JP2014058845A - 充電ポート構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】充電ポート62を内蔵したポートハウジング61を開閉可能に覆うポートリッド63の閉状態を維持するポートリッドロック機構65と、ポートリッドロック機構65のロック解除を電動アクチュエータ66aによって行う電動ロック解除機構66と、を備え、ポートハウジング61に、手動操作によるポートリッドロック機構65のロック解除を可能にするアクセス開口67を設け、このアクセス開口67を、電気自動車1の外部から直接視認できない領域に設定する構成とした。
【選択図】図6
Description
前記充電ポートは、電動車両に設けたポートハウジングの内部に設けられる。
前記ポートリッドは、前記ポートハウジングの正面開口部を開閉可能に覆う。
前記ポートリッドロック機構は、前記ポートハウジングの内部に設けられ、前記ポートリッドの閉状態を維持する。
前記電動ロック解除機構は、前記ポートリッドロック機構のロック解除を電動アクチュエータによって行う。
そして、前記ポートハウジングに、手動操作による前記ポートリッドロック機構のロック解除を可能にするアクセス開口を設け、前記アクセス開口を、前記電動車両の外部から直接視認できない領域に設定する。
そのため、アクセス開口の位置を車両外部から容易に確認することができず、アクセス開口の位置を知らない者が、このアクセス開口を容易に発見することはできない。これにより、不正な手動操作によるポートリッドロック機構のロック解除を抑制し、防盗性を向上させることができる。
まず、実施例1の充電ポート構造の構成を、「電気自動車の全体構成」、「電気自動車の車体前部構成」、「充電ポートユニットの構成」、「ポートリッドロック機構の構成」に分けて説明する。
図1は、実施例1の充電ポート構造が適用された電気自動車の主要構造を示す全体斜視図である。以下、図1に基づき、実施例1の電気自動車の全体構成を説明する。
図2は、実施例1の電気自動車の車体前部を示す斜視図である。図3は、実施例1の電気自動車の車体前部を示す縦断面図である。図4は、実施例1においてフロントフードが開いた状態での電気自動車の車体前部を示す平面図である。なお、図中UPは車両上方を示し、FRは車両前方を示し、Lは車両左側方を示し、Rは車両右側方を示す。以下、図2〜図4に基づき、実施例1の電気自動車の車体前部構成を説明する。
さらに、車室空間Rには図示しないドアが設けられており、このドアを開放することによって内部に入ることができる。このドアは、ドアロック機構によってロック可能となっている。つまり、車室空間Rは、このドアロック機構により、内部へのアクセスが制限される。
図5は、実施例1においてポートリッドが開いた状態での充電ポートユニットを示す分解斜視図である。図6は、実施例1の充電ポートユニットを示す縦断面図である。図7(a)は、ポートキャップが開いた状態でのポートハウジング内部を示す正面図であり、図7(b)は、ポートキャップが閉じた状態でのポートハウジング内部を示す正面図である。図8は、実施例1のポートハウジングの要部を示す斜視図である。なお、図中UPは車両上方を示し、FRは車両前方を示し、Lは車両左側方を示し、Rは車両右側方を示す。以下、図5〜図8に基づき、充電ポートユニットの構成を説明する。
ここで、ブラケットプレート61bは、サポートプレート14bの車両前方側に固定されるため、ポートハウジング61は、電気自動車1の車体前端部1b(図2参照)に設けられることとなる。また、ルーム開口部12aは、内側に配置されたエアガイド17によってルーム開口部12aの前側部分が覆われているので、モータルームMと充電ポートユニット6とを区画するハウジング本体61aも、エアガイド17によって覆われる。これにより、ポートハウジング61は、ルーム開口部12a内を目視した際の可視範囲よりも車両前方側の領域に配置されることとなる。
ここで、「ルーム開口部12a内を目視した際の可視範囲」とは、車両上方に開放したルーム開口部12aを開放した方向、つまり車両上方から目視した際に目視可能な範囲であり、ルーム開口部12aに臨む範囲(開放領域の内側)である。つまり、実施例1における「可視範囲」は、ルーム開口部12a内にエアガイド17を配置したことで、ルーム開口部12aのうちエアガイド17によって覆われていない領域(図4において一点鎖線で囲んだ領域)となる。
前記ブラケットプレート61bは、ハウジング本体61aの内側に固定され、後方開口部61dの内側に延在した一対のブラケット部61e,61eを介してポート支持壁14eにボルト固定されている。このブラケットプレート61bには、ポートリッドロック機構65が固定される。
