JP2014058610A - 樹脂成形体 - Google Patents
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Abstract
【課題】温室効果ガスである二酸化炭素を相当量固定化することができる脂肪族ポリカーボネートにポリプロピレンを配合したポリマーアロイの熱的特性及び機械特性を、ポリプロピレン並みに改善する。
【解決手段】二酸化炭素を原料とする脂肪族ポリカーボネート100質量部に対し、ポリプロピレン10〜500質量部と、充填剤10〜300質量部と、相溶化剤0.5〜10質量部とを配合してなるポリマーアロイを含む樹脂成形体。
【選択図】図1
【解決手段】二酸化炭素を原料とする脂肪族ポリカーボネート100質量部に対し、ポリプロピレン10〜500質量部と、充填剤10〜300質量部と、相溶化剤0.5〜10質量部とを配合してなるポリマーアロイを含む樹脂成形体。
【選択図】図1
Description
本発明は、二酸化炭素を原料とする脂肪族ポリカーボネートを配合したポリマーアロイを含む樹脂成形体、特に汎用樹脂であるポリプロピレンを代替し得るポリマーアロイを含む樹脂成形体に関する。
エポキシド化合物と二酸化炭素とを共重合させて得られる脂肪族ポリカーボネートは、二酸化炭素を合成樹脂の原料に利用する点で注目されている。例えば、二酸化炭素とプロピレンオキシドから合成されるポリプロピレンカーボネートは、その質量の約43%が二酸化炭素に由来する。したがって、このような脂肪族ポリカーボネートを汎用プラスチックの代替材料として利用することができれば、温室効果ガスである二酸化炭素を相当量固定化することができ、地球温暖化対策への多大な貢献につながる。
ポリプロピレンカーボネート(PPC)は熱可塑性であり、ガラス転移温度(Tg)が約15〜40℃の範囲にある材料である。これは、ポリプロピレンカーボネートの軟化点が、通常、室温あるいは体温であることを意味する。実際、常温でのポリプロピレンカーボネートは、べとべとした柔らかいゴムのような性状である。このため、ポリプロピレンカーボネートをそのまま使用することは困難であり、汎用プラスチックとして利用するためには、その機械的特性を大幅に改善する必要がある。
ポリプロピレンカーボネートの機械的特性を改善する方法として、材料の複合化、特にはポリマーブレンドが検討されている。例えば、特許文献1に、二酸化炭素由来のポリプロピレンカーボネート(PPC)に低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)又はポリプロピレン(PP)を配合したポリマーブレンドから得られた各種成形体について引張強度その他の機械特性を測定したことが記載されている。しかし、特許文献1には、そのようなポリマーブレンドの熱的特性を向上させるための手段については、何らの教示もない。
本発明の目的は、温室効果ガスである二酸化炭素を相当量固定化することができる脂肪族ポリカーボネートにポリプロピレンを配合したポリマーアロイの熱的特性及び機械特性を、ポリプロピレン並みに改善することにある。
本発明によると、二酸化炭素を原料とする脂肪族ポリカーボネート100質量部に対し、ポリプロピレン10〜500質量部と、充填剤10〜300質量部と、相溶化剤0.5〜10質量部とを配合してなるポリマーアロイを含む樹脂成形体が提供される。
本発明によると、脂肪族ポリカーボネートの熱的特性及び機械特性をポリプロピレン並みに改善することができるため、二酸化炭素を相当量固定化することができる汎用プラスチック代替材料の提供が可能となる。
本発明において有用な脂肪族ポリカーボネートは、エポキシド化合物と二酸化炭素とを共重合させて得られる共重合体である。エポキシド化合物としてエチレンオキシドを用いるとポリエチレンカーボネート(PEC)が得られ、またプロピレンオキシドを用いるとポリプロピレンカーボネートが得られる。本願明細書では、特に二酸化炭素とプロピレンオキシドから合成されるポリプロピレンカーボネート(PPC)について説明する。
