JP2014062325A - コーティング装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】マグネトロンスパッタリング装置を用い、物品上に材料のスパッタ蒸着をしコーティングを形成する際に、得られるコーティングの質を維持しつつ、従来のスパッタリング蒸着よりも向上した蒸着速度でコーティング形成を可能にする装置及びコーティング方法の提供。
【解決手段】マグネトロンのターゲットの後面を略全面に渡り冷却液体を流通してマグネトロンを効果的に冷却する。さらにマグネトロン内に比較的強い磁場を使用し、同時に電圧が上昇するより速い速度で電流を上げることによりマグネトロンへの電力を上げることによって、形成されるコーティングに損傷を与えることなく、スパッタ蒸着速度を上げることが可能となる。
【選択図】図8

Description

本出願に係わる発明は、コーティング、特に、対応するマグネトロンの一部として配置された一つの又は一群のターゲットからの材料のスパッタリングによるコーティングに使用される装置に関するものである。
また、本発明は耐腐食性で、従ってコーティングがなければ通常の環境条件下で腐食されやすい物品の保護を可能にする、改善されたコーティングの提供に関するものである。
物品上に材料を塗布して一または複数のコーティング層を形成する際に、マグネトロンに位置したターゲットからの材料のスパッタリングを用いることは周知である。
使用される装置にはいくつか異なる方式あり、その一つが、閉磁場アンバランスドマグネトロン配列と呼ばれるもので、マグネトロンが真空に保たれたコーティング容器内で離間配列され設置されたものである。
コーティングを施される物品は選択的にコーティング容器内に付置され、当該物品が当該ターゲットからスパッタされた材料に曝露されるように移動されてもよい。
ターゲットを選択的に活性化させ、かつ/又は、コーティング容器内にガスを選択的に導入することで、特定の層形状と当該層の形成を調整することが可能となり、よってコーティングが自在に形成できるようになる。
マグネトロンスパッタリング装置に関して周知の問題は、蒸着速度が他のコーティング形成手段と比較して相対的に遅くなりえることである。このことにより、マグネトロンスパッタリング方法を用いて、比較的高コスト物品にコーティングを塗布する場合は、そのコーティングの質は標準的なものとなるが、低コスト物品のコーティングは必ずしも商業的に実用的ではないと、いわれる傾向にあった。また、物品のコーティングはより高い蒸着速度の他の蒸着方法によりなされるということを意味しているが、しばしば当該コーティングの質は比較的低いものとなる。そのような物品の一例が、特に自動車やその他車両パワーシステムに使われる燃料電池用のプレートである。燃料電池プレートは腐食性のある液体中で使用されるので、当該燃料電池プレートは腐食から保護する必要がある。
従来は、このことを当該燃料電池プレートを、金や白金といった貴金属などの不活性金属によりコーティングによって行っている。しかし、これらの材料は高価である。一方、この特定の使用においては塗布されるコーティングが導電性であるということも重要であり、実際他の多くの使用において、導電性かつ耐腐食性コーティングを提供できるようにしたいと切望されている。
本発明の目的の一つは、材料のスパッタ蒸着により向上した蒸着速度でコーティングを形成することを可能にし、かつ、少なくとも、従来のスパッタリング蒸着により得られるコーティングの質を維持しつつ、上記のコーティング形成を行うことを可能にする装置を提供することにある。第二の目的は、導電性を有したい腐食性のある、代替物品コーティングを提供し、更には、より優れたトライボロジー性能を有するコーティングを提供することにある。
本発明の最初の態様として、マグネトロンに組み込まれた形で取り付けられた材料の少なくとも一のターゲットからの材料のスパッタ蒸着のための当該マグネトロンが提供され、前記マグネトロンは一連の離間された磁石を有する磁石配列と、冷却流体の導入と流通を可能にする手段と、電力源とを備え、当該電力源のレベルを上昇させるとき、電圧レベルより高い速度で電流が上昇する段階が少なくとも一つあることを特徴とする。
一実施例として、前記段階で電圧レベルは略一定である。
典型として、前記段階は、マグネトロン作動開始時の初期段階後に起こり、前記初期段階では、電圧レベルと電流レベルの両者が上昇する。
また典型として、初期段階では、電流と電圧は同様の速度で上昇する。
一実施例として、マグネトロンは、当該マグネトロンの第一末端に位置するかあるいはその近傍に位置する注入口と、当該マグネトロンのさらなる末端、一例では反対側の末端にあるいはその近傍に位置する排出口とを備え、これにより、液体が当該マグネトロンを通り、当該マグネトロンのターゲットの後面の略全面積に渡り流通することが可能にある。
より好ましくは、当該注入口と排出口が、当該液体がターゲットの後面全面に渡り流通し、冷却効果が当該ターゲットと磁石配列の全てにおいて向上するように、配列されている。
より好ましくは、当該排出口と注入口が、当該マグネトロンの周辺部に取り付けられた、一又は複数の磁石と並び、かつ更には、前記一又は複数の磁石の裏側に向け配置されている。この位置により、確実に、流路を通り流れる液体が当該ターゲットの当該後面の全部位にわたり広がっていく。これにより、従来、特に排出口が磁石と並んでおらず、その代わり外側磁石配列の内側に位置する流路の一部に位置するような場合に、発生することが知られている、流路内でのエアポケットの生成が防止される。本発明は、従って、マグネトロンが垂直方向に使用される場合、通常マグネトロン上部で発生するエアポケットの防止につながる。
一実施例として、当該液体はマグネトロン内を乱流を伴って流れる。
一実施例として、磁石配列は当該ターゲットの後面に位置し、当該磁石配列と当該ターゲットの後面との間で液体が通って流れるチャネルが、深さ方向5mm以下、より好ましくは2−3mmの範囲である。
一実施例として、当該磁石配列に使用される磁石は、サマリウムコバルト磁石などの耐腐食性を有する。
典型として、当該磁石が耐腐食性材料で作られているので、当該磁石は冷却液体に触れてもよく、これにより、当該磁石の前面同士は接触、または当該ターゲットの後面と接触に近い状態に離間することができる。