さらに、この接続口62dの上部位置には、普通充電コネクタを接続した際に、この普通充電コネクタが係合するコネクタ係合凹部62hが形成されている。なお、このコネクタ係合凹部62hは、いたずら防止(例:通りすがりに出来心で充電コネクタを抜こうとする)のために設けられるものである。
また、このポートカバー64の車両前方に開放した前面開口の外周位置には、ポートリッド63の閉鎖位置にてシール性を向上するためのパーティングシールPが設けられる。このパーティングシールPは、ポートリッドロック機構65によるポートリッド63のロックを解除したとき、復元弾性力によりポートリッド63をポップアップさせる。なお、このパーティングシールPは、前面開口の上側には設けられていない。
そして、ガイドプレート69は、ポートリッド63の周囲からポートハウジング61内に流れ込んできた水を受けて、左右カバー側面64b,64cに向けて案内する。
前記モータ66cは、車室空間Rに設けられたスイッチやインテリジェントキーに設けられたスイッチからの操作指令に基づいて駆動し、リール機構66dを回転させる。
前記ワイヤー66bは、一端が電動アクチュエータ66a内のリール機構66dに接続され、他端がポートリッドロック機構65のレバー65bに形成されたワイヤー接続部654bに接続されている。このワイヤー66bは、電動アクチュエータ66a内のモータ66cが駆動することで回転するリール機構66dに巻き取られ、レバー65bを牽引する。
図9は、ストライカをロックしている状態のポートリッドロック機構を示す図であり、(a)は車両下側から見たときの平面図を示し、(b)は車両下側から見たときの斜視図を示す。以下、図9に基づき、ポートリッドロック機構の構成を説明する。
前記バネ固定部651bは、付勢バネ65dの一端が固定される部分であり、レバー65bの一端部に形成されている。
前記手動操作部652bは、ポートハウジング61に形成されたアクセス開口67からモータルームM内に突出し、作業者の手動操作によってレバー65bを回動可能とする部分である。この手動操作部652bは、レバー65bの他端部に形成されている。
前記回転部材当接部653bは、回転部材65cに接触する部分であり、第1軸65gと手動操作部652bとの間に形成されている。
前記ワイヤー接続部654bは、電動ロック解除機構66のワイヤー66bが接続される部分であり、回転部材当接部653bと手動操作部652bとの間に形成されている。
前記バネ固定部651cは、付勢バネ65dの他端が固定される部分である。
前記ストライカ係止部652cは、ストライカ63cを挟み込む部分であり、回転部材65cの周縁部の一部をU字状に切り欠くことで形成されている。
前記レバー当接部653cは、レバー65bに接触する部分であり、回転部材65cの周縁部の一部に形成されている。
図10は、ポートリッドをロックする際のポートリッドロック機構の動きを示す説明図であり、(a)はストライカを差し込む前の状態を示し、(b)はストライカを差し込んでいる途中の状態を示し、(c)はストライカが係合した後の状態を示す。以下、図10に基づき、ポートリッドのロック作用を説明する。
また、回転部材65cは、レバー65bの回転部材当接部653bに接触するので、それ以上の回転が阻止される。この結果、ストライカ63cとの係合状態が保持され、ストライカ63cがポートリッドロック機構65に係合して、ポートリッド63の閉状態が維持される。
図11は、電動ロック解除機構によってロック解除する際のポートリッドロック機構の動きを示す説明図であり、(a)はロック解除前の状態を示し、(b)はロック解除途中の状態を示し、(c)はロック解除した直後の状態を示す。以下、図11に基づき、ポートリッドの電動ロック解除作用を説明する。
図12は、手動操作によるポートリッドロック機構のロック解除の説明図であり、(a)は電気自動車の前部平面図を示し、(b)は充電ポートユニットの要部断面図を示す。以下、図12に基づき、ポートリッドの手動ロック解除作用を説明する。
その後、この手動操作部652bに対し、図12(b)において矢印で示すように差し入れた指先を掛け、レバー65bを付勢バネ65dの付勢力に抗して回動させる。
すなわち、ポートリッドロック機構65のロック解除を行うには、複数のロック機構(ドアロック機構、フードロック機構13)のロック解除が必要である。
この結果、不正な手動操作によるポートリッドロック機構65のロック解除を抑制し、防盗性を向上させることができる。
