JP2014065182A - 殺菌フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた殺菌性を有し、殺菌層の劣化が抑制され、液体を用いることなく容易に殺菌対策を行うことができる、殺菌フィルムを提供する。
【解決手段】基材1の一面側に、殺菌層2を有し、当該基材1の前記殺菌層2とは反対の面側に、粘着剤層3と、剥離層4とを有する殺菌フィルム10であって、前記殺菌層2が、光触媒を無機吸着剤で被覆してなる複合材料と、金属粒子と、樹脂バインダーとを含有する、殺菌フィルム。
【選択図】図1

Description

本発明は、殺菌フィルムに関するものである。
酸化チタン、酸化亜鉛等に代表される光触媒は、光触媒活性を示すものとして知られている。光触媒活性とは、酸化物半導体粒子がそのバンドギャップ以上のエネルギーをもつ光を吸収して励起され、発生した電子及び正孔がその粒子表面に吸着している物質と電子授受を行うことにより、その吸着物質を酸化、あるいは還元して分解することをいう。
このように光触媒は、表面に付着した有機物を分解することから、消臭、防汚、抗菌等、種々の分野での応用が試みられている。
特許文献1には、バインダーが分解することにより、物性低下を招いたり、着色することを抑制し、且つ、光触媒活性が発揮できる塗膜等を形成する手法として、非晶質リン酸カルシウムの粒子のまわりに半導体光触媒の粒子が固着してなる粒子をバインダーと組み合わせた、抗菌性消臭性組成物が開示されている。しかしながら、特許文献1の手法は、非晶質リン酸カルシウム粒子のまわりに半導体光触媒の粒子が固着しているため、半導体光触媒は有機系バインダーに直接接触しやすく、有機系バインダーの分解を充分に抑制できるものではなかった。また、有機物を吸着しうる非晶質リン酸カルシウムが表面露出していないため、有機物を十分に吸着せず、抗菌効果も不十分であった。
特許文献2には、光半導体粉末及び金属粉末とを組合わせた光触媒と、吸着材料と、色料と、ビヒクルを含有する印刷インキとしての被着処理剤が記載されている。
特許文献1の抗菌性消臭性組成物や、特許文献2の被着処理剤は、対象物に直接コーティングして使用するものであった。
特許第3533901号公報 特許第2963657号公報
近年、感染症の拡大の防止等のため、病院や介護施設、学校等の公共施設や、高い衛生基準の求められる食品加工工場、多くの人が集まる商業施設や公共交通機関等において、液体を用いることなく殺菌対策をする需要が高まっている。光触媒を殺菌用途として用いる場合には、光触媒を被着した床材や壁紙や家具等の製品を導入する方法が考えられるが、このような方法では、現有の物を活かして殺菌対策を行うことが困難である。また、特許文献1や特許文献2のように光触媒を対象物に直接被着する場合には、光触媒が対象物と接触するため、対象物の材質によっては対象物を劣化させてしまう恐れがあった。
本発明は、このような状況下になされたものであり、優れた殺菌性を有し、殺菌層の劣化が抑制され、液体を用いることなく容易に殺菌対策を行うことができる、殺菌フィルムを提供することを目的とする。
本発明に係る殺菌フィルムは、基材の一面側に、殺菌層を有し、当該基材の前記殺菌層とは反対の面側に、粘着剤層と、剥離層とを有する殺菌フィルムであって、前記殺菌層が、光触媒を無機吸着剤で被覆してなる複合材料と、金属粒子と、樹脂バインダーとを含有することを特徴とする。
本発明の殺菌フィルムは、前記複合材料における、前記光触媒が酸化チタンであり、前記無機吸着剤が、リン酸カルシウムであることが、より優れた殺菌性を有することから好ましい。
本発明の殺菌フィルムは、前記光触媒の表面に前記金属粒子が担持していることが、殺菌効果に優れている点から好ましい。
本発明の殺菌フィルムは、前記基材と、前記殺菌層との間に、更にハードコート層を有していてもよい。
本発明の殺菌フィルムは、前記粘着剤層及び前記剥離層をそれぞれ2層以上有していてもよい。
本発明の殺菌フィルムは、前記粘着剤層が、熱可塑性エラストマーと可塑剤とを含むことが、透明性に優れ、かつ、再剥離性に優れ、貼り直しが容易である点から好ましい。
本発明によれば、優れた殺菌性を有し、殺菌層の劣化が抑制され、液体を用いることなく容易に殺菌対策を行うことができる、殺菌フィルムを提供することができる。