一実施例として、当該磁石の前面と当該ターゲットの後面との間の間隔は、1−2mmの範囲である。
一実施例として、マグネトロンに供給される電力は、従来のマグネトロンで可能であろうレベルよりさらに高いレベルにまで上げることが可能となり、それにもかかわらず、許容できるコーティングの質、また、場合によりさらに改善されたコーティングの質を実現することが可能となる。従来、マグネトロンへの電力供給がある一定のレベル以上に上げられた場合、コーティングの質が急激に悪化しえる。マグネトロン、実際には本発明にある多数のマグネトロンを使用することにより、電圧を比較的少量上げるだけでそれに伴い電力を上昇することが可能であることがわる。これにより、コーティングの質が維持され、場合によっては向上が可能になり、一方同時にコーティングの塗布での蒸着速度が上がり、物品のスループットの速度も上がる。
一実施例として、当該マグネトロンは装置内で、インラインコーティングシステムの形で取り付けられ、対向する蒸着マグネトロン対は長さ方向に位置し、当該対になったマグネトロンの各々はお互いに対し材料をスパッタし、その間を、当該材料が物品の両側に同時に塗布されるように、当該物品が通りつつコーティングされる。
一実施例として、当該向かい合うマグネトロンは、反対極性を有し閉磁場の配置を形成する。
一実施例として、本発明のマグネトロンを用い塗布されるコーティングは、導電性と腐食性を有するコーティングである。
一実施例として、当該コーティングは、炭素-炭素結合がその大部分がsp2形態であるカーボンコーティングである。
本発明の更なる一態様として、提供されるマグネトロンは、前記マグネトロンの前面の少なくとも一部を形成する材料ターゲットと、支持フレームと、当該ターゲットの後面かつ/または側面にかけて、磁石配列として形成された一連の磁石とを備え、前記磁石配列は、当該ターゲットの周辺部の周りに配置された一連の磁石と、当該ターゲットの略中央部に位置した少なくとも一の磁石とを備え、前記第一および第二磁石の中間に、非磁性材料でできた少なくとも一つの部品が提供されており、前記材料は当該ターゲットの後面に向かってあり、冷却液体が流れるチャネルの少なくとも部分を形成するよう提供されている、ことを特徴とする。
一実施例として、当該非磁性材料はプラスチックまたはアルミニウムである。
一実施例として、使用される非磁性材料の前記部品は、当該マグネトロンのターゲットからの材料のスパッタ蒸着に効力を持つよう位置されている磁性材料の部品を埋め込むか包み込むかしている。
当該マグネトロンのターゲットからの材料の蒸着速度を向上するために、当該マグネトロンに印加される電力を増加し、この電力増加の結果生じるマグネトロンの過熱を防止するために必要な冷却効果は、当該マグネトロンの冷却を向上することにより顕著に得られる。従来の層流よりも効率的な乱流を確実に実現するための冷却チャネルを再設計し、またいわゆる“デッド”領域が生じないように、液体の注入口と排出口を、当該マグネトロンの夫々対応する末端に位置させることで、冷却効果を上げることができる。
冷却を向上させることで、当該マグネトロンに印加されうる電力は従来可能であった電力と比較して、顕著に上げることができる。実際、電力を上げる際の唯一の障害は、実際的にいかに十分大きい電源を確保できるかということである。
このことは従来のマグネトロンと対照的である。
従来のマグネトロンの特徴は、もし電流と電圧の両方がほぼ同じ速度で上昇すると、マグネトロン内のグラファイトカーボン材料のターゲット上の電圧が、臨界値(例えば−550V)を越えると当該グラファイトの表面でアーキング(放電)が起こり、カーボンの固体粒子が生じ物品上に付着し、欠陥を生じさせえるという問題が起こることであり、当該粒子はその後コーティングから抜け落ちることもあり、結果として穴になり、耐腐食性コーティングとしては十分でなくなる。得ることのできるまた有用な電力の増加量は、当該マグネトロンのターゲットから塗布される特定のコーティング材料により決定することができる。例えば、塗布されるコーティングがグラファイトコーティングの場合、本発明のマグネトロンにて用いられる電力の限界は今のところカーボンターゲットと当該マグネトロン内の銅のバッキングプレートとの接合の破損に拠ることになろう。これに抵抗するために接合を強化すると、使用する電力が更に増加することになりえる。しかしながら、他のターゲットの場合、この制限はなくなることもあり、よって電力はさらに、例えば従来の電源の6倍に増加することも可能である。このことは、次に、マグネトロンで使用される封止材料の過熱などの他の実際的な問題に直面することにもなりえる。
本発明のさらなる一態様として、磁石配列を有するマグネトロンが提供され、磁石の配置が当該マグネトロンに印加される電力を増加し、その際電流は増加するが電圧はほぼ一定に保たれる構成になっている、ことを特徴とする。
このようにすることで、電圧増加が最小化され、アーキングや低質なコーティングといった問題が回避され、一方で同時に電力の増加が可能になり、よって蒸着速度を上げることができる。
典型として、当該マグネトロンは従来の電力レベルの少なくとも3倍に増加した電力を許容でき、かつ作動可能である。
得られる冷却が向上することで、より高い電力をマグネトロンに印加することができる。当該ターゲットの後面付近で強力なSmCo磁石を使用することで、非常に大きな磁場力を当該ターゲットの前面に渡り発生させる。これらの、大きな磁場は当該マグネトロンの電流-電圧特性に影響をもたらし、印加電力が増大することで、比較少量の電圧増加で、大きい電流増加がえられるので、このことは、ここに記載している導電性を有する耐腐食性のコーティングなどのコーティングへの応用に関しては、非常に望ましい特徴である。従来、このタイプのコーティングでは、おおよそ550Vより高い電圧は、アーキングを引き起こし、カーボン粒子が付着する原因となるのは、上記の通りであり、本発明において得られる、より高い蒸着速度でのコーティングの改良は非常に重要なものである。この特長により、さらに、広い範囲の材料の蒸着が、高速度で、マグネトロンスパッタリング用の電源の多くに課せられている電圧レベルの制限を課すことなく、可能になる。
