた構造のものが好適であるが、本体部が枠形をなしているいわゆる枠型のターンバックルを用いることも可能である。
1 アンカー
2 ワイヤロープ
2a 下方延出部
2a’ ワイヤロープ余長部分
A ワイヤロープの一端側
B ワイヤロープの他端側
A’ ターンバックルの一端側
B’ ターンバックルの他端側
3 支圧板
4 ターンバックル
4a (ターンバックルの)本体部
4b (ターンバックルの)一端側のボルト(連結ボルト)
4b (一端側のボルトの)リング部(連結部)
4c (ターンバックルの)他端側のボルト(連結ボルト)
4c (他端側のボルトの)リング部(連結部)
5 (支圧板3の)底板
5a 中心穴
6 円筒
7 補強リブ
7a ワイヤロープを通す穴
8 座金
9 ナット
10 堅固な地盤
12b (ワイヤロープ一端側Aの)シンブル
13b (ワイヤロープ一端側Aの)クランプ管
12c、12c’ (ワイヤロープ他端側Bの)シンブル
13c (ワイヤロープ他端側Bの)クランプ管
14 (仮連結構造の一部をなす)ビニルテープ又は線状体
15 本連結構造
16 仮連結構造
17 (ワイヤロープ余長部分固定用の)ビニルテープ

Claims (6)

  1. 自然斜面に多数のアンカーを、間隔をあけて隣接する3本のアンカーが三角形の頂点に位置するような三角形配置で設置するとともに、各アンカーの頭部に支圧板を取り付けこれを締着して地盤に対する支圧力を与え、次いで三角形配置の各3本のアンカー間を、両端に連結ボルトを備えるターンバックルで連結されて環状をなす1本のワイヤロープで連結する斜面安定化工法におけるワイヤロープ張設方法であって、
    前記ワイヤロープの一端側を、当該ワイヤロープの斜面への配置前にあらかじめ前記ターンバックルの本体部に螺合しているか又は螺合していないターンバックルの一端側の連結ボルトの連結部に本連結しておき、
    前記ワイヤロープを、斜面上下方向をなす2つのアンカー間に前記ターンバックルが位置し、ワイヤロープの斜面上向きにした他端側が、両側の連結ボルトを螺合させた前記ターンバックルの斜面下向きになっている他端側の連結ボルトの連結部を通って斜面下向きに延びて、ワイヤロープが前記ターンバックルを介して環状をなす仮環状連結状態とし、
    次いで、ワイヤロープの斜面下向きに延びている前記他端側を斜面下向きに引っ張り引き絞って前記環状をなしているワイヤロープの緩みを除き、
    次いで、前記ワイヤロープの他端側を前記ターンバックルの他端側の連結ボルトの連結部に本連結し、
    次いで、ターンバックルを回転させてワイヤロープに緊張力を付与することを特徴とする斜面安定化工法におけるワイヤロープ張設方法。
  2. 前記ワイヤロープの他端側は、ターンバックルの他端側の連結ボルトの連結部に通したワイヤロープ端部を連結部に連結解除可能に連結する仮連結構造を予め形成しておき、このワイヤロープを用いて、ワイヤロープが前記ターンバックルを介して環状をなす仮環状連結状態とすることを特徴とする請求項1記載の斜面安定化工法におけるワイヤロープ張設方法。
  3. 前記ワイヤロープの他端側を前記ターンバックルの他端側の連結ボルトに本連結する手段は、前記仮連結構造を解除した後に本連結構造を形成するものであり、前記本連結構造は、ワイヤロープの他端側を前記連結ボルトの連結部を通して折り返した重なり部を固定する構造であり、前記重なり部の固定は、重なり部を通したクランプ管をカシメ工具でカシメするか、又は、重なり部をワイヤクリップで締着するか、又は、重なり部を編み込んで行なうことを特徴とする請求項2記載の斜面安定化工法におけるワイヤロープ張設方法。
  4. 前記2つのアンカー間に位置させるターンバックルの位置は、斜面傾斜方向をなす2つのアンカー間であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の斜面安定化工法におけるワイヤロープ張設方法。
  5. ワイヤロープ他端部の前記仮連結構造は、ターンバックルの他端側の連結ボルトの連結部にシンブルを装着し、ワイヤロープ端部をシンブルに沿わせて前記連結ボルトの連結部に通し折り返した重なり部をクランプ管に挿通させた後に、前記重なり部のクランプ管より連結部と反対側をテープ又は線状体で仮固定してなることを特徴とする請求項2記載の斜面安定化工法におけるワイヤロープ張設方法。
  6. ターンバックルの前記他端側の連結ボルトの連結部に装着されるシンブルのサイズは、ワイヤロープの前記一端側のシンブルとして用いた、ワイヤロープ径に対応する規格サイズのシンブルより大きいサイズであることを特徴とする請求項5記載の斜面安定化工法におけるワイヤロープ張設方法。
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