図1は、本発明に係る殺菌フィルムの一例を示す、概略図である。 図2は、本発明に係る殺菌フィルムの別の一例を示す、概略図である。 図3は、本発明に係る殺菌フィルムの別の一例を示す、概略図である。 図4は、本発明に係る殺菌フィルムの別の一例を示す、概略図である。 図5は、本発明に係る殺菌フィルムの別の一例を示す、概略図である。 図6は、本発明に係る殺菌フィルムの別の一例を示す、概略図である。 図7は、本発明に係る殺菌フィルムの別の一例を示す、概略図である。 図8は、本発明に係る殺菌フィルムの別の一例を示す、概略図である。 図9は、本発明に係る殺菌フィルムの別の一例を示す、概略図である。
以下、本発明に係る殺菌フィルムについて説明する。
なお、本発明において(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルのいずれかであることを意味し、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートのいずれかであることを意味する。
本発明に係る殺菌フィルムは、基材の一面側に、殺菌層を有し、当該基材の前記殺菌層とは反対の面側に、粘着剤層と、剥離層とを有する殺菌フィルムであって、リン酸カルシウムと酸化チタンとの複合体と、金属粒子と、樹脂バインダーとを含有することを特徴とする。
本発明の殺菌フィルムについて、図を用いて説明する。図1は、本発明に係る殺菌フィルムの一例を示す、概略図である。図1の例に示されるように、本発明の殺菌フィルム10は、基材1の一面側に殺菌層2を有し、当該基材1の殺菌層2とは反対の面側に、粘着剤層3と当該粘着剤層3を保護する剥離層4を有している。なお、本発明の殺菌フィルムは、使用時に剥離層4が剥離される。
図2〜図9は、それぞれ、本発明の殺菌フィルムの別の一例を示す概略図である。図2の例に示されるように、本発明の殺菌フィルム10は、基材1と殺菌層2との間に、更にハードコート層5を有していてもよい。また、図3の例に示されるように、本発明の殺菌フィルム10は、粘着剤層3及び剥離層4をそれぞれ2層以上有するものであってもよい。粘着剤層3と剥離層4を2層以上とすることにより、例えば、粘着剤層3の粘着性が低下した際に、剥離層4を順次剥離していくことで、新たな粘着剤層3が表面に露出するため、本発明の殺菌フィルムを繰り返し使用することができる。
本発明の殺菌フィルムは、図4〜図9の例に示されるように、模様6を付したものであってもよい。模様6を付することにより、本発明の殺菌フィルムは任意のデザインが付されたものとすることができる。
模様6は、典型的には基材2の任意の面に形成することができる。模様6は、例えば、図4のように、基材1の殺菌層4側表面に形成されていてもよく、図5のように、基材1の粘着剤層3側表面に形成されていてもよい。また、図6のように基材1の両面にそれぞれ任意の模様6を形成することもできる。ハードコート層5を有する場合には、図7のように、基材1のハードコート層5側表面に模様6が形成されていてもよいし、図8のように粘着剤層3側表面に形成されていてもよいし、図9のように、基材1の両面にそれぞれ任意の模様6が形成されていてもよい。
本発明の殺菌フィルムは、少なくとも基材と、殺菌層と、粘着剤層と、剥離層とを有するものであり、本発明の効果を損なわない限り、必要に応じて更に他の層を有していてもよいものである。
以下、このような本発明の殺菌フィルムについて、順に説明する。
[殺菌層]
本発明において、殺菌層は、光触媒を無機吸着剤で被覆してなる複合材料と、金属粒子と、樹脂バインダーとを含有する。
光触媒を無機吸着剤で被覆してなる複合材料と、金属粒子と、樹脂バインダーとを組み合わせることにより、光触媒による作用によって、優れた殺菌力を有しながら、樹脂バインダーが劣化乃至分解されにくい殺菌層とすることができる。
本発明において光触媒は、その表面を無機吸着剤で被覆されている。ここで、無機吸着剤とは、有機物を吸着して保持する性質を有するものであり、当該無機吸着剤は、細菌、ウィルス、カビ等を吸着して保持する性質を有するものと推定される。無機吸着剤に吸着して保持された細菌等は、光触媒と接触することにより、酸化還元作用によって分解されるものと推定される。
本発明に用いられる殺菌層は、少なくとも、光触媒を無機吸着剤で被覆してなる複合材料と、金属粒子と、樹脂バインダーとを含有するものであり、本発明の効果が損なわれない限り、必要に応じて他の成分を含有していてもよいものである。
以下、殺菌層に用いられる各成分について、順に説明する。
<光触媒を無機吸着剤で被覆してなる複合材料>