本発明の更なる一態様として、提供されるマグネトロンは、当該マグネトロンに組み込まれていて、そこから材料が蒸着されることが必要な材料ターゲットを有し、当該マグネトロンは、ターゲット長380mm、幅175mmで、Cuをターゲットしたとき、30kWまで電力を上げられ、故障せずに、作動することができ、基板上に、コーティングのSEM検査で検出されるようなドロップレット型の欠陥の全くないコーティングを提供する。
一実施例として、当該マグネトロンに使用される冷却流体は水であり、当該水の温度は摂氏35度である。
一実施例として、電力が28Wのとき、コーティングが施される基板は、4rpmで回転するキャリア上に、ターゲットから150mmの距離に保持され、当該ターゲットからの蒸着速度は1時間に30μmである。
電流−電圧特性は更に増加した電力を使えることを示していることがわかった。
当該マグネトロンの蒸着速度はアーク源のそれに匹敵するが、それに関連するドロップレットの形成はない。
一実施例として、工業サイズ665cm2のスパッタターゲットと高電力密度(40 W/ cm2まで上げた)とを有するマグネトロンを使用した。
典型として、当該マグネトロンのターゲットのスパッタ面において、かつ、その近傍で、比較的強い磁場ができ、当該マグネトロンは高電力でも低電圧でのスパッタ領域を可能とした。
一実施例として、当該マグネトロンは、アルミニウム、チタンまたはグラファイト材料のターゲットで作動し、圧力が特定の要求に合うように調整することができる蒸着容器内に、取り付けられている。
一実施例として、当該マグネトロンに印加することができる電流を、殆どまたは全く電圧上昇を伴わずに、大きく上げられ、これは、当該ターゲット付近での電子の閉じ込めの効率の良さと、恐らく高電力密度での自己スパッタリングが起きている事を示唆している。
典型として、コーティングが塗布される基盤にバイアスがかけられている。
本発明の更なる一態様として、ここに記載されているとおり本発明により、材料の塗布で少なくとも一物品上にコーティングを形成する装置が提供され、前記物品は少なくとも一のマグネトロンが設けられている容器内のキャリア上に保持されている。
一実施例として、当該キャリアは前記容器内で回転可能である。
本発明の更なる一態様として、提供されるのは、マグネトロンを作動し、前記マグネトロンに設けられた材料のターゲットから前記材料をスパッタ蒸着する方法であり、前記方法は、冷却流体を当該マグネトロン本体に導入し、前記流体を通し、少なくとも当該ターゲットと当該マグネトロン本体内に保持された磁石配列とを冷却する工程を有し、前記流体は当該ターゲットの後面の略全体に渡り流通し、当該マグネトロンに電力を供給して材料のスパッタ蒸着を開始し、当該電力供給レベルは、電流上昇速度が電圧レベル上昇速度より高い、少なくとも一の作動段階で上昇することを特徴とする。
一実施例として、電圧レベルは前記段階において略一定に保たれる。
一実施例として、当該マグネトロンは、閉磁場アンバランストマグネトロンスパッタ イオンプレーティング方法に拠り、作動され、材料を前記少なくとも一の物品上に蒸着する。
一実施例として、本発明による二のマグネトロンがカーボンターゲットをスパッタし、スパッタリング特性、プラズマの安定性、及び蒸着速度を研究するために用いられた。
当該ターゲットはその後、大幅に縮小した蒸着時間内でのコーティングを生成するために、クロムターゲットと共スパッタされた。
本発明の更なる一態様として、提供されているのは、物品の少なくとも一つの表面に塗布されたコーティングを有する当該物品であり、前記コーティングは、本発明による、少なくとも一のマグネトロンからスパッタ蒸着された材料を含んでいる。
本発明の更なる一態様として、提供されているのは、腐食性のある媒体中で使用される物品であり、前記物品は、当該物品はその表面の少なくとも部分に塗布されたコーティングを有し、前記コーティングは導電性であり且つ耐腐食性を有し、コーティング材料は、略カーボンを基礎とし、グラファイト微結晶構造をとることを特徴とする。
一実施例として、当該コーティングは炭素-炭素結合が主にグラファイトsp2の形態であるものである。
一実施例として、当該コーティングは湿潤な条件下で、10-16m3/Nm以下の固有磨耗率を有する。
一実施例として、当該コーティングの当該磨耗率は2.8x10-17 Nmである。
一実施例として、当該コーティングは出願人の英国特許GB2331998号に記載されている方法を用いて塗布された。
一実施例として、クロムまたはその他いかなる遷移金属からなる層は、カーボン材料に続き、まず当該物品に塗布される。
一実施例として、形成された当該コーティングは炭素とクロム若しくは他のある遷移金属との混合物である。
一実施例として、コーティングを施される当該物品は燃料電池に使用されるプレートである。
一実施例として、当該燃料電池は、車両に使用される。
典型として、形成された当該コーティングは不活性且つ導電性があり、従って、燃料電池プレートなどの応用に導電性を有し耐腐食性のあるコーティングを提供するに当たり、金や白金のような高価な金属の代わりに使用することができる。
本発明の更なる一態様として、クロムがドープされた炭素を含むコーティングが提供される。
一実施例として、当該コーティングは、高負荷耐性と合わせた並外れた耐摩耗性を示すことが分かっている、閉磁場マグネトロン スパッタ イオンプレーティング方法を用いて、塗布される。
一実施例として、当該コーティングは燃料電池などの応用での、良質カーボン薄膜の生産に使われる。
より好ましくは、当該コーティングは、本発明の第一態様で記載されたタイプのマグネトロンを一または複数用いて、塗布される。
典型として、当該方法により、要求されるより高速の蒸着速度を達成する。
一実施例として、当該コーティングは、より高速の蒸着速度で生成され、80N 負荷 (1 to 2GPa)でのピン‐オン‐ディスク試験による5 x 10-17 m3/Nm以下の固有磨耗率が得られた。
一実施例として、当該コーティングは、水素フリーのアモルファスカーボン‐クロムコーティングであり、導電性があり、主にsp2結合を含んでいる。
本発明による装置と方法により、従って、非常に高い速度でかつ経済的にコーティングを生産することが可能になり、これにより、燃料電池プレートなどの比較的大量生産物の物品へのコーティングの塗布のための装置を提供することが可能となる。