PPCの高分子主鎖を構成する結合は、主としてカーボネート結合である。PPCの高分子主鎖には、主たるカーボネート結合の他に、エーテル結合を含み得る。一般に、カーボネート結合とエーテル結合の割合は、重合の際の反応条件や合成触媒に左右される。PPCの性質を発現させるためには、PPCを構成するカーボネート結合とエーテル結合のうち、カーボネート結合の割合が85%以上であることが好ましく、さらに90%以上であることがより好ましい。
PPCの合成法としては、例えば、米国特許第4789727号明細書に記載された亜鉛グルタラートを触媒として用いる共重合法が知られている。また、高分子量PPCを製造する方法として、特表2008−523181号公報に記載の方法が知られている。当該方法によると、質量平均分子量Mwが230000g/モル以上であり、かつ、カーボネート結合の比率が90%以上であるPPCが得られる。さらに、PPC自体は市販されており、例えば、中聚天冠社、Novomer社、Empower社、等から入手することもできる。PPCの数平均分子量Mnは、一般に30000〜5000000、好ましくは35000〜1000000、最も好ましくは40000〜500000の範囲内である。なお、後述の汎用プラスチックと配合されるPPCは、所期の機械的特性を損なわない限り、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ乳酸(PLA)等の他のポリマーとの組成物であってもよい。しかしながら、二酸化炭素の固定化率をより高める目的には、純粋なPPC(ニート)を用いることが好ましい。二酸化炭素から合成されたPPCは、その質量の約43%が二酸化炭素に由来する(CO2固定化率:約43質量%)。
本発明によると、PPC等の脂肪族ポリカーボネートに対し、ポリプロピレン(PP)と、充填剤と、相溶化剤とを配合してポリマーアロイを調製する。かかる4成分を必須とするポリマーアロイを提供することにより、脂肪族ポリカーボネートを含むポリマーアロイの熱的及び機械的特性、特に熱変形特性、引張強度、曲げ強度及び衝撃強度を、PPに匹敵するレベルにまで高めることができる。とりわけ、後述する比較例データから明らかなように、PPCとPPのポリマーアロイに、充填剤又は相溶化剤の一方のみを添加しても何ら向上しなかった熱変形特性が、充填剤と相溶化剤の両方を添加すると劇的に向上したことは驚くべき発見であった。
PPは、美しい表面光沢と透明感を持つ汎用樹脂であり、密度が0.90程度で、引っ張り強さ、耐熱性、耐薬品性、耐溶剤性に優れる。PPの用途は幅広く、コンテナや容器類、自動車部品、電子レンジ用容器、給食器、フィルム、繊維、結束材等が挙げられる。本発明により脂肪族ポリカーボネートに配合されるPPの分子量に特に制限はなく、各種用途に応じて適宜設定される任意の分子量であればよい。本発明によるPPの配合量は、脂肪族ポリカーボネート100質量部に対し、一般に10〜500質量部、好ましくは30〜300質量部、より好ましくは50〜200質量部の範囲内である。例えば、脂肪族ポリカーボネート100質量部に対して100質量部のPPCを配合して得られるポリマーアロイは、CO2固定化率が約21.5質量%となる。
本発明により脂肪族ポリカーボネートに配合される充填剤としては、一般にPPの物性を改良するものであれば、任意の充填剤を用いることができる。充填剤の代表例として、ガラス繊維(GF)、及びガラスビーズ、ガラスフレーク、シリカ、ウォラストナイト、マイカ等のケイ酸塩系フィラーが挙げられる。本発明による充填剤の配合量は、脂肪族ポリカーボネート100質量部に対し、一般に10〜300質量部、好ましくは20〜200質量部、より好ましくは30〜100質量部の範囲内である。
本発明により脂肪族ポリカーボネートに配合される相溶化剤としては、一般に充填剤とPPとの界面張力を低下させるものであれば、任意の相溶化剤を用いることができる。そのような相溶化剤の一例として、三洋化成工業株式会社から商品名「ユーメックス1001」として市販されている無水マレイン酸変性プロピレンオリゴマーのような、酸変性プロピレンが挙げられる。本発明による相溶化剤の配合量は、脂肪族ポリカーボネート100質量部に対し、一般に0.5〜10質量部、好ましくは2〜7質量部の範囲内である。