本発明において光触媒は、光照射により有機物を分解可能な光触媒の中から適宜選択して用いることができる。このような光触媒の具体例としては、例えば、酸化チタン(TiO)、チタン酸ナトリウム(NaTiO、NaTi13等)、チタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化タングステン(WO)、硫化カドミニウム(CdS)、ニオブ酸カリウム(KNbO、KNb17等)、酸化鉄(Fe)、酸化タンタル(Ta)、酸化スズ(SnO)、酸化ビスマス(Bi)、酸化ニッケル(NiO)、酸化銅(CuO)、酸化ケイ素(SiO)、硫化モリブデン(MoS)、インジウム鉛(InPb)、酸化ルテニウム(RuO)、酸化セリウム(CeO)等が挙げられる。これらの化合物において、光触媒機能の発現がその結晶型に依存しているものについては、光触媒機能を発現可能な結晶型の化合物が使用される。これらの光触媒は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明においては、上記光触媒の中でも、化学的に安定し、衛生上の問題がないことから、酸化チタンを用いることが好ましい。酸化チタン粒子の結晶構造は、アナターゼ型、ルチル型のいずれであってもよい。中でも、バンドギャップが大きく酸化還元作用が強いことから、アナターゼ型であることが好ましい。
酸化チタンの粒径は、0.01〜2.0μmが好ましく、0.3〜0.6μmがより好ましい。
本発明において光触媒は、無機吸着剤で被覆されてなる複合材料として用いられる。光触媒が無機吸着剤で被覆されていることにより、当該光触媒と、後述する樹脂バインダーとが直接接触することを避けられるため、光触媒の酸化還元作用による、樹脂バインダーの劣化乃至分解が抑制される。また、無機吸着剤は、細菌、ウィルス、カビなどを吸着して保持する性質を有するため、表面に被覆した無機吸着剤が細菌等を保持することにより、当該保持された細菌等が効率的に光触媒の酸化還元作用を受けることができるからである。
なお、被覆とは、光触媒粒子表面の少なくとも一部を無機吸着剤が覆っていることをいう。光触媒粒子表面の50%〜95%を無機吸着剤が覆っていることが好ましく、光触媒粒子表面の55%〜90%を無機吸着剤が覆っていることがより好ましい。上記上限値以下であれば、光触媒への光の照射量が十分なものとなり、優れた殺菌性を発揮する。また、上記下限値以上であれば、殺菌層中の樹脂バインダー等の劣化が、より抑制することができる。
上記光触媒を被覆する無機吸着剤は、有機物を吸着する従来公知の吸着材の中から適宜選択して用いることができ、中でも、多孔質の無機化合物が好ましい。無機吸着剤の具体例としては、例えば、フルオロアパタイト、クロロアパタイト、ハイドロキシアパタイト等のリン酸カルシウムや、窒化アパタイト、炭酸アパタイト等のアパタイト(燐灰石);シリカ;アルミナ;ゼオライト;活性炭等が挙げられる。これらの無機吸着剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの無機吸着剤の中でも、細菌、ウィルス、カビ等のタンパク質の吸着性の点から、リン酸カルシウムを用いることが好ましく、中でも、ハイドロキシアパタイト[Ca10(PO(OH)]がより好ましい。
無機吸着剤の粒径は、大きな表面積を確保すると共に、光触媒の表面に被覆することが可能な点から、0.001〜1.0μmが好ましく、中でも、0.01〜0.05μmであることが好ましい。
光触媒と、無機吸着剤との混合割合は、光触媒に光が到達可能な範囲で適宜設定されればよい。殺菌性を良好なものとする点から、光触媒100質量部に対して、無機吸着剤が1〜50質量部であることが好ましく、無機吸着剤が10〜30質量部であることがより好ましい。
光触媒を無機吸着剤で被覆してなる複合材料を製造する方法は、例えば、リン酸又はリン酸塩と、水溶性のカルシウム塩と、酸化チタンとを水中で懸濁させ、リン酸マルトデキストリンやリン酸オリゴ糖を触媒として加え、pHを5〜9に調整後、温度を30℃以上に加熱して、反応させることにより、酸化チタンをリン酸カルシウムで被覆してなる複合材料を製造することができる。
<金属粒子>
本発明において金属粒子は、光触媒の励起状態を安定化させ、光触媒作用を向上させるために用いられる。光触媒作用をより向上する点からは、殺菌層中において、前記光触媒粒子の表面に前記金属粒子が担持していることが、好ましい。
光触媒粒子の表面に金属粒子を担持させる手法は、従来公知の方法を適宜選択して用いることができる。例えば、光触媒を無機吸着剤で被覆してなる複合材料と、金属粒子とを溶媒中で混合することにより得ることができる。
金属粒子としては、導電性を有するものであればよく、特に限定されないが、導電性及び経時安定性の点から、白金、金、銀、又は銅であることが好ましく、更に、粒子自体が抗菌性を有することから、銀粒子であることがより好ましい。
金属粒子の粒径は、適宜調整すればよいものであるが、光触媒粒子の表面に担持し易い点から、0.05〜0.1μmが好ましい。