従って、本発明の上記の態様はそれぞれ、特定物品のコーティングの改良、および/又は当該材料のスパッタ蒸着に用いられるマグネトロンの作動の向上をもたらしえることを、認識されるべきである。また、上記態様の各々は、その他の一または複数の態様と合わせて、さらなる利点をもたらしえることも、認識されるべきである。実際、当該マグネトロンに上記全ての態様を組み込むことも可能である。
本発明の一実施例による、マグネトロンの斜視図を示す。 本発明の第一の実施例による、図1の線A‐Aでの、当該マグネトロンの断面の正面図を示す。 本発明の一の実施例による、冷却液体の注入口と排出口が設けられた場合の、図1の線B‐Bでの、当該マグネトロンの断面図を示す。 本発明による、当該マグネトロンに印加される電力が印加されるときの、電圧‐電流特性を表したグラフを示す。 本発明による、コーティング装置の2タイプを示したものである。 本発明による、コーティング装置の2タイプを示したものである。 実験用蒸着容器の概略図を表している。 本発明による当該マグネトロンによる電流電圧特性(黒記号)と、従来のマグネトロンによる電流電圧特性(白抜きの四角記号)を、アルミのターゲットを用いた場合のものを表している。 チタンターゲットを用いアルゴンと窒素の混合雰囲気中での、本発明による当該マグネトロンの電流−電圧特性を表したものである。 グラファイトターゲットを用いた場合の、当該高電力マグネトロンと、従来のマグネトロンとの電流-電圧特性を表したものである。 TiとAlとをターゲットとして用いたときの当該マグネトロンと、Alをターゲットとして用いたときのCM(従来のマグネトロン)の電力を関数とする、60V DCのバイアスがかかっている、コーティングを施される基板への電流を表している。 Alターゲット、アルゴン0.17 Pa, 放電電力 2.2 kW 及び 8.6 kWでの、当該マグネトロンからのOES(光学発光スペクトル)スペクトル特性を表したものである。 本発明によるマグネトロンの電流-電圧特性を表したものである。 コーティングの表面の質を表したものであり、スポット/欠陥が殆ど見られない、当該マグネトロンからの9A コーティングを示す図。 コーティングの表面の質を表したものであり、スポット/欠陥が殆ど見られない、当該マグネトロンからの12A コーティングを示す図。 以下の80 N (スライド距離 360m、 8mm直径軌跡、 カウンター面:直径5mm WC/5wt%Co ボール)でのピン‐オン‐ディスク試験での、磨耗痕の円錐断面を示すし、3.5A コーティング SWR = 2.1x10-17 m3/Nmである図。 以下の80 N (スライド距離 360m、 8mm直径軌跡、 カウンター面:直径5mm WC/5wt%Co ボール)でのピン‐オン‐ディスク試験での、磨耗痕の円錐断面を示すし、9A コーティングSWR= 2.8x10-17 m3/Nmである図。 以下の80 N (スライド距離 360m、 8mm直径軌跡、 カウンター面:直径5mm WC/5wt%Co ボール)でのピン‐オン‐ディスク試験での、磨耗痕の円錐断面を示すし、12A コーティング SWR = 2.9 x 10-17 m3/Nmである図。 摩擦係数の比較を表している。(8ON ピン‐オン‐ディスク試験、直径5mm WC/6wt%Co ボール)
本発明の特定の実施例について、付記した図を参照しつつ説明する。
まず図1に関しては、マグネトロン2は外側本体および支持フレーム4を備え、その前面6は材料のターゲット8の前面を少なくともその一部として形成しており、当該ターゲット8より、粒子10が方向12に向けてスパッタされ、物品(非表示)の表面へ蒸着される。
当該ターゲットの後面および側面には、磁石の配列が設けられており、引き続き以下で説明する。当該マグネトロンは、コーティング容器内で第一面6を当該容器内部に向けて封止されている。
図2に関しては、当該マグネトロン2が、本発明の一実施例により、線A‐Aに沿った断面図で示されている。材料ターゲット8は、当該マグネトロンの前面6の少なくとも一部を形成している。この場合、当該ターゲットは、カーボンからなり、ここから粒子が蒸着される。当該ターゲットは金属から形成されていてもよい支持フレーム4の中に設けられており、また、絶縁材を含んでいてもよく、これにより、金属構成要素は冷却液体と当該マグネトロンに流れ作動させて、材料をスパッタさせための電力供給16とから分離される。
当該マグネトロンの後面にむけて、一連の磁石18が設けられており、前記磁石は、特定の作動特性に合うように、配列または構成に設けられている。当該磁石は、図に示してあるように、典型的には当該ターゲットの周辺部に近接する外側輪18’内に位置し、少なくとも一の磁石18は、当該ターゲットの中心に設けられている。作動の際には、当該磁石と/またはターゲットは急激に熱を持つことがありえ、熱の発生により、当該マグネトロンの性能が落ちる原因になりえ、かつ/または、電力供給を低くする必要がある。
発生する熱を減少させるために、電力供給は、従来は低レベルに制限されており、よって、スパッタされた材料の蒸着速度が低下してしまう。冷却液体は、当該マグネトロン内にも導入され、チャネル20を通り、当該ターゲット、フレームそして磁石に冷却効果をもたらす。
図2の実施例に関しては、図に示してあるように、チャネルの深さ22は、充填材料24の追加により制限されており、前記充填材料は、典型的には非磁性材料であり、そして当該ターゲットの後面からある間隔で離間されており、内側面26は流路の壁を形成し、当該充填材料24と当該ターゲット8の間の深さ22を規定している。チェネルの深さが制限されているので、導入される必要のある液体の量は減少し、液体の流れは乱流となり、これにより得られる冷却効果が向上する。
図3は図1のマグネトロンのB‐Bでの断面図を示している。この場合、冷却液体の流路20への注入口30、および流路からの排出口32は、特に、当該マグネトロンの対向する末端部分に来るように位置決めされている。注入口と排出口32を当該マグネトロンの周辺部に配置することにより、確実に、チャネル20内にエアポケットが全く残らないようにし、当該液体が、矢印34、36で規定される領域全体に渡り流れるようにし、これにより、得られる、冷却効果がさらに向上する。典型的には、当該主たる冷却領域への注入口と排出口とを、典型的には当該磁石の裏側に配置されたチャネルに、連結するチェネル(非表示)が設けられている。