実施例1の充電ポート構造では、図12(a)に示すように、ルーム開口部12aからのポートリッドロック機構65へのアクセスを可能にするアクセス開口67を、ポートハウジング61のハウジング本体61aの車両下方に面した下側面61fに形成している。
ここで、電気自動車1のアウタパネル1aに形成したルーム開口部12aは、車両上方に向かって開放している。そのため、ハウジング本体61aの下側面61fは、ルーム開口部12aの開放方向とは逆の方向に面することになり、ルーム開口部12aから直接視認できない領域となる。
これにより、アクセス開口67からポートハウジング61のハウジング本体61a内に雨や雪等が浸水することを防止できる。
実施例1の充電ポート構造において、電動ロック解除機構66のうち、電動アクチュエータ66aは、図5に示すように、ポートハウジング61の側面を貫通している。つまり、この電動アクチュエータ66aの一部はポートハウジング61の内部に配置され、残りの部分はポートハウジング61の側方であるモータルームM内に突出している。また、電動ロック解除機構66のうち、ワイヤー66bは、ポートハウジング61に内蔵されている。
一方、このポートハウジング61は、図12(a)に示すように、電気自動車1の車体前端部1bに配置されると共に、モータルームMのルーム開口部12a内を目視した際の可視範囲よりも車両前方側の領域に配置されている。
しかも、この電動ロック解除機構66を、ルーム開口部12a内を目視した際の可視範囲よりも車両前方側の領域に配置することで、ルーム開口部12aの周囲のアウタパネル1aによって電動ロック解除構造66を覆うことができる。これにより、例えば雨水等がルーム開口部12aからモータルームM内に滴り落ちても、電動ロック解除機構66に水がかかりにくくすることができる。すなわち、電動ロック解除機構66の周囲のアウタパネル1aやエアガイド17が屋根のようになり、電動ロック解除機構66への雨水等の浸入を防止できる。この結果、電動ロック解除機構66の耐候性を向上することができる。
そのため、ルーム開口部12aを介して電動ロック解除機構66にアクセスするためには、ドアロック機構を解除して車室空間R内に入ると共に、フードロック機構13のロック解除を行ってフロントフード12を開放しなければならない。これにより、電動ロック解除機構66がいたずら等の不正な手段によって操作されることが防止でき、防盗性の更なる向上を図ることができる。
そのため、例えばポートハウジング61の車両後方側や車両前方側に電動ロック解除構造66を配置した場合と比べて、車両前後方向の長さが長くなってしまうことを抑えることができる。そして、電動ロック解除構造66を発見しにくくして、防盗性の向上を図ることができる。
実施例1の充電ポート構造にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
前記ポートハウジング61の前面開口部(正面開口部)61cを開閉可能に覆うポートリッド63と、
前記ポートハウジング61の内部に設けられ、前記ポートリッド63の閉状態を維持するポートリッドロック機構65と、
前記ポートリッドロック機構65のロック解除を電動アクチュエータ66aによって行う電動ロック解除機構66と、
を備え、
前記ポートハウジング61に、手動操作による前記ポートリッドロック機構65のロック解除を可能にするアクセス開口67を設け、
前記アクセス開口67を、前記電気自動車(電動車両)の外部から直接視認できない領域に設定する構成とした。
これにより、アクセス開口67を容易に発見できないようにして、不正な手動操作によるポートリッドロック機構65のロック解除を抑制し、防盗性を向上させることができる。
前記ルーム開口部(車体開口部)12aを開閉可能に覆うフロントフード(開口部リッド)12と、
前記フロントフード(開口部リッド)12の閉状態を維持すると共に、車室空間(車室)R内からの操作によってロック解除されるフードロック機構(開口部リッドロック機構)12と、
を備え、
前記アクセス開口67を、前記ルーム開口部(車体開口部)12aを介してアクセス可能な領域に設定する構成とした。
これにより、アクセス開口67にアクセスするまでに複数のロック機構の解除が必要となり、容易にアクセスすることができないようにでき、防盗性を向上することができる。
前記アクセス開口67を、前記ポートハウジング61の車両下方に臨む下側面61fに設ける構成とした。
これにより、アクセス開口67をルーム開口部12aの外側からさらに見えにくくすることができ、アクセス開口67の位置を知らない者は、さらに容易にアクセス開口67を発見できないようになり、防盗性を向上することができる。