本発明によるポリマーアロイには、熱可塑性樹脂に一般的に使用される酸化防止剤、安定剤、加工助剤、可塑剤、界面活性剤、滑剤、顔料、染料、光沢剤、難燃剤その他の添加剤を含めることができる。このような添加剤は、任意の公知の添加剤を、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができ、その種類、添加量、添加法等についても、所期の性能に応じて適宜選定することができる。
本発明によるポリマーアロイは、脂肪族ポリカーボネートにPPと、充填剤と、相溶化剤とを任意の公知の方法で配合することにより調製することができる。例えば、所定量の脂肪族ポリカーボネートと所定量のPPと、充填剤と、相溶化剤とを、必要に応じて1種以上の添加剤と共に、押出機で混練押出することができる。混練押出の溶融温度は、具体的な脂肪族ポリカーボネートとPPの組合せにもよるが、一般に150〜250℃、好ましくは170〜240℃の範囲にある。押出機は市販の装置を用いることができ、その種類に特に制限はない。
脂肪族ポリカーボネートにPPと、充填剤と、相溶化剤とを配合して得られたポリマーアロイは、必要に応じてペレット状に加工された後、射出成形、ブロー成形、深絞り成形、溶融押出成形、圧縮成形その他の成形技法によって任意の形状の樹脂成形体にすることができる。
実施例において、以下の材料を用いた。
PPCは、中聚天冠社から入手した商品名:PPC(ニート)を用いた。
PPは、(株)プライムポリマー社製 商品名:J3000GVを用いた。
GFは、日本電気硝子(株)社製 商品名:03−T187Hを用いた。
相溶化剤は、三洋化成工業(株)製 商品名:ユーメックス1001を用いた。
酸化防止剤は、BASFジャパン(株)社製 商品名:イルガノックス(Irg)1076を用いた。
PPCは、中聚天冠社から入手した商品名:PPC(ニート)を用いた。
PPは、(株)プライムポリマー社製 商品名:J3000GVを用いた。
GFは、日本電気硝子(株)社製 商品名:03−T187Hを用いた。
相溶化剤は、三洋化成工業(株)製 商品名:ユーメックス1001を用いた。
酸化防止剤は、BASFジャパン(株)社製 商品名:イルガノックス(Irg)1076を用いた。
材料物性の測定は、以下のJIS規格に準拠して実施した。
メルトフローレート(MFR):K7210
密度:K7112
荷重たわみ温度(HDT):K7191−1
引張強度及び破断点伸び率:K7161
曲げ強度及び曲げ弾性率:K7171
シャルピー衝撃:K7111−1
状態調節及び測定雰囲気:K7100
試験片の射出成形法:K7152−1
メルトフローレート(MFR):K7210
密度:K7112
荷重たわみ温度(HDT):K7191−1
引張強度及び破断点伸び率:K7161
曲げ強度及び曲げ弾性率:K7171
シャルピー衝撃:K7111−1
状態調節及び測定雰囲気:K7100
試験片の射出成形法:K7152−1
実施例1
脂肪族ポリカーボネートとして35質量部のPPCと、PPとして35質量部のJ3000GVと、充填剤として30質量部のGF(03−T187H)と、相溶化剤として0.75質量部のユーメックス1001と、酸化防止剤として0.1質量部のIrg1076とを配合し、同方向回転2軸押出機(池貝社製:PCM30)を用いてポリマーアロイを作製した。押出機は、スクリュー径30mmφ、スクリュー回転数100rpm、溶融混練温度190℃の条件で運転し、ダイから押し出されたストランドをクエンチバスに通してから切断することによりペレット状ポリマーアロイを得た。得られたペレットを、プレート作製用成型機(JSW社製:28SC)において、型締め圧28t、設定温度200℃、射出圧30kgf/cm2、型温度30℃の条件で加工し、厚さ3mm×横50mm×縦80mmの成型プレートを作製した。また、試験片作製用成型機(住友重工社製:ネスタール350/120)において、型としてISO試験片を使用し、型締め圧120t、設定温度170〜200℃、射出圧44kgf/cm2、射出時間1.7秒、樹脂温度200℃、型温度40℃の条件で加工することにより、ダンベル形試験片を作製した。表1に、配合成分と、各種物性の測定結果をまとめた。