得られる冷却が向上することにより、当該マグネトロンへの電力を上げ、従って蒸着速度を上げることができる。
図4には、本発明のマグネトロンに電力がどのように印加されるかを図示すグラフが示されている。ここで、線40で示される従来のマグネトロンの場合は、電流が上がるとそれに伴い、電圧も上がるので、損傷を含むコーティングを形成される原因となる。しかしながら、本発明に係るマグネトロンを使用した場合を表す線42と44が示すように、初めから初期作動段階43において、電流と電圧が同様の速度で上がり、その後、段階41において、電流が電圧上昇に伴うことなく上がっているので、特に上がっていくのは電流であり、これにより、比較的低電圧値で当該マグネトロンに比較的高い電力レベルの印加が可能となる。電圧を比較的低いレベルに保つことができるので、コーティングの損傷を防ぐ一方、電流の上昇すなわち電力レベルの上昇によりより高いコーティング速度を得ることが可能となる。これにより、当該マグネトロンに関してより高い電力を得ることができるので、蒸着速度を上げられ、かつ得られるコーティングの質の低下をもたらすことはない。
蒸着速度の向上は従来の装置の3倍が可能であることが分かり、従ってコーティングされた物品のスループットの上昇も可能となり、従ってまた、特に以前は電子ビームコーティングが使われるであろう比較的大量物品のコーティングにおいては、全体工程を商業上、経済的にすることができる。
本発明で使われている、コーティング装置の二例が、図5と図6にそれぞれ示されている。図5においては、インラインコーティング装置が図示されていて、一連のマグネトロン52が対になって配置されていて、対になったターゲット52Aの両方は同じ材料でできていて、かつ対になったターゲット52Bの両方は同じ材料でできている。このように、任意の対でのターゲットから蒸着される材料により、基板54がコーティング容器60を矢印62の方向に通っていくときに、その両面56に同様のコーティングを塗布することができる。当該インラインコーティング装置により、基板表面上への比較的高速度の材料の塗布が可能となる。
図6は、平面図で、他のコーティング配置を図示している。この場合、コーティング容器70にはその周りに一連のマグネトロン72が離間して配置される。基板キャリア64は矢印66で示されたように回転するように配置され、これにより、当該キャリア64の外側表面68上に取り付けられた基板(非表示)が、当該マグネトロン72の各々を通過するよう回転し、当該マグネトロンを任意の時刻に、その上に取り付けら他ターゲットから材料をスッパタするように選択的に作動される。一実施例として、当該マグネトロンは、閉磁場アンバランスドマグネトロン スパッタ イオン プレーティング装置の一部として配置されていても良い。
当該マグネトロン試験のための実験装置の概略図を図7に示す。当該真空容器は、直径650mmで高さ600mmである。実験の前に、当該真空容器はLeybold社製のT‐1600ターボポンプで、典型として基礎圧力6.7 x 10-6 Paまで排気された。当該真空容器内の気体圧力は、MKSマスフローコントローラによりガス流量を調整することにより設定された。
これらの実験においては、アルゴン流量は7.5 から75 sccmに調整された。当該マグネトロンがTiターゲットで作動されたときは、窒素流量は、反応工程の間、当該マグネトロンの作動を確認するために、アルゴン流量の約0.6倍に設定された。
本発明のアンバランスド高電力マグネトロン(HPM)を二つ、標準工業サイズの380mmx175mmの方形のターゲットと共に使用され、当該真空容器内にそれぞれ対向するように配置された。これらは、閉磁場の構成を形成した。当該マグネトロンは、従来のマグネトロン(CM)と比べ、より強力な磁場がターゲット上に生成することと水冷却システムが最適化されている点で異なる。これらは、15 kW の出力電力まで可能な Advanced Energy MDX-II DC 電源により電力を受けている。電流−電圧特性が記録されると、一のHPMは、本制御モードで当該電源の稼動と同時に作動される。
光学発光スペクトルは、EP200 Varity Instrumentsのモノクロメータを用いて、容器上部蓋にあるのぞき窓を通して記録された。当該のぞき窓の視界は、溶融石英で覆われ、スパッタ軌跡の長い方の側の上のマグネトロンターゲットから20mmの所を通るようになっていた。
TiNコーティングの蒸着の間は、容器内への窒素供給は、チタンの497nm発光線に設定された光学発光モニターに接続されたコントローラによって駆動されるピエゾ弁によって制御された。コーティング特性は、Fischerscope H100硬さ試験機と、TCL ST-3001 Tribo 試験機を一方向スクラッチモードにて使用し、行った。
アルミニウムターゲットの高電力マグネトロンの電流電圧特性を図8に示す。0.09 から 0.7 Paへの圧力変化は、曲線形状への顕著な影響は及ぼさなかった。放電電流の増加に伴い、陰極電圧は、16Aから飽和し始め、DC電源の最大出力電力まで実際上、平らに保たれている。0.17Paでは、陰極電圧は、小さい極大値が278Vに現れ、その値はターゲット上の電流が30A以上では5V落ちた。それとは対照的に、標準マグネトロンの陰極電圧は電圧上昇で飽和せず、HPMが0.3Paの同じ圧力での稼動時の陰極電圧を著しく超えた。
チタンターゲットのHPMの電流−電圧特性を図9に示す。陰極電圧の飽和は4−6A付近で起きたが、このとき、電流が上がると電圧はわずかに上がる。両方のプロットにおいて小さい丘も見られる。これら曲線の複雑な性質は、ターゲット表面での窒化物層の生成と関連するものであり、これはより高い電流値でスパッタして飛ばされる。蒸着容器を開けた後の試験では、当該ターゲットのスパッタされなかった部分で、特徴的な黄色い蒸着物により囲まれた銀色の金属色をした侵食の軌跡のある表面が確認された。
グラファイトターゲットでのHPMと従来のマグネトロン(CM)との電流−電圧特性を図10に示す。これらは、アルミニウムターゲットのときの稼動時と同じ傾向を示している。HMPの曲線は、従来のマグネトロン(CM)と比較して電流上昇時の電圧の上昇が大幅に遅くなっていることを表しおり、アーキングの発生なく、より高い電力レベルでのグラファイトターゲットの作動が可能になる。