光触媒粒子と金属粒子との混合割合は、殺菌性を向上する点から、光触媒粒子100質量部に対して、金属粒子が1〜55質量部であることが好ましく、20〜30質量部であることがより好ましい。
<樹脂バインダー>
殺菌層中の樹脂バインダーは、殺菌層に充分な硬度を付与するものであり、硬化性バインダー成分の硬化物であることが好ましい。硬化性バインダー成分としては、従来公知の硬化性バインダー成分の中から適宜選択して用いることができ、殺菌フィルム中に模様を形成する場合には、透光性を有するものが好ましい。
硬化性バインダー成分としては、例えば、可視光線、紫外線、電子線等により重合硬化させることができる光硬化性化合物を含む光硬化性バインダー成分や、加熱により重合硬化させることができる熱硬化性化合物を含む熱硬化性バインダー成分を含むものを用いることができ、光硬化性バインダー成分が好ましく用いられる。
光硬化性化合物としては、光硬化性官能基を有する化合物が挙げられる。光硬化性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性不飽和結合含有基及びエポキシ基、オキセタニル基等が挙げられる。光硬化性官能基を有する化合物としては、エチレン性不飽和結合含有基を有する化合物が好ましく、エチレン性不飽和結合含有基を2つ以上有する化合物がより好ましく、中でも、エチレン性不飽和結合含有基を2つ以上有する多官能性(メタ)アクリレート系化合物が更により好ましい。
多官能性(メタ)アクリレート系化合物としては、2官能(メタ)アクリレートとして、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテトラエトキシジアクリレート、ビスフェノールAテトラプロポキシジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート等が挙げられる。
3官能以上の(メタ)アクリレート系化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸変性トリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、これら(メタ)アクリレートは、分子骨格の一部を変性しているものでもよく、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、カプロラクトン、イソシアヌル酸、アルキル、環状アルキル、芳香族、ビスフェノール等による変性がなされたものも使用することができる。
また、エチレン性不飽和結合含有基を2つ以上有する多官能性(メタ)アクリレート系化合物としては、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、側鎖にエチレン性不飽和結合含有基を有するアクリレート系重合体等が挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、多価アルコール及び有機ジイソシアネートとヒドロキシ(メタ)アクリレートとの反応によって得られる。
また、エポキシ(メタ)アクリレートで好ましいものは、3官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレート、2官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等と多塩基酸と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレート、及び2官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等とフェノール類と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレートである。
光硬化性バインダー成分を用いる場合には、反応を促進するために光重合開始剤を更に含有してもよい。本発明において光重合開始剤は、従来知られている各種光重合開始剤の中から、適宜選択して用いることができる。
殺菌層中における樹脂バインダーの含有量は、通常、殺菌層の全固形分に対して、10〜50質量%であることが好ましく、30〜50質量%であることがより好ましい。
なお、重合開始剤を用いる場合、当該重合開始剤の含有量は、樹脂バインダーに対して1〜10質量%であることが好ましい。
<その他の成分>
殺菌層には、上記成分のほかに、帯電防止剤、着色剤(顔料、染料)、難燃剤、シランカップリング剤、重合禁止剤、酸化防止剤、表面改質剤などを添加することができる。
