JP2014058618A - 受光素子および発光素子用封止剤並びにこれを用いた時計 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂が硬化時に分離したりすることなく均質に硬化でき、使用中に粘度の変化が少なく、保存安定性に富む受光素子および発光素子用封止剤およびこれを用いた時計を提供すること。
【解決手段】時計の指針の位置検出用に使用する受光素子および発光素子を保護するための封止剤であって、A)光重合性官能基と熱重合性官能基とを1分子中に有するモノマー、B)光重合開始剤、C)加熱硬化剤、D)チキソ剤を含有することを特徴とする受光素子および発光素子用封止剤を用いて時計を製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、時計の指針の位置検出用に使用する受光素子および発光素子を保護するための封止剤並びにこれを用いた時計に関する。
時計は時刻をデジタル表示するデジタル式時計と、時刻を指針で表示するアナログ式時計とがある。アナログ式の時計には、電子回路を具備した電子式時計と、ゼンマイをもちいて駆動させる機械式時計とがある。
本発明は、時刻を指針で表示するアナログ式の時計で、駆動方法が電子式の時計の受光素子又は発光素子に使用する。
アナログで電子式の時計の種類の中に、正確な時刻を自動で表示する機能を有した電波時計がある。電波時計は、標準電波を受信することで時刻情報を得て、この時刻を指針によって正確に表示するものである。
時刻を指針で自動的に表示するには、指針がどのような状態になっているかを、時計が認識する必要がある。この認識を行うために針位置の検出機能が電波時計には具備されている。
針位置を検出するための機構としては、例えば公知の発光素子と受光素子とを組み合わせて針の位置を検出する方法がある。この機構では、発光素子から照射される光を受光素子で受光し、受光の可否で指針の位置を知ろうというものである。
この様な機構を具備すれば、電波によって得た情報に基づいて正確な時刻を指針により表示できるようになる。
時計に受光素子と発光素子を具備するには、これらの素子を安定に長期に渡って保護するための封止樹脂で覆うことが好ましい。この封止樹脂として従来は主にチキソ性を有する熱硬化型の接着剤を用いていた。
しかし、この様な接着剤を用いた場合、加熱硬化中に樹脂が流れ出したり、封止した形状と異なる形状に変化してしまうことがあった。この様な変化は、時計という精密機器では隣の部品に接着剤が付着したり、あるいは流れたことにより発光素子、受光素子からでるワイヤー配線をむき出しにし、結果として不良品を製造してしまうことがある。
これを解決するために例えば特許文献1には、基板上に光素子を有する光通信用モジュールにおいて、上記光素子を上記基板上に光硬化性と熱硬化性とを有する樹脂で直接または間接的に保護または固定することを特徴とする光通信用モジュールがある。
また、特許文献2には、発光ダイオ−ド素子を樹脂組成物で封止するにあたり、発光ダイオ−ド素子をチップコ−ト用紫外線硬化型樹脂組成物で濡らし、次いで必要により紫外線硬化したのち、容器に充填した封止用樹脂組成物中に埋設させ紫外線、電子線叉は熱により硬化させることを特徴とする発光ダイオ−ド素子の封止方法が開示されている。
特開平09−148592号公報 特開平05−198845号公報
特許文献1では、基板上に光素子を有する光通信用モジュールにおいて、上記光素子を上記基板上に光硬化性と熱硬化性とを有する樹脂で直接または間接的に保護または固定することを特徴とする光通信用モジュールが開示されている。具体的な樹脂としては、アクリル系光硬化樹脂とエポキシ系熱硬化樹脂で、光硬化性と熱硬化性を有する樹脂(配合割合は、10〜90重量%:90〜10重量%、望ましくは30〜70重量%:70〜30重量%である。)は、2つの硬化機能を有する樹脂ならば特に限定はないが通常は常温において液状のものが用いられると記載されている。この様に単純に光硬化性の樹脂と熱硬化性の樹脂を混合した場合、光硬化だけを行ったりした場合に、樹脂同士が分離するなどして均質な硬化を行えないといった問題がある。この様な現象が起こると、微視的に接着力が変化したり、分離による未硬化が発生したりする。未硬化はアウトガスなどが発生するために信頼性を著しく低下するなどの不具合を引き起こす問題がある。
特許文献2では、封止樹脂にアクリル系の樹脂を用い基本的に光硬化をさせることにより封止する。これに加熱硬化性を付与するには、熱重合開始剤を加えるとしている。熱重合開始剤は熱により樹脂を重合させる役割を持つ化合物で、半減期をもち常温でも徐々に樹脂を重合させてしまう性質を有している。この性質から、この樹脂を用いた場合には粘度が刻々と変化し、流動性が変化してしまい精密接着を安定して行うことができなく、更に保存性が低下するといった問題がある。