HPMの15Wまでの電力での作動では、図11に示してあるように、試料へ著しくより高い電流が流れ込んでいる。HPMプラズマから試料への電流の上昇はターゲット上1.5kWから始まっているが、一方従来のマグネトロンの場合は、真っ直ぐに上昇している。このことは、低い放電電力でのHPMターゲット上のプラズマが、そのより強力な磁場により、よりよく閉じ込められている、ということに起因しているかもしれない。
さらに、当該電圧のほぼ線形の上昇は、どちらのマグネトロンにおいても、HPMプラズマの電圧が従来のマグネトロンのものの2.5倍を超えると起きている。
OESスペクトルは、従来のマグネトロンの蒸着プロセス特有の2.2kW電力でのアルミニウムターゲットのHPMの作動中、および8.6kWで記録され、図12に示した。低い方の電力では、最も顕著なピークは、最大値が308と395nmにあるものであり、これらはAlI原子の発光線の308.2、309.2、394.4および396.2nmに関連している。高い方の電力では、これらのピークは、257.5と266nmでのAlI線が成長したものの引き続き支配的である。さらに、415.9, 425.9, 430 及び433.4 nmでのArI線がかなり顕著になっている。281.5 と358.7 nmでの発光線の出現は、AlIIイオンの遷移に対応しており、スパッタされた材料が部分的にイオン化されていることを示している。これらの値が、中性のアルミニウムの線と比較して小さいのは、アルゴンイオンによる従来のスパッタリングが当該工程で優位を占めているということを示唆している。実質的な自己スパッタリングのインプットが、ターゲット上の電力密度が約300 W/cm2のとき起こると考えられうる。
TiNコーティングの試験蒸着稼動はアンバランスドHPMを二つ使いそれぞれ12kWの電力で行われた。M42ツールスチール試料が、4 rev/minで回転するリング試料ホルダー(図7)に取り付けられた。当該マグネトロンターゲットからの間隔は、試料がその前を通るときは、15cmであった。
結果できたコーティングの硬さは33 GPaであり、よい付着特性を示した。
コーティング膜の剥離は、最大負荷60Nまでのスクラッチ軌跡では、全く観察されなかった。コーティング表面上には、ドロップレットはSEMでは全く検出されなかった。
ボールクレータ方によって測定により、全厚さは3.36μmであり、これにより蒸着速度4μm/hが算出された。比較として、正味電力6kWでの従来のマグネトロンシステムでは、TiNコーティングは、1 -1.2 μm/hで蒸着される。これらの結果は、蒸着速度は、従来のマグネトロンプロセスと比較して、スパッタターゲットに印加された電力に比例して上昇しうるということを示している。また、HPMからのコーティング速度は、アーク蒸着技術で得られるものに近づいている。
本発明のマグネトロンは、他の例では、ターゲット上電力密度が従来のマグネトロンの3.5倍以上である40W/ cm2まで上げられ、電力が15kWまで作動される。
電流−電圧特性は、はるかに高い電力を使うことができることを示している。
当該マグネトロンの蒸着速度は、アーク源のそれに匹敵するものであり、さらに関連するドロップレット形成はない。
当該マグネトロンを使用して生成したコーティングに関連するものとした、さらなる一連の試験として、以下のことを実行した。コーティングは、マグネトロンを4つ有する、Teer UDP650/4閉磁場アンバランスド マグネトロン スパッタリングシステム中で蒸着された。全てのコーティングにおいて、蒸着容器は二つのカーボンターゲット(それぞれ反対側に)と二つのクロムターゲットにより構成された。UDP650 ターゲットは各々345 x145mmで、380 x 175mmの銅のバッキングプレート上に取り付けられた。まず、当該スパッタリングシステムは、従来のマグネトロンを用い、当該カーボンターゲットへの電流3.5A(すなわち、定常作動が可能な最大電力入力2.4 kW, 36 kWm-2)で、コーティングを蒸着した。DC電力はターゲットに接続され、基板にはプラスDC供給によりバイアスがかけられた。典型的なコーティング手順を使用した。すなわち、イオンクリーニング、Cr接着層の蒸着、そして純クロムから耐摩擦性コーティング(カーボン含有量約7 at% Cr)の組成への組成変化のための、コーティングCr/Cの勾配相である。パラメータは、プロセス終了まで一定に保たれた。コーティングされた試験片はM42高速スチールであり、1200SiCフィニッシュまで研磨され、コーティング前にアセトン中で超音波洗浄された。
高蒸着速度コーティングには、カーボンターゲットを支持する従来のマグネトロンに代え、二のHPMを使用した。HPM設計は、以前使用したものより、より効率的なターゲットの冷却と、より強力な磁石の配置を促進するため再設計された水冷却空孔を有する。クロムターゲットに用いられたマグネトロンは変わっていない。試料取り付け前に、HPMマグネトロンは、異なる電力で作動され、電流−電圧特性が記録された。電流12Aまで(560から590V)そしてターゲット電力は以前得られた2.4 kW (36 kWm-2)と比べ、〜7kW (104kWm-2) まで、不安定になることなく、当該カーボンターゲットのスパッタが可能であることが分かった。
試料は容器へ装着され、カーボンの蒸着速度を安定させるために高ターゲット電流(9Aから12A)で、純カーボンでコーティングされた。必要なクロムターゲットの電力上昇は、ここで得られたカーボン蒸着速度を基に、算出された。コーティング試験は、最終層の蒸着時間は必要な厚さのコーティングをするために短縮されたものの、上記の蒸着手順を用い、高いカーボンおよびクロムターゲット電流値で、行われた。トライボロジー試験(以下に詳細)を用い、コーティング性能を評価した。更なるコーティングを、2.5A (1.1 kW) から 12A (7kW)の異なるカーボンターゲット電流値で生成し、ターゲット電力をある範囲にわたって使用する際の、HPMの安定性を評価した。試料固定部でのイオン電流を全コーティング工程稼働中で監視した。
光学顕微鏡法を用い、当該コーティングの表面を検査し、トライボロジー試験後の磨耗痕跡を調べた。コーティング厚さはボールクレータ円錐断面技術を用い評価した。