また、凝集防止効果及び沈降防止効果、その他、レベリング性などの特性の向上のため、各種界面活性剤を用いることができる。界面活性剤としては、シリコーンオイル、フッ素系界面活性剤などが挙げられる。
<殺菌層の形成方法>
殺菌層の形成方法は、従来公知のものの中から適宜選択して用いることができる。例えば、基材や後述するハードコート層上に、光触媒を無機吸着剤で被覆してなる複合材料と、金属粒子と、バインダー成分と、必要に応じて他の成分を含有する殺菌層形成用組成物を、塗布して、必要に応じて、加熱又は露光により硬化することにより得ることができる。
前記殺菌層形成用組成物は、塗工性を向上する点から、通常、溶媒が用いられる。殺菌層形成用組成物に用いられる溶媒としては、前記殺菌層形成用組成物に用いられる各成分とは反応せず、当該各成分を溶解乃至分散できる溶媒の中から適宜選択して用いることができる。このような溶媒の具体的としては、例えば、ベンゼン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、プロピレングリコールモノエチルエーテル(PGME)等のエーテル系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化アルキル系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒、およびジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、シクロヘキサン等のアノン系溶媒、メタノール、エタノール、およびプロパノール等のアルコール系溶媒を例示することができるが、これらに限られるものではない。また、殺菌層形成用組成物に用いられる溶媒は、1種類単独で用いてもよく、2種類以上の溶媒の混合溶媒でもよい。
殺菌層形成用組成物を塗布する方法は、所望の厚みの殺菌層を精度良く塗布できる方法であればよく、従来公知の方法の中から適宜選択すればよい。例えば、グラビアコート法、リバースコート法、ナイフコート法、ディップコート法、スプレーコート法、エアーナイフコート法、スピンコート法、ロールコート法、プリント法、浸漬引き上げ法、カーテンコート法、ダイコート法、キャスティング法、バーコート法、エクストルージョンコート法、E型塗布方法などが挙げられる。
本発明において殺菌層の厚みは、特に限定されず、適宜調整すればよい。充分な殺菌性を有する点から、50nm〜2000nmであることが好ましく、100〜1000nmであることがより好ましい。
[基材]
本発明において基材は、殺菌層及び粘着層を支持するものであればよく、透明であっても、不透明であってもよい。対象物への貼付のし易さの点からは、可撓性を有するものであることが好ましい。
基材の具体例としては、例えば、トリアセチルセルロース等のアセチルセルロース系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリエチレンやポリメチルペンテン等のオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエーテルサルホンやポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテル、ポリエーテルケトン、アクロニトリル、メタクリロニトリル、シクロオレフィンポリマー、シクロオレフィンコポリマー等の樹脂の他、コート紙、アート紙、キャスト紙などの塗工紙が好適なものとして挙げられる。
基材の厚さは、適宜選択すればよいものであるが、10〜300μmであることが好ましく、40〜200μmとすることがより好ましい。
基材の表面には、更に模様が付されていてもよい。当該模様は、対象物に貼付後、当該対象物に意匠性を付与するものであり、任意の模様とすることができる。
模様の具体例としては、例えば、木目模様、石目模様、布目模様、格子模様、縞模様の他、全面が単一色のものであってもよく、更に、文字、図形、記号等が付されたものであってもよい。
[粘着剤層]
粘着剤層は、少なくとも粘着剤を含む粘着剤組成物によって形成された層である。本発明において粘着剤とは、接着剤の一種をいい、接着剤のうち、接着の際には単に適度な加圧(通常、軽く手で押圧する程度)のみにより、表面の粘着性のみで接着可能なものをいう。粘着剤は、1種単独の化合物のみからなるものでもよく、2種以上の化合物の組み合わせにより粘着剤として機能するものであってもよい。
本発明の粘着剤層は、更に他の接着剤等を用いることなく適度な加圧のみにより、被着体に貼り付け可能なように設計されていることが好ましい。