そこで、本発明は前記従来の課題に鑑み、樹脂が硬化時に分離したりすることなく均質に硬化でき、使用中に粘度の変化が少なく、保存安定性に富む受光素子および発光素子用封止剤並びにこれを用いた時計を提供することにある。
時計の指針の位置検出用に使用する受光素子および発光素子を保護するための封止剤であって、A)光重合性官能基と熱重合性官能基とを1分子中に有するモノマー、B)光重合開始剤、C)加熱硬化剤、D)チキソ剤を含有することを特徴とする。
または、D)チキソ剤が粒子径1μm以下の疎水性2酸化ケイ素であることを特徴とし、または、D)チキソ剤の含有量が系全体の0.1wt%以上10wt%以下であることを特徴とし、または、C)加熱硬化剤が1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントインであることを特徴とし、または、C)加熱硬化剤の1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントインの添加量がエポキシ基を有するモノマーに対して7wt%以上50wt%以下であることを特徴とし、または、B)光重合開始剤の添加量が、系全体にたいして0.1wt%以上8wt%以下であることを特徴とし、または、更にE)エポキシ樹脂を系全体に対して10wt%以下で含有していることを特徴とする。
また、これらの受光素子および発光素子用封止剤およびこれを用いた時計であることを特徴とする。
本発明によれば、樹脂が硬化時に分離したりすることなく均質に硬化でき、使用中に粘度の変化が少なく、保存安定性に富む受光素子および発光素子用封止剤を提供することができるようになった。また、封止剤を精密に制御した電波時計を製造することができるようになった。
以下、実施例と共に本発明を詳しく説明するが、本発明は実施例だけに限定されるものではない。
本発明の受光素子および発光素子を封止するための封止剤は、次の成分を含有している。 A)光重合性官能基と熱重合性官能基とを1分子中に有するモノマー、B)光重合開始剤、 C)加熱硬化剤、D)チキソ剤を含有する。この様な成分を含有する樹脂は、加熱硬化性と光硬化性とをもつ樹脂となる。また、チキソ剤を含有するため、未硬化の封止剤はチキソ性を有する液体となる。この封止剤を用いるとこれまで加熱硬化だけで硬化した場合に比べ、光硬化性を有することから、正確に封止剤を受光素子または発光素子に塗布した後、光照射(紫外線や強い可視光線)することにより封止樹脂を一定の形状に仮硬化することができる。この仮硬化した樹脂を加熱硬化させることにより完全硬化させ目的の封止された受光素子と発光素子を得ることができる。仮硬化するときに加熱しないため、封止剤の流動性が変化することなく、塗布した時の形状を維持したまま1次硬化することができる。
本発明に使用するA)光重合性官能基と熱重合性官能基とを1分子中に有するモノマーについて説明する。
本発明の封止樹脂に使用するモノマーは、1分子中に光重合性の官能基と、熱で重合する官能基との2つの官能基を有するモノマーを用いる。この様なモノマーを必要とする理由は、光重合、もしくは加熱重合をさせた場合に硬化中にモノマーを分離させないためである。例えば、光重合性の(メタ)アクリレートと、加熱硬化するエポキシ樹脂とを混合して光と熱で重合するモノマーの混合体を得ることができる。しかし、このモノマーを光重合させたとすると、硬化反応に参加しないエポキシ樹脂は系内で孤立し、場合によって樹脂内で分離することがある。ついでこの樹脂を加熱してエポキシ樹脂を硬化させようとしても重合が完全に行えない場合がある。この様な状態の樹脂には、未反応のモノマーや硬化剤等が残留しており、この未反応物質は硬化体の樹脂内を自由に動き回り樹脂表面にブリードアウトしたり、アウトガスとして他の部品を腐食するなどの不具合を誘発することになる。このため、本発明のモノマーには、光重合性官能基と熱重合性官能基とを1分子中に有する化合物が必要である。
光重合性の官能基としては、(メタ)アクリル基、ビニル基が好ましい。また、熱重合性官能基としては、エポキシ基が好ましい。
本発明に用いるA)光重合性官能基と熱重合性官能基とを1分子中に有するモノマーとしては例えば、ビスフェノールA型(F型)ジグリシジルエーテルのモノ(メタ)アクリレートがあげられる。
次に本発明に用いるB)光重合開始剤について説明する。本発明に用いる光重合開始剤は、アセトフェノン誘導体またはベンゾイン誘導体が好ましい。この化合物は、光が照射されると活性種(ラジカル)を生成し、このラジカルは光重合性の官能基を重合させることができる。