脂肪族ポリカーボネートとして35質量部のPPCと、PPとして35質量部のJ3000GVと、充填剤として30質量部のGF(03−T187H)と、相溶化剤として0.75質量部のユーメックス1001と、酸化防止剤として0.1質量部のIrg1076とを配合し、同方向回転2軸押出機(池貝社製:PCM30)を用いてポリマーアロイを作製した。押出機は、スクリュー径30mmφ、スクリュー回転数100rpm、溶融混練温度190℃の条件で運転し、ダイから押し出されたストランドをクエンチバスに通してから切断することによりペレット状ポリマーアロイを得た。得られたペレットを、プレート作製用成型機(JSW社製:28SC)において、型締め圧28t、設定温度200℃、射出圧30kgf/cm2、型温度30℃の条件で加工し、厚さ3mm×横50mm×縦80mmの成型プレートを作製した。また、試験片作製用成型機(住友重工社製:ネスタール350/120)において、型としてISO試験片を使用し、型締め圧120t、設定温度170〜200℃、射出圧44kgf/cm2、射出時間1.7秒、樹脂温度200℃、型温度40℃の条件で加工することにより、ダンベル形試験片を作製した。表1に、配合成分と、各種物性の測定結果をまとめた。
実施例2
相溶化剤の配合量を1.5質量部に変更したことを除き、実施例1の手順を繰り返してペレット状ポリマーアロイ及びダンベル形試験片を作製した。表1に、配合成分と、各種物性の測定結果をまとめた。
相溶化剤の配合量を1.5質量部に変更したことを除き、実施例1の手順を繰り返してペレット状ポリマーアロイ及びダンベル形試験片を作製した。表1に、配合成分と、各種物性の測定結果をまとめた。
実施例3
相溶化剤の配合量を2.0質量部に変更したことを除き、実施例1の手順を繰り返してペレット状ポリマーアロイ及びダンベル形試験片を作製した。表1に、配合成分と、各種物性の測定結果をまとめた。
相溶化剤の配合量を2.0質量部に変更したことを除き、実施例1の手順を繰り返してペレット状ポリマーアロイ及びダンベル形試験片を作製した。表1に、配合成分と、各種物性の測定結果をまとめた。
実施例4
PPC及びPPの配合量を40質量部に変更し、充填剤の配合量を20質量部に変更し、相溶化剤の配合量を1.6質量部に変更し、同方向2軸押出機(池貝社製:PCM45)を変更し、押出機はスクリュー径45mmφ、スクリュー回転250rpm、溶解混練温度240℃の条件に変更したことを除き、実施例1の手順を繰り返してペレット状ポリマーアロイ及びダンベル形試験片を作製した。表1に、配合成分と、各種物性の測定結果をまとめた。
PPC及びPPの配合量を40質量部に変更し、充填剤の配合量を20質量部に変更し、相溶化剤の配合量を1.6質量部に変更し、同方向2軸押出機(池貝社製:PCM45)を変更し、押出機はスクリュー径45mmφ、スクリュー回転250rpm、溶解混練温度240℃の条件に変更したことを除き、実施例1の手順を繰り返してペレット状ポリマーアロイ及びダンベル形試験片を作製した。表1に、配合成分と、各種物性の測定結果をまとめた。
実施例5
相溶化剤の配合量を1.4質量部に変更し、同方向2軸押出機(池貝社製:PCM45)を変更し、押出機はスクリュー径45mmφ、スクリュー回転250rpm、溶解混練温度240℃の条件に変更したことを除き、実施例1の手順を繰り返してペレット状ポリマーアロイ及びダンベル形試験片を作製した。表1に、配合成分と、各種物性の測定結果をまとめた。
相溶化剤の配合量を1.4質量部に変更し、同方向2軸押出機(池貝社製:PCM45)を変更し、押出機はスクリュー径45mmφ、スクリュー回転250rpm、溶解混練温度240℃の条件に変更したことを除き、実施例1の手順を繰り返してペレット状ポリマーアロイ及びダンベル形試験片を作製した。表1に、配合成分と、各種物性の測定結果をまとめた。
実施例6