粘着剤は、従来公知のものの中から、必要に応じて、光透過性、耐候性等を考慮して、適宜選択して用いることができる。
本発明においては、透明性、貼合せ作業性に優れ、被着面から剥離する際に、糊のこりが生じにくい点から、熱可塑性エラストマーと、可塑剤とを含む粘着剤であることが好ましい。
上記好ましい粘着剤を構成する熱可塑性エラストマーとしては、種々のものを用いることができるが、例えば、スチレンモノマーユニットとゴムモノマーユニットからなるブロック共重合体が挙げられる。かかる熱可塑性エラストマーとしては、例えば、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレン(SIS)、ポリスチレン−ポリブチレン−ポリスチレン(SBS)、ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)ブロック−ポリスチレン(SEBS)、ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック−ポリスチレン(SEPS)、ポリスチレン−ポリイソプレン(SI)、ポリスチレン−ポリブチレン(SB)、ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック(SEP)などが挙げられ、中でも、SEBS、SEPSが好ましい。例えば、SEBSを用いる場合、その質量平均分子量は、例えば、20,000〜500,000であるのが好ましく、より好ましくは50,000〜350,000である。かかるエラストマーの市販品としては、例えば、クレイトンG1651(SEBS型、クレイトンポリマー社製)が好適に例示される。上記熱可塑性エラストマーは、水素添加されたものであってもよい。
また、上記好ましい粘着剤を構成する可塑剤は、従来公知の可塑剤の中から適宜選択して用いることができる。
上記スチレンモノマーユニットとゴムモノマーユニットからなるブロック共重合体と組み合わせて用いる場合には、ゴムモノマーユニットに対する親和性が高いが、スチレンモノマーユニットに対する親和性が低い可塑剤を選択することが好ましい。このような可塑剤としては、例えば、ナフテン系オイル、パラフィン系オイル等が挙げられる。ナフテン系オイル、及びパラフィン系オイルは、いずれかを単独で用いてもよく、これらを組み合せて用いてもよい。
前記ナフテン系オイルは、公知のものの中から適宜選択して用いればよい。
ナフテン系オイルの引火点は、100〜300℃であることが好ましく、150〜280℃であることがより好ましい。ナフタレン系オイルの流動点は、−30〜−5℃であることが好ましく、−25〜−10℃であることが好ましい。ナフテン系オイルの比重は、0.83〜0.87であることが好ましい。また、ナフテン系オイルの質量平均分子量は、100〜1000であることが好ましく、150〜450であることがより好ましい。
また、前記パラフィン系オイルは、公知のものの中から適宜選択して用いればよい。
パラフィン系オイルの引火点は、100〜300℃であることが好ましく、150〜280℃であることがより好ましい。パラフィン系オイルの流動点は、−30〜−5℃であることが好ましく、−25〜−10℃であることが好ましい。パラフィン系オイルの比重は、0.89〜0.91であることが好ましい。また、パラフィン系オイルの質量平均分子量は、100〜1000であることが好ましく、150〜450であることがより好ましい。
熱可塑性エラストマーと可塑剤との配合比(質量比)は、特に制限されないが、10:90〜90:10であること好ましく、20:80〜80:20であることがより好ましい。
前記粘着剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて更に、他の成分を含有してもよい。他の成分としては、例えば、カルボン酸変性熱可塑性エラストマーと架橋剤とを含有する接着剤成分などが挙げられる。粘着剤層が接着剤成分を含有することにより被着面との密着性が向上する。
前記カルボン酸変性熱可塑性エラストマーとしては、例えば、前記熱可塑性エラストマーのカルバン酸変性体等が挙げられる。カルボン酸変性に用いられるカルボン酸としては、例えば、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸及びステアリン酸などの脂肪族飽和モノカルボン酸;コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸及びセバシン酸などの脂肪族飽和ジカルボン酸;アクリル酸、プロピロル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸及びオレイン酸などの脂肪族不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸及びメサコン酸などの脂肪族不飽和ジカルボン酸等が挙げられる。中でも、脂肪族不飽和ジカルボン酸であることが好ましく、マレイン酸であることがより好ましい。