この様な物質としては、アセトフェノン誘導体として、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−フェニル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノ−プロパン−1−オンがある。ベンゾイン誘導体としては、ベンゾインエチルエーテル、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンがある。
開始剤の添加量としては、系全体にたいして0.1wt%以上8wt%以下が好ましい
。添加量が少ないと、十分光重合が進まない。また多すぎると封止した底部まで硬化が進まず未反応を誘発することがある。このため、開始剤の添加量としては、系全体にたいして0.1wt%以上8wt%以下が好ましい。
本発明に使用するC)加熱硬化剤について説明する。本発明に用いる硬化剤としてはエポキシ樹脂と加熱硬化できる硬化剤であれば使用することができるが、硬化後に透明性を保持する硬化剤が好ましい。この様な硬化剤としてはアミン系や、酸無水物等が挙げられる。一般に酸無水物が硬化体の絶縁性も高く好ましいとされているが、硬化時間が数時間と長く大量生産には向かない。アミン系は一般に潜在性硬化剤として知られているが多くの硬化剤はエポキシ樹脂と硬化した場合に硬化体が茶色系に着色する場合がある。
本発明に用いる硬化剤としては、1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントインが好ましい。この化合物はアミン系であるが、硬化体の着色は少なくしかも、反応性に優れ大量生産に向く利点がある。硬化時間は、130℃で1時間以内と従来の酸無水物と比較して比較にならないほど高速に硬化することができる。
硬化剤の添加量としては、エポキシ基を有するモノマーに対して7wt%以上50wt%以下が好ましい。添加量が少ないと、加熱硬化が進まず樹脂が完全硬化することができない。多すぎると高粘度となり、流動性が無くなり素子を封止することができなくなる。このため、硬化剤の添加量としては、エポキシ基を有するモノマーに対して7wt%以上50wt%以下が好ましい。
本発明に用いるD)チキソ剤としては、2酸化ケイ素で、1次粒子径が1マイクロメートル以下で表面が疎水化処理されているものが好ましい。親水性の2酸化ケイ素では発現するチキソ性が少なく、樹脂を塗布した場合に封止できず流れ出しが発生する。しかし、疎水性の2酸化ケイ素を使用するとチキソ性が良好に発現し、素子を封止した後も形状を維持し、不良を発生しない。
2酸化ケイ素の1次粒子径は1マイクロメートル以下が好ましい。1次粒子径が大きいとチキソ性の発現性が低下し、結果として素子を封止することができなくなる。このため、1次粒子径は1マイクロメートル以下が好ましい。
2酸化ケイ素の添加量は、系全体の0.1wt%以上10wt%以下が好ましい。添加量が少ないとチキソ性を発現できず、多すぎると樹脂が流動性を失い、素子を封止することができなくなる。このため2酸化ケイ素の添加量は、系全体の0.1wt%以上10wt%以下が好ましい。
また、本発明の受光素子および発光素子用封止剤には更にE)エポキシ樹脂を混合することができる。本発明のモノマーの主体はA)光重合性官能基と熱重合性官能基とを1分子中に有するモノマーである。このモノマーは光重合だけさせた状態でも全分子が重合に参加し、固体の高分子を生成する。この硬化した樹脂の構造に影響を与えて、樹脂が分離することの無い範囲であればエポキシ樹脂を添加することができる。
この様な化合物としては、ビスフェノールA型(F型)ジグリシジルエーテル、アルキルモノ(ジ)グリシジルエーテルがあげられる。
エポキシ樹脂の添加量としては、前述のように硬化した樹脂の構造に影響を与えて、樹脂が分離することの無い範囲であればエポキシ樹脂を添加することができるが、具体的には系全体に対して10wt%以下が好ましい。熱硬化性だけを有するモノマーが多すぎると光を照射したときに重合に参加できないモノマーが残留するので系から分離して均質な
硬化ができなくなったり、あるいは系内に残留しても2次硬化で硬化できないとアウトガスが発生する。このことから、E)エポキシ樹脂の添加量は系全体に対して10wt%以下が好ましい。
次に、本発明の受光素子および発光素子用封止剤の使用方法について説明する。
まず、本発明の封止剤を素子上に塗布する。このとき適正な目的にあった形状に塗布を行う。次に、光を照射して本発明の封止剤を1次硬化させる。このとき、封止剤中のA)成分とB)成分が反応し、樹脂が硬化し、適正な形状を保ったまま固体となる。続いて加熱硬化を行い加熱硬化性の成分を反応させ完全硬化させる。このとき、加熱重合基を有する成分A)、E)とC)とが反応し、樹脂の硬化反応が完結する。