PPC及びPPの配合量をそれぞれ52.5質量部及び17.5質量部に変更し、かつ、相溶化剤の配合量を1.5質量部に変更したことを除き、実施例1の手順を繰り返してペレット状ポリマーアロイ及びダンベル形試験片を作製した。表1に、配合成分と、各種物性の測定結果をまとめた。
PPC及びPPの配合量をそれぞれ52.5質量部及び17.5質量部に変更し、かつ、相溶化剤の配合量を1.5質量部に変更したことを除き、実施例1の手順を繰り返してペレット状ポリマーアロイ及びダンベル形試験片を作製した。表1に、配合成分と、各種物性の測定結果をまとめた。
比較例1
PPC及びPPの配合量を50質量部に変更し、かつ、充填剤及び相溶化剤を配合しなかったことを除き、実施例1の手順を繰り返してペレット状ポリマーアロイ及びダンベル形試験片を作製した。表1に、配合成分と、各種物性の測定結果をまとめた。
PPC及びPPの配合量を50質量部に変更し、かつ、充填剤及び相溶化剤を配合しなかったことを除き、実施例1の手順を繰り返してペレット状ポリマーアロイ及びダンベル形試験片を作製した。表1に、配合成分と、各種物性の測定結果をまとめた。
比較例2
相溶化剤を配合しなかったことを除き、実施例1の手順を繰り返してペレット状ポリマーアロイ及びダンベル形試験片を作製した。表1に、配合成分と、各種物性の測定結果をまとめた。
相溶化剤を配合しなかったことを除き、実施例1の手順を繰り返してペレット状ポリマーアロイ及びダンベル形試験片を作製した。表1に、配合成分と、各種物性の測定結果をまとめた。
比較例3
PPC及びPPの配合量を50質量部に変更し、相溶化剤の配合量を2.0質量部に変更し、かつ、充填剤を配合しなかったことを除き、実施例1の手順を繰り返してペレット状ポリマーアロイ及びダンベル形試験片を作製した。表1に、配合成分と、各種物性の測定結果をまとめた。
PPC及びPPの配合量を50質量部に変更し、相溶化剤の配合量を2.0質量部に変更し、かつ、充填剤を配合しなかったことを除き、実施例1の手順を繰り返してペレット状ポリマーアロイ及びダンベル形試験片を作製した。表1に、配合成分と、各種物性の測定結果をまとめた。
比較例4
PPCの配合量を70質量部に変更し、かつ、PP及び相溶化剤を配合しなかったことを除き、実施例1の手順を繰り返してペレット状ポリマーアロイ及びダンベル形試験片を作製した。表1に、配合成分と、各種物性の測定結果をまとめた。
PPCの配合量を70質量部に変更し、かつ、PP及び相溶化剤を配合しなかったことを除き、実施例1の手順を繰り返してペレット状ポリマーアロイ及びダンベル形試験片を作製した。表1に、配合成分と、各種物性の測定結果をまとめた。
比較例5
PPCの配合量を70質量部に変更し、相溶化剤の配合量を1.5質量部に変更し、かつ、PPを配合しなかったことを除き、実施例1の手順を繰り返してペレット状ポリマーアロイ及びダンベル形試験片を作製した。表1に、配合成分と、各種物性の測定結果をまとめた。
PPCの配合量を70質量部に変更し、相溶化剤の配合量を1.5質量部に変更し、かつ、PPを配合しなかったことを除き、実施例1の手順を繰り返してペレット状ポリマーアロイ及びダンベル形試験片を作製した。表1に、配合成分と、各種物性の測定結果をまとめた。
参考例1
PPの配合量を100質量部に変更し、かつ、PPC、充填剤及び相溶化剤を配合しなかったことを除き、実施例1の手順を繰り返してペレット状ポリマーアロイ及びダンベル形試験片を作製した。表1に、配合成分と、各種物性の測定結果をまとめた。
PPの配合量を100質量部に変更し、かつ、PPC、充填剤及び相溶化剤を配合しなかったことを除き、実施例1の手順を繰り返してペレット状ポリマーアロイ及びダンベル形試験片を作製した。表1に、配合成分と、各種物性の測定結果をまとめた。
参考例2
PPの配合量を70質量部に変更し、かつ、PPC及び相溶化剤を配合しなかったことを除き、実施例1の手順を繰り返してペレット状ポリマーアロイ及びダンベル形試験片を作製した。表1に、配合成分と、各種物性の測定結果をまとめた。
PPの配合量を70質量部に変更し、かつ、PPC及び相溶化剤を配合しなかったことを除き、実施例1の手順を繰り返してペレット状ポリマーアロイ及びダンベル形試験片を作製した。表1に、配合成分と、各種物性の測定結果をまとめた。