上記のカルボン酸変性熱可塑性エラストマーは、市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、タフテックM1911、M1913、M1943(以上、商品名、旭化成工業株式会社製)、FG−1901X(商品名、クレイトンポリマー社製品)などが挙げられる。
また、前記接着剤成分を構成する架橋剤は、前記カルボン酸変性熱可塑性エラストマーとの組み合わせを考慮して適宜選択することができる。架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、エポキシ系架橋剤等が挙げられ、市販品を用いることができる。具体的には、例えば、日本ポリウレタン工業製のコロネートHL(ヘキサメチレンジイソシアネート、HDI−TMPアダクト)、東洋インキ製BXX5134(アジリジン系架橋剤)、日本触媒製エポクロスRPS−1005(オキサゾリン系架橋剤)、三菱瓦斯化学製TETRAD−X、TETRAD−C(共にエポキシ系架橋剤)等が挙げられる。
[剥離層]
本発明において剥離層は、従来公知のものの中から適宜選択して用いることができる。剥離層としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、セルロース樹脂、シリコーン樹脂、塩化ゴム、カゼイン、各種界面活性剤、金属酸化物等の中から1種のみ選んで単独で又は2種以上を選んで混合して用いることができる。
[ハードコート層]
本発明においては、必要に応じて、更にハードコート層等を有していてもよい。本発明においてハードコート層とは、JIS5600−5−4(1999)で規定される鉛筆硬度試験で「H」以上の硬度を示すものをいう。
ハードコート層は、従来公知のハードコート層の中から適宜選択して用いることができる。ハードコート層は、通常、少なくともバインダー成分を含有するハードコート層用樹脂組成物の硬化物からなる。
ハードコート層用樹脂組成物は、通常、硬化性バインダー成分と溶媒とを有するものであり必要に応じて、重合開始剤を含んでいてもよい。
なお、硬化性バインダー成分、溶媒、及び重合開始剤は、前記殺菌層において用いられたものと同様のものを用いることができるため、ここでの説明は省略する。
ハードコート層の厚みは、求められる強度などによって適宜選択することができ、十分な硬度を得て、カールやクラックの発生を抑制する点から、0.1〜100μmであることが好ましく、0.8〜20μmであることがより好ましく、3〜20μmであることが更により好ましい。
(使用方法)
本発明に係る殺菌フィルムは、剥離層を剥離し、所望の被着体、例えば、病院や介護施設、学校等の公共施設や、高い衛生基準の求められる食品加工工場、多くの人が集まる商業施設や公共交通機関等において、床、壁、手すり、家具、エレベーター等のボタン、公衆便所周辺部材等に貼付けて使用することができる。
本発明に係る殺菌フィルムは、光触媒効果に優れた、光触媒を無機吸着剤で被覆してなる複合材料を用いていることから、ブラックライト使用時のみならず、蛍光灯下であっても殺菌性を発揮することができる。
以下、本発明について実施例を示して具体的に説明する。これらの記載により本発明を制限するものではない。
(製造例1 殺菌層形成用組成物の調製)
銀粒子が担持したリン酸カルシウム被覆アナターゼ型酸化チタン(ハイドロキシアパタイト:酸化チタン:銀=15:75:10(質量比))30質量部と、ペンタエリスリトールアクリレート(PETA、日本化薬株式会社製、KAYARAD PET−30)60質量部と、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製、イルガキュア181)45質量部を添加混合し、更に、イソプロピルアルコールを加えて、固形分濃度が25質量%の殺菌層形成用組成物1を得た。
(製造例2 殺菌層形成用組成物の調製)
製造例1において、銀粒子が担持したリン酸カルシウム被覆アナターゼ型酸化チタンを40質量部、PETAを60質量部に変更した以外は、製造例1と同様にして、固形分濃度が25質量%の殺菌層形成用組成物2を得た。
(比較製造例1 層形成用組成物の調製)