光重合を行う光源としては、紫外線を発生する高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプなどが使用できる。この様な光源は、紫外線成分が可視光成分を含みながら発光するので硬化反応をさせるのに好適である。
加熱硬化には、オーブン等のバッチ炉や加熱できる連続炉を使用することができる。加温は低温の方が好ましいが、硬化速度を考慮すれば80℃から150℃の範囲で硬化させることが好ましい。
(実施例)
A)光重合性官能基と熱重合性官能基とを1分子中に有するモノマーとして、A-1)ビスフェノールA型ジグリシジルエーテルのモノアクリレート、A-2) ビスフェノールA型F型ジグリシジルエーテルのモノメタクリレートを用意した。
B)光重合開始剤として、B-1)2,2−ジエトキシアセトフェノン、B-2)1−フェニル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル−1−オン、B-3)1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、B-4)2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、B-5)ベンゾインエチルエーテル、B-6)2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンを用意した。
C)加熱硬化剤として、C−1)1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントインを用意した。
D)チキソ剤として、1次粒子径が1マイクロメーター以下の疎水性2酸化ケイ素として、D−1)疎水性フュームドシリカを用意した。
E)エポキシ樹脂として、E−1)ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル、E−2)ビスフェノールF型ジグリシジルエーテル、E−3)2−エチルヘキシルグリシジルエーテルを用意した。
A−1を50g6個計り取り、これにそれぞれ、C−1を10g加え、更にD−1疎水性フュームドシリカを3gずつ加えた。これにB−1を系全体に対し0.01wt%、0.1wt%、1wt%、5wt%、8wt%、15wt%なるよう加えたもの用意した。この材料を遊星型攪拌機で混合し、封止剤を得た。得られた封止剤を受光素子上に塗布しワイヤー部を覆うように塗布し(図1に概念図を示す)、好ましい封止剤の形状とした。次に1次硬化を行うために、キセノンランプを用いて樹脂を光重合させ硬化体とした。
この状態で、樹脂の硬化状態を確認したところ、B−1が0.01wt%の場合は光重合が進まず液状のままであった。0.1wt%以上8wt%以下の場合は、底部まで1次
硬化しており良好な状態であった。15wt%の場合は底部まで硬化が進んでおらず、塗布した封止剤全てを1次硬化させることができなかった。
B−1が0.1wt%以上8wt%以下の良好に1次硬化できた試料を130℃1時間加熱硬化したところ、形状に変化も無く良好な封止を行うことができた。この部品を用いて時計を作成し、針位置検出を行ったところ良好に針の位置を検出でき、正しい時刻を表示することができた。
同様にして、B−2からB−6の光重合開始剤を用いて試作したところB−1と同様の結果を得た。
以上のことから、B)光重合開始剤の添加量としては、系全体にたいして0.1wt%以上8wt%以下が好ましいことがわかった。
A−2を50g5個計り取り、これにそれぞれ、B−2を1g、D−1を2g加え、更にC−1をエポキシ基を有するモノマーに対して3wt%、7wt%、20wt%、50wt%、80wt%加えて混合し、封止剤を得た。得られた封止剤を受光素子上に塗布しワイヤー部を覆うように塗布したところ、C−1が80wt%のものは流動性に乏しく塗布することができなかった。残りの試料をキセノンランプを用いて1次硬化させ、130℃1時間加熱硬化したところ、C−1が3wt%のものは樹脂が完全に硬化することが無く使用に耐えなかった。残りの7wt%以上50wt%以下のものはいずれの場合も硬化して良好な封止を行うことができた。この部品を用いて時計を作成し、針位置検出を行ったところ良好に針の位置を検出でき、正しい時刻を表示することができた。
以上のことから、C)硬化剤の量は、エポキシ基を有するモノマーに対して7wt%以上50wt%以下が好ましいことがわかった。
また、C−1の代わりに酸無水物としてヘキサヒドロ無水フタル酸を20wt%加えたものを用意したが、130℃1時間では硬化することができず工業的に使用することはできなかった。
また、C−1の代わりにエポキシアミンアダクトタイプの潜在性硬化剤を0wt%加えたものを用意したが、130℃1時間硬化させたとき樹脂が褐色に着色し不透明で光を透過することができず使用に耐えなかった。