これにより、アクセス開口67からポートハウジング61の内部に雨水や雪等が浸入することを防止できる。
これにより、アクセス開口67の存在を知っている作業者が、ポートリッドロック機構65の手動操作によるロック解除を行う際に、アクセス開口67を発見しやすくすることができる。
前記開口部リッドを、前記ルーム開口部12aを開閉するフロントフード(フード)12とする構成とした。
これにより、既存の車体構造を利用して、手動操作によるポートリッドロック機構65のロック解除を可能にするアクセス開口67を見えにくくし、防盗性を向上することができる。
前記電動ロック解除機構66を、前記ルーム開口部12a内を目視した際に目視可能な可視範囲よりも車両前方側の領域に配置する構成とした。
これにより、電動ロック解除機構66を目立たなくして、不正な手段によってポートリッドロック機構65がロック解除されてしまうことを防止すると共に、電動ロック解除機構66に水がかかりにくくして、この電動ロック解除機構66の耐候性を向上することができる。
さらに、実施例1では、本発明の充電ポート構造を走行駆動源が電気のみを利用する電気自動車1に適用した例を示したが、外部電源からの充電が可能な車両であれば、走行駆動源に駆動モータとエンジンを有するハイブリッド車両であってもよい。
1a アウタパネル(車体面)
1b 車体前端部(前端部)
12 フロントフード(開口部リッド、フード)
12a ルーム開口部(車体開口部)
13 フードロック機構(開口部リッドロック機構)
2 駆動モータ(走行駆動源)
6 充電ポートユニット
61 ポートハウジング
61a ハウジング本体
61c 前方開口部(正面開口部)
61f 下側面
62 充電ポート
62a 普通充電ポート
62b 急速充電ポート
63 ポートリッド
63c ストライカ
64 ポートカバー
65 ポートリッドロック機構
65b レバー
652b 手動操作部
654b ワイヤー接続部
66 電動ロック解除機構
66a 電動アクチュエータ
66b ワイヤー
67 アクセス開口(手動ロック解除構造)
67a 蓋部材
R 車室空間(車室)
Claims (7)
- 電動車両に設けたポートハウジングの内部に設けられる充電ポートと、
前記ポートハウジングの正面開口部を開閉可能に覆うポートリッドと、
前記ポートハウジングの内部に設けられ、前記ポートリッドの閉状態を維持するポートリッドロック機構と、
前記ポートリッドロック機構のロック解除を電動アクチュエータによって行う電動ロック解除機構と、
を備え、
前記ポートハウジングに、手動操作による前記ポートリッドロック機構のロック解除を可能にするアクセス開口を設け、
前記アクセス開口を、前記電動車両の外部から直接視認できない領域に設定する
ことを特徴とする充電ポート構造。 - 請求項1に記載された充電ポート構造において、
前記充電ポートの近傍の車体面に設けられる車体開口部と、
前記車体開口部を開閉可能に覆う開口部リッドと、
前記開口部リッドの閉状態を維持すると共に、車室内からの操作によってロック解除される開口部リッドロック機構と、
を備え、
前記アクセス開口を、前記車体開口部を介してアクセス可能な領域に設定する
ことを特徴とする充電ポート構造。 - 請求項2に記載された充電ポート構造において、
前記車体開口部を、車両上方に向かって開放させ、
前記アクセス開口を、前記ポートハウジングの車両下方に臨む下側面に設ける
ことを特徴とする充電ポート構造。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載された充電ポート構造において、
前記アクセス開口に、開閉可能な蓋部材を設ける
ことを特徴とする充電ポート構造。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載された充電ポート構造において、
前記ポートリッドロック機構の少なくとも一部を、前記アクセス開口から前記ポートハウジングの外側に突出させる
ことを特徴とする充電ポート構造。 - 請求項2から請求項5のいずれか一項に記載された充電ポート構造において、
前記車体開口部を、走行駆動源を配置する駆動源ルームのルーム開口部とし、
前記開口部リッドを、前記ルーム開口部を開閉するフードする
ことを特徴とする充電ポート構造。 - 請求項6に記載された充電ポート構造において、
前記ポートハウジングを、前記電動車両の前端部に配置し、
前記電動ロック解除機構を、前記ルーム開口部内を目視した際に目視可能な可視範囲よりも車両前方側の領域に配置する
ことを特徴とする充電ポート構造。
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