製造例1において、銀粒子が担持したリン酸カルシウム被覆アナターゼ型酸化チタンの代わりに、酸化チタン粒子分散液(商品名;HTPS−01、テイカ株式会社製)固形分30質量部とした以外は、製造例1と同様にして、固形分濃度が25質量%の比較殺菌層形成用組成物1を得た。
(比較製造例2 層形成用組成物の調製)
製造例1において、銀粒子が担持したリン酸カルシウム被覆アナターゼ型酸化チタンを用いなかった以外は、製造例1と同様にして、固形分濃度が25質量%の比較殺菌層形成用組成物2を得た。
(実施例1)
片面に易接着処理がされた幅1000mmで厚さ100μmの長尺ロール巻2軸延伸透明ポリエチレンテレフタレート(PET)基材上に、製造例1で得られた殺菌層形成用組成物1を、バーコーターを用いて500nmの厚みで塗工し、紫外線を照射して硬化することにより、殺菌層を形成した。また、PET基材の殺菌層とは反対側の面に、粘着フィルム(パナック社製、ゲルポリ、PET基材上に粘着層と剥離層が形成された積層体)を、ラミネーターを用いて貼合し、殺菌フィルム1を得た。
(実施例2)
実施例1において、殺菌層形成用組成物の代わりに、製造例2で得られた殺菌層形成用組成物2を用いた以外は、実施例1と同様にして、殺菌フィルム2を得た。
(比較例1、2)
実施例1において、殺菌層形成用組成物の代わりに、比較製造例1及び比較製造例2で得られた比較層形成用組成物をそれぞれ用いた以外は、実施例1と同様にして、比較殺菌フィルム1及び2を得た。
[殺菌性評価]
実施例、及び比較例で得られた殺菌フィルムの殺菌性を、JIS Z2801(2010)のフィルム密着法に準拠して、評価した。
具体的には、実施例及び比較例で得られた殺菌フィルムの殺菌層が50mm角の正方形になるように切り取り、これを試験片とした。また、実施例1で用いたPET基材を同様の試験片として、コントロールとした。次いで、各試験片にそれぞれ大腸菌を有する所定の菌液を0.4mL滴下した。その上に、40mm角のポリエチレンテレフタレートフィルムをかぶせ、当該フィルムを密着した。当該各試験片を、培養器中で温度35℃、相対湿度90%、蛍光灯照射下で、24時間培養し、培養後の生菌数を測定した。
また、これとは別に、試験菌液接種直後の試験片の生菌数(試験前生菌数)を測定した。
結果を表1に示す。
[殺菌層の劣化評価]
上記殺菌性評価後の殺菌フィルムの表面を目視で観察し、殺菌層の劣化を評価した。結果を表1に示す。
<評価基準>
○:殺菌層の変化が認められなかった。
×:殺菌層に黄変等の変化が認められた。
[結果のまとめ]
表1の通り、光触媒を無機吸着剤で被覆してなる複合材料と、金属粒子と、樹脂バインダーとを含有する、実施例1及び2の殺菌フィルムは、殺菌性に優れていることが明らかとなった。無機吸着剤で被覆されていない光触媒を用いた比較例1の殺菌フィルムは、殺菌性が認められたものの、実施例よりも劣っていた。また、評価後の殺菌層を目視で確認したところ表面が黄色に変化しており、有機物の劣化が認められた。比較例1で用いられた光触媒は、菌を吸着する無機吸着剤で被覆されていないため、菌に対する触媒作用が効率よく行われなかったものと推測される。また、光触媒表面には、樹脂バインダーが直接接触しているため、当該樹脂バインダーが光触媒作用によって分解され、殺菌層が劣化したものと推測される。
1 基材
2 殺菌層
3 粘着層
4 剥離層
5 ハードコート層
6 模様
10 殺菌フィルム

Claims (6)

  1. 基材の一面側に、殺菌層を有し、当該基材の前記殺菌層とは反対の面側に、粘着剤層と、剥離層とを有する殺菌フィルムであって、前記殺菌層が、光触媒を無機吸着剤で被覆してなる複合材料と、金属粒子と、樹脂バインダーとを含有する、殺菌フィルム。
  2. 前記複合材料における、前記光触媒が酸化チタンであり、前記無機吸着剤が、リン酸カルシウムである、請求項1に記載の殺菌フィルム。
  3. 前記光触媒の表面に前記金属粒子が担持している、請求項1又は2に記載の殺菌フィルム。
  4. 前記基材と、前記殺菌層との間に、更にハードコート層を有する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の殺菌フィルム。
  5. 前記粘着剤層及び前記剥離層をそれぞれ2層以上有する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の殺菌フィルム。
  6. 前記粘着剤層が、熱可塑性エラストマーと可塑剤とを含む、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の殺菌フィルム。
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