以上のことから、硬化剤としては、1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントインが硬化後も光透過性を有する樹脂を得られることからもっとも好ましい事が判った。
A−1を50g6個計り取り、これにそれぞれ、B−2を1g、C−1を15g加え、更にD−1を系全体の0.01wt%、0.1wt%、2wt%、5wt%、10wt%、20wt%加え、混合し封止剤を得た。この封止剤を用いて受光素子上に塗布したが、0.01wt%のものは、チキソ性に乏しく樹脂が流れ使用に耐えなかった。一方、20wt%のものは粘度が高くなり封止することができなかった。系全体の0.1wt%以上10wt%以下の場合はいずれの場合も良好に塗布ができた。良好に塗布ができた試料に高圧水銀ランプを用いて1次硬化させた後、130℃1時間で熱硬化を行い部品を得た。封止はいずれの場合も良好に硬化しており、精度も良い良品であった。この部品を用いて時計を作成し、針位置検出を行ったところ良好に針の位置を検出でき、正しい時刻を表示することができた。
以上のことから2酸化ケイ素の添加量は、系全体の0.1wt%以上10wt%以下が
好ましいことがわかった。
また、併せて粒子径が3μmと5μmの2酸化ケイ素を用いて系全体の2wt%含有させ同様の試験を行ったところ、チキソ性が発現せず使用に耐えなかった。
また、親水性の粒子径が1μm以下のフュームドシリカを2wt%含有させた場合も同様に、チキソ性が発現せず使用に耐えなかった。
以上のことから疎水性の2酸化ケイ素(フュームドシリカ)で1μm以下の粒子径を有しているものが好ましいことが判った。
A−1を50g個計り取り、これにそれぞれ、B−2を1g、C−1を15g、D−1を2g加え、混合した。つづいてE−1、E−2、E−3をそれぞれ系全体に対して3wt%、5wt%、10wt%、20wt%加え更に混合し12種の封止剤を得た。
この封止剤を用いて受光素子上に塗布し、高圧水銀ランプを用いて1次硬化させた。この結果添加量が20wt%のものは硬化が不均一で1次硬化できず使用に耐えなかった。しかし、残る10wt%以下の場合はいずれの場合も良好に1次硬化できた。その試料を用いてその後、130℃1時間で熱硬化を行い部品を得た。封止はいずれの場合も良好に硬化しており、精度も良い良品であった。
この部品を用いて時計を作成し、針位置検出を行ったところ良好に針の位置を検出でき、正しい時刻を表示することができた。
以上のことから、後から加えることのできるエポキシ樹脂の添加量は系全体に対し10wt%以下が好ましいことが判った。

Claims (8)

  1. 時計に使用する受光素子および発光素子を保護するための封止剤であって、A)光重合性官能基と熱重合性官能基とを1分子中に有するモノマー、B)光重合開始剤、C)加熱硬化剤およびD)チキソ剤を含有する受光素子および発光素子用封止剤。
  2. 前記D)チキソ剤が粒子径1μm以下の疎水性二酸化ケイ素であることを特徴とする請求項1に記載の受光素子および発光素子用封止剤。
  3. 前記D)チキソ剤の含有量が系全体の0.1wt%以上10wt%以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の受光素子および発光素子用封止剤。
  4. 前記C)加熱硬化剤が1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントインであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の受光素子および発光素子用封止剤。
  5. 前記C)加熱硬化剤の1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントインの添加量がエポキシ基を有するモノマーに対して7wt%以上50wt%以下であることを特徴とする請求項4に記載の受光素子および発光素子用封止剤。
  6. 前記B)光重合開始剤の添加量が、系全体に対して0.1wt%以上8wt%以下であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の受光素子および発光素子用封止剤。
  7. さらにE)エポキシ樹脂を系全体に対して10wt%以下で含有していることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の受光素子および発光素子用封止剤。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の受光素子および発光素子用封止剤を用いたことを特徴とする時計。
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