参考例3
PPの配合量を70質量部に変更し、相溶化剤の配合量を2.0質量部に変更し、かつ、PPCを配合しなかったことを除き、実施例1の手順を繰り返してペレット状ポリマーアロイ及びダンベル形試験片を作製した。表1に、配合成分と、各種物性の測定結果をまとめた。
PPの配合量を70質量部に変更し、相溶化剤の配合量を2.0質量部に変更し、かつ、PPCを配合しなかったことを除き、実施例1の手順を繰り返してペレット状ポリマーアロイ及びダンベル形試験片を作製した。表1に、配合成分と、各種物性の測定結果をまとめた。
また、実施例1、参考例1及び参考例2で得られた試料について荷重たわみ温度(HDT)を測定し、測定結果を図1に示した。
実施例1〜6から明らかなように、PPCとPPのポリマーアロイに充填剤と相溶化剤の両方を配合すると、充填剤も相溶化剤も配合しない場合(比較例1)、充填剤のみ配合した場合(比較例2)及び相溶化剤のみを配合した場合(比較例3)と比べて、熱変形温度(HDT)及び機械強度が有意に向上した。特に、PPCとPPと充填剤を配合したポリマーアロイ(比較例2)に相溶化剤を添加した場合(実施例1〜3)、HDTが59.3℃から140℃以上へと2.3倍以上の改善を示したことは、従来のPPと充填剤を配合したポリマーアロイ(参考例2)に相溶化剤を添加した場合(参考例3)の改善比率が約1.5倍(106.1℃から154.8℃)に過ぎないことを考慮すると、PPCとPPと充填剤を含むポリマーアロイに対する相溶化剤の添加効果は顕著であるものといえる。この相溶化剤のHDTに対する添加効果は、PPCと充填剤を配合しただけの場合には得られず(比較例4、5)、PPCとPPと充填剤の系に特異的に発現する効果であった。また、PPCとPPの配合比率や、充填剤及び相溶化剤の添加量を調整することで、ポリマーアロイの温度特性及び機械強度を用途に合せて調整することもできる(実施例4〜6)。さらに、図1から明らかなように、PPCとPPのポリマーアロイに充填剤と相溶化剤の両方を配合した場合(実施例1)、従来のPP単独(参考例1)及びPPと充填剤を配合したポリマーアロイ(参考例2)と比べて、熱変形特性が顕著に向上することが実証された。
これらのポリマーアロイは、その内部に固定化される二酸化炭素の質量比率が最大で約22質量%(実施例6)となり、PPを代替した場合には温室効果ガスを有意に削減することが可能となる。
これらのポリマーアロイは、その内部に固定化される二酸化炭素の質量比率が最大で約22質量%(実施例6)となり、PPを代替した場合には温室効果ガスを有意に削減することが可能となる。
本発明によると、二酸化炭素を原料とする脂肪族ポリカーボネートの熱的及び機械特性をポリプロピレン並みに改善することができるため、二酸化炭素を相当量固定化することができる汎用プラスチック代替材料として、地球温暖化対策への多大な貢献が期待し得る。
Claims (4)
- 二酸化炭素を原料とする脂肪族ポリカーボネート100質量部に対し、ポリプロピレン10〜500質量部と、充填剤10〜300質量部と、相溶化剤0.5〜10質量部とを配合してなるポリマーアロイを含む樹脂成形体。
- 該脂肪族ポリカーボネートがポリプロピレンカーボネートである、請求項1に記載の樹脂成形体。
- 該充填剤が、ガラス繊維、ガラスビーズ、ガラスフレーク、シリカ、ウォラストナイト及びマイカからなる群より選ばれる、請求項1又は2に記載の樹脂成形体。
- 該相溶化剤が酸変性プロピレンである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂成形体。
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- 2012-09-14 JP JP2012203591A patent/JP2014058610A/ja active Pending
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