標準硬さ試験機(Wilson/Rockwell B503-R)を負荷150kgfで用い、当該コーティングの接着性を評価した。塑性微少硬さは、ビッカース押し込み(indenter)を備えたFischerscope H100 超微少硬さ試験機を用い、負荷圧入曲線より、求めた。各々の試料で行った5つの圧痕からのデータを平均化した。負荷/除荷速度は10mNs-1で、最大負荷は50mNであった。
Teer POD-2 ピン‐オン‐ディスク試験機を使用し、直径5mm WC / 6% Co ボールで 80Nの垂直荷重負荷の下でのトライボロジー性能を評価した。
試験は、すべり長360mを直径8mmの磨耗痕跡上、直線速度200mms-1で、行われた。
全ての試験は、潤滑を施されず、室温で(約25℃)、相対湿度(約35%)で行われた。
摩擦係数は、歪みゲージロードセルを用いて観測され、磨耗体積はボールクレータ円錐断面を磨耗痕跡上に作ることにより測定した。
次に、磨耗体積は、負荷とすべり速度により正規化し、固有磨耗率を算出した。
コーティング構造は、Philips PW 1070/30 装置を使用し、θ/2θ(Bragg-Brentano)設定で分析した。当該装置には、Cu Ka照射源を、ターゲット上40kVと35mAにて用いた。
スキャン条件は、2θ レンジ 20-100°、ステップスキャン:0.02°/step、 0.4sec./step;でグラファイトモノクロメータはスリットコンビネーション1°-0.5°-0.5-1であった。
試料のおおよその化学組成は、LECO GDS-750 QDP装置でグロー放電発光分光法を用いて、求めた。
図13は、従来のマグネトロンの電流−電圧曲線と比較したときの、試験された当該高電力マグネトロンの各々について得られた電流−電圧曲線を示している。マグネトロンの新しい設計では、ターゲット電圧の僅かな上昇のみで、ターゲット電流の大幅な上昇得られ、これにより、アーキングなどの不安定性をもたらすことなく、さらにより高いターゲット電力で作動することができる。当該高電力コーティングの蒸着中に、試験片試料固定部で記録されたイオン電流値は、3.5Aコーティングで予想されるものより、著しく高かった(2.5から3.5倍)。これは、電力入力の上昇と共に上昇する、当該アンバランスドマグネトロンからのイオンと電子の流束によるものである。試料固定部は、3つの試験全てにおいて同じものであったので、イオン電流密度が顕著に上昇したと推定できる。基板固定部での温度はこれら試験中には観測しなかったが、イオン電流密度が上がることで基板温度が上がったであろうと推定でき、これは、温度に敏感な材料をコーティングするための高電力プロセスの安定性を評価するときに、考慮する必要になるであろう。より低い電力でのHPM作動の結果、イオン電流値は、これらの電力での従来のマグネトロンで通常見られるものに近いものになった。
表1は、標準コーティングと、当該新しいマグネトロン設計によるさらに高い電力で生成された2つのコーティングとでの、コーティング厚さ測定と相対蒸着速度を示す。
表1 コーティング蒸着速度の比較。
Figure 2014062325
蒸着速度が、選択した作動条件に応じて、2.7倍まで上昇したことが分かる。これにより、蒸着時間が半分以上短縮することができる。この蒸着時間は、比較的小規模の生産システムまたは大型のR&Dシステムである、UDP650 systemにおいて使われた特有のターゲットサイズである。しばしばより大きいターゲットを6つもつ、より大型の生産システムでの蒸着速度は、より小型のシステムのそれの2倍であり、もし、これらにおいて同様の設計を当該マグネトロンに施す場合、蒸着速度は再び上昇しえる。生成したコーティング全てがM42基板に対し良好な接着性を示した。当該コーティングでのRockwell押し込みは、HF1からHF2に分類された。図14a−bは、HPMコーティングの表面の質を示している。9Aコーティングは(図14a)、斑点や欠陥などの形跡が殆どなく、従来のマグネトロンで生成した3.5Aコーティングで典型的に見られるものより、全体的によいように思われる。12Aコーティング(図14b)の表面の質は、3.5Aコーティングで通常見られるものに相当するように見られ、すなわち、非常に低レベルの表面欠陥が視認できる。塑性硬さ値は、9Aコーティングでは1519から1729 kgmm-2であり、12Aコーティングでは1554 kgmm-2であった。これは、3.5Aコーティングで得られた1769 kgmm-2に相当し、本コーティングシステムにおいては硬度値は典型的に1500 kgmm-2 から1700 kgmm-2の範囲にある。
図15a−cに示す高負荷(80N)条件下でのピン‐オン‐ディスク試験により、図16に表すように、当該コーティングは、より低い電力生成されたコーティングの特性と類似していることが確認され、同じ高負荷耐久性と低摩擦特性とを実証している。磨耗痕跡上でのボールクレータ法で作った円錐断面で測定された磨耗率は<3 x 10-17m3/Nmであり、摩擦係数は、9Aコーティングでは0.07 /0.08、また、12Aコーティングでは0.09であった。このデータと硬さ試験での結果は、短縮した蒸着時間で生成されたコーティングでも、典型的なコーティングで現在得られるものと、ほぼ同じである、大気中での作動する構成部材への耐摩耗性を得られることを示唆している。
表2は、コーティングがさらに温度に敏感な基板上になされる場合においても、より低いターゲット電力と電流で、HPMが作動可能であることを示している。
表2:異なる電流において、HPMによって生成されたコーティングの磨耗特性。
Figure 2014062325
* 二つのカーボンターゲットのそれぞれに印加された。
** 二つのクロムターゲットのうちの一に印加された。
9Aと12AコーティングのX線回折では、3.5Aコーティングのものと同一の結果が得られ、コーティングされていないM42高速スチール基板特有のピークのみを示している。それ以外のピークが一切同定されなかったことは、3つのコーティング全てが、従来の生成されたコーティングと同じアモルファス構造特徴を有していることを示している。
GDSによる分析は、クロム含有率が3.5Aコーティングの約6at%から、9Aおよび12Aの場合、それぞれ約3at% および1at%に落ちたことが認められ、これはCr含有率が高速でスパッタされたコーティング内で低下したことを示している。選択したクロムターゲット電力は、得られた純カーボン蒸着速度と、クロムのスパッタ速度はターゲットへの電力入力の上昇と線形的に上昇するであろうという想定とに基づいている。しかしながら、ターゲットのクロスコンタミネーションや容器内のイオン化の上昇などの要因も、クロムのスパッタ速度に影響を与えた。
クロム含有率の低下は、靱性やコーティングの負荷耐久能力に悪影響はないと分かったが、今後の仕事でクロム含有率の変化を研究しなければならない。
コーティングは、より強力な磁場と向上したターゲットの冷却とを有する新しい設計のマグネトロンから、カーボンターゲットをスパッタすることにより生成された。
当該高電力マグネトロンの作動は、従来の設計で得られる電力入力のおおよそ3倍で可能になるので、このことにより、スパッタ速度は2.7倍にまで上げ、蒸着速度は顕著に下げることができる。
蒸着された当該コーティングのトライボロジー及び物理的特性は、高蒸着速度により大きく影響を受けていないことが分かり、
生成されたコーティングは、高負荷(80N)でWC /6wt%Co対向表面に対して大気条件下での試験で、良好な磨耗率< 5x10-17 m3/Nmが示された。
本発明の装置と方法を用いて得られたコーティングの表面の質や接着性などのコーティングの特性は良好であることが分かる。よって、コーティングの、燃料電池用プレートなどの物品への塗布を、電子ビーム技術よりもスパッタリングを用いて得ることが可能となった。本発明のマグネトロンの使用によって可能になる工程時間の短縮は、工程の効率化、経済的側面そしてより広い応用範囲への適用性を進める動力として、重要な要因である。
上記のグラファイト類の、導電性や耐摩耗性を要求する物品上へのコーティングを、高価な不活性金属を用いる必要性なく、供給することは、この種の物品の製造における有意な進展をも意味している。
2 マグネトロン
4 支持フレーム
8 ターゲット
10 粒子
18 磁石
22 チャネルの深さ
24 充填材料
20 流路
32 排出口
52 マグネトロン
54 基板
60 コーティング容器
70 コーティング容器
72 マグネトロン
64 基板キャリア
64 キャリア
68 外側表面

Claims (14)

  1. 表面の少なくとも一部に塗布されたコーティングを有する物品であって、当該コーティングは導電性と耐腐食性を有し、当該コーティングの材料は、当該物品の表面に塗布された遷移金属とそれに塗布された材料とを含む層を備え、グラファイト微結晶構造を基礎とした実質的にカーボンであり、当該物品は電気伝導性を有し、腐食性媒体から当該物品を保護するように振る舞う当該コーティングを伴って、当該腐食性媒体中に置かれた時、当該コーティングは当該物品とコーティングが電気伝導性を持ち続けることを可能とするように塗布されることを特徴とする物品。
  2. 当該コーティングは、炭素-炭素結合が主にグラファイトのsp2形態であるタイプであることを特徴とする請求項1に記載の物品。
  3. 当該コーティングは湿潤な条件下で、10-16m3/Nm以下の固有磨耗率を有することを特徴とする請求項1に記載の物品。
  4. 当該コーティングは、2.8x10-17Nmの磨耗率を有することを特徴とする請求項1に記載の物品。
  5. 当該遷移金属の層の上に生成された当該コーティングはカーボンと遷移金属との混合物であることを特徴とする請求項1に記載の物品。
  6. 当該物品は燃料電池に使用されるプレートであることを特徴とする請求項1に記載の物品。
  7. 当該燃料電池は車両に使用されることを特徴とする請求項6に記載の物品。
  8. 当該コーティングは18N負荷でのピン‐オン‐ディスク試験による5x10-17 m3/Nm 以下の固有磨耗率を有することを特徴とする請求項1に記載の物品。
  9. 当該コーティングは、電気伝導性を有し、主にsp2炭素-炭素結合を含む、水素フリーアモルファスカーボンクロムコーティングであることを特徴とする請求項1に記載の物品。
  10. 請求項1に記載された物品にコーティングを形成する方法であって、材料蒸着容器を含み、当該材料蒸着容器内で、当該物品はキャリア上に保持され、当該コーティングを形成するために当該物品上へスパッタ蒸着される材料のターゲットを伴って少なくとも1つのマグネトロンが設けられ、当該物品は当該材料蒸着容器内にある時に電気的にバイアスが掛けられることを特徴とする方法。
  11. 当該マグネトロンは当該ターゲットの裏側に位置する一連の離間した磁石を有する磁石配列を含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 当該マグネトロンは、当該マグネトロンの第一末端または縁の位置にあるかまたはその近傍に位置した注入口と、該マグネトロンの更なる末端または縁の位置にあるかまたはその近傍に位置した排出口とを含み、冷却液体が、当該注入口で当該マグネトロンに入り、当該マグネトロンの当該ターゲットの後面の略全領域を通っておよび当該磁石配列中の当該磁石を通って流れ、当該排出口を経由して出ることを可能とし、当該排出口と当該注入口は、当該磁石配列の裏側に向かってあり、当該マグネトロンの周辺部に取り付けられている当該一または複数の磁石と並んでいることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 当該物品に当該コーティングを形成するため当該材料の塗布の間および当該材料の塗布時の少なくとも一部の間、レベルを上昇させ、当該電力源の電流が当該電力源の電圧レベルより高い率で上昇する段階が少なくとも一つあることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 当該段階は、当該マグネトロンの作動の開始での初期段階の後に起こり、当該初期段階において当該電力源の電圧と電流の両者のレベルが上昇し、その後当該段階の間当該電流のレベルは上昇するが、当該電圧のレベルは略一定であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
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